JP2017180023A - 飛来物防護設備およびプラント設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】枠体と防護ネットの周縁部との間から防護対象物側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物をより確実に防護する。【解決手段】飛来物防護設備は、防護対象物の周囲にて連結された複数の枠部材111を有する枠体と、周縁部20bに取り付けられたワイヤロープ21を介して複数の枠部材111により支持され、枠部材111間の開口を塞ぐ防護ネット20と、枠部材111に取り付けられると共に防護ネット20の延設方向に沿って延び、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの間に形成された隙間Xの一部を防護対象物の反対側から塞ぐ第1防護板41と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、飛来物防護設備およびプラント設備に関する。
従来、防護対象物の周囲に設置された枠体に防護ネットを取り付け、飛来物から防護対象物を防護する飛来物防護設備に関する技術が知られている。例えば、特許文献1には、防護対象物の周囲に設置された枠体に設けられた複数の支持部に、膜状部材(防護ネット)の周縁部に取り付けられた線状部材(支持ロープ)を取り付けることにより、複数の支持部を介して枠体により膜状部材を支持する支持構造を備えた飛来物防護設備が開示されている。
特開2015−163761号公報
しかしながら、特許文献1に記載の防護ネットの支持構造では、防護ネットが自重によって撓むことで、防護ネットと枠体との間に隙間が生じ、当該隙間を介して防護対象物側へと飛来物が侵入してしまうおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、枠体と防護ネットの周縁部との間から防護対象物側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物をより確実に防護することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる飛来物防護設備は、防護対象物の周囲にて連結された複数の枠部材を有する枠体と、周縁部に取り付けられた支持ロープを介して前記複数の枠部材により支持され、前記枠部材間の開口を塞ぐ防護ネットと、前記枠部材に取り付けられると共に前記防護ネットの延設方向に沿って延び、前記枠部材と前記防護ネットの周縁部との間に形成された隙間の少なくとも一部を前記防護対象物の反対側から塞ぐ第1防護板と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる飛来物防護設備では、枠部材に取り付けられると共に防護ネットの延設方向に沿って延びる第1防護板によって、枠部材と防護ネットの周縁部との間に形成された隙間の少なくとも一部が防護対象物とは反対側から塞がれる。これにより、当該隙間に向かって飛来してくる飛来物を第1防護板によって捕捉することができる。従って、本発明にかかる飛来物防護設備によれば、枠体と防護ネットの周縁部との間から防護対象物側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物をより確実に防護することが可能となる。
また、本発明にかかる飛来物防護設備は、前記枠部材に取り付けられると共に前記防護ネットよりも前記防護対象物から離れた位置まで前記延設方向と垂直な方向に沿って延びる第2防護板をさらに備えることが好ましい。これにより、防護ネットの延設方向に沿って飛来してくる飛来物、および防護ネットの延設方向に対して斜めに飛来してくる飛来物を第2防護板で捕捉することができる。この結果、飛来物が隣接する他の開口を塞ぐ防護ネット側へと飛来することを抑制することができるため、飛来物が枠部材と防護ネットの周縁部との間に侵入することをより良好に抑制することが可能となる。
また、前記防護ネットは、前記枠部材よりも前記防護対象物から離れた位置に配置され、前記第1防護板は、前記第2防護板を介して前記枠部材に取り付けられることが好ましい。これにより、防護ネットが枠部材よりも防護対象物から離れた位置に配置される場合にも、第1防護板を枠部材と防護ネットの周縁部との間に形成された隙間の少なくとも一部を防護対象物とは反対側から塞ぐ位置へと容易に配置することができる。
また、前記第1防護板は、前記枠部材に対して前記延設方向に沿って移動自在であることが好ましい。これにより、枠部材と防護ネットの周縁部との隙間の大きさが設備ごとに異なる場合であっても、第1防護板によって塞ぐ隙間の大きさを適宜調節することができるため、第1防護板によって飛来物を良好に捕捉することが可能となる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる飛来物防護設備は、防護対象物の周囲にて連結された複数の枠部材を有する枠体と、周縁部に取り付けられた支持ロープを介して前記複数の枠部材により支持され、前記枠部材間の開口を塞ぐ防護ネットと、前記防護ネットの自重による撓みを抑制すると共に、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットの撓みを許容する撓み抑制機構と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる飛来物防護設備では、撓み抑制機構により、防護ネットの自重による撓みを抑制することができるため、枠部材と防護ネットの周縁部との間に隙間が発生しないようにすることが可能となる。また、防護ネットに飛来物が衝突した場合には、撓み抑制機構により防護ネットの撓みが許容されるため、防護ネットによって飛来物を良好に捕捉することができる。従って、本発明にかかる飛来物防護設備によれば、枠体と防護ネットの周縁部との間から防護対象物側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物をより確実に防護することが可能となる。
また、前記撓み抑制機構は、前記防護対象物側で前記複数の枠部材の間に掛け渡されると共に、前記防護ネットを前記防護対象物とは反対側に押圧する補助ロープを有し、前記補助ロープは、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットおよび前記支持ロープが破断するよりも先に破断することが好ましい。これにより、補助ロープによって防護ネットを防護対象物とは反対側に押圧して、防護ネットの撓みを抑制することができるため、枠部材と防護ネットの周縁部との間に隙間が発生しないようにすることが可能となる。また、防護ネットに飛来物が衝突した場合には、防護ネットおよび支持ロープが破断するより先に補助ロープが破断することで、防護ネットの撓みが許容される。この結果、防護ネットによって飛来物を良好に捕捉することができる。
また、前記撓み抑制機構は、前記支持ロープと前記枠部材とに掛け渡される補助ロープを有し、前記補助ロープは、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットおよび前記支持ロープが破断するよりも先に破断することが好ましい。これにより、補助ロープによって支持ロープが枠部材から離れることを抑制し、防護ネットの撓みを抑制することができるため、枠部材と防護ネットの周縁部との間に隙間が発生しないようにすることが可能となる。また、防護ネットに飛来物が衝突した場合には、防護ネットおよび支持ロープが破断するより先に補助ロープが破断することで、防護ネットの撓みが許容される。この結果、防護ネットによって飛来物を良好に捕捉することができる。
また、前記撓み抑制機構は、前記枠体に取り付けられると共に前記支持ロープが掛け止められる掛止部材を有し、前記掛止部材は、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットおよび前記支持ロープが破断するよりも先に、前記支持ロープが外れる方向に変形することが好ましい。これにより、掛止部材によって支持ロープが枠部材から離れることを抑制し、防護ネットの撓みを抑制することができるため、枠部材と防護ネットの周縁部との間に隙間が発生しないようにすることが可能となる。また、防護ネットに飛来物が衝突した場合には、防護ネットおよび支持ロープが破断するより先に、掛止部材が変形して支持ロープが掛止部材から外れることで、防護ネットの撓みが許容される。この結果、防護ネットによって飛来物を良好に捕捉することができる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるプラント設備は、上記本発明にかかる飛来物防護設備と、前記飛来物防護設備により防護される防護対象物と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる飛来物防護設備およびプラント設備は、枠体と防護ネットの周縁部との間から防護対象物側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物をより確実に防護することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる飛来物防護設備を備えたプラント設備の要部を示す概略平面図である。 図2は、第1実施形態にかかる飛来物防護設備の要部を示す概略図である。 図3は、図1におけるA−A線に沿った断面図である。 図4は、図1におけるB−B線に沿った断面図である。 図5は、第1実施形態の変形例にかかる飛来物防護設備の要部を示す断面図である。 図6は、第1実施形態の変形例にかかる飛来物防護設備の要部を示す断面図である。 図7は、第1防護板の取り付け部周辺を示す模式図である。 図8は、第1防護板の取り付け部周辺を示す模式図である。 図9は、第2実施形態にかかる飛来物防護設備の要部を示す概略平面図である。 図10は、補助ロープの取り付け部周辺を示す平面図である。 図11は、第2実施形態の変形例にかかる飛来物防護設備の要部を示す概略平面図である。 図12は、図11に示す飛来物防護設備において、補助ロープが掛け渡された位置における断面図である。 図13は、図11に示す飛来物防護設備において、防護ネットに飛来物が衝突した場合における補助ロープおよび防護ネットの挙動を示す断面図である。 図14は、第2実施形態の他の変形例にかかる飛来物防護設備の要部を示す概略平面図である。 図15は、図14に示す飛来物防護設備において、掛止部材が取り付けられた位置における断面図である。 図16は、図14に示す飛来物防護設備において、防護ネットに飛来物が衝突した場合における掛止部材および防護ネットの挙動を示す断面図である。
以下に、本発明にかかる飛来物防護設備およびプラント設備の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10を備えたプラント設備1の要部を示す概略平面図である。プラント設備1は、例えば原子力発電所や再処理工場といった設備であり、図1に示すように、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10と、当該飛来物防護設備10により防護される防護対象物2とを備える。防護対象物2は、例えばポンプといった設備であり、建屋外に配置される。
飛来物防護設備10は、例えば竜巻に起因して飛来してくる鉄骨等の飛来物から防護対象物2を防護するものである。飛来物防護設備10は、防護対象物2の周囲にて連結された複数の枠部材111を有する枠体11と、複数の枠部材111により支持される複数の防護ネット20とを備える。
枠体11は、例えばH型鋼やI型鋼、山形鋼、溝形鋼などの鉄骨等からなる複数の枠部材111を防護対象物2の周囲で組み付けたものである。枠体11は、各枠部材111の間に開口111oを有している(図2参照)。
防護ネット20は、例えばステンレス鋼や鉄などの金属材料により構成された金網である。防護ネット20は、合成樹脂繊維や天然繊維などの繊維網であってもよい。防護ネット20は、枠体11に沿って複数が並んで升目状に配置され、枠部材111間の開口111oを塞ぐ。第1実施形態では、複数の防護ネット20は、防護対象物2の上面側および側面側に張り巡らされる。なお、複数の防護ネット20は、防護対象物2の上面側のみ、または、側面側のみに配置されてもよい。
図2は、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10の要部を示す概略図である。図2における上側の図は、平面図であり、下側の図は、正面図である。なお、正面図においては、枠部材111の一部の記載を省略する。防護ネット20は、長方形状に形成されており、隅部に四角形状の切欠き20aが形成されている。防護ネット20は、正方形状に形成されると共に四隅の角部に四角形状の切欠きが形成されるものであってもよい。また、切欠き20aは、円弧状に形成されてもよい。
防護ネット20は、周縁部に縫い付けられたワイヤロープ(支持ロープ)21を有する。ワイヤロープ21は、例えば硬鋼線やステンレス鋼線、ピアノ線などによって構成される。ワイヤロープ21は、防護ネット20の1つごとに1本ずつ取り付けられ、両端がターンバックル13に連結されている。なお、ワイヤロープ21は、防護ネット20の1つごとに複数本取り付けられていてもよい。
防護ネット20は、隅部に形成された切欠き20aの内側に配置される4つの支持部材30を介して枠部材111により支持される。支持部材30は、枠部材111に固定される板状の基板部31と、基板部31から延びると共に外周面にワイヤロープ21が巻き付けられる中空円筒状の柱状部32と、柱状部32の基板部31とは反対側の端部に固定された当該柱状部32よりも大径の抑え板部33とを有する。図2の平面図においては、抑え板部33の記載を省略している。支持部材30の基板部31は、断面四角形状でもよいし、断面多角形状でもよいし、断面円形状でもよい。また、柱状部32は、角柱状でもよい。
図2に示すように、支持部材30が固定される枠部材111は、一対のフランジ111aと、一対のフランジ111aの間を垂直に延びるウェブ111bとを有するH型鋼である。支持部材30は、基板部31が2つの固定端31aにおいて枠部材111のウェブ111bに溶接により固定される。第1実施形態において、支持部材30の柱状部32は、基板部31が枠部材111に固定された際に、枠部材111の防護対象物2の反対側(図2における上側)に位置するフランジ111aよりも外側まで延びる。なお、基板部31は、枠部材111に複数のボルトおよびナットを用いて締結されてもよい。
第1実施形態において、防護ネット20は、支持部材30の柱状部32の軸方向に沿って4つが積層されて配置されており、各防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21が各支持部材30の柱状部32の外周面に巻き付けられている。なお、防護ネット20の積層数は、4つに限られず、少なくとも1つあればよい。図2に示すように、防護ネット20の一部は、枠部材111よりも防護対象物2から離れた位置に配置される。
支持部材30の柱状部32は、柱状部32の軸方向に沿って間隔を空けて形成されると共に、外周面から突出する複数のセパレータ34を有している。各セパレータ34は、板状に形成される。各セパレータ34は、柱状部32の外周面を軸方向において4つの範囲に区分けする。複数のワイヤロープ21は、複数の防護ネット20の1つごとに、複数のセパレータ34によって軸方向において複数に区分けされた柱状部32の外周面の各範囲に別々に巻き付けられる。これにより、複数の防護ネット20間でワイヤロープ21同士が相互干渉することを抑制して、ワイヤロープ21ひいては防護ネット20に働かせる張力をより適正に調整することができる。
ここで、図2に示すように、防護ネット20は、自重(ワイヤロープ21の自重も含む)により鉛直方向下側(図2の正面図における下側)に垂れ下がることがある。防護ネット20が鉛直方向下側に垂れ下がると、防護ネット20の周縁部20bと各枠部材111との間には、隙間Xが形成される。図3は、図1におけるA−A線に沿った断面図であり、図4は、図1におけるB−B線に沿った断面図である。図3に示すように、支持部材30の近傍では、防護ネット20の周縁部20bすなわちワイヤロープ21と枠部材111との間に形成される隙間Xは、小さいものである。しかしながら、図4に示すように、防護ネット20の長辺における中央部近辺では、支持部材30の近傍に比して、防護ネット20の周縁部20bすなわちワイヤロープ21と枠部材111との間に形成される隙間Xが大きくなってしまう。
このため、図3および図4に示すように、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10は、防護ネット20の周縁部20bと各枠部材111との間に形成された隙間Xを介して飛来物が防護対象物2側へと侵入することを抑制する防護板40を備えている。第1実施形態において、防護板40は、防護ネット20の長辺(図2の平面図における左右の辺)に沿って延びる枠部材111に取り付けられる。なお、防護ネット20の短辺(図2の平面図における上下の辺)の周縁部20bと枠部材111との間に隙間が形成される場合には、防護板40は、当該防護ネット20の短辺に沿って延びる枠部材111にも取り付けられてもよい。
防護板40は、例えば枠部材111のフランジ111aと同程度の厚みを有する鋼板等によって断面T字型に形成される。防護板40は、図3および図4に示すように、枠部材111の長手方向および防護ネット20の延設方向(図3および図4における左右方向)に沿って延びる第1防護板41と、枠部材111に取り付けられると共に、枠部材111の長手方向および防護ネット20の延設方向と垂直な方向(図3および図4における上下方向)に沿って延びる第2防護板42とを有する。
第1防護板41は、短手方向(図3および図4における左右方向)の中央部において、第2防護板42の枠部材111とは反対側の端部に溶接により固定される。すなわち、第1防護板41は、第2防護板42を介して枠部材111に取り付けられている。第1防護板41は、図3および図4に示すように、第2防護板42から枠部材111を挟んで隣り合って配置される両防護ネット20側に突出する。これにより、第1防護板41は、枠部材111と、当該枠部材111を挟んで隣り合って配置される各防護ネット20の周縁部20bとの隙間Xの一部を防護対象物2の反対側から塞ぐ。
第2防護板42は、枠部材111の防護対象物2とは反対側(図3および図4における上側)に位置するフランジ111aの外面(ウェブ111bとは反対側の面)に、溶接により固定される。第2防護板42は、枠部材111から、防護ネット20よりも防護対象物2から離れた位置まで延びる。これにより、防護ネット20の一部が枠部材111よりも防護対象物2から離れた位置に配置される場合にも、第2防護板42を介して第1防護板41を枠部材111に取り付けることで、第1防護板41を枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの間に形成された隙間の少なくとも一部を防護対象物2とは反対側から塞ぐ位置へと容易に配置することができる。
このように構成された飛来物防護設備10において、図4に示すように、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの間に形成された隙間Xに向かって鉛直方向に沿って飛来物H1が飛来してきた場合には、当該隙間Xの一部を塞ぐ第1防護板41によって飛来物H1を捕捉することができる。これにより、飛来物H1が隙間Xを介して防護対象物2側へと侵入することを抑制することが可能となる。
また、図4において左側に配置される防護ネット20L側から、右側に配置される防護ネット20R側に向けて、防護ネット20L、20Rの延設方向に沿って飛来物H2、および防護ネット20L、20Rの延設方向に対して斜めに飛来物H3が飛来してきた場合には、第2防護板42によって当該飛来物H2、H3を捕捉することができる。これにより、飛来物H2、H3が例えば図4に破線矢印で示す経路を通って枠部材111と防護ネット20Rの周縁部20bとの間の隙間Xから防護対象物2側へと侵入することを抑制することができる。
このように、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10によれば、飛来物H2、H3が隣接する他の開口111oを塞ぐ防護ネット20側へと飛来することを抑制することができるため、飛来物H2、H3が隙間Xを介して防護対象物2側へと侵入することをより良好に抑制することが可能となる。この結果、防護対象物2をより確実に防護することができる。また、1つの防護板40によって、隣接する他の開口111oを塞ぐ防護ネット20の周縁部20bと枠部材111との隙間を防ぐことができるため、飛来物防護設備10の部品点数の増加を抑制しつつ、防護板40の取り付けに要する工期の短縮をも図ることができる。
以上説明したように、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10では、枠部材111に取り付けられると共に防護ネット20の延設方向に沿って延びる第1防護板41によって、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの間に形成された隙間Xの一部が防護対象物2とは反対側から塞がれる。これにより、当該隙間Xに向かって飛来してくる飛来物H1を第1防護板41によって捕捉することができる。従って、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10によれば、枠体11と防護ネット20の周縁部20bとの間から防護対象物2側へと飛来物H1、H2およびH3が侵入することを抑制し、防護対象物2をより確実に防護することが可能となる。なお、第1防護板41は、隙間Xをすべて塞ぐように形成されてもよい。
また、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10は、枠部材111に取り付けられると共に防護ネット20よりも防護対象物2から離れた位置まで上記延設方向と垂直な方向に沿って延びる第2防護板42をさらに備える。これにより、防護ネット20の延設方向に沿って飛来してくる飛来物H2、および防護ネット20の延設方向に対して斜めに飛来してくる飛来物H3を第2防護板42で捕捉することができる。この結果、飛来物H2、H3が隣接する他の開口111oを塞ぐ防護ネット20側へと飛来することを抑制することができるため、飛来物H2、H3が枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの間に侵入することをより良好に抑制することが可能となる。
また、防護ネット20の一部は、枠部材111よりも防護対象物2から離れた位置に配置され、第1防護板41は、第2防護板42を介して枠部材111に取り付けられる。これにより、防護ネット20が枠部材111よりも防護対象物2から離れた位置に配置される場合にも、第1防護板41を枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの間に形成された隙間Xの少なくとも一部を防護対象物2とは反対側から塞ぐ位置へと容易に配置することができる。
なお、飛来物防護設備10の端部等、枠部材111を挟んで隣り合う防護ネット20が存在しない場合には、第1防護板41は、第2防護板42の端部から防護ネット20が存在する側にのみ突出するものであってもよい。すなわち、防護板40は、断面L字型に形成されてもよい。また、支持部材30の基板部31を枠部材111のフランジ111aの外面に固定することで、すべての防護ネット20を枠部材111よりも防護対象物2から離れた位置に配置するものとしてもよい。また、第1防護板41は、防護ネット20よりも防護対象物2から離れた位置に配置することさえできれば、第2防護板42の中途に固定されてもよいし、第2防護板42以外の部材を介して枠部材111に取り付けられてもよい。
さらに、第1防護板41は、枠部材111に直接取り付けられてもよい。図5および図6は、第1実施形態の変形例にかかる飛来物防護設備10Bの要部を示す断面図である。図5は、図3と同様の位置における断面図であり、図6は、図4と同様の位置における断面図である。飛来物防護設備10Bは、上記飛来物防護設備10の防護板40に代えて防護板40Bを有する。また、飛来物防護設備10Bでは、図示するように、飛来物防護設備10に比べて支持部材30の基板部31が枠部材111の防護対象物2側(図5および図6における下側)のフランジ111aの近傍に固定される。その結果、飛来物防護設備10Bでは、すべての防護ネット20が枠部材111のフランジ111aよりも防護対象物2側に配置される。
防護板40Bは、上記防護板40から第2防護板42が省略されると共に、第1防護板41に代えて第1防護板41Bを有するものである。第1防護板41Bは、枠部材111のフランジ111aにボルト51およびナット52によって締結されることにより、枠体11に取り付けられる。第1防護板41Bは、第1防護板41と同様に、枠部材111の長手方向および防護ネット20の延設方向に沿って延びる。これにより、第1防護板41Bは、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの隙間Xの一部を防護対象物2の反対側から塞ぐ。このように、第1防護板41Bのみで防護板40Bを構成することで、第2防護板42を有する防護板40に比して、防護板40Bの軽量化を図ることができ、ひいては、枠体11の軽量化によって耐震性を向上させることが可能となる。
第1防護板41Bは、枠体11に対して防護ネット20の延設方向に沿って移動自在に取り付けられている。図7および図8は、第1防護板41Bの取り付け部周辺を示す模式図である。図中上側の図は、平面図を示し、図中下側の図は、正面図を示す。図示するように、第1防護板41Bは、防護ネット20の延設方向(図7における左右方向)に沿って延びる複数の長穴41aを有しており、当該長穴41aを介してボルト51およびナット52により枠体111のフランジ111aに締結されている。すなわち、ボルト51およびナット52による締結を緩めれば、図8に示すように、長穴41aの範囲内において、第1防護板41Bを枠体11に対して防護ネット20の延設方向に沿って移動させることができる。
このように構成された飛来物防護設備10Bにおいて、図6に示すように、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの間に形成された隙間Xに向かって鉛直方向に沿って飛来物H1が飛来してきた場合には、当該隙間Xの一部を塞ぐ第1防護板41Bによって飛来物H1を捕捉することができる。これにより、飛来物H1が隙間Xを介して防護対象物2側へと侵入することを抑制することが可能となる。この結果、防護対象物2をより確実に防護することが可能となる。
また、長穴41aの範囲内において、第1防護板41Bを枠体11に対して防護ネット20の延設方向に沿って移動自在とすることで、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの隙間Xの大きさが設備ごとに異なる場合であっても、第1防護板41Bによって塞ぐ隙間Xの大きさを適宜調節することができる。これにより、第1防護板41Bによって飛来物H1をより良好に捕捉することが可能となる。また、図7に示すように、第1防護板41Bを枠部材111のフランジ111aと重なる位置までスライドさせることで、防護ネット20(あるいは、飛来物防護設備10Bの隣に配置される建造物)と第1防護板41Bとの距離を確保することができる。これにより、防護ネット20の枠部材111への取り付け作業や、第1防護板41Bの枠部材111への取り付け作業の施工性を向上させることが可能となる。
なお、図6において左側に配置される防護ネット20L側から、右側に配置される防護ネット20R側に向けて、防護ネット20L、20Rの延設方向に沿って飛来物H2、および防護ネット20L、20Rの延設方向に対して斜めに飛来物H3が飛来してきた場合には、枠部材111のウェブ111bによって当該飛来物H2、H3を捕捉することができる。これにより、飛来物H2、H3が例えば図6に破線矢印で示す経路を通って枠部材111と防護ネット20Rの周縁部20bとの間の隙間Xから防護対象物2側へと侵入することを抑制することができる。
なお、第1防護板41Bは、ボルト51およびナット52により枠部材111のフランジ111aに対して移動不能に締結されてもよいし、枠部材111のフランジ111aに溶接により固定されてもよい。
また、上記飛来物防護設備10においても、第1防護板41を第2防護板42に対して、すなわち枠体11に対して防護ネット20の延設方向に沿って移動自在に取り付けてもよい。
また、飛来物防護設備10Bのように、すべての防護ネット20が枠部材111のフランジ111aよりも防護対象物2側に配置される場合においても、第1防護板41および第2防護板42を有する防護板40を枠部材111に取り付けるものとしてもよい。
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態にかかる飛来物防護設備10Cの要部を示す概略平面図である。飛来物防護設備10Cは、飛来物防護設備10、10Bと同様に、上記プラント設備1が備える防護対象物2を防護するものである。飛来物防護設備10Cは、飛来物防護設備10の防護板40に代えて、防護ネット20の自重による撓みを抑制する撓み抑制機構60を備える。なお、第2実施形態では、枠部材111間の開口111oごとに1つの防護ネット20が配置されるものとするが、上記飛来物防護設備10、10Bのように、複数の防護ネット20が配置されるものとしてもよい。
撓み抑制機構60は、互いに対向する枠部材111間に掛け渡されると共に、防護ネット20の防護対象物2側の面に当接する複数の補助ロープ61を有する。補助ロープ61は、例えば硬鋼線やステンレス鋼線、ピアノ線などによって構成される。第2実施形態では、補助ロープ61は、防護ネット20の短辺に沿って延びるものが2本、防護ネット20の長辺に沿って延びるものが3本とされる。なお、補助ロープ61の数および配置位置は、これに限られるものではない。
図10は、補助ロープ61の取り付け部周辺を示す平面図である。図示するように、補助ロープ61は、その両端が枠部材111の防護対象物2とは反対側のフランジ111aの外面に掛け止められる。補助ロープ61は、端部61aに固定部である連結部材(一般にシャックルと呼ばれる)71が設けられている。補助ロープ61が掛け止められる枠部材111は、フランジ111aの外面から防護ネット20の延設方向と垂直な方向に延びる棒状の掛止部111cが設けられている。掛止部111cは、枠部材111とは反対側の端部に図示しないフランジが設けられている。また、枠部材111は、外面に固定されたアイプレート72を介して長さ調整機構であるターンバックル73が取り付けられている。なお、掛止部111cはターンバックル73の配置により無しとすることも複数設けることも可能である。
補助ロープ61は、折り返し状にした端部61aを連結部材71により防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21に取り付け、当該折り返した二重部分を掛止部111cに掛け、折り返した環の部分をターンバックル73に取り付ける。補助ロープ61は、この構成を両端に備える。なお、補助ロープ61は、この構成を一端に備えて、他端側では、ターンバックル73を介することなく折り返した環の部分をアイプレート72に取り付けてもよい。これにより、ターンバックル73を縮めると、補助ロープ61が緊張され、防護ネット20の対向する周縁部20bに取り付けられたワイヤロープ21が枠部材111側に向けて引っ張られる。この結果、補助ロープ61によって防護ネット20が防護対象物2とは反対側に向けて押圧されると共に、防護ネット20の周縁部20bが枠部材111に引き寄せられることで、防護ネット20の自重による撓みが抑制され、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの隙間X(図2参照)が塞がれる。従って、当該隙間Xを介して飛来物が防護対象物2側へと侵入することを抑制することができる。
ここで、補助ロープ61は、防護ネット20から所定荷重P1以上の荷重が作用した場合に、破断するように設計されている。所定荷重P1は、防護ネット20の自重(ワイヤロープ21の自重も含む)により当該防護ネット20から補助ロープ61に作用する荷重よりも大きな値、かつ、防護ネット20に飛来物が衝突したことにより当該防護ネット20から補助ロープ61に作用する荷重よりも小さな値とされる。すなわち、補助ロープ61は、防護ネット20に飛来物が衝突した際に、防護ネット20の素線や当該防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21が破断するよりも先に破断するように、素材やロープ径が決定される。なお、「防護ネット20の自重」とは、防護ネット20に積雪等の堆積物が堆積した場合の堆積物の自重を含むものであってもよい。
これにより、防護ネット20に飛来物が衝突した場合には、防護ネット20の素線や当該防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21よりも先に補助ロープ61が破断することで、防護ネット20の撓みが許容される。この結果、防護ネット20が十分に変形できるようにして、防護ネット20によって飛来物を良好に捕捉することが可能となる。
以上説明したように、第2実施形態にかかる飛来物防護設備10Cによれば、枠体11と防護ネット20の周縁部20bとの間から防護対象物2側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物2をより確実に防護することが可能となる。
なお、飛来物防護設備10Cでは、補助ロープ61と防護ネット20の周縁部20bに取り付けられたワイヤロープ21とを連結部材71により連結するものとしたが、補助ロープ61は、必ずしもワイヤロープ21と連結されなくてもよい。補助ロープ61は、防護ネット20の防護対象物2側の面に当接し、防護ネット20を防護対象物2とは反対側に押圧することさえできれば、いかなる構造により枠部材111間に掛け渡されてもよい。特に、防護対象物2の上面側に配置される防護ネット20においては、補助ロープ61は、防護ネット20を鉛直下方から支えて撓みを抑制することができるものであればよい。
図11は、第2実施形態の変形例にかかる飛来物防護設備10Dの要部を示す概略平面図である。飛来物防護設備10Dは、飛来物防護設備10Cの撓み抑制機構60に代えて、防護ネット20の撓みを抑制する撓み抑制機構60Dを備える。
撓み抑制機構60Dは、図11に示すように、防護ネット20の周縁部20bに取り付けられたワイヤロープ21と枠部材111とに掛け渡された補助ロープ61Dを有する。補助ロープ61Dは、例えば硬鋼線やステンレス鋼線、ピアノ線などによって構成される。補助ロープ61Dは、防護ネット20の短辺と当該短辺に沿って延びる枠部材111との間に1つずつ、防護ネット20の長辺と当該長辺に沿って延びる枠部材111との間に2つずつ設けられている。なお、補助ロープ61Dの取り付け数および取り付け位置は、図11に示すものに限られない。
図12は、飛来物防護設備10Dにおいて補助ロープ61が掛け渡された位置における断面図である。図12に示すように、補助ロープ61Dは、ワイヤロープ21を巻き込みながら、枠部材111の一対のフランジ111aの外側に巻き付けられ、図示しないターンバックルに両端が連結されている。これにより、図示しないターンバックルを縮めると、補助ロープ61が緊張され、防護ネット20の対向する周縁部20bに取り付けられたワイヤロープ21が枠部材111側に向けて引っ張られる。この結果、防護ネット20の周縁部20bが枠部材111に引き寄せられることで、防護ネット20の自重による撓みが抑制され、枠部材111と防護ネット20の周縁部20bとの隙間X(図2参照)が塞がれる。従って、当該隙間Xを介して飛来物が防護対象物2側へと侵入することを抑制することができる。
ここで、図13は、防護ネット20に飛来物が衝突した場合における補助ロープ61および防護ネット20の挙動を示す断面図である。図13は、図12と同じ位置における断面を示す。補助ロープ61Dは、ワイヤロープ21を介して防護ネット20から所定荷重P2以上の荷重が作用した場合に、破断するように設計されている。所定荷重P2は、防護ネット20の自重(ワイヤロープ21の自重も含む)により当該防護ネット20から補助ロープ61Dに作用する荷重よりも大きな値、かつ、防護ネット20に飛来物が衝突したことにより当該防護ネット20から補助ロープ61Dに作用する荷重よりも小さな値とされる。すなわち、補助ロープ61Dは、防護ネット20に飛来物が衝突した際に、防護ネット20の素線や当該防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21が破断するよりも先に破断するように、素材やロープ径が決定される。なお、「防護ネット20の自重」とは、防護ネット20に積雪等の堆積物が堆積した場合の堆積物の自重を含むものであってもよい。
これにより、防護ネット20に飛来物が衝突した場合には、防護ネット20の素線や当該防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21よりも先に補助ロープ61Dが破断することで、防護ネット20の撓みが許容される。この結果、防護ネット20が十分に変形できるようにして、防護ネット20によって飛来物を良好に捕捉することが可能となる。従って、飛来物防護設備10Dによれば、枠体11と防護ネット20の周縁部20bとの間から防護対象物2側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物2をより確実に防護することが可能となる。
図14は、第2実施形態の他の変形例にかかる飛来物防護設備10Eの要部を示す概略平面図である。飛来物防護設備10Eは、飛来物防護設備10Cの撓み抑制機構60に代えて、防護ネット20の撓みを抑制する撓み抑制機構60Eを備える。
撓み抑制機構60Eは、図14に示すように、枠部材111に取り付けられると共に、防護ネット20の周縁部20bに取り付けられたワイヤロープ21が掛け止められる掛止部材61Eを有する。掛止部材61Eは、防護ネット20の短辺と当該短辺に沿って延びる枠部材111との間に1つずつ、防護ネット20の長辺と当該長辺に沿って延びる枠部材111との間に2つずつ設けられている。なお、掛止部材61Eの取り付け数および取り付け位置は、図14に示すものに限られない。
図15は、飛来物防護設備10Eの掛止部材61Eが取り付けられた位置における断面図である。図示するように、掛止部材61Eは、枠部材111のウェブ111bに固定されると共に防護ネット20の延設方向(図15における左右方向)に沿って延びる固定部611Eと、固定部611Eの端部から枠部材111に向けて断面L字型に延出されたフック状部612Eと有する。なお、掛止部材61Eは、固定部611Eが枠部材111の枠部材111のフランジ111aに取り付けられるものであってもよい。ワイヤロープ21は、掛止部材61Eのフック状部612Eに掛け止められる。
ここで、図16は、防護ネット20に飛来物が衝突した場合における掛止部材61Eおよび防護ネット20の挙動を示す断面図である。図16は、図15と同じ位置における断面を示す。掛止部材61Eは、ワイヤロープ21を介して防護ネット20から所定荷重P3以上の荷重が作用した場合に、フック状部612Eが屈曲部において防護対象物2側に向けてさらに屈曲するように設計されている。所定荷重P3は、防護ネット20の自重(ワイヤロープ21の自重も含む)により当該防護ネット20から掛止部材61Eに作用する荷重よりも大きな値、かつ、防護ネット20に飛来物が衝突したことにより当該防護ネット20から掛止部材61Eに作用する荷重よりも小さな値とされる。すなわち、掛止部材61Eは、防護ネット20に飛来物が衝突した際に、防護ネット20の素線や当該防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21が破断するよりも先に、ワイヤロープ21が外れる方向に変形するように設計されている。なお、「防護ネット20の自重」とは、防護ネット20に積雪等の堆積物が堆積した場合の堆積物の自重を含むものであってもよい。
これにより、防護ネット20に飛来物が衝突した場合には、防護ネット20の素線や当該防護ネット20に取り付けられたワイヤロープ21よりも先に、掛止部材61Eからワイヤロープ21が外れることで、防護ネット20の撓みが許容される。この結果、防護ネット20が十分に変形できるようにして、防護ネット20によって飛来物を良好に捕捉することが可能となる。従って、飛来物防護設備10Eによれば、枠体11と防護ネット20の周縁部20bとの間から防護対象物2側へと飛来物が侵入することを抑制し、防護対象物2をより確実に防護することが可能となる。
なお、掛止部材61Eは、ワイヤロープ21を介して防護ネット20から所定荷重P3以上の荷重が作用した場合に、固定部611Eとフック状部612Eとの結合部で屈曲するものであってもよい。また、掛止部材61Eは、フック状部612Eの屈曲部、または、固定部611Eとフック状部612Eとの結合部で回動自在に連結されるものであってもよい。また、掛止部材61Eは、枠部材111のフランジ111aに固定されるものであってもよい。
なお、第2実施形態にかかる飛来物防護設備10C、10D、10Eは、第1実施形態にかかる飛来物防護設備10が備える防護板40、または飛来物防護設備10Bが備える防護板40Bを備えるものであってもよい。
1 プラント設備
2 防護対象物
10,10B,10C,10D,10E 飛来物防護設備
11 枠体
111 枠部材
111a フランジ
111b ウェブ
111c 掛止部
111o 開口
13 ターンバックル
20,20L,20R 防護ネット
20a 切欠き
20b 周縁部
21 ワイヤロープ
30 支持部材
31 基板部
32 柱状部
33 抑え板部
34 セパレータ
40,40B 防護板
41,41B 第1防護板
42 第2防護板
51 ボルト
52 ナット
60,60D,60E 撓み抑制機構
61,61D 補助ロープ
61a 端部
61E 掛止部材
611E 固定部
612E フック状部
71 連結部材
72 アイプレート
73 ターンバックル
H1,H2,H3 飛来物
X 隙間

Claims (9)

  1. 防護対象物の周囲にて連結された複数の枠部材を有する枠体と、
    周縁部に取り付けられた支持ロープを介して前記複数の枠部材により支持され、前記枠部材間の開口を塞ぐ防護ネットと、
    前記枠部材に取り付けられると共に前記防護ネットの延設方向に沿って延び、前記枠部材と前記防護ネットの周縁部との間に形成された隙間の少なくとも一部を前記防護対象物の反対側から塞ぐ第1防護板と、
    を備えることを特徴とする飛来物防護設備。
  2. 前記枠部材に取り付けられると共に前記防護ネットよりも前記防護対象物から離れた位置まで前記延設方向と垂直な方向に沿って延びる第2防護板をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の飛来物防護設備。
  3. 前記防護ネットは、前記枠部材よりも前記防護対象物から離れた位置に配置され、
    前記第1防護板は、前記第2防護板を介して前記枠部材に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の飛来物防護設備。
  4. 前記第1防護板は、前記枠部材に対して前記延設方向に沿って移動自在であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の飛来物防護設備。
  5. 防護対象物の周囲にて連結された複数の枠部材を有する枠体と、
    周縁部に取り付けられた支持ロープを介して前記複数の枠部材により支持され、前記枠部材間の開口を塞ぐ防護ネットと、
    前記防護ネットの自重による撓みを抑制すると共に、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットの撓みを許容する撓み抑制機構と、
    を備えることを特徴とする飛来物防護設備。
  6. 前記撓み抑制機構は、前記防護対象物側で前記複数の枠部材の間に掛け渡されると共に、前記防護ネットを前記防護対象物とは反対側に押圧する補助ロープを有し、
    前記補助ロープは、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットおよび前記支持ロープが破断するよりも先に破断することを特徴とする請求項5に記載の飛来物防護設備。
  7. 前記撓み抑制機構は、前記支持ロープと前記枠部材とに掛け渡される補助ロープを有し、
    前記補助ロープは、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットおよび前記支持ロープが破断するよりも先に破断することを特徴とする請求項5に記載の飛来物防護設備。
  8. 前記撓み抑制機構は、前記枠体に取り付けられると共に前記支持ロープが掛け止められる掛止部材を有し、
    前記掛止部材は、前記防護ネットに飛来物が衝突した場合には、前記防護ネットおよび前記支持ロープが破断するよりも先に、前記支持ロープが外れる方向に変形することを特徴とする請求項5に記載の飛来物防護設備。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載の飛来物防護設備と、
    前記飛来物防護設備により防護される防護対象物と、
    を備えることを特徴とするプラント設備。
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