JP2017149057A - 防曇膜及び防曇膜形成用組成物 - Google Patents

防曇膜及び防曇膜形成用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】眼鏡、フロントガラスやゴーグル等の透明な材料の表面に水滴が付着したり表面が曇ったりして生じる光透過性の低減を防止する防曇性膜として、耐久性を高めて、機械的損傷の影響を減少させることを可能とする防曇性膜及び該膜を形成するための被覆用組成物を提供する。
【解決手段】基材上に塗布された防曇膜であって、該膜が、ポリビニルピロリドンとアミノプロピルで官能化された粘土との複合膜であり、該膜の膜厚が、12nm以上で、自己修復機能を有する防曇膜。ポリビニルピロリドンとアミノプロピルで官能化された粘土との複合体ゲルを含有する、該膜を形成するための防曇膜形成用組成物。
【選択図】図12

Description

本発明は、防曇膜及び防曇膜形成用組成物に関し、特に、自己修復機能を有する防曇膜に関する。
自動車のフロントガラスや窓ガラス、建物の窓ガラス、眼鏡やサングラスのレンズ等の日常的に使用する透明な材料においては、その表面に付着した液滴が光を散乱させたり、或いは、曇らせたりして(以下、「曇化現象」という)、その光透過率を低減させるという問題が生じる。また、この曇化現象は、医療/分析機器、太陽エネルギーパネルやその他の産業機器の効率を低下させることにもなる。
曇化現象防止(防曇)のため、一般的に超疎水性又は超親水性を利用した、表面の濡れ/水分除去に関する研究が広範囲になされている。
しかしながら、超疎水性表面では液滴の形成が非常に大きい静的接触角(CAS、θs)>150°を有するため、高湿度条件下での使用は困難である。
一方、非常に低いθs<5°の超親水性表面では、空気からの凝縮液により、基材表面への連続的な薄膜の形成が促進され、水滴の形成が防止されることが知られている。
このような、親水性/超親水性の濡れ挙動を示す材料のコーティングについては、曇り防止に適応できるため、注目が集まっている。
これまで一般的に報告された防曇コーティングの例としては、UV光により誘発される外部刺激に依存するもの(特許文献1、非特許文献1)、あるいは、層による層堆積(非特許文献2)、反応性イオン/化学エッチング(非特許文献3)、又はポスト焼成(非特許文献4、5)等の複雑な工程によって形成される親水性の素材形状又は層状構造を利用するものがある。
しかしながら、これらの素材形状または層状構造の形成は、かなり複雑であり、実用的ではない。さらに、このような素材表面は簡単に汚染され、耐久性が低く、一度物理的/化学的にダメージを受けた場合、素材表面はその場で恒久的にその表面特性を失う。そこで耐久性を高めるため、特に機械的損傷の影響を減少させるため、及びコーティング面の濡れ性を維持するため、多くの研究がなされてきたが、いまだ開発に至っていない。
また、防曇性表面処理剤や防曇性物品に、水溶性高分子であるポリビニルピロリドンや、架橋されたポリビニルピロリドンが用いられることも知られているが(特許文献2、3等)、いずれも、物理的/化学的にダメージを受けた後の損傷、特に機械的損傷の影響を減少させために、耐久性を高めることについては、何ら言及されていない。
特開2004−89987号公報 特開2010−37387号公報 特開2013−248849号公報
Takeuchi, M., Sakamoto, K.,Martra, G., Coluccia, S., Anpo, M., J. Phys. Chem. B, 2005, 109, 15422-15428. Liu, X., Du, X., He, J.,ChemPhysChem, 2008, 9, 305-309. Kim, B. S., Shin, S., Shin, S.J., Kim, K. M., Cho, H. H., Langmuir, 2011, 27, 10148-10156. Xu, L., He, J., Yao, L., J.Mater. Chem. A, 2014, 2, 402-409. Machida, M., Norimoto, K..Watanabe, T., J. Mater. Sci., 1999, 4, 2569-2574. Zhang, X., He, J., Sci. Rep.,2015, 5, 9227. Martin, J. E., Patil, A. J.,Butler, M. F., Mann, S., Adv. Funct. Mater., 2011, 21, 674-681. Patil, A. J., Muthusamy, E.,Mann, S., Agnew. Chem. Int. Ed., 2004, 43, 4928-4933. Patil, A. J. Mann, S., J.Mater. Chem., 2008, 18, 4605-4615. Lee, Y. C., Choi, Y. S.,Choi, M., Yang, H., Liu, K., Shin, H. J., Appl. Clay Sci., 2013, 83-84,474-485. Yang, L., Choi, S. K., Shin,H. J., Han, H. K., Int. J. Nanomedicine, 2013, 8, 4147-4155.
前述のとおり、眼鏡、フロントガラスやゴーグル等の透明な材料の表面に水滴が付着したり表面が曇ったりして生じる光透過性の低減を防止するために、種々の防曇コーティングを施して親水性素材とすることが提案されているが、このような素材表面は、いずれも簡単に汚染され、耐久性が低く、一度物理的/化学的ダメージを受けた場合に、素材表面はその場で恒久的にその表面特性を失ってしまうという問題がある。
本発明は、こうした従来技術における課題を解決して、耐久性を高めて、機械的損傷の影響を減少させることを可能とする防曇性膜及び該膜を形成するための被覆用組成物(又は防曇膜形成用組成物)を提供することを目的とするものである。
前述の問題を解決する代わりの方法は、荷電した又は部分的に荷電した高分子と粘土材料から得られる非共有結合材料を用いる方法である。この材料は、一般的に高い親水性と、化学的なダメージにより壊された結合を再構築する自己修復機能を有している(非特許文献6、7)。
本発明者らは、種々のこうした材料のなかから、水溶性ポリビニルピロリドンと、タルクに似た2:1フィロケイ酸塩小板構造を有するアミノプロピル官能化粘土(AMP−粘土)(非特許文献8〜11参照)とのゲル化された複合体に注目した。例えば、最初のパティルの報告(非特許文献8)では、高分子量(約1300キロダルトン)のポリビニルピロリドンとAMP−粘土とから形成された複合ゲルが報告されている。
しかしながら、この複合体からなるゲルについては、親水性及び自己修復性については報告されているものの、防曇コーティングとしての膜の挙動及び適用性、更には、該膜が強いダメージ、特に機械的ダメージを受けた際の防曇機能の安定性等については何ら検討されていない。
そこで、本発明者らが更に検討を重ねた結果、PVPとAMP−粘土との複合体からなる膜(以下、「PVP/AMP−粘土複合膜」ということもある)が、機械的損傷後の自己修復性を有する防曇膜を形成できることが判明した。
本発明はこれらの知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]基材上に塗布された防曇膜であって、
該膜が、ポリビニルピロリドンとアミノプロピルで官能化された粘土との複合膜からなることを特徴とする防曇膜。
[2]該膜の膜厚が、12nm以上であることを特徴とする[1]に記載の防曇膜。
[3]自己修復機能を有することを特徴とする[1]又は[2]に記載の防曇膜。
[4]ポリビニルピロリドンとアミノプロピルで官能化された粘土との複合体ゲルを含有することを特徴とする防曇膜形成用組成物。
本発明のPVP/AMP−粘土複合膜は、高い防曇性を有しており、機械的損傷後でも、壊れた非共有結合等を再構築することにより自己修復が可能となるものであり、本発明によれば、自己修復技術を提供することができる。
(a)合成AMP−粘土粉末を、シャーレに入れて撮影した光学写真、(b)スライドガラス上に形成された混合比2:1のPVP/AMP−粘土複合体膜の表面上に水を付けた後に、曇りとして現れた膜の光学写真。 (a)混合比4:1のPVP/AMP−粘土複合体からなる透明ゲルの光学写真、(b)PVP/AMP−粘土複合体膜が被覆された種々の基材表面の光学写真。 合成AMP−粘土の典型的なXRDパターン。 合成AMP−粘土粉末(i)、混合比4;1のPVP/AMP−粘土複合膜(ii)、及び前記の曇った2:1の混合比のPVP/AMP−粘土複合膜(iii)のそれぞれの典型的XRDパターン。 a)は、AMP−粘土粉末(i)、混合比4;1のPVP/AMP−粘土複合膜(ii)及びPVP膜(iii)のぞれぞれの典型的FT−IRスペクトル、b)は、a)の部分拡大図。 防曇テスト後の光学写真であり、左から順に、10質量%のPVP/AMP−粘土複合膜、10質量%のPVP膜、及びAMP−粘土膜をそれぞれ被覆したUV/オゾン洗浄されたスライドガラス、並びに被覆されていないスライドガラス。 コーティングされていないスライドガラス(i)、PVPをコーティンしたスライドガラス(ii)、PVP/AMP−粘土複合膜をコーティングしたスライドガラス(iii)、及び試料iiiを防曇テストした後(iv)、及び試料iiiを30日間、湿った空気に曝した後(v)の、UV-VIS分光法による透明度の測定結果を示す図。 膜表面の典型的なAFM画像であり、a)は、スピンコートされたAMP−粘土膜表面、b)は、前記試料iiiの表面。 PVP/AMP−粘土複合膜表面上(i、ii及びiii)と、PVP膜表面上(iv、v、及びvi)における、水滴プロファイルとθs値を示す図。 PVP/AMP−粘土複合膜とPVP膜における、PVPの濃度(質量%)の違いによる防曇特定の変化を示す図。 Si上の、約100nm(a〜c)及び約60nm(d〜f)のPVP/AMP−粘土複合膜における自己修復特性を示す、典型的なSEM画像。 本発明のPVP/AMP−粘土複合膜の自己修復のメカニズムを示す概念図。 PVP/AMP−粘土複合膜(PVP10質量%)の典型的なSEM観察像であり、a)は、研磨剤スポンジで損傷を与えた直後のもの、b)は、24時間、湿った空気(最小50%相対湿度、室温)に曝したもの、c)は、1サイクルの防曇試験を終了した後、直ちに損傷を与えたもの、d)は、c)の後、24時間、湿った空気(最小50%相対湿度、室温)に曝したもの。 a)は、砂摩耗試験後の、PVP/AMP−粘土複合膜(PVP10質量%)の光学写真像、b)は、48時間、高湿度条件下(相対湿度50%、室温)に曝した後の光学写真像。 相対的な可視透過度(T/T0)を測定した結果を示す図であり、iは、前記試料a)の測定結果、iiは、前記試料b)の測定結果。
本発明の自己修復機能を有する防曇膜は、水溶性ポリビニルピロリドン(PVP)と、タルクに似たフィロケイ酸塩小板構造を有する合成アミノプロピル官能化粘土(AMP−粘土)との複合膜からなることを特徴とするものである。
本発明の原料であるアミノプロピルで官能化された粘土(以下、「AMP−粘土」とする。)は、中心にマグネシウム酸化物と、その両側の外層にケイ素を有する小板構造を有し、アミノプロピル基により官能化されたマグネシウム・フィロケイ酸塩であり、生体−無機材料ハイブリッド自己集合体等の用途に用いられているものである。該AMP−粘土は、ワンポット エタノールゾルゲル法により得られものであって、塩化マグネシウムを溶かしたエタノール容液に3−アミノプロピルトリエトシキシリシランを滴下し、攪拌することにより生成する沈殿として得られる(Journal of Materials Chemistry Vol.18,No.39,2008,pp.4593-4732参照)。
このAMP−粘土粉末に、PVPを混合すると、粘土小板間の水素結合形成に起因して粘着性と粘度が上昇し、透明なゲルを形成する。
形成されたPVP/AMP−粘土複合体ゲルは、高い透明性と、空気中及び水中での高い安定性を有し、3000質量%まで水を吸収した後でもその形状を保持している。また、この複合体ゲルは、高イオン濃度溶液中およびpH4〜10の範囲内で同様に安定である。さらに、この複合体ゲルは、非共有水素結合の形成により、数日を超えて安定化されているために、自己修復機能を有し、ダメージを受けた後又は破片に分離された後に再形成することができる(非特許文献7参照)。
本発明のPVP/AMP−粘土複合膜は、該複合体ゲルを基材上に塗布することにより形成されるものである。
該複合体ゲルを塗布する基材は、ガラス、シリコン、金属、及び樹脂など、防曇処理を必要とする基材であれば、特に限定されない。
また、基材上に塗布する方法も、特に限定されないが、たとえば、AMP−粘土の水溶液とポリビニルピロリドン(PVP)の水溶液との混合物を、スピンコート法などにより塗布される。
塗布後は、水分を除去するとともに、AMP−粘土とPVPポリマーマトリックスとの間の水素結合を増加させるために、100℃で少なくとも3時間以上乾燥させる。
PVP/AMP−粘土複合膜の乾燥後の膜厚は、防曇性機能を有するためには、少なくとも12nmの厚さが以上である。
本発明の防曇膜(PVP/AMP−粘土複合膜)の膜厚は、楕円偏光解析装置(エリプソメーター)で測定できる。また、原子間力顕微鏡(AFM)、接触式膜厚計等で膜の端部と基材との段差を測定したり、膜/基材の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したりして求めることもできる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例に記載した膜厚は、エリプソメーター(Horiba Jobin Yvon製 MM-16)で測定したものである。
〈実施例1:AMP・粘土の製造〉
AMP・粘土を、ワンポット エタノールゾルゲル法を基に、以下のようにして調製した。
エタノールに0.84g(4.13mmol)の塩化マグネシウム六水和物(MgCl・6HO)を溶解し、その後、この溶液に、1.36mL(5.85mmol)の3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)の撹拌しながら添加した。この溶液を攪拌しながら一晩室温で放置した後、得られた沈殿を、4000rpm、20分の遠心分離により溶液から回収し、過剰のエタノール及びエタノール/水(60:40)による洗浄を少なくとも6回繰り返した。その後、換気フード内で一晩室温にて乾燥させて、透明/白色結晶のAMP−粘土粉末を得た。
図1のa)は、シャーレに、得られたAMP−粘土粉末を入れて撮影した光学写真である。
〈実施例2:PVP/AMP−粘土複合膜の製造〉
前記実施例1で得られたAMP−粘土と、ポリビニルピロリドン(PVP)(Aldrich社製、重量平均分子量約1,300,000)を、別々に溶解して、種々の濃度の1mL水溶液とし、それぞれを混合して、PVP/AMP−粘土比が異なる(1:1、2:1、3:1及び4:1)混合物を得た。例えば、PVP/AMP比が4:1の複合体を製造する場合、1mLの20質量%のPVP水溶液と、1mLの5質量%AMP−粘土水溶液を作製し、それらを混合して、2mLの、10質量%のPVP及び2.5質量%のAMP−粘土を含有する溶液とした。
前記混合物の一部を、直ちに、UV/オゾン洗浄したスライドガラスおよびシリコン(Si)ウェハ上にスピンコートした後、水を除去するとともにAMP−粘土とPVPポリマーマトリックスとの間の水素結合を増加させるために、100℃で少なくとも3時間乾燥させた。
その結果、PVP/AMP−粘土の比を1/1、2/1、及び3/1で調整した試料をスピンコートした膜は非常に透明であったが、それらは、大きな水滴と接触した後は、粘土小板の再積層のため不透明となった(図1のb)参照) 。なお、図1のb)は、表面の水滴が置かれた後の、スライドガラス上の混合比2:1のPVP/AMP−粘土膜を撮影した光学写真である。
一方、混合比4:1のPVP/AMP−粘土複合体(PVP10質量%)は、図2のa)の光学写真に示すように、透明で安定したヒドロゲルを形成した。
図2のb)は、このPVP/AMP−粘土複合ゲル(PVP10質量%)を、ガラス、シリコン、銅、及びポリメチルメタクリレート(PMMA)の基板上にスピンキャストした際の光学写真である。
なお、PVPの濃度が10質量%を超える場合、PVP/AMP−粘土複合材料が高粘度になり、スピンコートしても、均質な薄膜の形成は困難であった。
以下、実施例に用いたPVP/AMP−粘土複合体は、特に明記しない限り、4:1の固定されたPVP/AMP−粘土比のものを用い、PVPの濃度を、0.01〜10質量%(以下、PVPの質量%)の範囲で変化させることによって調製した。
〈実施例3〉
本実施例では、前記実施例におけるAMP−粘土、及びPVP/AMP−粘土複合膜の合成を確認するために、粉末X線回折(XRD)(線源:FeKα)を行った。
図3は、AMP−粘土粉末(結晶)のXRDパターンを示す図であり、図4は、合成されたAMP−粘土粉末結晶(i)、混合比4:1のPVP/AMP−粘土複合膜(非結晶)(ii)、及び混合比2:1のPVP/AMP−粘土複合体膜(iii)(前記の曇りとして現れた膜、前記図1のb)参照)のそれぞれのXRDパターンを示している。
図3及び図4(iのプロット参照)のXRDパターンに示すように、合成されたAMP−粘土は、約2θ=7.4°(d=1.5nm)に1つの広いピークを示すことが確認されるとともに、ほぼ2θ=33°(d=0.35nm)に別の広いピークが確認された。これは、アミノプロピル官能化珪酸塩の層状構造の特徴を示している。
また、図4のXRDパターンのiiのプロットが示すように、PVP/AMP−粘土複合体形成後は、中間層間隔が完全に姿を消し、粘土小板はもはや積層していないことを示している。これは、AMP−粘土が、PVPマトリックス中に分散したからであり、より高いAMP−粘土の濃度の場合、例えば、混合比が2:1のPVP/AMP粘土複合膜は、iiiのプロットが示すように、バルク内の水と接触して結晶化し、2θ=7.4°のピークが再度現れた。これは、不明瞭な可視性(図1のb)参照)につながる、粘土の再積層を示すものである。
〈実施例4〉
本実施例では、合成されたAMP−粘土、混合比4:1のPVP/AMP−粘土複合膜、及びPVP膜のそれぞれについて、赤外透過分光法による分析を行った。
図5のa)は、合成されたAMP−粘土(i)、4:1PVP/AMP−粘土複合膜(ii)、及びPVP膜(iii)のそれぞれの赤外透過分光(FT−IR)スペクトルを示す図であり、b)は、a)の一部拡大図であって、いずれも、2000cm−1から2110cm−1のNH バンドの強調破線とともに、AMP−粘土粉末(i)、PVP膜(iii)、及びPVP/AMP−粘土複合膜(ii)のそれぞれのスペクトルを示している。
合成されたAMP−粘土のスペクトル(i)は、Si−O−Si(1025cm−1)とMg−O/Mg−O−Mg(564〜482cm−1)のスペクトルバンドを示している。また、PVP/AMP−粘土複合膜のスペクトル(ii)は、アミノプロピル官能基のNH バンド(2000cm−1から2110cm−1)のシフトを含め、PVP(iii)及びAMP−粘土(i)の両方のピークを示している。
これらの結果から、AMP−粘土膜及びPVP/AMP−粘土複合膜が、スピンコート法による成膜で、正常に成膜されていることがわかる。
〈実施例5〉
本実施例では、スライドガラス上に、PVP/AMP−粘土複合膜、PVP膜、及びAMP−粘土膜を形成し、以下のようにして、防曇テストを行った。
成膜されたスライドガラスを、3℃の冷蔵庫内に少なくとも1時間置き、その後、各試料を、冷蔵庫から相対湿度50%の実験室内に移動し、室温下、パターンが描かれた表面において、曇りの発生あるいはパターンがぼやけて見えるかどうかを観察した。複数回繰り返す場合には、試料を、冷蔵庫に戻す前に、室温に約10分間放置した。
図6は、防曇テスト後の光学写真であって、左から順に、UV/オゾン洗浄したスライドグラスに、それぞれ、10質量%のPVP/AMP−粘土複合膜を形成したもの、10質量%のPVP膜を形成したもの、AMP−粘土膜を形成したもの、及び成膜していないスライドガラスを撮影したものである。
図6に示すとおり、スライドガラス上にスピンコーティングしたPVP及びPVP/AMP−粘土複合膜は、非常に透明であったが、一方、スライドガラスにAMP−粘土を成膜した膜は、視界性があまり良くなく、透明度が不良であった(図6の左から3番目)。
また、当然に、成膜していないスライドガラスにおいても防曇効果は現れていない。
〈実施例6〉
本実施例では、PVP膜及びPVP/AMP−粘土複合膜について、UV-VIS分光法による透明度の測定を行った。
図7に、コーティングされていないスライドガラス(i)、PVPをコーティンしたスライドガラス(ii)、PVP/AMP−粘土複合膜をコーティングしたスライドガラス(iii)、及び試料iiiを防曇テストした後(iv)、及び試料iiiを30日間、湿った空気に曝した後(v)、のそれぞれについて、UV-VIS分光法による透明度の測定を行った結果を示す。
図に示すとおり、典型的なPVP/AMP−粘土複合膜(厚さ約940nm、PVP10質量%)の可視光波長範囲(400〜800nm)での透明度は90%以上であった(プロットiii参照)。
〈実施例7〉
本実施例では、前記試料のAMP−粘土膜、PVP/AMP−粘土複合膜、PVP膜、及びコーティングしていないスライドガラスの、それぞれの表面についてAFM像を撮影した。
図8は、膜表面の典型的なAFM像であり、a)は、PVP/AMP−粘土複合膜(PVP10質量%)、b)は、スピンコートされたAMP−粘土膜のものである。
AFM像から判断すると、スピンコートされたAMP−粘土膜の表面(b)参照)は、平均幅が約340nm(n=140)の、ナノサイズの粘土小板で構成されており、二乗平均表面粗さ(Rrms)が8.30nmの、かなり粗い表面を有していた。前記図5に示された可視光の散乱は、この表面粗さに起因するものと思われる。
一方、PVP/AMP−粘土複合膜の表面(a)参照)は、平均幅が約320nm(N=250)の、円形または楕円形の形状の粒子で覆われており、二乗平均表面粗さ(Rrms)は3.34nmを示した。
なお、図示していないが、PVP膜(10質量%、厚さ=約45nm)及びコーティングしていないスライドガラスの二乗平均表面粗さ(Rrms)は、それぞれ、1.01nm及び0.42nmであった。
AMP−粘土の添加によって、PVP膜の表面粗さが著しく増加したことがわかる。
〈実施例8〉
本実施例では、水滴プロファイルと水の静的接触角(θs)を測定することにより、表面湿潤性の変化を観察した。なお、静的接触角(θs)は、協和界面科学、CA-V150角度計を用いて測定した。
図9に、PVP/AMP−粘土複合膜表面上(i、ii及びiii)と、PVP膜表面上(iv、v、及びvi)における、水滴プロファイルとθs値を示す。図中、iとivは、防曇テスト前のものであり、iiとvは、防曇テスト後のものであり、iiiとviは、100℃で乾燥した後のものである。
防曇テスト前のPVP/AMP−粘土複合膜のθS値が5°未満であり、超親水性であることは明らである(画像i参照)。しかし、表面上に水の薄膜を形成する、防曇テストを行った場合、θsの平均値が約26°に増加し、親水性は減少を示した(画像ii参照)。この数値は、PVP膜のものとほぼ同数であった(θS=28〜29°、画像iv、v参照)。そのため、吸着水によるPVPゲルマトリックスの膨潤により、表面でのPVPの相対濃度が増加したと考えられる。しかしながら、試料表面は一晩空気で乾燥させた後、再び、θs=5°未満の超親水性となった(画像iii参照)。
一方、スライドガラスにコーティングされたAMP−粘土のθS値(θS=約48°、図示せず)が、PVP及びPVP/AMP−粘土複合膜のものよりもかなり大きかったので、これは表面状態が示す親水性の結晶性粘土で完全に覆われていなく、大規模な非親水性部分を有するものと考えられる。
〈実施例9〉
本実施例においては、濃度の違いによる防曇特性の変化を調べた。
PVP膜およびPVP/AMP−粘土複合膜を防曇試験に使用した。
サンプルは、最低3℃の冷蔵庫内に1時間配置し、次いで実験室除湿環境(約60%の相対湿度、室温、図3参照)に保った。
図10は、PVP/AMP−粘土複合膜(i)とPVP膜(ii)における、PVPの濃度(質量%)の違いによる防曇性の変化を示す図である。
図中、防曇特性を有する試料は〇印で、防曇特性を有しない試料は×印で示してある。
対照的に、本発明のPVP/AMP−粘土複合膜の防曇特性は、むしろ本来の表面濡れ特性よりも膜厚に強く依存することが見出された。
図10の、iのプロットで明らかなように、堆積混合物の種々の濃度(0.01、0.02、0.1、0.2、1、2、10重量%のPVP)により、複合膜の厚さを3から940nmの範囲に制御することができた。この範囲で防曇挙動は、これまでと同じ条件(2〜45nm)で調製したPVP膜の防曇効果(iiのプロット参照)を上回った。
これは、AMP−粘土の添加に関連して増加した粘性及び粘着性と一致し、PVPゲルマトリックスとの非共有結合の形成を示しているといえる。
しかしながら、PVP/AMP−粘土複合膜(i)とPVP膜(ii)のどちらの場合も、厚さ約12nmを下回ったときは、防曇特性が消失し(図中、灰色の部分)、防曇特定のためには、膜厚12nmが必要であることがわかった、
このことは、防曇特性のためには、膜による水の吸収が必要であり、膜厚が、12nmを下回った場合には、空気からの水分を充分に保持できない、あるいは、水滴の形成を防ぐための表面被覆が形成できないと考えられる。
PVP/AMP−粘土複合膜は、30日間の実験室内の空気に露出する防曇テストを25サイクル行った後においても有意な透明性の減少を示さなかった。
さらに、複数の試験サイクルにより耐久性を調べた結果、本発明のPVP/AMP−粘土複合膜は、むしろPVP膜より大きな耐久性を示した。例えば、PVP/AMP−粘土複合膜(PVP10質量%、約950nm)は、最小で27試験サイクル(平均回数=34サイクル)後に曇りを示し、PVP膜(10質量%、約45nm)は、わずか9サイクル(平均回=13サイクル)後に曇りを示した。
より直接的な比較のために、複合膜(PVP1質量%、約56nm)は最小で15サイクル(平均回=19サイクル)の後に曇りを示した。さらに、本発明のPVP/AMP−粘土複合膜の複数テストサイクル後、もしくは30日の間実験室中の空気に暴露後(図7の(iv)及び(v)参照)、のいずれの試験後も透明度は90%より大きな値を示した。
結果、PVP/AMP−粘土複合膜の防曇性は、その膜厚の影響を受けるものの(図10参照)、その固有の表面の濡れ性の耐久性は、AMP−粘土を添加することにより増加するといえる。
〈実施例10〉
本実施例においては、スコッチテープ剥離試験により、膜の耐久性を調べた。
試験方法は、スライドガラス及びSiウエハのそれぞれに成膜された、本発明のPVP/AMP−粘土複合膜(膜厚800nm)、及びPVPを添加していないAMP−粘土膜について、
(i)膜そのまま、
(ii)膜のクロスカット、
(iii)防曇試験終了後(但し、PVP/AMP−粘土複合膜のみ)
のそれぞれの表面にスコッチにスコッチテープを貼り付けて、剥ぐという方法で行った。
結果、PVP/AMP−粘土複合膜は、いずれの場合も膜の剥がれは認められず、本発明の複合膜とスライドガラス又はSiウエハとの間の接着は、防曇サイクル試験及びクロスカット後においても非常に安定であった。一方、PVPを添加していないAMP−粘土膜は、(i)及び(ii)のいずれの場合も容易に剥がれた。
このことから、本発明においては、PVPマトリックスにAMP−粘土を加えることで、それらの間の水素結合の形成により耐久性が非常に増強されたことがわかる。
〈実施例11〉
本実施例においては、以下のようにして、自己修復性機能について調べた。
Siウエハ上に、PVPにAMP−粘土を混合した膜を形成した試料(約100nm及び約60nm)から、外科用メスで膜表面を傷つけ、下地のSi表面を露出させた。その状態で、湿った空気(相対湿度約60%、室温)に36時間、曝露を行った。
図11は、Si上の、約100nm(a〜c)及び約60nm(d〜f)のPVP/AMP−粘土複合膜における、自己修復機能を示す典型的なSEM画像であり、a、dは、外科メスでダメージを与えたSi基材上の膜初期状態、b、eは、24時間湿った空気(相対湿度約60%、室温)に晒した状態、c、fは、36時間後の状態を、それぞれ示している。なお、図中、白い部分は、膜の下のSi基材が破損した位置を示している。
図11(c)から明らかなように、約100nmのPVP/AMP−粘土複合膜を形成した試料は、20〜30μmの広い領域で損傷が完全に消失していた。一方、図11(f)から明らかなように、約60nmの場合には、Si表面上に剥ぎ取った状態がまだ残っていた。
〈実施例12〉
本実施例では、自己修復機能のメカニズムを調べるために、膜の吸水率を測定した。
吸水率は、予めUV・オゾン洗浄した5×10cmのシリコン基板上に作製した膜を乾燥した後、相対湿度50%の実験室の大気中に24時間、室温にて放置し、前後の秤量した水の重量から算出した。
その結果、PVP/−AMP−粘土複合膜は、乾燥した状態から、24時間以内に湿った空気から平均166.7質量%の水を吸収し、それに対して、AMP−粘土を混合していないPVP膜によって吸収された水は、28.4質量%であることがわかった。
この結果、本発明におけるこの自己修復機能のメカニズムは、湿った空気から水を捕捉することで水素結合再配列ができ、非共有結合性ゲル構造および超親水性に起因すると考えられる。
図12は、推考される本発明のPVP/AMP−粘土複合膜における自己修復機能のメカニズムを模式的に示す図であって、a)は、AMP−粘土とPVPの混合物(右上参照)からなる複合膜が、剥ぎ取られて、傷を受けた状態を示すものであり、b)は、周囲の水を吸収、膨張して、新たな表面が出現する様子を示すものであり、c)は、膨潤により破損部位が塞がり、非共有結合により傷が修復された状態を示すものである。
図12に示すとおり、本発明のPVP/AMP−粘土複合膜における自己修復機能のメカニズムは、乾いた状態における引っ掻き傷の領域の端から互いに徐々に傷の中心に向かって膨潤し、修復するものと推定される。
〈実施例13〉
本実施例では、耐久性の追加試験として、防曇性試験のサイクル前後に、PVP/AMP−粘土複合膜(PVP10質量%)に、研磨剤スポンジでこすることにより損傷を与えた。
図13は、PVP/AMP−粘土複合膜(PVP10質量%)の典型的なSEM観察像であり、a)は、研磨剤スポンジで損傷を与えた直後のもの、b)は、24時間、湿った空気(最小50%相対湿度、室温)に曝したもの、c)は、1サイクルの防曇試験を終了した後、直ちに損傷を与えたもの、d)は、c)の後、24時間、湿った空気(最小50%相対湿度、室温)に曝したもの、をそれぞれ示している。
防曇性試験の前に、研磨剤スポンジによる損傷を受けた表面は、非常に表面的な損傷を示しており(a参照)、また、水分により軟化した後に同様の処理を施した表面は、深い傷(c参照)を発生している。しかしながら、いずれも、24時間湿った空気に曝した後は、基板の露出がみられず、損傷の兆候を示さなかった(b、d参照)。
〈実施例14〉
本実施例では、PVP/AMP−粘土複合膜の機械的抵抗と治癒力を調べるために、砂摩耗試験を行った。
砂摩耗試験は、PVP/−AMP−粘土複合膜(PVP10質量%)を、45°の傾斜面に取り付け、海砂(直径300〜600μm)20gを連続して40cmの高さから落下させることにより行った。
その後、試料を、48時間、高湿度条件下(相対湿度50%、室温)に維持し、試料の透明性の変化を相対的な可視透過を使用して観察した。
図14のa)は、砂摩耗試験後の、PVP/AMP−粘土複合膜(PVP10質量%)の光学写真像であり、b)は、48時間、高湿度条件下(相対湿度50%、室温)に曝した後の光学写真像である。
図15は、相対的な可視透過度(T/T)を測定した結果を示す図であり、図中、iは、前記試料a)の測定結果、iiは、試料b)の測定結果である。
図15に示すとおり、砂摩耗試験後、PVP/AMP−粘土複合膜の相対的な可視透過度は、高湿度条件下で48時間後に95%に増加し、可視範囲にわたってその初期光透過率の90%を保持することがわかった。
この結果、PVP/AMP−粘土複合膜は、優れた防曇性のみならず、膜表面のクラックや傷を修復することができる自己修復性を有することが明らかとなった。
以上のとおり、本発明において、アミノプロピルで官能化された粘土(AMP−粘土)とポリビニルピロリドン(PVP)から形成された非共有結合性ゲル構造により、透明性の高い防曇膜を提供することができた。
また、本発明においては、PVPマトリックスにAMP−粘土を加えることで、それらの間の水素結合の形成により耐久性が非常に増強され、本発明の複合膜とガラススライドもしくはSiウエハとの間の接着は、防曇サイクル試験及びクロスカット後においても非常に安定であった。
また、本発明の該膜の表面化学/物理的性質は、数十回の防曇テスト後と30日の湿った空気への暴露があっても、ほとんど変化することはなかった。
また、本発明のPVP/AMP−粘土複合膜の優れた防曇性は、固有の親水性のレベルによるものであり、防曇性を決定するのは約12nmの臨界厚さであることが判明した。
さらに、本発明においては、PVP/AMP−粘土複合膜の損傷の領域が、周囲の大気暴露による水素結合の再構築を介して完全に修復するためには、少なくとも100nmの厚さを必要とすることがわかった。

Claims (4)

  1. 基材上に塗布された防曇膜であって、
    該膜が、ポリビニルピロリドンとアミノプロピルで官能化された粘土との複合膜からなることを特徴とする防曇膜。
  2. 該膜の膜厚が、12nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の防曇膜。
  3. 自己修復機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の防曇膜。
  4. ポリビニルピロリドンとアミノプロピルで官能化された粘土との複合体ゲルを含有することを特徴とする防曇膜形成用組成物。
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