JP2017131041A - ビークル - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの燃料効率を向上しつつ、エンジンの動作を安定化できるビークルを提供すること。
【解決手段】
ビークルは、
クランクシャフトを有するエンジンと、ビークルを駆動する駆動部材と、始動発電機と、バッテリと、インバータと、始動発電機が前記エンジンに駆動されている期間の少なくとも一部において、インバータから流れる電流が、実質的に、ビークルのアイドリング時において始動発電機により発電され得る最大電流値よりも小さい固定値になるように、継続的に複数のスイッチング部を制御するように構成された制御装置とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ビークルに関する。
ビークルに備えられるエンジンは、燃料を燃焼させる燃焼行程を繰返し生じさせながら回転パワーを出力する。エンジンは、クランクシャフトを介して回転パワーを出力する。エンジンにおける燃焼行程は、燃焼行程以外の行程を挟んで間欠的に到来する。エンジンの回転速度は、通常、燃焼行程において増加し、燃焼行程以外の行程で減少する。このため、エンジンの回転速度、すなわちクランクシャフトの回転速度は、燃焼行程及び燃焼行程以外の行程を含むサイクルの中で変動する。エンジンの動作は、回転速度の変動に起因して不安定になる場合がある。
特許文献1には、エンジンのアイドリング安定化装置が示されている。特許文献1のアイドリング安定化装置は、電気的負荷となる電気機器と、エンジンに備わる発電機との間に配設される。特許文献1のアイドリング安定化装置は、アイドリング状態のときに、エンジンの回転速度変動を算出する。特許文献1のアイドリング安定化装置は、エンジンの回転速度変動値が所定値以上のときに、発電機から出力される電流値を、より低い値に制御する。これによって、特許文献1のアイドリング安定化装置は、エンジンのアイドル回転速度を高めに設定することなく、回転に必要なトルクを減少させる。特許文献1のアイドリング安定化装置は、エンジンの回転の安定化を図っている。
特開2009−261084号公報
しかしながら、エンジンと接続される発電機から出力される電流値を単に低くすると、エンジンの回転変動量が却って増大する場合がある。
エンジンを備えるビークルには、エンジンの動作をより安定にすることが望まれている。また、ビークルには、エンジンの燃料効率を向上することが望まれている。
本発明の課題は、エンジンの燃料効率を向上しつつ、エンジンの動作を安定化できるビークルを提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1) ビークルであって、
前記ビークルは、
クランクシャフトを有し、前記クランクシャフトを介して回転パワーを出力するエンジンと、
前記クランクシャフトを介して前記エンジンから出力される回転パワーを受けることによって前記ビークルを駆動する駆動部材と、
前記クランクシャフトに対し固定された速度比で回転するよう前記クランクシャフトと接続されたロータを有し、前記エンジンを始動させる場合に前記クランクシャフトを駆動し、前記エンジンが燃焼動作する場合に前記エンジンに駆動されて発電する始動発電機と、
前記始動発電機に対し電力の授受を行うバッテリと、
前記始動発電機から前記バッテリに供給する電流を制御する複数のスイッチング部を備えたインバータと、
前記始動発電機が前記エンジンに駆動されている期間の少なくとも一部において、前記インバータから流れる電流が、実質的に、前記ビークルのアイドリング時において前記始動発電機により発電され得る最大電流値よりも小さい固定値になるように、継続的に前記複数のスイッチング部を制御するように構成された制御装置と
を備える。
(1)のビークルでは、制御装置が、始動発電機がエンジンに駆動されている期間の少なくとも一部において、インバータから流れる電流が実質的に、ビークルのアイドリング時において始動発電機により発電され得る最大電流値よりも小さい固定値になるように、継続的に複数のスイッチング部を制御する。
例えば、クランクシャフトの回転速度が増大すると始動発電機の出力電圧が増大する。このため、インバータから流れる電流が固定値よりも増大する。しかし、複数のスイッチング部は、インバータから流れる電流が実質的に固定値になるように制御されているので、電流の大きさが制御によって固定値に戻る。電流値が戻るまでの短期間、電流が増加するので、回転に対する始動発電機の負荷が微少に増加する。この結果、クランクシャフトの回転速度の増大が抑えられる。この逆に、クランクシャフトの回転速度が減少する場合、回転速度の減少が抑えられる。このため、制御によって電流が固定値に戻るまでの短期間、回転速度の変動が抑えられる。
インバータから流れる電流は、実質的に、ビークルのアイドリング時において始動発電機により発電され得る最大電流値よりも小さい固定値になるように、継続的に制御される。このため、エンジンから見た負荷は、アイドリング時の負荷よりも小さい。従って、エンジンの燃料効率が高い。
従って、(1)のビークルによれば、エンジンの燃料効率を向上しつつ、エンジンの動作を安定化できる。
(2) (1)のビークルであって、
前記制御装置は、前記ビークルが停止し且つ前記始動発電機が前記エンジンに駆動されている期間の少なくとも一部において、前記インバータから流れる電流が実質的に前記固定値になるように、継続的に前記複数のスイッチング部を制御するように構成されている。
ビークルが停止している場合、クランクシャフトは、通常、ビークルの走行中における回転速度よりも低い回転速度で回転する。
(2)の構成によれば、ビークルが停止している場合における低い回転速度でも、エンジンの動作が安定化する。
(3) (1)又は(2)のビークルであって、
前記制御装置は、前記複数のスイッチング部のベクトル制御を行うことによって、前記インバータから流れる電流が実質的に前記固定値になるよう、継続的に前記複数のスイッチング部を制御するように構成されている。
ベクトル制御では、スイッチング部が、始動発電機で生じる誘導起電圧の周期よりも短い周期のパルス信号に応じてオン・オフを制御される。
(3)の構成によれば、ベクトル制御以外の方式によって制御される場合と比べて、バッテリに流れる電流が細かい精度で制御される。従って、エンジンの動作がより安定化する。
(4) (1)から(3)いずれか1のビークルであって、
前記制御装置は、前記インバータから流れる電流が前記固定値より小さい時に、前記インバータから流れる電流を増加させ、前記インバータから流れる電流が前記固定値より大きい時に、前記インバータから流れる電流を減少させることにより、前記インバータから流れる電流を実質的に前記固定値にする。
(4)の構成によれば、インバータから流れる電流が実質的な固定値になるので、エンジンの動作が安定化する。
(5) (1)から(4)いずれか1のビークルであって、
前記固定値は、前記バッテリへ流れる電流がゼロになるように設定されている。
(5)の構成によれば、バッテリに流れる電流がゼロになるので、バッテリの充電レベルを長い時間維持することができる。
本発明によれば、エンジンの燃料効率を向上しつつ、エンジンの動作を安定化できるビークルを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るビークルを示す外観図である。 図1に示すエンジンユニットの概略構成を模式的に示す部分断面図である。 図2に示す始動発電機の回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。 図1に示すビークルの電気的な概略構成を示すブロック図である。 ビークルの動作を説明するフローチャートである。 ベクトル制御の概要を説明するブロック図である。 ベクトル制御における電流及び電圧の波形の例を示す図である。 (A)は、固定値制御の期間において、インバータ、バッテリ、及び補機の間で流れる電流を概略的に示すブロック図であり、(B)は、基本制御の期間において、インバータ、バッテリ、及び補機の間で流れる電流を概略的に示すブロック図である。 固定値制御の期間における、インバータの電流及びクランクシャフトの回転速度の変化を示すグラフである。 本発明の第二実施形態に係るビークルの動作を説明するフローチャートである。 本発明の第三実施形態おけるインバータ、バッテリ、及び補機の間で流れる電流を概略的に示すブロック図である。 位相制御における電流及び電圧の波形の例を示す図である。
以下、本発明を、好ましい実施形態に基づいて図面を参照しつつ説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係るビークルを示す外観図である。
図1に示すビークル1は、車輪付きビークルである。ビークル1は、車体2及び車輪3a,3bを備えている。詳細には、ビークル1は、鞍乗型車両である。ビークル1は、自動二輪車である。
ビークル1は、エンジンユニットEUを備えている。エンジンユニットEUは、エンジン10と始動発電機20(図2参照)とを備えている。即ち、ビークル1は、エンジン10と始動発電機20とを備えている。
後ろの車輪3bは、エンジン10から出力される回転パワーを受けることによってビークル1を駆動する。車輪3bは、本発明にいう駆動部材の一例に相当する。
ビークル1は、メインスイッチ5を備えている。メインスイッチ5は、ビークル1の各部に電力を供給するためのスイッチである。ビークル1は、スタータスイッチ6を備えている。スタータスイッチ6は、エンジン10を始動するためのスイッチである。ビークル1は、アクセル操作子8を備えている。アクセル操作子8は、ビークル1の加速を指示するための操作子である。
ビークル1は、前照灯7を備えている。ビークル1は、電力を蓄えるバッテリ4を備えている。ビークル1は、ビークル1の各部を制御する制御装置60を備えている。
図2は、図1に示すエンジンユニットEUの概略構成を模式的に示す部分断面図である。
エンジン10は、クランクケース11と、シリンダ12と、ピストン13と、コネクティングロッド14と、クランクシャフト15とを備えている。ピストン13は、シリンダ12内に往復移動自在に設けられている。
クランクシャフト15は、クランクケース11内に回転可能に設けられている。コネクティングロッド14は、ピストン13とクランクシャフト15を接続している。シリンダ12の上部には、シリンダヘッド16が取り付けられている。シリンダ12とシリンダヘッド16とピストン13とによって、燃焼室が形成される。クランクシャフト15は、クランクケース11に、一対のベアリング17を介して、回転自在な態様で支持されている。クランクシャフト15の一端部15aには、始動発電機20が取り付けられている。クランクシャフト15の他端部15bには、無段変速機CVTが取り付けられている。
エンジン10には、スロットルバルブSVと、燃料噴射装置18が設けられている。スロットルバルブSVは、燃焼室に供給される空気の量を調整する。スロットルバルブSVの開度は、アクセル操作子8(図1参照)の操作に応じて調整される。燃料噴射装置18は、燃料を噴射することによって、燃焼室に燃料を供給する。また、エンジン10には、点火プラグ19が設けられている。
エンジン10は、内燃機関である。エンジン10は、燃料の供給を受ける。エンジン10は、燃料を燃焼する燃焼動作によって回転パワーを出力する。燃料噴射装置18は、供給される燃料の量を調整することによって、エンジン10から出力される回転パワーを調節する。燃料噴射装置18は、エンジン10から出力される回転パワーを調整する回転パワー調整装置として機能する。
エンジン10は、クランクシャフト15を介して回転パワーを出力する。クランクシャフト15の回転パワーは、無段変速機CVT及び図示しないクラッチを介して、車輪3bに伝達される。ビークル1は、クランクシャフト15を介してエンジン10から出力される回転パワーを受ける車輪3bによって駆動される。
本実施形態のエンジン10は、単気筒の4ストロークエンジンである。本実施形態のエンジン10は、空冷型エンジンである。なお、エンジン10は、水冷型エンジンであってもよい。
エンジン10は、4ストロークの間に、クランクシャフト15を回転させる負荷が大きい高負荷領域と、クランクシャフト15を回転させる負荷が高負荷領域の負荷より小さい低負荷領域とを有する。クランクシャフト15の回転角度を基準として見ると、低負荷領域は高負荷領域よりも広い。より詳細には、エンジン10は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、及び排気行程の4行程を繰返しながら正回転する。圧縮行程は、高負荷領域に含まれ、低負荷領域に含まれない。
図3は、図2に示す始動発電機20の回転軸線に垂直な断面を示す断面図である。図2及び図3を参照して始動発電機20を説明する。
始動発電機20は、永久磁石式三相ブラシレス型モータである。始動発電機20は、永久磁石式三相ブラシレス型発電機としても機能する。
始動発電機20は、ロータ30と、ステータ40とを有する。本実施形態の始動発電機20は、ラジアルギャップ型である。始動発電機20は、アウターロータ型である。即ち、ロータ30はアウターロータである。ステータ40はインナーステータである。
ロータ30は、ロータ本体部31を有する。ロータ本体部31は、例えば強磁性材料からなる。ロータ本体部31は、有底筒状を有する。ロータ本体部31は、筒状ボス部32と、円板状の底壁部33と、筒状のバックヨーク部34とを有する。底壁部33及びバックヨーク部34は一体的に形成されている。なお、底壁部33とバックヨーク部34とは別体に構成されていてもよい。底壁部33及びバックヨーク部34は筒状ボス部32を介してクランクシャフト15に固定されている。ロータ30には、電流が供給される巻線が設けられていない。
ロータ30は、永久磁石部37を有する。ロータ30は、複数の磁極部37aを有する。複数の磁極部37aは永久磁石部37により形成されている。複数の磁極部37aは、バックヨーク部34の内周面に、設けられている。本実施形態において、永久磁石部37は、複数の永久磁石を有する。複数の磁極部37aは、複数の永久磁石のそれぞれに設けられている。
なお、永久磁石部37は、1つの環状の永久磁石によって形成されることも可能である。この場合、1つの永久磁石は、複数の磁極部37aが内周面に並ぶように着磁される。
複数の磁極部37aは、始動発電機20の周方向にN極とS極とが交互に配置されるように設けられている。本実施形態では、ステータ40と対向するロータ30の磁極数が24個である。ロータ30の磁極数とは、ステータ40と対向する磁極数をいう。磁極部37aとステータ40との間には磁性体が設けられていない。
磁極部37aは、始動発電機20の径方向におけるステータ40の外側に設けられている。バックヨーク部34は、径方向における磁極部37aの外側に設けられている。始動発電機20は、歯部43の数よりも多い磁極部37aを有している。
なお、ロータ30は、磁極部37aが磁性材料に埋め込まれた埋込磁石型(IPM型)であってもよいが、本実施形態のように、磁極部37aが磁性材料から露出した表面磁石型(SPM型)であることが好ましい。
ロータ30を構成する底壁部33には、冷却ファンFが設けられている。
ステータ40は、ステータコアSTと複数のステータ巻線Wとを有する。ステータコアSTは、周方向に間隔を空けて設けられた複数の歯部43を有する。複数の歯部43は、ステータコアSTから径方向外側に向かって一体的に延びている。本実施形態においては、合計18個の歯部43が周方向に間隔を空けて設けられている。換言すると、ステータコアSTは、周方向に間隔を空けて形成された合計18個のスロットSLを有する。歯部43は周方向に等間隔で配置されている。
ロータ30は、歯部43の数より多い数の磁極部37aを有する。磁極部の数は、スロット数の4/3である。
各歯部43の周囲には、ステータ巻線Wが巻回している。つまり、複数相のステータ巻線Wは、スロットSLを通るように設けられている。図3には、ステータ巻線Wが、スロットSLの中にある状態が示されている。複数相のステータ巻線Wのそれぞれは、U相、V相、W相の何れかに属する。ステータ巻線Wは、例えば、U相、V相、W相の順に並ぶように配置される。ステータ巻線Wの巻き方は、集中巻きであっても、分布巻きであってもよく、特に限定されないが、集中巻きであることが好ましい。
ロータ30の外面には、ロータ30の回転位置を検出させるための複数の被検出部38が備えられている。複数の被検出部38は、磁気作用によって検出される。複数の被検出部38は、周方向に間隔を空けてロータ30の外面に設けられている。被検出部38は、強磁性体で形成されている。
ロータ位置検出装置50は、ロータ30の位置を検出する装置である。ロータ位置検出装置50は、複数の被検出部38と対向する位置に設けられている。
始動発電機20は、エンジン10のクランクシャフト15と接続されている。詳細には、ロータ30が、クランクシャフト15に対し固定された速度比で回転するようクランクシャフト15と接続されている。
本実施形態では、ロータ30が、クランクシャフト15に、動力伝達機構(例えば、ベルト、チェーン、ギア、減速機、増速機等)を介さずに取り付けられている。ロータ30は、クランクシャフト15に対し1:1の速度比で回転する。始動発電機20が、エンジン10の正回転によりクランクシャフト15を正回転させるように構成されている。
なお、始動発電機20は、クランクシャフト15に、動力伝達機構を介して取り付けられていてもよい。ただし、始動発電機20は、速度比可変の変速機又はクラッチのいずれも介することなく、クランクシャフト15に接続される。即ち、始動発電機20は、入出力の速度比が可変の装置を介することなく、クランクシャフト15に接続される。
なお、本発明においては、始動発電機20の回転軸線と、クランクシャフト15の回転軸線とが略一致していることが好ましい。また、本実施形態のように、始動発電機20が動力伝達機構を介さずにクランクシャフト15に取り付けられていることが好ましい。
始動発電機20は、エンジン始動時には、クランクシャフト15を正回転させてエンジン10を始動させる。また、始動発電機20は、エンジン10が燃焼動作する場合に、エンジン10に駆動されて発電する。即ち、始動発電機20は、クランクシャフト15を正回転させてエンジン10を始動させる機能と、ンジン10が燃焼動作する場合に、エンジン10に駆動されて発電する機能の双方を兼ね備えている。始動発電機20は、エンジン10の始動後の期間の少なくとも一部には、クランクシャフト15により正回転されてジェネレータとして機能する。即ち、始動発電機20がジェネレータとして機能する場合において、始動発電機20は、エンジンの燃焼開始後、必ずしも、常にジェネレータとして機能する必要はない。また、エンジンの燃焼開始後に、始動発電機20がジェネレータとして機能する期間と始動発電機20が車両駆動用モータとして機能する期間とが含まれていてもよい。
本実施形態のビークル1において、エンジンから車輪3bに回転パワーを伝達する部材には、車輪3bの駆動に関わる回転パワーと電力との間の変換を行う機器として、始動発電機20のみが備えられている。ただし、本発明のビークルはこれに限られず、始動発電機以外の、回転パワーと電力との間の変換を行う機器が、エンジンから駆動部材に回転パワーを伝達する部材に接続されていてもよい。
始動発電機20は、エンジン始動時は、クランクシャフト15を正回転させてエンジン10を始動させる。始動発電機20は、エンジン10が始動した後、エンジン10の燃焼動作が停止した状態で、クランクシャフト15を正回転させる。これらの場合、始動発電機20は、出力可能なトルクが大きい方が有利である。出力可能な出力トルクが大きいほど、大きな負荷を有するクランクシャフト15を正回転させることができる。出力可能なトルクが大きい場合には、エンジン始動時に高負荷領域の負荷を超える能力が高い。
しかし、一般に、始動発電機をジェネレータとして機能させる場合、始動発電機の出力トルクの向上を図ると、始動発電機の発電電流が大きくなるおそれがある。例えば、始動発電機が有する磁石の磁力を強くすると、出力可能なトルクは増大する。また、隣り合う歯部のうち、ステータと対向する先端部どうしの間隔を比較的広くすることによっても、出力可能な出力トルクは増大する。しかし、これらの場合、始動発電機をエンジンで駆動した時の、始動発電機の発電電流が大きくなる。この結果、エンジン始動後、始動発電機に接続されたバッテリへの充電電流が過剰になるおそれがある。この場合、例えば、インバータを制御することによって、バッテリへ流れる電流が抑えられる。このとき、電流の一部が熱に変換される。
このように、始動発電機では、出力トルクの向上と、発電電流の抑制との間には、トレードオフの関係がある。トルク向上及び発電電流抑制のうち、一方を優先すると、他方の特性が低下する。
本実施形態の始動発電機20は、歯部43の数よりも多い磁極部37aを有している。
このため、始動発電機20は、歯部の数より少ない磁極部を有する始動発電機と比べて角速度が大きい。角速度は、巻線のインピーダンスに寄与する。
即ち、巻線のインピーダンスは、概略的に下式で表される。
(R1/2
ここで、R:直流抵抗、ω:電気角についての角速度、L:インダクタンス
電気角についての角速度ωは、下式で表される。
ω=(P/2)×(N/60)×2π
ここで、P:磁極数、N:回転速度[rpm]
始動発電機20は、歯部43の数よりも多い磁極部37aを有しているので、歯部の数より少ない磁極部を有する始動発電機と比べて角速度ωが大きい。従って、回転しているときのインピーダンスが大きい。しかも、回転速度Nが高くなるほど、角速度ωが大きくなり、インピーダンスが大きくなる。
従って、始動発電機20は、ジェネレータとして使用される回転領域において、インピーダンスを大きく確保して発電電流を抑制できる。
図4は、図1に示すビークル1の電気的な概略構成を示すブロック図である。
ビークル1には、インバータ61が備えられている。制御装置60は、インバータ61を含むビークル1の各部を制御する。
インバータ61には、始動発電機20及びバッテリ4が接続されている。バッテリ4は、始動発電機20に対し電流の授受を行う。インバータ61及びバッテリ4には、前照灯7も接続されている。前照灯7は、電力を消費しながら動作する、ビークル1に搭載された補機である。以降、前照灯7を補機7とも称する。
バッテリ4は、メインスイッチ5を介して、インバータ61及び前照灯7と接続されている。
バッテリ4とインバータ61とを接続するラインには、電流センサ64が設けられている。電流センサ64は、バッテリ4に流れる電流を検出する。電流センサ64は、バッテリ4とインバータ61とを接続するラインのうち、前照灯7への分岐点とバッテリ4との間に設けられている。
インバータ61は、複数のスイッチング部611〜616を備えている。本実施形態のインバータ61は、6個のスイッチング部611〜616を有する。
スイッチング部611〜616は、三相ブリッジインバータを構成している。
複数のスイッチング部611〜616は、複数相のステータ巻線Wの各相と接続されている。
より詳細には、複数のスイッチング部611〜616のうち、直列に接続された2つのスイッチング部がハーフブリッジを構成している。各相のハーフブリッジを構成するスイッチング部611〜616は、複数相のステータ巻線Wの各相とそれぞれ接続されている。
スイッチング部611〜616は、複数相のステータ巻線Wとバッテリ4との間の電流の通過/遮断を切替える。
詳細には、始動発電機20がモータとして機能する場合、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作によって複数相のステータ巻線Wのそれぞれに対する通電及び通電停止が切替えられる。
また、始動発電機20がジェネレータとして機能する場合、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作によって、ステータ巻線Wのそれぞれとバッテリ4との間の電流の通過/遮断が切替えられる。スイッチング部611〜616のオン・オフが順次切替えられることによって、始動発電機20から出力される三相交流の整流及び電圧の制御が行われる。
スイッチング部611〜616のそれぞれは、スイッチング素子を有する。スイッチング素子は、例えばトランジスタであり、より詳細にはFET(Field Effect Transistor)である。ただし、スイッチング部611〜616には、FET以外に、例えばサイリスタ及びIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)も採用可能である。
インバータ61とステータ巻線Wとを接続するラインには、電流センサ65u,65wが設けられている。電流センサ65u,65wは、始動発電機20における2相の電流を検出する。電流センサ65u,65wは、制御装置60に接続されている。
制御装置60には、燃料噴射装置18、点火プラグ19、及びバッテリ4が接続されている。
制御装置60は、始動発電制御部62と、燃焼制御部63とを備えている。
始動発電制御部62は、スイッチング部611〜616のそれぞれのオン・オフ動作を制御することによって、始動発電機20の動作を制御する。始動発電制御部62は、開始制御部621、及び発電制御部622を含む。
燃焼制御部63は、点火プラグ19及び燃料噴射装置18を制御することによって、エンジン10の燃焼動作を制御する。燃焼制御部63は、点火プラグ19及び燃料噴射装置18を制御することによって、エンジン10の回転パワーを制御する。
制御装置60は、図示しない中央処理装置と、図示しない記憶装置とを有するコンピュータで構成されている。中央処理装置は、制御プログラムに基づいて演算処理を行う。記憶装置は、プログラム及び演算に関するデータを記憶する。
開始制御部621、及び発電制御部622を含む始動発電制御部62と、燃焼制御部63とは、図示しないコンピュータとコンピュータで実行される制御プログラムとによって実現される。従って、以降説明する、開始制御部621及び発電制御部622を含む始動発電制御部62と、燃焼制御部63とのそれぞれによる動作は、制御装置60の動作と言うことができる。なお、始動発電制御部62及び燃焼制御部63は、例えば互いに別の装置として互いに離れた位置に構成されてもよく、また、一体に構成されるものであってもよい。
制御装置60には、スタータスイッチ6が接続されている。スタータスイッチ6は、エンジン10の始動の際、運転者によって操作される。制御装置60の始動発電制御部62は、バッテリ4の充電レベルを検出する。始動発電制御部62は、バッテリ4の電圧及び電流を検出することによってバッテリ4の充電レベルを検出する。
メインスイッチ5は、操作に応じて制御装置60に電力を供給する。
制御装置60の始動発電制御部62及び燃焼制御部63は、エンジン10及び始動発電機20を制御する。始動発電制御部62は、インバータ61を制御する。
図5は、ビークル1の動作を説明するフローチャートである。
図4及び図5を参照して、ビークル1の動作を説明する。
ビークル1の動作は、制御装置60によって制御される。
制御装置60は、メインスイッチ5がオン状態か否かを判別する(S11)。メインスイッチ5がオン状態の場合(S11でYes)、制御装置60は、スタータスイッチ6がオン状態か否かを判別する(S12)。
スタータスイッチ6がオン状態の場合(S12でYes)、制御装置60は、エンジン10を始動させる(S13)。詳細には、始動発電制御部62の開始制御部621が、エンジン10を始動させる。
具体的には、開始制御部621は、始動発電機20にクランクシャフト15を駆動させる。開始制御部621は、複数相のステータ巻線Wに、ロータ30が正回転するような電流が供給されるよう、インバータ61が有する複数のスイッチング部611〜616をオン・オフ動作する。これによって、始動発電機20がクランクシャフト15を駆動する。また、制御装置60の燃焼制御部63は、燃料噴射装置18に燃料供給を行わせる。燃焼制御部63は、点火プラグ19に点火を行わせる。
開始制御部621は、エンジン10の始動が完了したか否か判別する(S14)。エンジン10の始動が完了しない場合(S14でNo)、開始制御部621及び燃焼制御部63は、始動発電機20によるクランクシャフト15の回転及び燃料供給(S13)を継続する。なお、燃焼制御部63は、エンジン10の始動が完了した後も、燃料供給を継続する。
開始制御部621は、エンジン10の始動の完了を、例えば、クランクシャフト15の回転速度によって判別する。開始制御部621は、例えば、ロータ位置検出装置50の検出結果からクランクシャフト15の回転速度を取得する。
エンジン10の始動が完了した状態(S14でYes)は、メインスイッチ5により電力が供給されている状態で制御装置60がエンジン10を燃焼動作させた状態である。
エンジン10の始動が完了した場合(S14でYes)、制御装置60の発電制御部622は、車速、即ちビークル1の走行速度がゼロか否か判別する(S15)。
エンジン10の始動が完了した後(S14でYes)、車速がゼロの場合は(S15でYes)、ビークルのアイドリング状態である。車速がゼロの場合(S15でYes)、制御装置60は、固定値制御条件が成立するか否かを判別する(S16)。固定値制御条件は、インバータ61を固定値制御する条件である。
本実施形態のステップS16における固定値制御条件は、バッテリ4の充電レベル(SOC)である。充電レベルは、例えば、バッテリ4の電圧及び電流を検出することによって得られる。
上記ステップS16において、制御装置60は、バッテリ4の充電レベルが、予め定めた閾値となった場合、固定値制御条件が成立したと判別する。閾値は、少なくとも始動発電機20にエンジン10を始動させる電力を供給可能な充電レベルである。閾値は、例えば、満充電のレベルである。
発電制御部622は、固定値制御条件が成立した場合(S16でYes)、インバータ61の固定値制御を行う(S17)。
発電制御部622は、固定値制御条件が成立しない場合(S16でNo)、インバータ61の基本制御を行う(S18)。
ステップS18の基本制御において、発電制御部622は、始動発電機20の回転状態に応じた発電を行うよう、インバータ61を制御する。
車速がゼロの場合(S15でYes,S16でNo)、発電制御部622は、基本制御において(S18)、通常のアイドリングの制御を行う。即ち、発電制御部622は、始動発電機20に、補機7へ電流を供給させるとともに、バッテリ4の充電を行う。具体的には、発電制御部622は、インバータ61から、補機7及びバッテリ4の両方に電流が流れるよう、インバータ61を制御する。
車速がゼロでない場合(S15でNo)、発電制御部622は、基本制御において(S18)、始動発電機20に、エンジン10の回転速度に基づいた電流を出力させる。ただし、バッテリ4への電流は、バッテリ4の充電定格を超えないよう制限される。この場合、インバータ61から、上記の通常のアイドリングの場合よりも大きな電流が補機7及びバッテリ4の両方に流れる。
ステップS17の固定値制御において、発電制御部622は、インバータ61から流れる電流が、実質的に、アイドリング時において始動発電機20により発電され得る最大電流値よりも小さい固定値になるように、スイッチング部611〜616を継続的に制御する。
本実施形態において、固定値は、バッテリ4へ流れる電流がゼロになるように設定されている。即ち、発電制御部622は、バッテリ4へ流れる電流がゼロになるようにスイッチング部611〜616を制御する。
詳細には、発電制御部622は、固定値制御を開始する時に、電流センサ64の検知結果に基づいて、バッテリ4へ流れる電流量を得る。発電制御部622は、固定値制御を開始する時にインバータ61から流れている電流量から、バッテリ4へ流れる電流量を引いた電流量を、固定値として設定する。設定された固定値は、補機7に流れる電流の量に相当する。即ち、固定値は、電流が、インバータ61からバッテリ4に流れず、補機7に流れる場合の電流の量に相当する。
ステップS17の固定値制御において、発電制御部622は、インバータ61から流れる電流が、固定値になるようにスイッチング部611〜616を継続的に制御する。これによって、インバータ61から流れる電流が、固定値となるように継続的に制御される。
発電制御部622は、設定された固定値を制御目標とし、インバータ61から流れる電流が制御目標になるよう、スイッチング部611〜616に対しフィードバック制御を行う。インバータ61から流れる電流が固定値からずれた場合、発電制御部622は、ずれを補正するように、スイッチング部611〜616を制御する。例えば、インバータ61から流れる電流が固定値より小さい時に、始動発電制御部62は、インバータ61から流れる電流を増加する。インバータ61から流れる電流が固定値より大きい時に、始動発電制御部62は、インバータ61から流れる電流を減少させる。これにより、始動発電制御部62は、インバータ61から流れる電流を実質的に固定値にする。電流が固定値からずれてから、制御によって電流のずれの補正が完了するまでの期間は、少なくともクランクシャフトの360度回転よりも短い。
発電制御部622は、目標値が設定された場合、ビークルの車速、又は固定値制御条件の状態が変わるまで、インバータ61から流れる電流が固定値となるように継続的に制御を行う。
発電制御部622は、少なくともクランクシャフトの360度回転の期間以上に長い期間、設定された固定値を維持する。発電制御部622は、少なくともクランクシャフトの360度回転の期間以上に長い周期で、固定値を更新する。即ち、発電制御部622は、少なくともクランクシャフトの360度回転の期間以上に長い期間、インバータ61から流れる電流が設定された一つの固定値になるようにスイッチング部611〜616を継続的に制御する。これによって、クランクシャフトが360度回転する間の回転速度の変動が抑制される。より好ましくは、発電制御部622は、少なくともクランクシャフトの760度回転の期間以上に長い期間、インバータ61から流れる電流が設定された固定値になるようにスイッチング部611〜616を継続的に制御する。これによって、クランクシャフトが720度回転する間の回転速度の変動が抑制される。
このようにして、インバータ61から流れる電流が、継続的に制御される。
インバータ61から流れる電流が固定値に制御されると、バッテリ4へ流れる電流がゼロになる。インバータ61から出力された電流は、補機7に流れる。このときインバータ61から流れる電流は、インバータ61から補機7及びバッテリ4の両方に流れる場合の電流よりも小さい。
本実施形態において、発電制御部622は、スイッチング部611〜616を制御する方式として、ベクトル制御を用いる。つまり、発電制御部622は、複数のスイッチング部611〜616のベクトル制御を行う。これによって、発電制御部622は、インバータ61から流れる電流が実質的に固定値になるよう、継続的に複数のスイッチング部611〜616部を制御する。
ベクトル制御は、始動発電機20の電流を、d軸成分と、q軸成分に分離して制御する方法である。d軸成分は、磁極部37a(図3)が形成する磁極対における磁束方向に対応する成分である。q軸成分は、電気角において磁束方向と垂直な成分である。q軸成分は、始動発電機20のトルク負荷に影響する。ベクトル制御は、複数相のステータ巻線Wの各相に対し、通電休止期間なしに通電を行う制御である。ベクトル制御は、複数相のステータ巻線Wの各相に正弦波の電流が流れるよう通電を行う制御である。複数のスイッチング部611〜616がベクトル制御によるタイミングでオン・オフ動作することにより、複数相のステータ巻線Wのそれぞれに正弦波の電流が流れる。ベクトル制御による発電は、例えば、ステータ巻線Wの誘導起電圧の正弦波に同期するように、この誘導起電圧の向きに電流を引き出すことにより実現される。なお、正弦波の電流及び正弦波の電圧は、正弦波状の電流及び電圧を意味する。正弦波の電流には、例えば、スイッチング部611〜616のオン・オフ動作に伴うリップル、及び歪みが含まれる。
ベクトル制御では、複数のスイッチング部611〜616のそれぞれがパルス幅変調(PWM)された信号で制御される。パルス幅変調におけるパルスの周期は、ステータ巻線Wの各相の誘導起電圧の周期よりも短い。つまり、制御装置60は、始動発電機20のステータ巻線Wの誘導起電圧の周期よりも短い周期のパルス信号に応じて複数のスイッチング部611〜616のオン・オフを制御する。
発電制御部622は、ベクトル制御において、電流センサ65u,65wで検知した複数相のステータ巻線Wの電流Ufb、Wfbと、ロータ位置検出装置50で検知したロータ30の位置θとから、d軸成分とq軸成分を得る。制御装置60は、目標値に応じて補正した成分に基づいて、複数のスイッチング部611〜616のオン・オフのタイミングを制御する。
なお、制御においては、3相のステータ巻線の電流を検出する方法も採用可能である。また、制御においては、ロータ位置検出装置50による位置検出を省略する方法も採用可能である。また、制御においては、いずれの相のステータ巻線の電流も直接検知することなく複数のスイッチング部611〜616を制御する方法も採用可能である。
オン・オフのタイミングの制御には、例えば、入力された情報を用いて式を算出する方法、又は、記憶部に記憶されたマップ(設定表)を読出して参照する方法が採用可能である。式、又はマップは、プログラムに含まれていてもよい。
図6は、ベクトル制御の概要を説明するブロック図である。
ベクトル制御において、始動発電制御部62は、d軸成分とq軸成分に変換された電流を用いてフィードバック制御を行う。
より詳細には、始動発電制御部62は、電流センサ65u,65wで検出された各相のステータ巻線Wに流れる電流Ufb、Wfbに基づいて、各相のステータ巻線Wの電流を求める。始動発電制御部62は、各相のステータ巻線Wの電流を、ロータ位置検出装置50で検出されたロータ30の位置θについて3相−2相変換する。3相−2相変換では、回転座標から直交座標への変換も行われる。これによって、d−q軸モデル上における、現在の電流を表すd軸変換電流id_fb、及びq軸変換電流iq_fbが求められる。d軸変換電流id_fb、及びq軸変換電流iq_fbは、制御に対するフィードバック値である。
始動発電制御部62は、d軸目標電流idに対するd軸変換電流id_fbの偏差、及び、q軸目標電流iqに対するq軸変換電流iq_fbの偏差を算出する。これによって、始動発電制御部62は、各偏差をゼロとするためのd軸目標電圧及びq軸目標電圧を算出する。始動発電制御部62は、d軸目標電圧及びq軸目標電圧を2相−3相変換してU相、V相、及びW相の電圧指令U*,V*,W*を求める。2相−3相変換では、直交座標から回転座標への変換も行われる。始動発電制御部62は、電圧指令U*,V*,W*に応じてPWM信号を生成する。始動発電制御部62は、PWM信号をインバータ61に出力する。詳細には、始動発電制御部62は、生成されたPWM信号でインバータ61のスイッチング部611〜616部(図4)を制御する。
図7は、ベクトル制御における電流及び電圧の波形の例を示す図である。
図7において、Vuは、始動発電機20の複数相のステータ巻線Wのうち、U相のステータ巻線Wの誘導起電圧を表している。Iuは、U相のステータ巻線Wの電流を表している。Iuは、図6の電流Ufbに相当する。図7において、Iuにおける正の値は、スイッチング部611,612からステータ巻線Wに電流が流れることを表している。Iuにおける負の値は、ステータ巻線Wからスイッチング部611,612に電流が流れることを表している。
Vsup及びVsunは、複数のスイッチング部611〜616のうち、U相のステータ巻線Wに接続される2つのスイッチング部611,612の制御信号を表している。Vsupは、U相のステータ巻線Wとバッテリ4の正極との間に配置された正側のスイッチング部611の制御信号である。Vsunは、U相のステータ巻線Wとバッテリ4の負極との間に配置された負側のスイッチング部612の制御信号である。Vsup及びVsunにおけるHレベルは、スイッチング部611,612のオン状態を表している。Lレベルは、オフ状態を表している。
ベクトル制御によって、三相ブラシレス型発電機である始動発電機20の電流を、直流であるd軸目標電流id及びq軸目標電流iqで指定することができる。
例えば、q軸目標電流iqに固定値が設定されると、インバータ61から出力される電流が固定値になるよう、スイッチング部611〜616がフィードバック制御される。
具体的には、インバータ61から流れる電流が固定値より小さい時に、始動発電制御部62は、インバータ61から流れる電流を増加する。インバータ61から流れる電流が固定値より大きい時に、始動発電制御部62は、インバータ61から流れる電流を減少させる。これにより、始動発電制御部62は、インバータ61から流れる電流を実質的に固定値にする。
複数のスイッチング部611〜616のオン・オフは、ステータ巻線Wの誘導起電圧の周期よりも短い周期の信号によって制御される。このため、バッテリ4に流れる電流が細かい精度で制御される。従って、エンジン10の動作がより安定化する。
図8(A)は、固定値制御の期間において、インバータ61、バッテリ4、及び補機7の間で流れる電流を概略的に示すブロック図である。図8(B)は、基本制御の期間において、インバータ61、バッテリ4、及び補機7の間で流れる電流を概略的に示すブロック図である。図8(A)及び図8(B)には、正の電源ラインに流れる電流が示されている。
図8(B)は、ビークル1が停止しているアイドリング時における基本制御の期間の電流の状態を示している。基本制御の期間では、インバータ61から、補機7及びバッテリ4の両方に電流が流れる。
これに対し、図8(A)に示す固定値制御の期間では、インバータ61から流れる電流Ifが、実質的に、図8(B)に示すアイドリング時における基本制御の期間において始動発電機20により発電される電流Ibの値よりも小さい固定値になるように制御される。
固定値制御(図10のS17)では、固定値が、バッテリ4へ流れる電流が実質的にゼロになるように設定されている。固定値制御の期間では、電流Ifが、インバータ61からバッテリ4に流れず、補機7に流れるように制御される。ただし、クランクシャフト15の回転速度が変動する短期間、バッテリ4には電流が流れる。
図9は、固定値制御の期間における、インバータ61の電流及びクランクシャフト15の回転速度の変化を示すグラフである。
図9のグラフの横軸は時間である。固定値制御の期間において、インバータ61は、インバータ61から流れる電流が、実質的に固定値Ifになるように制御される。固定値Ifは、アイドリング時における基本制御の期間において始動発電機20により発電され得る電流値Ibよりも小さい。つまり、固定値Ifは、アイドリング時において始動発電機20により発電され得る最大電流値よりも小さい。
クランクシャフト15の回転速度Vaは、エンジン10の行程に応じて変動する。インバータ61は、インバータ61から流れる電流が、実質的に固定値Ifになるように制御される。ただし、インバータ61から流れる電流は、制御による調整が完了するまでの期間、クランクシャフト15の回転速度Vaの変動の影響を受ける。
例えば、クランクシャフト15の回転速度Vaが増大すると始動発電機20の出力電圧が増大する。このため、インバータ61から流れる電流Idcが固定値Ifよりも増大する。逆に、クランクシャフト15の回転速度Vaが減少すると、インバータ61から流れる電流Idcが固定値Ifよりも減少する。
複数のスイッチング部611〜616は、インバータ61から流れる電流が実質的に固定値Ifになるように制御されている。
具体的には、インバータ61から流れる電流が固定値Ifより小さくなる場合、インバータ61は、電流を増加するよう制御される。インバータ61から流れる電流が固定値Ifより大きくなる場合、インバータ61は、電流を減少させるよう制御される。これにより、インバータ61から流れる電流が実質的に固定値Ifになる。
インバータ61から流れる電流が、実質的に固定値Ifになるように制御される。ただし、インバータ61から流れる電流は、制御で調整されるまでの期間、クランクシャフト15の回転速度Vaの変動の影響を受ける。
クランクシャフト15の回転速度Vaが増大するとインバータ61からバッテリ4に流れる電流Idcが固定値Ifよりも増大する。この場合、発電電流が増大することによって、クランクシャフト15の回転に対する始動発電機20の負荷が微少に増加する。この結果、クランクシャフト15の回転速度の増大が抑えられる。逆に、クランクシャフト15の回転速度が減少する場合、回転速度の減少が抑えられる。
図9には、バッテリ4が接続されていない場合における回転速度Vrが、参考例として破線で示されている。
本実施形態において、複数のスイッチング部611〜616は、インバータ61から流れる電流が実質的に固定値Ifになるように制御されている。この結果、回転速度Vaの変動が抑えられている。このように、制御の応答期間に対応する短期間での変動について、回転が安定化する。
また、固定値制御の期間において、インバータ61から流れる電流が、実質的にアイドリング時における基本制御の期間において始動発電機20により発電され得る電流値Ibよりも小さい固定値Ifになるように制御される。従って、エンジン10から見た始動発電機20の負荷は、アイドリング時における負荷よりも小さい。このため、エンジン10の燃料効率が高い。
また、固定値制御の期間において、バッテリ4の充電レベルの低下が抑えられる。
本実施形態の制御では、インバータ61から流れる電流Idcが、実質的に固定値Ifになるように制御される。このため、例えばエンジンの行程に応じて、発電の制御と力行の制御を切換える場合のような、制御の切換え時に負荷が不安定になる事態の発生が抑えられる。従って、エンジンの回転がより安定化するとともに、エンジンの燃料効率が高まる。
[第二実施形態]
続いて、本発明の第二実施形態について説明する。以下の第二実施形態の説明にあたっては、第一実施形態で参照した図及び符号を流用し、上述した第一実施形態との相違点を主に説明する。
図10は、本発明の第二実施形態に係るビークルの動作を説明するフローチャートである。
本実施形態は、図5に示すステップS15が省略されている点において、第一実施形態と異なる。
本実施形態では、車速がゼロで無い場合、即ちビークルが走行中であっても、固定値制御条件が成立すれば(S16でYes)、固定値制御(S17)を実施する。
本実施形態によれば、ビークル1がアイドリング時以外の場合でも、エンジンの回転が安定化するとともに、エンジンの燃料効率が高まる。
[第三実施形態]
続いて、本発明の第三実施形態について説明する。以下の第三実施形態の説明にあたっては、第一実施形態で参照した符号を流用し、上述した第一実施形態との相違点を主に説明する。
図11は、第三実施形態におけるインバータ61、バッテリ4、及び補機7の間で流れる電流を概略的に示すブロック図である。
本実施形態において、固定値は、インバータ61から出力される電流がゼロになるように設定されている。この場合、バッテリ4から出力された電流が、補機7へ流れる。つまり、バッテリ4は放電状態となる。
発電制御部622は、インバータ61から流れる電流が、実質的にゼロになるようにスイッチング部611〜616を制御する。これによって、インバータ61から流れる電流が、ゼロとなるように継続的に制御される。
この場合、エンジン10の回転に対する始動発電機20の負荷が、最小に抑えられる。従ってエンジンの回転が安定化するとともに、エンジンの燃料効率が高まる。
なお、上述した第一実施形態から第三実施形態では、ベクトル制御を行う例を説明した。ただし。スイッチング部611〜616の制御方式は、これに限られない。スイッチング部611〜616の制御方式は、例えば位相制御方式であってもよい。
位相制御は、インバータ61に備えられた複数のスイッチング部611〜616の通電タイミングを進み又は遅らせる制御である。位相制御は、上述したベクトル制御とは別の制御である。始動発電制御部62は、位相制御において、複数のスイッチング部611〜616のそれぞれを、ステータ巻線Wの誘導起電圧の周期に等しい周期でオン・オフ動作させる。始動発電制御部62は、は、位相制御において、複数のスイッチング部611〜616のそれぞれを、ステータ巻線Wの誘導起電圧の周期と等しい周期で1回ずつオン・オフさせる。制御装置60は、ステータ巻線Wの誘導起電圧に対し、複数のスイッチング部611〜616それぞれのオン・オフ動作の位相を制御する。
図12は、位相制御における電流及び電圧の波形の例を示す図である。
図12におけるVu、Iu、Vsup、及びVsunは、図7と同一である。
位相制御において、始動発電制御部62は、始動発電機20のステータ巻線Wの誘導起電圧の周期と等しい周期の信号Vsup、Vsunに応じて複数のスイッチング部611〜616のオン・オフを制御する。複数のスイッチング部611〜616のオン・オフのデューティ比は固定されている。複数のスイッチング部611〜616のうち、正側のスイッチング部611のオン・オフのデューティ比と負側のスイッチング部612のオン・オフのデューティ比は等しい。複数のスイッチング部611〜616それぞれのオン・オフのデューティ比は50%である。
始動発電制御部62は、位相制御において、複数のスイッチング部611〜616の通電タイミングを進み又は遅らせることによって、ステータ巻線Wから、バッテリ4に流れる電流を制御する。始動発電制御部62は、は、誘導起電圧Vuに対し、スイッチング部611〜616のオン・オフの位相を進めることによって、バッテリ4に流れる電流を減少させる。始動発電制御部62は、誘導起電圧Vuに対し、スイッチング部611〜616のオン・オフの位相を遅らせることによって、バッテリ4に流れる電流を増大させる。位相制御では、スイッチング部611〜616のオン・オフによって、ある一相のステータ巻線Wから出力される電流の経路が、他相のステータ巻線Wとバッテリ4との間で切換えられる。
始動発電制御部62は、例えば、電流センサ64(図4参照)による検出結果に基づいて、バッテリ4に流れる電流を検出する。始動発電制御部62は、バッテリ4に流れる電流がゼロになるよう、複数のスイッチング部611〜616の通電タイミングを進み又は遅らせる。これによって、始動発電制御部62は、インバータ61から流れる電流が固定値となるよう制御を行う。つまり、始動発電制御部62は、固定値を制御目標として、インバータ61から流れる電流を制御するフィードバック制御を実施する。
なお、上述した実施形態では、電流センサ64が、バッテリ4とインバータ61とを接続するラインのうち、補機7への分岐点とバッテリ4との間に設けられている構成を説明した。電流センサの位置は、これに限られず、例えば、バッテリとインバータとを接続するラインのうち、補機への分岐点とインバータの間に設けられてもよい。
また、上述した実施形態では、前照灯7が補機7であると説明した。本発明における補機は、前照灯に限られない。本発明における補機は、始動発電機及びバッテリ以外に、電力の供給を受けて動作する装置であればよく、例えば、制御装置、燃料ポンプが含まれる。
また、上述した実施形態では、図9を参照してインバータ61から流れる電流Idcが固定値Ifよりも減少する場合について説明した。本発明では、インバータから流れる電流が固定値より大きい時に、インバータから流れる電流を減少させることには、インバータから流れる電流が負の電流となることも含まれる。即ち、インバータから流れる電流を減少させることには、インバータに電流が入力されることも含まれる。
また、上述した実施形態では、インバータ61から流れる電流を固定値になるように制御するか否か判別する固定値制御条件として、バッテリ4の充電レベルの例を説明した。固定値制御条件はこれに限られず、例えば、ビークルが停止していることであってもよい。
また、上述した実施形態では、歯部の数より多い数の複数の磁極部を有するロータを備えた例を説明した。ただし、本発明は、これに限定されず、ロータがティースの数以下の磁極部を有してもよい。
また、上述した実施形態では、始動発電機の一例として三相ブラシレス型モータを示した。ただし、本発明の始動発電機のステータ巻線の構成は、三相構成に限られず、例えば、二相構成、又は四相以上の構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、エンジン10が単気筒エンジンである場合について説明した。しかし、本発明のエンジンは、高負荷領域と低負荷領域とを有するエンジンであれば、特に限定されない。即ち、多気筒エンジンであってもよい。多気筒エンジンとしては、例えば、直列二気筒、並列二気筒、V型二気筒、水平対向二気筒等のエンジンが挙げられる。多気筒エンジンの気筒数は特に限定されず、多気筒エンジンは、例えば、四気筒エンジンであってもよい。
また、上述した実施形態では、ビークルとして自動二輪車の例を説明した。ビークルとしては、特に限定されず、例えば、スクータ型、モペット型、オフロード型、オンロード型の自動二輪車が挙げられる。また、車両としては、自動二輪車に限定されず、例えば、ATV(All−Terrain Vehicle)等であってもよい。また、ビークルは、鞍乗型車両に限定されず、車室を有する4輪車両等であってもよい。本発明に係るビークルは、車輪付きビークルに限定されず、例えばスクリューを有する船舶であってもよい。
本発明は、上述した例に限定されず、例えば、下記(6)から(9)の構成を採用し得る。下記(6)から(9)の実施形態としては、上述した実施形態が挙げられる。
(6) (1)から(5)いずれか1のビークルであって、
前記ビークルは、補機を備え、
前記固定値は、前記インバータから前記補機へ供給される電流値として固定された値である。
(7) (1)から(6)いずれか1のビークルであって、
前記ビークルは、前記インバータから流れる電流又は前記バッテリに流れる電流を検出するための電流センサを備える。
(8) (1)から(7)いずれか1のビークルであって、
前記ビークルは、前記始動発電機における少なくとも1相の電流を検出するための電流センサを備える。
(9) (1)から(8)いずれかのビークルであって、
前記始動発電機は、
周方向にスロットを空けて設けられた複数のティースを備えるステータコアと前記スロットを通る巻線とを有し、前記複数のティースの全ては、前記巻線が巻回された部分を有する、ステータを備え、
前記ロータは、永久磁石部と、前記永久磁石部により形成され前記ステータと対向する面に設けられた、前記複数のティースの数より多い数の複数の磁極部とを有する。
上記実施形態に用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/又は図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、実施形態がここに記載されている。ここに記載した実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。本発明は、クレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきである。
1 ビークル
3a,3b 車輪
4 バッテリ
5 メインスイッチ
10 エンジン
15 クランクシャフト
20 始動発電機
30 ロータ
37a 磁極部
40 ステータ
43 歯部
60 制御装置
61 インバータ
611〜616 スイッチング部

Claims (9)

  1. ビークルであって、
    前記ビークルは、
    クランクシャフトを有し、前記クランクシャフトを介して回転パワーを出力するエンジンと、
    前記クランクシャフトを介して前記エンジンから出力される回転パワーを受けることによって前記ビークルを駆動する駆動部材と、
    前記クランクシャフトに対し固定された速度比で回転するよう前記クランクシャフトと接続されたロータを有し、前記エンジンを始動させる場合に前記クランクシャフトを駆動し、前記エンジンが燃焼動作する場合に前記エンジンに駆動されて発電する始動発電機と、
    前記始動発電機に対し電力の授受を行うバッテリと、
    前記始動発電機から前記バッテリに供給する電流を制御する複数のスイッチング部を備えたインバータと、
    前記始動発電機が前記エンジンに駆動されている期間の少なくとも一部において、前記インバータから流れる電流が、実質的に、前記ビークルのアイドリング時において前記始動発電機により発電され得る最大電流値よりも小さい固定値になるように、継続的に前記複数のスイッチング部を制御するように構成された制御装置と
    を備える。
  2. 請求項1に記載のビークルであって、
    前記制御装置は、前記ビークルが停止し且つ前記始動発電機が前記エンジンに駆動されている期間の少なくとも一部において、前記インバータから流れる電流が実質的に前記固定値になるように、継続的に前記複数のスイッチング部を制御するように構成されている。
  3. 請求項1又は2に記載のビークルであって、
    前記制御装置は、前記複数のスイッチング部のベクトル制御を行うことによって、前記インバータから流れる電流が実質的に前記固定値になるよう、継続的に前記複数のスイッチング部を制御するように構成されている。
  4. 請求項1から3いずれか1項に記載のビークルであって、
    前記制御装置は、前記インバータから流れる電流が前記固定値より小さい時に、前記インバータから流れる電流を増加させ、前記インバータから流れる電流が前記固定値より大きい時に、前記インバータから流れる電流を減少させることにより、前記インバータから流れる電流を実質的に前記固定値にする。
  5. 請求項1から4いずれか1項に記載のビークルであって、
    前記固定値は、前記バッテリへ流れる電流がゼロになるように設定されている。
  6. 請求項1から5いずれか1項に記載のビークルであって、
    前記ビークルは、補機を備え、
    前記固定値は、前記インバータから前記補機へ供給される電流値として固定された値である。
  7. 請求項1から6いずれか1項に記載のビークルであって、
    前記ビークルは、前記インバータから流れる電流又は前記バッテリに流れる電流を検出するための電流センサを備える。
  8. 請求項1から7いずれか1項に記載のビークルであって、
    前記ビークルは、前記始動発電機における少なくとも1相の電流を検出するための電流センサを備える。
  9. 請求項1から8いずれか1項に記載のビークルであって、
    前記始動発電機は、
    周方向にスロットを空けて設けられた複数のティースを備えるステータコアと前記ティースに巻回された巻線とを有し、前記複数のティースの全ては、前記巻線が巻回された部分を有する、ステータを備え、
    前記ロータは、永久磁石部と、前記永久磁石部により形成され前記ステータと対向する面に設けられた、前記複数のティースの数より多い数の複数の磁極部とを有する。
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