JP2017154239A - 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性と耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具を提供する。【解決手段】硬質被覆層の最外層として、組成式:(Ti1−xAlx)Nで表されるTiAlN層が形成され、Alの平均含有割合xavg(原子比)は0.70≦xavg≦0.90を満足し、TiAlN層は立方晶構造を主体とする柱状組織の結晶粒から構成され、すくい面および切れ刃稜線のTiAlN層表面は、すくい面の法線に対して30〜60度の投射角度でブラスト処理を施されることにより、切れ刃稜線の最外層の面粗さRaが0.25μm以下およびすくい面の最外層の面粗さRaが0.30μm以下となるように平滑化されている表面被覆切削工具。【選択図】なし
Description
本発明は、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工において、硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を備え、長期の使用に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)およびその製造方法に関するものである。
従来、一般に、炭化タングステン(以下、WCで示す)基超硬合金、炭窒化チタン(以下、TiCNで示す)基サーメットあるいは立方晶窒化ホウ素(以下、cBNで示す)基超高圧焼結体で構成された工具基体(以下、これらを総称して工具基体という)の表面に、硬質被覆層として、Ti−Al系の複合窒化物層を物理蒸着法により被覆形成した被覆工具が知られており、これらは、すぐれた耐摩耗性を発揮することが知られている。
ただ、前記従来のTi−Al系の複合窒化物層を被覆形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性にすぐれるものの、高速または高送り切削条件で用いた場合にチッピング等の異常損耗を発生しやすい。
そこで、硬質被覆層の改善についての種々の提案がなされており、例えば、Ti−Al系の複合窒化物層からなる硬質被覆層を化学蒸着法で形成することで、組成式:(Ti1−xAlx)Nにおいて、Alの含有割合xを、0.9程度にまで高める技術も提案されている。
ただ、前記従来のTi−Al系の複合窒化物層を被覆形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性にすぐれるものの、高速または高送り切削条件で用いた場合にチッピング等の異常損耗を発生しやすい。
そこで、硬質被覆層の改善についての種々の提案がなされており、例えば、Ti−Al系の複合窒化物層からなる硬質被覆層を化学蒸着法で形成することで、組成式:(Ti1−xAlx)Nにおいて、Alの含有割合xを、0.9程度にまで高める技術も提案されている。
例えば、特許文献1には、TiCl4、AlCl3、NH3の混合反応ガス中で、650〜900℃の温度範囲において化学蒸着を行うことにより、Alの含有割合xの値が0.65〜0.95である(Ti1−xAlx)N層を蒸着形成できることが記載されているが、この文献では、この(Ti1−xAlx)N層の上にさらにAl2O3層を被覆し、これによって断熱効果を高めることを目的としており、Alの含有割合xの値を0.65〜0.95まで高めた(Ti1−xAlx)N層の形成によって、切削性能にどのような影響を及ぼしているかについては明らかにされていない。
また、例えば、特許文献2には、TiCN層、Al2O3層を内層として、その上に、化学蒸着法により、立方晶構造あるいは六方晶構造を含む立方晶構造の(Ti1−xAlx)N層(ただし、原子比で、xは0.65〜0.90)を外層として被覆するとともに該外層に100〜1100MPaの圧縮応力を付与することにより、被覆工具の耐熱性と疲労強度を改善することが提案されている。
さらに、特許文献3には、硬質被覆層として、組成式:(Ti1−xAlx)(CyN1−y)で表される複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含み被覆工具において、Alの平均含有割合xavgおよびCの平均含有割合yavgを、それぞれ原子比で、0.60≦xavg≦0.95、0≦yavg≦0.005とし、また、複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する立方晶構造を有する結晶粒内に所定の結晶粒内平均方位差および傾斜角度数分布を形成することにより、耐チッピング性、耐欠損性を改善することが提案されている。
近年の切削加工における省力化および省エネ化の要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、高能率化の傾向にあり、被覆工具には、より一層、耐チッピング性、耐欠損性、耐剥離性等の耐異常損傷性が求められるとともに、長期の使用に亘ってのすぐれた耐摩耗性が求められている。
しかし、前記特許文献1に記載されている化学蒸着法で蒸着形成した(Ti1−xAlx)N層については、Alの含有割合xを高めることができ、また、立方晶構造を形成させることができることから、所定の硬さを有し耐摩耗性にすぐれた硬質被覆層が得られるものの、工具基体との密着強度は十分でなく、また、靭性に劣るという課題があった。
また、前記特許文献2に記載されている被覆工具は、所定の硬さを有し耐摩耗性にはすぐれるものの、靭性に劣ることから、合金鋼の高速断続切削加工等に供した場合には、チッピング、欠損、剥離等の異常損傷が発生しやすく、満足できる切削性能を発揮するとは言えないという課題があった。
さらに、前記特許文献3に記載されている被覆工具においては、耐摩耗性は満足できるものであるが、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工においては、チッピング、欠損等の異常損傷の発生抑制が十分ではないという課題があった。
しかし、前記特許文献1に記載されている化学蒸着法で蒸着形成した(Ti1−xAlx)N層については、Alの含有割合xを高めることができ、また、立方晶構造を形成させることができることから、所定の硬さを有し耐摩耗性にすぐれた硬質被覆層が得られるものの、工具基体との密着強度は十分でなく、また、靭性に劣るという課題があった。
また、前記特許文献2に記載されている被覆工具は、所定の硬さを有し耐摩耗性にはすぐれるものの、靭性に劣ることから、合金鋼の高速断続切削加工等に供した場合には、チッピング、欠損、剥離等の異常損傷が発生しやすく、満足できる切削性能を発揮するとは言えないという課題があった。
さらに、前記特許文献3に記載されている被覆工具においては、耐摩耗性は満足できるものであるが、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工においては、チッピング、欠損等の異常損傷の発生抑制が十分ではないという課題があった。
そこで、本発明は、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工に供した場合であっても、すぐれた耐チッピング性を備え、長期の使用に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮する被覆工具を提供することおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、少なくともTiとAlの複合窒化物(以下、「TiAlN」あるいは「(Ti1−xAlx)N」で示すことがある)を含む硬質被覆層を化学蒸着法で形成した被覆工具の耐チッピング性と耐摩耗性の向上を図るべく、鋭意研究を重ねたところ、次のような知見を得た。
まず、硬質被覆層を構成するTiAlN層を特定の成膜法からなる化学蒸着によって形成することにより、TiAlN層の成分組成を、組成式:(Ti1−xAlx)Nで表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)を、0.70≦xavg≦0.90まで高めることができ、しかも、Alの平均含有割合xavgが高いにもかかわらず、TiAlN層をNaCl型の面心立方構造として形成し得ること、さらに、TiAlN層の組織を層厚方向に平行な方向にのびる柱状組織として形成し得ることを見出した。
そして、TiAlN層の前記高Al含有割合、結晶構造及び結晶組織によって、TiAlN層の硬さ向上することができ、その結果、耐摩耗性の向上が図られることを見出した。
そして、TiAlN層の前記高Al含有割合、結晶構造及び結晶組織によって、TiAlN層の硬さ向上することができ、その結果、耐摩耗性の向上が図られることを見出した。
さらに、本発明者は、前記硬質被覆層を有する被覆工具において、切れ刃稜線とすくい面にブラスト処理を施し、切刃稜線とすくい面の表面粗さRaを低下させ表面平滑化を図ることにより、破壊の起点となる、皮膜最表面の柱状粒子間に存在する凹部を除去することができ、その結果、被覆工具の耐チッピング性を向上させ得ることを見出したのである。
したがって、硬質被覆層として、前記の高Al含有割合、結晶構造及び結晶組織を備え、さらに、表面平滑性の高い切れ刃稜線とすくい面を有するTiAlN層を少なくとも形成した本発明の被覆工具は、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工に供した場合であっても、すぐれた耐チッピング性、耐摩耗性を発揮するのである。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであって、
「(1) 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットからなる工具基体の表面に、硬質被覆層が形成されている表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、最外層として、少なくとも1.5〜15μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層が形成されており、
(b)前記TiとAlの複合窒化物層を、
組成式:(Ti1−xAlx)Nで表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)は、0.70≦xavg≦0.90を満足し、
(c)前記TiとAlの複合窒化物層は、柱状組織を有し、また、NaCl型の面心立方構造を主体とするTiとAlの複合窒化物から構成され、
(d)すくい面の前記TiとAlの複合窒化物層の表面の面粗さRaは0.30μm以下、また、切れ刃稜線の前記TiとAlの複合窒化物層の表面の面粗さRaは0.25μm以下であることを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)前記工具基体と前記最外層の間に、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる下部層が、0.1〜20μmの合計平均層厚で形成されていることを特徴とする前記(1)に記載の表面被覆切削工具。
(3)前記(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具の製造方法において、前記工具基体に、最外層である前記TiとAlの複合窒化物層を化学蒸着法で形成した後、すくい面に対して30〜60度の投射角度でブラスト処理液を投射し、切れ刃稜線の最外層の面粗さRaが0.25μm以下およびすくい面の最外層の面粗さRaが0.30μm以下となるように平滑化することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具の製造方法。」
に特徴を有するものである。
「(1) 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットからなる工具基体の表面に、硬質被覆層が形成されている表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、最外層として、少なくとも1.5〜15μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層が形成されており、
(b)前記TiとAlの複合窒化物層を、
組成式:(Ti1−xAlx)Nで表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)は、0.70≦xavg≦0.90を満足し、
(c)前記TiとAlの複合窒化物層は、柱状組織を有し、また、NaCl型の面心立方構造を主体とするTiとAlの複合窒化物から構成され、
(d)すくい面の前記TiとAlの複合窒化物層の表面の面粗さRaは0.30μm以下、また、切れ刃稜線の前記TiとAlの複合窒化物層の表面の面粗さRaは0.25μm以下であることを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)前記工具基体と前記最外層の間に、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる下部層が、0.1〜20μmの合計平均層厚で形成されていることを特徴とする前記(1)に記載の表面被覆切削工具。
(3)前記(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具の製造方法において、前記工具基体に、最外層である前記TiとAlの複合窒化物層を化学蒸着法で形成した後、すくい面に対して30〜60度の投射角度でブラスト処理液を投射し、切れ刃稜線の最外層の面粗さRaが0.25μm以下およびすくい面の最外層の面粗さRaが0.30μm以下となるように平滑化することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具の製造方法。」
に特徴を有するものである。
本発明について、以下に詳細に説明する。
硬質被覆層の最外層を構成するTiAlN層の平均層厚:
本発明の硬質被覆層の最外層は、化学蒸着された組成式:(Ti1−xAlx)Nで表されるTiAlN層(ただし、前記組成式において、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavgは、原子比で0.70≦xavg≦0.90を満足する)からなる。
このTiAlN層は、硬さが高く、すぐれた耐摩耗性を有するが、特に平均層厚が1.5〜15μmのとき、その効果が際立って発揮される。その理由は、平均層厚が1.5μm未満では、層厚が薄いため長期の使用に亘っての耐摩耗性を十分確保することができず、一方、その平均層厚が15μmを越えると、TiAlN層の結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。
したがって、その平均層厚を1.5〜15μmと定めた。
本発明の硬質被覆層の最外層は、化学蒸着された組成式:(Ti1−xAlx)Nで表されるTiAlN層(ただし、前記組成式において、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavgは、原子比で0.70≦xavg≦0.90を満足する)からなる。
このTiAlN層は、硬さが高く、すぐれた耐摩耗性を有するが、特に平均層厚が1.5〜15μmのとき、その効果が際立って発揮される。その理由は、平均層厚が1.5μm未満では、層厚が薄いため長期の使用に亘っての耐摩耗性を十分確保することができず、一方、その平均層厚が15μmを越えると、TiAlN層の結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。
したがって、その平均層厚を1.5〜15μmと定めた。
硬質被覆層の最外層を構成するTiAlN層の組成:
最外層を構成するTiAlN層は、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavgは、原子比で0.70≦xavg≦0.90を満足するように定める。
その理由は、Alの平均含有割合xavgが0.70未満であると、TiAlN層は硬さに劣るため、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工に供した場合には、耐摩耗性が十分でない。
一方、Alの平均含有割合xavgが0.90を超えると、相対的にTiの含有割合が減少するため、脆化を招き、耐チッピング性が低下する。
したがって、Alの平均含有割合xavgは、0.70≦xavg≦0.90と定めた。
最外層を構成するTiAlN層は、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavgは、原子比で0.70≦xavg≦0.90を満足するように定める。
その理由は、Alの平均含有割合xavgが0.70未満であると、TiAlN層は硬さに劣るため、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工に供した場合には、耐摩耗性が十分でない。
一方、Alの平均含有割合xavgが0.90を超えると、相対的にTiの含有割合が減少するため、脆化を招き、耐チッピング性が低下する。
したがって、Alの平均含有割合xavgは、0.70≦xavg≦0.90と定めた。
硬質被覆層の最外層を構成するTiAlN層の組織と結晶構造:
最外層のTiAlN層は、層厚方向に平行な方向にのびる柱状組織として形成され、また、該層を構成するTiAlN結晶粒は主としてNaCl型の結晶構造を有する。
最外層のTiAlN層は、靭性にすぐれる柱状組織であって、しかも、硬さにすぐれるNaCl型の結晶構造を主体とするTiAlN結晶粒で構成され、さらに、切れ刃稜線およびすくい面のそれぞれの最外層は後記するブラスト処理により表面平滑化されることによって、本発明の被覆工具は、靭性および耐摩耗性にすぐれる最外層を備え、その結果、本発明の被覆工具は、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工において、すぐれた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮する。
最外層のTiAlN層は、層厚方向に平行な方向にのびる柱状組織として形成され、また、該層を構成するTiAlN結晶粒は主としてNaCl型の結晶構造を有する。
最外層のTiAlN層は、靭性にすぐれる柱状組織であって、しかも、硬さにすぐれるNaCl型の結晶構造を主体とするTiAlN結晶粒で構成され、さらに、切れ刃稜線およびすくい面のそれぞれの最外層は後記するブラスト処理により表面平滑化されることによって、本発明の被覆工具は、靭性および耐摩耗性にすぐれる最外層を備え、その結果、本発明の被覆工具は、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工において、すぐれた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮する。
本発明では、前記最外層のTiAlN層の柱状組織について特に限定するものではないが、最外層の最表面のTiAlN結晶粒について、TiAlN結晶粒の平均粒子幅を求めた場合、平均粒子幅は100nm〜1000nmであることが好ましい。
これは、平均粒子幅が100nm未満では、最外層表面に露出した原子におけるTiAlN結晶粒界に属する原子の占める割合が相対的に大きくなることにより、被削材との反応性が増し、その結果、耐摩耗性が低下傾向を示し、一方、平均粒子幅が1000nmを超えると最外層全体におけるTiAlN結晶粒界に属する原子の占める割合が相対的に小さくなるため、靭性が低下傾向を示し、耐チッピング性向上効果が低減するからである。
したがって、平均粒子幅は100nm〜1000nmとすることが好ましい。
なお、本発明でいう平均粒子幅とは、走査型電子顕微鏡を用い最外層の最表面の観察を行い、最外層の最表面に沿って少なくとも100μmの長さの線分を描き、その線分長を、該線分と交差する結晶粒界の数で除した値である。
これは、平均粒子幅が100nm未満では、最外層表面に露出した原子におけるTiAlN結晶粒界に属する原子の占める割合が相対的に大きくなることにより、被削材との反応性が増し、その結果、耐摩耗性が低下傾向を示し、一方、平均粒子幅が1000nmを超えると最外層全体におけるTiAlN結晶粒界に属する原子の占める割合が相対的に小さくなるため、靭性が低下傾向を示し、耐チッピング性向上効果が低減するからである。
したがって、平均粒子幅は100nm〜1000nmとすることが好ましい。
なお、本発明でいう平均粒子幅とは、走査型電子顕微鏡を用い最外層の最表面の観察を行い、最外層の最表面に沿って少なくとも100μmの長さの線分を描き、その線分長を、該線分と交差する結晶粒界の数で除した値である。
また、工具基体表面に垂直な方向の最外層の縦断面について、工具基体表面に対して垂直な方向(層厚方向)に、TiAlN結晶粒の平均長さを求めた場合、TiAlN結晶粒の平均アスペクト比(即ち、平均長さ/平均粒子幅)の値は、2〜20であることが好ましい。
TiAlN結晶粒の平均アスペクト比が2未満の場合、十分な柱状組織となっていないため、アスペクト比の小さな等軸結晶の脱落を招き、その結果、十分な耐摩耗性を発揮することができない。
一方、平均アスペクト比が20を超えると結晶粒そのものの強度を保つ事ができず、かえって、耐チッピング性が低下するため好ましくない。
したがって、平均アスペクト比は2〜20とすることが好ましい。
なお、本発明でいう平均アスペクト比とは、走査型電子顕微鏡を用い、幅100μm、高さが最外層全体を含む範囲で最外層の縦断面観察を行った際に、各結晶粒について粒子径の最も長い長さを長軸とし該長軸の長さおよび前記長軸と直交する方向の最大長さを求め、長軸の長さを長軸と直交する方向の最大長さで除することにより、各結晶粒のアスペクト比を算出し、算出したアスペクト値を平均することによって求めた平均値を平均アスペクト比という。
TiAlN結晶粒の平均アスペクト比が2未満の場合、十分な柱状組織となっていないため、アスペクト比の小さな等軸結晶の脱落を招き、その結果、十分な耐摩耗性を発揮することができない。
一方、平均アスペクト比が20を超えると結晶粒そのものの強度を保つ事ができず、かえって、耐チッピング性が低下するため好ましくない。
したがって、平均アスペクト比は2〜20とすることが好ましい。
なお、本発明でいう平均アスペクト比とは、走査型電子顕微鏡を用い、幅100μm、高さが最外層全体を含む範囲で最外層の縦断面観察を行った際に、各結晶粒について粒子径の最も長い長さを長軸とし該長軸の長さおよび前記長軸と直交する方向の最大長さを求め、長軸の長さを長軸と直交する方向の最大長さで除することにより、各結晶粒のアスペクト比を算出し、算出したアスペクト値を平均することによって求めた平均値を平均アスペクト比という。
NaCl型の面心立方構造を主体とするTiAlN層:
本発明のTiAlN層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiAlN結晶粒を主体として構成するが、微量の他の結晶構造のTiAlN結晶粒の存在は、耐チッピング性、耐摩耗性に特段の悪影響を与えないことから、その含有が許容される。
具体的には、TiAlN層中に、面積割合で20%未満の六方晶構造のTiAlN結晶粒が存在しても、耐チッピング性、耐摩耗性に特段の悪影響はないことから、本発明でいう「NaCl型の面心立方構造を主体とするTiAlN層」とは、面積割合で、80%以上のNaCl型の面心立方構造を有するTiAlN結晶粒が存在するTiAlN層である。
本発明のTiAlN層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiAlN結晶粒を主体として構成するが、微量の他の結晶構造のTiAlN結晶粒の存在は、耐チッピング性、耐摩耗性に特段の悪影響を与えないことから、その含有が許容される。
具体的には、TiAlN層中に、面積割合で20%未満の六方晶構造のTiAlN結晶粒が存在しても、耐チッピング性、耐摩耗性に特段の悪影響はないことから、本発明でいう「NaCl型の面心立方構造を主体とするTiAlN層」とは、面積割合で、80%以上のNaCl型の面心立方構造を有するTiAlN結晶粒が存在するTiAlN層である。
硬質被覆層の最外層を構成するTiAlN層の成膜方法:
本発明のTiAlN層は、例えば、以下の化学蒸着法によって成膜することができる。
用いる化学蒸着反応装置へは、NH3とH2からなるガス群Aと、TiCl4、AlCl3、N2、H2からなるガス群Bがおのおの別々のガス供給管から反応装置内へ供給され、ガス群Aとガス群Bの反応装置内への供給は、例えば、一定の周期の時間間隔で、その周期よりも短い時間だけガスが流れるように供給し、ガス群Aとガス群Bのガス供給にはガス供給時間よりも短い時間の位相差が生じるようにして、工具基体表面における反応ガス組成を、(イ)ガス群A、(ロ)ガス群Aとガス群Bの混合ガス、(ハ)ガス群Bと時間的に変化させることができる。ちなみに、本発明においては、厳密なガス置換を意図した長時間の排気工程を導入する必要は無い。従って、ガス供給方法としては、例えば、ガス供給は時間的に連続して供給し、かつ、ガス供給口を回転させたり、工具基体を回転させたり、工具基体を往復運動させたりして、工具基体表面における反応ガス組成を、(イ)ガス群Aを主とする混合ガス、(ロ)ガス群Aとガス群Bの混合ガス、(ハ)ガス群Bを主とする混合ガス、と時間的に変化させることでも実現する事が可能である。
工具基体表面に、反応ガス組成(ガス群Aおよびガス群Bを合わせた全体に対する容量%)を、ガス群AとしてNH3:0.8〜1.6%、H2:45〜55%、ガス群BとしてAlCl3:0.5〜0.7%、TiCl4:0.1〜0.3%、N2:0.0〜10.0%、H2:残、反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、反応雰囲気温度:700〜900℃、供給周期1〜5秒、1周期当たりのガス供給時間0.15〜0.25秒、ガス供給Aとガス供給Bの位相差0.10〜0.20秒として、所定時間、熱CVD法を行うことによって、本発明で定めた組成、組織、結晶構造を有するTiAlN層からなる最外層を成膜することができる。
本発明のTiAlN層は、例えば、以下の化学蒸着法によって成膜することができる。
用いる化学蒸着反応装置へは、NH3とH2からなるガス群Aと、TiCl4、AlCl3、N2、H2からなるガス群Bがおのおの別々のガス供給管から反応装置内へ供給され、ガス群Aとガス群Bの反応装置内への供給は、例えば、一定の周期の時間間隔で、その周期よりも短い時間だけガスが流れるように供給し、ガス群Aとガス群Bのガス供給にはガス供給時間よりも短い時間の位相差が生じるようにして、工具基体表面における反応ガス組成を、(イ)ガス群A、(ロ)ガス群Aとガス群Bの混合ガス、(ハ)ガス群Bと時間的に変化させることができる。ちなみに、本発明においては、厳密なガス置換を意図した長時間の排気工程を導入する必要は無い。従って、ガス供給方法としては、例えば、ガス供給は時間的に連続して供給し、かつ、ガス供給口を回転させたり、工具基体を回転させたり、工具基体を往復運動させたりして、工具基体表面における反応ガス組成を、(イ)ガス群Aを主とする混合ガス、(ロ)ガス群Aとガス群Bの混合ガス、(ハ)ガス群Bを主とする混合ガス、と時間的に変化させることでも実現する事が可能である。
工具基体表面に、反応ガス組成(ガス群Aおよびガス群Bを合わせた全体に対する容量%)を、ガス群AとしてNH3:0.8〜1.6%、H2:45〜55%、ガス群BとしてAlCl3:0.5〜0.7%、TiCl4:0.1〜0.3%、N2:0.0〜10.0%、H2:残、反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、反応雰囲気温度:700〜900℃、供給周期1〜5秒、1周期当たりのガス供給時間0.15〜0.25秒、ガス供給Aとガス供給Bの位相差0.10〜0.20秒として、所定時間、熱CVD法を行うことによって、本発明で定めた組成、組織、結晶構造を有するTiAlN層からなる最外層を成膜することができる。
すくい面および切れ刃稜線の最外層表面の面粗さRa:
本発明では、前記TiAlN層からなる最外層を形成した後、例えば、ブラスト処理のような平滑化処理を施すことにより、すくい面の最外層表面の面粗さRaを0.30μm以下に、また、切れ刃稜線の最外層表面の面粗さRaを0.25μm以下とする。
これは、すくい面および切れ刃稜線を平滑化することによって、破壊の起点となる、皮膜最表面の柱状粒子間に存在する凹部を除去することと同時に、耐溶着性を向上させ、溶着を起因とするチッピング発生を抑制するためである。
すくい面の最外層表面の面粗さRaがそれぞれ0.30μmを超えるような場合には、耐溶着性の向上効果、および、これによる耐チッピング性の向上効果が少ないことから、平滑化処理による表面粗さRaは0.30μm以下とする。
また、切れ刃稜線には、切削加工時の高負荷が作用するため、耐溶着性、耐チッピング性とともに最外層表面の平滑性がより一段と必要とされることから、切れ刃稜線の最外層表面の面粗さRaは0.25μm以下とする。
本発明では、前記TiAlN層からなる最外層を形成した後、例えば、ブラスト処理のような平滑化処理を施すことにより、すくい面の最外層表面の面粗さRaを0.30μm以下に、また、切れ刃稜線の最外層表面の面粗さRaを0.25μm以下とする。
これは、すくい面および切れ刃稜線を平滑化することによって、破壊の起点となる、皮膜最表面の柱状粒子間に存在する凹部を除去することと同時に、耐溶着性を向上させ、溶着を起因とするチッピング発生を抑制するためである。
すくい面の最外層表面の面粗さRaがそれぞれ0.30μmを超えるような場合には、耐溶着性の向上効果、および、これによる耐チッピング性の向上効果が少ないことから、平滑化処理による表面粗さRaは0.30μm以下とする。
また、切れ刃稜線には、切削加工時の高負荷が作用するため、耐溶着性、耐チッピング性とともに最外層表面の平滑性がより一段と必要とされることから、切れ刃稜線の最外層表面の面粗さRaは0.25μm以下とする。
具体的な平滑化処理としては、例えば、ウエットブラスト処理が好ましく、以下の条件で行うことができる。
ブラスト処理液:砥粒+水、
砥粒:Al2O3粉粒、
砥粒サイズ: 170〜500(メッシュ)、
砥粒濃度: 15〜60質量%、
ブラスト圧力: 0.08〜0.30MPa、
投射時間: 6〜60秒、
投射角度: すくい面の法線に対して30〜60度、
上記の条件で、ブラスト処理を施すに際し、特に、ブラスト圧力、投射時間、投射角度を調整することで、すくい面および切れ刃稜線の最外層の表面粗さRaを調整することができる。
ブラスト処理液:砥粒+水、
砥粒:Al2O3粉粒、
砥粒サイズ: 170〜500(メッシュ)、
砥粒濃度: 15〜60質量%、
ブラスト圧力: 0.08〜0.30MPa、
投射時間: 6〜60秒、
投射角度: すくい面の法線に対して30〜60度、
上記の条件で、ブラスト処理を施すに際し、特に、ブラスト圧力、投射時間、投射角度を調整することで、すくい面および切れ刃稜線の最外層の表面粗さRaを調整することができる。
最外層を構成する本発明のTiAlN層は、前記で述べた組成、組織、結晶構造等に加え、以下に述べる結晶構造をさらに有することが好ましい。
最外層を構成するTiAlN層の逃げ面についてX線回折を行い、(111)面からの回折ピーク強度I(111)、(200)面からの回折ピーク強度I(200)、(220)面からの回折ピーク強度I(220)を求めた場合、I(111)が、I(200)およびI(220)に比して大きいことが好ましい。
これは、(111)面が稠密面であることから、(111)面への配向度が相対的に高いことによって耐摩耗性の向上を図ることができるからである。
また、最外層を構成するTiAlN層のすくい面についてX線回折を行い、(111)面からの回折ピーク強度I(111)の半価幅2θを求めた場合、半価幅2θが0.2度以上であることが好ましい。
これは、半価幅2θが大きいことによって、TiAlN結晶粒の歪みにより柱状組織の粒界が強化され、耐チッピング性の向上を図ることができるからである。
なお、X線回折は、測定条件:Cu管球、測定範囲(2θ):30〜80度、スキャンステップ:0.013度、1ステップ辺り測定時間:0.48sec/stepという条件で測定することができる。
最外層を構成するTiAlN層の逃げ面についてX線回折を行い、(111)面からの回折ピーク強度I(111)、(200)面からの回折ピーク強度I(200)、(220)面からの回折ピーク強度I(220)を求めた場合、I(111)が、I(200)およびI(220)に比して大きいことが好ましい。
これは、(111)面が稠密面であることから、(111)面への配向度が相対的に高いことによって耐摩耗性の向上を図ることができるからである。
また、最外層を構成するTiAlN層のすくい面についてX線回折を行い、(111)面からの回折ピーク強度I(111)の半価幅2θを求めた場合、半価幅2θが0.2度以上であることが好ましい。
これは、半価幅2θが大きいことによって、TiAlN結晶粒の歪みにより柱状組織の粒界が強化され、耐チッピング性の向上を図ることができるからである。
なお、X線回折は、測定条件:Cu管球、測定範囲(2θ):30〜80度、スキャンステップ:0.013度、1ステップ辺り測定時間:0.48sec/stepという条件で測定することができる。
下部層:
本発明の硬質被覆層は、前記TiAlN層だけで十分な効果を発揮するが、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる下部層を、0.1〜20μmの合計平均層厚で形成した場合、
工具基体とTiAlN層の密着性が向上することによって、チッピング、欠損、剥離等の異常損傷の発生を抑制することができる。
ただ、下部層の合計平均層厚が0.1μm未満では、下部層の効果が十分に発揮されず、一方、20μmを超えると結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなるから、下部層の合計平均層厚は、0.1〜20μmとすることが好ましい。
本発明の硬質被覆層は、前記TiAlN層だけで十分な効果を発揮するが、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる下部層を、0.1〜20μmの合計平均層厚で形成した場合、
工具基体とTiAlN層の密着性が向上することによって、チッピング、欠損、剥離等の異常損傷の発生を抑制することができる。
ただ、下部層の合計平均層厚が0.1μm未満では、下部層の効果が十分に発揮されず、一方、20μmを超えると結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなるから、下部層の合計平均層厚は、0.1〜20μmとすることが好ましい。
本発明の被覆工具は、工具基体の表面に硬質被覆層が形成されている表面被覆切削工具であって、硬質被覆層の最外層はTiAlN層で構成され、該TiAlN層は、Alの平均含有割合xavgが0.70≦xavg≦0.90であり、また、柱状組織のNaCl型の面心立方構造を有する結晶粒を主体として構成されているため高硬度を有し、さらに、切れ刃稜線およびすくい面の最外層の表面粗さRaは、それぞれ、0.25μm以下、0.30μm以下に平滑化されているため、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工において、すぐれた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮する。
つぎに、本発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
実施例では、工具基体としてWC基超硬合金を用いた場合について説明するが、工具基体としてTiCN基サーメットを用いた場合も同様である。
実施例では、工具基体としてWC基超硬合金を用いた場合について説明するが、工具基体としてTiCN基サーメットを用いた場合も同様である。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、WC−9質量%Coとなるように配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、ISO規格SEEN1203AFSNのインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体を製造した。
ついで、前記工具基体の表面に、化学蒸着装置を用い、
(a)表1に示される形成条件A〜G、すなわち、NH3とH2からなるガス群Aと、TiCl4、AlCl3、N2、H2からなるガス群B、およびおのおのガスの供給方法として、反応ガス組成(ガス群Aおよびガス群Bを合わせた全体に対する容量%)を、ガス群AとしてNH3:0.8〜1.6%、H2:45〜55%、ガス群BとしてAlCl3:0.5 〜0.7%、TiCl4:0.1〜0.3%、N2:0.0〜10.0%、H2:残、反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、反応雰囲気温度:700〜900 ℃、供給周期1 〜5秒、1周期当たりのガス供給時間0.15〜0.25秒、ガス供給Aとガス供給Bの位相差0.10〜0.20秒として、所定時間、熱CVD法を行い、TiAlN層からなる最外層を形成した。
(a)表1に示される形成条件A〜G、すなわち、NH3とH2からなるガス群Aと、TiCl4、AlCl3、N2、H2からなるガス群B、およびおのおのガスの供給方法として、反応ガス組成(ガス群Aおよびガス群Bを合わせた全体に対する容量%)を、ガス群AとしてNH3:0.8〜1.6%、H2:45〜55%、ガス群BとしてAlCl3:0.5 〜0.7%、TiCl4:0.1〜0.3%、N2:0.0〜10.0%、H2:残、反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、反応雰囲気温度:700〜900 ℃、供給周期1 〜5秒、1周期当たりのガス供給時間0.15〜0.25秒、ガス供給Aとガス供給Bの位相差0.10〜0.20秒として、所定時間、熱CVD法を行い、TiAlN層からなる最外層を形成した。
ついで、表2に示される条件で、すくい面に対して30〜60度の範囲内の投射角度で、ウエットブラスト処理を施すことにより、すくい面および切れ刃稜線の平滑化処理を施すことにより、表4に示される平均層厚、組成、組織、結晶構造、表面粗さ等を有する本発明被覆工具1〜13を作製した。
なお、本発明被覆工具11〜13については、表3に示される形成条件で、表4に示される下部層を形成した。
なお、本発明被覆工具11〜13については、表3に示される形成条件で、表4に示される下部層を形成した。
また、比較の目的で、前記工具基体の表面に、表1に示す条件でTiAlN層を形成し、その後、表2に示す条件でウエットブラスト処理を施すことにより、表5に示される平均層厚、組成、組織、結晶構造、表面粗さ等を有するTiAlN層からなる最外層を有する比較被覆工具11〜13を作製した。
この時に、TiAlN層の成膜工程中に工具基体表面における反応ガス組成が時間的に変化しない様にTiAlN層を形成した(表1参照)。
なお、本発明被覆工具11〜13と同様に、比較被覆工具11〜13については、表3に示される形成条件で、表5に示される下部層を形成した。
この時に、TiAlN層の成膜工程中に工具基体表面における反応ガス組成が時間的に変化しない様にTiAlN層を形成した(表1参照)。
なお、本発明被覆工具11〜13と同様に、比較被覆工具11〜13については、表3に示される形成条件で、表5に示される下部層を形成した。
本発明被覆工具1〜13、比較被覆工具1〜13について、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて、工具基体に垂直な方向の各構成層の断面の観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めたところ、いずれも表4および表5に示される目標層厚と実質的に同じ平均層厚を示した。
また、本発明被覆工具1〜13、比較被覆工具1〜13のTiAlN層のAlの平均含有割合xavgについては、電子線マイクロアナライザ(Electron−Probe−Micro−Analyser:EPMA)を用い、表面を研磨した試料において、電子線を試料表面側から照射し、得られた特性X線の解析結果の10点平均からAlの平均含有割合xavgを求めた。
また、TiAlN層の結晶構造については、X線回折装置を用い、Cu−Kα線を線源として測定範囲(2θ):30〜80度、スキャンステップ:0.013度、1ステップ辺り測定時間:0.48sec/stepという条件でX線回折を行った場合、JCPDS00−038−1420立方晶TiNとJCPDS00−046−1200立方晶AlN、各々に示される同一結晶面の回折角度の間(例えば、36.66〜38.53°、43.59〜44.77°、61.81〜65.18°)に回折ピークが現れることを確認することによって調査した。
また、電子線後方散乱回折装置を用いて、TiとAlの複合窒化物層からなる硬質被覆層の工具基体に垂直な方向の断面を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットし、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記断面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に照射し、工具基体と水平方向に長さ50μm、法線方向に該複合窒化物層の膜厚未満に亘り硬質被覆層について0.01μm/stepの間隔で、電子線後方散乱回折像を測定し、個々の結晶粒の結晶構造を解析することでNaCl型の面心立方構造を有する結晶粒からなる柱状組織の粒界部に存在する微粒結晶粒が六方晶構造であることを同定し、立方晶構造と六方晶構造に属する全ピクセル数に占める六方晶構造に属するピクセル数の割合を求めることで、その六方晶構造の占める面積割合を求めた。
また、電子線後方散乱回折装置を用いて、TiとAlの複合窒化物層からなる硬質被覆層の工具基体に垂直な方向の断面を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットし、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記断面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に照射し、工具基体と水平方向に長さ50μm、法線方向に該複合窒化物層の膜厚未満に亘り硬質被覆層について0.01μm/stepの間隔で、電子線後方散乱回折像を測定し、個々の結晶粒の結晶構造を解析することでNaCl型の面心立方構造を有する結晶粒からなる柱状組織の粒界部に存在する微粒結晶粒が六方晶構造であることを同定し、立方晶構造と六方晶構造に属する全ピクセル数に占める六方晶構造に属するピクセル数の割合を求めることで、その六方晶構造の占める面積割合を求めた。
また、本発明被覆工具1〜13、比較被覆工具1〜13の切れ刃稜線およびすくい面のTiAlN層の表面の表面粗さRaを、JIS B0601’01に準拠し、カットオフ値:0.08mm、基準長さ:0.8mm、走査速度:0.1mm/秒にて触針式表面粗さ測定器を用いて測定した。
また、TiAlN層の平均粒子幅については、走査型電子顕微鏡を用いTiAlN層の最表面の観察を行い、TiAlN層の最表面に沿って少なくとも100μmの長さの線分を描き、その線分長を、該線分と交差する結晶粒界の数で除した値を平均粒子幅として求めた。
TiAlN層の柱状組織の平均アスペクト比については、走査型電子顕微鏡を用い、幅100μm、高さがTiAlN層全体を含む範囲でTiAlN層の縦断面観察を行い、各結晶粒について、工具基体表面と垂直方向に測定した粒子径の最も長い長さを長軸とし、該長軸の長さおよび前記長軸と直交する方向の最大長さを求め、長軸の長さを長軸と直交する方向の最大長さで除することにより、各結晶粒のアスペクト比を算出し、算出値の平均から平均アスペクト比を求めた。
TiAlN層の柱状組織の平均アスペクト比については、走査型電子顕微鏡を用い、幅100μm、高さがTiAlN層全体を含む範囲でTiAlN層の縦断面観察を行い、各結晶粒について、工具基体表面と垂直方向に測定した粒子径の最も長い長さを長軸とし、該長軸の長さおよび前記長軸と直交する方向の最大長さを求め、長軸の長さを長軸と直交する方向の最大長さで除することにより、各結晶粒のアスペクト比を算出し、算出値の平均から平均アスペクト比を求めた。
さらに、前記X線回折装置を用い、逃げ面のTiAlN層の(111)面、(200)面、(220)面について、それぞれの回折強度I(111)、I(200)、I(220)を測定し、I(111)が最大ピーク強度であるか否かを確認した。
また、すくい面のTiAlN層の(111)面の回折強度I(111)の半価幅を求めた。
また、すくい面のTiAlN層の(111)面の回折強度I(111)の半価幅を求めた。
表4および表5に、これらの測定結果を示す。
つぎに、前記各種の被覆工具をいずれもカッタ径125mmの工具鋼製カッタ先端部に固定治具にてクランプした状態で、本発明被覆工具1〜13、比較被覆工具1〜13について、以下に示す、高速断続切削の一種である合金鋼の乾式高速高送り正面フライス、センターカット切削加工試験を実施し、切刃の逃げ面摩耗幅を測定するとともに、溶着の発生の有無等を観察した。
表6に、その結果を示す。
表6に、その結果を示す。
切削試験:乾式高速正面フライス、センターカット切削加工、
被削材:JIS・SCM440幅100mm、長さ400mmのブロック材、
回転速度:968min−1、
切削速度:380m/min、
切り込み:1.0mm、
一刃送り量:0.4mm/刃、
切削時間:5分、
なお、通常の切削速度は、220m/min、また、一刃送り量は0.2mm/刃である。
被削材:JIS・SCM440幅100mm、長さ400mmのブロック材、
回転速度:968min−1、
切削速度:380m/min、
切り込み:1.0mm、
一刃送り量:0.4mm/刃、
切削時間:5分、
なお、通常の切削速度は、220m/min、また、一刃送り量は0.2mm/刃である。
表6に示される結果から、本発明被覆工具は、硬質被覆層の最外層を構成するTiAlN層が、高硬度を有し、かつ、切れ刃稜線およびすくい面の最外層の表面が平滑化されているため、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工において、すぐれた耐チッピング性と耐摩耗性を発揮する。
これに対して、比較例被覆工具は、硬質被覆層を構成するTiAlN層のAlの平均含有割合xavgが0.70≦xavg≦0.90の範囲外であり、あるいは、柱状組織のNaCl型の面心立方構造を有する結晶粒主体で構成されておらず、あるいは、切れ刃稜線、すくい面の最外層の表面粗さRaが、それぞれ0.25μmあるいは0.30μmを超えるため、摩耗の進展、溶着の発生、チッピングの発生等によって短時間で寿命にいたることが明らかである。
前述のように、本発明の被覆工具は、高能率の高速または高送り条件による鋼の切削加工ばかりでなく、各種の被削材の被覆工具として用いることができ、しかも、長期の使用に亘ってすぐれた耐溶着性、耐チッピング性、耐摩耗性を発揮するものであるから、切削装置の高性能化並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。
Claims (3)
- 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットからなる工具基体の表面に、硬質被覆層が形成されている表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、最外層として、少なくとも1.5〜15μmの平均層厚を有するTiとAlの複合窒化物層が形成されており、
(b)前記TiとAlの複合窒化物層を、
組成式:(Ti1−xAlx)Nで表した場合、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavg(但し、xavgは原子比)は、0.70≦xavg≦0.90を満足し、
(c)前記TiとAlの複合窒化物層は、柱状組織を有し、また、NaCl型の面心立方構造を主体とするTiとAlの複合窒化物から構成され、
(d)すくい面の前記TiとAlの複合窒化物層の表面の面粗さRaは0.30μm以下、また、切れ刃稜線の前記TiとAlの複合窒化物層の表面の面粗さRaは0.25μm以下であることを特徴とする表面被覆切削工具。 - 前記工具基体と前記最外層の間に、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる下部層が、0.1〜20μmの合計平均層厚で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。
- 請求項1または2に記載の表面被覆切削工具の製造方法において、前記工具基体に、最外層である前記TiとAlの複合窒化物層を化学蒸着法で形成した後、すくい面の法線に対して30〜60度の投射角度でブラスト処理液を投射し、切れ刃稜線の最外層の面粗さRaが0.25μm以下およびすくい面の最外層の面粗さRaが0.30μm以下となるように平滑化することを特徴とする請求項1または2に記載の表面被覆切削工具の製造方法。
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WO2017150533A1 (ja) | 2017-09-08 |
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