JP2017128559A - ルテニウム錯体の製造方法 - Google Patents

ルテニウム錯体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】収率よく、しかもシス体を選択性よく得られる式(1)で表さるホスフィンジアミンルテニウム錯体の製造方法の提供。【解決手段】[2塩化ルテニウム(COD)]多核体([RuCl2(COD)]n)とR1R2R3P及びR4R5R6Pをジメチルホルムアミド中で反応させ、更に式(5)で表される化合物と反応させるホスフィンジアミンルテニウムの製造方法。[Y1は置換/無置換の炭素数1〜4の二価の脂肪族基等;Y2はNHR10;R10はH、アルキル基、又はアリール基)【選択図】なし

Description

本発明は、ホスフィン−ジアミン−ルテニウム錯体の製造方法に関する。
下記式(I)
Figure 2017128559
(式(I)中、X及びYは、同一又は異なって、ハロゲン又は水素であり、Lは、下記a)〜c)からなる群、
a)一般式PRの単座配位子のホスフィンであって、R、R、及びRが同一又は異なって、脂肪族又は芳香族であるものであり、
b)式PR’(CH)xPR’’の二座配位子のホスフィンであって、xが2、3、又は4であり、R’、R’’が同一または異なって、脂肪族又は芳香族であるものであり、
c)光学活性を有するジホスフィンである
から選択されたリガンドであり、mは、リガンドLが上記b)又はc)から選択される場合には1であり、上記a)から選択される場合には、Lが同一又は異なって、2であり、
L’は下記式(II)
Figure 2017128559
(式(II)中、R41及びR51は、同一又は異なって、水素、脂肪族又は芳香族である。)
で表される2−アミノメチルピリジンの二座配位子のリガンドである。)
で表されるルテニウム錯体は、ケトン類をアルコール類へ水素還元する触媒として有用であることが知られている。また、2−アミノメチルピリジン二座配位子の配位する位置により、シス体、トランス体の立体異性体が存在する。
その製造方法は、例えば、公知の方法(Inorg. Chem., 1984,23,726)の方法によって得られたRuCl[PPh(CHPPh](PPh)を出発物質として、トルエン中、2−(アミノメチル)ピリジンと還流化20時間反応させることにより、シス−RuCl[PPh(CHPPh][2−(HNCH)CNH]を収率76%で得られることが知られている。(特許文献1を参照)
また、下記式(III)で表されるRuCl[(R)−tolbinap](pica)
Figure 2017128559
の製造方法として、[RuCl(η−ベンゼン)]を出発物質として、(R)−tolbinap(下記式(IV))をDMF中、アルゴン下100℃、10分間反応させ、溶媒を留去した後、塩化メチレン中2−ピコリルアミン(2−アミノメチルピリジン)と2時間反応させて、シアステレオマーの混合物として収率86%で得られることが知られている。(特許文献2を参照)
Figure 2017128559
上記ジアステレオマーの混合物をトルエン中、80℃で30分間加熱することにより、一方のジアステレオマーが90%以上を含有する混合物とすることができる。
また、RuCl[PPh(CHPPh][2−(HNCH)CNH]の製造方法として、[RuCl(COD)](COD=cis,cis−cycloocta−1,5−diene)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、2−ピコリルアミンを、メチルイソブチルケトン中で、還流下、3〜5時間反応させることにより、シス体が98%の割合で選択的に得られてくることが知られている。(特許文献3を参照)
また、同じくRuCl[PPh(CHPPh][2−(HNCH)CNH]の製造方法として、RuCl(PPhを出発物質として、窒素下、アセトン中で1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンと室温で3時間反応させ、さらに2−アミノメチルピリジンを加えて室温で12時間反応させることで、トランス−RuCl[PPh(CHPPh][2−(HNCH)CNH]が得られ、さらに、このトランス体を1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンの存在下、イソプロピルアルコール中で、15時間還流し、得られた結晶をさらにアセトン中、室温で2時間撹拌することで、シス−RuCl[PPh(CHPPh][2−(HNCH)CNH]が得られることが知られている。
また、別法として、RuCl(PPhを出発物質として、窒素下、アセトン中で2−アミノメチルピリジンと室温で15時間反応させて、トランス−RuCl(PPh(アミノメチルピリジン)を得、イソプロピルアルコール中、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンと還流下、2時間、室温で1時間反応させ、結晶をろ過し、得られた結晶をアセトン中室温で2時間撹拌し、シス−RuCl[PPh(CHPPh][2−(HNCH)CNH]が得られることが知られている。(特許文献4を参照)
また、[RuCl(Cと(S,S)−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン((S,S)−DIOP)をジメチルホルムアミド中、100℃で1時間反応させ、溶媒を減圧留去し、(αS)メチル−1H−ベンツイミダゾールメタナアミン((S)−Me−bimaH)の塩化メチレン溶液を加えて室温で反応させ、trans−RuCl[(S,S)−DIOP][(S)−Me−bimaH]を得、トランス体をトルエン中で加熱することによりシス体が得られることが知られている。(特許文献5を参照)
国際公開2005−105819号公報 国際公開2006−046508号公報 国際公開2014−166777号公報 国際公開2015−079207号公報 特表2011−522846号公報
しかし、特許文献1の方法では、原料となるRuCl[PPh(CHPPh](PPh)の収率が低く、特許文献2の方法では、ジアステレオマーの混合物であり、シス体をトランス体に変換することができることは記載されているものの、シス体を優先的に製造する方法については記載されておらず、特許文献3及び4もジアステレオ選択性は良好ではあるが、その収率が記載されておらず、特許文献5の方法でもシス体を優先的に製造することができないという問題があった。
本発明は、収率よく、しかもシス体を選択性よく得られるホスフィンジアミンルテニウム錯体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ホスフィン−ジメチルホルムアミド−ルテニウム錯体を経由して、さらにジメチルホルムアミド中で、ジアミン配位子と反応させることで、収率よく、ジアステレオ選択的に目的とするルテニウム錯体を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記式(1)
Figure 2017128559
(式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、脂肪族基、または芳香族基を表し、RとRは、一緒になって環を形成してもよく、
前記A環は、下記式(2)
Figure 2017128559
(式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表し、RとRは結合して環を形成してもよく、Xは、CHまたはNを表し、*を付した窒素原子は、Ruに配位している窒素原子を表し、*を付した炭素原子は、Yと結合している炭素原子を表す。)
又は下記式(3)
Figure 2017128559
(式(3)中、R20は、水素原子又はC1−5のアルキル基を表し、Xは、窒素原子又はC−R21基(R21は、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表す。)を表し、Xは、窒素原子又はC−R22基(R22は、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表す。)を表し、R21とR22は結合して環を形成してもよく、*を付した窒素原子は、Ruに配位している窒素原子を表し、*を付した炭素原子は、Yと結合している炭素原子を表す。)で表される複素環を表し、Yは、無置換又は置換基を有する炭素数1〜4の二価の脂肪族基、または、NR(Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基を表す。)を表し、Yは、NHR10(R10は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。)またはSHを表す。)で表されるルテニウム錯体の製造方法であって、
下記式(4)
Figure 2017128559
(式(4)中、R11は、2以上の2重結合または3重結合を有するハプト数が2以上である分子、窒素原子、酸素原子、或いは硫黄原子を含み、窒素原子、酸素原子或いは硫黄原子で配位している分子、又は単座配位子であるホスフィンを表し、nは、化学的に許容される範囲で、1〜4のいずれかの整数を表し、mは、1以上の整数を表す。)
で表されるルテニウム錯体と、RP及びRP(この式中、R〜Rは、前記式(1)中のR〜Rと同じ意味を表す。)と、をジメチルホルムアミド(dmf)中で反応させて、
下記式(5)
Figure 2017128559
(式(5)中、A環、Y、及びYは、前記式(1)中のA環、Y、及びYと同じ意味を表す)で表される窒素原子含有配位子とを反応温度50〜140℃の範囲で反応させる式(1)で表されるルテニウム錯体の製造方法である。
本発明の方法を用いることにより、収率よく、しかもジアステレオ選択的に、目的とするホスフィン−ジアミン−ルテニウム錯体を得ることができる。
本発明の原料化合物は、下記式(4)で表される。
Figure 2017128559
式(4)中、R11は、2以上の2重結合または3重結合を有するハプト数が2以上である分子、窒素原子、酸素原子、或いは硫黄原子を含み、窒素原子、酸素原子或いは硫黄原子で配位している分子、又は単座配位子であるホスフィンを表す。
具体的には、式(4)中に示すR11は、シス、シス−シクロオクタ−1,5−ジエン(COD)、ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−2,5−ジエン(ノルボルナジエン、NBD)、ベンゼン、p−シメン、トリメチルベンゼン、ヘキサメチルベンゼン、ジメチルスルホキサイド(dmso)、トリフェニルホスフィン(PPh)等を例示することができる。
式(4)で表される化合物として具体的には、[2塩化ルテニウム(COD)]多核体、[2塩化ルテニウム(NBD)]多核体、[2塩化ルテニウム(ベンゼン)]多核体、[2塩化ルテニウム(p−シメン)]多核体、[2塩化ルテニウム(トリメチルベンゼン)]多核体、[2塩化ルテニウム(ヘキサメチルベンゼン)]多核体、[2塩化ルテニウム(dmso−κO)]、[2塩化ルテニウム(dmso−κS)(dmso−κO)]、[2塩化ルテニウム(dmso−κS)]等を例示することができる。
本発明に用いるホスフィンであるRP及びRP中、R〜Rは、それぞれ独立に、脂肪族基、または芳香族基を表す。具体的には、無置換又は置換基を有するC1−20アルキル基、無置換又は置換基を有するC3−20シクロアルキル基、無置換又は置換基を有するC1−20アルコキシ基、無置換又は置換基を有するC5−20アリール基、無置換又は置換基を有するC1−20ヘテロアルキル基、無置換又は置換基を有するC3−20ヘテロシクロアルキル基、無置換又は置換基を有するC5−20ヘテロアリール基等を例示することができる。
C1−20アルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、n−オクタデシル基等を例示することができる。
C3−20シクロアルキル基とは、3から20個の炭素原子、好ましくは3から14個、さらに好ましくは3から10個(特に、3、4、5、6、または7個)の炭素原子を有する骨格を形成する1個以上の環(好ましくは1または2個の環)を有する、飽和または部分的に不飽和の環式の基(例えば、シクロアルケニル)を示す。
C3−20シクロアルキル基として、具体例には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、スピロ[4,5]デカニル基、ノルボルニル基、シクロヘキシル基、シクロペンテニル基、シクロヘキサジエニル基、デカリニル基、クバニル基、ビシクロ[4.3.0]ノニル基、テトラリニル基、シクロペンチルシクロヘキシル基、フルオロシクロヘキシル基、またはシクロヘキサ−2−エニル基等を例示することができる。
C1−20アルキル基及びC3−20シクロアルキル基について、1個以上の水素原子がそれぞれフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、あるいはOH、=O、SH、=S、NH、=NH又はNO基によって置換されていてもよく、例えば、4−オキソシクロヘキシル基、4−オキシシクロヘキシル基、2−オキソシクロペンチル基のようなオキソシクロアルキル基等を表す。
C1〜20アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、1−エチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
C5−20アリール基として具体的には、フェニル基、1−ナフチル基等を例示することができる。
C1−20ヘテロアルキル基として、具体的には、Ra−O−Ya−、Ra−S−Ya−、Ra−N(Rb)−Ya−、Ra−CO−Ya−、Ra−O−CO−Ya−、Ra−CO−O−Ya−、Ra−CO−N(Rb)−Ya−、Ra−N(Rb)−CO−Ya−、Ra−O−CO−N(Rb)−Ya−、Ra−N(Rb)−CO−O−Ya−、Ra−N(Rb)−CO−N(Rc)−Ya−、Ra−O−CO−O−Ya−、Ra−N(Rb)−C(=NRd)−N(Rc)−Ya−、Ra−CS−Ya−、Ra−O−CS−Ya−、Ra−CS−O−Ya−、Ra−CS−N(Rb)−Ya−、Ra−N(Rb)−CS−Ya−、Ra−O−CS−N(Rb)−Ya−、Ra−N(Rb)−CS−O−Ya−、Ra−N(Rb)−CS−N(Rc)−Ya−、Ra−O−CS−O−Ya−、Ra−S−CO−Ya−、Ra−CO−S−Ya−、Ra−S−CO−N(Rb)−Ya−、Ra−N(Rb)−CO−S−Ya−、Ra−S−CO−O−Ya−、Ra−O−CO−S−Ya−、Ra−S−CO−S−Ya−、Ra−S−CS−Ya−、Ra−CS−S−Ya−、Ra−S−CS−N(Rb)−Ya−、Ra−N(Rb)−CS−S−Ya−、Ra−S−CS−O−Ya−、Ra−O−CS−S−Ya−(式中、Raは水素原子、C1−C6−アルキル基、C2−C6−アルケニル基、またはC2−C6−アルキニル基;Rbは水素原子、C1−C6−アルキル基、C2−C6−アルケニル基、またはC2−C6−アルキニル基;Rcは水素原子、C1−C6−アルキル基、C2−C6−アルケニル基、またはC2−C6−アルキニル基;Rdは水素原子、C1−C6−アルキル基、C2−C6−アルケニル基、またはC2−C6−アルキニル基、およびYaは直接の結合、C1−C6−アルキレン基、C2−C6−アルケニレン基、又はC2−C6−アルキニレン基であり、ここでそれぞれのヘテロアルキル基が、少なくとも1個の炭素原子を持ち、1個以上の水素原子がそれぞれフッ素、または塩素原子によって置換されていてもよい。)で表される官能基を表し、より具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のC1−20アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、パーフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基等のC1−20ハロアルコキシ基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基等のC1−20アルコキシC1−20アルキル基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、イソ−プロピルエチルアミノ等のモノ又はジC1−20アルキルアミノ基、メチルアミノメチル基、エチルアミノメチル基、ジ−イソプロピルアミノエチル基、ジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基等のモノ又はジC1−20アルキルアミノC1−20アルキル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のC1−20アシル基、ブチリルオキシ基、アセチルオキシ基等のC2−20アシルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシ−カルボニル等のC1−20アルコキシカルボニル基、N−エチル−N−メチルカルバモイル基、N−メチルカルバモイル基等のN−C1−20アルキルカルバモイル基等である。さらなるヘテロアルキル基の具体例としては、ニトリル基、イソニトリル基、シアン酸(−OCN)基、チオシアン酸(−SCN)基、イソシアン酸(−NCO)基、イソチオシアン酸(−NCS)基、および、シアノメチル、シアノエチル基等のシアノC1−20アルキル基等を例示することができる。
C3−20ヘテロシクロアルキル基とは、1個以上(好ましくは1、2、または3個)の環状炭素原子がそれぞれ酸素、窒素、ケイ素、セレン、リン、または硫黄原子(好ましくは酸素、硫黄、または窒素原子)で置換されたシクロアルキル基を示す。好ましくは、ヘテロシクロアルキル基は、3から20個、さらに好ましくは、3から10個(特に、3、4、5、6、または7個)の環原子を有する1または2個の環を有する。
さらに、1個以上の水素原子がそれぞれフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子、あるいはOH、=O、SH、=S、NH、=NH、またはNO基によって置換されていてもよい。具体的には、2−テトラヒドロフラニル基、3−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基、3−テトラヒドロピラニル基、4−テトラヒドロピラニル基、1−ピロリジニル基、2−ピロリジニル基、3−ピロリジニル基、1−ピロリニル基、2−ピロリニル基、3−ピロリニル基、4−ピロリニル基、5−ピロリニル基、1−イミダゾリジニル基、2−イミダゾリジニル基、4−イミダゾリジニル基、1−イミダゾリニル基、2−イミダゾリニル基、4−イミダゾリニル基、1−ピラゾリジニル基、3−ピラゾリジニル基、4−ピラゾリジニル基、1−ピラゾリニル基、2−ピラゾリニル基、3−ピラゾリニル基、4−ピラゾリニル基、5−ピラゾリニル基、1−ピペリジル基、2−ピペリジル基、3−ピペリジル基、4−ピペリジル基、1−ピペラジニル基、2−ピペラジニル基、3−ピペラジニル基、1−インドリニル基、2−インドリニル基、3−インドリニル基、4−インドリニル基、5−インドリニル基、6−インドリニル基、7−インドリニル基、1−イソインドリニル基、2−イソインドリニル基、4−イソインドリニル基、5−イソインドリニル基、2−キヌクリジニル基、3−キヌクリジニル基、4−キヌクリジニル基、2−モルフォリニル基、3−モルフォリニル基、4−モルフォリニル基、1−アゼチジニル基、2−アゼチジニル基、3−アゼチジニル基、1−アゼチジノニル基、3−アゼチジノニル基、4−アゼチジノニル基等を例示することができ、さらに1−メチル−2−ピロリジンノン−3−イル基、ヘキサヒドロ−2−アゼピノン−5−イル基等のラクタム基、テトラヒドロ−2−フラノン−2−イル基、テトラヒドロ−2−ピラノン−4−イル等のラクトン基、サクシンイミド基、フタルイミド基等の環状イミド基等を例示することができる。
C5−C20ヘテロアリール基は、特に5個から14個の環原子、好ましくは5個から10個(とりわけ5個または6個)の環原子、および1個以上(好ましくは1個、2個、3個または4個)の酸素、窒素、リンまたは硫黄環原子(好ましくはO、SまたはN)を有する、1個以上の環を含む、芳香族基を意味する。さらに、1個以上の水素原子がフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子または−COOH、−OH、−SH、−NHまたは−NO基等で置換されていてもよい。具体的には、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、4−ベンゾチエニル基、5−ベンゾチエニル基、6−ベンゾチエニル基、7−ベンゾチエニル基、1−イソベンゾチエニル基、4−イソベンゾチエニル基、5−イソベンゾチエニル基、2−クロメニル基、3−クロメニル基、4−クロメニル基、5−クロメニル基、6−クロメニル基、7−クロメニル基、8−クロメニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、1−インドリジニル基、2−インドリジニル基、3−インドリジニル基、5−インドリジニル基、6−インドリジニル基、7−インドリジニル基、8−インドリジニル基、1−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−インダゾリル基、2−インダゾリル基、3−インダゾリル基、4−インダゾリル基、5−インダゾリル基、6−インダゾリル基、7−インダゾリル基、1−プリニル基、2−プリニル基、3−プリニル基、6−プリニル基、7−プリニル基、8−プリニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基、2−ナフチリジニル基、3−ナフチリジニル基、4−ナフチリジニル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基、2−プテニジニル基、4−プテニジニル基、6−プテニジニル基、7−プテニジニル基、3−フラザニル基等を例示することができる。
一方、本発明において、「置換基を有する」は、母核となる基のいずれかの水素原子が、母核と異なる構造の基で置換されていることを意味する。従って、「置換基」は、母核となる基に置換された他の基である。置換基は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。2つ以上の置換基は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
「置換基」となり得る基としては、ニトロ基;塩素原子、フッ素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、i−プロポキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ基等のハロアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基等のアリールチオ基;メチル基、エチル基などのアルキル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基;ピロリル基、チアゾリル基、ピロミジニル基などのヘテロアリール基;アルキルカルボニル基;アリールカルボニル基;ヘテロアリールカルボニル基;アルコキシカルボニル基;アルキルスルホニル基;アリールスルホニル基等を例示することができる。
さらに、RとRは、一緒になって環を形成してもよい。その場合、用いられるホスフィンは、下記式(7)

PWPR(7)

(式(7)中、R、R、R及びRは、前記式(1)中のR、R、R及びRと同じ意味を表し、Wは、無置換又は置換基を有する結合鎖を表す。)で表される2座配位のホスフィンとなる。
結合鎖として具体的には、2価の炭化水素基(例えば−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−等の直鎖状炭化水素鎖、−CHCH(CH)−、−CH(CH)CH(CH)−などの分岐を有する炭化水素基、フェニレン基、シクロヘキシレン基などの環状炭化水素など)、2価のビナフチル基、2価のビフェニル基、2価のパラシクロファン基、2価のビピリジル基、2価の環状複素環基等を例示することができる。
これらの結合鎖に有する置換基として、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、エステル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等を例示することができ、置換基同士が炭素、酸素、窒素、硫黄等を介して結合していてもよい。
前記式(7)で表される化合物として、具体的には、BINAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル)、TolBINAP(2,2’−ビス[(4−メチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル)、XylBINAP(2,2’−ビス[(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル)、2,2’−ビス[(4−t−ブチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス[(4−イソプロピルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス[(ナフタレン−1−イル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス[(ナフタレン−2−イル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル、BICHEMP(2,2’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)−6,6’−ジメチル−1,1’−ビフェニル)、BPPFA(1−[1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミン)、CHIRAPHOS(2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、CYCPHOS(1−シクロヘキシル−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)、DEGPHOS(1−置換−3,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ピロリジン)、DIOP(2,3−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)、DuPHOS(置換−1,2−ビス(ホスホラノ)ベンゼン)、DIPAMP(1,2−ビス[(o−メトキシフェニル)フェニルホスフィノ]エタン)、NORPHOS(5,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)−2−ノルボルネン)、PROPHOS(1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、PHANEPHOS(4,12−ビス(ジフェニルホスフィノ)−[2,2’]−パラシクロファン)、置換−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビピリジン、SEGPHOS((4,4’−ビ−1,3−ベンゾジオキソール)−5,5’−ジイル−ビス(ジフェニルホスフィン))、BIFAP(2,2’−ビス(ジフェニルホスファニル)−1,1’−ビジベンゾフラニル)、BisbenzodioxanPhos([(5,6),(5’,6’)−ビス(1,2−エチレンジオキシ)ビフェニル−2,2’−ジイル]ビス(ジフェニルホスフィン))、P−phos(2,2’−6,6’−テトラメトキシ−4,4’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−3,3’−ビピリジン)等を例示することができる。中でもWが、C1−10アルキレン基が好ましく、中でもC1−4アルキレン基である2座配位ジホスフィンが好ましく、具体的には、SKEWPHOS(2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン)、dppb(1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン)等を例示することができる。
本発明に用いられるジアミン配位子は、下記式(5)で表される。
Figure 2017128559
式(5)中、A環は、下記式(2)又は下記式(3)で表される複素環を表す。
式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表し、具体的には、R〜Rで例示した官能基と同じ官能基を例示することができる。
Figure 2017128559
(式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表し、RとRは結合して環を形成してもよく、Xは、CHまたはNを表し、*を付した窒素原子は、Ruに配位している窒素原子を表し、*を付した炭素原子は、Yと結合している炭素原子を表す。)
又は下記式(3)
Figure 2017128559
(式(3)中、R20は、水素原子又はC1−5のアルキル基を表し、Xは、窒素原子又はC−R21基(R21は、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表す。)を表し、Xは、窒素原子又はC−R22基(R22は、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表す。)を表し、R21とR22は結合して環を形成してもよく、*を付した窒素原子は、Ruに配位している窒素原子を表し、*を付した炭素原子は、Yと結合している炭素原子を表す。)で表される複素環を表し、Yは、無置換又は置換基を有する炭素数1〜4の二価の脂肪族基、または、NR(Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基を表す。)を表し、Yは、NHR10(R10は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。)またはSHを表す。)
とRは結合して環を形成してもよく、環を形成している具体例として、下記式に示す化合物を例示することができる。
Figure 2017128559
前記式(3)中、R20として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、s−ペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基等を例示することができる。
21及びR22として、具体的には、R〜Rで例示された具体例と同様の具体例を例示することができる。R21とR22は、結合して環を形成してもよく、そのような場合の具体例として、下記に示す化合物を例示することができる。
Figure 2017128559
は、無置換又は置換基を有する炭素数1〜4の二価の脂肪族基、または、NR(Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基を表す。)を表す。
炭素数1〜4の二価の脂肪族基として具体的には、メチレン基、メチルメチレン基、エチレン基、1、3−プロピレン基1、2−プロピレン基、1、4−ブチレン基、1、3−ブチレン基、2、4−ブチレン基、1,1−ジメチルエチレン基等の直鎖状または分岐したアルキレン基、シクロプロピレン基、1−メチルシクロプロピレン基、1、3−シクロブチレン基、1、2−シクロブチレン基等のシクロアルキレン等を例示することができる。
置換基としては、R〜Rで例示した置換基と同じ置換基を例示することができる。Rとして、具体的には、R〜Rで例示したアルキル基、アリール基と同じものを例示することができる。
は、NHR10(R10は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。)またはSHを表す。R10として、具体的には、Rで例示した官能基と同じ官能基を例示することができる。
前記式(5)で表される化合物として、具体的には下記に示す化合物を例示することができる。
Figure 2017128559
Figure 2017128559
Figure 2017128559
中でも、2−アミノメチル−5−メチルピラジン、2−アミノメチルピラジン、1−メチル−2―ベンズイミダゾールメタンアミン、2−ピコリルアミンが、反応収率、及び反応効率の点で好ましく例示することができる。
これらの化合物は、公知の方法または、公知の方法を応用して製造することができる。たとえば、2−アミノメチル−5−メチルピラジンの場合、対応する5−メチルピラジン2−カルボニトリルを還元することにより製造することができる。還元方法は、特に制限されないが、具体的には、特開平3−137373号公報に記載されているような金属触媒存在下、水素添加する方法等を例示することができる。その際、副生する2−アミノメチル−5−メチルピペラジンは、2−アミノメチル−5−メチルピラジンと分離精製することなく、混合物として使用することができる。
本発明の方法は、まず前記式(4)で表される原料となるルテニウム錯体(以下「ルテニウム錯体(4)」という)をジメチルホルムアミド(dmf)中、ホスフィンと反応させることで、ホスフィン−dmf−ルテニウム錯体を生成させる。
反応は、まず、ジメチルホルムアミド中、ルテニウム錯体(4)とホスフィンとを反応させるか、又は、有機溶媒中、ジメチルホルムアミドとホスフィンとルテニウム錯体(4)とを反応させる。
有機溶媒中で反応を行う場合、用いる有機溶媒としては、特に制限されず、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、クロロホルム、四塩化炭素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、テトラリン等の脂肪族系炭化水素系溶媒、アセトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタン酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を例示することができる。
有機溶媒を用いた場合、用いるジメチルホルムアミドの量は、ルテニウム錯体(4)のルテニウムに対して2倍モル当量以上であれば特に制限されないが、好ましくは、2〜10倍モル当量、さらに3〜8倍モル当量、さらに4倍〜6倍モル当量の範囲が好ましい。中でも有機溶媒として、ジメチルホルムアミドを用いるのが好ましく、その場合、ルテニウム錯体(4)に対して0.3〜5.0L/mol、さらに0.8〜4.0L/mol、さらに1.0〜2.0L/molの範囲でジメチルホルムアミドを用いるのが好ましい。
用いるホスフィンの量は、ルテニウム錯体(4)のルテニウムに対して、2種類のホスフィンの場合には、それぞれ、1〜1.5モル当量、さらに、1〜1.2モル当量の範囲で用いるのが好ましく、二座配位ホスフィンの場合には、1〜1.5モル当量、さらに、1〜1.2モル当量の範囲が好ましい。
反応温度は、特に制限されないが、室温〜150℃の範囲が好ましく、さらに50〜140℃、さらに80〜130℃の範囲が好ましい。
反応時間は、反応させる基質、反応試剤、反応温度によって異なるが、5分〜120分程度が好ましい。
反応は、
(1)ルテニウム錯体(4)、ジメチルホルムアミド及びホスフィンを混合して、加熱する方法、
(2)ルテニウム錯体(4)及びジメチルホルムアミドの混合物を加熱し、ホスフィン又はそのジメチルホルムアミド溶液を添加する方法、
(3)ホスフィン及びジメチルホルムアミドの混合物を加熱し、ルテニウム錯体(4)又はそのジメチルホルムアミド溶液を添加する方法、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの方法を有機溶媒中で行う方法
等、いずれの方法でも行うことができる。
得られたホスフィン−dmf−ルテニウム錯体は、溶媒を除去することにより、単離することもできるが、単離せずにそのまま、次工程の反応に用いるのが好ましい。
得られたホスフィン−dmf−ルテニウム錯体は、さらに、式(5)で表される窒素原子含有配位子(以下、「窒素原子含有配位子(5)」という)と反応させることにより、目的とする下記式(1)で表される錯体(以下「ルテニウム錯体(1)」という)を得ることができる。
Figure 2017128559
用いる窒素原子含有配位子(5)の量は、ルテニウム錯体(4)に対して1倍モル当量以上であれば特に制限されず、1〜2倍モル当量、さらに、1〜1.5倍モル当量、さらに1〜1.1倍モル当量の範囲であるのが好ましい。
用いる反応溶媒は、特に制限されず、具体的には、前工程で例示された溶媒と同様のものを例示することができるが、特にジメチルホルムアミドが好ましい。
反応温度は、50〜140℃で行い、さらに80〜130℃の範囲が好ましい。
反応時間は、反応させる基質、反応試剤、反応温度によって異なるが、5分〜60分程度が好ましい。
反応は、
(1)ホスフィン−dmf−ルテニウム錯体と窒素原子含有配位子(5)とを有機溶媒中に混合して加熱する方法、
(2)ホスフィン−dmf−ルテニウム錯体の有機溶媒溶液を加熱し、窒素原子含有配位子(5)又はその有機溶媒溶液を添加する方法、
(3)窒素原子含有配位子(5)の有機溶媒溶液を加熱し、ホスフィン−dmf−ルテニウム錯体又はその有機溶媒溶液を添加する方法、
等、いずれの方法でも行うことができる。
得られたルテニウム錯体(1)は、通常の方法で単離精製することができ、具体的には、反応溶液をそのまま冷却することにより晶析させる方法、反応液と貧溶媒混合し晶析させる方法等を例示することができる。
用いる貧溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、クロロホルム、四塩化炭素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、テトラリン等の脂肪族系炭化水素系溶媒、ジメチルスルホキシド、アセトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブタン酸エチル等のエステル系溶媒、これらの溶媒の混合物等を例示することができ、中でも酢酸エチル等が好ましい。
用いる貧溶媒の量はルテニウム錯体(1)に対して0.1〜10.0L/mol、さらに1〜8L/mol、さらに2〜7L/molの範囲が好ましい。
貧溶媒の添加方法としては
(1)反応液の容器に貧溶媒を加える方法
(2)貧溶媒の入った容器に反応液を加える方法
(3)反応液と貧溶媒を別容器に同時に連続的に加える方法
等いずれの方法でも行うことができる。
以上のような方法により、目的とするルテニウム錯体(1)を得ることができるが、窒素原子含有配位子(5)中に不純物が含まれていた場合にルテニウム錯体中に例えば、下記式に示すような不純物が含まれていたとしても、そのまま混合物として使用することができるし、下記不純物を分離精製して使用することもできる。
Figure 2017128559
以下、実施例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
cis―RuCl(dppb)(ammp)の合成
[2塩化ルテニウム(COD)]多核体([RuCl(COD)])3.05g(純度92%、10ミリモル)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)4.26g(10ミリモル)をジメチルホルムアミド15mlに混合し、115−120℃で60分間反応させた。
続いて、2−アミノメチル−5−メチルピラジン(AMMP)1.32g(純度98%、10.5ミリモル)をジメチルホルムアミド2.8mlに溶解した溶液を同温にて5分かけて滴下した後、さらに60分間反応させた。
室温まで冷却後、酢酸エチル 60mlを加え室温にて10分攪拌し、生じた沈殿をろ取した。得られた結晶を減圧下乾燥しcis―RuCl(dppb)(ammp)(7.22g)の黄色針状晶(融点280℃ 分解を収率88%で得た。
31P−NMR(161MHz,CDCl),δ39.0(d,J=37.6Hz),53.4(d,J=37.6Hz)
[実施例2]
cis―RuCl(dppb)(ammp)の合成
[2塩化ルテニウム(COD)]多核体([RuCl(COD)])6.09g(純度92%、20ミリモル)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)8.53g(20ミリモル)をジメチルホルムアミド30ml中120−125℃にて60分反応させた。続いて、2−アミノメチル−5−メチルピラジン(AMMP)2.64g(純度98%、21ミリモル)をジメチルホルムアミド5.6mlに溶解し同温にて10分かけて滴下後、さらに60分反応させた。30℃まで冷却した後、酢酸エチル60mlを加え10分攪拌し、生じた沈殿をろ取した。得られた結晶を減圧下乾燥し、cis―RuCl(dppb)(ammp)の赤橙色結晶(融点290℃ 分解)13.34gを収率92%で得た。
31P−NMR(161MHz,CDCl),δ39.0(d,J=37.6Hz),53.4(d,J=37.6Hz)
[実施例3]
cis−RuCl(dppb)(ammp)の合成
[2塩化ルテニウム(COD)]多核体([RuCl(COD)]n)5.78g(純度97%、20ミリモル)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)8.64g(純度99%、20ミリモル)をジメチルホルムアミド30mlに混合し、120−125℃で60分間反応させた。続いて2−アミノメチル−5−メチルピラジン(AMMP)2.64g(純度98%、21ミリモル)をジメチルホルムアミド5.6mlに溶解した溶液を同温にて11分かけて滴下後、さらに60分反応させた。30℃まで冷却した後、生じた沈殿をろ取した。得られた結晶を減圧下乾燥し、cis−RuCl(dppb)(ammp)の赤橙色結晶12.68gを収率87%で得た。
[実施例4]
cis―RuCl(dppb)(ampz)の合成
[2塩化ルテニウム(COD)]多核体([RuCl(COD)])1.52g(純度92%、5ミリモル)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)2.13g(5ミリモル)をジメチルホルムアミド7.5ml中で反応させ、ここへ2−アミノメチルピラジン(AMPZ)0.585(純度98%、5.25ミリモル)をジメチルホルムアミド1.2mlに溶解したものを加えさらに反応させ、酢酸エチル60mlを用いて晶析操作を行った以外は実施例1と同様な方法で、cis―RuCl(dppb)(ampz)(2.91g)の薄茶色結晶(融点265−266℃分解)を収率91%で得た。
31P−NMR(161MHz,CDCl),δ34.3(d,J=37.8Hz),53.0(d,J=37.8Hz)
[実施例5]
cis―RuCl(dppb)(Me−bima)の合成
[2塩化ルテニウム(COD)]多核体([RuCl(COD)])0.305g(純度92%、1.0ミリモル)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)0.4265g(1.0ミリモル)をジメチルホルムアミド1.5ml中で反応させ、1−メチル−2―ベンズイミダゾールメタンアミン(BIMA)0.193g(純度100%、1.2ミリモル)をジメチルホルムアミド 0.41mlに溶解し加えさらに反応させ、酢酸エチル8.0mlを用いて晶析操作を行った以外は実施例1と同様な方法で、cis―RuCl(dppb)(Me−bima)の薄茶色結晶(融点236−237℃分解)を収率93%で得た。
31P−NMR(161MHz,CDCl),δ39.4(d,J=36.8Hz),55.4(d,J=36.8Hz)
[実施例6]
cis―RuCl(dppb)(pica)の合成
[2塩化ルテニウム(COD)]多核体([RuCl(COD)])6.09(純度92%、20ミリモル)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(dppb)8.53g(20ミリモル)をジメチルホルムアミド30ml中で反応させ、2−ピコリルアミン(PICA)2.32g(純度98%、21ミリモル)をジメチルホルムアミド 4.8mlに溶解し加えさらに反応させ、酢酸エチル60mlを用いて晶析操作を行った以外は実施例1と同様な方法で、cis―RuCl(dppb)(pica)の薄黄色結晶を収率81%で得た。
31P−NMR(161MHz,CDCl),δ40.1(d,J=36.9Hz),55.0(d,J=36.9Hz)

Claims (2)

  1. 下記式(1)
    Figure 2017128559
    (式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、脂肪族基、または芳香族基を表し、RとRは、一緒になって環を形成してもよく、
    A環は、下記式(2)
    Figure 2017128559
    (式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表し、RとRは結合して環を形成してもよく、Xは、CHまたはNを表し、*を付した窒素原子は、Ruに配位している窒素原子を表し、*を付した炭素原子は、Yと結合している炭素原子を表す。)
    又は下記式(3)
    Figure 2017128559
    (式(3)中、R20は、水素原子又はC1−5のアルキル基を表し、Xは、窒素原子又はC−R21基(R21は、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表す。)を表し、Xは、窒素原子又はC−R22基(R22は、水素原子、脂肪族基、または芳香族基を表す。)を表し、R21とR22は結合して環を形成してもよく、*を付した窒素原子は、Ruに配位している窒素原子を表し、*を付した炭素原子は、Yと結合している炭素原子を表す。)で表される複素環を表し、Yは、無置換又は置換基を有する炭素数1〜4の二価の脂肪族基、または、NR(Rは、水素原子、アルキル基、またはアリール基を表す。)を表し、Yは、NHR10(R10は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。)またはSHを表す。)で表されるルテニウム錯体の製造方法であって、
    下記式(4)
    Figure 2017128559
    (式(4)中、R11は、2以上の2重結合または3重結合を有するハプト数が2以上である分子、窒素原子、酸素原子、或いは硫黄原子を含み、窒素原子、酸素原子或いは硫黄原子で配位している分子、又は単座配位子であるホスフィンを表し、nは、化学的に許容される範囲で、1〜4のいずれかの整数を表し、mは、1以上の整数を表す。)
    で表されるルテニウム錯体とRP及びRP(この式中、R〜Rは、前記式(1)中のR〜Rと同じ意味を表す。)をジメチルホルムアミド(dmf)中で反応させて、
    下記式(5)
    Figure 2017128559
    (式(5)中、A環、Y、及びYは、前記式(1)中のA環、Y、及びYと同じ意味を表す)で表される窒素原子含有配位子とを反応温度50〜140℃の範囲で反応させる式(1)で表されるルテニウム錯体の製造方法。
  2. 前記式(1)が、下記式(6)
    Figure 2017128559
    (式(6)中、A環、R、R、R、R、Y、及びYは、前記式(1)中のA環、R、R、R、R、Y、及びYと同じ意味を表し、Zは、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、または、ブチレン基を表す。)で表される錯体である請求項1に記載の式(1)で表されるルテニウム錯体の製造方法。

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