JP2017161627A - プロジェクター及びその照明光学系の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源から出力された光エネルギーの利用効率の低下を抑制しつつ、投写映像の色の再現性を向上させることができるプロジェクター及びその照明光学系の制御方法を提供する。【解決手段】光源から出力された原色光が照射される、該原色光を励起光にして蛍光を発する蛍光体領域及び該原色光を反射または透過させる原色領域とを有する蛍光体形成面を備え、蛍光体領域と原色領域との比が外周側と中心側とで異なる蛍光体ホイールと、蛍光体ホイールを蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心に回転させる回転機構と、蛍光ホイールを、原色光の光軸と垂直であり、回転軸と直交する方向へ移動させる移動機構と、原色光の強度と蛍光の強度の比が基準値と一致するように蛍光体ホイールを移動させる制御部とを有する。【選択図】図2
Description
本発明はカラー映像を投写するプロジェクター及びその照明光学系の制御方法に関する。
カラー映像を投写するプロジェクターでは、高速に回転するカラーホイールを用いて光源から出力された白色光を赤、緑、青の三原色の色光に順次分離し、分離された各色光を映像信号にしたがって順次光変調することでカラー映像を形成するフィールドシーケンシャル方式の構成が知られている。フィールドシーケンシャル方式は「単板方式」とも呼ばれる。光変調に用いる映像形成素子には、液晶パネルやDMD(Digital Micro-mirror Device:登録商標)等が利用される。
上述したカラーホイールを用いるプロジェクターでは、従来、高輝度な放電ランプ等を光源として用いる構成が主流であった。しかしながら、近年は光源の長寿命化や低消費電力化等を実現するため、レーザダイオードやLED(Light Emitting Diode)等の半導体素子を光源に用いたプロジェクターが開発されている。
光源としてLEDやレーザダイオードを用いる場合、該LEDやレーザダイオードは、通常、単一波長光しか出力できない。そのため、光源から出力された所定の色光(原色光)を励起光として蛍光体に照射し、該光源から直接得られない色光をそれぞれ蛍光体で発光させる構成がある。例えば、青色のレーザ光を発光する青色レーザダイオードを光源に用いる場合、蛍光体で赤色光や緑色光を発光させる。
なお、蛍光体は、発光する色光によって(蛍光体の種類によって)発光効率が異なるため、蛍光体の種類を減らすことで蛍光体の発光効率の差異による影響を低減した構成もある。例えば、青色のレーザ光を励起光に用いて赤色光及び緑色光を生成する場合、赤色光と緑色光とを個別の蛍光体で発光させるのはなく、赤色と緑色の成分を含む黄色光を発光する蛍光体を用いる。その場合、カラーホイールを用いて黄色光から赤色光及び緑色光を色分離すればよい。以下では、光源で発光された光(以下、「原色光」と称す場合がある)から赤、緑、青の三原色の各色光を生成し、生成した各色光を映像形成素子まで導く光学系を「照明光学系」と称す。
光源として青色レーザダイオードを用いるプロジェクターは特許文献1や特許文献2にも記載されている。
特許文献1には、外周に沿って赤色光及び緑色光(または黄色光)を発光する蛍光体及び青色のレーザ光を反射する反射領域が順次配置され、該蛍光体及び反射領域の内側に赤色光のみを透過させる透過領域、緑色光のみを透過させる透過領域及び青色光のみを透過させる透過領域が順次配置された、蛍光体ホイールとカラーホイールの両方の機能を備えた光学ホイールを備えたプロジェクターが記載されている。
特許文献2には、光源と蛍光体ホイールとの間にダイクロイックミラーを配置し、該ダイクロイックミラーの偏光分離特性を利用して蛍光体ホイールに対する入射光と出射光とを分離する構成が記載されている。特許文献2に記載された発明では、ダイクロイックミラーを用いて光源から出力された青色光の光軸と、蛍光体ホイールで反射する青色光、並びに蛍光体で発光する赤色光及び緑色光の光軸とを一致させることで、装置の小型化を実現できることが記載されている。
特許文献1には、外周に沿って赤色光及び緑色光(または黄色光)を発光する蛍光体及び青色のレーザ光を反射する反射領域が順次配置され、該蛍光体及び反射領域の内側に赤色光のみを透過させる透過領域、緑色光のみを透過させる透過領域及び青色光のみを透過させる透過領域が順次配置された、蛍光体ホイールとカラーホイールの両方の機能を備えた光学ホイールを備えたプロジェクターが記載されている。
特許文献2には、光源と蛍光体ホイールとの間にダイクロイックミラーを配置し、該ダイクロイックミラーの偏光分離特性を利用して蛍光体ホイールに対する入射光と出射光とを分離する構成が記載されている。特許文献2に記載された発明では、ダイクロイックミラーを用いて光源から出力された青色光の光軸と、蛍光体ホイールで反射する青色光、並びに蛍光体で発光する赤色光及び緑色光の光軸とを一致させることで、装置の小型化を実現できることが記載されている。
上述した青色レーザダイオードを光源に用いるプロジェクターでは、黄色光を発光する蛍光体(黄色蛍光体)の特性ばらつきにより黄色光の発光強度にばらつきが生じる。そのため、赤色と緑色の成分を含む黄色光と、光源から出力された青色光とを色合成した白色光にも色のばらつきが生じてしまう。特に、投写映像が最も明るくなるようにプロジェクターを動作させる最大出力モードでは、黄色蛍光体の特性ばらつきによる白色光の色の変化が投写映像に顕著に表れてしまう。
そのような白色光の色のばらつきは、例えばプロジェクターを色の再現性を重視する色重視モードで動作させることでも低減できる。しかしながら、色重視モードは、映像形成素子による光変調時に、強度が低い色光(青色光、または赤色光及び緑色光)に合わせて他の色光の強度を下げるように動作するため、光源から出力された光エネルギーの利用効率が低下してしまう。カラー映像の形成に利用されない光エネルギーは映像形成素子における発熱の要因となるため、光エネルギーの利用効率が低下することは好ましくない。
上述した特許文献1や2に記載された技術は、白色光の色のばらつきを調整して投写映像の色の再現性を向上させるためのものではない。
上述した特許文献1や2に記載された技術は、白色光の色のばらつきを調整して投写映像の色の再現性を向上させるためのものではない。
本発明は上述した背景技術が有する課題を解決するためになされたものであり、光源から出力された光エネルギーの利用効率の低下を抑制しつつ、投写映像の色の再現性を向上させることができるプロジェクター及びその照明光学系の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のプロジェクターは、光源から出力された原色光が照射される、該原色光を励起光として蛍光を発する蛍光体領域及び該原色光を反射または透過させる原色領域とを有する蛍光体形成面を備え、円周方向における前記蛍光体領域と前記原色領域との比が外周側と中心側とで異なる蛍光体ホイールと、
前記蛍光体ホイールを前記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させる回転機構と、
前記蛍光ホイールを、前記原色光の光路上で光軸と垂直であり、前記回転軸と直交する方向へ移動させる移動機構と、
前記原色光の強度と前記蛍光の強度との比が、予め設定された基準値と一致するように、前記駆動部により前記蛍光体ホイールを移動させる制御部と、
を有する。
前記蛍光体ホイールを前記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させる回転機構と、
前記蛍光ホイールを、前記原色光の光路上で光軸と垂直であり、前記回転軸と直交する方向へ移動させる移動機構と、
前記原色光の強度と前記蛍光の強度との比が、予め設定された基準値と一致するように、前記駆動部により前記蛍光体ホイールを移動させる制御部と、
を有する。
一方、本発明の照明光学系の制御方法は、蛍光体ホイールが備える蛍光体形成面に、光源から出力された原色光が照射される、該原色光を励起光として蛍光を発する蛍光体領域及び該原色光を反射または透過させる原色領域とを、外周側と中心側とで円周方向における比が異なるように形成し、
回転機構により前記蛍光体ホイールを前記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させ、
制御部が、
前記原色光の強度と前記蛍光の強度との比が、予め設定された基準値と一致するように、移動機構により、前記蛍光体ホイールを、前記原色光の光路上で光軸と垂直であり、前記回転軸と直交する方向へ移動させる方法である。
回転機構により前記蛍光体ホイールを前記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させ、
制御部が、
前記原色光の強度と前記蛍光の強度との比が、予め設定された基準値と一致するように、移動機構により、前記蛍光体ホイールを、前記原色光の光路上で光軸と垂直であり、前記回転軸と直交する方向へ移動させる方法である。
本発明によれば、光源から出力された光エネルギーの利用効率の低下を抑制しつつ、投写映像の色の再現性を向上させることができる。
次に本発明について図面を用いて説明する。
図1は、本発明のプロジェクターが備える照明光学系の一構成例を示す模式図である。なお、本発明は、図1に示す照明光学系の構成に限定されるものではなく、蛍光体ホイールを備えるフィールドシーケンシャル方式(単板方式)のプロジェクターであれば、どのような構成の照明光学系にも適用可能である。
図1は、本発明のプロジェクターが備える照明光学系の一構成例を示す模式図である。なお、本発明は、図1に示す照明光学系の構成に限定されるものではなく、蛍光体ホイールを備えるフィールドシーケンシャル方式(単板方式)のプロジェクターであれば、どのような構成の照明光学系にも適用可能である。
図1に示す照明光学系は、光源11、ダイクロイックミラー12、1/4波長板13、レンズ14a〜c、蛍光体ホイール15、反射ミラー16、カラーセンサー17、カラーホイール18及びライトトンネル19を備える。
光源11には、青色の波長域にピーク波長を有する青色光を出力する、半導体素子である青色レーザダイオードが用いられる。青色レーザダイオードからは、例えばS偏光のレーザ光(青色光)が出力される。
光源11には、青色の波長域にピーク波長を有する青色光を出力する、半導体素子である青色レーザダイオードが用いられる。青色レーザダイオードからは、例えばS偏光のレーザ光(青色光)が出力される。
ダイクロイックミラー12は、S偏光で入射する青色のレーザ光を透過させ、P偏光で入射する青色のレーザ光を反射する特性を有する。また、ダイクロイックミラー12は、青色光よりも波長が長い赤色成分及び緑色成分を含む黄色蛍光(非偏光)を反射する特性を有する。そのような特性を有するダイクロイックミラー12は、誘電体多層膜によって実現できる。
ダイクロイックミラー12は、光源11から出力されたレーザ光(青色光)を透過させて蛍光体ホイール15へ導く。ダイクロイックミラー12と蛍光体ホイール15との間の光路上には、1/4波長板13及びレンズ14aが配置されている。
ダイクロイックミラー12は、光源11から出力されたレーザ光(青色光)を透過させて蛍光体ホイール15へ導く。ダイクロイックミラー12と蛍光体ホイール15との間の光路上には、1/4波長板13及びレンズ14aが配置されている。
蛍光体ホイール15は、光源11から出力された原色光(ここでは青色光)を励起光として発光する蛍光体が設けられた蛍光体領域と、光源11から出力された原色光(ここでは青色光)を反射または透過させる領域とを有する蛍光体形成面を備えている。図1は、蛍光体ホイール15が光源11から出力された原色光(ここでは青色光)を反射させる領域を備える場合の照明光学系の一例を示している。
蛍光体ホイール15には、該蛍光体ホイール15を回転させるためのモータを含む回転機構と、該蛍光体ホイール15を、光源11から出力された原色光の光路上で光軸と垂直であり、蛍光体ホイール15の回転軸と直交する方向へ移動させるための移動機構とを含む駆動部15aが固定されている。回転機構は、蛍光体ホイール15を、上記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させる。回転機構及び移動機構は、駆動部15a内にそれぞれ備える必要はなく、回転機構または移動機構単体で備えていてもよい。移動機構は、蛍光体ホイール15を、光源11から出力された原色光の光路上で光軸と垂直であり、蛍光体ホイール15の回転軸と直交する方向へ移動させることができれば、どのような構成を用いてもよい。図2に蛍光体ホイール15の一例を示す。
蛍光体ホイール15には、該蛍光体ホイール15を回転させるためのモータを含む回転機構と、該蛍光体ホイール15を、光源11から出力された原色光の光路上で光軸と垂直であり、蛍光体ホイール15の回転軸と直交する方向へ移動させるための移動機構とを含む駆動部15aが固定されている。回転機構は、蛍光体ホイール15を、上記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させる。回転機構及び移動機構は、駆動部15a内にそれぞれ備える必要はなく、回転機構または移動機構単体で備えていてもよい。移動機構は、蛍光体ホイール15を、光源11から出力された原色光の光路上で光軸と垂直であり、蛍光体ホイール15の回転軸と直交する方向へ移動させることができれば、どのような構成を用いてもよい。図2に蛍光体ホイール15の一例を示す。
図2に示す蛍光体ホイール15は、黄色光を発光する蛍光体が設けられた黄色蛍光体領域31と、光源11から出力されたレーザ光(青色光)を反射する反射膜(鏡)が設けられた反射領域32とを備えている。黄色蛍光体領域31及び反射領域32は、蛍光体ホイール15の円周に沿って並ぶように配置されている。円周方向における、黄色蛍光体領域31及び反射領域32の面積の割合(円周方向における分割比)は、蛍光体ホイール15の出力光に含まれる黄色光、赤色光、緑色光及び青色光の強度のバランスに応じて適宜設定される。なお、本願において「円周方向」と称す場合、円板状の蛍光体ホイール15(あるいはカラーホイール18)の円周に沿った方向を指すものとする。
1/4波長板13は、一方の面から入射された直線偏光(ここではS偏光)を円偏光に変換し、他方の面から入射された円偏光を、上記一方の面から入射される直線偏光とは異なる偏光面(90°異なる)の直線偏光(P偏光)に変換する。そのため、ダイクロイックミラー12からの青色光(S偏光)は、1/4波長板13を通過することで円偏光となる。1/4波長板13と蛍光体ホイール15との間に配置されたレンズ14aは、1/4波長板13を通過した青色光(円偏光)を蛍光体ホイール15に集光する。このとき、蛍光体ホイール15を回転させることで、レンズ14aを通過した青色光(円偏光)が黄色蛍光体領域31及び反射領域32に順次照射される。黄色蛍光体領域31では青色光(円偏光)で励起された蛍光体が黄色蛍光(非偏光)を発光する。反射領域32はレンズ14aを通過した青色光(円偏光)を該レンズ14a方向へ反射する。
黄色蛍光体領域31からの黄色蛍光と反射領域32からの青色光(円偏光)とは、レンズ14a及び1/4波長板13を順次通過してダイクロイックミラー12に入射される。ここで、反射領域32からの青色光(円偏光)は、1/4波長板13を再び通過することで、光源11の偏光(S偏光)から1/2波長位相が異なる直線偏光(P偏光)に変換されてダイクロイックミラー12に入射される。黄色蛍光体領域32からの黄色蛍光は、振動方向がランダムな光(非偏光)であるため、1/4波長板13を透過しても光の特性が変化しない。
ダイクロイックミラー12は、1/4波長板13を通過した黄色蛍光(非偏光)及び青色光(P偏光)を反射し、反射ミラー16へ入射させる。反射ミラー16は、入射された黄色蛍光(非偏光)及び青色光(P偏光)を反射してカラーホイール18に照射する。このとき、反射ミラー16は、入射光の一部を透過させてカラーセンサー17へ出力する。反射ミラー16には、例えば反射率が98%程度のミラーを用いればよい。ダイクロイックミラー12と反射ミラー16との間にはレンズ14bが配置され、反射ミラー16とカラーホイール18との間にはレンズ14cが配置されている。レンズ14bは、ダイクロイックミラー12で反射された光を反射ミラー16に集光する。レンズ14cは、反射ミラー16で反射された光をカラーホイール18に集光する。
カラーホイール18は、例えば黄色光を透過させる黄色透過フィルター、赤色光を透過させる赤色透過フィルター、緑色光を透過させる緑色透過フィルター及び青色光を透過させつつ拡散させる拡散領域を備える。黄色透過フィルター、赤色透過フィルター、緑色透過フィルター及び拡散領域は、カラーホイール11の円周に沿って並ぶように配置されている。黄色透過フィルターは無くてもよい。カラーホイール18には、該カラーホイール18を回転させるためのモータを含む回転機構を備えた駆動部18aが固定されている。
黄色透過フィルター、赤色透過フィルター及び緑色透過フィルターの領域は、図2に示した蛍光体ホイール15の黄色蛍光体領域31に対応し、拡散板領域は蛍光体ホイール15の反射領域32に対応する。黄色透過フィルター、赤色透過フィルター、緑色透過フィルター及び拡散領域の円周方向における面積の割合(円周方向の分割比)は、図2に示した蛍光体ホイール15のそれぞれに対応する領域の割合と略同じである。
蛍光体ホイール15及びカラーホイール18は、互いに同期して回転するように駆動部15a及び18aによって制御される。上述したように、黄色蛍光体領域31が発する黄色蛍光には、赤色成分及び緑色成分、並びにそれらを混色した黄色成分の光を含む。そのため、黄色成分の光が黄色透過フィルターを透過し、赤色成分の光が赤色透過フィルターを透過し、緑色成分の光が緑色透過フィルターを透過する。反射領域32からの青色光は、拡散領域により拡散されつつ透過・出力される。カラーホイール18から出力された黄色光、赤色光、緑色光、青色光はライトトンネル19に入射される。ライトトンネル19は、入射光の輝度分布を均一にして不図示の映像形成素子に出力する。映像形成素子は、映像信号にしたがって各色光を順次光変調することでカラー映像を形成し、形成されたカラー映像は不図示の投写光学系によりスクリーン等へ投写される。
なお、本実施形態では、蛍光体ホイール15が黄色蛍光体領域31と反射領域32とを備えた構成例を示しているが、蛍光体ホイール15は、反射領域32に代えて光源11から出力された青色光を透過させる透過領域を備えていてもよい。その場合、図1に示す照明光学系は、例えば1/4波長板、並びに複数の反射ミラー及びレンズ等を用いて、蛍光体ホイール15を透過した青色光を図1の反射ミラー16まで導く光路を備えていればよい。以下では、蛍光体ホイール15が反射領域を備える構成例で説明するが、本発明は、蛍光体ホイール15が、反射領域に代えて透過領域を備える構成にも適用することが可能である。本願では、蛍光体ホイール15の光源11から出力された原色光(ここでは青色光)を反射する反射領域、並びに光源11から出力された原色光(ここでは青色光)を透過させる透過領域を総称して「原色領域」と称す。
このような構成において、本実施形態では、円板状の蛍光体ホイール15において、該蛍光体ホイール15の外周側と中心側とで、反射領域32を形成する角度(中心角)が異なる蛍光体ホイール15を用いる。すなわち、円板状の蛍光体ホイール15において、外周側と中心側とで、黄色蛍光体領域31を形成する角度(優角)が異なるようにする。
例えば、図2に示すように、蛍光体ホイール15の外周側において反射領域32を形成する中心角をαとし、蛍光体ホイール15の中心側において反射領域32を形成する中心角をβとしたとき、α<βとなるように反射領域32を形成する。このような蛍光体ホイール15は、図3に示すように外周側と中心側とで、円周方向における黄色蛍光体領域31と反射領域32の比を変えることができる。
なお、図2の「外周側」で示す円と「中心側」で示す円の間の領域は、反射領域32及び黄色蛍光体領域31に対して、青色光のスポット33がはみ出すことなく照射可能な、該青色光のスポット中心を位置させることができる範囲を示している。したがって、図2に示す反射領域32は、上記α及びβを用いて定義する構成に限定されるものでない。
図2に示す反射領域32は、該反射領域32の最外周における中心角よりも反射領域32の最内周における中心角が大きくなるように形成すればよい。
図2に示す反射領域32は、該反射領域32の最外周における中心角よりも反射領域32の最内周における中心角が大きくなるように形成すればよい。
また、本実施形態では、蛍光体ホイール15に対して照射される青色のレーザ光のスポット33の位置が、蛍光体ホイール15の半径方向で変わるように蛍光体ホイール15を駆動部15aにより移動させる。すなわち、駆動部15a用いて、蛍光体ホイール15を青色のレーザ光(原色光)の光路上で光軸と垂直な方向に移動させる。
初期状態において、蛍光体ホイール15は、青色のレーザ光のスポット33が、黄色蛍光体領域31及び青色反射領域32の半径方向における中央に位置するように設定される。そして、黄色蛍光の強度が弱く、青色光の強度が相対的に強い場合、黄色蛍光体領域31を形成する角度が大きくなるように、すなわちスポット33の位置が外周側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させる。
一方、黄色蛍光の強度が強く、青色光の強度が相対的に弱い場合、色蛍光体領域31を形成する角度が小さくなるように、すなわちスポット33の位置が中心側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させる。
初期状態において、蛍光体ホイール15は、青色のレーザ光のスポット33が、黄色蛍光体領域31及び青色反射領域32の半径方向における中央に位置するように設定される。そして、黄色蛍光の強度が弱く、青色光の強度が相対的に強い場合、黄色蛍光体領域31を形成する角度が大きくなるように、すなわちスポット33の位置が外周側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させる。
一方、黄色蛍光の強度が強く、青色光の強度が相対的に弱い場合、色蛍光体領域31を形成する角度が小さくなるように、すなわちスポット33の位置が中心側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させる。
このようにして反射領域32から反射する青色光の強度と黄色蛍光体領域31で発光する黄色蛍光の強度の比を調整することで、白色光の色のばらつきを補正する。
なお、蛍光体ホイール15は、図2に示した構成に限定されるものではない。例えば、図4で示すように、蛍光体ホイール15の外周側において反射領域42を形成する中心角をα’とし、蛍光体ホイール15の中心側において反射領域42を形成する中心角をβ’としたとき、α’>β’となるように反射領域42を形成してもよい。すなわち、図4に示す反射領域42は、該反射領域42の最外周における中心角よりも該反射領域42の最内周における中心角が小さくなるように形成してもよい。このような蛍光体ホイール15でも、図5に示すように円板状の蛍光体ホイール15において、外周側と中心側とで、円周方向における黄色蛍光体領域41と反射領域42の比を変えることができる。
この場合、黄色蛍光の強度が弱く、青色光の強度が相対的に強いときは、スポット33の位置が中心側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させ、黄色蛍光の強度が強く、青色光の強度が相対的に弱いときは、スポット33の位置が外周側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させればよい。
この場合、黄色蛍光の強度が弱く、青色光の強度が相対的に強いときは、スポット33の位置が中心側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させ、黄色蛍光の強度が強く、青色光の強度が相対的に弱いときは、スポット33の位置が外周側へ移動するように蛍光体ホイール15を移動させればよい。
蛍光体ホイール15の移動量は、カラーセンサー17で受光した各色光の強度に基づいて、図6に示す制御系を用いて制御すればよい。図6は、図1に示した蛍光体ホイールの移動量を制御する制御系の一構成例を示すブロック図である。
図6で示す制御系は、カラーセンサー17、制御部52及び駆動部15aを備えた構成である。カラーセンサー17は、反射ミラー16を透過した青色光及び黄色光を受光すると、それぞれの色光の強度を示す色データを出力する。
制御部52は、予め所望の色の白色光が得られるように設定された、青色光の強度と黄色光の強度の比を示す値である基準データ(基準値)を備え、カラーセンサー17から出力された青色光の強度と黄色光の強度との比が該基準値と一致するように、駆動部15aを用いて蛍光体ホイール15を移動させる。
制御部52は、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、該CPUで処理する情報を一時的に保持するメモリ、上記プログラムや基準データ(基準値)等が格納された記憶装置を備えた周知の情報処理装置(コンピュータ)で実現できる。
制御部52は、予め所望の色の白色光が得られるように設定された、青色光の強度と黄色光の強度の比を示す値である基準データ(基準値)を備え、カラーセンサー17から出力された青色光の強度と黄色光の強度との比が該基準値と一致するように、駆動部15aを用いて蛍光体ホイール15を移動させる。
制御部52は、プログラムにしたがって処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、該CPUで処理する情報を一時的に保持するメモリ、上記プログラムや基準データ(基準値)等が格納された記憶装置を備えた周知の情報処理装置(コンピュータ)で実現できる。
本発明によれば、蛍光体ホイール15に、外周側と中心側とで円周方向における比が異なる黄色蛍光体領域31と反射領域32とを形成し、青色光の強度と黄色蛍光の強度の比が、予め設定された基準データ(基準値)と一致するように、駆動部15aを用いて蛍光体ホイール15を原色光(青色光)の光路上で光軸と垂直な方向へ移動させる。そのため、黄色蛍光体の発光強度のばらつきによる、白色光の色のばらつきを補正できる。また、白色光の色のばらつきが補正されることで、投写映像の色の再現性を向上させることができる。
さらに、本発明では、蛍光体ホイール15を移動させることで白色光の色のばらつきを補正するため、映像形成素子による光変調時に、強度の低い色光に合わせて他の色光の強度を下げる必要が無い。したがって、光源11から出力された光エネルギーの利用効率の低下も抑制できる。
11 光源
12 ダイクロイックミラー
13 1/4波長板
14a〜c レンズ
15 蛍光体ホイール
15a、18a 駆動部
16 反射ミラー
17 カラーセンサー
18 カラーホイール
19 ライトトンネル
31、41 黄色蛍光体領域
32、42 反射領域
52 制御部
12 ダイクロイックミラー
13 1/4波長板
14a〜c レンズ
15 蛍光体ホイール
15a、18a 駆動部
16 反射ミラー
17 カラーセンサー
18 カラーホイール
19 ライトトンネル
31、41 黄色蛍光体領域
32、42 反射領域
52 制御部
Claims (5)
- 光源から出力された原色光が照射される、該原色光を励起光として蛍光を発する蛍光体領域及び該原色光を反射または透過させる原色領域とを有する蛍光体形成面を備え、円周方向における前記蛍光体領域と前記原色領域との比が外周側と中心側とで異なる蛍光体ホイールと、
前記蛍光体ホイールを前記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させる回転機構と、
前記蛍光ホイールを、前記原色光の光路上で光軸と垂直であり、前記回転軸と直交する方向へ移動させる移動機構と、
前記原色光の強度と前記蛍光の強度との比が、予め設定された基準値と一致するように、前記駆動部により前記蛍光体ホイールを移動させる制御部と、
を有するプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記原色領域が、該原色領域の最外周における中心角よりも該原色領域の最内周における中心角が大きくなるように形成されたプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記原色領域が、該原色領域の最外周における中心角よりも該原色領域の最内周における中心角が小さくなるように形成されたプロジェクター。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のプロジェクターにおいて、
前記原色光は青色光であり、
前記蛍光体領域は黄色光を発光するプロジェクター。 - 蛍光体ホイールが備える蛍光体形成面に、光源から出力された原色光が照射される、該原色光を励起光として蛍光を発する蛍光体領域及び該原色光を反射または透過させる原色領域とを、外周側と中心側とで円周方向における比が異なるように形成し、
回転機構により前記蛍光体ホイールを前記蛍光体形成面と垂直な回転軸を中心として回転させ、
制御部が、
前記原色光の強度と前記蛍光の強度との比が、予め設定された基準値と一致するように、移動機構により、前記蛍光体ホイールを、前記原色光の光路上で光軸と垂直であり、前記回転軸と直交する方向へ移動させる照明光学系の制御方法。
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---|---|---|---|
JP2016044297A JP2017161627A (ja) | 2016-03-08 | 2016-03-08 | プロジェクター及びその照明光学系の制御方法 |
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CN111433673A (zh) * | 2018-03-29 | 2020-07-17 | 麦克赛尔株式会社 | 投影仪 |
US11275298B2 (en) | 2018-12-19 | 2022-03-15 | Casio Computer Co., Ltd. | Light source unit and projector |
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2016
- 2016-03-08 JP JP2016044297A patent/JP2017161627A/ja active Pending
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CN111433673A (zh) * | 2018-03-29 | 2020-07-17 | 麦克赛尔株式会社 | 投影仪 |
US11275298B2 (en) | 2018-12-19 | 2022-03-15 | Casio Computer Co., Ltd. | Light source unit and projector |
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