JP2017166952A - 地図表示システムおよび地図表示プログラム - Google Patents

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洋子 櫻井
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Abstract

【課題】迂回すべき領域内において立ち寄る必要性が小さい施設に立ち寄る可能性を低減できる技術を提供する。
【解決手段】地図表示システムは、少なくとも施設の属性を示す施設情報を取得する施設情報取得部と、迂回推奨領域を示す情報を取得する領域取得部と、前記迂回推奨領域内の前記施設について、当該施設に立ち寄る必要性があるか否かを前記属性に基づいて判定する判定部と、立ち寄る必要性があると判定された前記施設の前記施設情報を地図上に表示する表示部と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、地図表示システムおよび地図表示プログラムに関する。
従来、危険エリアを回避した経路を案内し、経路周辺に危険エリアがある場合には利用者に通知をする技術が知られている(特許文献1、参照)。この技術によれば、危険エリアの通行を回避することができる。
特開2012−202890号公報
ところが、危険エリア内に目的地がある場合や危険エリアを通行しないと到着が大幅に遅れる場合など、危険エリアを通行しなければならない場合は生じ得る。このような場合であっても、危険エリア内に滞在する期間が短い方が望ましく、必要性が小さいのに危険エリア内の施設に立ち寄ることは望ましくない。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、迂回すべき領域内において立ち寄る必要性が小さい施設に立ち寄る可能性を低減できる技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の地図表示システムは、少なくとも施設の属性を示す施設情報を取得する施設情報取得部と、迂回推奨領域を示す情報を取得する領域取得部と、迂回推奨領域内の施設について、当該施設に立ち寄る必要性があるか否かを属性に基づいて判定する判定部と、立ち寄る必要性があると判定された施設の施設情報を地図上に表示する表示部と、を備える。
前記の目的を達成するため、本発明の地図表示プログラムは、コンピュータを、少なくとも施設の属性を示す施設情報を取得する施設情報取得部と、迂回推奨領域を示す情報を取得する領域取得部と、迂回推奨領域内の施設について、当該施設に立ち寄る必要性があるか否かを属性に基づいて判定する判定部と、立ち寄る必要性があると判定された施設の施設情報を地図上に表示する表示部と、して機能させる。
以上説明した本発明の構成において、立ち寄る必要性があると判定されなかった施設の施設情報は地図上に表示されないこととなるため、利用者が施設情報を見ることを防止でき、当該施設に立ち寄る可能性を低減できる。一方、立ち寄る必要性がある施設については利用者に施設情報を案内できる。
車載器のブロック図である。 図2A〜図2Fは危険領域とアボイド領域の模式図である。 コスト設定処理のフローチャートである。 図4A,図4Bは危険コスト設定処理のフローチャートである。 地図表示処理のフローチャートである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)車載器の構成:
(1−1)経路探索システム:
(1−2)地図表示システム:
(2)車載器の処理
(2−1)経路探索システムの処理:
(2−2)地図表示システムの処理:
(3)他の実施形態:
(1)車載器の構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる地図表示システムおよび経路探索システムとしての車載器10の構成を示すブロック図である。車載器10は車両に搭載されている。車載器10は、CPUとRAMとROM等を備える制御部20と記録媒体30とを備えており、当該記録媒体30やROMに記憶されたナビゲーションプログラム21を制御部20が実行する。
記録媒体30は、地図情報30aを記録している。地図情報30aは、領域情報30a1と施設情報30a2とを含む。地図情報30aは、2個のノード間を接続するリンクを特定するリンクデータと、前記ノードを示すノードデータ等を含む。リンクは車両が走行可能な道路区間を意味し、ノードは道路区間の始点または終点に相当する交差点を意味する。リンクデータには、リンクごとに制限速度や旅行時間やリンク長を示す情報が含まれている。ノードデータには、ノードごとに信号機の有無を示す情報が含まれている。道路種別とは、高速道路(有料道路)と一般道路との区別である。さらに、地図情報30aには利用者の自宅の位置を示す情報が含まれている。
領域情報30a1には、迂回推奨領域としての危険領域Rを示す情報と、迂回希望領域としてのアボイド領域Uとを示す情報が含まれている。迂回推奨領域は、治安状態に基づいて設定された危険領域Rである。本実施形態において、危険領域Rは、犯罪発生率や犯罪発生数が閾値以上となる行政区画や領域である。すなわち、危険領域Rは、犯罪に巻き込まれないように迂回すべき領域である。領域情報30a1は、危険領域Rとアボイド領域Uとを地図上にて特定する座標情報を示す。領域情報30a1においては、危険領域Rごとに、当該危険領域R内を車両が最初に走行した時刻が記録されている。
一方、アボイド領域Uは、後述するユーザI/F部45にて利用者が設定した領域であり、利用者が迂回を希望する領域である。ユーザI/F部45におけるアボイド領域Uの設定手法は種々考えられる。例えば、アボイド領域Uは、地図が表示されたタッチパネルディスプレイ上におけるタッチ操作に基づいてアボイド領域Uが設定されてもよく、頂点や輪郭上の点や中心点等を指定する座標や地名を入力することにより設定されてもよい。アボイド領域Uは、矩形等の多角形状の領域であってもよいし、円形や楕円形状の領域であってもよい。領域情報30a1には、アボイド領域Uごとに当該アボイド領域Uの設定時刻を示す情報が含まれている。
施設情報30a2には、地図上に存在する施設ごとに当該施設の位置と属性と名称とを示す情報が含まれている。さらに、施設情報30a2には、地図上に存在する施設ごとに当該施設が有人の施設であるか否か示す情報が含まれている。有人の施設とは、従業員等が常駐する施設である。有人の施設であるか否かは時間帯ごとに規定されてもよい。むろん、施設情報30a2には、施設の位置や属性や名称以外の情報が含まれてもよく、例えば施設の住所や電話番号や営業時間や利用料金等を示す情報が含まれてもよい。施設の属性の詳細については後述する。
車載器10はサーバ50と通信可能であり、当該サーバ50において地図情報50aが更新されている。サーバ50は、最新の地図情報50aを車載器10に配信することにより、車載器10は最新の地図情報30aを利用することができる。本実施形態において、サーバ50は、地図情報30aのうち領域情報30a1(危険領域Rを示す部分)を車載器10に配信する。むろん、地図情報30aのうち領域情報30a1以外の情報がサーバ50から配信されてもよい。さらに、車載器10の地図情報30aは必ずしもサーバ50から配信されたものでなくてもよい。
車両は、GPS受信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43と燃料センサ44とユーザI/F部45と通信部46とを備えている。GPS受信部41は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の現在地を算出するための信号を出力する。車速センサ42は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部20は、図示しないインタフェースを介してこの信号を取得し、車速を取得する。ジャイロセンサ43は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、この信号を取得して車両の進行方向を取得する。制御部20は、車速センサ42およびジャイロセンサ43等の出力信号に基づいて車両の走行軌跡を特定することで車両の現在地を取得する。GPS受信部41の出力信号は、車速センサ42およびジャイロセンサ43等から特定される車両の現在地を補正する等に利用される。
燃料センサ44は、車両が備えるエンジンに供給する燃料としてのガソリンの残量を検出するセンサである。ユーザI/F部45は、ユーザに各種の情報を提供し、またはユーザの指示を入力するためのインタフェース部であり、本実施形態においては図示しないタッチパネルディスプレイと音声を出力するスピーカーとを備えている。制御部20は、当該ユーザI/F部45に対して制御信号を出力して任意の画像を表示し、任意の音声をスピーカーから出力する。また、制御部20は、タッチパネルディスプレイに対するタッチ操作に基づいて利用者の設定(目的地やアボイド領域Uの設定等)を取得する。通信部46は、サーバ50と通信するための無線通信回路を含む。
ナビゲーションプログラム21は、本発明の地図表示プログラムと経路探索プログラムに相当する。ナビゲーションプログラム21は、領域取得モジュール21aと施設情報取得モジュール21bとコスト設定モジュール21cと探索モジュール21dと判定モジュール21eと表示モジュール21fとを含む。領域取得モジュール21aと施設情報取得モジュール21bとコスト設定モジュール21cと探索モジュール21dと判定モジュール21eと表示モジュール21fは、それぞれコンピュータとしての制御部20を領域取得部と施設情報取得部とコスト設定部と探索部と判定部と表示部として機能させるプログラムモジュールである。
(1−1)経路探索システム:
以下、経路探索システムとしての車載器10の構成を説明する。領域取得モジュール21aの機能により制御部20は、予め規定された危険領域Rと利用者が設定したアボイド領域Uとを示す情報を取得する。すなわち、領域取得モジュール21aの機能により制御部20は、記録媒体30に記録されている領域情報30a1から危険領域Rとアボイド領域Uとを示す情報を取得する。具体的に、制御部20は、経路探索を行う際、および、地図をユーザI/F部45に表示させる際に危険領域Rとアボイド領域Uとを示す情報を取得する。
施設情報取得モジュール21bの機能により制御部20は、少なくとも施設の属性を示す施設情報30a2を取得する。すなわち、施設情報取得モジュール21bの機能により制御部20は、記録媒体30に現在地周辺の地図をユーザI/F部45に表示させる際に、当該地図の表示範囲内に存在する施設についての施設情報30a2を取得する。施設の属性については後述する。
コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内の道路要素とアボイド領域U内の道路要素とに対して、互いに異なる探索コストを設定する。すなわち、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、目的地までの経路探索を行う際に、道路要素としての各道路区間と各交差点のそれぞれに探索コストを設定する。以下、道路要素に対して設定される探索コストについて表1と図2A〜図2Fを用いて説明する。図2A〜図2Fは、危険領域Rとアボイド領域Uの模式図である。
表1に示すように、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、コストモードM1〜M4に応じて互いに異なる探索コストを設定する。以下、コストモードM1〜M4を順に説明する。
コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R外かつアボイド領域U外の道路要素に対してコストモードM1で探索コストを設定する(図2A,図2Bおよび表1のケースC1)。コストモードM1における探索コストは通常コストCのみで構成される。すなわち、図2A〜図2Fに示すように、危険領域Rとアボイド領域Uのいずれにも属さない道路要素について通常コストCを設定する。通常コストCは正の数である。
例えば、制御部20は、道路要素としての道路区間に対して、通常コストCとして区間長と旅行時間が大きいほど大きくなる値を設定してもよい。以上の通常コストCの設定手法は一例に過ぎず、あらゆる公知のコスト設定手法を適用することができる。ただし、制御部20は、道路区間に対して推定車速に非依存の通常コストCを設定し、交差点に対して信号機の数に非依存の通常コストCを設定することとする。交差点の信号機の数は、1個または0個である。
コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R外かつアボイド領域U内の道路要素に対して、当該道路要素の特性に非依存の探索コストを設定する。
具体的に、制御部20は、危険領域R外かつアボイド領域U内の道路要素に対して、コストモードM2で探索コストを設定する(図2A,図2Bおよび表1のケースC2)。コストモードM2における探索コストは、通常コストCとアボイドコストとの合計値によって構成される。アボイドコストは、通常コストCに当該通常コストCのY%の値であるアボイドコスト(C*Y/100)を合計した値(C+C*Y/100)である。Yは、予め決められた一定値であり、0より大きく1未満の数である。ここで、道路要素の特性とは、危険領域Rを迂回する迂回理由に関連する特性であり、危険領域Rにおける滞在期間を長期化させる要因となる道路区間の推定車速および交差点の信号機の数である。上述したように、通常コストCは道路要素の特性に非依存であるため、アボイドコスト(C+C*Y/100)も道路要素の特性に非依存となる。
一方、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内かつアボイド領域U外の道路要素に対して、当該道路要素の特性に依存した探索コストを設定する。具体的に、制御部20は、危険領域R内かつアボイド領域U外の道路要素に対して、コストモードM3で探索コストを設定する(図2Aおよび表1のケースC3)。コストモードM3における探索コストは、通常コストCと危険コストとの合計値によって構成される。危険コストは、通常コストCと当該通常コストCのX%の値である危険コスト(C*X/100)を合計した値(C+C*X/100)である。Xは、可変値であり、0より大きく1未満の数である。
制御部20は、コストモードM3において、道路要素の特性に応じて、可変値XをX1〜X4のいずれかに切り替える。具体的に、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内かつアボイド領域U外の道路要素としての道路区間における推定車速が小さいほど大きい探索コストを設定する。本実施形態において、制御部20は、道路区間の道路種別が高速道路である場合に可変値XにX1を適用し、道路区間の道路種別が通常道路である場合に可変値XにX2(>X1)を適用する。つまり、道路区間の道路種別が通常道路である場合、道路区間が高速道路である場合よりも推定車速が小さいと見なし、道路種別が高速道路である場合の探索コスト(C+C*X1/100)よりも大きい探索コスト(C+C*X2/100)が設定される。なお、推定車速は、法定の制限速度やプローブ情報や感知器等によって実際に計測された車速であってもよく、推定車速に応じて3以上の段階に可変値Xが切り替えられてもよい。
さらに、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内かつアボイド領域U外の道路要素における信号機の数が大きいほど大きい探索コストを設定する。本実施形態において、制御部20は、交差点の信号機の数が0個である場合に可変値XにX3を適用し、交差点の信号機の数が1個である場合に可変値XにX4(>X3)を適用する。なお、本実施形態の地図情報30aにおいては、交差点ごとに信号機の有無が規定されることとしたが、道路区間ごとに信号機の個数が規定されてもよい。また、単一の道路区間が複数の交差点を含むように区切られてもよい。このような場合、単一の道路要素としての道路区間に2個以上の信号機が存在し得ることとなるため、信号機の数に応じて3以上の段階に可変値Xが切り替えられてもよい。
さらに、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内かつアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コストよりも大きい探索コストを設定する。具体的に、制御部20は、危険領域R内かつアボイド領域U内の道路要素に対して、コストモードM4で探索コストを設定する(図2A,図2Bおよび表1のケースC4)。コストモードM4における探索コストは、通常コストCとアボイドコストと危険コストとの合計値によって構成される。アボイドコストは正の数であるため、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定されるコストモードM3の探索コストよりも、危険領域R内かつアボイド領域U内である場合に設定されるコストモードM4の探索コストは大きくなる。
図2A,図2Bに示すように、以上説明した処理によって、道路要素が存在する領域(表1のケースC1〜C4)に応じてコストモードM1〜M4が切り替えられることとなる。ただし、制御部20は、以下に説明する場合において、ケースC3に該当しない場合でも例外的にコストモードM3で探索コストを設定する。
すなわち、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、少なくとも一部分が危険領域Rと重複するアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コストと同じ探索コストを設定する。具体的に、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域Rと重複している部分の面積率が閾値以上であるアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コストと同じ探索コストを設定する。すなわち、制御部20は、道路要素がアボイド領域U内に存在し、かつ、当該アボイド領域Uのうち危険領域Rと重複している部分の面積率が閾値(例えば60%)以上である場合(図2C,図2Dおよび表1のケースC5)、道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U外である場合(表1のケースC3)と同様に、コストモードM3で探索コストを設定する。この場合、道路要素自体が危険領域R内であるか否かに拘わらず、コストモードM3で探索コストが設定される。面積率は、アボイド領域Uのうち危険領域Rと重複している部分の面積を、当該アボイド領域U全体の面積で除算した値の百分率である。
図2C,図2Dに示すように、大部分が危険領域Rと重複するアボイド領域U内の道路要素に対して、当該道路要素自体が危険領域R内であるか否かに拘わらず、コストモードM3で探索コストを設定されることとなる。なお、単一のアボイド領域Uが複数の危険領域Rと重複する場合も考えられるが、各危険領域Rと重複する部分の合計の面積率が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
さらに、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内かつ当該危険領域Rの走行以前に設定されたアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コストと同じ大きさの探索コストを設定する。上述したように、制御部20は、危険領域R内かつアボイド領域U内の道路要素に対して、コストモードM4で探索コストを設定するのが原則であるが、当該アボイド領域Uが当該危険領域Rの走行以前に設定されていた場合(図2E,図2Fおよび表1のケースC6)には、例外として、道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U外である場合(表1のケースC3)と同様に、コストモードM3で探索コストを設定する。
一方、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内かつ当該危険領域Rの走行後に設定されたアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コストよりも大きい探索コストを設定する。すなわち、制御部20は、道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U内に存在し、当該アボイド領域Uが当該危険領域Rの走行後に設定されていた場合(図2A,図2Bおよび表1のケースC4)には、原則通り、コストモードM4で探索コストを設定する。
探索モジュール21dの機能により制御部20は、走行予定経路を構成する道路要素の探索コストの総和が小さくなるように、走行予定経路を探索する。すなわち、制御部20は、出発地(例えば現在地)から目的地までを連続的に接続する一連の道路区間の探索コストの総和が小さくなるように、当該一連の道路区間で構成される走行予定経路を探索する。例えば、ダイクストラ法等の公知の探索手法を用いてもよい。
以上説明した本実施形態の構成において、危険領域R内かつアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コスト(コストモードM3)よりも大きい探索コスト(コストモードM4)が設定される。すなわち、道路要素が危険領域Rとアボイド領域Uの双方に属する場合の方が、道路要素が危険領域Rのみに属する場合よりも探索コストが大きく設定される。これにより、道路要素が危険領域Rとアボイド領域Uの双方に属する場合に、より走行予定経路を構成する道路要素として採用されにくくすることができる。
以上説明した本実施形態の構成において、少なくとも一部分が危険領域Rと重複するアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コスト(コストモードM3)と同じ探索コストが設定される。これにより、危険領域Rと同様の迂回理由によって設定されたアボイド領域U内の道路要素について、危険領域R内の道路要素と同程度に走行予定経路を構成する道路要素として採用されにくくすることができる。
ここで、危険領域Rと重複している部分の面積率が閾値以上であるアボイド領域Uは、危険領域Rと同様の迂回理由によってアボイド領域Uに設定された可能性が大きい。従って、危険領域Rと重複している部分の面積率が閾値以上であるアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コストと同じ探索コストを設定することにより、危険領域Rと同様の迂回理由によって設定されたアボイド領域Uの道路要素に対して、危険領域R内の道路要素と同様の探索コストを設定できる。
また、迂回推奨領域は、治安状態に基づいて設定された危険領域Rであるため、危険領域を迂回するとともに、利用者が設定した領域を迂回する経路を探索できる。ここで、危険領域Rであることを認識して走行したにもかかわらず、敢えて同じような領域をアボイド領域Uに設定したということは、利用者が強く通行しないことを希望しているものと推定できる。そのため、危険領域R内かつ当該危険領域Rの走行後に設定されたアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コスト(コストモードM3)よりも大きい探索コスト(コストモードM4)を設定することにより、より走行予定経路を構成する道路要素として採用されにくくすることができる。
コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、危険領域R内かつ当該危険領域Rの走行以前に設定されたアボイド領域U内の道路要素に対して、危険領域R内かつアボイド領域U外である場合に設定する探索コスト(コストモードM3)と同じ大きさの探索コストを設定している。ここで、危険領域Rを走行する前に、同じような領域をアボイド領域Uに設定したということは、危険領域Rが規定された理由と同じような迂回理由で利用者がアボイド領域Uに設定したものと推定できる。従って、迂回推奨領域と同じような迂回理由で設定された迂回希望領域内の道路要素が、迂回推奨領域内の道路要素と同程度に迂回されるように走行予定経路を探索できる。
さらに、危険領域Rについては迂回理由が既知なので、当該迂回理由に関連する当該道路要素の特性も既知となる。そのため、迂回理由に関連する当該道路要素の特性に探索コストを依存させることにより、迂回理由に適した探索コストを設定できる。これに対して、アボイド領域Uは利用者の意図する迂回理由が分からないため、一律に探索コストを設定して処理を簡素化することができる。
ここで、道路要素を高速で走り抜ける場合には、当該道路要素が存在する領域の迂回理由の影響度が小さい(危険領域Rで被害を受ける等)。これに対して、道路要素を低速で走行する場合には、当該道路要素が存在する領域の迂回理由の影響度が大きいと言える。そのため、推定車速が小さい道路要素ほど探索コストを大きくすることにより、迂回理由の影響度が大きくなる道路要素ほど迂回される可能性を大きくすることができる。
ここで、道路要素において信号機で停止する回数が小さい場合には、当該道路要素が存在する領域の迂回理由の影響度が小さい。これに対して、信号機で停止する回数が大きい場合には、当該道路要素が存在する領域の迂回理由の影響度が大きいと言える。そのため、信号機の数が大きい道路要素ほど探索コストを大きくすることにより、迂回理由の影響度が大きくなる道路要素ほど迂回される可能性を大きくすることができる。
(1−2)地図表示システム:
以下、地図表示システムとしての車載器10の構成を説明する。判定モジュール21eの機能により制御部20は、危険領域R内の施設について、当該施設に立ち寄る必要性があるか否かを施設の属性に基づいて判定する。具体的に、判定モジュール21eの機能により制御部20は、緊急時に立ち寄る属性を有する危険領域R内の施設については立ち寄る必要性があると判定する。なお、地図表示システムの説明において、危険領域R内の施設には、危険領域R内の施設のほかに、表1のコストモードM3で探索コストが設定される危険領域R外の施設(危険領域Rと重複している部分の面積率が閾値以上であるアボイド領域U内の施設)も含まれることとする。
表2は、施設の属性と立ち寄る必要性の関係を示す表である。同図に示すように、属性4の施設として、医療施設と警察施設とが例示されている。属性4の施設は、緊急時に立ち寄る性質を有するため、危険領域R内であるか否かに拘わらず最寄りの施設に立ち寄る必要性がある施設であると言うことができる。従って、判定モジュール21eの機能により制御部20は、属性4の施設については、立ち寄る必要性があると判定する。
さらに、判定モジュール21eの機能により制御部20は、車両状態または走行予定経路に応じて立ち寄る必要性の大きさが変化する属性を有する危険領域R内の施設については、車両状態または走行予定経路に基づいて立ち寄る必要性があるか否かを判定する。表2に示すように、属性2の施設として、ガソリンスタンドと駐車場とが例示されている。
判定モジュール21eの機能により制御部20は、属性2の施設について、車両状態または走行予定経路に基づいて立ち寄る必要性があるか否かを判定する。
具体的に、制御部20は、燃料センサ44からガソリンの残量を取得し、当該ガソリンの残量が予め決められた基準残量以下である場合に、ガソリンスタンドに立ち寄る必要性があると判定する(表2の表示条件1)。車両の走行に必要な燃料の残量に基づいて立ち寄る必要性の有無を判定すればよく、燃料は燃料電池のための水素であってもよい。なお、車両が電気自動車である場合、制御部20は、バッテリー残量が予め決められた基準残量以下である場合に、充電ステーションに立ち寄る必要性があると判定してもよい。基準残量は、一定値であってもよいし、危険領域Rの大きさが大きいほど大きくなる値であってもよいし、走行予定経路の残距離が大きいほど大きく設定されてもよい。また、制御部20は、走行予定経路の目的地を取得し、当該目的地から駐車場までの距離が判定距離(例えば300m)以下である場合に、当該駐車場に立ち寄る必要性があると判定する(表2の表示条件1)。判定距離は、徒歩可能な距離として利用者が設定可能な距離であってもよい。
また、表示モジュール21fの機能により制御部20は、表2の属性1の施設については立ち寄る必要性があると判定しない。属性1の施設として、趣味的な施設や存在個数が大きい施設(例えば存在密度が閾値以上)が挙げられている。趣味的な施設であれば、危険領域R内の施設に立ち寄らなくても問題となりにくい。また、存在個数が大きい施設であればわざわざ危険領域R内の施設に立ち寄らなくても容易に危険領域R外の施設に立ち寄ることができる。例えば、存在個数が小さく、かつ、生活必需品を販売する商店は立ち寄る必要性が大きいため、当該商店は属性1以外の属性に分類されてもよい。
表示モジュール21fの機能により制御部20は、立ち寄る必要性があると判定された施設の施設情報30a2を地図上に表示する。表示モジュール21fの機能により制御部20は、ユーザI/F部45のタッチパネルディスプレイに表示させる地図の表示範囲が変化する場合に、変化後の表示範囲を取得し、当該表示範囲内の施設についての施設情報30a2を取得する。車両の現在地周辺の地図を表示している場合には、現在地が変化した場合に表示範囲が変化する。また、利用者が地図をスクロールさせている場合には、スクロールの操作が受け付けられた場合に表示範囲が変化する。さらに、地図の縮尺が変更された場合にも表示範囲が変化する。また、地図を新たに表示する場合も、地図の表示範囲が変化する場合に含まれる。制御部20は、表示範囲内の施設についての施設情報30a2のうち、立ち寄る必要性があると判定された施設の施設情報30a2を地図上に表示する。例えば、制御部20は、地図上の施設の位置に施設のアイコンや名称を表示してもよい。
以上説明したように、原則として、制御部20は、危険領域R内の施設のうち、立ち寄る必要性があると判定された施設の施設情報30a2を地図上に表示する。ただし、立ち寄る必要性があると判定された施設の施設情報30a2であっても、以下に説明する場合には、例外的に地図上に表示しない。すなわち、表示モジュール21fの機能により制御部20は、立ち寄る必要性があると判定された危険領域R内の施設であっても、人が存在しない施設または危険領域Rの境界から基準距離以上離れた施設については、施設情報30a2を地図上に表示しない。すなわち、制御部20は、立ち寄る必要性があると判定された属性2の施設のうち、安全でない施設(有人でない施設、または、危険領域Rの境界から基準距離以上の施設)については、施設情報30a2を地図上に表示しない(表2の表示条件2)。一方、制御部20は、属性4の施設については、有人でない施設または危険領域Rの境界から基準距離以上離れた施設であっても地図上に表示する。
また、表示モジュール21fの機能により制御部20は、立ち寄る必要性があると判定されなかった危険領域R内の施設であっても、地図上において目印となる属性を有する施設については、利用者が実際に立ち寄る可能性が基準よりも小さいことを条件に施設情報30a2を地図上に表示する。具体的に、制御部20は、利用者が実際に立ち寄る可能性を、利用者の自宅と施設との間の距離に応じて判定する。制御部20は、表2の属性3−1の宿泊施設について、利用者の自宅からの距離が予め決められた帰宅距離(例えば50km)よりも小さい場合に、利用者が実際に立ち寄る可能性が基準よりも小さいと判定する。利用者の自宅からの距離が帰宅距離よりも小さければ、宿泊施設に宿泊するよりも自宅に帰宅する可能性が大きいからである。帰宅距離は、利用者によって設定されてもよいし、過去の宿泊履歴(例えば深夜から早朝までを含む時間帯において車両が停止していた施設の履歴)に基づいて設定されてもよい。宿泊施設は、建物規模が大きく目印として有効に利用できる。すなわち、利用者の自宅で実現できる用途の施設については、当該施設に行かずとも自宅で用を済ますことができるため、自宅からの距離が小さいほど実際に立ち寄る可能性が小さくなると判定できる。
制御部20は、表2の属性3−2の公共施設について、利用者の自宅からの距離が予め決められた上限距離(例えば15km)よりも大きい場合に、利用者が実際に立ち寄る可能性が基準よりも小さいと判定する。公共施設(体育施設等)については自宅から行きやすい施設に行く可能性が大きいとともに、公共施設(行政施設等)については自宅が属する行政区画の施設に行く可能性が大きい。そのため、利用者の自宅からの距離が上限距離よりも小さければ、利用者が実際に立ち寄る可能性が基準よりも小さいと判定できる。このように、定期的に利用する施設や行政手続を行う施設は自宅からの距離が大きくなるほど実際に立ち寄る可能性が小さくなると判定できる。公共施設は、建物規模が大きく目印として有効に利用できる。
また、表示モジュール21fの機能により制御部20は、立ち寄る必要性があると判定されなかった危険領域R内の施設であっても、走行予定経路の目的地となっている施設については、施設情報30a2を地図上に表示する。すなわち、制御部20は、表2のいかなる属性の施設であっても、走行予定経路の目的地となっている施設については、施設情報30a2を地図上に表示する。
以上説明した本発明の構成において、立ち寄る必要性があると判定されなかった施設の施設情報30a2は地図上に表示されないこととなるため、利用者が施設情報30a2を見ることを防止でき、当該施設に立ち寄る可能性を低減できる。一方、立ち寄る必要性がある施設については利用者に施設情報30a2を案内できる。また、迂回推奨領域は、治安状態に基づいて設定された危険領域Rであるため、治安状態が望ましくない危険領域内に不必要に施設情報30a2を表示することを防止でき、危険領域内に不必要に立ち寄る可能性を低減できる。
制御部20は、緊急時に立ち寄る属性を有する危険領域R内の施設については立ち寄る必要性があると判定している。これにより、緊急時に立ち寄る施設、すなわち最寄りの施設に立ち寄らざるを得ない施設については、危険領域R内であっても施設情報を表示でき、緊急時に備えることができる。
また、制御部20は、車両状態または走行予定経路に応じて立ち寄る必要性の大きさが変化する属性を有する危険領域R内の施設については、車両状態または走行予定経路に基づいて立ち寄る必要性があるか否かを判定している。これにより、車両状態や走行予定経路に応じて施設に立ち寄る必要性があるか否かを判定できる。
さらに、制御部20は、立ち寄る必要性があると判定されなかった危険領域R内の施設であっても、地図上において目印となる属性を有する施設については、利用者が実際に立ち寄る可能性が基準よりも小さいことを条件に施設情報30a2を地図上に表示している。すなわち、危険領域R内の施設であっても、実際に立ち寄る可能性が小さい施設であれば表示しても差し支えないため、目印として利用できるように表示できる。
また、制御部20は、立ち寄る必要性があると判定された危険領域R内の施設であっても、人が存在しない施設または危険領域Rの境界から基準距離以上離れた施設については、施設情報30a2を地図上に表示しないようにしている。これにより、立ち寄る必要性がある施設であっても、人の助けを借りることができない施設や危険領域R外へと容易に脱出できない施設に立ち寄る可能性を抑制できる。
制御部20は、立ち寄る必要性があると判定されなかった危険領域R内の施設であっても、走行予定経路の目的地となっている施設については、施設情報30a2を地図上に表示している。目的地は、そもそも利用者が立ち寄ることを明確に意図している施設である。従って、立ち寄ることを明確に意図している施設についての施設情報30a2を表示できる。
(2)車載器の処理:
(2−1)経路探索システムの処理:
図3は、走行予定経路を探索する際に実行されるコスト設定処理のフローチャートである。コスト設定処理は、地図情報30aに定義された地図上の道路要素(道路区間、交差点)のうち、例えば出発地と目的地とを含む探索領域内の道路要素ごとに実行される処理である。コスト設定処理によって探索領域内のすべての道路要素について探索コストを設定すると、探索モジュール21dの機能により制御部20は、設定された探索コストを用いて走行予定経路を探索する。
まず、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路要素が危険領域R外かつアボイド領域U外であるか否かを判定する(ステップS100)。すなわち、設定対象の道路要素が危険領域Rとアボイド領域Uのいずれにも属さないか否かを判定する。設定対象の道路要素が危険領域R外かつアボイド領域U外であると判定した場合(ステップS100:Y)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路要素に対して、コストモードM1で探索コストを設定する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、図2A〜図2Fおよび表1のケースC1に該当する場合に通常コストCのみで構成される探索コストを設定する。
設定対象の道路要素が危険領域R外かつアボイド領域U外であると判定しなかった場合(ステップS100:N)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U外であるか否かを判定する(ステップS120)。設定対象の道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U外であると判定した場合(ステップS120:Y)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、コストモードM3で探索コストを設定する(ステップS130)。すなわち、制御部20は、図2A,図2C〜図2Eおよび表1のケースC3に該当する場合に、通常コストCと危険コスト(C*X/100)とを合計した値(C+C*X/100)を探索コストとして設定する。なお、道路要素の特性(道路区間の推定車速、交差点の信号機の数)に依存するように危険コスト(C*X/100)を設定する危険コスト設定処理については後述する。
設定対象の道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U外であると判定しなかった場合(ステップS120:N)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路要素が属するアボイド領域Uのうち危険領域Rと重複する部分の面積率が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS150)。すなわち、制御部20は、設定対象の道路要素が属するアボイド領域Uが危険領域Rと同様の迂回理由によって設定されたものであるか否かを判定する。ここで、ステップS100,S120がいずれもNOである場合、設定対象の道路要素がアボイド領域Uに属することを意味する。なお、設定対象の道路要素が属するアボイド領域Uのうち危険領域Rと重複する部分が存在しない場合も、制御部20は、設定対象の道路要素が属するアボイド領域Uのうち危険領域Rと重複する部分の面積率(=0%)が閾値以上であると判定しない。
設定対象の道路要素が属するアボイド領域Uのうち危険領域Rと重複する部分の面積率が閾値以上であると判定した場合(ステップS150:Y)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、コストモードM3で探索コストを設定する(ステップS130)。すなわち、制御部20は、図2C,図2Dおよび表1のケースC5に該当する場合に、通常コストCと危険コスト(C*X/100)とを合計した値(C+C*X/100)を探索コストとして設定する。ここで、ケースC5に該当する場合とは、危険領域Rと同様の迂回理由で設定されたアボイド領域U内に設定対象の道路要素が属する場合である。ケースC5には、設定対象の道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U内である場合だけでなく、危険領域R外かつアボイド領域U内である場合も含まれることとなる。
設定対象の道路要素が属するアボイド領域Uのうち危険領域Rと重複する部分の面積率が閾値以上であると判定しなかった場合(ステップS150:N)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路要素が危険領域R内である否かを判定する(ステップS160)。すなわち、制御部20は、設定対象の道路要素が危険領域R内かつアボイド領域U(危険領域Rとは異なる迂回理由で設定されたアボイド領域U)内であるか否かを判定する。
設定対象の道路要素が危険領域R内であると判定しなかった場合(ステップS160:N)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、コストモードM2で探索コストを設定する(ステップS170)。すなわち、制御部20は、図2A,図2B,図2E,図2Fおよび表1のケースC2に該当する場合に、通常コストCとアボイドコスト(C*Y/100)とを合計した値(C+C*Y/100)を探索コストとして設定する。すなわち、制御部20は、道路要素の特性(道路区間の推定車速、交差点の信号機の数)に非依存のアボイドコスト(C*Y/100)と通常コストCとを合計した探索コストを設定する。
設定対象の道路要素が危険領域R内であると判定した場合(ステップS160:Y)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路要素が属する危険領域Rの走行後に当該道路要素が属するアボイド領域Uが設定されたか否かを判定する(ステップS180)。設定対象の道路要素が属する危険領域Rの走行後に当該道路要素が属するアボイド領域Uが設定されたと判定した場合(ステップS180:Y)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、コストモードM4で探索コストを設定する(ステップS190)。すなわち、制御部20は、図2A,図2Bおよび表1のケースC4に該当する場合に、通常コストCと危険コスト(C*X/100)とアボイドコスト(C*Y/100)とを合計した値(C+C*X/100+C*Y/100)を探索コストとして設定する。
一方、設定対象の道路要素が属する危険領域Rの走行後に当該道路要素が属するアボイド領域Uが設定されたと判定しなかった場合(ステップS180:N)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、コストモードM3で探索コストを設定する(ステップS130)。すなわち、制御部20は、図2E,図2Fおよび表1のケースC6に該当する場合に、通常コストCと危険コスト(C*X/100)とを合計した値(C+C*X/100)を探索コストとして設定する。
危険コスト(C*X/100)を含む探索コストを設定するコストモードM3,M4においては、道路要素の特性(道路区間の推定車速、交差点の信号機の数)に依存するように危険コスト(C*X/100)が設定される。以下、危険コスト(C*X/100)を設定する危険コスト設定処理について説明する。
図4Aは、設定対象の道路要素が道路区間である場合の危険コスト設定処理のフローチャートである。まず、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路区間の道路種別が高速道路であるか否かを判定する(ステップS200)。設定対象の道路区間の道路種別が高速道路であると判定した場合(ステップS200:Y)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路区間の危険コスト(C*X)として(C*X1)を設定する(ステップS210)。一方、設定対象の道路区間の道路種別が高速道路であると判定しなかった場合(ステップS200:N)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路区間の危険コスト(C*X)として(C*X2)を設定する(ステップS220)。X2はX1よりも大きいため、設定対象の道路区間が通常道路である場合には、当該道路区間が高速道路である場合に設定される危険コスト(C*X1)よりも大きい危険コスト(C*X2)が設定されることとなる。
図4Bは、設定対象の道路要素が交差点である場合の危険コスト設定処理のフローチャートである。まず、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の交差点に信号機がないか否かを判定する(ステップS250)。設定対象の道路区間の交差点に信号機がないと判定した場合(ステップS250:Y)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路区間の危険コスト(C*X)として(C*X3)を設定する(ステップS260)。一方、設定対象の交差点に信号機がないと判定しなかった場合(ステップS250:N)、コスト設定モジュール21cの機能により制御部20は、設定対象の道路区間の危険コスト(C*X)として(C*X4)を設定する(ステップS270)。X4はX3よりも大きいため、設定対象の交差点に信号機がある場合には、当該交差点に信号機がない場合に設定される危険コスト(C*X3)よりも大きい危険コスト(C*X4)が設定されることとなる。
(2−2)地図表示システムの処理:
図5は、地図の表示範囲に変更があった際に実行される地図表示処理のフローチャートである。まず、判定モジュール21eの機能により制御部20は、地図の表示範囲に危険領域Rが存在するか否かを判定する(ステップS300)。具体的に、制御部20は、地図の表示範囲に危険領域Rの少なくとも一部が存在するか否かを判定する。地図の表示範囲に危険領域Rが存在すると判定しなかった場合、制御部20は、地図表示処理を終了する。すなわち、危険領域Rを考慮して施設情報30a2の表示可否を判定する必要がない場合に、地図表示処理を終了する。この場合、制御部20は、施設が地図の表示範囲内であれば当該施設の施設情報30a2を地図上に表示する。
地図の表示範囲に危険領域Rが存在すると判定した場合(ステップS300:Y)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、危険領域R内のいずれかの施設が表示範囲内に入ったか否かを判定する(ステップS305)。危険領域R内のいずれかの施設が表示範囲内に入ったと判定しなかった場合(ステップS305:N)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、地図表示処理を終了し、ステップS300に戻る。すなわち、制御部20は、危険領域R内のいずれかの施設が表示範囲内に入るまで待機する。
危険領域R内のいずれかの施設が表示範囲内に入ったと判定した場合(ステップS305:Y)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、当該施設が属性1(表2)の施設であるか否かを判定する(ステップS310)。以下、表示範囲内に入った危険領域R内の施設を判定対象の施設と表記する。判定対象の施設が属性1の施設であると判定した場合(ステップS310:Y)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を表示しない。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が属性1の施設である場合、判定対象の施設が立ち寄る必要性がない施設であると判定し、施設情報30a2を表示しない。
判定対象の施設が属性1の施設であると判定しなかった場合(ステップS310:N)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、判定対象の施設が属性2(表2)の施設であるか否かを判定する(ステップS320)。表2の例では、判定対象の施設がガソリンスタンドまたは駐車場であるか否かが判定される。判定対象の施設が属性2の施設であると判定した場合(ステップS320:Y)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、ガソリンの残量または走行予定経路の目的地に基づいて判定対象の施設に立ち寄る必要性があるか否かを判定する(ステップS325)。
具体的に、制御部20は、ガソリンの残量が予め決められた基準残量以下である場合に、判定対象の施設としてのガソリンスタンドに立ち寄る必要性があると判定する。具体的に、制御部20は、走行予定経路から駐車場までの距離が判定距離(例えば300m)以下である場合に、判定対象の施設としての駐車場に立ち寄る必要性があると判定する。ガソリンの残量または目的地に基づいて判定対象の施設に立ち寄る必要性があると判定しなかった場合(ステップS325:N)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を表示しない(ステップS315)。
ガソリンの残量または目的地に基づいて判定対象の施設に立ち寄る必要性があると判定した場合(ステップS325:Y)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、判定対象の施設が有人の施設であるか否かを判定する(ステップS330)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設に立ち寄った場合に人の助けを容易に得ることができるか否かを判定する。判定対象の施設が有人の施設であると判定しなかった場合(ステップS330:N)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を表示しない(ステップS315)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が立ち寄る必要性がある施設であっても、人の助けを得ることが困難な施設であると判定し、施設情報30a2を表示しない。
一方、判定対象の施設が有人の施設であると判定した場合(ステップS330:Y)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、判定対象の施設が危険領域R外まで基準距離以内の施設であるか否かを判定する(ステップS335)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設に立ち寄った場合に容易に危険領域R外に脱出できるか否かを判定する。判定対象の施設が危険領域R外まで基準距離以内の施設であると判定しなかった場合(ステップS335:N)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を表示しない(ステップS315)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が立ち寄る必要性がある施設であっても、立ち寄った場合に容易に危険領域R外に脱出できない施設であると判定し、施設情報30a2を表示しない。
一方、判定対象の施設が危険領域R外まで基準距離以内の施設であると判定した場合(ステップS335:Y)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する(ステップS340)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が立ち寄る必要性がある施設であり、かつ、安全に立ち寄ることができる場合に、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する。なお、ステップS330とステップS335の双方がYesである場合に判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示することとしたが、ステップS330とステップS335のいずれか一方がYesである場合に判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示してもよい。
判定対象の施設が属性2の施設であると判定しなかった場合(ステップS320:N)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、判定対象の施設が属性4(表2)の施設であるか否かを判定する(ステップS345)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が緊急時に立ち寄る施設であるか否かを判定する。判定対象の施設が属性4の施設であると判定した場合(ステップS345:Y)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する(ステップS340)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が緊急時に立ち寄る施設である場合に、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する。
判定対象の施設が属性4の施設であると判定しなかった場合(ステップS345:N)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、自宅から判定対象の施設までの距離が閾値以内であるか否かを判定する(ステップS350)。自宅から判定対象の施設までの距離が閾値以内であると判定した場合(ステップS355:Y)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、判定対象の施設が属性3−1(表2)の施設であるか否かを判定する(ステップS355)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が自宅近くの宿泊施設であるか否かを判定する。
判定対象の施設が属性3−1の施設であると判定した場合(ステップS355:Y)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する(ステップS340)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が自宅近くの宿泊施設であり、実際に立ち寄る可能性が小さく、かつ、目印となる施設であると判断される場合に、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する。一方、判定対象の施設が属性3−1の施設であると判定しなかった場合(ステップS355:N)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を表示しない(ステップS315)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が立ち寄る必要性がなく、かつ、実際に立ち寄る可能性がある施設であると判定し、施設情報30a2を表示しない。
自宅から判定対象の施設までの距離が閾値以内であると判定しなかった場合(ステップS350:N)、判定モジュール21eの機能により制御部20は、判定対象の施設が属性3−2(表2)の施設であるか否かを判定する(ステップS360)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が自宅から遠い公共施設であるか否かを判定する。
判定対象の施設が属性3−2の施設であると判定した場合(ステップS360:Y)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する(ステップS340)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が自宅から遠い公共施設であり、実際に立ち寄る可能性が小さく、かつ、目印となる施設であると判断される場合に、判定対象の施設の施設情報30a2を地図上に表示する。一方、判定対象の施設が属性3−2の施設であると判定しなかった場合(ステップS360:N)、表示モジュール21fの機能により制御部20は、判定対象の施設の施設情報30a2を表示しない(ステップS315)。すなわち、制御部20は、判定対象の施設が立ち寄る必要性がなく、かつ、実際に立ち寄る可能性がある施設であると判定し、施設情報30a2を表示しない。
(3)他の実施形態:
本発明においては、迂回推奨領域内の施設情報30a2を属性に応じて表示させるか否かを切り替えればよく、必ずしも道路要素が迂回推奨領域内であるか否かに応じて探索コストの設定手法を切り替えなくてもよい。また、制御部20は、少なくとも施設に立ち寄る必要性があるか否かを判定すればよく、例えば属性4の施設のみ施設情報30a2を表示し、属性4に属さない施設については施設情報30a2を表示させないようにしてもよい。さらに、制御部20は、車両状態や走行予定経路に拘わらず、属性2の施設の施設情報30a2を表示してもよい。むろん、制御部20は、有人であるか否かや迂回推奨領域外までの距離が基準距離以内であるか否かに拘わらず、立ち寄る必要性があると判定された属性2の施設の施設情報30a2を表示してもよい。
前記実施形態において、施設情報30a2を表示するか否かを判定する危険領域R内の施設には、危険領域R内の施設のほかに、表1のコストモードM3で探索コストが設定される危険領域R外の施設も含まれることとしたが、危険領域R外の施設であれば表示するか否かを判定することなく施設情報30a2を表示するようにしてもよい。むろん、制御部20は、危険領域R内だけでなくアボイド領域U内の施設についても、危険領域R内の施設と同様の条件で表示するか否かを判定してもよい。さらに、前記実施形態のように迂回する領域が2種類設けられなくてもよい。また、車載器10が施設情報30a2を表示するか否かを判定しなくてもよく、本発明の手法によって表示すると判定された施設情報30a2をサーバが車載器10に配信することにより施設情報30a2が表示されてもよい。
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。施設情報取得部は、予め記録媒体に記録されている施設情報を取得してもよいし、地図を表示する際に通信を介してサーバ等から施設情報を取得してもよい。施設情報は、少なくとも施設の位置と属性とを示す情報であればよく、施設について案内するための各種情報を含んでもよい。施設の属性とは、施設に立ち寄る必要性を判定可能な情報であればよく、生活必需性や趣味性の程度に基づいて分類された区分であってもよい。例えば商業施設や交通施設や公共施設や警察施設や医療施設や教育施設等の施設の性質ごとに分類された区分であってもよい。
領域取得部は、記録媒体から迂回推奨領域を示す情報を取得してもよいし、地図を表示する際に通信を介してサーバ等から迂回推奨領域を示す情報を取得してもよい。迂回推奨領域とは、走行することや立ち入ることを避けることが推奨される領域であり、迂回推奨領域として設定される理由は種々考えられる。判定部は、迂回推奨領域内の施設に立ち寄る必要性があるか否かを属性に基づいて判定すればよく、地図を表示する際に施設に立ち寄る必要性を判定してもよいし、予め施設に立ち寄る必要性を判定しておき、その結果を記録媒体に記録しておいてもよい。判定部は、季節や平休日や時間帯等の時間的条件に応じて異なる判定基準で施設に立ち寄る必要性を判定してもよい。
表示部は、立ち寄る必要性があると判定された施設の施設情報を地図上に表示すればよく、少なくとも地図上における施設の位置と、施設について案内情報とを関連付けて表示すればよい。例えば、属性ごとに定義されたマーカを地図上における施設の位置に表示してもよいし、地図上における施設の位置と引き出された吹き出しによって施設情報を表示してもよい。表示部は、必ずしも表示装置を含んでいなくてもよく、表示装置や表示装置と接続された装置に施設情報を送信することによって施設情報の表示を実現してもよい。
また、迂回推奨領域は、治安状態に基づいて設定された危険領域であってもよい。これにより、治安状態が望ましくない危険領域内に不必要に施設情報を表示することを防止でき、危険領域内に不必要に立ち寄る可能性を低減できる。ただし、迂回推奨領域は、必ずしも危険領域でなくてもよく、立ち寄りを避けるべき事象(火災、水害、地震、伝染病等)が発生している領域であってもよい。
また、判定部は、緊急時に立ち寄る属性を有する迂回推奨領域内の施設については立ち寄る必要性があると判定してもよい。これにより、緊急時に立ち寄る施設、すなわち最寄りの施設に立ち寄らざるを得ない施設については、迂回推奨領域内であっても施設情報を表示でき、緊急時に備えることができる。
さらに、判定部は、車両状態または走行予定経路に応じて立ち寄る必要性の大きさが変化する属性を有する迂回推奨領域内の施設については、車両状態または走行予定経路に基づいて立ち寄る必要性があるか否かを判定してもよい。これにより、車両状態や走行予定経路に応じて施設に立ち寄る必要性があるか否かを判定できる。車両状態とは、例えば車両が走行に必要な不可欠な要素の残量であってもよく、当該要素の残量に応じて当該要素の補給施設に立ち寄る必要性が判定されてもよい。さらに、車両状態とは、例えば車両が走行に必要な不可欠な部品の状態であってもよく、当該部品の状態に応じて当該部品の交換施設や修理施設に立ち寄る必要性が判定されてもよい。例えば、判定部は、走行予定経路の目的地や経由地に近い施設ほど立ち寄る必要性が大きいと判定してもよい。例えば、判定部は、目的地や経由地から所定距離以内の駐車場について立ち寄る必要性があると判定してもよい。
また、表示部は、立ち寄る必要性があると判定されなかった迂回推奨領域内の施設であっても、地図上において目印となる属性を有する施設については、利用者が実際に立ち寄る可能性が基準よりも小さいことを条件に施設情報を地図上に表示してもよい。すなわち、迂回推奨領域内の施設であっても、実際に立ち寄る可能性が小さい施設であれば表示しても差し支えないため、目印として表示してもよい。目印となる属性の施設とは、施設規模(敷地面積や高さ)が大きくなる傾向を有する属性の施設であってもよく、例えば公共施設であってもよいし、宿泊施設であってもよい。
さらに、利用者が実際に立ち寄る可能性は、利用者の自宅と施設との間の距離に応じて判定されてもよい。すなわち、利用者の自宅で実現できる用途(睡眠、入浴等)の施設については、当該施設に行かずとも自宅で用を済ますことができるため、自宅からの距離が小さいほど実際に立ち寄る可能性が小さくなると判定できる。また、定期的に利用する施設や行政手続を行う施設は自宅からの距離が大きいほど実際に立ち寄る可能性が小さくなると判定できる。
さらに、表示部は、立ち寄る必要性があると判定された迂回推奨領域内の施設であっても、人が存在しない施設または迂回推奨領域の境界から基準距離以上離れた施設については、施設情報を地図上に表示しないようにしてもよい。これにより、立ち寄る必要性がある施設であっても、人の助けを借りることができない施設や迂回推奨領域外へと容易に脱出できない施設に立ち寄る可能性を抑制できる。
また、表示部は、立ち寄る必要性があると判定されなかった迂回推奨領域内の施設であっても、走行予定経路の目的地となっている施設については、施設情報を地図上に表示してもよい。目的地は、そもそも利用者が立ち寄ることを明確に意図している施設である。従って、立ち寄ることを明確に意図している施設についての施設情報を表示できる。なお、目的地となっている施設とは、必ずしも目的地として設定された施設でなくてもよく、目的地からの距離が閾値以内の施設であってもよい。
さらに、本発明のように、迂回推奨領域において施設情報を表示するか否かを施設の属性に応じて判定する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような装置を備えたナビゲーションシステム、地図情報表示システムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…車載器、20…制御部、21…ナビゲーションプログラム、21a…領域取得モジュール、21b…施設情報取得モジュール、21c…コスト設定モジュール、21d…探索モジュール、21e…判定モジュール、21f…表示モジュール、30…記録媒体、30a…地図情報、30a1…領域情報、30a2…施設情報、41…GPS受信部、42…車速センサ、43…ジャイロセンサ、44…燃料センサ、45…ユーザI/F部、46…通信部、50…サーバ、50a…地図情報、110…車載器、C…通常コスト、M1〜M4…コストモード、R…危険領域、U…アボイド領域

Claims (9)

  1. 少なくとも施設の属性を示す施設情報を取得する施設情報取得部と、
    迂回推奨領域を示す情報を取得する領域取得部と、
    前記迂回推奨領域内の前記施設について、当該施設に立ち寄る必要性があるか否かを前記属性に基づいて判定する判定部と、
    立ち寄る必要性があると判定された前記施設の前記施設情報を地図上に表示する表示部と、
    を備える地図表示システム。
  2. 前記迂回推奨領域は、治安状態に基づいて設定された危険領域である、
    請求項1に記載の地図表示システム。
  3. 前記判定部は、緊急時に立ち寄る前記属性を有する前記迂回推奨領域内の前記施設については立ち寄る必要性があると判定する、
    請求項1または請求項2に記載の地図表示システム。
  4. 前記判定部は、車両状態または走行予定経路に応じて立ち寄る必要性の大きさが変化する前記属性を有する前記迂回推奨領域内の前記施設については、前記車両状態または前記走行予定経路に基づいて立ち寄る必要性があるか否かを判定する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の地図表示システム。
  5. 前記表示部は、立ち寄る必要性があると判定されなかった前記迂回推奨領域内の前記施設であっても、地図上において目印となる前記属性を有する前記施設については、利用者が実際に立ち寄る可能性が基準よりも小さいことを条件に前記施設情報を地図上に表示する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の地図表示システム。
  6. 前記利用者が実際に立ち寄る可能性は、前記利用者の自宅と前記施設との間の距離に応じて判定される、
    請求項5に記載の地図表示システム。
  7. 前記表示部は、立ち寄る必要性があると判定された前記迂回推奨領域内の前記施設であっても、人が存在しない前記施設または前記迂回推奨領域の境界から基準距離以上離れた前記施設については、前記施設情報を地図上に表示しない、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の地図表示システム。
  8. 前記表示部は、立ち寄る必要性があると判定されなかった前記迂回推奨領域内の前記施設であっても、走行予定経路の目的地となっている前記施設については、前記施設情報を地図上に表示する、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の地図表示システム。
  9. コンピュータを、
    少なくとも施設の属性を示す施設情報を取得する施設情報取得部、
    迂回推奨領域を示す情報を取得する領域取得部、
    前記迂回推奨領域内の前記施設について、当該施設に立ち寄る必要性があるか否かを前記属性に基づいて判定する判定部、
    立ち寄る必要性があると判定された前記施設の前記施設情報を地図上に表示する表示部、
    として機能させる地図表示プログラム。
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