JP2017178253A - 水中ロボット制御システムおよび水中ロボットの制御方法 - Google Patents

水中ロボット制御システムおよび水中ロボットの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の水中ロボットを同時に運用可能とするとともにこの運用コストを抑制できる水中ロボット制御システムおよび水中ロボットの制御方法を提供する。【解決手段】外部から電力の供給と制御信号とを送るメインケーブル3の一端に中継器4を接続して、この中継器4を静止状態の水中領域に配置して、中継器4から下方に延在する複数のサブケーブル5の他端に複数の水中ロボット6a、6bをそれぞれ接続して、制御信号により複数の水中ロボット6a、6bを同時に操作する。【選択図】図1

Description

本発明は、中継器と水中ロボットとを備える水中ロボット制御システムおよび水中ロボットの制御方法に関するものであり、詳しくは複数の水中ロボットを同時に運用可能とするとともにこの運用コストを抑制できる水中ロボット制御システムおよび水中ロボットの制御方法に関するものである。
水中で調査や資源の掘削等を行なう水中ロボットを利用した水中ロボット制御システムが種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1は、船舶とメインケーブルを介して接続された中継器と、この中継器とサブケーブルを介して接続された一台の水中ロボットとを備えたシステムを提案する。
この船舶は風や波や潮流や海流の影響を受けるので、所定の位置に留まったり船首の方向を所定の方向に維持することが困難であった。船舶の移動や旋回に伴いメインケーブルの位置が変わるので、一隻の船舶から複数の中継器および水中ロボットを水中に降下させると、メインケーブルどうしが絡まって水中ロボットによる作業を継続できない不具合がある。また水面上の船舶の位置や船首の方向が維持された場合であっても、水中で潮に流されたメインケーブルとサブケーブルまたはサブケーブルどうしが絡まって水中ロボットによる作業を継続できない不具合がある。
複数の水中ロボットを同時に運用するためには、一台の水中ロボットに対して一隻の船舶が必要となり、船舶の運用コストが非常に大きくなる。そのため複数の水中ロボットを同時に運用することは非常に困難であった。
特開平11−46310号公報
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は複数の水中ロボットを同時に運用可能とするとともにこの運用コストを抑制できる水中ロボット制御システムおよび水中ロボットの制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明の水中ロボット制御システムは、メインケーブルの一端に接続されこのメインケーブルを介して外部から動力の供給と制御信号とを受ける中継器と、一端をこの中継器に接続されたサブケーブルと、このサブケーブルの他端に接続された水中ロボットとを備える水中ロボット制御システムにおいて、前記中継器が静止状態の水中領域で水底に非接地で配置された状態であり、前記中継器に接続されて下方に延在する複数の前記サブケーブルと、複数の前記サブケーブルの端部にそれぞれ接続される複数の水中ロボットとを備えることを特徴とする。
上記の目的を達成する本発明の水中ロボットの制御方法は、外部から動力と制御信号とを送るメインケーブルの一端に中継器を接続して、この中継器にサブケーブルの一端を接続して、このサブケーブルの他端に水中ロボットを接続して、前記制御信号により前記水
中ロボットを操作する水中ロボットの制御方法において、前記中継器を静止状態の水中領域に配置して、前記中継器から下方に延在する複数の前記サブケーブルの前記他端に複数の前記水中ロボットをそれぞれ接続して、前記制御信号により複数の前記水中ロボットを同時に操作することを特徴とする。
本発明によれば、水の流れがほとんどない水中領域に中継器が配置されるので、この中継器に複数の水中ロボットをそれぞれサブケーブルで接続しても、サブケーブルどうしが絡まるおそれがない。サブケーブルどうしが絡まないので一つの中継器に複数の水中ロボットを接続して同時に運用することができる。また一つの中継器に複数の水中ロボットを接続して運用できるので、水中ロボットの運用コストを抑制するには有利である。
中継器を水底に係留するアンカーを備える構成にすることができる。中継器が水底に係留されているのでメインケーブルが風や波の影響を受けたとしても中継器はその位置を維持し易くなる。中継器が流されたり回転したりし難いのでサブケーブルが絡まることを抑制するには有利である。
メインケーブルの他端に接続される船舶を備えていて、メインケーブルが中継器と船舶との接続を分離する分離機構を備える構成にすることができる。
分離機構により中継器から船舶を分離できるので、荒天時に船舶を安全な海域に退避させることができる。このとき中継器および水中ロボットは天候の影響をほとんど受けない静止状態の水中領域にそもそも配置されているので、船舶で回収する必要がない。そのため天候回復時には、船舶と中継器とをメインケーブルで接続するのみで作業を再開できる。復旧作業を迅速に行なえるので、水中ロボットの運用コストを抑制するには有利である。
メインケーブルの他端に接続される陸上設備を備える構成にすることができる。複数の水中ロボットによる作業に船舶が不要となるので、水中ロボットの運用コストを抑制するには有利である。
複数の中継器を備えていて、これらの中継器を互いに接続する連結ケーブルを備える構成にすることができる。広い範囲で同時に水中ロボットによる作業を実行することができる。水中ロボットで水底資源の採集等を行なう際には効率を向上できる。
中継器が、この中継器の周囲の流速を測定する流速計と、この流速計で測定された値が所定の値を超えた場合に周囲の水を取り込んで中継器を沈降させるバラスト機構とを備える構成にすることができる。中継器の周囲の水の流速が変化した場合であっても、これに対応して中継器を静止状態の水中領域に移動させることができる。
本発明の水中ロボット制御システムを例示する説明図である。 図1のメインケーブルの近傍を拡大して例示する説明図である。 図1の中継器の変形例を例示する説明図である。 図3のアーム部の近傍を拡大して例示する説明図である。 図4を底面視で例示する説明図である。 別の実施形態の水中ロボット制御システムを例示する説明図である。 別の実施形態の水中ロボット制御システムを例示する説明図である。
以下、本発明の水中ロボット制御システムおよび水中ロボットの制御方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。この水中ロボット制御システムは、例えば水底のガスハイドレートを掘削して回収する際に使用される。
図1に例示するように本発明の水中ロボット制御システム(以下、制御システムということがある)1は、水面で停泊する船舶2に一端(上端)を接続されているメインケーブル3と、このメインケーブル3の他端(下端)に接続されている中継器4とを備えている。中継器4の下面には複数のサブケーブル5の一端(上端)が接続されている。複数のサブケーブル5の他端(下端)にはそれぞれ水中ロボット6(6aおよび6b)が接続されている。
メインケーブル3およびサブケーブル5は、船舶2から水中ロボット6に電力を供給するための送電線と、船舶2に設置されるコントローラから水中ロボット6を遠隔操作するための制御信号および水中ロボット6に設置されるセンサやカメラ等で取得される情報信号を送受信する信号線と、水中ロボット6により回収されたガスハイドレートH等を船舶2に搬送するための搬送管とを有している。
船舶2から水中ロボット6に供給する動力は電力に限らず油圧などであってもよい。例えば油圧を供給する場合には送電線の代わりに油圧ホースがメインケーブル3等に組み込まれる。また中継器4または水中ロボット6にエンジンや燃料電池等の動力発生器を搭載して、メインケーブル3やサブケーブル5でこの動力発生器が必要とする燃料や酸素等を供給する構成にしてもよい。
メインケーブル3およびサブケーブル5は、送電線等と信号線とをまとめて一本のケーブルとして、搬送管をこのケーブルから独立した配管として構成してもよく、これらを一つにまとめてもよい。本明細書ではいずれの場合であっても送電線等と信号線と搬送管の全体をメインケーブル3またはサブケーブル5という。
水中ロボット6は、水底7を走行してこの水底7を掘削してガスハイドレートHを回収するバックホーなどの水中重機6aや、水底7から浮上した状態で自由に移動して水底7や水中重機6aの様子をカメラで撮影したり超音波等で水底7の起伏を測定したりするROV(Remotely operated vehicle)6bなどで構成される。本発明において水中ロボット6は、水中重機6aやROV6bに限定されず、水中で作業を行ない且つサブケーブル5が接続される機構であればよい。
中継器4から下方に向かって延設されるそれぞれのサブケーブル5を介して、複数の水中ロボット6が中継器4に接続されている。水中重機6aで掘削されるガスハイドレートHは同伴する土砂や水とともにサブケーブル5の搬送管により中継器4に送られる。ROV6bと中継器4とを接続するサブケーブル5は、搬送管を備えていない構成にすることができる。
中継器4は、メインケーブル3を介して船舶2から送られてくる電気や制御信号を、サブケーブル5を介して各水中ロボット6に送る構成を有している。中継器4は質量により下向きに働く力よりも浮力により上向きに働く力の方が若干大きくなる状態に浮力を調整されている。中継器4は水底7に沈められたアンカー8とワイヤ9により連結されている。浮力により浮き上ろうとする中継器4は、アンカー8に連結されるワイヤ9により下方に引っ張られるので、水中の所定の位置に留まることになる。
つまり中継器4は水中の中層に浮いた状態であり水底7に接地しない状態となる。中継器4に働く浮力が中継器4の質量とほぼ同じとなる状態(以下、中性浮力の状態というこ
とがある)に中継器4の浮力を調整してもよい。この場合、中継器4は浮きも沈みもしないため、中継器4は水中に配置された位置に留まることになる。
メインケーブル3の上端に接続される船舶2は、ガスハイドレートH等の資源を回収して貯蔵できるタンカー等で構成される。中継器4は浮力により浮き上がるかまたは水中で停止する状態となるので、メインケーブル3に中継器4の質量が下向きに発生することがない。つまりメインケーブル3には張力がほとんど発生しない状態である。
本実施形態では船舶2は回収したガスハイドレートHを貯留する貯蔵設備を備えている。船舶2にガスハイドレートHと土砂と水との混合物からガスのみを分離して回収するガス化処理設備を設置してもよい。
中継器4は静止状態の水中領域に配置される。本明細書において静止状態とは、中継器4やサブケーブル5等が水の流れの影響をほとんど受けない状態であり、中継器4やサブケーブル5等の位置が水の流れによりほとんど移動しない状態をいう。静止状態の水中領域とは具体的には水の移動がほとんどない状態であり、少なくとも水平方向の水の流れが流速1.0m/sec以下の水中領域、望ましくは0.1m/sec以下の水中領域をいう。上下方向の水の流れも流速0.1m/sec以下であることが望ましい。
中継器4は、流速計などで測定した流速が上記の範囲である水中領域に配置することができるが、望ましくは一年の平均流速が上記の範囲である水中領域に配置する。つまり天候や季節の変化に関わらず静止状態となる水中領域に中継器4を配置することが望ましい。
水深が深くなるほど水は風や波の影響を受けにくくなり、水の移動が小さくなる。そのため例えば静止状態の水中領域を、水深が50m以深となる水中領域、望ましくは100m以深となる水中領域と定義することもできる。
図1に例示する実施形態では、中継器4が配置される水深は例えば100m以深350m以浅であり、水底7の水深は例えば400m以深1500m以浅である。中継器4および水中ロボット6が配置される水深は上記に限定されるものではなく、中継器4および水中ロボット6が静止状態の水中領域に配置される構成であれば、水深が100m以浅であってもよく1500m以深であってもよい。
中継器4が静止状態の水中領域に配置されるので、中継器4は水の流れの影響をほとんど受けない状態となる。中継器4に接続されている複数のサブケーブル5が水に流されることがないので、サブケーブル5が互いに絡まることを抑制するには有利である。
サブケーブル5は中継器4の下方となる位置に張設されることになるので、中継器4よりもさらに水の流れの影響を受け難い水中領域に配置されることになる。そのため中継器4に複数の水中ロボット6を接続して、サブケーブル5どうしが比較的近い位置に配置される状態であっても、サブケーブル5が水に流されて絡まることを抑制できる。
サブケーブル5どうしが絡まらないので、一隻の船舶2で複数の水中ロボット6を同時に運用することができる。また複数の水中ロボット6を制御するために必要となる船舶2が一隻であるため、水中ロボット6の運用コストを低減するには有利である。
中継器4が水底7に非接地であるためサブケーブル5は中継器4から下方に向かって延在することになる。つまりサブケーブル5は水底7の近傍で水平方向に延在することがないので、サブケーブル5が水底7の凹凸等に絡まる不具合を防止するには有利である。
水中ロボット6がROV6bなど中層を移動する構成である場合、この水中ロボット6が常に中継器4よりも水深の深い位置となる状態で制御する。
水中ロボット6が中継器4よりも水深の浅い位置に移動しないように移動制限機構を水中ロボット6に組み込んでもよい。移動制限機構は、例えばROV6bおよび中継器4に設置される水深計と、この水深計の値に基づいてコントローラからROV6bに入力される信号を制御する構成にすることができる。具体的にはROV6bを上昇させる信号をコントローラから入力しても、ROV6bが中継器4よりも上方に移動する状態となる場合にはこの入力が移動制限機構により拒否される。この構成によりROV6bが中継器4よりも浅い位置に移動することを防止できる。
移動制限機構によりROV6b等の中層を移動する水中ロボット6が、静止状態の水中領域の外側に出てしまいサブケーブル5が水に流されて他のサブケーブル5と絡まるという不具合を回避できる。
中継器4がアンカー8により水底7に係留されているので、メインケーブル3には張力がほとんど発生せず、弛んだ状態に構成することができる。メインケーブル3を弛んだ状態とすることにより、船舶2が波や風の影響で水平方向に移動したり、上下方向を中心軸として回転したり、上下方向に揺動したりしてもこれらの動きをメインケーブル3の弛みにより吸収することができる。
この構成によれば中継器4とその下方に配置されるサブケーブル5および水中ロボット6に船舶2の動きがほとんど伝達されないので、中継器4やサブケーブル5等の静止状態を維持し易くなる。サブケーブル5が絡まることを防止するには有利である。
本発明においてアンカー8およびワイヤ9は必須の構成要件ではない。中継器4が船舶2からメインケーブル3により懸吊される構成にしてもよい。アンカー8等を有さない構成であってもメインケーブル3が例えば50m以上の長さである場合、船舶2の動きはメインケーブル3の傾きや伸縮やねじれによって吸収されるので中継器4にほとんど伝達されない。サブケーブル5が絡まることを防止するには有利である。
中継器4の大きさは、複数のサブケーブル5どうしが絡まることを防止するために船舶2よりも大きく構成することが望ましい。具体的には船舶2の前後方向の長さを基準として、中継器4の大きさは150%以上400%以下とし、望ましくは200%以上300%以下とする。
ガスハイドレートの掘削など大規模開発で使用される船舶2は例えば前後方向の長さが200m程度、幅が30m程度の大きさとなる。これに対して中継器4の水平方向の大きさは、例えば前後方向の長さが300〜800m程度、幅が45〜120m程度とすることができる。
水底7の通信ケーブル等の点検などの小規模な調査で使用される船舶2は例えば前後方向の長さが50m程度、幅が10m程度の大きさとなる。これに対して中継器4の水平方向の大きさは、例えば前後方向の長さが75〜200m程度、幅が15〜40m程度とすることができる。
中継器4の大きさは上記に限定されるものではない。中継器4の水平方向の大きさが大きいほど中継器4に接続される複数のサブケーブル5どうしの間隔を広く設定できるので望ましい。サブケーブル5どうしの間隔が広いほどサブケーブル5が絡まることを防止す
るには有利である。
中継器4にガス化機構を設置する構成にしてもよい。ガス化機構は水中重機6aで掘削して回収したガスハイドレートHから昇温や減圧によりガスを取り出す構成を有する。このときメインケーブル3の搬送管はガス化機構により取り出されたガスを船舶2に送る。
中継器4に、水底7に向かって延在する排出管10を設置する構成にしてもよい。排出管10は、ガスハイドレートHに同伴していた土砂や水等をガス化機構から水底7まで搬送する構成を有している。
中継器4にガス化機構を設置する構成により、船舶2には不要な土砂や水等を含まない資源のみを回収できるので、船舶2による資源の運搬効率を向上するには有利である。
中継器4に変圧器を設置する構成にしてもよい。船舶2から高圧の電気を中継器4に供給して、中継器4の変圧器で降圧して低圧となった電気を水中ロボット6に供給することができる。この構成により、船舶2から水中ロボット6に電力を供給する際の送電ロスを低減することができる。
水中ロボット6により作業を行なう領域まで、中継器4は港等から水に浮かべた状態で船舶2により曳航される。このとき水中ロボット6は中継器4に固定された状態、または中継器4の内部に格納された状態とすることができる。
作業領域に到着した後、船舶2は中継器4を水中ロボット6とともに沈降させる。中継器4が所定の水深まで沈降した後に、中継器4の沈降を停止させて水中ロボット6のみをさらに沈降させる。サブケーブル5は水中ロボット6の沈降に応じて繰り出す構成にしてもよく、予め所定の長さのサブケーブル5を中継器4の外部に繰り出した後に水中ロボット6を沈降させる構成にしてもよい。その後、水中ロボット6による資源回収等の作業を開始する。
一隻の船舶2で複数のサブケーブル5どうしを絡ませることなく複数の水中ロボット6を同時に運用できるので、水中ロボット6ごとに船舶2を準備する場合に比べて水中ロボット6の運用コストを大幅に低減することができる。ここで水中ロボット6の運用とは、コントローラからの制御信号により水中ロボット6を遠隔で操作することに加えて、次の操作のために所定の位置に水中ロボット6を待機させることを含む概念である。
本実施形態では一つの中継器4に二台の水中重機6aと二台のROV6bが接続されているが、本発明はこの構成に限定されない。一つの中継器4に接続される水中ロボット6の数は、二台以上であればよく、例えば五台以上であってもよい。また中継器4に接続される水中ロボット6の種別は、すべて水中重機6aとしてもよく、すべてROV6bとしてもよい。水中ロボット制御システム1を利用して行なう作業に応じて、水中重機6aとROV6bとの数の組み合わせは変更することができる。また水中重機6aやROV6b以外の水中ロボット6を組み合わせてもよい。
図2に例示するようにメインケーブル3の途中部分に分離機構11を設置する構成にしてもよい。分離機構11は、メインケーブル3の途中部分を切り離すことにより、船舶2と中継器4とを分離する構成を有している。この実施形態ではメインケーブル3の途中部分であって船舶2の近傍となる位置に分離機構11が設置されている。
台風の接近にともなう荒天時など船舶2を作業海域から退避させる必要がある場合は、分離機構11により船舶2を中継器4から切り離して船舶2のみを退避させることができ
る。このとき中継器4および水中ロボット6は水深が深く天候の影響をほとんど受けない位置にあるため、その場に残しておくことができる。
天候の回復後はメインケーブル3の分離機構11を連結するのみで資源掘削等の作業を再開できるので、復旧を迅速に行なうには有利である。分離機構11により分離され中継器4側に残るメインケーブル3の上端部近傍に浮体を設置しておいて、復旧時にこの上端部と船舶2側のメインケーブル3の下端部とを接続し易くしてもよい。
分離機構11を設置する位置は船舶2と中継器4とを切り離すことができる位置であれば上記に限定されない。例えば中継器4とメインケーブル3との接合部、船舶2とメインケーブル3との接合部、またはメインケーブル3の延在方向における中間地点近傍などに分離機構11を配置することができる。
中継器4に予備バッテリーを搭載する構成にしてもよい。これにより荒天時に船舶2が退避した後であっても、水中ロボット6に電力を供給し続けて掘削作業等を自動運転により継続させることができる。このときの水中ロボット6の操作は、船舶2を退避させる前にコントローラによる遠隔操作から自動運転に切り替える。
図2に例示するようにメインケーブル3の途中部分にメインケーブル3の延在方向を中心軸として回転自在とする回転機構12を設置する構成にしてもよい。船舶2が上下方向を中心軸として回転した場合に回転機構12の回転によりメインケーブル3がねじれることを防止できる。つまり回転機構12により、船舶2の回転が中継器4に伝達されることを防止できる。
回転機構12により中継器4は船舶2の動きの影響をさらに受け難くなるので、サブケーブル5が絡まることを防止するには有利である。
図3〜図5に例示するように中継器4の下面に略水平方向に延在する複数のアーム部13を設置する構成にすることができる。アーム部13の一端は中継器4の本体4aに連結され、他端は水平方向において中継器4の本体4aの外周面よりも外側に位置する。
アーム部13の内部にはサブケーブル5が案内されていて、水平方向において中継器4の本体4aから離れた位置でアーム部13からサブケーブル5が露出する状態となる。アーム部13はサブケーブル5を案内する構成であればよく、アーム部13の外側にサブケーブル5が配置される構成にしてもよい。
アーム部13を設置する構成により、中継器4の大きさを船舶2よりも大きく構成しない場合であっても、サブケーブル5どうしの間隔を広くすることができる。アーム部13によりサブケーブル5どうしの間の距離を離すことができるので、サブケーブル5どうしが絡み難くなる。
中継器4の本体4aに連結されている端部において、アーム部13が上下方向を中心軸として水平面内で旋回可能となる構成にしてもよい。隣接するサブケーブル5どうしの間隔をアーム部13の旋回により適宜調整することができる。
中継器4に接続される複数のサブケーブル5の内の一部がアーム部13により案内され、残りが中継器4の本体4aに直接接続される構成にしてもよい。また複数のアーム部13の水平方向の長さは同一に構成されてもよく、異なる長さに構成されていてもよい。
図6の左方に例示するように中継器4にアンカー8を設置せず、水中重機6aをアンカ
ーとしてサブケーブル5をワイヤとして利用することにより、中継器4を係留する構成にすることができる。この構成によれば水中重機6aの移動にともない中継器4を水平方向に移動させることができるので、水中ロボット6による作業領域を移動させる際にアンカー8の回収等の作業が不要となる。ガスハイドレートの掘削作業などを広範囲で行う場合には作業効率を向上することができる。
図6に例示するように複数の中継器4を水中に配置して、この中継器4どうしを連結ケーブル14で接続する構成にすることができる。この構成によれば一隻の船舶2でさらに多くの水中ロボット6を操作することができる。連結ケーブル14はメインケーブル3と同じケーブルで構成することができる。
図7に例示するように中継器4に接続されているメインケーブル3を、船舶2の代わりに陸上設備15に接続する構成にすることができる。ここで陸上設備15とは、陸上に配置される建造物やガスハイドレートH等の回収物を処理するプラント等で構成される。陸上までの水平距離が比較的近い領域に中継器4が配置されている場合には、メインケーブル3を陸上設備15に接続して陸上設備15から水中ロボット6を遠隔操作する構成にすることができる。
複数の水中ロボット6を運用するにあたり、船舶2を一隻も使用しないので水中ロボット6の運用コストを低減するには有利である。また水中ロボット6を遠隔操作するコントローラが陸上の陸上設備15にあるため、荒天時であっても水中ロボット6による作業を継続することができる。
中継器4に周囲の水の流速を測定する流速計を設置するとともに、中継器4の浮力を調整するためのバラスト機構を設置する構成にすることができる。流速計は少なくとも水平方向の水の流速を測定できる構成を有していればよい。流速計が上下方向の流速を測定できてもよい。
この流速計により中継器4の周囲の流速を測定して、流速計の値が例えば0.1m/sec以上など予め設定された値よりも大きい場合に、中継器4がバラスト機構により内部に水を取り込み沈降する。バラスト機構は、中継器4が所定の深さ沈降した後、または所定の時間経過した後に中継器4の内部の水を排水する。このときアンカー8に連結されているワイヤ9も弛みがない状態まで巻き取る。
流速計とバラスト機構により、中継器4の配置位置を静止状態の水中領域に維持することができるので、サブケーブル5が絡まることを防止するには有利である。
本発明の水中ロボット制御システム1の利用対象は、ガスハイドレートHの掘削および回収に限定されない。例えば熱水鉱床やマンガン団塊などの他の資源の回収や、水底7に敷設された通信ケーブルやパイプライン等の点検にも水中ロボット制御システム1を利用することができる。
1 水中ロボット制御システム(制御システム)
2 船舶
3 メインケーブル
4 中継器
4a 本体
5 サブケーブル
6 水中ロボット
6a 水中重機
6b ROV
7 水底
8 アンカー
9 ワイヤ
10 排出管
11 分離機構
12 回転機構
13 アーム部
14 連結ケーブル
15 陸上設備
H ガスハイドレート

Claims (7)

  1. メインケーブルの一端に接続されこのメインケーブルを介して外部から動力の供給と制御信号とを受ける中継器と、一端をこの中継器に接続されたサブケーブルと、このサブケーブルの他端に接続された水中ロボットとを備える水中ロボット制御システムにおいて、
    前記中継器が静止状態の水中領域で水底に非接地で配置された状態であり、前記中継器に接続されて下方に延在する複数の前記サブケーブルと、複数の前記サブケーブルの端部にそれぞれ接続される複数の水中ロボットとを備えることを特徴とする水中ロボット制御システム。
  2. 前記中継器を水底に係留するアンカーを備える請求項1に記載の水中ロボット制御システム。
  3. 前記メインケーブルの他端に接続される船舶を備えていて、前記メインケーブルが前記中継器と前記船舶との接続を分離する分離機構を備えている請求項2に記載の水中ロボット制御システム。
  4. 前記メインケーブルの他端に接続される陸上設備を備えている請求項2に記載の水中ロボット制御システム。
  5. 複数の前記中継器を備えていて、これらの中継器を互いに接続する連結ケーブルを備える請求項1〜4のいずれかに記載の水中ロボット制御システム。
  6. 前記中継器が、この中継器の周囲の流速を測定する流速計と、この流速計で測定された値が所定の値を超えた場合に周囲の水を取り込んで前記中継器を沈降させるバラスト機構とを備えている請求項1〜5のいずれかに記載の水中ロボット制御システム。
  7. 外部から動力と制御信号とを送るメインケーブルの一端に中継器を接続して、この中継器にサブケーブルの一端を接続して、このサブケーブルの他端に水中ロボットを接続して、前記制御信号により前記水中ロボットを操作する水中ロボットの制御方法において、
    前記中継器を静止状態の水中領域に配置して、前記中継器から下方に延在する複数の前記サブケーブルの前記他端に複数の前記水中ロボットをそれぞれ接続して、前記制御信号により複数の前記水中ロボットを同時に操作することを特徴とする水中ロボットの制御方法。
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