JP2017128330A - 少なくとも2つの船舶用ドライブを有する船舶の操舵システム及び操舵方法 - Google Patents

少なくとも2つの船舶用ドライブを有する船舶の操舵システム及び操舵方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単一の操舵アクチュエータにより回転させられる少なくとも2つの船舶用推進装置の1又は複数のセットを有する船舶を操舵するための方法及びシステムを提供する。【解決手段】船舶2を操舵するためのシステム1は、第1エンジン制御モジュールを有する第1船舶用ドライブ、及び第2エンジン制御モジュールを有する第2船舶用ドライブを含み、第1船舶用ドライブと第2船舶用ドライブとは、機械的リンクにより接続される。第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータは、船舶2を操舵するべく第1船舶用ドライブ及び第2船舶用ドライブを回転させるよう構成され、第1アクチュエータ制御モジュールは、第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを制御する。第1船舶用ドライブ又は第2船舶用ドライブのいずれかが稼働中である場合に、第1アクチュエータ制御モジュールが第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを作動させるように動作する。【選択図】図1

Description

本開示は、船舶用推進システムにおける操舵アクチュエータを制御するための方法及びシステムに関する。より具体的には、本開示は、単一の操舵アクチュエータにより回転させられる少なくとも2つの船舶用推進装置の1又は複数のセットを有する船舶を操舵するための方法及びシステムに関する。
以下の米国特許及び米国特許出願を、ここで参照として本明細書に援用する。
米国特許第6,821,168号は、内蔵シリンダ及び可動ピストンを備えた船外モータについて開示している。当該ピストンは、シリンダ内の第1キャビティと第2キャビティとの間の差圧変化により動かされる。米国特許第6,402,577号に記載の液圧操舵システムは、手動液圧操舵システムに液圧ポンプ及び操舵バルブを追加することにより、動力液圧操舵システムにコンバートされる。
米国特許第7,150,664号は、船外モータ用操舵アクチュエータシステムについて開示している。当該システムはアクチュエータ部材をガイドレールに接続し、そしてガイドレールは液圧シリンダのような原動部材に取り付けられる。液圧シリンダは第1軸に沿って動き、ガイドレールは第1軸と垂直な方向に延在する。アクチュエータ部材は、ガイドレールに沿って第2軸と平行かつ第1軸と垂直な方向に可動である。アクチュエータ部材は、船外モータの操舵アームに取り付けられる。
米国特許第7,255,616号は、船舶用推進装置用の操舵システムについて開示している。当該システムは、2つの支持ピンの必要性をなくし、液圧シリンダのシステムがピボット軸回りでの回転のために単一のピンにより支持されることを可能とするよう互いに協動する突起部及び開口部を液圧シリンダに設ける。単一のピンは、液圧シリンダが、船舶用推進装置の操舵アームの動きに準じて回転することが可能となるように、内側トランサム板により支持されることを可能とする。
米国特許第7,467,595号は、船舶用推進装置のペアのうちの一方を回転させる段階と、2つの船舶用推進装置の推力の大きさを制御する段階とを含む、船舶の動きを制御するための方法について開示している。船舶のオペレータが、左舷−右舷コマンド、前進−後退コマンド、及び回転方向コマンドを選択することを可能とするべく、ジョイスティックが設けられる。これらのコマンドはコントローラにより解され、次にコントローラは、船舶用推進装置のペアのうちの少なくとも一方の角度位置をその操舵軸に対して変化させる。
米国特許第8,046,122号は、供給バルブ及びドレンバルブを利用した液圧操舵シリンダの制御システムについて開示している。供給バルブは、ポンプから液圧シリンダ内のピストンの位置により画成される2つのキャビティのうちのいずれかに加圧作動液を供給するよう構成される。ドレンバルブは、作動液の流れを液圧シリンダ内のキャビティから出るように制御するよう構成される。開示の発明の好ましい一実施形態において、船舶の操舵輪の動きに応じた正確なかつ制御された操舵装置の動きを可能とするべく、供給バルブ及びドレンバルブは両方が比例バルブである。
米国特許第8,512,085号は、少なくとも第1船舶用ドライブ及び第2船舶用ドライブを有する船舶のためのタイバー装置について開示している。当該タイバー装置は、船舶の旋回運動の間、第1船舶用ドライブ及び第2船舶用ドライブがそれぞれの第1鉛直操舵軸及び第2鉛直操舵軸回りにそれぞれ異なる角度に舵を切るように、第1船舶用ドライブと第2船舶用ドライブとを共に接続するよう幾何的に構成されるリンク機構を備える。
2014年2月11日出願の米国特許出願第14/177,762号は、各ドライブユニットに通信接続された制御回路を有する、船舶上の複数のドライブユニットの動きを制御するためのシステムについて開示している。船舶が旋回しているとき、制御回路は、それらドライブユニットのうちの1つを内側ドライブユニットとして、それらドライブユニットのうちの別の1つを外側ドライブユニットとして定める。制御回路は、内側ドライブユニット操舵角及び外側ドライブユニット操舵角を計算し、内側ドライブユニット及び外側ドライブユニットをそれぞれ内側ドライブユニット操舵角及び外側ドライブユニット操舵角となるよう駆動するための制御信号を送信し、それにより、船舶が旋回している間、内側ドライブユニット及び外側ドライブユニットの各々に実質的に同等の動的流体荷重(hydrodynamic load)を受けさせる。外側ドライブユニット操舵角の絶対値は、内側ドライブユニット操舵角の絶対値より小さい。
米国特許第7,527,538号は、複数の推進ユニットを有する小型ボートについて開示している。複数の推進ユニットのトー角は、ボートが進行している間に変更され得る。トー角は、オペレータの要求に合わせて、最高速度、加速、燃費、及び操縦性を含むいくつかの領域のいずれかにおける性能を向上させるよう調節され得る。
2015年9月2日出願の米国特許出願第14/843,439号は、船舶用推進装置の操舵アクチュエータの操舵圧を低減するためのシステム及び方法について開示している。第1センサ及び第2センサは、第1操舵アクチュエータ及び第2操舵アクチュエータの第1コンディション及び第2コンディションをセンシングする。第3センサは、船舶の動作特性をセンシングする。コントローラは、第1センサ、第2センサ、及び第3センサと信号通信する。コントローラは、船舶が略直進して航行するのに応じて、動作特性に基づいて第1船舶用推進装置と第2船舶用推進装置との間の目標トー角を決定する。コントローラは、第1操舵アクチュエータ及び第2操舵アクチュエータに、第1船舶用推進装置及び第2船舶用推進装置を目標トー角で位置付けるよう指令する。その後、コントローラは、第1コンディションと第2コンディションとの間の絶対差分が較正値に達したとコントローラが判断するまで、第1船舶用推進装置と第2船舶用推進装置との間の目標トー角を徐々に適応させる。
2015年12月7日出願の米国特許出願第14/960,551号は、船舶の船舶用推進システムにかかる操舵荷重を制御する方法について開示している。船舶は、複数の船舶用ドライブの少なくとも2つのセットを有し、各セットは少なくとも内側船舶用ドライブ及び外側船舶用ドライブを有し、ステアバイワイヤ(steer−by−wire)式操舵アクチュエータが複数の船舶用ドライブの各セットと関連付けられる。当該方法は、各ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータにかかる最大所要アクチュエータ圧力を決定する段階と、最大所要アクチュエータ圧力に基づいて減圧量を決定する段階とを含む。リンクトー角は、減圧量に基づいて決定されている。各内側船舶用ドライブをそれぞれの外側船舶用ドライブに接続する機械的リンクは、リンクトー角を実現するように調節される。
詳細な説明でさらに後述する構想の抜粋を紹介するべく、本概要を提供する。本概要は、特許請求される主題の重要又は不可欠な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定する一助として使用されることを意図するものでもない。
一実施形態において、船舶を操舵するためのシステムは、第1エンジン制御モジュールを有する第1船舶用ドライブ、及び第2エンジン制御モジュールを有する第2船舶用ドライブを含み、第1船舶用ドライブと第2船舶用ドライブとは、機械的リンクにより接続される。第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータは、船舶を操舵するべく第1船舶用ドライブ及び第2船舶用ドライブを回転させるよう構成され、第1アクチュエータ制御モジュールは、第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを制御する。当該システムは、第1船舶用ドライブ又は第2船舶用ドライブのいずれかが稼働中である場合に、第1アクチュエータ制御モジュールが第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを作動させるように動作する。
機械的リンクにより接続された複数の船舶用ドライブのセットの操舵を制御するための方法の一実施形態は、ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを制御するアクチュエータ制御モジュールにて第1船舶用ドライブのエンジン速度を受信する段階と、アクチュエータ制御モジュールにて第2船舶用ドライブのエンジン速度を受信する段階とを含む。当該方法はさらに、第1エンジン速度又は第2エンジン速度のうちの少なくとも一方が少なくとも閾値であることを判断する段階と、船舶を操舵するべく第1船舶用ドライブ及び第2船舶用ドライブを回転させるようステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを作動させる段階とを含む。
以下の図面を参照して、本開示を説明する。図面全体にわたって、類似の特徴及び類似の構成要素を参照するのに同一の番号を使用する。
複数の船舶用ドライブの2つのセットを含む船舶用推進システムを有する船舶の一実施形態を示す。複数の船舶用ドライブの各セットは、少なくとも内側船舶用ドライブ及び外側船舶用ドライブを有する。
複数の船舶用ドライブの2つのセットを含む船舶用推進システムを有する船舶の別の実施形態を示す。複数の船舶用ドライブの各セットは、少なくとも内側船舶用ドライブ及び外側船舶用ドライブを有する。
様々なトー角で位置付けられた4つの船舶用ドライブを含む船舶の例を示す。 様々なトー角で位置付けられた4つの船舶用ドライブを含む船舶の例を示す。 様々なトー角で位置付けられた4つの船舶用ドライブを含む船舶の例を示す。 様々なトー角で位置付けられた4つの船舶用ドライブを含む船舶の例を示す。 様々なトー角で位置付けられた4つの船舶用ドライブを含む船舶の例を示す。
船舶用推進システム内の4つの船舶用ドライブにかかる力を図解する。 船舶用推進システム内の4つの船舶用ドライブにかかる力を図解する。
機械的リンクにより接続された少なくとも2つの船舶用ドライブの操舵を制御する方法の一例を示す。
本説明においては、簡潔性、明瞭性及び理解のために特定の用語が使用されている。そのような用語は、説明のみを目的として使用され、広義に解釈されるよう意図されているので、それらの用語から従来技術の要件を越えた不必要な限定が推察されるべきではない。
図1及び2は、本開示に係る船舶用推進システム1を有する船舶2を示す。船舶用推進システム1は、船舶2のトランサム44に結合した船外モータである4つの船舶用ドライブ6〜9を含む。船舶用ドライブ6〜9は、各ドライブ6〜9がそれぞれの鉛直操舵軸56〜59回りに回転可能となるような従来方式で船2に取り付けられる。図示する例において、船舶用ドライブ6〜9は2つの船舶用ドライブの2つのセットで構成され、キールに沿った中心線10の各側に1セットずつがある。船舶用ドライブ6及び7は、船尾3の左舷側4(中心線10の左舷)に固定された1つのセットを構成し、船舶用ドライブ8及び9は、船尾3の右舷側5に固定された第2セットを構成する。船舶用ドライブ6及び7の第1セットは、外側左舷ドライブ6及び内側左舷ドライブ7を含む。船舶用ドライブ8及び9の第2セットは、内側右舷ドライブ8及び外側右舷ドライブ9を含む。他の実施形態は、6つ又は8つのドライブのような4つより多いドライブを含んでよい。それらドライブは、中心線10を中心として均等に配される2つ又はそれより多いセットで構成されてよい。例えば、8つのドライブを有する船舶用推進システム1は、4つのドライブの2つのセット、又は2つのドライブの4つのセットで構成されてよい。同様に、船舶用推進システム1は、3つのドライブの2つのセット、すなわち合計6つのドライブを有してよい。図面に図示する実施形態において、それら船舶用ドライブは船外モータである。しかしながら、他の実施形態においては、船舶用ドライブ6〜9が、共に機械的に接続され、図面に関して図示及び説明されるものと同一の配置で制御される船内外モータ又はスターンドライブであってよいことは、当業者であれば本開示に照らして理解されるであろう。
複数の船舶用ドライブの各セットは、機械的リンク51、52で共に接続される。一例において、機械的リンクは、米国特許第8,512,085号に記載のもののような調節可能なタイバーである。しかしながら、他の機械的リンクの配置も適当であることは、当業者であれば本開示に鑑みて理解されるであろう。機械的リンク51は、左舷内側船舶用ドライブ7を左舷外側船舶用ドライブ6に接続する。同様に、機械的リンク52は、内側右舷船舶用ドライブ8を外側右舷船舶用ドライブ9に接続する。機械的リンク51、52は、各セットにおける内側船舶用ドライブと外側船舶用ドライブとの間の設定間隔を維持する。それにより、1つのドライブが旋回すると、そのセットの他方のドライブも同一の方向にかつ等しい量だけ旋回する。換言すると、各セットの内側船舶用ドライブ及び外側船舶用ドライブは、共に操舵される。
船舶用ドライブ6及び7のセット、船舶用ドライブ8及び9のセットは、異なる角度となるよう別々に操舵されることが可能である。これにより、船舶用ドライブ6〜9が、上記で本明細書に参照として援用した米国特許第7,467,595号に記載のもののようなジョイスティックモードを含む多くの異なるモードで動作することが可能となる。ジョイスティックモードにおいては、各ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータ12、13が、関連付けられた船舶用ドライブ6及び7、8及び9のセットを、それらの操舵軸回りに異なる操舵角となるよう互いに独立して回転させてよい。他のモードにおいては、ドライブ6及び7、8及び9の2つのセットが同時かつ対称的に動作させられてよく、ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータ12及び13は、ドライブ6及び7、8及び9のそれぞれのセットを、同一方向及び反対方向に回転させることにより動作させる。
船舶2に4つのドライブを装備することで推進力の増大がもたらされ、それにより、65MPH若しくは90MPH又はそれより速くすることを含む航行の高速化、及び/又は重い船2を推進することが可能となる。従来、4つ又はそれより多くのドライブを備えた船は、例えばタイバーと液圧ホースとアクチュエータとの組み合わせで4つのドライブ全てが共に結び付けられ、それにより全てのエンジンが協調して動作し、舵を切る。従来技術のシステムでは、高速で及び/又は重い操舵荷重の下で動作するときに、ドライブにかかる動的流体力(hydrodynamic force)により生じる圧力の大部分にタイバーが耐える必要があったので、4つのドライブ全てを結び付けることが必要であった。よって、従来技術での高速対応の船は、必要とされる独立操舵への対応性を供することができなかったので、ジョイスティック操作への対応性を備えることができていなかった。
関連分野における実験及び研究を通して、本発明者らは、ジョイスティック操作モードで動作可能な4つの船舶用ドライブを船舶2に設けることが望ましいと認識している。ジョイスティック操作モードでの動作は、上記で参照として援用した米国特許第7,467,595号に記載されているように、推進力の十分な柔軟性及び精度を提供するべく、互いに独立して操舵される少なくとも2つのドライブを必要とする。従って、ジョイスティック操作モードでの動作は、個々の操舵アクチュエータが、例えば液圧操舵システム又は電動/液圧併用操舵システムを介して、複数の船舶用ドライブの各セットの回転を別々に制御するステアバイワイヤシステムを必要とする。複数の船舶用ドライブの各セットは機械的にリンクされるので、1つの操舵アクチュエータのみが各ペアを運転するのに使用される。ステアバイワイヤ式制御システムの一例は、ここで本明細書に参照として援用する米国特許第7,941,253号に提供されている。ジョイスティック操作モードにおいては、各ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータが、操舵輪41又はジョイスティック43のような舵42の入力装置の操作に応じて、関連付けられた複数の船舶用ドライブを互いに独立してかつ異なる操舵角に向ける。
本発明者らはまた、ジョイスティック操作対応の高速船舶を提供することは、具体的には操舵システム、及び船舶2を高速で操舵するのに十分な操舵圧をステアバイワイヤ式操舵アクチュエータに提供することに関して、問題及び課題を課すものであると認識している。本発明者らは、船舶用ドライブ6〜9にかかる動的流体力が、それらと関連付けられた操舵アクチュエータを圧倒し得、それにより、その複数のドライブのセット用の操舵アクチュエータが、高速で効果的に操舵するべく、動的流体力に打ち勝って複数の船舶用ドライブを回転させるのに十分な液圧を提供することが不可能であるとの認識に至った。本発明者らは、この問題が、1つの操舵アクチュエータ12、13が2つのドライブを操舵するのに十分な力を生成しなければならない本開示のシステムにおいて、特に深刻であると認識している。
加えて、本明細書に記載の操舵制御方法及びシステムが、複数の船舶用ドライブの1つのセットのみを有する推進システム1に等しく適用されてよく、当該セットが、操舵を単一の操舵アクチュエータにより規定することができるように機械的リンクにより共に接続された2つ又はそれより多い任意の数のドライブを含んでよいことは、当業者であれば本開示に照らして認識されるであろう。図示する制御配置は、共に結び付けられかつ単一の操舵アクチュエータに接続された3つの船舶用ドライブを有する船舶に適用されてもよい。
複数の船舶用ドライブにかかる動的流体力の原因としては、推進装置のプロペラが水を押すときのそのプロペラ自体によるもの(以下、プロペラ圧力)と、船2の船体を離れるように動き、続いて各船舶用ドライブに当たる水によるもの(以下、船体変位圧力)との両方がある。動作中、プロペラ圧力と船体変位圧力との不均衡は、船舶用ドライブ6〜9を所望の操舵角に維持するべく、操舵システム、具体的には操舵アクチュエータ51、52が非常に大きな対照力(contrasting force)を働かせることを必要とする。この高い圧力は操舵アクチュエータを圧倒することがあり、それにより、船舶2がオペレータによる操舵入力に対して無応答になり得、さらに操舵診断エラーが生じ得る。
船舶用ドライブ6〜9を特定のトー角で位置付けることにより、一定の動的流体力を減少させることができる。上記で本明細書に参照として援用した、2014年2月11日出願の「Systems and Methods for Controlling Movement of Drive Units on a Marine Vessel」と題する本出願人の同時係属出願第14/177762号は、船舶用推進装置、特にペア、三つ組、又は四つ組構成で提供される船舶用推進装置が互いに異なる操舵角となるよう操舵され、それにより、船舶が旋回している間、推進装置の各々に実質的に同等の動的流体荷重を受けさせることができる手法について議論している。しかしながら、この'762号の出願は、船舶が略直進して航行している状況について言及するものではない。また上記で本明細書に参照として援用した、2015年9月2日出願の「Systems and Methods for Continuously Adapting a Toe Angle Between Marine Propulsion Devices」と題する本出願人の同時係属出願第14/843,439号は、各船舶用ドライブにかかる動的流体力を最小化するべく、操舵システムにかかる圧力を間断なくモニタリングし、閉ループフィードバック制御アルゴリズムでドライブのトー角を調節する圧力センサを、各ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータ内に有するシステムについて議論している。
しかしながら、本発明者らは、単に各ドライブ6〜9のトー角を単一の操舵アクチュエータで制御するのでは、非常に高速な船舶にかかる動的流体力を打ち消すのに十分な圧力軽減がもたらされないことを認識している。さらに、本発明者らは、そのような力が、セットにおける内側ドライブと外側ドライブとの間の機械的リンク51、52に伝わり、それらにより少なくとも部分的に打ち消され得ることを認識している。また、本発明者らは、それらドライブを機械的リンクと特定のトー角で接続することにより力がさらに打ち消され、それにより、操舵システムの非効率性を低減し、操舵アクチュエータの故障に起因する診断される可能性のある障害を明らかにして、必要とされる反作用の操舵力を実現することができると認識している。従って、本発明者らは、ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータ12、13にかかる圧力を低減する本システムを開発した。本システムでは、4つの船舶用ドライブ6〜9が、6及び7、8及び9の2つのセットに区分され、各セットが、内側船舶用ドライブと外側船舶用ドライブとを所定のトー角で接続する機械的リンク51、52により接続される。そうすることで、船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットを単一の操舵アクチュエータにより回転させて、それら船舶用ドライブのトー位置を例えばより大きいポジティブトー角となるようさらに調節し、船舶を操舵することができる。ドライブの複数のペアが共に結び付けられる本開示のシステムは、ドライブのセット毎に1つの操舵アクチュエータ12、13しか必要でなく、このことがより簡単なシステムを提供し、コストを低減するという追加的な利点を有する。
例えば、図3A〜3Eを参照すると、4つの船舶用ドライブ6〜9は船舶2のトランサム44に接続されてよく、船のキールに沿った中心線10の両側に2つの船舶用ドライブがある。上述したように、各船舶用ドライブ6〜9は、各ドライブの略鉛直操舵軸56〜59回りに回転させられ得るようトランサム44に装着される。図3Aは、直進位置又はニュートラル位置に向けられた船舶用ドライブ6〜9を図示する。ここで各船舶用ドライブの中心線6a〜9aは、船舶2の中心線10と略平行に延びる。当業者に知られるように、船舶用ドライブ6〜9は「トーイン(toe−in)」の向きに向けられてよく、ここで船舶用ドライブ6〜9は各々、それらの最前端が中心線10の方を向くよう回転させられる。本開示にあっては、「トーイン」の向きをポジティブトーと呼称し、この場合トー角は正の数として考える。図3B及び3Cは各々、船舶用ドライブ6〜9の例示的な「トーイン」構成を図示する。船舶用ドライブ6〜9が、それらの最後端の各々が船舶2の中心線10の方へ回転させられる、「トーアウト(toe−out)」の向きに向けられ得ることも、当業者には既知であろう。図3D及び3Eは各々、船舶用ドライブ6〜9の例示的な「トーアウト」構成を図示する。本開示にあっては、そのような「トーアウト」の向きをネガティブトーと呼称し、この場合トー角は負の数として表される。本開示にあっては、トー角は図3A〜3Cに図示する平行位置から外れる分の角度として表される。船舶用ドライブ6〜9の平行位置は、各船舶用ドライブの中心線6a〜9aが中心線10と略平行に、かつ船舶2のトランサム44と略垂直に延びるような位置である。図3B〜3Eに図示する船舶用推進装置6〜8のトー角は例示の目的で誇張されており、実際には、本明細書に開示のシステム及び方法により一般に必要とされるトー角は平行位置から約−3°〜約3°の範囲である。加えて、船舶2は、所与のトー角を実現する船舶用推進装置6〜9の角度付けに関わらず、略直進方向に推進されることを理解されたい。1つの船舶用ドライブからの任意の側方推力は、船舶2の中心線10の反対側にある船舶用ドライブからの対向する側方推力により相殺され、その結果、付加的な前方推力が得られる。
図1を再び参照すると、船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットは、ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータ12、13と関連付けられる。各ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータ(以下、「操舵アクチュエータ」)12、13は、液圧電動アクチュエータ、純粋な電動アクチュエータ、直動液圧アクチュエータ、又は任意の他のステアバイワイヤ技術を含む、様々なタイプのアクチュエータのうちのいずれかであってよい。操舵アクチュエータ12は、船舶用ドライブ6及び7の左舷セットと関連付けられる。操舵アクチュエータ13は、船舶用ドライブ8及び9の右舷セットと関連付けられる。各アクチュエータ12及び13はそれぞれ、アクチュエータ制御モジュール(ACM)22及び23と関連付けられる。一実施形態において、スイッチ32及び33は、最も充電されているバッテリを選択するよう動作する。図示する実施形態において、操舵アクチュエータ12、13は内側ドライブ7、8に接続され、操舵運動は内側ドライブ7、8から機械的リンク51、52を介して外側ドライブ6、9に伝わる。しかしながら、操舵アクチュエータ12、13が外側ドライブ6、9に接続され、機械的リンク51、52が操舵運動を内側ドライブ7、8に伝えるという反対の構成も可能である。
各アクチュエータ12、13はそれぞれ、ドライブ6〜9のいずれがアクチュエータ12、13に給電するかを選択するスイッチ32及び33とも関連付けられる。スイッチ32は、アクチュエータ12を、内側左舷ドライブ6のバッテリ46により、又は外側左舷ドライブ7のバッテリ47により給電されるよう交互に接続する。同様に、スイッチ33は、アクチュエータ13を、内側右舷ドライブ8のバッテリ48に、又は外側右舷ドライブ9のバッテリ49に交互に接続する。スイッチは、アクチュエータ12、13とそれに関連付けられたドライブ6、7又は8、9のうちのそれぞれ一方との間の電気接続を交互に生じさせることが可能な、任意のタイプの装置であってよい。例示的な一実施形態において、スイッチ32は、ウィスコンシン州フォンデュラクのMercury Marine社により提供されている895091K03動力スイッチアセンブリのような自動切換スイッチである。別の実施形態において、スイッチ32、33は、図2のシステム図に提示されるように、それぞれのアクチュエータ制御モジュール22、23により制御されるリレーであり得る。例えば、ACM22、23は、関連付けられた各バッテリ46及び47、48及び49の充電状態又はバッテリ容量を判断し、より大きい容量を有するバッテリ46又は47、48又は49にアクチュエータ12、13を接続するようそれぞれのスイッチ32、33を制御してよい。一実施形態において、アクチュエータ制御モジュール22、23は、各バッテリ46〜49の充電状態を、そのドライブ6〜9と関連付けられたECM36〜39から受信してよい。別の実施形態において、ACM22、23は、それぞれのHCM16〜19から充電状態の情報を受信してよい。さらに別の実施形態において、ACM22、23は、充電レベルを測定しそれぞれのACM22、23に通信する、各バッテリ46〜49と電気接続した1又は複数の計器から充電状態の情報を受信してよい。
各ACM22、23は、関連付けられたアクチュエータ12、13を制御するよう機能し、本操舵制御方法を実行するプログラムを備える。起動時に、各ACM22、23は、それと関連付けられたドライブ6又は7、8又は9のうちのいずれか一方が機能しているか否かを判断する。いずれかのドライブが機能している場合、ACM22、23は、例えばアクチュエータ12、13の電源を入れ、操舵コマンドを実行する準備をさせることにより、操舵アクチュエータ12、13を作動させる。加えて、電動液圧操舵アクチュエーションを有する実施形態においては、液圧ポンプにも給電されてよい。よって、船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットにおけるいずれかの船舶用ドライブが動作している場合、一方のみが動作中でないときにそのペアにおける両方の船舶用ドライブを停止させるのではなく、そのセットは、機能している方の船舶用ドライブが船舶用ドライブ2を推進及び操舵するのに利用され得るように操舵される。ペアの船舶用ドライブ6及び7、8及び9のうちの一方が機能していない状況において、スイッチ32、33は、アクチュエータ12、13を機能している方の船舶用ドライブのバッテリ46又は47、48又は49と接続することになる。ACM22、23は、それと関連付けられた船舶用ドライブ6及び7、8及び9の機能状態を、それぞれのECM36〜39との通信により判断してよい。例えば、ACM22、23は、ECM36及び37、38及び39からそのそれぞれのドライブの各々のエンジンrpmを受信してよい。一実施形態において、複数の船舶用ドライブの各セットは、単一のコントローラエリアネットワーク(CANバス)に接続されてよい。従って、ECM36及びECM37は、エンジンrpm値を第1CANバスを介してACM22に伝送してよく、ECM38及びECM39は、エンジンrpm値を第2CANバスを介してACM23に伝送してよい。代替的な実施形態においては、全てのECM及びACMが単一のCANバスで接続されてよい。別の実施形態に関しては、船上の全モジュールが単一のCANバスで接続されてよく、冗長化用のCANバスが本システムの各分画(左舷及び右舷)について設けられてもよい。よって、各モジュールは、2コマンド対応のCANバスであってよい。図2に示す後述の別の実施形態において、ACM22、23は、エンジン速度値、又は関連付けられたドライブが動作中であることを示す別の値を、それぞれのHCMから受信してよい。
ACM22、23は、エンジンrpmが少なくとも閾値である場合に、それぞれの操舵アクチュエータ12、13を作動させる。例えば、ACM22、23は、それと関連付けられた船舶用ドライブ6又は7、8又は9のうちのいずれかが少なくともエンジン速度閾値の400rpmである場合、操舵アクチュエータ12、13を作動させてよい。他の実施形態において、エンジン速度閾値は、それより高くても低くてもよい。ドライブのタイプ及び構造に応じて、エンジンはおよそ650rpmでアイドリングしてよい。前進ギア又は後退ギアへのシフトチェンジのような特定の事象により、エンジン速度がそのアイドリング速度を下回ることがある。よって、偽陰性(false negative)を避けるべく、閾値をエンジンのアイドリング速度未満に設定することが望ましい場合がある。rpm閾値があまりに高く設定された場合、ACM22、23は、アクチュエータ12、13と関連付けられた船舶用ドライブ6及び7、8及び9が稼働中であるときに、アクチュエータ12、13を作動させ得ない。これは、その複数の船舶用ドライブのセットが操舵不可能であることを意味することになる。さらに、エンジンが実際に点火されていない場合でも、スタータがエンジンを比較的低いrpmで回し得ることが知られている。例えば、スタータはエンジンを200rpm以下で回し得る。よって、偽陽性(false positive)を避けるべく、すなわち、ACM22、23が操舵アクチュエータ12、13を誤って作動させ、バッテリ46及び47、48及び49を消耗させることを避けることができるように、スタータのみにより誘起され得る最大エンジン速度を上回る閾値を設定することが望ましい場合がある。
図1及び2の実施形態は、4つの船外船舶用ドライブ6〜9を有する船舶2を図示する。しかしながら、本明細書に記載の方法及びシステムは、共に結び付けられた船舶用ドライブの1つのペアのみを有する船舶に等しく適用される。それら船舶用ドライブは、上記で説明したような船外モータ、船内外モータ、又はスターンドライブであってよい。
各船舶用ドライブ6〜9は、それぞれの舵制御モジュール(HCM)16〜19により制御される。各HCM16〜19は、エンジン制御モジュール(ECM)36〜39に通信接続され、それぞれの船舶用ドライブ6〜9の機能を制御する。図1及び2に図示する破線部は、図示する実施形態の操舵制御階層を明示する。操舵制御入力は、オペレータにより操舵輪41及び/又はジョイスティック43のような操舵入力装置を介して提供される。代替として又はそれに加えて、操舵出力が自動操縦システムにより自動的に提供されてよい。
図1の実施形態において、入力装置からの操舵コマンドは、内側船舶用ドライブ7、8用のHCM17、18に至る。外側ドライブ6、9は、調節可能な機械的リンク51、52を介して内側ドライブ7、8に接続されるので、これらを内側ドライブと別々に操舵することはできない。図示する操舵構成にあっては、外側ドライブ6、9はマスターの内側ドライブ7、8に対する「スレーブ」であり、よって外側ドライブ6、9のHCM16、19はACM22、23に操舵制御コマンドを出力しない。舵制御モジュール17は、船舶用ドライブ6及び7の左舷セットに対する操舵コマンドを処理及び伝送し、一方でHCM18は、船舶用ドライブ8及び9の右舷セットに対する操舵コマンドを処理及び伝送する。左舷HCM17は、操舵コマンドを左舷側アクチュエータ12用のACM22に通信する。左舷HCM17はまた、操舵コマンド及び/又は操舵コンディションに関連する情報を外側左舷ドライブ6用のHCM16に通信する。右舷HCM18は、操舵コマンドを右舷側アクチュエータ13用のACM23に通信する。右舷HCM18はまた、操舵コマンド及び/又は操舵コンディションに関連する情報を外側右舷ドライブ9用のHCM19に通信する。ACM22、23及び操舵アクチュエータ12、13は次に、船舶用ドライブ6及び7、8及び9のそれぞれのセットの操舵位置を制御する。
操舵アクチュエータ12、13のうちの一方が不具合又は障害ステータスである場合、それぞれのACM22、23は、操舵障害ステータスを検出し、障害のある方のアクチュエータ12、13と関連付けられたマスターのHCM17、18に通信する。例えば、操舵アクチュエータ12、13がコマンドを実行するのに必要な力を提供する能力を有していないなど、操舵コマンドを実施することができない場合、又は操舵アクチュエータ12、13が一斉に故障してもはや動作できなくなった場合に、操舵障害ステータスが発生し得る。操舵障害ステータスは次に、マスターのHCM17、18からそれぞれの「スレーブ」のHCM16、19に通信されてよい。さらに、操舵障害ステータスを受信するマスターのHCM17、18は、これを他のマスターのHCMに通信してもよい。それにより全てのHCMが操舵障害ステータスを認識し、それに従って指令を行うことができる。通信された操舵障害ステータスの原因又は内容に応じて、HCMはそれに従って指令を行ってよい。例えば、操舵障害ステータスが動力不足に関するものの場合、マスターのHCM17及び18は、ドライブ6〜9がより大きいトー角となるようにトーを付けられる(toed)よう指令してよい。操舵障害ステータスが操舵アクチュエータ12、13のうちの一方の故障に関するものの場合、HCMは、複数の船舶用ドライブの1つのセットを操舵できないことを考慮してその操舵アルゴリズムを調節してよい。
図1に図示するものと類似する別の実施形態において、ACM22及び23は、外側ドライブ6及び9用のHCM16及び19と関連付けられてよい。そのような実施形態において、内側ドライブ7及び8は、マスターの外側ドライブ6及び9に対する「スレーブ」であることになる。そのような実施形態において、操舵装置41及び43は、外側ドライブ6及び9用のHCM16及び19と通信してよい。しかしながら、他の実施形態において、操舵装置41及び43は内側ドライブ7及び8用のHCM17及び18と通信してよく、その場合は内側HCM17及び18が操舵コマンドを外側HCM16及び19に通信することになる。同様に、アクチュエータ12及び13は、内側ドライブ又は外側ドライブのいずれかに接続されてよい。これはそれらドライブが共に結び付けられ、よって一方のドライブの回転により他方のドライブが等しく回転するからである。
図2は、操舵制御システム及び操舵制御階層の別の実施形態を図示する。図示する実施形態において、ジョイスティック43及び操舵輪41は、操舵コマンドを各HCM16〜19に伝送するよう構成される。よって、仮に内側のマスターのHCM17又は18のうちのいずれかが故障しても、操舵コマンドは、操舵輪41及びジョイスティック43からそれぞれのACM22、23に伝送され得る。各ACM22、23は、それぞれのマスターの内側HCM17、18が機能していない場合を除き、これらのHCMからの操舵コマンドを主にリッスンするよう構成されてよい。HCM17、18が機能していない場合、そのACM22、23は、「スレーブ」の外側HCM16、19から操舵コマンドを受信することになる。図示する実施形態において、各ACM22、23は、関連付けられた複数の船舶用ドライブのエンジン速度値をそれぞれのHCMから受信する。ACM22は、HCM16から船舶用ドライブ6のエンジンrpmを、HCM17から船舶用ドライブ7のエンジンrpmを受信する。ACM23は、HCM18から船舶用ドライブ8のエンジンrpmを、HCM19から船舶用ドライブ9のエンジンrpmを受信する。各ECM36〜39は、そのエンジン速度をそれぞれのHCM16〜19に通信する。しかしながら、他の実施形態において、図1に関して上述したように、各ACM22、23はそれぞれのECM36〜39からエンジン速度を受信してよい。この実施形態において、操舵アクチュエータ12、13のうちの一方の操舵障害ステータスは、それぞれのACM22、23により、障害のある方のアクチュエータ12、13と関連付けられたHCM16及び17、18及び19の両方に通信されることになる。
各HCM16〜19、ACM22、23、及びECM36〜39は、処理システム、格納システム、ソフトウェア、並びに、舵42における操舵入力装置、操舵アクチュエータ12、13、及び船舶用ドライブ6〜9を含む他の装置と通信するための入出力(I/O)インターフェースを含むコンピューティングシステムを含んでよい。処理システムは、操舵動作及び操舵アクチュエータを制御するソフトウェアアプリケーションモジュールを含む、格納システムからのソフトウェアをロードして実行する。アクチュエータ制御ソフトウェアアプリケーションモジュールは、コンピューティングシステムにより実行されると、本明細書でさらに詳細に後述するように動作して操舵を制御する方法を実行するよう処理システムに指示する。本明細書においては、各HCM、ACM、及びECMが単一の処理ユニットとして議論されているが、各HCM、ACM、及びECMが、通信接続され得る1又は多数のアプリケーションモジュール及び1又は複数のプロセッサを含んでよいことは、当業者であれば本開示に照らして理解されるであろう。処理システムは、マイクロプロセッサ、及び格納システムからのソフトウェアを取り込んで実行する他の回路を備え得る。処理システムは、単一の処理装置内に実装され得るが、プログラム命令の実行時に連携する複数の処理装置又はサブシステムにわたって分散化されることもある。HCM、ACM、及びECMの非限定的な例としては、汎用中央処理ユニット、特定用途向けプロセッサ、及びロジックデバイスが挙げられる。
格納システムは、各制御モジュールと関連付けられてよく、又は複数の制御モジュール間で連帯的に共有されてよく、処理システムにより読み取り可能かつソフトウェアを格納可能な任意の格納媒体を含み得る。格納システムは、コンピュータ読み取り可能命令、データストラクチャ、プログラムモジュール、又は他のデータのような情報を格納するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び不揮発性の、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含み得る。格納システムは、単一の格納装置として、又は複数の格納装置又はサブシステムにわたって実装され得る。格納システムはさらに、処理システムと通信可能なコントローラのような追加的な素子を含み得る。格納媒体の非限定的な例としては、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリ、磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、仮想メモリ、及び非仮想メモリ、磁気セット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気格納装置、又は、所望の情報を格納するのに使用され得、命令実行システムによりアクセスされ得る任意の他の媒体が挙げられる。格納媒体は、非一時的格納媒体又は一時的格納媒体であり得る。
操舵輪41及びジョイスティック43以外に、操舵制御入力を提供する他のユーザインターフェースが、代替として又はそれらに加えて、マウス、キーボード、音声入力装置、タッチ入力装置(例えばタッチスクリーン)、並びに、ユーザ入力を船舶10のオペレータから受信可能な他の相当する入力装置及びそれらと関連付けられた処理素子を含み得る。動画ディスプレイ、グラフィックディスプレイのような出力装置は、本明細書に開示のシステム及び方法の実施形態とさらに関連付けられたインターフェースを表示することができる。
図示する実施形態において、複数の船舶用ドライブの各セットは、互いに反転する方向に動くプロペラを備えて構成される。具体的には、外側左舷ドライブ6は反時計回り方向に回転するプロペラ26を有し、内側左舷ドライブ7は時計回り方向に回転するプロペラ27を有する。同様に、内側右舷ドライブ8は反時計回り方向に回転するプロペラ28を有し、外側右舷ドライブ9は時計回り方向のプロペラ29を有する。よって、2つの内側ドライブ7及び8は、互いに反対の方向に回転するプロペラ27及び28を有する。同様に、2つの外側ドライブ6及び9は、互いに反対の方向に回転するプロペラ26及び29を有する。別の実施形態において、各船舶用ドライブ6〜9のプロペラ26〜29は、図1に図示するものとは反対方向に回転してよい。そのような構成は、複数のドライブの回転の間で上述したものと同等の関係を維持する。また別の実施形態において、それらペアの各ドライブは同一の回転方向を有し得、荷重を低減するべく二重反転プロペラに代えてキャンバ付きスケグが使用され得る。キャンバ付きスケグは、プロペラの回転に対する反力を提供するウェッジをスケグ上に有する。好ましい一実施形態において、それらペアは、操舵荷重を低減するべく、二重反転プロペラ及び/又はキャンバ付きスケグを備えて構成される。
図3Bを参照すると、各外側船舶用ドライブ6、9は、機械的リンク51、52によりリンクトー角Θでそのそれぞれの内側船舶用ドライブ7、8に接続される。機械的リンク51、52は水中で船舶2の動作中に調節するのが容易でないので、リンクトー角Θは、船舶2の動作中に修正されることのない稼働中のトー角である。例えば、リンクトー角Θは一般に、船舶2上に船舶用ドライブ6〜9が設置又はセットアップされ次第、決定及び構成される。リンクトー角Θは、操舵アクチュエータ12、13にかかる圧力の一部を軽減するよう計算される。一実施形態において、リンクトー角Θは、最大動作圧力での操舵システムに必要な減圧量に基づいて計算される。
上述したように、船舶用ドライブ6〜9は、船体変位圧力からのもの及びプロペラ圧力からのものを含む動的流体力からの圧力を受ける。船体変位圧力62及びプロペラ圧力64は、各船舶用ドライブ6〜9に働く。船体変位圧力62及びプロペラ圧力64は、船の速度及びプロペラの速度に伴って変動することを理解されたい。任意の特定の速度での船体変位圧力及びプロペラ圧力を、力を加算する標準的な技法を用いて足し合わせて、その速度での各船舶用ドライブ6〜9にかかる圧力を決定することができる。図4A及び4Bは、船舶2の速度に伴って大きさが変動する、船舶用ドライブ6〜9にかかるこれらの力を模式的に図示する示力図を提供する。図4Aは、全てが平行位置にある船舶用ドライブ6〜9を図示する。図4Bは、機械的リンク51、52により共に接続されたドライブセット6及び7、8及び9を図示する。ここで外側ドライブ6、9は角度Θのポジティブトー位置にあり、内側ドライブ7、8は平行位置にある。図3Dは、外側ドライブ6及び9がネガティブトーを有するよう構成され、よってそのリンクトー角が−Θであること以外は同様の構成を示す。
複数の船舶用ドライブにかかる圧力はまた、それらの操舵位置に伴って変動し、船舶2を操舵するために船舶用ドライブ6〜9の位置を操作及び制御するべく、何らかの手法で打ち消されなければならない。ドライブにかかる動的流体圧(hydrodynamic pressure)は一般に速度に伴って増大するので、高船速時に必要とされる反作用力の量は、低船速時よりもはるかに大きくなる。力を打ち消すための1つの手法は、ドライブの各セットを共に機械的に結び付け、又はリンクして、対向し合うプロペラ圧力64a及び64b、64c及び64dを均衡させることである。図4Bはその構想を明示するものであり、ここで機械的リンク51〜52は、反作用力68a、68b、68c及び68dを提供することにより船舶用ドライブ6〜9にかかる圧力の一部を均衡させる。
トー角はまた、船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットにかかる力、及び操舵アクチュエータ51、52にかかる対応する圧力を打ち消すよう使用され得る。船体変位圧力62とプロペラ圧力64との不均衡の大きさが大きくなるにつれて、反作用のトー圧(toe pressure)を生じさせるのに必要なトー角が大きくなる。図4Bは、トー力(toe force)66a及び66dが船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットに働くシナリオを模式的に図示する。具体的には、外側左舷ドライブ6は角度Θでのトーインとなっており、ドライブ6にかかる右舷方向へのトー圧66aを生じさせる。左舷セットの船舶用ドライブ6及び7は機械的リンク51で共にリンクされているので、トー圧66aは両方のドライブに分配され、左舷セット用のアクチュエータ12により必要とされる全体的な圧力を軽減する。同様に、右舷外側ドライブ9は角度Θでのトーインとなっており、操舵アクチュエータ13にかかる圧力を軽減する、外側ドライブ9にかかるトー圧66dを生じさせる。図4Bの構成において、内側船舶用ドライブ7、8は平行位置にあり、よってトー圧を受けない。しかしながら、内側船舶用ドライブ7及び8は、(図3Cに図示する構成のように)イン寄りにトーを付けられることもあり、又は(図3Eに図示する構成のように)アウト寄りにトーを付けられることもある。この場合、トー圧は内側船舶用ドライブ7及び8にも印加されることになる。そのシナリオにおいて、操舵アクチュエータ12、13が受ける、内側船舶用ドライブ7及び8にかかるトー圧が、外側船舶用ドライブ6、9にかかるトー圧66a、66dに付加されることになる。それら船舶用ドライブが図4Bに図示するものと反対方向にトーを付けられる、すなわちトーアウトとなる場合、船舶用ドライブ6〜9に働くトー圧が図4Bに図示するものと反対になることは、当業者であれば理解されるであろう。
一実施形態において、リンクトー角Θは、操舵アクチュエータ12、13に必要な減圧量に基づいて計算されてよい。例えば、減圧量は、ボートの幾何形状及び最大速度を所与として操舵アクチュエータ12、13にかかると予想される最大圧力、及び操舵アクチュエータ12、13から得られる最大出力圧力に基づいて決定されてよい。これらの計算にあっては、複数の船舶用ドライブのセットにかかる圧力は中心線10の両側で等しいと仮定してよい。よって、図示する実施形態において、外側ドライブ6、9の各々は反対方向にではあるが同等の大きさの圧力を受けると仮定し、内側船舶用ドライブ7、8の各々は反対方向に同等の大きさの圧力を受けると仮定する。よって、船体変位圧力62及びプロペラ圧力64は、各内側ドライブ7、8及び各外側ドライブ6、9について導出されてよい。
一実施形態において、内側ドライブ7、8の各々及び外側ドライブ6、9の各々にかかる船体変位圧力及びプロペラ圧力は、速度の関数として求められる。一般に、各ドライブ6〜9にかかる最大圧力は、必ずしも船2の最大速度でのものではないことは、当業者であれば理解されるであろう。一般に、船体変位圧力は、船2がその最大速度に近づくにつれて減少する傾向があり、一方でプロペラ圧力64は、速度に伴って増大する傾向がある。プロペラ圧力と船体変位圧力とを合計することで、例えば図4Aに図示するような内側ドライブ7、8、及び外側ドライブ6、9の各々にかかる圧力を導出して、船速の範囲での内側ドライブ7、8及び外側ドライブ6、9にかかる合計圧力を求めてよい。これに基づいて、最大所要アクチュエータ圧力を求めることができる。最大所要アクチュエータ圧力は、セットの外側ドライブ6、9及び内側ドライブ7、8からの最大総計圧力を打ち消すのに必要なアクチュエータ圧力である。一実施形態において、内側ドライブ7、8及び外側ドライブ6、9は同一の船速で最大圧力を受けると仮定してよい。この場合、最大所要アクチュエータ圧力は、最大外側ドライブ圧力(外側ドライブから操舵アクチュエータにかけられる最大圧力)と最大内側ドライブ圧力(内側ドライブから操舵アクチュエータにかけられる最大圧力)との和として計算されてよい。
次に、リンクトー角Θを減圧量に基づいて計算する。一実施形態において、減圧量に等しい合計トー圧を実現するように、最大外側トー角及び最大内側トー角が計算される。好ましくは、最大内側トー角及び最大外側トー角の各々は、−3°から3°の間である。次に、リンクトー角Θが最大内側トー角及び最大外側トー角に基づいて計算されてよい。一実施形態において、リンクトー角Θは以下の式に従って計算される。Θ=(最大外側トー角−最大内側トー角)/2
次に、複数の船舶用ドライブのセットが、リンクトー角を実現するように共に接続される。図3Bに図示するように、これは各外側船舶用ドライブ6、9をリンクトー角Θに等しいポジティブトー角となるよう回転させることにより実現され得る。代替として、セットのドライブの両方を、内側船舶用ドライブ7、8のトー角と外側船舶用ドライブ6、9のトー角との和(両方のトー角を正と考える)がリンクトー角Θに等しくなるように、それらの最前端が互いの方を向く(そのセットの相対的なトーイン位置)よう回転させることができる。機械的リンク51、52は、各セットのドライブ6及び7、8及び9の間の相対的な角度をリンクトー角Θに維持する。
そうすることで、上述したように船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットが別々に操舵可能となる。ジョイスティック操作モードにおいては、各セット6及び7、8及び9を異なる操舵角となるよう別々に操舵することが望ましい場合がある。しかしながら、高速で直進方向に及び/又は高操舵荷重下で航行しているときには、ドライブにより生じる任意の横方向の推進力が打ち消されるように、セット6及び7、8及び9を同一方向及び反対方向に回転させることが望ましい。高速及び/又は高操舵荷重のとき、船舶用ドライブ6及び7のセット、8及び9のセットは、それぞれの操舵アクチュエータ12、13によりポジティブトー、すなわち「トーイン」位置に位置付けられてよい。図3Cは、操舵アクチュエータ12、13が船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットをアクチュエータトー角Φで位置付けている実施形態を図示する。従って、各内側船舶用ドライブ7、8はトー角Φで位置付けられ、各外側船舶用ドライブ6、9はトー角Φ+Θで位置付けられる。同様に、船舶用ドライブ6及び7のセット、8及び9のセットは、それぞれの操舵アクチュエータ12、13によりネガティブトー、すなわち「トーアウト」位置に位置付けられてよい。図3Eは、操舵アクチュエータ12、13が船舶用ドライブ6及び7、8及び9の各セットをアクチュエータトー角−Φで位置付けている実施形態を図示する。従って、各内側船舶用ドライブ7、8はトー角−Φで位置付けられ、各外側船舶用ドライブ6、9はトー角−Φ+−Θで位置付けられる。一実施形態において、アクチュエータトー角Φは、船の速度に基づいてトー角早見表の値を入手することにより求められる。トー角早見表は、例えば、特定の船舶2が航行し得る速度の範囲に対する角度値の表であり、ここで、その速度での船体変位圧力及びプロペラ圧力を打ち消すのに必要な、ドライブ6及び7、8及び9のセットにかかる特定の総計トー圧を生成するべく、各角度値が計算される。
図5は、機械的リンクにより接続された複数の船舶用ドライブのセットの操舵を制御するための方法100の一実施形態を図示する。上述したように、本明細書に記載の操舵制御方法及びシステムは、複数の船舶用ドライブの1つのセットのみを有する推進システム1にも等しく適用されてよく、そのようなセットは、2つ、3つ、又はそれより多くのドライブを含んでよい。よって、複数の船舶用ドライブのセットは、操舵を単一の操舵アクチュエータにより規定することができるように機械的リンクにより共に接続された任意の2つ又はそれより多くのドライブであってよい。段階102において、第1船舶用ドライブのエンジン速度が、ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを制御するアクチュエータ制御モジュールにて受信される。段階104において、アクチュエータ制御モジュールは、第2船舶用ドライブのエンジン速度を受信する。段階106において、アクチュエータ制御モジュールは、第1エンジン速度又は第2エンジン速度のうちの少なくとも一方が少なくとも閾値であるか否かを判断する。第1エンジン速度又は第2エンジン速度のうちの少なくとも一方が少なくとも閾値である場合、段階108において、例えば操舵アクチュエータの電源を入れることにより、操舵アクチュエータが作動させられる。例えば、図1及び2の実施形態に関して上述したように、操舵アクチュエータは、第1船舶用ドライブ内の第1バッテリ又は第2船舶用ドライブ内の第2バッテリのうちのいずれかにより給電されてよく、いずれのバッテリがより充電されているかに基づいて、いずれかのバッテリを交互に接続し、そこから充電を受け取ってよい。操舵制御構成に応じて、アクチュエータ制御モジュールは、それぞれの第1船舶用ドライブ及び第2船舶用ドライブの各々におけるエンジン制御モジュールからエンジン速度値を受信してよい。代替として、アクチュエータ制御モジュールは、第1船舶用ドライブ及び第2船舶用ドライブの一方又は両方のエンジン速度値を、そのドライブの関連付けられた舵制御モジュールから受信してよい。
上記の説明においては、簡潔性、明瞭性及び理解のために特定の用語が使用されている。そのような用語は、説明のみを目的として使用され、広義に解釈されるよう意図されているので、それらの用語から従来技術の要件を越えた不必要な限定が推察されるべきではない。本明細書に記載の異なる複数のシステム及び方法の段階は、単独で又は他のシステム及び方法と組み合わせて使用されてよい。様々な等価例、代替例及び修正例が、添付の請求項の範囲内で可能であることが予想される。

Claims (20)

  1. 船舶を操舵するためのシステムであって、
    第1エンジン制御モジュールを有する第1船舶用ドライブ及び第2エンジン制御モジュールを有する第2船舶用ドライブと、
    前記船舶を操舵するべく、前記第1船舶用ドライブ及び前記第2船舶用ドライブを回転させる第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータと、
    前記第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを制御する第1アクチュエータ制御モジュールと
    を備え、
    前記第1船舶用ドライブと前記第2船舶用ドライブとは、機械的リンクにより接続され、
    前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1船舶用ドライブ又は前記第2船舶用ドライブのいずれかが稼働中である場合に、前記第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを作動させる、
    システム。
  2. 前記第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータは、電動操舵アクチュエータ、電動液圧操舵アクチュエータ、又は液圧操舵アクチュエータのうちの1つである、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを、前記第1船舶用ドライブの第1バッテリに、又は前記第2船舶用ドライブの第2バッテリに、いずれのバッテリがより充電されているかに基づいて交互に接続するスイッチをさらに備える、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記スイッチは、自動切換スイッチである、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記スイッチは、前記第1アクチュエータ制御モジュールにより動作させられるリレーである、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1船舶用ドライブのエンジン速度を受信することにより前記第1船舶用ドライブが稼働中であるか否かを判断し、前記第2船舶用ドライブのエンジン速度を受信することにより前記第2船舶用ドライブが稼働中であるか否かを判断し、前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度又は前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度が少なくとも閾値である場合に、前記第1ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを作動させる、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1エンジン制御モジュール及び前記第2エンジン制御モジュールに通信接続され、それにより、前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1エンジン制御モジュールから前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信し、前記第2エンジン制御モジュールから前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信する、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記第1アクチュエータ制御モジュールは、CANバスを介して前記第1エンジン制御モジュール及び前記第2エンジン制御モジュールに通信接続される、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記第1アクチュエータ制御モジュールは、第1舵制御モジュール及び第2舵制御モジュールに通信接続され、それにより、前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1舵制御モジュールから前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信し、前記第2舵制御モジュールから前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信する、請求項6に記載のシステム。
  10. 前記第1アクチュエータ制御モジュールに通信接続された第1舵制御モジュールと、
    前記第2エンジン制御モジュール及び前記第1舵制御モジュールに通信接続された第2舵制御モジュールと
    をさらに備え、
    前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1エンジン制御モジュールに通信接続され、
    前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1エンジン制御モジュールから前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信し、前記第1舵制御モジュールから前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信する、
    請求項6に記載のシステム。
  11. 前記第1アクチュエータ制御モジュールは、前記第1船舶用ドライブと関連付けられた第1舵制御モジュールに操舵障害ステータスを通信し、前記第1舵制御モジュールは、前記第2船舶用ドライブと関連付けられた第2舵制御モジュールに前記操舵障害ステータスを通信する、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 第3エンジン制御モジュールを有する第3船舶用ドライブ及び第4エンジン制御モジュールを有する第4船舶用ドライブと、
    前記船舶を操舵するべく、前記第3船舶用ドライブ及び前記第4船舶用ドライブを回転させる第2ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータと、
    前記第2ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを制御する第2アクチュエータ制御モジュールと
    をさらに備え、
    前記第3船舶用ドライブと前記第4船舶用ドライブとは、機械的リンクにより接続され、
    前記第2アクチュエータ制御モジュールは、前記第3船舶用ドライブ又は前記第4船舶用ドライブのいずれかが稼働中である場合に、前記第2ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを作動させる、
    請求項1から11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 前記第1船舶用ドライブ及び前記第4船舶用ドライブは、スレーブであり、前記船舶上の外側位置にあり、前記第2船舶用ドライブ及び前記第3船舶用ドライブは、マスターであり、前記船舶上の内側位置にある、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記第1船舶用ドライブ及び前記第4船舶用ドライブは、マスターであり、前記船舶上の内側位置にあり、前記第2船舶用ドライブ及び前記第3船舶用ドライブは、スレーブであり、前記船舶上の外側位置にある、請求項12に記載のシステム。
  15. 機械的リンクにより接続された複数の船舶用ドライブのセットの操舵を制御するための方法であって、
    ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを制御するアクチュエータ制御モジュールにて第1船舶用ドライブのエンジン速度を受信する段階と、
    前記アクチュエータ制御モジュールにて第2船舶用ドライブのエンジン速度を受信する段階と、
    前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度又は前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度のうちの少なくとも一方が少なくとも閾値であると判断する段階と、
    前記船舶を操舵するべく、前記第1船舶用ドライブ及び前記第2船舶用ドライブを回転させるよう前記ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを作動させる段階と
    を備える、方法。
  16. 前記アクチュエータ制御モジュールは、前記第1船舶用ドライブと関連付けられた第1エンジン制御モジュールから前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信し、前記アクチュエータ制御モジュールは、前記第2船舶用ドライブと関連付けられた第2エンジン制御モジュールから前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記アクチュエータ制御モジュールは、前記第1船舶用ドライブと関連付けられた第1舵制御モジュールから前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信し、前記アクチュエータ制御モジュールは、前記第2船舶用ドライブと関連付けられた第2舵制御モジュールから前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信する、請求項15に記載の方法。
  18. 前記アクチュエータ制御モジュールは、前記第1船舶用ドライブと関連付けられた第1エンジン制御モジュールから前記第1船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信し、前記アクチュエータ制御モジュールは、前記第2船舶用ドライブと関連付けられた第2舵制御モジュール、又は前記第2舵制御モジュールに通信接続された前記第1船舶用ドライブと関連付けられた第1舵制御モジュールのうちの一方から前記第2船舶用ドライブの前記エンジン速度を受信する、請求項15に記載の方法。
  19. 前記アクチュエータ制御モジュールにて前記ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータの操舵障害ステータスを検出する段階と、前記アクチュエータ制御モジュールから前記第1船舶用ドライブと関連付けられた第1舵制御モジュールに前記操舵障害ステータスを通信する段階と、前記第1舵制御モジュールから前記第2船舶用ドライブと関連付けられた第2舵制御モジュールに前記操舵障害ステータスを通信する段階とをさらに備える、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記ステアバイワイヤ式操舵アクチュエータを、前記第1船舶用ドライブの第1バッテリに、又は前記第2船舶用ドライブの第2バッテリに、いずれのバッテリがより充電されているかに基づいて交互に接続する段階をさらに備える、請求項15から19のいずれか一項に記載の方法。
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