JP2017142332A - 近赤外線吸収色素を含む熱硬化性樹脂組成物及びそれを用いた近赤外線カットフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】広範囲の近赤外線を吸収でき、透明性及び耐熱性に優れた近赤外線カットフィルタの提供。【解決手段】耐熱性に優れた2種類の近赤外線吸収色素をそれぞれ含有する熱硬化性樹脂組成物より得られた樹脂層を積層させて得られた近赤外線カットフィルタは特に耐熱性が向上し、前記の課題を解決できた。【選択図】なし
Description
本発明は近赤外線吸収色素を含有する熱硬化性樹脂組成物により得られた樹脂層を積層することにより得られた近赤外線カットフィルタ(光学フィルタ)に関する。
デジタルカメラ等に使用されているCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子は、可視域〜1100nm付近の近赤外域に渡る分光感度を有しており、これに対して人間の目は400〜700nm付近の波長の光を感じることができる。よって撮像素子と人間の目では分光感度に大きな差があるため、撮像素子の前面に近赤外域の光を吸収する近赤外線カットフィルタを備えて、人間の目の視感度に補正することが必要であることは知られている。
撮像素子に用いられる近赤外線カットフィルタとしては、リン酸塩系ガラスにCuOを添加したガラスフィルタが知られている(特許文献1)。しかしながら、この近赤外線吸収能を有するガラスは非常に高価である。また、ガラスであるために加工性に問題があり、光学特性の設計の自由度も狭く、球面への対応も煩雑である。さらにガラスの厚みを薄くするには限界があり、撮像光学系に組み込む際にはスペースの確保や軽量化に問題がある。それゆえ、薄膜化や球面等への成形が可能な新たな近赤外線カットフィルタを製造するための近赤外線吸収能を組み込んだ樹脂の開発が望まれていた。
そこで、近赤外線吸収色素を含有する樹脂組成物を撮像素子表面あるいはフィルタ基材表面にコートすることで、近赤外線カットフィルタを作製する開発が行われている。しかし、単一の近赤外線吸収色素のみで、視感度補正に必要な700〜1200nmの波長をもつ近赤外線をカットすることは困難である。
この問題を解決するために、最大吸収波長が異なる複数の近赤外線吸収色素を含む樹脂組成物が開発されている(特許文献2)。これにより単一の近赤外線吸収色素を用いる場合より広範囲の近赤外線を吸収できるようになった。しかし、特許文献3に記載の通り、複数の近赤外線吸収色素を組み合わせたことにより耐熱性が低下する等の問題が発生することもあり、複数の近赤外線吸収色素を用いても耐熱性を保持する必要がある。特許文献2は作製した近赤外線カットフィルタの耐熱性には言及していない。
このような背景から近年、近赤外線の吸収波長領域が広く、耐熱性に優れた近赤外線カットフィルタ、及びそれを作製するための樹脂組成物の開発が強く求められている。
本発明は熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いて作製される広範囲の近赤外線吸収能及び高い耐熱性を有する近赤外線カットフィルタの提供を目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するべく、鋭意検討の結果、耐熱性に優れた2種類の近赤外線吸収色素をそれぞれ含有する熱硬化性樹脂組成物から得られた樹脂層を積層することで得られた近赤外線カットフィルタが耐熱性に優れ、前記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、
[1]ナフタロシアニン色素を含有する樹脂層とジイモニウム色素を含有する樹脂層を少なくとも積層することを特徴とする近赤外線カットフィルタ、
[2]ナフタロシアニン色素の最大吸収波長が750〜1100nm、ジイモニウム色素の最大吸収波長が850〜1300nmであることを特徴とする[1]に記載の近赤外線カットフィルタ、
[3]ナフタロシアニン色素が式(1)で表される化合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の近赤外線カットフィルタ
(式(1)中、R1乃至R36はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20の複素環基、−OR37又は−SR38を表し、R37及びR38はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基を表す。Mは2個の水素原子、金属原子、金属酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)、
[4]ナフタロシアニン色素が式(2)で表される化合物であることを特徴とする[3]に記載に記載の近赤外線カットフィルタ
(式(2)中、R17乃至R36及びMは式(1)におけるのと同じ意味を表す。)、
[5]ジイモニウム色素が式(3)で表される化合物であることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ
(式(3)中、R39はそれぞれ独立に炭素数1〜7のアルキル基又は炭素数1〜5のアルコキシアルキル基を表し、X−はトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオンである。)、
[6]樹脂層が分子内にフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂を硬化させてなることを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ、
[7]分子内にフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が式(4)であることを特徴とする[6]に記載の近赤外線カットフィルタ
(式(4)中、環Zはそれぞれ独立にベンゼン環を含む縮合多環式芳香族炭化水素環、R40及びR41はそれぞれ独立にシアノ基、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基から選ばれ、R42はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、nは0〜1の整数、xは0〜4の整数、yは0以上の整数、zは1以上の整数である。)、
[8]式(4)において2つの環Zが共にベンゼン環であることを特徴とする[7]に記載の近赤外線カットフィルタ、
[9]基板上に、ナフタロシアニン色素を含む樹脂層を製膜し、さらにジイモニウム色素を含む樹脂層を積層することを特徴とする[6]乃至[8]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ。
[10]ナフタロシアニン色素を含む樹脂層とジイモニウム色素を含む樹脂層が接して積層されることを特徴とする[9]に記載の近赤外線カットフィルタ。
[11]積層した各樹脂層の厚みがそれぞれ20μm以下であることを特徴とする[1]乃至[10]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ、
[12][11]に記載の近赤外線カットフィルタを具備した撮像素子、
に関する。
[1]ナフタロシアニン色素を含有する樹脂層とジイモニウム色素を含有する樹脂層を少なくとも積層することを特徴とする近赤外線カットフィルタ、
[2]ナフタロシアニン色素の最大吸収波長が750〜1100nm、ジイモニウム色素の最大吸収波長が850〜1300nmであることを特徴とする[1]に記載の近赤外線カットフィルタ、
[3]ナフタロシアニン色素が式(1)で表される化合物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の近赤外線カットフィルタ
[4]ナフタロシアニン色素が式(2)で表される化合物であることを特徴とする[3]に記載に記載の近赤外線カットフィルタ
[5]ジイモニウム色素が式(3)で表される化合物であることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ
[6]樹脂層が分子内にフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂を硬化させてなることを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ、
[7]分子内にフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が式(4)であることを特徴とする[6]に記載の近赤外線カットフィルタ
[8]式(4)において2つの環Zが共にベンゼン環であることを特徴とする[7]に記載の近赤外線カットフィルタ、
[9]基板上に、ナフタロシアニン色素を含む樹脂層を製膜し、さらにジイモニウム色素を含む樹脂層を積層することを特徴とする[6]乃至[8]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ。
[10]ナフタロシアニン色素を含む樹脂層とジイモニウム色素を含む樹脂層が接して積層されることを特徴とする[9]に記載の近赤外線カットフィルタ。
[11]積層した各樹脂層の厚みがそれぞれ20μm以下であることを特徴とする[1]乃至[10]のいずれか一つに記載の近赤外線カットフィルタ、
[12][11]に記載の近赤外線カットフィルタを具備した撮像素子、
に関する。
本発明により、透明性及び耐熱性に優れた近赤外線カットフィルタを提供することができた。
ナフタロシアニン色素を含有する樹脂層とジイモニウム色素を含有する樹脂層とからなる2層以上の積層構造を有する本発明の近赤外線カットフィルタについて説明する。
本発明に用いられる近赤外線吸収色素としては、ナフタロシアニン色素及びジイモニウム色素が挙げられる。本発明に用いられるナフタロシアニン色素の最大吸収波長(λmax)領域は、750〜1100nmが好ましく、800〜1000nmがさらに好ましい。本発明に用いられるジイモニウム色素の最大吸収波長(λmax)領域は、850〜1300nmが好ましく、900〜1200nmがさらに好ましい。前記の波長領域に最大吸収波長(λmax)を有する近赤外線吸収色素を用いることにより、目的の波長領域の光が効率よく吸収される。尚、本発明における最大吸収波長(λmax)とは、前記の波長領域の吸収帯のうち、その吸光度が最大になる波長を指す。
本発明に用いられるナフタロシアニン色素は、上記式(1)で表される化合物であるが、上記式(2)で表される化合物がより好ましい。
上記式(1)のR1乃至R36が表すハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
式(1)のR1乃至R36が表す炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜20からなる飽和脂肪族炭化水素基であれば特に制限されるものではなく、該アルキル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。
式(1)のR1乃至R36が表す炭素数1〜20のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、1、2−ジメチル−プロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチル−1−イソプロピルブチル基、1−t−ブチル−2−メチルプロピル基、n−ノニル基、3、5、5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロペンチルメチル基及びシクロペンチルエチル基等が挙げられる。式(1)のR1乃至R36が表す炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖若しくは分岐鎖の炭素数2〜12のアルキル基が好ましく、直鎖若しくは分岐鎖の炭素数1〜8のアルキル基がより好ましい。
式(1)のR1乃至R36が表す炭素数1〜20のアルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
式(1)のR1乃至R36が表す炭素数6〜20のアリール基としては、炭素数6〜20からなる芳香族環から1つの水素原子を除いた残基であれば特に制限されるものではなく、その具体例としてはフェニル基、フェネチル基、o−、m−若しくはp−トリル基、2、3−若しくは2、4−キシリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニリル基、ベンズヒドリル基、トリチル基及びピレニル基等が挙げられ、フェニル基が特に好ましい。
式(1)のR1乃至R36が表す炭素数6〜20のアリール基は置換基を有していてもよく、該置換基としては式(1)のR1乃至R36が表す炭素数1〜20のアルキル基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
式(1)のR1乃至R36が表す炭素数4〜20の複素環基としては、炭素数4〜20からなる複素環から1つの水素原子を除いた残基であれば特に制限されるものではなく、その具体例としてはピリジル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラゾリル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、プリニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェノキサジニル基及びフェノチアジニル基等が挙げられ、ピリジル基が特に好ましい。
式(1)のR1乃至R36における炭素数4〜20の複素環基は置換基を有していてもよく、該置換基としては式(1)のR1乃至R36における炭素数1〜20のアルキル基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
式(1)のR37及びR38における炭素数1〜20のアルキル基としては、式(1)のR1乃至R36における炭素数1〜20のアルキル基と同じものが挙げられる。式(1)のR37及びR38における炭素数1〜20のアルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては式(1)のR1乃至R36における炭素数1〜20のアルキル基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
式(1)のR37及びR38における炭素数6〜20のアリール基としては、式(1)のR1乃至R36における炭素数6〜20のアリール基と同じものが挙げられる。式(1)のR37及びR38における炭素数6〜20のアリール基は置換基を有していてもよく、該置換基としては式(1)のR1乃至R36における炭素数1〜20のアルキル基が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。
式(1)中、Mは2個の水素原子、金属原子、金属酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。金属原子としては、鉄、マグネシウム、ニッケル、コバルト、銅、パラジウム、亜鉛、バナジウム、チタン、インジウム、錫等;金属酸化物としては、チタニル及びバナジル等;金属ハロゲン化物としては、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化ゲルマニウム、塩化錫(II)、塩化錫(IV)及び塩化珪素等、が挙げられ、銅、亜鉛、コバルト、ニッケル、鉄、バナジル、チタニル、塩化インジウム又は塩化錫(II)が好ましく、銅、亜鉛、バナジル又はチタンがより好ましく、バナジルが特に好ましい。
本発明に用いられるジイモニウム色素は上記式(3)で表され、式(3)のR39はそれぞれ独立に炭素数1〜7のアルキル基又は炭素数1〜5のアルコキシアルキル基を表し、これらは置換基を有してもよい。X−はトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオンである。
式(3)のR39における炭素数1〜7のアルキル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、1,2−ジメチル−プロピル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、1,3−ジメチル−ブチル基、1−iso−プロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2−メチ−1−iso−プロピルプロピル基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチル1−iso−プロピルブチル基、2−メチル−1−iso−プロピル基等が挙げられ、好ましくはエチル基、n−ブチル基、イソブチル基である。光学異性体については特に制限されない。
式(3)のR39における炭素数1〜5のアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、n−ブトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、メトキシエトキシメチル基、エトキシエトキシエチル基、ジメトキシメチル基、ジエトチキシメチル基、ジメトキシエチル基、ジエトキシエチル基等が挙げられ、ハロゲン化アルキル基としては、クロロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、トリフルオロメチル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ2−プロピル基等が挙げられる。好ましくはメトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル、n−ブトキシエチル基であり、特に好ましくはメトキシエチル基である。
式(3)のR39における炭素数1〜7のアルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、上記の未置換のアルキル基の水素原子がアルコキシ基に置換されたアルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基に置換されたアルコキシアルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルコキシ基に置換されたアルコキシアルコキシアルコキシアルキル基等が挙げられ、未置換のアルキル基の水素原子がハロンゲンに置換されたハロゲン化アルキル基、アミノ基に置換されたアミノアルキル基、アルキルアミノ基に置換されたアルキルアミノアルキル基やジアルキルアミノアルキル基、その他アルコキシカルボニルアルキル基、アルキルアミノカルボニルアルキル基、アルコキシスルホニルアルキル基、シアノアルキル基等が挙げられる。
式(3)のR39における炭素数1〜5のアルコキシアルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、上記の未置換のアルコキシ基の水素原子がアルコキシ基に置換されたアルコキシアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基に置換されたアルコキシアルコキシアルコキシ基、アルコキシアルコキシアルコキシ基に置換されたアルコキシアルコキシアルコキシアルコキシ基等が挙げられ、未置換のアルキル基の水素原子がハロンゲンに置換されたハロゲン化アルコキシ基、アミノ基に置換されたアミノアルコキシ基、アルキルアミノ基に置換されたアルキルアミノアルコキシ基やジアルキルアミノアルコキシ基、その他アルコキシカルボニルアルコキシ基、アルキルアミノカルボニルアルコキシ基、アルコキシスルホニルアルコキシ基等が挙げられる。
本発明の近赤外線カットフィルタに用いられる近赤外線吸収色素が、樹脂組成物中に溶解しない場合は、不溶性の該近赤外線吸収色素を微粒子に分散化しながら、他の成分と混合して使用することができる。
分散化する方法としては、サンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等を用いて撹拌混合するそれ自体公知の方法等を挙げることができる。これらの中でもサンドミル(ビーズミル)が好ましい。またサンドミル(ビーズミル)における色素粒子の粉砕においては、粒径の小さいビーズを使用し、ビーズの充填率を大きくすること等により粉砕効率を高めた条件で処理することが好ましい。更に粉砕処理後に濾過、遠心分離等で分散化に用いたビーズや粗粒子を除去することが好ましい。
次に、ナフタロシアニン色素である式(1)又は式(2)で表される化合物の製造方法について説明するが、これらに特に限定されるものではなく、従来公知の製造方法を適当に利用することができる。式(1)又は式(2)で表される化合物の製造方法は、例えば、金属化合物の共存化、対応するナフタレンジカルボン酸又はその誘導体(酸無水物、ジアミド、ジニトリル等)から中心に金属を有するナフタロシアニンを直接環化反応により合成することが知られている(例えば、ケミストリー−A・ヨーロピアン・ジャーナル、9巻、5123頁〜5134頁(2003年発行)を参照)。このとき触媒(例えばモリブデン酸アンモニウム)と尿素を共存させることが好ましい。或いはリチウム化合物を用いて一度ナフタロシアニンの無金属体を合成した後、後述のとおり金属化合物を用いて合成することもできる。
上記の環化反応は無溶媒中でも行なえるが、有機溶媒中で行うことが好ましい。環化反応に用いられる有機溶媒は、出発原料としてのナフタレンジカルボン酸又はその誘導体との反応性の低いものであれば特に制限されないが、反応性を示さない不活性な溶媒であることが好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、モノクロロベンゼン、o−クロロトルエン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、1−クロロナフタレン、1−メチルナフタレン、エチレングリコール及びベンゾニトリル等の不活性溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノ−ル、2−プロパノ−ル、1−ブタノール、1−ヘキサノール、1−ペンタノール及び1−オクタノール等のアルコール;ピリジン、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、N、N−ジメチルアセトフェノン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチルスルホキシド及びスルホラン等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらのうち、1−クロロナフタレン、1−メチルナフタレン、1−オクタノール、ジクロロベンゼン、ベンゾニトリル及びスルホランが好ましく、1−オクタノール、ジクロロベンゼン、ベンゾニトリル及びスルホランがより好ましい。これらの溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
環化反応に用いるナフタレンジカルボン酸又はその誘導体と金属化合物との使用量は、当該反応が進行すれば特に限定されるものではないが、例えば、有機溶媒100質量部に対して、上記ナフタレンジカルボン酸又はその誘導体を通常1〜500質量部、好ましくは10〜350質量部の範囲で用い、かつ該ナフタレンジカルボン酸又はその誘導体1モルに対して、金属化合物を通常0.25〜0.5モル倍、好ましくは0.25〜0.4モル倍の範囲で用いる。また環化反応の条件も特に限定されるものではないが、反応温度は30〜250℃の範囲であることが好ましく、80〜200℃の範囲であることがより好ましい。反応時間は1〜30時間であることが好ましい。また、環化反応は、大気雰囲気中で行なってもよいが、不活性ガス雰囲気(例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等の流通下)で、行なわれることが好ましい。
式(1)又は式(2)で表される化合物を合成するために用いられるナフタロシアニンの無金属体と金属化合物の使用比率は、ナフタロシアニンの無金属体1モルに対して、金属化合物は0.1〜10モル倍が好ましく、0.5〜5モル倍がより好ましく、1〜3モル倍がさらに好ましい。金属化合物としては無機及び有機金属化合物を用いることができ、その具体例はハロゲン化物(例えば塩素化物、臭素化物)、硫酸塩、酢酸塩、金属のアセチルアセトナート体等が挙げられ、ハロゲン化物および酢酸塩が好ましく、ハロゲン化物がより好ましい。この反応で得られた化合物は、従来公知の方法に従って、晶析、ろ過、洗浄、乾燥等を施してもよい。このような操作により、式(1)又は式(2)で表されるナフタロシアニン化合物を好収率、高純度で得ることができる。
以下に、式(1)又は式(2)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
式(1)又は式(2)で表されるナフタロシアニン化合物は、単独又は複数種を組み合わせて用いることもできる。
次に式(3)で表されるジイモニウム色素の製造方法について説明するが、これらは特に限定されるものではなく、従来公知の製造方法を適当に利用することができる(例えば国際公開2010/122743公報を参照)。ジイモニウム色素のカウンターアニオンをトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオンにイオン交換する方法としては、ジイモニウム色素を有機溶剤に溶解させ、適切なトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド酸の金属塩をジイモニウム色素1質量部に対して、通常1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部の範囲で添加することで容易に合成できる。
また、市販のジイモニウム色素を製品として入手し、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドアニオンとイオン交換することでも合成できる。具体的な製品としては、日本カーリット社製の商品名「CIR−1085」及び「CIR−1085F」;日本化薬社製の商品名「KAYASORB IRG−022」及び「KAYASORB IRG−023」、等が挙げられる。
式(3)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の樹脂層は、それぞれ上記のナフタロシアニン色素及びジイモニウム色素を含有する限り、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも用いることができるが、硬化性や耐熱性等の要求特性を考慮すると、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂が好ましく、熱硬化性樹脂が特に好ましい。
熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、(イソ)シアネート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ビニル樹脂、アミド樹脂等が挙げられる。これらは本発明においていずれも使用することができる。
これらのうち、熱硬化性樹脂としては硬化性や耐熱性等の要求特性を考慮すると、エポキシ樹脂単独、又は必要に応じて硬化剤を組み合わせることが好ましい。
本発明に用いられるエポキシ樹脂は、エポキシ基を分子中に含有する化合物であれば特に限定されないが、主に脂肪族型エポキシ樹脂と芳香族型エポキシ樹脂に分類されることから、これらについて以下に詳細に説明する。
脂肪族型エポキシ樹脂としては、脂肪族環状構造を有するエポキシ樹脂と脂肪族環状構造を有さないエポキシ樹脂が挙げられる。脂肪族環状構造を有するエポキシ樹脂は一分子中に少なくとも一つ以上の脂肪族環状構造を有し、例えば、テルペンジフェノールや、フェノール化合物(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と脂肪族環状構造ジエン(ジシクロペンタジエンやノルボルナジエン、ヘキサヒドロキシインデン等)との重縮合物及びこれらの変性物から誘導されるグリシジルエーテル化物、水添ビスフェノール(ビスフェノールA、ビスフェノールF)型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等、分子内にシクロヘキシル構造、ジシクロペンタジエン構造をもつ化合物や、トリグリジジルイソシアヌレート構造をもつエポキシ樹脂等が挙げられる。
脂肪族環状構造を有さないエポキシ樹脂としては、ヘキサンジグリシジルエーテル等の直鎖又は分岐アルコールから誘導されるグリシジルエーテル化合物やメタクリルグリシジル骨格を有する樹脂化合物等が挙げられる。
芳香族型エポキシ樹脂としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、グリオキサール型エポキシ樹脂、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ樹脂、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、等が挙げられる。これらのうち本発明においては、耐熱性を考慮してフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が好ましい。
前記のフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂としては、特に制限されないが、例えば、上記式(4)で表される9,9−ビスアリールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂が挙げられる。
上記式(4)において、環Zで表される縮合多環式芳香族炭化水素環としては、縮合二環式炭化水素環(例えば、インデン環、ナフタレン環等の炭素数8〜20の縮合二環式炭化水素環、好ましくは炭素数10〜16の縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環等)等の縮合二乃至四環式炭化水素環等が挙げられる。好ましい縮合多環式芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が挙げられ、ベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。なお、フルオレン骨格の9位に置換する2つの環Zは同一又は異なる環であってもよく、同一の環が好ましい。
フルオレン骨格の9位に置換する環Zの置換位置は、特に限定されず、例えば、フルオレン骨格の9位に置換する縮合多環式芳香族炭化水素環がナフタレン環の場合は、1−ナフチル基、2−ナフチル基等であってもよく、2−ナフチル基が特に好ましい。
上記式(4)において、R40で表される置換基としては、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、炭化水素基[例えば、アルキル基、アリール基(フェニル基等の炭素数6〜10のアリール基)等]等の非反応性置換基が挙げられ、特に、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基(特にアルキル基)である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基(例えば、炭素数1〜4のアルキル基、特にメチル基)等が例示できる。なお、置換基数xが複数(2以上)である場合、R4は互いに同一又は異なっていてもよい。また、フルオレン骨格を構成する2つのベンゼン環に置換するR4は同一又は異なっていてもよい。また、フルオレン骨格を構成するベンゼン環に対するR4の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。置換基数xは、0〜1が好ましく、0が特に好ましい。なお、フルオレン骨格を構成する2つのベンゼン環において、置換基数xは、互いに同一又は異なっていてもよい。
環Zに置換する置換基R41としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜12のアルキル基、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキル基等)、シクロアルキル基(シクロへキシル基等の炭素数5〜8のシクロアルキル基、好ましくは炭素数5〜6のシクロアルキル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜14のアリール基、好ましくは炭素数6〜10のアリール基、さらに好ましくは炭素数6〜8のアリール基等)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基等の炭素数6〜10アリール−炭素数1〜4アルキル基等)等の炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基等)、シクロアルコキシ基(炭素数5〜10のシクロアルキルオキシ基等)、アリールオキシ基(炭素数6〜10のアリールオキシ基等)等の基−OR43[式中、R7は炭化水素基(前記例示の炭化水素基等)を示す。];アルキルチオ基(メチルチオ基等の炭素数1〜8のアルキルチオ基、好ましくは炭素数1〜6アルキルチオ基等)等の基−SR43(式中、R43は前記と同じ。);アシル基(アセチル基等の炭素数1〜6のアシル基等);アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基等の炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基等);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子);ヒドロキシル基;ニトロ基;シアノ基;置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基等)等が挙げられる。
これらのうち、R41は、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換アミノ基等が好ましく、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、炭素数1〜6のアルキル基)]、アルコキシ基(炭素数1〜4のアルコキシ基等)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)等が特に好ましい。
同一の環Zにおいて、置換基数yが複数(2以上)である場合、R41は互いに同一又は異なってもよい。また、2つの環Zにおいて、R41は同一又は異なっていてもよい。また、置換基数yは通常0〜8であり、0〜6が好ましく、0〜4がさらに好ましく、0〜2が特に好ましい。なお、2つの環Zにおいて、mは互いに同一又は異なっていてもよい。
上記式(4)において、R42は水素原子又はメチル基であり、水素原子が好ましい。
置換基数zは通常1以上であればよく、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましく、1〜2がさらに好ましく、1が特に好ましい。なお、置換基数zは、それぞれの環Zにおいて同一又は異なっていてもよく、通常、同一である場合が多い。なお、エポキシ基を有する置換基の置換位置は特に限定されず、環Zの適当な置換位置に置換していればよい。
置換基数nは0〜1の整数であり、0が好ましい。なお、それぞれの環Zにおいて、nは同一又は異なっていてもよく、同一の整数が好ましい。
環Z上の単一又は複数のグリシジルオキシ基の置換位置は、フルオレン骨格の9位に結合している環Zの位置に対して特に限定されず、例えば、環Zがベンゼン環の場合はオルト位、メタ位、パラ位等であってもよく、パラ位が特に好ましい。フルオレン骨格の9位に置換する縮合多環式芳香族炭化水素環がナフタレン環の場合は、オルト位、メタ位、パラ位、アナ位、エピ位、カタ位、ペリ位、プロス位、アンフィ位、2,7位であってもよく、特にアンフィ位が好ましい。
上記式(4)で表される具体的な化合物としては、例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−グリシジルオキシフェニル)フルオレン等]、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(6−グリシジルオキシ−2−ナフチル)フルオレン、9,9−ビス(5−グリシジルオキシ−1−ナフチル)フルオレン等]等の、上記式(4)の置換基数zが1でnが0である化合物等が挙げられる。
フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂のエポキシ当量としては、150〜1000g/eq.が好ましく、150〜800g/eq.がより好ましく、150〜400g/eq.がさらに好ましく、150〜350g/eq.が特に好ましい。市場から入手可能な製品では大阪ガスケミカル(株)製オグソールPG−100や同CG−500等のオグソールシリーズ等が挙げられる。
フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂は1種又は2種以上を混合して用いても良い。2種以上のフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂を使用する場合、上記の式(4)で表されるエポキシ樹脂を少なくとも1種使用することが好ましい。その場合は上記式(4)で表されるエポキシ樹脂の含有率は、使用するエポキシ樹脂1質量部に対して、通常50〜99.5質量%であり、70〜97質量%が好ましく、90〜98質量%がさらに好ましい。
本発明において熱硬化性樹脂組成物を硬化するためには、必要に応じてそれ自身公知のエポキシ樹脂硬化剤を使用することができる。例えば、カルボキシル基、もしくはカルボン酸無水物基を有するカルボン酸系硬化剤、アミノ基、アミド基、ケトイミン基、イミダゾール基、ジシアンジアミド基等を有するアミン系硬化剤、フェノールノボラック等のフェノール基を有するフェノール系硬化剤等が挙げられる。これらのうち、硬化物の耐熱性や透明性を考慮するとカルボン酸系硬化剤が好ましい。
好適に用いられるカルボン酸系硬化剤は、分子内にカルボキシル基を一つ以上、好ましくは2つ以上、もしくはカルボン酸無水物基を一つ以上有するものであれば、特に制限されるものではなく、それ自身公知のものが使用でき、例えば、カルボン酸無水物や多価カルボン酸等を用いることができる。
カルボン酸無水物の具体例としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸、2,4−ジエチル無水グルタル酸、3,3−ジメチル無水グルタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、等の酸無水物が挙げられる。
中でも、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、2,4−ジエチル無水グルタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物等が、耐光性、透明性、作業性の観点から特に好ましい。
前記の多価カルボン酸は少なくとも2つのカルボキシル基を有する化合物であり、幾何異性体又は光学異性体が存在しても特に制限されない。本発明に用いられる多価カルボン酸としては、2官能以上のカルボン酸が好ましく、例えば、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、1,3,5−ペンタントリカルボン酸、クエン酸等のアルキルトリカルボン酸化合物;フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、シクロヘキサントリカルボン酸、ナジック酸、メチルナジック酸等の脂肪族環状多価カルボン酸化合物;リノレン酸やオレイン酸等の不飽和脂肪酸の多量体及びそれらの還元物であるダイマー酸化合物;リンゴ酸、ブタン二酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、ノナン二酸、デカン二酸の直鎖アルキル二酸化合物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸、オクタヒドロ−1H−4,7−メタノインデン−2,5−ジカルボン酸等のビシクロ構造を有する多価カルボン酸等を使用することができる。
また、市販されている2官能以上のアルコール化合物を多価カルボン酸無水物又は多価カルボン酸と反応させて得られる多価カルボン酸化合物を使用することもできる。例えば、酸無水物又は多価カルボン酸としては、前記の化合物が挙げられ、アルコール化合物としては、幾何異性体又は光学異性体は特に制限されず、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、ビスフェノールSアルキレンオキシド付加物のほか、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,2−オクタデカンジオール、アダマンタンジオール、アダマンタントリオール、オクタヒドロ−1H−4,7−メタノインデンジオール、オクタヒドロ−1H−4,7−メタノインデニルジメタノール等の炭素数2〜30の有機脂肪族アルコールが挙げられる。
本発明おける熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂硬化剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。エポキシ樹脂1質量部に対してエポキシ樹脂硬化剤の使用比率は、0.01〜150質量%が好ましく、1〜100質量%がより好ましく、30〜80質量%がさらに好ましく、40〜70質量%が特に好ましい。
エポキシ樹脂硬化剤として、前述の酸無水物及び/又は多価カルボン酸以外の硬化剤を併用しても良いが、酸無水物及び/又は多価カルボン酸の総量が全硬化剤中に占める割合は30質量%以上が好ましく、40質量%以上が特に好ましい。
併用できる硬化剤としては、例えばアミン系化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物等が挙げられ、その具体例としては、アミン化合物(1,4−ブタンジアミン)やポリアミド化合物(ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂等)、多価フェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール化合物(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロロメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4’−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4’−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール化合物、テルペンとフェノール化合物の縮合物、その他(イミダゾール、トリフルオロボラン−アミン錯体、グアニジン誘導体、等)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明における熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じてカップリング剤を使用することで、硬化物の硬度を補完することができる。使用できるカップリング剤としては、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤;イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤;Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いはアルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらのカップリング剤は1種又は2種以上を混合して用いても良い。カップリング剤は、本発明の熱硬化性樹脂組成物1質量部に対して通常0.05〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部が必要に応じて含有される。
本発明における熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じてナノオーダーレベルの無機充填剤を使用することで、透明性を阻害せずに機械強度等を補完することが可能である。この様に透明性を確保するために用いられるナノオーダーレベルの無機充填剤の平均粒径は好ましくは500nm以下であり、200nm以下が特に好ましい。無機充填剤としては、結晶シリカ、溶融シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ジルコニア、フォステライト、ステアタイト、スピネル、チタニア、タルク等の粉体又はこれらを球形化したビーズ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。これらの無機充填剤は、本発明の熱硬化性樹脂組成物1質量部に対して0〜95質量%が用いられる。
本発明の近赤外線カットフィルタの着色防止のため、光安定剤としてのアミン化合物又は、酸化防止剤としてのリン系化合物及びフェノール系化合物を含有することができる。
光安定剤であるアミン化合物としては、例えば、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−トトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル,1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5,1,11,2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコールの反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系化合物、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系化合物等が挙げられるが、中でもヒンダートアミン系化合物が特に好ましい。
光安定剤であるアミン化合物としては、市販品を使用することができるが、市販されているアミン化合物としては特に限定されず、例えば、チバスペシャリティケミカルズ製として、TINUVIN765、TINUVIN770DF、TINUVIN144、TINUVIN123、TINUVIN622LD、TINUVIN152、CHIMASSORB944、ADEKA製として、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63P、LA−77Y、LA−81、LA−82、LA−87等が挙げられる。
酸化防止剤であるリン系化合物としては特に限定されず、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスファイト−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−イソプロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−n−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2'−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2'−エチリデンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3'−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3'−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート等が挙げられる。
上記のリン系化合物は、市販品を用いることもできる。市販されているリン系化合物としては特に限定されず、例えば、ADEKA製として、アデカスタブPEP−4C、アデカスタブPEP−8、アデカスタブPEP−24G、アデカスタブPEP−36、アデカスタブHP−10、アデカスタブ2112、アデカスタブ260、アデカスタブ522A、アデカスタブ1178、アデカスタブ1500、アデカスタブC、アデカスタブ135A、アデカスタブ3010、アデカスタブTPP等が挙げられる。
またフェノール系化合物は特に限定はされず、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェノール、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス−〔2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2'−ブチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノールアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−ペンチルフェノール、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス−[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3'−tert−ブチルフェニル)−ブタノイックアシッド]−グリコールエステル、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、ビス−[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3'−tert−ブチルフェニル)−ブタノイックアシッド]−グリコールエステル等が挙げられる。
上記のフェノール系化合物は、市販品を用いることもでき、市販品されているフェノール系化合物としては特に限定されず、例えば、チバスペシャリティケミカルズ製としてIRGANOX1010、IRGANOX1035、IRGANOX1076、IRGANOX1135、IRGANOX245、IRGANOX259、IRGANOX295、IRGANOX3114、IRGANOX1098、IRGANOX1520L、アデカ製としては、アデカスタブAO−20、アデカスタブAO−30、アデカスタブAO−40、アデカスタブAO−50、アデカスタブAO−60、アデカスタブAO−70、アデカスタブAO−80、アデカスタブAO−90、アデカスタブAO−330、住友化学工業製として、SumilizerGA−80、Sumilizer MDP−S、Sumilizer BBM−S、Sumilizer GM、Sumilizer GS(F)、Sumilizer GP等が挙げられる。
その他、樹脂の着色防止剤として、例えば、チバスペシャリティケミカルズ社製、THINUVIN328、THINUVIN234、THINUVIN326、THINUVIN120、THINUVIN477、THINUVIN479、CHIMASSORB2020FDL、CHIMASSORB119FL等の市販されている添加剤を使用することができる。
上記のアミン化合物、リン系化合物、フェノール系化合物の中から少なくとも1種類以上を含有することが好ましく、その配合量は特に制限されないが、本発明の熱硬化性樹脂組成物の全質量部に対して、0.005〜5.0質量%の範囲で用いられる。
本発明における熱硬化性樹脂組成物の硬化速度向上のため、硬化促進剤を添加することができる。硬化促進剤としては、硬化剤の種類等に応じて適宜選択でき、例えば、アミン化合物[例えば、第3級アミン化合物(例えば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−1等)、イミダゾール化合物(例えば、2−メチルイミダゾール等のアルキルイミダゾール;2−フェニルイミダゾール等のアリールイミダゾール等)及びその誘導体(例えば、フェノール塩、フェノールノボラック塩、炭酸塩、ギ酸塩等の塩)等]、アルカリ金属又はアルカリ土類金属アルコキシド、ホスフィン化合物(トリフェニルホスフィン等)、アミド化合物(ダイマー酸ポリアミド等)、ルイス酸錯体化合物(3フッ化ホウ素・エチルアミン錯体等)、硫黄化合物[ポリサルファイド、メルカプタン化合物(チオール化合物)等]、ホウ素化合物(フェニルジクロロボラン等)、縮合性有機金属化合物(有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物等)等が挙げられる。硬化促進剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
硬化促進剤の添加率は、エポキシ樹脂成分100質量部に対して、通常0.001〜30質量部であり、0.05〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がさらに好ましい。
本発明における熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、希釈剤(単官能性エポキシ化合物等の反応性希釈剤、溶媒等)の他、慣用の添加剤、例えば、着色剤、安定剤(熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等)、充填剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤等を含んでいてもよい。希釈剤や添加剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の近赤外線カットフィルタ(光学フィルタ)は、基材上に設けたものでも、又、基材自体であってもよい。基材としては、一般に光学フィルタに使用できるものであれば特に制限されないが、通常、ガラス若しくは樹脂製の基材が使用される。層の厚みは通常0.05μm〜10mm程度であるが、近赤外線カット率等の目的に応じて適宜決定される。また、CCDやCMOS等の撮像素子自体を基材とすることもできる。
本発明の近赤外線カットフィルタに用いられる近赤外線吸収色素の含有率も、目的とする近赤外線カット率に応じて適宜決定される。用いられる樹脂製の基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリシクロアルカン、ポリシクロオレフィン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビニル化合物、及びそれらのビニル化合物の付加重合体、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリシアン化ビニリデン、フッ化ビニリデン/トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、シアン化ビニリデン/酢酸ビニル共重合体等のビニル化合物又はフッ素系化合物の共重合体、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素を含む樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリペプチド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン等のポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等が挙げられる。
本発明の近赤外線カットフィルタ(光学フィルタ)を作製する方法は特に制限されるものではなく、それ自身公知の方法が利用でき、例えば、1)熱硬化性樹脂と硬化剤、近赤外線吸収色素から構成される熱硬化性樹脂組成物とし、成型後、加熱硬化して樹脂板又はフィルムを作製する方法、2)近赤外線吸収色素を含有する塗料を作製し、樹脂組成物とし、透明樹脂板、透明フィルム、透明ガラス板、又は撮像素子にコーティングする方法、3)近赤外線吸収色素及び樹脂(接着剤)を含有させた組成物(本発明の熱硬化性樹脂組成物)を作製し、合わせ樹脂板、合わせ樹脂フィルム、又は合わせガラス板を作製する方法、等である。
1)の方法は、熱硬化性樹脂と硬化剤、近赤外線吸収色素からなる熱硬化性樹脂組成物を作製し、型内に注入、加熱反応させて硬化させるか、又は、金型に流し込んで型内で硬い製品となるまで加熱反応させて成形する方法が挙げられる。用いられる組成によって加工温度、フィルム化(樹脂板化)条件等が多少異なるが、通常100〜200℃で30分〜5時間程度の硬化条件が適用される。近赤外線吸収色素の添加量は、作製する樹脂板又はフィルムの厚み、吸収強度、可視光透過率等によって異なるが、通常、基材樹脂の1質量部に対して0.01〜30質量%程度、好ましくは0.01〜15質量%程度使用される。
2)の方法は、近赤外線吸収色素をバインダー樹脂に溶解、もしくは分散させることで塗料化する方法であり、塗料化する際に溶媒を用いることもできる。溶媒としては、ハロゲン化合物、アルコール化合物、ケトン化合物、エステル化合物、脂肪族炭化水素化合物、芳香族炭化水素化合物、エーテル化合物、又は、それらを混合し溶媒として用いることができる。近赤外線吸収色素の濃度は、作製するコーティングの厚み、吸収強度、可視光透過率によって異なるが、バインダー樹脂1質量部に対して通常0.01〜30質量%程度である。このようにして得られた塗料を透明樹脂板、透明フィルム、透明ガラス板、又は撮像素子等の上にスピンコーター、バーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、オフセットコーター、スプレー等でコーティングして近赤外線カットフィルタ、又はそれを具備した撮像素子を得ることができる。
3)の方法は、シリコン系、ウレタン系、アクリル系等の樹脂化合物用の、ポリビニルブチラール接着剤、エチレン−酢酸ビニル系接着剤等の合わせガラス用のそれ自身公知の透明接着剤に、近赤外線吸収色素を0.1〜30質量%程度添加した熱硬化性樹脂組成物を用い、透明な樹脂板同士、樹脂板と樹脂フィルム、樹脂板とガラス、樹脂フィルム同士、樹脂フィルムとガラス、ガラス同士を接着することにより近赤外線カットフィルタを作製する。尚、それぞれの方法で混練・混合の際、紫外線吸収剤、可塑剤等の樹脂成形に用いる通常の添加剤を加えてもよい。
本発明の赤外線カットフィルタは、ナフタロシアニン色素を含む熱硬化性樹脂組成物を用いて製膜された樹脂層とジイモニウム色素を含む熱硬化性樹脂組成物を用いて製膜された樹脂層を具備する。通常、いずれかの樹脂層にナフタロシアニン色素またはジイモニウム色素が含まれていればよく、積層する順番は特に限定されない。ただし、本発明において、樹脂層中の赤外線吸収色素の耐熱性を考慮し、先ずナフタロシアニン色素を含む樹脂層を基板上に形成し、引き続きジイモニウム色素を含む樹脂層を積層することが好ましい。
本発明の近赤外線カットフィルタは、撮像素子用途やディスプレイの前面板に限らず、近赤外線をカットする必要があるフィルタフィルム、例えば、断熱フィルム、光学製品、サングラス等にも使用することが出来る。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。ここで、部は特に断りのない限り質量部を表す。
[合成例1](バナジル−1−フェニル−2,3−ナフタロシアニン(上記の化合物1−1)の合成)
500mLの四つ口フラスコに、1−フェニル−2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物10部、尿素13部、モリブデン酸アンモニウム0.2部、三塩化酸化バナジウム(V)1.6部及びスルホラン100mLを入れて、室温で10分間攪拌した後、内温195〜205℃で6時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却して純水100mLを加え、析出した固体を濾取した。この固体を500mLの四つ口フラスコに入れて、更に150mLのN,N−ジメチルホルムアミド(略称DMF)を加えて懸濁させ、100℃で1時間加熱攪拌した。その後、内温を50℃まで冷却し、固体を濾取した。得られた固体を乾燥したところ、上記の化合物1−1を9.9部得た。得られた化合物1−1のマススペクトル及び極大吸収波長の測定結果は以下の通りであった。
マススペクトル M+=1084
極大吸収波長 808nm(N−メチル−2−ピロリドン)
500mLの四つ口フラスコに、1−フェニル−2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物10部、尿素13部、モリブデン酸アンモニウム0.2部、三塩化酸化バナジウム(V)1.6部及びスルホラン100mLを入れて、室温で10分間攪拌した後、内温195〜205℃で6時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却して純水100mLを加え、析出した固体を濾取した。この固体を500mLの四つ口フラスコに入れて、更に150mLのN,N−ジメチルホルムアミド(略称DMF)を加えて懸濁させ、100℃で1時間加熱攪拌した。その後、内温を50℃まで冷却し、固体を濾取した。得られた固体を乾燥したところ、上記の化合物1−1を9.9部得た。得られた化合物1−1のマススペクトル及び極大吸収波長の測定結果は以下の通りであった。
マススペクトル M+=1084
極大吸収波長 808nm(N−メチル−2−ピロリドン)
[合成例2](チタニル−1−フェニル−2,3−ナフタロシアニン(上記の化合物1−2)の合成)
500mLの四つ口フラスコに、1−フェニル−2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物10部、尿素13部、モリブデン酸アンモニウム0.2部、塩化チタン(IV)3.3部及びスルホラン100mLを入れて、室温で10分間攪拌した後、内温195〜205℃で6時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却して純水100mLを加え、析出した固体をろ取した。この固体を500mLの四つ口フラスコに入れて、更に150mLのN,N−ジメチルホルムアミド(略称DMF)を加えて懸濁させ、100℃で1時間加熱攪拌した。その後、内温を50℃まで冷却し、固体を濾取した。得られた固体を乾燥したところ、上記の化合物1−2を5.7部得た。得られた化合物1−2のマススペクトル及び極大吸収波長の測定結果は以下の通りであった。
マススペクトル M+=1081
極大吸収波長 806nm(N−メチル−2−ピロリドン)
500mLの四つ口フラスコに、1−フェニル−2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物10部、尿素13部、モリブデン酸アンモニウム0.2部、塩化チタン(IV)3.3部及びスルホラン100mLを入れて、室温で10分間攪拌した後、内温195〜205℃で6時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却して純水100mLを加え、析出した固体をろ取した。この固体を500mLの四つ口フラスコに入れて、更に150mLのN,N−ジメチルホルムアミド(略称DMF)を加えて懸濁させ、100℃で1時間加熱攪拌した。その後、内温を50℃まで冷却し、固体を濾取した。得られた固体を乾燥したところ、上記の化合物1−2を5.7部得た。得られた化合物1−2のマススペクトル及び極大吸収波長の測定結果は以下の通りであった。
マススペクトル M+=1081
極大吸収波長 806nm(N−メチル−2−ピロリドン)
[実施例1]
撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌溶解し、合成例1で得られたナフタロシアニン色素2.0部と特開2014−80587号公報に記載の[合成例1−1]に従って得られたエポキシ樹脂硬化剤を48部添加し、20〜35℃で2時間撹拌することで熱硬化性樹脂組成物(A1)を得た。
次いで、撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌溶解し、特許第4697950号公報の[実施例1]に記載の方法に従って得られた上記の化合物2−1のジイモニウム色素を2.0部添加し、20〜35℃で均一になるまで撹拌することで熱硬化性樹脂組成物(B1)を得た。
熱硬化性樹脂組成物(A1)をスピンコーター上に配置したガラス基板上に滴下し、その基板を2000rpmで30秒間回転させることでガラス表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、樹脂膜を形成した。樹脂膜が形成されたガラス基板を樹脂面が上方を向くようスピンコーター上に配置し、熱硬化性樹脂組成物(B1)を樹脂面に滴下した。その基板を2000rpmで30秒間回転させることで樹脂表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、本発明の近赤外線カットフィルタを得た。熱硬化性樹脂組成物(A1)により製膜された第1層の膜厚は2.5μmであり、熱硬化性樹脂組成物(B1)により製膜された第2層の膜厚は2.7μmであった。
得られた近赤外線カットフィルタは、分光光度計(島津製作所社製、紫外可視分光光度計UV−3150)を用い、その吸光度を300〜2000nmの範囲を1nmのサンプリングピッチで測定した。近赤外線カットフィルタ作製過程における80℃で10分間乾燥後、190℃で40分間熱硬化後、210℃で10分間静置後でそれぞれの分光波形を測定した。近赤外線カットフィルタの分光波形のナフタロシアニン色素に由来する極大吸収波長(830nm)とジイモニウム色素に由来する極大吸収波長(1110nm)における各吸光度を下表1に示す。
撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌溶解し、合成例1で得られたナフタロシアニン色素2.0部と特開2014−80587号公報に記載の[合成例1−1]に従って得られたエポキシ樹脂硬化剤を48部添加し、20〜35℃で2時間撹拌することで熱硬化性樹脂組成物(A1)を得た。
次いで、撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌溶解し、特許第4697950号公報の[実施例1]に記載の方法に従って得られた上記の化合物2−1のジイモニウム色素を2.0部添加し、20〜35℃で均一になるまで撹拌することで熱硬化性樹脂組成物(B1)を得た。
熱硬化性樹脂組成物(A1)をスピンコーター上に配置したガラス基板上に滴下し、その基板を2000rpmで30秒間回転させることでガラス表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、樹脂膜を形成した。樹脂膜が形成されたガラス基板を樹脂面が上方を向くようスピンコーター上に配置し、熱硬化性樹脂組成物(B1)を樹脂面に滴下した。その基板を2000rpmで30秒間回転させることで樹脂表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、本発明の近赤外線カットフィルタを得た。熱硬化性樹脂組成物(A1)により製膜された第1層の膜厚は2.5μmであり、熱硬化性樹脂組成物(B1)により製膜された第2層の膜厚は2.7μmであった。
得られた近赤外線カットフィルタは、分光光度計(島津製作所社製、紫外可視分光光度計UV−3150)を用い、その吸光度を300〜2000nmの範囲を1nmのサンプリングピッチで測定した。近赤外線カットフィルタ作製過程における80℃で10分間乾燥後、190℃で40分間熱硬化後、210℃で10分間静置後でそれぞれの分光波形を測定した。近赤外線カットフィルタの分光波形のナフタロシアニン色素に由来する極大吸収波長(830nm)とジイモニウム色素に由来する極大吸収波長(1110nm)における各吸光度を下表1に示す。
[実施例2]
撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌溶解し、合成例2で得られた化合物1−2のナフタロシアニン色素2.0部と特開2014−80587号の[合成例1−1]に従って得られたエポキシ樹脂硬化剤を48部添加し、20〜35℃で2時間撹拌することで熱硬化性樹脂組成物(A2)を得た。
次いで、熱硬化性樹脂組成物(A2)をスピンコーター上に配置したガラス基板上に滴下し、その基板を2000rpmで30秒間回転させることでガラス表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、樹脂膜を形成した。樹脂膜が形成されたガラス基板を樹脂面が上方を向くようスピンコーター上に配置し、熱硬化性樹脂組成物(B1)を樹脂面に滴下した。その基板を2000rpmで30秒間回転させることで樹脂表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、本発明の近赤外線カットフィルタを得た。熱硬化性樹脂組成物(A2)により製膜された第1層の膜厚は2.6μmであり、熱硬化性樹脂組成物(B1)により製膜された第2層の膜厚は2.7μmであった。
得られた近赤外線カットフィルタは実施例1と同様の方法で分光波形を測定した。光学フィルタの分光波形のナフタロシアニン色素に由来する極大吸収波長(827nm)とジイモニウム色素に由来する極大吸収波長(1110nm)における吸光度を下表1に示す。
撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌溶解し、合成例2で得られた化合物1−2のナフタロシアニン色素2.0部と特開2014−80587号の[合成例1−1]に従って得られたエポキシ樹脂硬化剤を48部添加し、20〜35℃で2時間撹拌することで熱硬化性樹脂組成物(A2)を得た。
次いで、熱硬化性樹脂組成物(A2)をスピンコーター上に配置したガラス基板上に滴下し、その基板を2000rpmで30秒間回転させることでガラス表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、樹脂膜を形成した。樹脂膜が形成されたガラス基板を樹脂面が上方を向くようスピンコーター上に配置し、熱硬化性樹脂組成物(B1)を樹脂面に滴下した。その基板を2000rpmで30秒間回転させることで樹脂表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、本発明の近赤外線カットフィルタを得た。熱硬化性樹脂組成物(A2)により製膜された第1層の膜厚は2.6μmであり、熱硬化性樹脂組成物(B1)により製膜された第2層の膜厚は2.7μmであった。
得られた近赤外線カットフィルタは実施例1と同様の方法で分光波形を測定した。光学フィルタの分光波形のナフタロシアニン色素に由来する極大吸収波長(827nm)とジイモニウム色素に由来する極大吸収波長(1110nm)における吸光度を下表1に示す。
[比較例1]
撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂(B)としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌し溶解した。次に下記化合物8の(特開2008−88426号公報を参照、メタノール中のλmax:781nm)シアニン色素1.5部と特開2014−80587号公報の[合成例1−1]に従って得られたエポキシ樹脂硬化剤48部を加え、20〜35℃で均一になるまで撹拌することで比較用の熱硬化性樹脂組成物(C1)を得た。
次いで、熱硬化性樹脂組成物(C1)をスピンコーター上に配置したガラス基板上に滴下し、その基板を2000rpmで30秒間回転させることでガラス表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、樹脂膜を形成した。樹脂膜が形成されたガラス基板を樹脂面が上方を向くようスピンコーター上に配置し、熱硬化性樹脂組成物(B1)を樹脂面に滴下した。その基板を2000rpmで30秒間回転させることで樹脂表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、本発明の近赤外線カットフィルタを得た。熱硬化性樹脂組成物(A1)により製膜された第1層の膜厚は2.3μmであり、熱硬化性樹脂組成物(B1)により製膜された第2層の膜厚は2.6μmであった。
得られた近赤線カットフィルタは実施例1と同様の方法で分光波形を測定した。光学フィルタの分光波形のシアニン色素に由来する極大吸収波長(793nm)とジイモニウム色素に由来する極大吸収波長(1110nm)における吸光度を下表1に示す。
撹拌装置、温度計を設置したガラス製セパラブルフラスコに、エポキシ樹脂(B)としてフルオレン樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、OGSOL PG−100、エポキシ当量260g/eq.)50部、シクロヘキサノン67部を入れ、20〜35℃で2時間撹拌し溶解した。次に下記化合物8の(特開2008−88426号公報を参照、メタノール中のλmax:781nm)シアニン色素1.5部と特開2014−80587号公報の[合成例1−1]に従って得られたエポキシ樹脂硬化剤48部を加え、20〜35℃で均一になるまで撹拌することで比較用の熱硬化性樹脂組成物(C1)を得た。
次いで、熱硬化性樹脂組成物(C1)をスピンコーター上に配置したガラス基板上に滴下し、その基板を2000rpmで30秒間回転させることでガラス表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、樹脂膜を形成した。樹脂膜が形成されたガラス基板を樹脂面が上方を向くようスピンコーター上に配置し、熱硬化性樹脂組成物(B1)を樹脂面に滴下した。その基板を2000rpmで30秒間回転させることで樹脂表面をコーティングし、その後80℃で10分間乾燥させて溶媒を除去し、190℃で40分間熱硬化し、本発明の近赤外線カットフィルタを得た。熱硬化性樹脂組成物(A1)により製膜された第1層の膜厚は2.3μmであり、熱硬化性樹脂組成物(B1)により製膜された第2層の膜厚は2.6μmであった。
得られた近赤線カットフィルタは実施例1と同様の方法で分光波形を測定した。光学フィルタの分光波形のシアニン色素に由来する極大吸収波長(793nm)とジイモニウム色素に由来する極大吸収波長(1110nm)における吸光度を下表1に示す。
[耐熱性評価試験]
実施例1、2及び比較例1で得られた近赤外線カットフィルタの耐熱性の評価を行った。先ず実施例1と同様の分光光度計を用い、実施例1、2及び比較例1の各近赤外線カットフィルタの80℃で10分間乾燥、190℃で40分間間熱硬化、210℃で10分耐熱性試験前後の分光波形を測定した。耐熱性の比較は、実施例1、2及び比較例1の近赤外線カットフィルタの極大吸収波長(合成例1の化合物1−1を使用した場合は830nm、合成例2の化合物1−2を使用した場合は827nm、前記の化合物2−1のジイモニウム色素を使用した場合は1110nm)における吸光度を用いて、各熱負荷前後における吸光度の比から残存率を算出し、それぞれ比較を行った。その結果を下表2に示す。この比較により残存率が高い近赤外線カットフィルタほど、優れた耐熱性を有することを意味する。
実施例1、2及び比較例1で得られた近赤外線カットフィルタの耐熱性の評価を行った。先ず実施例1と同様の分光光度計を用い、実施例1、2及び比較例1の各近赤外線カットフィルタの80℃で10分間乾燥、190℃で40分間間熱硬化、210℃で10分耐熱性試験前後の分光波形を測定した。耐熱性の比較は、実施例1、2及び比較例1の近赤外線カットフィルタの極大吸収波長(合成例1の化合物1−1を使用した場合は830nm、合成例2の化合物1−2を使用した場合は827nm、前記の化合物2−1のジイモニウム色素を使用した場合は1110nm)における吸光度を用いて、各熱負荷前後における吸光度の比から残存率を算出し、それぞれ比較を行った。その結果を下表2に示す。この比較により残存率が高い近赤外線カットフィルタほど、優れた耐熱性を有することを意味する。
表2の結果から、比較例1に対して実施例1及び2は色素の残存率が高い結果となったことから、ナフタロシアニン色素とジイモニウム色素及びバインダー樹脂から成る本発明の熱硬化性樹脂組成物から得られた樹脂層を積層することで作製される積層型近赤外線カットフィルタは、優れた耐熱性を有する結果を示した。
本発明の近赤外線カットフィルタ(光学フィルタ)は複数の近赤外吸収色素を含有する為、幅広い近赤外線をカットできる。また、熱負荷がかかっても含まれた近赤外吸収色素は分解しにくく、近赤外線吸収能の低下が小さく耐候性に優れている上、樹脂液であることからスピンコート等の方法で簡便に製膜することが可能で加工性も高いため、各種用途の光学フィルタ、特にCCDやCMOS等の撮像素子用の近赤外線カットフィルタ(光学フィルタ)として非常に有用である。
Claims (12)
- ナフタロシアニン色素を含有する樹脂層とジイモニウム色素を含有する樹脂層を少なくとも積層することを特徴とする近赤外線カットフィルタ。
- ナフタロシアニン色素の最大吸収波長が750〜1100nm、ジイモニウム色素の最大吸収波長が850〜1300nmであることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 樹脂層が分子内にフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂を硬化させてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 式(4)において2つの環Zが共にベンゼン環であることを特徴とする請求項7に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 基板上に、ナフタロシアニン色素を含む樹脂層を製膜し、さらにジイモニウム色素を含む樹脂層を積層することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- ナフタロシアニン色素を含む樹脂層とジイモニウム色素を含む樹脂層が接して積層されることを特徴とする請求項9に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 積層した各樹脂層の厚みがそれぞれ20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の近赤外線カットフィルタ。
- 請求項11に記載の近赤外線カットフィルタを具備した撮像素子。
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JP2016022737A JP2017142332A (ja) | 2016-02-09 | 2016-02-09 | 近赤外線吸収色素を含む熱硬化性樹脂組成物及びそれを用いた近赤外線カットフィルタ |
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CN110554450A (zh) * | 2018-06-04 | 2019-12-10 | 豪雅冠得股份有限公司 | 滤光片及摄像装置 |
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