JP2017182923A - 試料ホルダー、集束イオンビーム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、支持した微小試料片に向けて、少なくとも互いに略直角を成す2方向から集束イオンビームを照射可能な試料ホルダー、およびこれを備えた集束イオンビーム装置を提供する。
【解決手段】メッシュ支持部材には、少なくとも一方の梁部材および他方の梁部材に向けて、z軸方向に沿ってそれぞれ突出する軸部材が形成され、少なくとも一方の軸部材には、軸端面と前記開口部との間をz軸方向に沿って貫通し、微小試料片に向けて集束イオンビームを導入するための貫通孔が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、集束イオンビーム装置に対して挿脱可能に形成され、先端側で微小試料片を保持可能なサイドエントリ型の試料ホルダー、およびこれを備えた集束イオンビーム装置に関するものである。
例えば、半導体デバイス等の試料の内部構造を解析したり、立体的な観察を行ったりする手法の1つとして、集束イオンビーム(Focused Ion Beam;FIB)鏡筒と電子ビーム(Electron Beam;EB)鏡筒を搭載した荷電粒子ビーム複合装置を用いて、FIBによる断面形成加工と、その断面を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)により観察を行う断面加工観察方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この断面加工観察方法は、FIBによる断面形成加工とSEMによる断面観察を繰り返して3次元画像を構築する手法が知られている。この手法では、再構築した3次元立体像から、対象試料の立体的な形体を様々な方向から詳細に解析することができる。更に、対象試料の任意の断面像を再現することができるという、他の方法にはない利点を有している。
その一方で、SEMは原理上、高倍率(高分解能)の観察に限界があり、また得られる情報も試料表面近くに限定される。このため、より高倍率で高分解能の観察のために、薄膜状に加工した試料に電子を透過させる透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscopy:TEM)を用いた観察方法も知られている。こうしたTEMによる観察に用いる薄膜化した微細な試料(以下、微小試料片と称することがある。)の作製にも、上述したようなFIBによる断面形成加工が有効である。
しかしながら、一般的にTEMはSEMよりも高電圧、高真空にする必要があるために、機器自体がSEMよりも大型となり、FIBと統合した装置にすることが難しい。このため、TEMの観察試料としてFIBによる断面形成加工で得られた微小試料片を用いる場合、FIB装置とTEM装置に共用できる試料ホルダーを用いて、FIB装置とTEM装置との間で試料を容易に移動可能にする構成が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
また、例えば、特許文献3には、クランク機構を用いることによって、長手方向に対して90度方向の回転(傾斜)が可能な試料ホルダーが開示されている。この試料ホルダーは、回転軸に対して構造物が無く、この部分を切欠き構造とすることによって、縦方向およびこれに直角な横方向の双方からFIBの照射が可能な構成となっている。
特開2008−270073号公報 特許第4297736号公報 特開2007−115666号公報
しかしながら、上述した特許文献3に記載された試料ホルダーは、その先端部分にクランク機構が形成されているために、先端側で集束イオンビーム装置などの微動装置を構成することが困難であり、片側で試料ホルダーを支持する片持ち構造にしか適用できないという課題があった。また、クランク機構は、回転軸および軸受が多数必要であり、構造が複雑で製造コストが高くなるという課題もあった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、支持した微小試料片に向けて、少なくとも互いに略直角を成す2方向から集束イオンビームを照射可能な試料ホルダー、およびこれを備えた集束イオンビーム装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本実施形態のいくつかの態様は、次の試料ホルダー、および集束イオンビーム装置を提供した。
すなわち、本発明の試料ホルダーは、集束イオンビーム装置の試料室に対して挿脱可能に形成され、先端側で前記微小試料片を保持可能なサイドエントリ型の試料ホルダーであって、x軸方向に沿って延びる略棒状の本体部と、該本体部のx軸方向の一方の端部に形成された試料保持部とを備え、前記試料保持部は、前記x軸に直角なz軸方向に離間して配された、それぞれx軸方向に延びる2つの梁部材と、2つの前記梁部材どうしの間に配され、微小試料片を保持するメッシュ部材を支持可能な開口部が中央に形成されたメッシュ支持部材と、を少なくとも有し、前記メッシュ支持部材には、一方の前記梁部材および他方の前記梁部材の少なくとも一方に向けて、z軸方向に沿ってそれぞれ突出する軸部材が形成され、前記軸部材の少なくとも一方、およびメッシュ支持部材には、軸端面と前記開口部との間をz軸方向に沿って貫通し、前記微小試料片に向けて集束イオンビームを導入するための貫通孔が形成されていること、を特徴とする。
本発明の試料ホルダーによれば、微小試料片の厚み加工において、微小試料片の厚み方向に対して直角な面に対してFIBを照射する際に、軸部材およびメッシュ支持部材に形成された貫通孔を介してFIBを入射させることで、微小試料片のz軸方向に沿ってFIBを容易に照射することができ、これにより微小試料片のTEM試料作製が容易に可能になる。
前記試料保持部には、前記メッシュ支持部材をz軸回りで一方の回転方向に付勢するバネ部材と、前記メッシュ支持部材の回転を所定位置で制御する回転制御部材とが更に構成されていることを特徴とする。
前記一方の軸部材の軸端面は、前記一方の梁部材の内部にあり、前記軸部材の少なくとも一方には、前記軸端面を外部に露呈させる穴部が形成されていることを特徴とする。
前記貫通孔は、前記開口部から前記軸部材の軸端面に向かって、開口径が漸増していることを特徴とする。
前記試料保持部の前記先端側には、前記試料保持部をx軸回りで回動するT方向に沿って回動自在にさせる係合突起が形成されていることを特徴とする。
本発明の集束イオンビーム装置は、前記各項記載の試料ホルダーと、試料を載置する試料台と、前記試料に集束イオンビームを照射し、前記微小試料片を作成する集束イオンビーム鏡筒と、前記試料台、および前記集束イオンビーム鏡筒を収容する前記試料室と、前記試料台および前記試料ホルダーの間で前記微小試料片を移動させる試料片移動手段と、を有することを特徴とする。
本発明の集束イオンビーム装置によれば、微小試料片の厚み加工において、微小試料片厚み方向に対して直角な面に対してFIBを照射する際に、軸部材に形成された貫通孔を介してFIBを入射させることで、微小試料片のz軸方向に沿ってFIBを容易に照射することができ、これにより微小試料片の厚みを容易に減じることができる。
前記試料室には、該試料室内の気密を保持しつつ前記試料ホルダーを前記試料室に対して挿脱可能にするロードロック機構が更に形成されていることを特徴とする。
前記試料室には、前記試料ホルダーに保持された前記微小試料片の透過電子像を観察するための透過電子検出器が更に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で、支持した微小試料片に向けて、少なくとも互いに略直角を成す2方向から集束イオンビームを照射可能な試料ホルダー、およびこれを備えた集束イオンビーム装置を提供することができる。
実施形態の試料ホルダーを備えた集束イオンビーム装置を示す概略構成図である。 試料ホルダーを示す要部破断平面図である。 試料ホルダーによる微小試料片の加工時の状態を示す斜視図である。 試料ホルダーによる微小試料片の観察時の状態を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本実施形態の試料ホルダーおよびこれを備えた集束イオンビーム装置について説明する。なお、以下に示す各実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、実施形態の試料ホルダーを備えた集束イオンビーム装置を示す概略構成図である。
本実施形態の試料加工観察装置(集束イオンビーム装置)10は、集束イオンビーム(FIB)鏡筒11と、電子ビーム(EB)鏡筒12と、試料Sを載置する試料台15と、これらを収容する試料室14と、この試料室14に挿脱自在に形成されたサイドエントリ型の試料ホルダー13と、を備えている。集束イオンビーム鏡筒11、および電子ビーム鏡筒12は、試料室14にそれぞれ固定されている。
断面加工観察装置10は、更に二次電子検出器17と、EDS検出器18とを備えている。二次電子検出器17は、集束イオンビームまたは電子ビームを試料Sに照射し、試料Sから発生した二次電子を検出する。また、EDS検出器18は、電子ビームを試料Sに照射し、試料Sから発生したX線を検出する。試料Sから発生するX線は、試料Sを構成する物質ごとに特有の特性X線を含み、こうした特性X線によって、試料Sを構成する物質を特定することができる。
なお、二次電子検出器17に代えて、反射電子検出器を設ける構成も好ましい。反射電子検出器は、電子ビームが試料Sで反射した反射電子を検出する。こうした反射電子によって、断面の凹凸情報を軽減した、材料の質量コントラストを反映した断面像を取得することができる。また、二次電子検出器17、反射電子検出器は、SEM筐体内に設置することもできる。
また、EDS検出器18に代えて、EBSD検出器を設ける構成も好ましい。EBSD検出器では、結晶性材料に電子ビームを照射すると、試料Sの表面で生じる電子線後方散乱回折により回折図形すなわちEBSDパターンが観測され、試料Sの結晶方位に関する情報が得られる。こうしたEBSDパターンを測定,解析することで、試料Sの微小領域の結晶方位の分布に関する情報が得られ、試料Sを構成する物質を特定することができる。
なお、本発明の集束イオンビーム装置10は、少なくとも集束イオンビーム(FIB)鏡筒11と、サイドエントリ型の試料ホルダー13と、を備えていればよく、電子ビーム鏡筒12やEDS検出器18を特に設けずに、集束イオンビームによる試料加工だけを行う構成であってもよい。
試料室14は、例えば、内部が減圧可能な気密構造の耐圧筐体からなる。試料室14には、内部を減圧する真空ポンプ(図示略)が接続されている。
試料台15は、本体部31と、この本体部31を移動させる移動部材32と、本体部31に設けられたターンテーブル(テーブル)33と、を備えている。移動部材32は、ターンテーブル33が載置された本体部31を、図1に示すように、水平面に沿ったx軸およびこれに直角なy軸と、鉛直方向に沿ったz軸にそれぞれ沿って移動可能にする。こうした移動部材32の移動制御は、試料加工観察装置10の全体を制御する制御部(図示略)によって行う。
ターンテーブル33は、例えば円筒状に形成され、試料Sが載置される試料載置面33aを、z軸回りで回動可能にする。こうしたターンテーブル33の回転制御は、試料加工観察装置10の全体を制御する制御部(図示略)によって行う。
試料台15は、例えば略L字状に形成された試料台支持部材35によって支持されている。そして、この試料台支持部材35は、試料室14の側壁に形成されたチルト部材36に係合されている。チルト部材36は、図1に示すように、水平面に沿ったx軸回りで試料台支持部材35を回動させる。これによって、ターンテーブル33を含む試料台15全体が、x軸回りで揺動可能にされる。ターンテーブル33をx軸回りで揺動可能にすることによって、試料載置面33を水平面に対して任意の角度で傾斜させることができる。
試料室14の側壁には、試料室14内の気密を保持しつつ試料ホルダー13を試料室15に対して挿脱可能に保持するロードロック機構51と、試料ホルダー13を所望のFIB加工位置に移動可能な試料ホルダー移動部材52とが形成されている。
ロードロック機構51は、試料ホルダー13を外部から試料室14内に挿入したり、あるいは、試料室14から試料ホルダー13を外部に取り出す際に、試料室14内を例えば真空状態に保つためのシャッターであり、真空シャッターなど周知の構成ものが適用されればよい。
試料ホルダー移動部材52は、試料室14内に挿入した試料ホルダー13を所望のFIB加工位置に移動可能にするものである。
また、集束イオンビーム装置10は、試料Sにデポジションガスを供給するデポジションガス銃55bを備えている。また、集束イオンビーム装置10は、試料台15と試料ホルダー13との間で微小試料片を移動させる試料片移動手段55を備えている。試料片移動手段55は、例えば、集束イオンビームによって試料Sを加工して得られた、試料台15にある微小試料片を、試料ホルダー13のメッシュ41(図3参照)に移載する装置である。こうした試料片移動手段55は、例えば、プローブ55aなど、周知の試料片移動手段を適用することができる。
図2は、試料ホルダーを示す要部破断平面図である。また、図3は試料ホルダーによる微小試料片の加工時の状態を示す斜視図である。また、図4は、試料ホルダーによる微小試料片の観察時の状態を示す斜視図である。
本実施形態の試料ホルダー13は、集束イオンビーム装置10の試料室14に対して挿脱可能に形成されたサイドエントリ型の試料ホルダーであって、試料ホルダーの挿入方向であるx軸方向に沿って延びる略棒状の本体部21(図1を参照)と、この本体部21のx軸方向の一方の端部に形成された試料保持部22とを備えている。
試料保持部22は、集束イオンビーム照射方向に、つまりx軸に直角なz軸方向に離間して配された、それぞれx軸方向に延びる2つの梁部材23A,23Bと、この2つの梁部材23A,23Bどうしの間にz軸回りで回動可能に配された、略矩形の板状部材であるメッシュ支持部材24とを備えている。なお、梁部材23Aと梁部材23Bとは、先端部分でz軸方向に屈曲して互いに接続され、y軸方向から見た時に全体が略コ字状に形成されている。そして、この試料保持部22の先端側には、この試料保持部22をx軸回りの回転方向であるT方向に回動自在にさせる係合突起45が形成されている。こうした係合突起45は、集束イオンビーム装置10の試料台15の一端に形成された受け部材(図示略)と回動自在に係合して、試料保持部22をT方向に回動自在にすることができる。
メッシュ支持部材24は、中央部に略円形の開口部25が形成され、この開口部25に、微小試料片Cを保持するメッシュ部材41が、z軸方向に沿って支持される。
メッシュ41は、例えば、集束イオンビームによって試料Sを加工して得られた、TEM分析用の微小試料片を載置するための網状部材である。こうしたメッシュ41は、例えば、円形に加工した金属板やシリコンプロセスで製作した微小ピラーを薄板に固定したものなどが用いられる。こうしたメッシュ41は、開口部25の周縁に配された固定部材46によって、開口部25に支持されればよい。
また、メッシュ支持部材24には、一方の梁部材23Aおよび他方の梁部材23Bに向けて、z軸方向に沿ってそれぞれ突出する略円筒形の軸部材26A,26Bが一体、もしくは別部材として構成されている。
一方の梁部材23Aには、軸部材26Aを回動自在に軸支する軸受部27Aが、また、他方の梁部材23Bには、軸部材26Bを回動自在に軸支する軸受部27Bがそれぞれ形成されている。こうした軸部材26A,26Bと軸受部27A,27Bとが回動自在に係合することによって、メッシュ支持部材24は梁部材23Aと梁部材23Bとの間で、z軸回りで回動可能に支持される。
また、試料保持部22には、メッシュ支持部材24をz軸回りで一方の回転方向に付勢するバネ部材28と、メッシュ支持部材24の回転を所定位置で制御する回転制御部材29とが形成されている。メッシュ支持部材24は、バネ部材28の一端に接して、図2中のz軸を中心に時計回り方向に付勢される。一方、回転制御部材29は、メッシュ支持部材24の一端に接して、メッシュ部材41の主面がx軸及びy軸に沿う位置で留まるように、メッシュ支持部材24の回転を制御する。これにより、メッシュ支持部材24は、メッシュ部材41の主面がx軸及びy軸に沿う位置から、バネ部材28の付勢に抗してz軸を中心に反時計回り方向に90°程度まで回動可能にされている。
少なくとも一方の軸部材26Aには、軸端面26aとメッシュ支持部材24の開口部25との間をz軸方向に沿って貫通する貫通孔43が形成されている。なお、軸部材26Aの軸端面26aは、一方の梁部材23Aの内部にある。そして、少なくとも一方の梁部材23Aには、軸部材26の軸端面26aを外部に露呈させる穴部44が形成されている。
これら軸部材26Aに形成された貫通孔43と梁部材23Aに形成された穴部44によって、梁部材23Aの外面からz軸方向に沿ってメッシュ支持部材24の開口部25までを貫通する、FIBの通過経路が形成される。これによって、集束イオンビーム鏡筒11(図1参照)から照射されたFIBは、こうした穴部44および貫通孔43を通過して、メッシュ部材41に支持された微小試料片Cの厚み面に向けて入射させることができる。
貫通孔43は、開口部25から一方の軸部材26Aの軸端面26aに向かって、開口径が漸増するように、漏斗状、または階段状に形成されている。また、この貫通孔43に連なる梁部材23Aの穴部44も、軸部材26Aの軸端面26aから梁部材23Aの外部に向かって、開口径が漸増するように、漏斗状、または階段状に形成されている。これによって、微小試料片Cに向けて集束するように照射されるFIBが、穴部44および貫通孔43の内周面に接することを防止できる。
以上のような構成の試料ホルダー13、およびこれを備えた集束イオンビーム装置10の作用を説明する。
本実施形態の試料加工観察装置(集束イオンビーム装置)10によって、試料(バルク)Sから、例えば、TEM観察用の微小試料片を形成する際には、予め、試料ホルダー13を試料室14内から退避させておく。
そして、試料Sの観察対象が含まれると想定される位置にSEM像を確認して移動し、観察対象が含まれるエリアの外側及び底を一部微小アームを残して集束イオンビーム(FIB)で加工する。そして、マニピュレーターのプローブ55aの先端を微小試料片に接触させ、その接触部位をデポジションガス銃55bによってガスを供給しながらFIBを照射してデポジション膜を形成して固着する。その後、前述の微小アーム部をFIBによって切断し、微小試料片と試料(バルク試料)Sとを分離する。
このように、FIBによって観察対象物を含む微小試料片が試料Sから分離された状態でマニピュレータのプローブ55aを退避位置に移動し、次に、ロードロック機構51を介して試料室14内に試料ホルダー13を挿入する。
試料ホルダー13を試料室14内に挿入したら、試料片移動手段55を用いて、退避位置にあったプローブ55aに保持された微小試料片を試料ホルダー13のメッシュ41近傍に移動させる。この時メッシュ41の位置はFIBとSEMのビームコインシデンスポイントに予め移動しておき、プローブ55aを駆動して微小試料片の位置を調節しながらメッシュ41の試料固定位置に接触させ、デポジション膜を利用して両者を固定する。その後、プローブ55aと微小試料片をFIB加工で分離する。分離後、プローブを退避させる。
次に、メッシュ41に固定された微小試料片を、FIBと微小試料片との角度を調整しながら試料を薄膜加工し、TEM観察可能な薄さに加工する。こうした微小試料片の厚み加工において、微小試料片の厚み方向に対して直角な面に対してFIBを照射する際には、軸部材26Aに形成された貫通孔43と梁部材23Aに形成された穴部44を介してFIBを入射させることで、図2中のz軸方向に沿ってFIBを容易に照射することができ、これにより微小試料片をTEM観察に最適な厚さに薄膜化することができる。
また、試料ホルダー13には、試料保持部22をT方向に回動自在にさせる係合突起45が形成されているので。集束イオンビーム装置10の試料台15の一端に形成された受け部材(図示略)と係合させれば、試料保持部22をT方向に容易に回動させることができる。こうした構成することで、試料ホルダー13を一方の側だけで保持する、いわゆる片持ちステージと、両方で保持する非片持ちステージとの互換性を確保したまま、シンプルな構成でFIB−TEM共用の試料ホルダーを実現することができる。
本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 集束イオンビーム装置
11 集束イオンビーム(FIB)鏡筒
12 電子ビーム(EB)鏡筒
13 試料ホルダー
15 試料台
43 貫通孔
44 梁部材

Claims (8)

  1. 集束イオンビーム装置の試料室に対して挿脱可能に形成され、先端側で前記微小試料片を保持可能なサイドエントリ型の試料ホルダーであって、
    x軸方向に沿って延びる略棒状の本体部と、該本体部のx軸方向の一方の端部に形成された試料保持部とを備え、
    前記試料保持部は、前記x軸に直角なz軸方向に離間して配された、それぞれx軸方向に延びる2つの梁部材と、2つの前記梁部材どうしの間に配され、微小試料片を保持するメッシュ部材を支持可能な開口部が中央に形成されたメッシュ支持部材と、を少なくとも有し、
    前記メッシュ支持部材には、一方の前記梁部材および他方の前記梁部材の少なくとも一方に向けて、z軸方向に沿ってそれぞれ突出する軸部材が形成され、
    前記軸部材の少なくとも一方、およびメッシュ支持部材には、軸端面と前記開口部との間をz軸方向に沿って貫通し、前記微小試料片に向けて集束イオンビームを導入するための貫通孔が形成されていること、を特徴とする試料ホルダー。
  2. 前記試料保持部には、前記メッシュ支持部材をz軸回りで一方の回転方向に付勢するバネ部材と、前記メッシュ支持部材の回転を所定位置で制御する回転制御部材とが更に構成されていることを特徴とする請求項1記載の試料ホルダー。
  3. 前記一方の軸部材の軸端面は、前記一方の梁部材の内部にあり、前記軸部材の少なくとも一方には、前記軸端面を外部に露呈させる穴部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の試料ホルダー。
  4. 前記貫通孔は、前記開口部から前記一方の軸部材の軸端面に向かって、開口径が漸増していることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項記載の試料ホルダー。
  5. 前記試料保持部の前記先端側には、前記試料保持部をx軸回りで回動するT方向に沿って回動自在にさせる係合突起が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項記載の試料ホルダー。
  6. 請求項1ないし5いずれか一項記載の試料ホルダーと、
    試料を載置する試料台と、
    前記試料に集束イオンビームを照射し、前記微小試料片を作成する集束イオンビーム鏡筒と、
    前記試料台、および前記集束イオンビーム鏡筒を収容する前記試料室と、
    前記試料台および前記試料ホルダーの間で前記微小試料片を移動させる試料片移動手段と、を有することを特徴とする集束イオンビーム装置。
  7. 前記試料室には、該試料室内の気密を保持しつつ前記試料ホルダーを前記試料室に対して挿脱可能にするロードロック機構が更に形成されていることを特徴とする請求項6記載の集束イオンビーム装置。
  8. 前記試料室には、前記試料ホルダーに保持された前記微小試料片の透過電子像を観察するための透過電子検出器が更に配置されていることを特徴とする請求項6または7記載の集束イオンビーム装置。
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