JP2017144578A - 射出成形機 - Google Patents

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相奎 周
Xiang Kui Zhou
相奎 周
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Inoya Hiroyuki
Kusuhara Yasuhide
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Inoya Hiroyuki
Kusuhara Yasuhide
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Abstract

【課題】原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのを防止することができる射出成形機を提供する。【解決手段】射出成形機1は、シリンダ部10及びスクリュ部20を備える。スクリュ部20は、シリンダ部10に挿入され、原料供給口から供給される原料を搬送する。スクリュ部20は、外周面にネジ山23が形成された軸部21と、軸部21の先端に設けられた中空状のスクリュヘッド22とを有する。スクリュヘッド22には、スクリュ部20の回転に伴ってネジ山23により搬送される原料が流入する流入口24と、流入口24から流入する原料が流出する流出口25と、流入口24及び流出口25を連通する流路28とが形成されている。流路28内には、当該流路28を開閉するためのボールバルブ29が設けられている。【選択図】 図2

Description

本発明は、原料供給口からシリンダ部に供給される原料をスクリュ部により搬送し、ノズル部から原料を射出する射出成形機に関するものである。
樹脂成形品を製造する際には、原料(樹脂材料)を溶かして金型内に射出することにより成形品を得る方法(射出成形)が用いられる場合がある(例えば、下記特許文献1参照)。
この種の射出成形機は、例えば原料供給口が形成されたシリンダ部と、シリンダ部に挿入されたスクリュ部とを備えている。スクリュ部は、外周面にネジ山が形成された軸部と、軸部の先端に設けられたスクリュヘッドとを有している。原料供給口から供給される原料は、スクリュ部の回転に伴ってネジ山により搬送され、軸部の先端まで搬送されると、軸部の外周面からスクリュヘッド内に導かれる。スクリュヘッド内に導かれた原料は、当該スクリュヘッド内を通って先端から流出し、その流出した原料はノズル部に導かれた後、当該ノズル部から金型内に射出される。
特許第5649244号公報
近年、特許文献1にも記載されているように、長尺のガラス繊維又は炭素繊維などを強化用繊維材として原料に混入させることにより、成形品の強度を向上させる試みがなされている。しかしながら、長尺の強化用繊維材は、原料とともに搬送される過程で加わる剪断力によって細かく切断されてしまうという問題がある。その原因の1つとして、本願発明者らは、強化用繊維材が原料とともに搬送される際の流路の形状に問題があるという結論に至った。
本願発明者は、搬送される原料をシリンダ部内の複数の地点で観察し、各地点における強化用繊維材の長さを計測した。その結果、スクリュ部の外周面に沿って搬送されている間は、原料中の強化用繊維材が比較的長い状態のままであることが確認できたが、スクリュ部の外周面からスクリュヘッド内に導かれ、スクリュヘッドの先端から流出するまでの間に、原料中の強化用繊維材が極端に短くなっているという事実を見出した。これは、スクリュ部の外周面からスクリュヘッド内に導かれる地点やスクリュヘッド内における流路の形状に問題があるものと考えられる。
図6は、従来の射出成形機100の構成例を示す概略断面図であり、スクリュヘッド122の周辺の構成のみを示している。この射出成形機100は、円筒状のシリンダ部110と、シリンダ部110に挿入されたスクリュ部120とを備えている。スクリュ部120は、シリンダ部110の軸線L100に沿って延びる軸部121と、軸部121の先端に設けられたスクリュヘッド122とが連結された構成を有している。
原料は、固形の状態で、軸部121の外周面とシリンダ部110の内周面との間の空間130に供給され、軸部121の回転に伴って搬送される。軸部121の外周面には、ネジ山123が形成されている。ネジ山123は、その先端が螺旋状に延びるように軸部121の外周面に形成されている。ネジ山123の先端は、シリンダ部110の内周面に近接しているため、軸部121の外周面とシリンダ部110との間の空間130にある原料は、ネジ山123により搬送されることとなる。このようにして固形の原料がネジ山123により搬送される過程で、シリンダ部110に設けられたヒータ(図示せず)により原料が加熱され、溶融された状態となる。
軸部121の先端まで搬送された原料は、図6に矢印で示すように、スクリュヘッド122内を通って、シリンダ部110の先端に形成されたノズル部140へと導かれる。ノズル部140へと原料が連続的に搬送されることにより、ノズル部140内の原料の圧力が増加するため、その圧力でスクリュ部120がノズル部140側とは反対側に押し戻されるようにして、ノズル部140に原料が充填される。その後、スクリュ部120がノズル部140側に押し込まれることにより、ノズル部140内の原料が金型(図示せず)内に射出される。
図7は、図6の射出成形機100を用いて原料を射出したときの状態を示す概略断面図である。図6及び図7に示すように、この射出成形機100には、原料が射出時に逆流するのを防止するための逆流防止リング(チェックリング)150が設けられている。より具体的には、スクリュ部120における軸部121とスクリュヘッド122との連結部124に逆流防止リング150が設けられている。
この例では、スクリュヘッド122の根元部、すなわち軸部121側の端部が、他の部分よりも外径が小さい円柱状の連結部124を構成している。逆流防止リング150は、円環状に形成されている。逆流防止リング150の内径は連結部124の外径よりも若干大きく、逆流防止リング150の外径はシリンダ部110の内径よりも若干小さい。このような逆流防止リング150内に連結部124が挿入されることにより、逆流防止リング150は、連結部124に沿って軸線L100方向にスライド可能な状態で取り付けられている。
図6に示すように、原料の搬送中は、スクリュヘッド122側に向かう原料から受ける圧力によって、逆流防止リング150がスクリュヘッド122側に変位した状態となる。逆流防止リング150には、原料を通過させるための複数の開口151が形成されている。また、スクリュヘッド122には、原料を通過させるための複数の流路125が、逆流防止リング150の各開口151に対向するように形成されている。
したがって、図6に示すような原料の搬送中は、逆流防止リング150の各開口151とスクリュヘッド122の各流路125とが連通した状態になる。この状態で、図6に矢印で示すように、軸部121の端面と逆流防止リング150との間に形成された空間160から各開口151に流入する原料が、各流路125を通ってスクリュヘッド122から流出し、ノズル部140へと導かれる。
その後、ノズル部140から金型に原料を射出する際には、図7に示すように、スクリュ部120がノズル部140側に押し込まれる。その際、逆流防止リング150に生じる慣性力と、ノズル部140側に充填されている原料から受ける圧力によって、逆流防止リング150が軸部121側に変位した状態となる。この状態では、逆流防止リング150が軸部121の端面に当接することにより各開口151が塞がれるため、ノズル部140側に充填されている原料が軸部121の外周面側に逆流するのを防止することができる。
しかしながら、上記のような従来の構成では、逆流防止リング150の各開口151に原料が流入する際の流路の形状が原因で、原料中の強化用繊維材が切断され、強化用繊維材の長さが極端に短くなっているものと考えられる。すなわち、図6に矢印で示すように、軸部121の外周面から逆流防止リング150の各開口151に向かう原料は、90°で屈曲する流路を通って導かれるため、その際に原料中の強化用繊維材が流路から抵抗を受けて切断されているものと考えられる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのを防止することができる射出成形機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る射出成形機は、シリンダ部と、スクリュ部と、駆動部とを備える。前記シリンダ部には、原料供給口が形成されている。前記スクリュ部は、前記シリンダ部に挿入され、前記原料供給口から供給される原料を搬送する。前記駆動部は、前記スクリュ部を駆動させる。前記スクリュ部は、外周面にネジ山が形成された軸部と、前記軸部の先端に設けられた中空状のスクリュヘッドとを有する。前記スクリュヘッドには、前記駆動部が前記スクリュ部を回転させる動作に伴って前記ネジ山により搬送される原料が流入する流入口と、前記流入口から流入する原料が流出する流出口と、前記流入口及び前記流出口を連通する流路とが形成され、前記流路内には、当該流路を開閉するためのボールバルブが設けられている。
このような構成によれば、スクリュヘッド内の流路に設けられたボールバルブが開状態のときには、当該ボールバルブの外周面に沿って、スクリュヘッド内を原料が搬送される。このとき、ボールバルブの球面状の外周面に沿って非常に滑らかに原料が搬送されるため、従来のような90°で屈曲する流路を通って原料が搬送されるような構成と比較して、原料中の強化用繊維材が流路から抵抗を受けにくい。その結果、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのを防止することができる。
(2)前記流路は、前記ボールバルブを収容するバルブ室と、前記バルブ室及び前記流入口を連通する流入路と、前記バルブ室及び前記流出口を連通する流出路とを有していてもよい。この場合、前記流入路内及び前記バルブ室内における原料の流通方向がなす角度、並びに、前記バルブ室内及び前記流出路内における原料の流通方向がなす角度が、それぞれ鈍角であることが好ましい。
このような構成によれば、スクリュヘッド内の流路に導かれた原料は、流入路、バルブ室及び流出路をこの順序で流通して搬送される。このとき、原料は、流入路からバルブ室に流通するときと、バルブ室から流出路に流通するときのいずれにおいても、鈍角で屈曲又は湾曲した滑らかな流路を通って搬送される。特に、ボールバルブの球面状の外周面との組み合わせにより、流入口から流出口まで一連の滑らかな流路が形成される。したがって、従来のような90°で屈曲する流路を通って原料が搬送されるような構成と比較して、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのをより効果的に防止することができる。
(3)前記ボールバルブは、前記駆動部が前記スクリュ部を軸線方向に変位させる動作に伴って、前記流路を閉じるものであってもよい。
このような構成によれば、ボールバルブを用いた構成であっても、駆動部によりスクリュ部を軸線方向に変位させる動作が行われると、ボールバルブが流路を自動的に閉じるため、スクリュヘッド内で原料が逆流するのを防止することができる。したがって、ボールバルブを用いた簡単な構成で、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのを防止しつつ、原料が逆流するのを防止することができる。
(4)前記軸部の外周面には、前記ネジ山の根元部に沿って螺旋状に延びる溝が形成されていてもよい。
このような構成によれば、軸部の外周面に沿ってネジ山により原料が搬送される際に、原料中の強化用繊維材が、ネジ山の根元部に沿って螺旋状に形成された溝内を通って搬送される。これにより、軸部の外周面に沿って搬送される原料中の強化用繊維材が、ネジ山やシリンダ部の内周面などから抵抗を受けにくくなるため、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのをさらに効果的に防止することができる。
(5)前記流入口から前記スクリュヘッド内に流入する原料は、前記流出口から螺旋状に流出して、前記シリンダ部の先端部に設けられたノズル部に導かれ、当該ノズル部から射出されてもよい。
このような構成によれば、スクリュヘッド内を通過した原料が、流出口からノズル部へと螺旋状に流出するため、原料中の強化用繊維材が一定方向に配向されるのを防止することができる。これにより、ノズル部から射出される原料中の強化用繊維材が一定方向に配向されることが原因で、成形品の強度が低下するのを防止することができる。
本発明によれば、ボールバルブの球面状の外周面に沿って非常に滑らかに原料が搬送されるため、原料中の強化用繊維材が流路から抵抗を受けにくく、その結果、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る射出成形機の構成例を示す概略断面図である。 図1の射出成形機におけるスクリュヘッドの周辺の構成のみを示す概略断面図である。 図2の状態からスクリュ部がノズル部側に押し込まれた状態を示す概略断面図である。 軸部の変形例を示す平面図であり、軸部の一部分の構成のみを示している。 スクリュヘッドの変形例を示す平面図であり、スクリュヘッドの周辺の構成のみを示している。 従来の射出成形機の構成例を示す概略断面図であり、スクリュヘッドの周辺の構成のみを示している。 図6の射出成形機を用いて原料を射出したときの状態を示す概略断面図である。
1.射出成形機の全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る射出成形機1の構成例を示す概略断面図である。この射出成形機1は、円筒状のシリンダ部10と、シリンダ部10に挿入されたスクリュ部20と、スクリュ部20を駆動させる駆動部30とを備えている。シリンダ部10には、原料を供給するための原料供給口11などが形成されている。
原料供給口11は、シリンダ部10の一端部に形成されている。原料供給口11には、ホッパ13が接続されており、当該ホッパ13に供給される固形の原料(例えば樹脂材料)が、原料供給口11からシリンダ部10内に連続的に落下するようになっている。スクリュ部20は、シリンダ部10内で駆動部30により回転駆動され、このスクリュ部20を回転させる動作とシリンダ部10内に空気圧を送る動作に伴って、原料がシリンダ部10内の一端部から他端部に向かって搬送される。
シリンダ部10の外周面には、ヒータ14が取り付けられている。原料の搬送中は、ヒータ14に対して通電を行い、シリンダ部10を加熱することにより、シリンダ部10内を搬送される原料が加熱される。これにより、固形の原料が溶融され、粘性のある液体となって搬送される。
スクリュ部20は、シリンダ部10の軸線L1に沿って延びる軸部21と、軸部21の先端に設けられたスクリュヘッド22とが連結された構成を有している。軸部21は、シリンダ部10内の一端部から他端部まで一直線上に延びる棒状の部材であり、その外周面に螺旋状のネジ山23が形成されている。原料の搬送時には、軸部21が回転することによりネジ山23も回転し、軸部21の外周面とシリンダ部10の内周面との間にある原料が、ネジ山23により搬送されることとなる。
スクリュヘッド22は、中空状に形成されており、先端部221(軸部21側とは反対側の端部)が円錐状に先細りした形状を有している。スクリュヘッド22の根元部222(軸部21側)の外周面には、複数の流入口24が形成されており、スクリュヘッド22の先端部221には複数の流出口25が形成されている。各流入口24は、スクリュヘッド22内の空間を介して各流出口25に連通している。
したがって、軸部21の外周面上をネジ山23により一端部から他端部まで搬送された原料は、軸部21の他端部からスクリュヘッド22の各流入口24に流入し、スクリュヘッド22内を通って各流出口25から流出する。スクリュヘッド22の各流出口25から流出する溶融された原料は、シリンダ部10の先端部(原料供給口11側とは反対側の端部)に設けられたノズル部15へと導かれる。
このようにして、ノズル部15へと原料が連続的に搬送されることにより、ノズル部15内の原料の圧力が増加するため、その圧力でスクリュ部20がノズル部15側とは反対側に押し戻されるようにして、ノズル部15に原料が充填される。その後、駆動部30によってスクリュ部20がノズル部15側に押し込まれることにより、ノズル部15内の原料が金型40内に射出される。
本実施形態では、原料中に長尺のガラス繊維又は炭素繊維などが強化用繊維材として混入されるようになっている。具体的には、長尺の強化用繊維材の表面を樹脂でコーティングしたペレットが、ホッパ13から原料供給口11を介してシリンダ部10内に供給される。長尺の強化用繊維材の長さは、特に限定されるものではないが、例えば20mm以上である。また、長尺の強化用繊維材の太さについても、特に限定されるものではないが、例えば1本あたり数μm程度の太さの繊維を複数本まとめて束にした状態でコーティングしてもよい。
ただし、原料中への強化用繊維材の混入は、上記のような態様に限られるものではない。また、原料中に予め強化用繊維材を混入した上で、ホッパ13に供給するような態様であってもよい。なお、強化用繊維材は、ガラス繊維又は炭素繊維に限らず、天然繊維、合成繊維又は金属繊維など、あらゆる長尺の繊維を含む概念である。炭素繊維は、導電性を有する繊維の一例であり、このような導電性を有する繊維を用いれば、成形品に導電性を持たせることも可能である。
2.スクリュヘッドの周辺の構成
図2は、図1の射出成形機1におけるスクリュヘッド22の周辺の構成のみを示す概略断面図である。図2に示すように、軸部21の外周面とシリンダ部10の内周面との間には空間26が形成されており、この空間26の高さよりも若干小さい一定の高さでネジ山23が螺旋状に延びている。これにより、ネジ山23の先端は、シリンダ部10の内周面に近接しており、軸部21の外周面とシリンダ部10の内周面との間の空間26にある原料が、ネジ山23により搬送されることとなる。
スクリュヘッド22の根元部222側の端面には、軸線L1方向に突出する連結部223が形成されている。連結部223の外周面にはネジ山(図示せず)が形成されており、この連結部223が軸部21の端面にねじ込まれることにより、スクリュヘッド22が軸部21に連結されている。
スクリュヘッド22の根元部222における軸部21側の外周面には、円環状の凹部27が形成されている。この凹部27の深さは、ネジ山23の高さとほぼ一致している。したがって、スクリュヘッド22に形成された凹部27の底面と、軸部21の外周面とは、ほぼ面一であり、軸部21の外周面に沿って搬送される原料は、スムーズに凹部27内へと流れ込むようになっている。上述した複数の流入口24は、この凹部27の底面に形成されている。一方、上述した複数の流出口25は、スクリュヘッド22の先端部221における先細りした円錐面220に形成されている。
スクリュヘッド22内には、各流入口24と各流出口25とを連通する流路28が形成されている。本実施形態では、このスクリュヘッド22内に形成された流路28内に、当該流路28を開閉するためのボールバルブ29が形成されている。より具体的には、流路28は、バルブ室281と、バルブ室281及び各流入口24を連通する複数の流入路282と、バルブ室281及び各流出口25を連通する複数の流出路283とを有している。
ボールバルブ29は、バルブ室281内に収容された球体であり、バルブ室281内に設けられたガイド291に沿って軸線L1方向に変位可能となっている。原料の搬送中は、スクリュヘッド22側に向かう原料から受ける圧力によって、ボールバルブ29がバルブ室281内で流出路283側に変位した状態となる。
この状態では、図2に示すように、各流入路282及び各流出路283がいずれもボールバルブ29により塞がれておらず、流路28が開いた状態(原料が流通可能な状態)となる。そのため、図2に矢印で示すように、軸部21の外周面から各流入口24に流入する原料は、各流入路282、バルブ室281及び各流出路283をこの順序で通過し、各流出口25から流出することとなる。
流入路282内における原料の流通方向と、バルブ室281内における原料の流通方向がなす角度θ1は、鈍角となっている。すなわち、流入路282からバルブ室281へと流入する原料は、鈍角からなる角度θ1で屈曲又は湾曲する流路に沿って流通するようになっている。この例では、角度θ1が120〜135°程度となっているが、これに限られるものではない。角度θ1は、90°よりも大きく、かつ、180°よりも小さければよく、120〜150°程度の範囲内であることが好ましい。
また、バルブ室281内における原料の流通方向と、流出路283内における原料の流通方向がなす角度θ2も、鈍角となっている。すなわち、バルブ室281から流出路283へと流入する原料は、鈍角からなる角度θ2で屈曲又は湾曲する流路に沿って流通するようになっている。この例では、角度θ2が135〜150°程度となっているが、これに限られるものではない。角度θ2は、90°よりも大きく、かつ、180°よりも小さければよく、120〜150°程度の範囲内であることが好ましい。
図3は、図2の状態からスクリュ部20がノズル部15側に押し込まれた状態を示す概略断面図である。このように、ノズル部15から金型40に原料を射出する際には、駆動部30により、スクリュ部20が軸線L1方向に沿ってノズル部15側に押し込まれる。この動作に伴って、ボールバルブ29に生じる慣性力と、ノズル部15側に充填されている原料から受ける圧力によって、ボールバルブ29は軸線L1方向に沿ってバルブ室281内で流入路282側に変位した状態となる。
この状態では、ボールバルブ29の外周面によって各流入路282が塞がれる。これにより、流路28が閉じられた状態(原料が流通できない状態)となるため、ノズル部15側に充填されている原料が、各流入路282を介して軸部21の外周面側に逆流するのを防止することができる。
図2及び図3の例では、スクリュヘッド22における先端部221と根元部222が着脱可能に構成されている。流入路282はスクリュヘッド22の根元部222に形成され、バルブ室281及び流出路283はスクリュヘッド22の先端部221に形成されている。スクリュヘッド22の先端部221と根元部222を互いに取り外した状態では、バルブ室281が開放され、このバルブ室281内にボールバルブ29を挿入することができる。その後、スクリュヘッド22の先端部221と根元部222を互いに取り付ければ、バルブ室281内にボールバルブ29を収容することができる。
3.作用効果
本実施形態では、図2のように、スクリュヘッド22内の流路28に設けられたボールバルブ29が開状態のときには、当該ボールバルブ29の外周面に沿って、スクリュヘッド22内を原料が搬送される。このとき、ボールバルブ29の球面状の外周面に沿って非常に滑らかに原料が搬送されるため、従来のような90°で屈曲する流路を通って原料が搬送されるような構成と比較して、原料中の強化用繊維材が流路28から抵抗を受けにくい。その結果、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのを防止することができる。
特に、スクリュヘッド22内の流路28に導かれた原料は、流入路282からバルブ室281に流通するときと、バルブ室281から流出路283に流通するときのいずれにおいても、鈍角(角度θ1,θ2)で屈曲又は湾曲した滑らかな流路を通って搬送される。特に、ボールバルブ29の球面状の外周面との組み合わせにより、流入口24から流出口25まで一連の滑らかな流路が形成される。したがって、従来のような90°で屈曲する流路を通って原料が搬送されるような構成と比較して、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのをより効果的に防止することができる。
また、このようなボールバルブ29を用いた構成であっても、駆動部30によりスクリュ部20を軸線L1方向に変位させる動作が行われると、ボールバルブ29が流路28を自動的に閉じるため、スクリュヘッド22内で原料が逆流するのを防止することができる。したがって、ボールバルブ29を用いた簡単な構成で、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのを防止しつつ、原料が逆流するのを防止することができる。
4.第1変形例
図4は、軸部21の変形例を示す平面図であり、軸部21の一部分の構成のみを示している。この変形例では、軸部21の外周面に、ネジ山23だけでなく、ネジ山23の根元部に沿って螺旋状に延びる溝231が形成されている。
図4の例では、ネジ山23に対して軸線L1方向に連続するように溝231が形成されている。すなわち、ネジ山23と溝231が、間隔を隔てることなく隣接して軸部21の外周面に形成されている。溝231の深さは、ネジ山23の高さと同程度、又は、それ以下であることが好ましい。
このように、ネジ山23の根元部に沿って螺旋状に溝231を形成した場合には、軸部21の外周面に沿ってネジ山23により原料が搬送される際に、原料中の強化用繊維材が溝231内を通って搬送される。これにより、軸部21の外周面に沿って搬送される原料中の強化用繊維材が、ネジ山23やシリンダ部10の内周面などから抵抗を受けにくくなるため、原料中の強化用繊維材が短く切断されてしまうのをさらに効果的に防止することができる。
5.第2変形例
図5は、スクリュヘッド22の変形例を示す平面図であり、スクリュヘッド22の周辺の構成のみを示している。この変形例では、各流出口25の構成が、上記実施形態とは異なっている。
具体的には、各流出口25から原料が流出する方向D1が、軸線L1に平行な方向D2に対して角度θ3だけ傾斜している。その結果、各流入口24からスクリュヘッド22内に流入して各流出口25から流出する原料は、図5に矢印で示すように、各流出口25から螺旋状に流出してノズル部15へと導かれる。
このように、スクリュヘッド22内を通過した原料が、各流出口25からノズル部15へと螺旋状に流出するため、原料中の強化用繊維材が一定方向に配向されるのを防止することができる。これにより、ノズル部15から射出される原料中の強化用繊維材が一定方向に配向されることが原因で、成形品の強度が低下するのを防止することができる。
6.その他の変形例
スクリュヘッド22の先端部221及び根元部222の構成は、図2〜図5に示すような構成に限られるものではない。例えば、流入路282及びバルブ室281がスクリュヘッド22の根元部222に形成され、流出路283がスクリュヘッド22の先端部221に形成された構成などであってもよい。流路28の形状や、溝231の形状などについても、上記のような構成に限られるものではない。
スクリュ部20は、スクリュヘッド22と軸部21が連結された構成に限らず、例えばスクリュヘッド22と軸部21が一体的に形成された構成であってもよい。すなわち、スクリュ部20の一部がスクリュヘッド22を構成しており、このスクリュヘッド22内にボールバルブ29が設けられた構成であってもよい。
以上の実施形態では、射出成形機1の一例について説明したが、本発明は、図1に示すような構成とは異なる構成を有する射出成形機、すなわち、あらゆる種類の射出成形機に適用可能である。
別の実施形態に係る射出成形機は、原料供給口が形成されたシリンダ部と、前記シリンダ部に挿入され、前記原料供給口から供給される原料を搬送するスクリュ部と、前記スクリュ部を駆動させる駆動部とを備え、前記スクリュ部は、外周面にネジ山が形成された軸部と、前記軸部の先端に設けられた中空状のスクリュヘッドとを有し、前記軸部の外周面には、前記ネジ山の根元部に沿って螺旋状に延びる溝が形成されている。
さらに別の実施形態に係る射出成形機は、原料供給口が形成されたシリンダ部と、前記シリンダ部に挿入され、前記原料供給口から供給される原料を搬送するスクリュ部と、前記スクリュ部を駆動させる駆動部とを備え、前記スクリュ部は、外周面にネジ山が形成された軸部と、前記軸部の先端に設けられた中空状のスクリュヘッドとを有し、前記スクリュヘッドには、前記駆動部が前記スクリュ部を回転させる動作に伴って前記ネジ山により搬送される原料が流入する流入口と、前記流入口から流入する原料が流出する流出口と、前記流入口及び前記流出口を連通する流路とが形成され、前記流入口から前記スクリュヘッド内に流入する原料は、前記流出口から螺旋状に流出して、前記シリンダ部の先端部に設けられたノズル部に導かれ、当該ノズル部から射出される。
1 射出成形機
10 シリンダ部
11 原料供給口
13 ホッパ
14 ヒータ
15 ノズル部
20 スクリュ部
21 軸部
22 スクリュヘッド
23 ネジ山
24 流入口
25 流出口
26 空間
27 凹部
28 流路
29 ボールバルブ
30 駆動部
40 金型
220 円錐面
221 先端部
222 根元部
223 連結部
231 溝
281 バルブ室
282 流入路
283 流出路
291 ガイド

Claims (5)

  1. 原料供給口が形成されたシリンダ部と、
    前記シリンダ部に挿入され、前記原料供給口から供給される原料を搬送するスクリュ部と、
    前記スクリュ部を駆動させる駆動部とを備え、
    前記スクリュ部は、外周面にネジ山が形成された軸部と、前記軸部の先端に設けられた中空状のスクリュヘッドとを有し、
    前記スクリュヘッドには、前記駆動部が前記スクリュ部を回転させる動作に伴って前記ネジ山により搬送される原料が流入する流入口と、前記流入口から流入する原料が流出する流出口と、前記流入口及び前記流出口を連通する流路とが形成され、前記流路内には、当該流路を開閉するためのボールバルブが設けられていることを特徴とする射出成形機。
  2. 前記流路は、前記ボールバルブを収容するバルブ室と、前記バルブ室及び前記流入口を連通する流入路と、前記バルブ室及び前記流出口を連通する流出路とを有し、
    前記流入路内及び前記バルブ室内における原料の流通方向がなす角度、並びに、前記バルブ室内及び前記流出路内における原料の流通方向がなす角度が、それぞれ鈍角であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記ボールバルブは、前記駆動部が前記スクリュ部を軸線方向に変位させる動作に伴って、前記流路を閉じることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機。
  4. 前記軸部の外周面には、前記ネジ山の根元部に沿って螺旋状に延びる溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の射出成形機。
  5. 前記流入口から前記スクリュヘッド内に流入する原料は、前記流出口から螺旋状に流出して、前記シリンダ部の先端部に設けられたノズル部に導かれ、当該ノズル部から射出されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の射出成形機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113799347A (zh) * 2021-08-18 2021-12-17 昆山德镁嘉精密机械有限公司 一种可防止逆流的注塑机用螺杆结构

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