JP2017140584A - 塗装ミスト捕集装置 - Google Patents

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洋 細野
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細野  洋
山本 寛
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寛 山本
公秀 田畑
Kimihide Tabata
公秀 田畑
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Abstract

【課題】捕集効率を高め、使用する水のコストを低減する塗装ミスト捕集装置を提供する。
【解決手段】塗装ミスト捕集装置が、捕集部と、捕集部の上流側にて水を供給する水供給装置と、気水取り込み口に向かう勾配を有し、水供給装置から供給された水を気水取り込み口に導く導水板と、捕集部を通じて捕集室内に導かれた気体を、捕集室外部へ排気する送風機と、を備え、捕集部は、気水取り込み口に上端が接続された第1円筒部材と、環状の内孔が第1円筒部材の下端に接続された環状盤と、環状盤より下方に離間して配置された円盤と、環状盤および円盤の外周を取り囲むように、環状盤および円盤の外周から離間して配置された第2円筒部材と、環状盤および円盤の間の環状スリットを通して第2円筒部材に向けて放出される塗装ミスト含有気体の流れを旋回流とする旋回流形成部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、塗装室(塗装ブース)で発生する塗装ミスト含有気体から塗装ミストを分離して捕集し、空気を清浄化する塗装ミスト捕集装置に関するものである。
塗装ブース中に飛散した塗装ミストを含む気体中から塗装ミストを分離して捕集し、その空気を外に排気する従来型の装置として、湿式捕集装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来の湿式捕集装置について図7を参照しながら説明する。
図7に示すように塗装ブース501では塗装ロボット502から例えば有機溶剤を溶媒とした塗料が対象物(被塗装物)504に向けてミスト状に噴霧される。そのため、対象物504に付着しなかった、オーバーミストと呼ばれる塗装ミスト503が、塗装ブース501内に充満する。塗装ミスト503を含む空気を送風機505によってそのまま排出すると外の環境が塗装ミスト503によって大きく汚染されてしまう。そのため、塗装ブース501と送風機505の間に捕集室520を備えた湿式捕集装置506が設置されている。
湿式捕集装置506は、塗装ブース501に敷設された格子状のグレーチング507の下方に設けられている。塗装ミスト503を含む空気は上方側から湿式捕集装置506へと吸い込まれる。湿式捕集装置506において、まずは塗装ミスト503を含む空気と水508とが接触混合される第1ベンチュリ509へと塗装ミスト503を含む空気が導かれる。第1ベンチュリ509は、上方側から水508を落下供給する貯水桶510と傾斜板A511とを配列することによって得た隙間である。そして貯水桶510の左右に設けられた貯水槽512から傾斜板A511を通して別途水508が供給され、その水508は傾斜板A511を伝って第1ベンチュリ509へと導かれる。
第1ベンチュリ509はノズル状に狭まった形をしており、塗装ブース501から導かれた空気が通過速度を高められた状態で通過する。第1ベンチュリ509に導かれた水508は高速で流れる空気に巻き込まれて引き裂かれ、ミスト状となる。そして第1ベンチュリ509内で空気とミスト状の水508は混合され、空気中に含まれる塗装ミスト503は接触してミスト状の水508に取り込まれる。その後、空気と水508は2枚の傾斜板B513で形成された第2ベンチュリ514に導かれ、そこでも空気とミスト状の水508は混合され、空気中の塗装ミスト503は接触してミスト状の水508に取り込まれる。
ミスト状の水508は重力によって第2ベンチュリ514の下方に設けられた処理水槽515に落下する。落下せずに空気の流れに乗っかったミスト状の水508は第2ベンチュリ514の下流側に設けられた邪魔板516と衝突し、その後、傾斜板C517を伝って処理水槽515に集められる。処理水槽515に集められた水508は捕集した塗装ミスト503を含有する。そのため、アルミン酸ナトリウムなどを含有する凝集剤が投入され、水508の中に分散した塗装ミスト503が凝集して塊(以後スラッジとする)となる。その後、水508は分離装置518を通過することでスラッジとある程度塗装ミスト503が除去された水508とに分けられる。スラッジを分離して得た水508はポンプ519によって貯水槽512に汲み上げられ、再度第1ベンチュリ509に送られて塗装ミスト503の捕集に使用される。
特開平6−254454号公報(第5頁、図1)
このような従来の湿式捕集装置は一般的に濾紙重量法で80〜90%程度の捕集効率が得られるが、さらに捕集効率を高めることが求められている。
塗装ミストを捕集するために大量の水を使うため、塗装ミストを含んだ水が大量に発生する。そのため水中の塗装ミストを凝集してスラッジにするための凝集剤が大量に必要になる。それと同時に水そのものの交換廃棄量が多くなり、捕集に必要な水の使用量が増大し、水のコストが多くかかるという課題がある。
そこで本開示は、上記従来の課題を解決するものであり、捕集効率を高め、使用する水のコストを低減する塗装ミスト捕集装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一の態様にかかる塗装ミスト捕集装置は、塗装室から吸引した塗装ミスト含有気体を水とともに通過させて捕集室へと導く風路を有し、風路を通過させることで塗装ミスト含有気体から塗装ミストを分離する捕集部と、捕集部の上流側にて水を供給する水供給装置と、風路の入り口である気水取り込み口に向かう勾配を有し、水供給装置から供給された水を気水取り込み口に導く導水板と、捕集部を通じて捕集室内に導かれた気体を、捕集室外部へ排気する送風機と、を備え、捕集部は、気水取り込み口に上端が接続された第1円筒部材と、環状の内孔が第1円筒部材の下端に接続された環状盤と、環状盤より下方に離間して配置された円盤と、環状盤および円盤の外周を取り囲むように、環状盤および円盤の外周から離間して配置された第2円筒部材と、環状盤および円盤の間の環状スリットを通して第2円筒部材に向けて放出される塗装ミスト含有気体の流れを旋回流とする旋回流形成部と、を備える、ものである。
本開示によれば、捕集効率を高め、塗装ミストの捕集で使用する水の処理コストを低減できる塗装ミスト捕集装置を提供することができる。
本開示の実施の形態1の塗装ミスト捕集装置の全体を示す構成図 実施の形態1の塗装ミスト捕集装置の断面斜視図 実施の形態1の塗装ミスト捕集装置の捕集部の断面斜視図 実施の形態1の塗装ミスト捕集装置において気水取り込み口を上から見た図 本開示の実施の形態2の塗装ミスト捕集装置における捕集部の断面斜視図 本開示の実施の形態3の塗装ミスト捕集装置における捕集部の部分拡大斜視図(内部透過図) 塗装ブースに用いられる従来の湿式捕集装置を示す構成図
本開示の第1態様の塗装ミスト捕集装置は、塗装室から吸引した塗装ミスト含有気体を水とともに通過させて捕集室へと導く風路を有し、風路を通過させることで塗装ミスト含有気体から塗装ミストを分離する捕集部と、捕集部の上流側にて水を供給する水供給装置と、風路の入り口である気水取り込み口に向かう勾配を有し、水供給装置から供給された水を気水取り込み口に導く導水板と、捕集部を通じて捕集室内に導かれた気体を、捕集室外部へ排気する送風機と、を備え、捕集部は、気水取り込み口に上端が接続された第1円筒部材と、環状の内孔が第1円筒部材の下端に接続された環状盤と、環状盤より下方に離間して配置された円盤と、環状盤および円盤の外周を取り囲むように、環状盤および円盤の外周から離間して配置された第2円筒部材と、環状盤および円盤の間の環状スリットを通して第2円筒部材に向けて放出される塗装ミスト含有気体の流れを旋回流とする旋回流形成部と、を備える、ものである。
本開示の第2態様の塗装ミスト捕集装置は、第1態様の塗装ミスト捕集装置において、旋回流形成部は、環状スリット内において環状盤の内孔から外周側に向かって延在し、半径方向に対して傾斜して配置された複数のガイド部材を有する、ものである。
本開示の第3態様の塗装ミスト捕集装置は、第1または第2態様の塗装ミスト捕集装置において、旋回流形成部は、第1円筒部材の内部において放射状に配置された複数のブレードを有する、ものである。
本開示の第4態様の塗装ミスト捕集装置は、第1から第3態様のいずれか1つの態様の塗装ミスト捕集装置において、旋回流形成部は、第1円筒部材の内部において、上端から下端に向かって螺旋状に配置されたガイド部材を有する、ものである。
本開示の第5態様の塗装ミスト捕集装置は、第1から第4態様のいずれか1つの態様の塗装ミスト捕集装置において、環状盤および円盤の外周縁に半径方向に突出する複数の突起が設けられている、ものである。
本開示の第6態様の塗装ミスト捕集装置は、第1から第5態様のいずれか1つの態様の塗装ミスト捕集装置において、第2円筒部材の下部に、塗装ミスト、気体および水の捕集室内への吐出口が設けられている、ものである。
以下に、本開示にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本開示の実施の形態1にかかる塗装ミスト捕集装置を図1に示し、断面斜視図を図2に示す。塗装室である塗装ブース1内では塗装ロボット2が吹き付ける塗装ミスト3によって対象物4が塗装される。塗装ミスト3のうち対象物4に付着できなかったものはオーバーミストと呼ばれ、空気中に漂う。このようにオーバーミストが漂った状態では、次に塗装処理される対象物4に空気中に漂う塗装ミスト3が付着して塗装品質を下げてしまう。そのため、空調・換気され、かつある程度清浄化された空気が天井から下へと塗装ブース1内へ送り込まれる。そして塗装ミスト3を含む空気(以降、「塗装ミスト含有気体」とする。)はグレーチング5の下方に設置された気水取り込み口6を通じて塗装ミスト捕集装置7に吸い込まれる。こうして空気中に漂う塗装ミスト3は塗装ブース1内から速やかに排出される。図1では、空気(塗装ミスト含有気体を含む)の流れを符号11で示し、水の流れを符号12で示している。
本実施の形態1の塗装ミスト捕集装置7の構成を具体的に説明する。塗装ミスト捕集装置7は、捕集部13と、水供給装置30と、第1導水板10と、捕集室32と、送風機14とを備える。なお、本実施の形態1の塗装ミスト捕集装置7は、湿式処理装置である。
捕集部13は、塗装ブース1から吸引した塗装ミスト含有気体を水とともに通過させて捕集室32へと導く風路31を有し、風路31を通過させることで塗装ミスト含有気体から塗装ミストを分離する機能を有する。風路31の入口(図1の上方側の開口)が、塗装ブース1からの塗装ミスト含有気体と、水供給装置30から供給される水9とを取り込む気水取り込み口6となっている。なお、捕集部13の詳細な構造については後述する。
水供給装置30は、捕集室32内に設けられた処理水槽25と、処理水槽25内の水9をくみ上げて捕集部13の上流側に供給するポンプ27とを備える。また、水供給装置30は、ポンプ27により供給された水9を貯留し、貯留した水をオーバーフローさせて気水取り込み口6に向けて供給する貯水槽8を備える。水供給装置30は、捕集部13の上流側にて気水取り込み口6へ水9を供給するものである。
処理水槽25は、捕集室32内に導かれ、かつ塗装ミストを取り込んだ水9を貯留して回収する水槽である。処理水槽25内には、凝集剤が投入され、水9の中に含まれる塗装ミストは凝集してスラッジとなる。ポンプ27は、配管を通じて処理水槽25と貯水槽8とに接続されている。処理水槽25とポンプ27との間には分離装置26が設けられており、分離装置26は水9とスラッジとを分離する。その結果、ポンプ27は、塗料の含有量が低減された水9を貯水槽8に供給することができる。
捕集室32は、側壁と底部と上壁により画定された内部空間を有する。捕集室32の上壁は、例えば、貯水槽8と第1導水板10とにより構成されている。貯水槽8は、図1の捕集室32の上壁の左右端縁側にそれぞれ配置されている。第1導水板10は、それぞれの貯水槽8の上端より、塗装ミスト捕集装置7の中央側に配置された気水取り込み口6に向かって下降する勾配を有する。このような構成により、貯水槽8にてオーバーフローした水9を、それぞれの第1導水板10の勾配により気水取り込み口6に導くことが可能となっている。すなわち、第1導水板10は、水供給装置30から供給される水9を気水取り込み口6へ導くものである。
捕集室32内において、風路31の出口には吐出ガイド20が設けられている。吐出ガイド20は、風路31の出口から流れ出る水9を、捕集室32の底部に配置された処理水槽25に導くものである。
捕集室32内において、風路31の出口と送風機14の吸い込み口との間には、全体的な空気の流れ方向に対して交差する方向に配置された複数の邪魔板28が配置されている。これらの邪魔板28に空気が衝突することより空気中に残存している水9が取り除かれて落下する。それぞれの邪魔板28の下方には、落下した水9を処理水槽25に導く第2導水板29が設けられている。
送風機14は、複数の邪魔板28により水が取り除かれた空気を捕集室32の外部へと吸引して排気する。また、風路31を通じて気水取り込み口6の上流側にまで所定の吸引力が作用するように、送風機14の能力および風路31等を含む吸引経路の抵抗(圧力損失)が設定されている。なお、送風機14により送り出される空気の一部を、塗装ブースに空調された空気として戻すようにしてもよい。この場合、空気の温度・湿度などを調節する空気調和機を設けてもよい。
次に、捕集部13の詳細な構造について説明する。捕集部13の断面斜視図を図3に示す。また、塗装ミスト捕集装置7における気水取り込み口6を上から見た図を図4に示す。
捕集部13は、気水取り込み口6から導入される塗装ミスト含有気体と水とを混合し、塗装ミストを水に取り込むとともに、これらを捕集部13の壁面に衝突させることで、塗装ミストを取り込んだ水と、空気とを分離する機能を有する。
捕集部13は、第1円筒部材41と、複数の環状盤15と、円盤16と、複数の環状盤15および円盤16の外周を取り囲む第2円筒部材42とを備える。
第1円筒部材41は、気水取り込み口6に上端が接続され、気水取り込み口6(上端開口)を通じて、塗装ミスト含有気体および水が内部に取り込まれる。第1円筒部材41の内部には、通過する塗装ミスト含有気体の流れを案内して、第1円筒部材41の中心軸周りの旋回流を形成する旋回流形成部21が配置されている。旋回流形成部21は、水平面に対して傾斜し、第1円筒部材41の中心軸周りに放射状に配置された複数のブレード22を備え、通過する気体が旋回流を形成するように、流れを案内する。
複数の環状盤15(あるいはドーナツ盤)は、例えば、第1円筒部材41の内径と実質的に同じ大きさの内孔15aを有し、互いに同じ大きさおよび形状を有する。本実施の形態では、例えば3枚の環状盤15が設けられており、それぞれの環状盤15は、水平方向に沿って配置され、かつ、鉛直方向に互いに所定の隙間を空けて配置されている。なお、それぞれの環状盤15を所定の隙間を空けた状態で保持するための複数の保持部材43が設けられている。また、最上面に配置される環状盤15の内孔15aは第1円筒部材41の下端に接続されている。
円盤16は、例えば、環状盤15と同じ外形サイズに形成されており、最下面に配置される環状盤15に対して、それぞれの環状盤15間の隙間と同じ大きさの隙間を空けて、水平方向に沿って配置されている。それぞれの環状盤15および円盤16の間に設けられた環状あるいは円形状の隙間が、環状スリット17となっている。本実施の形態では、3段の環状スリット17が設けられている。また、それぞれの環状スリット17は、第1円筒部材41の内部空間に連通されている。さらに環状スリット17の外周端は、360度全方位に向けて開放された360度ノズル23となっている。
第2円筒部材42は、複数の環状盤15および円盤16の外周全体を取り囲むように設けられている。また、第2円筒部材42の内径は複数の環状盤15および円盤16の外形よりも大きく形成されており、第2円筒部材42の内壁45は、複数の環状盤15および円盤16の外周端から離間している。
第2円筒部材42の上部(最上面の環状盤15よりも上方)には、第1円筒部材41の外周面に接続された上壁44が設けられている。第2円筒部材42の下部(円盤16よりも下方)には、下方に向かう程、内径が小さくなるような円錐筒部材46が設けられており、円錐筒部材46の下部中央には吐出口19が設けられている。吐出口19には、処理水槽25に向かう傾斜を有する傾斜板である吐出ガイド20が設けられている。
このような構成を有する本実施の形態の塗装ミスト捕集装置7の動作について説明する。
まず、送風機14を駆動させることにより、捕集室32内の空気が排気されるとともに、風路31を通して、気水取り込み口6の上流側に吸引力が作用する。これにより、グレーチング5を通して、塗装ミスト含有気体が気水取り込み口6に吸い込まれる。また、それぞれの貯水槽8からオーバーフローした水が、第1導水板10により気水取り込み口6に導かれ、気水取り込み口6内に吸い込まれる、あるいは重力の作用により落下する。
気水取り込み口6を通じて第1円筒部材41内に取り込まれた塗装ミスト含有気体と水とは、旋回流形成部21を通過することにより、第1円筒部材41の中心軸回りの旋回流となる。旋回流となった塗装ミスト含有気体と水とは、それぞれの環状盤15の内孔へと到達して、それぞれの環状スリット17へと導入され、環状スリット17内にて放射状に広がりながら旋回するような流れ(旋回流)となる。この過程において、水は細切れのミストになり、塗装ミスト含有気体に含まれる塗装ミストがミスト状となった水と接触して取り込まれる。
環状スリット17の外周端に到達した旋回流は、旋回エネルギの効果を相まって、気体と水とが混ざった状態にて360度ノズル23から全方位へと勢いよく吹き出す(放出される)。そしてミスト状の水は、360度ノズル23の対面にある第2円筒部材42の内壁45に勢いよく衝突する。水が勢いよく第2円筒部材42の内壁45に衝突する際にも気体中に含まれる塗装ミスト3は、ミスト状の水に接触して取り込まれる。さらに、旋回流による遠心力も働くため、衝突した水は遠心方向にある第2円筒部材42の内壁45へ付着する。これにより、塗装ミストを取り込んだ水と、空気(気体)とが分離される。
第2円筒部材42の内壁45に衝突した水は、内壁45の表面を伝って下方へと流れ落ち、円錐筒部材46の下部中央に集められて、吐出口19から吐出ガイド20を伝って排出される。排出された水、すなわち、塗装ミストを含有する水は処理水槽25に流れ落ちる。一方、空気は、吐出口19を通して、捕集室32内に流れ出る。
捕集室32へと流れ出た空気には一部水が含まれているが、空気がそれぞれの邪魔板28に衝突することによって水が取り除かれて、水が取り除かれた空気は送風機14により装置外部へ排出される。なお、邪魔板28にて取り除かれた水は、落下して第2導水板29により処理水槽25に導かれる。
処理水槽25では、凝集剤が投入されることにより、塗装ミストは凝集してスラッジとなる。その後、スラッジを含む水が分離装置26を通過することにより、スラッジが分離して捕集され、スラッジが取り除かれた水がポンプ27によって再び貯水槽8へと送り出される。
本実施の形態の塗装ミスト捕集装置7によれば、複数の環状盤15と円盤16との間に形成された環状スリット17において、塗装ミスト含有気体と水とが混合された気水混合流体の放射状の流れを形成することができる。さらに、この放射状の流れを環状スリット17の外周端に設けられた360度ノズル23から全方位へと勢いよく吹き出して第2円筒部材42の内壁45に衝突させている。これらの過程において、水は細切れのミストになり、塗装ミスト含有気体に含まれる塗装ミストがミスト状となった水と接触して取り込まれる。そして、第2円筒部材42の内壁45に衝突させることにより、塗装ミストを取り込んだ水を内壁45に付着させて、空気と分離することができる。よって、塗装ミストの捕集効率を高めることができる。
また、第1円筒部材41の内部に旋回流形成部21を設けて、旋回流を形成しているため、環状スリット17において、放射状に広がりながら旋回する流れを形成することができる。これにより、塗装ミスト含有気体と水とが混ざった状態とすることができ、塗装ミストを水に取り込むことができる。さらに、旋回エネルギの効果と相まって、気体と水とが混合された状態の流れを、360度ノズル23から全方位へと勢いよく吹き出して、第2円筒部材42の内壁45に衝突させることができる。特に、360度ノズル23から放射状に勢いよく吹き出されるとともに、旋回流による遠心力によって遠心方向の力が加わるというように二重の作用を働かせることができる。これにより、塗装ミストを取り込んだ水と、空気(気体)とがさらに効果的に分離して、塗装ミストを捕集することができる。
このように、塗装ミスト含有気体と水とを効率よく混合して、塗装ミストを分離して捕集することができるため、塗装ミストの捕集に必要な水の使用量を少なくすることができる。また、水の使用量を低減することで、凝集剤の使用量も少なくすることができ、水の使用に伴う各種コストを低減することができる。
また、水の使用量を少量とすることができるため、大量の水を使用するような場合に比して、塗装ミスト捕集後の空気の湿度の大幅な上昇を抑制することができる。したがって、例えば、塗装ミストを捕集した空調済みの空気を塗装ブース1に戻すような空気調和機を備えるような装置構成においては、空調コストを低減することができる。
上述の実施形態1の説明では、捕集部13が複数の環状盤15を備える場合を例として説明したが、環状盤15は単数(1枚のみ)であってもよく、1枚の環状盤15と円盤16との間に1段のみの環状スリット17が設けられるような場合であってもよい。例えば、3枚の環状盤15と円盤16との間に、間隔2mmの環状スリット17を3段設けた場合と、1枚の環状盤15と円盤16との間に、間隔6mmの環状スリット17を1段設けた場合とでは、略同等の作用効果が得られることを確認できた。したがって、環状板15は単数でもよく、環状スリット17も1段のみであってもよい。
(実施の形態2)
本開示の実施の形態2にかかる塗装ミスト捕集装置が備える捕集部113の断面斜視図を図5に示す。本実施の形態2の捕集部113では、旋回流形成部121の構造が、実施の形態1の旋回流形成部21とは異なっており、その他の構成については共通する。本実施の形態2の捕集部113において、実施の形態1の捕集部13と同じ構成部材には同じ参照番号を付して、その説明を省略する。以降、両者の相違点について説明する。
図5に示すように、捕集部113は、実施の形態1の旋回流形成部21に換えて旋回流形成部121を備えている。旋回流形成部121は、第1円筒部材41の内部に設けられている。旋回流形成部121は、上端から下端に向かって第1円筒部材41の内周面に沿って螺旋状に配置されたガイド部材122を有する。
このように捕集部113における旋回流形成部121が、第1円筒部材41の内部に設けられた螺旋状のガイド部材122を備えることにより、気水取り込み口6より取り込まれる水および塗装ミスト含有気体を旋回させることができる。これにより、塗装ミスト含有気体と水とが混ざった状態とすることができ、塗装ミストを水に取り込むことができる。よって、塗装ミスト含有気体と水とを効率よく混合して、塗装ミストを分離して捕集することができるため、塗装ミストの捕集に必要な水の使用量を少なくすることができる。また、水の使用量を低減することで、凝集剤の使用量も少なくすることができ、水の使用に伴う各種コストを低減することができる。
(実施の形態3)
本開示の実施の形態3にかかる塗装ミスト捕集装置が備える捕集部213の部分拡大斜視図を図6に示す。なお、図6において、捕集部213の内部を透過した透過図でもある。本実施の形態3の捕集部213では、旋回流形成部221の構造が、実施の形態1の旋回流形成部21とは異なっている。本実施の形態3の捕集部213において、実施の形態1の捕集部13と同じ構成部材には同じ参照番号を付して、その説明を省略する。以降、両者の相違点について説明する。
図6に示すように、捕集部213は、実施の形態1の旋回流形成部21に換えて旋回流形成部221を備えている。旋回流形成部221は、それぞれの環状スリット17内において環状盤215の内孔から外周側に向かって延在し、半径方向に対して傾斜して配置された複数のガイド部材222を有する。それぞれのガイド部材222は、例えば、環状盤215の内孔から接線方向に延びるとともに、それぞれの環状スリット17内の空間を複数の空間に仕切っている。
このように捕集部213における旋回流形成部221が、環状スリット17内に設けられた複数のガイド部材222を備えることにより、環状スリット17において放射状に広がる流れをガイド部材222に沿った旋回流とすることができる。これにより、水および塗装ミスト含有気体を旋回させて、塗装ミスト含有気体と水とが混ざった状態とすることができ、塗装ミストを水に取り込むことができる。よって、塗装ミスト含有気体と水とを効率よく混合して、塗装ミストを分離して捕集することができるため、塗装ミストの捕集に必要な水の使用量を少なくすることができる。
また、図6に示すように、それぞれの環状盤215および円盤216の外周縁には、半径方向外向きに突出する多数の突起247が設けられている。それぞれの突起247は、例えば、外向きの先端を頂点側とする三角形状に形成されている。このような突起247が設けられていることにより、三角形状の先端から水が水滴状になって第2円筒部材42の内壁45に向かって飛び出しやすくすることができる。よって、水滴状の水を含むミスト状の水を、第2円筒部材42の内壁45に勢いよく衝突させることができ、塗装ミストを取り込んだ水と、空気(気体)との分離および捕集効果を高めることができる。
上述の実施の形態では、旋回流形成部が捕集部内に配置された様々な構造を採る場合を例としたが、旋回流形成部の構造はこれらの例に限定されるものではない。捕集部の環状スリットから第2円筒部材に向けて放出される流体(水と空気)を、旋回流とすることができるような構造であれば、その他の構造を採用してもよい。また、上述の実施の形態で説明した旋回流形成部の構造を組み合わせて適用することで、旋回流形成効果を高めることができる。
なお、上記様々な実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本開示にかかる塗装ミスト捕集装置は、塗装ミストに対する捕集効率を高めることができると同時に使用する水のコストを削減できる。また、塗装ミスト捕集装置が空気調和機を備えるような装置構成を有する場合には、空調コストを低減できる。よって、自動車や家電製品などの塗装工程の品質を向上させると同時に塗装工程にかかる運用コストを削減できる装置として有用である。
1 塗装ブース
2 塗装ロボット
3 塗装ミスト
4 対象物
5 グレーチング
6 気水取り込み口
7 塗装ミスト捕集装置
8 貯水槽
9 水
10 第1導水板
11 空気の流れ
12 水の流れ
13 捕集部
14 送風機
15 環状盤
16 円盤
17 環状スリット
19 吐出口
20 吐出ガイド
21 旋回流形成部
22 ブレード
23 360度ノズル
25 処理水槽
26 分離装置
27 ポンプ
28 邪魔板
29 第2導水板
30 洗浄水供給装置
31 風路
32 捕集室
41 第1円筒部材
42 第2円筒部材
43 保持部材
44 上壁
45 内壁
46 円錐筒部材
113 捕集部
121 旋回流形成部
122 ガイド部材
213 捕集部
221 旋回流形成部
222 ガイド部材
247 突起

Claims (6)

  1. 塗装室から吸引した塗装ミスト含有気体を水とともに通過させて捕集室へと導く風路を有し、風路を通過させることで塗装ミスト含有気体から塗装ミストを分離する捕集部と、
    捕集部の上流側にて水を供給する水供給装置と、
    風路の入り口である気水取り込み口に向かう勾配を有し、水供給装置から供給された水を気水取り込み口に導く導水板と、
    捕集部を通じて捕集室内に導かれた気体を、捕集室外部へ排気する送風機と、を備え、
    捕集部は、
    気水取り込み口に上端が接続された第1円筒部材と、
    環状の内孔が第1円筒部材の下端に接続された環状盤と、
    環状盤より下方に離間して配置された円盤と、
    環状盤および円盤の外周を取り囲むように、環状盤および円盤の外周から離間して配置された第2円筒部材と、
    環状盤および円盤の間の環状スリットを通して第2円筒部材に向けて放出される塗装ミスト含有気体の流れを旋回流とする旋回流形成部と、を備える、塗装ミスト捕集装置。
  2. 旋回流形成部は、環状スリット内において環状盤の内孔から外周側に向かって延在し、半径方向に対して傾斜して配置された複数のガイド部材を有する、請求項1に記載の塗装ミスト捕集装置。
  3. 旋回流形成部は、第1円筒部材の内部において放射状に配置された複数のブレードを有する、請求項1または2に記載の塗装ミスト捕集装置。
  4. 旋回流形成部は、第1円筒部材の内部において、上端から下端に向かって螺旋状に配置されたガイド部材を有する、請求項1から3のいずれか1つに記載の塗装ミスト捕集装置。
  5. 環状盤および円盤の外周縁に半径方向に突出する複数の突起が設けられている、請求項1から4のいずれか1つに記載の塗装ミスト捕集装置。
  6. 第2円筒部材の下部に、塗装ミスト、気体および水の捕集室内への吐出口が設けられている、請求項1から5のいずれか1つに記載の塗装ミスト捕集装置。
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