JP2017157184A - 静電容量センサーとその製造方法、静電容量センサー付き成形品 - Google Patents

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橋本 孝夫
Takao Hashimoto
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Abstract

【課題】電極が低抵抗かつ視認性に優れ、折り曲げ可能な静電容量タッチセンサーを提供する。【解決手段】静電容量タッチセンサー1は、透明な基体フィルム12と、基体フィルム12の第1主面に形成された第1導電部14aと、基体フィルム12の第2主面に形成された第2導電部14bと、を備える。第1導電部14aは、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線16及び黒色導電性細線16によって仕切られた空白部17からなって第1方向に延在し、且つ、第1方向と直交する第2方向に配列された2以上の第1電極パターン25aを有する。第2導電部14bは、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線16及び黒色導電性細線16によって仕切られた空白部17からなって第2方向に延在し、且つ、第1方向に配列された2以上の第2電極パターン25bを有する。黒色導電性細線16は、金属粒子及び導電性黒色剤を含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電極が低抵抗かつ視認性に優れ、折り曲げ可能な静電容量瀬タッチセンサーとその製造方法に関する。
静電容量方式タッチパネルに用いるフィルムセンサー(以下、静電容量センサー)は、タッチパネルの表面に指で触れると生じるXとYの電極間の静電容量(電荷)の変化を、センサーが感知することで位置を認識する仕組みのものである。
従来、静電容量センサーにおいて、マトリクス状に配列したXとYの電極が目立たないようにするために、電極をITO(酸化インジウムスズ)にて構成していた。ところが、タッチパネルを備えた電子機器は、現在はスマートフォン(高機能携帯端末)をはじめとするモバイル機器等の小サイズへの適用が主となっているが、デジタルサイネージ(電子看板)等への適用による大サイズ化が進むと考えられる。このような将来の動向において、従来のITO(酸化インジウムスズ)を用いた電極では抵抗が大きく、適用サイズが大きくなるにつれて、電極間の電流の伝達速度が遅くなり、応答速度(指先を接触してからその位置を検出するまでの時間)が遅くなるという問題がある。
そこで、この問題を解決するため、低抵抗な金、銀、銅などの金属薄膜を微細加工し、タッチ者に視認されない線幅の金属細線により電極を構成する技術(いわゆる、メタルメッシュ電極)の開発が進められている。金属細線を電極に用いた静電容量センサーとしては、例えば、特許文献1〜3が知られている 。
特表2011−530112号公報 特開2012−079238号公報 特開2011−175628号公報
しかしながら、静電容量センサーにメタルメッシュ電極を用いる場合、電極を構成する金属細線の金属色の反射率が高く、視認性が問題となる。
メタルメッシュ電極の反射を抑えるためにメタルメッシュ電極表面に黒色の酸化膜を付ける対策もあるが、この場合、価格が高価である。また、クロムからなるメッシュ電極に酸化膜を設けて黒色にしたものは、高価であるだけでなく、パターニングの際のエッチングも容易ではない。さらに、電極からの配線にも酸化膜が付けれるので、端子表面の導電性に乏しく、端子の取り出しとしては不適である。
また、上述のデジタルサイネージは、複合商業施設、公共施設などにおいて、一度に多くの人々へ情報や映像を発信するツールであるが、昨今の大画面化により設置エリアが限られていたところ、近年、曲面ディスプレイの開発によって、円柱に貼り付けられたポスターなど印刷物の替わりとなるデジタルサイネージ化も可能となってきた。ところが、静電容量センサーに金属薄膜を微細加工してなるメタルメッシュ電極を用いる場合、断線などのおそれから曲面ディスプレイや折り曲げ可能なディスプレイに適用することが困難であった。また、同様の理由から、自動車内装のような曲面成形品への適用も困難であった。
したがって、本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、電極が低抵抗かつ視認性に優れ、折り曲げ可能な静電容量タッチセンサーとその製造方法、静電容量センサー付き成形品を提供することを目的とする。
なお、本明細書において折り曲げ可能とは、曲げられる(ベンダブル:bendable)、2つ折りに出来る(フォルダブル:Foldable)のいずれの意味も含む。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の静電容量センサーは、透明な基体フィルムと、該基体フィルムの第1主面に形成された第1導電部と、基体フィルムの第2主面に形成された第2導電部と、を備え、第1導電部は、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって第1方向に延在し、且つ、第1方向と直交する第2方向に配列された2以上の第1電極パターンを有し、第2導電部は、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって第2方向に延在し、且つ、第1方向に配列された2以上の第2電極パターンを有し、黒色導電性細線は、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有して構成される点に要旨を有する。
このように第1電極パターン及び第2電極パターンが、不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなるので、導電性細線の反射を抑えることができ、視認性に優れる。また、黒色導電性細線は、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有して構成されているので、低抵抗かつ折り曲げ可能である。
金属粒子は、銀、銅、アルミニウムの中から選ばれた1以上の金属粒子であることが好ましい。これら導電性、コストの点で工業生産上適している。
導電性黒色剤は、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト及びドーピングされたアモルファスカーボンの中から選ばれた1以上の導電性黒色剤であることが好ましい。これらは導電性細線を不透明化するのに適している。
感光性樹脂は、光重合開始剤を含有した感光性樹脂であることが好ましい。光重合開始剤を含有した感光性樹脂は、柔軟性に優れるからである。
基体フィルムの第1主面に形成された第1電極パターン、基体フィルムの第2主面に形成された第2電極パターンは、柔軟性のある保護膜によってそれぞれ被覆されていることが好ましい。両面に柔軟性のある保護膜を形成することにより、静電容量センサーの折り曲げ性が向上する。
また、本発明の静電容量センサーは、第1導電部が、さらに、第1電極パターンと同じ材料の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって、隣り合う第1電極パターン同士の隙間に配置され、第1電極パターンと電気的に絶縁された複数の第1ダミーパターンを有し、第2導電部が、さらに、第2電極パターンと同じ材料の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって、隣り合う第2電極パターン同士の隙間に配置され、第2電極パターンと電気的に絶縁された複数の第2ダミーパターンを有していることが好ましい。
第1ダミーパターン及び第2ダミーパターンは、第1電極パターン同士の隙間、及び、第2電極パターン同士の隙間が目立たないように、補完することができる。すなわち、第1電極パターンや第2電極パターンにおける黒色導電性細線によって仕切られた空白部が隙間にも連続して存在するかのように見せることができる。
基体フィルムの第1主面に形成された第1電極パターン及び第1ダミーパターン、基体フィルムの第2主面に形成された第2電極パターン及び第2ダミーパターンは、柔軟性のある保護膜によってそれぞれ被覆されていることが好ましい。ダミーパターンを有する場合においても、両面に柔軟性のある保護膜を形成することにより、静電容量センサーの折り曲げ性が向上する。
また、本発明の静電容量センサー付き成形品は、曲面を有する樹脂成形品と、該成形品の曲面に沿って一体化している上記の静電容量センサーと、を備えている点に要旨を有する。
本発明の静電容量センサー付き成形品は、静電容量センサーの第1電極パターン及び第2電極パターンが、不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなるので、静電容量センサーの導電性細線の反射を抑えることができ、視認性に優れる。また、静電容量センサーの黒色導電性細線は、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有して構成されているので、低抵抗かつ折り曲げ可能であり、曲面を有する樹脂成形品への一体化に適している。
また、本発明の静電容量センサーの製造方法は、剥離性を有する支持フィルムと、該支持フィルム上に設けられ、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有している感光性導電樹脂層とを備えた感光性導電樹脂積層体を用い、透明な基体フィルムの第1主面及び第2主面に、各々、感光性導電樹脂積層体の感光性導電樹脂層面を重ねて積層するラミネート工程と、前工程で得られた両面ラミネート物に対してフォトマスクを介して両面露光する露光工程と、露光後且つ支持フィルムの剥離後の感光性導電樹脂層を現像することにより、上記の静電容量センサーの第1導電部及び第2導電部を形成する現像工程と、を備えた点に要旨を有する。
本発明の静電容量センサーの製造方法は、導電性細線の反射を抑えることができ、視認性に優れ、さらに低抵抗かつ折り曲げ可能であるという効果を奏する第1電極パターン及び第2電極パターンを、上記の感光性導電樹脂積層体を用いてフォトプロセスで形成するという簡便な方法で形成できるため、工業生産上適している。
以上説明したように、本発明に係る静電容量センサーとその製造方法、静電センサー付き成形品によれば、第1電極パターン及び第2電極パターンが、不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなるので、導電性細線の反射を抑えることができ、視認性に優れる。
また、上記黒色導電性細線は、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有して構成されているので、低抵抗かつ折り曲げ可能である。
本発明に係る静電容量方式タッチパネル用静電容量センサーの一例を一部省略して示す分解斜視図である。 本発明に係る静電容量センサーの一例を一部省略して示す断面図である。 網目パターンの一例について、その一部を拡大して示した説明図である。 網目パターンの他の例について、その一部を拡大して示した説明図である。 網目パターンの他の例について、その一部を拡大して示した説明図である。 本発明に係る静電容量センサーの他の例を一部省略して示す分解斜視図である。 本発明に係る静電容量センサーの他の例を一部省略して示す分解斜視図である。 本発明に係る静電容量センサーの外の例を一部省略して示す断面図である。 本発明に係る静電容量センサーの製造方法に用いる感光性導電樹脂積層体の一例を示す断面図である。 本発明に係る静電容量センサーの製造方法におけるラミネート工程の一例を示す断面ん図である。 本発明に係る静電容量センサーの製造方法における露光工程の一例を示す断面図である。 本発明に係る静電容量センサーの製造方法における現像工程の一例を示す断面図である。 本発明に係る静電容量センサーの一使用例(円柱用デジタルサイネージの表面カバー)を示す図である。 本発明に係る静電容量センサーの一使用例(自動車内装成形品)を示す図である。 網目パターンの他の例について、その一部を拡大して示した説明図である。 静電容量センサーの両面に柔軟性のある保護膜を形成した一例を示す断面図である。 静電容量センサーの両面に柔軟性のある保護膜を形成した別の例を示す断面図である。
下記で、本発明に係る実施形態を図面に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本発明の実施例に記載した部位や部分の寸法、材質、形状、その相対位置などは、とくに特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
[第1実施形態]
<静電容量センサーの構成>
第1実施形態に係る静電容量センサー1は、図1、図2に示すように、透明な基体フィルム12と、基体フィルム12の第1主面12aに形成された第1導電部14aと、基体フィルム12の第2主面12bに形成された第2導電部14bと、を備えている。
(基体フィルム)
基体フィルム12は、90%以上の透過率をもつ樹脂フィルムである。樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA、シクロオレフィンポリマー(COP)、環状オレフィン・コポリマー(COC)等のポリオレフィン類、その他にビニル系樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド(PI)、アクリル樹脂(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)等を用いることができる。
基体フィルム12の厚さは、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがさらに好ましい。5〜350μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。また、基体フィルム12は、単一層又は2層以上の貼合された積層体であってもよい。さらに、基体フィルム12は、1/4λ位相差フィルム、例えば延伸COPを構成中に有していてもよい。また、基体フィルム12には、上述のポリ乳酸フィルムを一軸延伸してなる、焦電性の生じない圧電フィルムを用いることもできる。
また、基体フィルム12は、第1主面12aと第2主面12bの一方又は両方に樹脂コートがされていてもよい。例えば、露光波長を透過させない透明膜のコーティングである。
(第1導電部及び第2導電部)
第1導電部14a及び第2導電部14bは、図1に示すように、透視を必要とする部分(第1センサ部24a及び第2センサ部24b)と透視を必要としない部分(第1端子配線部34a及び第2端子配線部34b)とを有する。そして、静電容量センサー1の外形は平面視で矩形状を有すると共に、第1センサ部24a及び第2センサ部24bの外形も矩形状を有する。
第1導電部14aの第1センサ部24aは、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線16及び当該黒色導電性細線16によって仕切られた空白部17からなって第1方向(図1中のX方向)に延在し、且つ、第1方向と直交する第2方向(図1中のY方向)に配列された2以上の第1電極パターン25aを有する。なお、図2は、図1の静電容量センサー中の1つの第1電極パターン25aを長さ方向に切断した断面図である。
第2導電部14bの第2センサ部24bは、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線16及び当該黒色導電性細線16によって仕切られた空白部17からなって第2方向(図1中のY方向)に延在し、且つ、第1方向(図1中のX方向)に配列された2以上の第2電極パターン25bを有する。第2導電部14bは、基体フィルム12によって第1導電部14aと電気的に絶縁された状態下にある。
本実施形態において、黒色導電性細線16及び当該黒色導電性細線16によって仕切られた空白部17からなるパターンは、具体的には網目パターンである。すなわち、各網目パターンの輪郭が黒色導電性細線16で構成され、各網目パターンの開口部が黒色導電性細線16で囲まれた空白部17で構成される(図1参照)。そして、第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bは、このようなパターンで形成されることによって、透視性が得られる。
ところで、静電容量センサー1の第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bに適用される網目パターンは、図1に示すような四角形や、その他の多角形で開口部を構成するのが好ましい。多角形でないもの、例えば円形や楕円形の開口を設けたものでは、開口部を最大限密に並べて配置しても開口部同士の間に輪郭の太い部分ができてしまうことから、その輪郭の太い部分が目立つとともに光線透過率を低下させる要因となるからである。また、三角形、四角形、六角形等の図形のうち、一種類あるいはそれらの複数種類の組み合わせで構成することができる。
図3〜図5は本発明に適用可能な網目パターンの例について、その一部を拡大して示したものである。
図3に示す網目パターンは、四角形を核としてX方向およびY方向に連続させたものであり、先に示した図1の第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bに相当する。ただし、図1に示す第1電極パターン25aと第2電極パターン25bとは、共に四角形を核とするが、当該核の寸法が異なる。更に詳しく説明すると、第1電極パターン25aの核をY方向に複数個並べたサイズが、第2電極パターン25bの核一つに相当する。図4に示す網目パターンは、六角形を核としX方向およびYa方向、b方向に連続させたものである。図5に示す網目パターンは、梯子形を核としX方向およびY方向に連続させたものである。
四角形のなかでも特に正方形が核となって連続するものは、他の多角形状に比べて網目パターンが筋状に認識され難いので好ましい。つまり、或る形状が核となって規則的に連続するパターンを見たとき、その核の連続する方向に沿って輪郭(黒色導電性細線16)が連続する筋状に見える傾向がある。例えば六角形が核となったものの場合では、その連続方向に沿った黒色導電性細線16の線形がジグザグとなる為に、このジグザグの振幅の分だけ太く見えてしまい、結果として黒色導電性細線16の線幅が膨張した状態に見えてしまう。この点において上記正方形が核となって連続するものの場合は、連続方向に沿った黒色導電性細線16の線形が真っ直ぐとなるから、本来の幅よりも太く見える懸念がないので、その存在が認識され難く、網目パターンが目立たない。
また長方形が核となって連続するものの場合では、この長方形の長辺方向と短辺方向のピッチが違うので、全体を見たときに、長辺方向に比べてピッチの短い短辺方向が濃く現れ、これが筋状となってちらついて見える傾向にあるが、上記正方形が核となって連続するものでは、この様な筋状は現れず、目立たない。尚上記正方形には、完全に角張った正方形に限らず、面取りされた正方形も含まれる。
なお、本明細書中における「多角形」には、幾何学的に完全な多角形のみならず、前記完全な多角形に対し軽微な変更を加えた「実質的な多角形」も含まれるものとする。軽微な変更の例示として、網目と比べて微小な点要素・線要素の付加や、網目を構成する各辺(黒色導電性細線16)の部分的欠損等が挙げられる。例えば、図1に示す例では、第1電極パターン25a同士の隙間20に臨む線状突起40が存在することにより、当該隙間20と第1電極パターン25aとの境界を曖昧にさせ、目立たせないようにしている。
網目パターンの輪郭線幅は、下限は1μm以上、3μm以上、4μm以上、もしくは5μm以上が好ましく、上限は15μm、10μm以下、9μm以下、8μm以下が好ましい。線幅が上記下限値未満の場合には、導電性が不十分となるためタッチパネルの検出感度が不十分となる。他方、上記上限値を越えると透視性が悪くなったりする。
網目パターンの開口率は、可視光透過率の点から85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、透光性部分が全体に占める割合である。
第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bの黒色導電性細線16は、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有して構成される。したがって、ITO電極よりも低抵抗でありながら、従来のメタルメッシュでは断線などのおそれから難しかった、折り曲げも可能である。
黒色導電性細線16に使用する金属粒子としては、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、金、錫、亜鉛、ステンレスなどの金属系、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズなどを基材にアルミ ニウム、酸化アンチモンをドープした金属酸化物系、絶縁性で安価なマイカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズにアルミニウムやニッケルなどの金属を被覆した金属被覆系などが挙げられるが、とくに銀、銅及びアルミニウムの中から選ばれた1以上の金属粒子とするのが 導電性、コストの点から好ましい。
黒色導電性細線16に導電性黒色剤を使用することにより、導電性細線を不透明化することができる。その結果、導電性細線の反射を抑えることができ、視認性に優れる。
黒色導電性細線16に使用する導電性黒色剤としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト及びドーピングされたアモルファスカーボンなどやその混合が挙げられるが、とくにカーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト及びドーピングされたアモルファスカーボンの中から選ばれた1以上の導電性黒色剤とするのが好ましい。また、導電性黒色剤の大きさは、0.5μm以下とするのが好ましい。さらに好ましくは電気伝導率の高いグラフェン、カーボンナノチューブ、フラーレンである。
なお、一般の黒色剤としては、導電性を有しない、反応性染料、アゾ染料、ニグロシン類、ペリレン顔料、混合相顔料などの有機系着色剤もあるが、非導電性黒色剤の添加により金属粒子で得た導電性を損なうおそれがある。
黒色導電性細線16に使用する前記感光性樹脂としては、アクリル系、脂環式エポキシ系、アクリルアクリレート系、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ビニールエーテル系及びノボラック系などの感光性樹脂が挙げられるが、とくに光重合開始剤を含有した感光性樹脂とすることが柔軟性に優れるという観点から好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系、アセトフェノン系、チオキサントン系、ベンジル系、アゾ系等の光重合開始剤を用いることができる。また、増感剤を添加してもよい。
(その他の構成)
前記したように、第1導電部14a及び第2導電部14bは、透視を必要とする部分(第1センサ部24a及び第2センサ部24b)と透視を必要としない部分(第1端子配線部34a及び第2端子配線部34b)とを有している(図1参照)。
第1端子配線部34aのうち静電容量センサー1の一辺側の周縁部には、その長さ方向中央部分に、複数の第1端子(図示せず)が配列形成されている。そして、第1端子配線パターン35aが、各第1電極パターン25aのいずれか一端から導出され、前記第1端子に向かって引き回されて、それぞれ対応する第1端子64aに電気的に接続されている。また、第2端子配線部34bのうち静電容量センサー1の一辺側の周縁部にも、その長さ方向中央部分に、複数の第2端子(図示せず)が配列形成されている。そして、第2端子配線パターン35bが、各第2電極パターン25bのいずれか一端から導出され、前記第2端子に向かって引き回されて、、それぞれ対応する第2端子に電気的に接続されている。
第1端子配線パターン35a及び第2端子配線パターン35bは、第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bと同じ材料で形成することができる。第1端子配線パターン35a及び第2端子配線パターン35bは、例えば、25μm以上500μm以下の幅、10mm以上の長さで構成し、抵抗が10mm当たり300オーム以下、好ましくは100オーム以下である。
そして、この静電容量センサー1をタッチパネルとして構成する場合は、上記した静電容量センサー1の他、静電容量センサー1のいずれか一方の主面側に積層されたカバー部材と、静電容量センサー1に電気的に接続されたFPCと、FPC上に配置されたIC回路とを備える。指先をカバー部材上に接触させることで、指先に対向する第1電極パターン25aと第2電極パターン25bからの信号がIC回路に伝達される。IC回路では、供給された信号に基づいて指先の位置を演算する。
<静電容量センサー付き成形品>
以上のような静電容量センサー1の用途としては、静電容量センサー1が大サイズで、折り曲げて使用する用途に適している。例えば、課題の欄で示したような公共施設などの円柱200に取り付けられたデジタルサイネージ201の表面カバー201a(図13参照)や、自動車内装成形品300(図14参照)である。
これらは、曲面を有する樹脂成形品201a,300と、前記成形品201a,300の曲面に沿って一体化している静電容量センサー1と、を備えた静電容量センサー付き成形品である。
曲面を有する樹脂成形品201a,300に静電容量センサー1を一体化するには、インサート成形法を用いるとよい。具体的には、静電容量センサー1をタッチ側の面が成形樹脂と一体化されるように成形金型内に挿入配置し、金型に設けられた吸引孔を通じて真空吸引することにより金型キャビティ面に静電容量センサー1を沿わせた後、金型を閉じてキャビテイ内に溶融状態の成形樹脂を射出充満させる。これにより樹脂成形品を得るのと同時にその表面に沿って静電容量センサー1を被覆させる。
成形樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。
また、静電容量センサー1の樹脂成形品と密着する面に接着層を設けてもよい。接着層としては、樹脂成形品の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、樹脂成形品の材料がポリアクリル系樹脂の場合はポリアクリル系樹脂を用いるとよい。また、樹脂成形品の材料がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、樹脂成形品の材料がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。
<静電容量センサーの製造方法>
以下、本実施形態に係る静電容量センサーの製造方法について説明する。
本製造方法は、剥離性を有する支持フィルム22と、支持フィルム22上に設けられ、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有している感光性導電樹脂層23とを備えた感光性導電樹脂積層体60(図9参照)を用い、透明な基体フィルム12の第1主面12a及び第2主面12bに、各々、感光性導電樹脂積層体60の感光性導電樹脂層23面を重ねて積層するラミネート工程(図10参照)と、この工程で得られた両面ラミネート物110に対してフォトマスク117a,117bを介して両面露光する露光工程(図11参照)と、露光後且つ支持フィルム122a,122bの剥離後の感光性導電樹脂層123a,123bを現像する現像工程(図12参照)と、を備える。
(感光性導電樹脂積層体)
感光性導電樹脂積層体60は、図9に示すように、剥離性を有する支持フィルム22上に感光性導電樹脂層23を有するものであるが、必要により、感光性導電樹脂層23の支持フィルム22側とは反対側の表面に保護フィルムをさらに有していてもよい。
支持フィルム22は、露光光源から放射される光を透過する透明なものが望ましい。このような支持フィルム22としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。これらのフィルムとしては、必要に応じて延伸されたものも使用可能である。支持フィルムは、ヘーズ5以下のものであることが好ましい。支持フィルムの厚みは、薄いほど画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持するために10μm〜30μmであることが好ましい。
感光性導電樹脂層23は、静電容量センサー1の黒色導電性細線16を形成するためのものであり、その材料は黒色導電性細線16の説明で述べた通りである。
保護フィルムを設ける場合、感光性導電樹脂層23との密着力について支持フィルム22よりも保護フィルムの方が充分小さく、容易に剥離できるものを選ぶ。例えば、ポリエチレンフィルム又はポリプロピレンフィルムが保護フィルムとして好ましい。
支持フィルム22、感光性導電樹脂層23、必要により保護フィルムを順次積層し感光性導電樹脂積層体60を作製する方法としては、既知の方法を採用することができる。例えば、感光性導電樹脂層23を形成するために用いる組成物を、これを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な調合液にする。次に、支持フィルム22上にバーコーター又はロールコーターを用いて該調合液を塗布し、次いで乾燥して、支持フィルム22上に感光性導電樹脂層23を積層する。次いで必要により、感光性導電樹脂層23上に保護フィルムをラミネートする。以上のようにして、感光性導電樹脂積層体60を作製することができる。
(ラミネート工程)
まず、図10に示すように、感光性導電樹脂積層体60を用い、透明な基体フィルム12の第1主面12a及び第2主面12bに、各々、感光性導電樹脂積層体60の感光性導電樹脂層23面を重ねて積層する。
得られる両面ラミネート物110は、透明な基体フィルム12と、該基体フィルム12の第1主面に順次積層して形成された不透明な第1感光性導電樹脂層123a及び第1支持フィルム122aと、基体フィルム12の第2主面に順次積層して形成された不透明な第2感光性導電樹脂層123b及び第2支持フィルム122bとを有する。
第1感光性導電樹脂層123a及び第2感光性導電樹脂層123bの膜厚は、第1電極パターン25a及び第2電極パターンを構成する黒色導電性細線16の線幅と抵抗値に応じて、0.5〜10μmの範囲で決定する。
(露光工程)
次に、両面ラミネート物110を露光する。この露光処理では、図11に示すように、第1感光性導電樹脂層123aに対し、基体フィルム12に向かって光を照射して第1感光性導電樹脂層123aを第1露光パターンに沿って露光する第1露光処理と、第2感光性導電樹脂層123bに対し、基体フィルム12に向かって光を照射して第2感光性導電樹脂層123bを第2露光パターンに沿って露光する第2露光処理とが行われる(両面同時露光)。
図11の例では、長尺の両面ラミネート物110を一方向に搬送しながら、第1感光性導電樹脂層123aに第1光111a(平行光)を第1フォトマスク117aを介して照射すると共に、第2感光性導電樹脂層123bに第2光111b(平行光)を第2フォトマスク117bを介して照射する。第1光111aは、第1光源118aから出射された光を途中の第1コリメータレンズ120aにて平行光に変換されることにより得られ、第2光111bは、第2光源118bから出射された光を途中の第2コリメータレンズ120bにて平行光に変換されることにより得られる。図11の例では、2つの光源(第1光源118a及び第2光源118b)を使用した場合を示しているが、1つの光源から出射した光を光学系を介して分割して、第1光111a及び第2光111bとして第1感光性導電樹脂層123a及び第2感光性導電樹脂層123bに照射してもよい。
露光波長は、半導体レーザー、メタルハライドランプ、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)i線(波長365nm)、ブロード(g,h,i線の3波長等)の高圧水銀灯、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)等のエキシマレーザー、極端紫外線(波長13.6nm)、電子線等が使用される。
第1露光処理は、図11に示すように、第1感光性導電樹脂層123a上に第1フォトマスク117aを例えば密着配置し、該第1フォトマスク117aに対向して配置された第1光源118aから第1フォトマスク117aに向かって第1光111aを照射することで、第1感光性導電樹脂層123aを露光する。第1フォトマスク117aは、透明なソーダガラスで形成されたガラス基板と、該ガラス基板上に形成されたマスクパターン(第1露光パターン)とで構成されている。従って、この第1露光処理によって、第1感光性導電樹脂層123aのうち、第1フォトマスク117aに形成された第1露光パターンに沿った部分が露光される。
同様に、第2露光処理は、第2感光性導電樹脂層123b上に第2フォトマスク117bを例えば密着配置し、該第2フォトマスク117bに対向して配置された第2光源118bから第2フォトマスク117bに向かって第2光111bを照射することで、第2感光性導電樹脂層123bを露光する。第2フォトマスク117bは、第1フォトマスク117aと同様に、透明なソーダガラスで形成されたガラス基板と、該ガラス基板上に形成されたマスクパターン(第2露光パターン)とで構成されている。従って、この第2露光処理によって、第2感光性導電樹脂層123bのうち、第2フォトマスク117bに形成された第2露光パターンに沿った部分が露光される。
第1露光処理及び第2露光処理は、第1光源118aからの第1光111aの出射タイミングと、第2光源118bからの第2光111bの出射タイミングを同時にしてもよいし、異ならせてもよい。同時であれば、1度の露光処理で、第1感光性導電樹脂層123a及び第2感光性導電樹脂層123bを同時に露光することができ、処理時間の短縮化を図ることができる。
そして、第1感光性導電樹脂層123aに照射された第1光源118aからの第1光111aが、不透明な第1感光性導電樹脂層123aによって遮ぎられて第2感光性導電樹脂層123bに実質的に到達せず、第2感光性導電樹脂層123bに照射された第2光源118bからの第2光111bが、不透明な第2感光性導電樹脂層123bによって遮ぎられて第1感光性導電樹脂層123aに実質的に到達しない。それゆえに、露光処理によって、透明な基体フィルム12の両面(表裏)に異なった露光パターンを任意に、且つ、表裏に対して位置精度よく形成することができる。ここで、「実質的に到達しない」とは、光が到達しない場合や、光は到達しているが、現像で結像しない光量である場合を示す。従って、「光が到達する」とは、現像で結像する程度の光量の光が到達することを示す。
(現像工程)
次いで、支持フィルム122a,122bの剥離後の感光性導電樹脂層123a,123bを現像処理する(図12参照)。現像処理では、感光性樹脂がネガ型の場合、露光されると現像液140に対して溶解性が低下しているので、現像後に露光部分(図中濃く示した部分)が残る。他方、感光性樹脂がポジ型の場合、露光されると現像液140に対して溶解性が増大しているため、露光した部分(図中、濃く示した部分)が除去される。したがって、第1電極パターン25aは、第1導電性膜115aの一部が除去されることにより透明な基体フィルム12の第1主面に形成され、第2電極パターン25bは、第2導電性膜115bの露出部分が除去されることにより透明な基体フィルム12の第2主面に形成される。
使用する現像液140としては、アルカリ液、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の水溶液を用いることができる。
以上、本発明の第1実施形態について説明したが、本発明は第1実施形態に限定されない。例えば、以下に説明する各実施形態が可能である。なお、第1実施形態と共通する構成については説明を省略する。
[第2実施形態]
第1実施形態では第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bの両方を網目パターンとしたが、本発明の第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bは、黒色導電性細線16及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部17からなるものであれば網目パターンに限らない。例えば、第2電極パターン25bを網目パターンではなく、図6に示す静電容量センサー10のようなX方向に歯が並ぶ櫛歯状パターンとしてもよい。
その他の点については、第1実施形態と同じである。
[第3実施形態]
第1実施形態では第1導電部14a及び第2導電部14bは、隣り合う第1電極パターン25a同士の隙間20、及び、隣り合う第2電極パターン25b同士の隙間21には何も設けられていないが、本発明はこれに限らない。例えば、図7に示す静電容量センサー100のように、第1導電部14aが、第1電極パターン25aと同じ材料の黒色導電性細線18からなって、隣り合う第1電極パターン25a同士の隙間20に配置され、第1電極パターン25aと電気的に絶縁された2以上の第1ダミーパターン55aを有し、第2導電部14bが、第2電極パターン25bと同じ材料の黒色導電性細線18からなって、隣り合う第2電極パターン25b同士の隙間21に配置され、第2電極パターン25bと電気的に絶縁された2以上の第2ダミーパターン55bを有していてもよい。図8は、図7の静電容量センサー100中の1つの第1電極パターン25aを長さ方向に切断した断面図である。
第1ダミーパターン55a及び第2ダミーパターン55bは、第1電極パターン25a同士の隙間20、及び、第2電極パターン25b同士の隙間21が目立たないように、補完するものである。すなわち、第1電極パターン25aや第2電極パターン25bにおける黒色導電性細線16によって仕切られた空白部17(第1実施形態においては開口部)が隙間20、21にも連続して存在するかのように見せるのである。
また、第1ダミーパターン55aは、第1電極パターン25aをパターン形成する際に第1電極パターン25aと同時にパターン形成される。同様に、第2ダミーパターン55bは、第2電極パターン25bをパターン形成する際に第2電極パターン25bと同時にパターン形成される。
その他の点については、第1実施形態と同じである。
[その他変化例]
さらに、第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bは、表示装置の画素との干渉によってモアレ模様が出ないように設計するのが好ましい。例えば、モアレの発生を抑制するために、第1電極パターン25aの配列方向及び第2電極パターン25bの配列方向を、表示装置の画素配列方向に対して傾きを有するようにしてもよい。第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bを傾けることによって、検出される位置情報にズレが生じるが、設定された傾斜角度に応じて位置情報を補正する位置補正回路をIC回路に組み込めばよい。
また、他ののモアレ対策としては、第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bにおいて、隣り合う黒色導電性細線間のピッチを一定にしないように設計してもよい。あるいは、黒色導電性細線を、曲線状に設計してもよい。
また、第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bは、互いの黒色導電性細線16の交点が重ならないようにしてもよい。例えば、図15示すように、第1電極パターン25aの黒色導電性細線16の交点が第2電極パターン25b(図中、便宜的に薄色表現)の空白部17に位置し、第2電極パターン25bの黒色導電性細線16の交点が第1電極パターン25aの空白部17に位置するようにする。
また、各実施形態では、第1端子配線パターン35a及び第2端子配線パターン35bを第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bを同じ材料を用いて形成しているが、これに限定されない。第1端子配線パターン35a及び第2端子配線パターン35bを第1電極パターン25a及び第2電極パターン25bとは別の材料を用いて形成してもよい。例えば、周縁部に形成されるため、必ずしも不透明化は必要でない。したがって、導電性黒色剤を省くこともできる。
また、静電容量センサー1の製造工程において、現像工程の後に、第1導電部14a及び第2導電部14bの基体フィルム12への密着性向上のために、さらなる露光、ベーキング等の後処理を施してもよい。
なお、静電容量センサーにおいては、第1電極パターン25aが形成される基体フィルム12の第1主面と第2電極パターン25bの形成される第2主面は、いずれをタッチ面側としてタッチパネルに組み込むかは特定していない。したがって、本明細書中において「第1」と「第2」とを入れ替えてもよい。
(柔軟な保護層)
また、図16に示すように、静電容量センサー101は、基体フィルム12の第1主面に形成された第1電極パターン25a、基体フィルム12の第2主面に形成された第2電極パターン25bが、柔軟性のある保護膜(図16中、第1保護膜180a及び第2保護膜180b)によってそれぞれ被覆されていることが好ましい。
両面に柔軟性のある保護膜を形成することにより、第1電極パターン25aが基体フィルム12と第1保護膜180aの間に挟まれ、第2電極パターン25bが基体フィルム12と第2保護膜180bの間に挟まれた状態となる。電極パターンを両側から挟むことにより、静電容量センサー101を折り曲げた場合でも、第1電極パターン25aや第2電極パターン25bが保護膜によって基体フィルム12に対して全体的に押さえつけられる。その結果、第1電極パターン25aや第2電極パターン25bの黒色導電性細線16に局所的な応力が働くのを抑制できるため、これらの黒色導電性細線16が破断したり、皺が寄ったりすることが発生しにくくなる。
保護膜は、第1電極パターン25aや第1電極パターン25aだけでなく、第1端子配線パターン35aや第2端子配線パターン35bも被覆してもよい。ただし、第1端子配線パターン35a及び第2端子配線パターン35bについては、第1電極パターン25aや第1電極パターン25aと接続する側とは反対側の一端は、FPCなどの外部接続のために露出させる。
また、第三実施形態のように、静電容量センサー1が第1ダミーパターン55aや 第2ダミーパターン55bを有している場合、保護膜は第1ダミーパターン55a及び第2ダミーパターン55bも被覆する(図17参照)。
両面に柔軟性のある保護膜を形成することにより、第1電極パターン25a及び第1ダミーパターン55aが基体フィルム12と第1保護膜180aの間に挟まれ、第2電極パターン25b及び第2ダミーパターン55bが基体フィルム12と第2保護膜180bの間に挟まれた状態となる。電極パターン及びダミーパターンを両側から挟むことにより、静電容量センサー102を折り曲げた場合でも、第1電極パターン25aや第2電極パターン25bのみならず、第1ダミーパターン55a及び第2ダミーパターン55bも保護膜によって基体フィルム12に対して全体的に押さえつけられる。その結果、第1電極パターン25aや第2電極パターン25bの黒色導電性細線16、第1ダミーパターン55a及び第2ダミーパターン55bの黒色導電性細線18に局所的な応力が働くのを抑制できるため、これらの黒色導電性細線16や黒色導電性細線18が破断したり、皺が寄ったりすることが発生しにくくなる。
保護膜は、柔軟性のある樹脂膜である。樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、ポリアミック酸樹脂やアクリルゴム等を用いることができる。なお、本明細書において、柔軟性があるとは、繰り返し折り曲げても、保護膜に剥離、クラックや曲げ筋が発生しないことを意味する。
保護膜は、上記した材料からなるインキを用いスクリーン印刷法にて形成することができる。また、保護膜は、第1主面に第1導電部14aが形成され、第2主面に第2導電部14bが形成された基体フィルム12の両面に対し、上記した材料からなる感光性樹脂層を形成し、フォトマスクを介して両面露光、現像するフォトプロセスにて形成することができる。なお、該フォトプロセスにおける感光性樹脂層は、塗布によって形成してもよいし、ドライフィルムレジストのラミネートによって形成してもよい。
また、静電容量センサー102を折り曲ける方向が常に決まっている場合、すなわち折り曲げたときに外側となる面、内側となる面が常に決まっている場合には、第1保護膜180aと第2保護膜180bとで使用する材料を異ならせてもよい。つまり、外側となる保護膜には引張りに対してより追従しやすい材料を用い、内側となる保護には圧縮に対してより皺の発生しにくい材料を用いるのが好ましい。例えば、外側となる保護膜材料にウレタン樹脂を用い、内側となる保護膜材料にポリアミック酸樹脂を用いる組合せである。
1,10,100,101,102 静電容量センサー
12 基体フィルム
14a 第1導電部 14b 第2導電部
16,18 黒色導電性細線
17 空白部
20,21 隙間
22 支持フィルム
23 感光性導電樹脂層
24a 第1センサ部 24b 第2センサ部
25a 第1電極パターン 25b 第2電極パターン
34a 第1端子配線部 34b 第2端子配線部
35a 第1端子配線パターン 35b 第2端子配線パターン
40 線状突起
55a 第1ダミーパターン 55b 第2ダミーパターン
60 観光性導電樹脂層積層体
110 両面ラミネート物
111a 第1光 111b 第2光
117a 第1フォトマスク 117b 第2フォトマスク
118a 第1光源 118b 第2光源
122a 第1支持フィルム 122b 第2支持フィルム
123a 第1感光性導電樹脂層 123b 第2感光性導電樹脂層
140 現像液
180a 第1保護膜 180b 第2保護膜
200 円柱
201 デジタルサイネージ 201a 表面カバー
300 自動車内装成形品

Claims (9)

  1. 透明な基体フィルムと、前記基体フィルムの第1主面に形成された第1導電部と、前記基体フィルムの第2主面に形成された第2導電部と、を備え、
    前記第1導電部は、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって第1方向に延在し、且つ、前記第1方向と直交する第2方向に配列された2以上の第1電極パターンを有し、
    前記第2導電部は、それぞれ不透明で反射率2%以下の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって前記第2方向に延在し、且つ、前記第1方向に配列された2以上の第2電極パターンを有し、
    前記黒色導電性細線は、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有して構成される、
    ことを特徴とする静電容量センサー。
  2. 前記金属粒子が、銀、銅及びアルミニウムの中から選ばれた1以上の金属粒子である請求項1記載の静電容量センサー。
  3. 前記導電性黒色剤が、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン、グラファイト及びドーピングされたアモルファスカーボンの中から選ばれた1以上の導電性黒色剤である請求項1又は請求項2に記載の静電容量センサー。
  4. 前記感光性樹脂が、光重合開始剤を含有した感光性樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の静電容量センサー。
  5. 前記基体フィルムの第1主面に形成された前記第1電極パターン、前記基体フィルムの第2主面に形成された前記第2電極パターンが、柔軟性のある保護膜によってそれぞれ被覆されている請求項1〜4のいずれかに記載の静電容量センサー。
  6. 前記第1導電部が、さらに、前記第1電極パターンと同じ材料の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって、隣り合う前記第1電極パターン同士の隙間に配置され、前記第1電極パターンと電気的に絶縁された複数の第1ダミーパターンを有し、
    前記第2導電部が、さらに、前記第2電極パターンと同じ材料の黒色導電性細線及び当該黒色導電性細線によって仕切られた空白部からなって、隣り合う前記第2電極パターン同士の隙間に配置され、前記第2電極パターンと電気的に絶縁された複数の第2ダミーパターンを有している請求項1〜4のいずれかに記載の静電容量センサー。
  7. 前記基体フィルムの第1主面に形成された前記第1電極パターン及び前記第1ダミーパターン、前記基体フィルムの第2主面に形成された前記第2電極パターン及び前記第2ダミーパターンが、柔軟性のある保護膜によってそれぞれ被覆されている請求項6記載の静電容量センサー。
  8. 曲面を有する樹脂成形品と、前記成形品の曲面に沿って一体化している請求項1〜7の静電容量センサーと、を備えたことを特徴とする静電容量センサー付き成形品。
  9. 剥離性を有する支持フィルムと、前記支持フィルム上に設けられ、感光性樹脂中に金属粒子及び導電性黒色剤を含有している感光性導電樹脂層とを備えた感光性導電樹脂積層体を用い、透明な基体フィルムの第1主面及び第2主面に、各々、前記感光性導電樹脂積層体の前記感光性導電樹脂層面を重ねて積層するラミネート工程と、
    前記工程で得られた両面ラミネート物に対してフォトマスクを介して両面露光する露光工程と、
    露光後且つ前記支持フィルムの剥離後の前記感光性導電樹脂層を現像することにより、請求項1〜4及び請求項6のいずれかに記載の第1導電部及び第2導電部を形成する現像工程と、
    を備えたことを特徴とする静電容量センサーの製造方法。
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