JP2017178831A - 睫毛用化粧料 - Google Patents

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英美 嶋田
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Abstract

【課題】睫毛に即時的なツヤ感及びハリ感を与えるとともに、連続して使用することで素睫毛のツヤ感としなやかさを向上する睫毛用化粧料の提供。【解決手段】腐植土抽出物を含有する睫毛用化粧料であり、腐植土抽出物が、エキス分濃度が0.5質量%となるように水に溶解または懸濁したときにフミン質を100mg/L以上及び/又はフルボ酸を0.1〜100mg/L含有する睫毛用化粧料。更に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン又は(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマーから選ばれる1種以上の水溶性皮膜形成剤を含有する睫毛用化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、睫毛用化粧料に関するものである。
睫毛用化粧料は、睫毛をカールすることや、太く長く見せることで、目元を美しく際立たせるといった化粧効果をもつものである。さらに最近では、睫毛用美容液の流行をうけて、ツヤ感やハリ感といった質感を睫毛に付与することより、健康的な目元印象を演出するといった新たな付加価値が求められるようになってきている。睫毛用化粧料は、ワックス等の固形油、樹脂や合成高分子等の皮膜形成剤、粉体を中心として構成されており、消費者の要求に合わせた機能性を持たせるために、種々の検討が行われてきた。
例えば、油溶性樹脂、水溶性皮膜形成剤、エタノール、無水ケイ酸を組み合わせることで、睫毛にツヤ、カール効果、ボリューム効果を与えるとともに、その持続効果を演出する技術(特許文献1参照)等が知られている。
しかしながら、素睫毛が傷んでいると睫毛用化粧料の効果が充分に発揮されないことから、本発明者らは、保湿効果が得られるものを用いて素睫毛の状態を改善することによって、睫毛のツヤ感やハリ感、さらにはしなやかさを向上させることを考えた。
一方、腐植土は、地上植物、大型・微細藻類などの植物(広義)や魚介類及びその他無機物が、海、沼、池や湖の底部に堆積したものやこれが地表に隆起したもの、また森林の地表部に堆積したもの等のように植物(広義)などやこれを含む堆積物が、長い年月の間に嫌気性微生物等により分解、有機化を受けたものである。この腐植土の抽出物は、フルボ酸、フミン酸などの腐植土壌特有の構成物質のほか、脂肪酸、有機酸、アミノ酸、タンパク質、ミネラル等が含まれていることが知られており、皮膚外用剤や化粧料への含有が検討されてきた(特許文献2参照)。また、腐植土抽出物又はその成分であるフミン質(フルボ酸、フミン酸等)は、I型アレルギー抑制作用が見出され、皮膚外用剤や化粧料における有効成分として利用することが検討されてきた(特許文献3参照)。
特開2006−249023号公報 特開2000−136140号公報 特開2006−232785号公報
油溶性樹脂、水溶性皮膜形成剤、エタノール、無水ケイ酸を組み合わせる技術(特許文献1参照)では、素睫毛が傷んでいると、ツヤ感やハリ感を演出するために油溶性樹脂や水溶性皮膜形成剤を多量に含有する必要があり、睫毛本来のしなやかな質感を損なうとともに、さらに素睫毛を傷める原因につながるという欠点があった。また、様々な成分を含む腐植土抽出物は、皮膚外用剤や化粧料等への応用については検討されてきているものの、睫毛への応用について検討されたことはなく、知見がほとんど得られていないのが現状であった。
本発明者らは鋭意検討の結果、睫毛用化粧料に腐植土抽出物を含有させることにより、睫毛に即時的なツヤ感及びハリ感を与えるとともに、連続して使用することで素睫毛のツヤ感としなやかさを向上する効果を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、(a)腐植土抽出物を含有する睫毛用化粧料、
前記成分(a)腐植土抽出物が、水性溶媒抽出物である睫毛用化粧料、
前記成分(a)腐植土抽出物が、エキス分濃度が0.5質量%となるように水に溶解または懸濁したときにフミン質を100mg/L以上含有するものである睫毛用化粧料、
前記成分(a)腐植土抽出物が、エキス分濃度が0.5質量%となるように水に溶解または懸濁したときにフルボ酸を0.1〜100mg/L含有するものである睫毛用化粧料、
さらに、成分(b)として、水溶性皮膜形成剤を含有する睫毛用化粧料、
前記成分(a)の含有量が、エキス分として0.00001〜1質量%である睫毛用化粧料、
前記成分(b)がポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマーから選ばれる1種または2種以上の水溶性皮膜形成剤である睫毛用化粧料を提供するものである。
本発明は睫毛用化粧料に関し、睫毛に即時的なツヤ感及びハリ感を与えるとともに、連続して使用することで素睫毛のツヤ感としなやかさを向上するものである。
本発明の詳細について以下に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明に用いられる成分(a)は、腐植土抽出物である。本発明で使用する腐植土抽出物の腐植土は、特に限定されず、産地、状態を問わずいずれのものも使用することができる。具体的には、この腐植土として、例えば、森林、河川、湖沼、海洋などを起源とするものを使用することが可能であり、この腐植土とは、そこで生息していた地上植物、大型・微細藻類などの植物(広義)などやこれを含む堆積物が、嫌気性微生物などにより分解、合成、有機化を受けたものである。このうち、海洋でできた堆積物を起源とする腐植土、より好ましくは海洋でできた堆積物が隆起してなったような日本列島由来の腐植土であり、さらに九州由来の腐植土が好ましい。この腐植土の腐植の程度も特に限定されず、腐植が進行し、高分子有機化合物であるフルボ酸やフミン酸が含まれるものが好ましい。
本発明で使用する腐植土抽出物は、抽出手段にて腐植土を溶媒に接触させて効果のある成分を抽出し、回収することによって得られる。さらに、不要物除去や除菌のため、ろ過手段を行うのが好ましい。得られた腐植土抽出物は、必要に応じて、希釈、濃縮や乾燥を行うことができ、また不純物の除去のため分離や精製等を行ってもよい。腐植土抽出物の形態としては、特に限定されず、例えば、固体状、半固体状や液状が挙げられる。具体的には、例えば、溶液、懸濁液、濃縮液、エマルジョン、スラリー、粉末、顆粒および固形などの状態が挙げられる。また腐植土抽出物は、特に記載した場合を除き、腐植土から抽出操作によって得られる、組成物または腐食土特有の成分をいう。腐植土抽出物は、フミン質、フミン酸またはフルボ酸であり得る。
好適な腐植土抽出物を製造する方法の一例として、腐植土に、抽出溶媒を加えて混合攪拌後、有効成分を分離することによって腐植土抽出物を得ることが挙げられる。
抽出手段としては、特に限定されず、固液抽出、液液抽出、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超臨界流体抽出、超音波抽出、マイクロ波抽出、混合攪拌等が挙げられる。これらを適宜組み合わせてもよい。また、分離手段としては、特に限定されず、例えば、ろ過分離手段や遠心分離手段などが挙げられる。これらを単独で又は組み合わせて使用してもよい。ろ過分離手段としては、自然ろ過、減圧ろ過および加圧ろ過などが挙げられる。このとき、セルロースフィルター、ガラス繊維フィルター、メンブランフィルターなどのろ材を用い、必要に応じてセライト、砂利および活性炭などのろ過助剤を用いる。孔径は特に限定されず、例えば0.1〜1μmが好適である。これらを適宜組み合わせてもよい。なお、腐植土抽出物は、除菌用フィルターを用いてろ過されているものが、腐植土が熱変性されず、また不溶性物質などが除去されているので、好ましい。
また、抽出に先立って行う腐植土の乾燥や前処理の有無および方法に特に限定はない。
抽出溶媒としては、特に限定されず、水性溶媒又は油性溶媒のいずれも使用してもよい。水性溶媒としては、水(温泉水、海洋深層水などのミネラル分を含む水や精製水等);直鎖、分岐鎖又は環状のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの鎖状および環状エーテル類;ポリエチレングリコールなどのポリエーテル類等が挙げられ、油性溶媒としては、スクワラン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテルなどの炭化水素類;トルエンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。なお、これらは単独又は2種以上組み合わせた混合溶媒として使用してもよい。
本発明者らの検討によると、腐植土抽出物に含まれる成分のうち、目的の効果が高い成分の一つがフルボ酸であると考えられることから、腐植土抽出物の抽出溶媒は、フルボ酸が溶解可能であることが好ましい。具体的には水性溶媒、すなわち水を含む溶媒が好ましく、水又は水とアルコール類との混液がより好ましい。
ここで、アルコール類は、一価又は多価アルコール類のいずれでもよく、一価アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノールおよびプロパノールなどが挙げられ、多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリンおよびジプロピレングリコールなどが挙げられる。アルコール類のうち、例えば、エタノールおよび1,3−ブチレングリコールなどの炭素数1〜5の低級アルコール類が好ましく、このうち低級一価アルコール類が好ましく、このうちさらにエタノールが好ましい。
水又は水とアルコール類との混液を100容量%とした場合に、アルコール類の含有量は、0〜90容量%であり、好ましくは0〜70容量%、より好ましくは0〜50容量%、さらに好ましくは0〜20容量%であると好適である。
溶媒の使用量は、特に限定されず、例えば、腐植土(乾燥状態)100kgに対して、腐植土成分の抽出効率および作業効率の点で、100〜1000Lとするのが好ましく、200〜600Lとするのがより好ましい。
抽出期間は、特に限定されず、好ましくは1日〜3年間であり、より好ましくは10日〜1.5年間である。このときの腐植土と抽出溶媒との混合攪拌は、特に限定されず、例えば、0.5〜48時間程度行えばよい。これにより腐植土と抽出溶媒が接触し、有効成分を抽出しやすくなる。また、連続又は不連続に混合攪拌を行えばよい。例えば、混合撹拌した後、さらに一定期間混合攪拌する若しくは一定期間混合攪拌後放置するか、又は放置して熟成させるのが、抽出効率の点で、好適である。混合攪拌後に放置することで腐植土が沈降し、分離の際に有利であるため、好ましい。例えば、抽出期間内(例えば1日〜3年間)、連続又は不連続に混合攪拌を行う;1時間〜7日間混合攪拌後、1〜60日間(好適には20〜40日間)放置する;引き続き1〜20日間(好適には3〜9日間)混合攪拌した後、1日〜3年間(好適には6ヶ月〜2年間)放置するなどが挙げられる。
抽出温度は、特に限定されず、好ましくは低温〜高温(例えば、0〜100℃程度)、より好ましくは低温(例えば、0〜9℃程度)〜常温(例えば、10〜40℃程度)とするのが、腐植土を熱変性させないために、好適である。
なお、乾燥としては、天日乾燥、自然乾燥、風乾燥、熱乾燥、凍結乾燥などが挙げられ、腐植土が熱変性しない乾燥であれば好適である。このとき、腐植土が微粉砕できる程度に乾燥するのが望ましく、粉砕することによって腐植土の抽出効率が向上するので、好適である。
腐植土抽出物には、フルボ酸、フミン酸などの腐植土壌特有の構成物質(フミン質など)や、脂肪酸、有機酸、アミノ酸、タンパク質、ミネラルなどが含まれている。
腐植土抽出物には、エキス分濃度が0.5質量%となるように水に溶解もしくは懸濁したときに、フミン質が、少なくとも少なくとも0.1mg/L以上、好ましくは10mg/L以上、より好ましくは100mg/L以上、さらに好ましくは100〜1000mg/L、さらに好ましくは200〜700mg/L、さらに好ましくは350〜650mg/L含まれているのが好適である。ここで、フミン質(腐植質)とは、例えば、植物成分などが土壌中に分解、縮合して生成する高分子物質を指す。ここで、フミン質は、鉱泉試験法(衛生試験法・注解2002、日本薬学会)の腐植質についての試験法で定量することができる。試験法詳細は、下記のとおりである。
試料VmL(腐植質として約20mg以上含む。)を正確にとり、孔径0.45μmメンブランフィルター(あらかじめデシケーター(シリカゲル)で乾燥し、秤量しておく。)を用いて吸引ろ過し、少量の水で洗浄した後、ろ液および洗浄液を合わせ、HCl10mLを加えてよくかき混ぜ、一昼夜放置する。これをメンブランフィルターでろ過する。ろ過に際しては、上清をまず静かに吸引ろ過し、最後に沈殿部を追加する。ろ過し終わったら沈殿を水でよく洗う。ろ液はいくらか着色しているのが普通である。フルボ酸が多いときは着色が著しい。ろ過後、フィルター部分をはがして、パラフィン紙に包んでデシケーター(シリカゲル)中で恒量になるまで乾燥する(一昼夜放置)。メンブランフィルターの重量を差し引いて腐植質の量を求め、試料中の含量を計算する。腐植質は灰分を含むので、メンブランフィルターをるつぼに移し、少量のメチルアルコールを加えて燃やし、さらに灰化して灰分を求め、先の重量から差し引く。
フミン質(腐植質)(mg/L)=((A−B)−C)/D×100

A:フィルター部分の重量(mg)
B:メンブランフィルターの重量(mg)
C:灰分の重量(mg)
D:試料採取量(ml)
本発明者らの検討によると、水を溶媒として得た腐植土抽出物に目的の効果が十分に見られたので、目的の効果が高い成分の一つは、フミン質の中でもフルボ酸であると考えられている。したがって、有効成分として用いる腐植土抽出物にはフルボ酸が多く含まれていることが好ましく、具体的には、固形分濃度が0.5質量%となるように水に溶解もしくは懸濁したときに、フルボ酸が、好ましくは0.1〜100mg/L、より好ましくは1〜50mg/L、さらに好ましくは5〜50mg/L含まれているのが好適である。ここで、フルボ酸は、植物などが微生物により分解される最終生成物である腐植物質のうち、酸によって沈殿しない無定形高分子有機酸を指す。フルボ酸は、重金属などを吸着、放出するキレート作用を有し得る。
腐植土抽出物には、エキス分濃度が0.5質量%となるように水に溶解もしくは懸濁したときに、フミン酸が、好ましくは0.2mg/L以上、より好ましくは2mg以上、さらに好ましくは3mg/L以上、さらに好ましくは4mg/L以上含まれているのが好適である。いずれの場合であっても、腐植土抽出物中のフミン酸は、好ましくは30mg/L以下とすることができ、20mg以下としてもよく、1.6mg/L以下としてもよい。また、フミン酸は、腐植物質のうち酸性領域で沈殿し、アルカリ性領域で可溶であるものを指す。詳細な化学構造は不明であるが、多価フェノール形の芳香族化合物と含チッ素化合物との縮合物であり、フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有するとされている。
フミン酸:フルボ酸の混合割合は、特に限定されず、好ましくは1:10〜10:1とするのが好適である。フミン酸およびフルボ酸の定量方法は、「Soil Science and Plant Nutrition, 38巻, 23-30頁(Kuwatsuka S et al. 1992); Soil Science and
Plant Nutrition, 40巻, 601-608頁(Watanabe A. et al. 1994);Humic Substances Research, 1巻, 18-28頁(Watanabe A. et al. 2004)」等の参考文献に従って行えばよい。測定法により定量値が異なる場合は、フルボ酸の定量値がより高い測定法を採用することが好ましい。
腐植土抽出物のpHは、酸性領域、好ましくはpH1〜6、より好ましくはpH2〜5とするのが、薬理活性および安定性の点で、好適である。このとき、エキス分濃度0.1〜1質量%水溶液とし、20℃で適宜pH調整剤にて調整してもよい。pH調整剤としては、通常使用されるものであれば特に限定されず、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、リン酸などの無機酸類;クエン酸、酢酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、尿素、ε−アミノカプロン酸、ピロリドンカルボン酸などの有機酸類;グリシンベタイン、リジンベタインなどのベタイン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどの金属水酸化物(アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物など)などの無機アルカリ類;グアニジン、2−アミノ−2−メチルプロパンなどの有機アミン類;アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン;アルギニン、リジンなどの塩基性アミノ酸など、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明に使用される成分(a)腐植土抽出物の含有量は、特に限定されないが、睫毛用化粧料全量に対して、エキス分として0.00001〜1質量%(以下、質量%は単に、「%」と略す)であることが好ましく、更に好ましくは0.0001〜0.1%である。この範囲であれば、連続して使用するときに素睫毛のツヤ感としなやかさを向上することができる点等で、より好ましい。
本発明においては、さらに、成分(b)として、水溶性皮膜形成剤を含有すると、睫毛に即時的なツヤ感及びハリ感をさらに与えるとともに、腐植土抽出物の滞留性を向上させることにより、連続して使用した時に素睫毛のツヤ感としなやかさを向上する点で、より好ましい。水溶性皮膜形成剤とは、水に可溶な皮膜形成剤であり、該成分を水に溶解した溶液をガラス板に塗布し室温下で24時間乾燥した後に皮膜が形成される成分のことである。なお、得られた皮膜は乾燥に伴い割れが生じてもよく、一枚の膜として得られなくてもよい。水溶性皮膜形成剤は、化粧料に使用できるものであればいずれのものも使用でき、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、グルコシルトレハロース等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、及び(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマーが、平滑性に起因する膜ツヤに優れ、さらに硬く強固な皮膜を形成する特徴から、睫毛に即時的なツヤ感及びハリ感を与えるとともに、腐植土抽出物の滞留性を向上させることにより、連続して使用した時に素睫毛のツヤ感としなやかさを向上する点でより好ましい。
成分(b)水溶性皮膜形成剤の市販品としては、PVA−205、PVA−217、クラレポバール PVA124(以上、クラレ社製)、PVA−EG25、PVA−EG40、PVA−GL05S、PVA−EG05(以上、日本合成社製)、LUVISKOL K−90(バディッシュ社製)、PVP/VAE−735(50%エタノール溶液)、PVP/VA−S630(以上、ISPヴァンダイク社製)等が例示できる。
本発明に用いられる成分(b)水溶性皮膜形成剤の含有量は、特に限定されないが、睫毛化粧料全量に対して、0.1〜30%が好ましく、更に好ましくは1〜15%である。この範囲であれば、睫毛に即時的なツヤ感及びハリ感を与えるとともに、腐植土抽出物の滞留性を向上させることにより、連続して使用した時に素睫毛のツヤ感としなやかさを向上する点等でより好ましい。
本発明の睫毛用化粧料は、上記の成分(a)、(b)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば上記構成成分以外の油性成分、粉体成分、繊維、界面活性剤、皮膜形成性ポリマーエマルション、水系成分、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有することができる。
油性成分としては、化粧料に使用できるものであれば特に制限されず、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。
具体的には、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、流動パラフィン、イソドデカン、水添ポリイソブテン、スクワラン、ワセリン、ポリブテン等の炭化水素類、水添ホホバ油、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、ゲイロウ、モクロウ等のロウ類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)等のエステル類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン/アルキルメチルポリシロキサン/メチルポリシロキサン共重合体、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、ジメチコノール等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、オレイン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー、イソステアリン酸デキストリン等の油溶性樹脂類等が挙げられる。これらの油性成分は必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
粉体成分としては、化粧料に一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、ポリメチルシルセスキオキサン、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等のシリコーン粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等が挙げられる。これらはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらの粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
繊維としては、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられ、形状は特に限定されず、断面が、円状、楕円状、多角形、井形、T型、Y型等いずれのものも使用することができる。更に、これらの繊維は、必要に応じて着色剤で着色したり、表面処理剤の種類としてはフッ素化合物、シリコーン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理を施したりして使用してもよい。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものが挙げられる。これらの界面活性剤は、必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。
皮膜形成性ポリマーエマルションとしては、水性の溶媒中に高分子の微粒子が安定に分散した系で、界面活性剤で乳化させたモノマーを重合することによって得られる液や自然界に存在する乳状の樹液を含むもので、通常化粧料に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用することができる。
例えば、アクリル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、ポリ酢酸ビニルエマルション、ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション等が挙げられ、市販品としては、YODOSOL 32A707、YODOSOL GH810F、YODOSOL GH800F(アクゾノーベル社製)、プレキシトール B−500(ROHM GMBH社製)、リカボンドET−F527(中央理科工業社製)、ビニブラン1080、ビニブラン1128C、ビニブラン1080M、ビニブラン1080T、ビニブランGV−5651、ビニブラン1108S/W(日信化学工業社製)、ANTARA430(ISP社製)が挙げられる。これらのポリマーエマルションは、必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。
水性成分は、成分(b)以外のものであり、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤等が挙げられる。また、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジメチコジエチルベンジルマロネート、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾルテトラメチルブチルフェノール、4−tert−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン、オクトクリレン、オクチルトリアゾン等を用いることができる。酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、ビタミン類、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の睫毛用化粧料としては、マスカラ、マスカラオーバーコート、マスカラ下地、睫毛用美容液等が挙げられ、剤型としては、水系、水中油型、油中水型、油性系のいずれにも用いることができる。特に即時的なツヤ感及びハリ感と、連続使用後の素睫毛のツヤ感及びしなやかさを向上させる点で、水系、水中油型、油中水型が好適に用いられる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
[製造例1:腐植土抽出物の製造1]
地中(九州地方海岸付近土壌)から採取した腐食土壌を乾燥させた後、微粉砕した。この粉砕物5kgと、精製水20リットルを2時間混合攪拌し、さらに常温(10〜30℃程度)で7日間撹拌し、20日間静置した。静置後、メンブランフィルター(孔径0.45μm)を用いてろ過し、腐植土抽出物水溶液(原液)を得た。このときのpH(20℃)は3.0であった。また、この乾燥エキス分(エキス分濃度)は0.4%であった。この原液に含まれるフミン質の総量は350mg/L(乾燥エキス分5g/水1Lの水溶液換算としたとき、438mg/L)であり、フミン酸及びフルボ酸の含有量は、それぞれ4mg/L及び6.7mg/L(乾燥エキス分5g/水1Lの水溶液換算としたとき、それぞれ5mg/L及び8.4mg/L)であった。以下の実施例では乾燥エキス分をそのまま用いた。
フミン酸及びフルボ酸の定量方法は、上述の参考文献Soil Science and Plant Nutrition, 38巻, 23-30頁(Kuwatsuka S et al. 1992); Soil Science and Plant Nutrition, 40巻, 601-608頁(Watanabe A. et al. 1994);Humic Substances Reseacrh, 1巻, 18-28頁(Watanabe A. et al. 2004)にしたがって行った。
実施例1〜6及び比較例1〜2:水系ゲル状睫毛用美容液
下記表1に示す処方の水系ゲル状睫毛用美容液を調製し、イ.睫毛のツヤ感、ロ.睫毛のハリ感、及び、1週間連続で使用した時のハ.素睫毛のツヤ感、ニ.素睫毛のしなやかさについて下記評価方法により評価した。その結果も併せて表1に示す。
(製造方法)
A:成分(1)〜(13)を均一に混合する。
B:Aを塗布体付き容器に充填する。
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.睫毛のツヤ感
ロ.睫毛のハリ感
ハ.素睫毛のツヤ感(1週間後)
ニ.素睫毛のしなやかさ(1週間後)
評価項目イ及びロについては、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。各試料を睫毛に塗布した後、睫毛のツヤ感およびハリ感をパネル各人が下記絶対評価基準にて7段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記判定基準により判定した。また、評価項目ハ及びニについては、パネルに1週間連続で使用してもらい、1週間後の素睫毛についてパネル各人が下記絶対評価基準にて7段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記判定基準により判定した。
<絶対評価基準>
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
<判定基準>
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超える5点以下 :良好
△ :1点を超える3.5点以下 :やや不良
× :1点以下 :不良
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜6の水系ゲル状睫毛用美容液は、比較例1〜2に比べ、即時的な睫毛のツヤ感と睫毛のハリ感、及び1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感としなやかさに優れたものであった。
一方、成分(a)の腐植土抽出物が含有されていない比較例1では、保湿効果に欠けるため、1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感及びしなやかさの点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(a)の腐植土抽出物、及び成分(b)の水溶性皮膜形成剤が含有されていない比較例2では、即時的な睫毛のツヤ感及びハリ感の演出効果がなく、また1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感及びしなやかさの点で満足のいくものが得られなかった。
実施例7〜12及び比較例3〜4:水中油型マスカラ
下記表2に示す処方の水中油型マスカラを調製し、イ.睫毛のツヤ感、ロ.睫毛のハリ感、及び、1週間連続で使用した時のハ.素睫毛のツヤ感、ニ.素睫毛のしなやかさについて、実施例1〜6及び比較例1〜2の評価方法を用いて評価した。その結果も併せて表2に示す。
(製造方法)
A.成分(1)〜(9)を100℃に加熱し、均一に混合する。
B.成分(10)〜(21)を均一に混合し80℃に加熱する。
C.AにBを加え乳化する。
D.Cを室温まで冷却し、塗布具付き容器に充填する。
表2の結果から明らかなように、本発明の実施例7〜12の水中油型マスカラは、比較例3〜4に比べ、即時的な睫毛のツヤ感と睫毛のハリ感、及び1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感としなやかさに優れたものであった。
一方、成分(a)の腐植土抽出物が含有されていない比較例3では、保湿効果に欠けるため、1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感としなやかさの点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(a)の腐植土抽出物、及び成分(b)の水溶性皮膜形成剤が含有されていない比較例4では、即時的な睫毛のツヤ感及びハリ感の演出効果がなく、また1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感としなやかさの点で満足のいくものが得られなかった。
実施例13:油中水型マスカラ
(成分)
(1)軽質流動イソパラフィン ※15 残量
(2)パルミチン酸デキストリン ※16 4
(3)ミツロウ(融点65℃) 5
(4)ライスワックス(融点75℃) 4
(5)パラフィン(融点60℃) 4
(6)ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 0.5
(7)ビスジグリセリルポリアシルアジペート―2 1
(8)レシチン 0.5
(9)ジポリヒドロキシステアリン酸ポリエチレングリコール 2
(10)(ジメチコン/ポリグリセリン―3)クロスポリマー ※17 2
(11)ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト ※18 5
(12)炭酸プロピレン 1
(13)タルク 2
(14)黒酸化鉄 7
(15)ポリメチルシルセスキオキサン ※19 5
(16)トリメチルシロキシケイ酸溶液 ※20 25
(17)精製水 4
(18)腐植土抽出物 ※21 5
(19)エタノール 3
(20)トリプロピレングリコール 0.5
(21)アクリル酸アルキルコポリマーアンモニウム ※22 5
(22)アラビアゴム ※23 1

※15:IPソルベント 1620MU(出光興産社製)
※16:レオパールKL2(千葉製粉社製)
※17:KSG−710(信越化学工業社製)
※18:ルーセンタイト SAN−P(コープケミカル社製)
※19:SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
※20:KF−7312J(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)
※21:製造例1の腐植土抽出物、1%水溶液
※22:YODOSOL GH256F(アクゾノーベル社製)
※23:アラビックコールSS(三栄薬品貿易社製)

(製造方法)
A:成分(1)〜(16)を100℃にて均一に加熱溶解し均一に混合する。
B:Aに成分(17)〜(22)を加え、均一に混合分散する。
C:Bを塗布体付き容器に充填する。
実施例13の油中水型マスカラは、即時的な睫毛のツヤ感と睫毛のハリ感、及び1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感としなやかさに優れたものであった。

実施例14:油性ゲル状マスカラトップコート
(成分) (%)
(1)軽質流動イソパラフィン ※15 残量
(2)ポリプロピレン ※24 1
(3)コレステロール 0.2
(4)水添レシチン 0.7
(5)キャンデリラワックス(融点73℃) 5
(6)マイクロクリスタリンワックス ※25 3
(7)N−ビニルピロリドントリアコンタンコポリマー ※26 7
(8)カルナウバロウエキス 3
(9)水添アビエチン酸グリセリル ※27 0.5
(10)メチルフェニルポリシロキサン 5
(11)(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー 1
(12)トリメチルシロキシケイ酸 ※28 10
(13)アクリル−シリコーングラフト共重合体溶液 ※29 10
(14)有機変性ベントナイト ※30 2
(15)チタン・酸化チタン焼結物 ※31 10
(16)フェノキシエタノール 0.5
(17)メタクリル酸メチルクロスポリマー ※32 5
(18)シリコーン樹脂粉末 ※33 2
(19)腐植土抽出物 ※34 0.5
(20)グルコシルトレハロース ※35 0.5

※24:L−MODU S400(出光興産社製)
※25:MULTIWAXW−835MYCROCRYSTALLINEWAX(SONNEBORN社製)
※26:ANTARON WP660(ISP社製)
※27:パインクリスタルKE−311(荒川化学工業社製)
※28:KF−9021(50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)(信越化学工業社製)
※29:KP545(固形分30%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)(信越化学工業社製)
※30:BENTONE 27V(ELEMENTIS社製)
※31:TILACK D (赤穂化成社製)
※32:ガンツパールGMI−0804(ガンツ化成社製)
※33:トスパール2000B(GE東芝シリコーン社製)
※34:製造例1の腐植土抽出物、2%水溶液
※35:TORNARE(林原生物化学研究所社製)

(製造方法)
A:成分(1)〜(9)を100℃にて均一に溶解する。
B:Aに成分(10)〜(20)を加え均一に混合する。
C:Bを塗布体付き容器に充填する。
実施例14の油性ゲル状マスカラトップコートは、即時的な睫毛のツヤ感と睫毛のハリ感、及び1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感としなやかさに優れたものであった。
実施例15:水中油型睫毛用下地(繊維入りタイプ)
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 2.5
(2)キャンデリラロウエステル ※36 3
(3)フィッシャートロプシュワックス ※37 6
(4)軽質流動イソパラフィン ※38 3
(5)モノステアリン酸グリセリン 3
(6)ショ糖脂肪酸エステル 5
(7)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.3
(8)セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
(9)酸化チタン被覆ガラスフレーク ※39 0.5
(10)精製水 残量
(11)腐植土抽出物 ※1 10
(12)ヒドロキシプロピルメチルセルロース ※40 1.5
(13)(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー ※2 3
(14)ポリビニルアルコール ※41 1
(15)L−アルギニン 0.1
(16)1,3−ブチレングリコール 5
(17)スチレン・ビニルピロリドンポリマーエマルション ※42 10
(18)アクリル酸アルキル共重合体エマルジョン *43 15
(19)1,2−ペンタジオール 0.2
(20)ポリプロピレン繊維(10T,2mm) 1
(21)ナイロン12繊維(5T、2mm) 1
(22)レーヨン繊維(7T、1mm) 0.5

※36:高融点キャンデリラワックスFR100 (融点85℃)(日本ナチュラルプロダクツ社製)
※37:CIREBELLE108 (融点:83℃)(CIREBELLE社製)
※38:IPソルベント2028MU (出光興産社製)
※39:メタシャイン1080(日本板硝子社製)(ジメチルポリシロキサン処理)
※40:METOLOSE60SH−4000(信越化学工業社製)
※41:PVA−205(クラレ社製)
※42:ANTARA 430(固形分40%)(アイエスピー・ジャパン社製)
※43:YODOSOL GH810F(アクゾノーベル社製)

(製造方法)
A.成分(1)〜(9)を100℃に加熱し、均一に混合する。
B.成分(10)〜(22)を均一に混合し80℃に加熱する。
C.AにBを加え乳化する。
D.Cを室温まで冷却し、塗布具付き容器に充填する。
実施例15の水中油型睫毛用下地は、即時的な睫毛のツヤ感と睫毛のハリ感、及び1週間連続使用後の素睫毛のツヤ感としなやかさに優れたものであった。

Claims (7)

  1. 成分(a)腐植土抽出物を含有する睫毛用化粧料。
  2. 前記成分(a)腐植土抽出物が、水性溶媒抽出物である、請求項1に記載の睫毛用化粧料。
  3. 前記成分(a)腐植土抽出物が、エキス分濃度が0.5質量%となるように水に溶解または懸濁したときにフミン質を100mg/L以上含有するものである、請求項1または2に記載の睫毛用化粧料。
  4. 前記成分(a)腐植土抽出物が、エキス分濃度が0.5質量%となるように水に溶解または懸濁したときにフルボ酸を0.1〜100mg/L含有するものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の睫毛用化粧料。
  5. さらに、成分(b)として、水溶性皮膜形成剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の睫毛用化粧料。
  6. 前記成分(a)の含有量が、エキス分として0.00001〜1質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の睫毛用化粧料。
  7. 前記成分(b)がポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマーから選ばれる1種または2種以上の水溶性皮膜形成剤である請求項1〜6のいずれか1項に記載の睫毛用化粧料。

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