JP2017155245A - 被膜形成用組成物 - Google Patents
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また特許文献4には、触媒を含むポリシラザン膜に 水蒸気の存在下で真空紫外線(波長230nm以下)及び紫外線(波長230〜300nm)を照射し、ガスバリア膜を形成する方法が開示されている、また、特許文献5には遷移金属を含むポリシラザン組成物から形成された塗膜に、窒素雰囲気下で真空紫外線(波長230nm以下)を照射してガスバリア膜を形成させる方法が開示されている。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、ポリシラザンを主成分とする被膜形成材料から形成された被膜は、ガスバリア性能が不十分である場合が多く、よりガスバリア性能が改良された被膜を形成できる被膜形成用組成物および被膜形成方法が望まれていた。
であらわされるポリシロキサンと、ポリシラザンと、有機溶剤とを含んでなり、
前記ポリシロキサンのポリスチレン換算重量平均分子量が1,000〜50,000の範囲にあることを特徴とするものである。
本発明による被膜形成用組成物は、ポリシロキサンと、ポリシラザンと、有機溶剤とを必須成分として含んでなり、必要に応じてその他の添加剤を含むこともできる。これらの各成分について説明すると以下のとおりである。
本発明において、ポリシロキサンは特定の構造を有するものが用いられる。本発明による被膜形成用組成物から形成された塗膜が露光されたとき、このポリシロキサンと後述するポリシラザンとが反応し、硬化された被膜が形成される。このポリシロキサンは、下記一般式(I)によりあらわされるものである。
本発明による被膜形成用組成物に用いられるポリシラザンは特に限定されないが、典型的には、下記一般式(2)であらわされる構造単位を有する。
本発明による被膜形成用組成物は、前記ポリシロキサンおよび前記ポリシラザンを溶解し得る溶媒を含んでなる。このような溶媒としては、用いられる成分を溶解し得るものであれば特に限定されるものではないが、好ましい溶媒の具体例としては、次のものが挙げられる:
(a)芳香族炭化水素化合物、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、トリエチルベンゼン、テトラヒドロナフタレン等、
(b)飽和炭化水素化合物、例えばn−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、n−オクタン、i−オクタン、n−ノナン、i−ノナン、n−デカン、i−デカン等、
(c)脂環式炭化水素化合物、例えばエチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、p−メンタン、デカヒドロナフタレン、ジペンテン、リモネン等、
(d)アルキルエーテル類、例えばジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル(以下、MTBEという)、アニソール等、および
(e)ケトン類、例えばメチルイソブチルケトン(以下、MIBKという)等。
これらのうち、(a)芳香族炭化水素化合物、(b)飽和炭化水素化合物、(c)脂環式炭化水素化合物、および(d)アルキルエーテル類が好ましく、特に、キシレンおよびジブチルエーテルが好ましい。
なお、溶媒の混合物を用いる場合、人体への有害性を低減するという観点から、芳香族炭化水素化合物の含有率は溶媒混合物の総重量に対して30重量%以下であることが好ましい。
また、本発明において、被膜形成用組成物はアミン化合物または金属錯体化合物を含むこともできる。これらの化合物は基板上に塗布された組成物が硬化反応する際の触媒として機能するものである。
本発明による被膜形成用組成物は、前記ポリシロキサン、前記ポリシラザン、および必要に応じてその他の添加物を前記有機溶媒に溶解または分散させて組成物とする。ここで、有機溶媒に対して各成分を溶解させる順番は特に限定されない。また、配合成分を反応させた上で、溶媒を置換することもできる。
このため、ポリシラザン100重量部に対するポリシロキサンの配合量は0.01重合部以上であることが好ましく、0.1重量部以上であることがより好ましい。また被膜形成反応の進行を促進するためには、ポリシロキサンの配合比が少ないほうが好ましい。このため、ポリシラザン100重量部に対するポリシロキサンの配合量は25重合部以下であることが好ましく、8重量部以下であることがより好ましい。
また、本発明による被膜形成方法は、
(1)前記の被膜形成用組成物を、基板上に塗布して塗膜を形成させる塗布工程、および(2)前記塗膜に光を照射する露光工程
を含んでなることを特徴としている。
式(1A)〜(1G)に示されたポリシロキサンおよび式(2A)〜(2C)に示されたポリシラザンを準備した。なお、ポリシラザンは、ジクロロシランやメチルジクロロシランなどを原料として、特許文献6などに記載の方法に準拠して合成した。
調製した被膜形成用組成物を、厚さ125μmのポリエチレンナフタレートフィルムにスピンコーターを用いて塗布した。引き続き、塗布済みフィルムを露光装置内に入れ、装置内に窒素を導入して酸素濃度を100ppm以下としてから、最大ピーク波長が172nmの光源を用い、30分間露光処理を行って被膜を得た。このとき、光の照度は、8mW/cm2であった。なお、照度の測定は紫外線積算光量計UIT−250および受光器VUV−S172(いずれも商品名、ウシオ電機株式会社製)を使用して行った。
透湿度をDELTAPERM−UHガス透過測定装置(Technolox社製)を用いて、塗布前のフィルムおよび上記の方法により得られた被膜付きのフィルムの、40℃、90%相対湿度雰囲気での透湿度を測定した。塗布前のフィルムの透湿度は1g/m2/dayであった。また、エリプソメーターにて得られた被膜の膜厚を測定した。膜厚はいずれも200nm であった。得られた結果は表1に示す通りであった。
Claims (7)
- 下記一般式(1):
R11はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、およびアルキルシリル基からなる群から選択される基であり、R11が水素原子以外の基であるとき、1またはそれ以上の、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、シリル基、およびアルキルシリル基からなる群から選択される基により置換されていてもよく、
式中のすべてのR11に含まれるアミノ基、およびアルコキシ基の総数が、R11の総数の5%以下であり、
R12は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の炭化水素基、または−R13−N−R14 2(ここで、R13は炭素数1〜5の炭化水素基であり、R14はそれぞれ独立に水素または炭素数1〜3の炭化水素基である)である}
であらわされるポリシロキサンと、ポリシラザンと、有機溶剤とを含んでなり、
前記ポリシロキサンのポリスチレン換算重量平均分子量が1000〜50,000の範囲にあることを特徴とする被膜形成用組成物。 - 前記R11が、炭素数1〜3のアルキル基である、請求項1に記載の被膜形成用組成物。
- 前記R12が、メチル基、エチル基、プロピル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、およびN−エチルアミノ−2−メチルプロピル基からなる群から選択される基である、請求項1または2に記載の被膜形成用組成物。
- 前記R21が、それぞれ独立に、水素、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルシリル基およびアルコキシシリルアルキル基からなる群から選択される基である、請求項4に記載の被膜形成用組成物。
- 前記ポリシラザン100重量部に対して、前記ポリシロキサンを0.01〜25重量部含んでなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の被膜形成用組成物。
- 前記有機溶剤が、芳香族炭化水素、飽和炭化水素化合物、脂環式炭化水素化合物もしくはアルキルエーテルである溶剤を1種類以上含んでなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の被膜形成用組成物。
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