JP2017159401A - ギヤエッジ切除ツール及びギヤエッジ切除装置 - Google Patents

ギヤエッジ切除ツール及びギヤエッジ切除装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ギヤのサイドエッジの切除量のばらつきを抑えることができるギヤエッジ切除ツール及びギヤエッジ切除装置を提供する。【解決手段】本発明のギヤエッジ切除ツール10には、歯車90のサイドエッジ92Bを切除することが可能な第1切削刃部21の第1主平面15X(すくい面)が歯車90の噛合面93Bと略同形に形成され、ギヤエッジ切除ツール10と歯車90とが相対移動するときに、第1主平面15Xと噛合面93Bとの交差角δの変位量を抑えることができる。【選択図】図12

Description

本発明は、ギヤの歯のエッジを切除するギヤエッジ切除ツール及びギヤエッジ切除装置に関する。
従来、この種のギヤエッジ切除ツールとして、インボリュートギヤの歯のサイドエッジ(歯の噛合面とギヤ側面とが交差してなるエッジ)に対し、刃筋を斜めに交差させて宛がわれる切削刃を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、切削刃を歯に対して歯厚方向に相対移動することで、サイドエッジを歯底側から歯先側に向かって切除することができる。
特許5550187号公報([0036]、図7)
しかしながら、上記した従来のギヤエッジ切除ツールでは、サイドエッジにおける歯底側と歯先側とでは加工面の幅が大きく異なることがあり、加工品質の向上が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来より加工品質を向上させることが可能なギヤエッジ切除ツール及びギヤエッジ切除装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明は、ギヤの隣り合った歯同士の間に配置されて、一方の歯のサイドエッジに刃筋を斜めに交差させて宛がわれる切削刃を備え、前記切削刃を前記歯に対して歯厚方向に相対移動すると、前記切削刃が、前記サイドエッジを歯底側から歯先側に向かって切除しながら前記隣り合った歯同士の間から歯幅方向に徐々に抜け出るギヤエッジ切除ツールにおいて、前記切削刃のすくい面が、前記刃筋方向において凹状に湾曲又は屈曲するギヤエッジ切除ツールである。
請求項2の発明は、前記切削刃のすくい面がインボリュート曲面になっている請求項1に記載のギヤエッジ切除ツールである。
請求項3の発明は、シャフト部と、前記シャフト部の先端から側方に張り出し、外縁部に前記切削刃を有する先端プレート部と、前記先端プレート部のうち前記シャフト部側を向いた内面が、前記切削刃のすくい面をなし、前記先端プレート部の側面が、前記切削刃の逃げ面をなしている請求項1又は2に記載のギヤエッジ切除ツールである。
請求項4の発明は、前記先端プレート部は線対称な形状をなし、その対称中心を挟んだ両側に前記切削刃を有する請求項3に記載のギヤエッジ切除ツールである。
請求項5の発明は、前記切削刃の刃筋が、前記ギヤの歯底側に近づくに従って前記対称中心線に接近するように傾斜し、その傾斜角は前記対称中心線を前記ギヤ側面と平行に配置したときに、前記切削刃が前記サイドエッジに好適に宛がわれる角度に設定されている請求項4に記載のギヤエッジ切除ツールである。
請求項6の発明は、前記先端プレート部は、縦横の2方向で線対称な形状をなしている請求項4又は5に記載のギヤエッジ切除ツールである。
請求項7の発明は、請求項3乃至6の何れか1の請求項に記載のギヤエッジ切除ツールと、前記ギヤとしての歯車を保持して回転駆動する回転治具と、前記ギヤエッジ切除ツールの前記シャフト部を保持して前記回転治具の回転軸方向と平行な方向に傾動可能に支持すると共に、前記ギヤエッジ切除ツールを一定の傾動姿勢に付勢するツールホルダとを備えるギヤエッジ切除装置である。
請求項8の発明は、二次元平面の任意の位置に位置決め制御可能な第1出力部を有する第1駆動機構と、前記第1出力部に取り付けられて、前記二次元平面と平行な回転軸を中心に回転する第2出力部を有する第2駆動機構と、前記第2出力部に取り付けられて、その第2出力部の回転軸と直交する方向に直動する第3出力部を有する第3駆動機構と、前記第3出力部に取り付けられ、その第3出力部の直動方向と平行な回転軸を中心に回転する第4出力部を有する第4駆動機構とを有するロボットを備え、前記ツールホルダは、前記ギヤエッジ切除ツールの前記シャフト部が、前記第4出力部の回転軸方向に沿って延びた状態になるように前記第4出力部に固定され、前記回転治具は、その回転軸が、前記二次元平面と平行でかつ前記第2出力部の回転軸と直交する方向を向くように配置されている請求項7に記載のギヤエッジ切除装置である。
請求項1のギヤエッジ切除ツールでギヤのエッジを切除するには、切削刃の刃筋をギヤのサイドエッジに交差した状態に押し付けて、ギヤエッジ切除ツールを歯に対して歯厚方向の一方に相対移動すると、ギヤエッジ切除ツールとサイドエッジとの相互の当接位置が歯底側から歯先側へと移動してサイドエッジが切除されていく。ここで、本発明では切削刃のすくい面が凹状に湾曲又は屈曲している。即ち、すくい面が平坦であるときに比べて、すくい面が噛合面に近づくように湾曲又は屈曲している。これにより、歯幅方向から見た、切削刃のすくい面とサイドエッジにおける歯底側及び歯先側との交差角の変位幅を抑えることが可能となり、サイドエッジの加工面の幅が大きく異なることを抑え、加工品質の向上を図ることができる。
すくい面が、例えばサイクロイド曲面であってもよいし、請求項2のギヤエッジ切除ツールのように、インボリュート曲面であってもよい。サイクロイド曲面であれば、サイクロイド歯車の歯に対して好適に用いることができ、インボリュート曲面であればインボリュート歯車に対して好適に用いることができる。
請求項3のギヤエッジ切除ツールのように、シャフト部の先端から側方に張り出した先端プレート部に切削刃を備えた構造にすれば、シャフト部を傾動可能に保持しかつ一定の姿勢になるように付勢して、ギヤの歯の並び方向(即ち、歯厚方向)にギヤエッジ切除ツールを移動して、上記したサイドエッジ及びボトムエッジの切除を容易に行うことができる。
請求項7のギヤエッジ切除装置によれば、回転治具によってギヤとしての歯車を回転することで、ギヤエッジ切除ツールをギヤの歯に対して歯厚方向に相対移動して、複数の歯のサイドエッジ及びボトムエッジを効率良く切除することができる。
請求項8の構成によれば、複数の歯車のサイドエッジ及びボトムエッジの切除を、ロボットのティーチングプレイバックにより行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るギヤエッジ切除ツール及び歯車の斜視図 歯車の一部を拡大した斜視図 ギヤエッジ切除ツールの側面図 ギヤエッジ切除ツールの側面図 ギヤエッジ切除ツールの先端部の一部拡大側面図 ギヤエッジ切除ツールの平面図 (A)図6のA−A切断面の断面図、(B)図6のB−B切断面の断面図、 ツールホルダの側断面図 回転治具に歯車を取り付けた状態の部分側面図 (A)ボトムエッジを切除しているギヤエッジ切除ツールを歯幅方向から見た側面図、(B)ボトムエッジを切除しているギヤエッジ切除ツールを歯厚方向から見た側面図 (A)サイドエッジを切除しているギヤエッジ切除ツールを歯幅方向から見た側面図、(B)サイドエッジを切除しているギヤエッジ切除ツールを歯厚方向から見た側面図 サイドエッジを切除しているギヤエッジ切除ツールを歯幅方向から見た側面図 (A)第2実施形態のギヤエッジ切除ツールの先端部の一部拡大側面図、(B)そのギヤエッジ切除ツールの平面図 第3実施形態のギヤエッジ切除ツールの平面図 第4実施形態のギヤエッジ切除ツールの先端部の一部拡大側面図 第5実施形態のギヤエッジ切除ツールの先端部の一部拡大側面図 (A)第6実施形態のギヤエッジ切除ツールの先端部の一部拡大側面図、(B)そのギヤエッジ切除ツールの平面図 そのギヤエッジ切除ツールがサイドエッジを切除している状態を歯幅方向から見た側面図 第7実施形態のギヤエッジ切除ツールの平面図 第8実施形態のギヤエッジ切除ツールを歯車に宛がう前の側面図 第9実施形態のギヤエッジ切除装置の正面図 そのギヤエッジ切除装置の側断面図 本発明の変形例のギヤエッジ切除ツールの平面図
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。図1には、本実施形態のギヤエッジ切除ツール10と、そのギヤエッジ切除ツール10による加工対象であるギヤの一例としての歯車90が示されている。
歯車90は、インボリュート歯車であって、例えば円筒状をなして外周面に複数の歯91を有する。また、歯車90の軸方向の両端のギヤ側面90S,90Sは、全体が平坦面になっている。さらには、図2に拡大して示すように、歯91の噛合面93Bは、インボリュート曲面になっていて、歯厚方向H1に膨らんでいる。歯車90の内周面90N及び歯底面93A及び歯先面93Cは同心円をなし、歯底面93Aと噛合面93Bとの間は、それらに連続したコーナー曲面93D,93Dになっている。
歯車90は、例えば金属材料をホブカッター等で切削して製造される。その際、歯車90のうちギヤ側面90Sとその他の面とが直交するエッジにバリが残る場合がある。また、バリが残っていなくてもエッジの一部に応力が集中して金属片となって欠け落ちることがある。そして、それらバリや金属片が歯車90,90同士が噛合面に入り込むと歯車90の回転抵抗の増加や歯車90の摩耗の原因になる。そこで、歯車90のバリ及びエッジを除去するために、本実施形態のギヤエッジ切除ツール10が使用される。
具体的には、歯車90には、ギヤ側面90Sと歯先面93Cとが交差してなるトップエッジ92Cと、ギヤ側面90Sと噛合面93Bとが交差してなるサイドエッジ92Bと、ギヤ側面90Sと歯底面93Aとが交差してなるボトムエッジ92Aと、ギヤ側面90Sとコーナー曲面93Dとが交差してなるコーナーエッジ92Dと、ギヤ側面90Sと内周面90Nとが交差してなる内縁エッジ90Aとが備えられている。そして、サイドエッジ92Bとボトムエッジ92Aとそれらの間のコーナーエッジ92Dとを除去するためにギヤエッジ切除ツール10が使用され、それ以外のエッジ(トップエッジ92Cや内縁エッジ90A)は、図示しない別のツールによって除去される。
図3に示すように、ギヤエッジ切除ツール10は、シャフト部14の先端に先端プレート部15を備えた構造をなし、例えば、丸棒状の母材から所謂削り出しによって製作される。シャフト部14は、その基端側から先端に向かって並んだ小径部11、大径部12及び帯板部13からなる。小径部11は、断面円形をなし、ギヤエッジ切除ツール10の全長の略1/5程度を占めている。また、小径部11の軸方向の中央には、V字溝11Mが全周に形成されている。
大径部12は、断面円形をなしてギヤエッジ切除ツール10の全長の半分以上を占める。また、大径部12の基端部には、周方向における180度離れた2箇所に位置決平面12H,12Hが形成されている。
帯板部13は、図4に示すように、位置決平面12H,12Hと平行な主平面13M,13Mを有し、帯板部13の板厚は大径部12の直径の略1/5になっている。また、図3に示すように、帯板部13の幅方向の一方の側面13Sは、大径部12の外周面に連続した円弧面をしている。これに対し、帯板部13の他方の側面13Tは、平坦面になっていて、一方の側面13Sより大径部12の中心の近い位置に配置されている。そして、帯板部13と大径部12との境界部分には、側面13Tに連続した曲面12Kと、図4に示すように主平面13Mに連続した曲面12Rとが形成されている。
図6に示すように、先端プレート部15は、シャフト部14の軸方向から見ると、左右対称な形状をなしている。また、先端プレート部15の側面のうち対称中心線J1が延びる方向の一端の第1側面15Aは、大径部12の外周面及び側面13S(図3参照)と面一の円弧面をなし、他端側の第2側面15Bは、対称中心線J1と直交する平面になっている。また、第1側面15Aと第2側面15Bとの間には、第3側面16,16が左右対称に対をなして設けられ、それら第3側面16,16における第2側面15B側の端部を切除して第4側面17,17が形成されている。そして、先端プレート部15のうちシャフト部14側の第1主平面15X(図5参照)をすくい面としかつ第3側面16を逃げ面とする1対の第1切削刃部21,21(本発明の「切削刃」に相当する。)が設けられると共に、第1主平面15Xをすくい面としかつ第4側面17を逃げ面とする1対の第2切削刃部31,31が設けられている。
図7(A)に示すように、第1主平面15Xと第2主平面15Yとの間では、第3側面16全体が円弧状をなし、その第3側面16の一端部が第2主平面15Yに連続する一方、第3側面16の他端部が第1主平面15Xに直交している。即ち、第3側面16における第1主平面15Xと交差する部分の接触面S1は、第1主平面15Xと略90度(図7(A)のα参照)で交差している。そして、図7(B)に示すように、その接触面S1を第1主平面15Xとの交差部分を中心に第3側面16側に倒したときに、接触面S1が先端プレート部15を切り取る部分が切除されて第4側面17が形成されている。これにより、第2切削刃部31のすくい面(第1主平面15X)に対する逃げ面(第4側面17)の交差角βが、第1切削刃部21のすくい面(第1主平面15X)に対する逃げ面(第3側面16)の交差角αより小さくなっている。
図7(A)に示すように、第1主平面15Xと第3側面16とが交差してなる稜線は、第1切削刃部21の刃筋としての第1刃筋22をなしている。そして、図6に示すように、左右の第1刃筋22,22が、第1側面15Aの両端部から第2側面15B寄り位置まで、第2側面15Bに近づくに従って互いに接近するように直線状に延びている。また、図7(B)に示すように、第1主平面15Xと第4側面17とが交差してなる稜線は、第2切削刃部31の刃筋としての第2刃筋32をなしている。そして、図6に示すように、左右の第2刃筋32,32が、第1刃筋22,22の端部から連続し、第1刃筋22,22から離れるに従って対称中心線J1側に接近する円弧状に延びかつ、途中から直線状になって第2側面15Bまで延びている。
ここで、図5に示すように、先端プレート部15のうち第1主平面15Xは、第2側面15B側の端部から第1側面15A側の端部に向かうにつれ、徐々に帯板部13側に近づくように湾曲している。この湾曲形状は、上述したギヤ90のサイドエッジ92Bを歯幅方向から見たときの湾曲形状と略同形に形成されている。即ち、第1主平面15X(すくい面)は、噛合面93Bと略同形のインボリュート曲面になっている。なお、帯板部13と先端プレート部15との境界部分には、第1主平面15Xと帯板部13の側面13Tとに連続した曲面13Kと、第1主平面15Xと帯板部13の主平面13Mとに連続した曲面13Rとが形成されている。
図8にはギヤエッジ切除ツール10が取り付けられるツールホルダ40の一例が示されている。このツールホルダ40は、特許5550187号公報に開示のものと基本構造が同一になっていて、可動部材41と、その可動部材41を任意の方向に傾動可能に支持する支持部材42とを備える。可動部材41は円柱状をなし、中心部にツール保持孔41Aが有すると共に、前端部が1対の回止壁41B(図8には一方の回止壁41Bのみが示されている)に縦割分割されている。また、可動部材41の軸方向の中間部には、側方から可動部材41に連通した螺子孔41Cが形成されている。そして、ギヤエッジ切除ツール10の小径部11がツール保持孔41Aに挿入されると共に、ギヤエッジ切除ツール10の位置決平面12H,12Hが1対の回止壁41Bの内面に隣接した状態で、螺子孔41Cに締め込まれた螺子41Nが小径部11のV字溝11Mに係合してギヤエッジ切除ツール10が可動部材41に固定されている。
可動部材41の側面からは、略正多角形(例えば、正六角形)のフランジ41Fが張り出し、そのフランジ41Fの側面は、フランジ41Fの表裏の両面間で円弧状をなしている。そして、支持部材42に形成された正六角形の支持孔42Aにフランジ41Fが嵌合されている。また、支持孔42Aの前端部からは位置決当接壁42Bが内側に張り出していて、その位置決当接壁42Bにフランジ41Fの前面が当接した状態になるように支持部材42に内蔵した圧縮コイルバネ43がフランジ41Fを前方に付勢している。これにより、可動部材41と共にギヤエッジ切除ツール10が、その中心軸回りの回転を規制された状態で、支持部材42に対して任意の方向に傾動すると共に、フランジ41Fが位置決当接壁42Bに面当接した原点姿勢になるように付勢されている。
図9には、本発明に係る回転治具44が示されている。回転治具44は図示しないモータの動力を受けて回転駆動される回転盤44Bを有する。また、回転盤44Bの端面の外縁部を3等分する位置からは、例えば3つの係止爪44Aが突出していて、回転盤44Bの径方向の傾動可能に支持されている。そして、係止爪44A群が、図示しないエアーによって回転盤44Bの中心側に動くように付勢されると共に、回転盤44Bとそれを回転可能に支持するベース部44Dとの間に備えた図示しないロータリージョイントを介して圧縮エアーの圧力を受けると、回転盤44Bの中心から離れる側に動く。これにより、歯車90の内側に係止爪44A群を挿入してギヤ側面90Sを回転盤44Bの端面に当接させて、係止爪44A群を外側に移動させると、歯車90が回転盤44Bに対して心出しされて一体回転可能に固定される。なお、本実施形態では、この回転治具44と上記したツールホルダ40(図8参照)とから本発明に係るギヤエッジ切除装置45が構成されている。
本実施形態のギヤエッジ切除ツール10及びギヤエッジ切除装置45の構成に関する説明は以上である。次に、このギヤエッジ切除ツール10及びギヤエッジ切除装置45の作用効果について説明する。ギヤエッジ切除装置45に取り付けられた歯車90に対して、ギヤエッジ切除ツール10が以下の配置になるようにツールホルダ40(図8参照)をセットする。即ち、図10(B)に示すように、ギヤエッジ切除ツール10の先端プレート部15における対称中心線J1を歯車90のギヤ側面90Sと平行に配置し、先端プレート部15のうち対称中心線J1より一方側の第2切削刃部31の刃筋である第2刃筋32を図10(A)に示すように歯車90のボトムエッジ92Aに当接させて、図10(B)に示すように、一方側の第1切削刃部21を隣り合った歯91,91の間に収める。また、ギヤエッジ切除ツール10のシャフト部14は、図9に示すようにギヤ側面90Sに対して所定角度(図9のγ度)だけ傾けて、第2刃筋32を歯91の歯丈方向H3(図2参照)から見て、歯車90のボトムエッジ92Aに対して斜めに交差させた状態にする。
そして、図10(A)の矢印に示すように、ギヤエッジ切除装置45により歯車90を一方に回転駆動し、先端プレート部15が、第1主平面15X側を前にして歯91のサイドエッジ92Bに接近するように、ギヤエッジ切除ツール10を歯91に対して歯厚方向H1の一方に相対移動する。すると、第2切削刃部31がボトムエッジ92Aを切除しながら移動していき、コーナーエッジ92Dに至ってそのコーナーエッジ92Dも切除していく。ここで、第2切削刃部31がコーナーエッジ92Dを移動すると、第2切削刃部31のうち歯車90との当接位置が第2切削刃部31における第1切削刃部21側に移動し、これに伴い先端プレート部15が隣り合った歯91,91同士の間から歯幅方向H2(図10(B)参照)に徐々に抜け出ていく。そして、ギヤエッジ切除ツール10のうち歯車90との当接位置が第2切削刃部31から第1切削刃部21に移動して、第1切削刃部21によってコーナーエッジ92Dが切除されていく。やがて第1切削刃部21がサイドエッジ92Bに至り、図11(A)に示すように、歯幅方向H2から見て第1切削刃部21の刃筋である第1刃筋22がサイドエッジ92Bに対して斜めに交差した状態になると共に、図11(B)に示すように、歯厚方向H1から見て第1切削刃部21の刃筋である第1刃筋22がサイドエッジ92Bに対して斜めに交差した状態になる。
そこからさらにギヤエッジ切除ツール10が歯91に対して歯厚方向の一方に相対移動すると、第1切削刃部21がサイドエッジ92Bを歯底側から歯先側に向かって切除しながら、隣り合った歯91,91同士の間から歯幅方向H2(図2,図11(B)参照)に徐々に抜け出て、次の隣り合った歯91,91同士の間にギヤエッジ切除ツール10が移動する。
このとき、本実施形態のギヤエッジ切除ツール10はすくい面(第1主平面15X)が噛合面93Bと略同形同大のインボリュート曲面に形成されている。これにより、図12で示すように、歯幅方向から見た第1切削刃部21のすくい面(第1主平面15X)に対する噛合面93B(第3側面16)の交差角を略一定に保った状態でギヤエッジ切除ツール10が歯91に対して歯厚方向の一方に相対移動することができる。即ち、第1刃筋22とサイドエッジ92Bとの当り角δが略一定に保たれる。
そして、歯車90を1又は数回転させることで、歯車90の各歯91における歯幅方向H2の一端側のボトムエッジ92Aと一方のコーナーエッジ92D及びサイドエッジ92Bとが切除された状態になる。
次いで、図9の実線で示したギヤエッジ切除ツール10を、歯車90の中心軸を含みかつギヤエッジ切除ツール10の先端プレート部15の対称中心線J1と平行な基準面に対し、左右対称となる位置に移動して(即ち、図9の二点鎖線のギヤエッジ切除ツール10の位置に移動して)、前回使用しなかった側の第1切削刃部21を隣り合った歯91,91の間に配置しかつ第2切削刃部31の第2刃筋32をボトムエッジ92Aに当接させて歯車90を前回と逆向きに回転させる。または、歯車90の中心軸を含みかつギヤエッジ切除ツール10の先端プレート部15の対称中心線J1と直交する基準面に対し、前回使用しなかった側の第1切削刃部21を隣り合った歯91,91の間に配置しかつ第2切削刃部31の第2刃筋32をボトムエッジ92Aに当接させて歯車90を前回と逆向きに回転させる。これにより、歯車90の各歯91における歯幅方向H2の一端側の他方のコーナーエッジ92D及びサイドエッジ92Bとが切除される。即ち、ギヤエッジ切除ツール10により、歯91の歯幅方向H2の一端側における全てのサイドエッジ92Bとコーナーエッジ92Dとボトムエッジ92Aとが切除された状態になる。同様の処理を行って、ギヤエッジ切除ツール10により歯91の歯幅方向H2の他端側における全てのサイドエッジ92Bとコーナーエッジ92Dとボトムエッジ92Aとを切除することができる。
このように、本実施形態のギヤエッジ切除ツール10によれば、第1主平面15X(すくい面)の形状を噛合面93Bと略同形同大にしたことで、第1刃筋22とサイドエッジ92Bとの当り角δを略一定に保てるので、歯車90の歯91に対して歯厚方向に相対移動させるだけで、歯車90の各歯91のサイドエッジ92Bの切除量を略均一にすることができる。即ち、サイドエッジ92Bにおける歯底側と歯先側との加工面の幅が略均一となり、サイドエッジ92Bの加工品質の向上を図ることができる。
また、ギヤエッジ切除ツール10を歯車90の歯91に対して歯厚方向に相対移動させるだけで、歯車90の各歯91のサイドエッジ92Bとボトムエッジ92Aとの両方を効率良く切除することができる。さらに、第1切削刃部21のすくい面と逃げ面との交差角α(図7(A)参照)より、第2切削刃部31のすくい面と逃げ面との交差角β(図7(B)参照)を小さくしたことで、サイドエッジ92Bとボトムエッジ92Aと切除量のバランスを好適にすることができる。
なお、上記した本実施形態のギヤエッジ切除ツール10は、第1切削刃部21と第2切削刃部31とを対称に備えて、歯車90を一方に回転した場合と他方に回転した場合の両方でギヤエッジ切除ツール10を使用していたが、歯車90を一方に回転した場合用と他方に回転した場合用とで、ギヤエッジ切除ツールを別々に用意してもよい。また、本実施形態のギヤエッジ切除ツール10では、対称中心線J1を歯車90のギヤ側面90Sと平行に配置して使用していたが、非平行に配置して使用してもよい。
[第2実施形態]
図13には、本発明の第2実施形態のギヤエッジ切除ツール10Pの先端プレート部15が示されている。同図に示すようにギヤエッジ切除ツール10Pは、第1実施形態とは異なり第2切削刃部31を有さず、第1切削刃部21のみで構成されている。なお、本実施形態において、前記第1実施形態と同一部位に関しては、図面に同一符号を付して重複した説明は省略する。下記の実施形態においても同様である。
[第3実施形態]
図14には、本発明の第2実施形態のギヤエッジ切除ツール10Vの先端プレート部15が示されている。同図に示すようにギヤエッジ切除ツール10Vでは、第2刃筋32全体が第1刃筋22に連続した円弧状になっている。
[第4実施形態]
図15には、本発明の第3実施形態のギヤエッジ切除ツール10Wが示されている。このギヤエッジ切除ツール10Wでは、1対の第1切削刃部21,21の間を1つの第2切削刃部31で連絡した構造になっている。具体的には、第2刃筋32の両端部は、第1刃筋22,22の各端部に連続した円弧状をなしかつ、第2刃筋32の中間部分は、対称中心線J1と直交する直線状に延びている。また、第1実施形態と同様に、第3側面16の一部が平坦に切除されて第4側面17Bが形成され、その第4側面17Bが第2切削刃部31の逃げ面になっている。なお、このギヤエッジ切除ツール10Wでは、前記第1実施形態の帯板部13(図3参照)の代わりに、シャフト部14の先端側には断面円形の小径部13Wが備えられ、その先に先端プレート部15が設けられている。
[第5実施形態]
図16には、本発明の第4実施形態のギヤエッジ切除ツール10Xが示されている。このギヤエッジ切除ツール10Xは、第1実施形態のギヤエッジ切除ツール10の先端プレート部15における第1側面15A(図6参照)側の端部と、第3実施形態のギヤエッジ切除ツール10Wの先端プレート部15における第1側面15A(図14参照)側の端部とを接合した構造をなしている。この構造によれば、適宜、第2切削刃部31を選んでボトムエッジ92Aを切除することができる。
[第6実施形態]
本実施形態のギヤエッジ切除ツール10Yは、図17及び図18に示されている。図16に示すように、このギヤエッジ切除ツール10Yは、前記第1実施形態のギヤエッジ切除ツール10を変形させたものであって、第1主平面15Xが屈曲した形状をなしている。具体的には、第1主平面15X(すくい面)は、大径部12(図3参照)の中心軸と直交している直交平坦面15Qと、第1主平面15Xにおける第1側面15A寄り位置から第1側面15A側の端部に向かって徐々に帯板部13側に傾斜した傾斜平面15Zとで構成されている。そして、突部15Tの側方まで延びた第3側面16を逃げ面としたサブ第1切削刃部21Bが設けられている。また、サブ第1切削刃部21Bと第2切削刃部31との間は、第1主平面15Xをすくい面としかつ第3側面16を逃げ面とするメイン第1切削刃部21Aになっていて、メイン第1切削刃部21Aとサブ第1切削刃部21Bとから本発明に係る第1切削刃部21Yが構成されている。これにより、第1切削刃部21Y全体のすくい面は、凹状に屈曲した構造になしている。また、第1切削刃部21Yの刃筋である第1刃筋22Yは、メイン第1刃筋22Aとサブ第1刃筋22Bとから構成されて、第1刃筋22Y全体も屈曲した形状をなしている。
本実施形態のギヤエッジ切除ツール10Yによれば、図18に示すように、すくい面を平坦な第1主平面15Xと、第1主平面15Xに対して傾斜した傾斜平面15Zとを備えることで、すくい面が平坦面のみで構成されたギヤエッジ切除ツールと比べて、インボリュート曲面である歯91の噛合面93Bとすくい面との交差角δの変位を抑えることができる。なお、本実施形態では、すくい面が第1主平面15Xと傾斜平面15Zとで構成されているが、第1主平面15Xに対して2以上の傾斜平面を有する構成としても良いし、傾斜平面15Zを湾曲させた平坦面と湾曲面とで構成してもよい。
[第7実施形態]
本実施形態のギヤエッジ切除ツール10Uは、図19に示されている。このギヤエッジ切除ツール10Uは、前記第4実施形態のギヤエッジ切除ツール10Wを変形させたものであって、先端プレート部15をギヤエッジ切除ツール10Uの軸方向から見ると、第1切削刃部21のすくい面である第3側面16が凹状に湾曲し、第1刃筋22Uが凹状に湾曲している。より具体的には、第3側面16及び第1刃筋22Uは、インボリュート曲線を描くように湾曲している。この構成によってもインボリュート歯車の歯91のサイドエッジ92Bを第1切削刃部21Uによって効率よく切除することができる。
[第8実施形態]
本実施形態のギヤエッジ切除ツール10Tは、図20に示されている。このギヤエッジ切除ツール10Tは、前記第4実施形態のギヤエッジ切除ツール10Wを変形させたものであって、ギヤエッジ切除ツール10Tの軸方向から見て、第1切削刃部21T,21Tにおける第1側面15A側の端部を先端プレート部15の両側方に張り出させて張出部15N,15Nを備えた構造をなしている。そして、各第1切削刃部21Tが、張出部15Nに形成されたサブ第1切削刃部21Dとそのサブ第1切削刃部21Dより第2切削刃部31側のメイン第1切削刃部21Cとから構成されると共に、第1刃筋22Tが、サブ第1刃筋22Dとメイン第1刃筋22Cとを交差させた屈曲形状をなしている。このギヤエッジ切除ツール10Tによれば、図20に示すように歯91の先端部の歯幅が徐々に狭くなった形状の歯車90に対応することができる。即ち、ギヤ側面90Sのうち歯91の先端側の傾斜部90Uと噛合面93Bとが交差してなる先端側サイドエッジ92Gをギヤエッジ切除ツール10Tのサブ第1切削刃部21Dによって除去することができる。
[第9実施形態]
本実施形態のギヤエッジ切除装置45Vは、図21及び図22に示されており、第1実施形態で説明したツールホルダ40を保持するロボット50を備えている。そして、回転治具44に保持された歯車90に対し、ツールホルダ40に保持されたギヤエッジ切除ツール10が、ロボット50のティーチングプレイバックにより位置決めされるようになっている。
具体的には、ロボット50は、本発明に係る「第1駆動機構」としてのXYテーブル51を有し、そのXYテーブル51は、回転治具44のベース部44Dと同じ図示しない支持部材に固定された第1ベース部51Aを有する。そして、その第1ベース部51Aに対して、図21の紙面と直交する第1水平方向H5(図22参照)に第1可動テーブル51Bが直動し、第1可動テーブル51Bに対して第2可動テーブル51Dが第1水平方向H5と直交する第2水平方向H4に直動するようになっている。なお、回転治具44の回転軸は、第1水平方向H5(図22参照)と平行になっている。また、XYテーブル51には、2つの図示しないサーボモータと、それらの回転出力を直動に変換する図示しない2つのボールネジ機構とが備えられ、これらにより、本発明に係る「第1出力部」としての第2可動テーブル51Dが、水平な二次元平面の任意の位置に位置決め制御される。
第2可動テーブル51Dには、本発明に係る「第2駆動機構」としてのγ軸回転機構52が搭載されている。γ軸回転機構52は、第2可動テーブル51D上に固定されたベース部52Aと減速機52Gを固定して備えている。減速機52Gは、例えば入力部と出力部とを表裏の同軸上に備え、それらの共通の回転軸が前記した第2水平方向H4と平行になっている。そして、減速機52Gの入力部にサーボモータ52Mが連結され、減速機52Gの出力部に、本発明の「第2出力回転部」としての回転スリーブ52Sが取り付けられている。回転スリーブ52Sは、第2水平方向H4に延びた円筒状をなしている。また、回転スリーブ52Sの中間部分は、第1可動テーブル51Bから起立した第2起立支持部52Cの軸受部52Dにより回転可能かつ直動可能に支持されている。
回転スリーブ52Sの先端部には、本発明の「第3駆動機構」としてのZ軸直動機構53が取り付けられている。Z軸直動機構53は、回転スリーブ52Sの先端に取り付けられたベース部53Aを有する。ベース部53Aは、例えば上下方向に延びた筐体構造をなし、その平面形状は、第1水平方向H5に長い長方形をなしている。
図22に示すように、ベース部53Aのうち第1水平方向H5の一端寄り位置には、ボールネジ機構60のボールネジ61が上下に貫通していて、そのボールネジ61の両端部がベース部53Aに備えた軸受部53J,53Jに回転可能に支持されている。そして、ベース部53Aに中継ボックス53Cを介して取り付けられたサーボモータ53Mにてボールネジ61が回転駆動される。
ボールネジ機構60のボールナット62には、本発明の「第3出力部」としての直動ベース63が固定されている。直動ベース63は、ボールナット62から第1水平方向H5の他端側に延び、その先端部から上方に延びた円筒状の上側円筒部63Aと、下方に延びた円筒状の下側円筒支持部63Bとを備えている。上側円筒部63Aは、ベース部53Aの上部の貫通孔53Dに挿通し、下側円筒支持部63Bはベース部53Aに備えた軸受部53Bにより直動可能に支持されている。これにより、ボールネジ61が回転駆動されると直動ベース63が上下動する。
直動ベース63には、本発明の「第4駆動機構」としてのθ軸回転機構54が取り付けられている。θ軸回転機構54は、円筒支持部63Aの上端部に取り付けられたサーボモータ54Mを有し、そのサーボモータ54Mの出力軸が円筒支持部63A内に配置されている。そして、そのサーボモータ54Mの出力軸に回転シャフト54Aが一体回転可能に連結されかつ下方に延び、ベース部53Aの下面から突出した状態になっている。そして、回転シャフト54Aの下端部にツールホルダ40が固定され、ギヤエッジ切除ツール10が回転シャフト54Aの同軸上に配置されている。また、θ軸回転機構54の中間部分は、ベース部53Aの貫通孔53Eに備えた軸受部53Fにより直動可能に支持されている。
本実施形態のギヤエッジ切除装置45Vによれば、冒頭で述べたように、回転治具44に保持された歯車90に対し、ギヤエッジ切除ツール10を、ロボット50のティーチングプレイバックにより位置決めして、効率良く歯車90のエッジを切除することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記各実施形態では、ギヤエッジ切除ツールによるエッジ除去の対象ワークとして平歯車を例示したが、対象ワークは、はす歯歯車(歯幅方向が回転軸方向に対して傾斜しているもの)であってもよい。また、歯車ではなく、ラックをギヤエッジ切除ツールによるエッジ除去の対象ワークとしてもよい。
(2)前記第1実施形態では、第1及び第2の切削刃部21,31を有する先端プレート部15を、歯車90の歯幅方向に往復動させるために、先端プレート部15を先端に備えて傾動するシャフト部14が、歯車90の概ねピッチ円の接線上に配置されていたが(図1参照)、これに限定されるものではなく、シャフト部14を、例えば、歯車90の中心軸と直交する線上に配置してもよい。なお、この場合は、シャフト部14の先にシャフト部14の中心軸と略平行に延びる第1切削刃部21を有する突片が設けられる構造にすればよい。また、シャフト部14を歯幅方向に対して直動可能に支持する構成としてもよい。
(3)前記第4実施形態のギヤエッジ切除ツール10は、2種類の第2切削刃部31を両端に備えていたが、図23に示したギヤエッジ切除ツール10Sのように同一種類の第2切削刃部31を両端部に備えて、先端プレート部15が縦横の2方向で線対称な形状にしてもよい。このような構成にすれば、各第1切削刃部21及び第2切削刃部31の消耗が抑えられ、ギヤエッジ切除ツール10Sを長期間に亘って使用することが可能になると共に、第8実施形態で示したようなロボット50にギヤエッジ切除ツール10Sを取り付けたときに、ギヤエッジ切除ツール10Sをθ軸回転機構54にて回転させる量を少なくすることができ、ロボット50の動作が簡素になる。
10,10S〜10Z ギヤエッジ切除ツール
14 シャフト部
15 先端プレート部
21,21T,21U,21Y,21Z 第1切削刃部(切削刃)
22、22T,22U,22Y 第1刃筋(刃筋)
31 第2切削刃部
32 第2刃筋
40 ツールホルダ
45,45V ギヤエッジ切除装置
50 ロボット
51 XYテーブル(第1駆動機構)
52 α軸回転機構(第2駆動機構)
53 Z軸直動機構(第3駆動機構)
54 θ軸回転機構(第4駆動機構)
90 歯車(ギヤ)
90S ギヤ側面
91 歯
92A ボトムエッジ
92B サイドエッジ
92D コーナーエッジ
J1 対称中心線

Claims (8)

  1. ギヤの隣り合った歯同士の間に配置されて、一方の歯のサイドエッジに刃筋を斜めに交差させて宛がわれる切削刃を備え、前記切削刃を前記歯に対して歯厚方向に相対移動すると、前記切削刃が、前記サイドエッジを歯底側から歯先側に向かって切除しながら前記隣り合った歯同士の間から歯幅方向に徐々に抜け出るギヤエッジ切除ツールにおいて、
    前記切削刃のすくい面が、前記刃筋方向において凹状に湾曲又は屈曲するギヤエッジ切除ツール。
  2. 前記切削刃のすくい面がインボリュート曲面になっている請求項1に記載のギヤエッジ切除ツール。
  3. シャフト部と、
    前記シャフト部の先端から側方に張り出し、外縁部に前記切削刃を有する先端プレート部と、
    前記先端プレート部のうち前記シャフト部側を向いた内面が、前記切削刃のすくい面をなし、
    前記先端プレート部の側面が、前記切削刃の逃げ面をなしている請求項1又は2に記載のギヤエッジ切除ツール。
  4. 前記先端プレート部は線対称な形状をなし、その対称中心を挟んだ両側に前記切削刃を有する請求項3に記載のギヤエッジ切除ツール。
  5. 前記切削刃の刃筋が、前記ギヤの歯底側に近づくに従って前記対称中心線に接近するように傾斜し、その傾斜角は前記対称中心線を前記ギヤ側面と平行に配置したときに、前記切削刃が前記サイドエッジに好適に宛がわれる角度に設定されている請求項4に記載のギヤエッジ切除ツール。
  6. 前記先端プレート部は、縦横の2方向で線対称な形状をなしている請求項4又は5に記載のギヤエッジ切除ツール。
  7. 請求項3乃至6の何れか1の請求項に記載のギヤエッジ切除ツールと、
    前記ギヤとしての歯車を保持して回転駆動する回転治具と、
    前記ギヤエッジ切除ツールの前記シャフト部を保持して前記回転治具の回転軸方向と平行な方向に傾動可能に支持すると共に、前記ギヤエッジ切除ツールを一定の傾動姿勢に付勢するツールホルダとを備えるギヤエッジ切除装置。
  8. 二次元平面の任意の位置に位置決め制御可能な第1出力部を有する第1駆動機構と、
    前記第1出力部に取り付けられて、前記二次元平面と平行な回転軸を中心に回転する第2出力部を有する第2駆動機構と、
    前記第2出力部に取り付けられて、その第2出力部の回転軸と直交する方向に直動する第3出力部を有する第3駆動機構と、
    前記第3出力部に取り付けられ、その第3出力部の直動方向と平行な回転軸を中心に回転する第4出力部を有する第4駆動機構とを有するロボットを備え、
    前記ツールホルダは、前記ギヤエッジ切除ツールの前記シャフト部が、前記第4出力部の回転軸方向に沿って延びた状態になるように前記第4出力部に固定され、
    前記回転治具は、その回転軸が、前記二次元平面と平行でかつ前記第2出力部の回転軸と直交する方向を向くように配置されている請求項7に記載のギヤエッジ切除装置。
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