JP2017181293A - 耐久性評価方法 - Google Patents

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慎太郎 岩崎
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Abstract

【課題】温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品が長期間の使用に耐えるか否かを適切に評価できる耐久性評価方法を提供する。
【解決手段】温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品Rの試験品T1を高温水HWに浸漬させる高温浸漬工程A1と、試験品T1を低温水LWに浸漬させる低温浸漬工程A3と、が含まれる温冷サイクルCを、複数回N繰り返して実行する。
【選択図】図4

Description

本発明は、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品の耐久性を評価する耐久性評価方法に関する。
例えば、下記特許文献1に、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品の一例(特許文献1では「羽根車」)が記載されている。開発段階において、回転部品が長期間の使用に耐えるか否かを評価しておくことは、回転部品が組み込まれる装置(特許文献1では「循環ポンプ」)の信頼性を確保する上で重要となる。
従来では、回転部品は回転駆動して用いられるものであるため、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品についても、回転駆動の負荷による摩耗等の機械的劣化が主な原因となって長期間の使用により割れが生じると考えられていた。
そのため、従来の耐久性評価方法では、回転部品の試験品を長時間連続して回転駆動し続ける連続駆動試験や、試験品を回転駆動のオンとオフを繰り返し切り換えるオンオフ試験等の駆動試験を、要求される耐用期間に相当する分だけ行って、駆動試験において試験品に割れが生じるか否かにより回転部品の耐久性が評価されていた。
特開平7−49099号公報
しかし、近年、従来の耐久性評価方法である上記のような駆動試験で推定された耐用期間よりも短い期間の使用で、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品に割れを生じた例が報告されるようになっている。
このため、従来の駆動試験による耐久性評価方法では、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品が長期間の使用に耐えるか否かを適切に評価できていないおそれがあった。
上記実状に鑑みて、本発明の目的は、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品が長期間の使用に耐えるか否かを適切に評価できる耐久性評価方法を提供することにある。
本発明による耐久性評価方法は、
温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品の試験品を高温水に浸漬させる高温浸漬工程と、前記試験品を低温水に浸漬させる低温浸漬工程と、が含まれる温冷サイクルを、複数回繰り返して実行することを特徴とする。
本発明の発明者は、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品に、従来の駆動試験で推定された耐用期間よりも短い期間の使用で割れが生じたという結果を考察し、このような回転部品の割れは、回転駆動の負荷による回転部品の機械的劣化のみが原因となって生じるのではなく、むしろ浸漬される水の温冷サイクルの繰り返しによる回転部品を構成する繊維強化樹脂の材料劣化が大きな原因となって生じるのではないかという新たな知見を得た。
そこで、上記のように、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品の試験品について温冷サイクルを複数回繰り返して実行するサイクル試験を行った結果、サイクル試験後の回転部品の試験品に、実際に長期間の使用により割れを生じた回転部品の回収品と同様の態様で割れを生じるケースが確認された。
なお、このような水の温冷サイクルの繰り返しにより繊維強化樹脂製の回転部品に割れが生じるメカニズムとしては、次のようなものが考えられる。回転部品を浸漬している水の温度変化が生じると、回転部品を構成する繊維強化樹脂において互いに熱膨張率の異なる樹脂部と繊維部とを接着している界面に熱応力が作用し、界面が剥離して微小なクラックが生じる。そして、このような水の温度変化の繰り返しにより、クラックの拡大が促進され、最終的に、従来の駆動試験で推定された耐用期間よりも短い期間の使用で回転部品に割れが生じる。
したがって、本発明のようなサイクル試験による耐久性評価方法を行うことにより、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品が長期間の使用に耐えるか否かを適切に評価できるようになった。
本発明において、
前記高温浸漬工程が、加圧環境下で水を加熱するように構成され、前記高温水の温度が、大気圧下の水の沸点以上の温度に設定されていると好適である。
本構成によれば、高温浸漬工程において、例えば高温水の温度が水の沸点未満に設定されている場合に比べて、繊維強化樹脂製の回転部品の試験品が材料劣化する速度を速めることができる。これにより、温冷サイクルの繰り返し回数を少なくでき、サイクル試験の試験期間を大幅に短縮することが可能となる。
また、高温浸漬工程では、加圧環境にして水を沸騰させないようにするので、サイクル試験において、回転部品の試験品に実際の使用環境と大きく異なる負荷がかかることを回避できる。
本発明において、
前記高温水の温度が、前記回転部品の耐熱温度未満の温度に設定されていると好適である。
本構成によれば、例えば回転部品の試験品を構成する繊維強化樹脂に含まれる繊維部が溶融する等の現象が生じないので、回転部品の試験品に実際の使用環境と大きく異なる負荷がかかることを回避できる。
本発明において、
前記低温水の温度が、水の凝固点よりも高い温度に設定されていると好適である。
本構成によれば、低温浸漬工程において低温水が凍ることがないので、回転部品の試験品に実際の使用環境と大きく異なる負荷がかかることを回避できる。
本発明において、
前記繊維強化樹脂が、ガラス繊維強化樹脂であると好適である。
本構成によれば、ガラス繊維強化樹脂は、上述のように推定された耐用期間と実際の耐用期間とのズレが大きい素材として知られている。これはガラス繊維が温水に溶出するために生じる強度低下によるものと推定される。このため、ガラス繊維強化樹脂製の回転部品の試験品について、上記のサイクル試験を行うことにより、従来のような駆動試験に行った場合よりも、回転部品の耐久性を適切に評価できるようになる。
本発明において、
前記回転部品が、循環ポンプ装置に組み込まれるインペラであると好適である。
本構成によれば、循環ポンプ装置に組み込まれるインペラは、給湯時における温水に浸漬された状態と長時間の非使用時における常温水に浸漬された状態とが繰り返し切り換わるものとなっている。このため、インペラについて上記のサイクル試験による耐久性評価を行っておくことにより、循環ポンプ装置の信頼性が向上され、ひいては、循環ポンプ装置が用いられるシステムの故障を招きにくくできる。
コージェネレーションシステムの概要を示す概要図である。 循環ポンプ装置を示す断面図である。 インペラの一部の断面を示す斜視図である。 耐久性評価方法としてのサイクル試験の各工程を示す工程図である。 耐久性評価方法としてのサイクル試験における温度変化を示す温度データ図である。 試験品の引張強さと回収品の引張強さとを対比して示すプロット図である。
以下、本発明の一例である実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態では、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の「回転部品」は、循環ポンプ装置Pに組み込まれるインペラRである(図2参照)。図1に示すように、循環ポンプ装置Pは、例えば家庭用のコージェネレーションシステムSに備えられる。
〔コージェネレーションシステムの概要〕
図1に示すように、コージェネレーションシステムSには、発電機10付きのエンジン11で構成される熱電併給装置12、熱交換を行う排熱式熱交換器13、温水を循環させる循環路14、循環路14において温水を送出する上記の循環ポンプ装置P、循環路14に上水を補給する給水栓15、通水状態を切り換える三方弁16、温度成層を形成する状態で湯水を貯湯する貯湯タンク17、通水状態を切り換える四方弁18、熱交換を行う機器用熱交換器19等が備えられている。
このように構成されたコージェネレーションシステムSでは、熱電併給装置12におけるエンジン11の駆動により発電機10で発電される電力を電力系統20に供給できる。
また、コージェネレーションシステムSでは、熱電併給装置12におけるエンジン11を駆動している間は、排熱式熱交換器13により排熱回収がなされて循環路14の温水が温められ、循環ポンプ装置Pの駆動より循環路14内に温水が通流する。循環路14の温水は、四方弁18の切り換え操作により、給湯機器21へ供給したり、貯湯タンク17に貯湯したり、機器用熱交換器19側へ送出したりすることが可能となっている。また、循環路14の温水の熱は、機器用熱交換器19により、暖房や風呂等の熱機器22へ供給できる。給湯機器21から温水が外部に供給されると、給水栓15から循環路14に外部から上水が補給される。
一方、コージェネレーションシステムSでは、エンジン11を停止している場合には、発電機10による発電が停止しており、循環路14への排熱回収がなされずに、循環路14の水の温度が外気温度に近い常温になる。
つまり、エンジン11を停止している場合には、発電機10による発電が停止しており、循環路14に配置される循環ポンプ装置P内の水は常温になる。このため、コージェネレーションシステムSに備えられる循環ポンプ装置P内の水は、温水と常温水との間で水に温度変化が生じるようになっている。
〔循環ポンプ装置の構成〕
図1に示される循環ポンプ装置Pは、例えば、図2に示されるようなディスク型のマグネットポンプにより構成されている。
図2に示されるように、循環ポンプ装置Pには、水の吸込口30及び吐出口31が設けられたケース32、電動機33、回転駆動部材34、分離板35、固定軸36、軸受部材37、上記のインペラR等が備えられている。
ケース32内の空間は、分離板35により、水の侵入が阻止される電動機室39と、水を送出可能なポンプ室40と、に分離されている。
回転駆動部材34には、電動機33の駆動シャフト41に固定されるハウジング42と、ハウジング42に固定されてハウジング42と一体回転する平板状の駆動用マグネット43が固定されている。
固定軸36は、分離板35に中心部に締結固定されている。固定軸36における分離板35とは反対側の部分の端部は、ケース32内に設けられた軸支え部44に保持されている。インペラRは、筒状の軸受部材37を介して、固定軸36に回転自在に支持されている。
インペラRには、軸受部材37の外周部に超音波接着により固定されるボス部45と、ボス部45の外周部側に形成される水を送出可能な羽根部46と、羽根部46における分離板35側に固定される平板状の従動用マグネット47と、が備えられている。
従動用マグネット47は、駆動用マグネット43と分離板35を挟んで、対向するように配置されている。従動用マグネット47と駆動用マグネット43は、分離板35を介して、磁気結合されている。
電動機33の駆動により、駆動用マグネット43が回転駆動されると、駆動用マグネット43に磁気結合された従動用マグネット47が一体的に回転し、これにより、軸受部材37が固定軸36上を摺動回転する態様で、軸受部材37及びインペラRが回転駆動され、回転駆動されるインペラRの羽根部46により、吸込口30から吐出口31に向けて水が送出される。
ここで、インペラRの回転速度が増加すると、ケース32による吸込口30と吐出口31との間に水圧差が生じ、インペラRが、駆動用マグネット43と従動用マグネット47との磁気結合力に抗して、分離板35とは反対側に移動しようとする。このため、このような水圧差を軽減するために、インペラRにおける羽根部46のボス部45側に近い根本部分には、水圧を逃がすための孔部49が、インペラRの周方向に並べて複数設けられている。インペラRにおける羽根部46のボス部45側に近い根本部分の周部には、孔部49の一部を形成する直線状の切り欠き部48が設けられている。
循環ポンプ装置Pの使用期間が長期間にわたるようになると、インペラRの応力集中部となる切り欠き部48(図2、図3参照)に沿ってクラックが生じる。このような切り欠き部48におけるクラックが進展してゆくことにより、切り欠き部48の延び方向に沿った割れが生じる。このように、インペラRにそのような割れが生じると、循環ポンプ装置Pによる水の送出機能が失われ、図1に示されるコージェネレーションシステムSの故障に至ることとなる。
〔インペラ等を構成する材料について〕
上記のインペラRは、繊維強化樹脂(FRP;Fiber Reinforeced Plastic)製となっている。さらに具体的には、インペラRを構成する繊維強化樹脂は、ガラス繊維強化樹脂(G−FRP;Glass−Fiber Reinforeced Plastic)である。ガラス繊維強化樹脂は、例えば、樹脂部がポリフェニレンエーテル(m−PPE:modified−Polyphenyleneether)、繊維部がガラス繊維で構成されている。なお、軸受部材37は、インペラRとは異なる材料で構成されており、例えば炭素繊維樹脂製となっている。
〔耐久性評価方法としてのサイクル試験について〕
図4、図5に示すように、本実施形態による耐久性評価方法としてのサイクル試験は、循環ポンプ装置Pの実機に組み込まれるインペラRの成形品である試験品T1について、温冷サイクルCを、複数回N繰り返して実行するものである。1回の温冷サイクルCには、高温浸漬工程A1と、空冷工程A2と、低温浸漬工程A3と、が含まれている。1回の温冷サイクルCは、高温浸漬工程A1、空冷工程A2、低温浸漬工程A3の順に行われる。このサイクル試験で用いられる水は、循環ポンプ装置Pにおいて実際に用いられる水と同じ組成の水である。
図4に示すように、高温浸漬工程A1は、インペラRの試験品T1を高温水HWに浸漬させる工程である。図5に示すように、高温浸漬工程A1は、加圧環境下で水を加熱するように構成されている。高温水HWの温度は、大気圧下の水の沸点(100℃)以上の温度に設定されている。また、ガラス繊維強化樹脂製のインペラRの耐熱温度は、約140℃となっており、高温水HWの温度は、ガラス繊維強化樹脂製のインペラRの耐熱温度未満の温度に設定されている。具体的には、高温水HWの温度は、例えば約120℃に設定されている。また、高温水HWの温度は、実際の使用環境における温水の温度よりも高い温度に設定されている。
図4に示すように、高温浸漬工程A1では、オートクレーブ槽70内の水に、ガラス繊維強化樹脂製のインペラRの試験品T1を入れ、オートクレーブ槽70を密閉して、加圧ポンプ71でオートクレーブ槽70内を加圧環境(例えば、0.4Mpa)にする。そして、オートクレーブ槽70の外部を電気ヒータ72により加熱し、温度計73により検出されるオートクレーブ槽70内の水の温度が設定温度の高温水HWになるように温度管理される。高温浸漬工程A1では、高温水HWを沸騰させないようになっている。
図5に示すように、このような高温浸漬工程A1の高温浸漬時間は、約20時間とされる。高温浸漬工程A1が完了すると、次に空冷工程A2が行われる。
図4に示すように、空冷工程A2は、冷風を発生させるスポットクーラ74により、オートクレーブ槽70を空冷し、オートクレーブ槽70内の水を冷却する。これにより、オートクレーブ槽70、オートクレーブ槽70内の水、インペラRを、取り扱いの支障のない温度まで冷却できる。
図5に示すように、このような空冷工程A2の空冷時間は、約2時間とされる。空冷工程A2が完了すると、次に低温浸漬工程A3が行われる。
図4に示すように、低温浸漬工程A3は、インペラRの試験品T1を低温水LWに浸漬させる工程である。図5に示すように、低温水LWの温度は、水の凝固点(0℃)よりも高い温度である1℃に設定されている。これは、実際の使用環境における低温時の水の温度よりも低い温度となっている。
図4に示すように、低温浸漬工程A3では、チラー75により約1℃に温度管理された冷却槽76内の低温水LWにインペラRが浸漬される。
図5に示すように、このような低温浸漬工程A3の低温浸漬時間は、約2時間とされる。低温浸漬工程A3が完了すると、次の温冷サイクルCの高温浸漬工程A1が行われる。
図5に示すように、サイクル試験における1回の温冷サイクルCは、約24時間(1日)で完了するようになっている。図4に示すように、サイクル試験は、このような温冷サイクルCを、複数回N繰り返すものとなっている。複数回Nは、例えば約25回〜約50回である。
このようなサイクル試験を行った結果、ガラス繊維強化樹脂製のインペラRの試験品T1に割れが生じたケースが確認された。割れの態様としては、図2、図3に示されるような応力集中部となる切り欠き部48に沿った線状の割れが生じて、羽根部46の根本部分が軸受部材37と分離するものとなった。
〔サイクル試験の期間について〕
図6に示すように、耐久性評価方法としてのサイクル試験が完了した試験品T1と、実際に使用されたインペラRの回収品T2と、について引張試験を行い、実際の使用期間とサイクル試験の期間の対応関係を明らかにした。
図6において、下側の横軸は、試験品T1について行ったサイクル試験の試験時間を示し、上側の横軸は、回収品T2の使用期間(使用年数)を示し、縦軸は、引張試験における破断時の引張強さを示している。
この結果から、耐久性評価方法としてのサイクル試験では、実際の使用よりも、約65倍の速度で、インペラRの強度低下(材料劣化による割れ)を生じさせることが可能であることがわかった。すなわち、サイクル試験は、目的とする耐用期間の約65分の1の期間で完了するものとなる。
よって、耐久性評価方法としてのサイクル試験を通じて、新たに設計されたインペラRが、長期間の使用の後に割れが生じる否かを比較的短期間で評価可能となる。このため、このような耐久性評価方法としてのサイクル試験を用いることにより、限られた開発期間の中で、より耐久性の高いインペラRを改良可能となり、信頼性の高い循環ポンプ装置Pを開発可能となり、ひいては、故障の生じにくいコージェネレーションシステムSを構成できるようになる。
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態について説明する。下記の各別実施形態は、上記実施形態の一部を変更したものである。上記実施形態と下記の各別実施形態とは、矛盾が生じない限り、選択的に複数組み合わせることが可能である。なお、本発明の範囲は、これら実施形態で例示している内容に限定されるものではない。
(1)上記実施形態では、高温浸漬工程A1が、加圧環境下で水を加熱するように構成され、高温水HWの温度が、大気圧下の水の沸点以上の温度に設定されているものが例示されているが、これに限られない。例えば、高温浸漬工程A1が、オートクレーブ槽70等を用いずに、大気圧下で水を加熱するように構成され、高温水HWの温度が、大気圧下の水の沸点未満の温度に設定されているものであってもよい。
(2)上記実施形態では、低温水LWの温度が、1℃に設定されているものが例示されているが、これに限られない。例えば、低温水LWの温度は、水の凝固点(0℃)よりも高い温度であればよく、1℃を超える温度であってもよい。
(3)上記実施形態では、サイクル試験における温冷サイクルCを繰り返す回数である複数回Nとして約25回〜約50回を例示しているが、これに限られない。サイクル試験の高温浸漬工程A1や低温浸漬工程A3の試験条件によりの複数回Nは、適宜の回数に設定される。
(4)上記実施形態では、1回の温冷サイクルCが、高温浸漬工程A1、空冷工程A2、低温浸漬工程A3の順で行われるものが例示されているが、これに限られない。例えば、低温浸漬工程A3、高温浸漬工程A1、空冷工程A2の順で行われる温冷サイクルであってもよい。
(5)上記実施形態では、温冷サイクルCに、空冷工程A2が含まれているものが例示されているが、これに限られない。例えば、空冷工程A2がなく、高温浸漬工程A1と低温浸漬工程A3のみが含まれる温冷サイクルであってもよい。
(6)上記実施形態では、サイクル試験で用いられる水が、循環ポンプ装置Pにおいて実際に用いられる水と同じ組成の水であるものが例示されているが、これに限られない。例えば、サイクル試験で用いられる水が、循環ポンプ装置Pにおいて実際に用いられる水とは異なる組成の水、例えば、実際に用いられる水に添加物を加えた水や、実際に用いられる水よりも含まれる不純物が少ない水等であってもよい。
(7)上記実施形態では、「回転部品」として循環ポンプ装置Pに組み込まれるインペラRを例示したがこれに限られない。例えば、温度変化する水中で回転駆動して用いられる「回転部品」であれば、他の装置に組み込まれる回転駆動軸等の他の「回転部品」であってもよい。
(8)上記実施形態では、「繊維強化樹脂」として、ガラス繊維強化樹脂が例示されているが、これに限られない。例えば、炭素繊維強化樹脂、ケブラー繊維強化樹脂、ダイニーマ繊維強化樹脂等の他の「繊維強化樹脂」であってもよい。
本発明は、温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品が長期間の使用に耐えうるか否かの評価に利用できる。
A1 :高温浸漬工程
A3 :低温浸漬工程
C :温冷サイクル
HW :高温水
LW :低温水
N :複数回
P :循環ポンプ装置
R :インペラ(回転部品)

Claims (6)

  1. 温度変化する水中で回転駆動して用いられる繊維強化樹脂製の回転部品の試験品を高温水に浸漬させる高温浸漬工程と、前記試験品を低温水に浸漬させる低温浸漬工程と、が含まれる温冷サイクルを、複数回繰り返して実行する耐久性評価方法。
  2. 前記高温浸漬工程が、加圧環境下で水を加熱するように構成され、前記高温水の温度が、大気圧下の水の沸点以上の温度に設定されている請求項1に記載の耐久性評価方法。
  3. 前記高温水の温度が、前記回転部品の耐熱温度未満の温度に設定されている請求項1または2に記載の耐久性評価方法。
  4. 前記低温水の温度が、水の凝固点よりも高い温度に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐久性評価方法。
  5. 前記繊維強化樹脂が、ガラス繊維強化樹脂である請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐久性評価方法。
  6. 前記回転部品が、循環ポンプ装置に組み込まれるインペラである請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐久性評価方法。
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