JP2017166856A - 無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム - Google Patents

無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム Download PDF

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健介 沢田
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Abstract

【課題】消費電力を低減しながらUEの位置を正確に推定することを目的とする。【解決手段】測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信する通信部と、受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出する位置算出部と、算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去するフィルタ処理部とを有する、無線測位のための情報処理装置が提供される。【選択図】図3

Description

本発明は、無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
送信源の機器が一定の出力で送信した電波の受信電界強度情報(Received Signal Strength Indicator;以下、「RSSI」という。)と、その機器の設置場所(位置情報)とを利用して、携帯電話などに代表されるユーザ端末(User Equipment;以下、「UE」という。)等の移動する装置の位置情報を推測する無線ビーコン技術がある。
この技術では、RSSIが送信源からの距離に応じて一定の比率で減衰する性質を利用して、UEと送信源の機器との間の距離を算出することでUEのその時点の位置を推定する。
例えば、図1に示すように、送信源の機器に固定の無線ビーコン装置FNを使用する場合、無線ビーコン装置FNは、Bluetooth(登録商標) Low Energy(以下、「BLE」という。)のアドバタイズ信号をビーコン信号として利用し、ビーコン信号のRSSI情報、ビーコン信号に含まれる無線ビーコン装置FNの識別情報(以下、「ID情報」という。)及び無線ビーコン装置FNの設置位置情報を使用して、無線ビーコン装置FNとUEとの間の距離を算出する。無線ビーコン装置FNの設置位置情報からUEの位置の特定が可能である。更に、UEが、複数の無線ビーコン装置FNのビーコン信号を受信可能な場合、3辺測量法などを利用して、より高精度にUEの位置情報を算出することができる。
一方、移動する無線ビーコン装置を利用してUEの位置を推定する無線ビーコン技術がある。この技術では、例えば、図2に示すように、移動する無線ビーコン装置MN〜MNの位置を他の手段、例えば位置が既知の移動しない固定の無線ビーコン装置FN、FNを利用するなどの方法により検出する。これにより、移動する無線ビーコン装置MN〜MNを固定している無線ビーコン装置とみなす。そうすることによって、UEは、位置が既知である移動するビーコン装置MN〜MNが送信したビーコン信号のRSSI情報を利用して自端末の位置情報を推測することができる。
便宜上、本明細書では、前者形態で使用される固定の無線ビーコン装置を「固定ビーコン装置」又は「固定ノード」といい、後者形態で使用される移動の無線ビーコン装置を「移動ビーコン装置」又は「移動ノード」という。いずれも、原則、ビーコン信号を受信したUEが、自端末の位置の算出を行うものである。
以上に説明した複数の固定ノードと複数の移動ノードとが混在する環境では、UEの位置を推定するために多くの固定ノードとUEとの間の距離、及び固定ノードと移動ノードとUEとの間の距離を算出する必要がある。更にそのようにして算出した距離情報を利用してUEの位置情報を算出するが、このような方式ではノード数(ビーコン数)が多くなると計算量が増加してしまい、処理の負荷が高くなり、消費電力が高くなってUEの処理能力を超えてしまう。
これに対して、移動ノードのうち、その時点において実際には移動していないノード(つまり、移動可能だが一時的に停止しているノード)のビーコン信号だけを使い、UEの位置を算出する方式が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
上記技術によれば、利用するビーコン信号の数を減らすことで処理時間を短縮し、消費電力を低減できる。また、固定ノード及び静止状態にある移動ノードのみを利用することができる。更に、移動ノードが静止状態にあるか否かは、当該ビーコン信号と固定ノード又は静止した移動ノードとの間の距離情報の変化を観測することで検出可能である。
情報処理学会(IPSJ)第72回全国大会 3ZD−2、2010年、樋口他
特許第5792412号明細書 特開2005−099018号公報 特表2014−502339号公報
しかしながら、上記の従来技術では、例えば全ての移動するビーコンが静止していた場合などにUEの位置推定のために利用するビーコンを適切に選別することができない。このため、UEの消費電力が増大し、UEの処理能力を超えてしまい、位置を正確に推定することが困難になる。
そこで、一側面では、本発明は、消費電力を低減しながらUEの位置を正確に推定することを目的とする。
一つの案では、測位対象の端末(UE)の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信する通信部と、受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出する位置算出部と、算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去するフィルタ処理部とを有する、無線測位のための情報処理装置が提供される。
一側面によれば、消費電力を低減しながらUEの位置を正確に推定することができる。
一実施形態に係る固定ビーコン装置を用いたUEの測位の一例を示す図。 一実施形態に係る移動ビーコン装置を用いたUEの測位の一例を示す図。 一実施形態に係るUEの測位について説明するための図。 一実施形態に係る測位サーバの機能構成の一例を示す図。 一実施形態に係る固定ノード情報テーブルの一例を示す図。 一実施形態に係る測位サーバのハードウェア構成の一例を示す図。 一実施形態に係るUEの位置推定処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る移動ノードの位置算出処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る移動ノードの位置算出を説明するための図。 一実施形態に係る1次フィルタ処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る2次フィルタ処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る3次フィルタ処理の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[位置推定の概要]
まず、本発明の一実施形態に係る位置推定の概要について、図3を参照しながら説明する。図3は、一実施形態に係る位置推定の概要を説明するための図である。図3では、複数段階のフィルタリングによってUEの位置推定のために利用する移動ノードを決定している。図3では、測位サーバ10が、受信局として機能する固定ノードFN〜FNが受信した情報と、UEが受信した情報とを集約し、UEの位置を推定する。以下では、固定ノードFN〜FNを総称して、「固定ノードFN」ともいう。また、移動ノードMN〜MNを総称して、「移動ノードMN」ともいう。なお、本実施形態では、固定ノードFN〜FNは4台設置されているが、固定ノードの数はこれに限らず、1台以上であればよい。移動ノードMNも同様に、移動ノードMN〜MNの数を示すnは1以上の整数であればよい。
UEで観測されるビーコン信号は、ビーコン信号を送信したノードのID情報及びRSSI情報を持つ。本実施形態の1次フィルタでは、UEから一定距離内に位置する移動ノードMNを選別する。選別にはUEで観測されるRSSIを利用する。予め一定距離内に移動ノードMNが位置した場合のRSSIの強度を調査しておくことでこの選別が可能になる。図3では、UEが、所定以上の強度を有するRSSIのビーコン信号を受信した場合、UEから一定距離内に位置する移動ノードMNであると選別する。これにより、例えば図3のUEから一定距離の円Cの外の移動ノードMNは、1次フィルタを通過しなかった移動ノードMNであり、UEの位置推定には使用しない。
次に、2次フィルタでは、1次フィルタを通過した移動ノードMNを更に別のフィルタリングにより絞り込む。2次フィルタでは、UEから見た方位が近い移動ノードMNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ノードMNを選別する。
このようにして1次フィルタと2次フィルタとを通過した移動ノードMN(静止中)を使い、UEの位置を推定することで、UEの位置推定時の処理負荷を軽減し、消費電力を低減できる。なお、1次フィルタを使用せず、2次フィルタ単体のフィルタリングによっても、上記効果と同様の効果が期待できる。
さらに、図3では、1次フィルタと2次フィルタとを通過した移動ノードMN〜MNを更に3次フィルタのフィルタリングにより絞り込む。3次フィルタでは、例えば、UEから概ね等角度離れた、3以上の移動ノードMN(ただし、3以上)を選別する。例えば、図3では、UEから概ね等角度(つまり、θ、θ、θ及びθが概ね等角度)に配置された移動ビーコン装置MN〜MNが選別されている。
このようにして1次フィルタ〜3次フィルタを通過した移動ノードMNを使い、UEの位置を推定することで、さらにUEの位置推定時の処理負荷を軽減し、さらに消費電力を低減できる。
なお、本実施形態では、ビーコン信号のRSSIに基づき、移動ノードMNのフィルタリングを行うが、本実施形態に係るUEの位置推定では、固定ノードと移動ノードとの相対位置は、RSSIに限らず、ビーコン信号の到来時間や信号電波到来角を使用することができる。
上記の移動ノードの位置算出処理やフィルタリング処理は、測位サーバ10によって行われる。測位サーバ10は、固定ノードFN〜FNと接続され、固定ノードFN〜FNが検出したRSSI情報と、UEが検出したRSSI情報とを集約し、RSSI情報に基づき移動ノードMNのフィルタリングを行う。以下では、測位サーバ10の機能構成の一例について。図4を参照しながら説明する。測位サーバ10は、無線測位のための情報処理装置の一例である。測位サーバ10は、クラウド上のサーバであってもよい。
[機能構成]
測位サーバ10は、通信部11、記録部12、移動ノード位置算出部13、1次フィルタ処理部14、2次フィルタ処理部15、3次フィルタ処理部16及び位置通知部17を有する。
通信部11は、固定ノードFNが移動ノードMNやUEから受信したビーコン信号のRSSI情報と、UEが移動ノードMNから受信したビーコン信号のRSSI情報とを検出する。
記録部12は、固定ノード情報テーブル121を記録する。記録部12は、各種データ及び各種プログラムを記録する。固定ノード情報テーブル121は、固定ビーコン装置FN(以下、「固定ノード」ともいう。)の位置を記録する。図5は、固定ノード情報テーブル121の一例である。固定ノード情報テーブル121は、固定ノード12a(固定ビーコン装置FN)毎の座標情報121bを有する。
移動ノード位置算出部13は、固定ノードFNから受信したRSSI情報と固定ノード情報テーブル121に記録された固定ノード121aの座標情報121bとから、各移動ノードMNの位置を算出する。
1次フィルタ処理部14は、算出した複数の移動ノードMNのうち、測位対象のUEとの距離が所定の距離内にある複数の移動ノードMN以外の複数の移動ノードMNを除去する。例えば、UEで観測されるRSSI(S)≧Sth[dBm]となる移動ノードを1次フィルタの出力として残す。閾値Sthは事前に予備実験などで決定しておく。この結果、図3の例では、UEを中心とした所定の円Cの内に位置する移動ノードが残り、円Cの外に位置する移動ノードは、フィルタリングにより除去される。つまり、所定の距離外の移動ノードMNはフィルタリングされ、UEの位置推定には用いない。
2次フィルタ処理部15は、1次フィルタを通過した移動ノードMNを更に2次フィルタにより絞り込む。つまり、2次フィルタ処理部15は、UEから見た方位が近い移動ノードMNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ノードMNを選別する。図3に示す例では、2次フィルタ処理の結果、例えば、UEから概ね一定距離Cだけ離れた移動ノードMN〜MNが選別される。
つまり、2次フィルタ処理部15は、各固定ノードで観測されるビーコン信号のRSSI情報により所定の移動ノードMNのRSSI情報のみ通過させる。はじめに近接する位置関係にある4基の固定ノードFN(1≦i≦4)を決定する。各固定ノードFNで各移動ノードMNの(1≦j≦m)のRSSIを観測する。各固定ノードFNで観測された最大と最小のRSSIを持つ移動ノードMNのインデックスjを記録する。jは最大で8種類、最小で2種類となる。2次フィルタ処理部15は、上記で記録されたインデックスjを持つ移動ノードを2次フィルタの出力として残し、それ以外の移動ノードは、フィルタリングにより除去する。
3次フィルタ処理部16は、1次フィルタ及び2次フィルタを通過した移動ビーコン装置MNを更に3次フィルタにより絞り込む。つまり、3次フィルタ処理部16は、UEから見た方位が近い移動ビーコン装置MNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ビーコン装置MNを選別する。例えば、図3では、移動ノードMNに対してUEから見た方位が近い移動ノードMN、MNが除去され、移動ノードMNに対してUEから見た方位が近い移動ノードMNが排除される。
この結果、3次フィルタでは、移動ノードMN〜MNのうち、UEから概ね等距離にある移動ノード以外の移動ノードが除去される。例えば、図3では、UEから概ね等角度(つまり、θ、θ、θ及びθが概ね等角度)及び円Cの円周上に等距離に配置された移動ノードMN〜MNが選別される。
位置通知部17は、選別された移動ノードMN〜MNから受信したRSSI情報及び移動ノードMN〜MNの位置情報を端末UWに通知する。UEは、通知された移動ノードMN〜MNのRSSI情報及び位置情報に基づき、UEと各移動ノードMN〜MNとの間の距離を推定し、三辺測量などを使いUEの位置推定を行う。RSSI情報から各ノード間の距離を推定する方法は自由空間の距離減衰の法則を使う。
[ハードウェア構成]
次に、本実施形態に係る測位サーバ10のハードウェア構成について、図6を参照して説明する。測位サーバ10は、入力装置101、表示装置102、外部I/F103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、通信I/F107、及びHDD(Hard Disk Drive)108などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
入力装置101は、キーボードやマウスなどを含み、測位サーバ10に情報を入力するために用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどを含み、各種の処理結果を表示する。通信I/F107は、測位サーバ10をネットワークに接続するインターフェースである。これにより、測位サーバ10は、通信I/F107を介して、固定ノードFN及びUEと信号の送受信を行うことができる。
HDD108は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、測位サーバ10の全体を制御する基本ソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアがある。例えば、HDD108には、各種のデータベースやプログラム等が格納されてもよい。
外部I/F103は、外部装置とのインターフェースである。外部装置には、記録媒体103aなどがある。これにより、測位サーバ10は、外部I/F103を介して記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体103aには、CD(Compact Disk)、及びDVD(Digital Versatile Disk)、ならびに、SDメモリカード(SD Memory card)やUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等がある。
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、ネットワーク設定等のプログラム及びデータが格納されている。RAM104は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、上記記憶装置(例えば「HDD108」や「ROM105」など)から、プログラムやデータをRAM104上に読み出し、処理を実行することで、装置全体の制御や搭載機能を実現する演算装置である。
かかる構成により、本実施形態に係る測位サーバ10では、CPU106が、ROM105やHDD108内に格納されたデータ及び情報処理プログラムを用いてUEの位置推定のための移動ノードMNのフィルタリングに関する情報処理を実行する。UEの位置推定のための情報処理には、移動ノードの位置算出処理、1次フィルタ処理、2次フィルタ処理、3次フィルタ処理が含まれる。
なお、固定ノード情報テーブル121に記憶された情報は、RAM104、HDD108、又はネットワークを介して測位サーバ10に接続されるクラウド上のサーバ等に格納され得る。
また、図4は機能に着目したブロック図を描いており、これらの機能ブロックで示した各部は、ハードウェアのみ、ソフトウエアのみ、またはハードウェアとソフトウエアとの組合せによって実現することができる。
[全体処理]
次に、本実施形態に係るUEの位置推定の全体処理について、図7を参照して説明する。図7には、紙面の左から順に、移動ノードMN,MN,・・・,MNと、固定ノードFN,FN,FN,FNと、測位サーバ10と、UEとでそれぞれ実行される処理が示されている。
本処理が開始されると、移動ノードMNからブロードキャストによりビーコン信号が送信される(ステップS1)。ビーコン信号は固定ノードFN〜FN及びUEにより受信される(ステップS2、S3)。測位サーバ10の通信部11は、固定ノードFN〜FNのそれぞれが受信したビーコン信号のRSSI情報と移動ノードMNのID情報とを受信する(ステップS5)。
UEは、受信したビーコン信号のRSSI情報と移動ノードMNのID情報とを測位サーバ10に送信する(ステップS4)。測位サーバ10は、UEから送信されたRSSI情報とID情報とを受信する(ステップS5)。
次に、測位サーバ10は、すべての移動ノードMNの位置算出処理を実行する(ステップS10)。移動ノードMNの位置算出処理については、図8及び図9を用いて後程説明する。次に、測位サーバ10は、1次フィルタ処理を実行する(ステップS20)。これにより、UEから所定距離内の移動ノードMNが選択され、残りの移動ノードMNは除去される。1次フィルタ処理については、図10を用いて移動ノードMNの位置算出処理の後に説明する。
次に、測位サーバ10は、2次フィルタ処理を実行する(ステップS30)。これにより、1次フィルタにより選択された移動ノードMNのうち、UEからの距離が概ね同一の4〜8の移動ノードMNが選択される。2次フィルタ処理については、図11を用いて1次フィルタ処理の後に説明する。
次に、測位サーバ10は、3次フィルタ処理を実行する(ステップS40)。これにより、2次フィルタにより選択された移動ノードMNのうち、UEを中心として隣接する移動ノードMNの方角が概ね等角度になる3以上の移動ノードMNが選択される。3次フィルタ処理については、図12を用いて2次フィルタ処理の後に説明する。
次に、測位サーバ10は、1次〜3次フィルタを通過した移動ノードMNの位置情報をUEに送信する(ステップS6)。UEは、測位サーバ10から送信された移動ノードMNの位置情報を受信する(ステップS7)。UEは、受信した移動ノードMNの位置情報に基づき、三辺測量などを使い自UEの位置推定処理を実行し(ステップS50)、本処理を一旦終了する。本処理は、所定時間毎に繰り返し行われる。
[移動ノードの位置算出処理]
次に、図7のS10で呼び出される、本実施形態に係る移動ノードの位置算出処理について図8及び図9を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る移動ノードの位置算出処理の一例を示すフローチャートである。図9は、本実施形態に係る移動ノードの位置算出を説明するための図である。
図8の移動ノードMNの位置算出処理では、まず、移動ノード位置算出部13は、固定ノード情報テーブル121に記録された固定ノードFN〜FNのそれぞれの設置場所を示す座標情報を取得する(ステップS11)。本実施形態では、固定ノードFN〜FNの座標は、2次元絶対座標(x、y)で、i=1〜4である。座標のx、yの各要素の単位は、m(メートル)である。
次に、移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FNにおいてそれぞれ受信したすべての移動ノードMN〜MNのRSSIベクトルを取得する(ステップS12)。RSSIベクトルの成分は、各移動ノードMN〜MNのRSSI(S〜S)である。
次に、移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FNのそれぞれについて、取得したRSSI情報を半径(radius)ベクトルに変換する(ステップS13)。例えば、固定ノードFN〜FNのそれぞれにおける半径ベクトルの要素は、(ri1、ri2、ri3、・・・、rin)で、その要素の数は、移動ノードMNの数nに等しい。半径ベクトルの各要素の単位は、m(メートル)である。
次に、移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FNのそれぞれから、移動ノードMN(j=1〜n)毎に半径rij(i=1〜4、j=1〜n)の円を描く(ステップS14)。移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FNのの数だけ描かれた円の交点を移動ノードMNの座標情報とする(ステップS15)
以上により、移動ノードMN(j=1〜n)のそれぞれの位置が算出される。図9には、固定ノードFN〜FNのそれぞれを中心点にして、半径r1j、r2j、r3j、r4jの円が描かれている。その4つの円の交点の座標(x,y)が、移動ノード位置算出部13により算出された移動ノードMNの位置の一例である。移動ノードMNの位置の一例を示す座標(x,y)の各要素の単位は、m(メートル)である。
[1次フィルタ処理]
次に、本実施形態に係る1次フィルタ処理について、図10を参照して説明する。図7のS20で本処理が呼び出されると、1次フィルタ処理部14は、閾値Sthを設定する(ステップS21)。閾値Sthは、例えば、−60dBmに設定されてもよい。−60dBmは、UEから5m程度離れたノードのRSSIの強度に相当する。なお、閾値Sthは、図10の1次フィルタ処理を実行する度に設定してもよいし、1次フィルタ処理の最初に一度だけ設定するようにしてもよい。
次に、1次フィルタ処理部14は、固定ノードFNのカウンタiを「0」にリセットする(ステップS22)。次に、1次フィルタ処理部14は、UEで観測された全移動ノード数nと、各移動ノード(MN〜MN)のRSSIベクトルとを取得する(ステップS23)。RSSIベクトルの成分は、各移動ノード(MN〜MN)のRSSI(S〜S)である。
次に、1次フィルタ処理部14は、固定ノードFNのカウンタiを「1」インクリメントする(ステップS24)。次に、1次フィルタ処理部14は、RSSI(S)が閾値Sth以上か否かを判定する(ステップS25)。1次フィルタ処理部14は、RSSI(S)が閾値Sth以上と判定した場合、フラグFに「1」を代入し(ステップS26)、RSSI(S)が閾値Sth未満と判定した場合、フラグFに「0」を代入する(ステップS27)。フラグFは、RSSI(S)を1次フィルタにより除去する場合には、「0」に設定され、1次フィルタを通過させる場合には、フラグFに「1」が設定され、1次フィルタを通過させない場合には、フラグFに「0」が設定される。これにより、閾値Sthに対応する図3に示す円Cよりも外側に位置する移動ノードMNのフラグFは「0」に設定されているため、1次フィルタを通過しなかった移動ノードMNとなり、円C内の移動ノードMNのフラグFは「1」に設定されているため、は、1次フィルタを通過した移動ビーコン装置MNとなる。
図10に戻り、次に、1次フィルタ処理部14は、カウンタiが全移動ノード数n以下か否かを判定する(ステップS28)。1次フィルタ処理部14は、カウンタiが全移動ノード数n以下であると判定した場合、ステップS24に戻り、カウンタiを「1」加算して(ステップS24)、ステップS25〜S28の処理を繰り返す。ステップS28において、カウンタiが全移動ノード数nよりも大きいと判定された場合、記録部12は、フラグFが「1」の移動ノードMNのRSSI(S)のすべてを記録し(ステップS29)、本処理を終了する。
以上に説明した1次フィルタ処理によって、UEから所定の距離内の移動ノードのRSSI情報のみがUEの測位に使用される情報として測位サーバ10に記録される。これにより、UEの位置の推定に使用される移動ノード数を減らすことができる。これにより、処理の負荷を軽減し、消費電力を低減させることができる。
[2次フィルタ処理]
次に、本実施形態に係る2次フィルタ処理について図11を参照して説明する。本処理は、図10の1次フィルタ処理の終了後に実行される。図7のS30で本処理が呼び出されると、2次フィルタ処理部15は、固定ノードFNのカウンタiと、移動ノードMNのカウンタjとを「0」にリセットする(ステップS31)。次に、2次フィルタ処理部15は、各固定ノードFN〜FNのそれぞれで観測された移動ノードMN〜MNのRSSIベクトルを取得する(ステップS32)。RSSIベクトルの成分は、Si1、Si2、Si3、・・・、Sij、・・・、Sinであり、単位はdBmである。
次に、2次フィルタ処理部15は、固定ノードFNのカウンタiを「1」インクリメントし(ステップS33)、移動ノードMNのカウンタjを「1」インクリメントする(ステップS34)。
次に、2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以上か否かを判定する(ステップS35)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以上であると判定した場合、最大値格納変数HSijに記録されたフラグをすべてリセットする(ステップS36)。次に、2次フィルタ処理部15は、最大値格納変数HSijに最大値フラグ1を格納する(ステップS37)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)未満であると判定した場合、そのままステップS38に進む。
次に、2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以下か否かを判定する(ステップS35)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以下であると判定した場合、最小値格納変数LSijに記録されたフラグをすべてリセットし(ステップS39)、最小値格納変数LSijに最小値フラグ1を格納する(ステップS40)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)より大きいと判定した場合、そのままステップS41に進む。
次に、2次フィルタ処理部15は、移動ノードのカウンタjがn以下であるか否かを判定する(ステップS41)。2次フィルタ処理部15は、移動ノードのカウンタjがn以下であると判定した場合、ステップS34に戻り、移動ノードのカウンタjを「1」インクリメントし、ステップS35〜S41の処理を繰り返す(移動ノードのループ)。
ステップS41において、2次フィルタ処理部15は、移動ノードのカウンタjがnよりも大きいと判定した場合、固定ノードのカウンタiが4以下であるか否かを判定する(ステップS42)。2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiが4以下であると判定した場合、ステップS33に戻る。
ステップS33において、2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiを「1」インクリメントし、ステップS34〜S42の処理を繰り返す。ステップS42において、2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiが4よりも大きいと判定するまでステップS33〜S42の処理を繰り返す(固定ノードのループ)。2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiが4よりも大きいと判定したとき、ステップS44に進み、記録部12は、各固定ノードFN〜FNのそれぞれの最大値格納変数HSijと、最小値格納変数LSijとを記録し、本処理を終了する。
以上に説明した2次フィルタ処理では、各固定ノードFNで観測された最大と最小のRSSIを持つ移動ノードMNのインデックスjを記録する。jは最大で8種類、最小で2種類となる。2次フィルタ処理部15は、上記で記録されたインデックスjを持つ移動ノードを2次フィルタの出力として残し、それ以外の移動ノードは、フィルタリングにより除去する。
例えば、図3の例では、円C内の移動ノードMNのうち、UEからほぼ等距離に位置する移動ノードMNが2次フィルタを通過し、それ以外の移動ノードMNは2次フィルタを通過しない。つまり、「1」が設定された最大値格納変数HSijと最小値格納変数LSijとのインデックスjの移動ノードMNが1次フィルタ及び2次フィルタを通過した移動ノードとなる。
[3次フィルタ処理]
次に、本実施形態に係る3次フィルタ処理について図12を参照して説明する。本処理は、図10の2次フィルタ処理の終了後に実行される。図7のS40で本処理が呼び出されると、3次フィルタ処理部16は、1次フィルタ及び2次フィルタを通過したすべての最大値格納変数HSij及び最小値格納変数LSijに対応する移動ノードMNijのRSSIベクトル(i,j)の数を取得する(ステップS51)。
次に、3次フィルタ処理部16は、最大値格納変数HSij及び最小値格納変数LSijに対応する移動ノードMNijのRSSIベクトル(i,j)のうち、ユニークなRSSIベクトル(i,j)の数を抽出する(ステップS52)。
ここで、ユニークなRSSIベクトル(i,j)の一例としては、図3に示す円Cの円周上の移動ビーコン装置MN〜MNが挙げられる。ユニークなRSSIベクトル(i,j)の他の例としては、固定ノードFN〜FNのそれぞれに最も近い移動ノードのRSSIベクトルが挙げられる。
次に、3次フィルタ処理部16は、抽出したRSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であるか否かを判定する(ステップS53)。3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が4以下であると判定した場合、本処理を終了する。
ステップS53において、3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であると判定した場合、1次フィルタ及び2次フィルタを通過した。残りのすべての最大値格納変数HSijと最小値格納変数LSijとが記憶された移動ビーコン装置MNijの座標(xij,yij)を取得する(ステップS54)。
次に、3次フィルタ処理部16は、一の移動ビーコン装置MNijと他のすべての移動ビーコン装置MNijとの座標の相互相関値を算出する(ステップS55)。次に、3次フィルタ処理部16は、最も高い相互相関値を持つ移動ビーコン装置MNijの座標を削除する(ステップS56)。次に、3次フィルタ処理部16は、削除後のRSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であるか否かを判定する(ステップS57)。3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であると判定した場合、ステップS54に戻り、RSSIベクトル(i,j)の合計数が4以下になるまで、ステップS54〜S57の処理を繰り返す。ステップS57において、3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が4以下であると判定した場合、本処理を終了する。
以上に説明した3次フィルタ処理によって、例えば、図3の例では、ユニークなRSSIベクトル(i,j)の一例として図3に示す円Cの円周上の移動ビーコン装置MN〜MNが挙げられる。そのうち、3次フィルタ処理部16は、UEから見た方位が近い移動ビーコン装置MNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ノードMNを選別する。例えば、図3では、移動ノードMNに対して最も高い相互相関値を持つ移動ノードMN、MNが除去され、移動ノードMNに対して最も高い相互相関値を持つ移動ノードMNが排除される。
これにより、隣接する移動ノードMNとUEとの角度θ〜θが概ね90℃の等角度で配置された移動ノードMN、MN、MN、MNが3次フィルタを通過し、それ以外の移動ノードMN、MN、MNは3次フィルタを通過しない。
以上のようにして選択された移動ノードMN、MN、MN、MNのRSSI情報は、UEに通知される。UEは、通知された移動ノードMN、MN、MN、MNのRSSI情報から、三辺測量などを使いUEの位置推定を行う。RSSI情報から各ノード間の距離を推定する方法は自由空間の距離減衰の法則を使うことができる。
以上、本実施形態に係る1次〜3次フィルタ処理によれば、測位対象のUEの周囲に多数の移動ビーコン装置MNが存在する環境において、UEの位置の算出に利用する移動ビーコン装置MNの数を減らすことができる。これにより、UEにおいて位置を推定する処理の負荷を軽減することで、処理時間を短縮し、消費電力を低減すできる。
以上、無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを上記実施形態により説明したが、本発明に係る無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムは上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。また、上記実施形態及び変形例が複数存在する場合、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
例えば、図7のステップS20において呼び出される第1フィルタ処理(図8)を実行せずに、図7のステップS30において呼び出される第2フィルタ処理(図11)を実行してもよい。つまり、第1フィルタ処理は、実行されることが好ましいが、必ずしも実行しなくてもよい。
また、第2フィルタ処理を実行した後に、図7のステップS40において呼び出される第3フィルタ処理(図12)を必ずしも実行しなくてもよい。つまり、第3フィルタ処理は、実行されることが好ましいが、必ずしも実行しなくてもよい。
第2フィルタ処理を実行することで、複数の移動ノードの位置情報に基づき、UEから見て隣接する移動ノードが、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ノードが選択される。これにより、UEから見た方位が近い移動ノードを排除し、できるだけUEを取り囲む少数の移動ノードを使用してUEの測位のための計算を行うことができる。これにより、UEの位置を正確に推定することができる。また、第2フィルタ処理により選択されたUEを取り囲む移動ノード以外の移動ノードを除去することにより、UEにおいて位置を推定する処理の負荷を軽減し、処理時間の短縮及び消費電力を低減を図ることができる。
さらに、第1フィルタ処理及び第3フィルタ処理により、UEにおいて位置を推定する際に使用する移動ノード数を更に少なくすることで、処理の負荷を軽減し、処理時間の短縮及び消費電力の低減を図ることができる。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
測位対象の端末周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信する通信部と、
受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出する位置算出部と、
算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去するフィルタ処理部とを有する、
無線測位のための情報処理装置。
(付記2)
前記フィルタ処理部は、前記測位対象の端末から所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去し、
前記所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
付記1に記載の無線測位のための情報処理装置。
(付記3)
前記フィルタ処理部は、前記N個の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から概ね等距離にある移動ビーコン装置以外の移動ビーコン装置を除去する、
付記1又は2に記載の無線測位のための情報処理装置。
(付記4)
測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信し、
受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出し、
算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
処理をコンピュータが実行する無線測位のための情報処理方法。
(付記5)
前記測位対象の端末から所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去し、
前記所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
付記4に記載の無線測位のための情報処理方法。
(付記6)
前記N個の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から概ね等距離にある移動ビーコン装置以外の移動ビーコン装置を除去する、
付記4又は5に記載の無線測位のための情報処理方法。
(付記7)
測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信し、
受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出し、
算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
処理をコンピュータに実行させるための無線測位のための情報処理プログラム。
(付記8)
前記測位対象の端末から所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去し、
前記所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
付記7に記載の無線測位のための情報処理プログラム。
(付記9)
前記N個の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から概ね等距離にある移動ビーコン装置以外の移動ビーコン装置を除去する、
付記7又は8に記載の無線測位のための情報処理プログラム。
10 測位サーバ
11 通信部
12 記録部
13 移動ノード位置算出部
14 1次フィルタ処理部
15 2次フィルタ処理部
16 3次フィルタ処理部
17 位置通知部
121 固定ノード情報テーブル
MN 移動ノード
FN 固定ノード
UE 端末
本発明は、無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
送信源の機器が一定の出力で送信した電波の受信電界強度情報(Received Signal Strength Indicator;以下、「RSSI」という。)と、その機器の設置場所(位置情報)とを利用して、携帯電話などに代表されるユーザ端末(User Equipment;以下、「UE」という。)等の移動する装置の位置情報を推測する無線ビーコン技術がある。
この技術では、RSSIが送信源からの距離に応じて一定の比率で減衰する性質を利用して、UEと送信源の機器との間の距離を算出することでUEのその時点の位置を推定する。
例えば、図1に示すように、送信源の機器に固定の無線ビーコン装置FNを使用する場合、無線ビーコン装置FNは、Bluetooth(登録商標) Low Energy(以下、「BLE」という。)のアドバタイズ信号をビーコン信号として利用し、ビーコン信号のRSSI情報、ビーコン信号に含まれる無線ビーコン装置FNの識別情報(以下、「ID情報」という。)及び無線ビーコン装置FNの設置位置情報を使用して、無線ビーコン装置FNとUEとの間の距離を算出する。無線ビーコン装置FNの設置位置情報からUEの位置の特定が可能である。更に、UEが、複数の無線ビーコン装置FNのビーコン信号を受信可能な場合、3辺測量法などを利用して、より高精度にUEの位置情報を算出することができる。
一方、移動する無線ビーコン装置を利用してUEの位置を推定する無線ビーコン技術がある。この技術では、例えば、図2に示すように、移動する無線ビーコン装置MN〜MNの位置を他の手段、例えば位置が既知の移動しない固定の無線ビーコン装置FN、FNを利用するなどの方法により検出する。これにより、移動する無線ビーコン装置MN〜MNを固定している無線ビーコン装置とみなす。そうすることによって、UEは、位置が既知である移動するビーコン装置MN〜MNが送信したビーコン信号のRSSI情報を利用して自端末の位置情報を推測することができる。
便宜上、本明細書では、前者形態で使用される固定の無線ビーコン装置を「固定ビーコン装置」又は「固定ノード」といい、後者形態で使用される移動の無線ビーコン装置を「移動ビーコン装置」又は「移動ノード」という。いずれも、原則、ビーコン信号を受信したUEが、自端末の位置の算出を行うものである。
以上に説明した複数の固定ノードと複数の移動ノードとが混在する環境では、UEの位置を推定するために多くの固定ノードとUEとの間の距離、及び固定ノードと移動ノードとUEとの間の距離を算出する必要がある。更にそのようにして算出した距離情報を利用してUEの位置情報を算出するが、このような方式ではノード数(ビーコン数)が多くなると計算量が増加してしまい、処理の負荷が高くなり、消費電力が高くなってUEの処理能力を超えてしまう。
これに対して、移動ノードのうち、その時点において実際には移動していないノード(つまり、移動可能だが一時的に停止しているノード)のビーコン信号だけを使い、UEの位置を算出する方式が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
上記技術によれば、利用するビーコン信号の数を減らすことで処理時間を短縮し、消費電力を低減できる。また、固定ノード及び静止状態にある移動ノードのみを利用することができる。更に、移動ノードが静止状態にあるか否かは、当該ビーコン信号と固定ノード又は静止した移動ノードとの間の距離情報の変化を観測することで検出可能である。
情報処理学会(IPSJ)第72回全国大会 3ZD−2、2010年、樋口他
特許第5792412号公報 特開2005−099018号公報 特表2014−502339号公報
しかしながら、上記の従来技術では、例えば全ての移動するビーコンが静止していた場合などにUEの位置推定のために利用するビーコンを適切に選別することができない。このため、UEの消費電力が増大し、UEの処理能力を超えてしまい、位置を正確に推定することが困難になる。
そこで、一側面では、本発明は、消費電力を低減しながらUEの位置を正確に推定することを目的とする。
一つの案では、測位対象の端末(UE)の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信する通信部と、受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出する位置算出部と、算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去するフィルタ処理部とを有する、無線測位のための情報処理装置が提供される。
一側面によれば、消費電力を低減しながらUEの位置を正確に推定することができる。
固定ビーコン装置を用いたUEの測位の一例を示す図。 移動ビーコン装置を用いたUEの測位の一例を示す図。 一実施形態に係るUEの測位について説明するための図。 一実施形態に係る測位サーバの機能構成の一例を示す図。 一実施形態に係る固定ノード情報テーブルの一例を示す図。 一実施形態に係る測位サーバのハードウェア構成の一例を示す図。 一実施形態に係るUEの位置推定処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る移動ノードの位置算出処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る移動ノードの位置算出を説明するための図。 一実施形態に係る1次フィルタ処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る2次フィルタ処理の一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る3次フィルタ処理の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[位置推定の概要]
まず、本発明の一実施形態に係る位置推定の概要について、図3を参照しながら説明する。図3は、一実施形態に係る位置推定の概要を説明するための図である。図3では、複数段階のフィルタリングによってUEの位置推定のために利用する移動ノードを決定している。図3では、測位サーバ10が、受信局として機能する固定ノードFN〜FNが受信した情報と、UEが受信した情報とを集約し、UEの位置を推定する。以下では、固定ノードFN〜FNを総称して、「固定ノードFN」ともいう。また、移動ノードMN〜MNを総称して、「移動ノードMN」ともいう。なお、本実施形態では、固定ノードFN〜FNは4台設置されているが、固定ノードの数はこれに限らず、1台以上であればよい。移動ノードMNも同様に、移動ノードMN〜MNの数を示すnは1以上の整数であればよい。
UEで観測されるビーコン信号は、ビーコン信号を送信したノードのID情報及びRSSI情報を持つ。本実施形態の1次フィルタでは、UEから一定距離内に位置する移動ノードMNを選別する。選別にはUEで観測されるRSSIを利用する。予め一定距離内に移動ノードMNが位置した場合のRSSIの強度を調査しておくことでこの選別が可能になる。図3では、UEが、所定以上の強度を有するRSSIのビーコン信号を受信した場合、UEから一定距離内に位置する移動ノードMNであると選別する。これにより、例えば図3のUEから一定距離の円Cの外の移動ノードMNは、1次フィルタを通過しなかった移動ノードMNであり、UEの位置推定には使用しない。
次に、2次フィルタでは、1次フィルタを通過した移動ノードMNを更に別のフィルタリングにより絞り込む。2次フィルタでは、UEから見た方位が近い移動ノードMNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ノードMNを選別する。
このようにして1次フィルタと2次フィルタとを通過した移動ノードMN(静止中)を使い、UEの位置を推定することで、UEの位置推定時の処理負荷を軽減し、消費電力を低減できる。なお、1次フィルタを使用せず、2次フィルタ単体のフィルタリングによっても、上記効果と同様の効果が期待できる。
さらに、図3では、1次フィルタと2次フィルタとを通過した移動ノードMN〜MNを更に3次フィルタのフィルタリングにより絞り込む。3次フィルタでは、例えば、UEから概ね等角度離れた、3以上の移動ノードMN(ただし、3以上)を選別する。例えば、図3では、UEから概ね等角度(つまり、θ、θ、θ及びθが概ね等角度)に配置された移動ビーコン装置MN〜MNが選別されている。
このようにして1次フィルタ〜3次フィルタを通過した移動ノードMNを使い、UEの位置を推定することで、さらにUEの位置推定時の処理負荷を軽減し、さらに消費電力を低減できる。
なお、本実施形態では、ビーコン信号のRSSIに基づき、移動ノードMNのフィルタリングを行うが、本実施形態に係るUEの位置推定では、固定ノードと移動ノードとの相対位置は、RSSIに限らず、ビーコン信号の到来時間や信号電波到来角を使用することができる。
上記の移動ノードの位置算出処理やフィルタリング処理は、測位サーバ10によって行われる。測位サーバ10は、固定ノードFN〜FNと接続され、固定ノードFN〜FNが検出したRSSI情報と、UEが検出したRSSI情報とを集約し、RSSI情報に基づき移動ノードMNのフィルタリングを行う。以下では、測位サーバ10の機能構成の一例について図4を参照しながら説明する。測位サーバ10は、無線測位のための情報処理装置の一例である。測位サーバ10は、クラウド上のサーバであってもよい。
[機能構成]
測位サーバ10は、通信部11、記録部12、移動ノード位置算出部13、1次フィルタ処理部14、2次フィルタ処理部15、3次フィルタ処理部16及び位置通知部17を有する。
通信部11は、固定ノードFNが移動ノードMNやUEから受信したビーコン信号のRSSI情報と、UEが移動ノードMNから受信したビーコン信号のRSSI情報とを検出する。
記録部12は、固定ノード情報テーブル121を記録する。記録部12は、各種データ及び各種プログラムを記録する。固定ノード情報テーブル121は、固定ビーコン装置FN(以下、「固定ノード」ともいう。)の位置を記録する。図5は、固定ノード情報テーブル121の一例である。固定ノード情報テーブル121は、固定ノード12a(固定ビーコン装置FN)毎の座標情報121bを有する。
移動ノード位置算出部13は、固定ノードFNから受信したRSSI情報と固定ノード情報テーブル121に記録された固定ノード121aの座標情報121bとから、各移動ノードMNの位置を算出する。
1次フィルタ処理部14は、算出した複数の移動ノードMNのうち、測位対象のUEとの距離が所定の距離内にある複数の移動ノードMN以外の複数の移動ノードMNを除去する。例えば、UEで観測されるRSSI(S)≧Sth[dBm]となる移動ノードを1次フィルタの出力として残す。閾値Sthは事前に予備実験などで決定しておく。この結果、図3の例では、UEを中心とした所定の円Cの内に位置する移動ノードが残り、円Cの外に位置する移動ノードは、フィルタリングにより除去される。つまり、所定の距離外の移動ノードMNはフィルタリングされ、UEの位置推定には用いない。
2次フィルタ処理部15は、1次フィルタを通過した移動ノードMNを更に2次フィルタにより絞り込む。つまり、2次フィルタ処理部15は、UEから見た方位が近い移動ノードMNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ノードMNを選別する。図3に示す例では、2次フィルタ処理の結果、例えば、UEから概ね一定距離Cだけ離れた移動ノードMN〜MNが選別される。
つまり、2次フィルタ処理部15は、各固定ノードで観測されるビーコン信号のRSSI情報により所定の移動ノードMNのRSSI情報のみ通過させる。はじめに近接する位置関係にある4基の固定ノードFN(1≦i≦4)を決定する。各固定ノードFNで各移動ノードMN(1≦j≦m)のRSSIを観測する。各固定ノードFNで観測された最大と最小のRSSIを持つ移動ノードMNのインデックスjを記録する。jは最大で8種類、最小で種類となる。2次フィルタ処理部15は、上記で記録されたインデックスjを持つ移動ノードを2次フィルタの出力として残し、それ以外の移動ノードは、フィルタリングにより除去する。
3次フィルタ処理部16は、1次フィルタ及び2次フィルタを通過した移動ビーコン装置MNを更に3次フィルタにより絞り込む。つまり、3次フィルタ処理部16は、UEから見た方位が近い移動ビーコン装置MNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ビーコン装置MNを選別する。例えば、図3では、移動ノードMNに対してUEから見た方位が近い移動ノードMN、MNが除去され、移動ノードMNに対してUEから見た方位が近い移動ノードMNが排除される。
この結果、3次フィルタでは、移動ノードMN〜MNのうち、UEから概ね等角度にある移動ノード以外の移動ノードが除去される。例えば、図3では、UEから概ね等角度(つまり、θ、θ、θ及びθが概ね等角度)及び円Cの円周上に等距離に配置された移動ノードMN〜MNが選別される。
位置通知部17は、選別された移動ノードMN〜MNから受信したRSSI情報及び移動ノードMN〜MNの位置情報を端末UEに通知する。UEは、通知された移動ノードMN〜MNのRSSI情報及び位置情報に基づき、UEと各移動ノードMN〜MNとの間の距離を推定し、三辺測量などを使いUEの位置推定を行う。RSSI情報から各ノード間の距離を推定する方法は自由空間の距離減衰の法則を使う。
[ハードウェア構成]
次に、本実施形態に係る測位サーバ10のハードウェア構成について、図6を参照して説明する。測位サーバ10は、入力装置101、表示装置102、外部I/F103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、通信I/F107、及びHDD(Hard Disk Drive)108などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
入力装置101は、キーボードやマウスなどを含み、測位サーバ10に情報を入力するために用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどを含み、各種の処理結果を表示する。通信I/F107は、測位サーバ10をネットワークに接続するインターフェースである。これにより、測位サーバ10は、通信I/F107を介して、固定ノードFN及びUEと信号の送受信を行うことができる。
HDD108は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、測位サーバ10の全体を制御する基本ソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアがある。例えば、HDD108には、各種のデータベースやプログラム等が格納されてもよい。
外部I/F103は、外部装置とのインターフェースである。外部装置には、記録媒体103aなどがある。これにより、測位サーバ10は、外部I/F103を介して記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体103aには、CD(Compact Disc)、及びDVD(Digital Versatile Disc)、ならびに、SDメモリカード(SD Memory card)やUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等がある。
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、ネットワーク設定等のプログラム及びデータが格納されている。RAM104は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、上記記憶装置(例えば「HDD108」や「ROM105」など)から、プログラムやデータをRAM104上に読み出し、処理を実行することで、装置全体の制御や搭載機能を実現する演算装置である。
かかる構成により、本実施形態に係る測位サーバ10では、CPU106が、ROM105やHDD108内に格納されたデータ及び情報処理プログラムを用いてUEの位置推定のための移動ノードMNのフィルタリングに関する情報処理を実行する。UEの位置推定のための情報処理には、移動ノードの位置算出処理、1次フィルタ処理、2次フィルタ処理、3次フィルタ処理が含まれる。
なお、固定ノード情報テーブル121に記憶された情報は、RAM104、HDD108、又はネットワークを介して測位サーバ10に接続されるクラウド上のサーバ等に格納され得る。
また、図4は機能に着目したブロック図を描いており、これらの機能ブロックで示した各部は、ハードウェアのみ、ソフトウエアのみ、またはハードウェアとソフトウエアとの組合せによって実現することができる。
[全体処理]
次に、本実施形態に係るUEの位置推定の全体処理について、図7を参照して説明する。図7には、紙面の左から順に、移動ノードMN,MN,・・・,MNと、固定ノードFN,FN,FN,FNと、測位サーバ10と、UEとでそれぞれ実行される処理が示されている。
本処理が開始されると、移動ノードMNからブロードキャストによりビーコン信号が送信される(ステップS1)。ビーコン信号は固定ノードFN〜FN及びUEにより受信される(ステップS2、S3)。測位サーバ10の通信部11は、固定ノードFN〜FNのそれぞれが受信したビーコン信号のRSSI情報と移動ノードMNのID情報とを受信する(ステップS5)。
UEは、受信したビーコン信号のRSSI情報と移動ノードMNのID情報とを測位サーバ10に送信する(ステップS4)。測位サーバ10は、UEから送信されたRSSI情報とID情報とを受信する(ステップS5)。
次に、測位サーバ10は、すべての移動ノードMNの位置算出処理を実行する(ステップS10)。移動ノードMNの位置算出処理については、図8及び図9を用いて後程説明する。次に、測位サーバ10は、1次フィルタ処理を実行する(ステップS20)。これにより、UEから所定距離内の移動ノードMNが選択され、残りの移動ノードMNは除去される。1次フィルタ処理については、図10を用いて移動ノードMNの位置算出処理の後に説明する。
次に、測位サーバ10は、2次フィルタ処理を実行する(ステップS30)。これにより、1次フィルタにより選択された移動ノードMNのうち、UEからの距離が概ね同一の〜8の移動ノードMNが選択される。2次フィルタ処理については、図11を用いて1次フィルタ処理の後に説明する。
次に、測位サーバ10は、3次フィルタ処理を実行する(ステップS40)。これにより、2次フィルタにより選択された移動ノードMNのうち、UEを中心として隣接する移動ノードMNの方角が概ね等角度になる3以上の移動ノードMNが選択される。3次フィルタ処理については、図12を用いて2次フィルタ処理の後に説明する。
次に、測位サーバ10は、1次〜3次フィルタを通過した移動ノードMNの位置情報をUEに送信する(ステップS6)。UEは、測位サーバ10から送信された移動ノードMNの位置情報を受信する(ステップS7)。UEは、受信した移動ノードMNの位置情報に基づき、三辺測量などを使い自UEの位置推定処理を実行し(ステップS50)、本処理を一旦終了する。本処理は、所定時間毎に繰り返し行われる。
[移動ノードの位置算出処理]
次に、図7のS10で呼び出される、本実施形態に係る移動ノードの位置算出処理について図8及び図9を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る移動ノードの位置算出処理の一例を示すフローチャートである。図9は、本実施形態に係る移動ノードの位置算出を説明するための図である。
図8の移動ノードMNの位置算出処理では、まず、移動ノード位置算出部13は、固定ノード情報テーブル121に記録された固定ノードFN〜FNのそれぞれの設置場所を示す座標情報を取得する(ステップS11)。本実施形態では、固定ノードFN〜FNの座標は、2次元絶対座標(x、y)で、i=1〜4である。座標のx、yの各要素の単位は、m(メートル)である。
次に、移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FNにおいてそれぞれ受信したすべての移動ノードMN〜MNのRSSIベクトルを取得する(ステップS12)。RSSIベクトルの成分は、各移動ノードMN〜MNのRSSI(S〜S)である。
次に、移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FNのそれぞれについて、取得したRSSI情報を半径(radius)ベクトルに変換する(ステップS13)。例えば、固定ノードFN〜FNのそれぞれにおける半径ベクトルの要素は、(ri1、ri2、ri3、・・・、rin)で、その要素の数は、移動ノードMNの数nに等しい。半径ベクトルの各要素の単位は、m(メートル)である。
次に、移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FNのそれぞれから、移動ノードMN(j=1〜n)毎に半径rij(i=1〜4、j=1〜n)の円を描く(ステップS14)。移動ノード位置算出部13は、固定ノードFN〜FN 数だけ描かれた円の交点を移動ノードMNの座標情報とする(ステップS15)
以上により、移動ノードMN(j=1〜n)のそれぞれの位置が算出される。図9には、固定ノードFN〜FNのそれぞれを中心点にして、半径r1j、r2j、r3j、r4jの円が描かれている。その4つの円の交点の座標(x,y)が、移動ノード位置算出部13により算出された移動ノードMNの位置の一例である。移動ノードMNの位置の一例を示す座標(x,y)の各要素の単位は、m(メートル)である。
[1次フィルタ処理]
次に、本実施形態に係る1次フィルタ処理について、図10を参照して説明する。図7のS20で本処理が呼び出されると、1次フィルタ処理部14は、閾値Sthを設定する(ステップS21)。閾値Sthは、例えば、−60dBmに設定されてもよい。−60dBmは、UEから5m程度離れたノードのRSSIの強度に相当する。なお、閾値Sthは、図10の1次フィルタ処理を実行する度に設定してもよいし、1次フィルタ処理の最初に一度だけ設定するようにしてもよい。
次に、1次フィルタ処理部14は、固定ノードFNのカウンタiを「0」にリセットする(ステップS22)。次に、1次フィルタ処理部14は、UEで観測された全移動ノード数nと、各移動ノード(MN〜MN)のRSSIベクトルとを取得する(ステップS23)。RSSIベクトルの成分は、各移動ノード(MN〜MN)のRSSI(S〜S)である。
次に、1次フィルタ処理部14は、固定ノードFNのカウンタiを「1」インクリメントする(ステップS24)。次に、1次フィルタ処理部14は、RSSI(S)が閾値Sth以上か否かを判定する(ステップS25)。1次フィルタ処理部14は、RSSI(S)が閾値Sth以上と判定した場合、フラグFに「1」を代入し(ステップS26)、RSSI(S)が閾値Sth未満と判定した場合、フラグFに「0」を代入する(ステップS27)。フラグFは、RSSI(S)を1次フィルタにより除去する場合には、「0」に設定され、1次フィルタを通過させる場合には、フラグFに「1」が設定され、1次フィルタを通過させない場合には、フラグFに「0」が設定される。これにより、閾値Sthに対応する図3に示す円Cよりも外側に位置する移動ノードMNのフラグFは「0」に設定されているため、1次フィルタを通過しなかった移動ノードMNとなり、円C内の移動ノードMNのフラグFは「1」に設定されているため、1次フィルタを通過した移動ビーコン装置MNとなる。
図10に戻り、次に、1次フィルタ処理部14は、カウンタiが全移動ノード数n未満か否かを判定する(ステップS28)。1次フィルタ処理部14は、カウンタiが全移動ノード数n未満であると判定した場合、ステップS24に戻り、カウンタiを「1」加算して(ステップS24)、ステップS25〜S28の処理を繰り返す。ステップS28において、カウンタiが全移動ノード数n未満ではないと判定された場合、記録部12は、フラグFが「1」の移動ノードMNのRSSI(S)のすべてを記録し(ステップS29)、本処理を終了する。
以上に説明した1次フィルタ処理によって、UEから所定の距離内の移動ノードのRSSI情報のみがUEの測位に使用される情報として測位サーバ10に記録される。これにより、UEの位置の推定に使用される移動ノード数を減らすことができる。これにより、処理の負荷を軽減し、消費電力を低減させることができる。
[2次フィルタ処理]
次に、本実施形態に係る2次フィルタ処理について図11を参照して説明する。本処理は、図10の1次フィルタ処理の終了後に実行される。図7のS30で本処理が呼び出されると、2次フィルタ処理部15は、固定ノードFNのカウンタiと、移動ノードMNのカウンタjとを「0」にリセットする(ステップS31)。次に、2次フィルタ処理部15は、各固定ノードFN〜FNのそれぞれで観測された移動ノードMN〜MNのRSSIベクトルを取得する(ステップS32)。RSSIベクトルの成分は、Si1、Si2、Si3、・・・、Sij、・・・、Sinであり、単位はdBmである。
次に、2次フィルタ処理部15は、固定ノードFNのカウンタiを「1」インクリメントし(ステップS33)、移動ノードMNのカウンタjを「1」インクリメントする(ステップS34)。
次に、2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以上か否かを判定する(ステップS35)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以上であると判定した場合、最大値格納変数HSijに記録されたフラグをすべてリセットする(ステップS36)。次に、2次フィルタ処理部15は、最大値格納変数HSijに最大値フラグ1を格納する(ステップS37)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)未満であると判定した場合、そのままステップS38に進む。
次に、2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以下か否かを判定する(ステップS35)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)以下であると判定した場合、最小値格納変数LSijに記録されたフラグをすべてリセットし(ステップS39)、最小値格納変数LSijに最小値フラグ1を格納する(ステップS40)。2次フィルタ処理部15は、RSSI(Sij)がRSSI(Si,j−1)より大きいと判定した場合、そのままステップS41に進む。
次に、2次フィルタ処理部15は、移動ノードのカウンタjがn未満であるか否かを判定する(ステップS41)。2次フィルタ処理部15は、移動ノードのカウンタjがn未満であると判定した場合、ステップS34に戻り、移動ノードのカウンタjを「1」インクリメントし、ステップS35〜S41の処理を繰り返す(移動ノードのループ)。
ステップS41において、2次フィルタ処理部15は、移動ノードのカウンタjがn未満ではないと判定した場合、固定ノードのカウンタiが4未満であるか否かを判定する(ステップS42)。2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiが4未満であると判定した場合、ステップS33に戻る。
ステップS33において、2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiを「1」インクリメントし、ステップS34〜S42の処理を繰り返す。ステップS42において、2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiが4未満ではないと判定するまでステップS33〜S42の処理を繰り返す(固定ノードのループ)。2次フィルタ処理部15は、固定ノードのカウンタiが4未満ではないと判定したとき、ステップS44に進み、記録部12は、各固定ノードFN〜FNのそれぞれの最大値格納変数HSijと、最小値格納変数LSijとを記録し、本処理を終了する。
以上に説明した2次フィルタ処理では、各固定ノードFNで観測された最大と最小のRSSIを持つ移動ノードMNのインデックスjを記録する。jは最大で8種類、最小で種類となる。2次フィルタ処理部15は、上記で記録されたインデックスjを持つ移動ノードを2次フィルタの出力として残し、それ以外の移動ノードは、フィルタリングにより除去する。
例えば、図3の例では、円C内の移動ノードMNのうち、UEからほぼ等距離に位置する移動ノードMNが2次フィルタを通過し、それ以外の移動ノードMNは2次フィルタを通過しない。つまり、「1」が設定された最大値格納変数HSijと最小値格納変数LSijとのインデックスjの移動ノードMNが1次フィルタ及び2次フィルタを通過した移動ノードとなる。
[3次フィルタ処理]
次に、本実施形態に係る3次フィルタ処理について図12を参照して説明する。本処理は、図10の2次フィルタ処理の終了後に実行される。図7のS40で本処理が呼び出されると、3次フィルタ処理部16は、1次フィルタ及び2次フィルタを通過したすべての最大値格納変数HSij及び最小値格納変数LSijに対応する移動ノードMNijのRSSIベクトル(i,j)の数を取得する(ステップS51)。
次に、3次フィルタ処理部16は、最大値格納変数HSij及び最小値格納変数LSijに対応する移動ノードMNijのRSSIベクトル(i,j)のうち、ユニークなRSSIベクトル(i,j)の数を抽出する(ステップS52)。
ここで、ユニークなRSSIベクトル(i,j)の一例としては、図3に示す円Cの円周上の移動ビーコン装置MN〜MNが挙げられる。ユニークなRSSIベクトル(i,j)の他の例としては、固定ノードFN〜FNのそれぞれに最も近い移動ノードのRSSIベクトルが挙げられる。
次に、3次フィルタ処理部16は、抽出したRSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であるか否かを判定する(ステップS53)。3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が4以下であると判定した場合、本処理を終了する。
ステップS53において、3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であると判定した場合、1次フィルタ及び2次フィルタを通過した残りのすべての最大値格納変数HSijと最小値格納変数LSijとが記憶された移動ビーコン装置MNijの座標(xij,yij)を取得する(ステップS54)。
次に、3次フィルタ処理部16は、一の移動ビーコン装置MNijと他のすべての移動ビーコン装置MNijとの座標の相互相関値を算出する(ステップS55)。次に、3次フィルタ処理部16は、最も高い相互相関値を持つ移動ビーコン装置MNijの座標を削除する(ステップS56)。次に、3次フィルタ処理部16は、削除後のRSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であるか否かを判定する(ステップS57)。3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が5以上であると判定した場合、ステップS54に戻り、RSSIベクトル(i,j)の合計数が4以下になるまで、ステップS54〜S57の処理を繰り返す。ステップS57において、3次フィルタ処理部16は、RSSIベクトル(i,j)の合計数が4以下であると判定した場合、本処理を終了する。
以上に説明した3次フィルタ処理によって、例えば、図3の例では、ユニークなRSSIベクトル(i,j)の一例として図3に示す円Cの円周上の移動ビーコン装置MN〜MNが挙げられる。そのうち、3次フィルタ処理部16は、UEから見た方位が近い移動ビーコン装置MNを排除し、できるだけUEを異なる方向から取り囲む複数(ただし、3以上)の移動ノードMNを選別する。例えば、図3では、移動ノードMNに対して最も高い相互相関値を持つ移動ノードMN、MNが除去され、移動ノードMNに対して最も高い相互相関値を持つ移動ノードMNが排除される。
これにより、隣接する移動ノードMNとUEとの角度θ〜θが概ね90°の等角度で配置された移動ノードMN、MN、MN、MNが3次フィルタを通過し、それ以外の移動ノードMN、MN、MNは3次フィルタを通過しない。
以上のようにして選択された移動ノードMN、MN、MN、MNのRSSI情報は、UEに通知される。UEは、通知された移動ノードMN、MN、MN、MNのRSSI情報から、三辺測量などを使いUEの位置推定を行う。RSSI情報から各ノード間の距離を推定する方法は自由空間の距離減衰の法則を使うことができる。
以上、本実施形態に係る1次〜3次フィルタ処理によれば、測位対象のUEの周囲に多数の移動ビーコン装置MNが存在する環境において、UEの位置の算出に利用する移動ビーコン装置MNの数を減らすことができる。これにより、UEにおいて位置を推定する処理の負荷を軽減することで、処理時間を短縮し、消費電力を低減できる。
以上、無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを上記実施形態により説明したが、本発明に係る無線測位のための情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムは上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。また、上記実施形態及び変形例が複数存在する場合、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
例えば、図7のステップS20において呼び出される第1フィルタ処理(図8)を実行せずに、図7のステップS30において呼び出される第2フィルタ処理(図11)を実行してもよい。つまり、第1フィルタ処理は、実行されることが好ましいが、必ずしも実行しなくてもよい。
また、第2フィルタ処理を実行した後に、図7のステップS40において呼び出される第3フィルタ処理(図12)を必ずしも実行しなくてもよい。つまり、第3フィルタ処理は、実行されることが好ましいが、必ずしも実行しなくてもよい。
第2フィルタ処理を実行することで、複数の移動ノードの位置情報に基づき、UEから見て隣接する移動ノードが、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ノードが選択される。これにより、UEから見た方位が近い移動ノードを排除し、できるだけUEを取り囲む少数の移動ノードを使用してUEの測位のための計算を行うことができる。これにより、UEの位置を正確に推定することができる。また、第2フィルタ処理により選択されたUEを取り囲む移動ノード以外の移動ノードを除去することにより、UEにおいて位置を推定する処理の負荷を軽減し、処理時間の短縮及び消費電力低減を図ることができる。
さらに、第1フィルタ処理及び第3フィルタ処理により、UEにおいて位置を推定する際に使用する移動ノード数を更に少なくすることで、処理の負荷を軽減し、処理時間の短縮及び消費電力の低減を図ることができる。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
測位対象の端末周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信する通信部と、
受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出する位置算出部と、
算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去するフィルタ処理部とを有する、
無線測位のための情報処理装置。
(付記2)
前記フィルタ処理部は、前記測位対象の端末から所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去し、
前記所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
付記1に記載の無線測位のための情報処理装置。
(付記3)
前記フィルタ処理部は、前記N個の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から概ね等距離にある移動ビーコン装置以外の移動ビーコン装置を除去する、
付記1又は2に記載の無線測位のための情報処理装置。
(付記4)
測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信し、
受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出し、
算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
処理をコンピュータが実行する無線測位のための情報処理方法。
(付記5)
前記測位対象の端末から所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去し、
前記所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
付記4に記載の無線測位のための情報処理方法。
(付記6)
前記N個の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から概ね等距離にある移動ビーコン装置以外の移動ビーコン装置を除去する、
付記4又は5に記載の無線測位のための情報処理方法。
(付記7)
測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信し、
受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出し、
算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
処理をコンピュータに実行させるための無線測位のための情報処理プログラム。
(付記8)
前記測位対象の端末から所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去し、
前記所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
付記7に記載の無線測位のための情報処理プログラム。
(付記9)
前記N個の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から概ね等距離にある移動ビーコン装置以外の移動ビーコン装置を除去する、
付記7又は8に記載の無線測位のための情報処理プログラム。
10 測位サーバ
11 通信部
12 記録部
13 移動ノード位置算出部
14 1次フィルタ処理部
15 2次フィルタ処理部
16 3次フィルタ処理部
17 位置通知部
121 固定ノード情報テーブル
MN 移動ノード
FN 固定ノード
UE 端末

Claims (5)

  1. 測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信する通信部と、
    受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出する位置算出部と、
    算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去するフィルタ処理部とを有する、
    無線測位のための情報処理装置。
  2. 前記フィルタ処理部は、前記測位対象の端末から所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去し、
    前記所定の距離内にある複数の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
    請求項1に記載の無線測位のための情報処理装置。
  3. 前記フィルタ処理部は、前記N個の移動ビーコン装置のうち、前記測位対象の端末から概ね等距離にある移動ビーコン装置以外の移動ビーコン装置を除去する、
    請求項1又は2に記載の無線測位のための情報処理装置。
  4. 測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信し、
    受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出し、
    算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
    処理をコンピュータが実行する無線測位のための情報処理方法。
  5. 測位対象の端末の周辺の複数のビーコン装置から送信される複数のビーコン信号を受信し、
    受信した前記複数のビーコン信号に基づき、前記複数のビーコン装置に含まれる複数の移動ビーコン装置の位置情報を算出し、
    算出した前記複数の移動ビーコン装置の位置情報に基づき、前記測位対象の端末から見て隣接する移動ビーコン装置が、360°/Nの角度をなす又は前記角度に近づく位置関係にあるN(N≧3)個の移動ビーコン装置以外の前記複数の移動ビーコン装置を除去する、
    処理をコンピュータに実行させるための無線測位のための情報処理プログラム。
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