JP2017172332A - エンジン - Google Patents

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健二 塩谷
Kenji Shiotani
健二 塩谷
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Abstract

【課題】尿素水を原料とした白色生成物の析出を抑制して、窒素酸化物及びアンモニアの排出量を減少するエンジンを提供する。【解決手段】エンジン10は、排気ガスGが流れる排気通路14と、この排気通路14に配置された尿素水噴射弁15と、この尿素水噴射弁15よりも排気ガスGの流れに関して下流側に配置された選択的還元触媒装置16とを備え、選択的還元触媒装置16よりも上流側の排気通路14の内部に、尿素水噴射弁15の噴射部18から噴射された尿素水Uが衝突する衝突体20を備えて、その噴射された尿素水Uが衝突する衝突面21が、繊維22で覆われている。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに関し、より詳細には、窒素酸化物及びアンモニアの排出量を減少するエンジンに関する。
尿素水噴射弁から噴射された尿素水から加水分解されたアンモニアを還元剤として、選択的還元触媒装置で排気ガス中の窒素酸化物を還元するエンジンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このエンジンは、排気の流れの外側に尿素水噴射弁と衝突部とを配置して、尿素水噴射弁から噴射された尿素水が衝突部に衝突することで、尿素水の微粒子化を促進しつつ、その衝突部による排気抵抗の上昇を抑制している。
しかし、噴射弁から噴射される尿素水の量が多かったり、排気通路を流れる排気ガスの流量が少なかったりすると、噴射された尿素水が拡散せずに、排気通路の内壁面や衝突部の壁面に付着する。その付着した尿素水から、尿素、メラミン、シアヌル酸、ビウレットなどが固体化した白色生成物が析出する。
白色生成物が析出すると、その分、尿素水が加水分解されていないことになり、アンモニアの生成量が少なくなる。また、排気ガスの温度が上昇してその析出した白色生成物が熱分解するとアンモニアが生成される。つまり、この白色生成物が析出することで、選択的還元触媒装置に供給されるアンモニアの量が過少になったり、過多になったりする。この結果として、選択的還元触媒装置における窒素酸化物の還元率が低下したり、選択的還元触媒装置を通過するアンモニア量が増加したりする問題があった。
特開2009−74455号公報
本発明の目的は、尿素水を原料とした白色生成物の析出を抑制して、窒素酸化物及びアンモニアの排出量を減少するエンジンを提供することである。
上記の目的を達成する本発明のエンジンは、排気ガスが流れる排気通路と、この排気通路に配置された尿素水噴射弁と、この尿素水噴射弁よりも排気ガスの流れに関して下流側に配置された選択的還元触媒装置と、を備え、前記尿素水噴射弁が、一端部に噴射部を有しており、その噴射部から前記排気通路の内部に尿素水を噴射して、前記選択的還元触媒装置が、噴射された尿素水から分解されたアンモニアを還元剤として窒素酸化物を還元する構成にしたエンジンにおいて、前記選択的還元触媒装置よりも上流側の前記排気通路の内部に、前記噴射部から噴射された尿素水が衝突する衝突体を備えて、この衝突体の尿素水が衝突する衝突面の少なくとも一部又は全部が、繊維で覆われていることを特徴とする。
このエンジンによれば、尿素水噴射弁から噴射された尿素水は、衝突体の衝突面に衝突する。次いで、その衝突した尿素水は、毛細管現象により、衝突面を覆う多数の繊維に浸透する。そして、繊維に浸透した尿素水は、液滴の状態よりも表面積が大きくなることで
、揮発性が向上するので、加水分解が促進される。これにより、尿素水が排気通路の壁面に直接、付着することを防止しつつ、尿素水からのアンモニアの生成が促進されるので、尿素水を原因とする白色生成物の析出を抑制できる。
このように、白色生成物の析出を抑制することで、選択的還元触媒装置に最適な量のアンモニアが供給されるので、アンモニアが過不足なく還元剤として機能して、選択的還元触媒装置における窒素酸化物の還元率を向上できる。したがって、選択的還元触媒装置を通過して大気へと排出される排気ガスに含有される窒素酸化物及びアンモニアの排出量を減少することができる。
また、このエンジンは、前記繊維に、尿素を分解する尿素分解触媒が定着していることが望ましい。この尿素分解触媒により、繊維に浸透した尿素水の加水分解が、より促進されるので、白色生成物の析出の抑制には有利になる。
本発明の第一実施形態のエンジンを例示する構成図である。 図1のIIで示した範囲の拡大断面図である。 噴射方向から見た面を正面とした衝突体の斜視図である。 図3のIVで示した範囲の拡大図である。 本発明の第二実施形態のエンジンにおける衝突体を例示する斜視図である。 本発明の第三実施形態のエンジンにおける選択的還元触媒装置よりも上流側の排気通路の内部を例示する拡大断面図である。 本発明の第四実施形態のエンジンにおける選択的還元触媒装置よりも上流側の排気通路の内部を例示する拡大断面図である。 本発明の第五実施形態のエンジンにおける選択的還元触媒装置よりも上流側の排気通路の内部を例示する拡大断面図である。
以下に、本発明のエンジンについて実施形態に基づいて説明する。以下、図中では、wが排気ガスGの流方向を、xが噴射部18から噴射される尿素水Uの噴射方向を、yがその噴射方向に直交する方向、zが奥行き方向をそれぞれ示している。
図1〜図4に例示する第一実施形態のエンジン10はディーゼルエンジンである。図1に示すように、エンジン10は、複数の直列に配置された気筒11を有したエンジン本体12と、このエンジン本体12から気筒11で燃料が燃焼して生じた排気ガスGがエキゾーストマニホールド13を経由して流れ込む排気通路14とを備えている。
排気通路14は、円筒管で構成されていて、排気ガスGの流方向wに向って順に、尿素水噴射弁15と選択的還元触媒装置16とが配置されている。なお、図1における白抜き矢印が排気ガスGの流方向wを示している。
尿素水噴射弁15は、一端部に噴射口17が形成された噴射部18を有しており、排気通路14に少なくともその噴射部18を含む部分が挿通されている。選択的還元触媒装置16は、多孔質セラミック担体にゼオライト等を担持して形成されている。
排気ガスGに含有される窒素酸化物を浄化するときに、信号線を介して尿素水噴射弁15に接続された制御装置19の制御により、尿素水噴射弁15は、噴射部18から所定の噴射方向xに尿素水Uを噴射する。その噴射された尿素水Uは、排気ガスGの熱により加水分解されて、アンモニアが生成される。選択的還元触媒装置16は、そのアンモニアを還元剤として、窒素酸化物を選択的に還元浄化する。
図2に示すように、選択的還元触媒装置16よりも上流側の排気通路14の内部において、尿素水噴射弁15は、流方向wに直交する排気通路14の径方向(上下方向)に対して下端部の噴射部18が流方向wに向って傾いて配置されている。つまり、尿素水Uの噴射方向xは、図中の左上から右下に向う方向になる。
噴射された尿素水Uは、様々な粒径の液滴として排気通路14の内部に存在する。図中では、U1は粒径が小さいものを示しており、U2は粒径が大きいものを示している。粒径が小さい尿素水U1は、慣性力が小さくなり、排気ガスGの流れに乗って流れるので、排気ガスG中に噴射方向xに関係なく拡散される。つまり、この尿素水U1は、アンモニアに加水分解され易い。一方、粒径が大きい尿素水U2は、慣性力が大きいことから、排気ガスG中に拡散されずに、排気ガスGの流れに抗して噴射方向xに直進する。この尿素水U2が、排気通路14の壁面に衝突すると、この壁面に付着して白色生成物が析出される。なお、噴射方向xは、一つの噴射口17から尿素水U2が奥行き方向zの側面視で放射状に噴射される場合は、それぞれの尿素水U2の直進する方向の平均方向とする。また、噴射部18に複数の噴射口17が形成されている場合も同様である。
そこで、図2、3に示すように、エンジン10は、選択的還元触媒装置16よりも上流側の排気通路14の内部に、その噴射部18から噴射された尿素水Uが衝突する衝突体20を備えている。そして、その衝突面21は、繊維22で覆われている。
衝突体20は、噴射部18から尿素水Uの噴射方向xに離間した位置に配置されていて、慣性力により噴射方向xに直進する尿素水U2が衝突する。具体的に、衝突体20は、噴射方向xに対向する衝突面21を有しており、この衝突面21に、慣性力により噴射方向xに直進する尿素水U2が衝突する。
衝突面21は、噴射方向xに垂直なyz面、つまり、噴射方向xが垂線方向になる面であって、噴射方向xからの正面視で、矩形に形成されている。また、衝突面21は、この衝突面21から衝突体20の反対面まで貫通する貫通孔が形成されていない無孔面である。なお、この実施形態では、正面視において、衝突面21が矩形に形成されているが、衝突面21の形状はこれに限定されない。
衝突面21は、噴射方向xの正面投影面積が、尿素水噴射弁15から噴射される尿素水U2の拡散面積と等しくなることが好ましい。尿素水U2の拡散面積は、噴射部18から離間する距離が離れる程に、大きくなる。したがって、衝突面21の正面投影面積も噴射部18から離間する距離が離れる程、大きくするとよい。
衝突面21は、排気ガスGの流方向wから見た流方向投影面積が、排気通路14の断面積よりも小さいことが好ましい。衝突面21の流方向投影面積は、小さいほど、排気通路14の排気抵抗の増加を抑制できる。
衝突面21は、その全域が多数の繊維22で覆われている。繊維22は、ガラス繊維やアルミナ繊維などの高耐熱性繊維であって、排気ガスGが700度以上の高温になってもその形状が維持される繊維である。
なお、この実施形態では、衝突面21の全域が多数の繊維22で覆われているが、衝突面21の少なくとも下端部の領域を含む領域が、多数の繊維22で覆われていればよい。例えば、衝突面21が水平に対して傾いている場合には、衝突した尿素水Uがその傾きにより下方に向かって垂れることから、衝突面21の下端部が多数の繊維22で覆われていればよい。また、衝突面21の全域に、繊維22の塊を点在させてもよい。但し、衝突面
21の全域が多数の繊維22で覆われることで、衝突した尿素水Uの全てを毛細管現象により繊維22に浸透させることが可能になり、尿素水Uの分解に有利になる。
衝突体20について詳しく説明すると、衝突体20は、衝突面21を有している衝突板23と、その衝突面21に固定されている不織布24と、衝突板23の衝突面21の反対側の面に固定された固定部材25とを有している。
衝突板23は、固定部材25を介して排気通路14の内壁に固定されていて、噴射方向xが板厚方向になる金属製の板材で構成されている。衝突板23は、奥行き方向zからの側面視で、排気通路14の管径方向(上下方向)に対して上方が排気ガスGの流方向wに向って傾いて、衝突面21が噴射方向xに対して対向している。
衝突板23は、噴射部18から噴射方向xに離間した位置であればよい。但し、衝突板23が噴射部18の直前まで近接すると、衝突体20に尿素水U1が衝突して、尿素水U1の拡散が抑制されるおそれがある。また、噴射部18から排気通路14の内壁まで遠く離すと、衝突面21の正面投影面積を大きくする必要がある。そこで、衝突体20は、粒径の小さい尿素水U1が拡散可能で、且つ粒径の大きい尿素水U2が衝突可能な位置に配置されることが望ましい。この実施形態では、排気通路14の中央部がその位置になる。
図3に示すように、衝突板23は、衝突面21が起伏しており、噴射方向xの逆方向に突出し、噴射方向xに窪んでうねる波型に形成されている。具体的には、上方から下方に向かって、噴射方向xの逆方向に突出する突出部26aと、噴射方向xに窪んでいる窪み部26bとが互い違いに配置されている。これにより、衝突面21の表面積が増えるので、繊維22に浸透する尿素水U2の量を増加することができる。
不織布24は、繊維22を機械的、あるいは化学的な作用によって接着又は絡み合わせる事で布にしたもので、繊維22が集積した状態で、シート状に形成されている。なお、この実施形態では、不織布24を用いたが、繊維22を織って形成した織布を用いてもよい。但し、繊維22が耐熱性の高いガラス繊維やアルミナ繊維の場合は、それらを織ることは容易でないことから、不織布24を用いることが好ましい。
図4に示すように、衝突体20は、繊維22に定着されて尿素水Uを加水分解する尿素分解触媒27を有している。尿素分解触媒27は、酸化チタンをベースとして、酸化バナジウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化タングステンなどを添加したものが例示できる。
次に、衝突体20の機能について説明する。尿素水噴射弁15から尿素水Uが噴射されると、粒径の小さい尿素水U1は拡散し、排気ガスG中で加水分解される。一方、粒径の大きい尿素水U2は慣性力により噴射方向xに直進する。次いで、その尿素水U2が衝突体20の衝突面21に衝突する。
衝突した尿素水U2は、毛細管現象によって、衝突面21を覆う多数の繊維22の先端まで浸透する。次いで、繊維22に浸透した尿素水U2は、液滴の状態よりも表面積が大きくなることで、揮発性が向上し、水分が蒸発して、加水分解が促進される。
さらに、水分が蒸発した尿素が、繊維22に定着された尿素分解触媒27により加水分解されて、アンモニアが生成される。そして、生成されたアンモニアは揮発してガスとなり、排気ガスGと共に選択的還元触媒装置16に供給される。
このように、このエンジン10は、噴射された尿素水U2を衝突体20に衝突させるこ
とで、排気通路14の内壁に尿素水U2が直接、付着することを防止できる。さらに、衝突体20に衝突した尿素水U2を、衝突面21を覆う多数の繊維22に毛細管現象により浸透させて、揮発性を向上することで、加水分解を促進して、白色生成物の析出を抑制できる。その上、繊維22に尿素分解触媒27を定着させることで、繊維22に浸透して水分が蒸発した状態の尿素をその尿素分解触媒27により加水分解することができるので、白色生成物の析出をより効果的に抑制することが可能になる。
そして、白色生成物の析出を抑制することで、選択的還元触媒装置16に最適な量のアンモニアが供給されるので、アンモニアが過不足なく還元剤として機能して、選択的還元触媒装置16における窒素酸化物の還元率を向上できる。したがって、選択的還元触媒装置16を通過して大気へと排出される排気ガスGに含有される窒素酸化物及びアンモニアの排出量を減少することができる。
この実施形態では、排気通路14の所定の位置に衝突体20を配置するだけで、衝突体20が、自動的に白色生成物の析出を抑制するように機能する。そのため、排気ガスGの温度を検出する装置や電力など動力が不要になるので、装置の重厚長大化を抑制できる。
また、この実施形態では、排気ガスGが、衝突面21に衝突することで、衝突体20の流方向wの後方には、排気ガスGの流れに乱れが発生する。これにより、尿素水U、あるいはアンモニアの分散がより向上する。特に、衝突板23を排気通路14の中央部に配置することで、流れの乱れによる分散を効果的に向上することが可能になる。
図5に例示する第二実施形態のエンジン10は、第一実施形態に対して衝突面21の噴射方向xからの正面視の形状が異なり、また、起伏の形状も異なっている。具体的に、第二実施形態の衝突面21は、噴射方向xからの正面視で、円形に形成されている。また、衝突面21は、噴射方向xと逆方向に突出する複数の突出部26cが等間隔、あるいは不等間隔に配置されている。この突出部26cは、衝突面21から噴射方向xに対向する方向の一端部が球状に形成されている。
このように、衝突面21の正面視の形状を円形にすることで、流方向投影形状も円形に近づくので、流方向投影面積を小さくすることできる。これにより、排気ガスGの排気抵抗の抑制に有利になる。また、突出部26cにより、衝突面21の表面積が増えるので、繊維22に浸透する尿素水U2の量を増加することができる。
図6に例示する第三実施形態のエンジン10は、第一実施形態の構成に加えて、衝突体20が、衝突面21を温めるヒータ28と、排気ガスGの温度を検知する温度センサ29とを有している。
ヒータ28は、電熱ヒータであって、衝突板23の衝突面21の反対側の面に固定されており、信号線を介して制御装置19に接続されている。なお、ヒータ28は、衝突板23の内部に埋められてもよく、この電熱ヒータが衝突面21を形成してもよい。
温度センサ29は、信号線を介して制御装置19に接続されている。なお、温度センサ29の代わりに、衝突面21の温度を直接的に検知するセンサを用いてもよい。
以下に、このエンジン10の制御方法を、制御装置19の機能として説明する。まず、温度センサ29が排気ガスGの温度を検知する。次いで、制御装置19が、その温度が予め設定された閾値以上か否かを判定する。閾値は、尿素の加水分解が促進される温度を判定可能な値に設定されており、例えば、90度〜100度に設定されている。
次いで、温度が閾値未満と判定すると、制御装置19が、ヒータ28に通電する。これにより、ヒータ28によって、衝突面21の温度を上昇する。そして、衝突面21の温度が上昇して、尿素の加水分解が促進される温度以上になると、尿素が加水分解してアンモニアが生成される。衝突面21の温度は、尿素の加水分解が促進される温度以上に維持されていればよい。つまり、排気ガスGの温度が閾値以上になると、ヒータ28への通電は停止される。
このような制御を行うようにしたことで、衝突体20の衝突面21の温度を、尿素の加水分解が促進される温度に維持することができる。つまり、この実施形態では、繊維22に定着された尿素分解触媒27と、衝突面21の温度上昇との両方の作用により、尿素の加水分解が促進されるので、白色生成物の析出をより効果的に抑制できる。
なお、ヒータ28を用いる場合は、繊維22に尿素分解触媒27を定着しなくてもよい。
図7に示す第四実施形態のエンジン10は、上記の実施形態とは噴射方向xが異なっている。具体的に、選択的還元触媒装置16よりも上流側の排気通路14の内部において、尿素水噴射弁15は、下端部の噴射部18が、排気通路14の管径方向(上下方向)に向いて配置されている。これに伴って、衝突面21は、排気通路14の内壁に対向している。つまり、尿素水Uの噴射方向xは、図中の上方から下方に向う方向になり、衝突面21は、図中の下方から上方に向かう方向に向いている。
これにより、上記の実施形態よりも、排気ガスGの流方向wに対する衝突体20の流方向投影面積が減少することで、排気ガスGの排気抵抗の低減には有利になる。
図8に示す第五実施形態のエンジン10は、上記の実施形態とは噴射方向xが異なっている。具体的に、排気通路14は、長手方向中途位置で屈曲しており、尿素水噴射弁15が、その屈曲部に配置されている。排気ガスGの流方向wは、この屈曲部で変化している。選択的還元触媒装置16よりも上流側の排気通路14の内部で、尿素水噴射弁15は、一端部の噴射部18が排気ガスGの流方向wに向いて配置されている。これに伴って、衝突面21は、排気ガスGの流方向wの逆方向に向いている。つまり、尿素水Uの噴射方向xは、排気ガスGの流方向wになり、衝突面21は、流方向wに対向しいる。
このように、噴射方向xが排気ガスGの流方向wになると、衝突面21が流方向wに対向するので、衝突面21により尿素水Uがより拡散する。また、屈曲部においては、排気ガスGの流れに乱れが発生する。したがって、衝突面21による拡散と流れの乱れの両方が作用することで、尿素水U、あるいはアンモニアの分散がより向上する。
なお、上記の実施形態においては、エンジン10としてディーゼルエンジンを例に説明したが、ガソリンエンジンや、液化ガスを燃料とするエンジンにも適用可能である。また、排気ガスGの浄化装置として、選択的還元触媒装置16の上流側に排気ガスGに含有される粒子状物質を捕集する捕集フィルタや、炭化水素などを酸化する酸化触媒装置を配置してもよい。さらに、選択的還元触媒装置16の下流側にアンモニアを吸蔵する触媒装置を配置してもよい。
また、尿素水噴射弁15は、排気通路14に噴射部18が挿通されていればよく、排気通路14の一部の内壁を窪ませて形成した空間に配置されてもよい。この場合に、衝突体20もその空間に配置される場合もあるが、その場合でも、上述したように機能する。
また、上記の実施形態では、尿素水噴射弁15と衝突体20とが、選択的還元触媒装置
16の直前に配置された例を説明したが、それらは選択的還元触媒装置16から流方向wの反対方向により離間させてもよい。例えば、尿素水噴射弁15と衝突体20とが図示しないターボチャージャよりも上流側に配置されてもよい。
衝突体20は、衝突板23以外で構成することも可能である。例えば、奥行き方向zから見た側面視で、排気ガスGの流方向wに対して流線形状の立体で構成されてもよい。また、衝突面21においては、半球面などで構成してもよい。
また、衝突体20は、衝突面21が上記の実施形態のように無孔面で形成されることが好ましいが、無孔面に限定されない。例えば、尿素水噴射弁15と選択的還元触媒装置16との間に配置された撹拌装置で構成されてもよい。攪拌装置は、排気通路14の内部を閉鎖及び開放する弁体を有し、その弁体に排気ガスGが通過可能な貫通孔が設けられているものや、弁体に排気ガスGを撹拌する複数の攪拌翼が設けられているものが例示できる。但し、衝突面21が無孔面であれば、粒子の大きい尿素水U2が必ずその衝突面21に衝突することになり、排気ガスGの流量が少ない場合もで、白色生成物の析出を確実に防止することができる。
10 エンジン
14 排気通路
15 尿素水噴射弁
16 選択的還元触媒装置
18 噴射部
20 衝突体
21 衝突面
22 繊維
x 噴射方向

Claims (7)

  1. 排気ガスが流れる排気通路と、この排気通路に配置された尿素水噴射弁と、この尿素水噴射弁よりも排気ガスの流れに関して下流側に配置された選択的還元触媒装置と、を備え、前記尿素水噴射弁が、一端部に噴射部を有しており、その噴射部から前記排気通路の内部に尿素水を噴射して、前記選択的還元触媒装置が、噴射された尿素水から分解されたアンモニアを還元剤として窒素酸化物を還元する構成にしたエンジンにおいて、
    前記選択的還元触媒装置よりも上流側の前記排気通路の内部に、前記噴射部から噴射された尿素水が衝突する衝突体を備えて、
    この衝突体の尿素水が衝突する衝突面の少なくとも下端部の領域を含む領域又は全域が、繊維で覆われていることを特徴とするエンジン。
  2. 前記衝突体が、前記噴射部から尿素水の噴射方向に離間した位置に配置されて、前記衝突面が、その噴射方向に対向する方向に向けられている請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記衝突体が、前記衝突面を有した衝突板と、前記繊維が集積してシート状に形成された不織布とを有しており、その不織布が前記衝突面を覆っている請求項1又は2に記載のエンジン。
  4. 前記繊維に、尿素を分解する尿素分解触媒が定着している請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン。
  5. 前記衝突体が、前記衝突面を温めるヒータを有している請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジン。
  6. 前記衝突面が、起伏している請求項1〜5のいずれか1項に記載のエンジン。
  7. 前記衝突面の排気ガスの流方向の投影面積が、前記排気通路の断面積よりも小さい請求項1〜6のいずれか1項に記載のエンジン。
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