JP2017148156A - 便座シート - Google Patents
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Abstract
【課題】、便器洗浄時に水洗大便器と便座との隙間からの排泄物の飛散を抑制し、その飛沫が手に触れる可能性を確実に抑制すること。【解決手段】水溶性の紙から成る便座シートであって、便座の開口部を含めて便座の上面を覆う上面被覆面と、この上面被覆面と屈曲変形を促す変形促進部を介して連接されており、便座の側面に向かって垂下する垂下面と、を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、水洗大便器における排泄物などの飛散防止に配慮実施することに係り、特に医療機関において、使用者である患者や医療機関に勤務する看護師を始めとする医療従事者が排泄物を廃棄する際の安全性配慮及び衛生性維持に好適な便座シートに関する発明である。
従来、水洗大便器において、医療従事者が便器洗浄を行い、患者の排泄物を廃棄する際、排泄物の飛散りが医療従事者の衛生性の支障になる恐れがあることから、便蓋を閉じた状態で便器洗浄することが望まれている。
しかしながら、医療機関においては、身体動作の不自由な患者の使い勝手に配慮して、便蓋を有していない水洗大便器が広く販売されてきた経緯があり、便蓋を閉じた状態での便器洗浄をすることが難しいという問題があった。
また、便蓋を有する水洗大便器であっても、使用者である患者や医療従事者が直接飛散した排泄物に触れることを防止できるものの、便蓋の内側に飛散したものが垂れて、使用者である患者や医療従事者に触れる恐れがあるだけでなく、それを拭い取る作業負荷が大きいという問題があった。
しかしながら、医療機関においては、身体動作の不自由な患者の使い勝手に配慮して、便蓋を有していない水洗大便器が広く販売されてきた経緯があり、便蓋を閉じた状態での便器洗浄をすることが難しいという問題があった。
また、便蓋を有する水洗大便器であっても、使用者である患者や医療従事者が直接飛散した排泄物に触れることを防止できるものの、便蓋の内側に飛散したものが垂れて、使用者である患者や医療従事者に触れる恐れがあるだけでなく、それを拭い取る作業負荷が大きいという問題があった。
そこで、本来の使用方法とは異なるが、従来品の便座シート(特許文献1参照)の中央部を除去せずに便座に被せた状態で1度目の便器洗浄を行い、次に、2度目の便器洗浄で使用した便座シートを便器に流すことが考えられている。これにより、便蓋のない水洗大便器においても、便器洗浄時の排泄物の飛び散りを防ぎ、且つ、便器洗浄後の飛散した排泄物に触れることなく簡単に清掃を行うことができる。
また、便排泄物の飛散防止を行う必要がある場合にのみ、便座シートを使った便器洗浄を行えばよいため、身体動作の不自由な患者の水洗大便器の使い勝手を悪くせず、且つ、必要な使用者に対して排泄物の飛び散りを防止することができる。
また、便排泄物の飛散防止を行う必要がある場合にのみ、便座シートを使った便器洗浄を行えばよいため、身体動作の不自由な患者の水洗大便器の使い勝手を悪くせず、且つ、必要な使用者に対して排泄物の飛び散りを防止することができる。
しかしながら、本来の使用方法と異なる従来品の便座シートを使い提案された便器洗浄方法を行った場合、便座シートが水洗大便器と便座の隙間を完全に覆うことができず、水洗大便器と便座との隙間から、排泄物が飛散し、使用者である患者や医療従事者の手などに触れてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、便器洗浄時に水洗大便器と便座との隙間からの排泄物の飛散を抑制し、その飛沫が手に触れる可能性を確実に抑制することである。
上記の目的を達成するために、本発明に係る便座シートにおいては、水溶性の紙から成る便座シートであって、便座の開口部を含めて便座の上面を覆う上面被覆面と、この上面被覆面と屈曲変形を促す変形促進部を介して連接されており、便座の側面に向かって垂下する垂下面と、を有する。
このように構成された本発明においては、垂下面により水洗便器全体が覆われているため、水洗大便器と便座との隙間から排泄物が飛散した場合でも、垂下面に排泄物の飛沫が付着し、便器洗浄時の排泄物がトイレ内に飛散するのを抑制することができる。
また、垂下面を変形促進部に沿って折り曲げることで、便座の上面と便座の側面を隙間無く覆うことができるため、便座と便座シートの隙間から飛散した排泄物の拡散を確実に防ぐことができる。
また、垂下面を変形促進部に沿って折り曲げることで、便座の上面と便座の側面を隙間無く覆うことができるため、便座と便座シートの隙間から飛散した排泄物の拡散を確実に防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、前記垂下面は、便座の前方に垂下がる前方垂下面と、便座の両側方に垂下がる側方垂下面とを有し、前記上面被覆面に対してそれぞれが前記変形促進部を介して前記上面被覆面と連接されている。
このように構成された本発明においては、上面被覆面に対して前方垂下面及び側方垂下面の両方を変形促進部に沿って折り曲げることで、便座の上面と便座の側面とをすべて隙間なく覆うことができる。
また、本発明において、好ましくは、前記前方垂下面と前記側方垂下面との間には、切れ込みが形成されている。
このように構成された本発明においては、垂下面を折り曲げた際に、前方垂下面と側方垂下面との間を上手く折り曲げることができないという不具合を防ぐことができ、確実に垂下面が水洗大便器と便座との間を隙間なく覆うことができる。
また、本発明において、好ましくは、前記変形促進部は、薄肉部、折れ目またはミシン目によって形成されている。
このように構成された本発明においては、薄肉部、折れ目またはミシン目などの簡単な加工で、上面被覆面に対する垂下面の変形を促すことができる。
本発明によれば、便器洗浄時に水洗大便器と便座との隙間からの排泄物の飛散を抑制し、その飛沫が手に触れる可能性を抑制することができるという効果がある。
本発明の実施形態における便座シートの説明を行う前に、本実施形態に係る便座シートが使用される水洗大便器の全体構成について、図1を用いて説明を行う。図1は、本発明の実施形態に係る便座シートが使用される水洗大便器全体を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態で使用される水洗大便器100は、使用者の排泄物を受けて下水管へ排出する洋風大便器本体110と、使用者が着座する便座120と、洋風大便器本体110の背後に設置されたキャビネット130と、洋風大便器本体110上面のキャビネット130より前方側に載置されたケーシング140と、で構成されている。
ここで、本願明細書においては、便座120に座った使用者からみて上方を「上方」とし、便座120に座った使用者からみて下方を「下方」とする。また、便座120に座った使用者からみて前方を「前方」とし、便座120に座った使用者からみて後方を「後方」とする。また、便座120に座った使用者からみて右方を「右方」とし、便座120に座った使用者からみて左方を「左方」とする。
洋風大便器本体110は、陶器製もしくは樹脂製であり、使用者の排泄物を受けるためのボウル面111を有している。このボウル面111の下部には逆U字形状の排水トラップ管路(図示せず)が連結されており、この排水トラップ管路を経て排泄部物を下水配管(図示せず)へ排出することが可能となっている。また、ボウル面111の下部には、排水トラップ管路によって所定高さの溜水が形成される。
便座120は、略楕円形状であり、中心部に略楕円形状の開口部121が形成されている。
また、便座120は、ケーシング140に対して回動自在に取り付けられており、便座120を閉止した際、ボウル面111を覆うようになっている。
また、便座120は、ケーシング140に対して回動自在に取り付けられており、便座120を閉止した際、ボウル面111を覆うようになっている。
本実施形態で使用する水洗大便器100においては、便座120が、ケーシング140に取り付けられているが、ケーシング140が必ずしも設けられていなくてもよい。例えば、便座120は、洋風大便器本体110に対して回動自在に取り付けられてもよい。
キャビネット130の内部には、ボウル面111に洗浄水を流す大便器洗浄手段が収納されている。
大便器洗浄手段は、具体的な構成について周知の構成であるため図示は省略するが、貯水タンクと、この貯水タンクへの外部からの給水をオンオフするボールタップと、貯水タンク底部に設けられた排水弁とから構成されている。
大便器洗浄手段は、具体的な構成について周知の構成であるため図示は省略するが、貯水タンクと、この貯水タンクへの外部からの給水をオンオフするボールタップと、貯水タンク底部に設けられた排水弁とから構成されている。
ケーシング140の内部には、便座120に座った使用者の「おしり」などの洗浄を実現する局部洗浄手段などを収納している。
局部洗浄手段としては、具体的な構成について周知であるため図示は省略するが、外部からの給水をオンオフする開閉弁と、給水された水をたし加熱する温水ヒータと、加熱された温水を便座120に着座した使用者の局部にむけて噴出する洗浄ノズルと、によって構成されている。
局部洗浄手段としては、具体的な構成について周知であるため図示は省略するが、外部からの給水をオンオフする開閉弁と、給水された水をたし加熱する温水ヒータと、加熱された温水を便座120に着座した使用者の局部にむけて噴出する洗浄ノズルと、によって構成されている。
次に、本実施形態における便座シートの実施形態について、図2及び図3を用いて説明を行う。図2は、本発明の実施形態における便座シートの使用状態を示す斜視図である。図3は、図2における便座シートの展開平面図である。
図2に示すように、本実施形態における便座シート200は、便座120を覆うように被せて使用するものであり、便座120に被せて取り付けることができる。
便座シート200は、便座120の開口部121を含めて便座の上面を覆う上面被覆面210と、垂下面として、便座120の前方に垂下がる前方垂下面220と便座120の左右方の側面に向かってそれぞれ垂下がる側方垂下面230とを、有している。
便座シート200は、便座120の開口部121を含めて便座の上面を覆う上面被覆面210と、垂下面として、便座120の前方に垂下がる前方垂下面220と便座120の左右方の側面に向かってそれぞれ垂下がる側方垂下面230とを、有している。
便座シート200が便座120を覆っている状態(便座シート200の使用状態)において、便座シート200は、便座120の外周側面だけでなく、洋風大便器本体110の外周側面の一部をまで覆っている。つまり、便座シート200は、洋風大便器本体110と便座120との間の隙間Sを覆っている。
図3に示すように、本実施形態における便座シート200は、長方形状の水溶性の紙から成るものであり、折り曲げて前述した便座シート200の使用状態の形に変形させて使用される。
便座シート200において、上面被覆面210と前方垂下面220及び側方垂下面230との間には、屈曲変形を促すミシン目240(変形促進部)が形成されている。
便座シート200は、前方側のミシン目240を介して、前方垂下面220と上面被覆面210とが連接されており、左右方側のミシン目240を介して、側方垂下面230と上面被覆面210とが連接されている。
ミシン目240により上面被覆面210と前方垂下面220及び側方垂下面230とが連結されているため、上面被覆面210に対して前方垂下面220及び側方垂下面230を、ミシン目240に沿って折り曲げることで、上面被覆面210に対して、前方垂下面220及び側方垂下面230をきれいに折り曲げることができ、洋風大便器本体110と便座120の側面との隙間Sをすべて隙間なく覆うことができる。
便座シート200は、前方側のミシン目240を介して、前方垂下面220と上面被覆面210とが連接されており、左右方側のミシン目240を介して、側方垂下面230と上面被覆面210とが連接されている。
ミシン目240により上面被覆面210と前方垂下面220及び側方垂下面230とが連結されているため、上面被覆面210に対して前方垂下面220及び側方垂下面230を、ミシン目240に沿って折り曲げることで、上面被覆面210に対して、前方垂下面220及び側方垂下面230をきれいに折り曲げることができ、洋風大便器本体110と便座120の側面との隙間Sをすべて隙間なく覆うことができる。
本実施形態において、変形促進部は、ミシン目240によって形成されているが、ミシン目240以外の同等の作用効果を奏するものでもよい。例えば、上面被覆面210、前方垂下面220及び側方垂下面230よりも薄く形成された薄肉部、又は、折れ線などでもよい。
ここで、便座シート200において、ミシン目240から前方垂下面220及び側方垂下面230の先端までの長さLは、一般的な便座底面と洋風大便器上面との間の隙間を覆うことが可能なように、80mm以上であり、便座シート200をボウル面111に破棄して水洗した際に排出を阻害しないように、160mm以下とすることが好ましい。
前方垂下面220と側方垂下面230との間には、切れ込み250が形成されている。切れ込み250は、上面被覆面210と前方垂下面220とを連結するミシン目240と上面被覆面210と側方垂下面230とを連結するミシン目240との交差点I1、I2からそれぞれ便座シート200の角C1、C2まで形成されている。
この切れ込み250によって、前方垂下面220の端部と側方垂下面230の端部とが切り離されているので、前方垂下面220をミシン目に沿って折り曲げた際に、前方垂下面220の端部と側方垂下面230の端部とが互いに干渉せず、前方垂下面220と側方垂下面230とのそれぞれを簡単、且つ、きれいに折り曲げることができる。
この切れ込み250によって、前方垂下面220の端部と側方垂下面230の端部とが切り離されているので、前方垂下面220をミシン目に沿って折り曲げた際に、前方垂下面220の端部と側方垂下面230の端部とが互いに干渉せず、前方垂下面220と側方垂下面230とのそれぞれを簡単、且つ、きれいに折り曲げることができる。
また、便座シート200を折り曲げて変形させる際は、切れ込み250が形成された側の前方垂下面220と側方垂下面230の端部は、水洗大便器100側に折り曲げられる。
切れ込み250は、実施例に限定されるものではなく、例えば、交差点I1、I2から、便座シート200の前方辺に沿って、左右方辺それぞれまで形成されていてもよく、便座シート200の左右方辺それぞれに沿って、前方辺まで形成されていてもよい。つまり、交差点I1、I2から、便座シート200の前方辺又は左右方辺それぞれまで、切れ込み250が形成されていればよい。
便座シート200は、4つ折りの状態で従来の便座シートを収納する便座シートケースに収納されている。そのため、便座シート200を使用する際は、便座シート200を4つ折りの状態から展開して使用する。
以上のように、本発明の便座シート200によれば、便器洗浄時に水洗大便器と便座との隙間からの排泄物の飛散を抑制し、その飛沫を手に触れる可能性を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。例えば、本発明が使用される水洗大便器は、便蓋を有しているものでもよく、その場合は、これまで奏してきた効果に加え、洗浄時における便蓋への排泄物の飛散を抑制することが更に期待できる。
100・・・水洗大便器
110・・・洋風大便器本体
111・・・ボウル面
120・・・便座
121・・・開口部
130・・・キャビネット
140・・・ケーシング
200・・・便座シート
210・・・上面被覆面
220・・・前方垂下面
230・・・側方垂下面
240・・・ミシン目(変形促進部)
250・・・切れ込み
110・・・洋風大便器本体
111・・・ボウル面
120・・・便座
121・・・開口部
130・・・キャビネット
140・・・ケーシング
200・・・便座シート
210・・・上面被覆面
220・・・前方垂下面
230・・・側方垂下面
240・・・ミシン目(変形促進部)
250・・・切れ込み
Claims (4)
- 水溶性の紙から成る便座シートであって、
便座の開口部を含めて便座の上面を覆う上面被覆面と、
この上面被覆面と屈曲変形を促す変形促進部を介して連接されており、
便座の側面に向かって垂下する垂下面と、
を有することを特徴とする便座シート。 - 前記垂下面は、便座の前方に垂下がる前方垂下面と、便座の両側方に垂下がる側方垂下面とを有し、前記上面被覆面に対してそれぞれが前記変形促進部を介して前記上面被覆面と連接されていることを特徴とする請求項1記載の便座シート。
- 前記前方垂下面と前記側方垂下面との間には、切れ込みが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の便座シート。
- 前記変形促進部は、薄肉部、折れ目またはミシン目によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか一項に記載の便座シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016031770A JP2017148156A (ja) | 2016-02-23 | 2016-02-23 | 便座シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016031770A JP2017148156A (ja) | 2016-02-23 | 2016-02-23 | 便座シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017148156A true JP2017148156A (ja) | 2017-08-31 |
Family
ID=59741179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016031770A Pending JP2017148156A (ja) | 2016-02-23 | 2016-02-23 | 便座シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017148156A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2600963A (en) * | 2020-11-13 | 2022-05-18 | Hussein Ahmed Abdikarim | Preventing the spread of toilet germs |
-
2016
- 2016-02-23 JP JP2016031770A patent/JP2017148156A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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GB2600963A (en) * | 2020-11-13 | 2022-05-18 | Hussein Ahmed Abdikarim | Preventing the spread of toilet germs |
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