JP2017180696A - ロータリージョイントのベアリング結露防止方法 - Google Patents

ロータリージョイントのベアリング結露防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータリージョイントの内部構造が複雑化しないため装置コストが上昇せず、かつ省エネルギーを図ることができるロータリージョイントのベアリング結露防止方法を提供すること。【解決手段】同軸に配置された固定シャフトおよびロータリーシャフトと、前記固定シャフトと前記ロータリーシャフトとを軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、前記ロータリーシャフトの外周面に取り付けられたベアリングと、前記ベアリングを収納するベアリングチャンバーを形成するよう前記固定シャフトに連結されたハウジングとを備え、前記ハウジングが前記ベアリングチャンバー内に連通する充填口および排出口を有するロータリージョイントにおいて、圧縮したドライエアーの押出力によって前記ベアリングチャンバー内にグリースを充填し、その後、前記ベアリングチャンバーを密閉することを特徴とするロータリージョイントのベアリング結露防止方法。【選択図】図5

Description

本発明は、ロータリージョイントのベアリング結露防止方法に関する。
特許文献1には、容器に液体等を充填するロータリー式充填装置のロータリージョイントにおいて、該ロータリージョイントの固定部に回転部を軸支する無給油軸受に、前記回転部と共に回転する回転制御盤へ供給するドライエアーの一部を、その配管系統から分岐して供給するように配管系統を構成したロータリージョイントの軸受結露防止装置が開示されている。
このロータリージョイントの軸受結露防止装置によれば、ロータリージョイントの固定部に回転部を軸支する無給油軸受にドライエアーを供給するようにしたことにより、無給油軸受がドライエアーで陽圧状態となり湿度が高い空気が侵入しなくなり、結露防止ができて無給油軸受に錆が発生しないという効果を有し、さらに、回転部と共に回転する回転制御盤へ供給するドライエアーの一部を、その配管系統から分岐して供給するように配管系統を構成したことにより、無給油軸受へのドライエアー供給配管装置のコストを抑制できるという効果を有するとされている。
特許第5208908号公報
特許文献1の場合、無給油軸受へのドライエアーの供給を停止すると、無給油軸受内に湿度が高い空気が侵入して結露が発生し無給油軸受が錆びるおそれがある。そのため、ロータリー式充填装置の稼働状況に関わらず常に無給油軸受へドライエアーを供給し続ける必要があり、省エネルギーの観点から好ましくない。また、ロータリージョイントが配管系統を有することで内部構造が複雑化し、装置コストが上昇する。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、ロータリージョイントの内部構造が複雑化しないため装置コストが上昇せず、かつ省エネルギーを図ることができるロータリージョイントのベアリング結露防止方法を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、同軸に配置された固定シャフトおよびロータリーシャフトと、前記固定シャフトと前記ロータリーシャフトとを軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、前記ロータリーシャフトの外周面に取り付けられたベアリングと、前記ベアリングを収納するベアリングチャンバーを形成するよう前記固定シャフトに連結されたハウジングとを備え、前記ハウジングが前記ベアリングチャンバー内に連通する充填口および排出口を有するロータリージョイントにおいて、
圧縮したドライエアーの押出力によって前記ベアリングチャンバー内にグリースを充填し、その後、前記ベアリングチャンバーを密閉するロータリージョイントのベアリング結露防止方法が提供される。
本発明によれば、ロータリージョイントの製造時またはオーバーホール時に、ベアリングチャンバー内にグリースを充填する際、グリースガンのグリース収容ケース内にグリースを詰め、グリースガンに圧縮したドライエアーを供給してグリースをアリングチャンバー内に押し出して充填する。このとき、グリースおよびドライエアーによってベアリングチャンバー内の既存のエアーが外部へ押し出される。
したがって、水分が十分に除去されていない圧縮エアーによってグリースをベアリングチャンバー内に充填する場合と比べて、本発明の方がベアリングチャンバー内の水分量は大幅に減少し、ベアリングチャンバー内での結露の発生および結露によるベアリングの錆の発生を防止することができる。
それに加え、結露によるベアリングチャンバー内のグリースの粘度低下が生じ、粘度低下したグリースのベアリングチャンバー内からの漏出を防止すことができる。特に、飲食物を扱うロータリージョイントにおいて、グリースの漏出は飲食物への混入の可能性もあることから、このようなグリースの飲食物への混入を防止できるメリットは大きい。
さらに本発明によれば、特許文献1のようにロータリージョイントの内部にドライエアーを流通させる配管系統を設け、その配管系統に常にドライエアーを供給し続けるといった装置コストおよびエネルギーコストの上昇もなく、省エネルギーも図ることもできる。
本発明のベアリング結露防止方法が行われるロータリージョイントを示す一部断面正面図である。 本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法で用いられる、(A)はプラグ、(B)はグリースニップル、(C)はリリーフニップルおよび(D)はオスカプラーを示す側面図である。 図2(D)のオスカプラーと着脱可能に接続するメスカプラーを示す側面図である。 本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法で用いられるグリースガンを示す側面図である。 本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法を説明する概念図である。
本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法は、同軸に配置された固定シャフトおよびロータリーシャフトと、前記固定シャフトと前記ロータリーシャフトとを軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、前記ロータリーシャフトの外周面に取り付けられたベアリングと、前記ベアリングを収納するベアリングチャンバーを形成するよう前記固定シャフトに連結されたハウジングとを備え、前記ハウジングが前記ベアリングチャンバー内に連通する充填口および排出口を有するロータリージョイントにおいて、
圧縮したドライエアーの押出力によって前記ベアリングチャンバー内にグリースを充填し、その後、前記ベアリングチャンバーを密閉する。
本発明において、「ドライエアー」とは、コンプレッサーにてある程度水分が除去された圧縮エアーをドライヤーに通してさらに水分を除去して生成したエアーを指す。本発明のドライエアーの湿度は、具体的には、温度10〜35℃、大気圧のときの相対湿度が15%以下が好ましく、11%以下がさらに好ましく、8%以下が特に好ましい。なお、使用するドライヤーとしては特に限定されるものではないが、例えば、株式会社フクハラ製の除菌ドライヤー(形式:D22A-MG-1)が挙げられる。
本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法は、次のように行われてもよい。
(1)前記ベアリングチャンバー内にグリースを充填する前に、前記ベアリングチャンバー内のエアーをドライエアーで置換するようにしてもよい。
このようにすれば、ベアリングチャンバー内をドライエアーで予め乾燥することができるため、その後にドライエアーでグリースが充填され密閉されたベアリングチャンバー内の水分量をさらに低下させることができ、結露の発生、結露によるベアリングの錆の発生、および結露によるベアリングチャンバー内からのグリースの漏出等の防止効果を高めることができる。
(2)前記充填口にグリースニップルを取り付け、かつ前記排出口に所定圧力を超えると開栓するリリーフニップルを取り付けた後、グリースガンを用いて前記グリースニップルを介して前記充填口に圧縮ドライエアーと共にグリースを充填してもよい。
このようにすれば、ロータリージョイントのベアリング結露防止作業を迅速に行うことができる。特に、ベアリングチャンバー内のエアーをドライエアーで置換した後、直ちにドライエアーにてグリースを充填する作業に移行することができるため、ドライエアーが充満するベアリングチャンバー内への水分を多く含む外気の混入を抑制することができる。
(3)前記ベアリングチャンバーにおける前記ロータリーシャフトの外周面との接触部分にスリッパーシールを設けてもよい。
通常、ベアリングチャンバーにおける前記ロータリーシャフトの外周面との接触部分にはシール材が設けられ、シール材によってベアリングチャンバー内からのグリースの漏出が防止されるが、耐摩耗性および耐久性に優れたシール材であるスリッパーシールを用いることにより、ベアリングチャンバー内のグリースが水分によって粘度低下したとしても外部への漏出を防止することができる。
(4)前記ドライエアーが除菌処理されていてもよい。
このようにすれば、ベアリングチャンバー内での細菌の繁殖を効果的に抑制することができるため、特に、食品用のロータリージョイントに好適である。
以下、図面を参照しながら本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法の実施形態について詳説する。
(実施形態1)
図1は本発明のベアリング結露防止方法が行われるロータリージョイントを示す一部断面正面図であり、図2は本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法で用いられる、(A)はプラグ、(B)はグリースニップル、(C)はリリーフニップルおよび(D)はオスカプラーを示す側面図である。また、図3は図2(D)のオスカプラーと着脱可能に接続するメスカプラーを示す側面図であり、図4は本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法で用いられるグリースガンを示す側面図である。
<ロータリージョイントについて>
まず、本発明のベアリング結露防止方法が行われる対象としてのロータリージョイントの一例について説明する。
図1に示すように、実施形態1におけるロータリージョイント1は、同軸Pに配置されたパイプ状の固定シャフト10およびパイプ状のロータリーシャフト20と、固定シャフト10とロータリーシャフト20とを軸Pを中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシール30と、ロータリーシャフト20の外周面に取り付けられたベアリング40と、ベアリング40を収納するベアリングチャンバー50aを形成するよう固定シャフト10に連結されたハウジング50とを備える。
このロータリージョイント1は、例えば、液体充填システムにおける固定経路と回転経路との間を液密に接続する接続部として構成され、固定シャフト10は図示しない液体供給源に供給パイプを介して液密に接続される。また、ロータリーシャフト20は図示しない液体充填装置と液密に接続される。
なお、液体充填装置は、例えば、支持部によって回転可能に支持されると共にモータにて回転する垂直回転軸と、垂直回転軸の軸心上の上端に連結された中空の円盤形本体部と、前記軸心を中心として本体部の下面に設けられた複数(例えば、100本程度)の充填ノズルとを備えた構成とされる。なお、本体部の上面には、ロータリージョイント1のロータリーシャフト20と接続される接続口が形成されている。
ロータリージョイント1において、メカニカルシール30を構成する一対のシールリング31、32のうち、一方は固定シャフト10に固定され、他方はロータリーシャフト20に固定され、これらはスプリングの付勢力によって相互に圧接している。
これらのシールリング31、32は、ロータリージョイント1のメカニカルシール30で一般的に使用されているセラミックスからなり、それらの対向シール面は所定の表面粗さ以下となるまで平滑化されている。
固定シャフト10は、腐食し難い金属(例えば、ステンレス鋼)からなり、外フランジ部10aを有している。
この固定シャフト10の外フランジ部10aの外周部下面に、円筒形のメカニカルケース11がボルトにて連結されている。メカニカルケース11によってメカニカルシール30の周囲が覆われる。
なお、メカニカルケース11とメカニカルシール30との間には、軸心方向に弾性変形可能な円筒状の蛇腹部材(ベローズ)12を介して固定側のシールリング31を固定シャフト10の下端面に固定するホルダー13および回転側のシールリング32をロータリーシャフト20の上端面に固定するホルダー21等が設けられている。
前記ベアリング40は開放形のラジアル玉軸受(深溝玉軸受)であり、その内輪がロータリーシャフト20の外周面に固定され、その外輪がハウジング50の内周面に固定されている。実施形態1の場合、ロータリーシャフト20とハウジング50との間のベアリングチャンバー50a内に上下一対のベアリング40が所定間隔をもって設けられている。なお、本発明において、ベアリングの種類は、グリースを定期的に供給する必要があるものが対象となるため、深溝玉軸受に限定されるものではない。
ハウジング50は、メカニカルケース11の下端部にボルトにて連結されている。このハウジング50は、上下一対のベアリング40の各外輪と接触する円筒部51と、ベアリングチャンバー50aの上壁を構成するよう上段のベアリング40上に配置された円環状の第1スペーサー52と、ベアリングチャンバー50aの下壁を構成するよう下段のベアリング40下に配置された円環状の第2スペーサー53と、第2スペーサー53の下に設けられた円環状の第3スペーサー54とを有する。
第1スペーサー52の内周面および外周面にはシール材を嵌め入れるための凹周溝が形成されており、内周面側の凹周溝にはスリッパーシール55が設けられ、外周面側の凹周溝にはOリング56が設けられている。
また、第2スペーサー53の内周面および外周面にもシール材を嵌め入れるための凹周溝が形成されており、内周面側の凹周溝にはスリッパーシール57が設けられ、外周面側の凹周溝にはOリング58が設けられている。
これらのシール材により、上下一対のベアリング40が収納されたベアリングチャンバー50aは外部から液密に封鎖されている。なお、回転するロータリーシャフト20の外周面と摺接するスリッパーシール55、57は、摺接側のフッ素樹脂(PTFE)製リング部と、非摺接側のエラストマーリングとが一体状に設けられたシール材であり、耐摩耗性および耐久性に優れている。
また、第3スペーサー54の内周面にもシール材を嵌め入れるための凹周溝が形成されており、その凹周溝にはスリッパーシール59が設けられている。
ロータリーシャフト20は、腐食し難い金属(例えば、ステンレス鋼)からなり、ロータリーシャフト20の上端にはボルトにて連結されて回転側のシールリング32を保持するホルダー21が設けられると共に、ロータリーシャフト20の下端外周面にはフランジ22が一体回転可能に設けられている。このフランジ22は、前記液体充填装置の本体部の上面ボルトにて連結され、これによりロータリーシャフト20の下端開口部が本体部の接続口に液密に接続されている。
さらに、ロータリーシャフト20の外周面にはスリーブ部材60が液密に固定されており、このスリーブ部材60の外周面に前記スリッパーシール59が摺接する。
ハウジング50の円筒部51には、ベアリングチャンバー50a内に連通するネジ孔51aが上下複数段で形成されており、通常、各ネジ孔51aには雄ネジ部を有するプラグ71(図2(A)参照)が螺着して施栓されている。なお、プラグ71の一端面には、六角レンチを嵌め入れる六角形凹部が設けられている。
実施形態1の場合、円筒部51の軸Pを中心に中心角度90°間隔で周方向に4個のネジ51aが上中下段にそれぞれ設けられている。
上段の4個のネジ孔51aは、ベアリングチャンバー50a内における上のベアリング40の上部スペースに連通している。
中段の4個のネジ孔51aは、ベアリングチャンバー50a内における上下のベアリング40の間の中間スペースに連通している。
下段の4個のネジ孔51aは、第2スペーサー53と第3スペーサー54との間のスペースに連通している。
なお、各段のネジ孔51aの数は4個に限定されず、周方向等間隔に2個、3個、5個、6個等でもよい。
<ベアリング結露防止方法について>
図5は本発明のロータリージョイントのベアリング結露防止方法を説明する概念図である。
製造時またはメンテナンス時に組み上げたロータリージョイント1のベアリングチャンバー50a内にグリースを充填する必要がある。
グリースの充填に際して、図4に示すグリースガンG、図5に示すコンプレッサーCおよびドライヤーDが用意される。
グリースガンGは、ノズルG11、ハンドルG12およびトリガーG13を有する本体部G1と、本体部G1におけるノズルG11とトリガーG13との間に着脱可能に取り付けられたグリース収容ケースG2とを備え、使用時にはグリース収納ケース内にグリースが収容される。なお、ロータリージョイント1が飲食物の充填や包装に用いられる場合、グリースとして食品機械用グリースを用いることが好ましく、例えば、JX日鉱日石エネルギー株式会社製のホワイトベアグリースを用いることができる。
グリースガンGにおいて、ノズルG11は図2(B)に示すグリースニップル72の先端部に押し付けられて嵌合する吐出口を有し、ハンドルG12はその下端部に図2(4)に示すオスカプラー74が取り付けられている。
実施形態1の場合、まず、ロータリージョイント1の各段の4個のネジ孔51aのうち、1個のネジ孔51aをグリースの充填口として使用し、残り3個のネジ孔51aを排出口として使用する。そのため、各段において、1個のネジ孔51aにグリースニップル72(図2(B))を取り付け、残り3個のネジ孔51aにリリーフニップル73(図2(C))を取り付ける。なお、下段の各ネジ孔51aについては、後述するグリースの漏出検査後に逆止弁付きグリースニップル72およびリリーフニップル73を装着する。
グリースニップル72は、ボールおよびスプリングを内部に有しており、スプリングの付勢力によってボールが先端開口部72aを塞ぎ、スプリングの付勢力を超える外部からの圧力によってボールが押しやられて先端開口部72aが開くように構成されている。
リリーフニップル73は、筒形の本体部73aと、本体部73aの中心孔に挿入されたシャフト部73bとを有し、所定圧力以上の圧力がシャフト部73bにかかると、シャフト部73bが外方へ移動して本体部73aとの間に隙間が形成されるように構成されている。
次に、各段のグリースニップル72にグリースを充填するために、コンプレッサーCとドライヤーDとを第1圧ホースH1にて接続し、かつドライヤーDとグリースガンGとを二点鎖栓で示す第2ホースH2にて接続する。なお、第2ホースH2の先端部には、グリースガンGのオスカプラー74と着脱可能なメスカプラー75(図3)が取り付けられている。
その後、コンプレッサーCおよびドライヤーDを駆動し、コンプレッサーCから圧縮エアーをドライヤーDに供給する。このとき、コンプレッサーCにてエアーが所定圧力で圧縮されることにより、その圧縮エアーの圧力および温度に応じた飽和水蒸気量を超えた分の水蒸気が水滴となってコンプレッサーC中に溜まる。なお、コンプレッサーC内に溜まった水は定期的にドレン排水される。
コンプレッサーCからドライヤーDへ供給される圧縮エアーは前記のようにある程度水分が除去されているが、本発明ではドライヤーDによってさらに水分が除去されてドライエアーが生成される。このとき、ドライエアーの湿度は、温度10〜35℃、大気圧のときの相対湿度が15%以下が好ましく、11%以下がさらに好ましく、8%以下が特に好ましい。
前記のようにさらに水分が除去された圧縮ドライエアーが供給されたグリースガンGを数回空打ちしてノズルG11からグリースが吐出することを確認した後、ノズルG11を上段のグリースニップル72に押し付け、トリガーG13を引いてグリースを圧縮ドライエアーの押出力によってベアリングチャンバー50aの上部スペースに充填していく。すると、3個のリリーフニップル73から順次グリースが排出され、グリースが排出されたリリーフニップル73を取り外しプラグ71に付け替える。
上段の最後のリリーフニップル73からをグリースが排出されたところでグリースの充填を停止し、最後のリリーフニップル73をプラグ71に付け替えると共に、グリースニップル72をプラグ71に付け替える。
次に、ベアリングチャンバー50a内の中間スペースについても、上部スペースへのグリース充填作業と同様にして、グリースを充填し、中段の各ネジ孔51aにプラグ71を付け替えてベアリングチャンバー50aを密閉する。
その後、下段の各ネジ孔51aからファイバースコープを挿入して、第2スペーサー53と第3スペーサー54との間のスペースにグリースが漏出していないか検査を行う。これにより、スリッパーシール57の健全性を確認する。
検査後は、下段の各ネジ孔51aにグリースニップル72およびリリーフニップル73を取り付け、前記と同様にして第2スペーサー53と第3スペーサー54との間のスペースにグリースを充填し、各ネジ孔51aにプラグ71を装着する。
実施形態1のロータリージョイントのベアリング結露防止方法によれば、水分が十分に除去されていない圧縮エアーによってグリースをベアリングチャンバー50a内に充填する場合と比べて、ベアリングチャンバー50a内の水分量は大幅に減少し、ベアリングチャンバー50a内での結露の発生および結露によるベアリングの錆の発生を防止することができる。それに加え、結露によるベアリングチャンバー50a内のグリースの粘度低下が生じ、粘度低下したグリースのベアリングチャンバー50a内からの漏出を防止すことができる。
(実施形態2)
実施形態2のロータリージョイントのベアリング結露防止方法では、ベアリングチャンバー50a内にグリースを充填する前に、ベアリングチャンバー50a内のエアーをドライエアーで置換してベアリングチャンバー50a内を乾燥させること以外は、実施形態1と同様である。
この場合、ベアリングチャンバー50a内の上部および下部スペースと、第2スペーサー53と第3スペーサー54との間のスペースについてドライエアーの置換を行う。以下でその一例を説明する。
まず、ドライエアーの置換に際して、各段の1個のネジ孔51aにオスカプラー74(図2(D))を装着する。次に、図5で示したコンプレッサーCと接続されたドライヤーDの第2ホースH2のメスカプラー75を上段のオスカプラー74と結合させて、ベアリングチャンバー50a内の上部スペースに圧縮ドライエアーを送り込み、上部スペース内の既存のエアーをドライエアーで置換する。このとき、圧縮ドライエアーを所定時間(例えば30秒)以上連続して供給することにより、上部スペース内の既存のエアーがほぼ完全にドライエアーに置換されたと見なすことができる。
ベアリングチャンバー50aの下部スペース内の既存エアーおよび第2スペーサー53と第3スペーサー54との間のスペース内の既存エアーも、前記と同様にして、ドライエアーで置換する。
各段において圧縮ドライエアーの供給を停止する前に、2個のネジ孔51aにリリーフニップル73を装着し、その後、オスカプラー74からメスカプラー75を外して圧縮ドライエアーの供給を停止してもよい。このようにすれば、圧縮ドライエアーの供給停止後、ベアリングチャンバー50a内のドライエアー中に外気が混入するのを抑制することができると共に、次のグリース充填工程開始までの時間を短縮することができる。
実施形態2のロータリージョイントのベアリング結露防止方法によれば、ベアリングチャンバー50a内をドライエアーで予め乾燥することができるため、その後にドライエアーでグリースが充填され密閉されたベアリングチャンバー50a内の水分量をさらに低下させることができる。この結果、結露の発生、結露によるベアリングの錆の発生、および結露によるベアリングチャンバー50a内からのグリースの漏出等の防止効果を高めることができる。
(実施形態3)
実施形態1および2において、ドライヤーDに除菌機能を付加し、除菌処理した圧縮ドライエアーをベアリングチャンバー50a内に導入するようにしてもよい。このとき、例えば、99.99999%以上(LRV値≧7)の除菌性能を有する株式会社フクハラ製の除菌ドライヤー(形式:D22A-MG-1)を用いる。
このようにすれば、ベアリングチャンバー50a内での細菌の繁殖を効果的に抑えることができるため、ベアリングチャンバー50a内を衛生的に保つことができ、特に、食品用のロータリージョイントに適したベアリングの結露防止および除菌を行うことができる。
(他の実施形態)
実施形態1〜3において、ドライヤーDに細菌、油分、塵埃、微粒子等を除去する機能を付加し、水分、細菌、油分、塵埃、微粒子等を除去した圧縮ドライエアーをベアリングチャンバー50a内に導入するようにしてもよい。
このようにすれば、ベアリングチャンバー50a内に充填したグリースの品質が向上し劣化を抑えることができるため、ベアリング40の性能および耐久性の向上に繋がると共に、ベアリングチャンバー内を除菌して衛生的に保つことができる。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 ロータリージョイント
10 固定シャフト
20 ロータリーシャフト
30 メカニカルシール
40 ベアリング
50 ハウジング
50a ベアリングチャンバー
51a ネジ孔(充填口、排出口)
55、57、59 スリッパーシール
72 グリースニップル
73 リリーフニップル
G グリースガン
P 軸

Claims (6)

  1. 同軸に配置された固定シャフトおよびロータリーシャフトと、前記固定シャフトと前記ロータリーシャフトとを軸を中心とする回転方向に摺動可能とするメカニカルシールと、前記ロータリーシャフトの外周面に取り付けられたベアリングと、前記ベアリングを収納するベアリングチャンバーを形成するよう前記固定シャフトに連結されたハウジングとを備え、前記ハウジングが前記ベアリングチャンバー内に連通する充填口および排出口を有するロータリージョイントにおいて、
    圧縮したドライエアーの押出力によって前記ベアリングチャンバー内にグリースを充填し、その後、前記ベアリングチャンバーを密閉することを特徴とするロータリージョイントのベアリング結露防止方法。
  2. 前記ベアリングチャンバー内にグリースを充填する前に、前記ベアリングチャンバー内のエアーをドライエアーで置換する請求項1に記載のロータリージョイントのベアリング結露防止方法。
  3. 前記充填口にグリースニップルを取り付け、かつ前記排出口に所定圧力を超えると開栓するリリーフニップルを取り付けた後、グリースガンを用いて前記グリースニップルを介して前記充填口に圧縮ドライエアーと共にグリースを充填する請求項1または2に記載のロータリージョイントのベアリング結露防止方法。
  4. 前記ベアリングチャンバーにおける前記ロータリーシャフトの外周面との接触部分にスリッパーシールを設ける請求項1〜3のいずれか1つに記載のロータリージョイントのベアリング結露防止方法。
  5. 前記ドライエアーは、温度10〜35℃、大気圧のときの相対湿度が15%以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載のロータリージョイントのベアリング結露防止方法。
  6. 前記ドライエアーが除菌処理されている請求項1〜5のいずれか1つに記載のロータリージョイントのベアリング結露防止方法。
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