JP2017146553A - 照明装置及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成でスペックルを低減できる、照明装置及びプロジェクターを提供する。【解決手段】複数の光源からなる光源装置と、複数の光源から射出された光線束が入射するコリメート光学系と、複数の第1小レンズを有し、コリメート光学系を透過した光線束が入射する第1のレンズアレイと、複数の第2小レンズを有し、第1のレンズアレイの後段に設けられた第2のレンズアレイと、第2のレンズアレイの後段に設けられた集光レンズと、を備え、第1のレンズアレイは、複数の第1小レンズよりも微細な拡散構造を有する照明装置に関する。【選択図】図1
Description
本発明は、照明装置及びプロジェクターに関するものである。
プロジェクター用の光源として、高輝度、高出力の光が得られる半導体レーザー等のレーザー光源が注目されている。レーザー光源を用いたプロジェクターは、装置の小型化が図れる、色再現性に優れる、瞬時点灯が可能である、光源の寿命が長い、などの利点を有している。一方、レーザー光源から発せられるレーザー光は、一般的にコヒーレント光である。そのため、この種のプロジェクターではレーザー光の干渉により生じるスペックルがスクリーン上に視認される場合がある。これにより、表示品質が大きく低下する。
このようなスペックルを低減する手法として、投写レンズの入射瞳において照明光学系の射出瞳像を回転移動させる技術が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
しかしながら、上記構成においては、射出瞳像を回転移動させるために、透過光学素子及びモーターが必要となってしまい、装置構成が複雑化するといった問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、簡素な構成でスペックルを低減できる、照明装置及びプロジェクターを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に従えば、複数の光源からなる光源装置と、前記複数の光源から射出された光線束が入射するコリメート光学系と、複数の第1小レンズを有し、前記コリメート光学系を透過した前記光線束が入射する第1のレンズアレイと、複数の第2小レンズを有し、前記第1のレンズアレイの後段に設けられた第2のレンズアレイと、前記第2のレンズアレイの後段に設けられた集光レンズと、を備え、前記第1のレンズアレイは、前記複数の第1小レンズよりも微細な拡散構造を有する照明装置が提供される。
第1態様に係る照明装置によれば、第1のレンズアレイが拡散構造を持たない場合に比べて、第2小レンズ上に形成される光源装置の二次光源像が大きくなる。第2小レンズに形成される二次光源像が大きいほどスペックルは弱いため、本発明によれば簡素な構成によりスペックルを低減することができる。
上記第1態様において、前記拡散構造は、前記第1のレンズアレイの表面に設けられた凹凸構造であるのが好ましい。
この構成によれば、簡素な構成によりスペックルを低減することができる。
この構成によれば、簡素な構成によりスペックルを低減することができる。
上記第1態様において、前記拡散構造は、前記第1のレンズアレイとは別体であるのが好ましい。
この構成によれば、拡散構造が別体であるため、拡散構造を製造しやすい。
この構成によれば、拡散構造が別体であるため、拡散構造を製造しやすい。
上記第1態様において、前記拡散構造の拡散角は、前記複数の第1小レンズのうち一つの第1小レンズから射出された光が前記複数の第2小レンズのうち該第1小レンズに対応する第2小レンズの輪郭の内側に収まるように設計されているのが好ましい。
この構成によれば、第1小レンズから射出された光が第2小レンズ内に確実に取り込まれるので、光を有効利用することができる。
この構成によれば、第1小レンズから射出された光が第2小レンズ内に確実に取り込まれるので、光を有効利用することができる。
上記第1態様において、前記複数の第1小レンズのうち一つの第1小レンズと、前記複数の第2小レンズのうち前記第1小レンズに対応する第2小レンズとの間隔は、前記第1小レンズの焦点距離とは異なるのが好ましい。
この構成によれば、第2小レンズ上に形成される二次光源像をデフォーカス状態とすることができる。これにより、第2小レンズ上に形成される二次光源像の大きさを簡便且つ確実に大きくすることができる。
この構成によれば、第2小レンズ上に形成される二次光源像をデフォーカス状態とすることができる。これにより、第2小レンズ上に形成される二次光源像の大きさを簡便且つ確実に大きくすることができる。
上記第1態様において、複数の光源からなる第2の光源装置と、前記第2の光源装置から射出された第2の光線束が入射する第2のコリメート光学系とをさらに備え、前記光線束の第1のレンズアレイへの入射位置は、前記第2の光線束の第1のレンズアレイへの入射位置とは異なっているのが好ましい。
この構成によれば、第1のレンズアレイ上に、光線束を構成する各光線の入射位置と、第2の光線束を構成する各光線の入射位置とを互いに重ならせないようにすることができる。これにより、第2のレンズアレイ上に複数の二次光源像を密に配置することができるので、スペックルをより低減させることができる。
この構成によれば、第1のレンズアレイ上に、光線束を構成する各光線の入射位置と、第2の光線束を構成する各光線の入射位置とを互いに重ならせないようにすることができる。これにより、第2のレンズアレイ上に複数の二次光源像を密に配置することができるので、スペックルをより低減させることができる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様に係る照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投写する投写光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
第2態様に係るプロジェクターは上記第1態様に係る照明装置を備えるので、スペックルが視認され難い表示品質の高いプロジェクターを実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のプロジェクターを示す概略構成図である。
図1に示すように、プロジェクター100は、赤色光用照明装置101Rと、緑色光用照明装置101Gと、青色光用照明装置101Bと、赤色光用液晶ライトバルブ102Rと、緑色光用液晶ライトバルブ102Gと、青色光用液晶ライトバルブ102Bと、フィールドレンズ106B,106G,106Rと、色合成素子103と、投写光学系104と、を備えている。
図1は、本実施形態のプロジェクターを示す概略構成図である。
図1に示すように、プロジェクター100は、赤色光用照明装置101Rと、緑色光用照明装置101Gと、青色光用照明装置101Bと、赤色光用液晶ライトバルブ102Rと、緑色光用液晶ライトバルブ102Gと、青色光用液晶ライトバルブ102Bと、フィールドレンズ106B,106G,106Rと、色合成素子103と、投写光学系104と、を備えている。
本実施形態において、赤色光用照明装置101R、緑色光用照明装置101Gおよび青色光用照明装置101B各々は、特許請求の範囲の「照明装置」に対応する。赤色光用液晶ライトバルブ102R、緑色光用液晶ライトバルブ102Gおよび青色光用液晶ライトバルブ102B各々は、特許請求の範囲の「光変調装置」に対応する。
プロジェクター100は、概略すると以下のように動作する。
赤色光用照明装置101Rから射出された赤色のレーザー光LRは、フィールドレンズ106Rを介して赤色光用液晶ライトバルブ102Rに入射して変調される。同様に、緑色光用照明装置101Gから射出された緑色のレーザー光LGは、フィールドレンズ106Gを介して緑色光用液晶ライトバルブ102Gに入射して変調される。青色光用照明装置101Bから射出された青色のレーザー光LBは、フィールドレンズ106Bを介して青色光用液晶ライトバルブ102Bに入射して変調される。
赤色光用照明装置101Rから射出された赤色のレーザー光LRは、フィールドレンズ106Rを介して赤色光用液晶ライトバルブ102Rに入射して変調される。同様に、緑色光用照明装置101Gから射出された緑色のレーザー光LGは、フィールドレンズ106Gを介して緑色光用液晶ライトバルブ102Gに入射して変調される。青色光用照明装置101Bから射出された青色のレーザー光LBは、フィールドレンズ106Bを介して青色光用液晶ライトバルブ102Bに入射して変調される。
赤色光用液晶ライトバルブ102Rにより変調された赤色光、緑色光用液晶ライトバルブ102Gにより変調された緑色光、および青色光用液晶ライトバルブ102Bにより変調された青色光は、色合成素子103に入射して合成される。色合成素子103により合成された光は、画像光として射出され、投写光学系104によりスクリーンSCRに拡大投写される。このようにして、フルカラーの投写画像が表示される。
以下、プロジェクター100の各構成要素について説明する。
赤色光用照明装置101R、緑色光用照明装置101G、および青色光用照明装置101Bは、射出される光の色が異なるだけであり、装置構成は同様である。一例として、赤色光用のレーザー光源は、概ね585nm〜720nmの波長域のレーザー光(光ビーム)を射出する。緑色光用のレーザー光源は、概ね495nm〜585nmの波長域のレーザー光(光ビーム)を射出する。青色光用のレーザー光源は、概ね380nm〜495nmの波長域のレーザー光(光ビーム)を射出する。
赤色光用照明装置101R、緑色光用照明装置101G、および青色光用照明装置101Bは、射出される光の色が異なるだけであり、装置構成は同様である。一例として、赤色光用のレーザー光源は、概ね585nm〜720nmの波長域のレーザー光(光ビーム)を射出する。緑色光用のレーザー光源は、概ね495nm〜585nmの波長域のレーザー光(光ビーム)を射出する。青色光用のレーザー光源は、概ね380nm〜495nmの波長域のレーザー光(光ビーム)を射出する。
したがって、以下では、青色光用照明装置101Bについてのみ説明し、赤色光用照明装置101Rおよび緑色光用照明装置101Gについては説明を省略する。
図2は青色光用照明装置101Bの概略構成を示す図である。
図2に示すように、青色光用照明装置101Bは、複数の青色の光ビームBLからなる光線束Kを照明光として射出する。青色光用照明装置101Bは、光源装置10と、コリメート光学系11と、インテグレーター光学系14と、偏光変換素子15と、重畳レンズ16と、を備えている。
図2に示すように、青色光用照明装置101Bは、複数の青色の光ビームBLからなる光線束Kを照明光として射出する。青色光用照明装置101Bは、光源装置10と、コリメート光学系11と、インテグレーター光学系14と、偏光変換素子15と、重畳レンズ16と、を備えている。
光源装置10は、各々が青色の光ビームBLを射出する複数のレーザー光源19を備える。複数のレーザー光源19は、二次元的に配列されている。図2では、4個のレーザー光源19のみを図示するが、複数のレーザー光源19は、照明光軸AXに垂直な面内において、全体として複数行、複数列(例えば4行4列)のアレイ状に配列されている。本実施形態のレーザー光源19は、特許請求の範囲の「光源」に対応する。
コリメート光学系11は光源装置10の光射出側に設けられる。コリメート光学系11は、アレイ状に配列された複数のコリメートレンズ20を備えている。複数のコリメートレンズ20の各々は、複数のレーザー光源19の各々に対応して配置されている。すなわち、複数のコリメートレンズ20は、全体として複数行、複数列(例えば4行4列)のアレイ状に配列されている。レーザー光源19の各々から射出された光ビームBLは、コリメートレンズ20の作用によって略平行化される。なお、上記のコリメート光学系11の構成に代えて、例えば行方向に配列された複数のシリンドリカルレンズと、列方向に配列された複数のシリンドリカルレンズと、を組み合わせたコリメート光学系を用いてもよい。
インテグレーター光学系14は、コリメート光学系11を透過した光線束Kが入射する第1のレンズアレイ24と、該第1のレンズアレイ24の後段に設けられた第2のレンズアレイ25と、を備えている。
第1のレンズアレイ24は複数の第1小レンズ24aを有する。複数の第1小レンズ24aは、照明光軸AXと直交する面内に複数行、複数列のマトリクス状に配列されている。第1のレンズアレイ24は、コリメート光学系11から射出された光線束Kを複数の部分光束に分割する。図示による説明は省略するが、第1小レンズ24aの外形形状は、青色光用液晶ライトバルブ102Bの画像形成領域の外形形状と略相似形である。
第2のレンズアレイ25は複数の第2小レンズ25aを有する。第2小レンズ25a及び第1小レンズ24aは互いに1対1で対応しており、複数の第2小レンズ25aは照明光軸AXと直交する面内に複数行、複数列のマトリクス状に配列されている。
第2のレンズアレイ25は、後段の重畳レンズ16とともに、第1のレンズアレイ24の第1小レンズ24aの像を青色光用液晶ライトバルブ102Bの画像形成領域近傍に結像させる機能を有する。レーザー光源19と第2のレンズアレイ25とは共役関係にあるため、第2のレンズアレイ25にはレーザー光源19の二次光源像Gが形成される。
ところで、レーザー光源19を用いたプロジェクター100において、レーザー光源19から発せられた光ビームBLがコヒーレント光であるため、投写画像にスペックルが発生する。
本発明者は、スペックルの見えやすさと第2のレンズアレイ25に形成される二次光源像の大きさとの間に相関があることに着目し、第2のレンズアレイ25に形成される二次光源像のサイズを大きくするとスペックルが見え難くなるとの知見を得た。
本発明者は、スペックルの見えやすさと第2のレンズアレイ25に形成される二次光源像の大きさとの間に相関があることに着目し、第2のレンズアレイ25に形成される二次光源像のサイズを大きくするとスペックルが見え難くなるとの知見を得た。
本発明者は、上記知見に基づき、本実施形態の構成を完成させた。
図3は、第1のレンズアレイ24の要部拡大図である。
図3に示すように、本実施形態の第1のレンズアレイ24は拡散構造30を有している。
拡散構造30は、例えば、第1のレンズアレイ24の表面に設けられた凹凸構造である。凹凸構造は、複数の第1小レンズ24aよりも微細である。拡散構造は、例えば、第1小レンズ24aのレンズ表面に直接形成したマイクロレンズや、レンズ表面にブラスト処理を施すことで形成した凹凸や、レンズ表面に形成した回折素子から構成される。なお、レンズ表面とは、第1小レンズ24aの光入射面(コリメート光学系11と対向する面)或いは光射出面(第2のレンズアレイ25と対向する面)のいずれであってもよい。本実施形態では、第1小レンズ24aの光入射面に拡散構造30が設けられている。
図3は、第1のレンズアレイ24の要部拡大図である。
図3に示すように、本実施形態の第1のレンズアレイ24は拡散構造30を有している。
拡散構造30は、例えば、第1のレンズアレイ24の表面に設けられた凹凸構造である。凹凸構造は、複数の第1小レンズ24aよりも微細である。拡散構造は、例えば、第1小レンズ24aのレンズ表面に直接形成したマイクロレンズや、レンズ表面にブラスト処理を施すことで形成した凹凸や、レンズ表面に形成した回折素子から構成される。なお、レンズ表面とは、第1小レンズ24aの光入射面(コリメート光学系11と対向する面)或いは光射出面(第2のレンズアレイ25と対向する面)のいずれであってもよい。本実施形態では、第1小レンズ24aの光入射面に拡散構造30が設けられている。
本実施形態では、拡散構造30は、第1小レンズ24aに入射する光ビームBLを所定の拡散角度で拡散させるものである。光ビームBLは拡散構造30により拡散されるため、拡散構造30を有しない場合に比べて、第2のレンズアレイ25上に形成された二次光源像のサイズが大きくなる。本実施形態において、二次光源像の大きさは、拡散構造30による拡散度合い(例えば、拡散角)によって調整される。
具体的に、拡散構造30の拡散角は、一つの第1小レンズ24aから射出された光が該第1小レンズ24aに対応する第2小レンズ25aの輪郭の内側に収まるように設計されている。このようにすれば、第1小レンズ24aから射出された光が第2小レンズ25a内に確実に取り込まれるので、光線束Kを有効利用することができる。
図4は第1小レンズ24a及び第2小レンズ25aの位置関係を示す図である。
図4に示すように、本実施形態では、第1小レンズ24aと該第1小レンズ24aに対応する第2小レンズ25aとの間隔D1を、第1小レンズ24aの焦点距離D2とは異ならせている。図4では、間隔D1の方が焦点距離D2よりも長い。
このようにすれば、第1小レンズ24aを透過した光はデフォーカス状態で第2小レンズ25aに二次光源像を形成する。
図4に示すように、本実施形態では、第1小レンズ24aと該第1小レンズ24aに対応する第2小レンズ25aとの間隔D1を、第1小レンズ24aの焦点距離D2とは異ならせている。図4では、間隔D1の方が焦点距離D2よりも長い。
このようにすれば、第1小レンズ24aを透過した光はデフォーカス状態で第2小レンズ25aに二次光源像を形成する。
したがって、本実施形態によれば、上記拡散構造30による拡散効果に加えて、間隔D1を焦点距離D2とは異ならせることによって、レーザー光源19の二次光源像を容易に大きくすることができる。
このように第2のレンズアレイ25に形成される二次光源像のサイズを大きくすることにより、スペックルを低減することができる。
このように第2のレンズアレイ25に形成される二次光源像のサイズを大きくすることにより、スペックルを低減することができる。
第2のレンズアレイ25を透過した光は偏光変換素子15に入射する。
偏光変換素子15は、インテグレーター光学系14から射出された光の偏光方向を揃えるものである。偏光変換素子15は、偏光分離膜と位相差板とを組み合わせた偏光ビームスプリッターで構成されている。特に、偏光変換素子15は、非偏光の入射光を所定の直線偏光に変換する機能を有する。偏光変換素子15から射出された光は、重畳レンズ16に入射する。なお、インテグレーター光学系14から射出された光が直線偏光の場合には、必ずしも偏光変換素子15を設けなくてもよい。
偏光変換素子15は、インテグレーター光学系14から射出された光の偏光方向を揃えるものである。偏光変換素子15は、偏光分離膜と位相差板とを組み合わせた偏光ビームスプリッターで構成されている。特に、偏光変換素子15は、非偏光の入射光を所定の直線偏光に変換する機能を有する。偏光変換素子15から射出された光は、重畳レンズ16に入射する。なお、インテグレーター光学系14から射出された光が直線偏光の場合には、必ずしも偏光変換素子15を設けなくてもよい。
偏光変換素子15と青色光用液晶ライトバルブ102Bとの間の光路上に、重畳レンズ16が設けられている。重畳レンズ16は、第2のレンズアレイ25から射出された複数の光束を被照明領域である青色光用液晶ライトバルブ102B上で互いに重畳させる。これにより、青色光用液晶ライトバルブ102Bを照明する光の強度分布が均一化されるとともに、照明光軸AX周りの軸対称性が高められる。本実施形態の重畳レンズ16は、特許請求の範囲の「集光レンズ」に対応する。
青色光用液晶ライトバルブ102Bは、図示を省略するが、一対のガラス基板の間に液晶層が挟持された液晶パネルと、液晶パネルの光入射側に配置される光入射側偏光板と、液晶パネルの光射出側に配置される光射出側偏光板と、を備える。液晶層のモードは、TNモード、VAモード、横電界モード等、特に限定されるものではない。赤色光用液晶ライトバルブ、青色光用液晶ライトバルブも、同様の構成である。
図1に戻って、色合成素子103は、クロスダイクロイックプリズム等により構成される。クロスダイクロイックプリズムは、4つの三角柱プリズムが互いに貼り合わされた構造を有する。三角柱プリズムにおいて貼り合わされる面は、クロスダイクロイックプリズムの内面になる。クロスダイクロイックプリズムの内面では、赤色光が反射して緑色光が透過するダイクロイック面と、青色光が反射して緑色光が透過するダイクロイック面と、が互いに直交している。クロスダイクロイックプリズムに入射した緑色光は、ダイクロイック面を透過してそのまま射出される。クロスダイクロイックプリズムに入射した赤色光および青色光は、ダイクロイック面で選択的に反射して緑色光の射出方向と同じ方向に射出される。このようにして3つの色光が重ね合わされて合成され、合成された色光が投写光学系104に向けて射出される。
投写光学系104は、例えば複数のレンズにより構成されている。投写光学系104は、色合成素子103から射出された画像光を被投写面であるスクリーンSCR上に投写する。
以上説明したように、本実施形態において、第2のレンズアレイ25に形成される二次光源像は、拡散構造30を有しない場合に比べて大きくなる。さらに、間隔D1を焦点距離D2とは異ならせることによって、つまりデフォーカス状態とすることで、二次光源像はフォーカス状態の場合に比べてさらに大きくなる。
その結果、スペックルが視認されにくいプロジェクターを実現することができる。
その結果、スペックルが視認されにくいプロジェクターを実現することができる。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係る照明装置について説明する。本実施形態においても、青色光用照明装置についてのみ説明し、赤色光用照明装置および緑色光用照明装置については説明を省略する。本実施形態と第1実施形態との違いは、インテグレーター光学系14の前段の構成であり、それ以外は共通である。そのため、第1実施形態と共通の構成及び部材については同じ符号を付し、その説明については省略若しくは簡略にする。
続いて、第2実施形態に係る照明装置について説明する。本実施形態においても、青色光用照明装置についてのみ説明し、赤色光用照明装置および緑色光用照明装置については説明を省略する。本実施形態と第1実施形態との違いは、インテグレーター光学系14の前段の構成であり、それ以外は共通である。そのため、第1実施形態と共通の構成及び部材については同じ符号を付し、その説明については省略若しくは簡略にする。
図5は本実施形態の青色光用照明装置201Bの概略構成を示す図である。
図5に示すように、青色光用照明装置201Bは、複数の青色の光ビームBL1および複数の青色の光ビームBL2からなる光線束K3を照明光として射出する。
青色光用照明装置201Bは、第1光源装置110と、第1コリメート光学系111と、第2光源装置112と、第2コリメート光学系113と、偏光ビームスプリッター114と、インテグレーター光学系14と、偏光変換素子15と、重畳レンズ16と、を備えている。第2光源装置112は特許請求の範囲の「第2の光源装置」に対応し、第2コリメート光学系113は特許請求の範囲の「第2のコリメート光学系」に対応する。
図5に示すように、青色光用照明装置201Bは、複数の青色の光ビームBL1および複数の青色の光ビームBL2からなる光線束K3を照明光として射出する。
青色光用照明装置201Bは、第1光源装置110と、第1コリメート光学系111と、第2光源装置112と、第2コリメート光学系113と、偏光ビームスプリッター114と、インテグレーター光学系14と、偏光変換素子15と、重畳レンズ16と、を備えている。第2光源装置112は特許請求の範囲の「第2の光源装置」に対応し、第2コリメート光学系113は特許請求の範囲の「第2のコリメート光学系」に対応する。
第1光源装置110は、各々が青色の光ビームBL1を射出する複数のレーザー光源119を備える。光ビームBL1は、後述する偏光ビームスプリッター114に対してP偏光として入射する。複数のレーザー光源119は、二次元的に配列されている。図5では、5個のレーザー光源119のみを図示するが、複数のレーザー光源119は、照明光軸AXに垂直な面内において、全体として複数行、複数列(例えば5行5列)のアレイ状に配列されている。本実施形態のレーザー光源119は、特許請求の範囲の「光源」に対応する。
このような構成に基づき、第1光源装置110は、複数の光ビームBL1からなる第1光線束K1を第1コリメート光学系111に向けて射出するようになっている。
このような構成に基づき、第1光源装置110は、複数の光ビームBL1からなる第1光線束K1を第1コリメート光学系111に向けて射出するようになっている。
第1コリメート光学系111は第1光源装置110の光射出側に設けられる。第1コリメート光学系111は、アレイ状に配列された複数のコリメートレンズ120を備えている。複数のコリメートレンズ120の各々は、複数のレーザー光源119の各々に対応して配置されている。すなわち、複数のコリメートレンズ120は、全体として複数行、複数列(例えば5行5列)のアレイ状に配列されている。レーザー光源119の各々から射出された光ビームBL1は、コリメートレンズ120の作用によって略平行化される。
第2光源装置112は、各々が青色の光ビームBL2を射出する複数のレーザー光源122を備える。光ビームBL2は、後述する偏光ビームスプリッター114に対してS偏光として入射する。複数のレーザー光源122は、二次元的に配列されている。図5では、4個のレーザー光源122のみを図示するが、複数のレーザー光源122は、照明光軸AXと直交する光軸100axに垂直な面内において、全体として複数行、複数列(例えば4行4列)のアレイ状に配列されている。本実施形態のレーザー光源122は、特許請求の範囲の「光源」に対応する。
このような構成に基づき、第2光源装置112は、複数の光ビームBL2からなる第2光線束K2を第2コリメート光学系113に向けて射出するようになっている。
このような構成に基づき、第2光源装置112は、複数の光ビームBL2からなる第2光線束K2を第2コリメート光学系113に向けて射出するようになっている。
第2コリメート光学系113は第2光源装置112の光射出側に設けられる。第2コリメート光学系113は、アレイ状に配列された複数のコリメートレンズ121を備えている。複数のコリメートレンズ121の各々は、複数のレーザー光源122の各々に対応して配置されている。すなわち、複数のコリメートレンズ121は、全体として複数行、複数列(例えば4行4列)のアレイ状に配列されている。レーザー光源122の各々から射出された光ビームBL2は、コリメートレンズ121の作用によって略平行化される。
偏光ビームスプリッター114は、照明光軸AX及び光軸100axに対し、それぞれ45°の角度をなすように配置されている。偏光ビームスプリッター114は、S偏光成分の光ビームBL2(第2光線束K2)を反射させ、P偏光成分の光ビームBL1(第1光線束K1)を透過させることによって、光線束K3を生成する。光線束K3は、インテグレーター光学系14に入射する。
本実施形態の青色光用照明装置201Bでは、第1光線束K1のインテグレーター光学系14(第1のレンズアレイ24)への入射位置が、第2光線束K2のインテグレーター光学系14への入射位置と異なっている。
ここで、第1光線束K1のインテグレーター光学系14への入射位置とは、第1光線束K1を構成する複数の光ビームBL1それぞれの第1のレンズアレイ24における入射位置を意味する。
同様に、第2光線束K2のインテグレーター光学系14への入射位置とは、第2光線束K2を構成する複数の光ビームBL2それぞれの第1のレンズアレイ24における入射位置を意味する。
ここで、第1光線束K1のインテグレーター光学系14への入射位置とは、第1光線束K1を構成する複数の光ビームBL1それぞれの第1のレンズアレイ24における入射位置を意味する。
同様に、第2光線束K2のインテグレーター光学系14への入射位置とは、第2光線束K2を構成する複数の光ビームBL2それぞれの第1のレンズアレイ24における入射位置を意味する。
各光ビームBL1,BL2の第1のレンズアレイ24に対する入射位置は、偏光ビームスプリッター114に対する各光ビームBL1,BL2の入射位置に基づく。
図6は偏光ビームスプリッター114における複数の光ビームBL1および複数の光ビームBL2の入射位置を示す図である。
本実施形態では、第1光源装置110の各レーザー光源119及び第2光源装置112の各レーザー光源122の配置位置を調整することで、図6に示すように、偏光ビームスプリッター114上にて、複数の光ビームBL1の入射位置と、複数の光ビームBL2の入射位置とが互いに重ならないようにしている。
本実施形態では、第1光源装置110の各レーザー光源119及び第2光源装置112の各レーザー光源122の配置位置を調整することで、図6に示すように、偏光ビームスプリッター114上にて、複数の光ビームBL1の入射位置と、複数の光ビームBL2の入射位置とが互いに重ならないようにしている。
偏光ビームスプリッター114により合成された光線束K3において、光ビームBL1,BL2が互いに重なっていない。そのため、第1のレンズアレイ24においては、複数の光ビームBL1および複数の光ビームBL2が密に配置されている。
第1のレンズアレイ24は上記光線束K3を複数の部分光束に分割して第2のレンズアレイ25上に複数の二次光源像を形成するため、複数の二次光源像は第2のレンズアレイ25上において第1実施形態の場合よりも密に配置される。
このように第2のレンズアレイ25に形成される複数の二次光源像の分布範囲を広くすることにより、スペックルをさらに低減することができる。
このように第2のレンズアレイ25に形成される複数の二次光源像の分布範囲を広くすることにより、スペックルをさらに低減することができる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、拡散構造30が第1のレンズアレイ24の表面に設けられる場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。
拡散構造30は、第1のレンズアレイ24とは別体であってもよい。例えば、別体の拡散構造30としては、磨りガラス、ホログラフィックディフューザー、透明基板の表面にブラスト処理を施して凹凸を形成したもの、透明基板の内部にビーズのような散乱材を分散させ、散乱材により光を散乱させるものなど、周知の拡散板を用いることができる。このように別体の拡散構造30を用いれば、拡散構造30を容易に形成することができる。
例えば、上記実施形態では、拡散構造30が第1のレンズアレイ24の表面に設けられる場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。
拡散構造30は、第1のレンズアレイ24とは別体であってもよい。例えば、別体の拡散構造30としては、磨りガラス、ホログラフィックディフューザー、透明基板の表面にブラスト処理を施して凹凸を形成したもの、透明基板の内部にビーズのような散乱材を分散させ、散乱材により光を散乱させるものなど、周知の拡散板を用いることができる。このように別体の拡散構造30を用いれば、拡散構造30を容易に形成することができる。
また、上記実施形態では、赤色光用照明装置101R、緑色光用照明装置101Gおよび青色光用照明装置101Bの全てが本発明の照明装置から構成される場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、赤色光用照明装置101R、緑色光用照明装置101Gおよび青色光用照明装置101Bのいずれか1つが本発明の照明装置から構成されていても良い。ここで、人間の眼は、波長ごとに光を感じ取る強さ(比視感度)が異なっており、特に緑色は他の色に比べると比視感度が高いことが知られている。そのため、仮に1つの照明装置のみに本発明を適用する場合は、最も比視感度の高い緑色光を射出する緑色光用照明装置101Gに適用すればよい。
上記実施形態では、本発明による照明装置をプロジェクターに応用する例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置を自動車用ヘッドライトなどの照明器具にも適用できる。
10…光源装置、11…コリメート光学系、19,119,122…レーザー光源、20,120…コリメートレンズ、24…第1のレンズアレイ、24a…第1小レンズ、25…第2のレンズアレイ、25a…第2小レンズ、30…拡散構造、100…プロジェクター、101B,201B…青色光用照明装置、101G…緑色光用照明装置、101R…赤色光用照明装置、102B…青色光用液晶ライトバルブ、102G…緑色光用液晶ライトバルブ、102R…赤色光用液晶ライトバルブ、104…投写光学系、110…第1光源装置、111…第1コリメート光学系、112…第2光源装置、113…第2コリメート光学系、120,121…コリメートレンズ、K,K3…光線束。
Claims (7)
- 複数の光源からなる光源装置と、
前記複数の光源から射出された光線束が入射するコリメート光学系と、
複数の第1小レンズを有し、前記コリメート光学系を透過した前記光線束が入射する第1のレンズアレイと、
複数の第2小レンズを有し、前記第1のレンズアレイの後段に設けられた第2のレンズアレイと、
前記第2のレンズアレイの後段に設けられた集光レンズと、を備え、
前記第1のレンズアレイは、前記複数の第1小レンズよりも微細な拡散構造を有する
照明装置。 - 前記拡散構造は、前記第1のレンズアレイの表面に設けられた凹凸構造である
請求項1に記載の照明装置。 - 前記拡散構造は、前記第1のレンズアレイとは別体である
請求項1に記載の照明装置。 - 前記拡散構造の拡散角は、前記複数の第1小レンズのうち一つの第1小レンズから射出された光が前記複数の第2小レンズのうち該第1小レンズに対応する第2小レンズの輪郭の内側に収まるように設計されている
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記複数の第1小レンズのうち一つの第1小レンズと、前記複数の第2小レンズのうち前記第1小レンズに対応する第2小レンズとの間隔は、前記第1小レンズの焦点距離とは異なる
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明装置。 - 複数の光源からなる第2の光源装置と、前記第2の光源装置から射出された第2の光線束が入射する第2のコリメート光学系とをさらに備え、
前記光線束の第1のレンズアレイへの入射位置は、前記第2の光線束の第1のレンズアレイへの入射位置とは異なっている
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明装置と、
前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
前記画像光を投写する投写光学系と、を備える
プロジェクター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016030221A JP2017146553A (ja) | 2016-02-19 | 2016-02-19 | 照明装置及びプロジェクター |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016030221A JP2017146553A (ja) | 2016-02-19 | 2016-02-19 | 照明装置及びプロジェクター |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017146553A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019022242A1 (ja) | 2017-07-28 | 2019-01-31 | 国立大学法人大阪大学 | 快不快の判別 |
CN109725432A (zh) * | 2017-10-30 | 2019-05-07 | 精工爱普生株式会社 | 致动器、光学装置以及投影仪 |
CN113867090A (zh) * | 2021-09-30 | 2021-12-31 | 深圳市火乐科技发展有限公司 | 投影设备及其光源装置 |
-
2016
- 2016-02-19 JP JP2016030221A patent/JP2017146553A/ja active Pending
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