JP2017131603A - 錠剤定量取出し容器蓋 - Google Patents

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利之 ▲高▼▲崎▼
利之 ▲高▼▲崎▼
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Abstract

【課題】容器を縦方向に一回転させるだけで、一定個数の錠剤を確実に取り出すことができる錠剤収納容器の円形蓋を提供する。【解決手段】錠剤を収納する円筒形容器の円形蓋の内側に錠剤滑りガイド及び錠剤受け台を組み込み、容器を縦方向に一回転させることにより、一定個数の錠剤を取り出せるようにした。【選択図】図1

Description

本発明は錠剤の収納容器から簡単な操作で一定個数の錠剤を取り出す機能を有する容器蓋に関する。
医薬品または健康サプリメントなどの錠剤は蓋付きの小型収納容器に納められているものが多く、服用のため所定の個数を取り出すにおいては、蓋を外した後、当該容器を傾けて取り出すのが一般的である。その際に、所定個数以上の錠剤が飛び出してしまうことが多々あり、余分に出た錠剤については再び容器に戻すなどの余計な手間が生じると共に、衛生面でも不適切な状態となる。これらに対応するため、一定の操作で一定個数の錠剤を取り出せる特殊な容器が種々提案されている。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4などが挙げられ、いずれも容器を逆さまに反転させ蓋側に落ちた錠剤に対し、一個が通過する寸法の孔や計量ポケットまたは通過路を設け自重で落とし込むタイプであるが、錠剤の挙動によっては通過孔や計量ポケットまたは通過路の入り口で錠剤同士がアーチ構造を形成して滞留してしまいスムーズに落とし込めない惧れがあり、また構造や機構が複雑となり製作コスト面で手軽に実用に供し難い傾向にある。
特開2015−085155号公報 特開2015−067308号公報 特開2014−005042号公報 特開2009−286493号公報
錠剤タイプの医薬品または健康サプリメントなどの服用は日常生活の習慣となっている人も多く、特に中高年者においては毎日服用する傾向が高い。蓋付きの小型収納容器に納められた錠剤を所定個数だけ取り出すのは上述した通り意外と手間が掛かり、特に手許が覚束なくなった高齢者にはかなりの負担となる。
錠剤の形状は多種多様であるが、どのような形状と寸法の錠剤でも一定個数を取り出せる万能な容器の創出は困難であり、各種の錠剤毎に最適の取出し容器を揃える必要がある。従って、ある錠剤が収納された容器が、その一部品である蓋のみの交換で錠剤定量取出し容器として機能し、かつ、その機能を有する蓋が小型で簡便な構造と機構で製造コストが安価であれば、経済的負担が少なく日常の実用に供し易くなる。
本発明は一般的な錠剤収納容器の開口を塞ぐ円形蓋の高さを嵩上げし、嵩上げした内側空間を利用して一定個数の錠剤を取出す機構を備えるものであり、容器の開口縁やや下方から蓋上面裏に向かって取り付けられた湾曲の断面形状を有する錠剤滑りガイド、並びに蓋上面裏に吊り下げるように取り付けられたL字型の断面形状を有する錠剤受け台を主要部品とする錠剤定量取出し容器蓋である。
本発明は収納容器の円形蓋の内側に一定個数の錠剤を取出す機構を持たせたものであり、一般的な収納容器に付されている蓋を本発明に係る容器蓋に交換するだけで機能し、容器本体はそのまま使用することができる。
本発明に係る容器蓋を取り付けた収納容器においては、容器全体を鉛直面内で縦方向に一回転させるだけで、前記の錠剤受け台に所定の個数の錠剤が掬い取られる。但し、容器の回転に際しては、錠剤受け台の前縁線が回転鉛直面に略直交する方向に保持しつつ、錠剤受け台から錠剤滑りガイドに向かう方向に回すことが必須となる。先ず、当該容器を逆さまに反転させた段階で全ての錠剤が錠剤滑りガイドに沿って錠剤受け台に向けて集まり、錠剤受け台の棚板部の真下近傍に所定数の錠剤が滑り込むこととなる。次に、容器を直立に戻す動作において、錠剤の慣性力の作用により錠剤受け台の真下に所定数の錠剤が一列に押し込まれる。そして、容器が直立する直前には錠剤受け台が一定個数の錠剤のみを掬い取り、所定数の錠剤を容器から取り出す準備が整う。直立に戻した後、錠剤受け台に残った錠剤個数を、蓋の上面に設けた透視小窓を通し、目視確認する。
錠剤受け台の一方の端部が当接する蓋の外縁筒に錠剤取出し口を設け、ヒンジ開閉式の小扉を取り付ける。錠剤の取出しにおいては、当該小扉を開け、容器を傾けて錠剤受け台に一列に並んで乗っている錠剤を滑り落とす。尚、錠剤取出し口の開閉は当該小扉に限るものではなく、当該錠剤取出し口と同じ寸法の開口を有する帯状リングを蓋の外縁筒外側に嵌め込み、当該帯状リングの回動により錠剤通過出口を形成することにより開閉してもよい。
錠剤は円盤形状、若しくは球体形状を想定しているが、錠剤受け台の棚板部の奥行は錠剤の直径と同じ寸法とし、当該棚板部の横幅は錠剤の直径に所定の錠剤個数を乗じた長さに若干の余裕を加えた寸法とする。
錠剤滑りガイドは錠剤受け台に対し正対させるのではなく、15度程度の角度をつけて取り付ける。こうすることにより容器が逆さまに反転する途上では、錠剤滑りガイドは横手方向に傾斜が生じることとなり、円盤形状の錠剤の場合には当該ガイド上を滑り下りる錠剤は縦に直立することを妨げられ、ほとんどが横倒しの状態となり、スムーズに錠剤受け台の下に滑り込むことができる。また、当該傾斜により錠剤滑りガイドの下がった側に谷間が形成され、容器内の錠剤群はここに最初に流れ込むこととなり、錠剤受け台の下には片側から順次到達するので、錠剤は一列に並び易くなる。
錠剤受け台の錠剤取出し口とは反対の端部に整流調整片を取り付け、錠剤受け台の下に流れ込む錠剤の動きをスムーズにする。当該整流調整片の取り付け位置を錠剤取出し口側にずらすことにより錠剤受け台の棚板部の有効幅を減じて、錠剤の所定個数を減らす(例えば3個から2個に)ことができ、取出し個数の設定を容易に変更できる。
錠剤受け台の棚板部の前縁線と蓋上面裏の間隙は、円盤形状の錠剤の場合は錠剤の厚みより若干大きく、かつ、錠剤の直径より若干小さい寸法に設定する。こうすることにより、錠剤が縦に直立したままで錠剤受け台に乗ることはなく、所定の個数の錠剤が確実に錠剤受け台に乗ることになる。尚、錠剤が球体形状の場合は前記の間隙は錠剤の直径より若干大きく設定すればよい。
本発明は容器の回転運動において、錠剤の慣性力も利用して錠剤受け台が一定個数の錠剤を掬い取るものにつき、容器の回転方向は錠剤受け台から錠剤滑りガイドに向かう方向に限定され、かつ、錠剤受け台の前縁線が回転鉛直面に略直交する方向に保持しつつ回転させることが必要であり、蓋上面に回転方向を示す矢印を表記する。
本発明に係る容器蓋を取り付ければ、収納容器から錠剤を取り出す際に生じる取り出し過ぎを防ぎ、簡単な操作で手間なく一定数の錠剤を確実に取り出すことができる。
通常の収納容器において、取り出し過ぎの余分な錠剤を再び容器に戻すことは、衛生面での問題も多く、また、服用の都度頻繁に容器の蓋を開けることによる湿気の流入が錠剤に悪影響を及ぼす惧れもあるが、本発明に係る容器蓋によればこれら衛生面の問題や湿気による悪影響も解消することができる。
本発明に係る容器蓋は、そこに組み込まれた機構は単純かつ小型なので、プラスチック等の材質で一体成型による製作も容易であり、製作コストが極めて安価となり日常的な実用に適している。
本発明の実施形態に係る円形容器蓋を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。 容器回転中の各段階における収納容器内の錠剤の挙動を示す図である。 錠剤滑りガイドと錠剤受け台の取付け位置関係、及びこれらと錠剤の位置関係を示す図である。 錠剤受け台に乗った所定数の錠剤を取り出すときの要領を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図1〜図4を用いて説明する。
図1は錠剤を収納する円筒形の容器本体1の開口を塞ぐ円形容器蓋2の内側に本発明に係る機構を組み込んだ状態を示している。
(a)の側面図に示すように、湾曲した断面形状を有する錠剤滑りガイド3を容器本体1の開口縁やや下方より蓋上面2aの裏側に向けて取り付け、それに対向してL字型の断面形状を有する錠剤受け台4を蓋上面2aの裏側から吊り下げるように取り付ける。
(b)の正面図に示す通り、錠剤滑りガイド3は末広がりの逆山型形状とし、幅の狭い下端は容器本体1の開口縁やや下方内側に接し、上端は蓋上面2aの裏側の円周まで広がった形状とする。錠剤受け台4の受け台棚板部4aは両端が蓋外縁筒2bに当接するまで横に延びた形状とする。当該受け台棚板部4aの横幅寸法により取り出すべき錠剤の個数が決定される。また、当該受け台棚板部4aの奥行は錠剤の直径と同じとし、所定数以上の錠剤は乗らないようにする。尚、受け台棚板部4aの断面形状は(a)の側面図に示す通り、浅いV字型とし錠剤が乗り易い形状とする。
図1(c)の平面図に示す通り、錠剤滑りガイド3と錠剤受け台4はお互いの横幅中央線を一致させず、15度程度の角度θを付けて取り付ける。
錠剤取出しに際し、容器の回転方向は上述の通り錠剤受け台4から錠剤滑りガイド3に向かう方向に限定されるので、図1(c)の平面図に示す通り、蓋上面2aに回転方向を示す回転方向矢印8を表記する。
図1(b)の正面図に示す通り、受け台棚板部4aの一方の端部が蓋外縁筒2bに当接する箇所に錠剤取出し口を設け、ヒンジ式開閉式の取出し小扉6を取り付ける。この取出し小扉6は蓋外縁筒2bに開ける矩形の開口にぴったり嵌合し、容器を密閉する構造とする。
図2は本発明に係る容器蓋を取り付けた容器の回転運動中の各段階における容器内の錠剤の挙動を示すが、(a)は当初の容器直立状態、そして(b)の状態で錠剤が錠剤滑りガイドに沿って移動し、(c)は逆さまに反転した状況で錠剤が受け台棚板部4aの真下近傍に滑り込んだ状態、(d)及び(e)は起き上がる途上で所定数の錠剤が錠剤受け台4に掬い取られている状態、(f)は容器が直立した状況で取り出すべき錠剤が錠剤受け台4に残った状態、を示す。特に、(e)の状態で錠剤受け台4に所定数の錠剤のみが残り1列に並び乗ることになる。
図3(a)は錠剤滑りガイド3と錠剤受け台4の取付け位置関係、並びに錠剤滑りガイド3を滑り下りる錠剤の姿勢を示す図であるが、錠剤滑りガイド3が水平な錠剤受け台4と平行ではなく傾斜(15度程度の傾斜角)していることにより、縦に直立したままの錠剤は横倒しになって滑り下りることとなり、受け台棚板部4aの下にスムーズに入り込むことができる。
図3(b)は錠剤滑りガイド3を滑り下りる錠剤群の流れを示す図であるが、錠剤滑りガイド3の傾斜により、下がった側に谷間が形成(図中の直線矢印で示す)され、容器内の錠剤群はここに最初に流れ込むこととなり、錠剤受け台の下には片側から順次到達するので、錠剤は一列に並び易くなる。
また、図3(b)に示す通り、錠剤取出し口とは反対の錠剤受け台4の端部に整流調整片7を取り付け、受け台棚板部4aの下に流れ込む錠剤のスムーズな動きを助ける。
図3(c)は錠剤滑りガイド3の終端線と受け台棚板部4aの前縁線との上下の間隙の寸法dを示す図であるが、錠剤が円盤形状の場合は、当該間隙寸法は錠剤の厚みより若干大きく、かつ錠剤の直径より若干小さくしておき、偶々縦に直立したままの錠剤が受け台棚板部4aの下に入り込むことを防ぐ。これは直立状態で並ぶ錠剤が一つでも存在すると所定の個数以上の錠剤が錠剤受け台4に残ることになってしまうので、この可能性を排除するためである。尚、錠剤が球体形状の場合には当該間隙は直径より若干大きくすればよい。
図3(d)は容器が逆さまに反転した時に蓋上面2aの裏側に集まった錠剤の状態を示す図であるが、受け台棚板部4aの下に入り込んだ錠剤は容器の回転運動に対する錠剤の慣性力により、受け台立板部4bに突き当たるまで押し込まれ、一列に並ぶこととなる。
図3(e)は取出し設定個数を減らしたい場合に(図では3個から2個に)、錠剤受け台4の端部に取り付けた整流調整片7の位置を取り出し口側にずらし、受け台棚部4bの有効幅を調整した状態を示す。
図4は錠剤受け台4に乗った所定数の錠剤を取り出すときの要領を示す図であるが、取り出すべき錠剤の個数を透視小窓5を通して目視にて確認後、取出し小扉6を開け、容器を傾けて滑り落とし取り出す。
尚、万一、所定数の錠剤を錠剤受け台4に残すことに失敗した場合は、もう一度容器を回転させ、やり直すことができる。
1 容器本体
2 円形容器蓋
2a 蓋上面
2b 蓋外縁筒
3 錠剤滑りガイド
4 錠剤受け台
4a 受け台棚板部
4b 受け台立板部
5 透視小窓
6 取出し小扉
7 整流調整片
8 回転方向矢印

Claims (4)

  1. 錠剤を収納する円筒形容器の開口を塞ぐ円形蓋の内側に湾曲した断面形状を有する錠剤滑りガイド、及びL字型の断面形状を有する錠剤受け台を組み込み、容器を直立状態から、錠剤受け台の前縁線と略直交する鉛直面内で、錠剤受け台より錠剤滑りガイドに向かう方向に一回転させることにより、一定個数の錠剤を取り出すことを可能とする錠剤定量取出し容器蓋。
  2. 前記錠剤滑りガイドと錠剤受け台はお互いの横幅中央線を一致させず、平面視で15度程度の角度を設けて取り付け、円盤形状の錠剤が縦に直立した状態で錠剤受け台に転がり込むのを防ぎ、また錠剤が錠剤受け台の下に一列に並び易くすることを特徴とする請求項1に記載の錠剤定量取出し容器蓋。
  3. 前記錠剤受け台の一方の端部に整流調整片を設け、錠剤滑りガイドを滑り下りた錠剤の流れを円滑にすると共に、当該整流調整片の取り付け位置調整で当該錠剤受け台の有効幅を減じ、錠剤の取出し設定個数を容易に減ずることができることを特徴とする請求項1に記載の錠剤定量取出し容器蓋。
  4. 前記円形蓋の外縁筒上に開閉式の錠剤取出し口を設け、前記錠剤受け台に乗った一定個数の錠剤を、容器を傾けるだけで外部に取り出せることを特徴とする請求項1に記載の錠剤定量取出し容器蓋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018115024A (ja) * 2017-01-20 2018-07-26 ライオン株式会社 容器
KR102459956B1 (ko) * 2022-05-13 2022-10-28 원윤준 알약 보관용 캡 구조

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