JP2017144415A - 廃棄物処理システム及び固形燃料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 再生利用施設から廃棄物を極力出さない廃棄物処理システム及びバインダーを配合することなく型崩れし難い固形燃料の製造方法を提供すること。
【解決手段】
事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物をプラスチック類と有機性廃棄物とに分別する分別設備と、前記有機性廃棄物を中温湿式メタン発酵法によりメタンガスと消化液とを生成するメタン発酵設備と、前記消化液を汚泥と分離液とに分離する汚泥分離設備と、前記プラスチック類と前記汚泥とから固形燃料を製造する固形燃料製造設備とを有する廃棄物処理システム、及び前記食品系廃棄物をプラスチック類と有機性廃棄物とに分別する分別工程と、前記有機性廃棄物を中温湿式メタン発酵法により消化液を生成するメタン発酵工程と、前記消化液から汚泥を分離する汚泥分離工程と、前記プラスチック類と前記汚泥とを成形する成形工程とを有し、前記汚泥は多糖類を含有する固形燃料の製造方法。
【選択図】図1

Description

この発明は廃棄物処理システム及び固形燃料の製造方法に関する。
食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)が平成13年に施行された。食品リサイクル法は、食品の製造、流通、小売等を業として行う食品関連事業者による食品循環資源(食品廃棄物であって、飼料・肥料等の原料となるなど有用なもの)の再生利用を促進するための措置を講ずることにより、食品に係る資源の有効な利用の確保及び食品に係る廃棄物の排出の抑制等を図ることを目的としている。一方で、食品関連事業者から廃棄される食品系廃棄物等の発生量は増え続けており、再生利用事業者により処理される食品循環資源は増え続けている。
食品関連事業者から廃棄される事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物としては、例えば、スーパー、コンビニエンスストアで破棄された商品、飲食店の食べ残し等があり、食品以外に食品容器や食品包装物であるプラスチック類等の不適物が含まれている。プラスチック類としては、長さが数十mm〜数百mmである軟質プラスチック(主に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン)が大部分を占めており、表面には食品残渣が付着していることが多い。したがって、食品循環資源の再生利用のための処理を行う再生利用施設では、食品残渣が付着しているプラスチック類は再生利用されることなく、通常、廃棄物として廃棄物中間処理業者に引き取られ、焼却又は埋め立て処分されている。
プラスチック類等の不適物が分離された後の食品は、食品リサイクル法その他政令で定められる再生利用法により、飼料、肥料、炭化燃料、還元剤、油脂、油脂製品、エタノール、メタン等として再生利用可能に処理される。これらのうち、食品からメタンを生成する処理では、食品をメタン発酵設備で処理することによりメタンガスと共に消化液が生成される。消化液は固液分離された後、分離液は水処理された後に放流される一方で、固形分は、通常、汚泥として脱水及び乾燥処理後に廃棄物中間処理業者に引き取られ、焼却又は埋め立て処分されている。
このように、再生利用施設で食品系廃棄物を処理してメタンガスとして有効利用する場合、食品系廃棄物に含まれていたプラスチック類やメタン発酵設備で発生した汚泥は、通常、廃棄物として焼却又は埋め立て処分されている。このような状況の中、環境負荷の少ない循環型社会の構築を目指して、廃棄物から有価物を製造する技術の開発が進められている。
例えば、特許文献1には、主に家庭から排出された一般廃棄物や下水処理場で生成された下水汚泥やし尿等の有機廃棄物等を原料として固形燃料を製造し、製造した固形燃料の一部を有機廃棄物を乾燥するための熱源として用いることにより、一般廃棄物に加えて有機廃棄物を含む都市型廃棄物を一括して処理し、廃棄物を有効にリサイクル資源として活用できる資源化処理システムが開示されている(特許文献1の請求項1、0012欄、0039欄〜0043欄等)。
特許文献2には、下水汚泥等の有機性廃棄物及びRPF製造原料から固形燃料を製造する方法として、有機性廃棄物に含まれる水分の含有率に基づいて、有機性廃棄物とRPF製造原料との混合比を調整することにより、悪臭を発生し難く、水と接触しても水を吸収し難く、型崩れし難い固形燃料が得られることが開示されている(特許文献2の請求項1、0009欄)。
特開2010−227779号公報 特開2014−037456号公報
特許文献1に記載の都市型廃棄物の資源化処理システムは、家庭から排出される一般廃棄物や下水汚泥やし尿等の有機廃棄物を用いて固形燃料を製造する固形燃料製造ラインを有する。家庭から排出される一般廃棄物には、可燃物だけでなく不燃物が含まれていることもあることから、可燃廃棄物及び廃プラスチックを抽出して原料としており、廃棄物として不燃物が発生する。また、下水汚泥及びし尿等の有機廃棄物は、単に乾燥して固形燃料の原料とされており、製造された固形燃料が型崩れし易いという問題がある。
特許文献2に記載の固形燃料の製造方法では、有機性廃棄物に含まれる水分を調整するだけで型崩れし難い固形燃料が得られることが開示されている。しかしながら、有機性廃棄物を原料とする固形燃料は、型崩れし難く、汚泥粒子を強く繋ぐバインダーが添加されることが多い。したがって、有機性廃棄物に含まれる水分を調整するだけで、いかなる有機性廃棄物であっても型崩れし難い固形燃料が得られるかは疑問である。特許文献2の「発明が解決しようとする課題」の欄には、有機性廃棄物が主として下水汚泥であることが記載されていることから、特許文献2に記載の発明は有機性廃棄物として下水汚泥を対象としていることが分かる。
ところで、前述したように、食品関連事業者から廃棄される食品系廃棄物等を処理する再生利用施設では、メタンガス等の有価物を製造する一方で、食品残渣が付着しているプラスチック類やメタンガスを生成する際に発生する汚泥は焼却又は埋め立て処分されており、廃棄処分されている。この発明の発明者らは、これらのプラスチック類及び汚泥から有価物を製造することにより再生利用施設を、廃棄物を出さないゼロエミッション工場にすることができれば、環境負荷の少ない循環型社会の構築に向けてより前進することができると考えた。
この発明の課題は、事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物からメタンガスと固形燃料とを製造することにより、再生利用施設から廃棄物を極力出さない廃棄物処理システムを提供することである。
この発明の別の課題は、バインダーを配合することなく型崩れし難い固形燃料の製造方法を提供することである。
前記課題を解決するための手段は、
(1) 事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物をプラスチック類と有機性廃棄物とに分別する分別設備と、
前記有機性廃棄物を中温湿式メタン発酵法により処理して、メタンガスと消化液とを生成するメタン発酵設備と、
前記消化液を固液分離して汚泥と分離液とに分離する汚泥分離設備と、
前記プラスチック類と前記汚泥とを混合した混合物を成形して固形燃料を製造する固形燃料製造設備と、
を有することを特徴とする廃棄物処理システムである。
前記(1)の好適な態様は、以下の通りである。
(2) 前記汚泥は多糖類を含有し、前記固形燃料は棒状である
(3) 前記(1)又は前記(2)に記載の廃棄物処理システムであって、前記混合物は、さらに飲料製造用原料の絞り粕を含む。
(4) 前記(1)〜前記(3)のいずれか一つに記載の廃棄物処理システムであって、前記混合物は、さらに前記プラスチック類とは異なるプラスチック廃棄物を含む。
前記別の課題を解決するための手段は、
(5) 事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物をプラスチック類と有機性廃棄物とに分別する分別工程と、
前記有機性廃棄物を中温湿式メタン発酵法により処理して、メタンガスと消化液とを生成するメタン発酵工程と、
前記消化液を固液分離して汚泥と分離液とに分離する汚泥分離工程と、
前記プラスチック類と前記汚泥とを混合した混合物を成形する成形工程と、
を有し、
前記汚泥は多糖類を含有することを特徴とする固形燃料の製造方法である。
前記(5)の好適な態様は、以下の通りである。
(6) 前記汚泥は、含水率が15〜35%である。
(7) 前記(5)又は前記(6)に記載の固形燃料の製造方法であって、前記混合物は、さらに飲料製造用原料の絞り粕を含む。
(8) 前記(5)〜前記(7)のいずれか一つに記載の固形燃料の製造方法であって、前記混合物は、さらに前記プラスチック類とは異なるプラスチック廃棄物を含む。
(9) 前記(5)又は前記(6)に記載の固形燃料の製造方法であって、前記成形工程において、前記混合物は前記汚泥のみを含有する。
この発明に係る廃棄物処理システムは、前記食品系廃棄物からメタンガス及び固形燃料といった有価物を製造するための複数の設備を有するので、再生利用施設から廃棄物を極力出さないゼロエミッション工場にすることができ、それによって、自治体から再生利用施設の設置許可が得られ易くなると共に、COの発生を削減することができ、循環型社会の構築に寄与することができる。
この発明に係る廃棄物処理システムは、固形燃料の原料である汚泥が多糖類を含有し、多糖類がバインダーの役割を果たすので、バインダーや固化剤等で調整するという手間をかけずに、固形燃料を棒状の成形体としても型崩れし難い。また、固形燃料が棒状であると、例えば粉末状や顆粒状の下水汚泥等に比べて、燃料タンクに投入する等の取り扱いの際に粉塵が生じ難く、扱い易い。
この発明に係る廃棄物処理システムは、前記混合物がさらに飲料製造用原料の絞り粕を含むので、絞り粕の配合量によって固形燃料の品質を調整することができる。また、飲料製造用原料の絞り粕が廃棄される予定の絞り粕である場合には、絞り粕を有価物として有効利用することができる。
この発明に係る廃棄物処理システムによると、前記混合物がさらに前記プラスチック類とは異なるプラスチック廃棄物を含むので、プラスチック廃棄物の配合量によって固形燃料の品質を調整することができる。また、プラスチック廃棄物が廃棄される予定のプラスチック廃棄物である場合には、プラスチック廃棄物を有価物として有効利用することができる。
この発明に係る固形燃料の製造方法は、固形燃料の原料である汚泥が多糖類を含有し、多糖類がバインダーの役割を果たすので、バインダーや固化剤等で調整するという手間をかけずに、所定の形状及び大きさを有しつつ型崩れし難い固形燃料を製造することができる。したがって、この発明に係る固形燃料の製造方法によると、型崩れし難い棒状の固形燃料を製造することができ、棒状の固形燃料は、例えば粉末状や顆粒状の下水汚泥等に比べて、燃料タンクに投入する等の取り扱いの際に粉塵が生じ難く、扱い易い。
この発明に係る固形燃料の製造方法は、固形燃料の原料である汚泥の含水率が15〜35%であるので、プラスチック類等と混合し易く、均一で品質が安定した固形燃料を製造することができる。
この発明に係る固形燃料の製造方法は、前記混合物がさらに飲料製造用原料の絞り粕を含むので、絞り粕の配合量によって製造される固形燃料の品質を調整することができる。また、飲料製造用原料の絞り粕が廃棄される予定の絞り粕である場合には、絞り粕を有価物として有効利用することができる。
この発明に係る固形燃料の製造方法は、前記混合物がさらに前記プラスチック類とは異なるプラスチック廃棄物を含むので、プラスチック廃棄物の配合量によって固形燃料の品質を調整することができる。また、プラスチック廃棄物が廃棄される予定のプラスチック廃棄物である場合には、プラスチック廃棄物を有価物として有効利用することができる。
この発明に係る固形燃料の製造方法は、前記混合物が前記汚泥のみを含有し、前記プラスチック類を含有していなくても、前記汚泥が多糖類を含有し、多糖類がバインダーの役割を果たすので、バインダーや固化剤等で調整するという手間をかけずに、所定の形状及び大きさを有しつつ型崩れし難い固形燃料を製造することができる。
図1は、この発明に係る廃棄物処理システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。 図2は、この発明に係る廃棄物処理システムの他の実施形態の構成を示すブロック図である。 図3は、固形燃料製造設備における成形機の一例である2軸式スクリュー押出式圧縮成形機の断面概略図である。
[第1実施形態]
この発明に係る廃棄物処理システムの一実施形態について図1を参照しつつ説明する。図1は、この発明に係る廃棄物処理システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。
この実施形態の廃棄物処理システム1は、分別設備10とメタン発酵設備11と汚泥分離設備12と固形燃料製造設備13とを有する。この実施形態の廃棄物処理システム1では、食品関連事業者が廃棄した事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物から、メタンガス及び固形燃料といった有価物が製造され、廃棄物がほとんどない。この実施形態の廃棄物処理システム1は、再生利用事業者が有する再生利用施設に設置される。食品関連事業者及び再生利用施設を有する登録された再生利用事業者については、食品リサイクル法に記載されている。
分別設備10は、食品系廃棄物を、プラスチック類と有機性廃棄物とに分別することができればよい。食品系廃棄物は、食品関連事業者が廃棄した事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物であり、再生利用事業者が取り扱うことのできる食品系廃棄物である。食品系廃棄物としては、例えば、廃棄処分された弁当、袋入りの野菜、並びにトレー付の肉類、魚、及び果物等が挙げられる。したがって、食品系廃棄物は、プラスチック類と食品等の有機性廃棄物とを含む。プラスチック類としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等からなる容器及びフィルム、割りばし等の木片、並びに包装紙等の紙類等が含まれる。
分別設備10は、例えば、食品系廃棄物を受け入れるホッパ2と、ホッパ2から取り出した食品系廃棄物を破砕する破砕機3と、破砕した食品系廃棄物を風力等によりプラスチック類と有機性廃棄物とに分別する分別機4とを有する。なお、この分別設備10は、ホッパ2、破砕機3、分別機4が独立した装置であるが、これらのうち少なくとも一つが一つの装置となって複数の機能を有する装置として設けられていてもよい。
メタン発酵設備11は、分別設備10で分別された有機性廃棄物を処理して、バイオガスと消化液とを生成することができればよく、例えば、有機性廃棄物から有機酸と水素とを生成する酸発酵槽7と、酸発酵槽7で処理された有機酸を含む処理物からメタンガスを主成分とするバイオガスを生成するメタン発酵槽8とを有する。メタン発酵槽8から発生したバイオガスは、ガスタンク9に貯留される。
汚泥分離設備12は、有機性廃棄物からバイオガスが発生した後の残渣である消化液を含水率が85%以下の汚泥と液相である分離液とに分離することができればよい。汚泥分離設備12は、例えば、消化液を汚泥と分離液とに分離する固液分離装置14を有する。固液分離装置14としては、例えば、遠心脱水機、ベルトプレス、スクリュープレス、フィルタープレス等を挙げることができる。汚泥は、所望により乾燥機15により乾燥された後に、固形燃料の原料となる。分離液は水処理装置19で水処理された後に放流される。
固形燃料製造設備13は、分別設備10で分別したプラスチック類と汚泥分離設備12で分離した汚泥とで固形燃料を製造することができればよい。固形燃料製造設備13は、例えば、プラスチック類に付着している有機物、無機物、及び水分を除去するために、破砕、洗浄、脱水、乾燥等の機能を有する第2破砕機5と、第2破砕機5で処理された破砕プラスチック類をさらに粉砕する粉砕機6と、粉砕機6で処理された粉砕物と汚泥とを混合する混合機16と、混合により得られた混合物を成形して所定の大きさ及び形状を有する固形燃料を成形する成形機17とを有する。第2破砕機5は、プラスチック類を破砕、洗浄、脱水、乾燥することができればよく、複数の装置により構成されてもよい。また、第2破砕機5、粉砕機6、及び混合機16のうちの少なくとも一つが一つの装置となって複数の機能を有する装置として構成されてもよい。成形機17の種類は特に限定されず、圧縮成形機及び押出成形機等を挙げることができる。成形機17として、例えば、図3に示す2軸式スクリュー押出式圧縮成形機を挙げることができる。
図3に示す成形機30は、バレル31内にスクリュー軸33とスクリュー羽34とを有するスクリュー32が回転自在に2個並設され、バレル31の一端上部に混合物の投入口35、他端にダイスプレート36がある。ダイスプレート36に隣接するバレル31の外周面には、ヒータ38が設けられ、混合物を加熱できるようになっている。投入口35からバレル31内に投入された混合物は、スクリュー軸33の回転によって混練されつつダイスプレート36に向けて搬送圧縮される。ダイスプレート36には複数の排出穴37が設けられ、この排出穴37から棒状の成形体が排出される。棒状の成形体は、ダイスプレート36に設けられたカッター39で切断され、適宜の長さの固形燃料が得られる。
廃棄物処理システム1では、例えば、以下のように食品系廃棄物からバイオガスと固形燃料とが製造される。
(分別工程)
まず、食品系廃棄物をホッパ2に受け入れ、ホッパ2から取り出した適宜の量の食品系廃棄物は、破砕機3そして分別機4でプラスチック類と有機性廃棄物いわゆる生ゴミとを比重差により分別する。生ゴミはメタン発酵設備で、プラスチック類は固形燃料製造設備で処理される。
(メタン発酵工程)
次いで、分別工程で分別された有機性廃棄物を酸発酵槽7に投入し、酸発酵槽7内にある真正細菌等の酸生成菌の働きにより有機性廃棄物から有機酸と水素とを生成する。有機酸としては、乳酸、酢酸、プロピオン酸、及び酪酸等を挙げることができる。酸発酵槽7は、乳酸菌等の酸生成菌が活発に活動できる温度に制御されている。酸発酵槽7では、通常、有機性廃棄物を投入してから1.5〜3日間滞留させる。酸発酵槽7の有機酸を含む処理物をメタン発酵槽8に投入し、メタン発酵槽8内にあるメタン菌等の古細菌の働きによりメタンガスを主成分とするバイオガスを生成する。メタン発酵槽8内には古細菌だけでなく、真正細菌を含むのが好ましい。メタン発酵槽での処理温度は、35〜38℃であり、中温湿式メタン発酵法によりメタン発酵を行う。メタン発酵槽8における滞留時間は、通常、20〜30日間である。メタンガス発生後の残渣である消化液は、汚泥分離工程で処理する。メタン発酵槽8で生成されたバイオガスはガスタンク9に貯留する。
なお、メタン発酵法としては、湿式メタン発酵法以外に乾式メタン発酵法がある。食品等の有機性廃棄物は窒素含有量が多いので、乾式メタン発酵法ではアンモニアが蓄積してメタン菌に対してアンモニア阻害が生じ、メタンガスの生成が阻害される。また、湿式メタン発酵法としては、中温湿式メタン発酵法以外に高温湿式メタン発酵法がある。高温湿式メタン発酵法では、処理温度が53〜55℃程度であり、このような高温域では、アンモニアが解離し易いこと、及び高温湿式メタン発酵法におけるアンモニア性窒素の安全濃度(2500mg/l以下)が中温湿式メタン発酵法におけるアンモニア性窒素の安全濃度(4500〜5000mg/l以下)より低いことから、高温湿式メタン発酵法はアンモニア阻害が生じ易く、メタンガスの生成が阻害され易い。よって、この発明におけるメタン発酵設備11では、中温湿式メタン発酵法により有機性廃棄物を処理する。
ガスタンク9に貯留されたバイオガスは、発電用やボイラー用等の燃料として使用することができる。バイオガスで発電した電気は、工場内で使用したり、電力会社や新電力会社(PPS)へ送電したりすることができる。また、メタン発酵設備11における加温用、汚泥分離設備12における汚泥乾燥用等、この発明の廃棄処理システム1の稼働に利用することもできる。
(汚泥分離工程)
次いで、メタン発酵工程においてバイオガスを生成した後の残渣である消化液を、固液分離装置14で汚泥と分離液とに分離する。汚泥の含水率は、85%以下、好ましくは75%以下になるように分離する。汚泥は、所望によりさらに乾燥し、含水率を15〜35%にする。汚泥の含水率を前記範囲に調製することにより、汚泥を原料として固形燃料を製造する際に、プラスチック類と均一に混合し易くなる。分離液は適宜の水処理をした後に下水道に放流する。
(固形燃料製造工程)
次いで、分別工程で分別したプラスチック類を、第2破砕機5で長さ20〜50mm程度に破砕し、水洗浄又は湯洗浄を行い、有機物や塩分等の有機性廃棄物を洗い流し、さらに脱水し、乾燥する。第2破砕機5で処理した破砕プラスチック類を、粉砕機6により長さ20mm以下に粉砕する。この粉砕物と汚泥分離工程で分離した汚泥とを混合機16で混合して混合物を形成する(混合工程)。次いで、得られた混合物を成形機17に投入して加熱をしつつ成形し、棒状の固形燃料を製造する(成形工程)。
第2破砕機5で行われる洗浄は、通常、水洗浄である。使用する水量は、プラスチック類の湿潤質量に対して多くとも3倍である。プラスチック類に付着した油物、固着物等が、水洗浄では落とし切れない場合、湯洗浄を行うことが好ましい。
固形燃料の大きさは、特に限定されないが、扱い易い大きさを有することが好ましく、直径10mm以上50mm以下、長さ20mm以上100mm以下であることが好ましい。下水汚泥等から形成される固形燃料のように粉体や顆粒ではなく、このような所定の大きさを有していると、燃料タンクに投入する際等に粉塵が生じ難く、扱い易い。また、この固形燃料は、多糖類を含有することから所定の固着力を有するので、型崩れし難く、扱い易い。
この実施形態の固形燃料は、バインダーや固化剤を配合しなくても所定の固着力を有し、そのため、所定の大きさに成形することができ、また、型崩れし難い。一方、下水消化汚泥等により形成される固形燃料は、所定の大きさに成形するほどの固着力が得られないことがあり、通常、バインダーを配合して所定の大きさに成形するか、或いは粉末状や顆粒状にする。この実施形態の固形燃料がバインダーを配合しなくても所定の固着力を有することについて発明者らが検討したところ、固形燃料の原料である汚泥が多糖類を含有し、多糖類による「カラメル化反応」により固着力を有することが分かった。「カラメル化反応」は、加熱された糖質が分解・重合し、これを冷却すると黒褐色の飴状物質として固化する反応である。すなわち、多糖類は、加熱すると流動性を有し、冷却すると硬化する性質を有する。「カラメル化反応」が生じる温度は糖質の種類によりが異なることが知られている。例えば、単糖類のうち、フルクトースは110℃、ガラクトース及びグルコースは160℃で「カラメル化反応」が生じる。固形燃料製造設備13では、ヒータ38による加熱と圧縮熱とにより混合物が130℃前後になることから、多糖類を構成する単糖類の一部は「カラメル化反応」を生じない場合があるが、多糖類全体としては「カラメル化反応」が生じているものと考えられる。多糖類を含む汚泥は、成形機30においてヒータ38による加熱と圧縮熱とにより流動性が増し、緻密に圧縮されて、排出穴37から棒状に押し出される。棒状に押し出された汚泥を含む混合物は、汚泥の温度が低下するにしたがって多糖類が硬化し、棒状の固形物になる。多糖類は、固形燃料の原料に対してバインダーや固化剤のような役割を果たす。
多糖類を含有する汚泥は、食品系廃棄物から分別した有機性廃棄物を、特定の発酵条件でメタン発酵工程を経ることにより得られる。例えば、有機性廃棄物の種類、酸発酵槽7内やメタン発酵槽8内にある酸生成菌やメタン菌等の種類及び存在比率、発酵温度、滞留時間等を適宜調整することにより、多糖類の含有量等を調整することができる。
製造された固形燃料は、石炭及び化石燃料の代替燃料として使用することができる。また、バイオガスと同様に、発電用やボイラー用等の燃料として使用することができる。固形燃料で発電した電気は、工場内で使用したり、電力会社や新電力会社(PPS)へ送電したりすることができる。また、メタン発酵設備11における加温用、汚泥分離設備12における汚泥乾燥用等、この発明の廃棄処理システム1の稼働に利用することもできる。
この実施形態の固形燃料の製造方法によると、汚泥が多糖類を含有し、多糖類がバインダーの役割を果たすので、バインダーや固化剤等で調整するという手間をかけずに、所定の形状及び大きさを有しつつ型崩れし難い固形燃料を製造することができる。したがって、この実施形態の固形燃料は、粉末状又は顆粒状の下水汚泥等に比べて、燃料タンクに投入する際等に粉塵が生じ難く、扱い易い。
この実施形態の廃棄物処理システム1は、食品系廃棄物からメタンガス及び固形燃料といった有価物を製造するための複数の設備を有するので、再生利用施設から廃棄物を極力出さないゼロエミッション工場にすることができ、それによって、自治体から再生利用施設の設置許可が得られ易くなると共に、COの発生を削減することができ、循環型社会の構築に寄与することができる。
[第2実施形態]
この発明に係る廃棄物処理システムの他の実施形態について図2を参照しつつ説明する。図2は、この発明に係る廃棄物処理システムの他の実施形態の構成を示すブロック図である。
第2実施形態の廃棄物処理システム101は、固形燃料製造設備113が、固形燃料の原料として、飲料製造用原料の絞り粕及び分別工程で得られるプラスチック類とは異なるプラスチック廃棄物を配合することに伴う装置を有する点で、第1実施形態の廃棄物処理システムとは相違する。以下においては、第1実施形態の廃棄物処理システム1とは異なる固形燃料製造設備113について主に説明する。
飲料製造用原料の絞り粕は、コーヒー粕、茶粕、ウーロン茶粕、及び紅茶粕等である。飲料製造用原料の絞り粕は、例えば清涼飲料を製造する工場等から廃棄された産業廃棄物又は清涼飲料を販売する業者等から廃棄された事業系一般廃棄物であり、紙フィルタが含有されている場合と無含有の場合とがある。飲料製造用原料の絞り粕は、分別工程及びメタン発酵工程を経ることなく、固形燃料製造設備113で汚泥と混合される。
プラスチック廃棄物は、有機又は無機の汚濁物質が付着していることにより、そのままでは材料再生が難しいプラスチック及びプラスチック製品を扱う工場で廃棄処分となったプラスチック等である。プラスチック廃棄物は、通常、再生利用施設の処理物として搬入されないプラスチック廃棄物である。
この実施形態の固形燃料製造設備113は、篩118と第1混合機116と第2破砕機105と粉砕機106と第2混合機121と成形機117とを有する。篩118は、紙フィルタを含有する絞り粕を紙フィルタと絞り粕とに分別することができる限り特に限定されない。第1混合機116は、篩118で分別された絞り粕及び/又は紙フィルタ無含有の飲料製造用原料の絞り粕と汚泥分離設備112で分離した汚泥とを混合することができる限り、特に限定されない。第2破砕機105は、プラスチック廃棄物と分別設備110で食品系廃棄物から分別したプラスチック類とを破砕、洗浄、脱水、乾燥することができればよく、複数の装置により構成されていてもよい。粉砕機106は、篩118で分別した紙類と第2破砕機105により破砕されて得られた破砕プラスチック廃棄物とをさらに細かく粉砕することができる限り、特に限定されない。第2混合機121は、粉砕機106を経て得られた粉砕物と第1混合機116で混合して得られた第1混合物とを混合することができる限り、特に限定されないが、粉砕物と第1混合物とを成形機117の投入口35に搬送しつつ混合するのが好ましく、このような装置としてスクリューコンベヤが挙げられる。第2混合機121がスクリューコンベヤであると、粉砕物と第1混合物とを均一に混合しつつ搬送することができる。成形機117は、第2混合機121で混合して得られた第2混合物を成形して所定の大きさ及び形状を有する成形体を製造することができればよく、例えば、図3に示す成形機を挙げることができる。得られた成形体が固形燃料となる。
固形燃料製造設備113では、以下のように固形燃料が製造される(固形燃料製造工程)。
まず、汚泥分離設備112で分離した汚泥と飲料製造用原料の絞り粕とを第1混合機116で混合し、第1混合物を得る(第1混合工程)。飲料製造用原料の絞り粕にドリップ用の紙フィルタ等絞り粕以外の紙類が含まれている場合には、第1混合機116で混合する前に、篩118で絞り粕と紙類とを分離した後に、分離した絞り粕を第1混合機116に投入する。汚泥と飲料製造用原料の絞り粕とは共に粒径が数mmであることから、混合し易く、均一な混合物を得ることができる。
一方、プラスチック廃棄物と分別設備110で食品系廃棄物から分別したプラスチック類とを第2破砕機105で、所望の大きさに破砕しつつ洗浄し、その後脱水及び乾燥して破砕プラスチック廃棄物を得る。破砕プラスチック廃棄物と篩で分離した紙類とを粉砕機106で粉砕した後、この粉砕物と第1混合物とを第2混合機121で混合して、第2混合物を得る(第2混合工程)。粉砕物は、数十mmの長さを有し、汚泥及び飲料製造用原料の絞り粕とは大きさが異なるので、汚泥と飲料製造用原料の絞り粕とを混合した後に、粉砕物を加えて混合することが好ましい。
次いで、第2混合物を成形機117に投入し、加熱しつつ成形して、所定の大きさ及び形状を有する成形体を得て、これを固形燃料とする(成形工程)。
この実施形態では、固形燃料の原料として、飲料製造原料の絞り粕とプラスチック廃棄物とを配合しているが、飲料製造用原料の絞り粕のみ又はプラスチック廃棄物のみを配合するようにしてもよい。
また、この実施形態では、破砕プラスチック廃棄物と篩118で分離した紙類とを粉砕機106で粉砕する粉砕工程を経た後に、この粉砕物と第1混合物とを混合しているが、粉砕工程を経ることなく、破砕プラスチック廃棄物と紙類と第1混合物とを一緒に粉砕しつつ混合するようにしてもよい。
この実施形態の廃棄物処理システム101によると、第1実施形態の廃棄物処理システム1における効果に加えて、以下の効果が得られる。
この実施形態の廃棄物処理システム101によると、廃棄される予定の飲料製造用原料の絞り粕やプラスチック廃棄物を固形燃料の原料として有効利用することができる。
また、固形燃料の品質は、食品系廃棄物の種類によって変動し、食品系廃棄物の種類は、食品関連事業者が取り扱う食品の種類や食品系廃棄物が再生利用施設に搬入されてくる時期によっても変動する。食品系廃棄物から製造される固形燃料の品質基準に関しては、例えば、JIS Z 7311に規定されている、廃棄物由来の紙及びプラスチックなどの固形化燃料の品質基準に適合させることで、一定の品質を維持することができる。表1に、JIS Z 7311に記載されている品質項目及びその数値範囲と、汚泥、プラスチック、コーヒー粕それぞれの数値範囲を示す。表1に示すように、汚泥は、通常、高位発熱量が基準値に比べて低く、灰分が基準値に比べて高く、全塩素分が基準値に比べて高い。一方、プラスチックは、高位発熱量が基準値に比べて高く、灰分が基準値に比べて低く、全塩素分が基準値に比べて同じ又は高い。また、コーヒー粕は、高位発熱量が基準値に比べて低いが、灰分及び全塩素分がない。したがって、絞り粕がコーヒー粕の場合、汚泥にプラスチックを適量配合、又は汚泥にプラスチックと絞り粕とを適量配合することにより、前記品質基準に適合する固形燃料を製造することができる。プラスチック及び絞り粕の配合量は、汚泥の品質等によっても異なるが、プラスチック(プラスチック類及びプラスチック廃棄物の合計)は、絶乾質量で汚泥100質量部に対して100〜300質量部であるのが好ましく、180〜220質量部であるのがより好ましい。絞り粕は、絶乾質量で汚泥100質量部に対して150〜250質量部であるのが好ましく、180〜220質量部であるのがより好ましい。プラスチック廃棄物及び飲料製造用原料の絞り粕は、食品系廃棄物のように種々の食品等が混在していないので、高位発熱量等の品質が明らかであり、固形燃料の品質を調整することができる。一方、固形燃料が前記品質基準に適合することを要求されない場合には、汚泥のみで固形燃料を製造してもよく、汚泥のみであっても型崩れしない棒状の固形燃料を製造することができる。
Figure 2017144415
以上から、この実施形態の廃棄物処理システム101によると、品質が安定しない食品系廃棄物から得られる汚泥及びプラスチック類だけでなく、固形燃料の原料として、必要に応じて飲料製造用原料の絞り粕及びプラスチック廃棄物の少なくとも一方を配合することができるので、一定の品質を有する固形燃料を製造することができる。
なお、この発明に係る廃棄物処理システム及び固形燃料の製造方法は、前記実施形態及び以下の実施例に限定されず、この発明の課題を達成することができる限り、適宜変更することができる。
[試験例1]
固形燃料の形状保持評価及び品質評価
(サンプル1)
事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物を、第1実施形態に示す処理に準じて汚泥を製造し、サンプル1とした。
(サンプル2)
プラスチックとサンプル1と同じ汚泥とを、絶乾質量で1:1となるように混合し、この混合物をサンプル2とした。
(サンプル3)
プラスチックとサンプル1と同じ汚泥とコーヒー粕とを、絶乾質量で1:1:1となるように混合し、この混合物をサンプル3とした。
(サンプル4)
プラスチックとサンプル1と同じ汚泥とウーロン茶粕とを、絶乾質量で1:1:1となるように混合し、この混合物をサンプル4とした。
(サンプル5)
プラスチックとサンプル1と同じ汚泥とドリップ用紙フィルタ付のコーヒー粕とを、絶乾質量で1:1:1となるように混合し、この混合物をサンプル5とした。なお、ドリップ用紙フィルタ付のコーヒー粕は、ドリップ用紙フィルタとコーヒー粕とを分離した後、紙フィルタは粉砕してから汚泥等と混合した。
汚泥、プラスチック、コーヒー粕、ウーロン茶粕、及びドリップ用紙フィルタ付のコーヒー粕それぞれの含水率を、JIS Z 7302に準拠して測定した結果を表2に示す。
各サンプルの高位発熱量、全塩素分、灰分について、JIS Z 7311に準じて測定した結果を表2に示す。また、JIS Z 7311に記載されているRPFのB級品質基準を比較として表2に示す。
Figure 2017144415
サンプル1の汚泥を図3に示す成形機で成形し、棒状の成形体としたところ、型崩れし難い強固な成形体が得られた。サンプル1の汚泥は、高位発電量、全塩素分、灰分のいずれもRPFの品質基準に適合していなかった。汚泥のみで固形燃料を製造した場合には、RPFの品質基準に適合しないものの、型崩れし難い棒状の固形燃料にできることが分かる。
サンプル2の混合物をサンプル1と同様に成形体としたところ、型崩れし難い強固な成形体が得られた。サンプル2の混合物は、灰分がRPFの品質基準に適合していなかった。プラスチックの灰分は汚泥に比べて低いので、さらにプラスチックの配合量を増大させることにより、灰分のRPFの品質基準に適合すると考えられる。
サンプル3〜5の混合物をサンプル1と同様に成形体としたところ、型崩れし難い安定した形状の成形体が得られた。サンプル3〜5の混合物は、RPFの品質基準に適合していた。これらの結果から、汚泥にプラスチックやコーヒー粕等の絞り粕を添加して固形燃料とすることにより、RPFの品質基準に適合した固形燃料を製造することができることが分かる。
[試験例2]
汚泥に含まれる多糖類が固形燃料の強度に与える影響についての評価試験
(サンプルの製造)
事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物を、第1実施形態に示す処理に準じて汚泥を製造した。固形燃料を成形する際の成形温度を想定して130℃の恒温槽内で、含水率を25〜30%に調整した汚泥を炭素鋼鋼管(15A、SGP)に充填し、これに12kgの重石を載せて、成形体とした(サンプル11)。サンプル12の汚泥の成形体は、汚泥にトリクロロ酢酸を添加してタンパク質を変性させることにより、タンパク質を除く処理を行った後に、サンプル11と同様にして成形体とした。サンプル13の汚泥の成形体は、汚泥に希硫酸を添加して多糖類を単糖に分解することにより、多糖類を除く処理を行った後に、サンプル11と同様にして成形体とした。
(強度試験)
各サンプルの汚泥の成形体について、圧縮試験を行った。各サンプルについて3回試験を行い、得られた値の算術平均を算出した。結果を表3に示す。なお、表3に示す値は、サンプル1を基準にして1.0とし、相対値で示した。
Figure 2017144415
表3に示すように、多糖類を除いたサンプル13はタンパク質を除いたサンプル12に比べて、汚泥の圧縮強度の低下率が大きかった。これらの結果から、汚泥に含まれる多糖類による「カラメル化反応」により汚泥が固化し、これによって、汚泥を含有する固形燃料は所定の固着力を有し、型崩れし難くなることが分かる。
1、101 廃棄物処理システム
2、102 ホッパ
3、103 破砕機
4、104 分別機
5、105 第2破砕機
6、106 粉砕機
7、107 酸発酵槽
8、108 メタン発酵槽
9、109 ガスタンク
10、110 分別設備
11、111 メタン発酵設備
12、112 汚泥分離設備
13、113 固形燃料製造設備
14、114 固液分離装置
15、115 乾燥機
16 混合機
17、117 成形機
19、119 水処理装置
116 第1混合機
118 篩
121 第2混合機
30 成形機
31 バレル
32 スクリュー
33 スクリュー軸
34 スクリュー羽
35 投入口
36 ダイスプレート
37 排出穴
38 ヒータ
39 カッター

Claims (9)

  1. 事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物をプラスチック類と有機性廃棄物とに分別する分別設備と、
    前記有機性廃棄物を中温湿式メタン発酵法により処理して、メタンガスと消化液とを生成するメタン発酵設備と、
    前記消化液を固液分離して汚泥と分離液とに分離する汚泥分離設備と、
    前記プラスチック類と前記汚泥とを混合した混合物を成形して固形燃料を製造する固形燃料製造設備と、
    を有することを特徴とする廃棄物処理システム。
  2. 前記汚泥は多糖類を含有し、前記固形燃料は棒状であることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理システム。
  3. 前記混合物は、さらに飲料製造用原料の絞り粕を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃棄物処理システム。
  4. 前記混合物は、さらに前記プラスチック類とは異なるプラスチック廃棄物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の廃棄物処理システム。
  5. 事業系一般廃棄物に属する固形状の食品系廃棄物をプラスチック類と有機性廃棄物とに分別する分別工程と、
    前記有機性廃棄物を中温湿式メタン発酵法により処理して、メタンガスと消化液とを生成するメタン発酵工程と、
    前記消化液を固液分離して汚泥と分離液とに分離する汚泥分離工程と、
    前記プラスチック類と前記汚泥とを混合した混合物を成形する成形工程と、
    を有し、
    前記汚泥は多糖類を含有することを特徴とする固形燃料の製造方法。
  6. 前記汚泥は、含水率が15〜35%であることを特徴とする請求項5に記載の固形燃料の製造方法。
  7. 前記混合物は、さらに飲料製造用原料の絞り粕を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の固形燃料の製造方法。
  8. 前記混合物は、さらに前記プラスチック類とは異なるプラスチック廃棄物を含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の固形燃料の製造方法。
  9. 前記成形工程において、前記混合物は前記汚泥のみを含有することを特徴とする請求項5又は6に記載の固形燃料の製造方法。
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