JP2017128196A - 車両用ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外光に対する遮光性能を向上させた車両用ヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】本発明の車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、液晶表示部10を備え、液晶表示部10からの表示光Xを車両VのウインドシールドYで反射させ、ウインドシールドYで反射した表示光Xを車両Vの操作者Mの眼球に入射させることで、操作者Mに虚像を視認させ、ウインドシールドYに入射する表示光Xの透過光X’の光路上に、透過光X’とは逆方向に進行する外光αを遮蔽する遮蔽部材30を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来、液晶表示部からの表示光を車両のウインドシールドで反射させ、その反射した表示光を車両の操作者の眼球に入射させることで、車両の操作者に虚像を視認させる車両用ヘッドアップディスプレイ装置が知られている。
このような車両用ヘッドアップディスプレイ装置では、ウインドシールドを透過して液晶表示部に入射する太陽光線等の外光によって、例えば液晶表示部の温度が上昇し、性能が劣化するおそれがあった。
そこで、外光による液晶表示部の性能劣化を抑制するために、液晶表示部を構成する液晶セルの前側(表示光が射出される側)に設けられた偏光部材と略同じ方向の偏光方向を有する反射型偏光フィルムを、液晶表示部の前側に設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、液晶表示部からの表示光を遮ることなく、外光の液晶表示部への入射をある程度防止することができる。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、外光のうち反射型偏光フィルムが透過する偏光成分については液晶表示部への入射を遮ることができず、更なる遮光性能の向上が望まれている。
上記のような課題に鑑みてなされた本発明の目的は、外光に対する遮光性能を向上させた車両用ヘッドアップディスプレイ装置を提供することにある。
上記した課題を解決すべく、本発明の実施形態に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、液晶表示部を備え、前記液晶表示部からの表示光を車両のウインドシールドで反射させ、前記ウインドシールドで反射した表示光を前記車両の操作者の眼球に入射させることで、前記操作者に虚像を視認させる車両用ヘッドアップディスプレイ装置であって、前記ウインドシールドに入射する前記表示光の透過光の光路上に、前記透過光とは逆方向に進行する外光を遮蔽する遮蔽部材を備える。
本発明の実施形態に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置によれば、外光に対する遮光性能を向上させることができる。
以下、諸図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、図1に示すように、液晶表示部10と、投影光学系20と、遮蔽部材30とを備える。
液晶表示部10及び投影光学系20は、筐体5に格納され、筐体5は、車両Vのダッシュボード等に収容される。液晶表示部10は、表示光Xを、投影光学系20を経て筐体5の外部に射出する。表示光Xは車両VのウインドシールドYで反射し、反射した表示光Xは車両Vの操作者M(運転手等)の眼球に入射する。このように、表示光Xが操作者Mの眼球に入射することで、操作者Mに視認可能な虚像ZがウインドシールドYの前方の所定の位置に生成される。
液晶表示部10は、光源11と、液晶パネル12と、照明光学系13とを備える。
光源11は、照明光を発光する部材であり、例えば白色光を射出する一つ又は複数のLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)が配置されて構成される。光源11から射出される照明光は、照明光学系13を経て液晶パネル12に照射される。
液晶パネル12は、透過型の液晶パネルであり、例えば、偏光フィルタ、ガラス基板、透明電極、配向膜、液晶表示素子、カラーフィルタ等を備える。液晶パネル12は、光源11から照明光学系13を経て照明光が照射されると、透過光を表示光Xとして射出する。ここで、表示光Xは、液晶パネル12によって表示されるカラー画像からなる光であり、液晶パネル12に表示される画像を変化させることで、表示光Xも変化させることができる。
照明光学系13は、光源11と液晶パネル12との間に配置される。照明光学系13は、例えばレンズや拡散板等から構成され、光源11からの照明光を液晶パネル12に入射させる。
投影光学系20は、例えば凹面鏡等からなるミラーを有し、液晶表示部10からの表示光Xを反射して、表示光XをウインドシールドYの方向に拡大して射出する。ここで、図1には投影光学系20が2つのミラーを有する場合を例示したが、ミラーの個数は限定されない。
遮蔽部材30は、所定の入射角で入射する太陽光等の外光を遮蔽し、好ましくは反射する部材であり、ウインドシールドYに入射する表示光Xの透過光路上に配置される。遮蔽部材30は、本例では、ウインドシールドYに配置される。より詳細には、後述するようにウインドシールドYが2枚以上の部材からなる積層体を含み、遮蔽部材30はその積層体の間に挟み込まれるようにして配置されるシート状の部材である。なお、遮蔽部材30が遮蔽する外光の入射角の詳細については後述する。
ウインドシールドYは、車両Vの前方に設けられて車両Vの内部と外部とを区画するガラス等の部材であり、通常、2枚以上の部材が貼り合わされた積層体で構成される。ウインドシールドYは、投影光学系20から照射される表示光Xの少なくとも一部を操作者Mの眼球の方向に反射させる。
車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、図1に示すように、高反射率部材40をさらに備えてもよい。高反射率部材40は、表示光XをウインドシールドYよりも高い反射率で反射する部材であり、例えば表示光Xが入射する側のウインドシールドYの表面を被覆するように配置される。車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、高反射率部材40を備えることで、表示光Xをより高い反射率で反射させ、より高輝度な虚像Zを操作者Mに視認させることができる。
図2は、表示光Xと、遮蔽部材30が遮蔽する外光αと、遮蔽部材30が透過する外光βとの関係を示す概略図である。ここで、表示光Xと外光αと外光βとを実線で示し、ウインドシールドYに入射する表示光Xの透過光X’と遮蔽部材30により遮蔽される外光αの延長線とを一点鎖線で示し、水平面とウインドシールドYへの垂線とを破線で示している。図2では、図面を簡単にするため、表示光X、外光α及び外光βと、それらの透過光を、ウインドシールドYや遮蔽部材30による屈折を無視して直線で示している。また、高反射率部材40の図示を省略している。また、車両Vは、水平面に載置されているとする。
図2において、ウインドシールドYの水平面に対する傾斜角をθ1とし、ウインドシールドYで反射して操作者Mの眼球へ向かう表示光Xの水平面に対する角度をθ2とする。ここで、θ2は、ウインドシールドYで反射後の表示光Xが水平面よりも上方に向かう場合を正とする。
遮蔽部材30は、外光αを遮蔽する。ここで、外光αは、ウインドシールドYに入射する表示光Xの透過光X’とは逆方向に進行する、車両V外部からの太陽光等の光である。より詳細には、外光αは、ウインドシールドYにおける表示光Xの入射光と反射光とを含む入射面内において透過光X’の進行方向側からウインドシールドYに入射角θで入射する外光である。入射角θは、θ1及びθ2を用いて、θ=π/2−(θ1−θ2)と表される。すなわち、遮蔽部材30は、外光αが、ウインドシールドYを透過して、表示光Xと逆方向かつ平行に進行し、投影光学系20を経て液晶表示部10に入射するのを抑制するものである。
このように、遮蔽部材30は、液晶表示部10に入射する外光αを遮蔽するので、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1の外光に対する遮光性能を向上させることができる。
また、遮蔽部材30は、外光βを透過する。ここで、外光βは、ウインドシールドYを透過して、ウインドシールドYで反射した表示光Xに沿って進行する外光である。より詳細には、遮蔽部材30は、表示光Xの入射面内において虚像Z側からウインドシールドYに入射角θ’で入射する外光βを透過する。入射角θ’は、θ1及びθ2を用いて、θ’=π/2−(θ1−θ2)で表される。すなわち、遮蔽部材30は、外光βが、ウインドシールドYを透過して、ウインドシールドYで反射後の表示光Xと同方向かつ平行に進行し、操作者Mの眼球に入射するのを妨げないものである。
このように、遮蔽部材30は、操作者Mが虚像Zを視認する方向から入射する外光βを透過するので、操作者Mが虚像Zを視認しつつ、虚像Zと同じ方向から車両Vの外部を視認することができる。
なお、遮蔽部材30が外光αを遮蔽するとは、外光αとは異なる入射角で入射する外光よりも、外光αを良く遮蔽することを意味し、外光αを完全に遮蔽することを必ずしも要しない。また、遮蔽部材30が外光βを透過するとは、外光βとは異なる入射角で入射する外光よりも、外光βを良く透過することを意味し、外光βを完全に透過することを必ずしも要しない。
図3は、遮蔽部材30の構成の一例を示す拡大図である。ここで、図3において、実線及び一点鎖線が示すものは図2と同様であり、図2と同様に図面を簡略化して示している。
遮蔽部材30は、図3に示すように、例えば所定の厚みの複数の層からなる積層構造を有し、各層同士の境界面に入射する光を遮蔽する構成としてもよい。そして、遮蔽部材30は、外光αが層同士の境界面に入射し、外光βが層同士の境界面に入射しないような角度で積層構造を構成する。このような構成とすることで、遮蔽部材30は、外光αを遮蔽し、かつ、外光βを透過することができる。
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
また、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、遮蔽部材30がウインドシールドYの積層体の間に挟み込まれるようにして配置される構成としたが、このような構成には限定されず、例えば遮蔽部材30がウインドシールドYの表面に配置されていてもよい。さらに、遮蔽部材30は、ウインドシールドYに配置されていなくてもよく、表示光Xの透過光路上の任意の箇所に配置されていればよい。
また、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、遮蔽部材30が外光βを透過する構成としたが、このような構成には限定されず、外光βを遮蔽してもよい。
1 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
5 筐体
10 液晶表示部
11 光源
12 液晶パネル
13 照明光学系
20 投影光学系
30 遮蔽部材
40 高反射率部材
M 操作者
V 車両
X 表示光
X’ ウインドシールドに入射する表示光の透過光
Y ウインドシールド
Z 虚像
α 遮蔽部材が遮蔽する外光
β 遮蔽部材が透過する外光
θ 遮蔽部材が遮蔽する外光の入射角
θ’ 遮蔽部材が透過する外光の入射角
θ1 ウインドシールドの水平面に対する傾斜角
θ2 操作者の眼球へ向かう表示光の水平面に対する角度
5 筐体
10 液晶表示部
11 光源
12 液晶パネル
13 照明光学系
20 投影光学系
30 遮蔽部材
40 高反射率部材
M 操作者
V 車両
X 表示光
X’ ウインドシールドに入射する表示光の透過光
Y ウインドシールド
Z 虚像
α 遮蔽部材が遮蔽する外光
β 遮蔽部材が透過する外光
θ 遮蔽部材が遮蔽する外光の入射角
θ’ 遮蔽部材が透過する外光の入射角
θ1 ウインドシールドの水平面に対する傾斜角
θ2 操作者の眼球へ向かう表示光の水平面に対する角度
Claims (7)
- 液晶表示部を備え、前記液晶表示部からの表示光を車両のウインドシールドで反射させ、前記ウインドシールドで反射した表示光を前記車両の操作者の眼球に入射させることで、前記操作者に虚像を視認させる車両用ヘッドアップディスプレイ装置であって、
前記ウインドシールドに入射する前記表示光の透過光の光路上に、前記透過光とは逆方向に進行する外光を遮蔽する遮蔽部材を備える、
車両用ヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記遮蔽部材は、前記ウインドシールドを透過して前記ウインドシールドで反射した前記表示光に沿って進行する外光を透過する、
請求項1に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記遮蔽部材は、前記ウインドシールドの水平面に対する傾斜角をθ1、前記ウインドシールドで反射して前記操作者の眼球へ向かう前記表示光の水平面に対する角度をθ2とするとき、前記表示光の入射面内において前記透過光の進行方向側から前記ウインドシールドに入射角θ=π/2−(θ1−θ2)で入射する外光を遮蔽する、
請求項1又は2に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記遮蔽部材は、前記表示光の入射面内において前記虚像側から前記ウインドシールドに入射角θ’=π/2−(θ1−θ2)で入射する外光を透過する、
請求項3に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記遮蔽部材は、前記ウインドシールドに配置される、請求項1から4の何れか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
- 前記ウインドシールドは、2枚以上の部材からなる積層体を含み、
前記遮蔽部材は、前記積層体の間に配置される、
請求項5に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記表示光が入射する前記ウインドシールドの表面に配置される高反射率部材をさらに備える、請求項1から6の何れか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016008228A JP2017128196A (ja) | 2016-01-19 | 2016-01-19 | 車両用ヘッドアップディスプレイ装置 |
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JP2016008228A JP2017128196A (ja) | 2016-01-19 | 2016-01-19 | 車両用ヘッドアップディスプレイ装置 |
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Family
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017128196A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112859332A (zh) * | 2019-11-26 | 2021-05-28 | 三星电子株式会社 | 用于平视显示器(hud)的遮光膜和用于车辆的hud系统 |
-
2016
- 2016-01-19 JP JP2016008228A patent/JP2017128196A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112859332A (zh) * | 2019-11-26 | 2021-05-28 | 三星电子株式会社 | 用于平视显示器(hud)的遮光膜和用于车辆的hud系统 |
US11598959B2 (en) | 2019-11-26 | 2023-03-07 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Light shielding film for head-up display (HUD) and HUD system for vehicle |
CN112859332B (zh) * | 2019-11-26 | 2023-09-01 | 三星电子株式会社 | 用于平视显示器(hud)的遮光膜和用于车辆的hud系统 |
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