本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
具体的に、前面扉1bは、筐体1aの開口を閉鎖することができ、前面扉1bが筐体1aの開口を閉鎖している状態(前面扉1bが閉じている状態)では、前面扉1b側の係止片(図示略)が筐体1a側の係止部(図示略)に係止され、前面扉1bの閉鎖状態が維持される。係止片は、シリンダ錠に連結されており、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止が解除されることで前面扉1bが開放する。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部各々には、たとえば、「黒7」、「網7」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「白チェリー」、および「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。遊技者は、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して各リール2L、2C、2Rを視認できる。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5と、クレジットを用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rとが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態においては、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rとが、前面扉1bを構成する操作パネルの前面、つまり同一面上に設けられている。
前面扉1bには、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ70が設けられている。遊技者側設定スイッチ70は、前面扉1bの前面側(つまり、前面扉1bの外側)に設けられているため、前面扉1bが閉鎖されたときにはスロットマシン1の前面側に位置することになる。このため、該スロットマシン1で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量を設定することができる。なお、遊技者側設定スイッチ70は、内部にLEDを備えており、点灯および消灯により、操作を受け付けるか否かを報知することができる。例えば、遊技者側設定スイッチ70を点灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けることを報知する。また、例えば、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けないことを報知する。
前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11と、BB中のメダルの獲得枚数やメダル投入部4へ正規メダル以外の異物が投入されるなどのエラー発生時にその内容を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器12とが設けられている。
前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20とが設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rがそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23と、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24とが設けられている。
前面扉1bの内側には、ボーナス終了時やAT(Assist Time)の終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aと、ボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bとが設けられている。
ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件にATに制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)にわたり制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24と、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド(図示略)と、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ(流路切替ソレノイドよりもホッパータンク34a側に配置)を有するメダルセレクタ29と、前面扉1bの開閉を検出するドアセンサ60(図4参照)とが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態(たとえば、後述のドア開放エラー状態)および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23が設けられている。リセットスイッチ23は、カバー23aに覆われている。リセットスイッチ23を覆うカバー23aは、前面扉1bを開放しなければ触れることは不可能である。このため、店員は、前面扉1bを開放し、さらにカバー23aを開けてリセットスイッチ23を外部に露呈させなければ、リセットスイッチ23を操作できない。
前面扉1bの内側には、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ80が設けられている。店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ80を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ80を操作できない。つまり、店側設定スイッチ80は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ80を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ80は、図3に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ81を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
なお、店側設定スイッチ80の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
筐体1aの内部には、リール2L、2C、2Rと、リールモータ32L、32C、32Rと、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)とからなるリールユニット2が設けられている。筐体1aの内部には、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなるホッパーユニット34が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出する。
筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100には、電源投入時(起動時)に設定変更状態および設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。
なお、リセット/設定スイッチ38は、設定キースイッチ37の近傍に配置されている。近傍の例としては、リセット/設定スイッチ38と設定キースイッチ37とは、リセット/設定スイッチ38と設定キースイッチ3との両方が一度に目に入る範囲に配置されている。また、近傍の例としては、リセット/設定スイッチ38は、設定キースイッチ37から、例えば10cm以内に配置されている。
また、リセットスイッチ23は、設定キースイッチ37の近傍に配置されている。近傍の例としては、リセットスイッチ23と設定キースイッチ37とは、リセットスイッチ23と設定キースイッチ3との両方が一度に目に入る範囲に配置されている。また、近傍の例としては、リセットスイッチ23は、設定キースイッチ37から、例えば10cm以内に配置されている。
店員は、前面扉1bを開放することによって、設定キースイッチ37を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、設定キースイッチ37を操作できない。つまり、設定キースイッチ37は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、もしくはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(たとえば3)が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、つまり、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが特定の図柄の組合せであるか否かを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときにおいて、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれにも小役を発生させる図柄の組合せが停止していないときには、当該停止時に1ゲームが終了する。一方、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれかに小役を発生させる図柄の組合せが停止しているときには、その小役の入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与(クレジット加算、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合にはメダル払出口9(図1参照)からメダルが排出)されて、1ゲームが終了する。
図4に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101とが設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、1枚BETスイッチ5と、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、ドアセンサ60と、リールセンサ33L、33C、33Rとが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
さらに、遊技制御基板40には、リセットスイッチ23を覆うカバー23aが開けられたときに出力される検出信号も入力される。メイン制御部41は、この検出信号を検出することで、カバー23aが開放されたことを認識することができる。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、ペイアウト表示器13と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rと、設定値表示器24と、リールモータ32L、32C、32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、I/Oポート41dとを備えたマイクロコンピュータからなる。
遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイドの駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56と、店側設定スイッチ80と、遊技者側設定スイッチ70と、ドアセンサ60とが接続されており、これらスイッチの検出信号が入力される。
なお、ドアセンサ60は、遊技制御基板40に接続される信号線が途中で分岐されて演出制御基板90にも接続され、ドアセンサ60の検出信号が遊技制御基板40および演出制御基板90の双方に入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、可動手段901〜903、および発光報知手段951〜953などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53、54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、ドアセンサ60の検出状態を監視し、前面扉1bが開状態か閉状態かを判定するドア監視回路99aと、前面扉1bの開放履歴を記憶可能なドア開放履歴記憶回路99bと、演出制御基板90に接続された可動手段901〜903の駆動制御を行う可動手段駆動回路991、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開放を監視する回路である。本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態のときには前面扉1bは開状態にあると判定される一方で、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態のときには前面扉1bは閉状態にあると判定される。言い換えると、前面扉1bが開放されているときにはドアセンサ60の検出信号がON状態となり、前面扉1bが閉鎖されているときにはドアセンサ60の検出信号がOFF状態となる。
また、本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態となったときに、前面扉1bの開放検出が有効となる。前面扉1bの開放検出が有効となる状態をドア開放エラー状態とも称する。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されることによって無効となる。さらに、前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが開放されているときにリセットスイッチ23が操作されることによっても無効となる。前面扉1bの開放検出が有効から無効になることを、ドア開放エラー状態の解除とも称する。
ドア監視回路99aは、スロットマシン1に電力が供給されている期間では、サブ制御部91による要求に応じて判定結果をサブ制御部91に対して送信するとともに、前面扉1bの開状態を判定するごとに、当該判定結果と判定時の時間情報(日付情報および時刻情報)とを履歴データとしてドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
一方、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給が停止されている期間では、バックアップ電源により供給される電力で作動して、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を監視し、前面扉1bの開状態を判定するごとに、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
このようにして、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、常時、前面扉1bの開状態を監視し続けることが可能となる。
ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された判定結果と時間情報とを含む履歴データを記憶する回路であり、所定回数分(たとえば、100回分)の履歴データを記憶するための記憶領域を備えている。ドア開放履歴記憶回路99bは、記憶されている所定回数分の履歴データのうちの最も古い履歴データを、ドア監視回路99aから新たに送信された履歴データに順次更新するように記憶する。このため、現時点から所定回数前までの履歴データが記憶領域に記憶される。ドア開放履歴記憶回路99bには、サブ制御部91からもアクセスでき、ドア開放履歴記憶回路99bは、サブ制御部91による要求に応じて、履歴データをサブ制御部91に対して送信可能である。
ドア監視回路99a、ドア開放履歴記憶回路99b、およびドアセンサ60には、停電時においてバックアップ電源が供給される。これにより、スロットマシン1への電力供給が停止されている状況においても、ドアセンサ60は、前面扉1bの開閉状態を示すON−OFF信号を出力可能である。ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を判定し、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された履歴データを順次記憶し、記憶された履歴データを記憶領域の容量内で保持し続ける。
サブ制御部91は、サブCPU91aと、ROM91bと、RAM91cと、I/Oポート91dとを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの少なくとも一部の内容が保存される。なお、本実施の形態では、RAM91cの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの全ての内容が保存される。なお、本実施の形態では、RAM91cの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの全ての内容が保存される。
[ドアセンサの構造]
次にドアセンサ60の構造について図2、および図5に基づいて説明する。
図2に示すように、ドアセンサ60は、筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bの内側の上方で回動軸と反対側の角部に設けられている。筐体1a内側の回動軸と反対側であってドアセンサ60に対応する角部には、ドアセンサ60の検出片60bが当接される検出片受け部材61が設置されている。なお、以下では、ドアセンサ60において検出片受け部材61に対向する面側をドアセンサ60の後方側とし、前面扉1bの前面側を向く面側をドアセンサ60の前方側として説明する。
ドアセンサ60は、前面扉1bが開放されている開状態であるときにはON状態、前面扉1bが閉鎖されている閉状態であるときにはOFF状態の検出信号を出力する。
図5に示すように、前面扉1bの開放時のタイミングt1では、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行する。ドア開放報知は、サブ制御部91により行われ、前面扉1bが開状態である旨を店員などに知らせる報知である。
図5に示すように、前面扉1bの閉鎖時のタイミングt3では、ドアセンサ60の検出信号は、OFF状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号の出力を停止する制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態となった後のタイミングt3でドア開放報知を終了させる。
スロットマシン1では、筐体1aの開口を閉塞する前面扉1bが、係止片と係止部とにより通常では閉じられた状態に維持され、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止を解除することで開放できる。
前面扉1bには、前面扉1bの開放を検出するドアセンサ60が設けられており、前面扉1bが開放された際に、その旨を特定可能とすることで、何らかの不正がされた可能性を発見できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60により、前面扉1bの開放が検出される。このため、前面扉1bが開放しているにもかかわらず、閉状態と誤って判定されることにより、前面扉1bが開放されて、不正な部品が取り付けられたり、基板が交換されたりするなどの不正がされた可能性を特定できなくなってしまうことを防止できる。
本実施の形態においては、スロットマシン1への電力供給が停止していても、ドア監視回路99aにより前面扉1bが開状態か否かを判定可能とするためのバックアップ電源を備えており、スロットマシン1への電力供給が停止している期間においても、前面扉1bが開状態か否かを判定可能となり、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
本実施の形態においては、ドア開放履歴記憶回路99bにより前面扉1bが開状態であると判定された履歴データが記憶されるので、履歴データに基づいて過去に前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
[ドア開放エラー状態]
次に、図5を参照しながら、ドア開放エラー状態について説明する。
図5に示すように、前面扉1bが開放されたタイミングt1においては、ドアセンサ60の検出がON状態となる。このとき、前面扉1bの開放検出が有効となる(ドア開放エラー状態)。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されること、またはリセットスイッチ23が操作されることによって無効になる(つまり、ドア開放エラー状態が解除される)。図5に示す例の場合、タイミングt2でリセットスイッチ23がONされて、ドア開放エラー状態が解除される。
さらに、ドア開放エラー状態が解除されたタイミングt2においては、メイン制御部41からサブ制御部91に対してドア開放エラー解除コマンドが送信される。サブ制御部91は、ドア開放エラー解除コマンドを受信することにより、ドア開放エラー状態の解除を認識可能である。
本実施の形態においては、サブ制御部91が実行するドア開放報知の報知態様として、エラー解除前報知態様およびエラー解除後報知態様といった互いに異なる2種類の報知態様が用意されている。エラー解除前報知態様は、エラー解除後報知態様よりも目立つ態様である。このため、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときよりも、前面扉1bが開状態であることを店員などに対して知らせ易くなっている。
たとえば、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、演出効果LED52が赤色に点灯するとともに液晶表示器51の画面上の大部分の領域で「扉開放」の文字画像が表示され、さらに、スピーカ53、54から「扉が開いています」の音声が出力される。一方、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除前報知態様と同様に演出効果LED52が赤色に点灯するが、液晶表示器51の画面上の一部の領域でしか「扉開放」の文字画像が表示されず、しかも、スピーカ53、54からは音声が出力されない。
このように、エラー解除前はエラー解除後よりも報知態様が目立つ態様である。これにより、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態になったときには、前面扉1bが開放された旨をいち早く店員に知らせることができ、不正行為を未然に防止できる。また、ドア開放エラー状態が解除された後は、前面扉1bが開放されていることを店員がすでに知っているため、目立たない態様で前面扉1bが開放されている旨を念のため知らせることができる。
図5に示すように、サブ制御部91は、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったとき(図5のタイミングt1)から、リセットスイッチ23がONされてドア開放エラー状態が解除されたとき(図5のタイミングt2)までの期間において、エラー解除前報知態様でドア開放報知を行い、ドア開放エラー状態が解除されたとき(図5のタイミングt2)から前面扉1bが閉鎖されたとき(図5のタイミングt3)までの期間において、エラー解除後報知態様でドア開放報知を行う。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが開放されるとドア開放エラー状態になり、リセットスイッチ23が操作されるとドア開放エラー状態が一旦解除されるが、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉鎖されなければ、再度、前面扉1bの開放検出が有効になってドア開放エラー状態に制御される。
さらに、サブ制御部91は、リセットスイッチ23の操作によってドア開放エラー状態が一旦解除されたときには、エラー解除前報知態様からエラー解除後報知態様にドア開放報知の報知態様を変更し、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉状態にされずにドア開放エラー状態に再び制御されたときには、エラー解除後報知態様からエラー解除前報知態様にドア開放報知の報知態様を再び変更する。
[払出率の設定]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も遊技に関する有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技に関する有利度が段階的に低くなる。
払出率の設定値を変更するためには、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチ37を操作して、設定キースイッチ37をON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、ドアセンサ60の検出信号がON状態であり、かつドア開放エラー状態が解除されていることを条件に、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行する。設定変更状態に移行すると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
払出率の設定値を確認するためには、以下の作業が必要である。まず、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態において、店員は、前面扉1bを開放する。このとき、メイン制御部41によりドア開放エラー状態に制御される。次に、店員は、カバー23aを開けてリセットスイッチ23を操作する。これにより、ドア開放エラー状態が解除される。ここで、ドア開放エラー状態が解除されたときには、設定キースイッチ37が操作されたときの入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられる一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときには、設定キースイッチ37が操作されても入力信号はメイン制御部41により有効に受け付けられない。このため、店員は、ドア開放エラー状態を解除した後に設定キースイッチ37を操作することにより、入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられて、設定キースイッチ37がON状態となる。設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用固定データ(本実施の形態では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施の形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用固定データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用固定データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用固定データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常フラグをRAM41cにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
[内部抽選について]
本実施の形態のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ラインLN(以下では、有効化された入賞ラインLNを単に入賞ラインLNと呼ぶ)に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(以下、「リプレイ」と称することもある)と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役(以下、「ボーナス」と称することもある)と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
[リールの停止制御について]
次に、図10のSc7におけるリール制御処理において実行するリール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
[各種コマンドについて]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトのモードデータとコマンドの内容を示す1バイトのEXTデータとからなる。サブ制御部91は、モードデータからコマンドの種類を判別し、EXTデータからコマンドの内容を判別する。
各コマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図11および図12に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
サブ制御部91は、メイン制御部41からコマンドを受信したときに、受信したコマンドの種類に応じて、液晶表示器51から表示されている画像、スピーカ53,54から出力される音声、前面扉1bに設けられたランプなどの制御を行う。
エラー開始コマンドは、エラーが発生したことを示すコマンドである。EXTデータには、8種類のエラーのいずれかが設定される。エラー開始コマンドはエラー処理の開始時に送信される。8種類のエラーには、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンになったことを示すオーバーフロータンク溢れエラー、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったことを示すホッパーエンプティエラー、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったことを示す払出メダル詰まりエラー、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したことを示す投入信号異常エラー、リールの回転が正常に行われていないことを示すリール回転異常エラー、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったことを示す不正入賞エラー、RAM異常を示すRAM内容エラーが設定されている。
エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態以外のエラーが解除されたことを示すコマンドである。エラー解除コマンドはエラー処理の解除時に送信される。EXTデータには、エラーが解除されたことを示す値が設定される。
ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたことを特定可能なコマンドである。ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたときに送信される。
ドアコマンドは、前面扉1bが開放されているか否かを示すコマンドである。ドアコマンドは、電源投入時、設定変更開始時、RAM内容エラー開始時、ゲーム終了時、ドア開閉時に送信される。EXTデータには、ドアの開放状態(開放あるいは閉鎖のいずれであるか)を示す値が設定される。
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を説明する。
[初期設定処理]
まず、メイン制御部41が実行する初期設定処理について説明する。メイン制御部41は、電力が供給されてリセット回路49からリセット信号が入力されると、システムリセットを行い、起動処理を実行する。その後、ユーザプログラムとしてROM41bに記憶されたプログラムにしたがって、図6および図7のフローチャートに示す初期設定処理を行う。
[設定変更処理]
次に、メイン制御部41が実行する設定変更処理について説明する。図8および図9に示す設定変更処理が行われることによって設定値が変更される。
[メイン処理]
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について説明する。なお、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。図10に示す処理が実行されることによって一単位の遊技に関する処理が実行される。
また、メイン処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、サブ制御部91に送信されるようになっている。
[タイマ割込処理(メイン)]
図11および図12は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で初期設定処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
図11および図12に示す処理が実行されることによって、停電に関する処理や、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込に応じた処理が実行される。この実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理である。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理である。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理である。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理である。分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
[電断処理(メイン)]
図13は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。電断処理が実行されることによって電断発生時の記憶内容が保護される。
[遊技終了時設定処理]
図14は、メイン制御部41(メインCPU41a)が図10のSc8のステップにおいて実行する遊技終了時設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
遊技終了時設定処理では、まず、RAM41cにおいて賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(Sj1)、遊技状態に応じた規定数(本実施例では遊技状態に関わらず3)をRAM41cに設定し(Sj2)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(Sj3)。
Sj3のステップにおいて次ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1加算し(Sj4)、メダルOUT信号の残り出力回数を示すメダルOUT信号出力カウンタの値を1加算し(Sj5)、Sj6のステップに進む。Sj6のステップでは、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(Sj6)、BETカウンタの値が規定数でなければSj4のステップに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM41cに設定し(Sj7)、Sj8のステップに進む。Sj3のステップにおいて次ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、Sj8のステップに進む。
Sj8のステップでは、RAM41cに設定されているゲーム中フラグをクリアし(Sj8)」、エラーコードがレジスタに設定されているか否かを判定する(Sj9)。Sj9のステップにおいてエラーコードがレジスタに設定されていないと判定された場合には、遊技終了時設定処理を終了し、図×に示すフローチャートに復帰する。Sj9のステップにおいてエラーコードがレジスタに設定されていると判定された場合には、図×に示すエラー処理に移行する(Sj10)。そして、エラーが解除された場合には、遊技終了時設定処理を終了し、図10に示すフローチャートに復帰する。
このように、本実施の形態では、ゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、リール制御処理(図10のSc7)を終了した後に、遊技終了時設定処理(図10のSc8、図14)においてエラー処理(遊技の進行停止)を行う(図14のSj10)。これにより、制御が複雑になることがない。なお、ゲームの進行を妨げる可能性のある異常を検出した場合には、異常の検出時点にエラー処理(異常報知、遊技の進行停止)を行う。これにより、好適に異常報知を行うことができる。また、ゲーム終了後にフリーズが発生する場合、該ゲームで異常が発生した場合には、エラー処理を行った後にフリーズを発生させるようにしてもよい。
なお、ゲームの進行を妨げることの無い異常としては、例えば、投入エラー(メダルの投入が許可されている期間以外で、メダルの投入を検出した場合に判定されるエラー)や、払出エラー(メダルの払出が許可されている期間以外で、メダルの払出を検出した場合に判定されるエラー)などである。なお、ゲームの進行を妨げることの無い異常は、これに限らず、ゲームの進行を妨げることが無ければどのような異常であってもよい。
また、ゲームの進行を妨げる可能性のある異常としては、満タン異常(オーバーフロータンク35の満タン状態が判定された場合のエラー)、RAM異常(例えばRAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合のエラー)、リール回転異常(一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)などである。なお、ゲームの進行を妨げる可能性のある異常は、これに限らず、ゲームの進行を妨げる可能性があればどのような異常であってもよい。
[ドア開放エラー解除処理]
図15を参照しながら、メイン制御部41が実行するドア開放エラー解除処理について説明する。ドア開放エラー解除処理は、店員がドア開放エラー状態を解除するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたか否かを判定する(S100)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされていないと判定したときには(S100でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたと判定したときには(S100でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S101)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S101でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S101でY)、現在がドア開放エラー状態であるか否かを判定する(S102)。メイン制御部41は、ドア開放エラー状態ではない、つまり、すでにドア開放エラー状態が解除されていると判定したときには(S102でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態であると判定したときには(S102でY)、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されているか否かを判定する(S103a)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが閉鎖されていると判定したときには(S103aでN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されていると判定したときには(S103aでY)、設定キースイッチ37がオフであるか否かを判定する(S103b)。設定キースイッチ37がオフになっていない場合(S103bでN)には、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がオフになっていると判定したときには(S103bでY)、S100におけるリセットスイッチ23の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、ドア開放エラー状態を解除する(S104)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対してドア開放エラーが解除されたことを特定可能なドア開放エラー解除コマンドをサブ制御部91に送信し(S105)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによってリセットスイッチ23が不正に操作される虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出されていないと、リセットスイッチ23の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。つまり、リセットスイッチ23が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときにはドア開放エラー状態の解除が禁止される。これにより、ドア開放エラー状態の解除が不正に行われてしまうことを防止できる。
しかも、リセットスイッチ23はカバー23aで覆われており、カバー23aの開放が検出されないとリセットスイッチ23の操作が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。このため、不正にドア開放エラー状態を解除することをより効果的に防止できる。
さらに、本実施の形態では、設定キースイッチ37がオンであるときにリセットスイッチ23が操作されたとしても、ドア開放エラー状態を解除しない。従って、設定キースイッチ37がオンの状態でドア開放エラー状態が終了することを防止することができる。
[エラー処理]
図16を参照しながら、メイン制御部41が実行するエラー処理について説明する。メイン制御部41は、エラー状態が発生したことを検出する。例えば、メイン制御部41は、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンとなったときに、エラー状態「オーバーフロータンク溢れエラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったときに、エラー状態「ホッパーエンプティエラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったときに、エラー状態「払出メダル詰まりエラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したときに、エラー状態「投入信号異常エラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、リールの回転が正常に行われていないときに、エラー状態「リール回転異常エラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったときに、エラー状態「不正入賞エラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、RAM異常が発生したときに、エラー状態「RAM内容エラー」が発生したことを検出する。なお、メイン制御部41は、これらのエラー状態や上述したドア開放エラー状態など、複数のエラー状態が発生した場合においても、発生した全てのエラー状態を検出することができる。
また、エラー処理は、各処理において、エラー状態が発生した場合に割込処理によって実行される。例えば、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンとなったとき(オーバーフロータンク溢れエラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったとき(ホッパーエンプティエラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったとき(払出メダル詰まりエラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したとき(投入信号異常エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、リールの回転が正常に行われていないとき(リール回転異常エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったとき(不正入賞エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、RAM異常が発生したとき(RAM内容エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。
なお、本実施の形態では、上述したとおり、ゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、リール制御処理(図10のSc7)を終了した後に、遊技終了時設定処理(図10のSc8、図14)においてエラー処理(遊技の進行停止)を行う(図14のSj10)。また、ゲームの進行を妨げる異常を検出した場合、エラー処理は、各処理において、エラー状態が発生した場合に割込処理によって実行される。
エラー処理では、図16に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Se1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Se2)。
次いで、レジスタに格納されているエラーコードを確認し、当該エラーコードが断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Se3a)、断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードである場合には、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Se3aのステップにおいて、断線異常エラー、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外を示すエラーコードではないと判定された場合には、設定キースイッチ37がオフであるか否かを判定する(Se3b)。設定キースイッチ37がオフになっていない場合(Se3bでN)には、設定キースイッチ37がオンになるまで判定を繰り返す。設定キースイッチがオフになっている場合(Se3bでY)には、ドア開放エラー状態であるか否かを判定する(Se3c)。ドア開放エラー状態であると判定した場合(Se3cでY)には、Se3bのステップに戻る。
一方、ドア開放エラー状態ではないと判定した場合(Se3cでN)には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Se4)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Se5)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Se3bのステップに戻る。すなわち、設定キースイッチ37がオフであり、かつドア開放エラー状態ではない場合に、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、設定キースイッチ37がオフであり、かつドア開放エラー状態ではない場合に、Se4のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSe5のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Se6)、遊技補助表示器12の表示状態をSe1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Se7)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、断線異常エラー、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外によるエラー処理であれば、設定キースイッチ37がオフであり、かつドア開放エラー状態ではない場合に、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されても、エラー状態が解除されて元の状態に復帰することはない。
さらに、本実施の形態では、設定キースイッチ37がオンであるときにリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除しない。従って、設定キースイッチ37がオンの状態でエラー状態が終了することを防止することができる。
[エラー解除画面例]
上述したとおり、「ドア開放エラー解除処理」においては、設定キースイッチ37がオフであるときにリセットスイッチ23が操作されることで、ドア開放エラー状態を解除してもとの処理に戻る。また、「エラー処理」においては、設定キースイッチ37がオフであるときにリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に戻る。例えば、図17に示すように、ドア開放エラー状態で「ドアが開いています」とエラー表示を行っている場合(図17(A))、設定キースイッチ37がオフであるときにリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除して通常画面を表示する(図17(B))。すなわち、エラー状態を解除してもとの処理に戻る。
また、上述したとおり、「ドア開放エラー解除処理」においては、設定キースイッチ37がオンであるときにリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除しない。また、「エラー処理」においては、設定キースイッチ37がオンであるときにリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除しない。例えば、図18に示すように、ドア開放エラー状態で「ドアが開いています」とエラー表示を行っている場合(図18(A))、設定キースイッチ37がオンであるときにリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除せずエラー表示を行い続ける(図18(B))。従って、設定キースイッチ37がオンの状態でエラー状態が終了することを防止することができる。
[可動手段の動作確認]
次に、可動手段901〜903の動作確認について説明する。図19は、可動手段901〜903の動作を説明するための図である。可動手段901〜903は、演出時などに可動する部材である。可動手段901は、初期位置911と可動位置921との間を移動する。初期位置911は液晶表示器51の表示領域には重畳しない位置である。また、可動位置921は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段902は、初期位置912と可動位置922との間を移動する。初期位置912は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。また、可動位置922は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段903は、初期位置913と可動位置923との間を移動する。初期位置913および可動位置923は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。
本実施の形態では、サブ制御部91は確認動作制御手段として動作し、所定の条件時に可動手段901〜903の動作確認を行う。なお、所定の条件時とは、例えば、スロットマシン1の電源投入時や、可動手段901〜903の動作エラーを検出したときなど、可動手段901〜903の動作や初期位置を確認したいとき等である。
具体的には、サブ制御部91は、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図19(A)〜(C))。なお、図示する例では、動作確認前に可動手段901〜903は初期位置911〜913に存在しているが(図19(A))、動作確認前に可動手段901〜903が初期位置911〜913に存在していない場合であっても、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図19(C))。その後、サブ制御部91は、可動手段901〜903を、可動位置921〜923から初期位置911〜913まで移動させる(図19(C)〜(E))。
このように可動手段901〜903の動作確認を行うことで、動作確認後には可動手段901〜903を初期位置911〜913に移動させることができる。また、例えば、動作確認における可動手段901〜903の動作を例えばセンサ(図示せず)で検出することで、可動手段901〜903が正常に動作するか否かを確認することができる。
なお、可動手段901〜903の動作確認では可動手段901〜903が実際に移動するため、動作確認の終了までに時間がかかる。そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定は、演出制御基板90が動作を行うために必要な設定を行う処理である。例えば、サブ制御部91は初期設定手段として動作し、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。例えば、液晶表示器51に演出画像等を表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
図19に示す例では、可動手段901〜903が初期位置911〜913から可動位置921〜923までに移動する間(図19(A)〜(B))に、演出制御基板90の初期設定を行っている。また、演出制御基板90の初期設定を完了することにより、例えば、液晶表示器51に演出画像を表示させることができる(図19(C)〜(E))。
上述したとおり、確認動作実行期間に可動手段901〜903が移動中であっても、演出制御基板90の初期設定が完了した後には、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理をサブ制御部91が行うことができる。しかしながら、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そこで、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。また、本実施の形態では、遊技者側設定スイッチ70は、点灯および消灯することができる。そこで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにすることで、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。
図20は、スロットマシン1の電源投入後における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
図21は、例えば可動手段901〜903の動作に不具合があり、通常時よりも可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
通常時の可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。しかしながら、図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、通常時よりも長くなり、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までである。
そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなる。従って、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70を点灯する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長い。このように、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t3と時刻t4との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
なお、上述した例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を同時に動作させていたが、これに限らない。例えば、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を個別に動かすようにしてもよい。具体例としては、初めに可動手段901を可動位置921まで動作させ、その後、可動手段901を可動位置921から初期位置911まで動作させる。続いて、可動手段902を可動位置922まで動作させ、その後、可動手段902を可動位置922から初期位置912まで動作させる。続いて、可動手段903を可動位置923まで動作させ、その後、可動手段903を可動位置923から初期位置913まで動作させる。なお、可動手段901〜903の動作確認順は、どのような順番であってもよい。また、複数の可動手段901〜903の動作確認のタイミングが重なっていてもよい。例えば、可動手段901の動作確認を行っている途中に、可動手段902や可動手段903の動作確認を開始してもよい。
また、可動手段901〜903の動作確認を個別に行う場合には、所定の可動手段901〜903の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。例えば、可動手段901〜903のうち、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理と同時に動作するのが煩わしいのは可動手段901のみである場合、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。
図22は、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とする場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間である。また、可動手段902の確認動作実行期間は、時刻t1から時刻t5までの期間である。また、可動手段903の確認動作実行期間は、時刻t5から時刻t6までの期間である。
また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
[遊技者側設定スイッチの点灯・消灯]
図23を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側設定スイッチ70の点灯および消灯の制御について説明する。上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する。よって、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを報知するために、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる。
なお、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいてゲーム中であるか否かを判定する。例えば、本実施の形態では、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに「内部当選コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、ゲームの終了時に「遊技終了コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。よって、サブ制御部91は、「内部当選コマンド」を受信してから「遊技終了コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中であると判定することができる。また、サブ制御部91は、「遊技終了コマンド」を受信してから「内部当選コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中ではないと判定することができる。
サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S201)。ゲーム中ではないと判定した場合(S201でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S202)。可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S202でN)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が消灯中であるか否かを判定する(S203)。遊技者側設定スイッチ70が消灯中であると判定した場合(S203でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を点灯させ(S204)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S203で遊技者側設定スイッチ70が消灯中ではないと判定した場合(S203でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
一方、S201でゲーム中であると判定した場合(S201でY)や、S202で可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S202でY)には、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が点灯中であるか否かを判定する(S205)。遊技者側設定スイッチ70が点灯中であると判定した場合(S205でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ(S206)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S205で遊技者側設定スイッチ70が点灯中ではないと判定した場合(S205でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを遊技者に報知することができる。従って、ゲーム中において、遊技者による無効な操作を防ぐことができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70を消灯させているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、図19に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70を点灯させると、演出制御基板90の初期設定が完了していないにも関わらず遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されやすくなる。例えば、演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70が操作されると、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで遊技者に操作されにくいようにすることができ、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、確認動作実行期間や演出制御基板90の初期設定が行われているときに遊技者側設定スイッチ70を遊技者に操作されにくいようにすることができる。これにより、例えば、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
[遊技者側演出設定処理]
図24を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側演出設定処理について説明する。遊技者側演出設定処理は、遊技者が遊技中の演出態様の設定を変更する際に実行される処理である。遊技者側演出設定処理が実行されることによって、遊技者は、演出における音量の大きさ(第2音量段階)と、演出における光量の大きさ(第2光量段階)とを設定することができる。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。
サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されなかったと判定したときには(S150でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、遊技者側設定スイッチ70が操作されたと判定したときには(S150でY)、サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S1501)。ゲーム中であると判定した場合(S1501でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、ゲーム中ではないと判定した場合(S1501でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S1502)。可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S1502でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S1502でN)、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S151)。サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S151でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S151でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S152)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S152でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、遊技者側演出設定処理を終了する。この場合、音量および光量は、遊技者側設定スイッチ70のチャンネル設定(つまり、第1音量段階および第1光量段階)に基づいて設定される。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S152でN)、音量および光量の設定画面を液晶表示器51に表示するとともに、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に応じて初期表示を行う(S153)。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「4」〜「9」の範囲内である場合の設定画面の場合、設定画面の音量設定領域においては、「2」〜「14」の音量表示が行われるとともに、設定画面の光量設定領域においては、「50%」、「75%」、および「100%」の光量表示が行われる。さらに、音量設定領域においては、「10」が強調表示される初期表示が行われるとともに、光量設定領域においては、「75%」が強調表示される初期表示が行われる。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに遊技者側設定スイッチ70が操作されることによって設定画面が表示されるが、その後、前面扉1bが開放した後にも継続して設定画面が表示される。このため、再び前面扉1bが閉鎖した後には、開放前の設定画面が引き続き表示されることになる。つまり、一旦設定画面が表示されると、前面扉1bが開放しても設定画面が表示し続ける。
設定画面を表示した後、サブ制御部91は、遊技者のストップスイッチを用いた変更操作に基づき、音量または光量が変更されたか否かを判定する(S154)。サブ制御部91は、所定期間内に音量または光量が変更されなかったと判定したときには(S154でN)、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、音量または光量が変更されたと判定したときには(S154でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S155)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S155でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S155でN)、変更された対象が音量であったか否かを判定する(S156)。サブ制御部91は、変更された対象が音量ではなく光量であったと判定したときには(S156でN)、演出における光量の大きさを、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した光量設定とに応じた光量に設定する(S158)。なお、設定画面の光量設定領域においては、選択された光量に基づき強調表示が移動するとともに、キャラクタ演出領域52cにおいては、選択された光量に基づきバトル演出の画面の光量が変化する。その後、サブ制御部91は、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、変更された対象が音量であったと判定したときには(S156でY)、音量変更操作処理を実行し(S157)、その後、S159の処理に移行する。音量変更操作処理は、遊技者側設定スイッチ70を遊技者が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の大きさを設定するための処理である。スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70が操作されたことを条件に、設定画面が表示されて音量および光量の設定が可能である。
サブ制御部91は、S159の処理において、終了操作されたか否かを判定する(S159)。この終了操作は、遊技者側設定スイッチ70を長押しすることによって行われる。
サブ制御部91は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S159でN)、S154の処理に戻る。一方、サブ制御部91は、終了操作されたと判定したときには(S159でY)、設定画面の表示を終了し(S160)、遊技者側演出設定処理を終了する。遊技者側演出設定処理が終了したときには、第1音量段階および第2音量段階に基づき設定された音量と、第1光量段階および第2光量段階に基づき設定された光量とが、演出に反映される。
上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止しているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、図19に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可すると、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、演出制御基板90の初期設定が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、例えば、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
[店側の設定について]
本実施の形態においては、店員は、遊技に関する設定として、払出率の設定、演出の音量設定、演出の光量設定、および節電モードの設定をすることができた。しかし、店員は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、店員は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、店員は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。時刻を計時するRTC(real time clock)を備えたスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、RTCにおける時刻を設定できるものであってもよい。複数種類の演出モード(たとえば、キャラクタAが主役の演出モードとキャラクタBが主役の演出モードなど)に制御可能なスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよい。店員は、サブ側の設定として、メダル詰まり時や不正行為時、もしくは推奨手順でストップスイッチが操作されなかったときに実行されるエラー報知の態様や実行頻度を設定できるものであってもよい。さらに、店員は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。
[遊技者側の設定について]
本実施の形態においては、遊技者は、遊技に関する設定として、演出の音量設定および演出の光量設定をすることができた。しかし、遊技者は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、節電モードに設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、携帯端末などでインターネットを介して外部サーバに通信することによって遊技履歴の管理などを行うためのパスワードの表示や、該パスワードの入力ができるものであってもよい。
[遊技者側の設定操作について]
本実施の形態においては、遊技者が音量および光量の設定をするためには、前面扉1bの外側に設けられた遊技者側設定スイッチ70を操作することが条件であった。
しかし、設定時に遊技者が操作可能な操作手段は、前面扉1bの外側に限らず、筐体1aの側面や上面など、操作することが困難な筐体1aの外部に設けられていてもよい。このようにすれば、前面扉1bが開放したときでも、隣に座る遊技者や店員が操作手段に触れて操作してしまう虞がない。
遊技者が操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていてもよい。この場合、前面扉1bに穴が形成されているなど、操作手段が外部に露出することによって、遊技者が操作可能になっていればよい。
さらに、遊技者が操作可能な操作手段は、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを特殊な順番で操作することによって、音量および光量の設定をすることができるものであってもよい。
遊技者が操作可能な操作手段は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)にトリガボタンが設けられたスティックコントローラであってもよい。遊技者は、操作桿を倒すことによって画面上に表示されたアイコンを移動させて項目を選択することができ、トリガボタンを押圧することによって、選択した項目を決定することができるものであってもよい。もしくは、遊技者が操作可能な操作手段は、ジョグダイヤルや十字キーなどであってもよい。
[遊技者側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[音量および光量の設定について]
本実施の形態においては、店員が店側設定スイッチ80を操作することによって、音量および光量の基準設定(第1音量段階、第1光量段階の設定)をすることができた。また、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、音量および光量の設定(第2音量段階、第2光量段階の設定)をすることができた。さらに、音量の設定に関しては、現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合には、限界値の音量(最大の音量、最小の音量)の確認音が出力されるものであった。しかし、このような音量および光量の設定においては、本実施の形態の例に限らず、その他の例であってもよい。
たとえば、店員による第1音量段階の設定および遊技者による第2音量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。店員による第1光量段階の設定および遊技者による第2光量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。
音量の設定がされたときに確認音が出力されるものに限らず、演出効果LED52などの点灯手段が確認点灯してもよい。確認音と確認点灯が同時に行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に代わって確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に加えて確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音の音色が変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認点灯が点滅に変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合に、確認音が出力されないものであってもよい。
一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにしてもよい。さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力してもよい。
音量の設定に限らず、光量の設定に対しても、本実施の形態や変形例のように、現在が光量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに光量の限界値を超えて設定しようとした場合に、特殊な制御(たとえば、確認点灯の光量が最大や最小になるなどの制御)が行われるものであってもよい。
たとえば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものに限らず、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。
本実施の形態においては、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限できるが、遊技者側の音量設定のみを制限するもの、もしくは遊技者側の光量設定のみを制限するものであってもよい。
ストップスイッチによる変更操作によって強調表示する音量や光量が変化して、終了操作されたときに設定内容が演出に反映されたが、これに限らない。たとえば、変更操作によって強調表示する音量や光量が変化するごとに設定内容が演出に反映されてもよい。第1音量段階および第1光量段階は、設定画面が表示されたときに反映されるものに限らず、設定画面の表示開始時では反映されず、遊技者による変更操作があったときに、第1音量段階および第1光量段階の設定を行ってもよい。もしくは、第1音量段階および第1光量段階は、設定画面の表示前に設定しておき(たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定時)、遊技者による変更操作時に、第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。
[MAXBETスイッチの点灯・消灯]
図25を参照しながら、サブ制御部91が実行するMAXBETスイッチ6の点灯および消灯の制御について説明する。前面扉1bの解放期間には、MAXBETスイッチ6が操作されることは望ましくない。例えば、前面扉1bの解放期間にMAXBETスイッチ6が操作されると、前面扉1bが開放しているにも関わらずMAXBETの状態となってしまう。そのため、本実施の形態では、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6を消灯させ、MAXBETスイッチ6が遊技者に操作されにくいようにする。これにより、前面扉1bの開放期間においてMAXBETスイッチ6の操作に伴う処理が行われにくくなり、前面扉1bの開放期間にMAXBETの状態となることを低減させることができる。
なお、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいてMAXBETスイッチ6の操作有効期間であるか否かを判定する。例えば、本実施の形態では、MAXBETスイッチ6の操作有効期間は、ゲームが終了してから最大の賭数が設定されるまでの期間である。本実施の形態では、ゲームの終了時に「遊技終了コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、1枚BETスイッチ5や、MAXBETスイッチ6の操作や、メダルの投入によって賭数が設定されたときに「BETコマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、サブ制御部91は、「BETコマンド」に基づいて、最大の賭数が設定されたか否かを判定することができる。
よって、サブ制御部91は、「遊技終了コマンド」を受信してから、最大の賭数が設定されたと判定するまでの期間をMAXBETスイッチ6の操作有効期間中であると判定することができる。また、サブ制御部91は、最大の賭数が設定されたと判定してから、「遊技終了コマンド」を受信するまでの期間をMAXBETスイッチ6の操作有効期間中ではないと判定することができる。
サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6の操作有効期間であるか否かを判定する(S211)。MAXBETスイッチ6の操作有効期間中であると判定した場合(S211でY)、サブ制御部91は、ドア開放エラー状態中であるか否かを判定する(S212)。ドア開放エラー状態中ではないと判定した場合(S212でN)、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6が消灯中であるか否かを判定する(S213)。MAXBETスイッチ6が消灯中であると判定した場合(S213でY)、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6を点灯させ(S214)、MAXBET受付報知処理を終了する。なお、S213でMAXBETスイッチ6が消灯中ではないと判定した場合(S213でN)、MAXBET受付報知処理を終了する。
一方、S211でMAXBETスイッチ6の操作有効期間中ではないと判定した場合(S211でN)や、S212でドア開放エラー状態中であると判定した場合(S212でY)には、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6が点灯中であるか否かを判定する(S215)。MAXBETスイッチ6が点灯中であると判定した場合(S215でY)、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6を消灯させ(S216)、MAXBET受付報知処理を終了する。なお、S215でMAXBETスイッチ6が点灯中ではないと判定した場合(S215でN)、MAXBET受付報知処理を終了する。
図26、図27は、前面扉1bの開放期間(ドア開放エラー状態期間)と、MAXBETスイッチ6の有効期間と、MAXBETスイッチ6の点灯期間である有効期間報知期間と、MAXBETスイッチ6の操作タイミングとを示した図である。図26は、前面扉1bが開放されない場合のタイミングを示しており、図27は、MAXBETスイッチ6の有効期間中に前面扉1bが開放された場合のタイミングを示している。
図26に示す例では、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始タイミング(t1)と同時に有効期間報知が開始されている。すなわち、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始と同時にMAXBETスイッチ6の点灯が開始している。また、MAXBETスイッチ6の操作タイミング(t2)で最大の賭数が設定され、MAXBETスイッチ6の有効期間が終了している。また、MAXBETスイッチ6の有効期間が終了したタイミング(t2)と同時に、有効期間報知が終了している。すなわちMAXBETスイッチ6の有効期間が終了したタイミング(t2)と同時に、MAXBETスイッチ6が消灯している。
また、図27に示す例では、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始タイミング(t4)と同時に有効期間報知が開始されている。すなわち、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始と同時にMAXBETスイッチ6の点灯が開始している。また、前面扉1bの開放期間の開始タイミング(t5)と同時に有効期間報知が終了している。すなわち前面扉1bの開放期間の開始タイミング(t5)と同時に、MAXBETスイッチ6が消灯している。なお、前面扉1bの開放期間が開始しても、MAXBETスイッチ6の有効期間には影響しない。また、MAXBETスイッチ6の操作タイミング(t6)で最大の賭数が設定され、MAXBETスイッチ6の有効期間が終了している。
このように、サブ制御部91は、ドア開放エラー状態中においては、MAXBETスイッチ6を消灯させることができる。これにより、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6が遊技者に操作されにくいようにすることができる。従って、前面扉1bの開放期間においてMAXBETスイッチ6の操作に伴う処理が行われにくくなり、前面扉1bの開放期間にMAXBETの状態となることを低減させることができる。
なお、前面扉1bの開閉については、メイン制御部41が検出してもよく、サブ制御部91が検出してもよい。メイン制御部41が前面扉1bの開閉を検出する場合には、メイン制御部41は、前面扉1bの開閉状態を示すコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたコマンドに基づいて前面扉1bの開閉を判定する。
また、上述した例では、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6の入力受付を禁止していないが、これに限らない。例えば、前面扉1bの開放期間において、MAXBETスイッチ6の入力受付を禁止してもよい。
また、上述した例では、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6の入力受付を禁止していないが、MAXBETスイッチ6の入力を受け付けた場合に実行する処理の一部を制限し、一部の処理のみを実行するようにしてもよい。例えば、前面扉1bの開放期間において、MAXBETスイッチ6の入力を受け付けた場合、メイン制御部41は賭数の設定処理を行うが、サブ制御部91は賭数の設定音を出力しないようにしてもよい。
また、上述したMAXBET受付報知処理では、サブ制御部91は、前面扉1bの開放期間においてMAXBETスイッチ6を消灯させているが、これに限らない。例えば、MAXBET受付報知処理と同様の処理により、サブ制御部91は、前面扉1bの開放期間において、ストップスイッチ8L、8C、8Rや、演出用スイッチ56などの各スイッチを消灯させてもよい。また、例えば、演出用スイッチ56の操作有効期間において、液晶表示器51に演出用スイッチ56の受付を報知する受付報知演出を表示している場合、サブ制御部91は、前面扉1bの開放期間において、液晶表示器51に表示している受付報知演出を終了してエラー表示に切り変えるようにしてもよい。
また、例えば、前面扉1bの開放期間においては、サブ制御部91は、開放報知としてドア開放エラーを示す「ドアが開いています」の画面を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。また、サブ制御部91は、開放報知を行っている期間において、MAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)による報知を行わないようにしてもよい。なお、開放報知は、液晶表示器51による画面の表示に限らない。例えば、開放報知として、サブ制御部91は、スピーカ53,54から、音声「ドアが開いています」を出力させるようにしてもよい。
[エラー状態の報知]
次に、エラー状態(所定事象)の報知方法について説明する。本実施の形態では、メイン制御部41がエラー状態であることを検出した場合、すなわち、エラー状態の場合において、サブ制御部91は液晶表示器51にエラー画面を表示する。エラー画面は、エラー状態の内容を報知する画面である。例えば、エラー状態が「ドア開放エラー状態」である場合、サブ制御部91は、液晶表示器51にエラー画面として「ドアが開いています」と表示させる。また、例えばエラー状態が「ホッパーエンプティエラー状態」である場合、サブ制御部91は、液晶表示器51にエラー画面として「ホッパーエンプティ」と表示させる。
なお、本実施の形態では、エラー内容の表示態様を、エラー状態の種類に応じて異なる表示態様とする。例えば、エラー内容の表示態様を、エラー状態の重要度(危険性)に応じた表示態様とする。この場合、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)を、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)よりも外部から認識し易い表示態様とする。例えば、不正行為に繋がるエラー状態(ドア開放エラー状態)を重要度(危険性)が高いエラーとし、その他のエラー(オーバーフロータンク溢れエラー、ホッパーエンプティエラー、払出メダル詰まりエラー、投入信号異常エラー、リール回転異常エラー、不正入賞エラーなど)を重要度が低いエラーとする。なお、重要度(危険性)の高いエラーと重要度(危険性)の低いエラーの分類は、これに限らず、どのような分類であってもよい。
また、エラー状態の重要度(危険性)に限らず、例えばエラー状態の発生頻度に応じた表示態様としてもよい。この場合、発生頻度が高いエラー状態の報知態様を、発生頻度が低いエラー状態の報知態様よりも外部から認識し易い表示態様とする。
外部から認識し易い表示態様としては、例えば、太い文字や、目立つ文字色や、目立つ背景色で表示する態様である。目立つ文字色としては、例えば注意喚起に用いられる色(例えば、赤色)である。また、目立つ背景色としては、文字の色を目立たせる背景色(例えば、文字色が黒で背景色が黄色の組み合わせや)である。また、文字に柄を付けることで外部から認識し易い表示態様としてもよい。また、文字や背景色を点滅させることで外部から認識し易い表示態様としてもよい。このように、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2所定事象)とを異なる色彩や模様で表示させるようにしてもよい。
図28、図29は、エラー内容の表示態様例を示した図である。図28(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図28(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図28(A)の文字「ドアが開いています」の方が、図28(B)の文字「ホッパーエンプティ」よりも太い文字であり、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。
また、図29(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図29(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図29(A)の文字「ドアが開いています」の背景の方が、図28(B)の文字「ホッパーエンプティ」の背景よりも目立つ態様であり、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。
また、外部から認識し易い表示態様としては、例えば、大きく表示する態様である。図30、図31は、エラー内容の表示態様例を示した図である。図30(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図30(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図30(A)の文字「ドアが開いています」を表示している領域の方が、図30(B)の文字「ホッパーエンプティ」を表示している領域よりも大きく、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、文字の表示領域の大きさは、文字数には関係なく、エラーの重要度(危険性)に応じた大きさである。
また、図31(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図31(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図31(A)の文字「ドアが開いています」の大きさの方が、図30(B)の文字「ホッパーエンプティ」の文字の大きさよりも大きく、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、文字の大きさは、文字数には関係なく、エラーの重要度(危険性)に応じた大きさである。
また、外部から認識し易い表示態様としては、例えば、一画面で複数のエラー項目を表示する場合に、大きな領域で表示する態様である。図32、図33は、エラー内容の表示態様例を示した図である。図32は、一画面で複数のエラー項目「ドアが開いています」、「ホッパーエンプティ」、「セレクタエラー」、「ホッパーエラー」を表示する画面である。また、重要度(危険性)が高いエラー項目「ドアが開いています」を表示している領域が、重要度(危険性)が低いエラー項目「ホッパーエンプティ」、「セレクタエラー」、「ホッパーエラー」を表示している領域よりも大きく、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー項目の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー項目の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、図32に示す例は、発生しているエラー内容を背景色の変化で報知する例であり、「ホッパーエンプティ」の背景色が変化している。よって、図32に示す例で発生しているエラー状態の内容は「ホッパーエンプティ」である。
図33は、画面左側の領域で複数のエラー項目「ドアが開いています」、「ホッパーエンプティ」、「セレクタエラー」、「ホッパーエラー」を表示し、画面中央および右側の領域で発生しているエラー状態の内容「ドアが開いています」を表示している。なお、図33に示す例は、発生しているエラー内容を背景色の変化で報知する例であり、「ドアが開いていいます」と「ホッパーエンプティ」の背景色が変化している。よって、図33に示す例で発生しているエラー状態の内容は「ドア開放エラー状態」と「ホッパーエンプティ」である。また、画面中央および右側には、重要度(危険性)が高いエラー項目「ドアが開いています」と大きく表示されており、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー項目の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー項目の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、重要度(危険性)が高いエラーが発生しておらず、重要度(危険性)が低いエラーのみが発生している場合には、画面中央および右側に、重要度(危険性)が低いエラー項目を大きく表示するようにしてもよい。このように、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2所定事象)とを同時に表示させるようにしてもよい。
なお、上述した例では、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2所定事象)とを異なる態様としているが、エラーが発生したことを報知する音の出力やランプの点灯については、共通の態様としてもよい。例えば、サブ制御部91は、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する場合であっても、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する場合であっても、スピーカ53,54から同じ音を出力させ、発光報知手段951〜953を同じ態様で点灯させる。これにより、遊技者や店員は、エラー状態が発生したこと自体を認識しやすくなる。
また、複数のエラー状態の発生期間が重なった場合、いずれか1つのエラー状態が発生したことのみを報知するようにしてもよい。例えば、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)との発生期間が重なった場合、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことのみを報知するようにしてもよい。また、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)との発生期間が重なった場合において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が終了したときには、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことの報知を終了し、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知するようにしてもよい。
また、複数のエラー状態の発生期間が重なった場合、複数のエラー状態が発生したことを一画面で報知するようにしてもよい。例えば、ドア開放エラー状態と、ホッパーエンプティとの発生期間が重なった場合、一画面に「ドアが開いています」と「ホッパーエンプティ」との両方を表示するようにしてもよい。また、例えば、複数のエラー状態の発生期間が重なった場合、図33に示した態様で、複数のエラー状態が発生したことを報知するようにしてもよい。また、図32に示した例のように、一画面で複数のエラー項目を表示する場合には、発生している全てのエラー状態の背景色を変化させることで、複数のエラー状態が発生したことを報知するようにしてもよい。例えば、図32に示す表示態様でエラー状態を報知する場合において、「ホッパーエンプティ」と「セレクタエラー」とが発生したときには、「ホッパーエンプティ」と「セレクタエラー」との両方の背景色を変化させることで、「ホッパーエンプティ」と「セレクタエラー」との両方のエラー状態が発生したことを報知するようにしてもよい。
[液晶演出処理]
次に、本実施の形態における液晶演出処理について説明する。本実施の形態では、演出キャラクタとして設定されているキャラクタに応じた演出画面を液晶表示器51に表示する演出を行う。また、本実施の形態では、初期状態では「キャラクタA」が演出キャラクタとして設定されている。なお、初期状態で設定されている演出キャラクタは「キャラクタA」に限らず、どのようなキャラクタであってもよい。
図34は、液晶演出処理の処理手順を示したフローチャートである。サブ制御部91は、遊技制御基板41から送信される当選番号コマンドに基づいて、特定役に当選したか否かを判定する(So1)。本実施形態における特定役は、チェリーaとチェリーbである。なお、特定役はこれに限らず、どのような役を特定役としてもよい。
特定役に当選したと判定した場合(So1でY)には、サブ制御部91は、ROM91bが記憶しているキャラクタ抽選テーブルに基づいて演出キャラクタの抽選(キャラクタ抽選)を行う。その後、サブ制御部91は、抽選により選択したキャラクタを演出キャラクタとして設定する(So2)。
図35は、本実施形態におけるキャラクタ抽選テーブルの例を示した図である。図示するキャラクタ抽選テーブルは、キャラクタAが選択される割合は30%であり、キャラクタBが選択される割合は70%であることを示している。なお、各キャラクタの選択割合はこれに限らず、どのような割合としてもよい。
So1で特定役に当選していないと判定した場合(So1でN)や、So2でキャラクタを設定した場合には、演出キャラクタとして設定されているキャラクタでの演出を実行する(So3)。その後、液晶演出処理を終了する。
例えば、演出キャラクタとしてキャラクタAが設定されている場合、サブ制御部91は、例えば図37(A)に示すようなキャラクタA(CAa)が表示される演出を実行する。また、例えば、演出キャラクタとしてキャラクタBが設定されている場合、サブ制御部91は、例えば図38(A)に示すようなキャラクタB(CBa)が表示される演出を実行する。このように、本実施の形態では、演出キャラクタとして設定されたキャラクタに応じた演出を実行する。また、本実施の形態では、特定役が当選した場合に演出キャラクタを選択する。
[報知演出処理]
次に、本実施の形態における報知演出処理について説明する。本実施の形態では、特定事象が発生した場合には、特定事象が発生したことを報知する演出を実行する。また、本実施の形態では、所定事象が発生した場合には、所定事象が発生したことを報知する演出を実行する。
なお、特定事象は、遊技者(客)が居合わせない場面で発生する事象である。また、特定事象は、遊技者が遊技しているときに発生し難い、または発生しない事象である。例えば、特定事象は、RAM41c(記憶手段)の記憶領域の初期化や、設定変更や、電源投入などであってもよい。また、特定事象を報知する演出は、遊技者(客)が居合わせない場面で発生する事象を報知する演出である。また、特定事象を報知する演出は、遊技者が遊技しているときに発生し難い、または発生しない事象を報知する演出である。例えば、特定事象を報知する演出は、RAM41c(記憶手段)の記憶領域の初期化中であることを報知する演出や、設定変更中であることを報知する演出や、電源投入中であることを報知する演出などであってもよい。
また、所定事象は、遊技者(客)が居合わせる場面で発生する事象である。例えば、所定事象は、エラーの発生や、エラーの解消や、前面扉1bの開放や、精算や、遊技開始時や、リール2L、2C、2Rが回転してから一定時間経過した場合などであってもよい。また、所定事象を報知する演出は、遊技者(客)が居合わせる場面で発生する事象を報知する演出である。例えば、所定事象を報知する演出は、エラーが発生したことを報知する演出や、エラーが解消したことを報知する演出や、前面扉1bが開放されていることを報知する演出や、精算処理中であることを報知する演出や、遊技の開始を報知する演出や、リール2L、2C、2Rが回転してから一定時間経過したことを報知する演出などであってもよい。なお、遊技の開始を報知する演出は、例えばメダル投入部4にメダルが投入された場合に「ようこそ」などの音声をスピーカ53、54から出力する演出であってもよい。また、リール2L、2C、2Rが回転してから一定時間経過したことを報知する演出は、リール2L、2C、2Rの停止を促進する演出であってもよい。
図36は、報知演出処理の処理手順を示したフローチャートである。サブ制御部91は、遊技制御基板41から送信される各種コマンドに基づいて、特定事象が発生したか否かを判定する(Sp1)。
特定事象が発生したと判定した場合(Sp1でY)には、サブ制御部91は、特定事象が発生したことを報知する演出(特定事象報知演出)を実行する。その後、サブ制御部91は、報知演出処理を終了する。
特定事象が発生していないと判定した場合(Sp1でN)には、サブ制御部91は、所定事象が発生したか否かを判定する(Sp3)。所定事象が発生していないと判定した場合(Sp3でN)には、サブ制御部91は、報知演出処理を終了する。
所定事象が発生したと判定した場合(Sp3でY)には、サブ制御部91は、演出キャラクタとしてキャラクタAが設定されているか否かを判定する(Sp4)。演出キャラクタとしてキャラクタAが設定されていると判定した場合(Sp4でY)には、キャラクタAを用いた所定事象の報知演出(所定事象報知演出)を実行する。その後、サブ制御部91は、報知演出処理を終了する。一方、演出キャラクタとしてキャラクタAが設定されていないと判定した場合(Sp4でN)には、キャラクタBを用いた所定事象の報知演出(所定事象報知演出)を実行する。その後、サブ制御部91は、報知演出処理を終了する。
次に、所定事象報知演出について説明する。図37、図38は、本実施形態における所定事象を報知する演出例を示した概略図である。図37に示す例では、演出キャラクタとしてキャラクタAが設定され、キャラクタA(CAa)を用いた演出が実行されている(図37(A))。このときに、所定事象として「セレクタエラー」が発生した場合、図37(B)に示すように、キャラクタA(CAb)を用いた所定事象報知演出が実行される。具体的には、キャラクタA(CAb)を用いた所定事象報知演出では、キャラクタA(CAb)の吹き出し画像により、発生した所定事象の内容「セレクタエラー発生」を報知している。また、スピーカ53,54から、キャラクタAの音声により「店員を呼んでね〜」と出力し、所定事象が発生したことを報知している。
また、図38に示す例では、演出キャラクタとしてキャラクタBが設定され、キャラクタB(CBa)を用いた演出が実行されている(図38(A))。このときに、所定事象として「セレクタエラー」が発生した場合、図38(B)に示すように、キャラクタB(CBb)を用いた所定事象報知演出が実行される。具体的には、キャラクタB(CBb)を用いた所定事象報知演出では、キャラクタB(CBb)の吹き出し画像により、発生した所定事象の内容「セレクタエラー発生」を報知している。また、スピーカ53,54から、キャラクタBの音声により「店員さ〜ん」と出力し、所定事象が発生したことを報知している。
上述したとおり、本実施の形態によれば、所定事象が発生する前に実行されている演出に応じて、所定事象を報知する演出(所定事象報知演出)が異なる。例えば、所定事象が発生する前に実行されている演出が「キャラクタAを用いた演出」である場合、所定事象を報知する演出は、「キャラクタAを用いた所定事象報知演出」である。また、例えば、所定事象が発生する前に実行されている演出が「キャラクタBを用いた演出」である場合、所定事象を報知する演出は、「キャラクタBを用いた所定事象報知演出」である。
このように、本実施の形態によれば、所定事象は、遊技者(客)が居合わせる場面で発生する事象である。また、本実施の形態によれば、所定事象の発生前の演出に応じて所定事象の報知態様が異なるため、遊技の興趣を高めることができる。また、所定事象の発生前の演出で用いられるキャラクタと同じキャラクタを用いて所定事象の報知演出を実行するため、所定事象演出が実行されたとしても、遊技が途切れた感じを軽減することができる。
次に、特定事象報知演出について説明する。図39は、本実施形態における特定事象を報知する演出例を示した概略図である。図39に示す例では、特定事象として設定変更が発生し、設定変更中であることを報知する演出が実行されている。具体的には、特定事象報知演出では、文字により、発生した特定事象の内容「設定変更中」を報知している。また、スピーカ53,54から、電子音「ピロリロ ピロリロ」を出力し、特定事象が発生したことを報知している。
このように、本実施の形態によれば、遊技者(客)が居合わせない場面で発生する特定事象や、遊技者が遊技しているときに発生し難い、または発生しない特定事象を報知する場合、所定事象報知演出とは異なり、1種類の報知態様で報知する。これにより、特定事象報知演出では報知態様を複数用意する必要が無いため、演出に用いるデータの記憶容量を増やしすぎないことができる。
また、例えば、特定事象がRAM41c(記憶手段)の記憶領域の初期化である場合、本実施形態では、特定事象の報知は1種類の態様であるため、態様の選択のために用いるデータを記憶領域に残しておく必要がない。例えば、特定事象の報知の際にも、複数のうちから報知態様を選択させようとすると、RAM41cの記憶領域に何かしらのデータを残す必要がある。
なお、例えば、特定事象が設定変更の場合、設定変更が終了してから一定時間(例えば、30秒間)、電子音(例えば「ピロリロ ピロリロ」)を出力し続けるようにしてもよい。また、特定事象が設定変更の場合、設定変更が終了してから一定時間(例えば、30秒間)、演出効果LED52を例えば赤色に点灯し続けるようにしてもよい。これにより、設定変更が終了したとしても、設定変更の終了後から一定時間、設定変更が行われたことを報知することができる。なお、設定変更が終了した場合、液晶表示器51が表示する演出については、すぐに通常演出に戻してもよい。
[前面扉1bの開閉に応じたエラー報知の切替]
図40は、メイン制御部41およびサブ制御部91が実行するエラー報知処理の制御内容を示すフローチャートである。図16で説明したエラー処理に加えて、図40で説明するエラー報知処理を実行するようにしてもよい。
図40を参照して、メイン制御部41は、いずれかのエラー状態を検知したか否かを判断する。エラー状態の検出については、図16で説明した。いずれかのエラー状態を検知した(ステップS411でYES)と判断した場合、メイン制御部41は、発生したエラーの種類を示すエラー開始コマンドをサブ制御部91に送信する(ステップS412)。
サブ制御部91は、メイン制御部41からエラー開始コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS511)。エラー開始コマンドを受信した(ステップS511でYES)と判断した場合、サブ制御部91は、第1報知として、エラー状態が発生したので店員の呼出を遊技者に促す旨の音声をスピーカ53,54から出力させる制御、および、その旨の画像を液晶表示器51で表示させる制御を実行する(ステップS512)。そして、サブ制御部91は、エラー状態中であることを示すエラーフラグをオン状態とする(ステップS513)。
このように、第1報知は、主に遊技者(副次的に店員)に対する報知であるとともに、エラーの発生を知らせるための報知である。この第1報知は、たとえば、図28〜図29の液晶表示器51での表示の内容を「店員さんを呼んで下さい。」というような店員の呼出を促す旨の内容に変更したような報知である。これとともに、スピーカ53,54からの音声でも同様の報知を実行する。また、第1報知は、たとえば、図37(B),図38(B)の液晶表示器51での表示の内容を店員の呼出を促す旨の内容に変更したような報知であってもよい。
また、メイン制御部41は、前面扉1bの開放が検知されたか否かを判断する(ステップS413)。前面扉1bの開放が検知された(ステップS413でYES)と判断した場合、メイン制御部41は、前面扉1bが開放されたことを示すドア開放コマンドをサブ制御部91に送信する(ステップS414)。
スロットマシン1の内部には、前述したようにスロットマシン1で遊技者が遊技を行うために動作をする装置、たとえば、遊技制御基板40,演出制御基板90,リールユニット2などが収められている。前面扉1bは、このようなスロットマシン1の内部を外部から遮蔽可能な開閉部材である。つまり、前面扉1の閉鎖時には、スロットマシン1において遊技を行うことが可能である。また、前面扉1の開放時には、スロットマシン1の内部を店員等が確認することが可能である。
サブ制御部91は、メイン制御部41からドア開放コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS514)。なお、ここでは、サブ制御部91は、ドア開放コマンドを受信したか否かによって、前面扉1bが開放されたか否かを判断するようにしたが、これに限定されず、図4で示したように、ドアセンサ60からの検出信号は、演出制御基板90の側にも入力されるので、このドアセンサ60からの検出信号(または、ドアセンサ60からの検出信号のドア監視回路99aでの監視結果)に基づいて、前面扉1bが開放されたか否かを判断するようにしてもよい。
ドア開放コマンドを受信した(ステップS514でYES)と判断した場合、サブ制御部91は、エラーフラグがオン状態であるか否か、つまり、エラー状態において前面扉1bが開放されたか否かを判断する(ステップS515)。
エラーフラグがオン状態である(ステップS515でYES)、つまり、エラー状態において前面扉1bが開放されたと判断した場合、サブ制御部91は、第2報知として、発生中のエラーの内容を示す旨の音声をスピーカ53,54から出力させる制御、および、その旨の画像を液晶表示器51で表示させる制御を実行する(ステップS516)。
このように、第2報知は、主に遊技店の店員に対する報知であるとともに、エラーの内容(たとえば、エラーの原因、エラーの種類、エラーの確認や解消を促す旨)を主に店員に知らせるための報知である。この第2報知は、たとえば、図28〜図33の液晶表示器51での表示による報知である。これとともに、スピーカ53,54からの音声でも同様の報知を実行する。また、第2報知は、たとえば、図37(B),図38(B)の液晶表示器51での表示による報知であってもよい。図37(B),図38(B)のスピーカ53,54からの音声の報知の内容も、表示と同様にエラーの内容を知らせるための報知であってもよい。
一方、エラーフラグがオン状態でない(ステップS515でNO)、つまり、エラー状態でない場合に前面扉1bが開放されたと判断した場合、サブ制御部91は、前面扉1bが開放中である旨の音声をスピーカ53,54から出力させる制御、および、その旨の画像を液晶表示器51で表示させる制御を実行する(ステップS517)。
ステップS517での報知は、たとえば、図28(A),図29(A),図30(A),図31(A)の液晶表示器51での表示による報知である。これとともに、スピーカ53,54からの音声でも同様の報知を実行する。また、ステップS517での報知は、たとえば、図37(B),図38(B)の液晶表示器51での表示の内容を前面扉1bが開放中である旨の内容に変更したような報知であってもよい。図37(B),図38(B)のスピーカ53,54からの音声の報知の内容も、表示と同様に前面扉1bが開放中である旨の内容の報知であってもよい。
また、メイン制御部41は、発生中のエラーが解除されたか否かを判断する(ステップS415)。エラーが解除された(ステップS415でYES)と判断した場合、メイン制御部41は、エラーが解除されたことを示すエラー解除コマンドをサブ制御部91に送信する(ステップS416)。
サブ制御部91は、メイン制御部41からエラー解除コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS521)。エラー解除コマンドを受信した(ステップS521でYES)と判断した場合、サブ制御部91は、エラーフラグをオフ状態とする(ステップS522)。次いで、前面扉1bの開放中であるか否かを判断する(ステップS523)。
この前面扉1bの開放中であるか否かの判断は、ステップS514でドア開放コマンドが受信されたときに、前面扉1bが開放中であることを示すドア開放中フラグをオン状態にして、そのドア開放中フラグがオン状態であるか否かを判断することによって行われるようにしてもよいし、ドアセンサ60からの検出信号(または、ドアセンサ60からの検出信号のドア監視回路99aでの監視結果)に基づいて、前面扉1bが開放中であるか否かを判断することによって行われるようにしてもよい。
ドア開放中フラグを用いる場合は、ドア開放中フラグをオフ状態にするタイミングは、メイン制御部41から前面扉1bが閉鎖された旨のドア閉鎖コマンドを用いる場合、このドア閉鎖コマンドが受信されたタイミングであってもよいし、ドアセンサ60からの検出信号(または、ドアセンサ60からの検出信号のドア監視回路99aでの監視結果)に基づいて、前面扉1bが閉鎖されたと判断したタイミングであってもよい。
前面扉1bが開放中である(ステップS523でYES)、つまり、エラーは解除されたが前面扉1bは開放中であると判断した場合、サブ制御部91は、ステップS517と同様、前面扉1bが開放中である旨の音声をスピーカ53,54から出力させる制御、および、その旨の画像を液晶表示器51で表示させる制御を実行する(ステップS524)。
一方、前面扉1bが開放中でない(ステップS523でNO)、つまり、エラーが解除されるとともに前面扉1bが開放中でないと判断した場合、サブ制御部91は、エラーに関する報知を停止する(ステップS525)。
また、サブ制御部91は、前面扉1bの閉鎖を検知したか否かを判断する(ステップS526)。前面扉1bの閉鎖を検知したか否かの判断は、ドア開放中フラグを用いる場合は、ドア開放中フラグがオフ状態であるか否かの判断によって行われるようにしてもよいし、メイン制御部41から前面扉1bが閉鎖された旨のドア閉鎖コマンドを用いる場合、このドア閉鎖コマンドが受信されたか否かの判断によって行われるようにしてもよいし、ドアセンサ60からの検出信号(または、ドアセンサ60からの検出信号のドア監視回路99aでの監視結果)に基づく判断によって行われるようにしてもよい。
前面扉1bの閉鎖を検知した(ステップS526でYES)と判断した場合、サブ制御部91は、エラーフラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS527)。エラーフラグがオン状態である(ステップS527でYES)、つまり、前面扉1bは閉鎖されたがエラーが解除されていないと判断した場合、サブ制御部91は、ステップS516で開始された第2報知を継続する(ステップS528)。
一方、エラーフラグがオン状態でない(ステップS527でNO)、つまり、エラー状態でないときに前面扉1bが閉鎖されたと判断した場合、サブ制御部91は、エラーに関する報知を停止する(ステップS529)。
図41は、前面扉1bの開閉に応じたエラー報知の切替に関するタイミングチャートである。このタイミングチャートは、図40の処理が実行されることによるエラー報知に関する。図41(A)を参照して、エラーが発生すると、前面扉1bが閉鎖状態である場合、たとえば「エラーです。店員をお呼び下さい。」といった、店員の呼出を促す旨の第1報知が実行される。この第1報知に応じて遊技者は店員を呼ぶ。
この第1報知が実行されているときに、前面扉1bが店員によって開放されると、第1報知から切替えられて、たとえば「メダルセレクタを確認して下さい。」といった、発生中のエラーの内容を示す旨の第2報知が実行される。
その後、たとえば、店員がメダルセレクタなどの不具体箇所を確認して不具合を除去することなどによって、エラーが解除されると、第2報知から切替えられて、「ドアが開いています。」といった、前面扉が開放中である旨の報知が実行される。前面扉1bが店員によって閉鎖されると、前面扉が開放中である旨の報知が停止される。
図41(B)を参照して、エラーが発生すると、図41(A)と同様、第1報知が実行される。この第1報知が実行されているときに、前面扉1bが開放されると、図41(A)と同様、第1報知から切替えられて、第2報知が実行される。
その後、エラーが解除されることなく、前面扉1bが閉鎖されると、第2報知がそのまま継続される。その後、何らかの方法(たとえば、前面扉1bを閉鎖した衝撃でメダルセレクタの不具合が除去されるなどの方法)でエラーが解除されると、第2報知が停止される。
第1報知および第2報知のうちの一方を他方より認識し易い態様で実行するようにしてもよい。たとえば、図28〜図33で示すように、第2報知を文字だけの態様で実行する一方、図37(B),図38(B)で示すように、第2報知よりも認識し易い態様として、キャラクタを用いた態様で第1報知を実行するようにしてもよい。また、一方を他方より、大きい音声,大きい表示,大きい表示領域で実行するなど、図28〜図33で示したように、一方を他方より認識し易い態様で実行するようにしてもよい。
また、第1報知または第2報知が実行される前に実行されていた演出が複数の演出の何れであるかによって第1報知または第2報知の態様を異ならせるようにしてもよい。たとえば、図37で示すように、エラーが発生する前に実行されていた演出がキャラクタAを用いた演出の場合には、報知の態様を、キャラクタAを用いた態様とし、図38で示すように、キャラクタBを用いた演出の場合には、報知の態様を、キャラクタBを用いた態様とするようにしてもよい。
また、図37,図38で示すように、キャラクタA,Bの表示,音声を用いた報知態様などの複数の報知態様の中からいずれかを選択して第1報知を実行するようにしてもよい。図28〜図33で示すように、キャラクタの音声と異なる音声や文字のみによる報知態様などの一の報知態様で、第2報知を実行するようにしてもよい。第1報知と第2報知とを、上述と逆の態様としてもよい。
また、第1報知および第2報知は、液晶表示器51での表示による報知およびスピーカ53,54からの音声の出力による報知に限定されず、演出効果LED52などのランプの発光による報知であってもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 遊技を行う遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機)であって、
遊技を行うために動作をする装置(たとえば、遊技制御基板40,演出制御基板90,リールユニット2など)が収められた当該遊技機の内部を、外部から遮蔽可能である開閉部材(たとえば、前面扉1b)と、
当該遊技機にエラーが発生した場合、前記開閉部材が開放される前は、前記エラーに関する第1報知(たとえば、図40のステップS512)を実行し、前記開閉部材が開放された後は、前記第1報知と異なる前記エラーに関する第2報知(たとえば、図40のステップS516)を実行する報知手段(たとえば、サブ制御部91、液晶表示器51、スピーカ53,54、遊技効果LED52)とを備え、
前記開閉部材の閉鎖時は当該遊技機において遊技可能である一方、開放時は当該遊技機の内部を確認可能であり、
前記第1報知は、遊技者に対する報知であり、前記第2報知は、遊技場(たとえば、遊技店)の係員(たとえば、店員)に対する報知である。
このような構成によれば、エラーに関する報知を状況に応じて適切に実行することができる。
(2) 遊技を行う遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機)であって、
遊技を行うために動作をする装置(たとえば、遊技制御基板40,演出制御基板90,リールユニット2など)が収められた当該遊技機の内部を、外部から遮蔽可能である開閉部材(たとえば、前面扉1b)と、
当該遊技機にエラーが発生した場合、前記開閉部材が開放される前は、前記エラーに関する第1報知(たとえば、図40のステップS512)を実行し、前記開閉部材が開放された後は、前記第1報知と異なる前記エラーに関する第2報知(たとえば、図40のステップS516)を実行する報知手段(たとえば、サブ制御部91、液晶表示器51、スピーカ53,54、遊技効果LED52)とを備え、
前記開閉部材の閉鎖時は当該遊技機において遊技可能である一方、開放時は当該遊技機の内部を確認可能であり、
前記第1報知は、前記エラーの発生を知らせるための報知(たとえば、遊技者および遊技店の店員への報知)であり、前記第2報知は、前記エラーの内容を知らせるための報知(たとえば、遊技店の店員への報知)である。
このような構成によれば、エラーに関する報知を状況に応じて適切に実行することができる。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第2報知は、前記エラーの原因を知らせるための報知である。
このような構成によれば、エラーに関する報知によってエラーの原因を適切に知らせることができる。
(4) 上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記開閉部材が開放されたときに前記開閉部材の開放を示すコマンドを送信するコマンド送信手段(たとえば、図40のステップS414)をさらに備え、
前記報知手段は、前記コマンド送信手段から前記コマンドを受信したこと(たとえば、図40のステップS514)にもとづいて前記第2報知を開始する(たとえば、図40のステップS516)。
このような構成によれば、コマンドの受信を契機として第1報知から第2報知に切替えられる。その結果、エラーに関する報知を状況に応じて適切に実行することができる。
(5) 上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記報知手段は、前記第2報知の実行中に、前記開閉部材が閉鎖された場合、前記第2報知を継続する(たとえば、図40のステップS528)。
このような構成によれば、エラーが解除されないまま、開閉部材が閉鎖された場合であっても、エラーが解除されていないことを適切に報知することができる。
(6) 上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記報知手段は、前記第1報知および前記第2報知のうちの一方を他方より認識し易い態様で実行する(たとえば、図37(B),図38(B)で示すように、第1報知をキャラクタを用いた態様で実行する。大きい音声,大きい表示,大きい表示領域で実行する。図28〜図33参照。)。
このような構成によれば、第1報知および第2報知のうちの一方を他方より分かり易く報知することができる。
(7) 上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
複数の演出のうち、いずれかの演出を選択して実行する演出実行手段(たとえば、サブ制御部91)をさらに備え、
前記報知手段は、前記エラーが発生する前に実行されていた演出が、第1演出か第2演出かによって報知の態様を異ならせる(たとえば、図37で示すように、エラーが発生する前に実行されていた演出がキャラクタAを用いた演出の場合には、報知の態様を、キャラクタAを用いた態様とし、図38で示すように、キャラクタBを用いた演出の場合には、報知の態様を、キャラクタBを用いた態様とする。)。
このような構成によれば、エラーの発生前の演出に応じて報知態様が異なるため、エラーを報知する場合においても興趣を向上させることができる。
(8) 上記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、
前記報知手段は、前記第1報知を複数の報知態様(たとえば、図37,図38で示すように、キャラクタA,Bの表示,音声を用いた報知態様)の中からいずれかを選択して実行し、前記第2報知を一の報知態様(たとえば、図28〜図33で示すように、キャラクタの音声と異なる音声や文字のみによる報知態様など)で実行する。
このような構成によれば、開放部材が開放される前のエラーに関する第1報知は複数の報知態様から選択されるため、興趣を向上させることができる。また、開放部材が開放された後のエラーに関する第2報知は一の報知態様で報知されるため、報知のためのデータ容量を増やしすぎないことができる。
また、前述した実施の形態によれば、以下のような効果も得られる。
(1) 本実施の形態では、メイン制御部41(所定事象発生手段)は、設定キースイッチ37(操作手段)がオンとなっている(操作状態となっている)ことを条件に、設定変更や設定確認(所定事象)を発生させることが可能である。また、メイン制御部41(異常状態制御手段)は、エラー(異常条件)の成立に応じてエラー状態(異常状態)とし、エラー状態においてリセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23が操作されたとき(異常解除条件が成立したとき)にエラー状態を終了することが可能である。また、メイン制御部41(異常状態制御手段)は、設定キースイッチ37(操作手段)がオンとなっているときにリセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23が操作された場合(異常解除条件が成立した場合)、エラー状態(異常状態)を終了しない。
これにより、設定キースイッチ37がオンの状態のまま(操作手段が操作状態のまま)、エラー状態(異常状態)が終了することを防止することができる。
(2) また、本実施の形態のスロットマシン1では、メイン制御部41(所定事象発生手段)は、エラー状態(異常状態)では設定変更や設定確認(所定事象)を発生させないようにしてもよい。
これにより、エラー状態(異常状態)の終了時に、設定キースイッチ37がオンの状態のまま(操作手段が操作状態のまま)、エラー状態(異常状態)が終了することを防止することができる。さらに、エラー状態(異常状態)では設定変更や設定確認(所定事象)を発生させないようにすることができる。
(3) また、本実施の形態のスロットマシン1では、リセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23(異常解除操作手段)は、設定キースイッチ37(操作手段)の近傍に設けられていてもよい。
これにより、リセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23(異常解除操作手段)の操作にあたって、設定キースイッチ37(操作手段)状況を確認することができる。
(4) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1の前面側に設けられた開閉可能な前面扉1b(開閉部材)と、前面扉1b(開閉部材)の開閉を検出するドアセンサ60(開閉検出手段)と、外部からの操作を受け付けるMAXBETスイッチ6(操作受付手段)と、受付期間において受け付けられた操作に基づき最大賭数の設定(特定制御)を行うメイン制御部41(特定制御手段)と、受付期間であることを報知するMAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)と、を備え、ドアセンサ60(開閉検出手段)により前面扉1b(開閉部材)の開放が検出されているときにMAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)による報知を行わないようにしてもよい。
これにより、前面扉1b(開閉部材)の開放時に外部から操作がなされることを抑止することができる。
なお、操作受付手段が例えば演出用スイッチ56である場合には、特定制御手段はサブ制御部91であり、特定制御は例えば演出の実行である。また、操作受付手段が例えば演出用スイッチ56である場合には、受付報知手段は、演出用スイッチ56の内部に設けられたLEDである。
(5) また、本実施の形態のスロットマシン1は、ドアセンサ60(開閉検出手段)により前面扉1b(開閉部材)の開放が検出されているときにドア開放エラーを示す「ドアが開いています」の表示(開放報知)を行い、開放報知が行われている期間において、MAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)による報知を行わないようにしてもよい。なお、開放報知は、音声「ドアが開いています」を用いて行ってもよい。
これにより、開閉部材の開放が外部で認識できる。
(6) また、本実施の形態のスロットマシン1は、ドアセンサ60(開閉検出手段)により前面扉1b(開閉部材)の開放が検出されているときにMAXBETスイッチ6(操作受付手段)が操作を受け付けた場合、前記特定制御の一部を制限して実行するようにしてもよい。
これにより、正規ではない状態では、正常に制御を行わないようにすることができる。
(7) また、本実施の形態のスロットマシン1において、異常状態の終了は、前面扉1b(開閉部材)の開放エラーが解除されているときのみ行うようにしてもよい。
これにより、好適に異常状態を終了することができる。
(8) また、本実施の形態のスロットマシン1は、可動手段901〜903と、可動手段901〜903の動作を制御するサブ制御部91(可動手段制御手段)と、遊技者の操作を受け付ける遊技者側設定スイッチ70(受付手段)と、遊技者側設定スイッチ70(受付手段)の受付に応じて特定制御を行うサブ制御部91(特定制御実行手段)と、を備え、サブ制御部91(可動手段制御手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する確認動作制御手段としても動作し、サブ制御部91は可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者側設定スイッチ70(受付手段)が遊技者の操作を受け付けても特定制御を実行しないようにしてもよい。
これにより、遊技者を煩わしくさせないようにできる。
(9) また、本実施の形態のスロットマシン1は、可動手段901〜903と、可動手段901〜903の動作を制御するサブ制御部91(可動手段制御手段)と、遊技者の操作を受け付ける遊技者側設定スイッチ70(受付手段)と、遊技者側設定スイッチ70(受付手段)の受付に応じて特定制御を行うサブ制御部91(特定制御実行手段)と、遊技者の操作を受け付け可能である旨を報知する遊技者側設定スイッチ70の内部に設けられたLED(受付報知手段)と、を備え、遊技者側設定スイッチ70の内部に設けられたLEDは、サブ制御部91(確認動作制御手段)が可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者の操作を受け付け可能である旨の報知を行わないようにしてもよい。
これにより、遊技者を煩わしくさせないようにできる。
(10) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1で発生したエラー状態(所定事象)検出する所定事象検出手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、エラー状態(所定事象)の発生を検出したことに応じて、エラー状態(所定事象)が発生したことを示すエラー画面(発生情報)を表示させるとともに、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを表示させるサブ制御部91(所定事象表示制御手段)と、を備え、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)を、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)より外部から認識し易い態様で表示させるようにしてもよい。
これにより、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)の発生をより認識できるようにすることができる。
(11) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1で発生したエラー状態(所定事象)検出する所定事象検出手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、エラー状態(所定事象)の発生を検出したことに応じて、エラー状態(所定事象)が発生したことを示すエラー画面(発生情報)を表示させるとともに、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを表示させるサブ制御部91(所定事象表示制御手段)と、を備え、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)を、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)より大きく表示させるようにしてもよい。
これにより、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)の発生をより認識できるようにすることができる。
(12) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1で発生したエラー状態(所定事象)検出する所定事象検出手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、エラー状態(所定事象)の発生を検出したことに応じて、発生し得るエラー状態(所定事象)毎に領域が設けられたエラー画面の表示(発生報知表示)を行うとともに、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)をエラー画面の第1表示領域に表示させ、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)をエラー画面の第2表示領域に表示させるサブ制御部91(所定事象表示制御手段)と、を備え、第1表示領域は、第2表示領域より大きくてもよい。
これにより、限られた表示領域のうちで重要度が高いエラー状態(第1所定事象)の発生をより認識できるようにすることができる。
(13) また、本実施の形態のスロットマシン1において、第1所定事象は、第2所定事象よりも発生頻度の高い事象であってもよい。
これにより、発生頻度の高い事象の発生をより認識できるようにすることができる。
(14) また、本実施の形態のスロットマシン1において、第1所定事象は、第2所定事象よりも重要度の高い事象であってもよい。
これにより、重要度の高い事象の発生をより認識できるようにすることができる。
(15) また、本実施の形態のスロットマシン1において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを異なる色彩で表示するようにしてもよい。
これにより、重要度の高い事象の発生をより認識できるようにすることができる。
(16) また、本実施の形態のスロットマシン1において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを同時に表示できるようにしてもよい。
これにより、複数の所定事象が発生したことを認識できるようにすることができる。
(17) また、本実施の形態のスロットマシン1において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したときと、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したときとで共通の報知を行うようにしてもよい。
これにより、エラー(所定事象)が発生したこと事態を認識し易くできる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施の形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施の形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
上述した例では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、遊技者側設定スイッチ70を消灯させているがこれに限らない。例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにしつつ、遊技者側設定スイッチ70を点灯させるようにしてもよい。また、例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けつつ、遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて、遊技中の演出態様の設定を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56を用いて、遊技中の演出態様の設定を行うようにしてもよい。なお、演出用スイッチ56は、例えば遊技中の演出にも用いられるなど複数の機能を有しているので、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。
また、上述した例では、特定制御の例として設定画面を表示する例を用いて説明したが、これに限らない。例えば、特定制御としては、履歴の表示や、配当表の表示や、リールの配列表示など、液晶表示器51の表示を変更する制御であってもよい。また、特定制御は、液晶表示器51の表示を変更する制御だけではなく、音声の出力であってもよい。例えば、特定制御は、隠し演出における音声の出力であってもよい。
また、上述した例では、可動手段901〜903は、液晶表示器51の周囲に配置されているが、これに限らず、可動手段901〜903は、液晶表示器51から離れた位置に配置されていてもよい。例えば、リール2Lの左側や、リール2Rの右側など、スロットマシン1の筐体1aであれば可動手段901〜903はどこに配置されていてもよい。また、可動手段901〜903は、液晶表示器51に重畳するように動作するものであってもよく、液晶表示器51とは関係のないところで動作するものであってもよい。
また、上述した例では、サブ制御部91が、可動手段901〜903の確認動作を制御する例を用いて説明したが、これに限らず、メイン制御部41が、可動手段901〜903の確認動作を制御するようにしてもよい。この場合、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して可動手段901〜903の制御を指示するコマンドを送信し、可動手段901〜903の確認動作を制御する。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて特定制御の操作入力を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56や、MAXベットスイッチ6や、赤外線センサなどによるかざし操作や、タッチパネル等を用いて、特定制御の操作入力を行ってもよい。なお、メイン制御部41に接続されているスイッチ等を用いて特定制御の操作入力を行う場合には、メイン制御部41からサブ制御部91に対して、操作入力に対応するコマンドを送信する。
また、上述した例では、演出制御基板90は1つのサブ制御部91を備えており、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを実行しているが、これに限らない。例えば、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備え、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを異なるサブ制御部91が実行してもよい。また、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備えている場合であっても、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などのうち、複数の処理を実行してもよい。
[パチンコ遊技機について]
以上、本実施の形態および変形例においては、スロットマシン1について説明したが、スロットマシン1は、遊技球を用いて遊技を行うパチンコ遊技機に置き換えてもよい。
パチンコ遊技機は、額縁状の外枠に対して、前枠(セルともいう)とガラス扉とがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。このようなパチンコ遊技機においても、スロットマシン1と同様に以下のような構成を備えていてもよい。
たとえば、外枠の内部には、遊技中の演出態様の基準設定を行うための店側設定スイッチが設けられていてもよい。通常、外枠に対しては、前枠が閉鎖しているため、前枠を開放するための鍵を所有しない店員以外の者は、店側設定スイッチを操作することができない。店員は、店側設定スイッチを操作することによって、音量の基準設定(第1音量段階)と光量の基準設定(第1光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機では、図24に示す遊技者側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機の電源がON状態であり、かつ前枠が閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチが操作されたことを条件に、音量および光量の設定画面が表示されて音量および光量の設定(第2音量段階および第2光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機においても、遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチが操作されたとしても、前枠が開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
なお、パチンコ遊技機における遊技者側演出設定処理では、前枠が開放しているか否かを判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであった。しかし、これに限らず、前枠に加えてガラス扉が開放しているか否かも判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。
[ドアセンサについて]
本実施の形態においては、ドアセンサ60が前面扉1bに配置されており、ドアセンサ60の検出片60bが筐体1aに配置された検出片受け部材61に当接するように構成されているが、ドアセンサ60を筐体1aに配置するとともに前面扉1bにおいてドアセンサ60の検出片60bと対応する位置に検出片受け部材61を配置するように構成してもよい。このようにすることで、ドアセンサ60を前面扉1bに配置して検出片受け部材61を筐体1aに配置する場合と同様に、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号を分岐させて遊技制御基板40および演出制御基板90にそれぞれ入力させる構成であるが、ドアセンサ60の検出信号を遊技制御基板40にのみ入力させ、遊技制御基板40のメイン制御部41がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよいし、ドアセンサ60の検出信号を演出制御基板90にのみ入力させ、演出制御基板90のドア監視回路99aやサブ制御部91がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよい。また、遊技制御基板40にのみ入力させる構成においては、メイン制御部41がドアセンサ60の検出状態を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、メイン制御部41およびサブ制御部91の双方で前面扉1bの開閉状態を判定可能となる構成としてもよい。
本実施の形態においては、ドアセンサ60を前面扉1bが開状態か閉状態かを検出する検出手段として適用しているが、第1部材と第2部材とを備え、第2部材の少なくとも一部が前記第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態となる構成において、特定状態であるか、あるいは非特定状態であるかを検出する検出手段としてドアセンサ60と同様の構成の検出手段を適用してもよい。このような構成においても検出片を押し込んだり、検出片をテープで押し込んだ状態としたりした場合でも、検出片を特定状態が判定される検出位置とすることが困難となり、非特定状態であるにも関わらず、特定状態と誤って判定させることが困難となるため、特定状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
ここで、特定状態とは、本実施例のように第2部材(前面扉1b)の一端が第1部材(筐体1a)に取り付けられた構造において、第2部材(前面扉1b)の他端を第1部材(筐体1a)に当接または近接させた状態(閉状態)だけでなく、第2部材を第1部材に対してスライド移動可能な構造において、第2部材を第1部材に対してスライド移動させることで第2部材の一部を第1部材の所定位置に当接または近接された状態、第2部材を第1部材に対して取り外し可能な構造において、第2部材を第1部材に対して当接または近接した状態で取り付けた状態などが該当する。
たとえば、スロットマシン1の本体側の基板ケース取付部を第1部材として適用し、基板ケース取付部に対して取り付けられる基板ケースを第2部材として適用してもよい。
また、前面扉1bや基板ケース以外にも、第1部材に対して特定状態となる第2部材として、スロットマシン本体(前面扉や筐体など)に一端が枢支され、他端を係止させることで両端がスロットマシン本体に対して取り付けられた状態となるリールユニット、カバー部材、基板ケース、基板など、スロットマシン本体から取り外し可能なリールユニット、メダルセレクタ、カバー部材、基板ケース、基板、スイッチなどを適用してもよい。
本実施の形態においては、ドアセンサ60をスロットマシン1に適用しているが、たとえば、パチンコ遊技機の前枠に対して開閉可能に設けられている下扉枠が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよい。
このような場合でも、ドアセンサ60をスロットマシン1の前面扉1bに適応した場合と同様に、下扉枠の開閉状態が確実に判定され、下扉枠が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
また、パチンコ遊技機の前枠に対して開閉可能に設けられているガラス扉枠が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよいし、パチンコ遊技機の外枠に開閉可能に取り付けられた前枠が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよい。これらの場合にも、ガラス扉枠や外枠が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
[特典について]
前述した例では、特典として、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的に、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、特典の一例としてATゲーム数を例示したが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
[有利な状態について]
前述した例では、有利な状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やATを例示したが、遊技者にとって有利な状態であればこれに限るものではなく、以下においてスロットマシンの例を説明する。
有利な状態は、たとえば、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利な状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
また、有利な状態とは、たとえば、特典を付与するか否かを決定する特典付与抽選において、「特典が付与される確率」、および「特典が付与されることが決定されたときに付与される特典の価値(または特典量の期待値)」のうちの少なくとも一方が、通常の状態(有利な状態とは異なる状態)よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、特典付与抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。また、有利な状態とは、特典を付与させるために消化することが必要な消化必要ゲーム数が、通常の状態よりも少なくなる状態としてもよい。
たとえば、特典をATゲーム数とした場合には、有利な状態とは、通常の状態よりも、「AT抽選でのAT当選確率」、および「AT抽選でのAT当選した場合に付与されるATゲーム数の価値」のうちの少なくとも一方が、通常の状態よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、AT抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。たとえば、通常の状態でのAT抽選の実行契機が、第1役当選および第2役当選とした場合には、有利な状態でのAT抽選の実行契機は、第1役当選および第2役当選に加えて第3役当選としてもよい。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。さらに、メイン制御部41は、たとえばAT抽選の高確率状態に制御するときなど抽選確率を向上させるときに、その旨をランプやLED(たとえば、遊技補助表示器12など)の点灯制御によって報知するようにしてもよい。より具体的に、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ演出を所定回数実行することによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。あるいは、メイン制御部41は、サブ制御部91にナビ演出を所定回数実行させることによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[その他]
上述した実施の形態では、エラー処理において、リセット/設定スイッチ38の操作や、リセットスイッチ23の操作が行われた際にエラー状態の解除を行っているが、エラー状態の解除方法はこれに限らない。例えば、エラー状態を自動的に解除するようにしてもよい。例えば、エラー状態となってから所定時間経過した場合、メイン制御部41は、エラー状態を自動的に解除するようにしてもよい。なお、エラーを自動的に解除する場合であっても、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がオンの状態のときには、エラー状態を解除しない。
また、上述した実施の形態では、操作手段の例として設定キースイッチ37を用い、操作手段の操作に応じて発生可能な所定事象の例として設定変更を用いて説明したが、これに限らない。例えば、操作手段は、時刻やエコモードなどの設定モードに移行する各種設定キーであってもよく、所定事象は、時刻設定やエコモード設定などであってもよい。
また、上述した実施の形態では、内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることでメダルの払出率を変更する例を用いたが、払出率の変更方法はこれに限らない。例えば、設定値に応じたARTの当選確率やARTゲーム数の上乗せ確率を用いることで、メダルの払出率を変更するようにしてもよい。具体例としては、設定値が1〜6の6段階からなる場合、設定値として6が設定されているときのARTの当選確率やARTゲーム数の上乗せ確率が一番高く、5、4、3、2、1の順にARTの当選確率やARTゲーム数の上乗せ確率が段階的に低くなるようにしてもよい。また、例えば、設定値に応じたATの当選確率やATゲーム数の上乗せ確率を用いることで、メダルの払出率を変更するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施の形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
また、本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施の形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。