JP2017149207A - 作業車両 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、作業車両に設ける液晶表示画面に表示する操縦支援情報の配列を使用者の好みに応じて簡単に変更出来るようにすることが課題である。【解決手段】作業車両１に搭載のパネル制御装置６０とモバイル機器（５６）を無線或いは有線で通信可能にすると共に、前記モバイル機器５６に前記作業車両１の液晶表示画面３７を表示しその情報表示配列を変更して変更液晶表示画面３７ａとし、該変更液晶表示画面３７ａを前記パネル制御装置６０に送信して前記作業車両１のフロントパネル３６の前記液晶表示画面３７を前記変更液晶表示画面３７ａに置換可能に構成したことを特徴とする作業車両とする。【選択図】図６

Description

本発明は、液晶表示画面を有するトラクターや建設車両等の作業車両に関する。

作業車両の燃費や走行変速位置や作業時間等の操縦支援情報は、ステアリングハンドルの前方に設けるフロントパネルの液晶表示画面に表示される。

例えば、特許文献１には、制御ユニットから受け取った車両状態信号に基づく車両状態情報を表示する第１表示部と、検出デバイスの検出信号に基づいて当該検出デバイスが検出した車両状態を表示する第２表示部がフロントパネルに設けられている。

また、特許文献２に記載のトラクターのフロントパネルは、走行速度、エンジンの回転数、燃料残量、ラジエータ水温等の各機器情報が表示され、各種の操作スイッチが設けられている。

特開２０１３−２５２７４７号公報 特開２０１５−２４６９６号公報

作業車両は、種々の作業機を装着して作業を行うために、フロントパネルの液晶表示画面に表示する操縦支援情報が作業の種類によって異なる。また、作業車両を操縦する作業者が代わると液晶表示画面に表示する操縦支援情報の配列を好みの並びにする方が見易くて操縦をし易くなることもある。

本発明は、作業車両のフロントパネルに設ける液晶表示画面に表示する操縦支援情報の配列を使用者の好みに応じて簡単に変更出来るようにすることが課題である。

上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。

請求項１に記載の発明は、作業車両１に搭載のパネル制御装置６０と作業者が持参するモバイル機器５６を無線或いは有線で通信可能にすると共に、モバイル機器５６に作業車両１の液晶表示画面３７を表示しその情報表示配列を変更して変更液晶表示画面３７ａとし、該変更液晶表示画面３７ａをパネル制御装置６０に送信して作業車両１のフロントパネル３６の液晶表示画面３７を変更液晶表示画面３７ａに置換する作業車両の液晶表示画面とする。

請求項２に記載の発明は、作業車両１で使用中の液晶表示画面３７をモバイル機器５６に送信してモバイル機器５６で受信した液晶表示画面３７の情報表示配列を変更可能にしたことを特徴とする請求項１に記載の作業車両の液晶表示画面とする。

請求項３に記載の発明は、モバイル機器５６に電話着信があるとパネル制御装置６０に該電話着信の信号を送信し液晶表示画面３７に電話着信有りの割込み表示をすると共にエンジン５の回転速度を低下することを特徴とする請求項１或いは請求項２のいずれか１項に記載の作業車両の液晶表示画面とする。

請求項１に記載の発明で、作業車両１を操縦しようとする作業者は、モバイル機器５６に表示された液晶表示画面３７を見ながら操縦支援情報の配列を好みに変更して変更液晶表示画面３７ａとし、その変更液晶表示画面３７ａをパネル制御装置６０に送信することで、作業車両１の液晶表示画面３７を変更液晶表示画面３７ａに置換することが出来るので、操縦支援情報の配列変更操作が簡単で、無線通信を行うと作業者が室内に居て落ち着いた状態で屋外の作業車両１の液晶表示画面３７の操縦支援情報配列を好みに変更することも可能になる。

請求項２に記載の発明で、請求項１の効果に加えて、作業車両１の現状液晶表示画面３７をモバイル機器５６側で確認しながら操縦支援情報の配列を変更液晶表示画面３７ａに変更出来るので、離れた位置に駐車している作業車両１まで確認しに行く必要が無い。

請求項３に記載の発明で、請求項１或いは請求項２のいずれか１項の効果に加えて、作業車両１を操縦している作業者は、エンジン５の騒音に遮られることなく、モバイル機器５６への電話着信を知って直ちにモバイル機器５６を使って通話をすることが可能になる。

トラクターの全体右側面図である。 ステアリングハンドルの平面図である。 フロントパネルの平面図である。 液晶表示画面の正面図である。 表示選択画面の正面図である。 制御ブロック図である。

以下、本発明の実施形態を作業車両の典型例であるトラクター１について説明する。なお、本明細書においてトラクター１の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後という。

トラクター１は、主変速８段、副変速３段、併せて２４段の変速が可能であり、図１にトラクター１の側面図を示す。

副変速レバー３４によって副変速装置の切換えを行い、副変速レバー３４のノブに設けた増減速スイッチを操作することによって主変速の増減速切換えを１段ずつ行い、アクセルペダル５８の操作によっても主変速の切換えが行えるようにしている。

このトラクター１は操舵用の前輪２，２と推進車輪としての後輪３，３を有し、ボンネット４内に搭載したエンジン５の回転動力をミッションケース６内の変速装置によって適宜減速し、その回転動力を後輪３，３に伝達するように構成している。エンジン５の回転動力を後輪３，３のみならず、前輪２，２にも伝えて四輪全部を駆動する四輪駆動にすることも出来る。

ミッションケース６の上部には油圧シリンダケース１４が設けられ、この油圧シリンダケース１４の左右両側にはリフトアーム１５，１５が回動自在に枢着されている。リフトアーム１５，１５とロワーリンク１６，１６との間にはリフトロッド１７，１７が介装連結され、ロワーリンク１６，１６の後部には作業機であるロータリ耕耘装置１８が連結されている。

油圧操作レバー２８を操作して油圧シリンダケース１４内に収容されている油圧シリンダ１４ａに作動油を供給するとリフトアーム１５，１５が上昇側に回動され、リフトロッド１７、ロワーリンク１６等を介して作業機（ロータリ耕耘装置）１８が上昇する。反対にこの油圧操作レバー２８を下降側に操作すると油圧シリンダ１４ａ内の作動油は油圧タンクを兼ねるミッションケース６内に排出され、リフトアーム１５，１５を下降させる。

トラクター１の機体の後方にはロータリ耕耘装置１８が連結されており、該ロータリ耕耘装置１８は耕耘部１９とその上方を覆う主カバー２０と主カバー２０の後部に枢着されたリヤカバー２２等を有する。

また、ステアリングハンドル２４を支えるハンドルポスト２５の左側上部には前後進切換装置を操作する前後進切換レバー２７が設けられ、この前後進切換レバー２７を中立位置から前側に倒すと機体は前進し、反対に後側に引くと機体は後進するようになっている。

図２は、機体前部の平面図で、ステアリングハンドル２４の左側で、ハンドルポスト２５に前後進切換レバー２７を設け、フロア上に主クラッチペダル２９と駐車ブレーキペダル３３を設けている。また、ステアリングハンドル２４の右側で、ハンドルポスト２５にアクセルレバー３２を設け、フロア上に左右に並べる左ブレーキペダル３１Ｌと右ブレーキレペダル３１Ｒと、アクセルペダル３０を設け、ハンドルポスト２５の後側にＰＴＯ変速レバー３５を設けている。アクセルレバー３２は主に作業走行時に使用するもので、所定のエンジン回転数を維持するためにアクセルレバー３２は操作された位置で保持される構成としている。アクセルペダル３０は主に路上走行時に使用する。

ステアリングハンドル２４の前下方でフロントパネル３６の中央には、液晶表示画面３７を設けている。

図３は、フロントパネル３６をステアリングハンドル２４越しに見た平面図で、液晶表示画面３７を中心にして、左側にエンジン回転計３８を配し、右側には油圧上昇表示灯３９とＰＴＯ表示灯（ＰＴＯ軸使用の有無）４０とバックアップ表示灯（後進時作業機上昇機能）４１と自動アクセル表示灯（旋回時エンジン回転数自動低下機能）４２とオートブレーキ表示灯（旋回時旋回内側後輪の自動ブレーキ機能）４３とオートリフト表示灯（旋回時作業機自動上昇機能）４４と前輪増速表示灯（旋回時前輪自動増速機能）４５を配し、前側に左ウインカー４６Ｌと右ウインカー４６Ｒを配し、後側に４ＷＤランプ４７と２ＷＤランプ４８とブレーキ連結警告灯４９とパーキングブレーキ表示灯５０を配している。

図４は、液晶表示画面３７の表示項目を示し、左側に車速表示欄ＡとＰＴＯ回転表示欄Ｂと水温表示欄Ｃと燃料残量表示欄Ｄがあり、右側に時刻表示欄Ｅとアクセル変速位置表示欄Ｆと自動（ＡＴ）シフト位置表示欄Ｇとエコ表示欄Ｈとアワーメータ表示欄Ｉがある。

エコ表示欄Ｈは、軽負荷作業時にエンジンをフル回転させたりすることを防いで省燃費運転が行えるようにガイドするもので、エコ運転ゲージ（エンジン回転数とエンジン負荷率マップより現在の負荷状態をレベルゲージ）で表示する。

アワーメータ表示欄Ｉは、距離燃費（ｍ／Ｌ）と瞬間燃費（Ｌ／ｈ）があり、フロントパネル３６に設けるグリーンナビスイッチ(図示省略)を押すと交互に切換え表示し、フロントパネル３６に設ける表示切換スイッチ(図示省略)を押すと図示の標準画面に戻る。

なお、アワーメータ表示欄Ｉに、エンジン起動積算時間を表示し、切換えるとリセット後の積算時間を表示するようにしても良い。

距離燃費（ｍ／Ｌ）は、走行速度ＳＢを燃料消費マップとエンジン回転数で算出する燃料消費量ＳＮで割った値、すなわち、ＳＢ／ＳＮの値を０．５秒毎のサンプリングで１０回毎の平均値を更新表示する。但し、車速が０．５ｋｍ／ｈ以上で表示し、以下では＊＊＊ｍ／Ｌと表示する。

瞬間燃費（Ｌ／ｈ）は、走行速度ＳＢを燃料消費マップとエンジン回転数で算出する燃料消費量ＳＮで、０．５秒毎のサンプリングで１０回毎の平均値を更新表示する。この表示は車速に関わらず、表示する。

左側の車速表示欄ＡとＰＴＯ回転表示欄Ｂと水温表示欄Ｃと燃料残量表示欄Ｄは同一サイズで、タッチパネルにより上下に移動配置換え可能にする。

例えば、上からＰＴＯ回転表示欄Ｂ、車速表示欄Ａ、水温表示欄Ｃ、燃料残量表示欄Ｄと配置変えして表示する。

また、右側の時刻表示欄Ｅとアクセル変速位置表示欄Ｆと自動シフト位置表示欄Ｇとエコ表示欄Ｈとアワーメータ表示欄Ｉも同一サイズで、タッチパネルにより上下に移動配置換え可能にする。

例えば、時刻表示欄Ｅ、自動シフト位置表示欄Ｇ、エコ表示欄Ｈ、アワーメータ表示欄Ｉ、アクセル変速位置表示欄Ｆと配置変えして表示する。

このような表示欄の移動変更は、トラクター１の液晶表示画面３７を指で直接移動して行うことが可能であるが、作業者が持参するモバイル機器５６に液晶表示画面３７を送信してその画面で前記の如き表示項目の移動を行った変更液晶表示画面３７ａとし、その変更液晶表示画面３７ａを本機コントローラ５３に送信してトラクター１を変更液晶表示画面３７ａとすることも可能である。これにより、作業者の好みに応じた表示画面の配置にすることが可能となる。

なお、異常状態発生や誤操作の場合には、液晶表示画面３７の中央に割込み表示の項目表である表１に示すメッセージを表示し、メッセージに従って処置すると、メッセージを消して標準画面に戻る。

さらに、自動シフト位置表示欄ＧにスパナマークＳが表示されると、表示切換スイッチを２秒以上押し続けて図５の表示選択画面５１を液晶表示画面３７に表示させて、表示切換スイッチを２回短押しして「異常コード確認」を選択してさらに表示切換スイッチを２秒以上長押しすることで、液晶表示画面３７に異常コードが表示されるので、その異常コードを販売店に知らせて対処する。

図６は、制御ブロック図で、フロントパネル３６のパネル制御装置６０には、トラクター１の本機コントローラ５３とエンジンコントローラ５４との間をＣＡＮ通信で情報の交信が行われ、カメラ５２から機体前方の映像が入力する。また、本機コントローラ５３から始動牽制リレー５５に制御信号が出力する。

パネル制御装置６０は、スマートフォンやタブレット等のモバイル機器５６とブルーツースやＷｉ−Ｆｉ等で無線通信が行われる。

モバイル機器５６には、フロントパネル３６の液晶表示画面３７が送信して表示され、その液晶表示画面３７で車速表示欄ＡとＰＴＯ回転表示欄Ｂと水温表示欄Ｃと燃料残量表示欄Ｄの配列及び時刻表示欄Ｅとアクセル変速位置表示欄Ｆと自動シフト位置表示欄Ｇとエコ表示欄Ｈとアワーメータ表示欄Ｉの配列を任意に変更して変更液晶表示画面３７ａとし、離れた位置に停止するトラクター１のパネル制御装置６０に変更液晶表示画面３７ａを送信することで液晶表示画面３７を変更液晶表示画面３７ａに置換出来る。なお、元の液晶表示画面３７の表示配列だけでなく、本機コントローラ５３に入力する別の操縦支援情報を表示するように差し替え表示が行えるようにしても良い。

さらに、モバイル機器５６が入手するＧＰＳ情報で液晶表示画面３７にトラクター１の周辺地図情報及び直進アシスト画面を表示して、操縦者に走行案内が行えるようにしても良い。直進アシスト画面とは、圃場の地図画面にこれから作業走行しなくてはならない直進走行経路とＧＰＳによる実際の機体の位置を同時に表示して、直進走行するように促すものである。

また、モバイル機器５６に電話が着信するとフロントパネル３６のパネル制御装置６０に着信信号が送信されてフロントパネル３６の液晶表示画面３７に着信表示がされ、エンジン５の回転を低下及びオーデオ機器の音量を低下させて、操縦者がモバイル機器５６を操作して通話できるようにする。なお、この機能は、キャンセルして作業や路上走行の操縦に集中出来るようにすると良い。

また、フロントパネル３６にマイクを設けて、身近に置いたモバイル機器５６を通じて他の作業者との通話及び通常の電話通話が出来るようにすることも良い。

さらに、トラクター１に搭載したカメラ５２で写した前方の映像をモバイル機器５６に送信して離れた位置にいるトラクター１の無線操縦者に見せたり、カメラ５２で操縦者を映して通信相手のモバイル機器に表示したり操縦者の顔を見せたりすることも出来る。

１ 作業車両（トラクター）
５ エンジン
３６ フロントパネル
３７ 液晶表示画面
３７ａ 変更液晶表示画面
５６ モバイル機器
６０ パネル制御装置

Claims (3)

1. 作業車両（１）に搭載のパネル制御装置（６０）とモバイル機器（５６）を無線或いは有線で通信可能にすると共に、前記モバイル機器（５６）に前記作業車両（１）の液晶表示画面（３７）を表示しその情報表示配列を変更して変更液晶表示画面（３７ａ）とし、該変更液晶表示画面（３７ａ）を前記パネル制御装置（６０）に送信して前記作業車両（１）のフロントパネル（３６）の前記液晶表示画面（３７）を前記変更液晶表示画面（３７ａ）に置換可能に構成したことを特徴とする作業車両。
2. 前記作業車両（１）で使用中の前記液晶表示画面（３７）を前記モバイル機器（５６）に送信して前記モバイル機器（５６）で受信した前記液晶表示画面（３７）の情報表示配列を変更可能にしたことを特徴とする請求項１に記載の作業車両。
3. 前記モバイル機器（５６）に電話着信があると前記パネル制御装置（６０）に該電話着信の信号を送信し前記液晶表示画面（３７）に電話着信有りの割込み表示をすると共にエンジン（５）の回転速度を低下することを特徴とする請求項１または請求項２に記載の作業車両。

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