JP2017179097A - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物並びにシート状光学物品及びその製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性樹脂組成物並びにシート状光学物品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】版取られを生じ難く、賦型性に優れた樹脂組成物を用いて、反りを生じ難く、耐熱性及び透明性に優れたシート状光学物品を製造することを可能とする。【解決手段】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、表面に凹凸構造を有するシート状光学物品の製造に使用する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、(A)脂環式エポキシ化合物と、(B)ポリオール化合物と、(C)カチオン重合開始剤とを含んでいる。【選択図】なし

Description

本発明は、シート状光学物品、例えば、プリズムシート、レンチキュラーレンズシート及びフレネルレンズの製造に用いられる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、並びに、シート状光学物品及びその製造方法に関する。
シート状光学物品である、プリズムシート、レンチキュラーレンズシート、及びフレネルレンズシートは、それぞれ、液晶表示装置等のバックライト、立体写真や投射スクリーン、及びオーバーヘッドプロジェクタのコンデンサーレンズ等に使用する。これらのシート状光学物品は、硬化性樹脂を、金属又は樹脂製の型に流し込み、硬化させることによって形成する。シート状光学物品の製造に用いる硬化性樹脂としては、例えば、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、特に、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレート等のラジカル重合性オリゴマーやモノマーからなる組成物が挙げられる。なお、ここで、用語「(メタ)アクリレート」は、用語「アクリレート」と用語「メタクリレート」とを包含するものとして使用している。
しかしながら、これら(メタ)アクリレート系の組成物は、一般に重合・硬化させたときの収縮率が大きいため、シート状光学物品に成形した場合、シートに大きな反りを生じる傾向があった。特に、透明基材上に上記組成物からなる塗膜を形成し、これを硬化させてなる多層型シート状光学物品においては、この傾向が大きかった。このような反りの問題を解決するために、分子量当たりの官能基数が少ない(メタ)アクリレート系の組成物を用いる方法もあるが、該組成物の粘度が高いために型に流し込む際に脱泡しにくくなる、並びに、得られるシート状光学物品の硬度及び弾性率が著しく低下する等といった欠点があった。
一方、近年、上記ラジカル重合性化合物からなる組成物と比較して硬化収縮率の小さい、エポキシ樹脂又はビニルエーテル等からなる光カチオン重合性組成物も検討されている。例えば、オキセタン環を有する化合物とエポキシ基を有する化合物とからなるシート状光学物品用活性エネルギー線硬化性組成物が提案されている(特許文献1)。この文献の実施例には、上記の組成物は樹脂製の型からの離型性に優れていることが記載されている。しかしながら、オキセタン環を有する化合物とエポキシ基を有する化合物とからなる活性エネルギー線硬化性組成物は、金属製の型からの離型性は不十分であった。特に、透明基材上に上記組成物の塗膜を形成し、これを硬化させてなるシート状光学物品を製造する場合には、この傾向が顕著であり、ときには、透明基材から上記組成物の硬化物が剥離する、上記組成物が金型に付着するなどの不具合を生じていた。
上記問題を解決するために、カチオン重合を生じる組成物と、ラジカル重合を生じる組成物とを組み合わせた、具体的には、カチオン重合開始剤と、該開始剤によって光カチオン重合を開始する、オキセタン環を有する化合物及びエポキシ基を有する化合物と、ラジカル重合開始剤と、該開始剤によって光ラジカル重合を開始するエチレン性不飽和二重結合を有する化合物とを含有した、光カチオン−光ラジカルハイブリッド重合性の組成物が提案されている(特許文献2)。この文献には、上記ハイブリッド重合性組成物を用いてシート状光学物品を製造すること、並びに、上記ハイブリッド重合性組成物は硬化性及び金型離型性に優れていることが記載されている。
しかしながら、これら液状の光硬化性樹脂組成物を用いて形成する方法においては、硬化させた樹脂層からスタンパを引き剥がす時に樹脂層表面が荒れたり、クラックが入ったり、パターンが欠けたり、基材から樹脂層が剥離する等の破壊が生じる等の問題がある。
一方、室温で高粘度又は固体の光硬化性樹脂組成物を支持体上に塗布して光硬化性樹脂層を形成し、その上にスタンパを圧接し、光硬化性樹脂層からスタンパを引き剥がし、その後、光照射を行って光硬化性樹脂層を硬化させる方法がある(特許文献3及び4)。この方法によれば、光硬化性樹脂組成物が高粘度又は固体なので塗工と複製とを別工程で行うことができ、スタンパを引き剥がして光照射を行えるのでスタンパの圧接と樹脂層の硬化とを別工程で行うことができる。この方法には、成形しながら光を照射する必要がないため、両面一括成形できる等の利点がある。更に、この方法には、光硬化性樹脂層とスタンパとの間に気泡が入り難いので正確にパターン形成できる、光硬化性樹脂層からスタンパを引き剥がす時に樹脂層表面に糸引きを生じ難い等の利点がある。
しかしながら、室温で高粘度又は固体の光硬化性樹脂組成物を用いる方法においては、未硬化の樹脂層からスタンパを引き剥がすためスタンパのキャビティ内に光硬化性樹脂組成物の一部が付着して残りやすい(版取られ現象)、複製すべきパターンが微細になるほどスタンパのキャビティ内に光硬化性樹脂組成物が流れ込み難くなるため正確に賦型できない、未硬化の樹脂層からスタンパを引き剥がした後で光照射するので硬化が完了するまでの間にパターン崩れを引き起こし易い等の問題がある。
特許文献5には、ウレタン変性アクリル系樹脂と離型剤とを必須成分として含有する光硬化性樹脂組成物が記載されている。この樹脂組成物によって、上記諸問題を解決することはできた。
しかしながら、近年の非常に複雑な光学的凹凸パターンは、特許文献5に記載された樹脂組成物をもってしても、版取られや、樹脂の賦型性及びパターン崩れの問題を起こさずに、正確に複製することは非常に困難である。
更に、従来の樹脂組成物は、溶剤が実際上必須成分として含まれているため、作業時の安全性の問題や、残留溶剤が後工程に及ぼす蒸着阻害等の不具合を生じていた。
上記課題を達成するために、分子内に2以上のエチレン性不飽和結合と環状構造とを含み、25℃における粘度が50000mPa・s以上であるエポキシアクリレートを、固形分全体の50質量%以上の割合で含み、25℃における粘度が20000mPa・s以上である光硬化性樹脂組成物を用いて光学物品を製造する方法が提案されている(特許文献6)。
しかしながら、上記方法において使用する樹脂組成物は、低粘度にするために加熱が必要である。このような特徴は、塗液を調製する際のハンドリング性など生産性に影響を及ぼし得るものであるとともに、塗液の処方設計の自由度を低下させるものである。更に、上記方法によって製造される光学物品は、何れも耐熱性が低く、基材と樹脂組成物の硬化物層とからなる構造であるため、基材での透過率の減衰や基材と硬化物層との界面での反射によって、硬化物層が本来発揮すべき光学特性を生かしきれない等の問題があった。硬化物層のみでシート状光学物品を構成するためには、硬化物層のスタンパ及び基材に対する密着性を考慮して樹脂組成物及び製造条件の設計を行う必要があり、硬化後に高耐熱性及び高透明性を有し、硬化物のみで自立するシート状光学物品の製造は困難であった。
特開平11−246647号公報 特開2004−168869号公報 特開昭60−254174号公報 特開昭61−156273号公報 特開2000−63459号公報 特開2005−10230号公報
本発明の目的は、版取られを生じ難く、賦型性に優れた樹脂組成物を用いて、反りを生じ難く、耐熱性及び透明性に優れたシート状光学物品を製造することを可能とすることにある。
本発明の第1側面によると、表面に凹凸構造を有するシート状光学物品の製造に使用する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、(A)脂環式エポキシ化合物と、(B)ポリオール化合物と、(C)カチオン重合開始剤とを含んだ活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提供される。
本発明の第2側面によると、表面に凹凸構造が設けられた版の前記表面と、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなる塗膜とを接触させ、この状態で前記塗膜に活性エネルギー線を照射して、前記塗膜の硬化物を得る工程と、前記硬化物を前記版から剥離する工程とを含んだ、自立膜としてのシート状光学物品の製造方法が提供される。
本発明の第3側面によると、第1側面に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、表面に凹凸構造を有している、自立膜としてのシート状光学物品が提供される。
本発明によると、版取られを生じ難く、賦型性に優れた樹脂組成物を用いて、反りを生じ難く、耐熱性及び透明性に優れたシート状光学物品を製造することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るシート状光学物品を概略的に示す断面図。 シート状光学物品の製造装置の一例を概略的に示す図。 シート状光学物品の製造装置の他の例を概略的に示す図。 比較例1に係るシート状光学物品を概略的に示す断面図。 比較例1に係るシート状光学物品の製造方法を概略的に示す断面図。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[1]活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の成分
本発明の実施形態に係る樹脂組成物は、シート状光学物品の製造に使用する活性エネルギー線硬化性の組成物である。具体的には、上記(A)乃至(C)成分を含んだ光カチオン重合性組成物である。以下、各成分について説明する。
(A)脂環式エポキシ化合物
本実施形態で用いる(A)成分は、脂環式エポキシ化合物であり、カチオン重合開始剤の存在下で活性エネルギー線照射することにより重合反応や架橋反応を起こす成分である。
(A)成分としては、次に挙げる脂環式エポキシ化合物の他、種々の化合物が使用できる。
脂環式エポキシ化合物としては、例えば、シクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素及び過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物等が挙げられる。
具体的には、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシ化テトラベンジルアルコール、ラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ラクトン変性エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール、及びシクロヘキセンオキサイドなどが挙げられる。
市販品としては、例えば、商品名「セロキサイド8000」((株)ダイセル製);並びに、商品名「セロキサイド2021P」及び「セロキサイド2081」(何れも(株)ダイセル製)などがある。
脂環式エポキシ化合物(A)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記の中でも、脂環式エポキシ化合物(A)としては商品名「セロキサイド2021P」((株)ダイセル製)が特に好ましい。
(B)ポリオール化合物
本実施形態に係る樹脂組成物は、ポリオール化合物を更に含む。ポリオール化合物を含むことにより、より可撓性を有した硬化物を形成でき、樹脂組成硬化物のみで自立することができるシート状光学物品の製造が可能となる。
(B)成分としての上記ポリオール化合物は、分子内に2以上の水酸基を有する数平均分子量が200以上の重合体(オリゴマー又はポリマー)であり、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオール等を含む。上記ポリオール化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ポリオール化合物が有する水酸基(2個以上の水酸基)は、アルコール性水酸基であってもよいし、フェノール性水酸基であってもよい。また、上記ポリオール化合物が有する水酸基の数(1分子中の水酸基の数)は、2以上であればよく、特に限定されない。
上記ポリオール化合物が有する水酸基(2個以上の水酸基)の位置は、特に限定されないが、硬化剤との反応性の観点で、少なくともポリオールの末端(重合体主鎖の末端)に存在することが好ましく、少なくともポリオールの両末端に存在することが特に好ましい。
上記ポリオール化合物は、その他の成分と配合した後に液状の硬化性エポキシ樹脂組成物を形成できればよく、固体であってもよいし、液体であってもよい。
上記ポリオール化合物の数平均分子量は、特に限定されないが、200以上であることが好ましく、200乃至100000の範囲内であることがより好ましく、300乃至50000であることが更に好ましく、400乃至40000であることが特に好ましい。数平均分子量が小さすぎると、基材からの剥離やクラックが発生する場合がある。一方、数平均分子量が大きすぎると、液状の樹脂組成物からポリオール化合物が析出したり、ポリオール化合物を溶解させることができない場合がある。なお、上記ポリオール化合物の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される、標準ポリスチレン換算の数平均分子量を意味する。
上記ポリオール化合物としては、例えば、分子内にエステル骨格(ポリエステル骨格)を有するポリエステルポリオール(ポリエステルポリオールオリゴマーを含む)、分子内にエーテル骨格(ポリエーテル骨格)を有するポリエーテルポリオール(ポリエーテルポリオールオリゴマーを含む)、及び分子内にカーボネート骨格(ポリカーボネート骨格)を有するポリカーボネートポリオール(ポリカーボネートポリオールオリゴマーを含む)などが挙げられる。上記ポリオール化合物には、その他の化合物、例えば、フェノキシ樹脂、エポキシ当量が1000g/eq.を超えるビスフェノール型高分子エポキシ樹脂、水酸基を有するポリブタジエン類、及びアクリルポリオールなども含まれる。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、ポリオールとポリカルボン酸(多塩基酸)との又はヒドロキシカルボン酸の縮合重合(例えば、エステル交換反応)により得られるポリエステルポリオールや、ラクトン類の開環重合により得られるポリエステルポリオールなどが挙げられる。
上記ポリエステルポリオールを得るための縮合重合に使用するポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,3,5−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、2,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−ジメチロールシクロヘキサン、1,3−ジメチロールシクロヘキサン、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、1,12−ドデカンジオール、ポリブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ジヒドロキシアセトン、ヘキシレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジトリメチロールプロパン、マンニトール、ソルビトール、及びペンタエリスリトールなどが挙げられる。
上記ポリエステルポリオールを得るための縮合重合に使用するポリカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アゼライン酸、クエン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シトラコン酸、1,10−デカンジカルボン酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、無水ピロメリット酸、及び無水トリメリット酸などが挙げられる。
上記ポリエステルポリオールを得るための縮合重合に使用するヒドロキシカルボン酸としては、例えば、乳酸、りんご酸、グリコール酸、ジメチロールプロピオン酸、及びジメチロールブタン酸などが挙げられる。
上記ポリエステルポリオールを得るための開環重合に使用するラクトン類としては、例えば、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、及びγ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、商品名「プラクセル205」、「プラクセル205H」、「プラクセル205U」、「プラクセル205BA」、「プラクセル208」、「プラクセル210」、「プラクセル210CP」、「プラクセル210BA」、「プラクセル212」、「プラクセル212CP」、「プラクセル220」、「プラクセル220CPB」、「プラクセル220NP1」、「プラクセル220BA」、「プラクセル220ED」、「プラクセル220EB」、「プラクセル220EC」、「プラクセル230」、「プラクセル230CP」、「プラクセル240」、「プラクセル240CP」、「プラクセル210N」、「プラクセル220N」、「プラクセルL205AL」、「プラクセルL208AL」、「プラクセルL212AL」、「プラクセルL220AL」、「プラクセルL230AL」、「プラクセル305」、「プラクセル308」、「プラクセル312」、「プラクセルL312AL」、「プラクセル320」、「プラクセルL320AL」、「プラクセルL330AL」、「プラクセル410」、「プラクセル410D」、「プラクセル610」、「プラクセルP3403」、及び「プラクセルCDE9P」(何れも株)ダイセル製)等の市販品を使用することができる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオール類への環状エーテル化合物の付加反応により得られるポリエーテルポリオール、及びアルキレンオキシドの開環重合により得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、より具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール(テトラメチレングリコール)、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,3,5−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、2,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−ジメチロールシクロヘキサン、1,3−ジメチロールシクロヘキサン、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、1,12−ドデカンジオール、ポリブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ジヒドロキシアセトン、ヘキシレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジトリメチロールプロパン、マンニトール、ソルビトール、及びペンタエリスリトールなどのポリオール類の多量体;上記ポリオール類と、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、及びエピクロロヒドリン等のアルキレンオキサイドとの付加物;並びにテトラヒドロフラン類などの環状エーテルの開環重合体(例えば、ポリテトラメチレングリコール)等が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、商品名「PEP−101」(フロイント産業(株)製);商品名「アデカプルロニックL」、「アデカプルロニックP」、「アデカプルロニックF」、「アデカプルロニックR」、「アデカプルロニックTR」、及び「アデカPEG」(何れもアデカ(株)製);商品名「PEG#1000」、「PEG#1500」、及び「PEG#11000」(何れも日油(株)製);商品名「ニューポールPE−34」、「ニューポールPE−61」、「ニューポールPE−78」、「ニューポールPE−108」、「PEG−200」、「PEG−600」、「PEG−2000」、「PEG−6000」、「PEG−10000」、及び「PEG−20000」(何れも三洋化成工業(株)製);商品名「PTMG1000」、「PTMG1800」、及び「PTMG2000」(何れも三菱化学(株)製);並びに「PTMGプレポリマー」(三菱樹脂(株)製)等の市販品を使用することができる。
上記ポリカーボネートポリオールとは、分子内に2以上の水酸基を有するポリカーボネートである。中でも、上記ポリカーボネートポリオールとしては、分子内に2の末端水酸基を有するポリカーボネートジオールが好ましい。
上記ポリカーボネートポリオールは、通常のポリカーボネートポリオールを製造する方法と同じく、ホスゲン法、又は、ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネートのようなジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートを用いるカーボネート交換反応(特開昭62−187725号公報、特開平2−175721号公報、特開平2−49025号公報、特開平3−220233号公報、特開平3−252420号公報等)などにより合成される。上記ポリカーボネートポリオールにおけるカーボネート結合は熱分解を受けにくいため、ポリカーボネートポリオールを含む樹脂硬化物は高温高湿下でも優れた安定性を示す。
上記ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートと共にカーボネート交換反応で用いられるポリオールとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,12−ドデカンジオール、ブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコール、及びプロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、商品名「プラクセルCD205PL」、「プラクセルCD205HL」、「プラクセルCD210PL」、「プラクセルCD210HL」、「プラクセルCD220PL」、及び「プラクセルCD220HL」(何れも(株)ダイセル製);商品名「UH−CARB50」、「UH−CARB100」、「UH−CARB300」、「UH−CARB90(1/3)」、「UH−CARB90(1/1)」、及び「UC−CARB100」(何れも宇部興産(株)製);並びに、商品名「PCDL T4671」、「PCDL T4672」、「PCDL T5650J」、「PCDL T5651」、及び「PCDL T5652」(何れも旭化成ケミカルズ(株)製)等の市販品を使用することができる。
上記ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオール以外のポリオールとしては、例えば、商品名「YP−50」、「YP−50S」、「YP−55U」、「YP−70」、「ZX−1356−2」、「YPB−43C」、「YPB−43M」、「FX−316」、「FX−310T40」、「FX−280S」、「FX−293」、「YPS−007A30」、及び「TX−1016」(何れも新日鐵化学(株)製)や、商品名「jER1256」、「jER4250」、及び「jER4275」(何れも三菱化学(株)製)などのフェノキシ樹脂;商品名「エポトートYD−014」、「エポトートYD−017」、「エポトートYD−019」、「エポトートYD−020G」、「エポトートYD−904」、「エポトートYD−907」、及び「エポトートYD−6020」(何れも新日鐵化学(株)製)や、商品名「jER1007」、「jER1009」、「jER1010」、「jER1005F」、「jER1009F」、「jER1006FS」、及び「jER1007FS」(何れも三菱化学(株)製)などのエポキシ当量が1000g/eq.を超えるビスフェノール型高分子エポキシ樹脂;商品名「Poly bd R−45HT」、「Poly bd R−15HT」、「Poly ip」、及び「KRASOL」(何れも出光興産(株)製)、商品名「α−ωポリブタジエングリコール G−1000」や、「α−ωポリブタジエングリコール G−2000」、及び「α−ωポリブタジエングリコール G−3000」(何れも日本曹達(株)製)などの水酸基を有するポリブタジエン類;並びに、商品名「ヒタロイド3903」、「ヒタロイド3904」、「ヒタロイド3905」、「ヒタロイド6500」、「ヒタロイド6500B」、及び「ヒタロイド3018X」(何れも日立化成工業(株)製)や、商品名「アクリディックDL−1537」、「アクリディックBL−616」、「アクリディックAL−1157」、「アクリディックA−322」、「アクリディックA−817」、「アクリディックA−870」、「アクリディックA−859−B」、「アクリディックA−829」、及び「アクリディックA−49−394−IM」(何れもDIC(株)製)や、商品名「ダイヤナールSR−1346」、「ダイヤナールSR−1237」、及び「ダイヤナールAS−1139」(何れも三菱レイヨン(株)製)などのアクリルポリオール等の市販品を使用することができる。
なお、上記ポリオール化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ポリオール化合物(B)としては、ポリエステルポリオール商品名「プラクセル305」及び「プラクセル308」(何れも(株)ダイセル製)、並びに、カーボネートジオール商品名「プラクセルCD205PL」((株)ダイセル製)が特に好ましい。
(C)カチオン重合開始剤
カチオン重合開始剤は、活性光線及び放射線などの活性エネルギー線の照射により、酸を発生する化合物であり、例えば、スルホン酸誘導体、オニウム塩類、及びカルボン酸エステル類が挙げられる。
スルホン酸誘導体としては、例えば、ジスルホン類、ジスルホニルジアゾメタン類、ジスルホニルメタン類、スルホニルベンゾイルメタン類、トリフルオロメチルスルホネート誘導体などのイミドスルホネート類、ベンゾインスルホネート類、1−オキシ−2−ヒドロキシ−3−プロピルアルコールのスルホネート類、ピロガロールトリスルホネート類、及びベンジルスルホネート類を挙げることができる。
具体的には、ジフェニルジスルホン、ジトシルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(クロルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシリルスルホニル)ジアゾメタン、フェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)メタン、ベンゾイントシラート、1、2−ジフェニル−2−ヒドロキシプロピルトシラート、1、2−ジ(4−メチルメルカプトフェニル)−2−ヒドロキシプロピルトシラート、ピロガロールメチルスルホネート、ピロガロールエチルスルホネート、2,6−ジニトロフェニルメチルトシラート、オルト−ニトロフェニルメチルトシラート、及びパラ−ニトロフェニルトシラートなどを挙げることができる。
カルボン酸エステルとしては、例えば、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトシルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドカンファースルホネート、コハク酸イミドフェニルスルホネート、コハク酸イミドトシルスルホネート、コハク酸イミドトリフルオロメチルスルホネート、コハク酸イミドカンファースルホネート、フタル酸イミドトリフルオロスルホネート、及びシス−5−ノルボルネン−エンド−2,3−ジカルボン酸イミドトリフルオロメチルスルホネートなどを挙げることができる。
オニウム塩としては、例えば、テトラフルオロボレート(BF )、ヘキサフルオロホスフェート(PF )、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF )、ヘキサフルオロアルセネート(AsF )、ヘキサクロルアンチモネート(SbCl )、テトラフェニルボレート、テトラキス(トリフルオロメチルフェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロメチルフェニル)ボレート、過塩素酸イオン(ClO )、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CFSO )、フルオロスルフォン酸イオン(FSO )、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、及びトリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等のアニオンを有するスルホニウム塩又はヨードニウム塩を使用することができる。
スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、及び4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロホスフェートなどのヘキサフルオロホスフェート系スルホニウム塩;トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、及び4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロアンチモネートなどのヘキサフルオロアンチモネート系スルホニウム塩;並びに、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及び4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート系スルホニウム塩が挙げられる。
市販品としては、例えば、商品名「UVI−6970」及び「UVI−6974」(何れもユニオンカーバイド社製);商品名「SP−170」、「SP−171」、「SP−172」、「SP−150」、及び「SP−151」(何れも(株)ADEKA製);並びに、商品名「CPI−101A」、「CPI−100P」、及び「CPI−210S」(何れもサンアプロ(株)製)が挙げられる。好ましくは、商品名「SP−170」及び「SP−172」(何れも(株)ADEKA製)、並びに、商品名「CPI−210S」及び「CPI−101A」(何れもサンアプロ(株)社製)である。
上記のカチオン重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(D)その他の成分
本実施形態に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、他の成分(D)を更に含有することができる。
例えば、樹脂組成物は、硬化性調整のためにビニルエーテル化合物のようなカチオン反応性化合物を更に含有していてもよい。また、樹脂組成物は、その低粘度化や反応速度調整のためにオキセタン化合物を更に含有していてもよい。また、樹脂組成物は、基材と硬化物層との相互の密着性調整のためにラジカル反応性化合物を更に含有していてもよい。
樹脂組成物は、その他の成分、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤(HALS等)、つや消し剤(シリカ、ガラス粉、金属酸化物等)、着色剤(染料、顔料等)、光拡散剤、低収縮剤、沈降防止剤、消泡剤、帯電防止剤、防曇剤、分散剤、増粘剤、タレ止め剤、乾燥剤、レベリング剤、カップリング剤、付着促進剤、防錆顔料、熱安定剤、皮膜物質改質剤、スリップ剤、スリキズ剤、可塑剤、防菌剤、防カビ剤、防汚剤、難燃剤、重合防止剤、光重合促進剤、増感剤、熱開始剤(熱カチオン重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤)、及び離型剤等の添加剤の1以上を更に含有していてもよい。樹脂組成物は、少なくともレベリング剤を更に含有していることが好ましい。
[2]活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製
実施形態に係る活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記の(A)乃至(C)成分を、任意に(D)成分とともに、均一に混合することにより得る。この混合には、例えば、電磁攪拌機、はね付き攪拌棒、又は脱泡攪拌機等を使用する。この混合は、光重合が開始しないように、イエローランプ等の照明のもとで行うのが適当である。
ここで、(A)乃至(C)成分の各々は、(A)成分及び(B)成分の合計量を100質量部とした場合に、樹脂組成物中において以下の量で存在することが好ましい。
(A)成分の量は、40乃至90質量部であることが好ましく、60乃至80質量部であることがより好ましい。また、(B)成分の量は、10乃至60質量部であることが好ましく、20乃至40質量部であることがより好ましい。
(A)成分と(B)成分との合計量に占める(A)成分の量の割合が大きい場合、樹脂組成物の硬化速度が速く、その硬化に長い時間や大きな照射エネルギーが必要となることがない。従って、実用的な生産性が得られる。また、この割合が大きい場合、高耐熱性のシートが得られる。但し、(A)成分と(B)成分との合計量に占める(A)成分の量の割合が過剰に大きい場合、例えばシートをロールに巻いたときに、シートにクラックや破断を生じる可能性がある。
(C)成分の量は、0.1乃至10質量部であることが好ましく、0.3乃至5質量部であることがより好ましい。(C)成分を十分な量で含有した樹脂組成物は、硬化性に優れ、十分な硬度や耐熱性を有するシートが得られる。なお、(C)成分の量を多くすると、シートは黄色に着色する可能性がある。
(D)成分の量は、10質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましい。
なお、この樹脂組成物は、溶剤を実質的に含有していないが、不可避的な量の溶剤が存在していても構わない。溶剤の量は、3質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることがより好ましい。
この樹脂組成物は、常温で低粘度であり、版取られを生じ難く、賦型性に優れている。そして、この樹脂組成物を用いると、反りを生じ難く、耐熱性及び透明性に優れたシート状光学物品を製造することができる。
[3]シート状光学物品
本実施形態に係るシート状光学物品は、上述した樹脂組成物の硬化物からなり、単層構造を有している透明な自立膜である。ここで使用する用語「自立膜」とは、基板などの支持体によって支持されなくとも、それ自体を単独で取り扱うことができるシートを意味している。また、ここで使用する用語「シート」は、薄層形状及び可撓性を有している物品を意味し、厚さの概念は含まない。
このシート状光学物品は、少なくとも一方の主面に凹凸構造を有している。このシート状光学物品は、例えば、プロジェクションテレビ等の投射スクリーンに使用されるフレネルレンズ若しくはレンチキュラーレンズシート、又は、液晶表示装置等のバックライトユニットにおいて使用されるプリズムシートである。以下、プリズムシートを例に、シート状光学物品について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るシート状光学物品を概略的に示す断面図である。
このシート状光学物品1は、プリズムシートである。シート状光学物品1は、上記樹脂組成硬化物の硬化物からなる。シート状光学物品1の一方の主面には、凹凸構造として多数のプリズムが形成されている。
このシート状光学物品1は、上述した樹脂組成物の硬化物からなり、基材を含んでいない。従って、このシート状光学物品1は、透明性に優れており、また、反りを生じ難い。更に、このシート状光学物品1は、上述した樹脂組成物の硬化物からなるため、耐熱性にも優れている。
シート状光学物品1の厚さは、1乃至250μmの範囲内にあることが好ましく、50乃至150μmの範囲内にあることがより好ましい。薄すぎる場合、シート状光学物品1の強度が低く、シート状光学物品1を後述するキャリアフィルムや版から剥離する際に破断してしまう可能性が高い。厚すぎる場合、反応熱が高くなることで硬化物の貯蔵弾性率が非常に高くなり、その結果、シート状光学物品1は、硬く脆い性状となり、可撓性が不十分となる可能性がある。
[4]シート状光学物品の製造
上記のシート状光学物品は、例えば、以下の方法により製造することができる。先ず、表面に凹凸構造が設けられた版を準備する。そして、先の表面と上記樹脂組成物からなる塗膜とを接触させ、この状態で塗膜に活性エネルギー線を照射する。これにより、塗膜の硬化物を得る。その後、硬化物を版から剥離する。以上のようにして、シート状光学物品を得る。
シート状光学物品の製造方法の一例を、図2を参照しながら説明する。
図2は、シート状光学物品の製造装置の一例を概略的に示す図である。
図2に示す製造装置100Aは、巻出ロール110と、キャリアフィルム120aと、ガイドロール130a乃至130eと、版140aと、ニップロール140bと、タンク150aと、ノズル150bと、活性エネルギー線照射機160a及び160bと、剥離ロール180と、巻取ロール190a及び190bとを含んでいる。
巻出ロール110には、キャリアフィルム120aが巻かれている。巻出ロール110は、キャリアフィルム120aを巻き出す。
キャリアフィルム120aは、ベルト形状を有している。キャリアフィルム120a上には、上述した樹脂組成物を塗布し、このキャリアフィルム120a上で樹脂組成物からなる塗膜の硬化を行う。
ガイドロール130a乃至130dは、巻出ロール110から巻き出されたキャリアフィルム120aを、版140aとニップロール140bとの間の領域へと案内する。ガイドロール130eは、キャリアフィルム120aを、版140aとニップロール140bとの間の領域から、活性エネルギー線照射機160aの正面の領域、活性エネルギー線照射機160bの正面の領域、及び剥離ロール180へと順次案内するとともに、樹脂組成物の硬化物であるシート状光学物品1を、剥離ロール180から巻取ロール190aへと案内する。
版140aは、円筒又は円柱形を有しており、周面に凹凸構造が設けられている。版140aとしては、アルミニウム、黄銅、及び鋼などの金属製の型;シリコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、及びポリメチルペンテン樹脂などの合成樹脂製の型;並びに、これらの材料にメッキを施したものや各種金属粉を混合した材料より作製した型などが挙げられる。金属製の型は、耐熱性や強度の面から好ましく、また、連続生産に適している。より具体的には、金属製の型には、重合発熱に強い、変形しにくい、傷が付きにくい、温度制御が可能である、精密成形に適しているなどの利点がある。また、合成樹脂製の型には、樹脂組成物の硬化物との密着性が低いため、後の剥離工程での剥離不良などを起こし難いという利点がある。温度を調節するために、外部の温調装置にて温度調節された温水を型内部に流通させてもよい。
ニップロール140bは、キャリアフィルム120aを間に挟んで版140aと隣接している。ニップロール140bは、キャリアフィルム120aと版140aとの間に供給する樹脂組成物の膜厚を均一にする。ニップロール140bとしては、例えば、金属製ロール又はゴム製ロール等を使用する。
タンク150aは、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を貯蔵している。タンク150aには、樹脂組成物の温度調節ができるように、その内部又は外部にシーズヒータや温水ジャケットなどの熱源設備が設置されている。
ノズル150bは、タンク150aに接続されている。ノズル150bは、タンク150aが収容している樹脂組成物を、キャリアフィルム120aと版140aとの間に供給する。
活性エネルギー線照射機160aは、キャリアフィルム120aを間に挟んで、版140aと向き合うように設置されている。活性エネルギー線照射機160aは、キャリアフィルム120aと版140aとの間に挟まれた樹脂組成物に対して、キャリアフィルム120aを介して活性エネルギー線を照射する。これにより、樹脂組成物を少なくとも部分的に硬化させる。
活性エネルギー線照射機160bは、版140aから剥がされ、キャリアフィルム120aによって支持された樹脂組成物に対して、その表面側から活性エネルギー線を照射する。これにより、樹脂組成物を少なくとも部分的に硬化させる。活性エネルギー線照射機160bは省略することができるが、活性エネルギー線照射機160bを設けると、活性エネルギー線照射機160aによる樹脂組成物の硬化が不十分であったとしても、活性エネルギー線照射機160bによって樹脂組成物を完全に硬化させることができる。なお、活性エネルギー線照射機160bを設置する代わりに、ポストベークオーブンを設置し、これによって樹脂組成物を加熱硬化させてもよい。
剥離ロール180は、樹脂組成物の硬化物、即ち、シート状光学物品1を支持したキャリアフィルム120a上を転動するように設置されている。剥離ロール180は、シート状光学物品1の移動方向に対して、キャリアフィルム120aの移動方向を大きく異ならしめ、これにより、シート状光学物品1をキャリアフィルム120aから剥離する。
巻取ロール190aは、シート状光学物品1を剥離したキャリアフィルム120aを巻き取る。また、巻取ロール190aは、キャリアフィルム120aに張力を与える。
巻取ロール190bは、キャリアフィルム120aから剥離したシート状光学物品1を巻き取る。
シート状光学物品は、他の製造装置で製造することも可能である。
図3は、シート状光学物品の製造装置の他の例を概略的に示す図である。
図3に示す製造装置100Bは、巻出ロール110と、キャリアフィルム120bと、ガイドロール130a、130b、130d及び130eと、バックアップロール140cと、ダイヘッド150cと、活性エネルギー線照射機160cと、剥離ロール180と、巻取ロール190a及び190bとを含んでいる。
巻出ロール110には、キャリアフィルム120bが巻かれている。巻出ロール110は、キャリアフィルム120bを巻き出す。
キャリアフィルム120bは、ベルト形状を有している。キャリアフィルム120b上には、上述した樹脂組成物を塗布し、このキャリアフィルム120b上で樹脂組成物からなる塗膜の硬化を行う。また、キャリアフィルム120bの樹脂組成物を供給する面には、凹凸構造が設けられている。即ち、キャリアフィルム120bは、版を兼ねている。
キャリアフィルム120bとしては、例えば、アルミニウム、黄銅、及び鋼などの金属製の型;シリコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、及びポリメチルペンテン樹脂などの合成樹脂製の型;並びに、これらの材料にメッキを施したものや各種金属粉を混合した材料より作製したものが挙げられる。金属製の型は、耐熱性や強度の面から好ましい。具体的には、金属製の型には、重合発熱に強い、変形しにくい、傷が付きにくい、温度制御が可能である、精密成形に適しているなどの利点がある。また、合成樹脂製の型には、樹脂組成物の硬化物との密着性が低いため、後の剥離工程での剥離不良などを起こし難いという利点がある。
ガイドロール130a乃至130cは、巻出ロール110から巻き出されたキャリアフィルム120bを、ダイヘッド150cとバックアップロール140cとの間の領域へと案内する。ガイドロール130c及び130dは、キャリアフィルム120bを、活性エネルギー線照射機160aの正面の領域及び剥離ロール180へと順次案内するとともに、樹脂組成物の硬化物であるシート状光学物品1を、剥離ロール180から巻取ロール190aへと案内する。
バックアップロール140cは、ダイヘッド150cと向き合うように設置されている。バックアップロール140cは、ダイヘッド150cとバックアップロール140cとの間を通過するキャリアフィルム120bの裏面上を転動して、キャリアフィルム120bとダイヘッド150cとの距離を一定に保つ役割を果たす。
ダイヘッド150cは、ダイヘッド150cとバックアップロール140cとの間を通過するキャリアフィルム120bの表面上に樹脂組成物を供給する。これにより、キャリアフィルム120bの表面上に、樹脂組成物からなる塗膜を形成する。
ここでは、樹脂組成物の塗工にダイヘッド150cを利用するダイコート法について説明しているが、樹脂組成物の塗工には他の方法を利用してもよい。樹脂組成物の塗工には、例えば、ディッピング法、ワイヤーバーを使用する方法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、カーテン法、スクリーン印刷法、スプレーコート法、及びグラビアオフセット法等の周知の方法を用いることができる。
活性エネルギー線照射機160cは、キャリアフィルム120bの表面と向き合うように設置されている。活性エネルギー線照射機160cは、キャリアフィルム120b上の塗膜に対して、活性エネルギー線を照射する。キャリアフィルム120bが活性エネルギー線を透過させるものである場合、活性エネルギー線照射機160cは、キャリアフィルム120bの裏面と向き合うように設置してもよい。
剥離ロール180は、樹脂組成物の硬化物、即ち、シート状光学物品1を支持したキャリアフィルム120b上を転動するように設置されている。剥離ロール180は、シート状光学物品1の移動方向に対して、キャリアフィルム120bの移動方向を大きく異ならしめ、これにより、シート状光学物品1をキャリアフィルム120bから剥離する。
巻取ロール190aは、シート状光学物品1を剥離したキャリアフィルム120bを巻き取る。また、巻取ロール190aは、キャリアフィルム120bに張力を与える。
巻取ロール190bは、キャリアフィルム120bから剥離したシート状光学物品1を巻き取る。
図2の製造装置100A及び図3の製造装置100Bは、ロール・ツー・ロール式でシート状光学物品1を製造する。従って、これら製造装置100A及び100Bは、シート状光学物品1の工業規模での生産に適している。
図3の製造装置100Bは、活性エネルギー線をキャリアフィルム120bの裏面側から照射する必要がない。従って、キャリアフィルム120bとして、不透明なものも使用することができる。また、図3の製造装置100Bでは、キャリアフィルム120bが版を兼ねているため、図2の製造装置100Aと比較して、樹脂組成物と版とを長い時間にわたって接触させたままとすることができる。
図2の製造装置100A及び図3の製造装置100Bにおいて、活性エネルギー線照射機160a乃至160cの光源としては、例えば、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、可視光ハロゲンランプ、及び太陽光等を使用できる。活性エネルギー線は、空気中で照射してもよいし、窒素及びアルゴン等の不活性ガス中で照射してもよい。
活性エネルギー線の照射は、例えば200乃至500nm、好ましくは250乃至400nmの波長範囲における積算光量が、例えば10乃至3000mJ/cm、好ましくは100乃至2000mJ/cmとなるように行うことが適当である。
また、活性エネルギー線照射後の樹脂組成物には、重合度を更に高めるため、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上の温度でポストベークを行ってもよい。
上述した方法では、先に説明した樹脂組成物を使用する。そのため、この方法では、反りを生じ難く、耐熱性及び透明性に優れたシート状光学物品を、版取られを殆ど生じることなしに、高い形状精度で製造することができる。
以下に、実施例及び比較例を記載する。
<実施例1>
図1に示すシート状光学物品1を、以下の方法により製造した。
先ず、70質量部の(A)成分と、30質量部の(B)成分と、0.1質量部の(C)成分とを混合して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。(A)成分としては、商品名「セロキサイド2021P」((株)ダイセル製))を使用した。(B)成分としては、商品名「プラクセルCD205PL」((株)ダイセル製)を使用した。(C)成分としては、商品名「SP−170」((株)ADEKA製)を使用した。
次に、この活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて、図3を参照しながら説明した方法により、図1に示すシート状光学物品1、ここではプリズムシートを製造した。具体的には、キャリアフィルム120bとして、240μmの厚さを有し、一方の主面に頂角(α)100°のプリズムが50μmのピッチで多数形成された樹脂製の版(GLT5000、五洋紙工(株)社製)を使用した。キャリアフィルム120bは、3m/minの線速度で搬送した。活性エネルギー線照射機160cの光源としては、高圧水銀灯を使用した。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなる塗膜には、活性エネルギー線として、紫外線を、100mW/cmの照射強度で、積算光量が500mJ/cmとなるように照射した。紫外線照射後の塗膜には、100℃の温風を塗面に吹きつけて、樹脂組成物を完全に硬化させた。
以上のようにして、図1に示すシート状光学物品1を得た。
<実施例2>
(B)成分として商品名「プラクセル305」((株)ダイセル製)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により図1に示すシート状光学物品1を製造した。
<比較例1>
図4は、比較例1に係るシート状光学物品を概略的に示す断面図である。図4に示すシート状光学物品1’は、プリズムシートである。このシート状光学物品1’は、基材2と、その上に形成されたプリズムアレイ3とを含んでいる。本例では、このシート状光学物品1’を、以下の方法により製造した。
図5は、比較例1に係るシート状光学物品の製造方法を概略的に示す断面図である。本例では、先ず、樹脂製の版200(GLT5000、五洋紙工(株)社製)上に、実施例1において調製したのと同様の樹脂組成物を、ワイヤーバー#50で塗布した。次に、塗膜に基材2(ダイアホイルT600#75(三菱樹脂(株)製))をラミネートした。そして、基材2を介して紫外線を照射したこと以外は、実施例1と同様の方法により、樹脂組成物を硬化させ、更に、樹脂組成物の硬化物と基材2との積層体を版200から剥離した。以上のようにして、図4に示すシート状光学物品1’を得た。
<比較例2>
100質量部のエポキシ化ポリブタジエン(エポリードPB3600、(株)ダイセル製)と、3質量部の商品名「CPI−210S」(サンアプロ(株)製)とを混合して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。この活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によりシート状光学物品を製造した。
<比較例3>
100質量部の商品名「セロキサイド2021P」((株)ダイセル製))と、0.5質量部の商品名「SP−170」((株)ADEKA製)とを混合して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。この活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によりシート状光学物品を製造した。
<比較例4>
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物としてラジカル硬化性化合物(BS575CB、荒川化学工業製)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法によりシート状光学物品を製造した。
<評価項目及び評価方法>
実施例1及び2並びに比較例1乃至4に係るシート状光学物品を、以下の方法で評価した。
(1)シートの反り
シート状光学物品を版から剥離する前であって、樹脂組成物を完全に硬化させるための温風による加熱の直後に、シート状光学物品と版との複合体に歪みや反りが無く、樹脂組成物を塗工する前の版と同様の形状であれば反り無し(○)、樹脂組成物の硬化収縮などが原因で歪みや反りが発生していれば反り有り(×)とした。この結果を、以下の表1に示す。
(2)自立膜形成の可否
シート状光学物品が、クラックや破断を生じることなく巻取りロールに巻き取られていれば自立膜を形成可能(○)とし、剥離不良、クラック、又は破断を起こし、巻き取ることができなければ自立膜を形成不可能(×)とした。この結果を、以下の表1に示す。
(3)プリズム形状
シート状光学物品の断面を光学顕微鏡(OLYMPUS社製)で観察し、版に設けられていた凹部と同等の形状を有するプリズムが形成されていればプリズム形状は良好(○)とし、同等と認められなければプリズム形状は不良(×)とした。この結果を、表1に示す。
(4)耐熱性
版の代わりにダイアホイルT600#75(三菱樹脂(株)製)を使用したこと以外は、実施例1及び2並びに比較例1乃至4と同様の方法により、樹脂組成物のシート状硬化物を製造した。これらシート状硬化物の各々から、寸法が40mm×10mmのサンプルを切り出し、そのガラス転移温度(Tg)を、動的粘弾性測定装置DMS6100(日立ハイテクサイエンス社製)を用いて表2の条件で測定した。この結果を、表1に示す。
(5)透明性
版の代わりにダイアホイルT600#75(三菱樹脂(株)製)を使用したこと以外は、実施例1及び2並びに比較例1乃至4と同様の方法により、樹脂組成物のシート状硬化物を製造した。これらシート状硬化物の各々から、寸法が40mm×30mmのサンプルを切り出し、その透過率をUV−VISIBLE SPECTROPHOTOMETER UV2450(SHIMADZU社製)を用いて表3の条件で測定した。測定により得られた全光透過率より、波長380nmの透過率を評価した。この結果を、表1に示す。
表1に示すように、実施例1及び2に係る樹脂組成物を使用した場合、耐熱性及び透明性に優れた自立膜としてのプリズムシートを、反りを生じることなしに製造することができた。
1…シート状光学物品、1’…シート状光学物品、2…基材、3…プリズムアレイ、100A及び100B…製造装置、110…巻出ロール、120a及び120b…キャリアフィルム、130a乃至130e…ガイドロール、140a…版、140b…ニップロール、140c…バックアップロール、150a…タンク、150b…ノズル、150c…ダイヘッド、160a乃至160c…活性エネルギー線照射機、180…剥離ロール、190a及び190b…巻取ロール、200…版。

Claims (5)

  1. 表面に凹凸構造を有するシート状光学物品の製造に使用する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、
    (A)脂環式エポキシ化合物と、(B)ポリオール化合物と、(C)カチオン重合開始剤とを含んだ活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  2. 前記脂環式エポキシ化合物(A)と前記ポリオール化合物(B)との合計量100質量部に対し、前記脂環式エポキシ化合物(A)の量は40乃至90質量部の範囲内にあり、前記カチオン重合開始剤(C)の量は0.1乃至10質量部の範囲内にある請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. 表面に凹凸構造が設けられた版の前記表面と、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなる塗膜とを接触させ、この状態で前記塗膜に活性エネルギー線を照射して、前記塗膜の硬化物を得る工程と、
    前記硬化物を前記版から剥離する工程と
    を含んだ、自立膜としてのシート状光学物品の製造方法。
  4. 前記塗膜への前記活性エネルギー線の照射は前記塗膜の表面側から行う請求項3に記載のシート状光学物品の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなり、表面に凹凸構造を有している、自立膜としてのシート状光学物品。
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