JP2017183842A - 計測装置、計測方法、および、通信システム - Google Patents

計測装置、計測方法、および、通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017183842A
JP2017183842A JP2016064588A JP2016064588A JP2017183842A JP 2017183842 A JP2017183842 A JP 2017183842A JP 2016064588 A JP2016064588 A JP 2016064588A JP 2016064588 A JP2016064588 A JP 2016064588A JP 2017183842 A JP2017183842 A JP 2017183842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packet
communication device
time
communication
throughput
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016064588A
Other languages
English (en)
Inventor
杉山 太一
Taichi Sugiyama
太一 杉山
一生 水田
Kazuo Mizuta
一生 水田
智宏 村本
Tomohiro Muramoto
智宏 村本
英里 堀田
Eri Hotta
英里 堀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2016064588A priority Critical patent/JP2017183842A/ja
Priority to US15/464,575 priority patent/US20170280342A1/en
Publication of JP2017183842A publication Critical patent/JP2017183842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W56/00Synchronisation arrangements
    • H04W56/0055Synchronisation arrangements determining timing error of reception due to propagation delay
    • H04W56/0065Synchronisation arrangements determining timing error of reception due to propagation delay using measurement of signal travel time
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L43/00Arrangements for monitoring or testing data switching networks
    • H04L43/08Monitoring or testing based on specific metrics, e.g. QoS, energy consumption or environmental parameters
    • H04L43/0852Delays
    • H04L43/0864Round trip delays
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L43/00Arrangements for monitoring or testing data switching networks
    • H04L43/08Monitoring or testing based on specific metrics, e.g. QoS, energy consumption or environmental parameters
    • H04L43/0876Network utilisation, e.g. volume of load or congestion level
    • H04L43/0894Packet rate
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L43/00Arrangements for monitoring or testing data switching networks
    • H04L43/16Threshold monitoring
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W24/00Supervisory, monitoring or testing arrangements
    • H04W24/08Testing, supervising or monitoring using real traffic
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W88/00Devices specially adapted for wireless communication networks, e.g. terminals, base stations or access point devices
    • H04W88/08Access point devices

Abstract

【課題】スループットを精度良く計算する。【解決手段】計測装置は、通信部、計算部、計測部を備える。通信部は、ネットワーク中のサーバ装置と通信装置との間で送受信されるパケットを取得する。計算部は、サーバ装置から通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、通信装置とサーバ装置の間の往復遅延時間を計算する。計測部は、通信装置とサーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する。このとき、計測部は、閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、第2のパケットを取得した時刻から第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、往復遅延時間を用いる。【選択図】図2

Description

本発明は、計測装置、計測方法、および、通信システムに関する。
近年、LTE(Long Term Evolution)やWi−Fi(Wireless Fidelity)などの無線通信技術により、高速な通信が可能になったことから、無線端末を利用するユーザが増加している。高速通信が可能な技術が適用されているシステムであっても、障害の発生などによりスループットが低下することがあるが、スループットが低下すると、ユーザの業務効率の低下やサービス提供者側への満足度低下を引き起こしてしまう。従って、スループットが低下した場合に、スループットの低下を早期に発見し、復旧させることが求められているが、そのためにも、スループットを正確に測定できることが望ましい。
関連する技術として、サーバから移動端末に送信される総データ量とデータ通信開始時の初期ウィンドウサイズから、監視対象のコネクションでデータがウィンドウサイズ単位で一括送信される回数を判定する装置が提案されている。この装置では、一括送信回数が1回のセッションと2回以上のセッションに分けて通信品質を測定する(例えば、特許文献1等)。通信端末と情報サーバ間で送受信されるSynパケットとSynAckパケットの各々に追加のパディング情報を含め、SynパケットとSynAckパケットの送受信にかかる時間からスループットを計算する方法も提案されている(例えば、特許文献2等)。無線誤りが発生しており、かつ、無線レイヤよりも上位のレイヤでのスループットが、無線誤りの発生率を用いて算出した無線レイヤでのスループットよりも小さい場合、無線誤りの発生率を低下させる制御方法も提案されている(例えば、特許文献3等)。データ送受信に対する寄与のない期間を省いた期間に基づいて算出される最大スループットか、クライアントで計測される連続送信パケットの受信間隔に基づいて算出した最大スループットを上限としたレート制御も提案されている(例えば、特許文献4等)。
特開2013−38749号公報 特開2000−278320号公報 特開2014−53708号公報 特開2006−279283号公報
無線通信が行われる区間を含むシステムでは、無線区間での通信状況が変化しやすいため、パケットの往復遅延時間は変化しやすい。初期ウィンドウサイズや通信開始時の制御パケットの送受信にかかる時間に基づいた処理では、無線区間での通信品質の変動が起こると、計算に使用する往復遅延時間が実際の値とずれるため、得られたスループットは正確な値ではなくなってしまう。関連する技術として述べたいずれの技術を適用しても、往復遅延時間が変化しやすいネットワークを含むシステムでのスループットを精度良く計算することは困難である。
本発明は、1つの側面では、スループットを精度良く計算することを目的とする。
ある実施形態にかかる計測装置は、通信部、計算部、計測部を備える。通信部は、ネットワーク中のサーバ装置と、サーバ装置と通信する通信装置との間で送受信されるパケットを取得する。計算部は、サーバ装置から通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、通信装置とサーバ装置の間の往復遅延時間を計算する。計測部は、通信装置とサーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する。このとき、計測部はサーバ装置から通信装置に送信された閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、第2のパケットを取得した時刻から第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、および、往復遅延時間を用いる。
スループットを精度良く計算できる。
通信システムの例を説明する図である。 実施形態にかかる計測方法の例を説明する図である。 計測装置の構成の例を説明する図である。 計測装置のハードウェア構成の例を説明する図である。 コネクション管理テーブルの生成方法の例を説明する図である。 コネクション管理テーブルの例を説明する図である。 第1の実施形態にかかる計測方法の例を説明する図である。 計測装置で行われる処理の例を説明するフローチャートである。 計測処理の例を説明するフローチャートである。 計測処理の例を説明するフローチャートである。 第2の実施形態にかかる計測方法の例を説明する図である。 計測装置で行われる処理の例を説明するフローチャートである。 集約処理の例を説明するフローチャートである。 ネットワークの例を説明する図である。 ネットワーク情報テーブルの例を説明する図である。 集約処理の例を説明する図である。 集約処理の例を説明する図である。 スループットの変動例を説明する図である。 通信品質の比較処理の例を説明する図である。 ユーザの移動とスループットの関係を表わす情報の例である。 RTT計測に使用されるパケットの例を説明する図である。
図1は、通信システムの例を説明する図である。通信システムには、通信装置10、アクセスポイント5、TAP15、サーバ20、計測装置30が含まれる。通信装置10は、アクセスポイント5を介してサーバ20と通信する。TAP15は、アクセスポイント5とサーバ20の間で送受信されるパケットを、計測装置30に出力する。計測装置30は、TAP15から入力されたパケットを解析することにより、通信装置10とサーバ20との間での往復遅延時間(RTT、Round-Trip Time)やデータのスループットを計算する。以下、データの転送速度のことを「スループット」と記載する。
ここで、パケットが通信装置10からサーバ20に到達するまでにかかる時間と、そのパケットが通信装置10からTAP15に到達するまでにかかる時間はほぼ同じになるように、TAP15は、サーバ20から物理的に近い位置に設置されるものとする。さらに、パケットがTAP15から計測装置30に到達する時間や、パケットが計測装置30からTAP15に到達するまでにかかる時間も、通信装置10とサーバ20との間の往復遅延時間に対して無視できるとする。このため、通信装置10とサーバ20の間の往復遅延時間は、通信装置10と計測装置30の間での往復遅延時間とも近似できる。さらに、計測装置30が通信装置10宛のパケットを取得する時刻は、サーバ20が通信装置10にパケットを送信する時刻に近似される。また、通信装置10から送信されたサーバ20宛のパケットを計測装置30が取得する時刻は、サーバ20が通信装置10からパケットを受信する時刻に近似される。
例えば、サーバ20と通信装置10の間でのパケットの往復遅延時間がRTTであるとする。このとき、サーバ20から送信された第1のパケットがTAP15から通信装置10に送信された時刻から、第1のパケットに対する応答として通信装置10から送信された第2のパケットがTAP15に到達する時刻までの間の時間がtxであるとする。この場合、RTTはtxと同じ値として扱うことができるものとする。さらに、通信装置10と計測装置30との間の往復処理遅延も、RTTやtxに近似できる。
通信装置10とアクセスポイント5の間の通信は無線通信であるので、通信装置10とアクセスポイント5の間の区間での通信品質は、他の区間と比べて変動しやすい。しかし、通信開始後に通信品質が変動したとしても、サーバ20と通信装置10の間のパケットの往復遅延時間は、計測装置30と通信装置10の間でのパケットの往復遅延時間と近似できる。従って、サーバ20と通信装置10の間でのパケットの往復遅延時間がRTTであるときに、計測装置30と通信装置10の間でのパケットの往復遅延時間がtyであるとすると、RTTとtyの間の差は無視できる。
なお、遅延ACK(delayed acknowledgment)が用いられている場合も、同様に、通信装置10とサーバ20の間の往復遅延時間は、計測装置30と通信装置10の間でのパケットの往復遅延時間で近似できる。例えば、遅延ACKによって、2パケット分のAckが一度に送られる場合の通信装置10とサーバ20の間の往復遅延時間(RTT)と、計測装置30と通信装置10の間でのパケットの往復遅延時間(tz)の差は無視できる。
図2は、実施形態にかかる計測方法の例を説明する図である。図2では、図を見やすくするために、サーバ20とTAP15を省略している。さらに、通信装置10とサーバ20との間で送受信されるパケットを、通信装置10と計測装置30の間でのパケットの往復として記載している。正確には、通信装置10から計測装置30に到達するパケットは、通信装置10からサーバ20宛に送信されたパケットがTAP15を介して計測装置30に到達したものである。一方、計測装置30から通信装置10に向かっているパケットの流れは、サーバ20から通信装置10宛に送信されたパケットの流れである。なお、サーバ20から通信装置10宛に送信されたパケットは、サーバ20からの送信とほぼ同時に、TAP15を介して計測装置30に到達している。
以下の説明では、計測装置30は、予め、データの転送に伴う処理遅延や転送時間の増加が無視できる程度の大きさのデータ量を含むパケットのパケット長を閾値として記憶しているものとする。なお、データの転送に伴う処理遅延や転送時間の増加が無視できる程度の大きさのデータ量を含むパケットには、制御パケットなどのように、ユーザデータを格納していないパケットも含まれる。例えば、パケットをRTTの計測に用いるかを判定する際に使用される閾値は、ユーザデータを含まないパケットの長さや、ユーザデータを含まないパケットの長さの平均値などであってもよい。計測装置30は、パケット長が閾値未満のパケットとそのパケットに対する応答パケットを用いて、RTTの計算と修正を行う。
矢印A1において、通信装置10がサーバ20との間の通信を確立するためのコネクションの確立要求(SYNパケット)を送信したとする。コネクションの確立要求は、アクセスポイント5を介してサーバ20や計測装置30に到達する。
矢印A2は、サーバ20がコネクションの確立要求に応答して送信したコネクション確立パケット(SYN+ACKパケット)が、通信装置10に到達する様子を示す。このとき、サーバ20からのコネクション確立パケットの送信と共に、計測装置30は、コネクション確立パケットをサーバ20から受信する。計測装置30は、コネクション確立パケットの受信時刻を、サーバ20側からの通信装置10へのパケットの送信時刻として記憶する。なお、コネクション確立パケットのパケット長は閾値未満なので、計測装置30はRTTの計算に使用可能なパケットがサーバ20から通信装置10に送信されたと認識する。
通信装置10は、コネクション確立パケットを受信すると、コネクション確立パケットに対する応答としてACKパケットをサーバ20に向けて送信する(矢印A3)。計測装置30は、TAP15を介してACKパケットを受信すると、矢印A2で通信装置10に向けて送信されたパケットの応答が得られたと判定する。そこで、計測装置30は、コネクション確立パケットの受信時刻からACKパケットの受信時刻までの時間を、通信装置10とサーバ20との間のRTTとして計算する。矢印A2と矢印A3から、通信装置10とサーバ20の間のRTTがXであると計算されたとする。
次に、サーバ20が時刻TDにVの量のデータを含むデータパケットを通信装置10に送信したとする(矢印A4)。さらに、計測装置30は、データパケットに対するACKパケットを時刻TAに受信したとする(矢印A5)。すると、計測装置30は、RTTの2分の1の値は、ACKパケットが通信装置10からサーバ20に到達するまでにかかる時間として用いて、スループットを計算する。すなわち、計測装置30は、矢印A4でサーバ20から送信されたデータパケットが通信装置10に到達するまでにかかった時間aを、a=TA−TD−X/2として計算する。さらに、矢印A4でのパケット送信時のスループットは、V/aであると計算する。
矢印A6において、サーバ20は制御パケットを通信装置10宛に送信したとする。制御パケットのパケット長が閾値未満であることから、計測装置30は、矢印A6で送信された制御パケットをRTTの再計算に用いることを決定する。計測装置30は、矢印A6で送信された制御パケットをTAP15経由で取得した時刻から、制御パケットに対するACKパケットを受信するまでの時間を、新たなRTTとする。矢印A6と矢印A7から、通信装置10とサーバ20の間のRTTがYであると計算されたとする。すると、計測装置30は、RTT=Yを用いて以後のスループットを計算する。
例えば、サーバ20が時刻TDにVの量のデータを含むデータパケットを通信装置10に送信したとする(矢印A8)。また、計測装置30は、データパケットに対するACKパケットを時刻TAに受信したとする(矢印A9)。すると、計測装置30は、矢印A8で送信されたデータパケットが通信装置10に到達するまでにかかった時間bは、TA−TD−Y/2であると計算する。そこで、計測装置30は、矢印A8でのパケット送信時のスループットをV/bと計算する。
同様に、サーバ20が時刻TDにVの量のデータを含むデータパケットを通信装置10に送信し、計測装置30がデータパケットに対するACKパケットを時刻TAに受信したとする(矢印A10、A11)。すると、計測装置30は、矢印A10で送信したデータパケットが通信装置10に到達するまでにかかった時間cをc=TA−TD−Y/2であると計算した上で、矢印A8でのパケット送信時のスループットをV/cと計算する。
このように、パケット長が閾値未満のパケットをRTTの計算に使用し、最新のRTTを、データパケットの送受信にかかった時間やデータパケット中のデータ量と共に用いることにより、計測装置30は、スループットを精度良く計算することができる。
<装置構成>
図3は、計測装置30の構成の例を説明する図である。計測装置30は、通信部31、制御部40、記憶部50、表示部60を備える。通信部31は、受信部32と送信部33を有する。制御部40は、解析部41、RTT計算部42、スループット計測部43を有し、オプションとして、統計処理部44、表示データ生成部45を有する。
記憶部50は、バッファ51として動作すると共に、コネクション管理テーブル52と結果表示データ53を格納する。さらに、オプションとして、計測装置30は、ネットワーク(NW)情報テーブル54を記憶部50に記憶しても良い。コネクション管理テーブル52は、TAP15を介して計測装置30が受信するパケットによる通信に使用されているコネクションの情報、各コネクションでのパケットの送受信に関する情報などを格納している。結果表示データ53は、スループットの計測結果を表示部60に表示する際に使用されるデータである。NW情報テーブル54は、ネットワーク中のアクセスポイント5の配置、各アクセスポイント5が割り当てを行うIPアドレスの範囲などの情報を記録する。
受信部32は他の装置からパケットを受信し、送信部33は他の装置にパケットを送信する。受信部32は、受信したパケットをバッファ51に出力する。解析部41は、受信パケットを解析することにより、そのパケットを用いた通信が行われているコネクションを特定する。
RTT計算部42は、受信パケットのパケット長が所定の閾値未満の場合、その受信パケットに対するACKパケットを用いて、通信装置10とサーバ20の間でのRTTを計算する。スループット計測部43は、RTT計算部42で計算された最新のRTT値、閾値以上のパケット長のパケットの受信時刻、閾値以上のパケット長のパケットに対するACKパケットの受信時刻、パケット中のデータ量を用いて、スループットを計算する。表示データ生成部45は、RTTやスループットの計測結果などを表示するための表示データとして、結果表示データ53を生成する。表示部60は、ディスプレイなどであり、結果表示データ53を画面に表示する。
統計処理部44は、計算されたスループットと、NW情報テーブル54中の情報を用いて特定したネットワーク中の接続関係を用いた統計処理を行う。統計処理部44が備えられている計測装置30では、表示データ生成部45は、RTT計算部42、スループット計測部43、統計処理部44で得られた情報を用いて、結果表示データ53を生成する。
図4は、計測装置30のハードウェア構成の例を説明する図である。計測装置30は、プロセッサ101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、バス105、記憶装置106、ネットワーク接続装置109を備える。バス105は、プロセッサ101、RAM102、ROM103、記憶装置106、ネットワーク接続装置109を、互いにデータの出入力が可能になるように接続する。プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)を含む任意の処理回路であり、RAM102をワークエリアとして、計測プログラム110を実行することができる。ROM103や記憶装置106は、計測プログラム110やプロセッサ101での処理に使用される情報の格納に使用される。計測プログラム110は、コネクション解析モジュール112、RTT更新モジュール113、スループット算出モジュール114、スループット集約モジュール115を含む。
さらに、計測装置30は、出力装置104と入力装置107を備えることができるが、出力装置104と入力装置107は、いずれも計測装置30に接続された装置であっても良い。出力装置104は、画面を含むモニタであっても良い。モニタとして、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどが使用され得る。入力装置107は、マウスやキーボードなど、データの入力処理に使用される任意の装置である。ネットワーク接続装置109は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワークに接続され、このネットワークを介して他の装置と通信する。ネットワーク接続装置109として、LANアダプタやモデムなどが使用されても良い。
プロセッサ101は、制御部40として動作する。コネクション解析モジュール112がプロセッサ101で実行されることにより、解析部41が実現される。同様に、プロセッサ101は、RTT更新モジュール113の実行によりRTT計算部42、スループット算出モジュール114の実行によりスループット計測部43、スループット集約モジュール115の実行により統計処理部44を実現する。RAM102、ROM103、記憶装置106は、記憶部50として動作する。ネットワーク接続装置109は、通信部31として動作する。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態で行われる処理の例を、コネクション管理テーブル52の生成方法、RTTの計測、スループットの計測に分けて説明する。以下の説明では、一例として、TCP(Transmission Control Protocol)が使用される場合を例として説明するが、通信装置10とサーバ20の間の通信には、パケットの確認応答の送受信が含まれる任意のプロトコルが使用され得る。
図5は、コネクション管理テーブル52の生成方法の例を説明する図である。コネクション管理テーブル52には、コネクションごとに、そのコネクションを介して送受信されたパケットの情報が記録される。図5の例では、コネクション管理テーブル52は、コネクションID、コネクションの接続要求の送信元とコネクションの接続要求の宛先の各々についてのIPアドレスとポート番号を含む。以下の例では、通信装置10からサーバ20に対してコネクションの確立が要求されるものとする。コネクション管理テーブル52には、さらに、VLAN ID、RTT、データ総量、データ通過時刻、確認応答受信時刻、スループット値、計測パケット受信時刻、コネクション確立時刻、コネクション終了時刻などを含む。
VLAN IDは、SYNパケットを用いて確立される通信に使用されるVLAN(Virtual Local Area Network)を識別する情報である。RTTは、エントリ中のコネクションIDで特定されるコネクションについて得られたRTTである。データ総量は、通信装置10からのACKの送信が行われるまでの間に、サーバ20から通信装置10に送信されるデータの量である。データ通過時刻は、サーバ20から通信装置10に送信されたデータパケットを計測装置30が受信した時刻である。確認応答受信時刻は、通信装置10からサーバ20に送信された確認応答パケット(ACKパケット)を計測装置30が受信した時刻である。スループット値は、コネクションIDで特定されるコネクションについて得られたスループットである。
計測パケット受信時刻は、RTTの計算に使用可能なパケットを計測装置30が受信した時刻である。本明細書では、RTTの計算に使用可能なパケットのことを、「計測パケット」と記載することがある。計測パケットは、例えば、パケット長が閾値以下である任意のパケットとすることができる。なお、コネクション確立時には、コネクション確立パケット(SYN+ACKパケット)が計測パケットとして使用される。コネクション確立時刻は、コネクションIDで特定されるコネクションが確立された時刻であり、コネクション終了時刻は、コネクションIDで特定されるコネクションが終了した時刻である。
以下、矢印A21〜A25に示すパケットの送受信が行われる場合を例として、コネクション管理テーブル52中のデータの更新例を説明する。
矢印A21において、通信装置10は、アクセスポイント5経由でサーバ20にコネクションの確立要求を送信する。以下、コネクションの確立を要求する装置から要求先に送信されるコネクションの確立要求を、SYNパケットと記載する。SYNパケットがサーバ20に送信されると、計測装置30中の受信部32は、TAP15経由でSYNパケットを受信する。受信部32は、SYNパケットをバッファ51に格納する。解析部41は、バッファ51に格納されたSYNパケットを解析することにより、通信を要求した通信装置10と通信先のサーバ20の各々について、IPアドレスやポート番号を特定する。さらに、解析部41は、VLAN IDもSYNパケットから特定する。解析部41は、SYNパケットで確立されるコネクションを識別するIDを決定し、SYNパケットから特定した情報を、コネクションIDに対応付けて、コネクション管理テーブル52に記録する。例えば、通信装置10からサーバ20に送信されたSYNパケットが以下の情報を含んでいるとする。
送信元IPアドレス:SA
送信元ポート番号 :SP
宛先IPアドレス :DA
宛先ポート番号 :DP
VLAN ID :1000
さらに、解析部41は、SYNパケットによって確立されるコネクションに対して、コネクションID=Jを生成したとする。この場合、解析部41は、得られた情報を、図5のコネクション管理テーブル52aに示すように格納する。
次に、サーバ20は、矢印A22に示すように通信装置10に宛てて、コネクション確立パケット(SYN+ACKパケット)を送信する。このため、計測装置30は、TAP15を介して、SYN+ACKパケットを受信する。計測装置30中の受信部32は、受信したSYN+ACKパケットをバッファ51に格納する。解析部41は、SYN+ACKパケットのパケット長が閾値未満であることから、SYN+ACKパケットをRTTの計測に使用することを決定する。解析部41は、SYN+ACKパケットの受信時刻(TS)を計測パケット受信時刻として記憶する。このため、コネクション管理テーブル52aは、コネクション管理テーブル52bに示すように更新される。
SYN+ACKパケットに応答して、通信装置10は、サーバ20に応答パケット(ACKパケット)を送信する(矢印A23)。このため、計測装置30は、ACKパケットを受信する。バッファ51にACKパケットが格納されると、解析部41は、ACKパケットの受信時刻(TA)を確認応答受信時刻として記憶する。さらに、解析部41は、コネクションの確立時刻として、ACKパケットの受信時刻を適用する。解析部41は、得られた情報をコネクション管理テーブル52に記録するとともに、RTT計算部42に対して、RTTの計算を要求する。
RTT計算部42は、コネクション管理テーブル52中の計測パケット受信時刻と確認応答受信時刻との差分を、RTTとして計算する。ここでは、確認応答受信時刻から計測パケット受信時刻を差し引くと、TA−TS=RTTとなったとする。すると、RTT計算部42は、RTTをコネクションID=JのRTTとして、コネクション管理テーブル52に記録する。コネクション管理テーブル52bは、解析部41とRTT計算部42の処理により、コネクション管理テーブル52cに示すように更新される。
矢印A24に示すように、サーバ20から通信装置10にデータパケットが送信されたとする。計測装置30は、データパケットを受信すると、制御パケットと同様に、解析部41で解析する。解析部41は、データパケットについて以下の情報を取得したとする。
データ総量 :V
データパケットの受信時刻:TD
解析部41は、パケット長を予め記憶している閾値と比較することにより、受信パケットがRTTの更新に使用されるパケットであるかを判定する。ここでは、データパケットのパケット長は、閾値を超えていたとする。すると、解析部41は、RTTの更新に使用するパケットではなく、スループットの計算に使用されるパケットを受信したと判定して、得られた情報をコネクション管理テーブル52に記録する。図5の例では、解析部41は、コネクション管理テーブル52cをコネクション管理テーブル52dに示すように更新する。
さらに、矢印A25に示すように、通信装置10からサーバ20に対して、ACKパケットが送信されたとする。ACKパケットは、サーバ20と計測装置30の両方で受信される。解析部41は、計測装置30が受信したパケット中のアドレス等の情報から、受信パケットが矢印A24で受信したパケットと同じコネクションでのACKパケットであると判定する。そこで、解析部41は、スループット計測部43に対して、スループットの計算を要求する。
ここで、ACKパケットの受信時刻がTAであるとする。すると、スループット計測部43は、データパケットの通過時刻からACKパケットの受信時刻までの間の時間のうち、RTTの半分の時間は、ACKパケットが通信装置10からサーバ20に到達するまでにかかる時間とする。従って、スループット計測部43は、データパケットがサーバ20から通信装置10に到達するまでにかかった時間Ttrを以下の式から計算する。
Ttr=TA−TD−RTT/2
さらに、矢印A24でサーバ20から通信装置10に送信されたデータパケット中のデータ量はVである。そこで、スループット計測部43は、サーバ20と通信装置10の間のスループット値(Thr)を次式から計算する。
Thr=V/Ttr
スループット計測部43は、得られた値を、コネクション管理テーブル52中の処理対象のパケットのコネクションの欄に記録する。同様の処理は、サーバ20と通信装置10の間でパケットが送受信されるたびに行われる。さらに、サーバ20との通信に使用される他のコネクションについても同様の処理が行われる。このため、コネクション管理テーブル52には、複数のコネクションの情報が記録され得る。
図6は、コネクション管理テーブル52の例を説明する図である。図6に示すコネクション管理テーブル52には、複数のコネクションに関する情報が記録されている。コネクションID=Jのコネクションは、コネクションID=Jのコネクションと同じ通信装置10とサーバ20の間での通信に使用されている。一方、コネクションID=Jのコネクションは、コネクションID=J等とは異なる通信装置10とサーバ20の間のコネクションの例である。
図6の例では、各コネクションについて、複数回のスループット算出結果が格納されているが、各コネクションについて格納されるスループットの算出結果の数は、実装に応じて任意に変更され得る。すなわち、コネクション管理テーブル52には、最新のスループットだけが記録されていても良く、また、統計処理を行う際に使用される可能性のある数の算出結果が格納されていても良い。
コネクション管理テーブル52中の情報のうち、計測パケット受信時刻は、サーバ20から通信装置10に送信された閾値未満の長さのパケットを計測装置30が受信するたびに更新される。さらに、確認応答受信時刻は、通信装置10からサーバ20に対して送信されたACKパケットを計測装置30が受信するたびに更新される。このため、RTT計算部42は、計測パケット受信時刻と確認応答受信時刻の差を用いて、RTTを更新し、得られたRTTの値で、コネクション管理テーブル52中のデータを更新する。
さらに、スループット計測部43は、最新のRTTをコネクション管理テーブル52から取得するとともに、処理対象のコネクションのデータ総量、データ通過時刻、確認応答受信時刻を用いてスループットを計算する。
図7は、第1の実施形態にかかる計測方法の例を説明する図である。図7の例では、閾値が150バイトに設定されているとする。この場合、計測パケットは150バイト未満のパケットである。図7では、RTTやスループットの計測処理の様子を見やすくするために、通信装置10からのパケットを計測装置30が受信しているように示しているが、実際は、図1や図5などに示すように、通信装置10はサーバ20と通信している。すなわち、計測装置30は、TAP15を介して、通信装置10とサーバ20の間で送受信されるパケットを取得している。
矢印A31により、通信装置10からコネクションを確立するためのSYNパケットが送信されると、サーバ20からSYN+ACKパケットが通信装置10に送信される(矢印A32)。ここで、SYN+ACKパケットのパケット長は64バイトであるとする。計測装置30中の解析部41は、SYN+ACKパケットのパケット長が閾値未満であるため、SYN+ACKパケットの受信時刻を計測パケットの受信時刻としてコネクション管理テーブル52に記録する。通信装置10からサーバ20に送信されたACKパケットが計測装置30に入力されると、RTT計算部42は、ACKパケットの受信時刻と計測パケットの受信時刻の差をRTTとする(矢印A33)。図7では、RTT計算部42は、RTT=1(sec)と計算している。
次に、サーバ20から通信装置10に1500バイトのデータを含むデータパケットが送信されたとする(矢印A34)。すると、計測装置30中の解析部41は、データパケットのパケット長が閾値を超えているので、データパケットを計測パケットとして使用しないことを決定し、データパケットを受信した時刻TDをデータ通過時刻として記録する。サーバ20宛てのACKパケットを時刻TAに受信すると、計測装置30中の解析部41は、時刻TAを確認応答受信時刻として記録する(矢印A35)。スループット計測部43は、データパケットがサーバ20から通信装置10に到達するまでにかかった時間Ttr1を以下の式から計算する。
Ttr1=TA−TD−RTT/2
=1.2−1/2=0.7(sec)
すると、スループット計測部43は、以下のように、スループット(Thr1)を計算する。
Thr1=V/Ttr1
=1500(Byte)×8(bit)/0.7≒17(kbps)
その後、サーバ20から100バイトのハートビートパケットが通信装置10に送信されたとする(矢印A36)。計測装置30中の解析部41は、ハートビートパケットのパケット長が閾値未満であるため、ハートビートパケットの受信時刻を計測パケットの受信時刻として記録する。通信装置10からサーバ20に送信されたACKパケットが計測装置30に入力されると、RTT計算部42は、ACKパケットの受信時刻と計測パケットの受信時刻の差をRTTとする(矢印A37)。RTT計算部42は、RTT=1.4(sec)と計算したとする。RTT計算部42は、RTTを最新の値に更新する。
矢印A38で、サーバ20から通信装置10に1500バイトのデータを含むデータパケットが送信されたとする。計測装置30中の解析部41は、データパケットのパケット長が閾値を超えているので、データパケットを受信した時刻TDをデータ通過時刻として記録する。その後、サーバ20宛てのACKパケットを時刻TAに受信すると、計測装置30中の解析部41は、時刻TAを確認応答受信時刻として記録する(矢印A39)。スループット計測部43は、データパケットがサーバ20から通信装置10に到達するまでにかかった時間Ttr2を以下の式から計算する。
Ttr2=TA−TD−RTT/2
=1.5−1.4/2=0.8(sec)
スループット計測部43は、スループット(Thr2)を以下のように計算する。
Thr2=V/Ttr2
=1500(Byte)×8(bit)/0.8=15(kbps)
スループット計測部43による処理が終わると、表示データ生成部45は、スループットの測定結果やRTTの計算結果等の情報を含む結果表示データ53を生成する。結果表示データ53のフォーマットはオペレータが計測結果を認識可能な任意の形式が採用され得る。表示データ生成部45が結果表示データ53を表示部60に出力すると、表示部60は、画面に結果表示データ53を表示する。このため、オペレータは、計測装置30による計測結果を視認することができる。従って、オペレータは、得られたスループットの値を知ることができ、スループットが急激に変動したかなどを認識することができる。
図8は、計測装置30で行われる処理の例を説明するフローチャートである。計測装置30は、計測処理のプロセスを起動すると、パケットを取得したかを判定する(ステップS1、S2)。パケットを取得した場合、計測装置30は、RTTやスループットの計測処理を行う(ステップS2でYes、ステップS3)。ステップS3の処理後か、ステップS2でパケットを受信していないと判定すると、計測装置30は、プロセスの終了を受け付けたかを判定する(ステップS4)。計測装置30は、プロセスの終了を受け付けていない場合、ステップS2に戻る(ステップS4でNo)。一方、プロセスの終了を受け付けた場合、計測装置30は計測処理のプロセスを終了する(ステップS4でYes、ステップS5)。
図9Aと図9Bは、計測処理の例を説明するフローチャートである。図9Aと図9Bは、図8のステップS3の処理の詳細を示している。なお、図9Aと図9Bのフローチャートでは、処理対象のコネクションをコネクションJとしている。さらに、スループットの計測回数をiとして記憶している。図9A、図9Bの例では、1つのデータパケットに対して1つのACKパケットが送信される場合を例として説明しているので、スループットの計測回数iは、処理対象のコネクションを介して通信装置10に送信されたデータパケットの数も表わしている。さらに、図9A、図9Bの処理の例では、コネクションの確立に使用されるパケットについては、解析部41は、パケット長を確認せずにRTTの算出に使用する対象としている。なお、図9A、図9Bは一例であり、例えば、ステップS14の処理が省略されるなど、実装に応じて処理は変更され得る。
解析部41は、受信部32を介して取得したパケットのコネクションが確立中であるかを、コネクション管理テーブル52を参照して判定する(ステップS11)。取得したパケットのコネクションが確立していない場合、解析部41は、処理対象のパケットがSYNパケットであるかを判定する(ステップS11でNo、ステップS12)。処理対象のパケットがSYNパケットである場合、解析部41は、処理対象のパケットの送受信に使用されるコネクションJの情報をコネクション管理テーブル52に登録する(ステップS12でYes、ステップS13)。解析部41は、コネクションJのSYN受信時刻を記憶する(ステップS14)。
処理対象のパケットがSYNパケットでない場合、解析部41は、処理対象のパケットがSYN+ACKパケットであるかを判定する(ステップS12でNo、ステップS15)。処理対象のパケットがSYN+ACKパケットである場合、解析部41は、取得パケットの送受信に使用されるコネクションJの情報がコネクション管理テーブル52に記録されているかを判定する(ステップS15でYes、ステップS16)。コネクションJの情報が記録されていない場合、解析部41は、コネクションJの情報をコネクション管理テーブル52に登録する(ステップS16でNo、ステップS17)。コネクションJの情報がコネクション管理テーブル52に登録されている場合か、コネクションJの情報の登録後、解析部41は、コネクションJの計測パケット受信時刻を記録する(ステップS16でYes、ステップS18)。
処理対象のパケットがSYN+ACKパケットではない場合、解析部41は、処理対象のパケットがACKパケットであるかを判定する(ステップS15でNo、ステップS19)。処理対象のパケットがACKパケットである場合、解析部41は、コネクションJが確立中と判定する(ステップS19でYes、ステップS20)。解析部41は、コネクションJの開始時刻をコネクション管理テーブル52に登録する(ステップS21)。RTT計算部42は、コネクション管理テーブル52中の情報を用いて、コネクションJのRTTの初期値を計算する(ステップS22)。RTT計算部42は、コネクションJについてのスループットの計測回数iを1に設定する(ステップS23)。
ステップS19において処理対象のパケットがACKパケットではないと判定された場合と、ステップS11においてコネクションが確立中であると判定された場合、ステップS24以下の処理が行われる。解析部41は、処理対象のパケットがコネクション切断パケットであるかを判定する(ステップS24)。処理対象のパケットがコネクション切断パケットである場合、解析部41は、コネクションJについて、コネクション終了時刻を登録して処理を終了する(ステップS24でYes、ステップS25)。
一方、処理対象のパケットがコネクション切断パケットではない場合、解析部41は、処理対象のパケットが計測パケットか計測パケットに対するACKパケットのいずれかであるかを判定する(ステップS24でNo、ステップS26)。処理対象のパケットが計測パケットか計測パケットに対するACKパケットである場合、解析部41とRTT計算部42は、新たなRTT(RTTnew)を算出し、RTTの値を更新する(ステップS26でYes、ステップS27)。
処理対象のパケットが計測パケットと計測パケットに対するACKパケットのいずれでもない場合、解析部41は、処理対象のパケットがデータパケットであるかを判定する(ステップS26でNo、ステップS28)。処理対象のパケットがデータパケットである場合、解析部41は、データパケット中のデータ量とデータパケットの受信時刻TDをコネクション管理テーブル52に記録する(ステップS28でYes、ステップS29、S30)。
処理対象のパケットがデータパケットではない場合、解析部41は、処理対象のパケットがi番目のデータパケットに対する確認応答パケットであるかを判定する(ステップS28でNo、ステップS31)。処理対象のパケットがi番目のデータパケットに対する確認応答パケットではない場合、解析部41は処理を終了する(ステップS31でNo)。
処理対象のパケットがi番目のデータパケットに対する確認応答パケットである場合、解析部41は、確認応答パケットの受信時刻TAをコネクション管理テーブル52に記録する(ステップS31でYes、ステップS32)。さらに、スループット計測部43コネクションJのi番目のスループットを計算する(ステップS33)。スループット計測部43は、コネクションJのスループット計測回数を1つインクリメントして、処理を終了する(ステップS34)。
なお、以上の説明では、分かりやすくするために、1つのデータパケットに対して1つの確認応答パケットが送信されるケースを例として説明したが、Ackパケットの送信頻度は複数のデータパケットに対して1回であっても良い。この場合、例えば、図9AのステップS29の処理の前に、i番目のACKパケットによってデータの受信状況が通知されるデータパケットのうちの何番目に送信されているデータパケットであるかを判定する処理が含まれる。i番目のACKパケットによってデータの受信状況が通知されるデータパケットのうちで最初に送信されるデータパケットに対しては、ステップS29、S30の処理が行われる。一方、i番目のACKパケットによってデータの受信状況が通知されるデータパケットのうちで2番目以降に送信されるデータパケットの場合、解析部41は、コネクションJの送信データ量に、処理対象のパケット中のデータ量を加算する。さらに、データパケットの受信時刻は更新しない。このため、TDの値は、i番目のACKパケットでデータの受信状況が通知されるパケットのうちの最初のパケットの送信時刻のままとなる。その他の処理は、1つのデータパケットに対して1つの確認応答パケットが送信されるケースと同様である。
以上で説明したように、第1の実施形態にかかる方法では、パケット長が閾値未満のパケットを用いて得られた最新のRTTを用いてスループットが計算される。このため、スループットが精度良く算出される。また、オペレータは、表示部60の画面を監視することにより計測結果を認識できるので、スループットやRTTが大きく変動した際などに、オペレータが対応を行うかを判定できる。
<第2の実施形態>
計測装置30は、コネクションごとに得られたスループットの平均値を求めることもできる。平均スループットでは無線区間での電波状況の瞬間的な変動の影響が小さくなるため、スループットの時間変化の傾向が分かりやすくなる。
図10は、第2の実施形態にかかる計測方法の例を説明する図である。図10は図7で説明した通信を例として平均スループットを求めるときに行われる処理を説明している。図10の矢印A31〜A39は図7を参照しながら説明した矢印A31〜A39と同様である。また、第2の実施形態でも、解析部41、RTT計算部42、スループット計測部43の処理は、第1の実施形態と同様である。矢印A34〜A35の時点では、データのスループットは17kbpsであり、矢印A38〜A39の時点では、データのスループットは15kbpsであるとする。
統計処理部44は、処理対象のコネクションについて、平均スループットを求める期間中に得られたスループットの計算結果を取得して、平均値を計算する。図10の例では、矢印A34〜A39までの期間での平均スループットが算出対象となっており、統計処理部44は、平均値を16kbpsと計算している。
図11は、計測装置で行われる処理の例を説明するフローチャートである。図11の例では、一定周期Tごとに、各コネクションの平均スループットが求められる。計測装置30は、スループット集約処理のプロセスを起動すると、一定周期Tが経過したかを判定する(ステップS41、S42)。なお、以下の記載において、「集約」や「集約処理」は、得られたスループットの情報を用いて1つ以上の統計情報を生成することを指すものとする。一定周期Tが経過した場合、計測装置30は、一定周期Tの間に得られたスループットの集約処理を行う(ステップS42でYes、ステップS43)。ステップS43の処理後か、ステップS42で一定周期Tが経過していないと判定すると、計測装置30は、プロセスの終了を受け付けたかを判定する(ステップS44)。計測装置30は、プロセスの終了を受け付けていない場合、ステップS42に戻る(ステップS44でNo)。以後、計測装置30は、前回の集約処理が行われてから一定周期Tが経過すると、ステップS43以降の処理を行う。一方、プロセスの終了を受け付けた場合、計測装置30は集約処理のプロセスを終了する(ステップS44でYes、ステップS45)。
図12は、集約処理の例を説明するフローチャートである。図12は、図11のステップS43の処理の詳細を示している。スループット集約の周期になると、統計処理部44は、得られたスループットをコネクション単位に集約するかを判定する(ステップS51)。スループットをコネクション単位に集約しない場合、統計処理部44は処理を終了する(ステップS51でNo)。
一方、スループットをコネクション単位に集約する場合、統計処理部44は、コネクション管理テーブル52中の全てのコネクションについての処理が終了しているかを判定する(ステップS51でYes、ステップS52)。コネクション管理テーブル52中の全てのコネクションについての処理が終了していない場合、統計処理部44は、未処理のコネクションから、処理対象のコネクションを選択する(ステップS52でNo、ステップS53)。統計処理部44は、処理対象のコネクションで一定周期Tの間に得られたスループット値の合計値を算出する(ステップS54)。統計処理部44は、処理対象のコネクションで一定周期Tの間に行われたスループット計測回数で合計値を除算して、ステップS52に戻る(ステップS55)。ステップS52において、コネクション管理テーブル52中の全てのコネクションについての処理が終了したと判定されると、統計処理部44は、処理を終了する(ステップS52でYes)。
統計処理部44による処理が終わると、表示データ生成部45は、スループットの平均値等の情報を含む結果表示データ53を生成する。結果表示データ53は表示部60に出力されるので、オペレータは、スループットの計測結果を視認することができ、第1の実施形態と同様に、スループットが急激に変動したかなどを確認することができる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、計測装置30は、複数のコネクションで得られたスループット値をアクセスポイント5ごとに統計処理する。このため、アクセスポイント5ごとに、そのアクセスポイント5での通信状況を表わす指標値が求められる。
図13は、ネットワークの例を説明する図である。いずれのネットワークも一例であり、サーバ20やアクセスポイント5の数は実装に応じて変更され得る。また、アクセスポイント5に接続する通信装置10の数も任意である。さらに、図13に示すいずれのネットワークでも、有線での通信区間のスループットの変動や、複数の有線の通信区間の間でのスループットの差は、無線区間でのスループットの差に比べて無視できる程度であるとする。
ネットワークN1では、サーバ20a〜20cがネットワーク25に接続されており、ネットワーク25には、アクセスポイント5aとアクセスポイント5bが含まれている。計測装置30は、サーバ20a〜20cの各々と、ネットワーク25を介さずに接続されているものとする。また、計測装置30は、第1や第2の実施形態と同様に、サーバ20と計測装置30の間の通信にかかる時間が無視できる程度の位置に、TAP15(図示せず)を介して接続されているものとする。
アクセスポイント5aには、通信装置10a〜10dが接続しており、アクセスポイント5bには、通信装置10x〜10zが接続している。各通信装置10は、接続先のアクセスポイント5から割り当てられたIPアドレスを用いて通信している。各アクセスポイント5は、接続先の通信装置10に割り当てるIPアドレスの範囲が予め決められているものとする。
ネットワークN2では、複数のサーバ20がデータセンタ70に含まれており、計測装置30もデータセンタ70に含まれている。ネットワークN2の場合、計測装置30は、データセンタ70内で、データセンタ70中のサーバ20の各々とTAP15を介して接続されており、各サーバ20の通信でのスループットを計測できるものとする。データセンタ70は、ネットワーク25に接続されており、ネットワーク25には、アクセスポイント5a〜5cが含まれている。ネットワークN2では、通信装置10を省略しているが、ネットワークN2においても、任意の数の通信装置10がアクセスポイント5に接続しており、アクセスポイント5から割り当てられたIPアドレスを用いて通信しているものとする。
図14は、ネットワーク(NW)情報テーブル54の例を説明する図である。第3の実施形態にかかる計測装置30は、NW情報テーブル54を保持している。統計処理部44は、NW情報テーブル54を用いて、スループットの統計処理を行う範囲を特定する。
図14の例では、NW情報テーブル54には、エントリ番号、アクセスポイント(AP)の識別情報、VLAN ID、ネットワークアドレス、設置位置情報が含まれる。NW情報テーブル54では、アクセスポイント5の識別情報と設置位置情報は各アクセスポイント5に対して登録されるが、VLAN IDとネットワークアドレスのうちの一方は全てのアクセスポイント5に対して登録されていなくても良い。
図14の例では、アクセスポイント5ごとに、異なるVLAN IDが対応付けられている。AP001で識別されるアクセスポイント5は、VLAN ID=102での通信に使用される。このため、VLAN ID=102を含むパケットのスループット計測結果の平均値を統計処理部44で求めることで、AP001で識別されるアクセスポイント5を介した通信のスループットの平均を求めることができる。同様に、AP002で識別されるアクセスポイント5は、VLAN ID=100、AP003で識別されるアクセスポイント5は、VLAN ID=101での通信に使用される。このため、それぞれのVLAN IDで特定される値ごとにスループットの平均を求めることにより、各アクセスポイント5を介したスループットの平均が得られる。
ネットワークアドレスについても、通信状況を確認しようとするアクセスポイント5ごとに異なる値が割り当てられている。各アクセスポイント5は、指定されたネットワークアドレスの範囲に含まれるIPアドレスを、そのアクセスポイント5に接続している通信装置10に割り当てる。例えば、AP004で識別されるアクセスポイント5は、10.0.0.0/24に該当するIPアドレスを、自装置に接続する通信装置10に割り当てる。このため、AP004で識別されるアクセスポイント5によって、10.0.0.0/24のネットワークアドレスを有するサブネットワークが生成されることになる。同様に、AP005で識別されるアクセスポイント5は10.0.1.0/24のIPアドレス、AP006で識別されるアクセスポイント5は10.0.2.0/24のIPアドレスを通信装置10に割り当てる。さらに、AP007で識別されるアクセスポイント5は10.0.2.0/24のIPアドレスを通信装置10に割り当てる。このため、各アクセスポイント5によって、NW情報テーブル54に設定されているネットワークアドレスで特定されるサブネットワークが生成される。
そこで、統計処理部44は、サブネットワークごとやVLAN IDごとに、計測されたスループットの平均値を求める。NW情報テーブル54には、各アクセスポイント5の設置位置が記録されている。例えば、AP001のアクセスポイント5はオフィスAのフロア1に設置されており、AP002とAP003のアクセスポイント5はオフィスAのフロア2に設置されている。AP004はオフィスBの北側、AP005はオフィスBの南側、AP006はオフィスBの東側、AP007はオフィスBの西側に設置されている。表示データ生成部45は、表示データを生成する際に、適宜、NW情報テーブル54中の設置位置情報が、スループットの集約結果やアクセスポイント5の識別情報と共に表示されるように、結果表示データ53を生成できる。
以下、図15を参照しながら、サブネットワークごとにスループットが統計処理される場合の例を説明し、図16を参照しながらVLAN IDごとにスループットが統計処理される場合の例を説明する。
図15は、集約処理の例を説明する図である。図15では、通信装置10aと通信装置10bの両方がアクセスポイント5aに接続しているとする。また、アクセスポイント5aの識別情報は、AP004であるとする。このため、通信装置10aと通信装置10bは、10.0.0.0/24のサブネットワークに含まれている。通信装置10aとアクセスポイント5aの間のコネクションはコネクション1、通信装置10bとアクセスポイント5aの間のコネクションはコネクション2であるとする。
第1の実施形態と同様に処理が行われることにより、各コネクションについて、スループットが計算される。ここでは、一定の周期Tの間に、コネクション1で1回スループットが測定され、コネクション2で2回スループットが測定されたとする。
統計処理部44は、集約を行う時期になると、周期Tの間に各サブネットワークで得られたスループットの平均値を求める。図15に示すように、コネクション1において、スループット=17kbpsが得られているとする。また、コネクション2において、スループット=10kbpsと15kbpsが得られているとする。統計処理部44は、これらの値を平均して、10.0.0.0/24のサブネットワークを形成しているアクセスポイント5aと通信装置10の間のスループットの平均を求める。図15の例では、17kbps、10kbps、15kbpsの平均が10.0.0.0/24での平均スループットとして求められるので、平均スループットは14kbpsとなる。
ここで、図15では、サブネットワークごとにスループットが平均されるが、サブネットワークは、通信装置10が接続するアクセスポイント5ごとに1つ生成される。このため、サブネットワークごとにスループットの平均処理を行うと、特定のアクセスポイント5を介して通信している1つ以上の通信装置10でのスループットが平均されることになる。さらに、サブネットワーク中の通信装置10の各々の通信先は同じであっても、異なっていても良い。
例えば、図13のネットワークN1のアクセスポイント5aが生成しているサブネットワークには、通信装置10a〜10dが含まれている。また、アクセスポイント5aが生成しているサブネットワーク中の通信装置10の各々は、ネットワーク25を介して、サーバ20a〜20cと通信可能である。このため、アクセスポイント5aで生成されたサブネットワークでのスループットの処理により、通信装置10aがサーバ20aと通信したときのスループットと、通信装置10bがサーバ20cと通信したときのスループットが集約されうる。また、1つの通信装置10が並行して複数のサーバ20と通信しても良い。例えば、通信装置10aがサーバ20bおよびサーバ20cと並行して通信している場合、これらの通信で得られたスループットが集約されうる。従って、統計処理で得られたスループットの平均値は、統計処理を行ったサブネットワークを生成しているアクセスポイント5を介したときの通信品質の指標値となっている。
図16は、VLAN IDを用いた集約処理の例を説明する図である。図16では、通信装置10xと通信装置10yがアクセスポイント5cに接続しているとする。また、アクセスポイント5cの識別情報は、AP002であるとする。このため、通信装置10xと通信装置10yは、VLAN ID=100のVLANに含まれている。
図16のケースでも、スループットの計算は第1の実施形態と同様に行われる。統計処理部44は、統計処理を行う時期になると、一定の周期Tの間に各VLANで得られたスループットの平均値を求める。VLAN ID=100のVLANの場合、図16に示すように、周期Tの間に、スループット=17kbps、10kbps、15kbpsが得られているとする。統計処理部44は、これらの値を平均して、VLAN ID=100のVLANを形成しているアクセスポイント5と通信装置10の間のスループットの平均を求める。図16の例では、VLAN ID=100のVLANでの平均スループットは14kbpsとなる。
VLAN IDごとの統計処理が行われている場合にも、サブネットワークごとの統計処理と同様に、通信装置10とサーバ20の複数の組み合わせでの通信で得られたスループットが集約されうる。従って、VLAN IDごとの統計処理においても、スループットの平均値は、統計処理の対象のVLANに含まれるアクセスポイント5を介したときの通信品質の指標値となっているといえる。
このように、VLAN単位やサブネットワーク単位でスループットの平均値が求められると、VLAN単位やサブネットワーク単位で得られた計測結果の平均値が結果表示データ53として表示部60に表示される。このため、オペレータは、アクセスポイント5での故障やアクセスの集中などの理由により通信速度が遅くなっているアクセスポイント5を容易に特定できる。さらに、NW情報テーブル54中の設置位置情報を用いることにより、オペレータは、通信速度が遅くなっているアクセスポイント5の設置位置を容易に特定できる。
<第4の実施形態>
表示データ生成部45は、第1〜第3の実施形態で得られた情報の経時変化を結果表示データ53に含めても良い。
図17は、スループットの変動例を説明する図である。図17の例では、図15に示すように、通信装置10側のサブネットワーク単位で、周期Tごとにスループットを平均し、スループットの変動を時系列で示す場合の結果表示データ53の例を示している。周期Tでは、処理対象のサブネットワークで得られるスループットの平均は、PSA1_T1である。その後、処理対象のサブネットワークで得られるスループットの平均は、周期TではPSA1_T2に低下し、周期TではPSA1_T3になっている。このようなスループットの時間変化が表示部60に表示されると、オペレータは、スループットの低下を回避するための措置を行うことができる。
オペレータは、スループットの低下に対する措置を行った後も、措置の効果を確認するために、表示部60の画面に表示されるスループットの時間変化を確認することができる。図17の例では、処理対象のサブネットワークで得られるスループットの平均は、周期Tから改善し始め、周期TではPSA1_T1に回復している。図17に示すように、措置が取られた周期Tの後の周期T〜Tの間にスループットが改善したことを確認することにより、オペレータは、行った措置の効果が見られたことを確認できる。
このように、スループットの平均値の時間変化を表わす結果表示データ53が表示部60に表示されると、オペレータは、各アクセスポイント5について、スループットの変動を時系列に監視することができる。このため、オペレータは、ネットワークの異常や障害の早期検知や、検知された異常や障害に対する早期の対応が可能になる。なお、図17の例では、サブネットワークごとの経時変化を見るためにネットワークアドレス単位にスループットの平均値が求められる場合を例としたが、VLAN単位で平均値の時間変化が求められても良い。
<第5の実施形態>
VLAN単位やサブネットワーク単位で、通信装置10の通信品質の分布の比較処理を行うことにより、複数のVLANの間や、複数のサブネットワークの間での通信品質の比較等を行なうこともできる。
図18は、通信品質の比較処理の例を説明する図である。ネットワークN11は、通信装置群80(80a、80b)が、VLANを介してサーバ20に接続する例を示す。通信装置群80aに含まれる通信装置10の各々は、VLAN ID=1000のVLANを用いてサーバ20と通信している。一方、通信装置群80bに含まれる通信装置10の各々は、VLAN ID=1001のVLANを用いてサーバ20と通信している。
各通信装置10とサーバ20との間でのスループットの計測方法は第1の実施形態と同様である。統計処理部44は、各コネクションについて、スループットの平均値を所定の周期ごとに求める。表示データ生成部45は、各通信装置10に対して得られた情報を、結果表示データ53に含める。結果表示データ53aの例では、各コネクションについて、コネクションID、通信装置10のIPアドレスとポート番号、サーバ20のIPアドレスとポート番号、VLAN ID、スループット値、最新の周期でのスループットの平均値が含まれている。
さらに、表示データ生成部45は、スループットを複数の段階に分類した上で、各段階の通信装置10の数を求める。例えば、表示データ生成部45は、スループットを以下のように高、中、低の3段階に分類するとする。
スループット高:スループット≧20Mbps
スループット中:20Mbps>スループット≧10Mbps
スループット低:10Mbps>スループット
表示データ生成部45は、VLAN IDごとに、各段階に分類される通信装置10の数を計数する。
その後も、統計処理部44は、周期的にスループットの平均値を計算するので、コネクション管理テーブル52は、統計処理部44の処理ごとに、新たに得られたスループットの平均を用いて結果表示データ53を更新する。さらに、結果表示データ53の更新と並行して、統計処理部44は、各VLANについて、通信装置10のスループットの段階ごとの分布を集計する。
表示データ生成部45は、集計結果に基づいて、各周期についてのスループットの段階別の分布をVLAN別にグラフ化する。例えば、VLAN ID=1000のVLANについて、グラフG1が得られたとする。グラフG1が表示部60に表示されると、オペレータは、グラフG1を用いて分析を行うことができる。例えば、オペレータは、VLAN ID=1000のVLANでは、周期T以降はスループットの高い通信装置10が増えているものの、スループットの低い通信装置10も増えており、スループットが中程度の通信装置10が減少していると分析できる。
一方、VLAN ID=1001のVLANについて、グラフG2が得られたとする。この場合も、オペレータはグラフG2を用いて、VLANでの通信状況を分析する。例えば、VLAN ID=1001のVLANでは、周期T以降はスループットの高い通信装置10の数とスループットが中程度の通信装置10が変動しているが、スループットの低い通信装置10の数は変動していないという分析が行われる。
さらに、グラフG1とグラフG2の両方が表示部60に表示される場合、オペレータは、VLAN同士での通信状況を比較することができる。一方のVLANでの通信状況が他方より悪い場合などには、オペレータは適宜、通信状況が比較的悪いVLANでの通信状況を改善するための処理を行うことができる。
このように、第5の実施形態によると、オペレータは、VLAN単位での通信状況を把握しやすくなる。このため、第5の実施形態でも、オペレータは、ネットワークの異常や障害の早期検知や、検知された異常や障害に対する早期の対応が行いやすくなる。
<第6の実施形態>
計測装置30は、適宜、アクセスポイント5での接続状況をアクセスポイント5から取得することにより、ユーザの移動状態を特定しても良い。この場合、計測装置30は、通信装置10でのスループットが低下しても、スループットの低下の原因がユーザの移動によるものか、ネットワークの問題によるものかを判断するための情報を、オペレータに提供することができる。
図19は、ユーザの移動とスループットの関係を表わす情報の例である。通信装置10とサーバ20の間のスループットやRTTの求め方は第1の実施形態と同様である。また得られたスループットなどの情報は、コネクションごとにコネクション管理テーブル52に記録される。時刻Tmにおいて、コネクション管理テーブル52mに示す情報が得られているとする。
第6の実施形態では、計測装置30はアクセスポイント5と通信することにより、アクセスポイント5に接続中の通信装置10の識別情報、通信装置10がアクセスポイント5から受信している電波の強度などの情報を取得できる。なお、通信装置10は、定期的に電波の受信強度を接続先のアクセスポイント5に通知しているものとする。アクセスポイント5は、自装置の情報と共に、接続している通信装置10や通信装置10での電波強度を計測装置30に通知する。
計測装置30では、解析部41が受信部32を介してアクセスポイント5の情報を取得すると、得られた情報をアクセスポイント情報56として、記憶部50に格納する。時刻Tmにおいて、計測装置30がアクセスポイント情報56mを保持しているとする。アクセスポイント情報56mには、アクセスポイント5の情報として、アクセスポイントの機種名、型番、識別ID、通信規格が記録されている。一方、アクセスポイント5に接続している通信装置10の情報として、IPアドレス、通信装置10での受信電波強度、通信装置10の識別情報が記録されている。アクセスポイント情報56mの例では、Wi―Fi−Aのアクセスポイント5の機種はWL001、型番はFAP001である。識別ID=Wi―Fi−Aのアクセスポイント5はIEEE802.11aの規格に沿った通信を行っている。識別ID=Wi―Fi−Aのアクセスポイント5には通信装置10aが接続している。なお、通信装置10aのIPアドレスはSA01であり、電波強度は−50dBmである。
第6の実施形態では、結果表示データ53には、コネクション管理テーブル52とアクセスポイント情報56に含まれている情報が含まれる。このため、オペレータは、時刻Tmでの測定結果の表示から、IPアドレス=SA01の通信装置10(通信装置10a)の受信電波強度が−50dBmであり、スループット値が30Mbpsであることを認識できる。
その後、通信装置10aのユーザがアクセスポイント5から遠ざかったため、時刻Tnにおいては、通信装置10aのスループットが5Mbps、受信電波強度が−100dBmとなったとする。すると、コネクション管理テーブル52mはコネクション管理テーブル52nに示すように変更される。同様に、アクセスポイント情報56mはアクセスポイント情報56nに示すように変更される。これらの情報は表示部60に表示されるため、オペレータは、時刻Tmでの測定結果と時刻Tnでの測定結果から、IPアドレス=SA01の通信装置10(通信装置10a)では、スループット値が30Mbpsから5Mbpsに低下していることを認識する。さらに、オペレータは、表示部60での表示から、スループット値の低下に伴い、受信電波強度も−50dBmから−100dBmに低下していることを確認できる。すると、オペレータは、通信装置10aでのスループットの低下は、通信装置10aの移動などによるものである可能性があると判定して、すぐにスループットを向上させるための措置を取らず、経過観察を行うことを決定できる。
その後も通信装置10aは移動して、時刻Tpには、通信装置10aが識別ID=Wi―Fi−Aのアクセスポイント5から、識別ID=Wi―Fi−Bのアクセスポイント5にハンドオーバしたとする。また、通信装置10aのハンドオーバと前後して、通信装置10bが識別ID=Wi―Fi−Bのアクセスポイント5に接続したとする。このとき、スループットの計測結果として、コネクション管理テーブル52pが得られたとする。また、識別ID=Wi―Fi−Bのアクセスポイント5から得られた情報はアクセスポイント情報56pに示すとおりであるとする。
これらの情報は表示部60に表示されるため、オペレータは、時刻Tpでの測定結果から、IPアドレス=SA01の通信装置10(通信装置10a)のハンドオーバ後のスループット値が5Mbpsであり受信電波強度が−100dBmであることを認識する。また、IPアドレス=SA02の通信装置10(通信装置10b)では、スループット値が5Mbpsであり受信電波強度が−50dBmであることも、オペレータが認識できる。すると、オペレータは、受信電波強度が異なる通信装置10aと通信装置10bの両方でスループットが5Mbpsであることから、通信装置10aと通信装置10bとの間での電波干渉が発生している可能性があると判定できる。オペレータは、この場合も、スループットが比較的低い値である原因は、通信装置10の位置や通信装置10間での干渉などによるものである可能性があると判定して、すぐにスループットを向上させるための措置を取らないことを決定できる。
このように、第6の実施形態では、スループットの変動だけでなく、通信装置10での受信電力の変化もスループットの変化と合わせて表示部60に表示される。従って、オペレータは、通信装置10での受信電力の低下に伴うスループットの低下が見られても、ネットワークには障害が発生している可能性は低いと判定することができる。このため、ネットワークの要因以外で通信装置10のスループットが低下しているにも関わらず、オペレータがネットワークでの障害などを検索することになる状況を防止しやすくなる。
<その他>
なお、実施形態は上記に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
計測装置30はサーバ20に組み込まれても良い。また、複数のサーバ20が含まれているデータセンタ中の1台の情報処理装置が計測装置30として動作しても良い。
以上の説明では、RTTの計測に使用されるパケットは、個々のパケットのパケット長を用いて決定されていたが、実装に応じて、所定の種類のパケットがRTTの計測用のパケットに指定されても良い。
図20は、RTT計測に使用されるパケットの例を説明する図である。パケットP1は、Etherヘッダ、IPヘッダ、TCPヘッダ、Websocketが含まれる。Websocketのデータ部分のフォーマットの例をフォーマットF1に示す。フォーマットF1は、FINビット、RSV1〜RSV3、opcodeフィールド、MASKフラグ、ペイロード長、マスキングキー、ペイロードデータを含む。なお、ペイロード長は、0〜125ビットの場合、Payload tenフィールドで記載される。ペイロード長が125ビットより長く、16ビットで記述できる長さの場合、Payload tenフィールドは126に設定され、ペイロード長はExtended payload lengthフィールドの16ビットの数値で表わされる。ペイロード長が16ビットで記述できる長さより長い場合、Payload tenフィールドは127に設定される。さらに、ペイロード長は、Payload tenフィールドの後続の64ビットで記述される。MASKフラグは、ペイロードデータがマスクされているかを表わす。MASKフラグが1の場合、ペイロードデータがマスクされている。マスキングキーは、マスク処理に使用される。
opcodeフィールドにはペイロードデータの説明が記載される。opcodeフィールドが1001(0x9)の場合、ペイロードデータはpingパケットのデータである。一方、opcodeフィールドが1010(0xA)の場合、ペイロードデータはpongパケットのデータである。
解析部41は、計測装置30が受信したパケットがpingパケットやpongパケットである場合、RTTの再計算に用いるように設定されていても良い。なお、解析部41は、パケットのopcodeフィールドを用いて、pingパケットやpongパケットを特定する。
以上の説明に用いたテーブル中の情報要素や閾値などの値は一例であり、実装に応じて変更され得る。さらに、パケット中のデータ要素やフォーマットも一例であり、実装に応じて変更され得る。
第5の実施形態で述べた評価基準は一例であり、通信に使用される規格などに応じて、評価に使用される閾値は変更され得る。さらに、通信品質の区分の数も、実装に応じて任意に変更され得る。
以上で説明した測定方法は、通信システム中の一部の通信装置10とサーバ20の間でのスループットの計測に使用されても良い。例えば、計測装置30は、特定のVLAN IDのネットワークのサーバ20との通信に使用されているパケットに限定して、スループットの測定を行っても良い。
以上の説明では、無線区間が含まれるシステムを例として説明したが、通信区間に無線区間が含まれていないシステムであっても、計測装置30を用いたスループットの測定やRTTの計算が可能である。
第2〜第4の実施形態において、統計処理部44が複数のコネクションでのスループットの平均値を求める場合を例として説明したが、統計処理部44は、スループットの最小値、最大値、分散値、標準偏差など、平均値以外の統計値を計算しても良い。
上述の第1〜第6の実施形態を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
ネットワーク中のサーバ装置と、前記サーバ装置と通信する通信装置との間で送受信されるパケットを取得する通信部と、
前記サーバ装置から前記通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、前記第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間の往復遅延時間を計算する計算部と、
前記サーバ装置から前記通信装置に送信された前記閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、前記第2のパケットを取得した時刻から前記第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、および、前記往復遅延時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する計測部
を備えることを特徴とする計測装置。
(付記2)
前記ネットワークへの接続に使用されるアクセスポイントの情報と、前記アクセスポイントに接続している通信装置に前記アクセスポイントが割り当てるアドレスの範囲を示す情報とを記憶する記憶部と、
前記アクセスポイントがアドレスを割り当てた通信装置の通信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度を用いた統計処理を行う統計処理部と、
前記統計処理の結果を出力する出力装置
を備えることを特徴とする付記1に記載の計測装置。
(付記3)
前記統計処理部は、前記アクセスポイントが第1の通信装置に第1のアドレスを割り当て、第2の通信装置に第2のアドレスを割り当てた場合、前記第1のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度と、前記第2のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度の平均値を、前記アクセスポイントを介した通信品質の指標値として計算する
ことを特徴とする付記2に記載の計測装置。
(付記4)
前記統計処理部は、前記第1の通信装置が前記ネットワーク中の第1のサーバ装置と通信し、前記第2の通信装置が前記ネットワーク中の第2のサーバ装置と通信している場合に、前記第1のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度と、前記第2のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度の平均値を前記指標値として計算する
ことを特徴とする付記3に記載の計測装置。
(付記5)
前記ネットワークへの接続に使用されるアクセスポイントの情報と、前記アクセスポイントに接続している通信装置が通信に使用する仮想ネットワークの識別情報とを記憶する記憶部と、
前記仮想ネットワークの識別情報を含むパケットの送受信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度の情報を用いた統計処理を行う統計処理部と、
前記統計処理の結果を出力する出力装置
を備えることを特徴とする付記1に記載の計測装置。
(付記6)
ネットワーク中のサーバ装置と、前記サーバ装置と通信する通信装置との間で送受信されるパケットを取得し、
前記サーバ装置から前記通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、前記第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間の往復遅延時間を計算し、
前記サーバ装置から前記通信装置に送信された前記閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、前記第2のパケットを取得した時刻から前記第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、および、前記往復遅延時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する
処理を計測装置が行うことを特徴とする計測方法。
(付記7)
前記計測装置は、
前記ネットワークへの接続に使用されるアクセスポイントの情報と、前記アクセスポイントに接続している通信装置に前記アクセスポイントが割り当てるアドレスの範囲を示す情報とを記憶する記憶部を備え、
前記アクセスポイントがアドレスを割り当てた通信装置の通信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度を用いた統計処理を行い、
前記統計処理の結果を出力装置に出力する
ことを特徴とする付記6に記載の計測方法。
(付記8)
前記計測装置は、前記アクセスポイントが第1の通信装置に第1のアドレスを割り当て、第2の通信装置に第2のアドレスを割り当てた場合、前記第1のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度と、前記第2のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度の平均値を、前記アクセスポイントを介した通信品質の指標値として計算する
ことを特徴とする付記7に記載の計測方法。
(付記9)
前記計測装置は、前記第1の通信装置が前記ネットワーク中の第1のサーバ装置と通信し、前記第2の通信装置が前記ネットワーク中の第2のサーバ装置と通信している場合に、前記第1のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度と、前記第2のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度の平均値を前記指標値として計算する
ことを特徴とする付記8に記載の計測方法。
(付記10)
前記計測装置は、
前記ネットワークへの接続に使用されるアクセスポイントの情報と、前記アクセスポイントに接続している通信装置が通信に使用する仮想ネットワークの識別情報とを記憶する記憶部を備え、
前記仮想ネットワークの識別情報を含むパケットの送受信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度を用いた統計処理を行い、
前記統計処理の結果を出力装置に出力する
ことを特徴とする付記6に記載の計測方法。
(付記11)
サーバ装置と、
前記サーバ装置と通信する通信装置と、
前記サーバ装置と前記通信装置との間でのデータの転送速度を計測する計測装置
を備え、
前記計測装置は、
前記サーバ装置と前記通信装置の間で送受信されるパケットを取得し、
前記サーバ装置から前記通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、前記第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間の往復遅延時間を計算し、
前記サーバ装置から前記通信装置に送信された前記閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、前記第2のパケットを取得した時刻から前記第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、および、前記往復遅延時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する
ことを特徴とする通信システム。
(付記12)
前記サーバ装置との通信に使用されるアクセスポイントをさらに備え、
前記計測装置は、
前記アクセスポイントに接続している通信装置に前記アクセスポイントが割り当てるアドレスの範囲を示す情報を記憶する記憶部を備え、
前記アクセスポイントがアドレスを割り当てた通信装置の通信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度を用いた統計処理を行い、
前記統計処理の結果を出力装置に出力する
ことを特徴とする付記11に記載の通信システム。
(付記13)
前記通信装置と異なる他の通信装置をさらに備え、
前記アクセスポイントは、前記通信装置に第1のアドレスを割り当て、前記他の通信装置に第2のアドレスを割り当て、
前記計測装置は、前記第1のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度と、前記第2のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度の平均値を、前記アクセスポイントを介した通信状況の指標値として計算する
ことを特徴とする付記12に記載の通信システム。
(付記14)
前記サーバ装置との通信に使用されるアクセスポイントをさらに備え、
前記計測装置は、
前記アクセスポイントに接続している通信装置が通信に使用する仮想ネットワークの識別情報を記憶する記憶部を備え、
前記仮想ネットワークの識別情報を含むパケットの送受信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度を用いた統計処理を行い、
前記統計処理の結果を出力装置に出力する
ことを特徴とする付記11に記載の計測システム。
5 アクセスポイント
10 通信装置
15 TAP
20 サーバ
25 ネットワーク
30 計測装置
31 通信部
32 受信部
33 送信部
40 制御部
41 解析部
42 RTT計算部
43 スループット計測部
44 統計処理部
45 表示データ生成部
50 記憶部
51 バッファ
52 コネクション管理テーブル
53 結果表示データ
54 NW情報テーブル
56 アクセスポイント情報
60 表示部
70 データセンタ
80 通信装置群
101 プロセッサ
102 RAM
103 ROM
104 出力装置
105 バス
106 記憶装置
107 入力装置
109 ネットワーク接続装置
110 計測プログラム
112 コネクション解析モジュール
113 RTT更新モジュール
114 スループット算出モジュール
115 スループット集約モジュール

Claims (7)

  1. ネットワーク中のサーバ装置と、前記サーバ装置と通信する通信装置との間で送受信されるパケットを取得する通信部と、
    前記サーバ装置から前記通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、前記第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間の往復遅延時間を計算する計算部と、
    前記サーバ装置から前記通信装置に送信された前記閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、前記第2のパケットを取得した時刻から前記第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、および、前記往復遅延時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する計測部
    を備えることを特徴とする計測装置。
  2. 前記ネットワークへの接続に使用されるアクセスポイントの情報と、前記アクセスポイントに接続している通信装置に前記アクセスポイントが割り当てるアドレスの範囲を示す情報とを記憶する記憶部と、
    前記アクセスポイントがアドレスを割り当てた通信装置の通信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度の情報を用いた統計処理を行う統計処理部と、
    前記統計処理の結果を出力する出力装置
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記統計処理部は、前記アクセスポイントが第1の通信装置に第1のアドレスを割り当て、第2の通信装置に第2のアドレスを割り当てた場合、前記第1のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度と、前記第2のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度の平均値を、前記アクセスポイントを介した通信品質の指標値として計算する
    ことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
  4. 前記統計処理部は、前記第1の通信装置が前記ネットワーク中の第1のサーバ装置と通信し、前記第2の通信装置が前記ネットワーク中の第2のサーバ装置と通信している場合に、前記第1のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度と、前記第2のアドレスを用いた通信のコネクションで計測された転送速度の平均値を前記指標値として計算する
    ことを特徴とする請求項3に記載の計測装置。
  5. 前記ネットワークへの接続に使用されるアクセスポイントの情報と、前記アクセスポイントに接続している通信装置が通信に使用する仮想ネットワークの識別情報とを記憶する記憶部と、
    前記仮想ネットワークの識別情報を含むパケットの送受信に使用されているコネクションの各々で得られたデータ転送速度の情報を用いた統計処理を行う統計処理部と、
    前記統計処理の結果を出力する出力装置
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  6. ネットワーク中のサーバ装置と、前記サーバ装置と通信する通信装置との間で送受信されるパケットを取得し、
    前記サーバ装置から前記通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、前記第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間の往復遅延時間を計算し、
    前記サーバ装置から前記通信装置に送信された前記閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、前記第2のパケットを取得した時刻から前記第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、および、前記往復遅延時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する
    処理を計測装置が行うことを特徴とする計測方法。
  7. サーバ装置と、
    前記サーバ装置と通信する通信装置と、
    前記サーバ装置と前記通信装置との間でのデータの転送速度を計測する計測装置
    を備え、
    前記計測装置は、
    前記サーバ装置と前記通信装置の間で送受信されるパケットを取得し、
    前記サーバ装置から前記通信装置に送信された閾値未満のパケット長の第1のパケットを取得した時刻から、前記第1のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間の往復遅延時間を計算し、
    前記サーバ装置から前記通信装置に送信された前記閾値以上のパケット長の第2のパケットに含まれるデータ量、前記第2のパケットを取得した時刻から前記第2のパケットに対する確認応答パケットを取得した時刻までの時間、および、前記往復遅延時間を用いて、前記通信装置と前記サーバ装置の間でのデータの転送速度を計測する
    ことを特徴とする通信システム。
JP2016064588A 2016-03-28 2016-03-28 計測装置、計測方法、および、通信システム Pending JP2017183842A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064588A JP2017183842A (ja) 2016-03-28 2016-03-28 計測装置、計測方法、および、通信システム
US15/464,575 US20170280342A1 (en) 2016-03-28 2017-03-21 Measurement apparatus, measurement method, and communication system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064588A JP2017183842A (ja) 2016-03-28 2016-03-28 計測装置、計測方法、および、通信システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017183842A true JP2017183842A (ja) 2017-10-05

Family

ID=59898413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016064588A Pending JP2017183842A (ja) 2016-03-28 2016-03-28 計測装置、計測方法、および、通信システム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20170280342A1 (ja)
JP (1) JP2017183842A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190043829A (ko) * 2017-10-19 2019-04-29 에스케이텔레콤 주식회사 기지국, 네트워크장치 및 네트워크장치의 동작 방법

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017181384A1 (zh) * 2016-04-21 2017-10-26 华为技术有限公司 一种同步信息发送或接收方法、基站和通信节点
JP7192608B2 (ja) * 2019-03-26 2022-12-20 オムロン株式会社 ネットワーク管理装置、管理方法、管理プログラムおよび記録媒体

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4643330B2 (ja) * 2005-03-28 2011-03-02 ソニー株式会社 通信処理装置、データ通信システム、および通信処理方法、並びにコンピュータ・プログラム
US8284691B2 (en) * 2009-12-15 2012-10-09 Verizon Patent And Licensing Inc. Estimating data throughput

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190043829A (ko) * 2017-10-19 2019-04-29 에스케이텔레콤 주식회사 기지국, 네트워크장치 및 네트워크장치의 동작 방법
KR101990788B1 (ko) 2017-10-19 2019-06-19 에스케이텔레콤 주식회사 기지국, 네트워크장치 및 네트워크장치의 동작 방법

Also Published As

Publication number Publication date
US20170280342A1 (en) 2017-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3767890B1 (en) Method and apparatus for monitoring service quality
US20170373950A1 (en) Traffic flow monitoring
CN113424493A (zh) 故障检测方法
US11456929B2 (en) Control plane entity and management plane entity for exchaning network slice instance data for analytics
US20130034012A1 (en) Available bandwidth measurement system, transmission device, available bandwidth measurement method and recording medium
US20140313890A1 (en) Profiling wi-fi channel congestion and interference to optimize channel selection
EP2938032B1 (en) Data transmission device, data transmission method, and program therefor
US10470119B2 (en) Terminal apparatus, communication control apparatus, communication system, and communication control method
CN111436030B (zh) 数据用量上报的方法、装置及系统
JP2013179502A (ja) 通信制御装置、通信制御方法および通信制御プログラム
JP2017183842A (ja) 計測装置、計測方法、および、通信システム
US11412403B2 (en) Benchmarking of delay estimates in a 5G network for quality of service flow setup and monitoring
US11665531B2 (en) End to end troubleshooting of mobility services
CN106937323B (zh) 一种用户终端数量的监控方法及相关设备
CN108512714B (zh) 一种报文传输方法、相关设备和系统
JP2007036839A (ja) パケット交換網における品質劣化切り分け装置および切り分けシステム、ならびに切り分け方法
EP3593493B1 (en) Prediction of a performance indicator
JP4175354B2 (ja) 通信装置
CN112292835B (zh) 用于端到端数字通信性能测量结果的启发式方法
JP7175328B2 (ja) 伝送遅延の測定
JP2013078011A (ja) 通信品質測定方法および装置
JP2016208173A (ja) システム、装置及びプログラム
WO2014171543A1 (ja) データ送信装置、データ送信方法、及びそのプログラム
US10171325B2 (en) Minimum delay value calculating device, information transmitting device, minimum delay value calculating method, and program storage medium
CN114679413B (zh) 异构网络的拥塞控制方法、装置、设备及存储介质