JP2017150805A - 全熱交換素子用仕切部材、その素材を用いた全熱交換素子および全熱交換形換気装置 - Google Patents

全熱交換素子用仕切部材、その素材を用いた全熱交換素子および全熱交換形換気装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高いことによって全熱交換効率が高く、湿度変化に対して全熱交換素子用仕切部材の寸法安定性が高いことによって圧力損失が増大しない全熱交換素子および前全記熱交換素子を用いた全熱交換形換気装置を提供することを目的とするものである。【解決手段】本発明は、連通微細多孔を備えた耐水性無機多孔質材料を含む透湿層を備え、前記耐水性無機多孔質材料の空隙率が50%以上95%以下であり、透湿層15は、親水性高分子13を備えることを特徴とするものであり、これにより所期の目的を達成するものである。【選択図】図5

Description

本発明は、伝熱性と透湿性を有する伝熱板を用いた全熱交換素子用仕切部材、これを用いた全熱交換素子、およびその全熱交換素子を用いた全熱交換形換気装置に関するものである。
従来、冷房や暖房の効果を損なわずに換気できる装置として、換気の際に給気と排気の間で熱交換を行う全熱交換形換気装置が知られている。
全熱交換形換気装置には、熱交換を行うための全熱交換素子が含まれており、給気と排気が交じり合わないようにするガスバリア性(主として二酸化炭素バリア性)が求められる。近年、住宅の気密性が向上したことにより、換気による熱ロスや、水分損失の影響が相対的に増加し、全熱交換素子にも高い全熱交換性能が求められる。特に、水分交換については、膜の透湿性がボトルネックとなるため、ガスバリア性を確保しつつ透湿性向上を狙ったものもある。(例えば、特許文献1参照)。
これらを実現するために、この種の全熱交換素子は、以下のような構成となっていた。
図6に示すように、微細セルロース繊維からなる微細セルロース繊維不織布層101を少なくとも一層含む多層構造体102であって、微細セルロース繊維の平均孔径が0.005μm以上0.5μm以下であり、さらに多層構造体102の平均厚みが10μm以上200μm以下、密度が0.10g/cm以上0.80g/cm以下、かつ透気抵抗度が2000s/100ml以上であることを特徴とする構成となっていた。微細セルロース繊維は抄紙法による積層後、乾燥によって強く収縮する性質を持ち、緻密な層が形成できるため、透気抵抗度が大きく、透湿度も高い全熱交換素子用シートを得ることができる。
国際公開第2014/014099号
上記従来例の課題は、セルロース繊維を構成するセルロース分子の透湿性が低いことにあった。従来例にも記載されているように微細セルロース繊維自体の透湿性ではなく、繊維表面積が大きいことを利用し、繊維間界面を移動する水蒸気の単位体積当たりの移動通路密度を高く設計することで透湿性を確保している。一方で、ガスバリア性を高めるために、微細セルロース繊維が乾燥収縮し、緻密に密着することを利用している。
すなわち、ガスバリア性は微細セルロース繊維で確保し、透湿性はその繊維間界面で確保する構成であり、ガスバリア性を向上するため微細セルロース繊維層を緻密に設計すると、透湿可能な面積が減少し、透湿性を向上するために繊維間を広げるとガスバリア性が損なわれるという背反性が存在する。このため、換気に必要なガスバリア性を確保すると、透湿性が低下するという課題があった。
また、全熱交換素子用シートは微細セルロース繊維から構成されているため、給気と排気で熱交換する際、全熱交換素子用シートが吸湿すると微細セルロース繊維が膨張して伸び、逆に放湿(乾燥)すると微細セルロース繊維が収縮して縮み、全熱交換素子用シートの寸法が変化する。このため、特に微細セルロース繊維が伸びた時は全熱交換素子用シートがたわみ、全熱交換素子の圧力損失が増大するという課題があった。
そこで本発明は、上記課題を改善し、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高いことによって全熱交換効率が高く、湿度変化に対して全熱交換素子用仕切部材の寸法安定性が高いことによって圧力損失が増大しない全熱交換素子および前記全熱交換素子を用いた全熱交換形換気装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、全熱交換素子用仕切部材であって、連通微細多孔を備えた耐水性無機多孔質材料を含む透湿層を備え、前記耐水性無機多孔質材料の空隙率が50%以上95%以下であり、前記透湿層は、親水性高分子を備えることを特徴とするものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明は、全熱交換素子用仕切部材であって、連通微細多孔を備えた耐水性無機多孔質材料を含む透湿層を備え、前記耐水性無機多孔質材料の空隙率が50%以上95%以下であり、前記透湿層は、親水性高分子を備えることを特徴とするものであり、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高いことによって全熱交換効率が高く、湿度変化に対して全熱交換素子用仕切部材の寸法安定性が高いことによって圧力損失が増大しない全熱交換素子および前記全熱交換素子を用いた全熱交換形換気装置を得ることができるものである。
すなわち、本発明によれば、ガスバリア性を耐水性無機多孔質材料でなく親水性高分子で確保することが可能であり、透湿性の低い耐水性無機多孔質材料の使用量を減少させることができる。このため、透湿面積を確保することができ、ガスバリア性を犠牲にすることなく、透湿性の向上が可能である。
その上、無機多孔質材料は、一般的に強い結合である金属結合、イオン結合、共有結合で構成され、共有結合で構成された分子が分子間力で弱く集まる有機材料に比べ高強度な構造であり、引張強度に優れている。さらに、耐水性を備えた材料、すなわち水に溶解しない無機多孔質材料であれば、その化学構造の間に水分を吸収することができず、吸湿や放湿することがあっても、表面への物理的・化学的吸着に留まるため、湿度変化に対して寸法安定性が高い。
耐水性無機多孔質材料の孔構造として、互いに連通している連通微細多孔を備えることによって、この連通微細多孔内部に親水性高分子を含むことで、孔内の親水性高分子同士も互いに連通させることができ、水分子の通り道となる。しかも、親水性高分子が耐水性無機多孔質材料によって補強されるため、透湿層の強度を維持したまま薄膜化が可能となり、透湿距離の短縮により高透湿性が実現できる。また、無機多孔質材料は引張強度に優れている上、湿度変化に対して寸法安定性が高いため、無機多孔質材料の連通微細多孔内部に含有する親水性高分子が吸湿や放湿しても高い寸法安定性を実現できる。
これらの作用により、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高いことによって全熱交換効率が高く、湿度変化に対して全熱交換素子用仕切部材の寸法安定性が高いことによって圧力損失が増大しない全熱交換素子および前記全熱交換素子を用いた全熱交換形換気装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかる全熱交換形換気装置の設置例を示す概要図 同全熱交換形換気装置の構造を示す図 同全熱交換形換気装置の全熱交換素子を示す斜視図 同全熱交換形換気装置の全熱交換素子を示す分解斜視図 同全熱交換形換気装置の全熱交換素子用仕切部材の透湿層を示す概略断面図 従来の全熱交換素子用仕切部材を示す概略断面図
以下、本発明の一実施形態を説明する。
(実施の形態1)
図1において、家1の屋内に全熱交換形換気装置2が設置されている。
例として日本の冬季を挙げると、屋内の空気(以下、屋内空気という)を、黒色矢印のごとく、全熱交換形換気装置2を介して屋外に放出する。
また、屋外の空気(以下、屋外空気という)は、白色矢印のごとく、全熱交換形換気装置2を介して室内にとり入れる。
そして、このことにより換気を行うとともに、この換気時に、放出する屋内空気の熱を室内に取り入れる屋外空気へと伝達し、不用な熱の放出を抑制しているのである。
全熱交換形換気装置2は図2に示すように、本体ケース3内に全熱交換素子4を配置し、ファン5を駆動することで、屋内空気を内気口6から吸い込み、全熱交換素子4、ファン5を経由し、排気口7から屋外へと排出する。
また、ファン8を駆動することで、屋外空気を外気口9から吸い込み、全熱交換素子4、ファン8を経由し、給気口10から屋内へと取り入れる構成となっている。
また、全熱交換素子4は、図3、図4に示すように、所定の間隔をあけて複数の間隔保持リブ11を備えた枠体17に全熱交換素子用仕切部材12を一体に貼り合わせたものを積層する構成となっている。すなわち、間隔保持リブ11により保持された間隔をあけて全熱交換素子用仕切部材12が積層される。間隔をあけて積層された全熱交換素子用仕切部材12の間隔に屋内空気と屋外空気を一層ごと交互に流す。屋内空気と屋外空気とを全熱交換素子用仕切部材12を挟んで流すことにより、熱交換および水分の交換を行わせる構造となっている。
冬季の場合、屋内空気は暖房や人の呼気などから湿気を含んだ状態であり、屋外空気は乾燥した状態となっている。全熱交換素子用仕切部材12の両面を屋内空気と屋外空気がそれぞれ流れることで、全熱交換素子用仕切部材12を介した熱伝達により、屋内空気の熱が屋外空気に移動する。また、全熱交換素子用仕切部材12を介した湿気伝達により、屋内空気の水分が屋外空気に移動する。
本実施の形態では、図5に示すように、全熱交換素子用仕切部材12は、連通微細多孔を備えた耐水性無機多孔質材料14に親水性高分子13が含有された透湿層15を備え、耐水性無機多孔質材料14の空隙率が50%以上95%以下である構成を有する。この構成により、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高く、湿度変化に対して寸法安定性が高い全熱交換素子用仕切部材12を得ることができる。
すなわち、ガスバリア性を耐水性無機多孔質材料14でなく親水性高分子13で確保することが可能であり、透湿性の低い耐水性無機多孔質材料14の使用量を減少させることができる。このため、透湿面積を確保することができ、ガスバリア性を犠牲にすることなく、透湿性の向上が可能である。
その上、耐水性無機多孔質材料14は、一般的に強い結合である金属結合、イオン結合、共有結合で構成されていることから、共有結合で構成された分子が分子間力で弱く集まる有機材料に比べ高強度な構造であり、引張強度に優れている。さらに、耐水性を備えた材料、すなわち水に溶解しない耐水性無機多孔質材料14であれば、その化学構造の間に水分を吸収することができず、吸湿や放湿することがあっても、表面への物理的・化学的吸着に留まるため、湿度変化に対して寸法安定性が高い。
耐水性無機多孔質材料14の孔構造として、互いに連通している連通微細多孔を備えることによって、この連通微細多孔内部に親水性高分子13を含むことで、孔内の親水性高分子13同士も互いに連通させることができ、水分子の通り道となる。しかも、親水性高分子13が耐水性無機多孔質材料14によって補強されるため、透湿層15の強度を維持したまま薄膜化が可能となり、透湿距離の短縮により高透湿性が実現できる。また、耐水性無機多孔質材料14は引張強度に優れている上、湿度変化に対して寸法安定性が高いため、耐水性無機多孔質材料14の連通微細多孔内部に含有する親水性高分子13が吸湿や放湿しても高い寸法安定性を実現できる。
さらに、耐水性無機多孔質材料14の強度の高さを利用して、透湿層15に含有される耐水性無機多孔質材料14の含有量を低下させ、高透湿性を持つ親水性高分子13の割合を高めることで透湿性向上を実現できる。すなわち、耐水性無機多孔質材料14の空隙率が50%より低い多孔質材料となると、親水性高分子13の含有量が不足し、透湿性が低下してしまう。また、耐水性無機多孔質材料14の空隙率が95%より高い多孔質材料となると、透湿層の厚み方向に含有される耐水性無機多孔質材料14が不足してしまうため、透湿層の強度を確保できない。そのため、耐水性無機多孔質材料14の空隙率が50%以上95%以下であることが必要であり、これらの作用により、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高く、湿度変化に対して寸法安定性が高い全熱交換素子用仕切部材12を得ることができる。
また、親水性高分子13として、第四級アンモニウム基を備えた薬剤を用いてもよい。
第四級アンモニウム基は電荷の偏りが大きく、水分子と水素結合を作らないという特徴があるため、水の吸放湿性が高い。このため、全熱交換素子用仕切部材12の透湿性能を上げることができる。
また、耐水性無機多孔質材料14に連通微細多孔の曲路率が1.0以上3.0以下となる材料を用いた構成としてもよい。
曲路率とは、屈曲度とも呼ばれる特性であり、耐水性無機多孔質材料14の厚みをl、耐水性無機多孔質材料14の連通微細多孔を通って表から裏へ達する貫通孔の距離をLとした場合に、L/lで求められる。屈曲率[a]の算出方法は、一般的な細孔表面の評価方法を用いて算出することができ、細孔比容積[Vp]とBET法比表面積[SBET]、ダルシーの透過性定数[k]、材料空隙率[ε]から下記式1で求められる。
a=√(ε×Vp÷2÷k÷SBET) ・・・ (式1)
曲路率1.0とは、貫通孔が表面に対し曲がりなく垂直方向に貫通していることを示しており、曲路率は1.0以下にはならない。また、曲路率が3.0より大きいと水分子の移動距離が長すぎるため、透湿性が低下してしまう。そのためこの構成により、透湿層15を通過する水分子の移動距離が短くなり、透湿層15の透湿抵抗が低下するため、透湿性の高い全熱交換素子用仕切部材12を得ることができる。
また、前述のとおり、全熱交換素子4に、前記構成の全熱交換素子用仕切部材12を用いた構成としてもよい。
この構成により、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高く、湿度変化に対して寸法安定性が高い全熱交換素子用仕切部材12を用いることができるため、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高いことによって全熱交換効率が高く、湿度変化に対して全熱交換素子用仕切部材12の寸法安定性が高いことによって圧力損失が増大しない全熱交換素子4を得ることができる。
また、前述のとおり、全熱交換形換気装置2に、前記構成の全熱交換素子4を用いた構成としてもよい。
この構成により、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高いことによって全熱交換効率が高く、湿度変化に対して全熱交換素子用仕切部材12の寸法安定性が高いことによって圧力損失が増大しない全熱交換素子4を用いることができるため、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高いことによって全熱交換効率が高く、湿度変化に対して全熱交換素子用仕切部材12の寸法安定性が高いことによって圧力損失が増大しない全熱交換形換気装置2を得ることができる。
なお、全熱交換素子4として、枠体17に全熱交換素子用仕切部材12を貼り合せた構成としたが、枠体17を成形する際に全熱交換素子用仕切部材12を金型内に入れ同時成形する手法を用いてもその効果に差異を生じない。
なお、親水性高分子13は、親水性の官能基を備えた高分子を示し、例えば、水酸基、スルホン基、エステル結合、ウレタン結合、カルボキシル基、カルボ基、リン酸基、アミノ基、第四級アンモニウム基等が挙げられる。特に前述のように第四級アンモニウム基は吸放質性が高く好ましい。また、屋内空気と屋外空気の温度差が大きい場合、全熱交換素子用仕切部材12表面に結露が生じることがあるため、親水性高分子13は耐水性を備えたものが好ましい。この場合、耐水性を備えた高分子を得る方法として、既知の手法を用いることができ、例えば分子量の増大や分子鎖同士の架橋、繰り返し分子構造を利用した結晶部の創出、親水性官能基の部分的分子内架橋等の方式が挙げられる。水分子の拡散に対し、悪影響の少ない方式が望ましく、前述の方式の中では分子量の増大や分子鎖同士の架橋による耐水化が特に好ましい。
なお、耐水性無機多孔質材料14としては、例えばガラス、アルミナまたはシリカなどのセラミックスや金属等の物質が挙げられる。セラミックスでは特にシリカが安価な材料であり、多孔質性が高いため、本発明には好適な材料である。また似たような構造体として、シロキサン結合を骨格にもつ合成無機多孔質材料を用いてもよく、シロキサン結合が分極しており水素結合できることから水分子を吸着させることができるため、透湿性を向上させることができる。金属を用いた耐水性無機多孔質材料14としては、例えば、ステンレスやニッケル、チタン、鋼、アルミニウム等の材質が挙げられ、どの金属材料も他の材料に比べ伝熱性が高いため好適である。なお、耐水性無機多孔質材料14を得る手法としては、既知の手法を用いることができ、微粒子を焼結する方法、ゾルゲル法等を用いて化学的に合成する方法等が挙げられる。
なお、耐水性無機多孔質材料14の連通微細多孔の連通比率は80%以上100%以下である構成が好ましい。連通比率とは、耐水性無機多孔質材料14に含まれる連通微細多孔の全量に対し、他の連通微細多孔または耐水性無機多孔質材料14の表面と互いに空間の一部が繋がっている連通微細多孔の割合を示す。耐水性無機多孔質材料14の連通微細多孔の連通比率が80%を下回ると、親水性高分子13の塊のうち、透湿層15の片側の表面とのみ露出している塊の割合が増加し、透湿に寄与できる親水性高分子13の割合が低下してしまい、透湿性が低下してしまう。また、全ての微細多孔が連通することによって、前記透湿層15の片側の表面とのみ露出している塊の割合が最も低下するため、透湿性が最も高い透湿層15を得られるため、より好ましい。
なお、ガスバリア性は例えばガーレー値(JIS‐P8117)のような透気度で評価することができ、例えば3000秒/100cc以上あれば必要な換気量を確保することができる。
なお、透湿層15を形成する手法として、耐水性無機多孔質材料14内に親水性高分子13を含有させる既知の手法を用いることができ、例えば親水性の低分子溶液を耐水性無機多孔質材料14に含浸させた後重合させる手法、親水性の高分子溶液を耐水性無機多孔質材料14に含浸させた後に、溶媒を気化させる手法等が挙げられる。
以上のように本実施形態にかかる全熱交換素子用仕切部材は、換気に必要なガスバリア性を確保しつつ、透湿性が高く、湿度変化に対して寸法安定性を高くすることを可能とするものであるので、全熱交換素子、全熱交換形換気装置等に用いる全熱交換素子用仕切部材として有用である。
1 家
2 全熱交換形換気装置
3 本体ケース
4 全熱交換素子
5 ファン
6 内気口
7 排気口
8 ファン
9 外気口
10 給気口
11 間隔保持リブ
12 全熱交換素子用仕切部材
13 親水性高分子
14 耐水性無機多孔質材料
15 透湿層
17 枠体
101 微細セルロース繊維不織布層
102 多層構造体

Claims (5)

  1. 全熱交換素子用仕切部材であって、連通微細多孔を備えた耐水性無機多孔質材料を含む透湿層を備え、前記耐水性無機多孔質材料の空隙率が50%以上95%以下であり、
    前記透湿層は、親水性高分子を備えることを特徴とする全熱交換素子用仕切部材。
  2. 前記親水性高分子として、第四級アンモニウム基を備えた薬剤を用いたことを特徴とする請求項1に記載の全熱交換素子用仕切部材。
  3. 前記連通微細多孔の曲路率が1.0以上3.0以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の全熱交換素子用仕切部材。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の全熱交換素子用仕切部材を用いた全熱交換素子。
  5. 請求項4に記載の全熱交換素子を用いた全熱交換形換気装置。
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