JP2017127645A - 仮設トイレ用の排水設備 - Google Patents

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【課題】マンホール内に設けられた貯水ゲートを容易に操作することのできる仮設トイレ用の排水設備を提供する。【解決手段】縦管2と、縦管2が略垂直に接合された排水横引管3と、排水横引管3と接続されたマンホール4と、マンホール4と下水道管とを接続する接続継手12と、を有し、マンホール4は地上開口部に設置される蓋材と、排水横引管3内の流動物を貯留させる貯水ゲート5を内部に備え、前記蓋材は、小径の開口部が形成された親蓋と、前記親蓋の小径の開口部に設置される子蓋と、を備え、前記子蓋は、貯水ゲート5の鉛直上にある。【選択図】図5

Description

本発明は、仮設トイレ用の排水設備に関する。
近年、地震などの災害発生やイベントの開催等に備えて臨時的に仮設トイレを設置できるよう、学校や公園等の多数の人が集まれる場所に予め排水設備を埋設する計画が推進されている。
従来の仮設トイレの排水設備は、図5に示すように、地上に設置する便器Bの個数と設置位置に合わせて流動物を流下させる縦管2と、縦管2を略垂直に接合させ、流動物を収集して不図示の下水道管へ向けて排出させるよう地中に埋設された排水横引管3と、排水横引管3の一端が接続されるマンホール4内で排水横引管3を延在させた管路Rを端縁Pにて開閉し、排水横引管3内の流動物を貯留させ又は排出させる貯水ゲート5を設けて構成されている。貯水ゲート5は、排水横引管3の管路を開閉するゲート弁5aと、ゲート弁5aを操作する操作ロッド5b及び操作ハンドル5cとを有し、手動で開閉するようになっている(例えば、下記特許文献1)。
上記の排水設備Aは、仮設トイレ6が不要なときには、縦管2の上端開口部2aを不図示の蓋材により堅く閉口させておき、仮設トイレ6を設置すべき臨時の場合に、前記蓋材を取り外して縦管2の上端開口部2aを開口させ、地上Gに仮設トイレ6を設置できるようになっている。
そして、仮設トイレ6を設置して上記の排水設備Aを使用する場合、貯水ゲート5は、不図示の貯水タンク等に溜められた水を効率良く使用するために通常閉弁しておき、所定量の流動物が排水横引管3内に貯留されるタイミングで、一日に1回〜数回開弁させ、流動物を放出するようになっている。
特許第4104197号公報
ところで、上記排水設備Aは、排水横引管3内に貯留された流動物を放出する場合、荷重の大きいマンホール4の蓋材7を開け、マンホール4内に手を入れ又は作業者がマンホール4内に直接入り込んで貯水ゲート5の操作ハンドル5cを操作しなければならない。そして、この作業は、通常、仮設トイレを管理する市職員や学校職員等の一般ユーザが自ら行うようになっている。
しかし、マンホール4における排水処理に不慣れな専門業者以外の者が、荷重の大きいマンホール4の蓋材7を専用冶具で開口し、開口部近辺にかがみ込んで、又は、マンホール4内に入って一定時間同じ姿勢で貯水ゲート5を開口させておくのは容易ではなく、ユーザに敬遠されるという問題があった。
また、貯水ゲート5を開口させた状態で保持している間、排水横引管3からの汚臭を吸い込みやすいため、作業をするのが苦痛であるという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、マンホール内に設けられた貯水ゲートを容易に操作することのできる貯水ゲートの開閉冶具を提供することを課題とする。
本発明は、地中に埋設された仮設トイレ用の排水設備であって、縦管と、前記縦管が略垂直に接合された排水横引管と、前記排水横引管と接続されたマンホールと、前記マンホールと下水道管とを接続する接続継手と、を有し、前記マンホールは地上開口部に設置される蓋材と、前記排水横引管内の流動物を貯留させる貯水ゲートを内部に備え、前記蓋材は、小径の開口部が形成された親蓋と、前記親蓋の小径の開口部に設置される子蓋と、を備え、前記子蓋は、前記貯水ゲートの鉛直上にあることを特徴とする。
また、本発明は、前記マンホールと前記排水横引管がマンホール継手を介して接続され、前記マンホール継手のマンホール内に位置する端部に前記貯水ゲートが配置されていることが望ましい。
本発明によれば、貯水ゲートの操作ハンドルに吊下部材の係合部を係合させて、吊下部材により、マンホールの開口部から離間した地上から貯水ゲートを操作することができる。したがって、作業者が楽な姿勢で周囲の状況を確認しながら、容易に貯水ゲートを開閉することができという効果を奏する。
また、作業者が排水横引管から離れて作業できることにより、排水横引管からの汚臭を直接吸い込むことを回避することが出来るという効果を奏する。
は、本発明の一実施形態として示した貯水ゲート開閉用冶具と貯水ゲート開閉用冶具を適用するマンホール内を表した側断面図である。 は、本発明の第一実施形態として示した貯水ゲート開閉用冶具を適用する貯水ゲートを示した図であって、(a)は貯水ゲートの正面図、(b)は貯水ゲートの側面図、(c)は貯水ゲートの背面図である。 は、(a),(b)は、本発明の第一実施形態として示した貯水ゲート開閉用冶具の使用方法を示した説明図である。 は、本発明の一実施形態として示した貯水ゲート開閉用冶具を示した図であり、(a)は吊下部材の側面図、(b)は吊下部材の正面図、(c)は固定部材を示した平面図である。 は、本発明の一実施形態として示した貯水ゲート開閉用冶具が適用される仮設トイレの排水設備を示した説明図である。
以下、本発明に係る貯水ゲート開閉用冶具の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の貯水ゲート開閉用冶具1の使用対象となる貯水ゲート5と、この貯水ゲート5を内部に備えたマンホール4の断面図であり、図5に示す排水設備Aと同様の排水横引管3が接続された状態で地中に埋設されるものである。
図1に示すように、マンホール4は、地中に載置する基台8と、基台8上に筒状に立ち上がって形成された周壁部9と、蓋材10とを備えている。
マンホール4内の下半部には、排水横引管3が接続されるマンホール継手11がマンホール4の周壁部9を貫通するように取り付けられ、排水横引管3の管路Rをマンホール4内に延在させている。マンホール4には、更にマンホール継手11に対向する位置であってマンホール継手11よりも下方に不図示の下水道管に接続される配管の接続継手12が備えられている。
蓋材10は、マンホール4の開口上端部14の全体を覆うように被冠される親蓋10Aと、親蓋10Aの板面内に小径に形成された子蓋10Bとを備えている。
排水横引管3は、端部3tが、マンホール継手11におけるマンホール継手11に挿入され、不図示のパッキンによって、マンホール継手11と水密に接続されている。
マンホール継手11のマンホール4内に位置する端部11tは、マンホール4の子蓋10Bが被冠される領域の略中心を通る鉛直線上まで延びており、その端面11pに貯水ゲート5が当接するよう配置されている。
図2(a)は、貯水ゲート5を図1に示す矢印L1方向から視た正面図、同図(b)は、貯水ゲート5の側面図、同図(c)は、貯水ゲート5の背面図である。貯水ゲート5は、一対のステンレス製の山形鋼を突き合わせて構成された枠体20と、この枠体20に対して上下方向へのスライド可能に支持された平板状のゲート弁21とを備えている。
図2(a)〜(c)に示すように、枠体20は、下端部が下方に突出するように円弧状に湾曲して左右の各側部がそれぞれ鉛直方向に延びた正面視U字状の一対の縦枠材20a,20aと、これら縦枠材20a,20aの左右の各側部の上端部間に水平に架設された一対の水平枠材20b,20bとを有している。山形鋼により形成された縦枠材20a,20aは、これらを突き合わせることにより溝部が形成されるように組み立てられている。一対の縦枠材20a,20aは、これらの間に形成された溝部内の全周にわたって帯板状のゴム材21cを介在させた状態で、ボルト及びナットによって構成された複数の締結具21dによって一体的に固定されている。
背面側に位置する一方の縦枠材20aには、下端部の円弧状に沿った部分と同心状の円筒形状に形成された嵌合部24が取り付けられており、この嵌合部24内に、マンホール4の周面に取り付けられた図1に示すマンホール継手11の端部11tが接続されている。
板面が立ち上がるように配置された平板状のゲート弁21は、外周縁部が、枠体20に当接する形状に構成されており、その下端部は、各縦枠材20aに沿って下方に円弧状に突出している。ゲート弁21は、一対の縦枠材20a,20aの間に上下方向へのスライド可能に挿入されている。ゲート弁21の上端部21tは、各水平枠材20bの上端面よりも上方に突出する寸法に形成されている。
ゲート弁21の上部には、略ベース型形状の開口部22が形成されている。この開口部22の下部は、嵌合部24の内孔上部と重なっており、排水横引管3の管路R内の流動物をオーバーフローさせることができるようになっている。ゲート弁21における上下方向中程の下部には、左右一対のストッパー25,25が設けられている。各ストッパー25は、ゲート弁21に螺入されたボルトによってそれぞれ構成されており、ゲート弁21が上方にスライドした際に、水平枠材20bに当接して、ゲート弁21が枠体20から抜け出ることのないように、スライド規制されるようになっている。
ゲート弁21の上端部には、操作ロッド23の下端部が鉛直方向に取り付けられている。操作ロッド23は、図3(a),(b)に示すように、マンホール4の子蓋10Bの中心を通る鉛直な線上に配置されている。操作ロッド23の上端部は、水平に取り付けられた操作ハンドル26を備えており、平面視でマンホール4に被冠する蓋材10の子蓋10Bにより形成される開口部15内に位置するように設けられている。
次に、貯水ゲート5を開閉するための貯水ゲート開閉用冶具1について説明する。
図3(b),図4(a)〜(c)に示すように、貯水ゲート開閉用冶具1は、吊下部材30と固定部材31とを備えている。
吊下部材30は、T字状に組まれた吊下ハンドル32及び吊下ロッド33と、吊下ロッド33の先端(他端側)に設けられ貯水ゲート5の操作ハンドルに係合させる係合部34とを備えている。
吊下ハンドル32は、吊下ロッド33の直交するように吊下ロッド33の一端側に設けられた棒状部であり、作業者が地上から貯水ゲート5を操作する際に作業者が把持する部分である。
吊下ロッド33は、長尺の円筒又は円柱状の部材により形成されたものであり、図3(a)に示すマンホール4の開口部14の上方から貯水ゲート5の操作ハンドル26に到達する寸法よりも長尺に形成され、作業者がマンホール4の開口部14から離間した地上から貯水ゲート5を上下動させるにあたり、貯水ゲート5を吊下するものである。
吊下ロッド33の長さ方向中間部には、所定の間隔をおいて複数の貫通孔35,35,…が水平方向に形成されている。
貫通孔35は、係合部34に操作ハンドル26を係合させて引き上げた所定の位置でいずれかの貫通孔35が図3(b)に示す小径の開口部15の直上に位置するように設定されている。
係合部34は、金属又は樹脂等の硬質の板部材を折曲して図4(a)に示すように略C字状に形成されたものである。具体的には、吊下ロッド33の先端に取り付けられる天壁部34aと、天壁部34aの一端縁から垂直に延びた側壁部34bと、側壁部34bの下端縁から略直角かつ天壁部34aに対向する方向に延びた底壁部34cと、天壁部34a及び底壁部34cの端部が互いに対向する方向に折曲して設けられた上側爪部34d及び下側爪部34eとを備えている。
係合部34の側壁部34b及び底壁部34cは、図1に示す矢印L1方向に視て水平方向中央部が略矩形に切り欠かれて下方に開口し、側壁部34bの下半部及び底壁部34cが二股に分かれるように形成されている。
係合部34が上記のように形成されていることにより、上側爪部34dと下側爪部34e,34eとの間に操作ハンドル26と操作ロッド23との交叉部を挿通させることができるようになっている。
固定部材31は、吊下部材30の貫通孔35に挿通される挿通棒37と、挿通棒37の一端側に固定された把持部38とを備えている。
挿通棒37は、図3(b)に示す小径の開口部15の径寸法よりも長くなるように形成されており、挿通棒37を吊下ロッド33の貫通孔35に挿通させた際に開口部15に架設できるようになっている。
次に、貯水ゲート開閉用冶具1の使用方法について説明する。
まず、貯水ゲート5は通常排水横引管3の管路Rを閉じているので、作業者は、排水横引管3の貯水率が所定の割合に達するタイミングで図5に示す仮設トイレ6用の排水設備Aの貯水ゲート5を開弁する。貯水ゲート5を開弁するには、まず、図3(a)に示すマンホール4の蓋材10の子蓋10Bを専用の冶具(不図示)で開口し、開口部15から吊下部材30の係合部34を挿入させる。
係合部34が貯水ゲート5の操作ハンドル26の高さ位置に達したら、図1,図3(a)に示すように係合部34の側壁部34bと上下側爪部34d,34eとの間に操作ハンドル26を位置させ、引き上げ可能状態とする。
そして、吊下部材30を引き上げると、操作ハンドル26が係合部34の天壁部34a,側壁部34b及び上側爪部34dに係合するので、更に吊下部材30を引き上げると、図3(b)に示すように貯水ゲート5が上方に移動し、図1に示す排水横引管3の管路Rが開口する。
吊下部材30を更に引き上げると、所定の位置で貯水ゲート5のストッパー25,25が水平枠材20bに当接し、水平枠材20bよりも上方への移動が規制される。したがって、その位置でマンホール4の小径の開口部15の直近の貫通孔35に固定部材31の挿通棒37を挿入するとともに開口部15に架設させる。以上の作業により、吊下部材30が貯水ゲート5を開弁させた状態で固定される。
そして、排水横引管3に貯留された流動物の下水道管への放出が完了したら、吊下部材30の吊下ハンドル32を保持した状態で固定部材31を貫通孔35から引き抜き、吊下部材30の固定を解除する。そして、吊下部材30を下方へ静かに移動させ、貯水ゲート5を閉じ排水横引管3の管路Rを再び閉口させる。
以上のように、本発明の貯水ゲート開閉用冶具1によれば、貯水ゲート5の操作ハンドル26に吊下部材30の係合部34を係合させて、吊下部材30によりマンホール4の開口部15から離間した地上から貯水ゲート5を操作することができるため、作業者が楽な姿勢で、かつ、周囲の状況,安全等を確認しながら、容易に貯水ゲート5を開閉することができるという効果が得られる。
また、貯水ゲート5の開閉に貯水ゲート開閉用冶具1を用いることにより、作業者が排水横引管3から離間して地上から貯水ゲート5を操作することができるため、排水横引管3からの汚臭を直接吸い込むことを回避することが出来るという効果が得られる。
また、吊下部材30により貯水ゲート5を引き上げた状態で、固定部材31を吊下部材30の貫通孔35に挿通させ、固定部材31を子蓋10Bにより開口されたマンホールの小径の開口部15に架設して保持することが出来る。したがって、作業者が貯水ゲート5を引き上げ、流動物の放出完了まで保持する作業から開放されるため、貯水ゲート5の開弁作業を簡便に行うことができるという効果が得られる。
また、固定部材31を、小径の開口部15に架設できるようにしているため、固定部材31をコンパクトに形成し、かつ、吊下部材30の貫通孔35への挿通を簡便にすることができるという効果が得られる。
なお、上記の実施形態においては、貯水ゲート開閉用冶具1として吊下部材30及び固定部材31を備えた構成を例示したが、貯水ゲート開閉用冶具1は、固定部材31を有しない構成であってもよい。貯水ゲート開閉用冶具1が固定部材31を有していなくても、吊下部材30により、排水横引管3からから離間した地上から容易に貯水ゲート5を操作し、排水横引管3内の流動物を楽な姿勢で簡便に放出することができる。
また、固定部材31は、挿通棒37が開口部15に架設されるようになっていればよいが、挿通棒37及び把持部38の双方が開口部15に架設されるようになっているとなおよい。挿通棒37及び把持部38の双方が開口部15に架設されるようになっていると、固定部材31の貫通孔35における架設がより確実となるという効果が得られる。
1 貯水ゲート開閉用冶具
3 排水横引管
4 マンホール
5 貯水ゲート
21 ゲート弁
23 操作ロッド
26 操作ハンドル
6 仮設トイレ
30 吊下部材
31 固定部材
32 吊下ハンドル
33 吊下ロッド
34 係合部
35 貫通孔
37 挿通棒
38 把持部
B 便器
R 管路

Claims (2)

  1. 地中に埋設された仮設トイレ用の排水設備であって、
    縦管と、前記縦管が略垂直に接合された排水横引管と、前記排水横引管と接続されたマンホールと、前記マンホールと下水道管とを接続する接続継手と、を有し、
    前記マンホールは地上開口部に設置される蓋材と、前記排水横引管内の流動物を貯留させる貯水ゲートを内部に備え、
    前記蓋材は、小径の開口部が形成された親蓋と、前記親蓋の小径の開口部に設置される子蓋と、を備え、
    前記子蓋は、前記貯水ゲートの鉛直上にあることを特徴とする仮設トイレ用の排水設備。
  2. 前記マンホールと前記排水横引管がマンホール継手を介して接続され、
    前記マンホール継手のマンホール内に位置する端部に前記貯水ゲートが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の仮設トイレ用の排水設備。
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