JP2017156259A - 検出ユニット、検出装置、第1検出システム、及び第2検出システム - Google Patents
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Abstract
【課題】アレルギー反応を継続的に検出することが可能な検出ユニット、検出ユニットを用いた検出装置、検出装置を用いた検出システムを提供する。【解決手段】検出ユニット7は、血液を採取して血液中のアレルギー反応物質を検出する検出ユニットであって、血液を採取する採取部71と、採取した血液を血漿成分と血球成分とに分離する分離部72と、分離した血漿成分に試薬を添加して混合させる添加部73と、血漿成分と試薬とが混合された液体に、所定の光を照射する光照射部74と、所定の光による液体からの光を検出して検出データを取得する光検出部75と、検出の終了した液体を排出させるための排出部76と、を備えている。【選択図】図4
Description
本発明は、アレルギー反応を検出する検出ユニット、検出ユニットを用いた検出装置、検出装置を用いた第1検出システム、及び第2検出システムに関する。
従来、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患において、原因物質(アレルゲン)を特定するためにパッチテストやIgE(免疫グロブリンE)抗体検査が行われている。これらの検査は各病院で行われるか、専門の検査機関などにサンプルが送られて行われており、検査の結果がわかるまでには長い期間を要している。
特許文献1には、半導体レーザーを線状に広げて被検部に照射し、照射スポットをラインセンサー上に結像して走査信号を記憶する。そして、記憶されたデータを被検部とそれ以外の領域ごとに解析して血流値を求め、両者の比を表示することで血流増加率を数値化することで、アレルギー反応の度合いを精密に定量化できることが開示されている。
アレルギー疾患の患者は、パッチテストやIgE抗体検査などにより、アレルゲンが何かという情報を得ることができる。しかしながら、アレルギー疾患の患者にとって、特定したアレルゲンとの接触をさけるためには、特定されたアレルゲンとどこで接触したかの情報が必要となる。しかし、前記検査方法ではどこで接触したかの情報は得られないため、患者は、日常生活において、アレルゲンへの接触が予想される行動や生活環境に対して、できる限りの対策を取ることが必要となる。また、その対策の効果を検証することは、再度同様の検査を行う必要があるが、日常生活に合せて都度検査を行うことは困難である。
従って、アレルギー反応を継続的に検出することが可能な検出ユニット、検出ユニットを用いた検出装置、検出装置を用いた検出システムが要望されていた。
従って、アレルギー反応を継続的に検出することが可能な検出ユニット、検出ユニットを用いた検出装置、検出装置を用いた検出システムが要望されていた。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る検出ユニットは、血液を採取して血液中のアレルギー反応物質を検出する検出ユニットであって、血液を採取する採取部と、採取した血液を血漿成分と血球成分とに分離する分離部と、分離した血漿成分に試薬を添加して混合させる添加部と、血漿成分と試薬とが混合された液体に、所定の光を照射する光照射部と、所定の光による液体からの光を検出して検出データを取得する光検出部と、検出の終了した液体を排出させるための排出部と、を備えていることを特徴とする。
このような検出ユニットによれば、採取部、分離部、添加部、光照射部、光検出部、排出部により構成されることにより、一連の流れの中で、アレルギー反応物質を的確に検出することができ、また、アレルギー反応を継続的に検出することが可能な検出ユニットを実現することができる。なお、分離部で血球成分を除去するため、アレルギー反応物質が含まれる血漿成分に対して、血球成分による妨害を低減させることができるため、アレルギー反応物質の測定精度を高めることができる。また、添加部で、血漿成分に試薬を添加させることにより、試薬とアレルギー反応物質とを反応させるため、アレルギー反応物質が微量であっても高い精度で検出することができる。
[適用例2]上記適用例に係る検出ユニットにおいて、採取部、分離部、添加部、及び排出部は、平板部材に構成され、平板部材には、採取部、分離部、添加部、及び排出部を接続する流路を備えていることが好ましい。
このような検出ユニットによれば、平板部材に各構成部が構成され、平板部材に備える流路により、各構成部が接続される。このように、検出ユニットを平板部材に構成することができ、検出ユニットを小型化、チップ化することができる。これにより、検出ユニットを腕などに携帯する大きさとすることが容易となる。
[適用例3]上記適用例に係る検出ユニットにおいて、流路は、添加部により混合された液体が流動する混合液流路部を備え、光照射部で照射された光の光路は、混合液流路部を使用することが好ましい。
このような検出ユニットによれば、混合液流路部を光の光路として使用することにより、混合液を滞留させずに流動させながらアレルギー反応物質を検出することができ、アレルギー反応を継続的に検出することが可能となる。また、省スペースで検出することができる。
[適用例4]上記適用例に係る検出ユニットにおいて、混合液流路部の内壁面には、光を反射させる反射部を備えていることが好ましい。
このような検出ユニットによれば、混合液流路部の内壁面に、光を反射させる反射部を備えることにより、光照射部から照射される光と、混合液とが混合液流路部の領域内で接触する機会を増やすことで、光によるアレルギー反応物質の蛍光反応を高めることができる。そのため、アレルギー反応物質が微量の場合にも確実にアレルギー反応物質を検出することができる。また、反射部を備えない場合に比べて流路を短くすることができ、小型化を図ることができる。
[適用例5]上記適用例に係る検出ユニットにおいて、光照射部と光検出部とは、混合液流路部の上流側および下流側のいずれかの近傍に配置されていることが好ましい。
このような検出ユニットによれば、混合液流路部を光路として効率的に使用することができる。
[適用例6]上記適用例に係る検出ユニットにおいて、アレルギー反応物質はヒスタミンであり、試薬は誘導体化試薬となるPSEであることが好ましい。
このような検出ユニットによれば、試薬として誘導体化試薬となるPSEを用いてアレルギー反応物質のヒスタミンと反応させることにより、光照射部から所定の光を照射することで、反応したヒスタミンは蛍光を発する。この光を光検出部で検出することで検出データを高精度に取得することができる。なお、ヒスタミンは、即時型アレルギー反応による生産物質であり体内を循環して半減期の短い物質である。従って、このヒスタミンを効率よく検出することで、即時型アレルギー反応による疾患の予防に対応させることができる。
[適用例7]本適用例に係る検出装置は、上述したいずれかの検出ユニットと、検出データを所定の装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
このような検出装置によれば、検出ユニットでアレルギー反応物質を検出して検出データを取得し、送信部で検出データを所定の装置に送信する。これにより、アレルギー反応を継続的に検出できる検出装置を実現することができる。
[適用例8]上記適用例に係る検出装置において、検出データの取得は、アレルギー反応物質の存在時間以内の時間間隔で行われることが好ましい。
このような検出装置によれば、検出データの取得は、アレルギー反応物質の存在時間以内の時間間隔で行われることにより、アレルギー反応物質が消滅(分解)しない時間内で、アレルギー反応物質を効率的に測定することができる。
[適用例9]上記適用例に係る検出装置において、時刻測定部を備え、時刻測定部で測定した時刻情報を検出データと共に送信することが好ましい。
このような検出装置によれば、時刻測定部を備えて測定した時刻情報を、検出データと共に送信することにより、検出データと、検出データを取得した時の時刻情報とを関連付けることができる。また、受信側となる所定の装置が、動作をしていない(電池切れ等)場合にも、検出装置側に時刻情報と検出データとを持っているため、その後の対応を取ることができ、検出データを無駄にすることが無い。
[適用例10]上記適用例に係る検出装置において、位置特定装置を備え、位置特定装置による位置情報および時刻情報を検出データと共に送信することが好ましい。
このような検出装置によれば、位置特定装置を備えることにより、検出データと、検出データを取得した時の位置情報および時刻情報とを関連付けることができる。また、受信側となる所定の装置が、動作をしていない(電池切れ等)場合にも、検出装置側に検出データ、位置情報および時刻情報を持っているため、その後の対応を取ることができ、検出データを無駄にすることが無い。ここで、位置特定装置とは、例えばGPS(Global Positioning System)である。
[適用例11]本適用例に係る第1検出システムは、上述したいずれかの検出装置と、検出装置から送信された検出データを受信する受信部、及び受信した検出データを処理して検出データと検出データに対応した環境データとを所定の記憶領域に記憶する処理部を有する第1処理装置と、を備えることを特徴とする。
このような第1検出システムによれば、検出装置と第1処理装置とでシステムを構成することにより、第1処理装置では、検出装置から送信された検出データを受信部で受信し、受信した検出データを処理部で処理して検出データと検出データに対応した環境データとを所定の記憶領域に記憶する。これにより、検出装置から送信される検出データと、検出データに対応する環境データ(例えば、時刻情報、位置情報)とを関連付けることが可能となる。
[適用例12]上記適用例に係る第1検出システムにおいて、第1処理装置は、位置特定装置を備え、位置特定装置による位置情報および時刻情報を含む環境データを取得することが好ましい。
このような第1検出システムによれば、位置特定装置により、検出データと関連付けるための環境データ(時刻情報、位置情報)を容易に取得することができる。
[適用例13]上記適用例に係る第1検出システムにおいて、検出データは、所定の位置情報により分類されて保存されることが好ましい。
このような第1検出システムによれば、検出データが所定の位置情報により分類されることで、例えば、領域毎に検出データが分類される場合、領域毎の検出データを確認することで、アレルギー反応が生じることが多い領域を確認すること等ができる。
[適用例14]上記適用例に係る第1検出システムにおいて、所定の位置情報は、位置特定装置で取得した位置情報、または検出データと共に受信した位置情報を用いることが好ましい。
このような第1検出システムによれば、所定の位置情報は、位置特定装置で取得した位置情報を用いることでもよいし、検出データと共に受信した位置情報を用いることでもよい。特に、検出データと共に受信した位置情報を用いることにより、第1処理装置が動作していなかった(例えば、電源が入っていなかった)場合にも、検出データと位置情報とを欠損なく取得することができる。
[適用例15]上記適用例に係る第1検出システムにおいて、検出データの保存は、所定のアレルギー反応物質が検出された場合に行われることが好ましい。
このような第1検出システムによれば、所定のアレルギー反応物質が検出された場合に検出データを保存することにより、検出データを全て保存する場合に比べ、記憶容量を少なくすることができる。また、所定のアレルギー反応物質が検出された検出データと、その時の時刻情報や位置情報とを関連付けることで、所定のアレルギー反応物質によるアレルギー疾患を予防させることができる。
[適用例16]上記適用例に係る第1検出システムにおいて、検出データの保存は、所定の位置情報に対応して時系列に保存されることが好ましい。
このような第1検出システムによれば、所定の位置情報(例えば、ある領域毎)に対応して時系列で検出データが保存されることで、その領域での検出データを時系列で確認や比較を行うことができる。
[適用例17]本適用例に係る第2検出システムは、上述したいずれかの複数の第1検出システムと、複数の第1検出システムを構成する複数の第1処理装置と接続し、第1処理装置からの検出データ、環境データを受信して保存する第2処理装置と、を備えることを特徴とする。
このような第2検出システムによれば、複数の第1検出システムと、第2処理装置とでシステムが構成され、第2処理装置では、複数の第1処理装置と接続し、それぞれの第1処理装置からの検出データ、環境データを受信して保存する。これにより、複数の第1検出システムで得られた検出データや環境データを、第2処理装置に保存することができる。
[適用例18]上記適用例に係る第2検出システムにおいて、第2処理装置は、受信した複数の検出データと環境データとにより、アレルギー反応物質が検出される位置領域を設定し、設定した位置領域をそれぞれの第1検出システムの第1処理装置に送信することが好ましい。
このような第2検出システムによれば、複数の第1検出システムで得られた検出データや環境データに基づいて、アレルギー反応物質が検出される位置領域(設定した位置領域)を第1検出システム(第1処理装置)に送信することで、第2検出システムを使用する使用者に対して、他の使用者のデータも含めたアレルギー発症場所を予め知らせることが可能となる。
[適用例19]上記適用例に係る第2検出システムにおいて、第1検出システムの第1処理装置は、取得する現在の位置情報が、第2処理装置から受信した位置領域の領域内に位置する場合、警報を発することが好ましい。
このような第2検出システムによれば、第2検出システムを使用する使用者に対して、警報することで、現在の位置が、アレルギー反応物質が検出される位置領域内であり、アレルギー症状を発症しやすい位置(アレルゲンに接触する可能性が大きい場所)であることを認識させることができる。
以下、実施形態に関して図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態に係る検出装置1の概断面図である。図2、図3は、第1検出システム3の概構成を示す図である。なお、図2では、第1検出システム3を構成する検出装置1と第1処理装置2とを示し、図3では、検出装置1を構成するブロック図も併せて示している。図4は、検出ユニット7の概構成を示す斜視図である。図5は、検出ユニット7の概構成を示す平面図である。なお、図4は、検出ユニット7のベース基板70側とカバー部材78側とを分けた斜視図としている。また、図5は、カバー部材78を取り去ったベース基板70側の平面図としている。
図1は、本実施形態に係る検出装置1の概断面図である。図2、図3は、第1検出システム3の概構成を示す図である。なお、図2では、第1検出システム3を構成する検出装置1と第1処理装置2とを示し、図3では、検出装置1を構成するブロック図も併せて示している。図4は、検出ユニット7の概構成を示す斜視図である。図5は、検出ユニット7の概構成を示す平面図である。なお、図4は、検出ユニット7のベース基板70側とカバー部材78側とを分けた斜視図としている。また、図5は、カバー部材78を取り去ったベース基板70側の平面図としている。
図1〜図3に示すように本実施形態の検出装置1は、アレルギー反応物質を検出する装置である。検出装置1は、人間の皮膚(例えば腕)表面60に装着して使用される。なお、本実施形態の検出装置1は、人間の皮膚表面60に装着した際、血液を採取するための採血針711が皮膚内部に穿刺される。検出装置1は、本実施形態では、アレルギー反応により産生されるアレルギー反応物質を検出する。
検出装置1は、図2、図3に示すように、概略、測定部11と送信部15とで構成されている。測定部11は、制御部111、光照射部74、光検出部75、A/D変換部114等を備えて構成されている。また、測定部11は、平板状に構成される検出ユニット7(図4、図5)を備えている。そして、この検出ユニット7内部に、光照射部74や光検出部75を含め、アレルギー反応物質を検出するための後述する各構成部が形成されている。また、検出装置1は、ケース101と粘着パッド102とを備えている。ケース101は、測定部11、送信部15等を内部に収容する。粘着パッド102は、粘着面を有し、各構成部を収容したケース101を皮膚表面60に固定する。
図4、図5を参照して、検出ユニット7に関して説明する。
検出ユニット7は、血液を採取し、採取した血液中のアレルギー反応物質を検出するためのユニットである。検出ユニット7は、採取部71、分離部72、添加部73、光照射部74、光検出部75、排出部76、流路77等で概略構成されている。検出ユニット7は、矩形状の板状に構成されている。検出ユニット7は、矩形状の平板部材となるベース基板70に、上記各構成部(採取部71〜排出部76、流路77)が溝状に構成されている。
検出ユニット7は、血液を採取し、採取した血液中のアレルギー反応物質を検出するためのユニットである。検出ユニット7は、採取部71、分離部72、添加部73、光照射部74、光検出部75、排出部76、流路77等で概略構成されている。検出ユニット7は、矩形状の板状に構成されている。検出ユニット7は、矩形状の平板部材となるベース基板70に、上記各構成部(採取部71〜排出部76、流路77)が溝状に構成されている。
本実施形態では、平板部材(ベース基板70)としてガラス基板を用いている。そのガラス基板にマスキング等を施して所定の形状となるようにエッチングすることにより、採取部71〜排出部76、および流路77を形成している。なお、検出ユニット7は、流路77により、採取部71、分離部72、添加部73、排出部76が接続される構成となる。
図4、図5に示すように、採取部71は、血液を採取する部分である。採取部71は、矩形状の溝状に形成され、採取した血液が貯留される血液貯留部712を備えている。血液貯留部712の中央部には、棒状で先端が尖った採血針711が固定されている。採血針711の中心軸部には血液を流入させる流路(採血流路711a)が形成されている。なお、採血針711が皮膚に穿刺された場合、血液は、毛細血管等を含めた体内の圧力により採血流路711aを血液貯留部712に向けて流動する。そして、採血針711により採血された血液は血液貯留部712に貯留される。
分離部72は、採血した血液を血球成分(赤血球、白血球、血小板等)と血漿成分(水分、血漿蛋白質、その他微量の脂肪、糖、無機塩類等)とに分離する部分である。分離部72は、血液貯留部712に隣接して矩形状の溝状に形成される。分離部72には、フィルター721が設置されている。このフィルター721により、血液を血漿成分と血球成分とに分離する。詳細には、フィルター721は、血液貯留部712から流れてくる血液に対して、血球成分を留め、血漿成分を通過させて流路77に流す働きを行う。
添加部73は、分離部72で分離した血漿成分に試薬を添加して混合させる部分である。添加部73は、流路77に接続して矩形状の溝状に形成される試薬貯留部731を備えている。試薬貯留部731には、本実施形態では、誘導体化試薬となるPSE(4-(1-Pyrene)butanoic acid N-hydroxysuccinimidyl ester)が貯留されている。
本実施形態の検出装置1は、アレルギー反応物質としてヒスタミンを検出している。そして、このヒスタミンを検出する方法として、PSEをエキシマー蛍光誘導体化試薬とするエキシマー蛍光法を利用している。
図6は、ヒスタミンのエキシマー蛍光誘導体化を説明する図である。
図6を参照して、ヒスタミンの誘導体化に関して概略説明する。
ヒスタミン分子Aは、分子内に2個のアミノ基を有している。このヒスタミン分子Aの第1アミンと第2アミンは、PSEと反応することで誘導体化される。そして、誘導体化されたヒスタミン分子Bに励起光が照射されると、ヒスタミン分子B内に存在する2か所の蛍光団α,βの間では、強いエキシマー蛍光を発する。
図6を参照して、ヒスタミンの誘導体化に関して概略説明する。
ヒスタミン分子Aは、分子内に2個のアミノ基を有している。このヒスタミン分子Aの第1アミンと第2アミンは、PSEと反応することで誘導体化される。そして、誘導体化されたヒスタミン分子Bに励起光が照射されると、ヒスタミン分子B内に存在する2か所の蛍光団α,βの間では、強いエキシマー蛍光を発する。
なお、励起光として波長λ=345nmの光を誘導体化したヒスタミン分子Bに照射することにより、ヒスタミン分子Bは、エキシマー蛍光として波長λ=475nm付近の蛍光を発する。本実施形態では、後述する光照射部74により励起光を照射し、励起光による蛍光を、後述する光検出部75で検出することで、ヒスタミンを検出している。
図4、図5に戻り、添加部73は、試薬貯留部731に貯留するPSEが、分離部72で分離されて流路77に流出した血漿成分に、試薬貯留部731の流路接続部付近の流路77(図5に示す領域A)内で、添加されて混合される。そして、PSEが添加・混合された液体としての血漿成分は、流路77を流動して光照射部74に至る。
光照射部74は、試薬が混合されて流路77を流動する血漿成分に、励起光としての光を照射する部分である。光照射部74は、光検出部75の上流側(後述する混合液流路部771の上流側の近傍)に配置される。また、光検出部75は、励起光により血漿成分中のヒスタミン分子Bが発する蛍光を検出する部分である。光検出部75は、光照射部74の下流側(後述する混合液流路部771の下流側の近傍)に配置される。
光照射部74は、励起光を射出する発光素子741を備えている。発光素子741は、ベース基板70に形成される発光素子収容部740に収容されている。本実施形態の発光素子741は、所定の光として、波長λ=345nmの光を射出するレーザーダイオードが用いられている。なお、光照射部74は、発光素子741を駆動する発光素子駆動部(図示省略)を備えている。発光素子駆動部は、制御部111等が実装される回路基板(図示省略)上に実装され、電気的に発光素子741と接続されている。
光検出部75は、蛍光を受光する受光素子751を備えている。受光素子751は、ベース基板70に形成される受光素子収容部750に収容されている。本実施形態の受光素子751は、混合された血漿成分からの光を検出(受光)するフォトダイオードが用いられている。なお、フォトダイオードの前面には、図示省略するダイクロイックミラー等が設置されており、受光する光に対して波長λ=475nm近辺の光を選択的に透過させ、その他の不要な光は反射させている。これにより、受光素子751は、波長λ=475nm付近の光を受光する。
本実施形態では、発光素子741の照射位置から受光素子751の受光位置に至る領域に相対する流路77の領域を混合液流路部771として構成している。従って、混合液流路部771を流動するPSEが混合された血漿成分に、発光素子741からの照射光を照射して、血漿成分中のヒスタミン分子Bの発する蛍光を受光素子751が受光する。従って、本実施形態では、光照射部74から照射される光の光路は、混合液流路部771を使用する構成となる。
また、混合液流路部771は、流路内壁面に照射光を反射させる反射部772を備えている。なお、反射部772は、図4に示すように、ベース基板70だけではなく、ベース基板70の各構成部を塞ぐ、後述するカバー部材78においても、混合液流路部771に相対する領域の表面に反射部772が形成される。従って、混合液流路部771は、流路内壁面全体に反射部772が形成される。言い換えると、混合液流路部771は、カバー部材78も含めて、反射部772により囲まれる状態となっている。反射部772は、本実施形態では、スパッタリング等により形成されるアルミニウム薄膜を備えている。なお、発光素子741からの光が入射する混合液流路部771の領域と、蛍光が受光素子751に入射する混合液流路部771の領域とには、反射部772は形成されない。
本実施形態では、発光素子741から射出された光は、例えば、図5に模式的に示すように、反射部772で反射しながら混合液流路部771の内部を下流側に進む。そして、受光素子751により蛍光が受光される。なお、反射部772は、照射光とヒスタミン分子Bとの接触の機会を増やすためであり、また、照射光や蛍光が混合液流路部771から外部に漏れることを防止している。
排出部76は、検出が終了した液体(検出が終了したPSEが混合された血漿成分)を排出させるための部分である。排出部76は、流路77に接続して矩形状の溝状に形成される混合液貯留部761を備えている。
上述したように検出ユニット7は、ベース基板70に各構成部が構成される。そして、各構成部を上方(各構成部が構成される側)から塞ぐように、薄板状のカバー部材78がベース基板70に接合される。なお、カバー部材78は、本実施形態では、ガラス板を用いている。
以上のように、検出ユニット7が形成される。
以上のように、検出ユニット7が形成される。
なお、本実施形態の検出装置1は、装着期間を数日(3日程度)としており、数日経過後には、新たな検出装置1に取り替えて装着する仕様となっている。そのため、試薬貯留部731および混合液貯留部761は、数日間の動作を保障する容量を備えている。
図3に戻り、検出装置1は、制御部111の指示により、光照射部74を動作させ、光検出部75で、ヒスタミン分子Bの蛍光による光を検出して検出データを取得する。取得した検出データは、A/D変換部114で数値データに変換される。A/D変換部114で変換された検出データは、送信部15を介して、図2、図3に示すように、所定の装置としての第1処理装置2に送信される。
なお、検出装置1は、図示省略するタイマーを備えており、所定間隔で検出データを取得する。所定間隔として、本実施形態では、5分以内の間隔に設定されている。例えば、5分間隔で検出データを取得する。検出装置1は、上述したように、本実施形態では、アレルギー反応物質であるヒスタミンを検出している。なお、ヒスタミンは、即時型アレルギー反応において最終的に産生され、血管を拡張するなどして痒みや赤みを帯びるなどの疾患症状を直接的に引き起こす物質であり、体内中(血液中)を循環し、発生から約5分程度で消滅(分解)することが知られている。そのため、本実施形態では、アレルギー反応物質の存在時間以内の時間間隔として5分間隔で検出する仕様としている。しかし、存在時間以内の時間間隔に設定するのであれば、5分間隔には限定されない。
即時型アレルギー反応となる疾患としては、蕁麻疹、PIE(Pulmonary infiltration of eosinophilia)症候群、食物アレルギー、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーショック等が挙げられる。
本実施形態の第1検出システム3は、図2、図3に示すように、検出装置1と第1処理装置2とで構成されている。検出装置1は取得した検出データを、無線通信により、第1処理装置2に送信する。なお、送信部15は、第1処理装置2との間で、無線通信を行うことができるものであれば、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)規格やWi-Fi(登録商標)規格などを利用した近距離無線通信、CDMA2000方式、W-CDMA方式、LTE(Long Term Evolution)方式などの携帯電話回線を利用した無線データ通信などを行える適宜の無線通信モジュールを使用することができる。
第1処理装置2は、携帯型のいわゆるスマートフォン、タブレット、PC(パーソナルコンピューター)等で構成され、検出装置1を使用する使用者が検出装置1と共に携帯する。第1処理装置2は、受信部や処理部(いずれも図示省略)を備えている。受信部は、検出装置1から送信された検出データを受信し、処理部は、受信した検出データを処理し、検出データと検出データに対応した環境データ(例えば、後述する時刻情報や位置情報)とを所定の記憶領域に記憶する。なお、第1検出システム3は、第1処理装置2に備わる処理部(CPU:Central Processing Unit)上で実行されるコンピュータープログラムによって、検出装置1から送信される検出データに対して処理を行う。
図7は、第1検出システム3での動作を示すフローチャートである。
図7に示すように、プログラムの実行が開始された場合、第1処理装置2は、検出装置1から送信される検出データの受信を開始し、検出データが送信されるのを待機(ステップS201:NO)する。検出データを受信した場合(ステップS201:YES)、次に、位置情報・時刻情報の取得を行う(ステップS202)。ここで、第1処理装置2は、位置特定装置としての図示省略するGPS(Global Positioning System)を備えている。そして、このGPSを動作させることにより、現在の位置情報と、併せて現在の時刻情報を取得する。
図7に示すように、プログラムの実行が開始された場合、第1処理装置2は、検出装置1から送信される検出データの受信を開始し、検出データが送信されるのを待機(ステップS201:NO)する。検出データを受信した場合(ステップS201:YES)、次に、位置情報・時刻情報の取得を行う(ステップS202)。ここで、第1処理装置2は、位置特定装置としての図示省略するGPS(Global Positioning System)を備えている。そして、このGPSを動作させることにより、現在の位置情報と、併せて現在の時刻情報を取得する。
次に、受信した検出データが、アレルギー反応物質を検出した場合のデータか否かを判断するための、検出データの確認(以降、アレルギー反応の確認と称する)を行う(ステップS203)。アレルギー反応の確認は、基礎データと、受信した検出データとを比較処理することで行われる。なお、基礎データとは、アレルギー反応が生じた場合に得られる光量のデータであり、基礎データとして記憶領域に保持している。
また、本実施形態では、詳細には、基礎データとして、アレルギー反応が生じたと判断する最低レベルの光量のデータと、アレルギー反応が中程度以上の反応であると判断するレベルの光量のデータとの2つの基礎データを保持している。言い換えると、アレルギー反応で産生されたヒスタミンの濃度を判断する。なお、ステップS203では、最低レベルの光量のデータと、受信した検出データとを比較して、受信した検出データが、アレルギー反応物質を検出した場合のデータか否かを判断する。
アレルギー反応の確認(ステップS203)の結果、検出データがアレルギー反応によるデータでは無い(アレルギー反応が無い:アレルギー反応による最低レベルの基礎データより小さい)場合(ステップS204:NO)には、保存せずにステップS201に戻る。検出データがアレルギー反応によるデータである(アレルギー反応が有る:アレルギー反応による最低レベルの基礎データより大きい)場合(ステップS204:YES)には、次に、アレルギー反応レベルの確認を行う(ステップS205)。
アレルギー反応レベルの確認(ステップS205)は、アレルギー反応が中程度以上の反応であると判断するレベルの光量のデータ(基礎データ)と、検出データとを比較して、検出データのアレルギー反応レベルを判断する。次に、データ解析を行う(ステップS206)。なお、ステップS205のアレルギー反応レベルの確認が、検出データからアレルギー反応物質の濃度を判断するステップとなる。
データ解析(ステップS206)を行うことにより、検出データや取得した時刻情報は、所定の位置情報に基づいて分類される。詳細には、本実施形態では、取得した位置情報による位置を中心として所定の半径(例えば10m)により領域(位置領域)を設定する。そして、設定した領域に対して、検出データ(本実施形態ではアレルギー反応レベル)や取得した時刻情報を関連付けて分類する。なお、領域が設定された後には、次回からの検出データが、この領域の範囲内に位置する場合には、この領域に対応する検出データ、時刻情報として関連付け、分類して処理される。
また、次回からの検出データが、この領域の範囲外に位置する場合には、この位置を含む新たな領域が設定され、その新たな領域に対して、検出データ(アレルギー反応レベル)や取得した時刻情報を関連付けて分類する。言い換えると、位置情報を基に、領域毎に検出データ(時刻情報)を分類する。なお、第1処理装置2に液晶パネルやEL(Electro Luminescence)素子等で構成される表示部を備える場合には、表示部を介して、領域毎に時系列でアレルギー反応が有ったことを表示させることができる。なお、本実施形態では、例えば、アレルギー反応が有った場合に、検出データの表示として、そのアレルギー反応レベルに対応して表示される。詳細には、例えば、検出データの表示として、中程度のレベルより小さい場合「○」と表示し、中程度のレベル以上の場合「◎」と表示される。
次に、ステップS207に移行して、データ解析された検出データ、位置情報、および時刻情報を保存(データ保存)する。その後は、ステップS201に戻り、検出データを待つ状態に移行する。
上述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の検出ユニット7は、採取部71、分離部72、添加部73、光照射部74、光検出部75、排出部76により構成されることにより、一連の流れの中で、アレルギー反応物質を的確に検出することができ、また、アレルギー反応を継続的に検出することが可能な検出ユニット7を実現することができる。なお、分離部72で血球成分を除去するため、アレルギー反応物質が含まれる血漿成分に対して、血球成分による妨害を低減させることができるため、アレルギー反応物質の測定精度を高めることができる。また、添加部73で、血漿成分に試薬を添加させることにより、試薬とアレルギー反応物質とを反応させるため、アレルギー反応物質が微量であっても高い精度で検出することができる。
(1)本実施形態の検出ユニット7は、採取部71、分離部72、添加部73、光照射部74、光検出部75、排出部76により構成されることにより、一連の流れの中で、アレルギー反応物質を的確に検出することができ、また、アレルギー反応を継続的に検出することが可能な検出ユニット7を実現することができる。なお、分離部72で血球成分を除去するため、アレルギー反応物質が含まれる血漿成分に対して、血球成分による妨害を低減させることができるため、アレルギー反応物質の測定精度を高めることができる。また、添加部73で、血漿成分に試薬を添加させることにより、試薬とアレルギー反応物質とを反応させるため、アレルギー反応物質が微量であっても高い精度で検出することができる。
(2)本実施形態の検出ユニット7において、採取部71、分離部72、添加部73、排出部76は、平板部材(ベース基板70)に構成される。また、ベース基板70に備える流路77により、採取部71、分離部72、添加部73、排出部76が接続されることにより、検出ユニット7の要部をベース基板70に構成することができ、検出ユニット7を小型化、チップ化することができる。これにより、検出ユニット7を腕などに携帯する大きさとすることが容易となる。
(3)本実施形態の検出ユニット7によれば、混合液流路部771を光の光路として使用することにより、混合液を滞留させずに流動させながらアレルギー反応物質を検出することができ、アレルギー反応を継続的に検出することが可能となる。また、省スペースで検出することができる。
(4)本実施形態の検出ユニット7によれば、混合液流路部771の内壁面に、光を反射させる反射部772を備えることにより、光照射部74から照射される光と、混合液中のヒスタミン分子Bとが混合液流路部771の領域内で接触する機会を増やすことで、光によるアレルギー反応物質の蛍光反応を高めることができる。そのため、アレルギー反応物質が微量の場合にも確実にアレルギー反応物質を検出することができる。また、反射部772を備えない場合に比べて流路を短くすることができ、小型化を図ることができる。
(5)本実施形態の検出ユニット7によれば、光照射部74は混合液流路部771の上流側の近傍に配置され、光検出部75は、混合液流路部771の下流側の近傍に配置されていることにより、混合液流路部771を光路として効率的に使用することができる。
(6)本実施形態の検出ユニット7によれば、試薬として誘導体化試薬となるPSEを用いてアレルギー反応物質のヒスタミンと反応させることにより、光照射部74から所定の光を照射することで、反応したヒスタミンは蛍光を発する。この光を光検出部75で検出することで検出データを高精度に取得することができる。なお、ヒスタミンは、即時型アレルギー反応による生産物質であり体内を循環して半減期の短い物質である。従って、このヒスタミンを効率よく検出することで、即時型アレルギー反応による疾患の予防に対応させることができる。また、蛍光を利用して測定するため、電気的な測定方法と比較して即時型アレルギー反応に対応でき、検出ユニット7の安定性を向上させることができる。
(7)本実施形態の検出装置1によれば、皮膚表面60に装着して、検出ユニット7を含む測定部11でアレルギー反応物質を測定して検出データを取得し、送信部15で検出データを第1処理装置2に送信する。これにより、アレルギー反応を継続的に検出できる検出装置1を実現することができる。
(8)本実施形態の検出装置1によれば、検出データの取得は、アレルギー反応物質の存在時間以内の時間間隔(本実施形態では5分間隔)で行われることにより、アレルギー反応物質が消滅(分解)しない時間内で、アレルギー反応物質を効率的に測定することができる。
(9)本実施形態の第1検出システム3によれば、検出装置1と第1処理装置2とでシステムを構成することにより、第1処理装置2では、検出装置1から送信された検出データを受信部で受信し、処理部(CPU)で、受信した検出データを処理し、検出データと検出データに対応した環境データ(時刻情報、位置情報)とを所定の記憶領域に記憶する。これにより、検出装置1から送信される検出データと、検出データに対応する環境データとを関連付けることが可能となる。これにより、使用者に対して、アレルゲンの存在する場所や時間を明らかにすることができる。
(10)本実施形態の第1検出システム3によれば、第1処理装置2に備わるGPSにより、検出データと関連付けるための環境データ(時刻情報、位置情報)を容易に取得することができる。
(11)本実施形態の第1検出システム3によれば、領域毎に、検出データと時刻情報が分類されることで、その領域での検出データを確認することができ、アレルギー反応が生じることが多い領域を認識することができる。これにより、使用者に対して、例えば、アレルギー反応が生じることが多い領域には行かない等の回避行動を取ることを促すことができる。また、検出データが時系列で保存されることで、その領域でのアレルギー反応が生じた時刻を時系列に確認や比較を行うことができる。これにより、アレルギー反応と時刻との関係を知ることができ、アレルギー反応が時刻と因果関係が有りそうだと使用者が判断する場合には、例えば、その時刻にその領域に行かないこと等の回避行動をとることを促すことができる。
(12)本実施形態の第1検出システム3によれば、所定のアレルギー反応物質(ヒスタミン)が検出された場合に検出データを保存することにより、検出データを全て保存する場合に比べ、記憶容量を少なくすることができる。また、ヒスタミンが検出された検出データと、その時の時刻情報や位置情報とを関連付けることで、ヒスタミンによるアレルギー疾患を予防させることができる。
(13)本実施形態の第1検出システム3によれば、アレルギー反応のレベル(ヒスタミンの濃度)を表示するため、使用者に対して、更に的確な情報を知らせることができる。
〔第2実施形態〕
本実施形態の第1検出システム3Aは、第1実施形態の第1検出システム3(第1処理装置2)における処理の一部を変更していることが第1実施形態と異なるところである。言い換えると、CPU上で実行されるコンピュータープログラムの一部が変更されている。
本実施形態の第1検出システム3Aは、第1実施形態の第1検出システム3(第1処理装置2)における処理の一部を変更していることが第1実施形態と異なるところである。言い換えると、CPU上で実行されるコンピュータープログラムの一部が変更されている。
図8は、第2実施形態に係る第1検出システム3Aでの動作を示すフローチャートである。なお、第1実施形態のフローチャートと異なる箇所は、ステップS204での、アレルギー反応の確認の結果、検出データがアレルギー反応によるデータでは無い(アレルギー反応が無い:アレルギー反応による最低レベルの基礎データより小さい)場合(ステップS204:NO)における以降の処理となる。以降では、異なる部分を説明する。
図8に示すように、ステップS204において、検出データがアレルギー反応によるデータでは無い(アレルギー反応が無い)場合(NO)には、次に、この検出データに関連付けられた位置情報に基づき、以前に保存しているデータが有るか否かを判断する(ステップS301)。詳細には、この位置情報に対応する領域にデータが有るか無いかを判断する。
判断の結果、保存データが有る(ステップS301:YES)場合には、次に、その保存しているデータを削除する(ステップS302)。そして、ステップS201に戻り、受信を待つ状態に移行する。また、保存データが無い(ステップS301:NO)場合には、ステップS201に戻り、受信を待つ状態に移行する。
上述した実施形態によれば、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の第1検出システム3Aによると、検出データにアレルギー反応が無い場合には、以前の保存データを削除することで、アレルギー反応が改善されていることを容易に判断することができる。
(1)本実施形態の第1検出システム3Aによると、検出データにアレルギー反応が無い場合には、以前の保存データを削除することで、アレルギー反応が改善されていることを容易に判断することができる。
〔第3実施形態〕
本実施形態の第1検出システム3Bは、第1実施形態の第1検出システム3(第1処理装置2)における処理の一部を変更していることが第1実施形態と異なるところである。言い換えると、CPU上で実行されるコンピュータープログラムの一部が変更されている。
本実施形態の第1検出システム3Bは、第1実施形態の第1検出システム3(第1処理装置2)における処理の一部を変更していることが第1実施形態と異なるところである。言い換えると、CPU上で実行されるコンピュータープログラムの一部が変更されている。
図9は、第3実施形態に係る第1検出システム3Bでの動作を示すフローチャートである。なお、第1実施形態のフローチャートと異なる箇所は、アレルギー反応が有るか無いかの判断(第1実施形態でのステップS204)を入れないところである。以降では、異なる部分を説明する。
図9に示すように、ステップS203において、アレルギー反応の確認を行い、検出データがアレルギー反応によるデータで有る(アレルギー反応が有る)場合と、検出データがアレルギー反応によるデータでは無い(アレルギー反応が無い)場合とを分ける処理を行う。次に、アレルギー反応が有る場合には、ステップS205において、アレルギー反応レベルの確認(第1実施形態と同様の処理)を行い、ステップS401に移行してデータ解析を行う。
データ解析を行う(ステップS401)ことにより、検出データや取得した時刻情報は、所定の位置情報に基づいて分類される。詳細には、本実施形態では、第1実施形態と同様に、取得した位置情報による位置を中心として所定の半径(例えば10m)により領域を設定する。そして、設定した領域に対して、検出データや取得した時刻情報を関連付けて分類する。なお、領域が設定された後には、次回からの検出データが、この領域の範囲内に位置する場合には、この領域に対応する検出データ、時刻情報として関連付け、分類して処理される。
第1実施形態の第1検出システム3と異なるのは、分類する時、アレルギー反応が有った検出データと、アレルギー反応が無かった検出データとを含め、それぞれに対応する時刻情報を関連付けて分類するところである。なお、第1実施形態では、アレルギー反応が有った検出データのみを分類している。また、アレルギー反応が有る場合には、第1実施形態と同様に、アレルギー反応レベルを分類する。
また、次回からの検出データが、この領域の範囲外に位置する場合には、第1実施形態と同様に、この位置を含む新たな領域が設定され、その新たな領域に対して、検出データや取得した時刻情報を関連付けて分類する。この場合にも、アレルギー反応が有った検出データと、アレルギー反応が無かった検出データとを含め、それぞれに対応する時刻情報を関連付けて分類する。
なお、第1処理装置2に液晶パネルやEL(Electro Luminescence)素子等で構成される表示部を備える場合には、領域毎に時系列でアレルギー反応の有る/無しを表示させることができる。なお、本実施形態では、例えば、検出データの表示として、中程度のレベルより小さい場合「○」と表示し、中程度のレベル以上の場合「◎」と表示される。また、アレルギー反応が無かった場合には、「無し」と表示される。
次に、ステップS402に移行して、データ解析された検出データ、位置情報、および時刻情報を保存(データ保存)する。その後は、ステップS201に戻り、検出データを待つ状態に移行する。
上述した実施形態によれば、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の第1検出システム3Bによると、領域毎に時系列で、アレルギー反応が有ったのか無かったのかを表示することができる。これにより、例えば、ある領域において、時系列でみた場合、「無し」の表示が多くなれば、その領域では、アレルギー反応が発生し難くなり、改善されていると判断でき、反対に、「有り(○,◎)」の表示が多くなれば、その領域では、アレルギー反応が発生しやすくなっていると判断することができる。また、アレルギー反応が有りの場合にも、「◎」が増えていれば改善されておらず、「◎」に対して「○」が増えていれば改善されていると判断できる。このように、使用者は、例えば、アレルゲンから回避または無くす対策を実施している場合、その対策に効果があるのか否かを判断することができる。
(1)本実施形態の第1検出システム3Bによると、領域毎に時系列で、アレルギー反応が有ったのか無かったのかを表示することができる。これにより、例えば、ある領域において、時系列でみた場合、「無し」の表示が多くなれば、その領域では、アレルギー反応が発生し難くなり、改善されていると判断でき、反対に、「有り(○,◎)」の表示が多くなれば、その領域では、アレルギー反応が発生しやすくなっていると判断することができる。また、アレルギー反応が有りの場合にも、「◎」が増えていれば改善されておらず、「◎」に対して「○」が増えていれば改善されていると判断できる。このように、使用者は、例えば、アレルゲンから回避または無くす対策を実施している場合、その対策に効果があるのか否かを判断することができる。
〔第4実施形態〕
図10は、第4実施形態に係る第2検出システム5の概構成を示す図である。
本実施形態の第2検出システム5は、上述した第1実施形態の第1検出システム3に対して、その複数の第1検出システム3と接続する第2処理装置4を備えた構成のシステムとなる。
図10は、第4実施形態に係る第2検出システム5の概構成を示す図である。
本実施形態の第2検出システム5は、上述した第1実施形態の第1検出システム3に対して、その複数の第1検出システム3と接続する第2処理装置4を備えた構成のシステムとなる。
第2処理装置4は、いわゆるサーバー等で構成される。第2処理装置4は、複数の第1検出システム3を構成する複数の第1処理装置2と接続し、第1処理装置2からの検出データ、環境データ(位置情報、時刻情報)を受信して保存する。本実施形態では、第1実施形態での図7に示す、アレルギー反応レベル確認(ステップS205)の後、第1処理装置2から第2処理装置4にデータを送信している。
第2処理装置4と第1処理装置2とは、無線LAN回線、携帯電話回線、及びインターネット回線などの電気通信回線を通じて双方向で接続される。第2検出システム5では、第1検出システム3を使用している複数の使用者のデータを統合して記憶し管理する。これにより、複数の使用者のデータを活用することができる。なお、第2検出システム5では、Webアプリケーションにより、第2処理装置4と複数の第1処理装置2とが動作を行う。
第2処理装置4は、複数の第1処理装置2から受信した複数の検出データと環境データ(位置情報、時刻情報)とにより、アレルギー反応が検出される位置領域(領域)を設定し、併せて時系列に分類する。そして、アレルギー反応が検出される領域及び時刻情報を、それぞれの第1処理装置2に送信する。第1処理装置2を使用する使用者は、その受信したデータを確認することができる。
また、第2検出システム5において、第1処理装置2は、地図情報を第2処理装置4から取得し、取得した地図上にアレルギー反応が検出される領域をマッピングし、表示部を介して表示させることができる。なお、地図上にアレルギー反応が検出される領域をマッピングすることを、第2処理装置4が行うことでもよい。使用者は、第1処理装置2の表示部に表示される地図を確認することで、アレルギー反応が検出されている場所(アレルゲンに接触する可能性が大きい場所)を確認することができる。
また、第1処理装置2が、音を出力する素子、光を射出する素子、振動を発生する素子等により構成される警報部を備える場合、使用者の現在位置が、アレルギー反応が検出される領域内に位置している場合には、警報部を介して、使用者にアレルゲンに接触する可能性が大きいことを警報することができる。また、使用者の現在位置が、アレルギー反応が検出される領域の近辺に位置している場合にも、警報部を介して、事前に使用者に警報することができる。
上述した実施形態によれば、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の第2検出システム5によると、複数の第1検出システム3と、第2処理装置4とでシステムが構成され、第2処理装置4は、複数の第1処理装置2と接続し、それぞれの第1処理装置2からの検出データ、環境データを受信して保存する。これにより、複数の第1検出システム3で得られた検出データや環境データを、第2処理装置4に保存することができる。
(1)本実施形態の第2検出システム5によると、複数の第1検出システム3と、第2処理装置4とでシステムが構成され、第2処理装置4は、複数の第1処理装置2と接続し、それぞれの第1処理装置2からの検出データ、環境データを受信して保存する。これにより、複数の第1検出システム3で得られた検出データや環境データを、第2処理装置4に保存することができる。
(2)本実施形態の第2検出システム5によると、複数の第1検出システム3で得られた検出データや環境データに基づいて、アレルギー反応物質が検出される領域(設定した領域)を第1処理装置2に送信することで、第2検出システム5を使用する使用者に対して、他の使用者のデータも含めたアレルギー発症場所を予め知らせることが可能となる。これにより、使用者は、他の使用者のデータを利用することができ、日常生活において安心して行動範囲を広げることができる。
(3)本実施形態の第2検出システム5によると、第2検出システム5を使用する使用者に対して、警報することで、現在の位置が、アレルギー反応物質が検出される領域内であり、アレルギー症状を発症しやすい位置(アレルゲンに接触する可能性が大きい場所)であることを認識させることができる。これにより、使用者に対して、日常生活の中で常に第1処理装置2を確認しながら行動するという不便さを解消することができる。
〔第5実施形態〕
図11は、第5実施形態に係る検出ユニット7Dの概構成を示す図である。本実施形態の検出ユニット7Dにおいて、第1実施形態の検出ユニット7に対して異なるところは、流路77上に圧電部材79を備えているところである。
図11は、第5実施形態に係る検出ユニット7Dの概構成を示す図である。本実施形態の検出ユニット7Dにおいて、第1実施形態の検出ユニット7に対して異なるところは、流路77上に圧電部材79を備えているところである。
圧電部材79は、本実施形態では、添加部73の流路77と接続する位置と混合液流路部771が開始する位置との間の流路77に対応させて設置している。また、圧電部材79は、カバー部材78の前記流路77に相対する表面に設置されている。
第1実施形態の検出ユニット7では、血液は、毛細血管等を含めた体内の圧力により検出ユニット7の内部を流動している。これに対して、本実施形態の検出ユニット7Dでは、圧電部材79を用いて積極的に血液を流動させる構成としている。
また、検出ユニット7Dの初期状態(穿刺した採血針711が、まだ採血を開始していない状態)で、採血針の先端から、採取部71、分離部72、および圧電部材79が設置される流路部分までの領域には、流体が充填されている。なお、この位置に圧電部材79を設置することにより、圧電部材79を更に下流側に設置する場合に比べて、充填する液体の量を少なくすることができる。
充填される液体は、本実施形態では、点滴などにも使用される生理食塩水を用いている。また、液体は、生理食塩水を主成分として、血液中の凝固作用成分に対して抗凝固薬を添加することが望ましい。抗凝固薬としては、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、クエン酸、シュウ酸、フッ化ナトリウム、ACD(Acid Citrate Dextrose solution)等が好ましい。
また、測定部11には、圧電部材79を駆動する圧電部材駆動部(図示省略)を備えている。圧電部材駆動部は、制御部111等が実装される回路基板(図示省略)上に実装され、電気的に圧電部材79と接続されている。圧電部材駆動部は、制御部111の指示により、初期状態での検出ユニット7Dに対して、圧電部材79を駆動する。そして、圧電部材79が動作することでカバー部材78を厚さ方向へ変位させることにより、流路77中の充填された液体は、流路77を下流側に流動し、併せて採血針711を介して血液が血液貯留部712に移動する。
なお、このように構成される検出ユニット7Dを備えて第1実施形態と同様に検出装置1D(第1実施形態の検出装置1に対応する)が構成される。そして、検出装置1Dは、第1実施形態と同様に、図示省略するタイマーを備えており、圧電部材駆動部は、制御部111の指示により、本実施形態では、所定間隔として5分間隔毎に圧電部材79を駆動する。この動作に同期させて、検出装置1Dは5分間隔毎に検出データを取得する。
なお、本実施形態では、この検出装置1Dを備えて第1実施形態と同様に第1検出システム3D(第1実施形態の第1検出システム3に対応する)が構成される。第1検出システム3Dの動作は第1実施形態と同様となる。
また、本実施形態の検出装置1Dは、装着期間を1週間程度としており、1週間経過後には、新たな検出装置1Dに取り替えて装着する仕様となっている。そのため、試薬貯留部731および混合液貯留部761は、1週間の動作を保障する容量を備えている。
本実施形態の検出装置1Dにおいて、例えば、試薬貯留部731の大きさ(幅、長さ、厚さ)は、概略、20mm,20mm,0.1mmとしている。混合液貯留部761の大きさ(幅、長さ、厚さ)は、概略、20mm,20mm,0.5mmとしている。また、混合液流路部771の大きさ(幅、厚さ、長さ)は、概略、0.1mm,0.1mm,10mmとしている。
上述した実施形態によれば、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の検出ユニット7D、検出装置1D、第1検出システム3Dによると、圧電部材79を備え、流路77を充填する液体を備えることにより、確実で安定して血液を採取でき、検出データの取得を行うことができる。また、所定間隔(本実施形態では5分間隔)ごとに血液を採取することでよいため、装着期間を延ばすことが可能となる。
(1)本実施形態の検出ユニット7D、検出装置1D、第1検出システム3Dによると、圧電部材79を備え、流路77を充填する液体を備えることにより、確実で安定して血液を採取でき、検出データの取得を行うことができる。また、所定間隔(本実施形態では5分間隔)ごとに血液を採取することでよいため、装着期間を延ばすことが可能となる。
〔第6実施形態〕
図12は、第6実施形態に係る検出ユニット7Eの概構成を示す図である。本実施形態の検出ユニット7Eにおいて、第1実施形態の検出ユニット7に対して異なるところは、流路77上に圧電部材79を備え、混合液貯留部761上に第2圧電部材80を備えているところである。
図12は、第6実施形態に係る検出ユニット7Eの概構成を示す図である。本実施形態の検出ユニット7Eにおいて、第1実施形態の検出ユニット7に対して異なるところは、流路77上に圧電部材79を備え、混合液貯留部761上に第2圧電部材80を備えているところである。
圧電部材79は、本実施形態では、前述した第5実施形態と同様に、添加部73の流路77と接続する位置と混合液流路部771が開始する位置との間の流路77に対応させて設置している。また、圧電部材79は、カバー部材78の前記流路77に相対する表面に設置されている。
第2圧電部材80は、本実施形態では、排出部76の混合液貯留部761に相対するカバー部材78の表面に設置されている。第1実施形態の検出ユニット7では、血液は、毛細血管等を含めた体内の圧力により検出ユニット7の内部を流動している。これに対して、本実施形態の検出ユニット7Eでは、第2圧電部材80を用いて積極的に血液を吸い込む構成としている。
検出ユニット7Eの初期状態(穿刺した採血針711が、まだ採血を開始していない状態)で、採血針の先端から、採取部71、分離部72、および混合液貯留部761の入口迄の領域には、流体が充填されている。液体は、第5実施形態と同様に、生理食塩水を用いている。
また、測定部11には、第2圧電部材80を駆動する第2圧電部材駆動部(図示省略)を備えている。第2圧電部材駆動部は、制御部111等が実装される回路基板(図示省略)上に実装され、電気的に第2圧電部材80と接続されている。第2圧電部材駆動部は、制御部111の指示により、初期状態での検出ユニット7Eに対して、第2圧電部材80を駆動する。そして、第2圧電部材80が動作することで、混合液貯留部761の容量を増やす方向にカバー部材78を変位させる。この動作により、混合液貯留部761の領域が負圧となり、充填されている液体は、流路77を下流側に流動し、併せて採血針711を介して血液が血液貯留部712に移動する。
また、測定部11には、第5実施形態と同様に、圧電部材79を駆動する圧電部材駆動部(図示省略)を備えている。圧電部材駆動部は、制御部111等が実装される回路基板(図示省略)上に実装され、電気的に圧電部材79と接続されている。そして、圧電部材駆動部は、制御部111の指示により、検出ユニット7Eに対して、圧電部材79を駆動する。
なお、このように構成される検出ユニット7Eを備えて第1実施形態と同様に検出装置1E(第1実施形態の検出装置1に対応する)が構成される。そして、検出装置1Eは、第1実施形態と同様に、図示省略するタイマーを備えており、圧電部材駆動部は、制御部111の指示により、本実施形態では、所定間隔として5分間隔毎に圧電部材79を駆動する。この動作に同期させて、検出装置1Eは5分間隔毎に検出データを取得する。
なお、本実施形態では、この検出装置1Eを備えて第1実施形態と同様に第1検出システム3E(第1実施形態の第1検出システム3に対応する)が構成される。第1検出システム3Eの動作は第1実施形態と同様となる。
上述した実施形態によれば、第1実施形態での効果を同様に奏することができる他、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の検出ユニット7E、検出装置1E、第1検出システム3Eによると、第2圧電部材80を備え、流路77を充填する液体を備えることにより、初期状態から動作を開始した場合、確実に血液を吸い込む構成とすることができる。その後、圧電部材79の動作により、安定して血液を採取でき、検出データの取得を行うことができる。また、所定間隔(本実施形態では5分間隔)ごとに血液を採取することでよいため、装着期間を延ばすことが可能となる。
(1)本実施形態の検出ユニット7E、検出装置1E、第1検出システム3Eによると、第2圧電部材80を備え、流路77を充填する液体を備えることにより、初期状態から動作を開始した場合、確実に血液を吸い込む構成とすることができる。その後、圧電部材79の動作により、安定して血液を採取でき、検出データの取得を行うことができる。また、所定間隔(本実施形態では5分間隔)ごとに血液を採取することでよいため、装着期間を延ばすことが可能となる。
なお、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更や改良等を加えて実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
上記各実施形態において、検出装置1,1D,1Eに時刻測定部を備えることでもよい。この場合、検出データを取得した時点における時刻情報を取得して、検出データ及び時刻情報を送信部15から第1処理装置2に送信することでもよい。その場合、第1処理装置2では、検出データ、時刻情報を受信し、その後は、第1処理装置2により処理することができる。なお、検出装置1,1D,1Eに記憶部を備え、検出した検出データと時刻情報とを保存することでもよい。この構成とすることで、第1処理装置2が動作していなかった場合(電池切れ、スイッチの入れ忘れ等)でも、検出装置1,1D,1Eに検出データと、検出した時点の時刻情報を保存できることで、その後の対応を取ることができ、検出データを無駄にすることが無い。これらにより、検出装置1,1D,1Eの利便性が向上する。
上記各実施形態において、検出装置1,1D,1EにGPSを備えることでもよい。この場合、検出装置1,1D,1Eで検出データを取得した時点における位置情報、時刻情報を取得する。そして、検出データ、位置情報、時刻情報を送信部15から第1処理装置2に送信することでもよい。その場合、第1処理装置2では、検出データ、位置情報、時刻情報を受信し、その後は、第1処理装置2により処理することができる。なお、検出装置1,1D,1Eに記憶部を備え、検出した検出データと位置情報、時刻情報を保存することでもよい。この構成とすることで、第1処理装置2が動作していなかった場合でも、検出装置1,1D,1Eに検出データと、検出した時点の位置情報、時刻情報とを保存できることで、その後の対応を取ることができ、検出データを無駄にすることが無い。これらにより、検出装置1,1D,1Eの利便性が向上する。
上記各実施形態において、検出ユニット7,7D,7Eには、1本の採血針711が設置されている。しかし、これに限られず、細い径の採血針711を複数本設置することでもよい。この構成にすることで、採血針711を皮膚に穿刺する場合、使用者への痛みを緩和させる効果が期待できる。また、細い採血針711を複数本設置することにより、アレルギー反応物質を検出するのに必要な血液量を確保することができる。
上記各実施形態において、光照射部74は、光検出部75の上流側に配置され、光検出部75は、光照射部74の下流側に配置される。しかし、光照射部74、光検出部75は、設置位置を逆転してもよい。また、
上記第4実施形態の第2検出システム5は、第1検出システム3と、第2処理装置4とでシステムが構成されている。しかし、これに限られず、第2検出システム5は、第2、第3実施形態で示した第1検出システム3A,3Bと、第2処理装置4とでシステムを構成してもよい。これにより、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記第5、第6実施形態における第1処理装置2の処理(フローチャート)として、第2、第3実施形態における処理(フローチャート)を適用することでもよい。これにより、第2、第3実施形態と同様の効果を奏することができる。また、上記第5、第6実施形態における第1検出システム3D,3Eを、第4実施形態での第2処理装置4と併せて、第2検出システム5に対応する検出システムを構成することでもよい。これにより、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記第5実施形態の検出ユニット7Dにおいて、圧電部材79は、添加部73の流路77と接続する位置と混合液流路部771が開始する位置との間の流路77に対応させて設置している。しかし、これに限られず、圧電部材79は、混合液流路部771の終点位置から混合液貯留部761に至る間の流路77に対応させて設置してもよい。これは、第6実施形態の検出ユニット7Eにおいても同様となる。これにより、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。また、このような場所に設置することにより、液体を混合液貯留部761に流動させやすくすることができる。なお、この他に、圧電部材79は、流路77全体の長さの真ん中の位置に設置してもよい。
上記第1〜第3実施形態の第1検出システム3,3A,3Bにおいて、検出装置1は送信部15を備え、第1処理装置2は受信部を備えて無線通信により接続される構成となっている。しかし、これに限られず、送信部、受信部は、コネクターなどの物理的な接続で電気的に接続される構成としてもよい。これは、第5、第6実施形態の第1検出システム3D,3Eにおいても同様となる。
1,1D,1E…検出装置、2…第1処理装置、3,3A,3B,3D,3E…第1検出システム、4…第2処理装置、5…第2検出システム、7,7D,7E…検出ユニット、11…測定部、15…送信部、60…皮膚表面、70…ベース基板、71…採取部、72…分離部、73…添加部、74…光照射部、75…光検出部、76…排出部、77…流路、78…カバー部材、79…圧電部材、80…第2圧電部材、101…ケース、102…粘着パッド、111…制御部、114…A/D変換部、711…採血針、711a…採血流路、712…血液貯留部、721…フィルター、731…試薬貯留部、741…発光素子、751…受光素子、761…混合液貯留部、771…混合液流路、772…反射部。
Claims (19)
- 血液を採取して前記血液中のアレルギー反応物質を検出する検出ユニットであって、
前記血液を採取する採取部と、
採取した前記血液を血漿成分と血球成分とに分離する分離部と、
分離した前記血漿成分に試薬を添加して混合させる添加部と、
前記血漿成分と前記試薬とが混合された液体に、所定の光を照射する光照射部と、
前記所定の光による前記液体からの光を検出して検出データを取得する光検出部と、
検出の終了した前記液体を排出させるための排出部と、
を備えていることを特徴とする検出ユニット。 - 請求項1に記載の検出ユニットであって、
前記採取部、前記分離部、前記添加部、及び前記排出部は、平板部材に構成され、
前記平板部材には、前記採取部、前記分離部、前記添加部、及び前記排出部を接続する流路を備えていることを特徴とする検出ユニット。 - 請求項2に記載の検出ユニットであって、
前記流路は、前記添加部により混合された前記液体が流動する混合液流路部を備え、
前記光照射部で照射された前記光の光路は、前記混合液流路部を使用することを特徴とする検出ユニット。 - 請求項3に記載の検出ユニットであって、
前記混合液流路部の内壁面には、前記光を反射させる反射部を備えていることを特徴とする検出ユニット。 - 請求項3または請求項4に記載の検出ユニットであって、
前記光照射部と前記光検出部とは、前記混合液流路部の上流側および下流側のいずれかの近傍に配置されていることを特徴とする検出ユニット。 - 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の検出ユニットであって、
前記アレルギー反応物質はヒスタミンであり、前記試薬は誘導体化試薬となるPSEであることを特徴とする検出ユニット。 - 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の検出ユニットと、
前記検出データを所定の装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする検出装置。 - 請求項7に記載の検出装置であって、
前記検出データの取得は、前記アレルギー反応物質の存在時間以内の時間間隔で行われることを特徴とする検出装置。 - 請求項7または請求項8に記載の検出装置であって、
時刻測定部を備え、前記時刻測定部で測定した時刻情報を前記検出データと共に送信することを特徴とする検出装置。 - 請求項7または請求項8に記載の検出装置であって、
位置特定装置を備え、前記位置特定装置による位置情報および時刻情報を前記検出データと共に送信することを特徴とする検出装置。 - 請求項7〜請求項10のいずれか一項に記載の検出装置と、
前記検出装置から送信された前記検出データを受信する受信部、及び受信した前記検出データを処理して前記検出データと前記検出データに対応した環境データとを所定の記憶領域に記憶する処理部を有する第1処理装置と、
を備えることを特徴とする第1検出システム。 - 請求項11に記載の第1検出システムであって、
前記第1処理装置は、位置特定装置を備え、前記位置特定装置による位置情報および時刻情報を含む前記環境データを取得することを特徴とする第1検出システム。 - 請求項11または請求項12に記載の第1検出システムであって、
前記検出データは、所定の位置情報により分類されて保存されることを特徴とする第1検出システム。 - 請求項13に記載の第1検出システムであって、
前記所定の位置情報は、前記位置特定装置で取得した前記位置情報、または前記検出データと共に受信した前記位置情報を用いることを特徴とする第1検出システム。 - 請求項11〜請求項14のいずれか一項に記載の第1検出システムであって、
前記検出データの保存は、所定の前記アレルギー反応物質が検出された場合に行われることを特徴とする第1検出システム。 - 請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の第1検出システムであって、
前記検出データの保存は、前記所定の位置情報に対応して時系列に保存されることを特徴とする第1検出システム。 - 請求項11〜請求項16のいずれか一項に記載の複数の第1検出システムと、
前記複数の第1検出システムを構成する複数の前記第1処理装置と接続し、前記第1処理装置からの前記検出データ、前記環境データを受信して保存する第2処理装置と、
を備えることを特徴とする第2検出システム。 - 請求項17に記載の第2検出システムであって、
前記第2処理装置は、受信した複数の前記検出データと前記環境データとにより、前記アレルギー反応物質が検出される位置領域を設定し、設定した前記位置領域をそれぞれの前記第1検出システムの前記第1処理装置に送信することを特徴とする第2検出システム。 - 請求項18に記載の第2検出システムであって、
前記第1検出システムの前記第1処理装置は、取得する現在の位置情報が、前記第2処理装置から受信した前記位置領域の領域内に位置する場合、警報を発することを特徴とする第2検出システム。
Priority Applications (1)
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JP2016040777A JP2017156259A (ja) | 2016-03-03 | 2016-03-03 | 検出ユニット、検出装置、第1検出システム、及び第2検出システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016040777A JP2017156259A (ja) | 2016-03-03 | 2016-03-03 | 検出ユニット、検出装置、第1検出システム、及び第2検出システム |
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JP2017156259A true JP2017156259A (ja) | 2017-09-07 |
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Family Applications (1)
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JP2016040777A Pending JP2017156259A (ja) | 2016-03-03 | 2016-03-03 | 検出ユニット、検出装置、第1検出システム、及び第2検出システム |
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- 2016-03-03 JP JP2016040777A patent/JP2017156259A/ja active Pending
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