JP2017161038A - 金属シール - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、図5に示した金属シール43は、相互に平行な2平面41,42に対して圧接する三角状小突起47,48を上下対称に有する略矩形横断面形状であり、平行な2平面41,42は平坦面に形成されている。(なお、図5では三角状小突起47,48が平面41,42に極端に大きく食い込んだように描いている。)
また、図6に示した金属シール44は、未使用状態(図示省略)では、横断面矩形であって第1平坦面部51・第2平坦面部52を有し、他方、相手側の平行な2平面41,42には三角状小凸条49,50が設けられている。(なお、図6では、三角状小凸条49,50が第1・第2平坦面部51,52に極端に大きく食い込んだように描いている。)
このように、従来の金属シール43,44,45,46は、図5〜図8に示したように、上下対称形状であり、かつ、相手(装着)側の平面41,42も上下対称形状であった。
しかしながら、半導体製造ライン等に於て、例えば、大型装置本体に対して、マスフローコントローラや圧力計等の小型機器を多数取付ける必要があるが、継手部の選定を誤ると流路の接続部位が、図5〜図8のように、上下対称とならない場合―――即ち、2平面41,42の内の一方が小凸条49又は小凸条50を有し、他方が平坦面状である非対称の場合―――が発生する。
あるいは、事前に、大型装置本体側の流路接続部の平面41の形状を、確認する必要があり、遠隔地の工場まで出掛ける等の時間的ロス・労力ロスを発生させていた。
また、上記2平面の内の一方には全体閉環状の小凸条が突設され、該小凸条に対して上記第2平面部が対応し、かつ、上記2平面の内の他方には全体閉環帯状の密封平坦面部が形成され、該密封平坦面部に対して上記第1平面部の上記小突起が対応して組付けられるように構成されている。
また、上記第1平面部・第2平面部の各外周端縁と、上記外周面との角部は、嵌合誘導のための面取りが切欠形成されている。
また、全体閉環状の上記小突起は、軸心方向から見て全体閉環状の上記小凸条と重なり合うように設けられている。
図1又は図2に於て、1は金属シールであって、対向する2平面P1 ,P2 の間を密封する。具体的には、相互に接続される第1部材11と第2部材12の各々に浅い凹窪部21,22を設けて、下方の凹窪部21の底面21Aをもって一方の平面P1 を構成し、かつ、上方の凹窪部22の底面(奥面)22Aをもって他方の平面P2 を構成している。
図4、及び、図1,図2に示すように、金属シール1は、全体が閉円環状であって、相互に平行な第1平面部31と第2平面部32を有する横断面形状であり、第1平面部31は全体閉環状の小突起2が突設されると共に、第2平面部32は平坦面状であって小突起は無い。なお、第1平面部31と第2平面部32は、軸心L0 に対して直交する平面に合致する。つまり、軸心直交面状である。
言い換えれば、金属シール1の外周面35は、相手側(装着側)の凹窪部21,22のシール位置決め内周面23,24に嵌合する位置決め嵌着面36を形成しており、円形の凹窪部21,22(及び流路孔3,4の)軸心L3 ,L4 に対して、金属シール1の軸心L1 とが一致するようにセンタリング位置決めしつつ接続される。
2平面P1 ,P2 の内の一方には全体閉環状の小凸条5が突設されている。図1では、第1部材11に形成された凹窪部21の底面21Aから成る平面P1 に小凸条5が突設されている。この小凸条5に対して、(図1に示すように)金属シール1の平坦面状の第2平面部32が対応する。さらに、2平面P1 ,P2 の内の他方には、全体閉環帯状の密封平坦面部が形成されている。図1では、第2部材12に形成された凹窪部22の底面22Aから成る平面P2 が(小凸条の無い)密封平坦面部を構成し、この密封平坦面部に対して、金属シール1の第1平面部31の小突起2が対応するように、組付けられる。
このように、金属シール1の外周面35を、大径外周面35A・小径外周面35Bをもって形成し、第1部材11・第2部材12に凹設した凹窪部21,22が大径寸法・小径寸法として差を設ける構成とすることで、金属シール1の平坦面状の第2平面部32が小凸条5に対応し、かつ、第1平面部31の小突起2は平坦面状の底面22Aに対応し、接続(組付)作業時に間違いを生ずることを防止できる利点がある。
図2に於て、下方の凹窪部21の内周面23の内径寸法は、上方の凹窪部22の内周面24の内径寸法よりも、小さく設定される。小さい内径寸法の下方の凹窪部21の内周面23には、金属シール1の小径外周面35Bが嵌合し、他方、上方の凹窪部22の大きな内径寸法の内周面24には、金属シール1の大径外周面35Aが嵌合する。
図2に於て、金属シール1を同図とは逆として、組付けることは、不可能となる。つまり、金属シール1の平坦面状の第2平面部32が小凸条5に対応し、かつ、第1平面部31の小突起2は平坦面状の底面21Aに対応し、接続(組付)作業時に間違いを生ずることを確実に防止できる利点がある。
また、図1,図2に示したように、全体閉円環状の小突起2の頂部の直径寸法と、全体閉円環状の小凸条5の直径寸法とを、相等しく設定するのが望ましい。つまり、小突起2は、軸心L0 に沿った方向から見て、小凸条5と重なり合って見えるように、設けられる。このようにすれば、接続状態に於て、金属シール1に捩れが生じないで、正しい横断面姿勢を保ちつつ密封作用をなすことができる。
そして、本発明に係る金属シール1の横断面に於ける径方向寸法をWとし、厚さ寸法をTとすると(図4参照)、 0.5・W≦T≦ 1.5・Wを満たすようにするのが望ましい。つまり、いわゆるガスケットのように板状シールとは異なる。
従来の金属シール43,44,45,46は、図5〜図8に示した如く、装着面に関して、対称形状(上下対称)であったが、本発明に係る金属シール1は、装着面に対し非対称形状(上下非対称)であると、言うことができる。
例えば、半導体製造ラインに於ける大型装置本体M1 ,M2 には、多数の流路(配管)接続部13が配設され、この接続部13の形状は、図1に示した第1部材11のような、小凸条5付の凹窪部21を有する場合(これを符号M1 をもって示す)と、図2に示した第1部材11のような、平坦面状平面P1 を有する場合(これを符号M2 をもって示す)とが、併存している。
即ち、従来では、図5〜図8に示したような符号46,43をもって示すような、上下対称形状の金属シールが使用されていたので、図3中に矢印Dのような組付けは不可能であり、あるいは、図3中の矢印Cのような組合せは不可能であった。
あるいは、図3中に別の2点鎖線Hにて囲って示すように、平坦面状の平面P2 を有する流路接続部15を備えた小型機器S2 を選択しても良い。つまり、そのような選択をした場合には、上下両面に小突起48,47を有する金属シール43、及び、本発明の金属シール1とを、流路接続部13が未知なる大型装置本体M1 ,M2 に対して、運び込めば、金属シール43(矢印B参照)か、金属シール1(矢印C参照)のいずれかが対応でき、接続作業が迅速かつ確実に行い得る。
また、図1,図2に於て、1点鎖線は、ネジ(又はボルト)の締結軸心を示し、第1部材11と第2部材12とは、この1点鎖線の位置にて、ネジやボルトにて締付けて接続固着される。
2 小突起
5 小凸条
10 面取り
11 第1部材
12 第2部材
21,22 凹窪部
21A,22A 底面
23,24 シール位置決め内周面
31 第1平面部
32 第2平面部
33,34 外周端縁
35 外周面
36 位置決め嵌着面
Claims (5)
- 対向する2平面(P1 )(P2 )の間を密封する金属シールであって、
相互に平行な第1平面部(31)と第2平面部(32)を備え、上記第1平面部(31)は全体閉環状の小突起(2)が突設されると共に、上記第2平面部(32)は平坦面状であることを特徴とする金属シール。 - 上記2平面(P1 )(P2 )の内の一方には全体閉環状の小凸条(5)が突設され、該小凸条(5)に対して上記第2平面部(32)が対応し、かつ、上記2平面(P1 )(P2 )の内の他方には全体閉環帯状の密封平坦面部が形成され、該密封平坦面部に対して上記第1平面部(31)の上記小突起(2)が対応して組付けられるように構成されている請求項1記載の金属シール。
- 相互に接続される第1部材(11)と第2部材(12)の各々に浅い凹窪部(21)(22)を設けて、該凹窪部(21)(22)の底面(21A)(22A)をもって、上記2平面(P1 )(P2 )を構成すると共に、該凹窪部(21)(22)の内周面をもってシール位置決め内周面(23)(24)を構成し、
全体閉環状の上記第1平面部(31)・第2平面部(32)の外周端縁(33)(34)を相互に連結する外周面(35)は、上記シール位置決め内周面(23)(24)に嵌合する位置決め嵌着面(36)を形成している請求項1又は2記載の金属シール。 - 上記第1平面部(31)・第2平面部(32)の各外周端縁(33)(34)と、上記外周面(35)との角部は、嵌合誘導のための面取り(10)が切欠形成されている請求項3記載の金属シール。
- 全体閉環状の上記小突起(2)は、軸心方向から見て全体閉環状の上記小凸条(5)と重なり合うように設けられている請求項1,2,3又は4記載の金属シール。
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