JP2017153267A - 電力供給制御システム、電力供給制御方法および電力供給制御プログラム - Google Patents

電力供給制御システム、電力供給制御方法および電力供給制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】系統からの電力の供給状況に応じて、複数の需要家間において余剰電力を有効に活用することが可能な電力供給制御システム、電力供給制御方法および電力供給制御プログラムを提供する。【解決手段】電力供給制御システム10は、電力状況取得部11、電力量情報取得部12、電力需給予測部13、制御部16を備えている。電力状況取得部11は、系統40から需要家A20,B30に対する電力の供給状況情報を取得する。電力量情報取得部12は、需要家A20,B30ごとの電力供給装置による電力供給量情報を取得する。電力需給予測部13は、電力量情報取得部12で取得された情報に基づいて、需要家A20,B30ごとの電力の需給状況を予測する。制御部16は、電力状況取得部11、電力量情報取得部12において取得された情報と電力需給予測部13における予測結果とに基づいて、需要家A20,B30間における余剰電力の供給元と供給先を決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、停電発生時等のように電力供給状況が逼迫した状況において、複数の需要家間における余剰電力の供給を制御する電力供給制御システム、電力供給制御方法および電力供給制御プログラムに関する。
近年、再生可能エネルギーを利用して発電する発電電力装置(例えば、太陽光発電装置)が活用されている。わが国においては、余剰電力買い取り制度が制定されているため、太陽光発電装置や風力発電電装置等で発電された電力を電力会社に売ることができる。
一方、発電した電力を電力会社に売ることができない場合がある。例えば、電力会社が買い取り可能な所定の電力量を超えた場合(以下:出力抑制と示す。)等である。このため、需要家は、売却できなかった電力を一時貯めることが可能な蓄電池を用いることがある。
しかしながら、蓄電池の残電池容量に対して、発電装置で発電される電力量が多い場合には、発電装置において発電された電力を捨てなければならない場合がある。
例えば、特許文献1には、電力エネルギーをヘッダ情報に付した電力パケットにより配送することにより、需要家と需要家との間においてエンドツーエンドに供給と需給ができる電力パケットシステムについて開示されている。
特開2011−142771号公報
しかしながら、上記従来の電力パケットシステムでは、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された電力パケットシステムでは、例えば、停電時等のように、系統からの電力供給が逼迫した状況になった際に、複数の需要家間において余剰電力が発生している場合でも、この余剰電力を有効に活用することについて何ら考慮されていない。
本発明の課題は、系統からの電力の供給状況に応じて、複数の需要家間において余剰電力を有効に活用することが可能な電力供給制御システム、電力供給制御方法および電力供給制御プログラムを提供することにある。
第1の発明に係る電力供給制御システムは、電力供給装置を所有する複数の需要家間において余剰電力を融通し合う電力供給制御システムであって、電力状況取得部と、電力量情報取得部と、電力需給予測部と、制御部と、を備えている。電力状況取得部は、系統から複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を取得する。電力量情報取得部は、複数の需要家ごとの電力供給装置による電力供給量に関する情報を取得する。電力需給予測部は、電力量情報取得部において取得された情報に基づいて、複数の需要家ごとの電力の需給状況を予測する。制御部は、電力状況取得部および電力量情報取得部において取得された情報と電力需給予測部における予測結果とに基づいて、複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する。
ここでは、系統から各需要家への電力の供給状況を検出し、電力の供給状況が逼迫した状況である場合には、電力供給装置を所有する需要家を含む需要家群において余剰電力が発生した需要家(供給元)から電力を必要とする需要家(供給先)に対して、電力供給を行う。
ここで、系統からの電力の供給状況が逼迫した状況には、例えば、系統からの電力供給が停止される停電時、夏季に空調装置の稼働等によって電力供給量に対して電力需要量が上回った状況等が含まれる。
また、複数の需要家を含む需要家群は、電力供給装置を所有している需要家を少なくとも1つ含んでいればよく、電力供給装置を所有していない需要家を含んでいてもよい。また、需要家群は、2つ以上の需要家を含むグループであって、配電線によって各需要家間が接続されている。
なお、需要家が所有する電力供給装置としては、例えば、太陽光発電装置、風力発電装置、地熱発電装置等の再生可能エネルギーを活用した発電装置、発電機、バイナリー発電装置、電気自動車、蓄電装置等が含まれる。
電力状況取得部において取得される情報には、停電の発生、系統からの電力の供給量に対する需要量のバランス、その予想等、系統からの電力供給に関する情報全般が含まれる。
電力需給予測部では、需要家が所有する電力供給装置に関する情報(例えば、発電量、蓄電量等)および需要家における消費電力量に関する情報に基づいて、電力供給装置による供給電力量の総和量と負荷による消費電力量の総和量とを比較することで、各需要家における電力の需要と供給のバランスを予測する。
制御部は、電力会社から電力が供給される系統からの電力供給状況、および電力需給予測部における予測結果に基づいて、余剰電力が発生する需要家から電力を必要とする需要家へ電力が供給されるように、供給元となる需要家供給先となる需要家とを設定する。
これにより、複数の需要家を含む需要家群において、系統からの電力の供給状況が逼迫している場合には、余剰電力が生じた需要家から電力を必要とする需要家へ電力が供給されるように制御することができる。
この結果、系統からの電力供給が逼迫する状況が発生した場合でも、需要家群内において、電力の供給側となる需要家から需要側となる需要家に対して、余剰電力を供給することで、余剰電力を有効に活用することができる。
第2の発明に係る電力供給制御システムは、第1の発明に係る電力供給制御システムであって、電力状況取得部は、系統からの電力供給が停止した停電に関する情報を取得する。
ここでは、系統からの電力供給状況として、系統からの電力供給が停止される停電発生時を想定している。
これにより、停電によって系統からの電力供給が停止された際に、需要家群内において余剰電力が生じている場合には、電力を必要とする需要家に対して、余剰電力が発生した需要家から電力を供給することができる。この結果、複数の需要家を含む需要家群内において生じた余剰電力を有効に活用することができる。
第3の発明に係る電力供給制御システムは、第1または第2の発明に係る電力供給制御システムであって、制御部は、電力状況取得部が系統からの電力供給が停止したとの情報を取得すると、複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する。
ここでは、電力状況取得部が系統からの電力供給が停止したとの情報(停電情報)を取得した場合には、制御部が、需要家間において余剰電力の融通を行うように制御を行う。
これにより、系統からの電力供給が停止する停電発生時においても、需要家間において生じた余剰電力を融通し合うことができる。
第4の発明に係る電力供給制御システムは、第1から第3の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、電力状況取得部は、複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を、各需要家から取得する。
ここでは、電力の供給状況は、各需要家からそれぞれ取得される。
これにより、例えば、停電発生時には、停電が発生した配電網に属する需要家から直接、停電に関する情報を取得することで、同じ配電網に属する需要家においても停電が発生していることを推定することができる。
この結果、例えば、停電が発生した地区の需要家における個々の電力需給状況を予測して、需要量が供給量を上回る需要家に対して、余剰電力が生じる需要家から電力を供給することができる。
第5の発明に係る電力供給制御システムは、第1から第4の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、複数の需要家には、第1の需要家と第2の需要家とが含まれている。電力供給制御システムは、電力需給予測部の予測結果に基づいて、第1の需要家における電力の需要条件と、第2の需要家における電力の供給条件とをマッチングするマッチング部を、さらに備えている。
ここでは、電力需給予測部の予測結果に基づいて、第1の需要家における需要条件と第2の需要家における供給条件とを照合して、所定時間帯において余剰電力を必要とする第1の需要家(供給先)と、当該時間帯に余剰電力が発生する第2の需要家(供給元)との組合せを検出する。
なお、マッチング部において検出される第1の需要家と第2の需要家の組み合わせは、1つであってもよいし、複数であってもよい。
これにより、系統からの電力供給が逼迫した状況において、第2の需要家において余剰電力が発生する場合には、第1の需要家における需要条件と第2の需要家における供給可能条件を照合して、適切な組合せをマッチングすることができる。
よって、系統からの電力供給が逼迫した状況下において、第2の需要家において発生した余剰電力を、複数の需要家間において有効に活用することができる。この結果、電力供給装置を所有する複数の需要家間において効率的に余剰電力を融通し合うことができる。
第6の発明に係る電力供給制御システムは、第5の発明に係る電力供給制御システムであって、第1の需要家における電力の需要条件には、電力供給装置の種類、必要な電力量、日時、時間帯、場所、電力の単価、対価のうちの少なくとも1つが含まれる。
ここでは、第1の需要家における電力の需要条件は、第1の需要家が受け取りを希望する電力供給装置の種類、必要電力量、受取希望日時、時間帯、場所、電力の単価、対価等の情報を含む。
これにより、第1の需要家において必要な電力量だけでなく、第2の需要家から余剰電力を受け取る電力供給装置の種類(例えば、太陽光発電装置等)、希望日時、時間帯、第2の需要家の場所、余剰電力の単価、対価に関する情報を用いて、最適な第2の需要家とのマッチングを行うことができる。
第7の発明に係る電力供給制御システムは、第5または第6の発明に係る電力供給制御システムであって、第2の需要家における電力の供給条件には、負荷の種類、供給可能な電力量、日時、時間帯、場所、電力の単価、対価のうちの少なくとも1つが含まれる。
ここでは、第2の需要家における電力の供給条件は、第1の需要家が所有する負荷の種類、第2の需要家が供給可能な電力量、供給希望日時、時間帯、場所、電力の単価、対価等の情報を含む。
これにより、第2の需要家において供給可能な余剰電力量だけでなく、第1の需要家が所有する負荷の種類、第1の需要家へ余剰電力を供給可能な日時、時間帯、第1の需要家の場所、余剰電力の単価、対価に関する情報を用いて、最適な第1の需要家とのマッチングを行うことができる。
第8の発明に係る電力供給制御システムは、第5から第7の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、需要条件と供給条件とを保存する記憶部を、さらに備えている。
ここでは、第1の需要家の需要条件と第2の需要家の供給条件とを、システム内に設けられた記憶部に保存する。
これにより、例えば、所定時間経過ごとに、記憶部に保存された各種情報を用いて、第1の需要家と第2の需要家とを組み合わせを検出して、電力融通のマッチングを行うことができる。
第9の発明に係る電力供給制御システムは、第5から第8の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、需要条件は、第1の需要家によって入力される。
ここでは、第1の需要家によって入力された電力の需要条件を用いて、電力需給予測部が電力需給を予測する。
これにより、例えば、PC(Personal Computer)やスマートフォン等の電子端末を用いて第1の需要家から直接入力された需要条件を用いて、第1の需要家における電力需給を予測することができる。
第10の発明に係る電力供給制御システムは、第5から第9の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、供給条件は、第2の需要家によって入力される。
ここでは、余剰電力の供給条件として、電力供給装置に関する情報が、第2の需要家によって入力される。
なお、入力される電力供給装置に関する情報としては、電力供給装置の種類、発電能力、天気予報に基づく推定発電量、蓄電装置の蓄電量、蓄電池の満充電容量等の情報が含まれる。
これにより、例えば、PC(Personal Computer)やスマートフォン等の電子端末を用いて第2の需要家から直接入力された電力供給装置に関する情報を用いて、第2の需要家における電力需給を予測することができる。
第11の発明に係る電力供給制御システムは、第1から第4の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、制御部は、所定の優先順位に基づいて、複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する。
ここでは、余剰電力の供給先として複数の需要家が存在する場合には、所定の条件に基づいて優先順位を付けて、供給先を決定する。
具体的な条件としては、病院等の公共機関、親族、友人等の需要家を優先的に選択するように予め条件設定されていればよい。
これにより、病院等の公共機関や親族、友人、知人等の需要家を優先的に選択して、余剰電力を供給することができる。
第12の発明に係る電力供給制御システムは、第11の発明に係る電力供給制御システムであって、所定の優先順位に関する情報を保存する記憶部を、さらに備えている。
ここでは、余剰電力の供給先を決定する際に用いられる所定の優先順位に関する情報を、システム内に設けられた記憶部に保存する。
これにより、例えば、予め記憶部に保存された優先順位に関する情報を用いて、病院等の公共機関に優先的に余剰電力を供給することができる。
第13の発明に係る電力供給制御システムは、第1から第12の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、電力需給予測部は、天気予報の情報を用いて、所定時間帯における電力供給装置に含まれる発電装置による発電量を予測する。
ここでは、電力需給予測部において、天気予報に関する情報を用いて電力供給装置(発電装置)における発電量を予測する。
これにより、例えば、電力供給装置が太陽光発電装置の場合には、天気予報の日照時間の情報を用いて、太陽光発電装置による発電量を予測することができる。また、例えば、電力供給装置が風力発電装置の場合には、天気予報の風速の情報を用いて、風力発電装置による発電量を予測することができる。
第14の発明に係る電力供給制御システムは、第1から第13の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、電力需給予測部は、電力供給装置に含まれる蓄電装置の現在の蓄電量を用いて、所定時間帯における蓄電装置の蓄電量を予測する。
ここでは、電力需給予測部における需給予測に、現在の蓄電装置の蓄電量を用いる。
これにより、例えば、所定時間帯における需要家ごとの電力供給装置の発電量、消費電力量の推定値とともに、現在の蓄電池の蓄電量を用いて、所定時間帯における需要家ごとの電力需給を予測することができる。
第15の発明に係る電力供給制御システムは、第1から第14の発明のいずれか1つに係る電力供給制御システムであって、電力需給予測部は、複数の需要家の過去の生活パターンに応じた消費電力量を記録したデータに基づいて、複数の需要家における消費電力量を推定する。
ここでは、電力需給予測部における消費電力量の推定に、複数の需要家ごとの生活パターンに応じた消費電力量を記録したデータを用いる。
これにより、例えば、ある需要家が日中よりも夜間の消費電力量が多い生活パターンの場合には、太陽光発電装置による発電量が多く、消費電力量が少ない日中の時間帯に余剰電力が生じる可能性が高いことが分かる。よって、需要家ごとに余剰電力が生じやすい時間帯を検出して、消費電力量の推定精度を向上させることができる。
第16の発明に係る電力供給制御方法は、電力供給装置を所有する複数の需要家間において余剰電力を融通し合う電力供給制御方法であって、電力状況取得ステップと、電力量情報取得ステップと、電力需給予測ステップと、制御ステップと、を備えている。電力状況取得ステップは、系統から複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を取得する。電力量情報取得ステップは、複数の需要家ごとの電力供給装置による電力供給量に関する情報を取得する。電力需給予測ステップは、電力量情報取得ステップにおいて取得された情報に基づいて、複数の需要家ごとの電力の需給状況を予測する。制御ステップは、電力状況取得ステップおよび電力量情報取得ステップにおいて取得された情報と電力需給予測ステップにおける予測結果とに基づいて、複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する。
ここでは、系統から各需要家への電力の供給状況を検出し、電力の供給状況が逼迫した状況である場合には、電力供給装置を所有する需要家を含む需要家群において余剰電力が発生した需要家(供給元)から電力を必要とする需要家(供給先)に対して、電力供給を行う。
ここで、系統からの電力の供給状況が逼迫した状況には、例えば、系統からの電力供給が停止される停電時、夏季に空調装置の稼働等によって電力供給量に対して電力需要量が上回った状況等が含まれる。
また、複数の需要家を含む需要家群は、電力供給装置を所有している需要家を少なくとも1つ含んでいればよく、電力供給装置を所有していない需要家を含んでいてもよい。また、需要家群は、2つ以上の需要家を含むグループであって、配電線によって各需要家間が接続されている。
なお、需要家が所有する電力供給装置としては、例えば、太陽光発電装置、風力発電装置、地熱発電装置等の再生可能エネルギーを活用した発電装置、発電機、バイナリー発電装置、電気自動車、蓄電装置等が含まれる。
電力状況取得ステップにおいて取得される情報には、停電の発生、系統からの電力の供給量に対する需要量のバランス、その予想等、系統からの電力供給に関する情報全般が含まれる。
電力需給予測ステップでは、需要家が所有する電力供給装置に関する情報(例えば、発電量、蓄電量等)および需要家における消費電力量に関する情報に基づいて、電力供給装置による供給電力量の総和量と負荷による消費電力量の総和量とを比較することで、各需要家における電力の需要と供給のバランスを予測する。
制御ステップは、電力会社から電力が供給される系統からの電力供給状況、および電力需給予測ステップにおける予測結果に基づいて、余剰電力が発生する需要家から電力を必要とする需要家へ電力が供給されるように、供給元となる需要家供給先となる需要家とを設定する。
これにより、複数の需要家を含む需要家群において、系統からの電力の供給状況が逼迫している場合には、余剰電力が生じた需要家から電力を必要とする需要家へ電力が供給されるように制御することができる。
この結果、系統からの電力供給が逼迫する状況が発生した場合でも、需要家群内において、電力の供給側となる需要家から需要側となる需要家に対して、余剰電力を供給することで、余剰電力を有効に活用することができる。
第17の発明に係る電力供給制御プログラムは、電力供給装置を所有する複数の需要家間において余剰電力を融通し合う電力供給制御プログラムであって、電力状況取得ステップと、電力量情報取得ステップと、電力需給予測ステップと、制御ステップと、を備えた電力供給制御方法をコンピュータに実行させる。電力状況取得ステップは、系統から複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を取得する。電力量情報取得ステップは、複数の需要家ごとの電力供給装置による電力供給量に関する情報を取得する。電力需給予測ステップは、電力量情報取得ステップにおいて取得された情報に基づいて、複数の需要家ごとの電力の需給状況を予測する。制御ステップは、電力状況取得ステップおよび電力量情報取得ステップにおいて取得された情報と電力需給予測ステップにおける予測結果とに基づいて、複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する。
ここでは、系統から各需要家への電力の供給状況を検出し、電力の供給状況が逼迫した状況である場合には、電力供給装置を所有する需要家を含む需要家群において余剰電力が発生した需要家(供給元)から電力を必要とする需要家(供給先)に対して、電力供給を行う。
ここで、系統からの電力の供給状況が逼迫した状況には、例えば、系統からの電力供給が停止される停電時、夏季に空調装置の稼働等によって電力供給量に対して電力需要量が上回った状況等が含まれる。
また、複数の需要家を含む需要家群は、電力供給装置を所有している需要家を少なくとも1つ含んでいればよく、電力供給装置を所有していない需要家を含んでいてもよい。また、需要家群は、2つ以上の需要家を含むグループであって、配電線によって各需要家間が接続されている。
なお、需要家が所有する電力供給装置としては、例えば、太陽光発電装置、風力発電装置、地熱発電装置等の再生可能エネルギーを活用した発電装置、発電機、バイナリー発電装置、電気自動車、蓄電装置等が含まれる。
電力状況取得ステップにおいて取得される情報には、停電の発生、系統からの電力の供給量に対する需要量のバランス、その予想等、系統からの電力供給に関する情報全般が含まれる。
電力需給予測ステップでは、需要家が所有する電力供給装置に関する情報(例えば、発電量、蓄電量等)および需要家における消費電力量に関する情報に基づいて、電力供給装置による供給電力量の総和量と負荷による消費電力量の総和量とを比較することで、各需要家における電力の需要と供給のバランスを予測する。
制御ステップは、電力会社から電力が供給される系統からの電力供給状況、および電力需給予測ステップにおける予測結果に基づいて、余剰電力が発生する需要家から電力を必要とする需要家へ電力が供給されるように、供給元となる需要家供給先となる需要家とを設定する。
これにより、複数の需要家を含む需要家群において、系統からの電力の供給状況が逼迫している場合には、余剰電力が生じた需要家から電力を必要とする需要家へ電力が供給されるように制御することができる。
この結果、系統からの電力供給が逼迫する状況が発生した場合でも、需要家群内において、電力の供給側となる需要家から需要側となる需要家に対して、余剰電力を供給することで、余剰電力を有効に活用することができる。
本発明に係る電力供給制御システムによれば、系統からの電力の供給状況に応じて、複数の需要家間において余剰電力を有効に活用することができる。
本発明の一実施形態に係る電力供給制御システムと需要家と系統との接続関係を示すブロック図。 図1の電力供給制御システムによって実行される電力供給制御方法の流れを示すフローチャート。 図1の電力供給制御システムによって実行される電力供給制御方法における余剰電力の供給の流れを示すフローチャート。 図1に示す需要家A,Bを含む需要家群における現時点の系統からの電力供給状況を示す図。 図1に示す需要家A,Bが所有する電力供給装置によって所定時間帯に供給される電力量を示す図。 図1に示す需要家A,Bが所有する負荷によって所定時間帯に消費される電力量を示す図。 図1に示す需要家A,B間において所定時間帯に余剰電力を融通し合う際の電力供給装置、電力供給量、所定時間帯を示す図。 本発明の他の実施形態に係る電力供給制御システムと需要家と系統との接続関係を示すブロック図。 本発明のさらに他の実施形態に係る電力供給制御システムと需要家と系統との接続関係を示すブロック図。 本発明のさらに他の実施形態に係る電力供給制御システムと需要家と系統との接続関係を示すブロック図。 本発明のさらに他の実施形態に係る電力供給制御システムと需要家と系統との接続関係を示すブロック図。
本発明の一実施形態に係る電力供給制御システムについて、図1〜図7を用いて説明すれば以下の通りである。
ここで、以下の説明において登場する需要家A(第1の需要家、第2の需要家)20は、電力供給装置として、発電装置(ソーラーパネル21、風力発電装置23および蓄電装置27)を所有している。
また、需要家B(第2の需要家、第1の需要家)30は、電力供給装置として、バイナリー発電装置31と電気自動車32とを所有している。
なお、本実施形態では、需要家A,Bは、電力を必要とする側と余剰電力を供給する側とが時間帯によって入れ替わるものとする。
また、需要家とは、例えば、電力会社と契約を結んでおり、電力会社から系統50(図1参照)を介して供給される電力を使用する個人、法人、団体等であって、例えば、一般家庭(戸建て、マンション)、企業(事業所、工場、設備等)、地方自治体、国の機関等が含まれる。なお、需要家には、自家発電によって電力をまかなう需要家、ZEB(Zero Energy Building)を実現した需要家も含まれる。
また、以下の実施形態では、説明の便宜上、需要家A20、需要家B30を1つずつ挙げて説明している。しかし、本発明では、需要家A20と需要家B30の組合せは、1対1に限定されるものではなく、例えば、1つの需要家A20に対して余剰電力を供給可能な複数の需要家B30が存在していてもよい。
また、以下の実施形態において、系統40(図1参照)とは、電力会社から供給される電力を各需要家に対して供給する電力系統を意味している。
さらに、以下の実施形態において、負荷24,34(図1参照)とは、例えば、需要家が一般家庭の場合には、エアコン、照明、冷蔵庫、電力レンジ、IHクッキングヒータ、テレビ等の電力消費体を意味している。また、例えば、需要家が企業(工場等)の場合には、工場内に設置された各種設備、空調設備等の電力消費体を意味している。
さらに、以下の実施形態において、EMS(Energy Management System)26,36(図1参照)とは、各需要家にそれぞれ設置されており、各需要家における消費電力量を削減するために設けられたシステムを意味している。そして、EMS26,36は、ネットワークを介して電力供給制御システム10と接続されている。
(実施形態1)
本実施形態の電力供給制御システム10は、停電時等の系統40からの電力供給が逼迫した状況を検出すると、電力供給装置(発電装置、蓄電装置等)を所有する需要家を含む複数の需要家間において余剰電力を融通し合うために設けられている。そして、電力供給制御システム10は、図1に示すように、複数のスイッチング部28,29,37,41を切り替えながら、需要家A(第1の需要家)20および需要家B(第2の需要家)30との間において余剰電力の融通を行う。
具体的には、電力供給制御システム10は、系統40から各需要家A20,B30に対する電力供給の状況に関する情報を取得する。そして、電力供給制御システム10は、所定の時間帯ごとに、複数の需要家を含む需要家群内において電力の需給状況を検出し、需給状況に基づいて、複数の需要家間において余剰電力を融通し合う。そして、電力供給制御システム10は、マッチングされた需要家間において、余剰電力が供給されるように、スイッチング部28,29,37を切り替える制御を行う。
なお、図1に示す各構成をつなぐ実線は、データ等の情報の流れを示しており、一点鎖線は電気の流れを示している。
また、本実施形態の電力供給制御システム10の構成については、後段において詳述する。
(需要家A)
需要家A20は、図1に示すように、EMS(Energy Management System)26を介して、電力供給制御システム10に対して、所定時間帯ごとの需要家A20における系統電力の供給状況および電力の需給状況に関する情報を送信する。そして、需要家A20は、図1に示すように、ソーラーパネル(電力供給装置)21、太陽光発電用電力変換装置(PCS)22、発電電力用電力センサ22a、風力発電装置(電力供給装置)23、風力発電用電力センサ23a、負荷24、負荷用電力センサ24a、分電盤25、EMS26、電力状況取得部26a、蓄電装置27、蓄電電力用電力センサ27a、スイッチング部28、およびスイッチング部29を備えている。
ソーラーパネル(電力供給装置)21は、太陽光の光エネルギーを用いた光起電力効果を利用して電気を発生させる発電装置であって、需要家A20の屋根等に設置されている。そして、ソーラーパネル21における発電量は、天気予報の日照時間に関する情報に基づいて予測することができる。
太陽光発電用電力変換装置(PCS(Power Conditioning System))22は、図1に示すように、ソーラーパネル21と接続されており、ソーラーパネル21において発生した直流電流を交流電流に変換する。
発電電力用電力センサ22aは、図1に示すように、太陽光発電用電力変換装置22に接続されており、ソーラーパネル21において発電した電力量を測定する。そして、発電電力用電力センサ22aは、EMS26に対して測定結果(発電量)を送信する。
風力発電装置(電力供給装置)23は、自然の風の力を利用して風車を回転させることで電気を発生させる発電装置であって、需要家A20の敷地内等に設置されている。そして、風力発電装置23における発電量は、天気予報の風速に関する情報に基づいて予測することができる。
風力発電用電力センサ23aは、図1に示すように、風力発電装置23に接続されており、風力発電装置23によって発生した発電量を測定する。そして、風力発電用電力センサ23aは、EMS26に対して測定結果(発電量)を送信する。
負荷24は、上述したように、一般家庭におけるエアコン、照明、テレビ(TV)、冷蔵庫等の家電製品、工場等における設備、空調装置等の電力消費体であって、系統40から供給される電力、ソーラーパネル21、風力発電装置23によって発生した電力を消費する。
負荷用電力センサ24aは、図1に示すように、負荷24に接続されており、負荷24によって消費される電力量を測定する。そして、負荷用電力センサ24aは、EMS26に対して測定結果(消費電力量)を送信する。
分電盤25は、図1に示すように、発電電力用電力センサ22a、風力発電用電力センサ23a、負荷用電力センサ24a、蓄電電力用電力センサ27aと接続されている。そして、分電盤25は、ソーラーパネル21および風力発電装置23において発電した電力、蓄電装置27から供給される電力を、負荷24に対して供給する。さらに、分電盤25は、時間帯によって発生した余剰電力を、スイッチング部28,29等を介して、需要家Bあるいは系統40へ供給する。これにより、需要家A20は、同じ需要家群に所属する需要家Bあるいは電力会社に対して余剰電力を売電することができる。
EMS(Energy Management System)26は、上述したように、需要家A20における消費電力量を削減するために設けられたエネルギー管理システムであって、図1に示すように、各センサ22a,23a,24a,27aと接続されている。また、EMS26は、各センサ22a,23a,24a,27aから受信した検出結果を用いて、ソーラーパネル21および風力発電装置23における発電電力および蓄電装置27から供給される電力を効率よく負荷24に対して供給する。
これにより、系統40から供給される電力の消費量を抑制して、需要家A20における電力コストを効果的に削減することができる。さらに、EMS26は、電力供給制御システム10の電力量情報取得部12に対して、需要家A20における所定時間帯ごとの電力の需給状況に関する情報(需要条件、供給条件)を送信する。
具体的には、EMS26は、所定時間帯ごとの各センサ22a,23a,24a,27aからの検出結果を受信するとともに、天気予報に関する情報および需要家A20の生活パターンに応じた過去の消費電力量に関するデータ等を送信する。
電力状況取得部26aは、EMS26内に設けられており、電力会社から系統40を介して需要家A20に供給される電力の供給状況に関する情報を取得する。具体的には、電力状況取得部26aは、系統40に接続された配電網Oから供給される電力の状況を監視して、例えば、停電や電力供給が逼迫した状況になったことを検出する。そして、電力状況取得部26aは、検出結果を電力供給制御システム10(電力状況取得部11)へと送信する。
このように、複数の需要家のそれぞれに電力状況取得部26aを配置したことで、停電のように系統40からの電力供給に異常が発生した場合に、需要家A20を含むどの範囲まで異常が発生しているのかを把握することができる。
蓄電装置27は、ソーラーパネル21および風力発電装置23において発電した電力のうち、負荷24によって消費しきれなかった余剰電力を一時的に蓄えるために設けられている。これにより、ソーラーパネル21および風力発電装置23によって発電する日中の時間帯において、負荷24による消費電力量が少ない場合でも、余った電力を蓄電装置27へ蓄えておくことで、発電した電力を捨ててしまう無駄を排除できる。
蓄電電力用電力センサ27aは、図1に示すように、蓄電装置27に接続されており、蓄電装置27において蓄えられている電力量を測定する。そして、蓄電電力用電力センサ27aは、EMS26に対して測定結果(蓄電量)を送信する。
スイッチング部28,29は、需要家A20と系統40に接続された配電網Oとの間をつなぐ配電線上、同じ需要家群に属する需要家A20,B30の間における電力の配電線上にそれぞれ設けられている。
スイッチング部28は、系統40と需要家A20の分電盤25との接続を切り替える接続切替手段であって、系統40からの電力供給を需要家A20が切断したい場合にOFFになるように制御される。
スイッチング部29は、需要家群内において電力供給過剰な時間帯には、ONになるように切り替えられる。これにより、余剰電力が発生した需要家から電力を必要とする他の需要家に対して電力が供給される経路を確保する。
本実施形態では、需要家A20は、所定時間帯ごとに、外部から余剰電力の供給を希望する側、外部へ余剰電力を供給する側が入れ替わる。このため、需要家A20においては、ソーラーパネル21および風力発電装置23による発電電力量と蓄電装置27の蓄電量の総和量よりも、負荷24による消費電力量の方が大きい時間帯と小さい時間帯とが存在するものとする。
(需要家B)
需要家B30は、図1に示すように、EMS(Energy Management System)36を介して、電力供給制御システム10に対して、所定時間帯ごとの需要家B30における電力の需給状況に関する情報を送信する。そして、需要家B30は、図1に示すように、バイナリー発電装置(電力供給装置)31、電気自動車(電力供給装置)32、電気自動車用電力センサ32a、負荷34、負荷用電力センサ34a、分電盤35、EMS36、電力状況取得部36a、スイッチング部37を備えている。
バイナリー発電装置(電力供給装置)31は、主に100℃程度の水等の熱源を用いた発電装置であって、需要家B30の敷地内に設置されている。バイナリー発電装置31は、太陽熱発電または太陽光発電によって発電した電気をヒートポンプによって熱に変換して蓄熱される。よって、バイナリー発電装置31における蓄熱量は、天気によって変動する。このため、バイナリー発電装置31による発電電力量は、天気予報の日照時間に関する情報に基づいて予測することができる。
発電電力用電力センサ31aは、図1に示すように、バイナリー発電装置31に接続されており、バイナリー発電装置31において発電した電力量を測定する。そして、発電電力用電力センサ31aは、EMS36に対して測定結果(発電量)を送信する。
電気自動車32は、需要家B30が所有する電力供給装置の一種であって、搭載するバッテリの電力量を、分電盤35を介して供給する。なお、電気自動車32は、搭載バッテリに充電する際には、電力供給装置ではなく、負荷34の一種となる。
電気自動車用電力センサ32aは、図1に示すように、電気自動車32に接続されており、電気自動車32に搭載されたバッテリから供給される電力を測定する。そして、電気自動車用電力センサ32aは、EMS36に対して、測定結果(供給電力量)を送信する。
負荷34は、上述したように、一般家庭におけるエアコン、照明、テレビ(TV)、冷蔵庫等の家電製品、工場等における設備、空調装置等の電力消費体であって、系統40から供給される電力、バイナリー発電装置31によって発生した電力、電気自動車32から供給された電力を消費する。
負荷用電力センサ34aは、図1に示すように、負荷34に接続されており、負荷34によって消費される電力量を測定する。そして、負荷用電力センサ34aは、EMS36に対して測定結果(消費電力量)を送信する。
分電盤35は、図1に示すように、発電電力用電力センサ31a、電気自動車用電力センサ32a、負荷用電力センサ34aと接続されている。そして、分電盤35は、バイナリー発電31において発電した電力および電気自動車32から供給される電力を、負荷34に対して供給する。さらに、分電盤35は、時間帯によって発生した余剰電力を、スイッチング部37,29等を介して、需要家A20あるいは系統40へと供給する。これにより、需要家B30は、同じ需要家群に所属する需要家A20あるいは電力会社に対して余剰電力を売電することができる。
EMS(Energy Management System)36は、上述したように、需要家B30における消費電力量を削減するために設けられたエネルギー管理システムであって、図1に示すように、各センサ31a,32a,34aと接続されている。また、EMS36は、各センサ31a,32a,34aから受信した検出結果を用いて、バイナリー発電装置31における発電電力および電気自動車32から供給された電力を効率よく負荷34に対して供給する。これにより、系統40から供給される電力の消費量を抑制して、需要家B30における電力コストを効果的に削減することができる。さらに、EMS36は、電力供給制御システム10の電力量情報取得部12に対して、需要家B30における所定時間帯ごとの電力の需給状況に関する情報(供給条件、需要条件)を送信する。
具体的には、EMS36は、所定時間帯ごとの各センサ31a,32a,34aからの検出結果を受信するとともに、天気予報に関する情報および需要家B30の生活パターンに応じた過去の消費電力量に関するデータ等を送信する。
電力状況取得部36aは、EMS36内に設けられており、電力会社から系統40を介して需要家B30に供給される電力の供給状況に関する情報を取得する。具体的には、電力状況取得部36aは、系統40に接続された配電網Oから供給される電力の状況を監視して、例えば、停電や電力供給が逼迫した状況になったことを検出する。そして、電力状況取得部36aは、検出結果を電力供給制御システム10(電力状況取得部11)へと送信する。
このように、複数の需要家のそれぞれに電力状況取得部36aを配置したことで、停電のように系統40からの電力供給に異常が発生した場合に、需要家B30を含むどの範囲まで異常が発生しているのかを把握することができる。
スイッチング部37は、系統40に接続された配電網Oから供給される電力の配電線上に設けられている。そして、スイッチング部37は、系統40と需要家B30の分電盤35との接続を切り替える接続切替手段であって、系統40からの電力供給を需要家B30が切断したい場合にOFFになるように制御される。
本実施形態では、需要家B30は、所定時間帯ごとに、外部から余剰電力の供給を希望する側と、外部へ余剰電力を供給する側とが入れ替わる。このため、需要家B30においては、バイナリー発電装置31による発電電力と電気自動車32に搭載されたバッテリの蓄電量との総和量よりも、負荷34による消費電力量の方が大きい時間帯と小さい時間帯とが存在するものとする。
(電力供給制御システム10の構成)
本実施形態の電力供給制御システム10は、系統40から各需要家A20,B30に対する電力の供給状況に応じて、需要家間における余剰電力を融通し合うために設けられている。そして、電力供給制御システム10は、図1に示すように、電力状況取得部11、電力量情報取得部12、電力需給予測部13、マッチング部14、記憶部15、および制御部16を備えている。
電力状況取得部11は、需要家A20および需要家B30にそれぞれ設けられた電力状況取得部26a,36aと同様に、系統40から供給される電力の供給状況に関する情報を取得する。
ここで、上述したように、需要家A20および需要家B30にそれぞれ設けられた電力状況取得部26a,36aは、系統40から各需要家A20、需要家B30に対する電力供給状況を検出するために設けられている。これに対して、電力状況取得部11は、複数の需要家における系統40からの電力供給状況に関する情報を取得して、停電等が発生した配電網O,M等の範囲を検出する。
電力量情報取得部12は、図1に示すように、電力状況取得部11を介して、需要家A20のEMS26および需要家B30のEMS36から、それぞれの需要家における電力の需給状況に関する情報を取得する。
電力需給予測部13は、図1に示すように、電力量情報取得部12において取得された情報に基づいて、需要家A20および需要家B30を含む需要家群内における所定時間帯ごとの電力の需給状況を予測する。
ここで、電力量情報取得部12において取得される供給情報としては、ソーラーパネル21、風力発電装置23、バイナリー発電装置31の発電能力、天気予報に関する情報、蓄電装置27の現在の蓄電量、電気自動車32に搭載されたバッテリの電力量等が含まれる。これにより、電力需給予測部13では、所定時間帯ごとの電力供給量を予測することができる。
一方、電力量情報取得部12において取得される需要情報としては、需要家A20,B30が所有する負荷24,34の種類、生活パターンに応じて変化する消費電力量のデータ等が含まれる。これにより、電力需給予測部13では、所定時間帯ごとの消費電力量を予測することができる。
マッチング部14は、電力量情報取得部12において取得された情報と電力需給予測部13の予測結果とを用いて、所定時間ごとに余剰電力が発生する需要家と電力供給を必要とする需要家とを組み合わせる。より具体的には、マッチング部14では、各需要家における必要な電力量と、その時間帯に生じる余剰電力量とを照合して、供給日時、電力量、供給に対する対価等の条件が合致する需要家の組合せを検出する。
なお、マッチング部14によって検出される複数の需要家の組み合わせは、1組に限らず、条件を満たす組み合わせが複数ある場合には、複数の需要家の組み合わせを候補として検出してもよい。
そして、マッチング部14は、条件を満たす組み合わせが複数ある場合には、例えば、余剰電力供給の対価、送電時のロス等の条件を加えて、最終的な組み合わせを絞り込んでいく。
記憶部15は、電力量情報取得部12において取得された情報、電力需給予測部13における予測結果を取得するとともに、マッチング部14におけるマッチングの結果を取得して、これらの情報を保存する。
制御部16は、記憶部15に保存された各種情報に基づいて、系統40から各需要家A20,B30に対する電力供給状況を検出するとともに、需要家A20と需要家B30とを含む需要家群において電力が供給過剰となる時間帯を検出する。そして、制御部16は、その時間帯に供給元の需要家から供給先の需要家へと電力供給する供給経路を確保する。すなわち、制御部16は、停電のように系統40からの電力供給に異常が生じた場合には、需要家A20,B30との間において余剰電力の融通が可能となるように、スイッチング部28,29,37を制御する。
<電力供給制御方法>
本実施形態の電力供給制御システム10では、上述した構成により、図2および図3に示すフローチャートに従って、電力供給制御方法を実施する。
すなわち、ステップS11では、電力状況取得部11において、需要家A20および需要家B30ごとの系統40からの電力供給状況に関する情報を取得する。
具体的には、電力状況取得部11は、図4に示すように、系統40を介して電力を供給する電力系統(電力会社)、配電網、需要家、電力供給状況の情報を取得する。
図4に示す例では、T電力から配電網Oを介して、需要家A20,B30に対して供給される電力が、供給停止状態にあることが分かる。また、同じT電力から配電網M(図1参照)を介して供給される電力供給状況は正常であることが分かる。
次に、ステップS12では、電力状況取得部11において取得した電力供給に関する情報を、記憶部15に保存する。
次に、ステップS13では、電力状況取得部11において取得した電力供給に関する情報に基づいて、系統40から各需要家A20,B30に対する電力供給が停止されているか否か(電力供給≒0であるか否か)を判定する。
ここで、系統40からの電力供給が停止した状況(例えば、停電)である場合には、ステップS14へ進む。一方、系統40からの電力供給が通常時の状態である場合には、制御を終了する。
次に、ステップS14では、ステップS13において系統40からの電力供給が停止した状況であるため、電力量情報取得部12において、需要家A20,B30ごとの電力供給量に関する情報を取得する。
具体的には、電力量情報取得部12は、図5に示すように、系統40からの電力供給が停止した状態の配電網Oに属する需要家A20,B30、需要家A20,B30が所有する電力供給装置の種類、所定時間帯ごとに供給可能な電力量の予測値等の情報を取得する。
図5に示す例では、配電網Oに属する需要家A20において、PV(ソーラーパネル21)から、2015/10/30の10:00〜18:00の時間帯に供給可能な電力量100kwhという情報が取得される。また、配電網Oに属する需要家A20において、風力発電装置23から、2015/10/30の12:00〜13:00の時間帯に供給可能な電力量5kwhという情報が取得される。さらに、配電網Oに属する需要家A20において、蓄電装置27から、2015/10/30の7:00〜8:00の時間帯に供給可能な電力量5kwhという情報が取得される。
同様に、配電網Oに属する需要家B30において、バイナリー発電装置31から、2015/10/30の7:00〜8:00の時間帯に供給可能な電力量5kwhという情報が取得される。また、配電網Oに属する需要家B30において、電気自動車32から、2015/10/30の12:00〜13:00の時間帯に供給可能な電力量5kwhという情報が取得される。
次に、ステップS15では、電力需給予測部13において、需要家A20,B30ごとに、電力需要予測に必要な情報を取得して、所定時間帯ごとの電力需要を予測する。
具体的には、電力需給予測部13は、図6に示すように、配電網Oに属する需要家A20,B30、需要家A20,B30が所有する負荷の種類、所定時間帯ごとの負荷による消費電力量の予測値等の情報を取得する。
図6に示す例では、配電網Oに属する需要家A20において、エアコンによって、2015/10/30の10:00〜18:00の時間帯に電力量100kwhを消費する見込みという情報が取得される。また、配電網Oに属する需要家A20において、照明によって、2015/10/30の12:00〜13:00の時間帯に電力量10kwhを消費する見込みという情報が取得される。
同様に、配電網Oに属する需要家B30において、TVによって、2015/10/30の7:00〜8:00の時間帯に電力量10kwhを消費する見込みという情報が取得される。
次に、ステップS16では、制御部16が、需要家A20,B30ごとの電力の需給予測結果に基づいて、余剰電力が生じる需要家から電力が不足する需要家に対して電力供給されるように、電力の供給元、供給先を決定する。
具体的には、制御部16は、図5に示す電力の供給予測と図6に示す電力の需要予測とに基づいて、図7に示すように、余剰電力の供給元、供給先、電力供給装置の種類、供給される電力量、所定時間帯等を決定する。
図7に示す例では、2015/10/30の7:00〜8:00の時間帯に、供給元となる需要家A20から供給先となる需要家B30に対して、需要家A20が所有する蓄電装置27から、5kwhの余剰電力が供給される。
一方、2015/10/30の12:00〜13:00の時間帯には、供給元となる需要家B30から供給先となる需要家A20に対して、需要家B30が所有する電気自動車32から、5kwhの余剰電力が供給される。
これにより、系統40からの電力供給が停止する等の異常が発生した場合でも、複数の需要家A20,B30を含む需要家群において余剰電力が発生すると予測される際に、その供給元、供給先の需要家を所定時間帯ごとに決定することができる。
この結果、系統40からの電力の供給状況に応じて、複数の需要家間において余剰電力を有効に活用することができる。
次に、ステップS17では、図7に示す余剰電力の供給元、供給先、所定時間帯に関する情報が、記憶部15に保存される。
<供給元、供給先となる需要家の選択>
本実施形態の電力供給制御システム10では、図2に示すフローチャートに従って、系統40からの電力供給に異常が生じた場合でも、複数の需要家を含む需要家群内において、余剰電力の融通を行う。
具体的には、需要家A20を中心に考えると、停電等の系統40からの電力供給異常が検出されると、図3に示すフローチャートに従って、余剰電力の発生の有無、その供給先等を決定する。
すなわち、ステップS21では、需要家A20において、所定時間帯ごとに負荷24による電力の消費があるか否かを判定する。ここで、負荷24が存在する場合には、ステップS22へ進み、存在しない場合には、ステップS30へ進む。
次に、ステップS22では、需要家A20が所有する負荷24による消費電力量と電力供給装置による電力供給量(発電量+蓄電量)とを比較して、電力供給量の方が多いか否かを判定する。ここで、電力供給量が消費電力量よりも多い場合には、ステップS25へ進み、電力供給量が消費電力量よりも少ない場合には、ステップS23へ進む。
次に、ステップS23では、電力供給量が消費電力量よりも少ないために、需要家A20において余剰電力の発生なしと判定する。
次に、ステップS24では、需要家A20において確保される電力は、全て自家(需要家A20)内へ供給されるように設定され、処理を終了する。
一方、ステップS25では、ステップS22およびステップS30における判定の結果、需要家A20において余剰電力ありと判定される。
次に、ステップS26では、需要家A20において発生した余剰電力を供給可能な他の需要家が存在するか否かを判定する。ここで、供給先が存在する場合には、ステップS27へ進み、供給先が存在しない場合には、ステップS29へ進む。
次に、ステップS27では、余剰電力の供給先となる他の需要家が存在しているため、供給先となる需要家B30を決定する。
なお、余剰電力の供給先として複数の需要家が存在する場合には、所定の条件に基づいて優先順位を付けて、供給先を決定する。
具体的な条件としては、病院等の公共機関、親族、友人等の需要家を優先的に選択するように予め条件設定されていればよい。
次に、ステップS28では、需要家B30に対して余剰電力を供給した場合に、蓄電装置27にまだ蓄電量があるか否かを判定する。ここで、蓄電量があると判定された場合には、再びステップS26へ戻り、供給先を探すフローに入る。一方、需要家B30へ余剰電力を供給した場合に、蓄電量がないと判定された場合には、ステップS29へ進む。
一方、ステップS29では、ステップS26において余剰電力の供給先がないと判定されたため、余剰電力の供給先を自家(需要家A20)が所有する蓄電装置27に設定して処理を終了する。
一方、ステップS30では、需要家A20において負荷24による電力消費がない状況であるため、需要家A20が所有する電力供給装置による電力供給量があるか否かを判定する。ここで、電力供給量がある場合には、ステップS25へ進み、電力供給量がない場合には、ステップS31へ進む。
次に、ステップS31では、需要家A20において、電力供給装置に夜電力供給がない状況であるため、需要家A20において余剰電力の発生はないと判定し、処理を終了する。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、本発明に係る電力供給制御方法として、図2および図3に示すフローチャートに従って、電力供給制御を実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図2および図3に示すフローチャートに従って実施される電力供給制御方法をコンピュータに実行させる電力供給制御プログラムとして、本発明を実現してもよい。
また、この電力供給制御プログラムを格納した記録媒体として、本発明を実現してもよい。
(B)
上記実施形態では、電力状況取得部11および電力量情報取得部12が、EMS26,36から自動的に、各需要家A20,B30における電力の供給状況、需給情報に関する情報を取得する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、上記情報を、電子端末129,139を介して取得してもよい。
すなわち、各需要家A120,B130における電力の供給状況、需給情報に関する情報のうちの少なくとも一部が、需要家A120,B130によって、電子端末129,139を介して直接入力されてもよい。
ここで、電子端末129,139としては、需要家A120,B130が所有するPCやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話等を用いることができる。
なお、電子端末は、各需要家にそれぞれ設置されている必要はなく、電子端末が設置された需要家と設置されていない需要家とを含む需要家群を構成してもよい。
この場合には、電子端末が設置されていない需要家については、上記実施形態と同様に、EMSから必要な情報を取得すればよい。
(C)
上記実施形態では、図1に示すように、複数の需要家(需要家A20および需要家B30)のそれぞれに電力状況取得部26a,36aが設けられた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図9に示すように、需要家A220および需要家B230のEMS226,236に電力状況取得部を設けることなく、電力供給制御システム10内にだけ、電力状況取得部11を設けた構成であってもよい。
この場合でも、各需要家A220,B230のEMS226,236から系統40からの電力供給状況を取得することで、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(D)
上記実施形態では、複数の需要家(需要家A20および需要家B30)のそれぞれに電力状況取得部26a,36aが設けられた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図10に示すように、複数の需要家のうち、需要家A20だけに電力状況取得部26aが設けられた構成であってもよい。
あるいは、複数の需要家のうち、需要家B30だけに電力状況取得部36aが設けられた構成であってもよい。
(E)
上記実施形態では、図1に示すように、電力供給制御システム10、および複数の需要家(需要家A20および需要家B30)のそれぞれに電力状況取得部11,26a,36aが設けられた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図11に示すように、複数の需要家(需要家A20および需要家B30)の側のそれぞれに電力状況取得部26a,36aが設けられた電力供給制御システム310であってもよい。
この場合には、各需要家(需要家A20および需要家B30)において取得した系統40からの電力供給状況を電力量情報取得部12において受信して、記憶部15に保存すればよい。これにより、制御部16は、上記実施形態と同様に、系統40から各需要家に対する電力の供給状況に応じて、余剰電力を融通し合うように、スイッチング部28,29,37,41を切替制御することができる。
(F)
上記実施形態では、電力供給制御システム10内に、各種情報を保存する記憶部15を設けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、電力供給制御システムの外部のサーバ、クラウドサービス等を、各種情報を保存する記憶部として利用してもよい。
(G)
上記実施形態では、系統からの電力の供給状況として、系統からの電力供給が停止される停電発生時を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、停電時以外にも、夏季に空調装置の稼働率のアップ、電力会社が所有する発電所の一時的な操業停止等によって電力供給量に対して電力需要量が上回った状況において、本発明を実施してもよい。
(H)
上記実施形態では、現時点における電力の供給状況(例えば、停電発生等)に関する情報を取得する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、将来的に、系統からの電力の供給状況が逼迫することが予測される場合には、将来の所定時間帯における系統からの電力供給状況を予測して、本発明を実施してもよい。
本発明の電力供給制御システムは、系統からの電力の供給状況に応じて、複数の需要家間において余剰電力を有効に活用することができるという効果を奏することから、発電装置、蓄電池等の電力供給装置を所有する需要家群を含むコミュニティ等において広く適用可能である。
10 電力供給制御システム
11 電力状況取得部
12 電力量情報取得部
13 電力需給予測部
14 マッチング部
15 記憶部
16 制御部
20 需要家A(第1の需要家、第2の需要家)
21 ソーラーパネル(電力供給装置(発電装置))
22 太陽光発電用電力変換装置(PCS)
22a 発電電力用電力センサ
23 風力発電装置(電力供給装置(発電装置))
23a 風力発電用電力センサ
24 負荷
24a 負荷用電力センサ
25 分電盤
26 EMS
26a 電力状況取得部
27 蓄電装置
27a 蓄電電力用電力センサ
28 スイッチング部
29 スイッチング部
30 需要家B(第2の需要家、第1の需要家)
31 バイナリー発電装置(電力供給装置(発電装置))
31a 発電電力用電力センサ
32 電気自動車
32a 電気自動車用電力センサ
34 負荷
34a 負荷用電力センサ
35 分電盤
36 EMS
36a 電力状況取得部
37 スイッチング部
40 系統
41 スイッチング部
120 需要家A(第1の需要家、第2の需要家)
129 電子端末
130 需要家B(第2の需要家、第1の需要家)
139 電子端末
220 需要家A(第1の需要家、第2の需要家)
226 EMS
230 需要家B(第2の需要家、第1の需要家)
236 EMS
310 電力供給制御システム

Claims (17)

  1. 電力供給装置を所有する複数の需要家間において余剰電力を融通し合う電力供給制御システムであって、
    系統から前記複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を取得する電力状況取得部と、
    前記複数の需要家ごとの前記電力供給装置による電力供給量に関する情報を取得する電力量情報取得部と、
    前記電力量情報取得部において取得された情報に基づいて、前記複数の需要家ごとの電力の需給状況を予測する電力需給予測部と、
    前記電力状況取得部および前記電力量情報取得部において取得された情報と前記電力需給予測部における予測結果とに基づいて、前記複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する制御部と、
    を備えている電力供給制御システム。
  2. 前記電力状況取得部は、前記系統からの電力供給が停止した停電に関する情報を取得する、
    請求項1に記載の電力供給制御システム。
  3. 前記制御部は、前記電力状況取得部が前記系統からの電力供給が停止したとの情報を取得すると、前記複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する、
    請求項1または2に記載の電力供給制御システム。
  4. 前記電力状況取得部は、前記複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を、各需要家から取得する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  5. 前記複数の需要家には、第1の需要家と第2の需要家とが含まれており、
    前記電力需給予測部の予測結果に基づいて、前記第1の需要家における電力の需要条件と、前記第2の需要家における電力の供給条件とをマッチングするマッチング部を、さらに備えている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  6. 前記第1の需要家における電力の需要条件には、前記電力供給装置の種類、必要な電力量、日時、時間帯、場所、電力の単価、対価のうちの少なくとも1つが含まれる、
    請求項5に記載の電力供給制御システム。
  7. 前記第2の需要家における電力の供給条件には、負荷の種類、供給可能な電力量、日時、時間帯、場所、電力の単価、対価のうちの少なくとも1つが含まれる、
    請求項5または6に記載の電力供給制御システム。
  8. 前記需要条件と前記供給条件とを保存する記憶部を、さらに備えている、
    請求項5から7のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  9. 前記需要条件は、前記第1の需要家によって入力される、
    請求項5から8のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  10. 前記供給条件は、前記第2の需要家によって入力される、
    請求項5から9のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  11. 前記制御部は、所定の優先順位に基づいて、前記複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  12. 前記所定の優先順位に関する情報を保存する記憶部を、さらに備えている、
    請求項11に記載の電力供給制御システム。
  13. 前記電力需給予測部は、天気予報の情報を用いて、所定時間帯における前記電力供給装置に含まれる発電装置による発電量を予測する、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  14. 前記電力需給予測部は、前記電力供給装置に含まれる蓄電装置の現在の蓄電量を用いて、所定時間帯における前記蓄電装置の蓄電量を予測する、
    請求項1から13のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  15. 前記電力需給予測部は、前記複数の需要家の過去の生活パターンに応じた消費電力量を記録したデータに基づいて、前記複数の需要家における消費電力量を推定する、
    請求項1から14のいずれか1項に記載の電力供給制御システム。
  16. 電力供給装置を所有する複数の需要家間において余剰電力を融通し合う電力供給制御方法であって、
    系統から前記複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を取得する電力状況取得ステップと、
    前記複数の需要家ごとの前記電力供給装置による電力供給量に関する情報を取得する電力量情報取得ステップと、
    前記電力量情報取得ステップにおいて取得された情報に基づいて、前記複数の需要家ごとの電力の需給状況を予測する電力需給予測ステップと、
    前記電力状況取得ステップおよび前記電力量情報取得ステップにおいて取得された情報と前記電力需給予測ステップにおける予測結果とに基づいて、前記複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する制御ステップと、
    を備えている電力供給制御方法。
  17. 電力供給装置を所有する複数の需要家間において余剰電力を融通し合う電力供給制御プログラムであって、
    系統から前記複数の需要家に対する電力の供給状況に関する情報を取得する電力状況取得ステップと、
    前記複数の需要家ごとの前記電力供給装置による電力供給量に関する情報を取得する電力量情報取得ステップと、
    前記電力量情報取得ステップにおいて取得された情報に基づいて、前記複数の需要家ごとの電力の需給状況を予測する電力需給予測ステップと、
    前記電力状況取得ステップおよび前記電力量情報取得ステップにおいて取得された情報と前記電力需給予測ステップにおける予測結果とに基づいて、前記複数の需要家の間における余剰電力の供給元と供給先とを決定する制御ステップと、
    を備えている電力供給制御方法をコンピュータに実行させる電力供給制御プログラム。
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