JP2017169426A - 非接触電力伝送装置及び非接触電力伝送方法 - Google Patents

非接触電力伝送装置及び非接触電力伝送方法 Download PDF

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吉弘 昌史
Masashi Yoshihiro
昌史 吉弘
義弘 戸高
Yoshihiro Todaka
義弘 戸高
淳史 田中
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淳史 田中
大貫 悟
Satoru Onuki
悟 大貫
井戸 寛
Hiroshi Ido
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Abstract

【課題】送電装置から受電装置へ交流電力を伝送する非接触電力伝送装置において、負荷における消費電力が変動した場合、受電装置における電圧が回路素子の耐圧を超えて、受電装置が破損する問題があった。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明の非接触電力伝送装置は、受電装置が受電した電力の値が所定の範囲外になると整流回路の出力を接地し、整流後の直流電力が一定の範囲になるように制御する。この結果、負荷における消費電力が減少した場合でも、整流後の電圧が異常に上昇することがなく、受電装置の回路素子の破損を防止できる。併せて、本発明の非接触電力伝送装置は、負荷における消費電力の変動に対応して送電する電力を変化させる。本発明の非接触電力伝送装置を用いれば、負荷における消費電力が変動しても安定に電力伝送を継続できる。【選択図】図1

Description

本発明は、非接触で電力を伝送する非接触電力伝送装置及び非接触電力伝送方法に関する。
非接触で電力を伝送する方法として、電磁誘導(数100kHz)による電磁誘導型、電界または磁界共鳴を介したLC共振間伝送による電界・磁界共鳴型、電波(数GHz)によるマイクロ波送電型、あるいは可視光領域の電磁波(光)によるレーザ送電型が知られている。この中で既に実用化されているのは、電磁誘導型である。これは簡易な回路(トランス方式)で実現可能であるなどの優位性はあるが、送電距離が短いという課題もある。
そこで、最近になって近距離伝送(〜2m)が可能な電界・磁界共鳴型の電力の伝送が注目を浴びてきた。このうち、電界共鳴型の場合、伝送経路中に手などを入れると、人体が誘電体であるため、エネルギーを熱として吸収して誘電体損失を生じる。これに対して磁界共鳴型の場合、人体がエネルギーをほとんど吸収せず、誘電体損失を避けられる。この点から磁界共鳴型に対する注目度が上昇してきている。
一般的に、磁界共鳴型の非接触電力伝送装置は、送電装置と受電装置を備える。送電装置は少なくとも送電コイルと共振容量で構成される送電共振系と、送電共振系に電力を供給する送電部を有する。受電装置は少なくとも受電コイルと共振容量で構成される受電共振系を有する。磁界共鳴型の非接触電力伝送装置は、送電共振系と受電共振系が磁界的に共鳴することを利用して、送電装置から受電装置に非接触で電力を伝送する。
このような非接触電力伝送装置において、負荷インピーダンスが高い(軽負荷)状態で送電を開始すると、通常における電力の伝送の状態よりも大きな電圧が受電装置に発生してしまう。すなわち、負荷の変動によって軽負荷になると共振系のQ値が高くなってしまうので、一定の駆動電圧と一定の駆動波形で送電装置を駆動していると、送電共振系における共振電圧が異常に上昇してしまう。
この異常に上昇した共振電圧が受電装置を構成する回路素子の絶対定格を超えると、回路素子が破壊されるので問題となる。そのため、大電圧にも耐えうる高価な回路素子を受電装置に用いなければならず、結果として非接触電力伝送装置のコストが高くなってしまうという課題があった。
このような課題に対して、従来から、高価な回路素子を用いることなく軽負荷時に発生する大電圧に対応する手法が考案されてきた。
特許文献1は、給電の停止が開始されて実際に給電が停止するまでに、受電装置の回路素子にかかる電圧が絶対定格まで達しないような抵抗値を用いる技術を開示している。
また、特許文献2は、受電装置のインピーダンスをあえて変化させることによって送電装置からの高周波電力を反射させ、受電装置が大きな電力を受電しないようにして整流後の電圧を安定化する技術を開示している。
特開2016−15862号公報 特許第5848406号公報
特許文献1は、給電の停止が開始されて実際に給電が停止するまでに、受電装置の回路素子にかかる電圧が絶対定格まで達しないような抵抗値を用いる。しかし、特許文献1が開示するのは給電の停止時における受電装置の回路素子の保護技術であり、受電装置の電圧が回路素子の絶対定格まで達しないように電力の伝送を継続できる技術については何ら開示していない。
特許文献2は、整流後の電圧を検出して整流回路の前段に設けられた直列接続した抵抗とスイッチング素子をオンにすることにより整流後の電圧を安定化させて電力の伝送を継続する。しかし、一般的に用いられるダイオードブリッジ等の全波整流回路を整流回路に用いた場合、整流回路の前後でグランド(接地)電位が異なる。そのため、整流後の電圧に基づいてスイッチング素子を制御しても、整流回路より前段に位置するスイッチング素子を安定に動作させることは困難であった。
ここで、本発明者らの検討結果を詳しく説明すると下記のとおりである。特許文献2の整流回路に図13のようなダイオードブリッジを適用した場合、(a)A点−B点間、(b)A点−GND間、(c)B点−GND間、(d)C点−GND間の電圧波形は図14に示したようになる。(a)に示したダイオードブリッジに入力される交流電圧は、全波整流されて(d)に示したような常に正の電圧として出力される。
特許文献2の保護回路部に用いられるスイッチは、高周波特性に優れるトランジスタ等の半導体スイッチが用いられる。例えばスイッチをnch−FETとする場合、nch−FETのゲートには(d)に示した電圧に基づく常に0以上の正の電圧が加わることになる。したがって、B点の方がA点より電位が高くなる半周期では、nch−FETは動作しない。一方、pch−FETを用いる場合には、A点の方がB点より電位の高くなる半周期では、pch−FETは動作しない。このように、特許文献2においてダイオードブリッジ等の全波整流回路を整流回路として用いる場合は、スイッチング素子を安定に動作させて素子の破壊を回避することは困難である。
さらに、A点とB点の電位差が大きい場合、FETのゲート−ソース間電位が絶対定格を超える危険があり、A点とB点の電位差が小さな場合しか適用できなかった。
そこで本発明は、ダイオードブリッジ等の全波整流回路を整流回路に用いた場合でも安定に負荷の変動に対応でき、受電装置の回路素子にかかる電圧が絶対定格まで達しないように電力を受電する非接触電力伝送装置を提供することを目的とする。さらに、負荷における消費電力の変動に対応して送電電力の大きさを変化させる非接触電力伝送装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の非接触電力伝送装置は、送電装置から受電装置へ非接触で交流電力を伝送する非接触電力伝送装置において、前記送電装置は、送電側通信手段と、駆動制御回路を備え、前記受電装置は、受電側通信手段と、整流回路と、カットオフ回路を備え、前記整流回路は、前記交流電力を整流して直流電力に変換して出力し、前記カットオフ回路は、前記整流回路の後段に配置され、受電電圧の値が所定の範囲外のときに前記整流回路の出力を接地し、前記受電側通信手段は、前記送電側通信手段へ前記受電電圧の情報を送信し、前記駆動制御回路は、前記受電電圧の情報に基づいて前記交流電力の大きさを決定することを特徴とする。
本発明の非接触電力伝送装置は、受電電圧の値が所定の範囲外になると整流回路の出力を接地し、整流後の受電電圧が一定の範囲になるように制御する。この結果、負荷における消費電力が減少した場合でも、整流後の電圧が異常に上昇することがなく、受電装置の回路素子の破損を防止できる。
併せて、本発明の非接触電力伝送装置は、負荷における消費電力の変動に対応して、送電する電力を変化させる。本発明の非接触電力伝送装置を用いれば、負荷における消費電力が変動しても安定に電力伝送を継続できる。
実施の形態1における非接触電力伝送装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態2における非接触電力伝送装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3における非接触電力伝送装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における電圧監視に基づく電力制御の第1の回路図である。 実施の形態1における電圧監視に基づく電力制御の第2の回路図である。 実施の形態1における電圧監視に基づく電力制御の第3の回路図である。 実施の形態1における電圧監視に基づく電力制御の第4の回路図である。 実施の形態1における電圧監視に基づく電力制御の第5の回路図である。 第1の回路図において出力段にコンデンサC1を繋がない場合の受電装置の出力波形である。 第2の回路図における電圧検出器の検出電位と出力電圧の関係を示す図である。 実施の形態1における整流回路による整流後の電圧に対する送電電力ゲインの関係を示す図である。 実施の形態1において整流回路の出力電圧の時間変化を測定した結果を示す図である。 従来技術の問題点を説明するため第1の図である。 従来技術の問題点を説明するため第2の図である。
<実施の形態1>
(負荷の変動に基づく送電装置からの送電電力制御)
図1は、本発明における実施の形態1の非接触電力伝送装置100の概略構成を示す。非接触電力伝送装置100は、送電装置10と受電装置20で構成される。
送電装置10は、非接触で高周波電力を伝送するための送電共振系50と、指定された送電電力ゲインで送電共振系50を駆動する駆動回路30と、駆動回路30の送電電力ゲインを制御する駆動制御回路40と、受電装置20が受電した電圧値を受け取る送電側通信手段82を備える。
受電装置20は、送電装置10の送電共振系50が送電する高周波電力を受電するための受電共振系60と、受電共振系60からの高周波電力を整流する整流回路71と、整流後の電力を出力する出力部90と、整流回路71による整流後の電力をグランドに対して接地するか否かをオン/オフするカットオフ回路72と、出力部90への出力電圧を監視する受電側制御手段73と、カットオフ回路72で整流後の電力を接地する際に出力部90から電流が逆流することを防止する電流逆流防止回路74と、受電側制御手段73が検出した整流回路71の整流後の電圧値を送電装置10に送信する受電側通信手段81を備える。
本発明の非接触電力伝送装置100は送電共振系50と受電共振系60が磁界的に共鳴することを利用して、送電装置10から受電装置20に非接触で電力を伝送する。
ところで、非接触電力伝送装置100に接続された負荷で消費される電力は常に一定ではなく、時間と共に増加したり低下したりすることが多い。そこで、本発明における非接触電力伝送装置100の送電装置10は、負荷で消費される電力が増加すると送電する電力量を増やし、負荷で消費される電力が低下すると送電する電力量を減らす。
本発明の実施の形態1の非接触電力伝送装置100では、受電状態検出器73が整流回路71から出力される整流後の電圧を監視し、検出された整流後の電圧値は、受電側通信手段81と送電側通信手段82により送電装置10の駆動制御回路40に伝えられ、駆動制御回路40が受信した整流後の電圧値に基づいて駆動回路30の送電電力ゲインを制御する。
図11は受電装置20における整流回路71による整流後の電圧と送電装置10における駆動回路30の送電電力ゲインの関係を示す。図11(a)は、整流後の電圧に対して送電電力ゲインを連続的に変化させる場合である。40Vを基準として、それ以下では次第に送電電力ゲインを上昇させ、40Vを超えると送電電力ゲインを減少させる。図11(a)では、連続的に送電電力ゲインを変化させているが、図11(b)のように離散的に変化させてもよい。なお、送電電力ゲインの変更方法は、送電電圧の振幅を可変にしてもよいし、PWMを用いてもよい。
なお、送電装置10の送電側通信手段82、及び受電装置20の受電側通信手段81に備えられる具体的な通信手段としては、いわゆる負荷通信を用いればよい。すなわち、受電共振系60に抵抗負荷を接続し、その抵抗負荷の電力消費を断続して行うことにより、送電共振系50の共振電圧を可変して情報を伝達する。若しくは、2.4GHzなど送電周波数と別の周波数を使って送受信を行う近距離無線通信規格を利用した無線モジュールを用いてもよい。
このように、本発明では、負荷で消費される電力の変動に応じた共振電圧の変化を受電装置20が検出し、受電装置20が検出した共振電圧の大きさに基づいて送電装置10から送電する電力を増減させる。
しかし、負荷が急激に電力を必要としなくなった場合、受電共振系60における共振電圧が異常に上昇してしまうことがある。負荷で消費される電力が急激に低下すると、送電共振系50と受電共振系60から構成される送受電共振系から外部に出力される電力が急激に低下する。その結果、受電共振系60の共振電圧が上昇する。
さらに、受電側通信手段81から送電側通信手段82への通信には所定の時間がかかるため、負荷の変動が生じてから実際に送電装置10からの電力を減らすまでに時間遅延が生じる。受電共振系60における共振電圧の異常な上昇は通信の時間遅延に比べて短時間で発生するので、送電装置10からの電力を減らすまで、受電共振系60の共振電圧が異常に高い状態で維持され、問題になる。
そこで、本発明では、前述した送電装置10と受電装置20の間の通信に基づく送電量の制御と平行して、受電装置20にて受電共振系の電圧監視に基づく電力制御を行い、共振電圧の異常な上昇を抑制する。これにより、負荷で消費される電力が急激に低下した場合でも、受電装置20の回路素子にかかる電圧が絶対定格まで達しないように制御できる。その結果、非接触電力伝送装置100において安定に非接触の電力の伝送を継続することが可能となる。
以下では、本発明の特徴である受電共振系の電圧監視に基づく電力制御について詳細に説明する。
(受電共振系の電圧監視に基づく電力制御)
図1に示した、カットオフ回路72、受電状態検出器73、電流逆流防止回路74は、受電共振系の電圧監視に基づく電力制御を実行する。受電状態検出器73は、整流回路71の整流後の電圧値を検出する機能と、カットオフ回路72をオン/オフすることにより受電装置20の共振電圧の異常な上昇を抑制する機能を併せ持つ。これら回路について以下に具体的な回路を示しながら動作について詳説する。
出力部90に接続される負荷が軽くなると、受電共振系60の負荷が減少するので、受電共振系60の共振電圧が上昇し、整流回路71の整流後の電圧が上昇する。
そこで、受電側制御手段73は、整流回路71の整流後の電圧を監視する。受電側制御手段73は、整流回路71の整流後の電圧が所定の値を超えたこと検知すると、カットオフ回路72をオンにして整流回路71の出力を接地する。その結果、整流回路71の出力が出力部90の電圧より低下するので、出力部90の電圧の上昇を抑制できる。その際、電流逆流防止回路74は、整流回路71の整流後の電圧を再整流して出力部90に供給するとともに、出力部90から整流回路71への電流の逆流を防止する。
電流逆流防止回路74はダイオード、あるいはダイオードと等価な動作をする回路で構成される。すなわち、整流回路71の出力電圧≧出力部90の電圧(電流逆流防止回路74を単独のダイオードで構成する場合、整流回路71の出力電圧≧出力部90の電圧+ダイオードの順方向電圧)となる場合は、整流回路71の電圧と出力部90の電圧が等しくなるように電流が流れ、整流回路71の出力電圧<出力部90の電圧となる場合は、電流が流れない。
受電側制御手段73は、その後、整流回路71の出力電圧が再び所定の値を下回ったことを検知すると、カットオフ回路72をオフにして整流回路71の整流後の電圧を出力部90に供給する。
以上のようにカットオフ回路72がオン/オフを繰り返すことによって、整流回路71の整流後の電圧が一定の電圧範囲に維持される。
以下、本発明の特徴である、カットオフ回路72、受電側制御手段73、電流逆流防止回路74について、図4乃至図8で具体的な回路を示しながら説明する。整流回路71にはブリッジ型の全波整流回路711を用いた。また、出力部90端には平滑化コンデンサC1を配置した。
図4は、カットオフ回路72、受電側制御手段73、電流逆流防止回路74についての第1の回路図を示す。カットオフ回路72には、抵抗R1およびスイッチQ1で構成されたカットオフ回路721を用いた。Q1にはnch−FETを用いた。R1はQ1がオンになったときに流れる電流値を制限しているが、省略することもできる。
受電側制御手段73には、コンパレータU1と抵抗R2〜R8で構成される受電側制御手段731を用いた。抵抗R2〜R6により、U1がLowからHighになるQ1オン閾値と、U1がHighからLowになるQ1オフ閾値を設定する。また、抵抗R6はU1の閾値にヒステリシスを持たせ、Q1オン閾値がQ1オフ閾値よりも高くなるように設定している。なお、U1の電源は、整流出力からDCDCコンバータ等で作成してもよいし、別途専用の電池を設けてもよい。
コンパレータU1の出力がHighになると、カットオフ回路721のQ1がオンになって全波整流回路711の出力を接地する。また、U1の出力がLowになると、カットオフ回路721のQ1がオフになって全波整流回路711による整流後の電力が出力部90へ供給される。
電流逆流防止回路74にはダイオード741を用いた。
図9は、図4に示した第1の回路図の出力部90における電力波形である。但し、出力部90端には電力波形に重畳したリップルを低減するための平滑化コンデンサC1を繋いでいない場合である。図9(a)は出力部90における電力が過剰な場合、図9(b)は出力部90における電力が適正な場合、図9(c)は出力部90における電力が不足している場合である。図中点線はQ1オン閾値で、破線はQ1オフ閾値である。Q1がオンになると、R1およびQ1で全波整流回路711からの整流後の電力を消費するため電力波形が右肩下がりになる。
図9(b)は出力部90における電力が適正な場合であり、時間あたりにQ1がオンになる回数が図9(a)に比べて減少する。逆に、出力部90における電力が過剰な場合、図9(a)に示したように時間あたりにQ1がオンになる回数が図9(b)に比べて増加する。図9(c)は出力部90における電力が不足している場合で、出力部90の電圧は下がり続ける。
図9(a)に示したように、出力部90における電力が過剰な場合、本来、出力部90に接続された負荷で消費されるべき電力が、カットオフ回路721の抵抗R1とスイッチQ1で消費される。この場合、R1とQ1が発熱し、また、実効的に電力の伝送効率が低下することになるので、送電装置10から受電装置20への電力の伝送量を低減させる必要がある。
そこで、受電側制御手段731は、全波整流回路711からの出力を抵抗R7とR8で分圧した値を、受電側通信手段81と送電側通信手段82を介して送電装置10の駆動制御回路40に送信し、駆動制御回路40が送電電力ゲインを減少させる。
図12は、このような電力制御を実際に実施して全波整流回路711の出力電圧を測定した結果を示す。
図12(a)は送電装置10からの送電電力と受電装置20の出力部90に接続した負荷の消費電力がバランスしている場合である。通信による電力低減の制御により、全波整流回路711の出力電圧が、ほぼ一定に保たれていることがわかる。
図12(b)は送電装置10と受電装置20の距離が近づいて電力の伝送効率が上がって送電電力が過剰になった場合や、負荷が小さくなった場合である。図12(a)の場合と異なり、通信による電力低減の制御が追いつかず、カットオフ回路721がオン/オフを繰り返した。全波整流回路711の出力が43Vを超えてカットオフ回路721がオンになると、全波整流回路711の出力が接地されて出力電圧が急速に低下する。全波整流回路711の出力が43Vを下回ると速やかにカットオフ回路721はオフになるが、流れた電流により電圧は低下する。そして全波整流回路711の出力電圧が40Vを下回ると、通信により送電の電力が増加され、再び全波整流回路711の出力を増加させる。
図5は、カットオフ回路72、受電側制御手段73、電流逆流防止回路74についての第2の回路図を示す。第2の回路では、第1の回路と比較して、受電側制御手段73の構成が異なる。第2の回路の受電側制御手段732は、図4に示したコンパレータU1の代わりに、図10に示したような検出電位と出力電圧の関係を持った電圧検出器U2を用いた。図10に示したように、全波整流回路711からの出力を抵抗R2とR3で分圧した検出電位が2.9Vを超えるとU2の出力電圧がカットオフ回路721のスイッチQ1のVGSよりも高くなり、Q1がオンになる。一方、検出電位が2.7Vより小さくなるとQ1がオフとなる。その他の動作については、図4に示した第1の回路と同様であるので省略する。
図6は、カットオフ回路72、受電側制御手段73、電流逆流防止回路74についての第3の回路図を示す。第3の回路では、第1の回路や第2の回路と比較して、受電側制御手段73の構成が異なる。第3の回路の受電側制御手段733は、第1の回路のコンパレータU1や第2の回路の電圧検出器U2を用いず、構成が簡略化され、ツェナーダイオードZD1と抵抗R2で構成される。スイッチQ1のゲート電位VGSは(全波整流回路711からの出力電位)−(ZD1のツェナー電位V)であるので、全波整流回路711からの出力電位がVGS+Vを超えると、カットオフ回路721のQ1がオンになって全波整流回路711からの出力を低下させる。一方、全波整流回路711からの出力電位がVGS+V以下になると、Q1がオフとなる。その他の動作については、図4に示した第1の回路と同様であるので省略する。
図7は、カットオフ回路72、受電側制御手段73、電流逆流防止回路74についての第4の回路図を示す。第4の回路の受電側制御手段734は、第3の回路の受電側制御手段733と比較して受電側通信手段81に出力する電圧が異なる。具体的には、図7に示したように、全波整流回路711からの整流後の電圧を抵抗R3とR4で分圧した電圧を受電側通信手段81に出力する。
図6に示した第3の回路では、出力部90に接続された負荷で消費される電力が大きくなると、全波整流回路711の出力の電位がツェナーダイオードZD1のツェナー電位Vよりも下がり、受電側通信手段81に出力する電圧値が0Vになってしまう。
一方、図7に示した第4の回路では、全波整流回路711からの出力電圧に比例する電圧を受電側通信手段81に出力するので、第3の回路に比べて送電電力の制御範囲を拡大することができる。その他の動作については、図4に示した第1の回路と同様であるので省略する。
図8は、カットオフ回路72、受電側制御手段73、電流逆流防止回路74についての第5の回路図を示す。第5の回路は、約1W以下の小電力の伝送が可能であって、かつ受電装置20の小型化を実現できる回路例である。カットオフ回路72には、制御したい電位のツェナー電位を持ったツェナーダイオードのみで構成されるカットオフ回路722を用いた。受電側制御手段735は、全波整流回路711からの整流後の電圧を抵抗R1とR2で分圧した電圧を受電側通信手段81に出力する。
なお、カットオフ回路722はスイッチング動作を伴わないので、第5の回路では電流逆流防止回路74は不要である。第5の回路を用いれば受電装置20のさらなる小型化を実現できる。その他の動作については、図4に示した第1の回路と同様であるので省略する。
<実施の形態2>
図2は、本発明における実施の形態2の非接触電力伝送装置101の概略構成を示す。非接触電力伝送装置101は、送電装置10と受電装置21で構成される。
実施の形態1の非接触電力伝送装置100では、受電状態検出器73が整流回路71から出力される整流後の電圧を監視し、その結果が、受電装置20から送電装置10に送信される。
一方、実施の形態2の非接触電力伝送装置101では、出力状態検出器75が出力部90から出力される出力電圧を監視し、その結果が、受電装置21から送電装置10に送信される。
出力部90に接続される負荷が軽くなり、負荷にて電力を消費しなくなると、実施の形態1と同様に、受電側制御手段73がカットオフ回路72をオン/オフして整流回路71の電圧を一定範囲に制限する。
逆に、出力部90に接続される負荷が重くなり、負荷にて電力を消費すると、出力部90から出力される出力電圧に基づき、駆動制御回路40が送電電力ゲインを増加させる。<実施の形態3>
図3は、本発明における実施の形態3の非接触電力伝送装置102の概略構成を示す。非接触電力伝送装置102は、送電装置10と受電装置22で構成される。
実施の形態1の非接触電力伝送装置100では、受電状態検出器73が整流回路71から出力される整流後の電圧を監視し、その結果に基づいてカットオフ回路72をオン/オフする。また、整流回路71から出力される整流後の電圧値が受電装置20から送電装置10に送信される。
一方、実施の形態3の非接触電力伝送装置102では、出力状態検出器75が出力部90から出力される出力電圧を監視し、その結果に基づいてカットオフ回路72をオン/オフする。また、出力部90から出力される電圧値が受電装置22から送電装置10に送信される。
出力部90に接続される負荷が軽くなり、負荷にて電力を消費しなくなると、出力状態検出器75がカットオフ回路72をオン/オフして、整流回路71の電圧を一定範囲に制限する。
逆に、出力部90に接続される負荷が重くなり、負荷にて電力を消費すると、実施の形態2と同様に、出力部90から出力される出力電圧に基づき、駆動制御回路40が送電電力ゲインを増加させる。
以上、本発明を実施の形態に分けて具体的に説明した。
本発明では、特許文献2と異なりカットオフ回路は整流回路の後段に配置される。そのため、整流回路に全波整流回路を用いた場合でも、全波整流回路とカットオフ回路のグランド(接地)電位が一致する。そして、カットオフ回路には全波整流回路で整流された片極性の電圧が供給される。したがって、カットオフ回路のスイッチにFETやトランジスタを用いた場合でも、スイッチを安定に動作させることが可能となり、高周波で安定した電力の伝送を継続できる。
さらに、図13に示した全波整流回路のA点とB点の電位差が大きい場合、すなわち、全波整流回路への入力電圧が大きい場合でも、全波整流回路の後段に配置されたFETのゲート−ソース間電位が絶対定格を超える危険はない。したがって、本発明は、全波整流回路への入力電圧が大きい場合でも適用できる。
本発明の利用分野は特に制限はなく、非接触で電力を伝送するための非接触電力伝送装置に好ましく利用することができる。
10 送電装置
20、21、22 受電装置
30 駆動回路
40 駆動制御回路
50 送電共振系
60 受電共振系
71 整流回路
72 カットオフ回路
73 受電側制御手段
74 電流逆流防止回路
75 出力状態検出器
81 受電側通信手段
82 送電側通信手段
90 出力部
100、101、102 非接触電力伝送装置
711 全波整流回路
721、722 カットオフ回路
731〜735 受電側制御手段
741 ダイオード

Claims (6)

  1. 送電装置から受電装置へ非接触で交流電力を伝送する非接触電力伝送装置において、
    前記送電装置は、送電側通信手段と、駆動制御回路を備え、
    前記受電装置は、受電側通信手段と、整流回路と、カットオフ回路を備え、
    前記整流回路は、前記交流電力を整流して直流電力に変換して出力し、
    前記カットオフ回路は、前記整流回路の後段に配置され、受電電圧の値が所定の範囲外のときに前記整流回路の出力を接地し、
    前記受電側通信手段は、前記送電側通信手段へ前記受電電圧の情報を送信し、
    前記駆動制御回路は、前記受電電圧の情報に基づいて前記交流電力の大きさを決定することを特徴とする非接触電力伝送装置。
  2. 前記整流回路は、全波整流回路である請求項1に記載の非接触電力伝送装置。
  3. 前記受電電圧は、前記直流電力に基づいて生成される請求項1又は2に記載の非接触電力伝送装置。
  4. 前記カットオフ回路の後段に配置される電流逆流防止回路を備え、
    前記電流逆流防止回路は、前記直流電力を再整流電力として出力するとともに、前記再整流電力の値が低下した場合に、前記再整流電力が前記カットオフ回路へ逆流することを防止する請求項1乃至3に記載の非接触電力伝送装置。
  5. 前記受電電圧は、前記再整流電力に基づいて生成される請求項4に記載の非接触電力伝送装置。
  6. 送電装置から受電装置へ非接触で交流電力を伝送する非接触電力伝送方法において、
    整流回路が前記交流電力を整流して直流電力に変換する整流工程と、
    受電電圧の値が所定の範囲外のときに前記整流回路の出力を接地するカットオフ工程と、
    前記受電装置から前記送電装置に前記直流電圧の情報を送信する通信工程と、
    前記直流電圧の情報に基づいて送電電力の大きさを決定する電力決定工程と、
    を備える非接触電力伝送方法。
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