JP2017178544A - 被加工物供給装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この追い刷りの手法により別な意匠を施す場合、加工装置へ供給中の被加工物に対して新しい被加工物を紙継ぎ処理するときに、供給中の被加工物(旧被加工物)に施された意匠と、紙継ぎ処理され、新しく供給された被加工物(新被加工物)に施された意匠とがずれた状態で、旧被加工物と新被加工物とが接着されてしまう場合があった。この場合、各被加工物に等間隔に施された意匠の間隔が、旧被加工物及び新被加工物間において等間隔でなくなってしまい、新被加工物に対して施される別な意匠が、既に施された意匠に対してずれた状態で施されてしまい、加工物の意匠性が低下してしまう場合があった。
第2の発明は、第1の発明の被加工物供給装置(10)において、前記速度変動部(19)は、コンペンセーターロールにより構成され、前記接着部(17)よりも前記加工装置(40)側に設けられていること、を特徴とする被加工物供給装置である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態の印刷システム1の全体構成を説明する図である。
図2は、実施形態の供給装置10の詳細を示す図である。
図3は、実施形態の供給装置10のブロック図である。
なお、図1、図2及び以下の説明では、説明を明確にするために、XYZの直交座標系を用いて印刷システム1の鉛直方向をZ方向とし、印刷システム1の奥行き方向をY方向とし、印刷システム1の鉛直方向及び奥行き方向に直交する前後方向をX方向とする。ここで、鉛直方向のうち鉛直上側を+Z側とし、鉛直下側を−Z側とし、また、奥行き方向のうち奥側を+Y側とし、手前側を−Y側とし、更に、前後方向のうち前側を−X側とし、後側を+X側とする。
印刷システム1は、商品の包装等の被加工物の印刷に用いられる。本実施形態では、被加工物として帯状に形成された樹脂シートPである例を示すが、これに限定されるものでなく、被加工物は、帯状に形成された紙等であってもよい。
本実施形態の印刷システム1は、既に別な印刷装置等で特定の絵柄が印刷された樹脂シートPに対して、更に別な絵柄や、文字等を印刷、すなわち追い刷りするために使用される。
印刷システム1は、図1に示すように、供給装置(被加工物供給装置)10、インフィード機構部30、アウトフィード機構部31、4台の印刷装置40(40A〜40D)、巻取装置50等から構成されている。
供給装置10は、図2及び図3に示すように、フレーム部11、保持部材12、保持部材駆動部13、ロール部14、ロール駆動部15、送りロール16、接着部17、切断部18、速度変動部19、検出部20、制御部21等から構成されている。
フレーム部11は、供給装置10の基礎となる枠状の部材であり、保持部材12が回転可能に取り付けられている。
アーム部材12Aは、その端部にロール駆動部15Aが設けられており、ロール駆動部15Aを介してロール部14Aが回転可能に保持されており、ロール部14Aがアーム部材12Aに対して回転することができる(図2の矢印A参照)。
アーム部材12Bは、その端部にロール駆動部15Bが設けられており、ロール駆動部15Bを介してロール部14Bが回転可能に保持されており、ロール部14Bがアーム部材12Bに対して回転することができる(図2の矢印B参照)。アーム部材12Bは、保持部材駆動部13を挟むようにしてアーム部材12Aに対向する位置に配置されている。
保持部材駆動部13は、保持部材12をフレーム部11に対して回転可能に保持する部分であり、不図示の回転モータ等から構成されている。保持部材駆動部13は、図3に示すように、制御部21に接続されており、制御部21から出力される駆動信号に基づいて保持部材12をフレーム部11に対して回転させることができる(図2の矢印C参照)。
ロール部14Aは、アーム部材12Aに回転可能に保持されており、その円柱状の周側面上に樹脂シートP1が巻き取られている。図1及び図2においては、ロール部14Aに巻き取られた樹脂シートP1が印刷装置40側へ巻き出されている。
ロール駆動部15は、保持部材12に対してロール部14を回転させる部分であり、回転モータにより構成されている。本実施形態のロール駆動部15は、2台、すなわちロール駆動部15A、ロール駆動部15Bが設けられており、それぞれがロール部14A、ロール部14Bの回転軸に配置されている。各ロール駆動部15A、15Bは、図3に示すように、それぞれ制御部21に接続されており、制御部21から出力される駆動信号に基づいて各ロール部14A、14Bを回転させることができる。
接着部17は、印刷装置40側に供給中の樹脂シートP1を、新しい樹脂シートP2の巻き終わり部分に設けられた接着層Nに対して押し当てて、樹脂シートP1及び樹脂シートP2を接着する、いわゆる紙継ぎ処理を行う部分である。
本実施形態の接着部17は、ロール部14から巻き出された樹脂シートP1の鉛直上側(+Z側)に配置されている。接着部17は、円柱状のニップロール17aと、ニップロール17aを鉛直下側(−Z側、図2に示すロール部14B側)に駆動するニップロール駆動部17bとから構成されている。このニップロール17aは、フレーム部11よりも後側(+X側)に配置されるロール部14(図2ではロール部14B)に対向するようにして、ロール部14よりも上側(+Z側)に配置されている。ニップロール駆動部17bは、例えば、空圧式シリンダや、油圧式シリンダが用いられる。
切断部18は、カッター18aと、カッター18aを鉛直下側に駆動するカッター駆動部18bとから構成されており、カッター駆動部18bを駆動させてカッター18aを鉛直下側に移動させることにより樹脂シートPを切断することができる。カッター駆動部18bは、例えば、空圧式シリンダや、油圧式シリンダが用いられる。
ガイドロール19aは、速度変動部19の前側(−X側)に配置される円柱状のロールであり、ロール部14Aから巻き出された樹脂シートP1を変動ロール19bへ案内している。ガイドロール19aは、フレーム部11に対して不図示の接続部材により回転可能に保持されている。
ガイドロール19cは、速度変動部19の後側(−X側)に配置される円柱状のロールであり、変動ロール19bの周側面に当接した樹脂シートP1をインフィード機構部30側へ案内している。ガイドロール19cは、フレーム部11に対して不図示の接続部材により回転可能に保持されている。
変動ロール駆動部19dは、変動ロール19bを鉛直方向に駆動する部分であり、例えば、空圧式や、油圧式のシリンダ等により構成されている。変動ロール駆動部19dは、フレーム部11に対して不図示の接続部材により保持されている。また、変動ロール駆動部19dは、制御部21に接続されており、制御部21から出力される駆動信号に基づいて、変動ロール19bを鉛直方向に移動させる。
ロール部14Aから巻き出された樹脂シートP1は、ガイドロール19aにおいて鉛直上側(+Z側)へ案内され、変動ロール19bの周側面に当接することによって鉛直下側(−Z側)へ案内され、ガイドロール19cにおいて供給装置10の後側(+X側)に配置されるインフィード機構部30側へ案内される。
また、速度変動部19は、変動ロール19bを中立位置Tよりも上側(+Z側)に移動させることによって、樹脂シートP1の搬送距離を長くすることができる。そして、その搬送距離の変化過程において、速度変動部19よりも後側(+X側)における樹脂シートP1の搬送速度を変化させることなく、樹脂シートP1に加わる張力が一定となるようにロール部14Aの回転速度を速くすることで、速度変動部19よりも前側(−X側)における樹脂シートP1の搬送速度を一時的に速くすることができる。
本実施形態の検出部20Aは、接着部17よりも後側(+X側)であって、速度変動部19よりも前側(−X側)に配置されており、検出部20Bは、ロール部14Bに巻き取られた樹脂シートP2よりも後側に配置されている。
アウトフィード機構部31は、印刷装置40Dから送り出された樹脂シートPを巻取装置50へ搬送する装置である。アウトフィード機構部31は、樹脂シートPを搬送する複数のロールが設けられており、巻取装置50の巻き取り処理等において生じる樹脂シートPの張力の変動を印刷装置40側に影響しないように調節している。
印刷装置40Aは、樹脂シートPに対して特定の絵柄や、文字等を所定の色で印刷するグラビア印刷機である。印刷装置40Aは、複数の搬送ロール41A、版胴42A、圧胴43A、乾燥部44A、クーリングロール45A等から構成されている。
搬送ロール41Aは、インフィード機構部30から送り出された樹脂シートPが、印刷装置40Aから送り出されるまでの間における樹脂シートPの搬送方向を規制する円柱状のロールである。
圧胴43Aは、版胴42Aに対して樹脂シートPを挟み込んで、所定の圧力を加える円柱状のロールである。
乾燥部44Aは、版胴42Aによって印刷された樹脂シートPに付着したインキを加熱して溶剤を蒸発させる炉である。
クーリングロール45Aは、乾燥部44Aによって温められた樹脂シートPを冷却する円柱状の中空ロールであり、その内部に冷却水を循環させている。
巻取装置50は、2つのロール部51A、51B、接着部52、切断部53等から構成されている。巻取装置50は、アウトフィード機構部31から送り出される樹脂シートPを、一方のロール部51(図1ではロール部51A)により巻き取り、所定の長さが巻き取られたら、他方のロール部に樹脂シートPを接着、切断等して連続的に巻き取らせることができる。
ここで、供給装置10には、図1及び図2に示すように、樹脂シートPに対する印刷(追い刷り)を継続できるように、供給中の樹脂シートP1とは別に、次の印刷に備えた樹脂シートP2がロール部14Bに巻き付けられた状態で配置されている。そして、供給中の樹脂シートP1が少なくなってきた場合に、供給装置10により、樹脂シートP2を樹脂シートP1に接着する、いわゆる紙継ぎ処理が行われる。
図4は、供給装置10の紙継ぎ処理時の動作を説明する図である。
図5は、供給装置10の紙継ぎ処理時の動作を説明する図である。
図4及び図5の各図は、供給装置10のロール部14Bの近傍を示す図であり、フレーム部11、保持部材12、保持部材駆動部13、ロール部14A、ロール駆動部15A、送りロール16等の図示は省略している。
図6は、供給装置10の紙継ぎ処理後の動作を説明する図であり、図2に対応する図である。なお、図6の各図において、接着部17、切断部18、検出部20の図示は省略している。
ロール部14Aに巻き残った樹脂シートP1の残量が少なくなってきたら、制御部21は、図4(a)に示すように、ロール駆動部15Bを駆動させて、樹脂シートP2が巻き取られたロール部14Bを回転させる(プリドライブ)。このとき、制御部21は、ロール部14Bに巻き取られた樹脂シートP2の周側面上における周方向の速度が、印刷装置40側へ供給される樹脂シートP1の搬送速度と同等になるように、ロール駆動部15Bを駆動させる。
位置Sにおける樹脂シートP1に設けられた見当マークMと、樹脂シートP2に設けられた見当マークMの通過のタイミングが、図4(a)に示すように、相違している場合、
制御部21は、変動ロール駆動部19dを制御して、変動ロール19bを鉛直方向に移動させて、一時的に位置Sにおける樹脂シートP1の搬送速度を変動させて、図4(b)に示すように、位置Sにおける樹脂シートP1の見当マークMと、樹脂シートP2の見当マークMとの通過のタイミングを略一致させる。
また、位置Sにおける樹脂シートP1の見当マークM1の通過が、樹脂シートP2の見当マークMよりも早い場合、変動ロール19bを鉛直下側(−Z側)に移動させ、樹脂シートP1の搬送速度を一時的に遅くして、各樹脂シートの見当マークMの通過のタイミングを略一致させる。
なお、タイミングのズレ量は、樹脂シートPに既に印刷された絵柄や、印刷システム1において印刷される絵柄等の大きさや、細かさ等に応じて、上述の範囲内において適宜設定することができる。
なお、検出部20A及び検出部20Bは、後述する樹脂シートP1の見当マークMと、樹脂シートP2の見当マークMとの接着部17(位置S)における通過のタイミングをより円滑に略一致させる観点から、接着部17の近傍に配置されるのが望ましい。
続いて、制御部21は、図5(a)に示すように、接着部17のニップロール駆動部17bを制御して、樹脂シートP2に設けられた接着層Nが位置S上を通過するタイミングでニップロール17aをロール部14B側へと移動させ、接着層Nを介して樹脂シートP1と樹脂シートP2とを接着する。
また、供給中の樹脂シートP1の搬送速度を、樹脂シートP2の周側面における周方向の速度と同等にした上で接着部17による紙継ぎ処理を行っているので、樹脂シートP1と樹脂シートP2との相対速度をゼロにすることができ、破れや、皺等を生じさせることなく各樹脂シートを円滑に接触させて接着することができる。
なお、接着層Nの位置の検出は、検出部20Bにより検出させるようにしてもよく、また、別途、検出部を設けて検出させるようにしてもよい。
以上により、図5(b)に示すように、樹脂シートP1と樹脂シートP2との紙継ぎ処理が完了し、樹脂シートP1に接着された樹脂シートP2が、印刷装置40側へと巻き出され始める。
続いて、制御部21は、図6(a)に示すように、保持部材駆動部13を制御して、保持部材12を矢印Dの方向(図6(a)においては反時計周り)に少しずつ回転させて、180度回転させる。
保持部材12を180度回転させることによって、樹脂シートP2を巻き取ったロール部14Bは、図6(b)に示すように、フレーム部11の後側(+X側)から前側(−X側)へ移動し、樹脂シートP2は、送りロール16に当接して、印刷装置40側へと送り出される。
また、制御部21は、変動ロール駆動部19dを制御して、変動ロール19bを中立位置Tへ戻す。
そして、ロール部14Bから巻き出している樹脂シートP2の残量が少なくなってきた場合に、上述の動作を行い、再び紙継ぎ処理を行う。
(1)上述の実施形態において、検出部20Bは、光電センサにより構成され、樹脂シートP2に設けられた見当マークMを直接読み取って見当マークMの位置を検出する例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、検出部20Bは、樹脂シートP2を巻き取ったロール部14Bの回転軸の回転量を検出し、その回転量に基づいて、ロール部14Bに巻き取られた樹脂シートP2の最表面の見当マークMの位置を検出するようにしてもよい。
このように検出部を構成した場合、例えば、樹脂シートP2が透明なシートである場合に特に有効である。具体的には、樹脂シートP2が透明なシートである場合、上述の実施形態のように光電センサにより見当マークMを検出させるようにすると、ロール部14Bに巻き付けられた樹脂シートP2の下層に位置する見当マークMを誤って検出したり、最表面の見当マークMと下層の見当マークMとが重なって適正に検出できなくなったりする場合がある。そのため、上述のように、ロール部14Bの回転量に基づいて最表面の見当マークMの位置を検出するようにすれば、上記問題を回避することができる。なお、ロール部の回転量の検出には、例えば、ロータリーエンコーダを使用することができる。
10 供給装置
11 フレーム部
12 保持部材
13 保持部材駆動部
14 ロール部
15 ロール駆動部
16 送りロール
17 接着部
18 切断部
19 速度変動部
20 検出部
21 制御部
30 インフィード機構部
31 アウトフィード機構部
40 印刷装置
50 巻取装置
P 樹脂シート
Claims (2)
- 複数の見当マークが等間隔に設けられ、加工装置へ供給される帯状の第1被加工物に対して、複数の前記見当マークが等間隔に設けられた帯状の第2被加工物をつなぎ合わせて前記加工装置へ供給する被加工物供給装置であって、
前記加工装置に供給される前記第1被加工物の前記見当マークを検出する第1検出部と、
前記第2被加工物を巻き出すロール部と、
前記第2被加工物が巻き取られた前記ロール部を回転させる駆動部と、
前記駆動部により回転する前記第2被加工物の前記見当マークを検出する第2検出部と、
前記第2被加工物を前記第1被加工物に接着して、前記第1被加工物と前記第2被加工物とをつなぎ合わせる接着部と、
前記接着部における前記第1被加工物の搬送速度を変動させる速度変動部と、
前記第1検出部及び前記第2検出部の検出情報に基づいて、前記接着部の駆動と、前記速度変動部の駆動とを制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記速度変動部を制御して、前記接着部における前記第1被加工物の前記見当マーク及び前記第2被加工物の前記見当マークの通過のタイミングを略一致させた後に、前記接着部を駆動させて前記第1被加工物及び前記第2被加工物を接着すること、
を特徴とする被加工物供給装置。 - 請求項1に記載の被加工物供給装置において、
前記速度変動部は、コンペンセーターロールにより構成され、前記接着部よりも前記加工装置側に設けられていること、
を特徴とする被加工物供給装置。
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