JP2017175689A - 電力変換装置 - Google Patents

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森田 功
Isao Morita
功 森田
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Abstract

【課題】装置を大型化することなく蓄電池の接続を可能とする電力変換装置を提供する。【解決手段】本発明は、第1の昇圧回路2及び第2の昇圧回路3を備えた電力変換装置1において、第1の昇圧回路2の2次側とインバータ回路6との間の結線に第1の昇圧回路2の2次側の出力をインバータ回路6と蓄電池10とのいずれかに切換えて出力する第1の切換スイッチ8を介在させると共に、第1の昇圧回路2の1次側と当該昇圧回路に対応する太陽電池ストリング4との間の結線に第1の昇圧回路2の1次側への入力を太陽電池ストリングとインバータ回路6とのいずれかに切換える第2の切換スイッチ9を介在させ、第1の昇圧回路を双方向へ昇圧可能に構成し、第2の昇圧回路を片方向に昇圧可能に構成し、インバータ回路を直流と交流との間で双方向に変換可能に構成した。【選択図】図1

Description

本願発明は直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に蓄電池を接続する際の構成に
関するものである。
太陽電池パネルを直列につなげた太陽電池ストリングから供給される直流電力を昇圧回
路で昇圧した後インバータ回路で交流電力に変換する電力変換装置が知られている。この
ような電力変換装置に蓄電池を接続して相互に連携する動作を行う場合、昇圧回路で昇圧
された中間電圧の配線に蓄電池を接続するものがある。蓄電池は、中間電圧を電圧調整回
路で蓄電池の充電に適した電圧にまで降圧した後充電が行われ、また放電する際は中間電
圧に印加可能な電圧まで放電電圧を昇圧する。このため電圧を調整する専用の回路が必要
になる。尚、この回路は蓄電池の放電能力に応じた容量が必要となり、放電能力が大きく
なれば相応の熱対策が必要になる。
また、太陽電池ストリングから出力される直流電力を直接昇圧/降圧して蓄電池の充電
に用い、放電時は放電出力を昇圧した後直流電力を交流電力に変換して直接系統又は交流
負荷に供給するものがあった。(特許文献1)
特開2011−250673
特許文献1に記載されたものは、双方向DCDC変換部を備えて蓄電池の充放電を行う
ものであった。このため変換部は蓄電池の放電能力に応じた容量が必要となり、放電能力
が大きくなれば相応の熱対策が必要になる。
従前の蓄電池では充放電を行うための電気回路を内蔵している場合があった。この場合
蓄電池の寿命などによる電池交換時に際してまだ機能している電気回路も同時に交換され
る問題があった。蓄電池を電池単体と充放電のための電気回路とに分割した場合、容量の
小さい蓄電池を用いるときでは、この電気回路を電力変換装置に内蔵し、容量が大きい蓄
電池を用いるときでは、この電気回路を個別の筐体内に収納していた。電気回路を電力変
換装置に内蔵した場合は、放熱部品が増え熱対策により装置が大型化する問題があった。
また、充放電のための電気回路を別体とした際にも蓄電池の屋内設置を考慮するとシステ
ム全体が大型化する問題があった。
本発明は、特に充放電のための電気回路を電力変換装置に内蔵させた際に昇圧回路の共
用を図り電力変換装置の大型化を抑制したものである。
本発明の電力変換装置は、少なくとも第1の昇圧回路及び第2の昇圧回路を備え、太陽
光パネルを直列につなげた夫々の太陽電池ストリングに対応してこれら昇圧回路の夫々の
1次側が結線され、第1の昇圧回路及び第2の昇圧回路は夫々対応する前記太陽電池スト
リングから供給される直流電力を昇圧し夫々の2次側から単一のインバータ回路へ当該昇
圧後の直流電力を供給し、当該直流電力が前記インバータ回路で交流電力へ変換されるよ
うに構成した電力変換装置において、第1の昇圧回路の2次側と前記インバータ回路との
間の結線に第1の昇圧回路の2次側の出力を前記インバータ回路と蓄電池とのいずれかに
切換えて出力する第1の切換スイッチを介在させると共に、第1の昇圧回路の1次側と当
該昇圧回路に対応する太陽電池ストリングとの間の結線に第1の昇圧回路の1次側への入
力を前記太陽電池ストリングと前記インバータ回路とのいずれかに切換える第2の切換ス
イッチを介在させ、第1の昇圧回路を1次側と2次側との間で双方向へ昇圧可能な昇圧回
路で構成し、第2の昇圧回路を1次側から2次側へ片方向に昇圧可能な昇圧回路で構成し
、前記インバータ回路を直流と交流との間で双方向に変換可能な変換回路で構成すること
を特徴とするものである。
本発明の電力変換装置は、第1の昇圧回路を蓄電池の充放電のための電気回路として共
用させることにより、放熱部品の増加を抑制し装置の大型化を抑制するものである。
図1は本発明の概略を説明するブロック図である。 図2は第1の昇圧回路の実施形態の概略を示す説明図である。 図3は第2の昇圧回路の実施形態の概略を示す説明図である。 図4は第3の昇圧回路の実施形態の概略を示す説明図である。 図5はインバータ回路の実施形態の概略を示す説明図である。 図6は本発明の他の実施形態の概略を説明するブロック図である。
図1は本発明の概略を説明するブロック図である。この図(第1の切換えスイッチに相
当するリレー接片8がBの側、第2の切換えスイッチに相当するリレー接片9がBの側)
において、電力変換装置1は少なくとも第1の昇圧回路2及び第2の昇圧回路3を備える
。(例えば、第1の昇圧回路2に相当する回路を2回路設け、かつ第2の昇圧回路に相当
する回路を2回路設けた電力変換装置が実用的であるが、この組み合わせに限るものでは
ない。)これら昇圧回路の夫々の1次側2a、3aは太陽光パネルを直列につなげた夫々
の太陽電池ストリング4、5に対応して結線される。これら第1の昇圧回路2及び第2の
昇圧回路3は夫々対応する太陽電池ストリング4、5から供給される直流電力を昇圧した
後、夫々の2次側2b、3bから中間電圧点Nへ出力される。これら昇圧後の直流電力は
中間電圧点Nに接続される単一のインバータ回路6へ供給される。インバータ回路6は入
力した直流電力を交流電力へ変換するように構成されている。この交流電力は系統連系を
行う際に閉じられる常開接片を有するリレー(図示せず)を介して系統7へ重畳される。
第1の昇圧回路2の2次側2bとインバータ回路6との間の結線に、第1の昇圧回路2
の2次側2bの出力を少なくともインバータ回路6(リレー接片8のB側)と蓄電池10
(リレー接片8のA側)とのいずれかの側に切換えて出力する第1の切換スイッチ(リレ
ー接片8に相当)が介在する。第1の昇圧回路2の1次側2aとこの第1の昇圧回路2に
対応する太陽電池ストリング4との間の結線に、第1の昇圧回路2の1次側2aへの入力
を少なくとも太陽電池ストリング4(リレー接片9のB側)とインバータ回路6(リレー
接片9のA側)とのいずれかに切換える第2の切換スイッチ(リレー接片9に相当)が介
在する。第1の昇圧回路2は1次側2aと2次側2bとの間で双方向へ昇圧可能な昇圧回
路で構成している。第2の昇圧回路3を1次側3aから2次側3bへ片方向に昇圧可能な
昇圧回路で構成している。インバータ回路6を直流と交流との間で双方向に変換可能な変
換回路で構成している。
モード1:リレー接片8がB側にあり、リレー接片9がB側にある場合。
太陽電池ストリング4で発電された直流電力は第1の昇圧回路2の1次側2aに供給さ
れる。第1の昇圧回路2は太陽電池ストリング4の出力電力が最大になるようにMPPT
(Maximun Power Point Tracking)動作を行う。この動作
により昇圧された直流電力は2次側2bから中間電圧点Nへ出力される。第2の昇圧回路
3も同様にMPPT動作を行い太陽電池ストリング5の発電電力を昇圧して中間電圧点N
へ出力する。第1の昇圧回路2、第2の昇圧回路3はそれぞれの太陽電池ストリング4、
5の出力電圧が充分に高い時は降圧または昇圧しないで出力することが可能に構成されて
いる。また、これら昇圧回路はチョッピングによる非絶縁型の昇圧回路、トランス結合に
よる絶縁型の昇圧回路などを用いることが可能であり、本発明では限定されるものではな
い。
インバータ回路6は中間電圧点Nを経て供給される直流電力を系統7と同期する交流電
力に変換して系統7へ重畳するものである。直流電力を交流電力へ変換する方式としては
複数のスイッチング素子をブリッジ状に結線してPWM(Pulse Width Mo
dulation)動作を行うもの、中性点クランプ方式、出力クランプ方式、階調方式
などを用いることが可能であり、本発明では限定されるものではない。
モード2:リレー接片8がA側にあり、リレー接片9がB側にある場合。
太陽電池ストリング4で発電された直流電力は第1の昇圧回路2の1次側2aに供給さ
れる。第1の昇圧回路2は太陽電池ストリング4の出力電圧を蓄電池10に充電に適合す
るように調整(昇圧又は降圧)して2次側2bから蓄電池10へ供給し蓄電池10の充電
を行う。蓄電池10の充電は、蓄電池10の容量に対して0.2C程度の定電流充電を行
い蓄電池10が満充電に近づいた以降は定格電圧より20%程度高い電圧による定電圧充
電を行うものがある。尚、充電方法はこれに限るものではない。また、満充電の検知は定
電圧充電時の充電電流の減少で判断できるが、蓄電池10のSOCを用いても良い。
また、第1の昇圧回路2による出力電圧(充電電圧)の調整は前記MPPT動作を行う
際の制御を、電流フィードバックによる定電流出力制御、電圧フィードバックによる定電
圧出力制御に変えればよく主な電気回路の変更はなく共通して用いることができる。尚、
蓄電池10が満充電または充電を終了する判断が成された時はリレー接片8がB側へ切り
換わりモード1の動作に移動するものである。
モード1、モード2では第1の昇圧回路2の機能である1次側2aから2次側2bへの
昇圧(場合によっては降圧)動作を共通して用いることができ、蓄電池10を充電する際
の専用電気回路が不要になる。特に専用のパワー回路が不要になり電力変換装置1の大型
化を抑制している。
第2の昇圧回路3の2次側3bの出力は中間電圧点Nを介してインバータ回路6へ供給
され系統7へ重畳される。
モード3A:リレー接片8がA側にあり、リレー接片9がA側にある場合。蓄電池10
の放電出力が第1の昇圧回路2の2次側2bに供給される。第1の昇圧回路2は2次側2
bに印加された直流電力を1次側2aへ昇圧して出力する。この昇圧された直流電力は第
1の昇圧回路2から中間電圧点Nを経て第2の昇圧回路3の出力(太陽電池ストリング5
が充分に発電している時)と共にインバータ回路6へ供給され交流電力に変換された後系
統7へ重畳される。
第1の昇圧回路2は1次側2aから2次側2bへの昇圧及び2次側2bから1次側2a
への昇圧と双方向で行うことができるものであり、図2に非絶縁型の実施形態の概略図を
説明する。図2において、1次側2aの端子+、−に並列にコンデンサ21とスイッチン
グ素子22およびスイッチング素子23の直列回路とが並列に接続されている。同様に2
次側2bの端子+、−に並列にコンデンサ24とスイッチング素子25およびスイッチン
グ素子26の直列回路とが並列に接続されている。スイッチング素子22およびスイッチ
ング素子23の接続点とスイッチング素子25およびスイッチング素子26の接続点との
間に昇圧用のリアクトル27が接続されている。尚、ダイオード22D、ダイオード23
D、ダイオード25D、ダイオード26Dが夫々のスイッチング素子22、23、25、
26に対応して逆方向に並列接続されている。
1次側2aから2次側2bへ昇圧制御する場合、スイッチング素子22をON、スイッ
チング素子23をOFF、スイッチング素子25をOFF、スイッチング素子26のON
/OFFを周期的に制御することによりリアクトル27、スイッチング素子26、ダイオ
ード25D、コンデンサ24がチョッパ型の昇圧回路を構成する。スイッチング素子26
のON/OFFは2次側2bの電圧/電流のフィードバック方式を用いONデューティを
制御して行う。MPPT動作を行う場合は2次側2bの出力電力(または1次側2aの入
力電力)が最大になるようにフィードバック制御を行う。尚、スイッチング素子22の連
続通電容量が不足する場合はスイッチング素子22とスイッチング素子26のON/OF
Fを同期させても良い。
1次側2aから2次側2bへ降圧制御する場合、スイッチング素子22のON/OFF
を周期的に制御し、スイッチング素子23をOFF、スイッチング素子25をOFF、ス
イッチング素子26をOFFにすることによりスイッチング素子22、ダイオード25D
、コンデンサ24が降圧回路を構成する。スイッチング素子22のON/OFFは2次側
2bの電圧/電流のフィードバック方式を用いてONデューティを制御して行う。
2次側2bから1次側2aへ昇圧制御する場合、スイッチング素子25をON、スイッ
チング素子26をOFF、スイッチング素子22をOFF、スイッチング素子23のON
/OFFを周期的に制御することによりリアクトル27、スイッチング素子23、ダイオ
ード22D、コンデンサ21がチョッパ型の昇圧回路を構成する。スイッチング素子23
のON/OFFは1次側1aの電圧/電流のフィードバック方式を用いてONデューティ
を制御して行う。尚、スイッチング素子25の連続通電容量が不足する場合はスイッチン
グ素子23とスイッチング素子25のON/OFFを同期させても良い。
2次側2bから1次側2aへ降圧制御する場合、スイッチング素子25のON/OFF
を周期的に制御し、スイッチング素子26をOFF、スイッチング素子22をOFF、ス
イッチング素子23をOFFにすることによりスイッチング素子25、ダイオード22D
、コンデンサ21が降圧回路を構成する。スイッチング素子25のON/OFFは1次側
2aの電圧/電流のフィードバック方式を用いてONデューティを制御して行う。
第2の昇圧回路3は1次側3aから2次側3bへ昇圧するものであり、図3に非絶縁型
の実施形態の概略図を説明する。図3において、1次側3aの端子+、−間にリアクトル
29とスイッチング素子28との直列回路が接続されており、スイッチング素子28と並
列にダイオード31Dとコンデンサ30との直列回路が接続されている。コンデンサ30
の端子間を2次側3bの端子+、−にするものである。
スイッチング素子28のON/OFFを周期的に制御することによりリアクトル29、
スイッチング素子28、ダイオード31D、コンデンサ30がチョッパ型の昇圧回路を構
成している。スイッチング素子28のON/OFFは2次側3bの電圧/電流のフィード
バック方式を用いてONデューティを制御して行う。MPPT動作を行う場合は2次側3
bの出力電力(または1次側3aの入力電力)が最大になるようにフィードバック制御を
行う。
図4は第2の昇圧回路の他の実施形態の説明図である。説明上、第3の昇圧回路40と
する。第2の昇圧回路3との違いは1次側40aから2次側40bへ降圧する機能が追加
されている。具体的には1次側の40aの+端子とリアクトル29との結線にスイッチン
グ素子17(並列にダイオード17Dを接続)を介在させたものである。尚、他の構成は
第2の昇圧回路3と実質的に同じであるため同じ符号を付して説明は省略する。
この第3の昇圧回路40は太陽電池ストリング5の定格出力電圧がインバータ回路6の
出力する交流電力への変換に必要な電圧(中間電圧点Nの電圧)より高い場合に用いるこ
とができる。(中間電圧がインバータ回路6の制御はに内であれば省略することもできる
。)でスイッチング素子28をOFF状態に保ち、スイッチング素子17のONデューテ
ィを2次側40bの電圧/電流(中間電圧点N)に基づいてフィードバック制御すればよ
い。尚、第3の昇圧回路40が昇圧動作を行う場合はスイッチング素子17をON状態に
保ち第2の昇圧回路3と同様にスイッチング素子28のONデューティを制御する。第3
の昇圧回路をこのように構成することにより太陽電池ストリング5の出力電圧が高い場合
は降圧動作を行い、太陽電池ストリング5の出力電圧が低い場合は昇圧動作を行うことが
できるものである。
太陽電池ストリング4、5の発電出力がインバータ回路6の定格容量(又は電力変換装
置1の出力容量)を超える場合は太陽電池ストリング4、または太陽電池ストリング5の
動作点を最適値(最大出力点)から外す制御で出力電力を低下させことができる。すなわ
ち、第3の昇圧回路40を用いなくても太陽電池の特性を利用できる範囲であれば中間電
圧点Nの電圧が規定以上に高くなることを防止できる。(降圧制御が可能になる。)
モード3B:リレー接片8がA側にあり、リレー接片9がA側にある場合。系統7から
供給される電力を用いて蓄電池10の充電を行うことができる。尚、このモード3Bでは
第2の昇圧回路3が出力動作を行っていない時(実質的に太陽電池ストリング5が有効な
発電を行っていない時)、例えば夜間などに蓄電池10を充電するときの動作のモードで
ある。
図5はインバータ回路6の実施形態を示す説明図である。図5においてインバータ回路
の1次側6aは中間電圧点Nにつながる。この中間電圧点Nを介して供給される直流電力
はスイッチング素子32乃至35を単相ブリッジ状に結線した変換回路で系統7の周波数
と実質的に同期可能な疑似正弦波の交流電力に変換される。この疑似正弦波に含まれる高
周波成分はリアクトル36、37及びコンデンサ38で構成されるローパスフィルターで
減衰または実質的に削除された後リレー39の接片(常開接片が閉じている時)を介して
インバータ回路6の2次側6bから系統7へ重畳される。疑似正弦波の生成はPWMに基
づいてスイッチング素子32乃至35のON/OFFを制御して行われる。
スイッチング素子32乃至35を全てOFFにした場合、リレー38の接片が閉じてい
れば、スイッチング素子32乃至35に並列接続されているダイオード32D乃至35D
が全波整流回路として作用する。この作用でインバータ回路6の2次側6bに供給されて
いる系統からの交流電力は、インバータ回路6の1次側6aに全波整流された脈流状の電
圧波形となって出力される。この脈流状の電圧波形は第1の昇圧回路2の1次側2aに設
けられているコンデンサ21及び第2の昇圧回路3の2次側3bのコンデンサ30で平滑
されて直流電力となる。
この直流電力は第1の昇圧回路2で電圧が制御され蓄電池10の充電に用いられる。尚
、第2の昇圧回路3の2次側3bのコンデンサ30は逆流防止ダイオードを用いて(また
は別途設けるリレーの接片を開放して用いて)平滑に寄与しないように構成しても良い。
このような構成を備えれば、特に第2の昇圧回路に相当する昇圧回路を複数用いる場合で
は平滑に寄与するコンデンサ合計容量が必要以上に増加するのを抑制することができる。
図6は本発明の他の実施形態の概略を説明するブロック図である。図1に示したブロッ
ク図との違いは図1に示した第1の昇圧回路2を第2の昇圧回路3の構成に変えた点とそ
の周辺の結線である。従って、図6における第1の昇圧回路及び第2の昇圧回路の回路構
成は同じであり、実質的に図3に示す回路構成と同じである。尚、図1に記載の構成と同
一構成は同一符号を付が、図6における第1の昇圧回路12、第2の昇圧回路13は説明
の上、図1のものと異なる符号を付している。
図6に示す状態は、リレー接片14がB側、リレー接片15がB側、リレー接片16が
B側である。この状態では太陽電池ストリング4から出力された直流電力はリレー接片1
5、リレー接片16を経て第1の昇圧回路12の1次側12aへ供給される。この直流電
力は第1の昇圧回路12で昇圧した後、2次側12bから中間電圧点Nへ出力される。こ
れら昇圧後の直流電力は、図1に示した電力変換装置と同様に、中間電圧点Nに接続され
るインバータ回路6へ供給された後、インバータ回路6で交流電力に変換されリレー39
を介して系統7へ重畳される。
リレー接片14がA側、リレー接片15がB側、リレー接片16がB側にある場合、太
陽電池ストリング4から出力された直流電力はリレー接片15、リレー接片16を経て第
1の昇圧回路12の1次側12aへ供給される。この直流電力は第1の昇圧回路12で昇
圧又は降圧して調整された後リレー接片14を介して蓄電池10へ供給され、蓄電池10
の充電に用いられる。すなわち、第1の昇圧回路12の1次側12aに結線される太陽電
池ストリンスグ4から第1の昇圧回路12の1次側12へ供給される直流電力の電圧を第
1の昇圧回路12で昇圧して調整(昇圧又は降圧)し、この第1の昇圧回路12の2次側
12bから出力される昇圧した後の直流電力を蓄電池へ供給可能とする充電回路が構成さ
れている。
この充電動作は蓄電池10の定格電圧を太陽電池ストリング4の定格出力電圧より高い
蓄電池(蓄電池を複数直列に接続した場合を含む)を用いた場合、又は太陽電池ストリン
グ4の特性から最適動作点を外して制御した際の電圧で充電可能な電圧の範囲内に定格出
力電圧がある蓄電池を用いた場合に可能である。定格出力電圧が太陽電池ストリング4の
利用可能な特性の範囲を超えて低い蓄電池を用いる場合は、第1の昇圧回路12を第3の
昇圧器40に換えて積極的な降圧制御を行うように構成すればよい。
リレー接片14がB側、リレー接片15がA側、リレー接片16がB側である場合、蓄
電池10から放電される放電電力はリレー接片15、リレー接片16を経て第1の昇圧回
路12の1次側12aへ供給される。この放電電力(直流電力)は第1の昇圧回路12で
昇圧して調整された後リレー接片14を介し中間電圧点Nを経てインバータ回路6の1次
側6aへ供給される。すなわち、蓄電池10から出力される放電電力を第1の昇圧器12
の1次側12aへ供給し当該第1の昇圧器12で昇圧された後の直流電力をこの第1の昇
圧回路12の2次側12bから出力してインバータ回路6へ供給可能とする放電回路が構
成される。インバータ回路6に供給された直流電力は図1に示す電力変換装置と同様に交
流電力へ変換され系統へ重畳される。
リレー接片14がA側、リレー接片16がA側である場合、系統7から供給される電力
を用いて蓄電池10の充電を行うことができる。尚、この充電は第2の昇圧回路13が出
力動作を行っていない時(実質的に太陽電池ストリング5が有効な発電を行っていない時
)、例えば夜間などに蓄電池10を充電する時に行われる。図1に示す電力変換装置のモ
ード3Bの動作と実質的に同じ動作であり、詳細な説明は省略する。
本発明は太陽電池ストリングから出力される直流電力を昇圧する昇圧回路を備え、この
昇圧回路を利用して蓄電池を接続する電力変換装置に用いることができるものである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、以上の説明は本発明の理解を容易にす
るためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱すること
なく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 電力変換装置
2 第1の昇圧回路
3 第2の昇圧回路
4 太陽電池ストリング
5 太陽電池ストリング
6 インバータ回路
7 系統
8 リレー接片
9 リレー接片
10 蓄電池
12 第1の昇圧回路
13 第2の昇圧回路
14 リレー接片
15 リレー接片
16 リレー接片
40 第3の昇圧回路

Claims (4)

  1. 少なくとも第1の昇圧回路及び第2の昇圧回路を備え、太陽光パネルを直列につなげた
    夫々の太陽電池ストリングに対応してこれら昇圧回路の夫々の1次側が結線され、第1の
    昇圧回路及び第2の昇圧回路は夫々対応する前記太陽電池ストリングから供給される直流
    電力を昇圧し夫々の2次側から単一のインバータ回路へ当該昇圧後の直流電力を供給し、
    当該直流電力が前記インバータ回路で交流電力へ変換されるように構成した電力変換装置
    において、
    第1の昇圧回路の2次側と前記インバータ回路との間の結線に第1の昇圧回路の2次側
    の出力を前記インバータ回路と蓄電池とのいずれかに切換えて出力する第1の切換スイッ
    チを介在させると共に、
    第1の昇圧回路の1次側と当該昇圧回路に対応する太陽電池ストリングとの間の結線に
    第1の昇圧回路の1次側への入力を前記太陽電池ストリングと前記インバータ回路とのい
    ずれかに切換える第2の切換スイッチを介在させ、第1の昇圧回路を1次側と2次側との
    間で双方向へ昇圧可能な昇圧回路で構成し、第2の昇圧回路を1次側から2次側へ片方向
    に昇圧可能な昇圧回路で構成し、前記インバータ回路を直流と交流との間で双方向に変換
    可能な変換回路で構成することを特徴とする電力変換装置。
  2. 少なくとも第1の昇圧回路及び第2の昇圧回路を備え、太陽光パネルを直列につなげた
    夫々の太陽電池ストリングに対応してこれら昇圧回路の夫々の1次側が結線され、第1の
    昇圧回路及び第2の昇圧回路は夫々対応する前記太陽電池ストリングから供給される直流
    電力を昇圧し夫々の2次側から単一のインバータ回路へ当該昇圧後の直流電力を供給し、
    当該直流電力が前記インバータ回路で交流電力へ変換されるように構成した電力変換装置
    において、
    第1の昇圧回路の1次側に結線される太陽電池ストリンスグから第1の昇圧回路の1次
    側へ供給される直流電力の電圧を第1の昇圧回路で昇圧又は降圧しこの第1の昇圧回路の
    2次側から出力される昇圧又は降圧した後の直流電力を蓄電池へ供給可能とする充電回路
    と、前記蓄電池から出力される放電電力を第1の昇圧器の1次側へ供給し当該第1の昇圧
    器で昇圧された後の直流電力をこの第1の昇圧回路の2次側から出力して前記インバータ
    回路へ供給可能とする放電回路とを備えることを特徴とする電力変換装置。
  3. 前記交流電力を前記インバータ回路で整流し平滑した直流電力を第1の昇圧回路の1次
    側へ供給する結線、及び前記直流電力の電圧を第1の昇圧回路で昇圧又は降圧した直流電
    力を前記蓄電池へ供給可能とする結線を有する交流充電回路とを備えることを特徴とする
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 太陽光パネルを直列につなげた太陽電池ストリングに対応して接続され1次側に供給さ
    れる直流電力を昇圧する直流昇圧回路を前記太陽電池のストリングの数に基づき複数備え
    、これら複数の直流昇圧回路の2次側から出力される直流出力を交流電力に変換するイン
    バータ回路を備えた電力変換装置において、
    複数の直流昇圧回路の内少なくとも1つの直流昇圧回路の2次側からの出力を当該直流
    昇圧回路に対応する太陽電池ストリングの出力電圧を調節して制御し前記蓄電池の充電に
    用いる充電回路と、前記蓄電池の出力を前記直流昇圧回路の1次側に供給して昇圧した出
    力を前記直流昇圧回路の2次側から前記インバータ回路へ供給する放電回路とを備えるこ
    とを特徴とする電力変換装置。
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