JP2017133490A - エンジン及びエンジン作業機 - Google Patents

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Yosuke Yoshizaki
陽祐 吉▲崎▼
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直人 一橋
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Abstract

【課題】マフラーの形状を変更することで本体よりも外側に排出された時点での排気ガス温度を低減させる。【解決手段】シリンダに直接固定される略箱状のマフラー30を有するエンジンにおいて、排気ガスが流入する流入口と排気ガスを排出する排出口を有するマフラーハウジング(31、32)を形成し、排出口の開口部を覆い排気ガスEXを前方に向けて排出させる着脱式の案内カバー50を装着した。案内カバー50はスパークアレスタ48の固定をすると共に、複数の排気通路51、52を離間するように形成する。排気放出口51a、52aの開口面は、隣接する排気放出口に近い側の開口縁が隣接しない側の開口縁よりも排気方向で後方側になるように斜めかつ上向きに形成される。排出された排気ガスEXはマフラーハウジングの上壁に沿って前方に離間しながら流れることにより効果的に拡散し、大気との混合が促進されることで排気ガス温度を低減できる。【選択図】図3

Description

本発明は主に刈払機、送風機、チェンソーなどのエンジン作業機や、発電機などの動力源として用いられるエンジンに関し、特にハウジングの外部に排出される排気ガスの温度低減を実現することに関する。
小型のエンジン作業機においては、作業者の近くにエンジンが位置し、マフラーから高温の排気ガスが排出されるため、作業者がマフラーに直接触れないようにマフラーの配置を工夫したり、マフラーカバーを設けたりする。また、マフラーカバーから外部に排出される時点での排気ガスの温度を低減させるためにも様々な試みがなされている。例えば特許文献1では冷却ファンによって生成された冷却風をマフラーの周囲に導いて、カバーの内部で排気ガスと冷却風を混合させることで排気ガス温度を低減させるようにしている。
特開2013−213414号公報
特許文献1の技術では、排気ガスと冷却風を混合させているが、エンジン作業機がチェンソーのように小形軽量化が要求される場合には、冷却ファンによって生成された冷却風をマフラーの周囲に導くように構成することは、部品点数の増大、装置サイズの大型化となってしまう点から採用が難しい。また別の解決方法として、排気ガスの出口近傍に設けられるマフラーカバーとマフラーとの距離を大きくしてマフラーカバーの排気放出口付近の空間容積を十分確保すれば、マフラーカバーの外部に放出される時点の排気ガスの温度を低減できるが、この対策ではエンジン作業機の小形化が困難になる。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的はマフラーの形状を変更することで排気ガスを効果的に拡散させ、大気との混合を促進することで排気ガス温度を低減できるようにしたエンジン及びエンジン作業機を実現することにある。
本発明の他の目的は、排気通路を複数に分けて互いに離間する方向に排気ガスを導くことにより、排気通路の間から大気を取り込んで排気ガス温度を一層低減させるようにしたエンジン及びエンジン作業機を実現することにある。
本発明の他の目的は、マフラーに隣接するハウジング部分の形状を工夫して、排気ガスを適切な方向に誘導すると共に、開口部を設けて大気を効果的に取り込むことができるようにしたエンジン及びエンジン作業機を実現することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の特徴によれば、排気ポートを有し燃焼室を形成するするシリンダと、シリンダに取り付けられるマフラーを有するエンジンであって、マフラーは、排気ポートに接続され排気ガスが流入する流入口と、排気ガスを外部に排出する排出口を有するマフラーハウジングと、排出口の外側の周囲を覆うとともに排気ガスを反シリンダ側に向けてマフラーハウジングの壁面に沿って排出させる排気放出口を有する案内カバーを備える。シリンダは外周部に複数の放熱フィンを有し、マフラーハウジングは、膨張室の外壁を構成する外側ハウジング及び内側ハウジングと、膨張室を内側ハウジング側の第一膨張室と外側ハウジング側の第二膨張室に区切る仕切板を有する略箱状であって、仕切板がシリンダ側の上側角部から対向する反シリンダ側の下側角部に向けてシリンダから離れるよう傾斜して設けられ、案内カバーはマフラーハウジングの外側ハウジングに設けられる。案内カバーには排気放出口が離間するように複数設けられ、排気放出口の開口面は、隣接する排気放出口に近い側の開口縁が隣接しない側の開口縁よりも反シリンダ側に位置するように設けられる。この構成により排気ガスを外側へと拡散し、大気との混合を促進することで排気ガス温度を低減できる。ここで、複数の排気放出口から壁面に沿って排出される排気ガスの向きは、壁面の外側法線方向から見た際に、マフラーの流れの下流側に行くにつれて互いに離間するように所定の角度を有するようにした。このように排気通路が複数に分かれてることにより、排気通路の間からも大気を取り込み、排気ガス温度を一層低減できる。
本発明の他の特徴によれば、案内カバーは、外側ハウジングの壁面(上面)と平行な平行面と、壁面と交差する方向に延びる側壁を有する排気通路を有し、排気通路の排出方向と垂直な面の流路断面面積の合計よりも、排気放出口の面積の合計が大きくなるようにした。このように排気出口が絞られることによる出力の低下を防ぐことができる。排気通路は、排気方向と直交する方向に所定の間隔を隔てて複数配置される。また、複数の排気放出口の開口面の法線方向が、排気ガスの排出方向に行くにつれて離れるように排気放出口が形成される。さらに、マフラーの外側ハウジングの壁面(上面)に対向して位置するメインハウジング又はマフラーカバー等のカバー部材を設けて、カバー部材の内壁とマフラーの外側ハウジングの壁面(上面)との距離が排気放出口から排気ガスの排出方向に向かって徐々に広くなるように構成した。このようにカバー部材の内側空間を排気方向に向かって徐々に広くなるように構成したので、効率良く排気ガスを拡散することができる。
本発明のさらに他の特徴によれば、排気放出口を壁面における排気ガスの排出方向の上流側、つまりシリンダ側に片寄せして配置した。また、排気ガスの排出方向に位置する壁面の端部が大きな曲率半径で緩やかに曲がるように構成して、壁面に沿って流れた排気ガスの流れの一部を拡散させるようにした。この構成により排気ガスの拡散を上下方向にも行うので、広い範囲で大気との混合を一層促進し、排気ガス温度を低減できる。さらに、メインハウジング等のカバー部材の一部に外気を取り込むための風窓を設けた。この構成により排気通路の間からの大気の取り込みをさらに促進し、排気ガス温度を一層低減できる。
本発明のさらに他の特徴によれば、排出口にはスパークアレスタが設けられ、案内カバーは壁面との間にスパークアレスタを挟み込んで固定するようにした。この構成により案内カバーをスパークアレスタの固定手段として用いることができる。また、マフラーハウジングの外側に排気ポートにネジ止めするための固定手段が設けられ、マフラーは固定手段を介してマフラーハウジングの外側において2本のネジによりシリンダにネジ止めされるように構成した。
本発明によれば、小形のマフラーでありながら複数の排気通路から排出された排気ガスを、マフラーの壁面に沿わせながら効果的に拡散させた状態でカバー部材(ハウジング)の外側の領域にまで導くので、マフラーを覆う合成樹脂製のカバー部分から外部に放出される時点での排気ガスの温度を十分低下させることができる。
本発明の実施例に係るチェンソー1の外観を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るチェンソー1のシリンダ21とマフラー30の配置構造を示す部分断面図である。 図2のマフラー30の斜視図である 図3のマフラー30の案内カバー50の上面図である。 図3のマフラー30の案内カバー50の側面図である。 実施例の変形例に係る案内カバー60の上面図である。 第二の実施例に係るマフラー80の斜視図である。 図7の案内カバー100の上面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。以下の図においてはエンジン作業機の例としてチェンソーを用いて説明し、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後左右、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1は本発明の実施例に係るチェンソー1の外観を示す斜視図である。チェンソー1は、2サイクルのエンジン(後述)を用いて、ガイドバー10の周囲で周回するソーチェン11を駆動する。エンジンはメインハウジング2に収容され、ガイドバー10はメインハウジング2の右側側面から前方側に延びるように配置される。メインハウジング2には作業者が把持するフロントハンドル8が固定され、後方側にはリヤハンドル3が設けられる。メインハウジング2はエンジンを収容するだけでなく、その周囲にガイドバー10やハンドル類、カバー類、スパイクを取り付けるもので、チェンソー1の骨格部分である。フロントハンドル8の一方側の端部がメインハウジング2の右側へ、他方の端部が左側へとまたがるように固定される。リヤハンドル3には、図示しない気化器を操作してエンジンの出力を調整するスロットルレバー4aと、スロットルレバー4aのロックを解除するロックレバー4bが設けられる。フロントハンドル8の前方側にはブレーキハンドル(ハンドガード)9が設けられ、ブレーキハンドル9を前方側に倒すことにより、ソーチェン11の回転を瞬時に止めることができる。メインハウジング2の上側は大きな開口部が設けられ、固定用ネジ7によって取外し可能なエアクリーナカバー6が装着される。
図示しないエンジンは、メインハウジング2の内部においてチェンソー1の前後方向と垂直な左右方向に延びるクランク軸(図示せず)が配置され、クランク軸の左側端部には冷却ファンとリコイルスタータ(共に図示せず)が設けられ、これらはレフトサイドカバー5によって覆われる。メインハウジング2の左側面後方側には、エンジンに供給される燃料タンク(図示せず)への燃料注入口14が設けられる。図1では燃料注入口14にキャップが設けられた状態を示している。レフトサイドカバー5にはリコイルスタータに接続されるスタータハンドル13が設けられる。作業者がスタータハンドル13を引くとエンジンが始動し、リヤハンドル3に設けられるスロットルレバー4aを引くとエンジンの回転が上昇して、図示しない遠心クラッチが接続することによりエンジンの回転力が伝達されてソーチェン(図示せず)が回転する。
図2は本発明の実施例に係るチェンソー1のシリンダ21とマフラー30の配置構造を示す部分断面図(縦断面図)である。エンジン20はクランク軸が左右方向に延びるように水平に配置され、その上方の円筒空間21bにおいてピストン(図示を省略)が往復移動する。シリンダ21の燃焼室付近の外側には複数の放熱フィン21aが形成され、前方側に排気ポート22bが設けられ、後方側に吸気ポート22aが設けられる。シリンダ21はクランクケースに取り付けられ、その中心軸が略上下方向に延びるように配置されるが、ここでは鉛直線に対してシリンダの中心線が後方側に所定の角度θを有するようにシリンダ21が斜めに配置される。このように斜めに配置することによってシリンダ21の上端位置21cが僅かに下側に移動すると共にフロントハンドル8との距離が離れるので、本体の小形化が可能となり操作性も良くなる。また、メインハウジング2に取付けた際の排気ポート22bの位置が上方に移動するので、メインハウジング2の底面近くに配置されるオイルタンク(図示せず)と排気ポート22bまでの間隔を大きく取ることが可能となり、シリンダ21の前方部分に効率よくマフラー30を配置することが可能となる。シリンダ21の上方側には図示しない点火プラグを取付けるためのプラグ孔28が設けられる。
シリンダ21の前方側(反シリンダ側)には、側面視で菱形に近い略箱形のマフラー30が取り付けられる。マフラー30は接続のための排気管を介さずに、排気ポート22bに隣接するように配置され、2本のネジ(図示せず)によってシリンダ21の排気ポート22bの開口の左右両側に設けられるネジボス(図示せず)にネジ止めされる。本実施例では、排気ポート22b近傍以外の第3の箇所においても第3のネジたる取付ネジ18によりシリンダ21の取付ボス23に固定される。このようにマフラー30は排気ポート22b近傍の2カ所と、その他の位置の1カ所の計3箇所にてシリンダに固定される。尚、マフラー30のシリンダ21又はクランクケース側への固定箇所は、3カ所だけで無く4カ所又はそれ以上であっても良い。マフラー30の後方側(シリンダ側)にはシリンダ21への固定手段、ここでは金属の厚板状の取付部材40が溶接される。取付部材40とシリンダ21との間にはガスケット44が介在される。ガスケット44は例えば黒鉛シートであり、マフラー30とシリンダ21の排気ポート22bとの密着性を良くするために用いられるものであるが、ガスケット44を省いても良い。
マフラー30は、シリンダ21に近い側の内側ハウジング31と、シリンダ21から遠い側の外側ハウジング32のそれぞれの開口部を貝のように合わせて接合したものであって、外側に形成したリブ32aに対して内側ハウジング31の外縁部31aを折り返すようにしてかしめて略箱状に形成した。その際、外側ハウジング32のリブ32aと内側ハウジング31の外縁部31aは仕切板33の外縁部分を挟んで接合することにより、シリンダ21の排気ポート22bと連通する第一膨張室34と、排気ガスを大気中に排出する排気ガス出口側となる第二膨張室35が画定される。ここでは第一膨張室34の開口(流入口)31bが直接シリンダ21に連結される。第一膨張室34から第二膨張室35の間には排気ガスを浄化するための触媒36が設けられ、排気ガスEXは、仕切板33の凹部33bに配置された触媒36を通過して第一膨張室34から第二膨張室35側に流れる。凹部33bの触媒36の出口面と対向する部分には、排気ガスが通過する複数の貫通穴(図示せず)が開けられている。仕切板33は、例えば鉄板又はステンレス板のプレス加工にて製造できる。第二膨張室35にて膨張した排気ガスEXは、第二膨張室35の上側後方部分の絞り込まれた空間付近から排出口32bを通過して案内カバー50側に排出され、排気放出口51aを通って前方側に排出される。
マフラー30の排気ガスEXの出口たる排気放出口51a、52a(52aは後述)は、排気ガスEXの流れがマフラー30の上側の壁面に沿って前方側に向って上面視でハの字状に広がりながら流れるように構成される。排気ガスEXの上側部分はメインハウジング2の壁面によって覆われる。ここでは、マフラー30の上壁が前方に行くにつれて水平からやや下向きに傾斜するのに対して、メインハウジング2の壁面が前方に行くにつれて上側に向けて大きく傾斜するようにして、排気ガスEXが下流側に流れるにつれて上下方向及び左右方向にうまく拡散するようにした。また、排気ガスEXが流れる部分の上側を覆うメインハウジング2には、外気を取込むための左右方向に延びるスリット状の空気取入口17を複数形成してもよい。空気取入口17はメインハウジング2のうち、マフラー30の上側部分に相当する壁面を左右方向に延びるスリット状の開口を設け、その開口部分を側面視でL字状の覆いを設けるようにして外部から木屑等が入りにくく形成した風窓である。空気取入口17を設ける数や、その形状は、排気ガスEXの流れによって外気が吸引されるという目的を達成して、且つ、外部から塵埃が入りにくいというならば任意に形成できる。尚、図1の斜視図においてはメインハウジング2に形成される空気取入口17の図示を省略している。
排気ガスEXの流れによって空気取入口17を介して吸引された外気は、排気ガスEXと撹拌されることにより排気ガスEXの温度を低下させる。また、空気取入口17が形成されない場合であっても、エンジンのシリンダ側からメインハウジング内部へ外気が取り入れられるため、同様の効果を得ることができる。このようにマフラー30のカバー部材となるメインハウジング2の上側先端部分2aは、取付ネジ18の上側付近から前に行くにつれて上方に隆起するようにして、マフラー30との距離が広がるような形状としたことに加えて、空気取入口17を形成して外気を取り込むようにしたので、マフラー30を収容するハウジング空間の前縁部分(二点鎖線19)より外側(前側)に放出された時点の排気ガス温度を十分低下させることができる。
マフラー30は、上面が仮想線59のように水平方向よりもやや下向になるようにして、排気ガスEXの下流側に行くにつれて排気ガスEXが下方向にわずかに向くようにした。特に、マフラー30の上壁面に沿って流れた排気ガスEXが、マフラー30から離合する付近の角部の形状を、大きな曲率半径Rを有するように下向に曲がる大きな曲面としたため(曲面部32c付近)、排気ガスEXの一部がマフラー30の前方側においてさらに下向きに誘導される。ここではメインハウジング2の内壁面の延長線たる仮想線59と、メインハウジング2のマフラー30の上側の内壁面の仮想線58との角度がθ=20度程度に広がるようにしたので、排気ガスEXが仮想線19に到達する時点において十分に拡散し、温度を大幅に低下させることができ、前方側に位置する丸太等の切断対象に影響を及ぼす恐れがない。
図3はマフラー30の斜視図である。マフラー30は、シリンダ21に取り付けるためのネジがマフラー30の内部空間たる膨張室部分を貫通せずに、完全に外側に位置するような形状である。従って、固定に用いられるネジ(図示せず)の軸線の延長部分に外側ハウジング32と内側ハウジング31が干渉しないように屈曲部62a、62cが形成される。外側ハウジング32と内側ハウジング31の接合部付近も同様に屈曲部62bとして形成される。マフラー30の後方側(シリンダ21に近い側)には、内側ハウジング31よりも左右方向に突出するように形成された取付部材40が設けられ、取付部材40にはネジ穴42が形成される。図では見えないが、右側部分にも同様の屈曲部が形成され、取付部材40の右側に突出する部分にはネジ穴が形成される。また、マフラー30の接合部分の中央上端には、ネジ穴30aを形成するためのフランジ部37が形成され、ネジ穴30aを貫通させるためのネジ孔37aが形成される。
排気ポート22bに固定するための2つのネジ用のネジ穴41、42の中心を結ぶネジ中心線よりも上方側は、ネジの内側の間隔よりも狭い幅Wとなっている。一方、マフラー30のネジ中心線よりも下方側は、ネジの内側の間隔よりも広い幅Wになっている。本実施例のエンジン20のシリンダ21は、従来のエンジンに比べて排気ポート両側のネジ穴(図示せず)の間隔が広く形成される。しかしながら、この間隔を大きくしすぎると、排気ポート22bの密着性が悪化し、排気漏れの恐れが高くなるため間隔を大きくするには限度がある。そこで本実施例ではマフラー30のネジ中心線よりも下方側の膨張室を大きく形成して、マフラーとして必要な容積を十分確保しつつもネジ穴41、42の間隔を幅W2よりも狭くすることによって、バランスを取るようにした。また、触媒を内蔵する場合は、ネジ中心線よりも下方側の幅Wの広い空間内に設けるようにしたので、幅Wが狭くても触媒36を効率よく配置することができる。
案内カバー50は、マフラー30の外側ハウジング32の上側壁面の後方寄りに配置されるカバー部材である。案内カバー50は、排気ガスEXを所定の方向に向けて排出するように誘導する機能と、金網部分を含んで形成されたスパークアレスタ48を保持する機能を奏する。案内カバー50には左右方向に並べて上側に突状に形成された2つの排気通路51、52が形成され、それぞれの排気通路51、52の前方側の壁部分が切り落されて開口とされたような排気放出口51a、52aが形成される。排気放出口51a、52aの開口面は、その開口面の向きが上面視において左右方向に広がるように形成されている。排気放出口51a、52aから排出された排気ガスEXは、外側ハウジング32の上壁面にそって前方側に流れる。外側ハウジング32の上壁面は緩やかなカーブを描く曲面部32cにより平板状に形成される前面部32dに接続される。前面部32dには、複数の補強用のビード32eが縦方向に延びるように複数形成される。
次に図4を用いて排気ガス規制部材たる案内カバー50の形状を説明する。図4はマフラー30の案内カバー50単体の上面図である。案内カバー50はマフラー30の上側から見た際に、上壁部分の後側半分程度を覆うような大きさであって、2つの排気通路51、52が形成される。案内カバー50には、排出される排気ガスEXと平行方向に延び、外側ハウジング32の上壁面と平行となる平行面(上面51d、52d)と、平行面と交差する方向に延びる2つの側壁面(51b、51c、52b、52c)と、平行面と側面の後方側を閉鎖する後壁面(後面51e、52e)を有する2つの排気通路51、52が設けられる。排気通路51、52は、外側ハウジング32の外側壁面に取り付けられることにより、排気ガスEXの排出方向を決定する通路となる。排気通路51の側面のうち、もう一つの排気通路52と隣接しない側である側面51cに沿った方向が排気ガスEXの排出方向となり、排気ガスEXは外側ハウジング32の上壁面に沿って前方側(シリンダ21の軸方向と略直交方向)に流れる。
案内カバー50の大きさは外側ハウジング32の排出口32b(図3参照)よりも十分大きく、排気通路51、52の左右方向の端部位置は排出口32bの左右位置よりも左右外側に位置するように形成される。また、排気通路51、52の後方向の端部位置は、排出口32bの後端位置よりも後側になるように形成される。ここで、斜線で示した排気放出口52aの前方側には、上面視で略三角形の切抜き部分52fが形成される(排気通路51側にも同様に形成される)。これはプレス加工を行って排気通路52を形成する際の加工性をよくするために設けたものであり、この切抜き部分52fの形状は排気ガスEXの排出にはほとんど影響しないので、切抜き部分52fを設けるか否かは任意である。排気ガスEXの排出方向の決定には、特に斜線によりその開口面を示したような排気放出口52aの向き(開口面の法線の向き)が重要であり、ここでは上面視における法線の向きNが前方から角度θだけ左向きになるように形成される。マフラー30の排気通路52は、内側側壁面52bの前端部が外側側壁面52cの前端部より排気ガスの排出方向の下流側に位置するように配置されており、なおかつ内側側壁面52bの前端部の下端が外側側壁52cの前端部の上端よりも排気ガスの排出方向の下流側に位置するように配置されている。ここでは排気通路51側は排気通路52側と左右対称の形状であるので、排気通路51側の形状も同様となる。このように案内カバー50を形成したことにより、排気ガスEXの拡散を左右方向に加えて上方向にも行うことができ、より広い範囲で大気との混合を促進し、排気ガス温度を低減可能となった。
2つの排気放出口51a、52aの面積の合計は、排気通路の排気ガスの流れに垂直な面における断面積よりも大きくなるように構成されている。また、排気通路の排気ガスの流れに垂直な面における断面積は、排出口32bの面積よりも大きくなるように構成されている。これにより、排気ガスEXをより外側へと拡散し、大気との混合を促進することで排気ガス温度を低減でき、なおかつ、排気出口が絞られることによる出力の低下を防ぐことができる。
図5は案内カバー50の側面図である。この図から開口面たる排気放出口52aが、案内カバー50に対して垂直となっておらず、上下方向にみて後方側に傾斜し、左右方向に見ても斜めに配置されることが理解できるであろう。排気通路52には、上壁面と平行な平行面52dと、平行面と交差する方向に延びる内側側壁面52b、52cを有する。排気放出口52aの開口面は、隣接する排気放出口に近い側(内側側壁面52b)の開口縁が隣接しない側(外側側壁面52c)の開口縁よりも前側(反シリンダ側)に位置するように設けられる。つまり、排気放出口52aの法線方向が矢印Nのようになり、案内カバー50の水平面と角度θだけ隔てるように構成されるので、排気放出口52aから排出される排気ガスは、マフラー30の上壁面に沿って流れつつ、排気ガスEXの流れの下流側に行くにつれてマフラー30の上側壁面から徐々に離れるように流れる。
次に、図6を用いて本実施例の第一の変形例を説明する。図6は案内カバー60の上面図であって、案内カバー60は図3で示した案内カバー50に替えて取付けられる。二つの排気通路61、62は、排気ガスEXの流れの下流側に向かって互いに離間するように配置されており、なおかつ、排気放出口61a、62aの内側側壁が外側側壁より排気ガスの流れの下流側に位置するように構成されている。これは図4と同様に傾斜角θが形成されることを意味する。一方、案内カバー60の側面から見た際の角度(仰角)θは付けられていない(θ=0)。このような構成でも、排気通路は左右方向に適度に拡散する。また、2つの排気通路51、52から放出される排気ガスEXは、上面視で排気ガスの流れの下流に行くにつれて間隔が広がるので、2つの排気ガスEXの流れの間の空間が負圧になり、メインハウジング2に形成された空気取入口17から外気を吸い込むことができ、外気と排気ガスEXとの撹拌が促進される。
次に本願発明の第二の実施例を説明する。図7は第二の実施例に係るエンジンに用いられるマフラー80の上面図である。マフラー80で第一の実施例と違う主な点は案内カバー100の形状と、取付部材90の形状である。マフラー80の本体部分は外側ハウジングの前面のリブの有無と、取付部材90の形状が異なるだけであって、それ以外の構成は第一の実施例とほぼ同じである。膨張室の外枠となるマフラーハウジングは、仕切板(図示せず)を挟んで内側ハウジング81と外側ハウジング82を合わせて形成される。内側ハウジング81のシリンダ側には取付部材90が溶接等によって固定される。取付部材90は逆Tの字状の板材で有り、排気ポート22bの開口の外周側覆う部分から上方向と左右方向に延びる延在部分が形成され、それぞれの延在部分にはネジ穴92、93ともう一つのネジ穴(図では見えない)が形成される。
外側ハウジング82の前方側の角部は曲面部82cが形成される。曲面部82cはマフラー80の上壁面に沿って流れる排気ガスEXを下方向に誘導するための傾斜部分であって、その下方の前面壁82dはフラットな形状とされ、第一の実施例のようなリブは形成されていない。マフラー80においては、シリンダ21への取り付け部、即ち3カ所のネジ穴を取付部材90にだけ形成したので、膨張室を形成するマフラーハウジング側の形状が単純となり、製造コストの低減を達成できる。また、排気ポート22bの形状が変わらなければ、第3のネジ位置(ネジ穴93)が異なるエンジンに対してもマフラー自体の形状を変更すること無く、取付部材90の形状を変更するだけで取り付けることができるので、マフラーパーツの共通化を容易に図ることができる。
案内カバー100は1つの排気通路を連結したような横長の形状の凸部101が形成され、凸部101の前方側排気放出口101a、101bの角部が斜めに切り落とされて2つの2つの排気放出口101a、101bが形成される。排気放出口101a、101bの開口方法は、開口面の法線方向が左右にハの字状に広がるような配置となる。案内カバー100は外側ハウジング82に固定されており、スパークアレスタは案内カバー100と外側ハウジング82に挟み込んで固定され、ネジ99によって位置のずれが防止される。
図8は案内カバー100の上面図である。凸部101の前方側には斜めに形成された2つの排気放出口101a、101bが、前方側の角部をカットするようにして形成される。排気放出口101a、101bの間は、細長い平板状の連結部101eにて分岐される。これらは金属のプレス加工によって製造できる。排気放出口101a、101bの前側には、上面視で三角形の切抜き部分102a、102bが形成されるが、この切り抜きは無くても良い。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施例ではエンジンによって駆動される作業機器としてソーチェンを駆動するチェンソーを用いて説明したが、チェンソーだけに限らずにブロア、カッタ、草刈機等の様々な携帯型のエンジン作業機及び汎用のエンジンに適用できる。
1 チェンソー 2 メインハウジング 2a 上側先端部分
3 リヤハンドル 4a スロットルレバー 4b ロックレバー
5 レフトサイドカバー 6 エアクリーナカバー 7 固定用ネジ
8 フロントハンドル 9 ブレーキハンドル 10 ガイドバー
11 ソーチェン 13 スタータハンドル 14 燃料注入口
17 空気取入口 18 取付ネジ 19 仮想線
20 エンジン 21 シリンダ 21a 放熱フィン
21b 円筒空間 21c 上端位置 22a 吸気ポート
22b 排気ポート 23 取付ボス 28 プラグ孔 30 マフラー
30a ネジ穴 31 内側ハウジング 31a 外縁部
32 外側ハウジング 32a リブ 32b 排出口 32c 曲面部
32d 前面部 32e ビード 33 仕切板 33b 凹部
34 第一膨張室 35 第二膨張室 36 触媒 37 フランジ部
37a ネジ孔 40 取付部材 41、42 ネジ穴
44 ガスケット 48 スパークアレスタ 49 ネジ
50 案内カバー 51 排気通路 51a 排気放出口
51b、51c 側壁面 51d 上面 51e 後面
51f 切抜き部分 52 排気通路 52a 排気放出口
52b、52c 側壁面 52d 平行面 52f 切抜き部分
60 案内カバー 61 排気通路 61a 排気放出口
62a 屈曲部 62b 屈曲部 80 マフラー
81 内側ハウジング 82 外側ハウジング 82c 曲面部
82d 前面壁 90 取付部材 92、93 ネジ穴
99 ネジ 100 案内カバー 101 凸部
101a、101b 排気放出口 101e 連結部
102a、102b 切抜き部分 EX 排気ガス

Claims (11)

  1. 排気ポートを有し燃焼室を形成するシリンダと、
    前記シリンダに取り付けられるマフラーを有するエンジンであって、
    前記マフラーは、
    前記排気ポートに接続され排気ガスが流入する流入口と、前記排気ガスを外部に排出する排出口を有するマフラーハウジングと、
    前記排出口の外側の周囲を覆い前記排気ガスを反シリンダ側に向けて前記マフラーハウジングの壁面に沿って排出させる排気放出口を有する案内カバーを備え、
    前記案内カバーには前記排気放出口が複数設けられ、前記排気放出口の開口面は、隣接する前記排気放出口に近い側の開口縁が隣接しない側の開口縁よりも反シリンダ側に位置するように設けられることを特徴とするエンジン。
  2. 前記案内カバーは、前記壁面と平行な平行面と、前記壁面と交差する方向に延びる側壁を有する排気通路を有し、
    前記排気通路の排出方向と垂直な面の流路断面面積の合計よりも、前記排気放出口の面積の合計が大きいことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記排気通路は、排出方向と直交する方向に所定の間隔を隔てて複数配置されることを特徴とする請求項2に記載のエンジン。
  4. 複数の前記排気放出口の開口面の法線方向が、前記排気ガスの排出方向の下流側に行くにつれて離れるように前記排気放出口が形成されることを特徴とする請求項3に記載のエンジン。
  5. 前記マフラーの前記壁面に対向して位置するカバー部材を有し、
    前記壁面において前記カバー部材の内壁と前記壁面との距離は前記排気放出口から前記排気ガスの排出方向に向かって徐々に広くなるように構成したことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のエンジン。
  6. 前記排気放出口を、前記壁面における前記排気ガスの排出方向の上流側に片寄せして配置したことを特徴とする請求項5に記載のエンジン。
  7. 前記排気ガスの排出方向に位置する前記壁面の端部が大きな曲率半径で緩やかに曲がるように設けられることによって、壁面に沿って流れた前記排気ガスの流れの一部を拡散させることを特徴とする請求項6に記載のエンジン。
  8. 前記カバー部材の一部に、外気を取り込むための風窓を設けたことを特徴とする請求項5に記載のエンジン。
  9. 前記排出口にはスパークアレスタが設けられ、
    前記案内カバーは前記壁面との間に前記スパークアレスタを挟み込んで固定することを特徴とする請求項8に記載のエンジン。
  10. 前記マフラーハウジングの外側に前記排気ポートにネジ止めするための固定手段が設けられ、前記マフラーは前記固定手段を介して前記マフラーハウジングの外側において2本のネジにより前記シリンダにネジ止めされることを特徴とする請求項5から9のいずれか一項に記載のエンジン。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の前記エンジンを用いて作業機器を駆動させることを特徴とするエンジン作業機。
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