JP2017135921A - 電力需要予測装置、電力需要予測方法、及び電力需要予測プログラム - Google Patents

電力需要予測装置、電力需要予測方法、及び電力需要予測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易的な手法により電力需要の予測精度を向上させることができる電力需要予測装置、電力需要予測方法、及び電力需要予測プログラムを提供する。【解決手段】一実施形態の電力需要予測装置1は、電力供給対象世帯の電力需要の予測対象日を示す情報を取得する予測対象期間取得部11と、予測対象日が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する判定部12と、判定部12により予測対象日が特定期間に該当すると判定された場合に、特定期間に応じた参照日を決定する参照期間決定部14と、参照期間決定部14により決定された参照日の各世帯の電力需要に基づいて、予測対象日の各世帯の電力需要を予測する予測部15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電力需要予測装置、電力需要予測方法、及び電力需要予測プログラムに関する。
家庭向け電力小売事業においては、発電機の運転計画や市場からの電力調達計画の立案等のために、電力供給対象の世帯群の予測対象日(例えば翌日)の合計電力需要を予測する必要がある。例えば、下記非特許文献1には、過去の気温と電力需要の実績値との間には相関関係があることを利用して、予測対象日の電力需要を予測する手法が示されている。下記非特許文献1の手法では、3つの予測候補(過去4週間のうち予測対象日と同じ曜日の電力需要平均値、過去1週間の電力需要平均値、予測対象日の前日の電力需要平均値)の中から、予測候補に含まれる日の気温(平均値)と予測対象日の予報気温とが最も近くなる予測候補が、予測対象日の電力需要の予測値として決定される。
森田,石井,中塚,日比,加藤,鈴置,真鍋,舟橋:「数百世帯規模の家庭を対象とした電力需要予測における予測精度向上に関する一検討」,第31回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンス講演論文集、No.10-6(2015.1)
上記手法によれば、気温と電力需要との間の相関関係に基づいて予測対象日の電力需要をある程度精度良く予測することができる。しかしながら、気温と電力需要との間の関係性は、年間を通じて一定であるわけではなく、予測対象日によっては、気温と電力需要との間の関係性が崩れてしまう場合もある。すなわち、予測対象日によっては、気温と電力需要との間の相関関係に基づく上記手法では十分な予測精度が得られない場合がある。また、電力需要の予測においては、多量のデータ入力や高度な計算を必要とせず、なるべく簡易的な手法で実現可能な手法が望まれている。
そこで、本発明は、簡易的な手法により電力需要の予測精度を向上させることができる電力需要予測装置、電力需要予測方法、及び電力需要予測プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る電力需要装置は、需要家の電力需要の予測対象期間を示す情報を取得する予測対象期間取得手段と、予測対象期間が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する判定手段と、判定手段により予測対象期間が特定期間に該当すると判定された場合に、特定期間に応じた参照期間を決定する参照期間決定手段と、参照期間決定手段により決定された参照期間の需要家の電力需要に基づいて、予測対象期間の需要家の電力需要を予測する予測手段と、を備える。
一般に、ある期間の気温(例えば最低気温等)と電力需要(実績値)との間には相関関係があることが知られている。一方、特定期間(例えば、正月、お盆、ゴールデンウィーク等のイベント期間、5月及び10月の中間期、6月及び9月の雨期等)の気温と電力需要との関係性は、特定期間以外の期間(以下「通常期間」)の気温と電力需要との関係性とは異なる。このため、予測対象期間が特定期間に該当する場合、予測対象期間の予報気温に基づいて参照期間を決定する手法では、十分な予測精度が得られないおそれがある。
そこで、上記電力需要予測装置は、予測対象期間が特定期間に該当する場合に、当該特定期間に応じた参照期間を決定する。これにより、予測対象期間が特定期間に該当する場合に、予測対象期間の予報気温に関係なく、予測対象期間に応じた適切な参照期間に基づいて予測対象期間の電力需要を予測することが可能となる。従って、上記電力需要予測装置によれば、予測対象期間が特定期間に該当するか否かによって参照期間を切り替えるといった簡易的な手法により、電力需要の予測精度を向上させることができる。
上記電力需要予測装置では、前記参照期間決定手段は、判定手段により予測対象期間が特定期間に該当すると判定されなかった場合、予測対象期間の予報気温に基づいて参照期間を決定してもよい。
上述の通り、通常期間においては、気温と電力需要との間には一定の相関関係が成立する。従って、上記構成によれば、予測対象期間が特定期間に該当する場合には特定期間に応じた参照期間を決定し、予測対象期間が特定期間に該当しない場合(すなわち、予測対象期間が通常期間に該当する場合)には予測対象期間の予報気温に基づいて参照期間を決定するといったハイブリッドな手法により、参照期間を適切に決定することができる。その結果、予測対象期間の電力需要の予測精度を適切に向上させることができる。
上記電力需要予測装置は、予測対象期間を基準とした過去期間の気象に関する気象情報を取得する気象情報取得手段と、気象情報取得手段により取得された気象情報に基づいて、過去期間の気象のパターンが予め定められた特定のパターンに一致するか否かを判定する気象パターン判定手段と、を更に備え、参照期間決定手段は、判定手段により予測対象期間が特定期間に該当すると判定され、且つ、気象パターン判定手段により過去期間の気象のパターンが特定のパターンに一致すると判定された場合に、特定のパターンに応じた参照期間を決定してもよい。
特定期間(例えば雨期等)において、予測対象期間を基準とした過去期間(例えば直近数日間等)の気象のパターンが特定のパターン(例えば3日以上雨が続くパターン等)に該当する場合、予測対象期間の電力需要と気温との関係性は、通常期間の電力需要と気温との関係性とは異なる場合がある。そこで、上記電力需要予測装置は、予測対象期間を基準とした過去期間の気象パターンが特定のパターンに該当する場合、予測対象期間の予報気温に関係なく、特定のパターンに応じた参照期間を決定する。従って、上記電力需要予測装置によれば、予測対象期間を基準とした過去期間の気象パターンに応じて参照期間を切り替えるといった簡易的な手法により電力需要の予測精度を向上させることができる。
上記電力需要予測装置は、予測対象期間において予想される気象を示す予想気象情報を取得する予想気象情報取得手段を更に備え、参照期間決定手段は、判定手段により予測対象期間が特定期間に該当すると判定され、気象パターン判定手段により過去期間の気象のパターンが特定のパターンに一致すると判定され、且つ、予想気象情報が予め定められた特定の気象である場合に、特定のパターンに応じた参照期間を決定してもよい。
上記構成によれば、予測対象期間において予想される気象にも基づいて、予測対象期間の電力需要を精度良く予測することが可能となる。
本発明は、上記のように電力需要予測装置の発明として記述できる他に、以下のように電力需要予測装置により実行される電力需要予測方法、及び電力需要予測プログラムの発明としても記述することができる。これらの発明はカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であるため、同様の作用及び効果を奏する。
本発明の一形態に係る電力需要予測方法は、装置により実行される電力需要予測方法であって、需要家の電力需要の予測対象期間を示す情報を取得する予測対象期間取得ステップと、予測対象期間が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する判定ステップと、判定ステップにおいて予測対象期間が特定期間に該当すると判定された場合に、特定期間に応じた参照期間を決定する参照期間決定ステップと、参照期間決定ステップにおいて決定された参照期間の需要家の電力需要に基づいて、予測対象期間の需要家の電力需要を予測する予測ステップと、を含む。
本発明の一形態に係る電力需要予測プログラムは、コンピュータを、需要家の電力需要の予測対象期間を示す情報を取得する予測対象期間取得手段と、予測対象期間が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する判定手段と、判定手段により予測対象期間が特定期間に該当すると判定された場合に、特定期間に応じた参照期間を決定する参照期間決定手段と、参照期間決定手段により決定された参照期間の需要家の電力需要に基づいて、予測対象期間の需要家の電力需要を予測する予測手段、として機能させる。
本発明によれば、簡易的な手法により電力需要の予測精度を向上させることができる電力需要予測装置、電力需要予測方法、及び電力需要予測プログラムを提供することができる。
第1実施形態の電力需要予測装置の機能構成を示すブロック図である。 特定期間情報の一例を示す図である。 お盆の時期の各時間帯の平均電力需要の実測値と比較例の予測値とを示す図である。 お盆の時期における実施例及び比較例の日別MAEを示す図である。 5月の日平均電力需要の傾向を示す図である。 5月における実施例及び比較例の日別MAEを示す図である。 第1実施形態の電力需要予測装置の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の電力需要予測装置の機能構成を示すブロック図である。 雨期の電力需要の傾向を示す図である。 雨期における実施例及び比較例の日別MAEを示す図である。 第2実施形態の電力需要予測装置の動作を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1〜図7を用いて、第1実施形態に係る電力需要予測装置1について説明する。図1に示す電力需要予測装置1は、予測対象として予め定められた複数の需要家の予測対象日(予測対象期間)の電力需要を予測する装置である。電力需要予測装置1は、予測対象日よりも前の過去日の電力需要の実績データに基づいて、予測対象日の電力需要を予測する。具体的には、電力需要予測装置1は、過去日の中から予測対象日の電力需要の予測に用いるための一以上の参照日(参照期間)を決定する。電力需要予測装置1は、決定された参照日の電力需要(参照日が複数ある場合には各参照日の電力需要の平均値等)を予測対象日の電力需要として予測する。
本実施形態では一例として、電力需要予測装置1は、1日を30分単位で区切った48個の各時間帯について、電力供給対象の需要家(予測対象とされた需要家)の電力需要(一例として一需要家当たりの平均電力需要)を予測するものとする。ただし、上記時間帯の区分は一例であり、電力需要予測装置1は、例えば未明(3時〜6時)、朝(6時〜9時)、日中(9時〜16時)、夜(16時〜23時)、深夜(23時〜3時)等の別の基準による時間区分単位で電力需要を予測してもよい。
本明細書において、需要家とは、電力供給の対象となる単位(すなわち、電力の消費が行われる単位)であり、例えば、電気利用の契約がなされる単位、又は電気料金が請求される単位、若しくはそれらの集合である。具体的には、需要家は、個々の世帯(住宅)、マンション、商業施設及び行政区画(街)等である。本実施形態では一例として、電力需要の予測対象となる需要家は、複数の世帯の集合(一例としては500〜600世帯)であるものとして説明を行う。
図1に示すように、電力需要予測装置1は、予測対象期間取得部(予測対象期間取得手段)11と、判定部(判定手段)12と、特定期間情報記憶部13と、参照期間決定部(参照期間決定手段)14と、予測部(予測手段)15と、実績データ記憶部16と、を備える。一例として、電力需要予測装置1は、物理的には、一以上のCPU(Central Processing Unit)と、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)と、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置と、ディスプレイ等の出力装置と、ハードディスクドライブ及び半導体メモリ等の補助記憶装置とを含むコンピュータシステムとして構成される。電力需要予測装置1は、物理的に1台の装置として構成されてもよいし、連携して動作する複数台の装置により構成されてもよい。これらの構成要素がプログラム等により動作することによって、図1に示す電力需要予測装置1の各機能が発揮される。以下、各機能要素について説明する。
予測対象期間取得部11は、電力供給対象の世帯(すなわち、予測対象世帯)の電力需要を予測する予測対象日を示す情報を取得する手段である。上述の通り、本実施形態では一例として、予測対象日は翌日(より詳細には、翌日を30分単位で区切った48個の各時間帯)である。この場合、予測対象期間取得部11は、例えば装置内部に記憶された日付情報等を参照することにより、翌日の日付を示す情報を取得する。
判定部12は、予測対象期間取得部11から予測対象日を示す情報(本実施形態では、翌日の日付)を受け取り、予測対象日が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する手段である。本実施形態では一例として、判定部12は、特定期間情報記憶部13に記憶された特定期間情報を参照することで、翌日が特定期間に該当するか否かを判定する。ここで、特定期間情報記憶部13は、一以上の特定期間情報を記憶する手段である。
図2に、特定期間情報の一例を示す。同図に示すように、特定期間情報(図2の各レコード)は、特定期間と参照日とが対応付けられた情報である。図2の例では、特異日(正月、ゴールデンウィーク(GW)、お盆)、中間期(5月、10月)、雨期(6月、9月)が、それぞれ異なる種別の特定期間として記憶されている。このような特定期間情報は、例えばオペレータによって登録されることで、特定期間情報記憶部13に記憶される。例えば予測対象日が1月2日の場合、判定部12は、予測対象日が特定期間「正月」に該当すると判定する。
参照期間決定部14は、予測対象日の需要予測に用いる参照日を決定する手段である。参照期間決定部14は、予測対象期間が特定期間に該当しない場合には予測対象期間の予報気温に基づいて参照期間を決定し、予測対象日が特定期間に該当する場合には特定期間に応じた参照期間を決定するといったハイブリッドな手法により、参照期間を決定する。以下、予測対象日が特定期間に該当しない場合と予測対象日が特定期間に該当する場合との各場合について、参照期間決定部14の処理について説明する。
(予測対象日が特定期間に該当しない場合)
本発明者の知見によれば、特定期間に該当しない期間(以下「通常期間」)において、気温(一例として最低気温)と電力需要(実績値)との間に相関関係があることが知られている。具体的には、上述した5つの時間区分(未明、朝、日中、夜、深夜)の各々における電力需要の平均値と気温の日平均値との間に相関関係があることが知られている。
そこで、予測対象日が特定期間に該当しない場合(すなわち、予測対象日が通常期間に該当する場合)、基本的な手法(以下「基本手法」)として、予測対象日の予報気温に基づいて参照日を決定する。以下、本実施形態における基本手法の一例について説明する。まず、参照期間決定部14は、例えば任意の機関及び団体等(例えば気象庁、民間企業等)が公開する情報にアクセスすることにより、予測対象日である翌日の予報気温(一例として予報最低気温Tの情報を取得する。続いて、参照期間決定部14は、過去X日間のうち、最低気温の実績値(例えば後述する実績データ記憶部16に記憶されている情報)と予報最低気温Tとの差(絶対値)がΔt(℃)以内の日を参照日として決定する。ここで、X及びΔtは任意に定めることができる。
なお、本発明者は、以下の120通りのパターンを検証した。具体的には、本発明者は、Xの候補として10,20,30,60日の4通りの値を用意し、Δtの候補として1〜15℃までの1℃刻みの15通りの値を用意した。また、後述する予測部15の処理の候補として、単純平均により予測値を算出する処理と1次回帰式(最低気温と平均電力需要との間の関係を示す回帰式)により予測値を算出する処理との2通りの処理を用意した。そして、本発明者は、これらの各組み合わせ(4×15×2=120通り)の予測精度を下記式(1)に示す日別の平均絶対誤差(日別MAE)に基づいて評価した。下記式(1)において、Pob(t)は、予測対象日の時間帯tにおける実測値を示す。P(t)は、予測対象日の時間帯tにおける予測値(予測部15により出力される値)を示す。また、時間帯t(t=1,…,48)は、1日(0時〜24時)を30分単位で区切った48個の時間帯のうちt番目の時間帯を示す。具体的には、「t=1」で示される時間帯は、0時から0時30分までの時間帯を示し、「t=48」で示される時間帯は、23時30分から24時までの時間帯を示す。
Figure 2017135921
上記評価の結果、今回対象とした需要家においては、「X=20」及び「Δt=11」の条件の下で参照日を決定し、予測部15が1次回帰式により予測値を算出することで、上記式(1)で示す日別MAEが最小になり、予測精度が最も高くなることがわかった。そこで、本実施形態では、予測対象日が特定期間に該当しない場合、参照期間決定部14は、上記条件の下で参照期間を決定する。なお、上記条件の下で抽出される参照日が一定数に満たない場合(例えば3つ未満である場合等)等には、後述する予測部15の1次回帰式に基づく計算において十分な予測精度が得られないおそれがある。従って、この場合には、参照期間決定部14は、予測対象日の前日を参照日として決定する等の例外的な処理を行ってもよい。
(予測対象日が特定期間に該当する場合)
一方、上述した特定期間の気温と電力需要との関係性は、通常期間の気温と電力需要との関係性とは異なる。このため、予測対象日が特定期間に該当する場合、予測対象日の予報気温に基づいて参照日を決定する上記基本手法では、十分な予測精度が得られないおそれがある。
そこで、予測対象日が特定期間に該当する場合、参照期間決定部14は、予測対象日の予報気温に基づかずに、当該特定期間に応じた参照期間を決定する。上述の通り、本実施形態では一例として、特定期間と当該特定期間に応じた参照日とを関連付けた特定期間情報(図2の各レコード)が、特定期間の種別毎に特定期間情報記憶部13に予め記憶されている。従って、参照期間決定部14は、特定期間情報記憶部13に記憶された特定期間情報を参照することで、予測対象日が該当する特定期間に応じた参照日を決定することができる。
例えば、判定部12によって予測対象日が特定期間「正月」に該当すると判定された場合、参照期間決定部14は、正月に対応付けられた「前日」を参照日として決定する。この場合、予測対象日の前日が参照日として決定される。
また、判定部12によって予測対象日が特定期間「10月」に該当すると判定された場合、参照期間決定部14は、10月に対応付けられた「平日/休日を考慮した過去日」を参照日として決定する。ここで、「平日/休日を考慮した過去日」とは、予測対象日と同じ種別(平日又は休日)の予め定められた個数(一例として、平日の場合は7日分、休日の場合は4日分)の直近の過去日を意味する。例えば、予測対象日が平日の「2016年10月11日(火曜)」である場合、予測対象日の直近7つの平日(9月29日(木曜),30日(金曜)、10月3日(月曜)〜10月7日(金曜))が、参照日として決定される。一方、例えば、予測対象日が休日の「2016年10月10日(月曜)」である場合、予測対象日の直近4つの休日(10月1日(土曜)、2日(日曜)、8日(土曜)、9日(日曜))が、参照日として決定される。
なお、図2の例では、予測対象日が所定の特定期間(本実施形態では雨期(6月又は9月))に該当する場合、更に過去の気象パターンに関する条件を満たした場合に、「前日」が参照日として決定される。このような処理を実行する形態については第2実施形態として説明する。
予測部15は、参照期間決定部14により決定された参照日の各世帯の電力需要に基づいて、予測対象日の各世帯の電力需要を予測する手段である。本実施形態では一例として、予測部15は、予測対象日よりも過去の実績データを記憶する実績データ記憶部16を参照することで、参照日の各世帯の電力需要を把握可能となっている。
実績データ記憶部16は、過去の実績データとして、例えば電力供給対象の各世帯の電力需要のデータ(例えば、1日を30分単位で区切った48個の各時間帯についての平均電力需要)を一定期間分(例えば1年分等)記憶している。また、実績データ記憶部16には、過去一定期間の各日についての気温(平均気温、最低気温、最高気温等)や気象情報(日照時間、雨量、雲量、湿度、不快指数等)等も記憶されている。従って、予測部15は、実績データ記憶部16を参照することにより、過去一定期間の各日について、時間帯別の平均電力需要とともに気温及び気象情報を把握することができる。
以下、本実施形態の予測部15の処理の一例について説明する。具体的には、参照日が基本手法(予測対象日の予報気温に基づく決定手法)により決定された場合の処理(第1の処理)と、参照日が「前日」に決定された場合の処理(第2の処理)と、参照日が「平日/休日を考慮した過去日」に決定された場合の処理(第3の処理)とについて説明する。
(第1の処理)
第1の処理は、参照日が予測対象日の予報気温に基づいて決定される場合(すなわち、予測対象日が特定期間に該当しない場合)に実行される。予測部15は、上記条件(「X=20」及び「Δt=11」)下において参照期間決定部14により決定された複数(ここでは一例として10個)の参照日の各々の実績データ(各参照日の48個の各時間帯の平均電力需要)を実績データ記憶部16から取得する。これにより、予測部15は、48個の各時間帯について、各参照日の平均電力需要を把握する。また、予測部15は、各参照日の最低気温の情報を実績データ記憶部16から取得する。これにより、予測部15は、48個の各時間帯について、最低気温と平均電力需要との組を10個(参照日の個数分)取得する。
予測部15は、このようにして取得した10個の最低気温と平均電力需要との組から、公知の手法により、最低気温と平均電力需要との関係を示す1次回帰式を求める。予測部15は、このようにして求めた1次回帰式に予測対象日の予報最低気温を代入することで求まる平均電力需要を、予測対象日の予測値として出力する。ただし、上記処理は一例に過ぎない。例えば、予測部15は、より簡易な手法として、48個の各時間帯について、各参照日の平均電力需要(10個の平均電力需要)の平均値を算出し、当該平均値を予測対象日の各時間帯の予測値として出力してもよい。
(第2の処理)
第2の処理は、参照日が予測対象日の「前日」となる場合(例えば、予測対象日が「正月」等の特定期間に該当する場合)に実行される。この場合、予測部15は、参照日の実績データ(参照日の48個の各時間帯の平均電力需要)を実績データ記憶部16から取得する。そして、予測部15は、取得した実績データに示される各時間帯の平均電力需要を予測対象日の各時間帯の平均電力需要の予測値として出力する。例えば、予測部15は、参照日の時間帯(13時00分〜13時30分)の平均電力需要を、予測対象日の同じ時間帯(13時00分〜13時30分)の平均電力需要の予測値として出力する。他の時間帯についても同様である。
(第3の処理)
第3の処理は、参照日が予測対象日を基準とした「平日/休日を考慮した過去日」となる場合(例えば、予測対象日が5月及び10月等の特定期間に該当する場合)に実行される。この場合、予測部15は、複数(予測対象日が平日の場合7つ、休日の場合4つ)の参照日の各々の実績データ(各参照日の48個の各時間帯の平均電力需要)を取得する。そして、予測部15は、48個の各時間帯について、各参照日の平均電力需要の平均値を算出し、当該平均値を予測対象日の各時間帯の予測値として出力する。
続いて、本発明者の検証により得られた本実施形態の予測手法(すなわち、上述したように予測対象日が特定期間に該当するか否かの判断結果に応じて参照日を決定するハイブリッドな手法)を用いた実施例の予測結果について説明する。具体的には、参照期間決定部14が常に上述した基本手法を用いて参照日を決定する手法(比較例)と比較した場合の実施例の効果について説明する。
(予測対象日が特異日に該当する場合)
図3は、お盆の時期(8月13日〜15日)の各時間帯の平均電力需要(kWh)の実測値と比較例の予測値とを示している。同図に示すように、お盆等の複数日に亘るイベント期間に含まれる日(特異日)の電力需要を予測する際には、比較例では十分な予測精度が得られないことが確認されている。特異日は、特定のイベントに関する期間であるため、各世帯での電力消費の傾向が通常期間とは異なると考えられる。このため、特異日においては、予測対象日の予報最低気温に関わらず、予測対象日の直近の過去日の実績データに基づいて電力需要の予測を行ったり、前年等の過去の特異日の実績データに基づいて予測を行ったりすることにより、予測精度を向上できると考えられる。
図4に、お盆の時期における実施例及び比較例の日別MAEを示す。同図に示すように、お盆の時期においては、比較例ではなく実施例の手法を用いることで日別MAEが改善することが確認された。このような予測精度の改善効果は、お盆だけでなく、正月やゴールデンウィーク等の他の特異日においても同様に確認されている。
(予測対象日が中間期に該当する場合)
図5は、中間期である5月の日平均電力需要の傾向を示す図である。図5における「前日からの平均気温変化」は、日平均気温の前日からの変化値の絶対値を示している。同図に示すように、中間期には、前日と比較して日平均気温が変動しても、当日の日平均電力需要はあまり変動しないことがわかる。すなわち、中間期には、気温と電力需要との間の相関が弱いことがわかる。このため、中間期においては、予測対象日の予報最低気温に関わらず、直近過去数日の実績データに基づいて電力需要の予測を行うことにより、予測精度を向上させることができると考えられる。
図6に、5月における実施例及び比較例の日別MAEを示す。同図に示すように、5月においては、実施例の手法を適用することにより、比較例の手法を適用する場合と比較して、日別MAEが改善することが確認された。すなわち、予測精度が向上することが確認された。
続いて、図7のフローチャートにより、電力需要予測装置1により実行される処理手順について説明する。まず、予測対象期間取得部11が、予測対象日を示す情報(一例として翌日の日付)を取得する(ステップS1、予測対象期間取得ステップ)。続いて、判定部12が、特定期間情報記憶部13を参照することにより、予測対象日が特定期間に該当するか否かを判定する(ステップS2、判定ステップ)。
予測対象日が特定期間に該当すると判定された場合(ステップS2:YES)、参照期間決定部14は、特定期間情報記憶部13を参照することにより、特定期間に応じた参照日を決定する(ステップS3、参照期間決定ステップ)。例えば、予測対象日が正月(例えば1月2日)である場合、参照期間決定部14は、予測対象日の前日(1月1日)を参照日として決定する。
一方、予測対象日が特定期間に該当すると判定されなかった場合(ステップS2:NO)、参照期間決定部14は、予測対象日の予報気温に基づいて参照日を決定する(ステップS4、参照期間決定ステップ)。具体的には、参照期間決定部14は、上述した基本手法に基づいて参照日を決定する。
参照期間決定部14により参照日が決定された後、予測部15が、参照日の電力需要に基づいて予測対象日の電力需要を予測する(ステップS5、予測ステップ)。具体的には、予測部15は、参照日に応じて、上述した第1の処理〜第3の処理のいずれかを実行することにより、予測対象日の電力需要の予測値を算出及び出力する。
続いて、上述した一連の電力需要予測装置1による処理をコンピュータに実行させるための電力需要予測プログラムを説明する。電力需要予測プログラムは、コンピュータに挿入されてアクセスされる、或いはコンピュータが備える記録媒体に形成されたプログラム格納領域内に格納される。電力需要予測プログラムは、上述した電力需要予測装置1の各機能を実行するための各モジュールを含んで構成される。なお、電力需要予測プログラムは、その一部又は全部が、通信回線等の伝送媒体を介して伝送され、他の機器により受信されて記録(インストールを含む)される構成とされてもよい。また、電力需要予測プログラムの各モジュールは、1つのコンピュータでなく、複数のコンピュータのいずれかにインストールされてもよい。その場合、当該複数のコンピュータによるコンピュータシステムによって上述した一連の電力需要予測装置1の処理が行われる。
以上述べた電力需要予測装置1によれば、予測対象日が特定期間に該当する場合に、予測対象日の予報気温に関係なく、予測対象日に応じた適切な参照日に基づいて予測対象日の電力需要を予測することが可能となる。従って、予測対象日が特定期間に該当するか否かによって参照日を切り替えるといった簡易的な手法により、電力需要の予測精度を向上させることができる。
また、上述の通り、通常期間においては、気温と電力需要との間には一定の相関関係が成立する。従って、電力需要予測装置1によれば、予測対象日が特定期間に該当する場合には特定期間に応じた参照日を決定し、予測対象日が特定期間に該当しない場合(すなわち、予測対象日が通常期間に該当する場合)には予測対象日の予報気温に基づいて参照期間を決定するといったハイブリッドな手法により、参照日を適切に決定することができる。その結果、予測対象日の電力需要の予測精度を適切に向上させることができる。
[第2実施形態]
図8〜図11を用いて、第2実施形態に係る電力需要予測装置2について説明する。電力需要予測装置2は、予測対象期間取得部21と、判定部22と、特定期間情報記憶部23と、気象情報取得部(気象情報取得手段)24と、気象パターン判定部(気象パターン判定手段)25と、予想気象情報取得部(予想気象情報取得手段)26と、参照期間決定部27と、予測部28と、実績データ記憶部29と、を備える。これらの機能要素のうち、予測対象期間取得部21、判定部22、特定期間情報記憶部23、予測部28、及び実績データ記憶部29は、電力需要予測装置1の予測対象期間取得部11、判定部12、特定期間情報記憶部13、予測部15、及び実績データ記憶部16と同様である。
所定の特定期間(例えば雨期等)において、予測対象日を基準とした過去期間(例えば直近数日間等)の気象のパターンが特定のパターン(例えば3日以上雨が続くパターン等)に該当する場合、予測対象日の電力需要と気温との関係性は、通常期間の電力需要と気温との関係性とは異なる場合がある。一例として、図9に、雨期(9月)の日平均需要(平均電力需要)と前日からの日平均気温の変化(絶対値)及び当日の昼の天気概況を示す。同図に示すように、天候不順(雨又は曇り)が続いた期間(9月21日〜24日)には、気温変化に関係なく電力需要がほぼ一定であり、且つ、天候不順が続いていない期間と比較して電力需要が低下する傾向が確認できる。
このため、雨期においては、予測対象日の予報気温に関わらずに、予測対象日の直近過去日(前日)を参照日として予測した方が予測精度が向上すると考えられる。そこで、電力需要予測装置2は、予測対象日が雨期(特定期間)に該当する場合において、予測対象日を基準とした過去期間の気象パターンが特定のパターンに該当する場合(すなわち、天候不順の日が一定以上連続した場合)、予測対象日の予報気温に関係なく、上記特定のパターンに応じた参照日(ここでは一例として前日)を決定する。以下、電力需要予測装置2の構成のうち、電力需要予測装置1とは相違する構成(気象情報取得部24、気象パターン判定部25、予想気象情報取得部26、及び参照期間決定部27)について主に説明する。
気象情報取得部24は、予測対象日を基準とした過去期間の気象に関する気象情報を取得する手段である。気象情報取得部24は、例えば実績データ記憶部29を参照し、予測対象日を基準とした過去数日の気象情報を取得する。本実施形態では一例として、気象情報取得部24は、予測対象日を基準とした過去1週間の各日の日照時間を示す気象情報を取得するものとする。
気象パターン判定部25は、気象情報取得部24により取得された気象情報に基づいて、過去期間の気象のパターンが予め定められた特定のパターンに一致するか否かを判定する手段である。本実施形態では一例として、気象パターン判定部25は、気象情報取得部24から受け取った過去1週間の各日の日照時間に基づいて過去1週間の平均日照時間を算出する。また、気象パターン判定部25は、「予測対象日の直近過去3日間の各日の日照時間がいずれも過去1週間の平均日照時間のY%以下である」という特定のパターンを示す情報を予め保持している。気象パターン判定部25は、過去1週間の日照時間のパターンが、上述の特定のパターンに一致するか否かを判定する。言い換えると、気象パターン判定部25は、予測対象日の直近3日間連続で、日照時間が少なく天候不順(曇りや雨等)の日が続いたか否かを判定する。なお、閾値Yについては、任意に定めることができるが、本実施形態では「Y=60%」であるものとする。
予想気象情報取得部26は、予測対象日において予想される気象を示す予想気象情報を取得する手段である。予想気象情報取得部26は、例えば任意の機関及び団体等(例えば気象庁、民間企業等)が公開する情報にアクセスすることにより、予測対象日の天気予報に関する情報を取得する。
なお、上述した気象情報取得部24、気象パターン判定部25、及び予想気象情報取得部26の処理結果は、予測対象日が所定の特定期間(本実施形態では一例として雨期)に該当する場合にのみ、後述する参照期間決定部27によって利用される。従って、気象情報取得部24、気象パターン判定部25、及び予想気象情報取得部26は、予測対象日が所定の特定期間に該当すると判定部22により判定された場合にのみ、上述の各処理を実行してもよい。
参照期間決定部27は、判定部22により予測対象日が所定の特定期間(本実施形態では一例として雨期)に該当すると判定された場合に、以下の判定に応じて参照期間を決定する点で、参照期間決定部14と相違する。それ以外の点については、参照期間決定部27は、参照期間決定部14と同様である。
参照期間決定部27は、予測対象日が雨期に該当する場合、気象パターン判定部25により過去期間の気象のパターンが特定のパターンに一致すると判定され、且つ、予測対象日の天気予報が予め定められた特定の気象(一例として雨(降水確率が所定の閾値以上))であるか否かを判定する。すなわち、本実施形態では、参照期間決定部27は、予測対象日の直近過去3日間が天候不順であり、且つ、予測対象日の天気予報が雨であるか否かを判定する。
上記判定結果が肯定の場合、参照期間決定部27は、特定のパターンに応じた参照期間(本実施形態では一例として「前日」)を決定する。なお、特定のパターンに応じた参照期間の情報は、予め参照期間決定部27が保持していてもよいし、参照期間決定部27が参照可能な装置内にテーブル情報として記憶されていてもよい。一方、上記判定結果が否定の場合、参照期間決定部27は、上述した基本手法(予測対象日の予報最低気温に基づく決定手法)に基づいて参照日を決定する。
図10に、雨期(9月)における実施例(上述の電力需要予測装置2による手法)及び比較例(常に基本手法を用いて参照日を決定する手法)の日別MAEを示す。同図に示すように、実施例の手法を適用することにより、比較例の手法を適用する場合と比較して、日別MAEが改善することが確認された。
続いて、図11のフローチャートにより、電力需要予測装置2により実行される処理手順について説明する。なお、図11のフローチャートにおいては、電力需要予測装置2の処理手順のうち電力需要予測装置1とは異なる処理手順に着目して説明を行うために、特定期間情報記憶部23には、雨期(6月又は9月)に関する特定期間情報しか記憶されていないものとしている。
まず、予測対象期間取得部21が、予測対象日を示す情報を取得する(ステップS21、予測対象期間取得ステップ)。続いて、判定部22が、特定期間情報記憶部23を参照することにより、予測対象日が特定期間(雨期)に該当するか否かを判定する(ステップS22、判定ステップ)。
予測対象日が雨期に該当すると判定された場合(ステップS22:YES)、気象情報取得部24は、予測対象日を基準とした過去期間の気象に関する気象情報を取得する(ステップS23)。一例として、気象情報取得部24は、予測対象日を基準とした過去1週間の各日の日照時間を示す気象情報を取得する。
続いて、気象パターン判定部25は、気象情報取得部24により取得された気象情報に基づいて、過去期間の気象パターンが予め定められた特定のパターンに一致するか否かを判定する(ステップS24)。一例として、気象パターン判定部25は、過去期間の気象パターンが、「予測対象日の直近過去3日間の各日の日照時間が過去1週間の平均日照時間の60%以下である」という特定のパターンに一致するか否かを判定する。
過去期間の気象パターンが特定のパターンに一致すると判定された場合(ステップS24:YES)、参照期間決定部27は、予想気象情報取得部26により取得された予測対象日の天気予報(予想気象情報)が特定の気象(ここでは一例として雨)であるか否かを判定する(ステップS25)。
ステップS25における判定結果が肯定の場合(ステップS25:YES)、参照期間決定部27は、特定のパターンに応じた参照日(ここでは一例として「前日」)を決定する(ステップS26)。一方、ステップS22,S24,S25のいずれかの判定結果が否定の場合(ステップS22:NO、ステップS24:NO、又はステップS25:NO)、参照期間決定部27は、予測対象日の予報気温に基づいて参照日を決定する(ステップS27)。具体的には、参照期間決定部27は、上述した基本手法に基づいて参照日を決定する。
参照期間決定部27により参照日が決定された後、予測部28が、参照日の電力需要に基づいて予測対象日の電力需要を予測する(ステップS28)。具体的には、予測部28は、参照日に応じて、上述した第1の処理〜第3の処理のいずれかを実行することにより、予測対象日の電力需要の予測値を算出及び出力する。
以上述べた電力需要予測装置2は、予測対象日を基準とした過去期間の気象パターンが特定のパターンに該当する場合、予測対象日の予報気温に関係なく、特定のパターンに応じた参照期間を決定する。従って、電力需要予測装置2によれば、予測対象日を基準とした過去期間の気象パターンに応じて参照日を切り替えるといった簡易的な手法により電力需要の予測精度を向上させることができる。
また、電力需要予測装置2によれば、過去期間の気象パターンだけではなく予測対象日の天気予報も考慮された気象パターンに基づくことで、予測対象日の電力需要を精度良く予測することが可能となる。ただし、参照期間決定部27は、予測対象日の天気予報の情報を取得できない場合は、過去期間の気象パターンが特定のパターンに一致するか否かにのみ基づいて参照日を決定してもよい。すなわち、図11に示すフローチャートにおいて、ステップS25の処理は省略されてもよい。この場合でも、予測対象日を基準とした過去期間の気象パターンに基づいて参照日を適切に決定することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上記実施形態及び変形例に限られず、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、予測対象期間が予測対象日(より詳細には予測対象日の30分単位の48個の各時間帯)であり、参照期間が参照日であるものとして説明したが、予測対象期間は、上記以外の期間であってもよい。参照期間についても、予測対象期間に応じた期間とすることができる。
また、図2に示した特定期間情報は一例に過ぎず、オペレータは任意の特定期間情報を登録することができる。また、第2実施形態では、雨期を例に挙げて説明したが、電力需要予測装置2は、雨期以外の特定期間についても適用可能である。例えば、7月の梅雨明けの時期に晴れの日が連続した場合等、雨期以外にも、特定の気象パターンが成立した場合に気温と電力需要との関係が崩れる可能性がある。このような場合にも、電力需要予測装置2によれば、予測対象日を基準とした過去期間の気象パターンに基づいて参照日を適切に決定することができる。また、第2実施形態で例示した日照時間以外の種々の気象情報(例えば、天気、雨量、雲量、湿度、不快指数等)が、気象パターンの判定のために用いられてもよい。
1,2…電力需要予測装置、11,21…予測対象期間取得部、12,22…判定部、13,23…特定期間情報記憶部、14,27…参照期間決定部、15,28…予測部、16,29…実績データ記憶部、24…気象情報取得部、25…気象パターン判定部、26…予想気象情報取得部。

Claims (6)

  1. 需要家の電力需要の予測対象期間を示す情報を取得する予測対象期間取得手段と、
    前記予測対象期間が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記予測対象期間が前記特定期間に該当すると判定された場合に、前記特定期間に応じた参照期間を決定する参照期間決定手段と、
    前記参照期間決定手段により決定された前記参照期間の前記需要家の電力需要に基づいて、前記予測対象期間の前記需要家の電力需要を予測する予測手段と、
    を備える電力需要予測装置。
  2. 前記参照期間決定手段は、前記判定手段により前記予測対象期間が前記特定期間に該当すると判定されなかった場合、前記予測対象期間の予報気温に基づいて前記参照期間を決定する、
    請求項1に記載の電力需要予測装置。
  3. 前記予測対象期間を基準とした過去期間の気象に関する気象情報を取得する気象情報取得手段と、
    前記気象情報取得手段により取得された前記気象情報に基づいて、前記過去期間の気象のパターンが予め定められた特定のパターンに一致するか否かを判定する気象パターン判定手段と、を更に備え、
    前記参照期間決定手段は、前記判定手段により前記予測対象期間が前記特定期間に該当すると判定され、且つ、前記気象パターン判定手段により前記過去期間の気象のパターンが前記特定のパターンに一致すると判定された場合に、前記特定のパターンに応じた参照期間を決定する、
    請求項1に記載の電力需要予測装置。
  4. 前記予測対象期間において予想される気象を示す予想気象情報を取得する予想気象情報取得手段を更に備え、
    前記参照期間決定手段は、前記判定手段により前記予測対象期間が前記特定期間に該当すると判定され、前記気象パターン判定手段により前記過去期間の気象のパターンが前記特定のパターンに一致すると判定され、且つ、前記予想気象情報が予め定められた特定の気象である場合に、前記特定のパターンに応じた参照期間を決定する、
    請求項3に記載の電力需要予測装置。
  5. 装置により実行される電力需要予測方法であって、
    需要家の電力需要の予測対象期間を示す情報を取得する予測対象期間取得ステップと、
    前記予測対象期間が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて前記予測対象期間が前記特定期間に該当すると判定された場合に、前記特定期間に応じた参照期間を決定する参照期間決定ステップと、
    前記参照期間決定ステップにおいて決定された前記参照期間の前記需要家の電力需要に基づいて、前記予測対象期間の前記需要家の電力需要を予測する予測ステップと、
    を含む電力需要予測方法。
  6. コンピュータを、
    需要家の電力需要の予測対象期間を示す情報を取得する予測対象期間取得手段と、
    前記予測対象期間が予め定められた特定期間に該当するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記予測対象期間が前記特定期間に該当すると判定された場合に、前記特定期間に応じた参照期間を決定する参照期間決定手段と、
    前記参照期間決定手段により決定された前記参照期間の前記需要家の電力需要に基づいて、前記予測対象期間の前記需要家の電力需要を予測する予測手段、
    として機能させる電力需要予測プログラム。
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