JP2017168067A - 情報処理システム、情報処理装置およびプログラム - Google Patents

情報処理システム、情報処理装置およびプログラム Download PDF

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高広 八百山
Takahiro Yaoyama
高広 八百山
大橋 康雄
Yasuo Ohashi
康雄 大橋
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Abstract

【課題】 情報処理システム、情報処理装置、およびプログラムを提供すること。
【解決手段】 対象物の運動を撮影して前記対象物の表示面での動きを映像化するシステム100は、対象物の運動を撮影するための少なくとも2のカメラ101、102と、カメラ101、102が取得した対象物を含む画像を処理する画像データ処理部301と、所定距離で垂直方向に離間した複数の第1所定画像を、表示面の所定の位置に投影させる構成画像生成部302と、2の画像から取得した前記第1所定画像までの角度を使用して前記撮像手段の間の距離を計算する基線長計算部304とを含んでいる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、情報処理システム、情報処理装置およびプログラムに関する。
これまで、プロジェクタやインタラクティブホワイトボードなど、電子ペンや指を使用したインタラクティブ機能を持ったシステムが知られている。このようなシステムでは、ペンや指の動きを検知して、投影画面との位置関係と関連付け動きの軌跡を捉えることで、ペンによる入力を可能にしている。この際、システムが、ペンや指の動きの検知を行うことが必要となる。ペンの位置座標を取得するために、カメラ2個を用いて画面の両頂点の2カメラの映像の中の輝点の角度から三角測量を使用してペンの表示面上での座標を求める技術は、既に知られている。
従来の2つのカメラを用いて、ペン(又は指)の座標を求める技術は、1辺の長さ(カメラ間の距離、すなわち基線長)が固定で、両頂点の2カメラの映像の中の輝点の角度から三角測量で座標を求める。この際にカメラ間の距離が既知であるかまた固定されているという前提が求められ、得られた角度を使用して位置座標を計算すると、投影画面上での座標が正しく得られないという問題があった。
また、その他の従来技術としては、ペンまたは指でタッチする位置を、投影画面の座標に合わせることで位置座標をキャリブレーションする技術も知られている。しかしながら、この技術は、ペンまたは指でタッチする絶対座標と、投影画面の絶対座標の位置を合わせるものであり、ペンまたは指でタッチする絶対座標がわかっていないとキャリブレーションできないという問題があった。
従来から、画像を使用した位置座標決定については知られており、例えば、特許第4820285号明細書(特許文献1)では、画像が表示されるタッチ表面を備えたタッチ表示面を有するタッチシステムにおいて、タッチ表示面座標系をディスプレイ座標系に自動的にマッピングする方法が記載されている。また、特許第4033582号明細書(特許文献2)には、各撮像素子の出力に基づいて各撮像素子上における指示物体の像の結像位置をそれぞれ求め、求めた各結像位置を利用して指示物体の位置座標を特定する点が記載されている。
本発明は、カメラ間の距離が変動する場合であっても投影画面に対するペンや指といった対象物の絶対座標を算出する事を可能とし、校正処理およびカメラの設置性を向上する、情報処理システム、情報処理装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば、
投影装置によって投影した表示面を撮像することにより所定の対象物の座標位置を計測し、前記表示面へ前記対象物の軌跡を投影する情報処理システムであって、
前記対象物の画像を取得するための少なくとも2以上の撮像素子と、
前記撮像素子による撮像に基づいて前記画像の位置を特定する画像処理手段と、
第1の撮像素子と特定した前記画像の位置との角度と、第2の撮像素子と前記特定した前記画像の位置とのを角度とをそれぞれ算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出したそれぞれの角度を使用して前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子との間の距離を計測する計測手段と
を含む、情報処理システムが提供される。
本発明によれば、カメラ間の距離が変動する場合であっても投影画面に対するペンや指といった対象物の絶対座標を算出する事を可能とし、カメラの設置性を向上させ、校正処理を効率化する、情報処理システム、情報処理装置、およびプログラムを提供することができる。
本実施形態のプロジェクション・システム100の概略図。 本実施形態の制御装置106のハードウェアブロック200を示す図。 本実施形態のシステム100の機能ブロック300を示す図。 本実施形態において、カメラ101、102を使用して対象物が指示体104である場合にその特定の部分、例えば先端部の位置座標を取得する方法を説明する図。 図4に示した方法のフローチャート。 図5で説明したステップS501の校正処理のフローチャート。 第2実施形態を説明する幾何学配置を示す図。 第2の実施形態における校正処理のフローチャート。 第3実施形態における機能ブロック900を示す図。 第3実施形態の幾何学的配置を示した図。 本実施形態において、基線長a′を校正する場合の処理のフローチャート。 本実施形態で、カメラ101、102を取り付ける場合の取付け器具1200の実施形態を示す図。 第2の実施形態で角度補正を行うための校正画像として使用する放射パターン705を表示したシステム1300の構成を示す図。 ユーザが放射パターン705をトレースする場合の指示体104の先端の軌跡の実施形態を示す図。 本実施形態による第2の校正処理についてのフローチャート。 図15で説明したステップS1504の先端の移動を評価する処理の詳細なフローチャート。 本実施形態においてカメラ位置およびカメラ角度の大局的なずれを検出することを可能とするシステム1700の概略図。 図17で説明したカメラA〜Dが撮影する画像を、表示面103の近傍を一部切り出して示した概念図。 本実施形態の検出方法のフローチャート。 本実施形態の第2の実施形態のシステム1300の機能ブロック2000を示す図。 本実施形態においてカメラの角度を検出し、自動補正を行う処理のフローチャート。
以下、本発明を実施形態を以て説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。図1は、本実施形態のプロジェクション・システム100の概略図である。図1に示すプロジェクション・システム(以下、単にシステム100として参照する。)は、プロジェクタ(本実施形態における投影手段に相当する。)105と、プロジェクタ105が投影する映像を映す表示面103と、表示面103の画像を撮影する少なくとも2台の撮像手段として機能するカメラ101、102とを含んでいる。
カメラ101、102は、表示面103を指し示す指示体104といった対象物の特定点の先端の映像を取得する。プロジェクタ105は、カメラ101、102が取得した指示体104の先端部の映像を、表示面103に投影し、指示体104の先端部の軌跡をユーザが表示面に描画したように見せている。
さらに、図1に示すシステム100は、画像データ処理装置107と、制御装置106とを含んでいる。画像データ処理装置107は、専らカメラ101、102の取得した画像を処理し、制御装置106に処理後の画像データを渡している。また、他の実施形態では、カメラ101、102が搭載する各種センサからの情報を処理し、制御装置106によるカメラ101、102が取得したセンサ情報を使用した画像解析を可能とする。なお、他の実施形態では、画像データ処理装置107の機能の全部または一部を、制御装置106の機能として実装することができる。さらに他の実施形態では、画像データ処理装置107の機能をカメラ101、102に実装することができ、特定の用途に応じて適宜、機能構成は変更することができる。
図2は、本実施形態の制御装置106のハードウェアブロック200を示す。制御装置106は、パーソナル・コンピュータ、ワークステーションまたは専用の情報処理装置として実装することができる。制御装置106は、システムバス205により相互接続されたCPU201、RAM202、ROM203および通信装置204を含んで構成されている。システムバス205には、PCI、PCIExpressなどのバスブリッジを介してI/Oバス207が接続されている。
また、I/Oバス207には、適切なプロトコルを介して、表示装置208、HDDといった記憶装置209、カメラ210が接続されている。なお、カメラ210は、CCD、CMOSアレイなどの撮像素子を含み、撮像素子上に対象物の像を記録し、後続する処理のその情報を提供している。以下、本実施形態における撮像素子であるカメラ210が取得する情報は、その撮像素子が取得した撮像素子上の位置情報および色情報を意味する。図1に示すように、画像データ処理装置107を経由して接続することができる。さらに制御装置106は、VGA、HDMI(登録商標)、USBなどの適切なバスを介して投影装置206に接続され、映像を、表示面103に投影することを可能としている。
制御装置106が使用するCPUとしては、より具体的には、例えば、PENTIUM(登録商標)〜PENTIUM IV(登録商標)、ATOM(登録商標)、CORE2DUO(登録商標)、CORE2QUAD(登録商標)、COREi(登録商標)シリーズなどの他、PENTIUM(登録商標)互換CPU、POWER PC(登録商標)、MIPSなどを挙げることができる。
使用するオペレーティング・システム(OS)としては、MacOS(商標)、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、CHROME(登録商標)、ANDROID(登録商標)またはそれ以外の適切なOSを挙げることができる。さらに、制御装置106は、上述したOS上で動作する、アセンブラ言語、C、C++、Visual C++、VisualBasic、Java(登録商標)、Perl、Rubyなどのプログラミング言語により記述されたアプリケーション・プログラムを格納し、実行することができる。
制御装置106における各種処理は、制御装置106が実装するCPU201が、RAM202や記憶装置209に記憶されている各種プログラムを実行することにより情報処理装置上に実現されるものである。なお、他の実施形態では上述した機能を、独立した回路(ハードウェア)で実現することもできる。
<第1実施形態>
図3は、本実施形態のシステム100の機能ブロック300を示す。なお説明およびデータフローの明確化の目的で、指示体104、カメラ101などのハードウェアも補足的に記載する。画像データ処理装置107は、画像データ処理部301を備え、当該画像データ処理部301は、本実施形態において画像データ処理手段に相当する。
画像データ処理部301は、カメラ101、102からの例えばMovingJPEGなどのフォーマットの画像を受領して、制御装置106が処理可能な適切なフォーマットに変換するなどの処理を実行する。その後、画像データ処理装置107は、処理した画像データを制御装置106に送付する。画像データ処理装置107は、また他の実施形態では、フレーム画像から指示体104の先端の画像を抽出し、画像上での座標位置を決定する処理を行い、フレーム画像上での先端部の位置座標を制御装置106に渡す処理を実行することができる。
制御装置106は、校正画像生成部302と、画像情報処理部303と、基線長計算部304とを含んで構成することができる。校正画像生成部302は、本実施形態における第1および第2所定画像、すなわち校正画像を、投影させる手段に相当し、本実施形態に従い、少なくとも2つの所定画像を用意し、当該画像を表示させるべき画像上での位置を設定した校正画像を生成する。校正画像のために使用する画像は、○、◎、●、十字型、クロス、×、点など指示するべき位置を明確に指定できる種々の形状を使用することができ、ユーザに対して精度よく指示させるための表示面103における校正点を認識させることができる限り、その形状に制限はない。また表示させるべき位置座標は、生成した校正画像を表示面103上に正規に投影したときに、表示面103の中央、表示面103の上方の縁部中央とすることができる。第1実施形態で投影される構成画像は、本実施形態における第1所定画像に相当する。
他の実施形態では、表示面103の上方縁部の左右両端にさらに各1づつ校正のための画像を表示させることができる。なお、2以上の校正画像を表示させるのは、本実施形態において、カメラ101、102の設置位置が、表示面103の縁部に対してかならずしも正確に水平に設置されていない場合もあるためである。この場合、本実施形態では、両カメラ101、102の間の距離(以下、基線として参照する。)は、表示面103の縁部に対する傾斜を考慮する必要があるため、水平方向に離間した構成のための画像を表示させる。
画像情報処理部303は、本実施形態における本実施形態における画像処理手段および算出手段に相当し、指示体104への角度を計算して、三角測量により、表示面103上での指示体(本実施形態における対象物に相当する。)104の先端部の表示面上での座標位置を認識する処理を、フレーム画像ごとに行う。なお、画像データ処理部301がフレーム画像ごとの先端部の位置座標を計算する実施形態では、この処理は必要とされない。その後、画像情報処理部303は、認識した先端部の位置座標に対応して、設定された色、大きさなどの属性を有する画素を配置し、指示体104先端部の位置座標をマークする。この処理をフレーム画像ごとに実行することにより、指示体104の先端部の軌跡をトレースする画像が生成される
その後、制御装置106は、指示体104の先端部の軌跡を、例えば直前のフレーム画像と合成して表示させるべきビデオ画像を生成し、例えば適切な記憶手段を使用して形成する画像バッファ部306に格納する。なお、フレーム画像の作成については、これまで知られた種々の方法を使用して行うことができ、また本開示の要旨ではないので、これ以上の説明は省略する。
画像バッファ部306に蓄積されたビデオ画像は、例えばVGA、HDMI(登録商標)などの適切なフォーマットでプロジェクタ105に送付され、表示面の表示面103に投影される。表示面103と、ビデオ画像の中心および拡大率が一致していれば、指示体104の表示面103上の軌跡が、映像として表示されるため、表示面103上には、あたかも実際にホワイトボード上にマーカ・ペンで描いたような画像が生成される。
基線長計算部304は、本実施形態において、カメラ101、102の間の距離、すなわち三角測量に使用する基線長を計算する計測手段に相当する。基線長は、システム100がいったん設置され、基線長が決定された後であっても、経時変化の校正や、配置を大きく変更した場合に測定することができる。このため、本実施形態では、システム100の設置を容易にするとともに、長期間にわたり高品質の表示を提供することが可能となる。基線長計算部304の処理については、より詳細に後述する。
本実施形態の画像データ処理部301は、画像データ処理手段に相当し、校正画像生成部302は、校正画像生成手段に相当し、画像情報処理部303は、画像情報処理手段に相当し、基線長計算部304は、基線長計算手段に相当する。これらの各手段は、図2に示したCPU201が、プログラムをRAM202に読み込んでプログラムを実行することにより、情報処理装置を、対応する機能手段として機能させている。
図4は、本実施形態において、カメラ101、102を使用して対象物が指示体104である場合にその特定の部分、例えば先端部の位置座標を取得する方法を説明する図である。以下図4に示す各パラメータについてまず説明する。表示面103は、水平方向(横)および垂直方向(縦)に広がって設置され、横長さがaであり、縦長さがbである。このパラメータは、制御装置106がその処理データとして保有する。
一方、カメラ101、102の見込み範囲は、横方向にa′、縦方向にb′であり、少なくとも表示面103の全域をモニタできるように、それぞれ、a′≧a、b′≧bとされる。ここで、長さc、長さdは、表示面の水平位置の中央からそれぞれカメラ102、101までの距離であり、a=c+dの関係が成立する。本実施形態において基線長とは、カメラ101、102の間の距離を言う。
角度θα、θβは、カメラ102、101が与える、表示面103の中心に表示される校正画像401の角度である。この角度は、いわゆる三角測量における基線に対する角度に相当する。また、角度θγ、θδは、表示面103の上縁に表示される第2校正画像402までの、それぞれカメラ102、101の第1撮像素子および第2撮像素子までの角度である。
基線長が予め決定され、不変の場合、少なくとも、カメラ101、102からの2つの角度例えば、θα、θβが得られれば、三角測量が可能である。しかしながら、三角測量は、基線長が既知であることを前提とする。システム100を初期設置する場合はまず基線長を決定する必要がある。また、カメラ101、102の設置において、カメラ101、102が表示面103の水平方向に対してずれて設置される可能性もある。これらの状況では、基線長a′を、決定しなければ指示体104の注目点、例えば先端部の位置座標を有意に決定することができない。
本実施形態では、表示面103の縦横の長さが既知であることを利用して逆に基線長a′を三角測量を使用して決定する。以下、本実施形態における基線長a′の決定について説明する。なお、以下の処理は、本実施形態において基線長計算部304が実行する処理である。また、図4に示した実施形態では、カメラ101、102は、表示面103に対して水平であるものとして説明する。
図4に示す実施形態において、基地変数はa、bである。そして、プロジェクタ105から、第1校正画像401を表示面103の座標(a/2、b/2)に投影する。また、第2校正画像を、垂直位置が異なる表示面103の座標(a/2、0)の位置に投影する。なお、プロジェクタ105と表示面103との間のセッティングは、逆に第1校正画像401および第2校正画像402が、上述した位置座標となるように行うことで済む。なお、上記座標については便宜上、表示面103の上縁をy=0として規定する。
この後、指示体104の先端で、第1校正画像401を触れ、その画像を、カメラ101、102で撮影する。これらの画像が、画像データ処理部301において処理され、基線長計算部304が角度θα、θβを取得する。その後、さらに第2校正画像についても同様に画像を取得し、基線長計算部304が各画像から角度θγ、θδを取得する。
このとき、図4に示した幾何学的配置において、c、およびdは、以下の通り決定することができる。
となる。なお、三角関数の公式を使用して上記式(2)を正弦および余弦で表すこともできる。
同様にdは、以下の通り決定することができる。
上述した通り、a′=c+dなので、基線長a′は、下記式(5)で与えられる。
上記のとおり、基線長a′が決定されれば、従来の三角測量を使用して表示面103上で指示体104によりポイントされた座標を取得することが可能となる。さらにその後、表示面103と投影画面との間で表示位置などの調整を行うことにより、本実施形態の校正方法を終了する。
図5は、図4に示した方法のフローチャートを示す。図5の処理は、ステップS500から開始し、ステップS501でプロジェクタ105を起動する。ステップS501で校正画像を表示させて校正処理を実行する。ステップS503で校正結果を使用してカメラ間の距離を算出し、ステップS504では、これを使用して、表示面103に対するカメラ101、102の位置座標を計算する。
この理由は、カメラ101、102が表示面103から離れて設置されるため、カメラ101、102が計算した位置座標から表示面103上の位置座標を求めることが必要とされるためである。ステップS505では、表示面103と、投影画面との間の拡大率などをずれを調整して処理を終了する。なお、表示面103と、投影画面との間の位置合わせに関してはこれまで知られたいかなる方法を使用しても行うことができる。その後、ステップS506で校正処理を終了させる。
図6は、図5で説明したステップS501の校正処理のフローチャートである。図6の処理は、ステップS600から開始し、図4で説明したように、ステップS601で第1校正画像401を投影する。ステップS602で、表示面上の第1校正画像401を指示体104でタッチし、当該画像からタッチポイントまでの角度を計算する。ステップS603で、第2校正画像402を投影する。ステップS604で、表示面上の第2校正画像402を指示体104でタッチし、当該画像からタッチポイントまでの角度を計算する。
ステップS605では、図4で説明した距離c、dを、2つのタッチポイント間の距離および画像から取得した2つの角度をそれぞれ使用して計算する。その後ステップS606では、基線長a′をa′=c+dとして計算する。その後、計算した基線長a′を使用してカメラ座標を計算し、ステップS608で処理を図5のステップS504に渡し処理を終了する。以上の処理を使用して、本実施形態の基本的な校正処理が完了する。
システム100を設置する場合、カメラ101、102が表示面103に対して独立して設置されるので、必ずしも正確に表示面103の上縁に対して平行が確保されるわけではない。また、設置環境によっては、いずれかのカメラを意図的にずらして設置せざるを得ない場合も想定される。以下に説明する第2実施形態は、カメラ101、102が表示面103に対して平行ではない、言い換えればカメラ101、102の設置が水平ではない場合に適用される校正方法である。
図7は、第2実施形態を説明する幾何学配置を示す。カメラ101、102は、その基線が表示面103に対して斜めに傾斜して設置されている。この結果、カメラ101、102間の距離である基線長を決定するためには、c、dの他、距離e、fを決定する必要がある。すなわち第2実施形態では、△{a′(c+d)(e−f)}のうち、(c+d)を、第1実施形態の方法により決定し、(e−f)を、第3校正画像および第4校正画像を使用して決定する。当該第3校正画像および第4校正画像が第2実施形態における第2所定画像に相当する。その後、三平方の定理を使用して基線長a′を決定する。
第1校正画像701および第2校正画像702は、図4で説明した第1の実施形態と同様にして決定する。また、第3校正画像703および第4校正画像704を、表示面103の上縁端部に投影する。そして第1校正画像701および第2校正画像702は、カメラ101に対してθβ、θδを与え、カメラ102に対して角度θυ、θζを与える。これらの値を使用してそれぞれ長さdおよびcが決定される。
一方、水平に配置された第3校正画像703および第4校正画像704は、角度θι、θδ、角度θη、θζを与える。第1実施形態と同様の三角関数の関係を適用し、決定されたc、dの値と、e、fは下記式(6)の関係が成り立つ。
c、dの値は、第1実施形態と同様にして決定されているので、上記式(6)を使用して基線長a′が決定できる。なお、上記校正画像を表示する位置は、座標が既知である限り特に制限はないが、図4および図7に示した位置に設定することで不要な計算を行うことなく、簡単な定式化で基線長a′を決定することができる。
図8は、第2の実施形態における校正処理のフローチャートを示す。図8の処理は、ステップS800から開始し、ステップS801で、第1実施例と同様に第1、第2校正画像を投影する。ステップS802で、第1実施形態に従ってタッチポジションまでの、θα、θβ、θδ、θγ(それぞれ、第1、第2、第3、第4カメラ角度に相当する。)を決定する。
その後、ステップS803では、例えば第1角度θαおよび第2角度θβの差が設定した閾値以下であるか否かを判断する。これはカメラ101、102の設置角度が違いすぎると、視野角との関係で、表示面103上の画像を正確に取得できなくなくなる可能性も発生するためである。角度差が設定した閾値以下ではない場合(no)、カメラ再設置を促す通知を、表示面103上に投影し、処理をステップS812に分岐させて終了する。
一方、角度差が設定した閾値以下の場合(yes)、ステップS805で第2校正画像702から水平方向の左にa/2離れた第3の校正画像を投影し、ステップS806で、表示面103上の校正画像を指示体104でタッチし、当該タッチポジションまでの第5、第6角度(θι、θδ)を決定する。その後、ステップS807で第2校正画像から水平方向の右にa/2離れた第4の校正画像を投影し、ステップS808で表示面103上の校正画像を指示体104でタッチし、当該タッチポジションまでの第7、第8角度(θι、θζ)を決定する。
ステップS809では、校正画像間の距離とカメラ画像の6つの角度とを使用してc、d、e、fの値を計算し、ステップS810で、カメラ間距離(基線長a′)を計算する。その後、ステップS811で基線長を、三平方の定理を使用してカメラ座標を計算し、処理を図5のステップS505に渡して処理を終了させる。
以上の処理によって、第2実施形態では、表示面103に対してカメラ101、102の高さ位置が水平であるか否かに関わらず、基線長a′およびカメラ座標を決定することができる。
以下、図9〜図12を使用して第3実施形態について説明する。第3実施形態では、カメラ101、102の光学軸が変動する場合を含めて校正を可能とする実施形態である。図9は、第3実施形態における機能ブロック900を示す。図9に示す機能ブロック900は、図3と同様、説明の便宜上、指示体104、カメラ101、102などのハードウェアについても記載する。
図9に示す実施形態の機能ブロックのうち、角速度情報処理部902を除き、図3に示した機能ブロックと起動は同様である。図9に示す第3実施形態では、加速度センサ901が、例えばカメラ101、102に搭載される。加速度センサ901は、カメラ101、102の角度ずれを、角加速度を使用してモニタする。加速度センサ901の出力は、画像データ処理装置107の角速度情報処理部902に送られて、角速度情報処理部902は、角加速度の情報を記録し、カメラ101、102の角度変化を取得する。
角速度情報処理部902において、例えば、前回の補正からカメラ101、102の角度が設定した閾値以上回転していることが検出された場合、角速度情報処理部902は、回転角の情報を画像データ処理部903に渡し、カメラ101、102のカメラ主軸がずれている分、画像データを回転補正する。改変補正した後の画像データは、制御装置106に送られて、画像処理が行われ、基線長の決定などが実行される。
なお、角速度情報処理部902が閾値以上の回転を検出した場合、校正処理を行う前に、角度調整を行うように表示を投影することもできる。図10は、第3実施形態の幾何学的配置を示した図である。加速度センサ901は、カメラ101、102の本体に内蔵されている。加速度センサ901は、カメラ101、102の継時的な回転をモニタして、画像データ処理装置107に送付する。画像データ処理装置107では、例えば、閾値以上の回転が検出された場合、当該回転角を制御装置106に通知し、指示体104のタッチポイントの座標を三角測量する際に使用する角度を補正するための補正情報として使用可能とする。
また、次回の校正処理においては、カメラ101、102の回転角を補正して基線長a′の決定処理を実行させることができる。図11は、本実施形態において、基線長a′を校正する場合の処理のフローチャートを示す。図11の処理は、ステップS1100から開始し、ステップS1101で校正画像を表示面103に投影する。ステップS1102では加速度センサからの情報を使用して前回校正時から角度が閾値以上に変化している場合、各校正画像から得たカメラ角度を、回転角で補正する。
その後ステップS1103で基線長a′の計算を実行し、ステップS1104で、取得した基線長a′を使用してカメラ座標を計算し、処理を、図5のステップS505に渡し、ステップS1105で処理を終了する。図11に示した実施形態によれば、システム100のカメラ101、102が経時的に角度変化した場合でも、三角測量により適切な指示体104の表示面103上での位置座標を決定することが可能となる。
図12は、本実施形態で、カメラ101、102を取り付ける場合の取付け器具1200の実施形態を示す。図12(a)が上面図であり、図12(b)が正面図である。図12(a)に示すように、カメラ1202は、壁1201に対して本実施形態の固定手段である取付け器具1203を介して固定されている、カメラ1202は、矢線の方向にある表示面103を撮影する。取付け器具1203は、一端が壁1201に固定され、他端が、カメラ1202を保持している。取付け器具1203と、カメラ1202との間の固定は、螺子を使用し、カメラ1202の本体に形成した螺子穴に、取付け器具1203の雄ねじを螺合させて固定させることもできる。
その他、例えばカメラ1202の本体から取付けステーを伸ばし、取付け器具1203に形成した収容溝に取付けステーを嵌め込み、固定螺子で固定するなどの態様によってカメラを固定することができる。この際、カメラ1202の重心と、取付け器具1203のカメラ取り付け位置を、図12(b)の配置とすることで、カメラ1202が表示面方向に自動的に向くようにすることができる。なお図12(b)の「×」マーク1204は、カメラ1202の重心を示す。
例えば、このためには、螺子による螺合による場合、図12(b)の実施形態では、反時計回りにカメラ1202を回転させたときに、締まるように螺子を形成することができる。この実施形態の場合、重心が取付け器具1203の取り付け位置とずらされているので、カメラ1202は、常に螺子を締め付ける方向に力を加えるのでカメラ1202の取付けおよび固定が容易に行うことができる。さらに他の実施形態では、取付けステーと、収容溝とにそれぞれ対応して係合突条を形成し、カメラ1202の反時計周りの回転を突条で受け止めながら一定角度で回転を停止させる機構を設けることもできる。本実施形態によれば、カメラ1202の設置においてその取付け角度を気にすることなく効率的にカメラ設置を行うことが可能となる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、カメラの設置角度を自動的に検出し、角度校正を行う実施形態である。図13は、第2の実施形態で角度校正を行うための校正画像として使用する放射パターン705を表示したシステム1300の構成を示す。校正画像としては、表示面103上の校正画像701〜704を使用する点では図7に示した実施形態と同様である。しかしながら、放射パターン705は、本実施形態では、単なるポイントではなく、表示面103の中心をして校正画像701と同心の放射状に延びたラインまたはライン集合として投影される。
ユーザは、カメラ102の角度校正を行う場合、放射パターン705を表示させ、放射パターン705が含む放射パターン705aを指示体104でトレースする。カメラ102は、設置された地点から表示面103を撮影する。この時、ユーザが放射パターン705の中心から延びた放射パターン705aをトレースすると、放射パターン705aは、ライン幅のポイントとして認識される。またユーザが放射パターン705aを中心からトレースした場合、ユーザの移動の際の許容振れ幅内の長さを有する横方向のラインとして認識されることになる。
図13の実施形態では、校正画像701に重畳して投影される放射パターン705を、複数の放射パターン705aが同時に表示されるものとして示しているが、他の実施形態では、所定方向のラインのみを1ずつ、角度をずらして投影し、許容幅内に収まる放射パターン705aの方向をして、カメラ102の表示面103に対する角度θを決定することができる。ここで、図13の角度θυ、θζの差分からカメラ102の画像中心を頂点とする角度θκが決定できる。ここで、三角形の内角の和を使用すれば、校正画像701、校正画像702およびカメラ102の画像中心を頂点とし、底辺をb/2とする三角形の角度が決定できる。
この段階において、余弦定理を適用し、三角形のb/2以外の辺を、連立方程式を使用して決定できる、θυは既知なので、正接から距離cが決定できる。さらに第1実施形態で説明したように、距離d、距離e、fが決定できるので、カメラ間距離である基線長a′が計算できる。
図14は、ユーザが放射パターン705をトレースする場合の指示体104の先端の軌跡の実施形態を示す。ユーザは、表示面103上に表示された放射パターン705を指示体104で、好ましくは、中心から外側に向かってなぞってゆく。ユーザの手の運動は、ある程度振れ幅を持つので、トレース1410は蛇行し、図5のような態様となる。第2の実施形態のシステム1300では、ライン701aの両脇に線型的に許容幅を示す領域1420、1430が設定されている。
放射パターン705aは、カメラ102により矢線の方向から撮影されているので、カメラ102は、時分割された画像として、図14の紙面に平行な水平ラインを撮影する。本実施形態では、この振れ幅が閾値Δ以下である場合、カメラ102が放射パターン705aを正面から撮影しているものとして、角度θを決定する。図14には、カメラ102の画像中心に向かって伸びていない放射パターン705bも説明のために示している。この場合、ユーザが、放射パターンの起点から外側に向かってトレースした場合、変位量はDとなり、本実施形態により、カメラ102の角度を決定することができる。
図15は、本実施形態による第2の校正処理についてのフローチャートである。図15の処理は、ステップS1500から開始し、ステップS1501で校正画像701〜704を表示させる。さらにステップS1502で例えば図14に示した角度校正用の放射パターン705bを投影する。ステップS1503では、表示面103上の放射パターン705bをユーザがトレースする指示体104の先端の軌跡を撮影する。ステップS1504では、指示体104の先端の移動範囲は閾値以下であるか否かを判断し、閾値以下でない場合(no)、ステップS1511に処理を分岐させ、さらに異なる角度の放射パターン、例えば705aを投影する。
一方、ステップS1504で先端の移動範囲が閾値以下の場合(yes)、カメラ102は、放射パターンの正面から放射パターンを撮影しているものとし、ステップS1505でカメラ角度を、当該放射パターンの角度θとして決定する。その後、ステップS1506で第1校正画像701をタッチし、ステップS垂直方向の第2校正画像702をタッチし、ステップS1508で水平方向の第3校正画像703をタッチする。この段階で、ステップS1509で、第1の実施形態と同様の方法を使用して基線長a′を計算し、カメラ座標を決定し、ステップS1510で処理を終了させる。
第2の実施形態では、加速度センサなどの追加装置を使用することなく、カメラ角度を単一のカメラから撮影した放射パターン705を使用して行うことができるので、より効率的に角度校正を可能とする。
図16は、図15で説明したステップS1504の先端の移動を評価する処理の詳細なフローチャートである。図16の処理は、ステップS1600から開始し、ステップS1601で放射パターン(単一のラインごとでも構わない)を投影する。ステップS1602で放射パターンをトレースする状態を撮影し、ステップS1603でばらつきを時分割して変位量を計算する。
ステップS1064では、変位量が閾値以下であるか否かを判断し、変位量が閾値を超える場合(no)、処理をステップS1511に分岐させて、別の放射パターン705を投影する。一方、変位量の大きさが閾値以下である場合(yes)、ステップS1605でカメラ角度θを決定し、ステップS1606で当該カメラ角度θを他のプロセスに渡し、処理を終了する。
<第3の実施形態>
図17は、本実施形態においてカメラ位置およびカメラ角度の大局的なずれを検出することを可能とするシステム1700の概略図である。図17の実施形態では、校正画像1、2、3は、表示面103の対角線上に投影される。図17では、表示面103に隣接してカメラA、B、C、Dが配置されており、それぞれの見込み範囲が、カメラA〜Dを頂点とするA−A〜D−Dとして示されている。
例えば、カメラAは、カメラAを頂点とするA−Aの範囲を見込んでおり、校正画像1、校正画像2、校正画像3を見込んでいる。一方、カメラCは、見込み範囲C−Cを見込んでおり、校正画像3については、画像内に捉えられていないことを示す。本実施形態では、図17で説明した画像中の校正画像の画像を使用してカメラ位置およびカメラ角度の再校正を促すことが可能となる。
図18は、図17で説明したカメラA〜Dが撮影する画像を、表示面103の近傍を一部切り出して示した概念図である。カメラAは、画像1810を撮影し、カメラBは、画像1820を撮影し、カメラCは、画像1830を撮影し、カメラDは、画像1840を撮影する。また、各画像1810〜1840中に存在する校正画像の位置については、校正画像の番号を付して示している。
図18のカメラAを説明すると、表示面103の対角線に沿って投影された校正画像1〜3が、画像のほぼ中央に均等に存在する。一方、例示的にカメラBおよびCに関しては、カメラ位置および角度がずれているために、校正画像3が撮影できていないことが示されている。一方、カメラDは、すべての校正画像1〜3を撮影しているが、表示面103の端部に近すぎる見込み範囲を有していることが示される。
本実施形態では、画像中に存在する校正画像およびその位置を使用して、カメラ位置およびカメラ角度を修正することを促すことを可能とする。
図19は本実施形態の検出方法のフローチャートである。図19の処理は、ステップS1900から開始し、ステップS1901でカメラ位置合わせ用の校正画像1〜3を投影する。ステップS1902では、画像上の校正画像(3点)の検査を行い、ステップS1903では、3校正画像が画像内に存在するか否かを判断し、3校正画像が存在する場合(yes)、ステップS1904で端点の余裕度を、例えば設定した閾値と比較して計算する。そしてステップS1905で閾値以下と判断された場合(yes)、対象としているカメラは、使用可能な位置に配置されているため、ステップS1907で処理を終了する。
一方、余裕度が閾値を超えている場合(no)、カメラの距離を適切な位置に移動させるよう、調整メッセージを表示してステップS1907で処理を終了する。一方、ステップS1903で3点が画像内に存在しない場合(no)、角度が適正ではないので、ステップS1908で表示されなかった校正画像を判別し、ステップS1909で端点の余裕度を計算する。
ステップS1910では、余裕度が閾値以下であるか否かを判断し、閾値以下の場合(yes)、角度調整メッセージを表示させ、処理をステップS1907で終了させる。一方、ステップS1910で閾値を超える場合(no)、ステップS1912で角度・距離の調整メッセージを表示し、処理をステップS1907に分岐させて終了する。なお、本実施形態においては、図19に示す処理と共に適切なステップモータ、リニアモータなどを併用し、距離および角度の制御を行うことも可能である。
図20は、本実施形態の第2の実施形態のシステム1300の機能ブロック2000を示す。なお説明およびデータフローの明確化の目的で、指示体104、カメラ101などのハードウェアも補足的に記載する点は図3と同様である。また機能的に第1の実施形態と重複する機能処理部については説明を省略する。図20に示した機能ブロック2000においては、図3で説明した機能ブロックに加え、カメラ配置調整部2010と、センサ角度調整画像制御部2020と、校正処理部2030とを含んでいる。カメラ配置調整部2010は、本実施形態におけるカメラ位置調整手段に相当する。また、センサ角度調整画像制御部2020は、本実施形態における制御手段を構成する。そして、校正処理部2030は、本実施形態における校正の結果をカメラ配置を修正するための処理を実行する修正手段を構成する。
カメラ配置調整部2010は、本実施形態に従って得たカメラの校正のための情報を使用して、カメラ101、102の角度や表示面103までの距離を調整するドライバを含んで構成することができる。カメラの角度調整は、ステッピングモータを使用して実装することができ、またカメラの距離は、リニアモータまたはボールネジなどを使用して調整することができる。
またセンサ角度調整画像制御部2020は、カメラ角度を校正するためのユーザ指令を受領するか、またはシステムの校正プロセス中に組み込まれているプログラムによる指令を受領し、プロジェクタ105に対して放射パターンを全部または一部を選択し、プロジェクタ105に送付し、表示面103に放射パターン705を投影する機能を提供する。またセンサ角度調整画像制御部2020は、本実施形態のパターン選択手段を含んで構成され、制御装置106からの指令を受領して、表示するべき放射パターンを選択し、角度の異なる放射パターンに切替えてプロジェクタ105に送付し、角度校正を可能とさせている。
校正処理部2030は、本実施形態では、校正処理によって得られたカメラ位置と、システム上使用可能なカメラ位置との偏差を計算し、当該偏差を0とするように、カメラ配置調整部2010を制御する機能を備えている。制御装置106が校正により取得した値は、校正処理部2030に送られ、望ましいカメラ位置までの動作量が計算される。当該計算値に基づいて制御信号がカメラ配置調整部2010に送付され、カメラの角度および表示面103に対する距離が調整される。
図21は、本実施形態においてカメラの角度を検出し、自動補正を行う処理のフローチャートを示す。図21の処理は、ステップS2100から開始し、ステップS2101でカメラ位置合わせ用の校正画像1〜3を投影する。ステップS1902では、画像上の校正画像(3点)の検査を行い、ステップS2103では、3校正画像が画像内に存在するか否かを判断し、3校正画像が存在する場合(yes)、ステップS2104で端点の余裕度を、例えば設定した閾値と比較して計算する。そしてステップS2105で閾値以下と判断された場合(yes)、対象としているカメラは、使用可能な位置に配置されているため、ステップS2107で処理を終了する。
一方、余裕度が閾値を超えている場合(no)、カメラの距離を適切な位置に移動させるよう、調整メッセージを表示してステップS2107で処理を終了する。一方、ステップS2103で3点が画像内に存在しない場合(no)、角度が適正ではないので、ステップS2108で表示されなかった校正画像を判別し、ステップS2109で端点の余裕度を計算する。
ステップS2110では、余裕度が閾値以下であるか否かを計算し、ステップS2110で、余裕度が増加する方向に角度を調整するようにステッピングモータを駆動させる。その後、処理をステップS2102に戻し、処理を反復させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、カメラ間の距離が変動する場合であっても投影画面に対するペンや指といった対象物の絶対座標を算出する事を可能とし、カメラ位置およびカメラ角度の校正を容易とするとともに、カメラの設置性を向上する、情報処理システム、情報処理装置、およびプログラムを提供することができる。
これまで本発明を、実施形態をもって説明してきたが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100 :システム
101 :カメラ
102 :カメラ
103 :表示面
104 :指示体
105 :プロジェクタ
106 :制御装置
107 :画像データ処理装置
200 :ハードウェアブロック
201 :CPU
202 :RAM
203 :ROM
204 :通信装置
205 :システムバス
206 :投影装置
207 :I/Oバス
208 :表示装置
209 :記憶装置
210 :カメラ
300 :機能ブロック
301 :画像データ処理部
302 :校正画像生成部
303 :画像情報処理部
304 :基線長計算部
306 :画像バッファ部
特許第4820285号明細書 特許第4033582号明細書

Claims (19)

  1. 投影装置によって投影した表示面を撮像することにより所定の対象物の座標位置を計測し、前記表示面へ前記対象物の軌跡を投影する情報処理システムであって、
    前記対象物の画像を取得するための少なくとも2以上の撮像素子と、
    前記撮像素子による撮像に基づいて前記画像の位置を特定する画像処理手段と、
    第1の撮像素子と特定した前記画像の位置との角度と、第2の撮像素子と前記特定した前記画像の位置とのを角度とをそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出したそれぞれの角度を使用して前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子との間の距離を計測する計測手段と
    を含む、情報処理システム。
  2. 前記情報処理システムは、三角測量によって前記画像の前記表示面の位置座標を取得し、前記撮像素子の間の距離は、三角測量における基線長である、請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記撮像素子は、さらに垂直方向に離間した第1所定画像と、水平の方向に離間した複数の第2所定画像を前記表示面の所定の位置に投影し、前記第1所定画像および前記第2所定画像から取得した前記対象物の位置を使用して前記2つの撮像素子の間の距離を計算する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
  4. 前記情報処理システムは、前記少なくとも2の撮像素子の前記表示面に対する水平位置が許容される以上にずれている場合、撮像素子の再設置を促す表示を投影する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
  5. さらに、前記撮像素子の前記表示面に対する位置座標を決定する手段を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
  6. 前記撮像素子を前記表示面に対して所定の角度で固定する固定手段を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
  7. 投影装置によって投影した表示面を撮像することにより所定の対象物の座標位置を計測し、前記表示面へ前記対象物の軌跡を投影する情報処理装置であって、
    前記対象物の画像を取得するための少なくとも2以上の撮像素子による撮像に基づいて前記画像の位置を特定する画像処理手段と、
    第1の撮像素子と特定した前記画像の位置との角度と、第2の撮像素子と前記特定した前記画像の位置とのを角度とをそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出したそれぞれの角度を使用して前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子との間の距離を計測する計測手段と
    を含む、情報処理装置。
  8. 前記情報処理装置は、さらに垂直方向に離間した第1所定画像と、水平の方向に離間した複数の第2所定画像を前記表示面の所定の位置に投影し、前記第1所定画像および前記第2所定画像から取得した前記対象物の位置を使用して前記2つの撮像素子の間の距離を計算する、請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 投影装置によって投影した表示面を撮像することにより所定の対象物の座標位置を計測し、前記表示面へ前記対象物の軌跡を投影する、情報処理装置実行可能なプログラムであって、前記プログラムは、情報処理装置を、
    前記対象物の画像を取得するための少なくとも2以上の撮像素子による撮像に基づいて前記画像の位置を特定する画像処理手段、
    第1の撮像素子と特定した前記画像の位置との角度と、第2の撮像素子と前記特定した前記画像の位置とのを角度とをそれぞれ算出する算出手段、
    前記算出手段によって算出したそれぞれの角度を使用して前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子との間の距離を計測する計測手段
    として機能させる、情報処理装置実行可能なプログラム。
  10. 前記プログラムは、さらに垂直方向に離間した第1所定画像と、水平の方向に離間した複数の第2所定画像を前記表示面の所定の位置に投影し、前記第1所定画像および前記第2所定画像から取得した前記対象物の位置を使用して前記2つの撮像素子の間の距離を計算する手段を含む、請求項9に記載のプログラム。
  11. 投影装置によって投影した表示面を撮像することにより所定の対象物の座標位置を計測し、前記表示面へ前記対象物の軌跡を投影する情報処理システムであって、
    前記対象物の画像を取得するための少なくとも2以上の撮像素子と、
    前記撮像素子による撮像に基づいて前記画像の位置を特定する画像処理手段と、
    前記表示面に対して前記表示面を中心として放射状に延びる放射パターンを投影させ、前記撮像素子が撮影した前記放射パターンを指示体がトレースする軌跡を使用して、前記表示面の中心に対する前記撮像素子の角度を決定する制御手段と
    を含む情報処理システム。
  12. さらに、前記表示面に対して角度を変更した放射パターンを投影させるパターン選択手段を含む、請求項11に記載の情報処理システム。
  13. さらに、
    第1の撮像素子と特定した前記画像の位置との角度と、第2の撮像素子と前記特定した前記画像の位置とのを角度とをそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出したそれぞれの角度を使用して前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子との間の距離を計測する計測手段と
    を含む、請求項11または12に記載の情報処理システム。
  14. 前記情報処理システムは、三角測量によって前記画像の前記表示面の位置座標を取得し、前記撮像素子の間の距離は、三角測量における基線長である、請求項11〜13に記載の情報処理システム。
  15. 前記情報処理システムは、さらに前記表示面に対する前記撮像素子の大局的なずれを校正するための手段を含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の情報処理システム。
  16. 投影装置によって投影した表示面を撮像することにより所定の対象物の座標位置を計測し、前記表示面へ前記対象物の軌跡を投影する情報処理装置であって、
    少なくとも2以上の撮像素子が取得した前記対象物の画像に基づいて前記画像の位置を特定する画像処理手段と、
    前記表示面に対して前記表示面を中心として放射状に延びる放射パターンを投影させ、前記撮像素子が撮影した前記放射パターンを指示体がトレースする軌跡を使用して、前記表示面の中心に対する前記撮像素子の角度を決定する制御手段と
    を含む情報処理装置。
  17. 前記制御手段は、さらに前記表示面に対して角度を変更した放射パターンを投影させるパターン選択手段を含む、請求項16に記載の情報処理装置。
  18. さらに前記情報処理手段は、
    第1の撮像素子と特定した前記画像の位置との角度と、第2の撮像素子と前記特定した前記画像の位置とのを角度とをそれぞれ算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出したそれぞれの角度を使用して前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子との間の距離を計測する計測手段と
    を含む、請求項16または18に記載の情報処理装置。
  19. 投影装置によって投影した表示面を撮像することにより所定の対象物の座標位置を計測し、前記表示面へ前記対象物の軌跡を投影するための情報処理装置実行可能なプログラムであって、前記情報処理装置と、
    少なくとも2以上の撮像素子が取得した前記対象物の画像に基づいて前記画像の位置を特定する画像処理手段、
    前記表示面に対して前記表示面を中心として放射状に延びる放射パターンを投影させ、前記撮像素子が撮影した前記放射パターンを指示体がトレースする軌跡を使用して、前記表示面の中心に対する前記撮像素子の角度を決定する制御手段、
    前記表示面に対して角度を変更した放射パターンを投影させるパターン選択手段、
    として機能させる、プログラム。
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