JP2017166837A - 分析用試料の調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】非鉄金属塊状物からの分析用試料の調整を効率よく安全に行うことができ、且つローコストに得ることが可能な分析用試料の調整方法を提供する。
【解決手段】非鉄金属塊状物、例えば、銅インゴット40をコアドリル3で穿孔することにより分析用試料を円柱状塊としてサンプリングするステップ(S1)と、円柱状塊をプレスすることにより圧壊するステップ(S2)と、得られた圧壊片をさらに破砕するステップ(S3)を含み、さらに所定の粒径で縮分するステップ(S4)を含み構成されたことを特徴とする。

【選択図】 図1

Description

本発明は、分析用試料の調整方法に関し、更に詳しくは、非鉄金属インゴットや非鉄金属板状物等の非鉄金属塊状物から組成分析等のための分析用試料をサンプリングし、さらに分析に適するように調整する分析用試料の調整方法に関する。
非鉄金属の製錬所では様々な非鉄金属が取り扱われており、種々の分析が行われている。非鉄金属の製錬所において製造される非鉄金属製品の組成分析はもちろんのこと、原料の鉱石や、中間で発生する鋳造品である非鉄金属のインゴットや、電解精製によって生成された非鉄金属の板状体製品などの成分分析も必須である。そのため、種々の分析対象物から分析用試料のサンプリングが行われているが、例えば、特許文献1には銅製錬にて使用するリサイクル原料の分析のためのサンプルを採取するサンプリング方法が開示されている。
特に、非鉄金属のインゴットや非鉄金属の板状体製品等の非鉄金属塊状物からの分析用試料のサンプリングは重要な作業となる。分析用試料をサンプリングすべき非鉄金属塊状物からその一部を切り出す必要があるからである。従来の非鉄金属塊状物からの分析用試料のサンプリングは、金工用ドリルを用いて非鉄金属塊状物の表面を削り取り、その切り屑を分析用試料とするのが一般的であった。さらに、得られた分析用試料を分析に適した性状に調整することも必要となる。
特開2008−249437号公報
しかしながら、非鉄金属インゴットの場合は、鋳造の仕方によって部分的なバラつきがあり、特に鋳型に溶湯を流し込んで鋳造する置き注ぎ法による鋳造の場合は、鋳型の深さや鋳造の方向にバラつきが出やすく、表面からのサンプリングだけでは十分でない場合がある。特に、銅製錬においては、近年では廃電子機器類、廃電線等のリサイクル原料が用いられるようになってきており、そのようなリサイクル原料から製造された非鉄金属インゴットは組成が均一ではない場合がある。
また、リサイクル原料は、銅分が多いとはいうものの、他の金属も含まれている。他の金属として典型的なものとしては鉄がある。銅のインゴットの場合、他の金属、例えば、鉄を多く含むと硬度が増す傾向があり、特に鉄品位が10重量%を超えるような場合には一般的な金工用ドリルを用いて銅インゴットの表面からさらに深く切り出すことが困難な場合があり、ドリルの刃を特殊加工にされたものを用いることも必要であった。また、特殊加工された金工用ドリル刃を用いての分析用試料のサンプリングが困難である場合にはアイオンブレーカーを用いて破砕してサンプリングを行っていた。
また、特殊加工されたドリルの刃を使用した場合でも人手による作業を伴うため、穿孔には多大な労力を要し、しかも複数のサンプリングを必要とする場合には作業負担もさらに大きくなる。そのため、必要とする数の分析用試料を確保することは大変な作業となる。加えて、ドリル刃の消耗も激しいため、ドリル刃の購入コストも増大する。さらに銅以外の金属、例えば、Co、Niなどのインゴットは銅インゴットよりも硬度が高く、また、その電解板等からの分析用試料のサンプリングは同様に労力を要する作業となっていた。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、硬度の高い非鉄金属インゴットや非鉄金属の板状体製品などの非鉄金属塊状物から分析用試料のサンプリングを効率よく、安全に行うことができ、且つ分析用試料の調整をローコストに行うことが可能な分析用試料の調整方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、非鉄金属塊状物からサンプリングした分析用試料を分析に供するために調整する分析用試料の調整方法において、前記非鉄金属塊状物をコアドリルで穿孔することにより分析用試料を円柱状塊としてサンプリングするステップと、前記円柱状塊をプレスすることにより圧壊するステップと、得られた圧壊片をさらに破砕するステップとを含み構成されたことを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の分析用試料の調整方法において、前記圧壊片を粉砕した後、さらに所定の粒径で縮分することを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の分析用試料の調整方法において、前記穿孔は、一つの非鉄金属塊状物に対し少なくとも複数箇所で行うことを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の分析用試料の調整方法において、前記プレスによる圧壊は、前記円柱状塊を500kg/cm以上の圧力で加圧することを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の分析用試料の調整方法において、前記圧壊片の粉砕は、粒径が20mm以下となるように粉砕することを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の分析用試料の調整方法において、前記非鉄金属塊状物は、鉄を5〜30重量%含有する銅インゴットであることを特徴とする。
本発明によれば、非鉄金属塊状物をコアドリルで穿孔することにより円柱状塊として分析用試料をサンプリングすることとしたので、非鉄金属塊状物の表面だけではなく内部からもサンプリングすることができ、組成に部分的なバラつきがあった場合でも偏りのない試料の調整を行うことができるという効果がある。
また、本発明によれば、非鉄金属塊状物をコアドリルで穿孔することとしたので分析用試料のサンプリングにおける作業者の労力を大幅に軽減することが可能となるという効果がある。また、ドリルの刃の交換や特殊加工されたドリル刃などを用いる必要がないのでサンプリングのコストを低減することができるという効果がある。
また、本発明によれば、コアドリルの穿孔によって得られた円柱状塊をプレスすることにより圧壊することとしたので、分析用試料を効率良く安全に且つ短時間に得ることができるという効果がある。また、プレスによって圧壊した圧壊片を粉砕することとしたので簡単に分析用試料を分析に適したサイズに調整することができるという効果がある。
本発明に係る分析用試料の調整方法の一実施形態を示すフローチャートである。 分析用試料をサンプリングする装置の一実施形態を示す正面図である。 図2示すサンプリング装置の側面図である。 載置台に付属するクランプ及びその周辺構成の斜視図である。
以下、本発明に係る分析用試料の調整方法について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る分析用試料の調整方法の一実施形態を示すフローチャートである。分析用試料をサンプリングすべき対象となる非鉄金属塊状物としては、例えば、原料の鉱石や、中間で発生する鋳造品である非鉄金属インゴットや、電解精製によって生成された非鉄金属板状体製品などがあるが、ここでは、銅インゴットを例にして説明する。分析用試料のサンプリングの対象となる銅インゴット40はフォークリフト等を用いて分析用試料の採取場所へ搬入され、以後、分析用試料の採取場所において分析用試料のサンプリング作業が実施される。
[分析用試料のサンプリング装置の構成]
ここで、分析用試料のサンプリングを行うために好適なサンプリング装置1の構成について説明する。図2は分析用試料をサンプリングする装置の一実施形態を示す正面図、図3はサンプリング装置の側面図、図4は載置台に付属するクランプ及びその周辺構成を示す斜視図である。
図示されたサンプリング装置1は、概略として、載置台2と、XYテーブル7と、コアドリル3を備えて構成されている。載置台2はサンプリング対象となる銅インゴット40を固定する架台であり、XYテーブル7によって平面方向(XY方向)へ移動可能とされる。銅インゴット40は図示しないフォークリフトのフォークF(図2参照)によって載置台2の上面に載置される。載置台2のほぼ中央上方にはコアドリル3が固定設置(但し、上下方向には移動可)されている。尚、本発明の実施形態においては、コアドリル3を固定とし、載置台2を可動式としている。その理由はコアドリル3を動かすと使用時に穿孔が安定せず、刃こぼれの原因になるためである。したがって、使用時にコアドリル3をしっかりと静止させることができるのであれば、銅インゴット40を固定とし、コアドリル3を移動可能とする構成も可能である。
コアドリル3は、通常のドリルに比べて刃先の耐久性が高く、硬度の大きい金属を穿孔するのに適している。通常のドリルの場合は先端の刃先にかかる力が大きいために摩耗や刃こぼれが生じ易く、特に置き注ぎ法によって鋳造された銅インゴットのような硬さが一様でない金属を通常の金工用ドリルで穿孔すると、柔らかい部分に接触した時に瞬間的に負荷が集中して刃こぼれが生じるので用いることができない。
[載置台2の構成]
載置台2は枠型に形成され、フォークリフト等を用いて銅インゴット40を載置固定する。載置台2は、その下部に配設されたXYテーブル7によってコアドリル3に対して相対移動できるようになっている。また、載置台2には図3及び図4に示すように前部に前側用クランプ15a及び後部に後側用クランプ15bを備えた固定手段が左右の2箇所に設けられている。前側用クランプ15a及び後側用クランプ15bは銅インゴット40を載置台2に固定するためのものでボールネジ14に螺着されている。ボールネジ14は、正ネジと逆ネジを備えた1本のボールネジ14であり、前側用クランプ15a及び後側用クランプ15bがそれぞれ螺着されている。そして、ボールネジ14には作業者Aが操作するクランプ用ハンドル13が取り付けられている。そして、クランプ用ハンドル13を回す方向に応じて一対のクランプ15a,15bが接近または離反するようになっている。尚、本実施形態のように前側用クランプ15aと後側用クランプ15bを同じボールネジ14に配置して連動して動作させるのではなく、それぞれ別々に独立して動作するように構成してもよい。また、クランプ用ハンドル13はロックレバー22の操作によって動作する図示しないロック機構を備え、クランプ15a,15bの移動を防止できるようにしている。さらに、ボールネジ14と平行にガイドシャフト16がクランプ15a,15bを貫通するように設けられており、これによってクランプ用ハンドル13を回した際のクランプ15a,15bの回転を防止することができる。
図4に示すように、前側用クランプ15aと後側用クランプ15bの形状は異なっている。前側用クランプ15aは上部が銅インゴット40側に傾く傾斜を有するのに対し、後側用クランプ15bは銅インゴット40に接する側は垂直になっている。このような形状にすることで、サンプリング終了後に銅インゴット40を載置台2からの取り出す際、前側用クランプ15aの上端が銅インゴット40の側面位置から外側に出さえすれば、後側用クランプ15bが銅インゴット40の側面から十分に離れていない状態にあっても銅インゴット40をフォークリフトによって直ちに取り出すことができるようになり、取り出し作業の待ち時間を短縮することができる。
さらに載置台2の周囲には、図2及び図3に示すように作業者A等が現場を点検する際に利用する点検台4が設けられている。そして、点検台4には作業者A等の落下するのを防止するための手摺り5が設けられている。
[XYテーブル7の構成]
次に、XYテーブル7の構成について説明する。XYテーブル7は、概略として、載置台2を左右方向(X方向)に移動可能とする左右移動用台座18と、前後方向(Y方向)に移動可能とする前後移動用台座19とを備えて構成されている。左右移動用台座18は基台17上に取り付けられており、この基台17上に敷設された前後移動用レール23と、このレール23上を転動する下部車輪10,10とを備え、載置台2に載置された銅インゴット40の左右方向への移動を可能としている。左右移動用台座18には左右移動用ハンドル20が設置されており、この左右移動用ハンドル20の回転方向に応じて左右移動用台座18が左右方向(X方向)に移動する。
また、前後移動用台座19は左右移動用台座18上に設置されると共に、下面には上部車輪11,11が設置されており、左右移動用台座18上に敷設された左右移動用レール24上を転動することで載置台2に載置された銅インゴット40の前後方向(Y方向)への移動を可能としている。前後移動用台座19には前後移動用ハンドル21が設置されており、この前後移動用ハンドル21の回転方向に応じて前後移動用台座19が前後方向(Y方向)に移動する。左右移動用ハンドル20と左右移動用台座18との結合、及び前後移動用ハンドル21と前後移動用台座19との結合構造は、例えばラックとピニオンの組み合わせによる構成等が可能であり、これによってX方向移動手段及びY方向移動手段が構築される。
[コアドリル3の構成]
次に、コアドリル3の構成について説明する。コアドリル3は、例えば円筒形状のジャンク(台金)の先端にダイヤモンドチップが設けられた構造の穿孔機であり、穴の外周部のみを削り取り中心部(コア)をくり抜くことができる。コアドリル3は通常のドリルに比べて刃先の耐久性が高く、硬度の大きい金属を穿孔するのに適している。通常のドリルの場合、先端の刃先にかかる力が大きいために磨耗や刃にこぼれが生じ易く、特に置き注ぎ法によって鋳造した銅インゴット40のように硬さが一様ではない金属を通常の金工用ドリルで穿孔すると、柔らかい部分に接触した時に瞬間的に負荷が集中して刃こぼれが生じるので用いることができない。
コアドリル3は、図2及び図3に示すように、概略として、ベース30と、このベース30に立設されたスタンド31と、このスタンド31に昇降自在に取り付けられたコアドリル本体32と、コアドリル本体32に内蔵されたモータの回転軸33に連結されるコアビット34と、コアビット34及びコアドリル本体32を一体に下降させるハンドル35とを備えて構成され、床FLに設置された支持柱6の上部に設置されている。コアビット34は例えば円筒状の台金(ジャンク)の先端の刃先部分にダイヤモンドチップを取り付けた構造を有している。
[分析用試料の調整方法]
次に、図1〜図4を参照して分析用試料の調整方法について説明する。まず、作業者Aはクランプ用ハンドル13を操作し、クランプ15a,15b間の距離をサンプリング対象の銅インゴット40が載置可能な程度に広げておく。次に作業者Aは用意したサンプリング対象の銅インゴット40を図示しないフォークリフトによって分析用試料の採取場所へ搬入し、これを図2及び図3に示すように受け台12上に載置する。そして、作業者Aはクランプ用ハンドル13を操作し、クランプ15a,15bを図4に示す矢印方向すなわち銅インゴット40に接近させて押し当てて左右・前後の4カ所をクランプし、その後、ロックレバー22を操作してクランプ用ハンドル13をロックし、クランプ用ハンドル13の回動を規制する。
次に、作業者Aは左右移動用ハンドル20及び前後移動用ハンドル21を操作してXYテーブル7によって銅インゴット40をコアドリル3の下部の所定位置に位置決めした後、コアドリル3を操作して銅インゴット40から分析用試料を円柱状塊としてサンプリングする(ステップS1)。サンプリングは、偏析を考慮して1ロットから複数箇所でのサンプリングを行う(ここでは中心部、2つのコーナ部の対角線上の3カ所)。尚、サンプリングした分析用試料の上面および底面の直径は20〜80mmとするのが望ましい。その理由は、直径が大きいとプレス破砕が困難になり、また、小さすぎると圧壊せずに折れ曲がるためである。
サンプリングは、作業者Aが左右移動用ハンドル20及び前後移動用ハンドル21を操作して、銅インゴット40の最初の分析用試料のサンプリング位置がコアドリル3の直下になるように銅インゴット40を平面移動させる。次に、作業者Aはハンドル35を操作してコアドリル本体32を降下させる。これによりコアビット34が銅インゴット40の一部を円筒状にくり抜くように進入し、最終的にはコアビット34が銅インゴット40を縦方向に貫通する。その後、コアビット34が銅インゴット40から抜け出すようにハンドル35を操作することにより最初の分析用試料である円柱状塊が切り出される。以後、XYテーブル7によって銅インゴット40を平面移動させて順次第2、第3の分析用試料を同様にしてサンプリングする。必要とする数の分析用試料が確保できたら、作業者Aはフォークリフトを用いて銅インゴット40を外部へ搬出する。
次に、作業者Aは、サンプリングした3つの分析用試料をプレス機でプレスして圧壊する(ステップS2)。銅インゴット40は、銅品位が高く鉄含有量の低い場合には、銅の展性のためにプレスによる破砕は困難となり、銅品位が低く鉄含有量の高い場合には、硬度が増すので銅インゴット40は、銅品位が60〜90重量%で鉄品位が5〜30重量%であることが好ましい。この場合、プレスする圧力は500kg/cm以上であれば十分に一次破砕機能を果たすことができる。最適な圧力は例えば600〜900kg/cmであり、円柱状塊の上面及び底面に圧力をかければ容易に圧壊する。
次に、作業者Aは、図示しないクラッシャーを用いて得られた圧壊片を破砕する(ステップS3)。サンプリング装置1によって得られた円柱状塊はプレス機によって予め適度なサイズに一次破砕されているため、例えば、クラッシャーによって短時間で縮分に適した大きさ(例えば粒度20mm以下)に破砕することができる。クラッシャーによる破砕処理に際しては、1つの銅インゴット40から切り出した同一ロットの複数の円柱状塊を圧壊したものを混合して同時に破砕処理してもよいし、それぞれ別々に圧壊したものを破砕処理してもよい。尚、クラッシャーは、ロール式が好適である。
次いで、クラッシャーによって所定に大きさに破砕した分析用試料を縮分(reduction)する(ステップS4)。「縮分」とは、大きな試料を適当な方法によって容量を減じ、分析用試料を調整することをいう。また、縮分方法はJISM8082で規定されている方法等の一般的な方法を採用する。以上のようにして分析用試料の調整が行われる。得られた分析用試料は図示しない所定の分析装置によって分析は実施される。以上の一連の行程は作業員が一人で担当することが可能であり、したがって省力化を図ることができる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係る分析用試料の調整方法によれば、コアドリル3によって銅インゴット40を穿孔して分析用試料を円柱状塊としてサンプリングすることとしたので、銅インゴット40の表面だけではなく内部からもサンプリングすることができ、組成に部分的なバラつきがあった場合でも偏りのない分析用試料の調整を行うことができるという効果がある。また、円柱状塊としてサンプリングし、これをプレスして圧壊し、更にクラッシャーで破砕することとしたので、分析用試料を効率良く安全に且つ短時間に調整することができるという効果がある。
また、クラッシャーで破砕する際、プレス圧力を500kg/cm以上とすることで、円柱状塊を十分に一次破砕することができるという効果がある。
また、穿孔は、コアドリルは20〜80mmの直径のドリルを用いることによってプレス破砕を容易にでき、且つサンプリングした分析用試料の折れ曲がりを防止できるという効果がある。さらに、圧壊した各圧壊片をさらに破砕することにより粒径が20mm以下になるように調整することで、分析装置による分析が可能な試料を得ることができるという効果がある。
さらに、鉄を5〜30重量%含有する銅インゴットを選択することで、高い展性に阻害されることなく、プレスにより圧壊することができるという効果がある。
次に、本発明に係る分析用試料の調整方法の実施例及び比較例について説明する。
[実施例]
サイズ90×58cm、厚さ20cm、重さ700kgで、銅を71%及び鉄を13重量%含む銅インゴット40を載置台2に固定した。コアドリル3としてシブヤ社製、ドリル径52mm、駆動動力3.6kwを使用し、銅インゴット40の上部から左端、中央、右端の対角線上の3箇所を穿孔して円柱状塊を得た。そして、得られた円柱状塊のそれぞれをプレス機(コアテック株式会社製)にセットし、円柱状塊の上面に500kg/cmの圧力を加え、円柱状塊を圧壊した。更に、得られた圧壊片を混合し、これをロール式破砕機によってさらに破砕することにより粒度20mm以下の分析用試料を調製することができた。また、一連の工程に要した時間は2時間程度であった。尚、鉄を5〜30重量%含有するものはほぼ同様にして分析用試料の調整を行うことができた。
[比較例1]
銅が90重量%を超え、鉄を1〜2重量%含む銅インゴットの幾つかを上記実施例と同じ方法で穿孔した後、これをプレスした。
[比較例2]
銅を71重量%、鉄を13重量%含む銅インゴットをアイオンブレーカーで破砕した後、ドロップハンマー式破砕機により粗砕し、これを実施例と同じロール式破砕機により粒度20mm以下に調製した。
以上の結果、比較例1では、上記銅インゴットから切り出した円柱状塊は高い展性を持つことから、プレスをしても十分に圧壊することができなかった。また、比較例2では粒度20mm以下に調製することはできたものの、一連の工程に6時間(因みに上記実施例では約2時間)を要した。したがって、比較例2は本発明のように予めプレスして一次破砕をしておいた場合に比べて試料の調製が非効率になり、分析までの待ち時間が長くなるという不都合があることがわかった。
本発明は、上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々な変形が可能である。例えば、銅インゴット40をカメラで撮影し、これによって得られる画像を基にコンピュータで銅インゴット40を自動的に平面移動させてコアドリル3を駆動する自動化も可能である。
1 サンプリング装置
2 載置台
3 コアドリル
4 点検台
5 手摺り
6 塔
7 XYテーブル
10 下部車輪
11 上部車輪
13 クランプ用ハンドル
14 ボールネジ
15a 前側用クランプ
15b 後側用クランプ
16 ガイドシャフト
17 基台
18 左右移動用台座
19 前後移動用台座
20 左右移動用ハンドル
21 前後移動用ハンドル
22 ロックレバー
23 前後移動用レール
24 左右移動用レール
30 ベース
31 スタンド
32 コアドリル本体
33 回転軸
34 コアビット
35 ハンドル
40 銅インゴット

Claims (6)

  1. 非鉄金属塊状物からサンプリングした分析用試料を分析に供するために調整する分析用試料の調整方法において、
    前記非鉄金属塊状物をコアドリルで穿孔することにより分析用試料を円柱状塊としてサンプリングするステップと、
    前記円柱状塊をプレスすることにより圧壊するステップと、
    得られた圧壊片をさらに破砕するステップと、
    を含み構成されたことを特徴とする分析用試料の調整方法。
  2. 請求項1に記載の分析用試料の調整方法において、
    前記圧壊片を粉砕した後、さらに所定の粒径で縮分することを特徴とする分析用試料の調整方法。
  3. 請求項1又は2に記載の分析用試料の調整方法において、
    前記穿孔は、一つの非鉄金属塊状物に対し少なくとも複数箇所で行うことを特徴とする分析用試料の調整方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の分析用試料の調整方法において、
    前記プレスによる圧壊は、前記円柱状塊を500kg/cm以上の圧力で加圧することを特徴とする分析用試料の調整方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の分析用試料の調整方法において、
    前記圧壊片の粉砕は、粒径が20mm以下となるように粉砕することを特徴とする分析用試料の調整方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の分析用試料の調整方法において、
    前記非鉄金属塊状物は、鉄を5〜30重量%含有する銅インゴットであることを特徴とする分析用試料の調整方法。
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