JP2017170208A - 遊技機 - Google Patents

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博史 濱口
Hiroshi Hamaguchi
博史 濱口
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Abstract

【課題】遊技への注目度を高めることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技領域に設けられた作動口38,39に遊技球が入賞したことに基づいて主制御装置にて当否抽選が行われ、当該当否抽選において所定の抽選結果となった場合には遊技領域に設けられた可変入賞装置112,113への入賞を可能とする開閉実行モードへ遊技状態が移行する。この場合に、第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113は共に開放対象となった場合に入賞することがその後の開放の条件となっているが、遊技領域の複数の流下範囲のうちそれぞれ異なる流下範囲に設けられている。そして、所定の開閉実行モードでは、特定タイミングで第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113のうちいずれを開放させるかの抽選が行われ、その抽選結果に対応した側が開放される。
【選択図】 図22

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される(例えば特許文献1参照)。
上記パチンコ機では、当たり遊技状態の移行当選となる前においては、始動入球部への入球が発生した場合にその抽選結果が当たりか否かに遊技者の関心が集中し易く、当たり遊技状態の移行当選となった後においては、どれだけ遊技球を獲得できるかに遊技者の関心が集中し易い。
特開2004−81853号公報
ここで、上記例示等のようなパチンコ機は遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段と、
前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
を備えている遊技機において、
前記可変入球手段として、第1可変入球手段と、第2可変入球手段と、を備え、
当該遊技機は、前記第2可変入球手段に入球した遊技球が遊技球検知手段により検知された場合にその後に遊技者に利益を付与する利益付与手段を備え、
前記第1可変入球手段への遊技球の入球の有無が前記利益付与手段による前記利益の付与に影響を与えない構成であり、
当該遊技機は、
前記可変入球制御が実行される状態として、所定の開放回において前記第1可変入球手段が前記可変入球制御の対象となり、その次の開放回において前記第2可変入球手段が前記可変入球制御の対象となる特定遊技状態に遊技状態を移行させる手段と、
前記所定の開放回において、その後に前記第2可変入球手段に遊技球を入球させるべき状況となることを遊技者に認識可能とさせるための報知を開始させる手段と、
を備え、
前記第2可変入球手段が前記可変入球制御の対象となる場合において当該第2可変入球手段が前記開状態に維持される上限期間が複数種類設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す正面図。 (a)遊技盤の構成を示す正面図、(b)第1可変入賞装置を説明するための縦断面図、(c)第2可変入賞装置を説明するための縦断面図。 (a)〜(j)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図。 (a),(b)図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図。 (a)低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図、(b)高確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図。 (a)第1振分テーブルを説明するための説明図、(b)第2振分テーブルを説明するための説明図。 主制御装置のMPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される作動口用の入賞処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される通常処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される遊技回制御処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行されるデータ設定処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される変動開始処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開放処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される開閉実行モード終了時の移行処理を示すフローチャート。 音声発光制御装置のMPUにて実行される演出決定処理を示すフローチャート。 各種遊技結果の内容を説明するための説明図。 開閉実行モードの内容を説明するためのタイミングチャート。 第2の実施形態における遊技盤の構成を示す正面図。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開放処理を示すフローチャート。 音声発光制御装置のMPUにて実行される遊技回用の演出決定処理を示すフローチャート。 各種遊技結果の内容を説明するための説明図。 開閉実行モードの内容を説明するためのタイミングチャート。 第3の実施形態における遊技盤の構成を示す正面図。 回転体ユニットの分解斜視図。 (a)第1振分テーブルを説明するための説明図、(b)第2振分テーブルを説明するための説明図。 主制御装置のMPUにて実行される遊技状態移行処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開閉処理を示すフローチャート。 主制御装置のMPUにて実行される大入賞口開放処理を示すフローチャート。 開閉実行モードの内容を説明するためのタイミングチャート。 第4の実施形態における主制御装置のMPUにて実行される継続判定用処理を示すフローチャート。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。遊技機本体12は、内枠(図示略)と、その内枠の前方に配置される前扉枠14と、内枠の後方に配置される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
遊技機本体12のうち内枠が、左右両側部のうち一方を支持側として外枠11に回動可能に支持されている。また、内枠には、前扉枠14が回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能とされている。また、内枠には、裏パックユニットが回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置(図示略)が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
内枠の前面側全体を覆うようにして設けられた前扉枠14には、後述する遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部21が形成されている。窓部21は、略楕円形状をなし、窓パネル22が嵌め込まれている。窓パネル22は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよい。
窓部21の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部23が窓部21の上方に設けられている。また、表示ランプ部23の左右両側には、遊技状況に応じた効果音などが出力されるスピーカ部24が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部25と下側膨出部26とが上下に並設されている。上側膨出部25内側には上方に開口した上皿25aが設けられており、下側膨出部26内側には同じく上方に開口した下皿26aが設けられている。上皿25aは、裏パックユニットに設けられた払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿26aは、上皿25a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
前扉枠14において下皿26aの右方には、発射ハンドル27が設けられている。発射ハンドル27が操作されることにより、内枠において遊技領域の下方に設けられた遊技球発射機構から遊技領域に向けて遊技球が発射される。この場合、発射ハンドル27の回転操作量を変更することで、遊技領域に向けて発射される遊技球の発射強度、すなわち発射の勢いが変更される。
遊技領域は、内枠に搭載された遊技盤31に形成されている。以下、遊技盤31の構成を図2に基づいて説明する。図2(a)は遊技盤20の正面図であり、図2(b)は遊技盤20に設けられた第1可変入賞装置36を説明するための縦断面図であり、図2(c)は遊技盤20に設けられた第2可変入賞装置37を説明するための縦断面図である。
遊技盤31の表面には、内レール部32と外レール部33とが取り付けられており、これら内レール部32及び外レール部33によって区画されるようにして遊技領域が形成されている。また、これら内レール部32及び外レール部33により遊技領域への遊技球の誘導レール34が構成され、遊技者が発射ハンドル27を回転操作したことにより遊技球発射機構から発射された遊技球は上記誘導レール34によって遊技領域の上部に案内される。
誘導レール34は、その出口部分が遊技領域の一方の側部において遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。そのため、遊技者による発射ハンドル27の回転操作量が大きくなるにしたがって、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、誘導レール34の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、誘導レール34の出口部分は、遊技領域の左側の側部に設けられている。
遊技盤31において遊技領域として区画される範囲には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口35,第1可変入賞装置36,第2可変入賞装置37,上作動口(第1始動入球部)38,下作動口(第2始動入球部)39,スルーゲート41、可変表示ユニット42、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口35、第1可変入賞装置36、第2可変入賞装置37、上作動口38及び下作動口39への入球が発生すると、それが遊技盤31の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口38への入球が発生した場合及び下作動口39への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口35への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、第1可変入賞装置36への入球が発生した場合及び第2可変入賞装置37への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口38に係る賞球個数よりも下作動口39に係る賞球個数が多いといったように、両作動口38,39の賞球個数が相違していてもよい。また、例えば第1可変入賞装置36に係る賞球個数よりも第2可変入賞装置37に係る賞球個数が多い、又は第2可変入賞装置37に係る賞球個数よりも第1可変入賞装置36に係る賞球個数が多いといったように、両可変入賞装置36,37の賞球個数が相違していてもよい。
その他に、遊技盤31の最下部にはアウト口45が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口45を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤31には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘46が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されずに当該遊技領域の流下を継続する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口45への遊技球の入球と明確に区別するために、第1可変入賞装置36、第2可変入賞装置37、上作動口38、下作動口39又はスルーゲート41への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口38及び下作動口39は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤31に設置されている。上作動口38及び下作動口39は共に上向きに開放されている。また、上作動口38が上方となるようにして両作動口38,39は鉛直方向に並んでいる。下作動口39には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物39aが設けられている。
電動役物39aは遊技盤31の背面側に搭載された電動役物駆動部39bに連結されており、当該電動役物駆動部39bにより駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物39aの閉鎖状態では遊技球が下作動口39に入賞できず、電動役物39aが開放状態となることで下作動口39への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口39への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物39aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物39aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口39自身の変位により行われる構成としてもよい。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材47に設けられている。装飾部材47は、遊技盤31の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材47の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル22と対向しており、さらに窓パネル22との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材47の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材47の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
メイン表示部43には、上作動口38への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第1結果表示部43aと、下作動口39への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第2結果表示部43bとが設定されている。なお、メイン表示部43に上記各結果表示部43a,43bの他に、ラウンド遊技に対応した開閉実行モードとなった場合(又は開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部が設けられていてもよい。
第1結果表示部43aでは、上作動口38への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口38への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。上作動口38への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部43aにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部43bでは、下作動口39への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口39への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。下作動口39への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部43bにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部43は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部43にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部44では、スルーゲート41への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート41への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート41への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口39に設けられた電動役物39aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット42には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置51が設けられている。また、可変表示ユニット42には、図柄表示装置51を囲むようにしてセンターフレーム52が配設されている。このセンターフレーム52は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置51の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面Gの視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置51は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置51は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった他の表示装置であってもよい。
図柄表示装置51では、上作動口38又は下作動口39への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部43の第1結果表示部43aにおいて変動表示が行われる場合及びメイン表示部43の第2結果表示部43bにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置51において変動表示が行われる。
図柄表示装置51の表示内容について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。図3は図柄表示装置51にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図4は図柄表示装置51の表示画面Gを示す図である。
図3(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図4(a)に示すように、図柄表示装置51の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図4(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
上作動口38又は下作動口39への入賞に基づいて表示画面Gにおいて遊技回用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
遊技回用の演出が終了する場合、後述する最有利結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の奇数の数字が付された図柄の組み合わせが形成され、後述する低確結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の偶数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。また、最有利結果及び低確結果のいずれとも異なる結果であって開閉実行モードへの移行に対応した遊技回であれば、同一の数字が付された図柄の組み合わせではないが、通常外れ結果の場合に選択されない図柄の組み合わせが形成される。開閉実行モードの内容や各遊技結果の内容については、後に説明する。
なお、いずれかの作動口38,39への入賞に基づいて、メイン表示部43及び図柄表示装置51にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
また、図柄表示装置51における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置51にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
センターフレーム52の前面側における左下側の領域には、第1結果表示部43a及び図柄表示装置51に対応した第1保留ランプ部53が設けられている。遊技球が上作動口38に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部53の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、センターフレーム52の前面側における右下側には、第2結果表示部43b及び図柄表示装置51に対応した第2保留ランプ部54が設けられている。遊技球が下作動口39に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留ランプ部54の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム52の上部には、役物用表示部44に対応した第3保留ランプ部55が設けられている。遊技球がスルーゲート41を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留ランプ部55の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部53〜55が図柄表示装置51の一部で表示される構成等であってもよい。
可変表示ユニット42よりも下方(すなわち、図柄表示装置51の表示画面Gよりも下方)に設けられた第1可変入賞装置36は、図2(b)に示すように、遊技盤31の背面側へと通じる第1大入賞口36aを備えているとともに、当該第1大入賞口36aを開閉する第1開閉扉36bを備えている。
第1開閉扉36bは第1可変入賞装置36として一体的に設けられた第1可変入賞駆動部36cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該第1可変入賞駆動部36cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。
また、第1可変入賞装置36には、第1大入賞口36aを介して第1可変入賞装置36に入賞した遊技球が必ず通過する位置に入賞用通過部36dが形成されており、さらに当該入賞用通過部36dの位置に検知部が存在するようにして可変入賞検知センサ36eが設けられている。当該可変入賞検知センサ36eによって第1可変入賞装置36に入賞した遊技球が個別に検知される。なお、可変入賞検知センサ36eとしては、電磁誘導型の近接センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
可変表示ユニット42よりも上方(すなわち、図柄表示装置51の表示画面Gよりも上方)に設けられた第2可変入賞装置37は、図2(c)に示すように、遊技盤31の背面側へと通じる第2大入賞口37aを備えているとともに、当該第2大入賞口37aを開閉する第2開閉扉37bを備えている。
第2開閉扉37bは第2可変入賞装置37として一体的に設けられた第2可変入賞駆動部37cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該第2可変入賞駆動部37cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。
また、第2可変入賞装置37には、第2大入賞口37aを介して第2可変入賞装置37に入賞した遊技球が必ず通過する位置に継続用通過部37dが形成されており、さらに当該継続用通過部37dの位置に検知部が存在するようにして継続入賞検知センサ37eが設けられている。当該継続入賞検知センサ37eによって第2可変入賞装置37に入賞した遊技球が個別に検知される。なお、継続入賞検知センサ37eとしては、磁気検知センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
ここで、第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37の遊技領域内における位置について説明する。
可変表示ユニット42は、その上下左右において遊技球の流下領域が確保されるように、遊技領域の中央側に配置されている。つまり、遊技領域には、遊技球の流下領域として、可変表示ユニット42の上方の流下領域31a、可変表示ユニット42の下方の流下領域31b、可変表示ユニット42の左方の流下領域31c及び可変表示ユニット42の右方の流下領域31dが存在する。なお、可変表示ユニット42の一部を構成するセンターフレーム52は、その上部から左右両側に亘る部分を構成する屋根ユニット56がパチンコ機10前方に延出しているため、センターフレーム52の下部に設けられたステージ57に導入される遊技球を除いて、遊技領域を流下する遊技球が可変表示ユニット42を横断又は縦断することはない。
第1可変入賞装置36は、上記のとおり可変表示ユニット42よりも下方に設けられており、この位置は下方の流下領域31bに該当する。ここで、上記各流下領域31a〜31dには、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって分散させるための分散部材が設けられているとともに、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって所定の方向に誘導するための誘導部材が設けられている。分散部材には釘46が含まれ、誘導部材には上記屋根ユニット56が含まれるとともに遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材47が含まれる。そして、上記分散部材及び上記誘導部材は、遊技球発射機構から発射された遊技球が遊技領域の上部におけるいずれの位置に到達したとしても第1可変入賞装置36に向けて流下することが可能なように設けられている。
第2可変入賞装置37は、上記のとおり可変表示ユニット42よりも上方に設けられており、この位置は上方の流下領域31aに該当する。但し、この位置は上方の流下領域31aにおいて横方向の中央寄りの位置となっている。したがって、遊技球発射機構から発射され上方の流下領域31aにおいて横方向の中央寄りから流下し始めた遊技球は第2可変入賞装置37に向けて流下することが可能であるが、遊技球発射機構から発射され上方の流下領域31aにおいて横方向の端部側から流下し始めた遊技球は第2可変入賞装置37に向けて流下することが不可となる。
上記のように第1可変入賞装置36への入賞は、上方の流下領域31aにおけるいずれの位置から遊技球が流下し始めたとしても発生し得るのに対して、第2可変入賞装置37への入賞は、上方の流下領域31aにおいて横方向の中央寄りの位置から遊技球が流下し始めた場合に発生し得る。つまり、上方の流下領域31aにおいて第1可変入賞装置36に向けた流下を可能とする到達位置の範囲の方が、第2可変入賞装置37に向けた流下を可能とする到達位置の範囲よりも広く設定されている。
但し、下方の流下領域31bにおいて第1可変入賞装置36よりも上方の位置には、上作動口38及び下作動口39が設けられている。したがって、第1可変入賞装置36への入賞を期待して遊技球の発射操作を行っている状況であっても、その遊技球が上作動口38又は下作動口39に入賞した場合には第1可変入賞装置36に到達することはない。特に、下作動口39の電動役物39aが開放状態である場合には、下方の流下領域31bに到達した遊技球は下作動口39に入賞する確率が高く、第1可変入賞装置36に入賞する確率は低くなる。一方、上方の流下領域31aには第2可変入賞装置37以外に入賞部が設けられておらず、上方の流下領域31aにおいて横方向の中央寄りの位置に到達した遊技球は第2可変入賞装置37に入賞し易い。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づいて説明する。
内枠の背面側には、主制御装置60と、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とが搭載されている。また、内枠の背面に対しては既に説明したとおり裏パックユニットが設けられており、当該裏パックユニットには、払出装置71を含む払出機構部と、払出制御装置70と、電源及び発射制御装置80とが搭載されている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。なお、主制御装置60において主制御基板61などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、当該MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM63と、そのROM63内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU62に対してROM63及びRAM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置70が接続されている。この場合に、停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置80が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種センサが接続されている。各種センサには、第1可変入賞装置36に設けられた可変入賞検知センサ36eと、第2可変入賞装置37に設けられた継続入賞検知センサ37eと、その他入賞検知センサ67a〜67dとが含まれている。また、その他入賞検知センサ67a〜67dには、一般入賞口35、上作動口38、下作動口39及びスルーゲート41といった入賞対応入球部に対して1対1で対応させて設けられた検知センサが含まれている。MPU62では、これら入賞検知センサ36e,37e,67a〜67dの検知結果に基づいて、各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU62では、上作動口38又は下作動口39への入賞に基づいて、各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置70及び音声発光制御装置90が接続されている。払出制御装置70には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置90には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置60と電気的に接続されている。
また、MPU62の出力側には、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bを開閉動作させる第1可変入賞駆動部36cと、第2可変入賞装置37の第2開閉扉37bを開閉動作させる第2可変入賞駆動部37cと、下作動口39の電動役物39aを開閉動作させる電動役物駆動部39bと、メイン表示部43と、役物用表示部44とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては第1大入賞口36aや第2大入賞口37aが開閉されるように、MPU62にて第1可変入賞駆動部36cや第2可変入賞駆動部37cの駆動制御が実行される。また、電動役物39aの開放状態当選となった場合には、電動役物39aが開閉されるように、MPU62にて電動役物駆動部39bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62においてメイン表示部43の表示制御が実行される。また、電動役物39aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において役物用表示部44の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源及び発射制御装置80とを中継し、また電源及び発射制御装置80から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置70は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置71により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置80にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRAM64に記憶保持用の電力が供給される。
また、電源及び発射制御装置80は遊技球発射機構81の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構81は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。この場合、遊技球発射機構81は、遊技盤31の誘導レール34に向けて延びる発射レールと、上皿25aに貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール34に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドと、を備えており、当該ソレノイドに対して電源及び発射制御装置80から駆動信号が供給されることで遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、MPU92が搭載された音声発光制御基板91を備えている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU92では、主制御装置60から受信したコマンドに基づき、各種ランプ部23,53〜55やスピーカ部24を駆動制御する。また、これらコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置100に送信する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置100と電気的に接続されている。
表示制御装置100は、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とがそれぞれ搭載された表示制御基板101を備えている。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP105は、図柄表示装置51に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP105はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置51に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置51に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM107は、図柄表示装置51に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置51の表示内容が変更される。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図6を用いて説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置51の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図6に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置51が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43の第1結果表示部43a及び第2結果表示部43b並びに図柄表示装置51における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口39の電動役物39aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファにおいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した各数値情報は、上作動口38又は下作動口39への入賞が発生した場合に、RAM64に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア64aに格納される。
保留球格納エリア64aは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の1組の組み合わせを格納可能な記憶容量に設定されており、上作動口38への遊技球の入賞に合わせて上記1組の組み合わせが時系列的に格納されていく。具体的には、各エリアRa1〜Ra4には、上作動口38への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの記憶エリアが設けられているため、上作動口38への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaには当該エリアに格納されている保留情報の数が書き込まれる保留情報数の記憶エリアが設けられている。
なお、上作動口38に係る保留情報の記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各記憶エリアRb1〜Rb4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の1組の組み合わせを格納可能な記憶容量に設定されており、下作動口39への遊技球の入賞に合わせて上記1組の組み合わせが時系列的に格納されていく。具体的には、各エリアRb1〜Rb4には、下作動口39への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの記憶エリアが設けられているため、下作動口39への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbには当該エリアに格納されている保留情報の数が書き込まれる保留情報数の記憶エリアが設けられている。
なお、下作動口39に係る保留情報の記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部43a,43bの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された各値を移動させるためのエリアである。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート41に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物39aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、電動役物39aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口39の電動役物39aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物39aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物39aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、役物用表示部44における1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口39への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口39よりも上作動口38への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口38よりも下作動口39への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口39への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート41への入賞に基づき役物用表示部44にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口38又は下作動口39に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64aに格納される。より詳しくは、上作動口38に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口39に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア63aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図7を用いて説明する。図7に示すように、当否テーブルとしては、図7(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図7(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図7(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図7(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。
なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるが、本パチンコ機10においては、外れ結果として、特別外れ結果(小当たり結果)と、通常外れ結果との2種類が設定されている。特別外れ結果及び通常外れ結果はいずれも当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならないが、特別外れ結果が開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、通常外れ結果は開閉実行モードへの移行契機とはならない。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口38又は下作動口39に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64aに格納される。より詳しくは、上作動口38に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口39に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM63における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルの内容について図8を用いて説明する。図8に示すように、振分テーブルとして、図8(a)の第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図8(b)の第2振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた保留情報に対して、すなわち上作動口38への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。第1振分テーブルでは、図8(a)に示すように、遊技結果の振分先として、低確結果(低確率対応の特別遊技結果)、少ラウンド高確結果(小ラウンド対応の潜伏高確率結果)、非明示分岐対応高確結果(多ラウンド対応の潜伏高確率結果)、明示分岐対応高確結果(明示高確率結果)、最有利結果(高確率対応の特別遊技結果)が設定されている。
上記各遊技結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36,37の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口39の電動役物39aにおけるサポートモード、という3つの条件の少なくともいずれかに差異が生じている。
これら条件のうち、(2)の抽選モードについて説明すれば、低確結果は、開閉実行モード前の抽選モードがいずれであっても、開閉実行モード後に抽選モードが低確率モードに設定される遊技結果である。当該低確率モードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは継続される。一方、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果、明示分岐対応高確結果及び最有利結果は、開閉実行モード前の抽選モードがいずれであっても、開閉実行モード後に抽選モードが高確率モードに設定される遊技結果である。当該高確率モードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは継続される。
また、(3)のサポートモードについて説明すれば、低確結果は、開閉実行モード前のサポートモードがいずれであっても、開閉実行モード後にサポートモードが高頻度サポートモードとなる遊技結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。また、少ラウンド高確結果及び非明示分岐対応高確結果は、開閉実行モード前のサポートモードをそのまま維持する遊技結果である。この場合に、開閉実行モード前のサポートモードが高頻度サポートモードであった場合には、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは維持される。また、明示分岐対応高確結果及び最有利結果は、開閉実行モード前のサポートモードがいずれであっても、開閉実行モード後にサポートモードが高頻度サポートモードとなる遊技結果である。当該高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは維持される。
なお、(1)の開閉実行モードの相違については後に詳細に説明する。
第1振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確結果に対応しており、「10〜14」が少ラウンド高確結果に対応しており、「15〜19」が非明示分岐対応高確結果に対応しており、「20〜24」が明示分岐対応高確結果に対応しており、「25〜29」が最有利結果に対応している。
一方、第2振分テーブルでは、図8(b)に示すように、遊技結果の振分先として、低確結果及び最有利結果のみが設定されている。そして、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確結果に対応しており、「10〜29」が最有利結果に対応している。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置51における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置51を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置51における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置51の表示画面Gに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置51の表示画面Gにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組み合わせが停止表示されない大当たり結果や特別外れ結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、通常外れ結果に対応した遊技回では、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置90において行われる。この場合、音声発光制御装置90では、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果に対応した遊技回の方が、通常外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置51にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43における表示継続時間と、図柄表示装置51における図柄の表示継続時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、メイン表示部43における変動表示の開始時及び図柄表示装置51による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置60内のMPU62にて遊技を進行させるために実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU62では、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図9のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU62により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。当該読み込み処理では、可変入賞検知センサ36e及び継続入賞検知センサ37eを含む、各種入賞検知センサ36e,37e,67a〜67dの状態を読み込み、これら各種入賞検知センサ36e,37e,67a〜67dの状態を判定して入賞検知情報を保存する処理を実行する。また、賞球の発生に対応した入賞検知センサ36e,37e,67a〜67dにおいて遊技球の入賞が検知されている場合には、払出制御装置70に対して賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定する。例えば、第1可変入賞装置36への入賞が検知されている場合や第2可変入賞装置37への入賞が検知されている場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを設定する。続くステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104ではスルーゲート41への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート41への入賞が発生していた場合には、電役保留エリア64cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。また、音声発光制御装置90に対して、役物保留記憶数と対応する第3保留ランプ部55を点灯させるための処理を実行する。
その後、ステップS105にて作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
上記ステップS105の作動口用の入賞処理について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS201では、遊技球が上作動口38に入賞(始動入賞)したか否かを判定する。上作動口38に入賞している場合には、ステップS202にて、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報の数を把握し、その把握した数を第1始動保留記憶数RaNとしてセットする。その後、ステップS205以降の処理を実行する。
一方、ステップS201にて遊技球が上作動口38に入賞していないと判定した場合には、ステップS203にて、遊技球が下作動口39に入賞(始動入賞)したか否かを判定する。下作動口39に入賞していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。下作動口39に入賞している場合には、ステップS204にて、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報の数を把握し、その把握した数を第2始動保留記憶数RbNとしてセットする。その後、ステップS205以降の処理を実行する。
ステップS205では、上述したステップS202又はステップS204にてセットした始動保留記憶数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本入賞処理を終了する。始動保留記憶数Nが上限値未満である場合には、ステップS206にて、対応する結果表示部用保留エリアの始動保留記憶数Nを1増加するように更新する。
続くステップS207では、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS206にて更新した保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、第1始動保留記憶数RaNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS206にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに格納する。
また、第2始動保留記憶数RbNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS206にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに格納する。
ステップS207の処理を実行した後は本入賞処理を終了する。なお、ステップS207の処理を実行した場合には、音声発光制御装置90に対して、始動保留記憶数と対応する第1保留ランプ部53又は第2保留ランプ部54を点灯させるための処理を実行する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図11のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS301〜S307の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS309,S310のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS301では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に送信する。また、遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置90に送信する。
続くステップS302では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS303では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置51による図柄の変動表示の設定及びメイン表示部43の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS304では、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
続くステップS305では、下作動口39に設けられた電動役物39aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM64の電役保留エリア64cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物39aを開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物39aの開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部44の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物39aによるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物39aが開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物39aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS306では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、発射ハンドル27に対して発射操作が行われていることに基づき電源及び発射制御装置80から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構81に設けられたソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。この場合、発射ハンドル27の回転操作量に応じた発射強度で遊技球が発射されるようにソレノイドが駆動制御される。
続くステップS307では、RAM64に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板65において停電の発生が確認され当該停電監視基板65からMPU62のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS308にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS309では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS310では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
一方、ステップ307にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS311以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS311では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS312にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS313にてRAM64のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS303の遊技回制御処理を図12のフローチャートを参照しながら説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS401にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS402以降の処理、すなわちステップS403〜ステップS405の遊技回開始用処理及びステップS406〜ステップS409の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口38,39への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS402にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS403〜ステップS405の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS403にて、保留球格納エリア64aの第1結果表示部用保留エリアRaと第2結果表示部用保留エリアRbとを参照し、両保留エリアRa,Rbに記憶されている保留情報の合計数CRNが「0」か否かを判定する。保留情報の合計数CRNが「0」である場合とは、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
保留情報の合計数CRNが「0」でない場合には、ステップS404にて、第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを遊技回の消化用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS405にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置51における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS404のデータ設定処理及びステップS405の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、データ設定処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
データ設定処理では、先ずステップS501にて、第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている第2始動保留記憶数RbNが「0」か否かを判定する。第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合にはステップS502〜ステップS506の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、第2始動保留記憶数RbNが「0」でない場合にはステップS507〜ステップS511の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、保留情報の合計数CRNが1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、第2始動保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち第2結果表示部43bについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1始動保留記憶数RaNが1以上であるか否かに関係なく、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを遊技回の消化用として設定するようにした。これにより、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口39に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先して消化されることとなる。
第1結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS502にて、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNを1減算するように更新する。続くステップS503では、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS504にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアRa1〜Ra4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRa1のデータをクリアすると共に、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS505では、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされている場合には、それをクリアし、セットされていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が第1結果表示部43a又は第2結果表示部43bのいずれであるかを特定するための情報である。
続くステップS506では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。この場合、今回のデータのシフトの対象となったエリアが、第1結果表示部用保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち上作動口38に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。当該シフト時コマンドが送信されることにより、音声発光制御装置90では、第1保留ランプ部53における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS507にて、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNを1減算するように更新する。続くステップS508では、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアRb1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS509にて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアRb1〜Rb4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRb1のデータをクリアすると共に、第2エリアRb2→第1エリアRb1、第3エリアRb3→第2エリアRb2、第4エリアRb4→第3エリアRb3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS510では、RAM64に第2結果表示部フラグが記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
続くステップS511では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。この場合、今回のデータのシフトの対象となったエリアが、第2結果表示部用保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち下作動口39に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。当該シフト時コマンドが送信されることにより、音声発光制御装置90では、第2保留ランプ部54における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
次に、変動開始処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
変動開始処理では、先ずステップS601にて、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードではない場合には、ステップS602にて低確率モード用の当否テーブル(図7(a)参照)をROM63から読み出し、高確率モードである場合には、ステップS603にて高確率モード用の当否テーブル(図7(b)参照)をROM63から読み出す。
その後、ステップS604にて当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が、ステップS602又はステップS603にて読み出した当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている数値情報と一致しているか否かを判定するとともに、大当たり数値情報と一致していない場合には特別外れ用の数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS605では、ステップS604における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS606に進む。
ステップS606では、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。第2結果表示部フラグがセットされていない場合には、今回の変動開始処理が上作動口38に係る保留情報が遊技回の消化対象となったことに基づき実行されていることを意味するため、ステップS607にて第1振分テーブル(図8(a)参照)をROM63から読み出す。一方、第2結果表示部フラグがセットされている場合には、今回の変動開始処理が下作動口39に係る保留情報が遊技回の消化対象となったことに基づき実行されていることを意味するため、ステップS608にて第2振分テーブル(図8(b)参照)をROM63から読み出す。
その後、ステップS609にて振分判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2に係る数値情報が、ステップS607又はステップS608にて読み出した振分テーブルにおいて大当たり結果の種類に対応させて定められている数値範囲のいずれに該当しているかを特定する。
続くステップS610では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部43の第1結果表示部43a又は第2結果表示部43bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部43に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS610では、ステップS609にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM64に記憶する。
続くステップS611では、ステップS609にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM64にセットする処理を実行する。具体的には、低確結果であることを特定した場合には低確結果フラグをセットし、少ラウンド高確結果であることを特定した場合には少ラウンド高確結果フラグをセットし、非明示分岐対応高確結果であることを特定した場合には非明示フラグをセットし、明示分岐対応高確結果であることを特定した場合には明示フラグをセットし、最有利結果であることを特定した場合には最有利フラグをセットする。なお、以下の説明において、各種大当たり結果であるか否かの判定は、RAM64に対応するフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
一方、ステップS605にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS612にて、ステップS604における当否判定処理の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS613に進む。
ステップS613では、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部43の第1結果表示部43a又は第2結果表示部43bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている特別外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。続くステップS614では、特別外れフラグをRAM64にセットする。
また、ステップS612にて、特別外れ結果ではないと判定した場合には、ステップS615にて、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部43の第1結果表示部43a又は第2結果表示部43bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている通常外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び特別外れ結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS611、ステップS614及びステップS615のいずれかの処理を実行した後は、ステップS616にて、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
かかる処理では、RAM64の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置51にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が最有利結果又は低確結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、最有利結果及び低確結果のいずれでもない場合であっても、その他の大当たり結果及び特別外れ結果ではなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報を上記表示継続時間カウンタにセットする。ちなみに、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における表示継続時間情報は、上作動口38に係る保留情報が遊技回の消化対象となっている場合には当該上作動口38に係る保留情報の数が多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されており、下作動口39に係る保留情報が遊技回の消化対象となっている場合には当該下作動口39に係る保留情報の数が多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い表示継続時間が選択されるようにリーチ非発生用表示継続時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留情報の数やサポートモードに応じて表示継続時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における表示継続時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、特別外れ結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の通常外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた表示継続時間の振分が行われることとなる。
ステップS616にて、表示継続時間の設定処理を実行した後は、ステップS617にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、表示継続時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、低確結果の情報、少ラウンド高確結果の情報、非明示分岐対応高確結果の情報、明示分岐対応高確結果の情報、及び最有利結果の情報が含まれる。
ステップS617にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。これらコマンドを受信したことによる音声発光制御装置90における処理については、後に説明する。
ステップS617の処理を実行した後は、ステップS618にて、メイン表示部43の第1結果表示部43a及び第2結果表示部43bのうち、今回の遊技回に対応した結果表示部において絵柄の変動表示を開始させる。この場合、RAM64に第2結果表示部フラグがセットされていない場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第1結果表示部43aであると特定し、第2結果表示部フラグがセットされている場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第2結果表示部43bであると特定する。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図12)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS406〜ステップS409の遊技回進行用処理を実行する。
遊技回進行用処理では、先ずステップS406にて、今回の遊技回の表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM64の表示継続時間カウンタに格納されている表示継続時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該表示継続時間情報の値は、上述したように、表示継続時間の設定処理(ステップS616)においてセットされる。また、このセットされた表示継続時間情報の値は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。
表示継続時間が経過していない場合には、ステップS407にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部43の第1結果表示部43a及び第2結果表示部43bのうち、今回実行されている遊技回に対応した結果表示部における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
表示継続時間が経過している場合には、ステップS408にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図14)のステップS610、ステップS613及びステップS615のいずれかの処理においてRAM64に記憶した情報を特定する。そして、その情報に対応した絵柄の態様が、メイン表示部43の第1結果表示部43a及び第2結果表示部43bのうち今回実行されている遊技回に対応した結果表示部にて表示されるようにメイン表示部43を表示制御する。
ここで、メイン表示部43にて停止表示される絵柄の態様は、遊技結果毎に異なっている。これにより、遊技ホールの管理者などは遊技回の終了に際してメイン表示部43を目視することで、当該遊技回の遊技結果を目視確認することができ、例えば大当たり結果と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことが可能となる。その一方、メイン表示部43は図柄表示装置51の表示画面Gに比べて表示範囲が狭く、さらにはメイン表示部43に停止表示される絵柄の態様は、少なくとも各種大当たり結果及び特別外れ結果で比較した場合に遊技者が認識しづらいものとなっている。したがって、遊技者が遊技回の遊技結果をメイン表示部43からではなく図柄表示装置51の表示画面Gから確認することが期待され、表示画面Gへの注目度が高められる。
その後、ステップS409にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS409にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。なお、変動終了コマンドが送信されずに、音声発光制御装置90や表示制御装置100にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS304の遊技状態移行処理を図15のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS701では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS702に進み、1の遊技回のメイン表示部43における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS703にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果又は特別外れ結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS704にて、今回の遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS705にて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。開閉カウンタSOCは、第1可変入賞装置36の第1大入賞口36a及び第2可変入賞装置37の第2大入賞口37aを開閉する総回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
一方、特別外れ結果ではない場合、すなわちいずれかの大当たり結果である場合には、ステップS706にて、今回の遊技結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。少ラウンド高確結果である場合には、ステップS707にて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットし、少ラウンド高確結果以外の大当たり結果である場合には、ステップS708にて、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。ラウンドカウンタRCは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数をMPU62にて特定するためのカウンタである。
つまり、本パチンコ機10では、開閉実行モードとして、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行されるラウンド数規定モードと、ラウンド遊技が設定されておらず、第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37の総開閉回数が上限回数となること又は遊技球の入賞数が上限個数となることに基づき終了される開閉数規定モードと、が設定されている。ラウンド数規定モードにはいずれかの大当たり結果となったことに基づき移行し、開閉数規定モードには特別外れ結果となったことに基づき移行する。ここで、ラウンド遊技とは、(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、(2)第1大入賞口36a及び第2大入賞口37aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること、のいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。ちなみに、本パチンコ機10では、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口36a又は第2大入賞口37aの開閉が1回行われる。
ステップS705、ステップS707又はステップS708の処理を実行した後は、ステップS709にて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
また、開閉実行モードに移行した場合にはその契機となった遊技結果の種類がいずれであっても、ステップS709にてオープニング用の待機時間がセットされる。したがって、契機となった遊技結果の種類がいずれであっても開閉実行モードのオープニング用の待機時間は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、オープニング用の待機時間が微妙に相違しているものの、遊技者には同様と認識される程度である構成としてもよく、例えば低確結果や最有利結果のように一部の遊技結果が契機となった場合には、他の遊技結果が契機となった場合と大きく相違する構成としてもよい。
ステップS709の処理を実行した後は、ステップS710にて、オープニングコマンドを設定した後に、本遊技状態移行処理を終了する。このオープニングコマンドには、今回の開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果の情報が含まれている。また、ここで設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。当該オープニングコマンドを受信したことによる音声発光制御装置90における処理については、後に説明する。
一方、ステップS701にて、開閉実行モード中であると判定した場合にはステップS711に進む。ステップS711では、大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS801にて、第1大入賞口36a又は第2大入賞口37aのいずれかが開放中であるか否かを判定する。いずれの大入賞口36a,37aも開放中ではない場合には、ステップS802にて、開閉カウンタSOCの値が「0」であり且つラウンドカウンタRCの値が「0」であるか否かを判定するとともに、ステップS803にて、タイマカウンタTの値が「0」か否かを判定する。
開閉カウンタSOCの値及びラウンドカウンタRCの値の両方が「0」である場合又はタイマカウンタTの値が「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。開閉カウンタSOCの値又はラウンドカウンタRCの値が「0」ではなく、且つタイマカウンタTの値が「0」である場合には、ステップS804にて、大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS901では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS902にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が特別外れ結果であるとともに1回目の開放に該当しているか否かを判定する。
ステップS902にて肯定判定をした場合には、ステップS903にて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた入賞カウンタPCに、開閉数規定モードの一の終了条件である上限個数として「8」をセットする。ステップS902にて否定判定をした場合又はステップS903の後は、ステップS904にて、タイマカウンタTに「85」をセットする。既に説明したとおり当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図9)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS904では、0.17secが設定されたことを意味する。
ステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS905にて、入賞カウンタPCに、ラウンド遊技の一の終了条件である上限個数として「8」をセットする。続くステップS906では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。少ラウンド高確結果である場合には、ステップS904にて、タイマカウンタTに「85」をセットする。
ステップS906にて否定判定をした場合には、ステップS907にて、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が低確結果又は最有利結果であるか否かを判定する。ステップS907にて肯定判定をした場合には、ステップS908にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が低確結果又は最有利結果であるとともに1R目に該当しているか否かを判定する。ステップS908にて肯定判定をした場合には、ステップS904にて、タイマカウンタTに「85」をセットし、ステップS908にて否定判定をした場合には、ステップS909にて、タイマカウンタTに「15000」をセットする。既に説明したとおり当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図9)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS909では、30secが設定されたことを意味する。
一方、ステップS907にて否定判定をした場合、すなわち、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、ステップS910に進む。ステップS910では、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果であるとともに1R目又は2R目に該当しているか否かを判定する。ステップS910にて肯定判定をした場合には、ステップS904にて、タイマカウンタTに「85」をセットし、ステップS910にて否定判定をした場合には、ステップS909にて、タイマカウンタTに「15000」をセットする。
ステップS904又はステップS909の処理を実行した後は、ステップS911にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が特別外れ結果であり且つ2回目の開放回に該当しているか、又は上記契機となった遊技結果が少ラウンド高確結果であり且つ2R目に該当しているか、を判定する。また、ステップS912では、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が低確結果、非明示分岐対応高確結果、明示分岐対応高確結果又は最有利結果のいずれかであり、且つ2R目に該当しているかを判定する。
ステップS911及びステップS912の両方にて否定判定をした場合には、ステップS913にて、第1大入賞口36aの開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第1大入賞口36aが開放状態となるように第1可変入賞駆動部36cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。一方、ステップS911及びステップS912のうち少なくとも一方にて肯定判定をした場合には、ステップS914にて、第2大入賞口37aの開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第2大入賞口37aが開放状態となるように第2可変入賞駆動部37cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。
つまり、本パチンコ機10では、開閉実行モードにおいて大入賞口の開閉が予め定められた特定回数に亘って行われる。この場合に、各回の開放では、第1可変入賞装置36の第1大入賞口36a又は第2可変入賞装置37の第2大入賞口37aのいずれかが開放対象となる。詳細には、開閉実行モードに移行した場合の2回目の開放のみ、第2大入賞口37aが開放対象となり、他の開放回では、第1大入賞口36aが開放対象となる。
また、第1大入賞口36a又は第2大入賞口37aの1回の開放態様が、大入賞口36a,37aが開放されてから閉鎖されるまでの上限開放時間(上限開放期間)を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、上限開放時間が長時間である30secに設定された長時間態様(長期間態様)と、上限開放時間が上記長時間よりも短い短時間である0.17secに設定された短時間態様(短期間態様)と、が設定されている。
ここで、本パチンコ機10では、発射ハンドル27が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。また、ラウンド遊技は、終了条件の上限個数が8個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限開放時間が設定されていることとなる。したがって、長時間態様で第1可変入賞装置36又は第2可変入賞装置37の1回の開放が行われた場合には、その開放対象となった大入賞口36a,37aに対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待される。
一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の上限開放時間が設定されている。したがって、短時間態様で第1可変入賞装置36又は第2可変入賞装置37の1回の開放が行われた場合には、その開放対象となった大入賞口36a,37aへの入賞確率を低く抑えることが可能となる。ちなみに、短時間態様で開放されている大入賞口36a,37aへの遊技球の入賞が発生する場合とは、短時間態様による開放の対象となっている大入賞口36a,37a周辺に遊技球が到達するように発射操作が行われている状況で、当該短時間態様による開放が開始される場合であり、入賞が発生するとしても遊技球1個程度である。
大入賞口開閉処理(図16)の説明に戻り、ステップS804にて大入賞口開放処理を実行した後は、ステップS805にて開放コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。ステップS805にて設定された開放コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて音声発光制御装置90に送信され、音声発光制御装置90においていずれかの大入賞口36a,37aの開放が開始されたことが認識される。
一方、ステップS801にて、第1大入賞口36a又は第2大入賞口37aのいずれかが開放中であると判定した場合には、ステップS806に進む。ステップS806では、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口36a,37aの開放について上限開放時間が経過したか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、ステップS807に進む。
ステップS807では、第1大入賞口36a又は第2大入賞口37aのうち現状開放されている側に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定は、第1大入賞口36aについては可変入賞検知センサ36eの検知結果に基づき行われ、第2大入賞口37aについては継続入賞検知センサ37eの検知結果に基づき行われる。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
入賞が発生している場合には、ステップS808にて、1減算されるように入賞カウンタPCの数値情報を更新する。続くステップS809では、今回がラウンド遊技の回数が15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目であるか否かを判定する。具体的には、ラウンドカウンタRCが「14」であるか否かを判定する。
ステップS809にて肯定判定をした場合には、ステップS810にて、RAM64に継続フラグがセットされていない場合には継続フラグをセットし、継続フラグが既にセットされている場合にはその状態を維持する。ここで、既に説明したとおり、ラウンド数規定モードの2R目では第2大入賞口37aが開放対象となる。したがって、継続フラグは、15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目において第2大入賞口37aへの入賞が発生したことをMPU62にて特定するためのフラグである。
ステップS810の処理を実行した後は、ステップS811にて、継続対応コマンドを設定する。但し、同一の開閉実行モードにおいて既に継続対応コマンドを送信している場合には、当該継続対応コマンドの送信は行わない。ステップS811にて設定された継続対応コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。当該継続対応コマンドを受信したことによる音声発光制御装置90における処理については、後に説明する。
ステップS809にて否定判定をした場合又はステップS811の処理を実行した後は、ステップS812にて、入賞カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。入賞カウンタPCが「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCが「0」である場合には、ステップS813にて、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、現状開放されている大入賞口36a,37aが閉鎖状態となるように、対応する可変入賞駆動部36c,37cの駆動制御を終了する。続くステップS814では閉鎖コマンドを設定する。ここで設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて音声発光制御装置90に送信され、音声発光制御装置90において大入賞口36a,37aが閉鎖されたことが認識される。
続くステップS815では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果ではない場合にはステップS816にて、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新し、その後ステップS817にて、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」でない場合には、ステップS818にて、タイマカウンタTに「500」をセットした後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS818にてセットされた数値情報は、第1可変入賞装置36又は第2可変入賞装置37のいずれかが開放状態から閉鎖状態となり、それに続けていずれかの可変入賞装置36,37が再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報であり、本パチンコ機10では1secがセットされる。この場合に、開放待機時間用の数値情報は、開閉実行モードの種類に関係なく、且つ開閉実行モードの進行状況に関係なく同一となっている。
ステップS815にて上記移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であると判定した場合、又はステップS817にてラウンドカウンタRCが「0」であると判定した場合には、ステップS819に進む。ステップS819では、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。つまり、本パチンコ機10では、エンディング用の待機時間は4secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
また、開閉実行モードを終了する場合にはその契機となった遊技結果の種類がいずれであっても、ステップS819にてエンディング用の待機時間がセットされる。したがって、いずれの種類の開閉実行モードであってもエンディング用の待機時間は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、エンディング用の待機時間が微妙に相違しているものの、遊技者には同様と認識される程度である構成としてもよく、例えば低確結果又は最有利結果のように一部の遊技結果が契機となった場合には、他の遊技結果が契機となった場合と大きく相違する構成としてもよい。
ステップS819の処理を実行した後は、ステップS820にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。ステップS820にて設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信され、音声発光制御装置90において開閉実行モードが終了されることが認識される。
一方、ステップS806にて、タイマカウンタTが「0」であると判定した場合には、ステップS821に進む。ステップS821では、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理の内容は、上記ステップS814と同様である。
続くステップS822では、直前のステップS821にて閉鎖実行処理の対象となった大入賞口36a,37aの開放回が、ラウンド遊技の回数が15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目に該当していたか否かを判定する。具体的には、ラウンドカウンタRCが「14」であるか否かを判定する。
ステップS822にて肯定判定をした場合には、ステップS823にて、RAM64に継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされていない場合には、ステップS824にて、ラウンドカウンタRCの数値情報を「0」に更新し、さらに既に説明したステップS819及びステップS820の処理を実行した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。つまり、ラウンド遊技の回数が15Rに設定されているラウンド数規定モードでは、2R目に第2大入賞口37aが開放されることとなるが、当該2R目において第2大入賞口37aへの遊技球の入賞が発生しなかった場合には3R目に進むことなく当該開閉実行モードが終了される。なお、当該構成に限定されることはなく、ステップS823にて否定判定をした場合には、3R目以降は短時間態様による第1大入賞口36aの開閉が行われる構成としてもよい。
ステップS822にて否定判定をした場合又はステップS823にて肯定判定をした場合には、ステップS825にて、閉鎖コマンドを設定する。閉鎖コマンドを設定した場合の処理内容は、ステップS815の場合と同様である。
続くステップS826では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果ではない場合、すなわち上記契機となった遊技結果がいずれかの大当たり結果である場合には、ステップS827にて、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新する。続くステップS828では、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」ではない場合には、ステップS818に進み、ラウンドカウンタRCが「0」である場合には、ステップS819に進む。ステップS818以降の処理及びステップS819以降の処理は既に説明したとおりである。
ステップS826にて、上記契機となった遊技結果が特別外れ結果であると判定した場合には、ステップS829にて、1減算されるように開閉カウンタSOCの数値情報を更新する。続くステップS830では、開閉カウンタSOCが「0」であるか否かを判定する。開閉カウンタSOCが「0」ではない場合には、ステップS818に進み、開閉カウンタSOCが「0」である場合には、ステップS819に進む。ステップS818以降の処理及びステップS819以降の処理は既に説明したとおりである。
遊技状態移行処理(図15)の説明に戻り、ステップS711にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS712に進む。ステップS712では、ラウンドカウンタRC及び開閉カウンタSOCの両方が「0」であるか否かを判定する。いずれか一方でも「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。両方が「0」である場合には、ステップS713にて、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。タイマカウンタTが「0」である場合には、ステップS714にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。
当該開閉実行モード終了時の移行処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1001にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が最有利結果又は明示分岐対応高確結果であるか否かを判定する。ステップS1001にて肯定判定をした場合には、ステップS1002にて、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。
続くステップS1003では、RAM64に回数制限フラグがセットされている場合には当該回数制限フラグをクリアする。RAM64に高頻度サポートフラグがセットされており、さらに回数制限フラグがセットされていない場合には、その高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり当選結果となるまでは継続される。
続くステップS1004では、RAM64に高確率モードフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、当否抽選モードが高確率モードに設定される。また、この高確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり当選結果となるまでは継続される。その後、本移行処理を終了する。
ステップS1001にて否定判定をした場合には、ステップS1005にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が少ラウンド高確結果又は非明示分岐対応高確結果であるか否かを判定する。ステップS1005にて肯定判定をした場合には、ステップS1006にて、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定する。
高頻度サポートフラグがセットされている場合には、既に説明したステップS1003及びステップS1004の処理を実行した後に、本移行処理を終了する。高頻度サポートフラグがセットされていない場合には、ステップS1007にて、RAM64に高確率モードフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、当否抽選モードが高確率モードに設定される。また、この高確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり当選結果となるまでは継続される。その後、本移行処理を終了する。
ステップS1005にて否定判定をした場合には、ステップS1008にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が、低確結果であるか否かを判定する。ステップS1008にて否定判定をした場合には、そのまま本移行処理を終了する。
ステップS1008にて肯定判定をした場合には、ステップS1009にて、RAM64に高確率モードフラグがセットされている場合には当該高確率モードフラグをクリアする。これにより、当否抽選モードが低確率モードに設定される。また、この低確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果が最有利結果又はいずれかの高確結果となるまでは継続される。
続くステップS1010では、RAM64に高頻度サポートフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。その後、ステップS1011にて、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた遊技回数カウンタに「100」をセットするとともに、ステップS1012にて、RAM64に回数制限フラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、終了基準回数である100回の遊技回に亘って高頻度サポートモードが継続され、100回の遊技回が消化された場合には、高頻度サポートフラグ及び回数制限フラグの両方がクリアされて、低頻度サポートモードに移行する。ちなみに、当該処理は、詳細な説明は省略するが、通常処理(図11)におけるステップS305の電役サポート用処理にて実行される。その後、本移行処理を終了する。なお、当該移行処理の終了に際して、RAM64にセットされている遊技結果の情報に対応したフラグをクリアする。
以上のとおり、遊技回の遊技結果が最有利結果又は明示分岐対応高確結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態に関係なく、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置51の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像が表示される。
また、遊技回の遊技結果が少ラウンド高確結果又は非明示分岐対応高確結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態が高頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置51の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像が表示される。
一方、遊技回が行われた時点の状態が低頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって低頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び低頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置51の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像は表示されない。
また、遊技回の遊技結果が低確結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態に関係なく、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。この場合、低確率モードは少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続され、高頻度サポートモードは遊技回の遊技結果が大当たり結果となることなく100回の遊技回が消化された場合に低頻度サポートモードに移行される。
また、遊技回の遊技結果がいずれかの外れ結果となった場合には、当否抽選モード及びサポートモードの移行は発生しない。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
次に、音声発光制御装置90内のMPU92にて実行される演出決定処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該演出決定処理は、MPU92により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ずステップS1101では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。これらコマンドを受信している場合には、ステップS1102にて、種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利結果又は低確結果であるか否かを判定する。最有利結果又は低確結果である場合には、ステップS1103にて、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、最有利結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、低確結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
ステップS1102にて、最有利結果及び低確結果のいずれでもないと判定した場合には、ステップS1104にて、種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利結果及び低確結果以外の大当たり結果又は特別外れ結果であるかを判定する。ステップS1104にて肯定判定をした場合には、ステップS1105にて、共通用の図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組み合わせが成立しないようにしながら、一の有効ラインL1〜L5上に予め定められた共通の図柄の組み合わせ(具体的には、「3・4・1」)が成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、上記共通の図柄の組み合わせが停止表示される有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定されるが、特定の有効ラインに予め定められている構成としてもよい。
ステップS1104にて否定判定をした場合には、ステップS1106にて、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが成立することなく、且つ上記共通の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。
また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが成立することなく、また上記共通の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
ステップS1103、ステップS1105又はステップS1106のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1107に進む。ステップS1107では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。この場合、ROM93に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出継続時間(演出継続期間)を選択するとともに、演出の内容を選択する。また、予告表示を行うか否かの抽選も行う。MPU92では、ステップS1107にて決定した演出パターンに従って、今回の遊技回における表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の出力制御を実行する。
続くステップS1108では、ステップS1103、ステップS1105又はステップS1106の処理結果に対応した停止結果コマンドと、ステップS1107の処理結果に対応したパターンコマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100のMPU102では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、今回の遊技回用の演出を図柄表示装置51にて行うためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、図柄表示装置51では音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って遊技回用の演出が実行されるとともに、当該MPU92にて決定された停止結果が最終的に停止表示される。
ステップS1101にて否定判定をした場合又はステップS1108の処理を実行した後は、ステップS1109にて、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS1110にて、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果の種類を特定する。
続くステップS1111では、ステップS1110にて特定した遊技結果に対応した開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。この場合、ステップS1110にて特定した遊技結果の種類が特別外れ結果又は少ラウンド高確結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、上記特定した遊技結果の種類が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出A及び演出Bを選択するとともに、当初の実行対象として演出Aを設定する。また、上記特定した遊技結果の種類が最有利結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cを選択する。また、上記特定した遊技結果の種類が低確結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
ちなみに、演出Aは開閉実行モードにおいて大入賞口36a,37aの開閉が短時間態様で2回実行される場合の時間に対応しており、演出Bは開閉実行モードにおいて大入賞口36a,37aの開閉が長時間態様で13回実行される場合の時間に対応しており、演出C及び演出Dは開閉実行モードにおいて大入賞口36a,37aの開閉が長時間態様で15回実行される場合の時間に対応している。
MPU92では、後述するステップS1114の処理が実行される場合を除き、ステップS1111にて決定した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の出力制御を実行する。
続くステップS1112では、ステップS1111の処理結果に対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100のMPU102では、その受信した開閉実行モード用コマンドに基づいて、今回の開閉実行モード用の演出を図柄表示装置51にて行うためのデータテーブルをプログラムROM103から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP105に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置90のMPU92にて決定された演出パターンに従って開閉実行モード用の演出が実行される。
ここで、既に説明したとおり、いずれの開閉実行モードにおいても2回目の開放に際して第2大入賞口37aが開放される。そこで表示制御装置100では、開閉実行モード用の演出として演出A、演出C又は演出Dが選択されている場合には、開閉実行モードの開始時から2R目において第2大入賞口37aが開放されること又は2R目が開始されるまでに第2大入賞口37aへの遊技球の到達を狙うべきであることに対応した内容の画像が表示されるように図柄表示装置51を表示制御する。ちなみに、当該報知は少なくとも2R目が終了するタイミング又はそれよりも後の所定のタイミングまでに解除される。
ステップS1109にて否定判定をした場合又はステップS1112の処理を実行した後は、ステップS1113にて、継続対応コマンドを受信しているか否かを判定する。当該継続対応コマンドは、既に説明したとおり、15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目において第2大入賞口37aへの入賞が発生した場合に送信される。
継続対応コマンドを受信している場合には、ステップS1114にて、継続対応演出の決定処理を実行する。MPU92では、第2大入賞口37aへの入賞が発生した直後において当該入賞発生に対応した光の演出が実行されるように表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、当該入賞発生に対応した音が出力されるようにスピーカ部24の出力制御を実行する。
また、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、ステップS1114にて、2R目終了以降における開閉実行モード用の演出を演出Aから演出Bに変更する。MPU92では、上記演出Aから演出Bの変更が実行された場合には、演出Bの演出パターンに従って、今回の開閉実行モードの2R目終了以降における表示ランプ部23の発光制御を実行するとともに、スピーカ部24の出力制御を実行する。
続くステップS1115では、継続対応演出用コマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100のMPU102では、第2大入賞口37aの入賞が発生した直後において当該入賞発生に対応した演出が行われるように、図柄表示装置51を表示制御する。また、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、2R目終了以降における開閉実行モード用の演出を図柄表示装置51にて実行するために、演出B用のデータテーブルを設定する。
ステップS1113にて否定判定をした場合又はステップS1115の処理を実行した後は、ステップS1116にて、その他の処理を実行する。その他の処理では、例えば、開放コマンド、閉鎖コマンド及びエンディングコマンドの受信に基づき、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、本演出決定処理を終了する。
<遊技結果の内容について>
次に、以上の各種処理が実行されることにより規定される各種遊技結果の内容について、図20を参照しながら説明する。図20は各種遊技結果の内容を説明するための説明図である。
本パチンコ機10において通常外れ結果以外に設定されている遊技結果は、図20に示すように、特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果、明示分岐対応高確結果、最有利結果及び低確結果である。
これら遊技結果のうち、特別外れ結果は当否抽選において当選とならなかった場合に選択される遊技結果であり、特別外れ結果以外の各種大当たり結果は当否抽選において当選となった場合に選択される遊技結果である。また、各種大当たり結果は、外れ結果と異なり、当否抽選モード及びサポートモードのいすれか一方について移行契機となる遊技結果であるが、その移行態様は図20に示すようにそれぞれ相違している。
また、図20において列挙した各遊技結果は開閉実行モードへの移行契機となるが、その移行先の開閉実行モードの内容が所定の組み合わせ及び個別に相違している。これら各開閉実行モードの内容について、以下に説明する。
最有利結果及び低確結果では、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、1R目では短時間態様による第1大入賞口36aの開閉が1回行われ、2R目では長時間態様による第2大入賞口37aの開閉が1回行われ、3R目〜15R目のそれぞれでは長時間態様による第1大入賞口36aの開閉が1回行われる。なお、以下の説明では、当該開閉実行モードをパターンAの開閉実行モードともいう。
ここで、第1大入賞口36aは継続確定用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかったとしても15R目を除いて次のラウンド遊技が継続されることとなるが、第2大入賞口37aは継続分岐用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかった場合には次のラウンド遊技が継続されない。この場合に、第2大入賞口37aの開閉は2R目に行われるが、その開放態様は長時間態様である。そうすると、第2大入賞口37aへの入賞を狙って発射操作を行えば、当該第2大入賞口37aへの入賞が発生し、3R目以降の第1大入賞口36aの開閉が実行される。
ちなみに、最有利結果となる遊技回では奇数の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに開閉実行モード用の演出として演出Cが実行され、さらに低確結果となる遊技回では偶数の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに開閉実行モード用の演出として演出Dが実行される。したがって、遊技者は、パターンAの開閉実行モードが実行された場合には、その移行の契機となった遊技結果が最有利結果及び低確結果のいずれであるかを把握することができる。
特別外れ結果では、ラウンド数規定モードではなく開閉数規定モードに移行し、短時間態様による2回の大入賞口36a,37aの開閉が行われる。この場合、1回目の開放では第1大入賞口36aが開放され、2回目の開放では第2大入賞口37aが開放される。また、少ラウンド高確結果では、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、短時間態様による2回の大入賞口36a,37aの開閉が行われる。この場合、1R目では第1大入賞口36aが開放され、2R目では第2大入賞口37aが開放される。
つまり、特別外れ結果と少ラウンド高確結果とで比較した場合、前者が開閉数規定モードであるのに対して後者がラウンド数規定モードである点で相違しているものの、大入賞口36a,37aが開閉される様子は共通している。また、特別外れ結果となる遊技回及び少ラウンド高確結果となる遊技回のいずれにおいても図柄表示装置51には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、開閉実行モード中の演出も演出Aで共通している。したがって、遊技者は、特別外れ結果及び少ラウンド高確結果のいずれかが発生した場合には、可変入賞装置36,37及び図柄表示装置51の態様からはいずれの遊技結果であるかを特定することができない。さらにまた、特別外れ結果及び少ラウンド高確結果のいずれにおいても、サポートモードはそれまでのサポートモードが維持される。
よって、遊技結果が特別外れ結果又は少ラウンド高確結果となった場合には、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。ちなみに、特別外れ結果となった場合及び少ラウンド高確結果となった場合のいずれにおいても開閉実行モードの終了後における遊技回では、いずれの遊技結果が発生したのかを遊技者が識別できない又は識別しづらい態様の演出が選択される。この点からも、遊技結果が特別外れ結果又は少ラウンド高確結果となった場合には、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。なお、以下の説明では、特別外れ結果の場合及び少ラウンド高確結果の場合に実行される開閉実行モードを、パターンBの開閉実行モードともいう。
非明示分岐対応高確結果及び明示分岐対応高確結果では、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードであって、パターンCの開閉実行モードに移行する。ここで、パターンCの開閉実行モードは、2R目までの可変入賞装置36,37の開放態様がパターンBの開閉実行モードと共通しているとともに、進行状況によってはパターンBの開閉実行モードと可変入賞装置36,37の開放態様が見た目上同様となる。当該パターンCの開閉実行モードの様子について、図20に加え、図21のタイミングチャートを参照しながら詳細に説明する。
図21(a)は第1大入賞口36aの開放状況を示し、図21(b)は第2大入賞口37aの開放状況を示し、図21(c)は第2大入賞口37aへの入賞の有無を示している。また、図21(A)及び図21(B)はパターンCの開閉実行モードの様子を示し、図21(C)はパターンBの開閉実行モードの様子を示している。
図21(A)に示すように、1R目にて短時間態様による第1大入賞口36aの開放が1回行われるとともに、2R目にて短時間態様による第2大入賞口37aの開放が1回行われる。この1R目及び2R目の開放態様は、図21(C)に示すように、パターンBの開閉実行モードと共通している。また、非明示分岐対応高確結果となる遊技回及び明示分岐対応高確結果となる遊技回のいずれにおいても図柄表示装置51には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、その共通の図柄の組み合わせは特別外れ結果となる遊技回及び少ラウンド高確結果となる遊技回と共通している。さらにまた、パターンCの開閉実行モードにおいて2R目が終了するまでの演出は演出Aであり、パターンBの開閉実行モードの場合と共通している。
上記構成であることにより、遊技者は、開閉実行モードの開始から短時間態様による第1大入賞口36aの開放が1回行われるとともに短時間態様による第2大入賞口37aの開放が1回行われたタイミングでは、可変入賞装置36,37及び図柄表示装置51の態様からは、現状実行されている開閉実行モードがパターンBであるか又はパターンCであるかを判断することができない。同様に、上記タイミングでは、可変入賞装置36,37及び図柄表示装置51の態様からは、開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が、特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果のいずれであるかを判断することができない。よって、遊技者は、少なくとも上記タイミングまでは、いずれの遊技結果であるかを予測しながら開閉実行モードを消化する。
また、パターンCの開閉実行モードでは、図20に示すように、1R目及び3R目〜15R目にて第1大入賞口36aが開放されるとともに2R目にて第2大入賞口37aが開放される。この場合に、第1大入賞口36aは継続確定用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかったとしても15R目を除いて次のラウンド遊技が継続されることとなるが、第2大入賞口37aは継続分岐用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかった場合には次のラウンド遊技が継続されない。したがって、図21(A)に示すように、2R目に第2大入賞口37aへの入賞が発生した場合には、3R目以降において第1大入賞口36aの長時間態様による開放が行われるが、図21(B)に示すように、2R目に第2大入賞口37aへの入賞が発生しなかった場合には、3R目〜15R目の第1大入賞口36aの開放が実行されない。
図21(B)に示すようにパターンCの開閉実行モードが2R目で終了することとなる場合には、その開閉実行モードの開始から終了までの大入賞口36a,37aの開放態様は、図21(C)に示すパターンBの開閉実行モードと同一又は見た目上同様となる。また、既に説明したとおり、図柄表示装置51の態様も共通している。そうすると、遊技者は、実行された開閉実行モードがパターンBであるか又はパターンCであるかを、可変入賞装置36,37及び図柄表示装置51の態様からは判断することができない。この場合に、非明示分岐対応高確結果では、サポートモードはそれまでのサポートモードが維持され、明示分岐対応高確結果ではそれまでのサポートモードが低頻度サポートモードであれば高頻度サポートモードに移行し、それまでのサポートモードが高頻度サポートモードであればそれが維持される。
よって、高頻度サポートモードにおいて遊技結果が特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果となった場合には、開閉実行モードの終了後においても、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。また、低頻度サポートモードにおいて遊技結果が特別外れ結果、少ラウンド高確結果又は非明示分岐対応高確結果となった場合には、開閉実行モードの終了後においても、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。
一方、上記のとおりパターンCの開閉実行モードでは2R目に第2大入賞口37aへの入賞が発生した場合には、図21(A)に示すように、3R目以降において第1大入賞口36aの長時間態様による開放が行われる。つまり、パターンCの開閉実行モードの2R目で第2大入賞口37aへの入賞が発生した場合と発生しなかった場合とで、遊技者が得られる利益が大きく相違している。そうすると、遊技者は、遊技回の終了時に共通の図柄の組み合わせが停止表示され、さらに演出Aの実行を伴う開閉実行モードが開始された場合には、第2大入賞口37aへの入賞を期待しながら遊技球の発射操作を行うものと考えられる。よって、開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることができる。
また、図21(C)に示すように、パターンBの開閉実行モードにおいて第2大入賞口37aへの遊技球の入賞が発生したとしても、当該開閉実行モードは第2大入賞口37aの閉鎖後に終了される。そうすると、第2大入賞口37aへの遊技球の入賞が発生して、第1大入賞口36aの開放が継続して実行された場合には、パターンCの開閉実行モードであることを遊技者が認識することができる。そして、パターンCの開閉実行モードが実行された場合には、その後の当否抽選モードは必ず高確率モードである。よって、パターンCの開閉実行モードにおいて第2大入賞口37aへの遊技球の入賞が発生した場合には、上記のように3R目以降の第1大入賞口36aの開放が実行されることによる利益だけでなく、開閉実行モードの実行後に当否抽選モードが高確率モードであることを明確に認識することができるという利益も付与されることとなる。
また、パターンCの開閉実行モードには、非明示分岐対応高確結果だけでなく明示分岐対応高確結果となった場合にも移行し、さらにはいずれの遊技結果が契機となった場合であっても3R目以降の可変入賞装置36,37の態様は共通しているとともに図柄表示装置51などにおける演出は演出Bで共通している。したがって、3R目以降においても遊技者は、移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果のいずれであるかを予測しながら遊技を行うことができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
パターンCの開閉実行モードに移行した場合には、特定タイミングで短時間態様による開放が行われている第2可変入賞装置37に入賞することで、その後に長時間態様による第1可変入賞装置36の開放が行われるという利益が遊技者に付与される。これにより、特定タイミングで開放されている第2可変入賞装置37への入賞態様に応じて開閉実行モード中のその後の内容が相違することとなり、開閉実行モードの進行態様を多様化させることが可能となる。
特に、長時間態様による開放がその後に行われるか否かの分岐となる開放が短時間態様で行われることで、当該分岐対象の開放の実行回においては第2可変入賞装置37への入賞が比較的発生しづらいものとなる。そうすると第2可変入賞装置37の開放が開始される直前から開放が終了するまでの期間においては、第2可変入賞装置37周辺を流下している遊技球のそれぞれに遊技者が注目することとなる。よって、第2可変入賞装置37への入賞に対する遊技者の注目度が高まる状況を作り出すことが可能となる。
ちなみに、第2可変入賞装置37における短時間態様による開放が開始されるよりも前のタイミングで当該第2可変入賞装置37が開放対象となる旨の報知が行われる。これにより、遊技者は、第2可変入賞装置37への入賞を狙った態様での発射操作を事前に開始することができ、第2可変入賞装置37が開放された場合にその入賞を狙うことすらできないという不都合の発生が抑えられる。
パターンCの開閉実行モードでは、1R目及び3R目〜15R目において分岐対応の可変入球手段である第2可変入賞装置37ではなく、非分岐対応の可変入球手段である第1可変入賞装置36が開放されることにより、パターンCの開閉実行モードが実行された場合には少なくとも2R目までは確実に継続するとともに、2R目に第2可変入賞装置37への入賞が発生した場合には15R目まで確実に継続することとなる。これにより、パターンCの開閉実行モードに移行した場合には可変入賞装置36,37の開放が確実に複数回行われることで当該開閉実行モードをある程度の時間確実に継続させることができるとともに、2R目において第2可変入賞装置37への入賞が発生することの利益の高さをより顕著なものとすることができる。さらに、第2可変入賞装置37が開放の対象となるのが一のラウンド遊技のみとすることで、開閉実行モードの進行を分岐させるタイミングが集約されることとなり、各ラウンド遊技において分岐が行われる構成に比べて、開閉実行モードに移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
非分岐対応の可変入球手段として第1可変入賞装置36を設けるとともに、分岐対応の可変入球手段として第2可変入賞装置37を設けたことにより、第2可変入賞装置37が開放された場合には当該第2可変入賞装置37への入賞が発生することに注目して遊技者は遊技を行うとともに、第1可変入賞装置36が開放された場合には当該第1可変入賞装置36への入賞の発生に対する注目度が若干低下するものの遊技者は安心して開閉実行モードを消化する。これにより、開閉実行モードに移行したことの満足感を維持させながら、開閉実行モードに移行した場合の遊技への注目度の向上を図ることができる。また、一の可変入賞装置の役割を、分岐対応の役割と非分岐対応の役割との間で切り換えるのではなく、可変入賞装置というハード構成毎に分岐対応の役割と非分岐対応の役割とが区別されている。これにより、遊技者にとっては、可変入賞装置36,37への入賞が発生することに注目すべきタイミングであるか、安心して開閉実行モードを消化するタイミングであるかを明確に把握することができる。
所定の態様で発射ハンドル27が操作されている場合には第1可変入賞装置36が設けられた位置に遊技球が到達することは可能であるが第2可変入賞装置37が設けられた位置に遊技球が到達することは不可となるように、遊技領域における第2可変入賞装置37の位置が設定されている。これにより、開閉実行モード中の遊技として、発射ハンドル27に対する操作態様を変更して入賞の発生を狙う対象の可変入賞装置36,37を切り換えるという遊技が追加され、開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
また、パターンBの開閉実行モード及びパターンCの開閉実行モードの両方において共通する低識別区間(共通区間又は識別不可区間)では、開放が行われる対象が第1可変入賞装置36と第2可変入賞装置37との間で切り換えられるとともに、その切り換えの態様がパターンB及びパターンCで共通している。これにより、低識別区間における遊技が単調化してしまうことを抑えながら、低識別区間においては現状実行されている開閉実行モードがパターンB及びパターンCのいずれであるかを識別できないようにすることができる。
上作動口38への入賞に基づき取得された保留情報が当否抽選の対象となり、その抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果となった場合に比べて、下作動口39への入賞に基づき取得された保留情報が当否抽選の対象となり、その抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果となった場合の方が、遊技者にとって有利なパターンAの開閉実行モードが選択され易い。これにより、遊技者は、上作動口38及び下作動口39のうち下作動口39への入賞を期待しながら遊技球の発射操作を行うこととなり、開閉実行モード中以外の遊技の注目度も向上させることが可能となる。
さらに、下作動口39への入賞に基づき取得された保留情報の方が上作動口38への入賞に基づき取得された保留情報よりも優先して消化されるとともに、高頻度サポートモードでは上作動口38よりも下作動口39への入賞が発生し易くなる。当該構成に対して上記のように開閉実行モードの移行先について、上作動口38に係る保留情報と下作動口39に係る保留情報とで差異を生じさせることにより、高頻度サポートモードにおける遊技への注目度を向上させることが可能となる。
なお、第2可変入賞装置37が開放対象となるタイミングは2回目の開放に限定されることはなく、最後の開放以外であれば1回目の開放であってもよく3回目以降の開放であってもよい。但し、第2可変入賞装置37への入賞の発生に基づきその後の開放が実行されることの有利性を高める上では、開閉実行モードの中間の開放回よりも前側のタイミングで第2可変入賞装置37が開放対象となることが好ましい。
また、パターンCの開閉実行モードにおける最初の開放で、長時間態様による開放又はラウンド遊技の上限個数分の遊技球の入賞が可能な態様による開放が行われる構成としてもよい。当該構成においては、パターンCの開閉実行モードに移行した場合には少なくとも1回は長時間態様による開放が行われることとなるため、開閉実行モードへ移行したことの遊技者の満足感が消失してしまうことが抑えられる。
また、パターンCの開閉実行モードでは、1R目及び2R目にパターンBとの識別を不可とするための低識別区間が設定されているが、当該低識別区間において実行される複数回の開放を全て第2可変入賞装置37により実行するようにしてもよい。この場合に、低識別区間においては先に実行される開放回で第2可変入賞装置37への入賞が発生しなかったとしても、その後の開放回が必ず実行されるようにするとともに、低識別区間において実行されるいずれかの開放回で第2可変入賞装置37への入賞が発生すれば低識別区間の後に新たな開放が実行される構成としてもよい。本構成によれば、第2可変入賞装置37への入賞の発生に期待する期間を長く確保することが可能となる。
また、パターンCの開閉実行モードでは、第2可変入賞装置37が開放対象となるラウンド遊技において当該第2可変入賞装置37の開閉が複数回行われる構成としてもよい。この場合、当該ラウンド遊技中のいずれかの開放回において第2可変入賞装置37への入賞が発生すれば、その後のラウンド遊技が実行される構成とするとよい。
また、パターンCの開閉実行モードにおいて第2可変入賞装置37が開放される場合に、その開放態様が複数種類の態様の中から抽選により選択される構成としてもよい。当該複数種類の態様としては、上記長時間態様及び上記短時間態様のみが設定されている構成としてもよく、これら以外の態様が設定されている構成としてもよい。
また、パターンCの開閉実行モードでは、上記低識別区間における2回目の開放で第2可変入賞装置37への入賞が発生したことに基づいて、パターンBの開閉実行モードでは発生しない特別動作が発生するようにすることで、各開閉実行モード中の遊技への遊技者の注目度を向上させることができるという効果に着目した場合、特別動作がその後の新たな開放ではない構成としてもよい。例えば、特別動作として、表示ランプ部23、スピーカ部24又は図柄表示装置51といった演出用の装置にて特別演出が行われるようにする構成としてもよい。また、このように特別動作が特別演出により行われる構成においては、遊技領域に可変入賞装置が複数設けられているのではなく、単一の可変入賞装置が設けられている構成としてもよい。
また、低識別区間を有する複数の開閉実行モードを備え、一方の開閉実行モードにおける低識別区間中に可変入賞装置への入賞が発生したことに基づいて、他方の開閉実行モードではないことを遊技者が認識可能な状態となるようにすることで、各開閉実行モード中の遊技への遊技者の注目度を向上させることができるという効果に着目した場合、上記低識別区間を有する複数の開閉実行モードがパターンBの開閉実行モード及びパターンCの開閉実行モードの組み合わせではない構成としてもよい。
例えば、特別外れ結果に対応した開閉数規定モードでは、可変入賞装置36,37の総開閉回数が上限回数となること又は遊技球の入賞個数が上限個数となることに基づき終了するが、その上限回数を2回以上とするとともに、上限個数を上限回数の数よりも少ない数とするといったように、上限回数の開閉が完了するまでに上限個数の入賞が発生し得るようにする。この場合、特別外れ結果に対応した開閉数規定モードでは、低識別区間中の入賞の状況によっては上限回数の開閉が完了する前にその開閉数規定モードが終了されることがあり得る。その一方、少ラウンド高確結果に対応したラウンド数規定モードでは、低識別区間中の1回の開放を1ラウンド遊技として設定することにより、低識別区間中に予定されている回数の開放は入賞の状況に関係なく必ず実行される。本構成によれば、一方の開閉実行モードでは低識別区間中の入賞の状況によって当該低識別区間中に予定されている回数の開放が行われないことがあるのに対して、他方の開閉実行モードでは低識別区間中の入賞の状況に関係なく当該低識別区間中に予定されている回数の開放が行われるため、低識別区間中の入賞の状況によっていずれの開閉実行モードであるかを遊技者が把握することが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、可変入賞装置を利用した開閉実行モード中の遊技の内容が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態と同様の構成については同一の番号を付すとともに、基本的にその説明を省略する。図22は本実施形態における遊技盤111の正面図である。
図22に示すように、遊技盤111の表面には、上記第1の実施形態と同様に、内レール部32と外レール部33とが取り付けられており、これら内レール部32及び外レール部33によって区画されるようにして遊技領域が形成されている。また、これら内レール部32及び外レール部33により遊技領域への遊技球の誘導レール34が構成され、遊技者が発射ハンドル27を回動操作したことにより遊技球発射機構81から発射された遊技球は上記誘導レール34によって遊技領域の上部に案内される。
誘導レール34は、その出口部分が遊技領域の一方の側部において遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。そのため、遊技者による発射ハンドル27の回転操作量が大きくなるにしたがって、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、誘導レール34の出口部分が形成された側部の側から当該出口部分が形成された側部に対して反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、誘導レール34の出口部分は、遊技領域の左側の側部に設けられている。
遊技領域には、上記第1の実施形態と同様に、一般入賞口35、第1可変入賞装置112、第2可変入賞装置113、上作動口38、下作動口39、スルーゲート41、可変表示ユニット42、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。これら各部品のうち、第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113の構成について詳細に説明する。
第1可変入賞装置112は、遊技盤111の背面側へと通じる第1大入賞口112aを備えているとともに、当該第1大入賞口112aを開閉する第1開閉扉112bを備えている。第1開閉扉112bは第1可変入賞装置112として一体的に設けられた第1可変入賞駆動部112cに連結されており、当該第1可変入賞駆動部112cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。なお、第1可変入賞駆動部112cは主制御装置60と電気的に接続されており、主制御装置60により駆動制御される。
また、第1可変入賞装置112には、第1大入賞口112aを介して第1可変入賞装置112に入賞した遊技球が必ず通過する位置に第1継続用通過部112dが形成されており、さらに当該第1継続用通過部112dの位置に検知部が存在するようにして第1継続入賞検知センサ112eが設けられている。当該第1継続入賞検知センサ112eによって第1可変入賞装置112に入賞した遊技球が個別に検知される。
なお、第1継続入賞検知センサ112eの検知結果は主制御装置60に入力される。また、第1継続入賞検知センサ112eとしては、磁気検知センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
第2可変入賞装置113は、遊技盤111の背面側へと通じる第2大入賞口113aを備えているとともに、当該第2大入賞口113aを開閉する第2開閉扉113bを備えている。第2開閉扉113bは第2可変入賞装置113として一体的に設けられた第2可変入賞駆動部113cに連結されており、当該第2可変入賞駆動部113cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。なお、第2可変入賞駆動部113cは主制御装置60と電気的に接続されており、主制御装置60により駆動制御される。
また、第2可変入賞装置113には、第2大入賞口113aを介して第2可変入賞装置113に入賞した遊技球が必ず通過する位置に第2継続用通過部113dが形成されており、さらに当該第2継続用通過部113dの位置に検知部が存在するようにして第2継続入賞検知センサ113eが設けられている。当該第2継続入賞検知センサ113eによって第2可変入賞装置113に入賞した遊技球が個別に検知される。
なお、第2継続入賞検知センサ113eの検知結果は主制御装置60に入力される。また、第2継続入賞検知センサ113eとしては、磁気検知センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
次に、一対の可変入賞装置112,113の遊技領域内における位置について、可変表示ユニット42の位置を基準として以下に説明する。
可変表示ユニット42は、その上下左右において遊技球の流下領域が確保されるように、遊技領域の中央側に配置されている。つまり、遊技領域には、遊技球の流下領域として、可変表示ユニット42の上方の流下領域111a、可変表示ユニット42の下方の流下領域111b、可変表示ユニット42の左方の流下領域111c及び可変表示ユニット42の右方の流下領域111dが設けられている。
なお、可変表示ユニット42の一部を構成するセンターフレーム52は、その上部から左右両側に亘る部分を構成する屋根ユニット56がパチンコ機10前方に向けて延出しているため、センターフレーム52の下部に設けられたステージ57に導入される遊技球を除いて、遊技領域を流下する遊技球が可変表示ユニット42を横断又は縦断することはない。また、各流下領域111a〜111dには、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって分散させるための分散部材が設けられているとともに、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって所定の方向に誘導するための誘導部材が設けられている。分散部材には釘46が含まれ、誘導部材には上記屋根ユニット56が含まれるとともに遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材47が含まれる。
各流下領域111a〜111dが区画された遊技領域においては、遊技球発射機構81から発射され遊技領域の上部において誘導レール34の出口部分側すなわち遊技領域の左側にて流下し始めた遊技球は、上方の流下領域111a→左方の流下領域111c→下方の流下領域111bという左側経路(第1経路)で遊技領域を流下することとなる。一方、遊技球発射機構81から発射され遊技領域の上部において誘導レール34の出口部分と反対側すなわち遊技領域の右側にて流下し始めた遊技球は、上方の流下領域111a→右方の流下領域111d→下方の流下領域111bという右側経路(第2経路)で遊技領域を流下することとなる。
第1可変入賞装置112は、左方の流下領域111cに設けられており、第2可変入賞装置113は、右方の流下領域111dに設けられている。したがって、上記左側経路側に流れた遊技球は第1可変入賞装置112への入賞は可能であるが第2可変入賞装置113への入賞は不可となり、上記右側経路側に流れた遊技球は第1可変入賞装置112への入賞は不可であるが第2可変入賞装置113への入賞は可能となる。したがって、遊技者は、発射ハンドル27の回転操作量を所定の操作量に維持して、第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113の両方の入賞を狙おうとしてもそれが不可であり、入賞を狙う対象をいずれか一方に選択し、その選択した側に対応した回転操作量となるように発射ハンドル27を操作する必要がある。
次に、開閉実行モード中の遊技の内容について説明する。
本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、開閉実行モードへの移行契機となる遊技結果として、特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果、明示分岐対応高確結果、最有利結果及び低確結果が設定されている。これら遊技結果となった場合の当否抽選モードやサポートモードへの移行態様は上記第1の実施形態と同様である。また、優先消化の対象となる下作動口39に係る保留情報が遊技回の消化対象となった場合の遊技結果の振分先、及び優先消化の対象とならない上作動口38に係る保留情報が遊技回の消化対象となった場合の遊技結果の振分先も、上記第1の実施形態と同様である。但し、各遊技結果となった場合における開閉実行モード中の内容は上記第1の実施形態と異なっている。当該開閉実行モードを進行させるための具体的な処理構成について以下に説明する。
主制御装置60のMPU62にて実行される本実施形態の遊技状態移行処理では、上記第1の実施形態における遊技状態移行処理(図15)と概ね同様の処理が実行される。但し、ステップS705に対応した処理では、開閉カウンタSOCに「2」ではなく「1」がセットされ、ステップS707に対応した処理では、ラウンドカウンタRCに「2」ではなく「1」がセットされる。つまり、特別外れ結果となった場合に移行する開閉数規定モードでは大入賞口112a,113aの開閉が1回のみ行われるとともに、少ラウンド高確結果となった場合に移行するラウンド数規定モードではラウンド遊技の上限回数が1回に設定される。
また、本実施形態では、オープニング用の待機時間が上記第1の実施形態よりも短く設定されており、上記第1の実施形態では2secに設定されていたのに対して、本実施形態では1secに設定されている。但し、当該待機時間は1secに限定されることはなく、任意であり、例えば遊技球の発射周期(0.6sec)よりも短い時間に設定されていてもよい。
<大入賞口開閉処理について>
次に、主制御装置60のMPU62にて実行される本実施形態の大入賞口開閉処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1201にて、第1大入賞口112a又は第2大入賞口113aのいずれかが開放中であるか否かを判定する。いずれの大入賞口112a,113aも開放中ではない場合には、ステップS1202にて、開閉カウンタSOCの値が「0」であり且つラウンドカウンタRCの値が「0」であるか否かを判定するとともに、ステップS1203にて、タイマカウンタTの値が「0」か否かを判定する。
開閉カウンタSOCの値及びラウンドカウンタRCの値の両方が「0」である場合又はタイマカウンタTの値が「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。開閉カウンタSOCの値又はラウンドカウンタRCの値が「0」ではなく、且つタイマカウンタTの値が「0」である場合には、ステップS1204にて、大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1301では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた入賞カウンタPCに、上限個数として「8」をセットする。続くステップS1302では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。
特別外れ結果である場合には、ステップS1303にて、タイマカウンタTに「450」をセットする。当該タイマカウンタTは上記第1の実施形態と同様に、タイマ割込み処理(図9)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS1303では、0.9secが設定されたことを意味する。つまり、本実施形態では、大入賞口112a,113aの短時間態様の開放態様として、0.9secに亘って大入賞口112a,113aが開放状態とされる態様が設定されている。ちなみに、遊技球の発射周期は、上記第1の実施形態と同様に0.6secであるため、本実施形態における短時間態様の上限開放時間は、発射周期の1周期分よりも長く2周期分よりも短い時間として設定されていることとなる。
ステップS1302にて否定判定をした場合には、ステップS1304にて、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。少ラウンド高確結果である場合には、ステップS1303にて、タイマカウンタTに「450」をセットする。
ステップS1304にて否定判定をした場合には、ステップS1305にて、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が低確結果又は最有利結果であるか否かを判定する。ステップS1305にて否定判定をした場合、すなわち上記移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、ステップS1306にて、ラウンドカウンタRCの数値情報が「15」であるか否かを判定することで、1R目に該当しているか否かを判定する。
ステップS1306にて肯定判定をした場合には、ステップS1303にて、タイマカウンタTに「450」をセットする。一方、ステップS1305にて肯定判定をした場合又はステップS1306にて否定判定をした場合には、ステップS1307にて、タイマカウンタTに「15000」をセットする。既に説明したとおり当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図9)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS1307では、30secが設定されたことを意味する。つまり、本実施形態では、大入賞口112a,113aの長時間態様の開放態様として、上記第1の実施形態と同様に、30secに亘って大入賞口112a,113aが開放状態とされる態様が設定されている。
ステップS1303又はステップS1307の処理を実行した後は、ステップS1308〜ステップS1310の各種判定処理を実行する。つまり、ステップS1308では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が低確結果又は最有利結果であるか否かを判定する。また、ステップS1309では、上記移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果又は少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。また、ステップS1310では、上記移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果であり且つ今回の大入賞口開放処理が起動された状況が1R目に該当しているか否かを判定する。
上記各種判定処理の結果、ステップS1309にて肯定判定をした場合、又はステップS1310にて肯定判定をした場合には、ステップS1311に進む。ステップS1311では、開放対象の抽選処理を実行する。
開放対象の抽選処理では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた開放抽選用カウンタから開放対象抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、開放抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1加算される構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、開放対象の抽選処理では、ROM63に記憶されている開放抽選用テーブルを参照して、上記読み出した開放対象抽選用のカウンタ値が第1大入賞口112aの開放数値範囲及び第2大入賞口113aの開放数値範囲のいずれに含まれるかを判定する。この振分確率は任意であるが、本パチンコ機10では、1/2の確率で第1大入賞口112aが開放対象に決定され、同じく1/2の確率で第2大入賞口113aが開放対象に決定されるように設定されている。
続くステップS1312では、ステップS1311の抽選処理の結果が第1大入賞口112aを開放対象とする抽選結果であったか否かを判定する。第1大入賞口112aを開放対象とする抽選結果であった場合には、ステップS1313にて、第1大入賞口112aの開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第1大入賞口112aが開放状態となるように第1可変入賞駆動部112cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。第2大入賞口113aを開放対象とする抽選結果であった場合には、ステップS1314にて、第2大入賞口113aの開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第2大入賞口113aが開放状態となるように第2可変入賞駆動部113cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。
一方、ステップS1308にて肯定判定をした場合、又はステップS1310にて否定判定をした場合には、ステップS1311及びステップS1312の処理を実行することなく、ステップS1313に進む。そして、ステップS1313にて、第1大入賞口112aの開放実行処理を実行した後に、本大入賞口開放処理を終了する。
大入賞口開閉処理(図23)の説明に戻り、ステップS1204にて大入賞口開放処理を実行した後は、ステップS1205にて開放コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
一方、ステップS1201にて、第1大入賞口112a又は第2大入賞口113aのいずれかが開放中であると判定した場合には、ステップS1206に進む。ステップS1206では、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口112a,113aの開放について上限開放時間が経過したか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、ステップS1207に進む。
ステップS1207では、第1大入賞口112a及び第2大入賞口113aのうち現状開放されている側に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定は、第1大入賞口112aについては第1継続入賞検知センサ112eの検知結果に基づき行われ、第2大入賞口113aについては第2継続入賞検知センサ113eの検知結果に基づき行われる。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
入賞が発生している場合には、ステップS1208にて、1減算されるように入賞カウンタPCの数値情報を更新する。続くステップS1209では、RAM64に継続フラグがセットされているか否かを判定する。本実施形態における継続フラグは、ラウンド遊技において開放対象となっている大入賞口112a,113aへの入賞が発生したことをMPU62にて特定するためのフラグである。
継続フラグがセットされていない場合には、ステップS1210にて、RAM64に継続フラグをセットする。続くステップS1211では、継続対応コマンドを設定する。ステップS1211にて設定された継続対応コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。当該継続対応コマンドを受信したことによる音声発光制御装置90における処理については、後に説明する。
ステップS1209にて肯定判定をした場合又はステップS1211の処理を実行した後は、ステップS1212にて、入賞カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。入賞カウンタPCが「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCが「0」である場合には、ステップS1213にて、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、現状開放されている大入賞口112a,113aが閉鎖状態となるように、対応する可変入賞駆動部112c,113cの駆動制御を終了する。続くステップS1214では閉鎖コマンドを設定する。
その後ステップS1215にて、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果ではない場合にはステップS1216にて、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新し、続くステップS1217にて、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」でない場合には、ステップS1218にて、RAM64に継続フラグがセットされている場合にはそれをクリアし、セットされていない場合にはその状態を維持する。その後、ステップS1219にて、タイマカウンタTに「500」をセットした後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1219にてセットされた数値情報は、第1可変入賞装置112又は第2可変入賞装置113のいずれかが開放状態から閉鎖状態となり、それに続けていずれかの可変入賞装置112,113が再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報であり、本パチンコ機10では1secがセットされる。この場合に、開放待機時間用の数値情報は、開閉実行モードの種類に関係なく、且つ開閉実行モードの進行状況に関係なく同一となっている。
ステップS1215にて上記移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であると判定した場合、又はステップS1217にて、ラウンドカウンタRCが「0」であると判定した場合には、ステップS1220に進む。ステップS1220では、RAM64に継続フラグがセットされている場合にはそれをクリアし、セットされていない場合にはその状態を維持する。その後、ステップS1221にて、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットし、さらにステップS1222にてエンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
一方、ステップS1206にて、タイマカウンタTが「0」であると判定した場合には、ステップS1223に進む。ステップS1223では、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理の内容は、上記ステップS1214と同様である。
続くステップS1224では、RAM64に継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされていない場合には、ステップS1225にて、ラウンドカウンタRCの数値情報を「0」に更新し、さらに既に説明したステップS1220〜ステップS1222の処理を実行した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。つまり、ラウンド遊技の回数が15Rに設定されているラウンド数規定モードでは、最終回のラウンド遊技を除いた各ラウンド遊技において、開放対象となっている大入賞口112a,113aへの遊技球の入賞が発生しなかった場合には、次のラウンド遊技に進むことなくラウンド数規定モードが終了される。
ステップS1224にて肯定判定をした場合には、ステップS1226にて、閉鎖コマンドを設定する。続くステップS1227では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果ではない場合、すなわち上記契機となった遊技結果がいずれかの大当たり結果である場合には、ステップS1228にて、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新する。続くステップS1229では、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」ではない場合には、ステップS1218に進み、ラウンドカウンタRCが「0」である場合には、ステップS1220に進む。ステップS1218以降の処理及びステップS1220以降の処理は既に説明したとおりである。
ステップS1227にて、上記契機となった遊技結果が特別外れ結果であると判定した場合には、ステップS1230にて、1減算されるように開閉カウンタSOCの数値情報を更新する。続くステップS1231では、開閉カウンタSOCが「0」であるか否かを判定する。開閉カウンタSOCが「0」ではない場合には、ステップS1218に進み、開閉カウンタSOCが「0」である場合には、ステップS1220に進む。ステップS1218以降の処理及びステップS1220以降の処理は既に説明したとおりである。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
次に、音声発光制御装置90内のMPU92にて実行される遊技回用の演出決定処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該演出決定処理は、MPU92により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ずステップS1401では、1遊技回の実行中であるか否かを判定する。1遊技回の実行中ではない場合には、ステップS1402にて、変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。これらコマンドを受信している場合には、ステップS1403にて、種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利結果又は低確結果であるか否かを判定する。
最有利結果又は低確結果である場合には、ステップS1404にて、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。当該処理の内容は上記第1の実施形態におけるステップS1103と同様である。
続くステップS1405では、RAM64に第1事前報知フラグをセットする。当該第1事前報知フラグは、今回開始する遊技回用の演出の途中タイミングにて第1事前報知を行う必要があることをMPU92にて把握するためのフラグである。第1事前報知の内容については後に説明する。
ステップS1403にて、最有利結果及び低確結果のいずれでもないと判定した場合には、ステップS1406にて、種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利結果及び低確結果以外の大当たり結果又は特別外れ結果であるかを判定する。ステップS1406にて肯定判定をした場合には、ステップS1407にて、共通用の図柄決定処理を実行する。当該処理の内容は上記第1の実施形態におけるステップS1105と同様である。
続くステップS1408では、RAM64に第2事前報知フラグをセットする。当該第2事前報知フラグは、今回開始する遊技回用の演出の途中タイミングにて第2事前報知を行う必要があることをMPU92にて把握するためのフラグである。第2事前報知の内容については後に説明する。
ステップS1406にて否定判定をした場合には、ステップS1409にて、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。当該処理の内容は上記第1の実施形態におけるステップS1106と同様である。
ステップS1405、ステップS1408又はステップS1409のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1410に進む。ステップS1410では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。その後、ステップS1411では、ステップS1404、ステップS1407又はステップS1409の処理結果に対応した停止結果コマンドと、ステップS1410の処理結果に対応したパターンコマンドを表示制御装置100に送信する。これらコマンドを受信することによる表示制御装置100の処理については上記第1の実施形態と同様である。
一方、ステップS1401にて、1遊技回の実行中であると判定した場合には、ステップS1412にて、変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS1413にて、RAM64にいずれかの事前報知フラグがセットされているか否かを判定する。いずれかの事前報知フラグがセットされている場合には、ステップS1414にて事前報知の実行タイミングであるか否かを判定する。
事前報知の実行タイミングとは、最有利結果又は低確結果に対応した遊技回においてはいずれかの有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組み合わせが成立する停止結果が表示された直後のタイミングに該当し、これら遊技結果以外の開閉実行モードの移行契機となる遊技結果に対応した遊技回においてはいずれかの有効ラインL1〜L5上に共通の図柄の組み合わせが成立する停止結果が表示された直後のタイミングに該当する。ちなみに、いずれの場合であっても、事前報知の実行タイミングは、遊技回の終了タイミングよりも予め報知確保期間分(例えば、2sec)だけ前のタイミングとなっている。したがって、事前報知を少なくとも報知確保期間分は継続させることが可能となる。
事前報知の実行タイミングである場合には、ステップS1415にて、RAM64に第1事前報知フラグがセットされているか否かを判定する。第1事前報知フラグがセットされている場合、すなわち今回の遊技回が最有利結果又は低確結果となる遊技回である場合には、ステップS1416にて、第1事前報知の設定処理を実行する。
第1事前報知の設定処理では、当該タイミングから遊技回の終了タイミングに亘り、さらにその後に実行される開閉実行モードにおいて少なくとも1回目の開放が行われるまで(以下、当該期間を第1事前報知期間ともいう)、スピーカ部24にて第1事前報知を行うように報知内容を設定する処理である。当該設定が行われることにより、スピーカ部24からは、第1大入賞口112aに向けて遊技球が流れる態様(左側経路で遊技球が流れる態様)での遊技球の発射操作を継続すべき旨の音声が出力される。但し、これに限定されることはなく、上記音声出力に加えて又は代えて、表示ランプ部として、第1大入賞口112aに向けて遊技球が流れる態様での遊技球の発射操作を継続すべきことを示すランプ部を用意しておき、当該報知用のランプ部を点灯させるようにしてもよい。
続くステップS1417では、第1事前報知コマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100のMPU102では、第1事前報知期間に亘って、第1大入賞口112aに向けて遊技球が流れる態様(左側経路で遊技球が流れる態様)での遊技球の発射操作を継続すべき旨の画像が表示されるように、図柄表示装置51を表示制御する。
一方、ステップS1415にて、RAM64に第2事前報知フラグがセットされていると判定した場合、すなわち今回の遊技回が特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果となる遊技回である場合には、ステップS1418にて、第2事前報知の設定処理を実行する。
第2事前報知の設定処理では、当該タイミングから遊技回の終了タイミングに亘り、さらにその後に実行される開閉実行モードにおいて少なくとも1回目の開放が行われるまで(以下、当該期間を第2事前報知期間ともいう)、スピーカ部24にて第2事前報知を行うように報知内容を設定する処理である。当該設定が行われることにより、スピーカ部24からは、第1大入賞口112a及び第2大入賞口113aのいずれかに向けて遊技球が流れる態様(左側経路及び右側経路のいずれかで遊技球が流れる態様)での遊技球の発射操作を継続すべき旨の音声が出力される。但し、これに限定されることはなく、上記音声出力に加えて又は代えて、表示ランプ部として、第1大入賞口112a及び第2大入賞口113aのいずれかに向けて遊技球が流れる態様での遊技球の発射操作を継続すべきことを示すランプ部を用意しておき、当該報知用のランプ部を点灯させるようにしてもよい。
続くステップS1419では、第2事前報知コマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100のMPU102では、第2事前報知期間に亘って、第1大入賞口112a及び第2大入賞口113aのいずれかに向けて遊技球が流れる態様(左側経路及び右側経路のいずれかで遊技球が流れる態様)での遊技球の発射操作を継続すべき旨の画像が表示されるように、図柄表示装置51を表示制御する。
ステップS1413にて否定判定をした場合、ステップS1414にて否定判定をした場合、ステップS1417の処理を実行した場合、又はステップS1419の処理を実行した場合には、ステップS1420に進む。ステップS1420では、遊技回用の演出内容を更新するための演出更新用処理を実行する。その後、本演出決定処理を終了する。
ステップS1412にて変動終了コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1421にて、変動終了処理を実行する。変動終了処理では、遊技回用の演出を終了させるための処理を実行する。その後、本演出決定処理を終了する。
音声発光制御装置90のMPU92では、上記遊技回用の演出決定処理の他に、開閉実行モード用の演出決定処理を定期的に(例えば2msec周期で)実行する。当該演出決定処理では、上記第1の実施形態における演出決定処理(図19)のステップS1109〜ステップS1116と同様の処理を実行する。
但し、特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果及び明示分岐対応高確結果の場合に選択される演出Aは、大入賞口112a,113aが短時間態様で1回開放されて開閉実行モードが終了する場合の時間に対応している。また、非明示分岐対応高確結果及び明示分岐対応高確結果の場合に、演出Aとともに選択される演出Bは、2R〜15R分の開放が実行される場合の時間に対応している。
また、ステップS1114の継続対応演出の決定処理では、該当するラウンド遊技において開放対象となっている大入賞口112a,113aへの遊技球の最初の入賞が発生したことを示す演出を行うための処理を実行する。さらに当該ステップS1114では、開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、1R目終了以降における開閉実行モード用の演出を演出Aから演出Bに変更する。
さらにまた、ラウンド数規定モードの2R目以降は、第1大入賞口112aが開放対象となるため、演出B、演出C及び演出Dでは、第1大入賞口112aへの入賞を狙って遊技球の発射操作を行うべき旨の報知が行われる構成としてもよい。
<遊技結果の内容について>
次に、以上の各種処理が実行されることにより規定される各種遊技結果の内容について、図26を参照しながら説明する。図26は各種遊技結果の内容を説明するための説明図である。
上記第1の実施形態と同様に、通常外れ結果以外に設定されている遊技結果のうち、特別外れ結果は当否抽選において当選とならなかった場合に選択される遊技結果であり、特別外れ結果以外の各種大当たり結果は当否抽選において当選となった場合に選択される遊技結果である。また、各種大当たり結果は、外れ結果と異なり、当否抽選モード及びサポートモードのいすれか一方について移行契機となる遊技結果であるが、その移行態様は図26に示すようにそれぞれ相違している。
また、図26において列挙した各遊技結果は開閉実行モードへの移行契機となるが、その移行先の開閉実行モードの内容が所定の組み合わせ及び個別に相違している。これら各開閉実行モードの内容について、以下に説明する。
最有利結果及び低確結果では、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では、長時間態様による第1大入賞口112aの開閉が1回行われる。なお、以下の説明では、当該開閉実行モードを本実施形態におけるパターンAの開閉実行モードともいう。
ここで、第1大入賞口112a及び第2大入賞口113aはいずれも継続分岐用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかった場合には次のラウンド遊技が継続されない。この場合に、パターンAの開閉実行モードでは、各ラウンド遊技において第1大入賞口112aが開放態様となるため当該第1大入賞口112aへの入賞が発生しないと次のラウンド遊技が継続されないが、各ラウンド遊技における第1大入賞口112aの開放は長時間態様で行われる。したがって、第1大入賞口112aへの入賞を狙って発射操作を行えば、当該第1大入賞口112aへの入賞が発生し、次のラウンド遊技が継続される。
特別外れ結果では、ラウンド数規定モードではなく開閉数規定モードに移行し、開放対象の抽選処理にて選択された大入賞口112a,113aにおいて短時間態様による開放が1回行われる。また、少ラウンド高確結果では、1回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、ラウンド遊技では、開放対象の抽選処理にて選択された大入賞口112a,113aにおいて短時間態様による開放が1回行われる。
つまり、特別外れ結果と少ラウンド高確結果とで比較した場合、前者が開閉数規定モードであるのに対して後者がラウンド数規定モードである点で相違しているものの、大入賞口112a,113aが開閉される様子は共通している。また、特別外れ結果となる遊技回及び少ラウンド高確結果となる遊技回のいずれにおいても図柄表示装置51には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、開閉実行モード中の演出も演出Aで共通している。したがって、遊技者は、特別外れ結果及び少ラウンド高確結果のいずれかが発生した場合には、可変入賞装置112,113及び図柄表示装置51の態様からはいずれの遊技結果であるかを特定することができない。さらに特別外れ結果及び少ラウンド高確結果のいずれにおいても、サポートモードはそれまでのサポートモードが維持される。
よって、遊技結果が特別外れ結果又は少ラウンド高確結果となった場合には、遊技者は当否抽選モードが低確率モード若しくは高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。なお、以下の説明では、特別外れ結果の場合及び少ラウンド高確結果の場合に実行される開閉実行モードを、本実施形態におけるパターンBの開閉実行モードともいう。
非明示分岐対応高確結果及び明示分岐対応高確結果では、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行する。そして、1R目のラウンド遊技では、開放対象の抽選処理にて選択された大入賞口112a,113aにおいて短時間態様による開放が1回行われ、2R目以降のラウンド遊技では、第1大入賞口112aにおける長時間態様による開放が1回行われる。なお、以下の説明では、当該開閉実行モードを、本実施形態におけるパターンCの開閉実行モードともいう。
ここで、パターンCの開閉実行モードの1R目の開放態様は、パターンBの開閉実行モードと共通している。また、非明示分岐対応高確結果となる遊技回及び明示分岐対応高確結果となる遊技回のいずれにおいても図柄表示装置51には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、その共通の図柄の組み合わせは特別外れ結果となる遊技回及び少ラウンド高確結果となる遊技回と共通している。さらにまた、パターンCの開閉実行モードにおいて2R目が終了するまでの演出は演出Aであり、パターンBの開閉実行モードの場合と共通している。
上記構成であることにより、遊技者は、開閉実行モードの開始から短時間態様による大入賞口112a,113aの開放が1回行われたタイミングでは、可変入賞装置112,113の態様及び図柄表示装置51を含めた演出の態様からは、現状実行されている開閉実行モードがパターンBであるか又はパターンCであるかを判断することができない。同様に、上記タイミングでは、可変入賞装置112,113の態様及び図柄表示装置51を含めた演出の態様からは、開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が、特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果のいずれであるかを判断することができない。よって、遊技者は、少なくとも上記タイミングまでは、いずれの遊技結果であるかを予測しながら開閉実行モードを消化する。
また、上記のとおり第1大入賞口112a及び第2大入賞口113aはいずれも継続分岐用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかった場合には次のラウンド遊技が継続されない。さらに1R目は開放対象の抽選処理にて選択された大入賞口112a,113aにおいて短時間態様による開放が1回行われ、さらに遊技領域における各可変入賞装置112,113の位置はいずれか一方の入賞を狙う場合には他方の入賞を狙えない位置関係に設定されている。したがって、1R目が開始された場合における遊技者の発射操作態様によって、当該パターンCの開閉実行モードの進行先が大きく相違することとなる。この様子について、図27のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図27(a)は遊技回用の演出の実行状況を示し、図27(b)は事前報知の実行状況を示し、図27(c−1),(c−2)は第1大入賞口112aの開放状況を示し、図27(d−1),(d−2)は第2大入賞口113aの開放状況を示し、図27(e―1),(e―2)は1R目に開放対象となった大入賞口112a,113aへの遊技球の入賞状況を示す。また、図27(A)及び図27(B)は図柄表示装置51の表示画面Gの表示内容を示し、図27(C)及び図27(D)は遊技盤111における遊技球の流下態様を示している。
パターンCの開閉実行モードへの移行が発生する直前の遊技回が進行している状況において、t1のタイミングで、図27(A)に示すように、中ラインL2に共通の図柄の組み合わせが成立する停止結果が表示される。その直後のタイミングであるt2のタイミングで、図27(B)に示すように、第2事前報知が開始される。当該第2事前報知が行われることにより、遊技者は、第1大入賞口112a及び第2大入賞口113aのいずれかに向けて遊技球が流れる態様での遊技球の発射操作を継続すべきことを認識し、1R目に開放されるだろうと予測した側を狙って遊技球の発射操作を継続する。今回は、遊技者が第2大入賞口113aが開放されるだろうと予測して、遊技領域の右側経路を遊技球が流れるように発射操作を継続する場合について説明する。
その後、t3のタイミングで、遊技回用の演出が終了される。但し、このタイミングでは第2事前報知が継続されており、さらに1R目の開放は開始されていない。その後、t4のタイミングで、1R目の開放が開始される。この場合に、(α)のパターンにおいては、開放対象の抽選処理にて第1大入賞口112aが選択されているため、遊技者の狙いに反した結果となる。そして、第1大入賞口112aの開放は短時間態様で行われるため、遊技者が第1大入賞口112aが開放されたことに気づいて狙う対象を第1大入賞口112aに変更するように発射ハンドル27の回転操作量を変更したとしても、その発射操作に基づく遊技球が第1大入賞口112aの付近に到達するタイミングでは、第1大入賞口112aが閉鎖されるt6のタイミングを過ぎている。よって、(α)のパターンにおいては、パターンCの開閉実行モードは1R目における継続条件が成立することはなく、2R目以降が実行されることなく終了される。
上記(α)のパターンとなった場合、その開閉実行モードの開始から終了までの大入賞口112a,113aの開放態様は、パターンBの開閉実行モードと同一又は見た目上同様となる。また、既に説明したとおり、図柄表示装置51を含めた演出の態様も共通している。そうすると、遊技者は、実行された開閉実行モードがパターンBであるか又はパターンCであるかを、可変入賞装置112,113の態様及び図柄表示装置51を含めた演出の態様からは判断することができない。この場合に、非明示分岐対応高確結果では、サポートモードはそれまでのサポートモードが維持され、明示分岐対応高確結果ではそれまでのサポートモードが低頻度サポートモードであれば高頻度サポートモードに移行し、それまでのサポートモードが高頻度サポートモードであればそれが維持される。
よって、高頻度サポートモードにおいて遊技結果が特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果となった場合には、開閉実行モードの終了後においても、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。また、低頻度サポートモードにおいて遊技結果が特別外れ結果、少ラウンド高確結果又は非明示分岐対応高確結果となった場合には、開閉実行モードの終了後においても、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。
一方、(β)のパターンにおいては、開放対象の抽選処理にて第2大入賞口113aが選択されているため、遊技者の狙いに即した結果となる。この場合に、当該第2大入賞口113aの開放は短時間態様で行われるため入賞が発生する確率は低いが、t5のタイミングで示すように第2大入賞口113aへの入賞が発生した場合には、1R目における継続条件が成立することとなる。この場合、その後に2R目以降の開放として長時間態様による第1大入賞口112aの開放が行われ、遊技者が第1大入賞口112aへの入賞を狙って発射操作を行えば、2R目〜15R目の全てのラウンド遊技を消化することが可能となる。
以上のとおり、パターンCの開閉実行モードでは、1R目の開放対象として抽選により選択される可変入賞装置112,113を遊技者が予測し、その予測が抽選結果と一致していれば、2R目以降のラウンド遊技を継続させることが可能となる。そうすると、遊技者は、遊技回の終了時に共通の図柄の組み合わせが停止表示された場合には、1R目の開放対象を予測する遊技と、予測に応じた発射操作を行う遊技と、その予測が正しかったか否かを確認する遊技とを行うことができる。よって、開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることができる。
また、1R目の可変入賞装置112,113の開放は短時間態様により行われるため、当該可変入賞装置112,113への入賞が発生する確率は比較的低い。そうすると、開放対象として抽選により選択される可変入賞装置112,113の予測が正しかったとしても、開放が終了するまでの期間においては、開放対象となった可変入賞装置112,113周辺を流下している遊技球のそれぞれに遊技者が注目することが期待され、この点からも開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることができる。
また、1R目に両可変入賞装置112,113を開放させて内部的に継続当選の対象が選択されている構成とするのではなく、両可変入賞装置112,113を分岐対応の可変入球手段とするとともに1R目にいずれか一方のみを開放させる構成である。これにより、遊技者の予測が正しかったか否かの確認を、開放された可変入賞装置112,113の種類から把握することが可能となり、予測結果の確認を明確に行うことができる。
また、移行の契機となった遊技結果の種類に関係なくパターンCの開閉実行モードでは、最初の開放対象となる可変入賞装置112,113が抽選により決定される。これにより、仮に移行の契機となった遊技結果の種類をある程度把握することができたとしても、1R目の開放対象を把握することができない。よって、1R目に開放対象となる可変入賞装置112,113を遊技者に確実に予測させることができる。また、本構成の場合、1R目の開放対象からは、その移行の契機となった遊技結果を把握することができないようにすることができる。
また、パターンCの開閉実行モードへ移行することとなる遊技回では、第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113のいずれかに向けた遊技球の発射を継続すべきことを示す第2事前報知が行われる。これにより、1R目が開始されるまでにいずれかの可変入賞装置112,113に向けた遊技球の発射を事前に開始させることができる。また、上皿25aに遊技球が貯留されているか否かを遊技者に確認させることができるとともに、貯留されていない場合には上皿25aに遊技球を補充させることができる。
この場合に、第2事前報知は遊技回用の演出において共通の図柄の組み合わせが停止表示されたタイミング以降に開始される。これにより、開閉実行モードに移行することを、遊技回用の演出において共通の図柄の組み合わせが停止表示されるよりも前に第2事前報知の実行により告知してしまうことが防止される。よって、遊技回用の演出への注目度を低減させることなく、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
また、パターンBの開閉実行モードにおいて最初に開放された可変入賞装置112,113への遊技球の入賞が発生したとしても、当該開閉実行モードはその可変入賞装置112,113の閉鎖後に終了される。そうすると、最初に開放された可変入賞装置112,113への遊技球の入賞が発生して、その後のラウンド遊技が継続して実行された場合には、パターンCの開閉実行モードであることを遊技者が認識することができる。そして、パターンCの開閉実行モードが実行された場合には、その後の当否抽選モードは必ず高確率モードである。よって、パターンCの開閉実行モードの1R目において可変入賞装置112,113への遊技球の入賞が発生した場合には、上記のように2R目以降のラウンド遊技が継続されることによる利益だけでなく、開閉実行モードの実行後に当否抽選モードが高確率モードであることを明確に認識することができるという利益も付与されることとなる。
また、2R目〜15R目において開放対象となる第1可変入賞装置112は長時間態様で開放されるため、1R目に開放対象となった可変入賞装置112,113への入賞が発生した場合には15R目まで高い確率で継続することとなる。これにより、1R目において開放対象となった可変入賞装置112,113への入賞が発生することの利益の高さをより顕著なものとすることができる。
また、パターンCの開閉実行モードには、非明示分岐対応高確結果だけでなく明示分岐対応高確結果となった場合にも移行し、さらにはいずれの遊技結果が契機となった場合であっても2R目以降の可変入賞装置112,113の態様は共通しているとともに図柄表示装置51などにおける演出は演出Bで共通している。したがって、2R目以降においても遊技者は、移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果のいずれであるかを予測しながら遊技を行うことができる。
なお、パターンCの開閉実行モードにおいて、第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113のいずれかが短時間態様で開放されるタイミングは1回目の開放に限定されることはなく、最後の開放以外であれば2回目の開放であってもよく3回目以降の開放であってもよい。この場合であっても事前報知が行われるようにすることで、遊技者はいずれかの可変入賞装置112,113を狙った遊技球の発射操作を事前に開始することができる。ちなみに、短時間態様による開放の対象として抽選により選択された可変入賞装置112,113への入賞の発生に基づきその後の開放が実行されることの有利性を高める上では、開閉実行モードの中間の開放回よりも前側のタイミングで上記短時間態様による開放が行われることが好ましい。また、途中の開放回で、抽選により選択された可変入賞装置112,113の開放が行われる構成においては、当該開放回よりも前のタイミングの開放回では長時間態様による開放が行われる構成としてもよい。
また、パターンCの開閉実行モードにおいて、抽選により選択された可変入賞装置112,113が開放される場合に、その開放態様が複数種類の態様の中から抽選により選択される構成としてもよい。当該複数種類の態様としては、上記長時間態様及び上記短時間態様のみが設定されている構成としてもよく、これら以外の態様が設定されている構成としてもよい。
また、第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113が分岐対応の可変入球手段として予め定められているのではなく、主制御装置60のMPU62にて分岐対応の可変入球手段が選択される構成としてもよい。当該構成において入賞の発生を狙う対象を遊技者に予測させるためには、開閉実行モードの所定の開放回において主制御装置60のMPU62にて分岐対応対象とする側を抽選により選択するとともに、当該開放回では第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113の両方を開放させる構成とするとよい。そして、それら開放された可変入賞装置112,113のうち主制御装置60のMPU62により分岐対応対象として選択された側に遊技球が入賞したことに基づいて、その後の新たな開放が行われるようにするとよい。
また、遊技領域に設定された複数の流下領域のうち遊技球を流下させるべき対象について、遊技者の予測がパチンコ機10の内部的な選択と一致した場合に遊技者に特典が付与されるようにすることで、遊技への注目度を高めることができるという効果に着目した場合、当該構成を開閉実行モード中とは異なる状況における遊技に対して適用してもよい。
例えば、上記構成を、当否抽選の契機となる作動口への入賞を狙う遊技に対して適用してもよい。当該構成について具体的には、ガイド片付きの作動口を複数設けるとともに、これら作動口を遊技者の発射操作に応じて入賞を狙い分けることが可能な位置に配置する。そして、所定のタイミングでガイド片を開放状態とする作動口を抽選する。この場合、ガイド片を開放状態とする側として選択された側を狙って遊技球の発射を行っていた場合には作動口への入賞が発生し易くなる。
また、上記ガイド片付きの構成に代えて、所定のタイミングにおいて入賞した場合に、遊技球の払出、当否抽選又は振分抽選などで遊技者にとって有利となる側を内部的に抽選する構成としてもよい。この場合、有利となる側として選択された側を狙って遊技球の発射を行いその作動口への入賞が発生した場合には、逆の作動口を狙って入賞が発生した場合よりも遊技者にとって有利なものとなる。
また、開放対象が第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113のいずれかに選択される開放回において開放対象の内部的な抽選の結果が遊技者に告知される告知モードと、告知されない非告知モードとを有する構成としてもよい。
この場合、告知モードと非告知モードとの間の移行契機は任意であるが、例えば大当たり当選となった場合、それを契機とした開閉実行モードの開始時、当該開閉実行モードの途中のタイミング又は当該開閉実行モードの終了時などにモード切換抽選が行われ、所定の確率で非告知モードから告知モードに移行するようにするとともに、所定回数の開閉実行モードが実行された場合に告知モードから非告知モードに移行する構成としてもよい。また、例えば高頻度サポートモードであって高確率モードである遊技状態では告知モードに設定され、それ以外の遊技状態では非告知モードに設定される構成としてもよい。また、モード切換抽選を行う制御主体は任意であるが、例えば主制御装置60が制御主体となる構成としてもよく、音声発光制御装置90が制御主体となる構成としてもよく、表示制御装置100が制御主体となる構成としてもよい。
<第3の実施形態>
本実施形態では、可変入賞装置を利用した開閉実行モード中の遊技の内容が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態と同様の構成については同一の番号を付すとともに、基本的にその説明を省略する。図28は本実施形態における遊技盤121の正面図である。
図28に示すように、遊技盤121の表面には、上記第1の実施形態と同様に、内レール部32と外レール部33とが取り付けられており、これら内レール部32及び外レール部33によって区画されるようにして遊技領域が形成されている。遊技領域には、上記第1の実施形態と同様に、一般入賞口35、第1可変入賞装置36、第2可変入賞装置122、上作動口38、下作動口39、スルーゲート41、可変表示ユニット42、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。これら各部品のうち、第2可変入賞装置122の構成が上記第1の実施形態における第2可変入賞装置37と大きく相違している。なお、第2可変入賞装置122以外の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
第2可変入賞装置122の構成について詳細に説明する。
第2可変入賞装置122は、回転体ユニット131を収容するとともに、当該回転体ユニット131に向けた遊技球の流入を許容する内部空間が形成されたベース体123を備えており、当該ベース体123に形成されたフランジが遊技盤121に前面側からネジ止め固定されている。
ベース体123には、回転体ユニット131への遊技球の導入を可能とする第2大入賞口124が形成されており、当該第2大入賞口124に対しては一対の開閉片125が設けられている。開閉片125はソレノイドなどの第2可変入賞駆動部126に連結されており、当該第2可変入賞駆動部126が主制御装置60により駆動制御されることで、第2大入賞口124からの遊技球の流入を不可とする閉鎖位置と遊技球の流入を可能とする開放位置とのそれぞれに配置可能となっている。
第2大入賞口124から流入した遊技球は回転体ユニット131に導かれることとなるが、ベース体123にはその流入した遊技球が回転体ユニット131に導かれる様子や回転体ユニット131に到達した遊技球の様子をパチンコ機10前方から視認可能とする窓部127が形成されている。つまり、第2可変入賞装置122内に流入した遊技球は、第2可変入賞装置122内に形成された転動領域又は回転体ユニット131への誘導通路を流下することとなるが、当該流下態様をパチンコ機10前方から視認可能となっている。
回転体ユニット131について説明する。図29は、回転体ユニット131の分解斜視図である。
回転体ユニット131は、図29に示すように、誘導通路形成部材132と排出通路形成部材133とを備えている。誘導通路形成部材132には、その略中央に下方に凹んだ凹部134が形成されている。凹部134は、平面視で円形状をしている。そして、凹部134の上面開口部の外縁に沿うようにして円環状の誘導通路135が形成されている。誘導通路135は、左右対称となっており、奥側中央から手前側中央に向かうほど低位となるよう傾斜している。
誘導通路135の奥側中央は、第2大入賞口124から流入した遊技球が導出される位置となっており、当該遊技球は誘導通路135の奥側中央に到達する。この到達した遊技球は誘導通路135の左右いずれかの傾斜部を流下して誘導通路135の手前側に誘導され、この誘導された遊技球は凹部134側へ導かれる。
凹部134には、その底面に入賞用通過部141が形成されている。入賞用通過部141は、排出通路形成部材133に形成された第1入賞通路142に通じており、入賞用通過部141を通過した遊技球は第1入賞通路142を通じて第2可変入賞装置122の外部へ排出される。この場合に、第1入賞通路142には入賞用検知センサ143が設けられており、第1入賞通路142を通過する遊技球は入賞用検知センサ143により検知される。
なお、この検知結果は主制御装置60に入力される。また、入賞用検知センサ143としては、磁気検知センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
また、凹部134の側面には継続用通過部144が形成されている。継続用通過部144は、排出通路形成部材133に形成された第2入賞通路145に通じており、継続用通過部144を通過した遊技球は第2入賞通路145を通じて第2可変入賞装置122の外部へ排出される。この場合に、第2入賞通路145には継続用検知センサ146が設けられており、第2入賞通路145を通過する遊技球は継続用検知センサ146により検知される。
なお、この検知結果は主制御装置60に入力される。また、継続用検知センサ146としては、磁気検知センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
排出通路形成部材133には下側からモータ151が取り付けられており、当該モータ151の上下方向に延びる出力軸152は、排出通路形成部材133及び誘導通路形成部材132を貫通している。そして、出力軸152には回転体153が固定されている。なお、モータ151は主制御装置60と電気的に接続されており、当該主制御装置60により駆動制御される。
回転体153は、誘導通路形成部材132の凹部134よりも若干小さい径の略円盤状をしており、凹部134内に配置されている。そして、回転体153はモータ151の駆動に伴って回転する。回転体153の外周には内側に凹んだ10個の球案内部154が形成されており、これら球案内部154は等間隔で並んでいる。このうち、5個の球案内部154は無底の入賞案内部154aとなっており、5個の球案内部154は有底の継続案内部154bとなっている。
各球案内部154は、1個の遊技球が入る程度の大きさをしており、誘導通路135の手前側から導出される遊技球はいずれかの球案内部154に入る。この場合に、入賞案内部154aに入った遊技球は回転体153の回転に伴って入賞用通過部141の上部に到達し、第1入賞通路142内に落下する。一方、継続案内部154bに入った遊技球は回転体153の回転に伴って継続用通過部144の横方に到達し、第2入賞通路145内に入る。
以上説明した第2可変入賞装置122内に入った遊技球は、誘導通路135を転がることで回転体153のいずれかの球案内部154に導出される。この場合に、入賞案内部154aに入った遊技球は最終的に入賞用検知センサ143により検知され、継続案内部154bに入った遊技球は最終的に継続用検知センサ146により検知される。入賞用検知センサ143により遊技球が検知された場合には、第2可変入賞装置122に対応した個数の賞球の払出が実行され、継続用検知センサ146により遊技球が検知された場合には、当該個数の賞球の払出だけでなく、次のラウンド遊技が継続される。ちなみに、第2可変入賞装置122に入賞した遊技球は、入賞案内部154a及び継続案内部154bのいずれかに必ず導かれる。
ここで、回転体153における複数の球案内部154は、その半分が入賞案内部154aであり、残りの半分が継続案内部154bである。また、回転体153は一定の速度で回転する。したがって、第2可変入賞装置122に1個の遊技球が入賞した場合に、その遊技球が継続用検知センサ146により検知される確率は1/2となっている。但し、これに限定されることはなく、当該確率が1/2よりも低くてもよく、高くてもよい。
次に、本実施形態において設定されている遊技結果の内容について説明する。図30(a)は本実施形態における第1振分テーブルを説明するための説明図であり、図30(b)は本実施形態における第2振分テーブルを説明するための説明図である。
本実施形態では、設定されている遊技結果の種類が上記第1の実施形態と異なっており、特別外れ結果が設定されておらず、さらに大当たり当選に対応した遊技結果は、短時間態様の低確結果、中時間態様の低確結果、長時間態様の低確結果、短時間態様の高確結果、中時間態様の高確結果及び長時間態様の高確結果が設定されている。
各種低確結果は、開閉実行モード後の当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する遊技結果である。ここで設定された低確率モードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまで継続され、高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
各種高確結果は、開閉実行モード後の当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する遊技結果である。ここで設定された高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまで継続される。
上記各種遊技結果は全て、開閉実行モード、詳細には15回のラウンド遊技を上限回数として実行されるラウンド数規定モードへの移行契機となる。当該ラウンド数規定モードは、いずれの遊技結果が移行の契機となった場合であっても1R目〜4R目及び6R目〜15R目では第1可変入賞装置36が開放対象となり、5R目は第2可変入賞装置122が開放対象となる。第1可変入賞装置36が開放対象となった場合には入賞の有無や入賞態様が次のラウンド遊技への継続条件に影響を与えないが、第2可変入賞装置122が開放対象となった場合には継続用通過部144への入賞が次のラウンド遊技への継続条件となる。したがって、いずれのラウンド数規定モードであっても、1R目〜5R目までは確実に実行されるとともに、5R目のラウンド遊技の遊技結果に応じて6R目〜15R目が継続するか否かが決定される。
5R目のラウンド遊技における第2可変入賞装置122の第2大入賞口124の開放態様として、当該第2大入賞口124の上限開放時間を相違させて、長時間態様と、中時間態様と、短時間態様とが設定されている。長時間態様は、5R目の上限開放時間が最長時間である30secに設定された態様であり、当該最長時間は遊技球の発射周期(具体的には0.6sec)とラウンド遊技の上限個数(具体的には7個)との積よりも長い時間となっている。中時間態様は、5R目の上限開放時間が中間時間である2secに設定された態様であり、当該中間時間は遊技球の発射周期とラウンド遊技の上限個数との積よりも短い時間であって、遊技球の発射周期と2以上の自然数との積よりも長い時間となっている。短時間態様は、5R目の上限開放時間が最短時間である0.6secに設定された態様であり、当該最短時間は遊技球の発射周期と同じ時間となっている。
上記各種遊技結果のうち、短時間態様の低確結果及び短時間態様の高確結果は、5R目のラウンド遊技において第2可変入賞装置122の開放態様が短時間態様に設定される遊技結果であり、中時間態様の低確結果及び中時間態様の高確結果は、5R目のラウンド遊技において第2可変入賞装置122の開放態様が中時間態様に設定される遊技結果であり、長時間態様の低確結果及び長時間態様の高確結果は、5R目のラウンド遊技において第2可変入賞装置122の開放態様が長時間態様に設定される遊技結果である。
上作動口38への入賞に基づき取得された保留情報が当否抽選の対象となった場合の遊技結果の振分先を定める第1振分テーブルでは、図30(a)に示すように、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜6」が短時間態様の低確結果に対応しており、「7〜9」が中時間態様の低確結果に対応しており、「10〜21」が短時間態様の高確結果に対応しており、「22〜27」が中時間態様の高確結果に対応しており、「28〜29」が長時間態様の高確結果に対応している。これにより、上作動口38に係る保留情報が当否抽選の対象となった場合の遊技結果の振分態様が多様化し、遊技への注目度を高めることが可能となる。
一方、下作動口39への入賞に基づき取得された保留情報が当否抽選の対象となった場合の遊技結果の振分先を定める第2振分テーブルでは、図30(b)に示すように、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が長時間態様の低確結果に対応しており、「10〜29」が長時間態様の高確結果に対応している。
ここで、第1振分テーブルと第2振分テーブルとを比較すると、いずれも全数値範囲のうち1/3が低確結果に割り当てられているとともに2/3が高確結果に割り当てられているため、当否抽選モード及びサポートモードの移行確率は同一となっている。その一方、第2振分テーブルでは、長時間態様の低確結果及び長時間態様の高確結果のみが設定されているのに対して、第1振分テーブルでは、長時間態様の低確結果が設定されておらず、さらに短時間態様の低確結果、中時間態様の低確結果、短時間態様の高確結果及び中時間態様の高確結果が設定されている。したがって、第1振分テーブルよりも第2振分テーブルの方が遊技者に有利、すなわち、上作動口38に係る保留情報が当否抽選の対象となった場合よりも下作動口39に係る保留情報が当否抽選の対象となった場合の方が遊技者に有利である。
上記のように第1振分テーブル及び第2振分テーブルが設定されていることにより、上作動口38に係る保留情報が当否抽選の対象となった場合と下作動口39に係る保留情報が当否抽選の対象となった場合とで、遊技者にとっての有利性に明確な差異を設けることができる。したがって、遊技者は上作動口38及び下作動口39のうち、下作動口39への入賞が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、それに伴って、下作動口39への入賞頻度が高くなる高頻度サポートモードへの遊技者の注目度が高くなる。
ちなみに、メイン表示部43の第1結果表示部43a及び第2結果表示部43bでは、上記各種遊技結果(すなわち、上記各種大当たり結果)のいずれかとなる遊技回の終了に際して、その遊技結果に対応した停止結果が表示される。これにより、遊技ホールの管理者などは遊技回の終了に際してメイン表示部43を目視することで、当該遊技回の遊技結果を目視確認することができ、例えば大当たり結果と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことが可能となる。
その一方、メイン表示部43は図柄表示装置51の表示画面Gに比べて表示範囲が狭く、さらにはメイン表示部43に停止表示される絵柄の態様は、少なくとも各種大当たり結果で比較した場合に遊技者が認識しづらいものとなっている。したがって、遊技者が遊技回の遊技結果をメイン表示部43からではなく図柄表示装置51の表示画面Gから確認することが期待され、表示画面Gへの注目度が高められる。
<遊技状態移行処理について>
次に、上記各種遊技結果となった場合に移行する開閉実行モードを進行させるための具体的な処理構成について説明する。図31は遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップS1501では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS1502に進み、1の遊技回のメイン表示部43における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1503にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS1504にて、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。続くステップS1505では、タイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。その後、ステップS1506にて、オープニングコマンドを設定した後に、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップS1501にて、開閉実行モード中であると判定した場合にはステップS1507に進み、大入賞口開閉処理を実行する。その後、ステップS1508にて、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。「0」ではない場合にはそのまま本遊技状態移行処理を終了し、「0」である場合にはステップS1509にてタイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了し、タイマカウンタTが「0」である場合にはステップS1510にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。ステップS1510の移行処理では、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果が低確結果及び高確結果のうちのいずれであるかを判定し、当否抽選モード及びサポートモードが対応したモードとなるように設定する。
<大入賞口開閉処理>
次に、ステップS1507の大入賞口開閉処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
大入賞口開閉処理では、先ずステップS1601にて、第1大入賞口36a又は第2大入賞口124のいずれかが開放中であるか否かを判定する。いずれの大入賞口36a,124も開放中ではない場合には、ステップS1602にて、ラウンドカウンタRCの値が「0」であるか否かを判定するとともに、ステップS1603にて、タイマカウンタTの値が「0」か否かを判定する。
ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合又はタイマカウンタTの値が「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。ラウンドカウンタRCの値が「0」ではなく、且つタイマカウンタTの値が「0」である場合には、ステップS1604にて、大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1701では、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が5R目に該当しているか否かを判定する。具体的には、ラウンドカウンタRCの値が「11」であるか否かを判定する。5R目ではない場合には、ステップS1702にて、タイマカウンタTに「15000」をセットする。上記第1の実施形態と同様に当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図9)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS1702では、長時間態様に対応した30secが設定されたことを意味する。
5R目でありステップS1701にて肯定判定をした場合には、ステップS1703にて、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が長時間態様の低確結果又は長時間態様の高確結果であるかを判定する。ステップS1703にて肯定判定をした場合には、ステップS1702にて、タイマカウンタTに「15000」をセットする。
ステップS1703にて否定判定をした場合には、ステップS1704にて、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が中時間態様の低確結果又は中時間態様の高確結果であるかを判定する。ステップS1704にて肯定判定をした場合には、ステップS1705にて、タイマカウンタTに「1000」をセットする。既に説明したとおり当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図9)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS1705では、中時間態様に対応した2secが設定されたことを意味する。
ステップS1704にて否定判定をした場合には、ステップS1706にて、タイマカウンタTに「300」をセットする。既に説明したとおり当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図9)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS1706では、短時間態様に対応した0.6secが設定されたことを意味する。
ステップS1702、ステップS1705又はステップS1706の処理を実行した後は、ステップS1707にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が5R目に該当しているか否かを判定する。5R目に該当していない場合には、ステップS1708にて、第1大入賞口36aの開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第1大入賞口36aが開放状態となるように第1可変入賞駆動部36cを駆動制御する。一方、ステップS1707にて、5R目に該当していると判定した場合には、ステップS1709にて、第2大入賞口124の開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第2大入賞口124が開放状態となるように第2可変入賞駆動部126を駆動制御する。
ステップS1708又はステップS1709の処理を実行した後は、ステップS1710にて、入賞カウンタPCに、ラウンド遊技の一の終了条件である上限個数として「7」をセットした後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
大入賞口開閉処理(図32)の説明に戻り、ステップS1604にて大入賞口開放処理を実行した後は、ステップS1605にて開放コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
一方、ステップS1601にて、第1大入賞口36a又は第2大入賞口124のいずれかが開放中であると判定した場合には、ステップS1606に進む。ステップS1606では、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口36a,124の開放について上限開放時間が経過したか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、ステップS1607に進む。
ステップS1607では、第1大入賞口36a及び第2大入賞口124のうち現状開放されている側に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定は、第1大入賞口36aについては可変入賞検知センサ36eの検知結果に基づき行われ、第2大入賞口124については入賞用検知センサ143及び継続用検知センサ146の検知結果に基づき行われる。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
入賞が発生している場合には、ステップS1608にて、1減算されるように入賞カウンタPCの数値情報を更新する。続くステップS1609では、継続用検知センサ146の検知結果に基づき、今回の入賞検知が第2可変入賞装置122における継続用通過部144に遊技球が入賞したことによるものであるか否かを判定する。ステップS1609にて肯定判定をした場合には、ステップS1610にて、RAM64に継続フラグがセットされていない場合には継続フラグをセットし、継続フラグが既にセットされている場合にはその状態を維持する。ここで、既に説明したとおり、ラウンド数規定モードの5R目に第2可変入賞装置122が開放対象となる。したがって、継続フラグは、ラウンド数規定モードの5R目において継続用通過部144への入賞が発生したことをMPU62にて特定するためのフラグである。
ステップS1610の処理を実行した後は、ステップS1611にて、継続対応コマンドを設定する。但し、同一の開閉実行モードにおいて既に継続対応コマンドを送信している場合には、当該継続対応コマンドの送信は行わない。ステップS1611にて設定された継続対応コマンドは、通常処理(図11)におけるステップS301にて、音声発光制御装置90に送信される。当該継続対応コマンドを受信したことによる音声発光制御装置90における処理については、後に説明する。
ステップS1609にて否定判定をした場合又はステップS1611の処理を実行した後は、ステップS1612にて、入賞カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。入賞カウンタPCが「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCが「0」である場合には、ステップS1613にて、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、現状開放されている大入賞口36a,124が閉鎖状態となるように、対応する可変入賞駆動部36c,126の駆動制御を終了する。
続くステップS1614では、今回の大入賞口開閉処理が起動された状況が5R目に該当しているか否かを判定する。5R目である場合には、ステップS1615にてRAM64に継続フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1614にて否定判定をした場合又はステップS1615の処理を実行した後は、ステップS1616にて閉鎖コマンドを設定する。
続くステップS1617では、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新し、その後ステップS1618にて、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」でない場合には、ステップS1619にて、タイマカウンタTに「500」をセットした後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1618にて、ラウンドカウンタRCが「0」であると判定した場合には、ステップS1620に進む。ステップS1620では、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。その後、ステップS1621にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
また、ステップS1615にて、継続フラグがセットされていないと判定した場合には、ステップS1622にてラウンドカウンタRCの数値情報を「0」に更新し、さらに既に説明したステップS1620及びステップS1621の処理を実行した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。つまり、5R目に第2可変入賞装置122が開放されることとなるが、継続用通過部144への入賞が発生することなく、当該第2可変入賞装置122への上限個数分の遊技球の入賞が発生した場合には6R目以降に進むことなく当該開閉実行モードが終了される。
一方、ステップS1606にて、タイマカウンタTが「0」であると判定した場合には、ステップS1623に進む。ステップS1623では、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理の内容は、上記ステップS1613と同様である。
続くステップS1624では、直前のステップS1623にて閉鎖実行処理の対象となった大入賞口36a,124の開放回が、5R目に該当していたか否かを判定する。ステップS1624にて肯定判定をした場合には、ステップS1625にて、RAM64に継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされていない場合には、ステップS1622にて、ラウンドカウンタRCの数値情報を「0」に更新し、さらに既に説明したステップS1620及びステップS1621の処理を実行した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。つまり、5R目に第2大入賞口37aが開放されることとなるが、当該5R目において継続用通過部144への入賞が発生することなく上限開放時間が経過した場合には6R目以降に進むことなく当該開閉実行モードが終了される。
ステップS1624にて否定判定をした場合又はステップS1625にて肯定判定をした場合には、ステップS1626にて、閉鎖コマンドを設定する。続くステップS1627では、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新する。続くステップS1628では、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」ではない場合には、ステップS1619に進み、ラウンドカウンタRCが「0」である場合には、ステップS1620に進む。ステップS1619以降の処理及びステップS1620以降の処理は既に説明したとおりである。
<音声発光制御装置90にて実行される演出決定処理について>
次に、音声発光制御装置90内のMPU92にて実行される演出決定処理について、フローチャートを示すことなく説明する。
音声発光制御装置90のMPU92では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信することで、図柄決定処理及び演出パターンの決定処理を実行し、それら処理結果に応じた停止結果コマンド及びパターンコマンドを表示制御装置100に送信する。本実施形態の図柄決定処理では、当否抽選にて外れ結果となったことに対応した種別コマンドを受信している場合には、通常外れ用の図柄決定処理(ステップS1106に対応)を実行し、いずれかの低確結果となったことに対応した種別コマンドを受信している場合には低確結果用の図柄決定処理を実行し、いずれかの高確結果となったことに対応した種別コマンドを受信している場合には高確結果用の図柄決定処理を実行する。
低確結果用の図柄決定処理では、いずれかの有効ラインL1〜L5上に同一の偶数の図柄が成立する停止結果が選択されるが、この図柄の種類はいずれの低確結果であったとしてもランダムに決定される。同様に、高確結果用の図柄決定処理では、いずれかの有効ラインL1〜L5上に同一の奇数の図柄が成立する停止結果が選択されるが、この図柄の種類はいずれの高確結果であったとしてもランダムに決定される。
また、MPU92では、オープニングコマンドを受信することで、開閉実行モード用演出の決定処理(ステップS1111に対応)を実行し、当該処理結果に応じた開閉実行モード用コマンドを表示制御装置100に送信する。本実施形態における開閉実行モード用演出の決定処理では、いずれかの低確結果に対応している場合には低確結果用の演出を選択し、いずれかの高確結果に対応している場合には高確結果用の演出を選択するが、これら演出はいずれも15回のラウンド遊技が実行されることに対応した演出継続時間に設定されている。
ちなみに、5R目のラウンド遊技で第2可変入賞装置122の継続用通過部144への入賞が発生しなかった場合には、その時点で開閉実行モードが終了されることとなるが、その際には主制御装置60からエンディングコマンドが送信される。したがって、音声発光制御装置90のMPU92や表示制御装置100においては開閉実行モードの終了に合わせて開閉実行モード用演出を終了させることができる。
また、音声発光制御装置90のMPU92及び表示制御装置100では、当該開閉実行モード用演出に合わせて、オープニング時、各ラウンド遊技時及び各ラウンド遊技間では、第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置122のうち入賞を狙うべき対象が報知される。特に、5R目のラウンド遊技では、第2可変入賞装置122の開放が短時間態様で行われることもあるため、その短い時間での第2可変入賞装置122への入賞を可能とするように、5R目のラウンド遊技が開始される前のタイミング、より詳細には4R目のラウンド遊技が少なくとも終了するタイミングまでに、第2可変入賞装置122を狙うべき旨の報知が実行される。
また、MPU92では、継続対応コマンドを受信することで、継続対応演出の決定処理(ステップS1114に対応)を実行し、当該処理結果に応じた継続対応演出用コマンドを表示制御装置100に送信する。当該継続対応演出の決定処理が実行されることにより、スピーカ部24や図柄表示装置51において継続用通過部144への入賞が発生した旨の報知が実行される。
<開閉実行モードが進行する様子>
次に、開閉実行モードが進行する様子について、図34のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図34(a)は第1大入賞口36aの開放状況を示し、図34(b)は第2大入賞口124の開放状況を示し、図34(c)は継続用通過部144への入賞の有無を示している。また、図34(A)は5R目に継続用通過部144への入賞が発生しない場合の様子を示し、図34(B)は5R目に継続用通過部144への入賞が発生する場合の様子を示している。
なお、図34(A)及び図34(B)では、1R目〜4R目の各ラウンド遊技が同様の態様で消化されていくように示しているが、当該ラウンド遊技の消化状況は遊技球の発射態様や遊技領域内の釘46の調整具合によって変動することとなる。
図34(A)の場合及び図34(B)の場合のいずれにおいても、t1のタイミングからt2のタイミング、t3のタイミングからt4のタイミング、t5のタイミングからt6のタイミング、及びt7のタイミングからt8のタイミングのそれぞれの期間において、第1大入賞口36aにおける長時間態様の開放が行われる。つまり、ラウンド数規定モードに移行した場合には、第1大入賞口36aにおける長時間態様の開放が複数回必ず実行される。これにより、ラウンド数規定モードに移行した場合には、遊技球の払出を伴う第1段階の利益が遊技者に付与されるようにすることができる。
その後、t9のタイミングで、5R目のラウンド遊技として、第2大入賞口124の開放が開始される。この場合に、図34(A)のパターンでは、第2大入賞口124が閉鎖されるタイミングであるt11のタイミングまでに継続用通過部144への入賞が発生しない。したがって、5R目のラウンド遊技が終了するのに合わせて、当該開閉実行モードは終了される。
一方、図34(B)のパターンでは、第2大入賞口124が閉鎖されるよりも前のタイミングであるt10のタイミングで継続用通過部144への入賞が発生する。したがって、t12のタイミング以降は、6R目以降のラウンド遊技が継続される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
開閉実行モードに移行した場合には、5R目のラウンド遊技で開放対象となる第2可変入賞装置122への入賞が発生することに基づき、その後に長時間態様による第2可変入賞装置37の開放が行われるという利益が遊技者に付与される。これにより、5R目に開放されている第2可変入賞装置122への入賞態様に応じて開閉実行モード中のその後の内容が相違することとなり、開閉実行モードの進行態様を多様化させることが可能となるとともに、開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることができる。
また、5R目のラウンド遊技における第2可変入賞装置122の開放態様は抽選により決定される。この点からも開閉実行モードの進行態様を多様化させることが可能となる。
また、開閉実行モードにおいて5R目のラウンド遊技が、その後の新たな開放が行われるか否かの分岐対象のラウンド遊技として設定されているとともに、1R目〜4R目では長時間態様による開放が行われる。つまり、開閉実行モードに移行した場合には、長時間態様による開放が少なくとも1回は実行されることとなる。これにより、開閉実行モードに移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることができる。
また、分岐対応の可変入球手段である第2可変入賞装置122はその内部に、当該第2可変入賞装置122に入賞した遊技球が通過可能であり当該遊技球の通過がその後に新たな開放が行われることの条件となる継続用通過部144と、第2可変入賞装置122に入賞した遊技球を継続用通過部144及び入賞用通過部141のいずれかに振り分ける回転体153とを備えているとともに、さらに回転体153による振分態様がパチンコ機10前方から視認可能となっている。これにより、遊技者は、開放されている第2可変入賞装置122への入賞が発生するか否かに注目するだけでなく、当該入賞が発生した場合にはその遊技球が継続用通過部144を通過するか否かに注目することとなる。よって、開閉実行モード中の遊技への注目度を段階的に高めることが可能となる。
また、本実施形態では実行されるラウンド数規定モードのラウンド遊技の上限回数が全て同一となっているため、ラウンド数規定モードの開始時などにラウンド遊技の上限回数を報知するための表示部を不具備とすることが可能となる。
なお、第2可変入賞装置122が開放対象となるタイミングは5回目の開放に限定されることはなく、最後の開放以外であれば1回目や2回目の開放であってもよく6回目以降の開放であってもよい。但し、第2可変入賞装置122への入賞の発生に基づきその後の開放が実行されることの有利性を高める上では、開閉実行モードの中間の開放回よりも前側のタイミングで第2可変入賞装置122が開放対象となることが好ましい。
また、開閉実行モード中の1回目〜4回目の開放として、短時間態様による開放が行われる構成としてもよい。また、開閉実行モード中の1回目〜4回目の開放として、長時間態様による開放や短時間態様による開放が不規則に実行される構成としてもよい。
また、開閉実行モード中の1回目〜5回目といった所定の複数回分の期間における開放が全て第2可変入賞装置122にて実行される構成としてもよい。この場合に、当該所定の複数回分の期間においては先に実行される開放回で第2可変入賞装置122の継続用通過部144への入賞が発生しなかったとしても、その後の開放回が必ず実行されるようにするとともに、当該所定の複数回分の期間において実行されるいずれかの開放回で継続用通過部144への入賞が発生すれば当該期間の後に新たな開放が実行される構成としてもよい。本構成によれば、第2可変入賞装置122への入賞の発生に期待する期間を長く確保することが可能となる。
また、第2可変入賞装置122の振分手段の構成は上記回転体153に限定されることはなく任意であり、さらに当該第2可変入賞装置122を上記第1の実施形態の第2可変入賞装置37に代えて適用してもよく、上記第2の実施形態の第1可変入賞装置112又は第2可変入賞装置113に代えて適用してもよい。
また、第2可変入賞装置122の開放時間が大当たり種別カウンタC2の数値情報に応じて振り分けられる構成に代えて、第2可変入賞装置122に第2大入賞口124の遊技球の通過を検知するセンサを設け、第2可変入賞装置122が開放された場合には当該センサにて1個又は2個の遊技球の通過が検知されるまで開放が継続される構成としてもよい。
<第4の実施形態>
上記第1の実施形態では、第2大入賞口37aが開放対象となった場合に当該第2大入賞口37aへの入賞が発生すれば、100%の確率で次以降のラウンド遊技が継続される構成としたが、本実施形態では当該継続に係る構成が相違している。この相違する構成について、以下に説明する。
本実施形態では、大入賞口開閉処理(図16)のステップS810にて肯定判定をした場合、ステップS811及びステップS812の処理に代えて、継続判定用処理を実行する。継続判定用処理では、図35のフローチャートに示すように、先ずステップS1801にて、RAM64に継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされている場合には、そのまま本継続判定用処理を終了する。
継続フラグがセットされていない場合には、ステップS1802にて、継続抽選処理を実行する。継続抽選処理では、RAM64の各種カウンタエリア64bに設けられた継続抽選用カウンタから継続抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、継続抽選用カウンタは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1加算される構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、継続抽選処理では、ROM63に記憶されている継続抽選用テーブルを参照して、上記読み出した継続抽選用のカウンタ値が継続当選の数値範囲に含まれるか否かを判定する。この継続当選確率は任意であるが、本パチンコ機10では1/2に設定されている。
続くステップS1803では、ステップS1802の継続抽選処理の結果が継続当選であるか否かを判定する。継続当選ではない場合にはそのまま本継続判定用処理を終了し、継続当選である場合にはステップS1804及びステップS1805の処理を実行した後に、本継続判定用処理を終了する。ステップS1804及びステップS1805の処理内容は、上記第1の実施形態におけるステップS811及びステップS812の処理内容と同様である。なお、継続当選となるか否かに関係なく、第2大入賞口37aに遊技球が入賞した場合には、それに対応した個数の賞球(遊技球の払い出し)が発生する。
本実施形態の構成によれば、第2大入賞口37aに遊技球が入賞したとしても、次以降のラウンド遊技の継続が確定しないため、第2大入賞口37aへの入賞が発生した後の図柄表示装置51や可変入賞装置36,37の挙動に遊技者を注目させることが可能となる。よって、遊技者が遊技に注目している期間を上記第1の実施形態よりも長く確保し易くなる。
また、上記第3の実施形態と異なり内部抽選にて継続発生か否かを決定する構成であるため、上記第3の実施形態よりも遊技領域に設けられる部品の構成の簡素化を図りつつ、上記効果を奏することができる。
なお、本実施形態においても上記第3の実施形態と同様に、第2大入賞口37aの上限開放時間が複数種類設定されており、開閉実行モードへの移行の契機となった遊技結果に応じて選択される上限開放時間が相違する構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。また、以下の各構成を、適用対象として例示した実施形態以外の実施形態に対して適用してもよい。
(1)可変入賞装置の数は2個に限定されることはなく3個以上であってもよい。
例えば上記第1の実施形態においては、入賞の発生がその後に新たな開放が行われるための条件となる分岐対応の可変入球手段として、入賞の発生に対してその後に新たな開放が行われる期待度が相違する複数の可変入賞装置を設け、所定の開放回においてはそれら複数の可変入賞装置のいずれかが内部的な抽選などによって選択されて開放される構成としてもよい。
また、例えば上記第2の実施形態においては、分岐対応の可変入球手段として、左方の流下領域111c及び右方の流下領域111dだけでなく、上方の流下領域111aや下方の流下領域111bに可変入賞装置を設け、所定の開放回ではそれら複数の可変入賞装置のいずれかが内部的な抽選などによって選択されて開放される構成としてもよい。また、同一の流下領域に対して複数の可変入賞装置を設けてもよい。
また、例えば上記第3の実施形態においては、継続用通過部144を遊技球が通過しないとその後に新たな開放が行われない第2可変入賞装置122を、継続用通過部144の通過の期待度を相違させて複数設け、所定の開放回ではそれら複数の第2可変入賞装置122のいずれかが内部的な抽選などによって選択され開放される構成としてもよい。
(2)短時間態様で開放されている可変入賞装置に遊技球が入賞したことに基づいてその後に長時間態様による開放が行われるようにすることで、開閉実行モード中の遊技への遊技者の注目度を向上させることができるという効果に着目した場合、遊技領域に可変入賞装置が複数設けられている構成を必須とする必要はない。つまり、単一の可変入賞装置を設け、当該可変入賞装置が短時間態様で開放されている状況で入賞が発生したことに基づいて、その後に当該可変入賞装置が長時間態様で開放される構成としてもよい。
(3)開閉実行モード中に実行される複数の開放回のうち、第2可変入賞装置37が開放対象として選択される開放回が内部的な抽選により決定される構成としてもよい。この場合、開閉実行モードの態様の多様化が図られる。
(4)可変入賞装置36,37の開放の上限回数が予め定められている開閉実行モードや、ラウンド遊技の上限回数が予め定められている開閉実行モードにおいて、分岐対応の可変入賞装置の短時間態様による開放が複数回行われる構成としてもよい。
(5)可変入賞装置36,37の開放の上限回数やラウンド遊技の上限回数が予め定められていない開閉実行モードを設定するとともに、当該開閉実行モードでは、分岐対応の可変入賞装置への入賞が発生することを条件として、上限なく新たな開放が行われる構成としてもよい。
例えば、遊技領域に単一の可変入賞装置を設け、開閉実行モードでは短時間態様による開放→長時間態様による開放→短時間態様による開放→長時間態様による開放→短時間態様による開放→・・・といったように制御を行う。この場合、長時間態様による開放では可変入賞装置を狙って発射操作を行えば可変入賞装置への入賞が確実に又は高い確率で発生するため、可変入賞装置の短時間態様による開放において毎回入賞が発生すれば、上限なく新たな開放が行われることとなる。
また、例えば、遊技領域に分岐対応の可変入賞装置と非分岐対応の可変入賞装置とを設け、開閉実行モードでは、短時間態様による分岐対応の可変入賞装置の開放→長時間態様などによる非分岐対応の可変入賞装置の開放→短時間態様による分岐対応の可変入賞装置の開放→長時間態様などによる非分岐対応の可変入賞装置の開放→短時間態様による分岐対応の可変入賞装置の開放→・・・といったように制御を行う。この場合、非分岐対応の可変入賞装置が開放された場合には入賞が発生しなくてもその後の新たな開放が行われるため、分岐対応の可変入賞装置が開放された場合に毎回入賞が発生すれば、上限なく新たな開放が行われることとなる。
(6)第2可変入賞装置37への入賞が発生した場合にはその後に新たな開放が行われ、第2可変入賞装置37への入賞が発生しなかった場合にはその後に新たな開放が行われない構成に代えて、第2可変入賞装置37への入賞が発生した場合には長時間態様といったラウンド遊技の上限個数以上の入賞が期待される開放が行われ、第2可変入賞装置37への入賞が発生しなかった場合には短時間態様といったラウンド遊技の上限個数以上の入賞が期待できない開放が行われる構成としてもよい。この場合、第2可変入賞装置37への入賞が発生するか否かの注目度の向上を図りながら、開閉実行モード中の開放回数を一定のものとすることができる。
(7)1回のラウンド遊技において1回の開放のみが行われる構成に限定されることはなく、1回のラウンド遊技において複数回の開放が行われる構成としてもよい。また、ラウンド遊技の上限個数が当該ラウンド遊技の上限継続時間に応じて変動する構成としてもよい。
(8)上記各実施形態において短時間態様による開放の上限開放時間が遊技球の発射周期よりも短い時間である構成に限定されることはなく、遊技球の発射周期以上の時間であって、遊技球の発射周期×n(n=1,2,3のいずれか)以下の時間に設定されている構成としてもよい。
(9)上記第1の実施形態におけるパターンBの開閉実行モード及びパターンCの開閉実行モードにおいて、その開始タイミングから途中のタイミングまで可変入賞装置36,37の開放パターンが共通する共通区間が設定されている構成に代えて、可変入賞装置36,37の開放パターンがランダムに決定される不規則区間が設定されている構成としてもよい。この場合であっても、不規則区間においてはいずれのパターンの開閉実行モードであるのかを遊技者が把握しづらいため、当該不規則区間では、その後の内容が遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら遊技を行うものと考えられる。
(10)ラウンド遊技の終了条件として、可変入賞装置36,37への上限個数の遊技球の入賞が発生することが設定されている構成に代えて、例えば可変入賞装置36,37に終了契機口を設けるとともに、ラウンド遊技の経過時間が所定の経過時間となった場合に当該終了契機口への入球が可能となる構成とし、さらに当該終了契機口に遊技球が入球した場合にラウンド遊技が終了する構成としてもよい。
また、ラウンド遊技の終了条件として、ラウンド遊技の開始タイミングからの可変入賞装置36,37への入賞個数や継続時間が設定されている構成に代えて、例えばラウンド遊技が開始されて可変入賞装置36,37への最初の入賞が発生してからの可変入賞装置36,37への入賞個数や継続時間が終了条件として設定されている構成としてもよい。
また、ラウンド遊技の終了に際して可変入賞装置36,37が閉鎖される構成に代えて、可変入賞装置36,37が開放された状態のまま、ラウンド遊技の遷移が発生する構成としてもよい。
(11)各パターンの開閉実行モードにおける可変入賞装置の開放回数や開放態様の設定パターンは、上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、上記各実施形態にて個別に説明した作用効果の少なくともいずれかを奏することができるのであれば、任意である。
また、各ラウンド遊技の上限個数は、上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、上記各実施形態にて個別に説明した作用効果の少なくともいずれかを奏することができるのであれば、任意である。さらにはラウンド数規定モードの種類に応じて当該上限個数が相違している構成としてもよく、同一のラウンド数規定モードのラウンド遊技間で当該上限個数が相違している構成としてもよい。
(12)短時間態様として、正確な上限開放時間は相違するが可変入賞装置36,37の見た目の動作態様は同様となるように複数種類の短時間態様が設定されている構成としてもよい。また、このような構成を、中時間態様や長時間態様について適用してもよい。
(13)上限開放時間を相違させることで可変入賞装置36,37の開放態様を複数種類設定する構成に加えて又は代えて、半開きや全開きといった可変入賞装置36,37の開放度合いを相違させることで可変入賞装置36,37の開放態様を複数種類設定する構成としてもよい。
(14)パターンB及びパターンCの開閉実行モードに移行することとなる遊技回において常に共通の図柄の組み合わせが停止表示される構成に代えて、停止結果がランダムに選択されることで、いずれの遊技結果を契機とした開閉実行モードであるかが把握しづらい構成としてもよい。
(15)パターンBの開閉実行モードやパターンCの開閉実行モードの開始時において常に同一の開閉実行モード用の演出が実行される構成に代えて、複数種類の演出のいずれかが実行される構成としてもよい。この場合、当該複数種類の演出が完全にランダムに実行される構成としてもよく、開閉実行モードの実行の契機となった遊技結果に応じて各演出の選択率が異なる構成としてもよい。
(16)各開閉実行モードのパターンと、当該開閉実行モードの実行後における遊技状態の設定態様のパターンとの組み合わせは、上記各実施形態におけるものに限定されることはなく任意である。
(17)大当たり種別カウンタC2を不具備とし、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を用いて、全ての遊技結果の振分が行われる構成としてもよい。また、大当たり乱数カウンタC1を用いて特別外れ結果の発生の有無を抽選する構成に代えて、特別外れ結果専用のカウンタを別途設けて、当該カウンタを用いた特別外れ結果の発生の有無を決定する構成としてもよい。また、上記第1の実施形態では低確率モードに比べて高確率モードでは、特別外れ結果となる確率が低い構成としたが、これに代えて、両モードにおいて特別外れ結果となる確率が同一又は略同一である構成としてもよく、高確率モードの方が特別外れ結果となる確率が高い構成としてもよく、高確率モードでは特別外れ結果が発生しない構成としてもよい。
(18)上記各実施形態では、開閉実行モード後に設定される遊技状態の有利性が、当否抽選モードとサポートモードとにより規定される構成としたが、これに限定されることはなく、例えば開閉実行モード後の電動役物39aにおいて高頻度サポートモードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な状態と不利な状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後の高確率モードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な状態と不利な状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後に電動役物39aが高頻度サポートモードになるか否かにより、相対的に有利な状態と不利な状態とが設定されている構成としてもよい。
(19)上作動口38への入賞に係る保留情報と下作動口39への入賞に係る保留情報とが区別して記憶されない構成としてもよい。また、下作動口39への入賞に係る保留情報が優先して消化されるのではなく、上作動口38への入賞に係る保留情報及び下作動口39への入賞に係る保留情報のいずれであってもその取得順に消化される構成としてもよい。
(20)主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置90により表示制御装置100が制御される構成に代えて、主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置100が音声発光制御装置90を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置90と表示制御装置100とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置90に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置90から表示制御装置100に出力されるコマンドの構成も任意である。
(21)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置51に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(22)上記各実施形態では、主制御装置60において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部43における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置60において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の表示態様、表示継続時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置60では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動用コマンドを送信し、その後に当否判定、表示継続時間の決定及び種別判定を行った場合に、時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。
(23)上記実施形態では、メイン表示部43において各遊技結果に対応した停止結果が表示される構成としたが、これに代えて、メイン表示部43を不具備としてもよく、いずれの遊技結果であってもメイン表示部43において共通の停止結果が表示される構成としてもよく、メイン表示部43において停止結果がランダムに表示されることで、結果的にメイン表示部43の表示からはいずれの遊技結果であるかを識別できない構成としてもよい。
(24)表示画面Gにおいて、遊技回用の演出を行うために変動表示される図柄(具体的には、図柄列Z1〜Z3上をスクロール表示される図柄)とは別に、遊技結果を明示するための図柄(絵柄)が表示される構成としてもよい。例えば、表示画面Gにおいて、上記演出用の図柄が表示される領域に比べて狭い領域及び縁側の領域の少なくとも一方に該当する明示用領域を表示し、この明示用領域にて遊技回の終了に際して遊技結果に対応した表示がなされる構成としてもよい。この場合、当該表示が、一の区画部又は複数の区画部における点灯色のパターンによって行われる構成としてもよく、識別しづらい文字や模様のパターンによって行われる構成としてもよい。
また、当該表示を、その表示内容が各遊技結果間で類似していることで、表示内容と遊技結果との対応関係を熟知している者以外は認識しづらいものとしてもよい。この場合、遊技者には当該表示を通じて遊技結果を把握しづらくさせながら、遊技ホールの管理者等は当該表示を通じて遊技結果を把握可能とすることができる。また、上記明示用領域では、遊技回の継続中は変動表示又は切り換え表示が行われる構成としてもよく、遊技回の途中では表示が行われないが、遊技回が終了する場合に停止結果が表示される構成としてもよい。
(25)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1及び第4の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口37a、第2の実施形態では第1大入賞口112a及び第2大入賞口113a、第3の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口124)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37、第2の実施形態では第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113、第3の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置122)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
前記特定制御状態中の特定タイミングで前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われている状況において前記開状態となっている前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、その後に前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるようにする分岐用手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS823の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1224の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1615及びステップS1625の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、特定制御状態に移行した場合には、特定タイミングで低期待度態様による可変入球制御が行われている状況において開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球することで、その後に高期待度態様による可変入球制御が行われるという利益が遊技者に付与される。これにより、特定タイミングで可変入球制御が行われている状況における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて特定制御状態中のその後の内容が相違することとなり、特定制御状態の進行態様を多様化させることが可能となる。
さらに、高期待度態様による可変入球制御が行われるか否かの分岐が行われる可変入球制御が低期待度態様で行われることで、当該分岐対象の可変入球制御の実行回においては可変入球手段への遊技球の入球が比較的発生しづらいものとなる。よって、可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度が高まる状況を作り出すことが可能となる。
以上より、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴A2.前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるか否かの分岐が前記分岐用手段により行われる分岐対応の特定制御状態は、前記可変入球制御の上限回数が予め定められているとともに、前記特定タイミングよりも後の可変入球制御において前記開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球しなかったとしても、前記上限回数を超えない範囲で、その次の可変入球制御が実行されるように設定されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、分岐対応の特定制御状態に可変入球制御の上限回数が定められていることにより、分岐対応の特定制御状態に移行した場合に遊技者が獲得可能な特典の量を、遊技機の設計段階で定めたものとすることができる。
この場合に、特定タイミングで低期待度態様による可変入球制御が行われている状況において開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球しその後の可変入球制御が実行される場合には、残りの可変入球制御が必ず実行される。これにより、分岐対象の可変入球制御の実行回において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。さらに、特定制御状態の進行を分岐させるタイミングが集約されることとなり、各可変入球制御の実行回において分岐が行われる構成に比べて、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴A3.前記特定制御状態として、予め定められた終了条件が成立するまで継続するラウンド遊技を有して構成され、さらに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数実行されことに基づき終了されるラウンド遊技対応の特定制御状態が設定されており、
前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるか否かの分岐が前記分岐用手段により行われる分岐対応の特定制御状態は、前記ラウンド遊技対応の特定制御状態であるとともに、前記特定タイミングよりも後の前記ラウンド遊技において前記開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球しなかったとしても、前記上限回数を超えない範囲で、その次のラウンド遊技が実行されるように設定されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A3によれば、ラウンド遊技の上限回数が定められていることにより、分岐対応の特定制御状態に移行した場合に遊技者が獲得可能な特典の量を、遊技機の設計段階で定めたものとすることができる。
この場合に、特定タイミングで低期待度態様による可変入球制御が行われている状況において開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球しその後の可変入球制御が実行される場合には、残りのラウンド遊技が必ず実行される。これにより、分岐対象のラウンド遊技の実行回において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、より高めることが可能となる。さらに、特定制御状態の進行を分岐させるタイミングが集約されることとなり、各ラウンド遊技の実行回において分岐が行われる構成に比べて、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させないようにしがら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴A4.前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるか否かの分岐が前記分岐用手段により行われる分岐対応の特定制御状態は、前記特定タイミングでの前記低期待度態様による前記可変入球制御よりも前にそれと同一又は異なる可変入球制御が行われるように設定されているとともに、当該前タイミングの可変入球制御において前記開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球しなかったとしても、その次の可変入球制御が実行されるように設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、分岐対応の特定制御状態に移行した場合には、複数回の可変入球制御が必ず実行されることとなる。これにより、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A5.前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるか否かの分岐が前記分岐用手段により行われる分岐対応の特定制御状態は、前記特定タイミングでの前記低期待度態様による前記可変入球制御よりも前に、前記高期待度態様による前記可変入球制御又は当該高期待度態様とは異なるが前記低期待度態様よりも遊技球の入球の期待度が高い態様による可変入球制御が行われるように設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、分岐対応の特定制御状態に移行した場合には、高期待度態様による可変入球制御が少なくとも1回は実行されることとなる。これにより、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴A6.前記可変入球手段として、前記特定タイミングで前記可変入球制御の対象となる分岐対応の可変入球手段(第3の実施形態では第2可変入賞装置122、第4の実施形態では第2可変入賞装置37)を備え、
前記分岐用手段は、前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球した場合の特定確率で、その後に前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、特定タイミングの可変入球制御の実行回において開状態となっている分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その後に高期待度態様による可変入球制御が行われる場合と行われない場合とがある。これにより、遊技者は、特定タイミングの可変入球制御の実行回において分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球するか否かに注目するだけでなく、当該入球が発生した場合には高期待度態様による可変入球制御の実行に至るか否かに注目することとなる。よって、遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
特徴A7.前記分岐対応の可変入球手段は、
当該可変入球手段に入球した遊技球が通過可能であるとともに、当該遊技球の通過が前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるように前記分岐用手段により設定されることの少なくとも一の条件となる継続用通過部(継続用通過部144)と、
当該可変入球手段に入球した遊技球を前記継続用通過部及びそれとは異なる位置のいずれかに振り分ける振分手段(回転体153)と、
を備えており、前記振分手段の振分態様が遊技機前方から視認可能となっていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特定タイミングの可変入球制御の実行回において開状態となっている分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その後に継続用通過部を遊技球が通過しないと、高期待度態様による可変入球制御が行われない。また、可変入球手段に入球した遊技球が振分手段により継続用通過部に振り分けられるか否かの振分態様が遊技機前方から視認可能となっている。これにより、遊技者は、特定タイミングの可変入球制御の実行回において分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球するか否かに注目するだけでなく、当該入球が発生した場合にはその遊技球が継続用通過部を通過するか否かに注目することとなる。よって、遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
なお、前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球した場合には前記継続用通過部を遊技球が通過しなかったとしても前記特典付与手段により特典の付与が行われる構成としてもよい。
特徴A8.前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記高期待度態様及び前記低期待度態様を含めて、前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相違する複数種類の単位態様が設定されており、
さらに、前記特定タイミングで実行される前記可変入球制御の種類を前記複数種類の単位態様の中から抽選する態様抽選手段(図30に示す第1振分テーブル及び第2振分テーブルを用いて主制御装置60のMPU62にて振分判定処理を実行する機能)と、
前記特定タイミングで実行される前記可変入球制御の種類を、前記態様抽選手段の抽選結果に対応した単位態様に設定する態様設定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1701〜ステップS1706の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記分岐用手段は、前記特定タイミングで前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われている状況において前記開状態となっている前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、その後に前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるようにするとともに、前記特定タイミングで前記低期待度態様とは異なる単位態様で前記可変入球制御が行われている状況において前記開状態となっている前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、その後に前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、特定タイミングの可変入球制御の実行回において設定される単位態様は抽選により決定される。これにより、特定制御状態の進行態様を多様化することが可能となる。
特徴A9.前記移行判定手段による判定が行われるための前記予め定められた条件として、第1条件と第2条件とが設定されており、
前記特定制御設定手段は、前記第2条件が成立したことに基づいて行われた前記移行判定手段の判定において前記移行判定結果となった場合に移行した前記特定制御状態では、前記第1条件が成立したことに基づいて行われた前記移行判定手段の判定において前記移行判定結果となった場合に移行した前記特定制御状態に比べて、前記特定タイミングで実行される前記可変入球制御において前記可変入球手段への遊技球の入球が発生し易い単位態様が選択される又は選択され易いようにするものであることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、遊技者は、移行判定手段による判定が、第1条件ではなく第2条件が成立したことに基づいて行われることを期待しながら遊技を行うものと考えられ、特定制御状態中だけでなく、当該特定制御状態が実行される前のタイミングにおける遊技に対しても遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
特徴A10.前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(上作動口38)及び第2始動入球部(下作動口39)と、
前記第2始動入球部を、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態、及び前記第1始動入球部よりも遊技球が入球し易い受入状態に切り換え可能な受入駆動部(電動役物駆動部39b)と、
前記第2始動入球部を前記受入状態とするか否かの抽選を行うとともに、当該抽選において受入状態当選となったことに基づいて、前記第2始動入球部が前記受入状態となるように前記受入駆動部を駆動制御する受入制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS305の処理を実行する機能)と、
前記第1始動入球部又は前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を第1特別情報として記憶するとともに、前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を第2特別情報として記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア64a)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記取得情報記憶手段に前記第1特別情報が記憶されている場合に前記第1条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に前記第2特別情報が記憶されている場合に前記第2条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであり、
前記受入制御手段は、前記第2始動入球部を前記非受入状態と前記受入状態とで切り換える切換モードとして、前記受入状態とならない又は単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
さらに、前記取得情報記憶手段に前記第2特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている第2特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された第1特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2特別情報に対して前記移行判定手段による判定が行われるようにする優先手段(主制御装置60のMPU62におけるデータ設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第2特別情報が移行判定手段の判定対象となり特定制御状態に移行した場合の方が、第1特別情報が移行判定手段の判定対象となり特定制御状態に移行した場合よりも遊技者にとって有利であるとともに、第2特別情報が取得されている場合には第1特別情報よりも優先して上記判定対象とされる。したがって、低頻度切換モードに対する高頻度切換モードの有利性を高めることが可能となるだけでなく、高頻度切換モードにおける遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴A11.前記可変入球手段として、
前記特定タイミングで前記可変入球制御の対象となり、前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後の前記可変入球制御が実行されるための少なくとも一の条件となる分岐対応の可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第2可変入賞装置37、第3の実施形態では第2可変入賞装置122)と、
前記特定タイミングとは異なるタイミングで前記可変入球制御の対象となるとともに、前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後に前記可変入球制御が実行されるための条件に含まれない非分岐対応の可変入球手段(第1可変入賞装置36)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には当該可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目して遊技者は遊技を行うとともに、非分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には遊技球の入球の発生に対する注目度が若干低下するものの遊技者は安心して特定制御状態を消化することとなる。これにより、特定制御状態に移行したことの満足感を維持させながら、特定制御状態に移行した場合の遊技への注目度の向上を図ることができる。
また、一の可変入球手段の役割を、分岐対応の役割と非分岐対応の役割との間で切り換えるのではなく、可変入球手段というハード構成毎に分岐対応の役割と非分岐対応の役割とが区別されている。これにより、遊技者にとっては、可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目すべきタイミングであるか、安心して特定制御状態を消化するタイミングであるかを明確に把握することができる。
特徴A12.遊技者により前記発射操作される発射操作手段(発射ハンドル27)を備え、当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて前記発射手段から前記遊技領域に向けて遊技球が発射される構成であり、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1所定操作とは異なる第2所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
前記発射手段によって前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合に前記非分岐対応の可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達は可能であるが前記分岐対応の可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達が発生しづらい又は不可となり、前記発射手段によって前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合に前記分岐対応の可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達が可能となるように、前記遊技領域における前記分岐対応の可変入球手段及び前記非分岐対応の可変入球手段の位置が設定されていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、分岐対応の可変入球手段及び非分岐対応の可変入球手段のうち遊技球の入球を狙う対象を、発射操作手段に対する発射操作の態様に応じて変更することができる。これにより、特定制御状態中の遊技として、発射操作手段に対する発射操作の態様を変更して遊技球の入球の発生を狙う対象を切り換えるという遊技が追加され、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴A13.前記特定タイミングで前記可変入球制御の対象となっている前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいてその後の可変入球制御が行われる分岐対応の特定制御状態において、前記特定タイミングよりも前に実行される可変入球制御の実行回における制御対象を前記非分岐対応の可変入球手段に設定する前側継続用手段(第1の実施形態ではステップS912にて否定判定をしてステップS913の処理を実行する機能、第3の実施形態ではステップS1707にて否定判定をしてステップS1708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A11又はA12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、分岐対応の特定制御状態に移行した場合には、複数回の可変入球制御が必ず実行されることとなる。これにより、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特に、本構成は、特定制御状態中に可変入球制御の制御対象となる可変入球手段を切り換える構成であるため、分岐対象となっている可変入球制御の実行回であるか否かを、開状態となった可変入球手段を確認することで容易に把握することができる。
特徴A14.前記特定タイミングで前記可変入球制御の対象となっている前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいてその後の可変入球制御が行われる分岐対応の特定制御状態において、前記特定タイミングよりも後に実行される可変入球制御の実行回における制御対象を前記非分岐対応の可変入球手段に設定する後側継続用手段(第1の実施形態ではステップS912にて否定判定をしてステップS913の処理を実行する機能、第3の実施形態ではステップS1707にて否定判定をしてステップS1708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A11乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球しその後の可変入球制御が実行される場合には、残りの可変入球制御が必ず実行される。これにより、分岐対象の可変入球制御の実行回において開状態となっている分岐対応の可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、より高めることが可能となる。さらに、特定制御状態の進行を分岐させるタイミングが集約されることとなり、各可変入球制御の実行回において分岐が行われる構成に比べて、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特に、本構成は、特定制御状態中に可変入球制御の制御対象となる可変入球手段を切り換える構成であるため、分岐対象となっている可変入球制御の実行回であるか否かを、開状態となった可変入球手段を確認することで容易に把握することができる。
特徴A15.前記遊技領域には、少なくとも当該遊技領域を、上領域と、下領域と、これら上領域及び下領域を連通させる横領域と、に区画するように演出用装置(可変表示ユニット42)が搭載されており、
前記非分岐対応の可変入球手段は前記下領域に配置されているとともに、前記分岐対応の可変入球手段は前記上領域に配置されていることを特徴とする特徴A11乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、非分岐対応の可変入球手段が下領域に配置されていることにより、当該非分岐対応の可変入球手段に向けて遊技球が流下する場合にはその流下態様を多様化させることが可能となる。その一方、分岐対応の可変入球手段が上領域に配置されていることにより、当該可変入球手段に対して低期待度態様による可変入球制御が行われた場合に、当該可変入球手段への遊技球の入球を遊技者が狙い易くなる。
特徴A16.前記遊技領域には前記可変入球手段が複数設けられており、
前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるために前記特定タイミングの前記可変入球制御が行われている状況で遊技球の入球の発生が必要となる対象の可変入球手段を、前記複数の可変入球手段から選択する選択手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1308〜ステップS1314の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、遊技者は、高期待度態様による新たな可変入球制御の実行を可能とする可変入球手段を予測し、その予測した可変入球手段への遊技球の入球を狙う態様による発射操作を事前に行うこととなる。そして、その予測した可変入球手段が、選択手段により選択された可変入球手段と一致していないと、その後の可変入球制御に進行しづらくなる。当該構成によれば、特定タイミングで可変入球制御が行われる対象を予測する遊技と、その予測に従った発射操作を事前に行うという遊技とが追加され、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴A17.前記複数の可変入球手段は、前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後に新たな可変入球制御が実行されるための少なくとも一の条件となる分岐対応の可変入球手段(第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113)であり、
前記選択手段は、前記特定タイミングにおける前記可変入球制御の対象を、前記複数の分岐対応の可変入球手段から選択するものであることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、特定タイミングで選択手段に選択された可変入球手段が、上記新たな可変入球制御の実行を可能とする可変入球手段として可変入球制御される。これにより、遊技者の予測が正しかったか否かの確認を、可変入球制御が実行された可変入球手段の種類から把握することが可能となり、予測結果の確認を明確に行うことができる。
特徴A18.前記選択手段は、前記対象の可変入球手段を、前記複数の可変入球手段のうちいずれにするのかを抽選する対象抽選手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1311の処理を実行する機能)を備え、当該対象抽選手段の抽選結果に対応した種類の可変入球手段を、前記対象の可変入球手段として選択するものであることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、高期待度態様による可変入球制御が行われるために特定タイミングの可変入球制御が行われている状況において遊技球の入球の発生が必要となる対象の可変入球手段の選択に関して、不規則性が高められる。
特徴A19.前記移行判定結果として、前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様を相違させる第1移行判定結果(例えば明示分岐対応高確結果)と第2移行判定結果(例えば特別外れ結果)とが設定されており、
前記選択手段は、前記特定制御状態への移行の契機が前記第1移行判定結果であった場合及び第2移行判定結果であった場合のいずれであっても、前記対象の可変入球手段を、前記対象抽選手段の抽選結果に応じて選択するものであることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、特定制御状態への移行の契機となった移行判定結果が第1移行判定結果及び第2移行判定結果のいずれであっても、特定タイミングの可変入球制御についての選択手段による選択が抽選により行われるため、仮に移行判定結果の種類をある程度把握することができたとしても、特定タイミングにおける可変入球制御の対象を把握することができない。よって、特定タイミングで可変入球制御が行われる対象を遊技者に予測させることができる。また、本構成の場合、特定タイミングにおける可変入球制御が行われる対象からは、移行判定結果が第1移行判定結果及び第2移行判定結果のいずれであるかを把握することができないようにすることができる。
なお、前記移行判定手段は、当否抽選を行う当否抽選手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS604の処理を実行する機能など)を備えており、当該当否抽選手段の抽選結果に応じて前記遊技状態を移行させるか否かの判定を行うものであり、さらに当否抽選手段として、当選結果となる確率が相対的に高低となった高確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS603及びステップS604の処理を実行する機能)と、低確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS602及びステップS604の処理を実行する機能)とを備えている構成においては、「前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様」として、前記特定制御状態後に設定される当否抽選手段の種類を相違させる構成としてもよい。
また、遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成された始動入球部(下作動口39)と、
当該始動入球部を前記第1状態とするか否かの抽選を行うとともに、当該抽選において当選となったことに基づいて、前記始動入球部が前記第1状態となるようにする受入制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS305の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記情報取得手段により前記特別情報が取得されている場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであり、
前記受入制御手段は、前記始動入球部を前記第1状態と前記第2状態とで切り換える切換モードとして、前記第1状態とならない又は単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有している構成においては、
「前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様」として、前記特定制御状態後に設定される切換モードの種類や高頻度切換モードが設定された場合にそれが低頻度切換モードに再設定される条件を相違させる構成としてもよい。
特徴A20.遊技者により前記発射操作される発射操作手段(発射ハンドル27)を備え、当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて前記発射手段から前記遊技領域に向けて遊技球が発射される構成であり、
さらに、前記複数の可変入球手段として、第1可変入球手段(第1可変入賞装置112)と、第2可変入球手段(第2可変入賞装置113)と、を備えており、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1所定操作とは異なる第2所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
前記発射手段によって前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第1可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達は可能であるが前記第2可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達は不可となり、前記発射手段によって前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第2可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達は可能であるが前記第1可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達は不可となるように、前記遊技領域における前記第1可変入球手段及び前記第2可変入球手段の位置が設定されていることを特徴とする特徴A16乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A20によれば、第1可変入球手段への遊技球の入球を狙う場合と、第2可変入球手段への遊技球の入球を狙う場合とで、遊技者は発射操作手段に対する発射操作の態様を変更する必要がある。したがって、遊技者は、高期待度態様による新たな可変入球制御の実行を可能とする可変入球手段を予測した場合には、その予測に従った態様による発射操作を事前に行う必要が生じる。よって、予測に応じた遊技を行う機会を遊技者に提供することができる。
また、遊技者の予測が外れた場合には特定タイミングで可変入球制御の対象となった可変入球手段への遊技球の入球は発生しづらくなり、予測が当たった場合と外れた場合とでの遊技の進行内容の違いを明確なものとすることができる。
特徴A21.前記予め定められた条件が成立したことに基づいて遊技回用動作が開始され、その条件成立に基づく前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記予め定められた条件が成立したことに応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置51)を制御する遊技回制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1401〜ステップS1412,ステップS1420〜ステップS1421の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
前記移行判定手段の判定結果が移行判定結果となることに対応した遊技回が実行されている状況であって、当該移行判定結果に対応した報知結果が示されるタイミング以降に、その後の前記特定制御状態における前記特定タイミングの可変入球制御が開始されるまでに前記複数の可変入球手段のいずれかに向けた遊技球の発射を継続すべきことを遊技者が認識可能な内容の事前報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて開始させる発射報知制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1413〜ステップS1419の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
を備えていることを特徴とする特徴A16乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、特定制御状態の移行の契機となる遊技回において事前報知が行われることで、特定タイミングが仮に特定制御状態の開始時から早い時期に至るタイミングとして設定されていたとしても、いずれかの可変入球手段に向けた遊技球の発射を事前に開始することができる。
この場合に、事前報知は移行判定結果に対応した報知結果が示されるタイミング以降に開始される。これにより、特定制御状態に移行することを、遊技回用動作において移行判定結果に対応した報知結果となる前に事前報知の実行により告知してしまうことが防止される。よって、遊技回用動作への注目度を低減させることなく、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴A22.前記特定制御設定手段は、
前記特定タイミングで前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われている状況においてその制御対象となっている可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、その後に前記分岐用手段により前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われる第1特定制御状態に設定する第1特定制御設定手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS901,ステップS906及びステップS907にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1302,ステップS1304及びステップS1305にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
前記特定タイミングで前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われている状況においてその制御対象となっている可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その後に前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われない第2特定制御状態に設定する第2特定制御設定手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS901又はステップS905にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1302又はステップS1304にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A21のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A22によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その後に高期待度態様による可変入球制御が行われない状況を作り出すことができる。これにより、遊技者は、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球を確認したとしても、その後に高期待度態様による可変入球制御が行われることを確信することはできないため、その後に高期待度態様による可変入球制御が行われることへの期待度を維持させることが可能となる。
特徴A23.前記移行判定結果として、前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様を相違させる第1移行判定結果(例えば明示分岐対応高確結果)と第2移行判定結果(例えば特別外れ結果)とが設定されており、
前記第1特定制御設定手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第1移行判定結果となった場合に前記第1特定制御状態に設定するとともに、
前記第2特定制御設定手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第2移行判定結果となった場合に前記第2特定制御状態に設定するものであることを特徴とする特徴A22に記載の遊技機。
特徴A23によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球の有無により、現状実行されている特定制御状態が第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれであるかを把握することが可能となり、それに伴って、第1移行判定結果及び第2移行判定結果のうち、現状実行されている特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果ではない側を把握することが可能となる。つまり、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段に遊技球が入球した場合には、その後に高期待度態様による可変入球制御が実行されるという利益が遊技者に付与されるだけでなく、特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果ではない側を把握することができるという利益まで遊技者に付与されることとなる。よって、分岐対象の可変入球制御の実行回において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
特徴A24.前記第1移行判定結果となった場合における前記特定制御状態後の移行態様は、前記第2移行判定結果となった場合よりも遊技者にとって有利なものとなるように設定されており、
さらに、前記移行判定結果として、前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様が前記第2移行判定結果よりも有利であって前記第1移行判定結果よりも不利な第3移行判定結果(例えば非明示分岐対応高確結果)が設定されており、
前記第1特定制御設定手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第3移行判定結果となった場合に前記第1特定制御状態に設定するものであることを特徴とする特徴A23に記載の遊技機。
特徴A24によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球が発生したことを通じて、現状実行されている特定制御状態が第1特定制御状態であることを把握した場合には、当該特定制御状態後の遊技状態の移行態様が、第2移行判定結果が契機となった場合よりも有利であることを把握することができる。よって、第1特定制御状態であることを把握した際の遊技者の優越感を高めることが可能となる。
また、第1特定制御状態であることが把握できたとしても、現状実行されている特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第1移行判定結果及び第3移行判定結果のいずれであるかを把握することはできない。これにより、第1特定制御状態であることを把握できた遊技者であっても、その移行の契機となった移行判定結果が遊技者にとって有利な第1移行判定結果であることを期待しながら特定制御状態を消化することが期待され、特定制御状態中の遊技への注目度を好適に維持させることが可能となる。
特徴A25.前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態は、前記特定タイミングまでの前記可変入球制御の態様が、制御対象となっている前記可変入球手段の動作の見た目において識別できないように設定されていることを特徴とする特徴A22乃至A24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A25によれば、第1特定制御状態又は第2特定制御状態が実行される場合には、少なくとも特定タイミングまではいずれの特定制御状態が実行されているかを識別しづらいものとなる。そうすると、遊技者は、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれが実行された場合であっても特定タイミングで可変入球制御の対象となった可変入球手段への遊技球の入球が発生した場合には利益が得られる可能性があると考える。よって、第1特定制御状態だけでなく第2特定制御状態が行われるようにした効果を好適に発揮させることができる。
特徴A26.前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態は、前記特定タイミングまでの前記可変入球制御の態様が制御対象となっている前記可変入球手段の動作の見た目において同様となるように設定されており、
その同様となるように設定された共通区間では、前記低期待度態様又はそれと同様の前記可変入球制御が実行されることを特徴とする特徴A22乃至A24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A26によれば、第1特定制御状態又は第2特定制御状態が実行される場合には、少なくとも特定タイミングまではいずれの特定制御状態が実行されているかを識別しづらいものとなる。そうすると、遊技者は、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれが実行された場合であっても特定タイミングで可変入球制御の対象となった可変入球手段への遊技球の入球が発生した場合には利益が得られる可能性があると考える。よって、第1特定制御状態だけでなく第2特定制御状態が行われるようにした効果を好適に発揮させることができる。さらに、本構成によれば、特定制御状態中における可変入球手段への入球個数が極端に増加してしまうことを抑えながら、共通区間を付与することができる。
特徴A27.前記予め定められた条件が成立したことに基づいて遊技回用動作が開始され、その条件成立に基づく前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記予め定められた条件が成立したことに応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置51)を制御する遊技回制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1101〜ステップS1108の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
前記特定制御状態が実行されている状況で特定制御状態用の演出を行わせる特定制御状態用の演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1109〜ステップS1115の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
を備え、
当該遊技回制御手段は、前記第1特定制御状態に移行する場合及び前記第2特定制御状態に移行する場合のいずれであっても、移行先の特定制御状態が識別できない前記報知結果とし前記遊技回用動作を終了させる終了用手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1105の処理を実行する機能)を備えており、
前記特定制御状態用の演出制御手段は、前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態のいずれであっても、少なくとも前記共通区間が終了するまでは実行対象の特定制御状態が識別できない又は識別しづらい演出を行わせる手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1111の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A26に記載の遊技機。
特徴A27によれば、遊技回用動作の報知結果や特定制御状態用の演出態様からは、共通区間が経過する前のタイミングで、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれが実行されているのかを遊技者が把握することができない。これにより、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のうち遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら、共通区間中の遊技を行う可能性が高められ、特定制御状態への注目度の向上が図られる。
特徴A28.前記特定制御状態として、前記可変入球手段への遊技球の入球個数が上限個数となった場合に終了されるように制御されるラウンド遊技を有して構成され、さらに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数実行されることに基づき終了されるラウンド遊技対応の特定制御状態が設定されており、
前記高期待度態様は、当該態様による前記可変入球制御が実行されている期間において、その制御対象となっている前記可変入球手段への前記上限個数の遊技球の入球が発生し易い態様であるのに対して、
前記低期待度態様は、当該態様による前記可変入球制御が実行されている期間において、その制御対象となっている前記可変入球手段への前記上限個数の遊技球の入球が発生しない又は発生しづらい態様であることを特徴とする特徴A1乃至A27のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A28によれば、低期待度態様による可変入球制御が実行される場合の可変入球手段への遊技球の入球のし易さと、高期待度態様による可変入球制御が実行される場合の可変入球手段への遊技球の入球のし易さとを明確に区別することができる。
なお、低期待度態様と高期待度態様との遊技球の入球のし易さを明確に区別する上では、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が遊技球の発射周期よりも短い期間に設定されている構成としてもよい。また、少なくとも1個の入球の発生は生じ易いようにするためには、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が、遊技球の発射周期以上の期間であって、遊技球の発射周期×n(nは上限個数よりも小さい数)以下の期間に設定されている構成としてもよい。また、上限個数が4個以上である構成においては、上記nが「1」,「2」又は「3」のいずれかの数である構成としてもよい。
特徴A29.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口37a、第2の実施形態では第1大入賞口112a及び第2大入賞口113a、第3の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口124)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37、第2の実施形態では第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113、第3の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置122)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、予め定められた終了条件が成立するまで継続し且つその継続している間に少なくとも1回は前記前記可変入球制御が実行されるラウンド遊技を有して構成されているとともに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数実行された場合に終了されるラウンド遊技対応の特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記ラウンド遊技が1回行われる場合のラウンド単位態様として、当該ラウンド遊技中における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
前記ラウンド遊技対応の特定制御状態における特定順番目で前記低期待度態様による前記ラウンド遊技が行われている状況においてその制御対象の前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、その後に前記高期待度態様による前記ラウンド遊技が行われるようにする分岐用手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS823の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1224の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1615及びステップS1625の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A29によれば、ラウンド遊技対応の特定制御状態に移行した場合には、特定順番目で低期待度態様によるラウンド遊技が行われている状況においてその制御対象の可変入球手段に遊技球が入球することで、その後に高期待度態様によるラウンド遊技が行われるという利益が遊技者に付与される。これにより、特定順番目でラウンド遊技が行われている状況における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて特定制御状態中のその後の内容が相違することとなり、特定制御状態の進行態様を多様化することが可能となる。
さらに、高期待度態様によるラウンド遊技が行われるか否かの分岐が行われるラウンド遊技が低期待度態様で行われることで、特定順番目のラウンド遊技の実行回においては可変入球手段への遊技球の入球が比較的発生しづらいものとなる。よって、可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度が高まる状況を作り出すことが可能となる。
以上より、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
なお、上記特徴A29に対して、上記特徴A2乃至A28のいずれか1にて限定した構成を適用することで、各構成を適用したことによる相乗的な効果を奏することができる。但し、当該適用に際しては、「可変入球制御」を「ラウンド遊技」と換言して適用する。
特徴A30.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口37a、第2の実施形態では第1大入賞口112a及び第2大入賞口113a、第3の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口124)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37、第2の実施形態では第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113、第3の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置122)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機であって、
前記可変入球制御が3回以上行われる特定制御状態において、最終回の前記可変入球制御を除いた一部の実行回の可変入球制御が行われている状況でその制御対象の前記可変入球手段に遊技球が入球したことを少なくとも一の条件として、その後の前記可変入球制御が実行されるようにする分岐用手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS823の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1224の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1615及びステップS1625の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A30によれば、特定制御状態に移行した場合には、最終回を除いた一部の実行回の可変入球制御が行われている状況において開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球することに基づいて、その後の可変入球制御が行われるという利益が遊技者に付与される。これにより、上記一部の実行回の可変入球制御が行われている状況における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて特定制御状態中のその後の内容が相違することとなり、特定制御状態の進行態様を多様化することが可能となる。
以上より、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴A31.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口37a、第2の実施形態では第1大入賞口112a及び第2大入賞口113a、第3の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口124)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37、第2の実施形態では第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113、第3の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置122)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機であって、
前記特定制御状態において、前記可変入球制御が行われている状況でその制御対象の前記可変入球手段に遊技球が入球したことを少なくとも一の条件として、その後の前記可変入球制御が実行されるようにする分岐用手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS823の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1224の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1615及びステップS1625の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A31によれば、特定制御状態に移行した場合には、開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球することに基づいて、その後の可変入球制御が行われるという利益が遊技者に付与される。これにより、可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて特定制御状態中のその後の内容が相違することとなり、特定制御状態の進行態様を多様化することが可能となる。
以上より、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
上記特徴A群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、表示画面に複数の絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えたものが知られている。かかる遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口を遊技球が通過したことを契機として、大当たり状態等の遊技者に有利な特定制御状態を発生させるか否かの大当たり抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。大当たり抽選に当選した場合には、表示画面に特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定制御状態に移行する。特定制御状態への移行に伴い、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が開始され、多量の遊技球が払い出されるようになっている。
従来のパチンコ機の可変入球装置についてより詳しくは、特定制御状態ではない状況において、遊技球が入球できない又は入球しがたい閉鎖状態となっており、特定制御状態に移行すると特定回数に亘って開放状態に切り換えられる。
ここで、上記従来のパチンコ機では、遊技状態が特定制御状態である場合、どれだけ遊技球を獲得できるかに遊技者の関心が集中し易い。しかしながら、当該パチンコ機の場合、特定制御状態下で獲得できる遊技球数を遊技者がある程度予測可能なため、特定制御状態における遊技が単調化してしまうことが懸念される。
<特徴B群>
特徴B1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口37a、第3の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口124)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37、第3の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置122)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記可変入球手段として、
前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生が、同一の特定制御状態中にその後の前記可変入球制御が実行されるための少なくとも一の条件となる分岐対応の可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第2可変入賞装置37、第3の実施形態では第2可変入賞装置122)と、
前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生が、同一の特定制御状態中にその後に前記可変入球制御が実行されるための条件に含まれない非分岐対応の可変入球手段(第1可変入賞装置36)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には当該可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目して遊技者は遊技を行うとともに、非分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には遊技球の入球の発生に対する注目度が若干低下するものの遊技者は安心して特定制御状態を消化することとなる。これにより、遊技者が可変入球手段への遊技球の入球の発生に注目しながら特定制御状態を消化する状況と、遊技者が安心して特定制御状態を消化する状況とを作り出すことができ、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
また、一の可変入球手段の役割を、分岐対応の役割と非分岐対応の役割との間で切り換えるのではなく、可変入球手段というハード構成毎に分岐対応の役割と非分岐対応の役割とが区別されている。これにより、遊技者にとっては、可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目すべきタイミングであるか、安心して特定制御状態を消化するタイミングであるかを明確に把握することができる。
特徴B2.前記特定制御状態中に可変入球制御の対象を、前記分岐対応の可変入球手段と前記非分岐対応の可変入球手段との間で切り換える対象切換手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS911〜ステップS914の処理を実行する機能、第3の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1707〜ステップS1709の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、一の特定制御状態中において、遊技者が可変入球手段への遊技球の入球の発生に注目しながら特定制御状態を消化する状況と、遊技者が安心して特定制御状態を消化する状況とを作り出すことができる。よって、特定制御状態に移行したことの満足感を維持させながら、特定制御状態に移行した場合の遊技への注目度の向上を図ることができる。
特徴B3.前記対象切換手段は、特定タイミングで前記可変入球制御の対象となっている前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいてその後の可変入球制御が行われる分岐対応の特定制御状態において、前記特定タイミングよりも前に実行される可変入球制御の実行回における制御対象を前記非分岐対応の可変入球手段に設定する前側継続用手段(第1の実施形態ではステップS912にて否定判定をしてステップS913の処理を実行する機能、第3の実施形態ではステップS1707にて否定判定をしてステップS1708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、分岐対応の特定制御状態に移行した場合には、複数回の可変入球制御が必ず実行されることとなる。これにより、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特に、本構成は、特定制御状態中に可変入球制御の制御対象となる可変入球手段を切り換える構成であるため、分岐対象となっている可変入球制御の実行回であるか否かを、開状態となった可変入球手段を確認することで容易に把握することができる。
特徴B4.前記対象切換手段は、特定タイミングで前記可変入球制御の対象となっている前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいてその後の可変入球制御が行われる分岐対応の特定制御状態において、前記特定タイミングよりも後に実行される可変入球制御の実行回における制御対象を前記非分岐対応の可変入球手段に設定する後側継続用手段(第1の実施形態ではステップS912にて否定判定をしてステップS913の処理を実行する機能、第3の実施形態ではステップS1707にて否定判定をしてステップS1708の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B2又はB3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球しその後の可変入球制御が実行される場合には、残りの可変入球制御が必ず実行される。これにより、分岐対象の可変入球制御の実行回において開状態となっている分岐対応の可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、より高めることが可能となる。さらに、特定制御状態の進行を分岐させるタイミングが集約されることとなり、各可変入球制御の実行回において分岐が行われる構成に比べて、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特に、本構成は、特定制御状態中に可変入球制御の制御対象となる可変入球手段を切り換える構成であるため、分岐対象となっている可変入球制御の実行回であるか否かを、開状態となった可変入球手段を確認することで容易に把握することができる。
特徴B5.前記遊技領域には、少なくとも当該遊技領域を、上領域と、下領域と、これら上側領域及び下側領域を連通させる横領域と、に区画するように演出用装置(可変表示ユニット42)が搭載されており、
前記非分岐対応の可変入球手段は前記下領域に配置されているとともに、前記分岐対応の可変入球手段は前記上領域に配置されていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、非分岐対応の可変入球手段が下領域に配置されていることにより、当該非分岐対応の可変入球手段に向けて遊技球が流下する場合にはその流下態様を多様化させることが可能となる。その一方、分岐対応の可変入球手段が上領域に配置されていることにより、当該可変入球手段に対して可変入球制御が行われた場合に、当該可変入球手段への遊技球の入球を遊技者が狙い易くなる。
特徴B6.遊技者により前記発射操作される発射操作手段(発射ハンドル27)を備え、当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて前記発射手段から前記遊技領域に向けて遊技球が発射される構成であり、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1所定操作とは異なる第2所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
前記発射手段によって前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合に前記非分岐対応の可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達は可能であるが前記分岐対応の可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達が発生しづらい又は不可となり、前記発射手段によって前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合に前記分岐対応の可変入球手段が設けられた位置への遊技球の到達が可能となるように、前記遊技領域における前記分岐対応の可変入球手段及び前記非分岐対応の可変入球手段の位置が設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、分岐対応の可変入球手段及び非分岐対応の可変入球手段のうち遊技球の入球を狙う対象を、発射操作手段に対する発射操作の態様に応じて変更することができる。これにより、特定制御状態中の遊技として、発射操作手段に対する発射操作の態様を変更して遊技球の入球の発生を狙う対象を切り換えるという遊技を追加することが可能となり、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴B7.前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球した場合の特定確率で、その後に前記可変入球制御が行われるようにする分岐用手段(第3の実施形態では回転体153、第4の実施形態では主制御装置60のMPU62における継続判定用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特定タイミングの可変入球制御の実行回において開状態となっている分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その後に可変入球制御が行われる場合と行われない場合とがある。これにより、遊技者は、分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球するか否かに注目するだけでなく、当該入球が発生した場合にはその後の可変入球制御の実行に至るか否かに注目することとなる。よって、遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
特徴B8.前記分岐対応の可変入球手段は、
当該可変入球手段に入球した遊技球が通過可能であるとともに、当該遊技球の通過が、同一の特定制御状態中にその後の前記可変入球制御が実行されるための少なくとも一の条件となる継続用通過部(継続用通過部144)と、
当該可変入球手段に入球した遊技球を前記継続用通過部及びそれとは異なる位置のいずれかに振り分ける振分手段(回転体153)と、
を備えており、前記振分手段の振分態様が遊技機前方から視認可能となっていることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、開状態となっている分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その後に継続用通過部を遊技球が通過しないと、その後の可変入球制御が行われない。また、可変入球手段に入球した遊技球が振分手段により継続用通過部に振り分けられるか否かの振分態様が遊技機前方から視認可能となっている。これにより、遊技者は、分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球するか否かに注目するだけでなく、当該入球が発生した場合にはその遊技球が継続用通過部を通過するか否かに注目することとなる。よって、遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
なお、前記分岐対応の可変入球手段に遊技球が入球した場合には前記継続用通過部を遊技球が通過しなかったとしても前記特典付与手段により特典の付与が行われる構成としてもよい。
特徴B9.前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相違する複数種類の単位態様が設定されており、
さらに、前記分岐対応の可変入球手段に対して実行される前記可変入球制御の種類を前記複数種類の単位態様の中から抽選する態様抽選手段(図30に示す第1振分テーブル及び第2振分テーブルを用いて主制御装置60のMPU62にて振分判定処理を実行する機能)と、
前記分岐対応の可変入球手段に対して実行される前記可変入球制御の種類を、前記態様抽選手段の抽選結果に対応した単位態様に設定する態様設定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1701〜ステップS1706の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、分岐対応の可変入球手段に対して設定される単位態様は抽選により決定される。これにより、特定制御状態の進行態様を多様化することが可能となる。
特徴B10.前記移行判定手段による判定が行われるための前記予め定められた条件として、第1条件と第2条件とが設定されており、
前記特定制御設定手段は、前記第2条件が成立したことに基づいて行われた前記移行判定手段の判定において前記移行判定結果となった場合に移行した前記特定制御状態では、前記第1条件が成立したことに基づいて行われた前記移行判定手段の判定において前記移行判定結果となった場合に移行した前記特定制御状態に比べて、前記分岐対応の可変入球手段に対して実行される前記可変入球制御において当該可変入球手段への遊技球の入球が発生し易い態様が選択される又は選択され易いようにするものであることを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、遊技者は、移行判定手段による判定が、第1条件ではなく第2条件が成立したことに基づいて行われることを期待しながら遊技を行うものと考えられ、特定制御状態中だけでなく、当該特定制御状態が実行される前のタイミングにおける遊技に対しても遊技者の注目度を向上させることが可能となる。
なお、上記特徴B1乃至B10のいずれか1に対して、上記特徴A1乃至A28のいずれか1にて限定した構成、下記特徴C1乃至C11のいずれか1にて限定した構成、下記特徴D1乃至D13のいずれか1にて限定した構成を適用することで、各構成を適用したことによる相乗的な効果を奏することができる。
上記特徴B群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、表示画面に複数の絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えたものが知られている。かかる遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口を遊技球が通過したことを契機として、大当たり状態等の遊技者に有利な特定制御状態を発生させるか否かの大当たり抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。大当たり抽選に当選した場合には、表示画面に特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定制御状態に移行する。特定制御状態への移行に伴い、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が開始され、多量の遊技球が払い出されるようになっている。
従来のパチンコ機の可変入球装置についてより詳しくは、特定制御状態ではない状況において、遊技球が入球できない又は入球しがたい閉鎖状態となっており、特定制御状態に移行すると特定回数に亘って開放状態に切り換えられる。
ここで、上記従来のパチンコ機では、遊技状態が特定制御状態である場合、どれだけ遊技球を獲得できるかに遊技者の関心が集中し易い。しかしながら、当該パチンコ機の場合、特定制御状態下で獲得できる遊技球数を遊技者がある程度予測可能なため、特定制御状態における遊技が単調化してしまうことが懸念される。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口37a、第2の実施形態では第1大入賞口112a及び第2大入賞口113a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37、第2の実施形態では第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記移行判定結果として、前記特定制御状態後に設定される遊技状態の態様が相違することがある第1移行判定結果(例えば明示分岐対応高確結果)と第2移行判定結果(例えば特別外れ結果)とが設定されており、
前記特定制御設定手段は、
前記第1移行判定結果となったことに基づいて、第1特定制御状態に設定する第1特定制御設定手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS901,ステップS906及びステップS907にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1302,ステップS1304及びステップS1305にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
前記第2移行判定結果となったことに基づいて、第2特定制御状態に設定する第2特定制御設定手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS901又はステップS906にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1302又はステップS1304にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態は、いずれの特定制御状態であるかを前記可変入球手段の動作の見た目において識別できない又は識別しづらい低識別区間が設定されており、
さらに、前記第1特定制御状態である場合の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記第2特定制御状態ではないことを遊技者が認識可能な状態にする特定動作制御手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS708,ステップS822及びステップS823の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS708及びステップS1224の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、第1特定制御状態又は第2特定制御状態が実行される場合、低識別区間(又は低識別期間)では、遊技者にとって望ましい移行判定結果が契機となったことを期待しながら遊技を行うことが可能となる。
また、低識別区間において可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、現状実行されている特定制御状態が第2特定制御状態ではないことを把握することが可能となり、それに伴って、現状実行されている特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第2移行判定結果ではないことを把握することが可能となる。つまり、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第2移行判定結果ではないことを把握することができるという利益が遊技者に付与されることとなる。よって、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
以上より、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴C2.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1の実施形態では第1大入賞口36a及び第2大入賞口37a、第2の実施形態では第1大入賞口112a及び第2大入賞口113a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1及び第4の実施形態では第1可変入賞装置36及び第2可変入賞装置37、第2の実施形態では第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記移行判定結果として、前記特定制御状態後に設定される遊技状態の態様が相違することがある第1移行判定結果(例えば明示分岐対応高確結果)と第2移行判定結果(例えば特別外れ結果)とが設定されており、
前記特定制御設定手段は、
前記第1移行判定結果となったことに基づいて、第1特定制御状態に設定する第1特定制御設定手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS901,ステップS906及びステップS907にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1302,ステップS1304及びステップS1305にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
前記第2移行判定結果となったことに基づいて、第2特定制御状態に設定する第2特定制御設定手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS901又はステップS906にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1302又はステップS1304にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態は、いずれの特定制御状態であるかを前記可変入球手段の動作の見た目において識別できない又は識別しづらい低識別区間が設定されており、
さらに、前記第1特定制御状態である場合の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記第2特定制御状態である場合には実行されない特定動作が前記可変入球手段又はそれとは異なる遊技機部品にて実行されるようにする特定動作制御手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS708,ステップS822及びステップS823の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS708及びステップS1224の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C2によれば、第1特定制御状態又は第2特定制御状態が実行される場合、低識別区間(又は低識別期間)では、遊技者にとって望ましい移行判定結果が契機となったことを期待しながら遊技を行うことが可能となる。
また、低識別区間において可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて特定動作が行われた場合には、現状実行されている特定制御状態が第2特定制御状態ではないことを把握することが可能となり、それに伴って、現状実行されている特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第2移行判定結果ではないことを把握することが可能となる。つまり、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第2移行判定結果ではないことを把握することができるという利益が遊技者に付与されることとなる。よって、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
以上より、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
なお、前記移行判定手段は、当否抽選を行う当否抽選手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS604の処理を実行する機能など)を備えており、当該当否抽選手段の抽選結果に応じて前記遊技状態を移行させるか否かの判定を行うものであり、さらに当否抽選手段として、当選結果となる確率が相対的に高低となった高確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS603及びステップS604の処理を実行する機能)と、低確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS602及びステップS604の処理を実行する機能)とを備えている構成においては、「前記特定制御状態後に設定される遊技状態の態様」として、前記特定制御状態後に設定される当否抽選手段の種類を相違させる構成としてもよい。
また、遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成された始動入球部(下作動口39)と、
当該始動入球部を前記第1状態とするか否かの抽選を行うとともに、当該抽選において当選となったことに基づいて、前記始動入球部が前記第1状態となるようにする受入制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS305の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記情報取得手段により前記特別情報が取得されている場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであり、
前記受入制御手段は、前記始動入球部を前記第1状態と前記第2状態とで切り換える切換モードとして、前記第1状態とならない又は単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有している構成においては、
「前記特定制御状態後に設定される遊技状態の態様」として、前記特定制御状態後に設定される切換モードの種類や高頻度切換モードが設定された場合にそれが低頻度切換モードに再設定される条件を相違させる構成としてもよい。
特徴C3.前記特定動作制御手段は、前記第1特定制御状態である場合の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記特定動作として、その後に新たな前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第1特定制御状態が実行されたとしても、低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生しなかった場合には、その後に新たな可変入球制御が行われない。そして、当該状況となった場合には、可変入球手段の動作の見た目からは、上記新たな可変入球制御の実行が設定されていない第2特定制御状態の場合と区別がつかない。これにより、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
また、本構成では、第1特定制御状態の低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生するか否かによって、第1特定制御状態中に遊技者が得られる特典に差が生じることとなる。つまり、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第2移行判定結果ではないことを把握することができるという利益が遊技者に付与されるだけでなく、その後に可変入球制御が実行されるという利益まで遊技者に付与されることとなる。よって、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
特徴C4.前記可変入球手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
前記低識別区間は、その区画中に実行される前記可変入球制御の単位態様が前記低期待度態様となるように設定されており、
さらに、前記特定動作制御手段は、前記第1特定制御状態である場合の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記特定動作として、その後に前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴C2又はC3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、特定制御状態中における可変入球手段への入球個数が極端に増加してしまうことを抑えながら、低識別区間を付与することができる。さらには、第1特定制御状態の低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて特定動作が行われる構成に対して、低識別区間では低期待度態様による可変入球制御が実行されるようにすることで、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度がそれだけ高められる。
また、第1特定制御状態が実行されたとしても、低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生しなかった場合には、その後に高期待度態様による可変入球制御が行われない。そして、当該状況となった場合には、可変入球手段の動作の見た目からは、上記高期待度態様による可変入球制御の実行が設定されていない第2特定制御状態の場合と区別がつきづらい。これにより、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
また、本構成では、第1特定制御状態の低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生するか否かによって、第1特定制御状態中に遊技者が得られる特典に差が生じることとなる。つまり、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第2移行判定結果ではないことを把握することができるという利益が遊技者に付与されるだけでなく、その後に高期待度態様による可変入球制御が実行されるという利益まで遊技者に付与されることとなる。よって、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
なお、低期待度態様と高期待度態様との遊技球の入球のし易さを明確に区別する上では、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が遊技球の発射周期よりも短い期間に設定されている構成としてもよい。また、少なくとも1個の入球の発生は生じ易いようにするためには、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が、遊技球の発射周期以上の期間であって、遊技球の発射周期×n(nは上限個数よりも小さい数)以下の期間に設定されている構成としてもよい。また、上限個数が4個以上である構成においては、上記nが「1」,「2」又は「3」のいずれかの数である構成としてもよい。
特徴C5.前記低識別区間は、その区間中に前記可変入球制御の対象となり前記開状態となった前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したか否かに関係なく、前記可変入球制御が複数回実行されるように設定されており、
前記特定動作制御手段は、前記特定動作として、前記低識別区間の後に新たな前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、第1特定制御状態又は第2特定制御状態に移行した場合には、複数回の可変入球制御が必ず実行されることとなる。これにより、特定制御状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴C6.前記遊技領域には前記可変入球手段が複数設けられており、
前記低識別区間において前記可変入球制御が複数回実行されるようにするとともに、当該低識別区間における一部の前記可変入球制御の実行回において前記複数の可変入球手段のうち所定の可変入球手段が制御対象となり他の前記可変入球制御の実行回において前記所定の可変入球手段とは異なる可変入球手段が制御対象となるように設定する制御対象設定手段(第1の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS913及びステップS914の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置60のMPU62におけるステップS1313及びステップS1314の処理を実行する機能)を備えており、
当該制御対象設定手段は、前記第1特定制御状態における前記低識別区間及び前記第2特定制御状態における前記低識別区間において、前記複数の可変入球手段のそれぞれが制御対象として選択される態様が同一となるようにするものであることを特徴とする特徴C2乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、低識別区間において遊技者が遊技球の入球を狙う可変入球手段の種類を相違させることが可能となり、低識別区間における遊技が単調化してしまうことが抑えられる。また、このように単調化の抑制を図った構成であっても、第1特定制御状態における低識別区間及び第2特定制御状態の低識別区間では、複数の可変入球手段のそれぞれが制御対象として選択される態様が同一となっている。よって、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれであるかを低識別区間では識別できないようにする機能は発揮される。
特徴C7.前記複数の可変入球手段として、
前記可変入球制御の対象となり、前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後の前記可変入球制御が実行されるための少なくとも一の条件となる分岐対応の可変入球手段(第2可変入賞装置37)と、
前記可変入球制御の対象となり、前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後の前記可変入球制御が実行されるための条件に含まれない非分岐対応の可変入球手段(第1可変入賞装置36)と、
を備えており、
前記制御対象設定手段は、前記低識別区間における最終回以外の前記可変入球制御の実行回では前記非分岐対応の可変入球手段が制御対象となるように設定するとともに、前記低識別区間における最終回の前記可変入球制御では前記分岐対応の可変入球手段が制御対象となるように設定するものであり、
前記特定動作制御手段は、前記低識別区間における最終回の前記可変入球制御が行われている状況で前記開状態となっている前記分岐対応の可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記特定動作として、前記低識別区間の後に新たな前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には当該可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目して遊技者は遊技を行うとともに、非分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には遊技球の入球の発生に対する注目度が若干低下するものの遊技者は安心して特定制御状態を消化することとなる。これにより、特定制御状態に移行したことの満足感を維持させながら、低識別区間における遊技への注目度の向上を図ることができる。
また、一の可変入球手段の役割を、分岐対応の役割と非分岐対応の役割との間で切り換えるのではなく、可変入球手段というハード構成毎に分岐対応の役割と非分岐対応の役割とが区別されている。これにより、遊技者にとっては、可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目すべきタイミングであるか、安心して特定制御状態を消化するタイミングであるかを明確に把握することができる。
特徴C8.前記特定動作制御手段は、前記第1特定制御状態である場合の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生した場合の特定確率で、前記特定動作が行われるようにするものであることを特徴とする特徴C2乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、低識別区間において可変入球手段に遊技球が入球したとしても、特定動作が行われる場合と行われない場合とがある。これにより、遊技者は、低識別区間において可変入球手段に遊技球が入球するか否かに注目するだけでなく、当該入球が発生した場合には特定動作の実行に至るか否かに注目することとなる。よって、遊技者の注目度を段階的に高めることが可能となる。
特徴C9.前記第1移行判定結果となった場合における前記特定制御状態後の移行態様は、前記第2移行判定結果となった場合よりも遊技者にとって有利なものとなるように設定されており、
さらに、前記移行判定結果として、前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様が前記第2移行判定結果よりも有利であって前記第1移行判定結果よりも不利な第3移行判定結果(例えば非明示分岐対応高確結果)が設定されており、
前記第1特定制御設定手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第3移行判定結果となった場合に前記第1特定制御状態に設定するものであることを特徴とする特徴C2乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、低識別区間で可変入球手段への遊技球の入球が発生したことを通じて、現状実行されている特定制御状態が第1特定制御状態であることを把握した場合には、当該特定制御状態後の遊技状態の移行態様が、第2移行判定結果が契機となった場合よりも有利であることを把握することができる。よって、第1特定制御状態であることを把握した際の遊技者の優越感を高めることが可能となる。
また、第1特定制御状態であることが把握できたとしても、現状実行されている特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第1移行判定結果及び第3移行判定結果のいずれであるかを把握することはできない。これにより、第1特定制御状態であることを把握できた遊技者であっても、その移行の契機となった移行判定結果が遊技者にとって有利な第1移行判定結果であることを期待しながら特定制御状態を消化することが期待され、特定制御状態中の遊技への注目度を好適に維持させることが可能となる。
特徴C10.前記予め定められた条件が成立したことに基づいて遊技回用動作が開始され、その条件成立に基づく前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記予め定められた条件が成立したことに応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置51)を制御する遊技回制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1101〜ステップS1108の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
前記特定制御状態が実行されている状況で特定制御状態用の演出を行わせる特定制御状態用の演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1109〜ステップS1115の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
を備え、
当該遊技回制御手段は、前記第1特定制御状態に移行する場合及び前記第2特定制御状態に移行する場合のいずれであっても、移行先の特定制御状態が識別できない前記報知結果とし前記遊技回用動作を終了させる終了用手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1105の処理を実行する機能)を備えており、
前記特定制御状態用の演出制御手段は、前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態のいずれであっても、少なくとも前記低識別区間が終了するまでは実行対象の特定制御状態が識別できない又は識別しづらい演出を行わせる手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1111の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C2乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、遊技回用動作の報知結果や特定制御状態用の演出態様からは、低識別区間が経過する前のタイミングで、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれが実行されているのかを遊技者が把握することができない。これにより、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のうち遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら、低識別区間中の遊技を行う可能性が高められ、特定制御状態への注目度の向上が図られる。
特徴C11.遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい閉状態とに切換可能に構成された始動入球部(下作動口39)と、
前記始動入球部を前記第1状態とするか否かの抽選を行うとともに、当該抽選において当選となったことに基づいて、前記始動入球部が前記第1状態となるようにする受入制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS305の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
を備え、
前記受入制御手段は、前記始動入球部を前記第1状態と前記第2状態とで切り換える切換モードとして、前記第1状態とならない又は単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記移行判定手段は、前記情報取得手段により前記特別情報が取得されている場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして当否抽選を行う当否抽選手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS604の処理を実行する機能など)を備えており、当該当否抽選手段の抽選結果に応じて前記遊技状態を移行させるか否かの判定を行うものであり、
さらに、前記当否抽選手段として、当選結果となる確率が相対的に高低となった高確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS603及びステップS604の処理を実行する機能)と、低確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS602及びステップS604の処理を実行する機能)とを備えており、
前記第1移行判定結果及び前記第2移行判定結果は、前記特定制御状態後に設定される前記当否抽選手段の種類が相違している一方、前記特定制御状態後に設定される前記切換モードを共通させるように設定されていることを特徴とする特徴C2乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、第1移行判定結果又は第2移行判定結果となった場合には、特定制御状態後の始動入球部の態様からは特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果を把握することができず、また当否抽選手段の種類が相違するとしてもそれは遊技機の内部的な状態であるため遊技機の外観からは判断しづらい。当該構成において、上記特徴C1の構成を適用することで、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
なお、上記特徴C1乃至C11のいずれか1に対して、上記特徴A1乃至A28のいずれか1にて限定した構成、上記特徴B1乃至B10のいずれか1にて限定した構成、下記特徴D1乃至D13のいずれか1にて限定した構成を適用することで、各構成を適用したことによる相乗的な効果を奏することができる。
上記特徴C群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、表示画面に複数の絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えたものが知られている。かかる遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口を遊技球が通過したことを契機として、大当たり状態等の遊技者に有利な特定制御状態を発生させるか否かの大当たり抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。大当たり抽選に当選した場合には、表示画面に特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定制御状態に移行する。特定制御状態への移行に伴い、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が開始され、多量の遊技球が払い出されるようになっている。
従来のパチンコ機の可変入球装置についてより詳しくは、特定制御状態ではない状況において、遊技球が入球できない又は入球しがたい閉鎖状態となっており、特定制御状態に移行すると特定回数に亘って開放状態に切り換えられる。
ここで、上記従来のパチンコ機では、遊技状態が特定制御状態である場合、どれだけ遊技球を獲得できるかに遊技者の関心が集中し易い。しかしながら、当該パチンコ機の場合、特定制御状態下で獲得できる遊技球数を遊技者がある程度予測可能なため、特定制御状態における遊技が単調化してしまうことが懸念される。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者により発射操作される発射操作手段(発射ハンドル27)と、当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、を備え、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対する発射操作態様に応じて、それぞれ異なる発射強度で遊技球を発射するとともに、
前記遊技領域は、前記発射手段から発射された遊技球の発射強度に応じて、遊技球の流下範囲が複数種類存在するように形成されており、
さらに、前記複数種類の流下範囲のうち対応する流下範囲を遊技球が流下する場合には遊技者への特典の付与を可能とするが、対応しない流下範囲を遊技球が流下する場合には遊技者への特典の付与を不可とする特典手段を含めて複数の特典手段(第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113)を備えているとともに、
予め定められた特定タイミングにおいて、遊技者への特典の付与を可能とする対象を前記複数の特典手段の中から選択する選択手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1308〜ステップS1314の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、遊技者は、特典の付与を可能とする流下範囲を予測し、その予測した流下範囲を遊技球が流下するように発射操作手段に対する発射操作を行うこととなる。そして、その予測した流下範囲が選択手段により選択された対象と一致していないと、特典を得ることがむずかしくなる。これにより、特典の付与を可能とする流下範囲を予測する遊技と、その予測に従った発射操作を行うという遊技とが追加され、遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴D2.遊技者により発射操作される発射操作手段(発射ハンドル27)と、
当該発射操作手段に対して前記発射操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1大入賞口112a及び第2大入賞口113a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1可変入賞装置112及び第2可変入賞装置113)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置60のMPU62における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出制御装置70及び払出装置71)と、
を備えている遊技機において、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して第1所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第1所定操作とは異なる第2所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
前記可変入球手段として、
前記発射手段によって前記第2位置ではなく前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合に当該遊技球が到達可能となる位置に設けられた第1可変入球手段(第1可変入賞装置112)と、
前記発射手段によって前記第1位置ではなく前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合に当該遊技球が到達可能となる位置に設けられた第2可変入球手段(第2可変入賞装置113)と、
を含めて複数の可変入球手段を備えており、
さらに、これら複数の可変入球手段のうち前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、その後に所定の態様による新たな可変入球制御が行われるようにする分岐用手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1224の処理を実行する機能)と、
遊技球の入球の発生が前記新たな可変入球制御の実行が行われるための少なくとも一の条件となる対象を、前記複数の可変入球手段の中から選択する選択手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1308〜ステップS1314の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D2によれば、遊技者は、所定の態様による新たな可変入球制御の実行を可能とする可変入球手段を予測し、その予測した可変入球手段に遊技球が到達可能なように発射操作手段に対する発射操作を行うこととなる。そして、その予測した可変入球手段が選択手段により選択された対象と一致していないと、上記新たな可変入球制御に進行しづらくなる。これにより、上記新たな可変入球制御の実行を可能とする可変入球手段を予測する遊技と、その予測に従った発射操作を事前に行うという遊技とが追加され、遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴D3.前記複数の可変入球手段は、前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後に前記新たな可変入球制御が実行されるための少なくとも一の条件となる分岐対応の可変入球手段であり、
前記選択手段は、特定タイミングにおける前記可変入球制御の対象を、前記複数の分岐対応の可変入球手段から選択するものであることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、特定タイミングで選択手段に選択された可変入球手段が、上記新たな可変入球制御の実行を可能とする可変入球手段として可変入球制御される。これにより、遊技者の予測が正しかったか否かの確認を、可変入球制御が実行された可変入球手段の種類から把握することが可能となり、予測結果の確認を明確に行うことができる。
特徴D4.前記選択手段は、遊技球の入球の発生が前記新たな可変入球制御の実行が行われるための少なくとも一の条件となる対象を、前記複数の可変入球手段のうちいずれにするのかを抽選する対象抽選手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1311の処理を実行する機能)を備え、当該対象抽選手段の抽選結果に対応した種類の可変入球手段を、遊技球の入球の発生が前記新たな可変入球制御の実行が行われるための少なくとも一の条件となる対象として選択するものであることを特徴とする特徴D2又はD3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、上記新たな可変入球制御の実行を可能とする可変入球手段の選択に関して、不規則性が高められる。
特徴D5.前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相違するように複数種類の単位態様が設定されており、
前記選択手段は、前記複数種類の単位態様のうち相対的に期待度が低い低期待度態様(短時間態様)で行われる実行回の前記可変入球制御において前記選択を行うものであることを特徴とする特徴D2乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、上記新たな可変入球制御が行われるか否かの分岐が行われる可変入球制御が低期待度態様で行われることで、当該分岐対象の可変入球制御の実行回においては可変入球手段への遊技球の入球が比較的発生しづらいものとなる。これにより、遊技者が予測を行うことの重要性が高められる。
なお、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が遊技球の発射周期よりも短い期間に設定されている構成としてもよい。また、少なくとも1個の入球の発生は生じ易いようにするためには、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が、遊技球の発射周期以上の期間であって、遊技球の発射周期×n(nは上限個数よりも小さい数)以下の期間に設定されている構成としてもよい。また、上限個数が4個以上である構成においては、上記nが「1」,「2」又は「3」のいずれかの数である構成としてもよい。
特徴D6.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS615の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定制御状態に設定する特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記選択手段は、前記特定制御状態における最終回以外である特定タイミングの実行回の前記可変入球制御が実行される場合に前記選択を行うものであることを特徴とする特徴D2乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、特定制御状態における遊技に対して、上記特徴D2にて説明した遊技が追加されるため、特定制御状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴D7.前記移行判定結果として、前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様を相違させる第1移行判定結果(例えば明示分岐対応高確結果)と第2移行判定結果(例えば特別外れ結果)とが設定されており、
前記選択手段は、前記特定制御状態への移行の契機が前記第1移行判定結果であった場合及び第2移行判定結果であった場合のいずれであっても、前記特定タイミングの実行回の前記可変入球制御が実行される場合に前記選択を行うものであることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、特定制御状態への移行の契機となった移行判定結果が第1移行判定結果及び第2移行判定結果のいずれであっても、特定タイミングの実行回における選択手段による選択が行われるため、仮に移行判定結果の種類をある程度把握することができたとしても、特定タイミングの実行回における選択手段により選択される対象を把握することができない。よって、選択手段により選択される対象を遊技者に予測させることができる。また、本構成の場合、特定タイミングの実行回における可変入球制御が行われる対象からは、移行判定結果が第1移行判定結果及び第2移行判定結果のいずれであるかを把握することができないようにすることができる。
なお、前記移行判定手段は、当否抽選を行う当否抽選手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS601〜ステップS604の処理を実行する機能など)を備えており、当該当否抽選手段の抽選結果に応じて前記遊技状態を移行させるか否かの判定を行うものであり、さらに当否抽選手段として、当選結果となる確率が相対的に高低となった高確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS603及びステップS604の処理を実行する機能)と、低確率対応手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS602及びステップS604の処理を実行する機能)とを備えている構成においては、「前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様」として、前記特定制御状態後に設定される当否抽選手段の種類を相違させる構成としてもよい。
また、遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成された始動入球部(下作動口39)と、
当該始動入球部を前記第1状態とするか否かの抽選を行うとともに、当該抽選において当選となったことに基づいて、前記始動入球部が前記第1状態となるようにする受入制御手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS305の処理を実行する機能)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置60のMPU62における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記情報取得手段により前記特別情報が取得されている場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであり、
前記受入制御手段は、前記始動入球部を前記第1状態と前記第2状態とで切り換える切換モードとして、前記第1状態とならない又は単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記第1状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有している構成においては、
「前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様」として、前記特定制御状態後に設定される切換モードの種類や高頻度切換モードが設定された場合にそれが低頻度切換モードに再設定される条件を相違させる構成としてもよい。
特徴D8.前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相違するように複数種類の単位態様が設定されており、
前記選択手段は、前記複数種類の単位態様のうち相対的に期待度が低い低期待度態様(短時間態様)で行われる実行回の前記可変入球制御において前記選択を行うものであり、
さらに、前記予め定められた条件が成立したことに基づいて遊技回用動作が開始され、その条件成立に基づく前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記予め定められた条件が成立したことに応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置51)を制御する遊技回制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1401〜ステップS1412,ステップS1420〜ステップS1421の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
前記移行判定手段の判定結果が移行判定結果となることに対応した遊技回が実行されている状況であって、当該移行判定結果に対応した報知結果が示されるタイミング以降に、その後の前記特定制御状態における前記特定タイミングの可変入球制御が開始されるまでに前記複数の可変入球手段のいずれかに向けた遊技球の発射を継続すべきことを遊技者が認識可能な内容の事前報知を前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて開始させる発射報知制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1413〜ステップS1419の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
を備えていることを特徴とする特徴D6又はD7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、上記新たな可変入球制御が行われるか否かの分岐が行われる可変入球制御が低期待度態様で行われることで、当該分岐対象の可変入球制御の実行回においては可変入球手段への遊技球の入球が比較的発生しづらいものとなる。これにより、遊技者が予測を行うことの重要性が高められる。
また、特定制御状態の移行の契機となる遊技回において事前報知が行われることで、特定タイミングが仮に特定制御状態の開始時から早い時期に至るタイミングとして設定されていたとしても、遊技者は、いずれかの可変入球手段に向けた遊技球の発射を事前に開始することができる。
この場合に、事前報知は移行判定結果に対応した報知結果が示されるタイミング以降に開始される。これにより、特定制御状態に移行することを、遊技回用動作にて移行判定結果に対応した報知結果となる前に、事前報知の実行により告知してしまうことが防止される。よって、遊技回用動作への注目度を低減させることなく、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴D9.前記特定制御設定手段は、
特定タイミングで前記可変入球制御の対象となっている前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいてその後に前記新たな可変入球制御が行われる第1特定制御状態に設定する第1特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1302,ステップS1304及びステップS1305にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
前記特定タイミングで前記可変入球制御の対象となっている前記可変入球手段に遊技球が入球したとしてもその後に前記新たな可変入球制御が行われない第2特定制御状態に設定する第2特定制御設定手段(主制御装置60のMPU62におけるステップS1302又はステップS1304にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D6乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D9によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段に遊技球が入球したとしても、その後の可変入球制御が行われない状況を作り出すことができる。これにより、遊技者は、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球を確認したとしても、その後の可変入球制御が行われることを確信することはできないため、その後の可変入球制御が行われることへの期待度を維持させることが可能となる。
特徴D10.前記移行判定結果として、前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様を相違させる第1移行判定結果(例えば明示分岐対応高確結果)と第2移行判定結果(例えば特別外れ結果)とが設定されており、
前記第1特定制御設定手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第1移行判定結果となった場合に前記第1特定制御状態に設定するとともに、
前記第2特定制御設定手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第2移行判定結果となった場合に前記第2特定制御状態に設定するものであることを特徴とする特徴D9に記載の遊技機。
特徴D10によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球の有無により、現状実行されている特定制御状態が第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれであるかを把握することが可能となり、それに伴って、第1移行判定結果及び第2移行判定結果のうち、現状実行されている特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果ではない側を把握することが可能となる。つまり、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段に遊技球が入球した場合には、その後に上記新たな可変入球制御が実行されるという利益が遊技者に付与されるだけでなく、特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果ではない側を把握することができるという利益まで遊技者に付与されることとなる。よって、分岐対象の可変入球制御の実行回において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
特徴D11.前記第1移行判定結果となった場合における前記特定制御状態後の移行態様は、前記第2移行判定結果となった場合よりも遊技者にとって有利なものとなるように設定されており、
さらに、前記移行判定結果として、前記特定制御状態後の遊技状態の移行態様が前記第2移行判定結果よりも有利であって前記第1移行判定結果よりも不利な第3移行判定結果(例えば非明示分岐対応高確結果)が設定されており、
前記第1特定制御設定手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第3移行判定結果となった場合に前記第1特定制御状態に設定するものであることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、特定タイミングで可変入球制御の対象となっている可変入球手段への遊技球の入球が発生したことを通じて、現状実行されている特定制御状態が第1特定制御状態であることを把握した場合には、当該特定制御状態後の遊技状態の移行態様が、第2移行判定結果が契機となった場合よりも有利であることを把握することができる。よって、第1特定制御状態であることを把握した際の遊技者の優越感を高めることが可能となる。
また、第1特定制御状態であることが把握できたとしても、現状実行されている特定制御状態の移行の契機となった移行判定結果が第1移行判定結果及び第3移行判定結果のいずれであるかを把握することはできない。これにより、第1特定制御状態であることを把握できた遊技者であっても、その移行の契機となった移行判定結果が遊技者にとって有利な第1移行判定結果であることを期待しながら特定制御状態を消化することが期待され、特定制御状態中の遊技への注目度を好適に維持させることが可能となる。
特徴D12.前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態は、前記特定タイミングまでの前記可変入球制御の態様が制御対象となっている前記可変入球手段の動作の見た目において識別できないように設定されていることを特徴とする特徴D9乃至D11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D12によれば、第1特定制御状態又は第2特定制御状態が実行される場合には、少なくとも特定タイミングまではいずれの特定制御状態が実行されているかを識別しづらいものとなる。そうすると、遊技者は、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれが実行された場合であっても特定タイミングで可変入球制御の対象となった可変入球手段への遊技球の入球が発生した場合には利益が得られる可能性があると考える。よって、第1特定制御状態だけでなく第2特定制御状態が行われるようにした効果を好適に発揮させることができる。
特徴D13.前記予め定められた条件が成立したことに基づいて遊技回用動作が開始され、その条件成立に基づく前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記予め定められた条件が成立したことに応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置51)を制御する遊技回制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1401〜ステップS1412,ステップS1420〜ステップS1421の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
前記特定制御状態が実行されている状況で特定制御状態用の演出を行わせる特定制御状態用の演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1109〜ステップS1115の処理を実行する機能及び表示制御装置100)と、
を備え、
当該遊技回制御手段は、前記第1特定制御状態に移行する場合及び前記第2特定制御状態に移行する場合のいずれであっても、移行先の特定制御状態が識別できない前記報知結果とし前記遊技回用動作を終了させる終了用手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1407の処理を実行する機能)を備えており、
前記特定制御状態用の演出制御手段は、前記第1特定制御状態及び前記第2特定制御状態のいずれであっても、少なくとも前記特定タイミングの前記可変入球制御が終了するまでは実行対象の特定制御状態が識別できない又は識別しづらい演出を行わせる手段(音声発光制御装置90のMPU92におけるステップS1111の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D12に記載の遊技機。
特徴D13によれば、遊技回用動作の報知結果や特定制御状態用の演出態様からは、特定タイミングの可変入球制御が終了する前に、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のいずれが実行されているのかを遊技者が把握することができない。これにより、第1特定制御状態及び第2特定制御状態のうち遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら、特定タイミングまでの遊技を行う可能性が高められ、特定制御状態への注目度の向上が図られる。
なお、上記特徴D1乃至C13のいずれか1に対して、上記特徴A1乃至A28のいずれか1にて限定した構成、上記特徴B1乃至B10のいずれか1にて限定した構成、上記特徴C1乃至C11のいずれか1にて限定した構成を適用することで、各構成を適用したことによる相乗的な効果を奏することができる。
上記特徴D群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、大当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる大当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
上記パチンコ機では、大当たり遊技状態の移行当選となる前においては、抽選結果が当たりか否かに遊技者の関心が集中し易く、大当たり遊技状態の移行当選となった後においては、どれだけ遊技球を獲得できるかに遊技者の関心が集中し易い。
ここで、遊技機においては、遊技の多様化を図ることで、遊技への注目度を高める必要がある。かかる遊技の多様化を図る上では、上記のように抽選結果が当たりか否かに注目する遊技においては1遊技回毎に行われる表示演出の表示パターンを多様化する方法が考えられ、上記のようにどれだけ遊技球を獲得できるかに注目する遊技においては遊技領域における遊技球の流下態様を多様化させる方法が考えられる。
しかしながら、前者については1遊技回毎の表示パターンを多様化したとしても遊技への注目度を高めるという点において限界があり、後者については遊技領域の広さは限られているため遊技の多様化を図ろうとしても限界がある。したがって、遊技への注目度を高める上で未だ改良の余地がある。
10…パチンコ機、27…発射ハンドル、36…第1可変入賞装置、36a…第1大入賞口、37…第2可変入賞装置、37a…第2大入賞口、38…上作動口、39…下作動口、39b…電動役物駆動部、42…可変表示ユニット、51…図柄表示装置、60…主制御装置、62…MPU、64a…保留球格納エリア、70…払出制御装置、71…払出装置、81…遊技球発射機構、90…音声発光制御装置、92…MPU、100…表示制御装置、112…第1可変入賞装置、112a…第1大入賞口、113…第2可変入賞装置、113a…第2大入賞口、122…第2可変入賞装置、124…第2大入賞口、144…継続用通過部、153…回転体。

Claims (1)

  1. 遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
    前記遊技領域に設けられ、開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段と、
    当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段と、
    前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    を備えている遊技機において、
    前記可変入球手段として、第1可変入球手段と、第2可変入球手段と、を備え、
    当該遊技機は、前記第2可変入球手段に入球した遊技球が遊技球検知手段により検知された場合にその後に遊技者に利益を付与する利益付与手段を備え、
    前記第1可変入球手段への遊技球の入球の有無が前記利益付与手段による前記利益の付与に影響を与えない構成であり、
    当該遊技機は、
    前記可変入球制御が実行される状態として、所定の開放回において前記第1可変入球手段が前記可変入球制御の対象となり、その次の開放回において前記第2可変入球手段が前記可変入球制御の対象となる特定遊技状態に遊技状態を移行させる手段と、
    前記所定の開放回において、その後に前記第2可変入球手段に遊技球を入球させるべき状況となることを遊技者に認識可能とさせるための報知を開始させる手段と、
    を備え、
    前記第2可変入球手段が前記可変入球制御の対象となる場合において当該第2可変入球手段が前記開状態に維持される上限期間が複数種類設定されていることを特徴とする遊技機。
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