JP2017158959A - カテーテル - Google Patents

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洋 東
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Abstract

【課題】生体管腔へのカテーテルの挿入を容易かつ安全に行なうことができるカテーテルを提供すること。【解決手段】カテーテル1は、可撓性を有するチューブで構成されたカテーテル本体2と、カテーテル本体2の先端部に設けられた先端チップ3とを備える。また、先端チップ3は、カテーテル本体2の中心軸O2回りに配置された複数枚の板片6を有している。そして、隣り合う板片6同士は、一部が互いに重なり合い、その重なりの程度が変化可能な重なり部63を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、カテーテルに関する。
カテーテルには、ガイドワイヤを挿入して組み立てて用いられるものがある。この場合、カテーテルの外径とガイドワイヤの外径との間に差があるため、カテーテルとガイドワイヤとの組立状態で、カテーテルの先端にガイドワイヤとの段差が生じる。また、ガイドワイヤの外径には、種々の大きさがあり、その大きさによっては、前記段差が顕著に現れてしまい、カテーテルの血管挿通性が低下したり、前記段差で血管を損傷させてしまうおそれがあった。
一方、カテーテルをこのような種々の大きさの外径を有するガイドワイヤとの組立状態としても、できる限り前記段差を抑えることができるカテーテルが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のカテーテルは、その先端部に先端チップ領域を有し、先端チップ領域に、1本のスリットが当該カテーテルの長手方向に沿って形成されている。これにより、細いガイドワイヤを挿入した場合には、スリットは閉じたままであるが(特許文献1の図2A参照)、太いガイドワイヤを挿入した場合には、スリットが開くことにより(特許文献1の図2B参照)、径の異なる複数のガイドワイヤをカテーテルに挿入しても、前記段差が一定に維持される。
しかしながら、特許文献1に記載のカテーテルでは、ガイドワイヤを挿入した際、当該ガイドワイヤの外径の大きさによっては、スリットが広がり過ぎて、先端チップ領域が裂けてしまう。そして、先端チップ領域が裂けていることに気づかずに手技を継続した場合、先端チップ領域がめくれて、カテーテルの血管挿通性が低下したり、血管を損傷させてしまうおそれがある。
特表2005−519648号公報
本発明の目的は、カテーテルやガイドワイヤ等の外径の異なる複数の医療用長尺体を組立状態として使用する場合において、カテーテルとガイドワイヤの間に生じる段差を解消することにより、生体管腔へのカテーテルの挿入を容易かつ安全に行なうことができるカテーテルを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 可撓性を有するチューブで構成されたカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の先端部に設けられた先端チップとを備え、
前記先端チップは、前記カテーテル本体の中心軸回りに配置された複数枚の板片を有し、
隣り合う前記板片同士は、一部が互いに重なり合い、その重なりの程度が変化可能な重なり部を有することを特徴とするカテーテル。
(2) 当該カテーテルは、可撓性を有する長尺な医療用長尺体を挿入して使用されるものであり、
前記先端チップは、前記医療用長尺体の挿入、抜去に応じて、前記重なりの程度が変化することにより、内径が変化する上記(1)に記載のカテーテル。
(3) 前記板片は、少なくとも3枚配置され、該3枚の板片を前記カテーテル本体の中心軸に対して直交する断面から見て時計回りに順に第1の板片、第2の板片、第3の板片としたとき、
前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部では、前記第1の板片が前記第2の板片よりも前記中心軸側に位置し、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部では、前記第2の板片が前記第3の板片よりも前記中心軸側に位置するか、または、
前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部では、前記第2の板片が前記第1の板片よりも前記中心軸側に位置し、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部では、前記第3の板片が前記第2の板片よりも前記中心軸側に位置する上記(1)または(2)に記載のカテーテル。
(4) 前記板片は、少なくとも3枚配置され、該3枚の板片を前記カテーテル本体の中心軸に対して直交する断面から見て時計回り順に第1の板片、第2の板片、第3の板片としたとき、
前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部と、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部とでは、いずれも、前記第2の板片が前記第1の板片および前記第3の板片よりも前記中心軸側に位置するか、または、
前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部と、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部とでは、いずれも、前記第1の板片および前記第3の板片が前記第2の板片よりも前記中心軸側に位置する上記(1)または(2)に記載のカテーテル。
(5) 前記複数枚の板片のそれぞれは、弾性を有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のカテーテル。
(6) 前記複数枚の板片のそれぞれは、前記カテーテル本体の中心軸に沿った縦断面形状がアーチ状に湾曲したものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のカテーテル。
(7) 前記複数枚の板片のそれぞれは、前記カテーテル本体の中心軸と直交する方向に沿った横断面形状がアーチ状に湾曲したものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のカテーテル。
(8) 前記複数枚の板片のそれぞれの幅は、先端方向に向かって漸減している上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のカテーテル。
(9) 前記複数枚の板片のそれぞれに、その厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のカテーテル。
例えばカテーテルに医療用長尺体を挿入した場合、両者の外径差によって、カテーテルと医療用長尺体との間に段差が生じることとなる。本発明によれば、当該医療用長尺体の外径の大小に関わらず、先端チップによって段差を十分かつ確実に埋めることができる。これにより、段差が原因でカテーテルの生体管腔内での挿通性が低下したり、生体組織を傷つけたりすることを確実に防止することができ、よって、生体管腔内へのカテーテルの挿入を容易かつ安全に行なうことができる。
図1は、本発明のカテーテルの第1実施形態を示す平面図である。 図2は、図1に示すカテーテルが備える先端チップの斜視図である。 図3は、図2中のA−A線断面図である。 図4は、図2に示す先端チップが有する板片の斜視図である。 図5は、図4中のB−B線断面図である。 図6は、図4中のC−C線断面図である。 図7は、図1に示すカテーテルにガイドワイヤが未だ挿入されていない状態を示す部分縦断面図である。 図8は、図1に示すカテーテルにガイドワイヤが挿入された状態を示す部分縦断面図である。 図9は、図1に示すカテーテルにガイドワイヤが挿入された状態を示す部分縦断面図である。 図10は、本発明のカテーテル(第2実施形態)が備える先端チップの横断面図である。 図11は、本発明のカテーテル(第3実施形態)にガイドワイヤが挿入された状態を示す部分縦断面図である。
以下、本発明のカテーテルを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のカテーテルの第1実施形態を示す平面図である。図2は、図1に示すカテーテルが備える先端チップの斜視図である。図3は、図2中のA−A線断面図である。図4は、図2に示す先端チップが有する板片の斜視図である。図5は、図4中のB−B線断面図である。図6は、図4中のC−C線断面図である。図7は、図1に示すカテーテルにガイドワイヤが未だ挿入されていない状態を示す部分縦断面図である。図8および図9は、それぞれ、図1に示すカテーテルにガイドワイヤが挿入された状態を示す部分縦断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1および図5〜図9中(図11についても同様)の右側を「基端」、左側を「先端」と言い、図2および図4中の右上側を「基端」、左下側を「先端」と言う。
図1に示すカテーテル1は、可撓性を有するカテーテル本体2と、カテーテル本体2の先端部に設けられた先端チップ(tip)3と、カテーテル本体2の基端部に設けられたハブ4とを備えている。
また、カテーテル1は、可撓性を有する長尺な医療用長尺体を挿入して使用される。この医療用長尺体としては、特に限定されず、例えば、ガイドワイヤ、カテーテル等が挙げられ、本実施形態では、ガイドワイヤ20を一例とする。そして、図8、図9に示すように、ガイドワイヤ20を挿入した状態のカテーテル1を、生体管腔(以下、代表的に「血管」とする)に挿入して、目的部位である例えば狭窄部等の病変部にまで押し進めることができる。なお、ガイドワイヤ20には、外径が異なる種々のものがあり、図8に示すような比較的細いガイドワイヤ20Aや、図9に示すような比較的太いガイドワイヤ20Bがある。
カテーテル本体2は、チューブで構成され、その内腔部がルーメン21として機能する。そして、基端側からガイドワイヤ20を、ハブ4を介して、ルーメン21内に挿入することができる。
カテーテル本体2の全長Lとしては、特に限定されず、例えば、30cm以上、200cm以下であるのが好ましく、45cm以上、150cm以下であるのがより好ましい。
また、カテーテル本体2は、例えば外径φd20が1Fr以上、3Fr以下のガイドワイヤ20を挿入可能となっているのが好ましく、この場合のカテーテル本体2の外径φdとしては、3Fr以上、8Fr以下であるのが好ましく、4Fr以上、7Fr以下であるのがより好ましい。なお、1Frは、約0.33mmである。
カテーテル本体2の構成材料としては、特に限定されず、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。
また、カテーテル本体2は、図8、図9に示す構成では単層のものとなっているが、これに限定されず、複数の層が積層されたものであってもよい。
図1に示すように、カテーテル本体2のハブ4との境界部23付近は、耐キンクプロテクタ5で覆われている。耐キンクプロテクタ5は、弾性を有する被覆部材であり、境界部23付近での折れ曲がり(キンク)を防止することができる。
カテーテル本体2の基端部には、ハブ4が固定されている。ハブ4は、硬質の筒体で構成され、その内腔部41がルーメン21と連通している。なお、ハブ4の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料や各種金属材料を用いることができる。
カテーテル本体2の先端部には、先端チップ3が固定されている。
図2、図3に示すように、先端チップ3は、カテーテル本体2の中心軸Oに沿った長尺な10枚の板片(小片)6を有している。これらの板片6は、カテーテル本体2の中心軸O回りに等角度間隔に配置され、基端部61がカテーテル本体2の先端部22に片持ち支持されている。そして、隣り合う板片6同士は、縁部62およびその近傍(一部)が互いに重なり合った重なり部63を共有している。後述するように、重なり部63では、当該重なり部63を構成する板片6同士の重なりの程度(以下「重なり量RA」と言う)が変化可能となっている。
図4に示すように、板片6は、長尺なものであり、幅Wが先端方向に向かって漸減している。これにより、先端チップ3が全体としてテーパ状をなすものとなり(図2参照)、よって、カテーテル1の血管内での通過が容易となる。なお、先端チップ3の全長Lとしては、特に限定されず、例えば、3mm以上、20mm以下であるのが好ましく、5mm以上、15mm以下であるのがより好ましい。
板片6は、中心軸Oに沿った縦断面形状がアーチ状に湾曲しており(図5参照)、中心軸Oと直交する方向に沿った横断面形状もアーチ状に湾曲している(図6参照)。これにより、先端チップ3が全体として丸みを帯びた形状となる(図2参照)。また、板片6の先端部64および各縁部62も丸みを帯びている(図5、図6参照)。このような丸みを帯びた形状により、カテーテル1が血管内を通過する際、先端チップ3で血管壁等を傷つけてしまうのを確実に防止することができる。また、カテーテル1内を挿通するガイドワイヤ20が板片6で損傷を受けることを防止できる。また、板片6がアーチ状に湾曲していることにより、カテーテル1が血管内を通過する際、板片6が外側にめくれてしまうことを防止することができる。
板片6の厚さtは、0.05mm以上、0.50mm以下であるのが好ましく、0.10mm以上、0.30mm以下であるのがより好ましい。また、厚さtは、図5に示すように先端方向に向かって漸減しているのが好ましく、図6に示すように各縁部62側に向かって漸減しているのが好ましい。
板片6の構成材料としては、特に限定されず、例えば、カテーテル本体2の構成材料で挙げた各種熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を用いることができる。そして、熱可塑性エラストマーの中でも特にポリエステルエラストマー(例えばペルプレン(「ペルプレン」は登録商標))を用いることが好ましい。また熱可塑性樹脂としては、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。また、前記熱可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂の他に、ステンレス鋼やNi−Ti合金等の各種金属材料も用いることができる。このような構成材料を用いることにより、板片6は弾性を有するものとなる。これにより、板片6で血管壁やガイドワイヤ20が損傷を受けるのを確実に防止することができる。
また、図3に示すように、互いに連続して隣接する任意の3枚の板片6に着目し、これらを先端側から見て、すなわち、カテーテル本体2の中心軸Oに直交する横断面からみて時計回りに順に第1の板片6A、第2の板片6B、第3の板片6Cとする。この場合、図3に示す構成では、第1の板片6Aと第2の板片6Bとで構成する重なり部63では、第2の板片6Bが第1の板片6Aよりも中心軸O側に位置している。また、第2の板片6Bと第3の板片6Cとで構成する重なり部63では、第3の板片6Cが第2の板片6Bよりも中心軸O側に位置している。
なお、第1の板片6A、第2の板片6B、第3の板片6Cの位置関係は、図3に示す構成に限定されず、第1の板片6Aと第2の板片6Bとで構成する重なり部63では、第1の板片6Aが第2の板片6Bよりも中心軸O側に位置し、第2の板片6Bと第3の板片6Cとで構成する重なり部63では、第2の板片6Bが第3の板片6Cよりも中心軸O側に位置してもよい。
ところで、カテーテル本体2には、それよりも細いガイドワイヤ20が挿入されるため、両者の外径差によって、カテーテル本体2とガイドワイヤ20との間に段差(ギャップ)7が生じることとなる(図8、図9参照)。この段差7は、カテーテル1における血管挿通性の低下の原因となったり、血管壁を傷つける原因となったりする場合がある。そこで、カテーテル1では、段差7を埋めるように先端チップ3が設けられている。
以下では、ガイドワイヤ20の外径φd20の大きさに関わらず、先端チップ3が段差7を解消するメカニズムについて図7〜図9を参照しつつ説明する。
図7に示す状態では、カテーテル1に未だガイドワイヤ20が挿入されておらず、先端チップ3は、外力が付与されていない自然状態となっている。このときの先端チップ3には、中心軸O回りに配置された10枚の板片6の先端部64によって、先端開口部31が形成されている。なお、図7に示す状態での先端開口部31の内径(開口径)φdとしては、特に限定されず、例えば、0.25mm以上、0.89mm以下であるのが好ましく、0.36mm以上、0.46mm以下であるのがより好ましい。
そして、図7に示す状態のカテーテル1に、内径φdよりも大きい外径φd20を有するガイドワイヤ20Aを、先端チップ3から突出するまで挿入すると、図8に示す状態となる。
図8に示す状態では、各板片6の先端部64は、ガイドワイヤ20Aの外周部201から外側に向かって、すなわち、中心軸Oから遠ざかる方向に押圧力を受ける。この押圧力により、隣り合う板片6同士は、中心軸Oから遠ざかる方向に変形しつつ、互いに離間する方向(図3中の矢印方向参照)に摺動(回転)することとなる。これにより、重なり部63での重なり量RAが減少して、内径φdは、ガイドワイヤ20Aの外径φd20と同じ大きさとなる。そして、図8に示すように、カテーテル1は、外観上、段差7が隙間なく、先端チップ3によって十分に埋まった状態となる。これにより、カテーテル1における血管挿通性が低下したり、血管壁を傷つけたりするのを確実に防止することができる。よって、カテーテル1をガイドワイヤ20Aと組立状態とした場合でも、血管へのカテーテル1の挿入を容易かつ安全に行なうことができる。その結果、迅速な手技を行なうことができる。
また、図8に示す状態からガイドワイヤ20Aを抜去すると、各板片6に対する押圧力が解除されて、当該各板片6は、自身の弾性力により、図7に示す状態に復元する。
一方、図7に示す状態のカテーテル1に、図8中のガイドワイヤ20Aよりも外径φd20が大きいガイドワイヤ20Bを、先端チップ3から突出するまで挿入すると、図9に示す状態となる。
図9に示す状態でも、各板片6の先端部64は、ガイドワイヤ20Aの外周部201から外側に向かって押圧力を受ける。この押圧力により、隣り合う板片6同士は、図8に示す状態よりも、中心軸Oから遠ざかる方向に変形しつつ、互いに離間する方向に摺動することとなる。これにより、重なり部63での重なり量RAがさらに減少して、内径φdは、ガイドワイヤ20Bの外径φd20と同じ大きさとなる。そして、図9に示すように、カテーテル1は、図8に示す状態と同様に、外観上、段差7が隙間なく、先端チップ3によって十分に埋まった状態となる。これにより、ガイドワイヤ20Bをカテーテル1に挿入した状態でも、血管へのカテーテル1の挿入を容易かつ安全に行なうことができる。
また、図9に示す状態からガイドワイヤ20Bを抜去すると、各板片6に対する押圧力が解除されて、当該各板片6は、自身の弾性力により、図7に示す状態に復元することができる。
このように先端チップ3は、ガイドワイヤ20の挿入、抜去に応じて、重なり量RAを変化させることができ、この変化により、内径φdも変化することができるものとなっている。
また、図8に示す状態、図9に示す状態のいずれも、ガイドワイヤ20は、各板片6を押圧するが、このとき、当該各板片6からも反力を受ける。これにより、ガイドワイヤ20が先端チップ3で固定され、よって、ガイドワイヤ20におけるトルク伝達性、プッシャビリティが向上する。
<第2実施形態>
図10は、本発明のカテーテル(第2実施形態)が備える先端チップの横断面図である。
以下、この図を参照して本発明のカテーテルの第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、板片同士の位置関係が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図10に示すように、互いに連続して隣接する任意の3枚の板片6に着目し、これらを先端側から見て、すなわち、カテーテル本体2の中心軸Oに直交する横断面からみて時計回りに順に第1の板片6A、第2の板片6B、第3の板片6Cとする。この場合、図10に示す構成では、第1の板片6Aと第2の板片6Bとで構成する重なり部63と、第2の板片6Bと第3の板片6Cとで構成する重なり部63とでは、いずれも、第2の板片6Bが第1の板片6Aおよび第3の板片6Cよりも中心軸O側に位置している。
このような位置関係により、カテーテル1にガイドワイヤ20を挿入した際、第1の板片6A、第2の板片6B、第3の板片6Cは、それぞれ、中心軸Oから遠ざかる方向(図10中の矢印方向参照)に変形する。この場合も、重なり部63での重なり量RAが減少して、内径φdは、ガイドワイヤ20の外径φd20と同じ大きさとなり、カテーテル1は、外観上、段差7が隙間なく、先端チップ3によって十分に埋まった状態となる。これにより、血管へのカテーテル1の挿入を容易かつ安全に行なうことができ、よって、迅速な手技を行なうことができる。
なお、第1の板片6A、第2の板片6B、第3の板片6Cの位置関係は、図10に示す構成に限定されず、第1の板片6Aと第2の板片6Bとで構成する重なり部63と、第2の板片6Bと第3の板片6Cとで構成する重なり部63とでは、いずれも、第1の板片6Aおよび第3の板片6Cが第2の板片6Bよりも中心軸O側に位置してもよい。
<第3実施形態>
図11は、本発明のカテーテル(第3実施形態)にガイドワイヤが挿入された状態を示す部分縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明のカテーテルの第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、各板片の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図11に示すように、本実施形態では、各板片6には、その厚さ方向に貫通する貫通孔65が複数形成されている。なお、各板片6における貫通孔65の形成箇所は、重なり部63から外れる部分となっている。
そして、各貫通孔65は、例えば造影剤や薬液または炭酸ガス等の流体30を排出する排出口として機能する。これにより、カテーテル1にガイドワイヤ20を挿入した状態でも、血管内に流体30を供給することができる。
なお、各板片6における貫通孔65の形成数は、図11に示す構成では複数個であるが、これに限定されず、例えば、1つであってもよい。
以上、本発明のカテーテルを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、カテーテルを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明のカテーテルは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、先端チップは、前記各実施形態では10枚の板片を有するものとなっているが、板片の枚数は、これに限定されず、例えば、2枚〜9枚または11枚以上であってもよい。
また、先端チップを構成する板片の厚さは、前記各実施形態では先端方向に向かって漸減しているが、これに限定されず、長手方向に一定であってもよい。
また、先端チップを構成する板片の厚さは、当該板片の各縁部側に向かって漸減しているが、これに限定されず、幅方向に一定であってもよい。
また、先端チップは、前記各実施形態では全体形状がテーパ状をなすものとなっているが、これに限定されず、先端部の外径が先端方向に向かって増大したラッパ状をなすものであってもよい。
また、先端チップは、前記各実施形態ではカテーテルに未だガイドワイヤが挿入されていない状態で先端開口部が形成されるものとなっているが、これに限定されず、例えば、先端開口部が形成されずに閉塞していてもよい。
また、カテーテルをいわゆる「親子カテーテル」に用いる場合、本発明のカテーテルを親カテーテルとすることもでき、子カテーテルとすることもできる。
1 カテーテル
2 カテーテル本体
21 ルーメン
22 先端部
23 境界部
3 先端チップ(tip)
31 先端開口部
4 ハブ
41 内腔部
5 耐キンクプロテクタ
6 板片(小片)
6A 第1の板片
6B 第2の板片
6C 第3の板片
61 基端部
62 縁部(一部)
63 重なり部
64 先端部
65 貫通孔
7 段差(ギャップ)
20、20A、20B ガイドワイヤ
201 外周部
30 流体
φd 外径
φd 内径(開口径)
φd20 外径
、L 全長
中心軸
RA 重なり量
厚さ

Claims (9)

  1. 可撓性を有するチューブで構成されたカテーテル本体と、
    前記カテーテル本体の先端部に設けられた先端チップとを備え、
    前記先端チップは、前記カテーテル本体の中心軸回りに配置された複数枚の板片を有し、
    隣り合う前記板片同士は、一部が互いに重なり合い、その重なりの程度が変化可能な重なり部を有することを特徴とするカテーテル。
  2. 当該カテーテルは、可撓性を有する長尺な医療用長尺体を挿入して使用されるものであり、
    前記先端チップは、前記医療用長尺体の挿入、抜去に応じて、前記重なりの程度が変化することにより、内径が変化する請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記板片は、少なくとも3枚配置され、該3枚の板片を前記カテーテル本体の中心軸に対して直交する断面から見て時計回りに順に第1の板片、第2の板片、第3の板片としたとき、
    前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部では、前記第1の板片が前記第2の板片よりも前記中心軸側に位置し、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部では、前記第2の板片が前記第3の板片よりも前記中心軸側に位置するか、または、
    前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部では、前記第2の板片が前記第1の板片よりも前記中心軸側に位置し、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部では、前記第3の板片が前記第2の板片よりも前記中心軸側に位置する請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記板片は、少なくとも3枚配置され、該3枚の板片を前記カテーテル本体の中心軸に対して直交する断面から見て時計回り順に第1の板片、第2の板片、第3の板片としたとき、
    前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部と、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部とでは、いずれも、前記第2の板片が前記第1の板片および前記第3の板片よりも前記中心軸側に位置するか、または、
    前記第1の板片と前記第2の板片とで構成する前記重なり部と、前記第2の板片と前記第3の板片とで構成する前記重なり部とでは、いずれも、前記第1の板片および前記第3の板片が前記第2の板片よりも前記中心軸側に位置する請求項1または2に記載のカテーテル。
  5. 前記複数枚の板片のそれぞれは、弾性を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記複数枚の板片のそれぞれは、前記カテーテル本体の中心軸に沿った縦断面形状がアーチ状に湾曲したものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載のカテーテル。
  7. 前記複数枚の板片のそれぞれは、前記カテーテル本体の中心軸と直交する方向に沿った横断面形状がアーチ状に湾曲したものである請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカテーテル。
  8. 前記複数枚の板片のそれぞれの幅は、先端方向に向かって漸減している請求項1ないし7のいずれか1項に記載のカテーテル。
  9. 前記複数枚の板片のそれぞれに、その厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されている請求項1ないし8のいずれか1項に記載のカテーテル。
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