JP2017140951A - エアバッグリッド補強部材の製造方法およびエアバッグリッド補強部材 - Google Patents

エアバッグリッド補強部材の製造方法およびエアバッグリッド補強部材 Download PDF

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小林 洋介
Yosuke Kobayashi
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Abstract

【課題】主に、高温下における余長ヒンジ部の伸びを低減し得るようにする。
【解決手段】エアバッグリッド部材4のドア部16を補強可能なドア補強部21と、上記ドア部16の外周側に位置するドア外周部17を補強可能な外周補強部22と、上記ドア補強部21と外周補強部22とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部23と、を備えたエアバッグリッド補強部材5を射出成形によって製造するエアバッグリッド補強部材5の製造方法に関する。
上記余長ヒンジ部23を、上記ドア補強部21および外周補強部22とは別部材となるヒンジ構成部材31によって形成すると共に、
このヒンジ構成部材31を、平面状に延ばした状態にして上記ドア補強部21および外周補強部22と一体になるようにインサート成形する。
【選択図】図1

Description

この発明は、エアバッグリッド補強部材の製造方法およびエアバッグリッド補強部材に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部に、図12に示すような、インストルメントパネル1が設置されている。
このインストルメントパネル1の助手席側の部分には、緊急時に助手席乗員を保護するための安全装置として、助手席用のエアバッグ装置2が設置されている(例えば、特許文献1参照)。
上記した助手席用のエアバッグ装置2は、袋状のエアバッグ本体を折畳んで収納するエアバッグモジュール3と、このエアバッグモジュール3の上方に設置されたエアバッグリッド部材4とを備えている。そして、エアバッグリッド部材4の裏面側には、エアバッグリッド補強部材5が取付けられている(図13参照)。
このような、エアバッグリッド補強部材5は、少なくとも、エアバッグリッド部材4のドア部16を補強可能なドア補強部21と、ドア部16の外周側に位置するドア外周部17を補強可能な外周補強部22と、ドア補強部21と外周補強部22とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部23と、を備えている。ドア補強部21と外周補強部22と余長ヒンジ部23とは、一体に設けられている。エアバッグリッド補強部材5には、余長ヒンジ部23の機能を優先的に考慮して低温脆性の優れたエラストマーなどが使用されている。
特開2015−20568号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたエアバッグリッド補強部材5には、以下のような問題があった。
即ち、エアバッグリッド補強部材5は、低温下で余長ヒンジ部23が適正に機能するように、エラストマーによって構成するようにしていたが、エラストマーは高温時の伸びが大きいため、高温下では余長ヒンジ部23の長さが変化する(即ち、余長ヒンジ部23が伸びる)ことになる。そのため、高温下での余長ヒンジ部23の伸び量を見込んで、ドア部16からフロントウィンドウまでの距離を長く設定する必要があり、インストルメントパネル1廻りの設計自由度が損なわれる原因となっていた。
そこで、本発明は、上記した問題点を解決することを、主な目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、エアバッグリッド部材のドア部を補強可能なドア補強部と、前記ドア部の外周側に位置するドア外周部を補強可能な外周補強部と、前記ドア補強部と外周補強部とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部と、を備えたエアバッグリッド補強部材を射出成形によって製造するエアバッグリッド補強部材の製造方法において、前記余長ヒンジ部を、前記ドア補強部および外周補強部とは別部材となるヒンジ構成部材によって形成すると共に、該ヒンジ構成部材を、平面状に延ばした状態にして前記ドア補強部および外周補強部と一体になるようにインサート成形することを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、高温下における余長ヒンジ部の伸びを低減することができる。
本実施の形態にかかるエアバッグリッド補強部材を備えたエアバッグ装置の側面図である。 図1のエアバッグリッド補強部材の平面図である。 エアバッグリッド補強部材を製造する射出成形装置の側面図である。 図3の部分拡大図である。 図3の射出成形装置で製造されたエアバッグリッド補強部材の側面図である。 図1のエアバッグ装置の作動図である。 図2の凹凸部の部分拡大図である。 他の凹凸部の部分拡大図である。 別の凹凸部の部分拡大図である。 凹凸部を設けない場合のエアバッグリッド補強部材の平面図である。 図10のエアバッグリッド補強部材を用いたエアバッグ装置の図6と同様の作動図である。 既存のエアバッグ装置を示す側面図である。 図12のエアバッグリッド補強部材の平面図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図13は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置されている。
図1に示すように、このインストルメントパネル1の助手席側の部分に、緊急時に助手席乗員を保護するための安全装置として、助手席用のエアバッグ装置2を設置する。
この助手席用のエアバッグ装置2は、袋状のエアバッグ本体を折畳んで収納するエアバッグモジュール3と、このエアバッグモジュール3の上方に設置されたエアバッグリッド部材4とを備えている。そして、エアバッグリッド部材4の裏面側には、エアバッグリッド補強部材5が取付けられている(図2参照)。このエアバッグリッド補強部材5には、エラストマーなどによって形成されたものも存在している。
ここで、インストルメントパネル1は、樹脂製のものとされる。エアバッグモジュール3は、インストルメントパネル1の内部に設置されたステアリングメンバ11に、ブラケット12,13を介してその下部を固定される。
エアバッグリッド部材4は、インストルメントパネル1と一体になったものや、インストルメントパネル1とは別体とされたものなどが存在する。エアバッグリッド部材4は、開裂線15によって、ドア部16と、ドア部16の外周側に位置するドア外周部17とに区画される。ドア部16は、エアバッグモジュール3が作動した時に、エアバッグ本体の押圧力によって開成されることで、ドア外周部17に開口を形成するものである。
また、図2、図3に示すように、エアバッグリッド補強部材5は、少なくとも、エアバッグリッド部材4のドア部16を補強可能なドア補強部21と、ドア部16の外周側に位置するドア外周部17を補強可能な外周補強部22と、ドア補強部21と外周補強部22とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部23と、を備えている。
更に、外周補強部22には、エアバッグモジュール3の上部を収容してエアバッグ本体の展開を案内する取付脚部24(またはガイド枠部)が一体に設けられている。
取付脚部24は、車室内に対するエアバッグ本体の膨出方向へ向けて延設されている。この取付脚部24の少なくとも、前後の面には係止穴25が設けられており、エアバッグモジュール3は、その前後の面に取付けられたフック部26が係止穴25に対して係止可能に遊嵌されるようになっている。
ここで、ドア補強部21と外周補強部22は、ドア部16とドア外周部17に対して、それぞれ溶着などによって固定される。そのために、ドア補強部21および外周補強部22には、ドア部16およびドア外周部17と対向する面に溶着リブ27が設けられている。この溶着リブ27は、車幅方向へ延びる突条などとされている。溶着リブ27は、熱(例えば、振動による摩擦熱や赤外線の熱など)によって溶かされて、ドア部16やドア外周部17に圧着されることにより、溶けた溶着リブ27の接着力や、溶着リブ27とエアバッグリッド部材4との表面組織が一部融合することなどによって接着・固定される。
以上のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えるようにしている。
[エアバッグリッド補強部材5の製造方法について]
(1)図3〜図5に示すように、エアバッグリッド部材4のドア部16を補強可能なドア補強部21と、上記ドア部16の外周側に位置するドア外周部17を補強可能な外周補強部22と、上記ドア補強部21と外周補強部22とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部23と、を備えたエアバッグリッド補強部材5を射出成形によって製造する。
この際、上記余長ヒンジ部23が、上記ドア補強部21および外周補強部22とは別部材となるヒンジ構成部材31によって形成されるようにする。
そして、このヒンジ構成部材31を、平面状に延ばした状態にして上記ドア補強部21および外周補強部22と一体になるようにインサート成形する。
ここで、図3は、エアバッグリッド補強部材5を射出成形するための射出成形装置34を示すものである。下型35と上型36とを型開きした状態で、下型35と上型36の間の成形空間にヒンジ構成部材31をインサートし、上型36を閉じて、成形空間に溶融樹脂を注入することでエアバッグリッド補強部材5が射出成形される。なお、射出成形装置34には、下型35と上型36の他に、スライド型38なども適宜用いることができる。
(2)この際、上記ヒンジ構成部材31に、
エラストマーに近い低温脆性を有すると共に、
エラストマーよりも高温下での伸びが小さい可撓性部材を用いるようにする。
ここで、エラストマーは、エアバッグリッド補強部材5に多く用いられている素材であり、基準となるものである。この場合のエラストマーは、熱可塑性エラストマーであって、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー又はエステル系エラストマーなどであり、特にオレフィン系エラストマーが主に使用されている。
また、低温とは、例えば、20℃またはこれ以下となる環境を指しており、高温とは例えば80℃またはこれ以上となる環境を指している。
可撓性部材は、エアバッグリッド補強部材5のドア補強部21および外周補強部22に対して、表面側や、裏面側、または、中間部などに埋設することが可能である。
可撓性部材には、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などの繊維に、ポリウレタン、アクリル樹脂などをコーティングしたネットやフィルム、または、鉄板などの金属板などを用いることができる。可撓性部材をネットとした場合、ネットの網目の内部に溶融樹脂が入り込むことでアンカー効果を得ることができる。これに対し、可撓性部材にフィルムや金属板を用いる場合には、ネットと同様のアンカー効果が得られるように、フィルムや金属板に対して溶融樹脂が入り込むための穴部などを適宜設けておくようにするのが好ましい。
なお、図3に示すように、余長ヒンジ部23を別部材のヒンジ構成部材31にする場合、ヒンジ構成部材31の余長ヒンジ部23となる部分が、下型35と上型36との間における、成形空間のドア補強部21を成形する部分と外周補強部22を成形する部分との間に挟み込まれることになる。そして、ポリエチレン製のネットの場合、成形空間から挟み込まれた部分(即ち、余長ヒンジ部23となる部分)で、ネットの網目を通して溶融樹脂の漏れが生じることが考えられる。しかし、型締めによってネットの縦糸が圧縮されることで、下型35と上型36との隙間が小さくなると共に、横糸が堰き止め機能を発揮することで、溶融樹脂の漏れをシールすることができる。
(3)上記ドア補強部21を一対設けるようにする。
また、各ドア補強部21の互いに反対側に位置する辺部と外周補強部22との間に一対の上記ヒンジ構成部材31が介装されるようにする。
更に、この一対のドア補強部21の互いに近接する辺部間に、互いに入り込むことが可能な凹凸部51を設ける(図6〜図8参照)。
そして、凹凸部51を互いに入り込ませることでヒンジ構成部材31を平面状に延ばした状態にしてインサート成形を行うようにする。
ここで、一対のドア補強部21は、ドア部16が二枚開きとされた場合に、各ドア部16と対応させて設けられる。二枚開きのドア部16には、前後に開くものや、左右に開くものなどがある。この場合、ドア部16は、前後に開く二枚開きのものとしている。そして、外周補強部22のほぼ前縁部から後縁部までの間に、一対のドア補強部21を通過するように1枚のヒンジ構成部材31がインサートされている。なお、ヒンジ構成部材31は、インサート成形後に、一対のドア補強部21の間を切り離すようにする。そして、ヒンジ構成部材31が切り離された一対のドア補強部21を、間隔を拡げた状態にして、一対のドア部16の裏面に取付ける(溶着固定する)ようにする。
ドア補強部21の先端部に設けられる凹凸部51は、各余長ヒンジ部23の余長分程度の凹凸量を有するものとされる。
(4)好ましくは、上記凹凸部51を、矩形波状にする(図7参照)。
ここで、矩形波状は、開裂線15に対して直交する側縁部を有するものとなる。矩形波状は、互いに丁度入り込む大きさ(または、全体が接する大きさ)としても良いし、それよりは、少し小さ目の、隙間を有して入り込む大きさ(または、全体が接しない大きさ)としても良い。
なお、凹凸部51は、図7に示すような矩形波状のものの他に、図8に示すような台形波状のものや、図9に示すような波型のものや、その他の形状のものなどとすることもできる。
[エアバッグリッド補強部材5について]
上記製造方法によって製造されたエアバッグリッド補強部材5は、以下のようなものとなる。
(5)エアバッグリッド部材4のドア部16を補強可能なドア補強部21と、上記ドア部16の外周側に位置するドア外周部17を補強可能な外周補強部22と、上記ドア補強部21と外周補強部22とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部23と、を備えているエアバッグリッド補強部材5において、
上記余長ヒンジ部23が、上記ドア補強部21および外周補強部22とは別部材のヒンジ構成部材31によって構成されており、
このヒンジ構成部材31が、
エラストマーに近い低温脆性を有すると共に、
エラストマーよりも高温下での伸びが小さい可撓性部材からなっているものとなる。
(6)更に、(エアバッグリッド部材4に)上記ドア補強部21が一対設けられている場合に、
エアバッグリッド補強部材5は、各ドア補強部21の互いに反対側に位置する辺部と外周補強部22との間に上記一対のヒンジ構成部材31が介装されていると共に、
この一対のドア補強部21の互いに近接する辺部間に、互いに入り込むことが可能な凹凸部51が設けられており、
この凹凸部51が互いに離れた状態でドア補強部21がドア部16に取付可能とされる。
(7)そして、エアバッグリッド補強部材5は、上記凹凸部51が、矩形波状をしたものとされる。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
緊急時にエアバッグモジュール3が作動すると、エアバッグモジュール3の内部に折畳んで収納されているエアバッグ本体が展開してエアバッグモジュール3から膨出し、取付脚部24に案内されてドア補強部21およびドア部16を押圧する。この押圧力によって、図6に示すように、エアバッグリッド部材4に形成された開裂線15が開裂され、ドア部16およびドア補強部21が余長ヒンジ部23を中心に開成されて、ドア外周部17に開口を形成する。そして、エアバッグ本体は、ドア外周部17に形成された開口を通して車室内へ膨出し、座席に正しく着座している乗員の上半身を保護拘束する。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)余長ヒンジ部23を、ドア補強部21および外周補強部22とは別部材となるヒンジ構成部材31によって形成した。これにより、余長ヒンジ部23の機能をメインに考慮してエラストマーで作る必要がなくなるので、エアバッグリッド補強部材5に使用する素材の自由度を向上することができる。
この際、ヒンジ構成部材31を、平面状に延ばした状態で射出成形装置34の下型35と上型36の内部へインサートし、射出成形装置34内に溶融樹脂を注入することで、ヒンジ構成部材31がドア補強部21および外周補強部22と一体化されたエアバッグリッド補強部材5が製造されるようにした。
これにより、別部材でできたヒンジ構成部材31が一体化されたエアバッグリッド補強部材5を、インサート成形によって安定して作ることが可能となる。
そして、ヒンジ構成部材31を、平面状に延ばした状態で射出成形装置34内にインサートすることで、余長ヒンジ部23を長さ精度良く作ることが可能となる。
また、射出成形装置34内でヒンジ構成部材31を平面状に延ばすことで、ヒンジ構成部材31(の余長ヒンジ部23の部分)に溶融樹脂が廻り込まないように、射出成形装置にヒンジ構成部材31を確実に挟み込ませることが容易となる。
そして、ドア補強部21を、エアバッグリッド部材4のドア部16の裏面側に溶着などによって取付けると共に、外周補強部22を、エアバッグリッド部材4のドア外周部17の裏面側に溶着などによって取付けることで、ヒンジ構成部材31が所要の迂回形状になって余長ヒンジ部23が形成される。
これにより、ドア部16が開成した時のエアバッグリッド部材4のドア外周部17とドア部16を合計した厚み分またはそれ以上の余長を確保することができ、ドア部16を支障なく余裕を持って開成させることが可能となる。
(効果2)ヒンジ構成部材31を、エラストマーに近い低温脆性を有する可撓性部材で形成した。これにより、ヒンジ構成部材31は、低温時にエラストマーと同等の性能を発揮することができる(即ち、低温時に破損し難くすることができる)。
また、ヒンジ構成部材31をエラストマーよりも高温下での伸びが小さい可撓性部材で形成した。これにより、高温下でヒンジ構成部材31がエラストマーのように伸びることがなくなるので、例えば、高温下での伸び量を見込んで、ドア部16からフロントウィンドウまでの距離を長く設定したりする必要をなくすことができる。その結果、インストルメントパネル1廻りの設計自由度を向上することができる。
そして、高温下で余長ヒンジ部23に伸びが生じると、その分だけ余長ヒンジ部23は弱くなるため、ドア部16が開成する時に、ドア外周部17に形成された開口のエッジ部分に余長ヒンジ部23が接触することで余長ヒンジ部23が切れるおそれがあるので、余長ヒンジ部23には伸びた時に弱くならないようにするなどの対策が必要になるが、上記した可撓性部材によるヒンジ構成部材31は、高温下での伸びが小さいため、弱くなり難く切れ難いので、切れに対する対策などが不要となって、有利である。
(効果3)ヒンジ構成部材31をエアバッグリッド補強部材5にインサート成形する場合、上記したように、ヒンジ構成部材31を平面状に延ばした状態で射出成形を行うのが、型構造が最も簡略化されるので最適である。
一方、ヒンジ構成部材31は余長ヒンジ部23となるものであるため、即ち、敢えて余分な長さを必要とするものであるため、ヒンジ構成部材31を平面状に延ばすと余長分だけ長い状態になる。すると、一対のドア補強部21が互いに重なってしまい、射出成形ができなくなる。そこで、図10に示すように、一対のドア補強部21をヒンジ構成部材31の余長分だけ短くして全体の寸法調整を行うなどの対策が必要になる。
しかし、このようにした場合、図11に示すように、エアバッグリッド部材4に対してエアバッグリッド補強部材5を取付けた時に、ドア補強部21を短くした分だけドア補強部21のドア部16の先端側に対する補強範囲が狭くなってしまう(または、補強不能範囲61が大きくなってしまう)。その結果、短いドア補強部21の先端位置でドア部16が開裂したり(根元開裂62、図10参照)、開成したドア部16がインストルメントパネル1などに当たることによって、(特に、低温時などに)ドア部16のドア補強部21で補強されていない部分が割れたり(根元割れ63、図11参照)するおそれがある。
そのため、ヒンジ構成部材31を平面状に延ばした状態にしてエアバッグリッド補強部材5へインサート成形するのは、実施が困難なものと考えられている。
そこで、一対のドア補強部21の互いに近接する辺部に凹凸部51を設けるようにした。そして、凹凸部51どうしを互いに余長分程度に入り込ませるようにすることで、ドア補強部21どうしの重なりを解消しつつ、ヒンジ構成部材31を平面状に延ばしてインサート成形することが可能になる。そして、ヒンジ構成部材31は、余長ヒンジ部23として必要な長さを確保し、同時に、ドア補強部21は、ドア部16の補強に必要な長さを確保て成形することが可能となる。
また、エアバッグリッド補強部材5をエアバッグリッド部材4に取付ける際には、一対のドア補強部21を、凹凸部51どうしが入り込まないように離した状態にして、一対のドア部16にそれぞれ取付けるようにする。これにより、ヒンジ構成部材31を、余長ヒンジ部23として有効な迂回形状を持った状態で設置することができるようになる。また、凹凸部51が反対側のドア部16へ向かって延びている分だけドア部16の先端側に対するドア補強部21の補強範囲を拡げることができるようになるので、上記したような根元開裂62や根元割れ63などの不具合をなくしたり低減したりすることが可能となる。
(効果4)凹凸部51を矩形波状にした。矩形波状の凹凸部51は、開裂線15に対して直交する側縁部を有するものとなる。これにより、ドア補強部21をドア部16に取付けた時に、矩形波状の凹凸部51の角部によってドア部16の角部を補強することができるようになる。よって、ドア部16の角割れなどを防止することが可能となる。
また、凹凸部51を矩形波状にすることで、図7〜図9に示すように、凹凸部51に、より大きく、より有効に機能する溶着リブ27を設けることが可能となる。よって、溶着力を高める上で有利となる。
以上、実施例を図面により詳述してきたが、実施例は例示にしか過ぎないものである。よって、本発明は、実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
4 エアバッグリッド部材
5 エアバッグリッド補強部材
16 ドア部
17 ドア外周部
21 ドア補強部
22 外周補強部
23 余長ヒンジ部
31 ヒンジ構成部材
51 凹凸部

Claims (7)

  1. エアバッグリッド部材のドア部を補強可能なドア補強部と、前記ドア部の外周側に位置するドア外周部を補強可能な外周補強部と、前記ドア補強部と外周補強部とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部と、を備えたエアバッグリッド補強部材を射出成形によって製造するエアバッグリッド補強部材の製造方法において、
    前記余長ヒンジ部を、前記ドア補強部および外周補強部とは別部材となるヒンジ構成部材によって形成すると共に、
    該ヒンジ構成部材を、平面状に延ばした状態にして前記ドア補強部および外周補強部と一体になるようにインサート成形することを特徴とするエアバッグリッド補強部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載のエアバッグリッド補強部材の製造方法であって、
    前記ヒンジ構成部材に、
    エラストマーに近い低温脆性を有すると共に、
    エラストマーよりも高温下での伸びが小さい可撓性部材を用いることを特徴とするエアバッグリッド補強部材の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のエアバッグリッド補強部材の製造方法であって、
    前記ドア補強部を一対設け、
    各ドア補強部の互いに反対側に位置する辺部と外周補強部との間に一対のヒンジ構成部材を介装すると共に、
    該一対のドア補強部の互いに近接する辺部間に、互いに入り込むことが可能な凹凸部を設けて、
    凹凸部を互いに入り込ませることでヒンジ構成部材を平面状に延ばした状態にしてインサート成形を行うことを特徴とするエアバッグリッド補強部材の製造方法。
  4. 請求項3に記載のエアバッグリッド補強部材の製造方法であって、
    前記凹凸部を、矩形波状にすることを特徴とするエアバッグリッド補強部材の製造方法。
  5. エアバッグリッド部材のドア部を補強可能なドア補強部と、前記ドア部の外周側に位置するドア外周部を補強可能な外周補強部と、前記ドア補強部と外周補強部とを迂回形状を有して連結する余長ヒンジ部と、を備えているエアバッグリッド補強部材において、
    前記余長ヒンジ部が、前記ドア補強部および外周補強部とは別部材のヒンジ構成部材によって構成されており、
    該ヒンジ構成部材が、
    エラストマーに近い低温脆性を有すると共に、
    エラストマーよりも高温下での伸びが小さい可撓性部材からなっていることを特徴とするエアバッグリッド補強部材。
  6. 請求項5に記載のエアバッグリッド補強部材であって、
    前記ドア補強部が(前後)一対設けられており、
    各ドア補強部の互いに反対側に位置する辺部と外周補強部との間に前記一対のヒンジ構成部材が介装されていると共に、
    該一対のドア補強部の互いに近接する辺部間に、互いに入り込むことが可能な凹凸部が設けられており、
    該凹凸部が互いに離れた状態でドア補強部がドア部に取付可能とされていることを特徴とするエアバッグリッド補強部材。
  7. 請求項6に記載のエアバッグリッド補強部材であって、
    前記凹凸部が、矩形波状をしていることを特徴とするエアバッグリッド補強部材。
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