JP2017127516A - 噴流生成装置、及び噴流生成装置の噴流生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速の液体噴流を噴射することができ、必要に応じて短時間に簡単に止血可能な噴流生成装置、噴流生成装置の噴流生成方法を提供する。【解決手段】液体噴流を生成する噴流生成装置1であって、筒状の液体室160と、液体室の端部の開口から液体室内の液体を外部に噴射するノズル165と、液体室内に配置された第1の光ファイバー22と、第1の光ファイバーを介して液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部21と、液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路140と、光出射端部がノズルの外側に配置された第2の光ファイバー22と、第1の光ファイバー又は第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源2と、第1の光ファイバー又は第2の光ファイバーへレーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部4と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、噴流生成装置、及び噴流生成装置の噴流生成方法に関するものである。
光ファイバーがチューブ内に挿入され、レーザー発振器から光ファイバーを介して出射されたレーザー光により、チューブ内に充填された水などの液体を急激に加熱して液体噴流(液体ジェット)を発生させ、この液体噴流の力により血栓などを破砕し除去する手術用器具(パルスジェットメス)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、内視鏡や顕微鏡を用いた手術が行われている。内視鏡手術では、患部に数mm〜10cm程度の穴を開け、その穴から内視鏡、メス、パルスジェットメスなどを挿入して手術を行う。
術中に患部から出血した際、止血する方法としては、例えば、パルスジェットメスなどの手術器具を穴部から抜き取り止血用の鉗子を穴部に挿入して止血する、穴部に止血用の光ファイバーを挿入して患部にレーザー光を照射して熱凝固させる、などが知られている。
しかしながら、患部から手術器具を一度抜き取り、止血用の器具を挿入して止血する場合、止血するのに時間が掛かり、緊急に対応しにくい。
特許文献2には、加圧ポンプにより水を加圧し、ノズルからウォータージェットを噴射するとともに、そのウォータージェット内にレーザー光を導光して患部に照射するウォータージェット型レーザー治療装置が記載されている。この装置では、患部に対してウォータージェットによる切開作用と冷却作用、レーザー光の照射による熱凝固作用(止血作用)を有する。この装置では、水がレーザー光のエネルギーを吸収しないように設定されている。
しかしながら、上記ウォータージェット型レーザー治療装置では、加圧ポンプにより生成されたウォータージェット内にレーザー光を導光してウォータージェットとともにレーザー光を患部に照射させるので、多量の水を要する、患部が水浸しになる、噴流速度が遅い、などの問題点がある。
しかしながら、上記ウォータージェット型レーザー治療装置では、加圧ポンプにより生成されたウォータージェット内にレーザー光を導光してウォータージェットとともにレーザー光を患部に照射させるので、多量の水を要する、患部が水浸しになる、噴流速度が遅い、などの問題点がある。
本発明の噴流生成装置は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
液体噴流を生成する噴流生成装置であって、
筒状の液体室と、
前記液体室の端部の開口から該液体室内の液体を外部に噴射するノズルと、
前記液体室内に配置された第1の光ファイバー(噴流生成用光ファイバー)と、
前記第1の光ファイバーを介して前記液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部と、
前記液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路と、
光出射端部が前記ノズルの外側に配置された第2の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源と、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ前記レーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部と、を有することを特徴とする。
液体噴流を生成する噴流生成装置であって、
筒状の液体室と、
前記液体室の端部の開口から該液体室内の液体を外部に噴射するノズルと、
前記液体室内に配置された第1の光ファイバー(噴流生成用光ファイバー)と、
前記第1の光ファイバーを介して前記液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部と、
前記液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路と、
光出射端部が前記ノズルの外側に配置された第2の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源と、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ前記レーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の噴流生成装置の噴流生成方法は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
液体噴流を生成する噴流生成装置の噴流生成方法であって、
前記噴流生成装置は、
筒状の液体室と、
前記液体室の端部の開口から該液体室内の液体を外部に噴射するノズルと、
前記液体室内に配置された第1の光ファイバー(噴流生成用光ファイバー)と、
前記第1の光ファイバーを介して前記液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部と、
前記液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路と、
光出射端部が前記ノズルの外側に配置された第2の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源と、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ前記レーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部と、を有し、
前記制御部により、前記レーザー光源から前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへパルスレーザーを出射するパルスレーザー光のタイミングを制御するステップと、
前記レーザー光源から前記第1の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、前記ノズルから噴流が噴射されるステップと、
前記レーザー光源から前記第2の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、前記第2の光ファイバーの光出射端からレーザー光が出射されるステップと、を有することを特徴とする。
液体噴流を生成する噴流生成装置の噴流生成方法であって、
前記噴流生成装置は、
筒状の液体室と、
前記液体室の端部の開口から該液体室内の液体を外部に噴射するノズルと、
前記液体室内に配置された第1の光ファイバー(噴流生成用光ファイバー)と、
前記第1の光ファイバーを介して前記液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部と、
前記液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路と、
光出射端部が前記ノズルの外側に配置された第2の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源と、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ前記レーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部と、を有し、
前記制御部により、前記レーザー光源から前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへパルスレーザーを出射するパルスレーザー光のタイミングを制御するステップと、
前記レーザー光源から前記第1の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、前記ノズルから噴流が噴射されるステップと、
前記レーザー光源から前記第2の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、前記第2の光ファイバーの光出射端からレーザー光が出射されるステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、高速の液体噴流を噴射することができ、必要に応じて短時間に簡単に止血可能な噴流生成装置を提供することができる。
また、本発明によれば、噴流生成装置の噴流生成方法を提供することができる。
また、本発明によれば、噴流生成装置の噴流生成方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る噴流生成装置は、筒状の液体室と、液体室の端部の開口から該液体室内の液体を外部に噴射するノズルと、液体室内に配置された第1の光ファイバー(噴流生成用光ファイバー)と、第1の光ファイバーを介して液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部と、液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路と、光出射端部がノズルの外側に配置された第2の光ファイバーと、第1の光ファイバー又は第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源と、第1の光ファイバー又は第2の光ファイバーへレーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部と、を有する。
本実施形態では、第2の光ファイバーとして、止血用の光ファイバーを例に説明するが、この形態に限られるものではない。第2の光ファイバーは、その光ファイバーから出射されるレーザー光により照射対象に、切開作用、止血作用、凝固作用、蒸散作用のいずれか又は2つ以上の組み合わせを生じさせるものであってもよい。
本実施形態では、第2の光ファイバーとして、止血用の光ファイバーを例に説明するが、この形態に限られるものではない。第2の光ファイバーは、その光ファイバーから出射されるレーザー光により照射対象に、切開作用、止血作用、凝固作用、蒸散作用のいずれか又は2つ以上の組み合わせを生じさせるものであってもよい。
本実施形態では、制御部は、噴流生成モードの場合、レーザー光源からのパルスレーザー光を第1の光ファイバー(噴流生成用光ファイバー)に供給する制御を行う。第1の光ファイバーを介してレーザー光照射部から出射されたパルスレーザー光を液体室内の液体に照射して加熱して、気化及び膨張を誘発し、気化膨張圧力を利用して間欠液体噴流(パルスジェット)が生成され、ノズルから液体噴流が吐出される。
また、制御部は、止血モードの場合、レーザー光源からのパルスレーザー光を第2の光ファイバーに供給する制御を行う。パルスレーザー光は、第2の光ファイバーの光出射端から、照射対象の患部へ照射される。
また、制御部は、止血モードの場合、レーザー光源からのパルスレーザー光を第2の光ファイバーに供給する制御を行う。パルスレーザー光は、第2の光ファイバーの光出射端から、照射対象の患部へ照射される。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態を説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
本発明の実施形態に係る噴流生成装置100を、ジェットメスなどの医療器具に適用した例を説明する。尚、本発明の実施形態に係る噴流生成装置100を、レーザー誘発液体噴流発生装置、導波管構造の膨張室(液体室)を有するパルスレーザー加熱噴流生成装置、などと称呼する場合もある。
図1に示したように、本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100は、Yコネクター120と、液体供給路140(流体供給路)と、筒状の液体室160(膨張室)と、などを有する。また、噴流生成装置100は、送液装置1と、レーザー装置2(レーザー発振器)と、吸引装置3と、制御装置4(制御部)と、設定部45と、などを有する。制御装置4は、各構成要素と有線式通信路又は無線式通信路を介して通信可能に接続されている。
図1に示したように、本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100は、Yコネクター120と、液体供給路140(流体供給路)と、筒状の液体室160(膨張室)と、などを有する。また、噴流生成装置100は、送液装置1と、レーザー装置2(レーザー発振器)と、吸引装置3と、制御装置4(制御部)と、設定部45と、などを有する。制御装置4は、各構成要素と有線式通信路又は無線式通信路を介して通信可能に接続されている。
Yコネクター120は、術者などにより把持される把持部材である。Yコネクター120は、樹脂などの所定の材料により形成されている。Yコネクター120は、略Y字形状の筒状体であり、第1の端部120a、第2の端部120bを有する。筒状体内には、第1の端部120aから第2の端部120b側へ、液体室160(膨張室)としての金属細管が設けられている。液体室160には液体供給路140が連通されており、その端部140bには、チューブなどの管状部材143などを介して送液装置1が接続されている。液体供給路140には、液体中の不純物を除去するためのフィルタ(不図示)が設けられている。
第2の端部120bには、噴流生成用の光ファイバー22(第1の光ファイバー)を介してレーザー装置2が接続されている。本実施形態では、第2の端部120bには、調整手段としての調整部170(ファイバー駆動装置)が設けられている。光ファイバー22は、Yコネクター120の光ファイバー通路122の第2の端部120bに設けられた調整部170を通って、Yコネクター120内に挿入され、その光ファイバー22の先端が筒状の液体室160である金属細管内の所定位置に配置される。調整部170は、Yコネクター120や液体室160内に挿入される光ファイバー22の先端部の位置を調整することができる。詳細には、調整部170は、光ファイバー22の先端部に設けられたレーザー光照射部21とノズル165との間の距離を調整可能に構成されている。
筒状の液体室160の内面は、レーザー光照射部21から出射したパルスレーザー光を反射する鏡面160kを有する。パルスレーザー光が鏡面160kで反射した場合、パルスレーザー光のエネルギー損失が非常に小さい。
尚、この鏡面160kは、筒状の液体室160の内面のうち、光ファイバー22の先端部のレーザー光照射部21近傍、及び、レーザー光照射部21近傍からノズル165までの間の全部又は一部分に形成されていることが好ましい。
尚、この鏡面160kは、筒状の液体室160の内面のうち、光ファイバー22の先端部のレーザー光照射部21近傍、及び、レーザー光照射部21近傍からノズル165までの間の全部又は一部分に形成されていることが好ましい。
この鏡面160kは、電解研磨処理、リーマ加工処理、メッキ処理、蒸着処理、研磨剤吹き付け処理、などのいずれかによって処理された面である。具体的には、筒状の液体室160として、ステンレスやチタンなどの金属細管を採用した場合、その内面を光学研磨することで、鏡面160kを形成してもよい。また、鏡面160kは、パルスレーザー光のレーザー波長に対して反射率が高い素材でコーティングを行うことにより形成されていてもよい。具体的には、鏡面160kは、金コート、金メッキなどのコーティングを行ってもよい。また、筒状の液体室160は、ステンレス、チタンなどの金属細管内に、高反射材である薄厚細管(金)を圧入することで、鏡面160kを形成してもよい。研磨剤吹き付け処理としては、研磨剤を付着させた微細粒子(微細樹脂粒子など)を筒状の液体室160内に高速に吹き付ける処理などを挙げることができる。
また、液体室160の内面の鏡面160kは、レーザー光照射部21により照射されるパルスレーザー光に関して、規定値以上の反射率であることが好ましい。
また、液体室160の内面の鏡面160kは、レーザー光照射部21により照射されるパルスレーザー光に関して、規定値以上の反射率であることが好ましい。
本実施形態では、Yコネクター120の一部分は、液体供給路140と光ファイバー通路122とを兼ねた構造となっている。
また、本実施形態では、Yコネクター120に吸引用流路180が設けられ、吸引用流路180にはチューブなどの管状部材144を介して吸引装置3が設けられている。吸引用流路180には、液体中の不純物などを除去するフィルタ(不図示)が設けられている。
また、本実施形態では、Yコネクター120の第1の端部120a側の筒状部は、吸引管190として機能する。吸引管190の内径(Yコネクター120の第1の端部120a側の筒状部の内径)は、液体室160である金属細管の外径よりも大きく形成されている。
止血用の光ファイバー29(第2の光ファイバー)は、筒状の液体室160の外周側に同軸に設けられる筒状の吸引管190と液体室160と間に配置されており、その一方の端部である光出射端部がノズル165の外側に配置されている。また、止血用の光ファイバー29は、吸引用流路180内を貫通し、他方の端部がレーザー装置2に接続するように設けられている。
本実施形態では、液体供給路140と吸引用流路180との接続位置48が、位置42(液体供給路140と光ファイバー通路122の接続位置)と第1の端部120aとの間に位置するように、Yコネクター120が構成されている。また、接続位置48と位置42との間において、吸引管190内面と細管の液体室160の外周面との間に、仕切り部材8が設けられている。
送液装置1は、制御装置4(制御部)の制御により、液体を液体供給路140を介して金属筒状部材などの筒状の液体室160に供給する。液体室160内の液体としては、水、生理食塩水、電解質輸液などを挙げることができる。
レーザー装置2(レーザー発振器)は、制御装置4(制御部)の制御により、パルスレーザー光を発生する。レーザー装置2から出力されたパルスレーザー光は、噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29に入力される。レーザー装置2からのパルスレーザー光が噴流生成用の光ファイバー22に入力された場合、光ファイバー22の先端部のレーザー光照射部21から筒状の液体室160に射出される。また、レーザー装置2からのパルスレーザー光が止血用の光ファイバー29に入力された場合、光ファイバー29の先端部(光出射端部29a)から止血用のパルスレーザー光が出射される。
レーザー装置2(レーザー発振器)は、レーザー光強度とレーザー光パルス幅を独立に制御することができる。詳細には、制御装置4(制御部)は、レーザー光照射部21によるパルスレーザー光のレーザーエネルギー、パルス幅及びパルス繰り返し周波数の少なくとも1つを変化させるように、レーザー装置2を制御する。本実施形態では、例えば、1パルス当たり最大約1000mJ程度のパルスレーザー光を照射可能なレーザー装置2を用いている。
レーザー装置2(レーザー発振器)は、レーザー光強度とレーザー光パルス幅を独立に制御することができる。詳細には、制御装置4(制御部)は、レーザー光照射部21によるパルスレーザー光のレーザーエネルギー、パルス幅及びパルス繰り返し周波数の少なくとも1つを変化させるように、レーザー装置2を制御する。本実施形態では、例えば、1パルス当たり最大約1000mJ程度のパルスレーザー光を照射可能なレーザー装置2を用いている。
本実施形態では、レーザー装置2は、パルスレーザー光としてホルミウムヤグレーザー装置(Ho:YAGレーザー:波長2.1μm)などのレーザー発振器を採用することができる。水、生理食塩水、電解質輸液、などの液体Fは、ホルミウムヤグレーザーなどのパルスレーザー光のエネルギーの吸収性を有する。尚、レーザー装置2は、上述したレーザー発振器に限られるものではない。
吸引装置3は、チューブなどの管状部材144を介してYコネクター120に接続されており、制御装置4(制御部)の制御により、必要に応じて吸引管190の先端から体液、液体などを吸引可能に構成されている。
制御装置4(制御部)は、送液装置1、レーザー装置2、吸引装置3などの各種装置を統括的に制御する。制御装置4は、コンピューターなどにより構成され、メモリや記憶装置に記憶された制御用プログラムを実行することにより、本発明に係る制御に関する機能を実現する。また、制御装置4(制御部)は、レーザー光照射部21によるパルスレーザー光のレーザーエネルギー、パルス幅及びパルス繰り返し周波数の少なくとも1つを変化させ、液体噴流の量、流速及び繰り返し周波数の少なくとも1つを可変制御する。
また、制御装置4(制御部)は、調整手段としての調整部170(ファイバー駆動装置)を制御することにより、光ファイバー22の先端部に設けられたレーザー光照射部21とノズル165との間の距離を調整する処理を行う。例えば、調整部170はモータなどの駆動装置を備え、制御装置4は調整部170の駆動装置を駆動することにより、レーザー光照射部21とノズル165との間の距離を調整する処理を行うように構成されていてもよい。この場合、制御装置4(制御部)は、レーザー光照射部21から出射されるパルスレーザー光のパルス幅、レーザーエネルギー、パルス繰り返し周波数などに応じて、調整部170によりレーザー光照射部21とノズル165との間の距離を調整する処理を行う。この制御装置4は、記憶部に記憶された設定情報に基づいて、上記処理を行ってもよい。また、ノズルから出力される液体噴流の流速やエネルギーなどを検出する検出部を設け、制御装置4は検出部からの検出信号に基づいて、上記調整部170に関する制御を行ってもよい。
また、制御装置4(制御部)は、調整手段としての調整部170(ファイバー駆動装置)を制御することにより、光ファイバー22の先端部に設けられたレーザー光照射部21とノズル165との間の距離を調整する処理を行う。例えば、調整部170はモータなどの駆動装置を備え、制御装置4は調整部170の駆動装置を駆動することにより、レーザー光照射部21とノズル165との間の距離を調整する処理を行うように構成されていてもよい。この場合、制御装置4(制御部)は、レーザー光照射部21から出射されるパルスレーザー光のパルス幅、レーザーエネルギー、パルス繰り返し周波数などに応じて、調整部170によりレーザー光照射部21とノズル165との間の距離を調整する処理を行う。この制御装置4は、記憶部に記憶された設定情報に基づいて、上記処理を行ってもよい。また、ノズルから出力される液体噴流の流速やエネルギーなどを検出する検出部を設け、制御装置4は検出部からの検出信号に基づいて、上記調整部170に関する制御を行ってもよい。
本実施形態では、噴流生成装置100は、設定部45を有する。設定部45は、操作ボタン、スイッチ、キーボード、タッチパネルなどの少なくとも何れか1つによりにより構成されている。本実施形態では、設定部45は、噴流を生成する噴流生成モードに設定するための操作ボタン(スイッチ)、止血用パルスレーザー光を出力する止血モードに設定するための操作ボタン(スイッチ)、などを有する。尚、設定部45は、噴流生成モードと止血モードとを切り替えるスイッチを有していてもよい。また、設定部45は、レーザー光強度Iとレーザー光パルス幅Tlの設定値を設定する。設定部45は、設定された情報を制御装置4に出力するように構成されている。設定部45は、Yコネクター120に設けられ、術者により操作されてもよい。
また、噴流生成装置100は、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を規定するテーブルを記憶する記憶部(不図示)を有していてもよい。噴流生成装置100の制御装置4は、調整手段により、設定部45で設定された設定値とテーブルに基づいて決定された距離となるように、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を自動で調整する。
例えば、設定部45は、操作ボタンやタッチパネルなどの操作入力装置などにより構成され、オペレータの操作に応じてレーザー光強度とレーザー光パルス幅が設定される。
記憶部のテーブルは、例えば、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離と、レーザー光強度の設定値とレーザー光パルス幅の設定値、又はレーザーエネルギーの設定値を予め関連付けて記憶している。ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1は、レーザーエネルギーに比例する気化ガス量(膨張体積)に対応する細管内気化ガス長である。
また、記憶部のテーブルは、例えば、レーザーエネルギーの設定値と、レーザーエネルギーに対応する液体噴流の量とを予め関連付けて記憶している。
記憶部のテーブルは、例えば、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離と、レーザー光強度の設定値とレーザー光パルス幅の設定値、又はレーザーエネルギーの設定値を予め関連付けて記憶している。ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1は、レーザーエネルギーに比例する気化ガス量(膨張体積)に対応する細管内気化ガス長である。
また、記憶部のテーブルは、例えば、レーザーエネルギーの設定値と、レーザーエネルギーに対応する液体噴流の量とを予め関連付けて記憶している。
上記制御装置4、設定部45、及び記憶部はコンピューターで実現されてもよい。また、調整手段は、例えば、モータやファイバー駆動装置としての調整部170と、制御装置4の自動制御部(制御プログラム)などで実現されてもよい。
つまり、噴流生成装置100は、制御装置4を有し、制御装置4は、術者などにより設定されるレーザー照射条件に応じて、レーザー発振するレーザー装置2のレーザー発振の自動制御を行うとともに、光ファイバー22を移動させることによりノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を調整手段により自動で調整する。また、制御装置4は、上記レーザー照射条件に応じて、液体を供給する送液装置1(送液ポンプ)を自動制御する。
本発明の実施形態に係る噴流生成装置を、図2に示したように、内視鏡などに適用してもよい。
図2に示した例では、内視鏡の先端部には、撮像部71、照明部72、照明部73、開口部74などが形成されている。開口部74には、噴流生成装置のノズルなどが出し入れ自在に構成されている。詳細には、開口部74には、吸引管190、止血用の光ファイバー29、ノズル165が形成された金属細管としての液体室160などが配置される。液体室160内には、噴流生成用の光ファイバー22が設けられている。止血用の光ファイバー29の先端部である光出射端部29aは、吸引管190から出し入れ自在に構成されている。
図2に示した例では、内視鏡の先端部には、撮像部71、照明部72、照明部73、開口部74などが形成されている。開口部74には、噴流生成装置のノズルなどが出し入れ自在に構成されている。詳細には、開口部74には、吸引管190、止血用の光ファイバー29、ノズル165が形成された金属細管としての液体室160などが配置される。液体室160内には、噴流生成用の光ファイバー22が設けられている。止血用の光ファイバー29の先端部である光出射端部29aは、吸引管190から出し入れ自在に構成されている。
本実施形態に係る噴流生成装置のレーザー装置2は、例えば、図3に示したように、レーザー発振器2a(レーザー光源)、光路切り替え光学素子群23などを有する。レーザー発振器2aはパルスレーザー光を出力する。
光路切り替え光学素子群23は、制御部の制御により、レーザー発振器2aから出力されたパルスレーザー光を、噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へ出力する。
光路切り替え光学素子群23は、本実施形態では、図3に示したように、偏光面制御により光路を切り替える。詳細には、光路切り替え光学素子群23は、電気光学素子231、偏光ビームスプリッタ232(光学素子)、反射ミラー233(光学素子)を有する。
電気光学素子231は、制御装置4の制御により、レーザー発振器2aから出力され直線偏光のパルスレーザー光の偏光面を回転させs偏光又はp偏光に変換して出力する。電気光学素子231としては、ポッケルス効果(ポッケルスセル)を用いた電気光学素子を採用することができる。
偏光ビームスプリッタ232(光学素子)は、p偏光のパルスレーザー光が入力された場合、透過してp偏光のパルスレーザー光をレンズで集束し噴流生成用の光ファイバー22へ誘導するする。
また、光学素子232は、s偏光のパルスレーザー光が入力された場合に反射して、所定の方向にs偏光のパルスレーザー光を出力する。
反射ミラーなどの光学素子233は、偏光ビームスプリッタ232(光学素子)からのs偏光のパルスレーザー光を反射して、レンズにより集束して止血用の光ファイバー29へ誘導する。
また、光学素子232は、s偏光のパルスレーザー光が入力された場合に反射して、所定の方向にs偏光のパルスレーザー光を出力する。
反射ミラーなどの光学素子233は、偏光ビームスプリッタ232(光学素子)からのs偏光のパルスレーザー光を反射して、レンズにより集束して止血用の光ファイバー29へ誘導する。
制御装置4は、噴流生成モードの場合に、噴流生成用の光ファイバー22へパルスレーザー光を入力するように、止血モードの場合に、止血用の光ファイバー29へパルスレーザー光を入力するように、電気光学素子231へ制御信号を出力する。
尚、上述した実施形態では、レーザー発振器2aは、s偏光のパルスレーザー光を噴流生成用の光ファイバー22へ出力し、p偏光のパルスレーザー光を止血用の光ファイバー29へ出力するように構成されていたが、この形態に限られるものではなく、例えば、p偏光のパルスレーザー光を噴流生成用の光ファイバー22へ出力し、s偏光のパルスレーザー光を止血用の光ファイバー29へ出力するように構成されていてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る噴流生成装置の動作の一例を説明する。
図4に示したステップST1において、設定部45により噴流生成モード又は止血モードが設定される。具体的には、術者などが設定部45を操作して、噴流生成モード又は止血モードを設定する。初期設定では、例えば、噴流生成モードが設定されている。
図4に示したステップST1において、設定部45により噴流生成モード又は止血モードが設定される。具体的には、術者などが設定部45を操作して、噴流生成モード又は止血モードを設定する。初期設定では、例えば、噴流生成モードが設定されている。
ステップST2において、制御装置4は、設定部45により噴流生成モードが設定されているか否かを判別し、噴流生成モードが設定されていると判別した場合に、ステップST3の処理に進み、それ以外の場合に、ステップST5の処理に進む。
ステップST3において、噴流生成モードの場合、制御装置4は、噴流生成用の光ファイバー22へパルスレーザー光を入力するように電気光学素子231へ制御信号を出力する。
レーザー装置2のレーザー発振器2aからのパルスレーザー光は、電気光学素子231、光学素子232を介して噴流生成用の光ファイバー22へ出力される。
レーザー装置2のレーザー発振器2aからのパルスレーザー光は、電気光学素子231、光学素子232を介して噴流生成用の光ファイバー22へ出力される。
ステップST4において、噴流生成用の光ファイバー22の先端部のレーザー光照射部21からパルスレーザー光が液体室160内の液体に照射される。そのパルスレーザー光により液体が加熱及び気化され、気化ガスが膨張することにより液体室160内の液体噴流がノズル165から吐出される(噴流生成)。そして、ステップST1の処理に進む。
ステップST5において、制御装置4は、設定部45により止血モードが設定されているか否かを判別し、止血モードが設定されていると判別した場合に、ステップST6の処理に進み、それ以外の場合に、ステップST7の処理に進む。
ステップST6において、止血モードの場合、制御装置4は、止血用の光ファイバー29へパルスレーザー光を入力するように電気光学素子231へ制御信号を出力する。
レーザー装置2のレーザー発振器2aからのパルスレーザー光は、電気光学素子231、光学素子232、光学素子233を介して止血用の光ファイバー29へ出力される。止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光が出力される。光出射端部29aからのパルスレーザー光は、止血対象部分に照射される。そして、ステップST1の処理に進む。
レーザー装置2のレーザー発振器2aからのパルスレーザー光は、電気光学素子231、光学素子232、光学素子233を介して止血用の光ファイバー29へ出力される。止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光が出力される。光出射端部29aからのパルスレーザー光は、止血対象部分に照射される。そして、ステップST1の処理に進む。
ステップST7において、制御装置4は、レーザー光の照射を停止するか否かを判別し、停止すると判別した場合、レーザー装置2からパルスレーザー光の出力を停止する処理を行い、それ以外の場合、ステップST1の処理に進む。
詳細には、例えば、制御装置4は、設定部45の噴流生成モードに設定するための操作ボタン及び止血モードに設定するための操作ボタンなどが操作されているか否かを判別し、その2つの操作ボタンが操作されていない場合に、レーザー光の照射を停止すると判別し、それ以外の場合に、レーザー光の照射を停止しないと判別する。
詳細には、例えば、制御装置4は、設定部45の噴流生成モードに設定するための操作ボタン及び止血モードに設定するための操作ボタンなどが操作されているか否かを判別し、その2つの操作ボタンが操作されていない場合に、レーザー光の照射を停止すると判別し、それ以外の場合に、レーザー光の照射を停止しないと判別する。
次に、噴流生成装置の一例について図5などを参照しながら説明する。
上述したレーザー誘発型の液体の噴流生成装置は、閉空間に液体を満たし、その内部にパルスレーザー光を導光して照射し、液体の加熱、気化及び膨張により、内圧を発生させ、閉空間の一端に設置された開口から液体噴流を発生させる。レーザー照射条件(レーザー光強度、パルス幅、エネルギー=(レーザー光強度×パルス幅)、周波数)により、気化ガス(気泡)の体積増減速度及び/又は最大体積は変化し、噴流初速及び/又は噴流容量が可変可能となる。
液体噴流を用いた手術において、破砕組織と温存組織の選択は組織間の微細な物性値の差によって決定される。よって、液体噴流を用いた精密手術において、噴流初速や噴流容量などのパラメータを精密に制御する必要がある。
上述したレーザー誘発型の液体の噴流生成装置は、閉空間に液体を満たし、その内部にパルスレーザー光を導光して照射し、液体の加熱、気化及び膨張により、内圧を発生させ、閉空間の一端に設置された開口から液体噴流を発生させる。レーザー照射条件(レーザー光強度、パルス幅、エネルギー=(レーザー光強度×パルス幅)、周波数)により、気化ガス(気泡)の体積増減速度及び/又は最大体積は変化し、噴流初速及び/又は噴流容量が可変可能となる。
液体噴流を用いた手術において、破砕組織と温存組織の選択は組織間の微細な物性値の差によって決定される。よって、液体噴流を用いた精密手術において、噴流初速や噴流容量などのパラメータを精密に制御する必要がある。
比較例として、例えば、フラッシュランプ励起固体レーザーにおいては、エネルギーとパルス幅の関係はフラッシュランプの放電に依存して一義的に決定される。
本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100のレーザー装置2として用いられる、半導体レーザー励起固体レーザーは、励起用半導体レーザーのパワー(レーザー光強度)とパルス幅を電気的に独立制御可能であり、それにより励起を受けた固体レーザーもパワー(レーザー光強度)とパルス幅を独立に制御可能である。
液体室160としての膨張室は細管で構成され、パルスレーザー光照射により発生する気化ガスは細管内で光ファイバー出射点(レーザー光照射部21)を起点として噴射ノズル165側へ膨張する。手術において気化ガスの噴出は高温高圧であるので危険であり、噴射ノズル側気液界面(境界面FG)は液体室160(細管)内に確実に留まる必要がある。
よって、レーザーエネルギーの最大値に対応する膨張体積(最大膨張体積に対応した細管内気化ガス長G1)を想定して、液体室160(細管)内の残留液体長W1と光ファイバー出射端位置(レーザー光照射部21)との間の距離L1を決定して固定する必要がある(図5(a)参照)。尚、図5(a)に示した例では、光ファイバー22は、液体室160に挿入された状態で、液体室160の端部1601(後端部)に配置されたOリングなどの封止部材169、固定部材168により固定されている。
よって、レーザーエネルギーの最大値に対応する膨張体積(最大膨張体積に対応した細管内気化ガス長G1)を想定して、液体室160(細管)内の残留液体長W1と光ファイバー出射端位置(レーザー光照射部21)との間の距離L1を決定して固定する必要がある(図5(a)参照)。尚、図5(a)に示した例では、光ファイバー22は、液体室160に挿入された状態で、液体室160の端部1601(後端部)に配置されたOリングなどの封止部材169、固定部材168により固定されている。
例えば、比較例として図5(b)に示したように、この条件下でレーザーエネルギーを絞る(小さくする)場合、ノズル165側気液界面(境界面FG)とレーザー光照射部21との間の距離GAはG1よりも小さくなり、ノズル165とノズル165側気液界面(境界面FG)との間の距離Wは、上記W1よりも大きくなる。液体室160(細管)内で液体Fを押し出す際には流体抵抗が生ずる。
ここで、細管内における流体抵抗は、液体室160(細管)内の液体Fと細管内周面との接触面積(細管内面積)に比例する。一方、細管内面積は、細管径及びノズル165と境界面FGとの間の距離にそれぞれ比例する。また、細管内における液体Fの体積は、細管半径の2乗及びノズル165と境界面FGとの間の距離にそれぞれ比例する。したがって、ノズル165から一定量の液体Fを噴射しようとする場合には、細管径を小さくすると、それだけノズル165と境界面FGとの間の距離を大きくせざるを得ず、流体抵抗が大きくなってしまう。以上より、レーザーエネルギーの可変に対応して効率良く噴流を生成するためには、レーザーエネルギーによらず、W=W1を維持する必要がある。そのため、本発明の一実施形態に係る噴流生成装置では、光ファイバー22の出射点(レーザー光照射部21)をレーザーエネルギーに応じて移動可能に構成している(図5(c)、図5(d)参照)。
ここで、細管内における流体抵抗は、液体室160(細管)内の液体Fと細管内周面との接触面積(細管内面積)に比例する。一方、細管内面積は、細管径及びノズル165と境界面FGとの間の距離にそれぞれ比例する。また、細管内における液体Fの体積は、細管半径の2乗及びノズル165と境界面FGとの間の距離にそれぞれ比例する。したがって、ノズル165から一定量の液体Fを噴射しようとする場合には、細管径を小さくすると、それだけノズル165と境界面FGとの間の距離を大きくせざるを得ず、流体抵抗が大きくなってしまう。以上より、レーザーエネルギーの可変に対応して効率良く噴流を生成するためには、レーザーエネルギーによらず、W=W1を維持する必要がある。そのため、本発明の一実施形態に係る噴流生成装置では、光ファイバー22の出射点(レーザー光照射部21)をレーザーエネルギーに応じて移動可能に構成している(図5(c)、図5(d)参照)。
本発明の一実施形態に係る噴流生成装置は、レーザー光照射部21から出射されるレーザー光強度Iとレーザー光パルス幅Tlのいずれか一方、又は両方に応じて、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を調整する調整手段を備える。
本実施形態の調整手段は、レーザー光照射部21から出射されるレーザー光強度Iとレーザー光パルス幅Tlのいずれか一方、又は両方に応じて、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を自動で調整する。
本実施形態の調整手段は、レーザー光照射部21から出射されるレーザー光強度Iとレーザー光パルス幅Tlのいずれか一方、又は両方に応じて、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を自動で調整する。
また、本発明の実施形態に係る噴流生成装置は、レーザー光強度Iとレーザー光パルス幅Tlの設定値を設定する設定部45と、設定値に応じて、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を規定するテーブルを記憶する記憶部などを有する。調整手段は、設定部45により設定された設定値とテーブルに基づいて決定された距離となるように、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を自動で調整する。
例えば、設定部45は、操作ボタンやタッチパネルなどの操作入力装置などにより構成され、オペレータの操作に応じてレーザー光強度Iとレーザー光パルス幅Tlが設定される。
記憶部に記憶されているテーブルは、例えば、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1と、レーザー光強度Iの設定値とレーザー光パルス幅Tlの設定値、又はレーザーエネルギーの設定値を予め関連付けて記憶している。ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1は、レーザーエネルギーに比例する気化ガス量(膨張体積)に対応する細管内気化ガス長である。また、記憶部に記憶されているテーブルは、例えば、レーザーエネルギーの設定値と、レーザーエネルギーに対応する液体噴流の量とを予め関連付けて記憶している。
記憶部に記憶されているテーブルは、例えば、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1と、レーザー光強度Iの設定値とレーザー光パルス幅Tlの設定値、又はレーザーエネルギーの設定値を予め関連付けて記憶している。ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1は、レーザーエネルギーに比例する気化ガス量(膨張体積)に対応する細管内気化ガス長である。また、記憶部に記憶されているテーブルは、例えば、レーザーエネルギーの設定値と、レーザーエネルギーに対応する液体噴流の量とを予め関連付けて記憶している。
上記制御装置4、設定部45、及び記憶部はコンピューターで実現されてもよい。また、調整手段は、例えば、モータや調整部170(ファイバー駆動装置)と、制御装置4の制御プログラムなどで実現されてもよい。
つまり、噴流生成装置は、制御装置4を有し、制御装置4は、術者などにより設定されるレーザー照射条件に応じて、レーザー発振するレーザー装置2のレーザー発振の自動制御を行うとともに、光ファイバー22を移動させることによりノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を調整手段により自動で調整する。また、制御装置4は、上記レーザー照射条件に応じて、液体を供給する送液装置1(送液ポンプ)を自動制御する。
具体的には、制御装置4は、記憶部のテーブルを参照して、設定部45により設定されたパルスレーザー光強度とレーザー光パルス幅の設定値、又はレーザーエネルギーの設定値に対応する、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を示す情報を記憶部から読み出す。
制御装置4は、設定部45により設定された設定値に応じたレーザー出力制御信号をレーザー装置2に出力する処理を行う。また、制御装置4は、設定部45により設定された設定値に応じたファイバー駆動制御信号を調整部170(ファイバー駆動装置)に出力する処理を行う。また、制御装置4は、設定部45により設定された設定値に応じた送液制御信号を送液装置1に出力する処理を行う。詳細には、制御装置4は、記憶部から読み出された、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を示す情報を含むファイバー駆動制御信号を調整部170に出力する処理を行う。調整部170(ファイバー駆動装置)は、ファイバー駆動制御信号に基づいて、設定値とテーブルに基づいて決定された距離となるように、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を自動で調整する。
制御装置4は、設定部45により設定された設定値に応じたレーザー出力制御信号をレーザー装置2に出力する処理を行う。また、制御装置4は、設定部45により設定された設定値に応じたファイバー駆動制御信号を調整部170(ファイバー駆動装置)に出力する処理を行う。また、制御装置4は、設定部45により設定された設定値に応じた送液制御信号を送液装置1に出力する処理を行う。詳細には、制御装置4は、記憶部から読み出された、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を示す情報を含むファイバー駆動制御信号を調整部170に出力する処理を行う。調整部170(ファイバー駆動装置)は、ファイバー駆動制御信号に基づいて、設定値とテーブルに基づいて決定された距離となるように、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を自動で調整する。
本実施形態の調整部170(ファイバー駆動装置)は、図5(c)、図5(d)に示したように、液体室160の端部1602(後端部)に、Oリングなどの封止部材1709、固定部材1603により固定されている。液体室160の端部1602と固定部材1603は、螺合部1602a、1603aにより螺合するように構成されている。
調整部170(ファイバー駆動装置)には、モータ1702が設けられている。モータ1702としては、DCモータ、ACモータなど各種モータを採用することができる。
モータ1702の固定子であるモータフランジ1701の先端部に設けられた突起部1701aは固定部材1603に係合し、内部に貫通した光ファイバー22を摺動自在に支持した構造となっている。
モータ1702の固定子であるモータフランジ1701の先端部に設けられた突起部1701aは固定部材1603に係合し、内部に貫通した光ファイバー22を摺動自在に支持した構造となっている。
モータ1702の回転子1703は、モータフランジ1701から後方に向けて延出した筒形状部を有し、筒形状部の内部に、軸方向に沿って移動自在な可動部材1704、可動部材1705を収容している。光ファイバー22の周囲に配置された筒状形状の可動部材1704、可動部材1705は、内部にOリングなどの封止部材1708を収容した状態で、螺合部1704b、1705aにより螺合されており、光ファイバー22を支持、固定している。
また、筒状形状の可動部材1704は、モータフランジ1701から後方に延出したガイド部1701bが貫通する孔部を有し、ガイド部1701bに沿って移動自在に構成されている。また、可動部材1704とモータ1702の回転子1703は、螺合部1704a、1703aにより螺合した構造となっている。
また、筒状形状の可動部材1704は、モータフランジ1701から後方に延出したガイド部1701bが貫通する孔部を有し、ガイド部1701bに沿って移動自在に構成されている。また、可動部材1704とモータ1702の回転子1703は、螺合部1704a、1703aにより螺合した構造となっている。
詳細には、図5(c)、図5(d)に示したように、モータ1702の回転子1703が回転することにより、筒状形状の可動部材1704、可動部材1705により支持された光ファイバー22が軸方向に移動自在に構成されている。
つまり、調整部170(ファイバー駆動装置)は、モータ1702の回転子1703を回転させることにより、ノズル165と、光ファイバー22の先端部に設けられたレーザー光照射部21との間の距離L1を調整可能に構成されている。
つまり、調整部170(ファイバー駆動装置)は、モータ1702の回転子1703を回転させることにより、ノズル165と、光ファイバー22の先端部に設けられたレーザー光照射部21との間の距離L1を調整可能に構成されている。
次に、本発明の一実施形態に係る噴流生成装置の動作の一例を、図6などを参照しながら説明する。本実施形態では、先ず、レーザー発振条件として、レーザー光強度I(パワー)を小(Ia)且つレーザー光パルス幅Tlを小(Tla)に設定された場合を説明する。
オペレータにより設定部45で設定されたレーザー発振条件に応じて、制御装置4はレーザー装置2、送液装置1(送液ポンプ)、調整部170(ファイバー駆動装置)を制御する処理を行う。
詳細には、ステップST1において、制御装置4は、設定部45により設定されたレーザーエネルギーに応じて、記憶部に記憶されているテーブルからレーザーエネルギーに対応する、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を示す情報を読み出す。制御装置4は、記憶部から読み出された、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を示す情報を含むファイバー駆動制御信号を調整部170(ファイバー駆動装置)に出力する処理を行う。調整部170(ファイバー駆動装置)は、ファイバー駆動制御信号により、設定値とテーブルに基づいて決定された距離となるように、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を自動で調整する。詳細には、制御装置4は、レーザーエネルギーに対応する位置に、光ファイバー出射端(レーザー光照射部21)を調整部170により移動して固定する処理を行う。つまり、レーザー光照射部21をノズル165から距離Laの位置に設定する。
詳細には、ステップST1において、制御装置4は、設定部45により設定されたレーザーエネルギーに応じて、記憶部に記憶されているテーブルからレーザーエネルギーに対応する、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を示す情報を読み出す。制御装置4は、記憶部から読み出された、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離L1を示す情報を含むファイバー駆動制御信号を調整部170(ファイバー駆動装置)に出力する処理を行う。調整部170(ファイバー駆動装置)は、ファイバー駆動制御信号により、設定値とテーブルに基づいて決定された距離となるように、ノズル165とレーザー光照射部21との間の距離を自動で調整する。詳細には、制御装置4は、レーザーエネルギーに対応する位置に、光ファイバー出射端(レーザー光照射部21)を調整部170により移動して固定する処理を行う。つまり、レーザー光照射部21をノズル165から距離Laの位置に設定する。
ステップST2において、制御装置4は、設定されたレーザーエネルギーに応じて、送液装置1(送液ポンプ)により、液体室160(膨張室)に液体Fを送り、液体室160を液体で満たす処理を行う。
ステップST3において、制御装置4は、設定されたレーザーエネルギーに応じて、レーザー装置2によりレーザー光を照射する処理を行う。
ステップST4において、液体噴流がノズル165より出射される。詳細には、液体噴流初速度がVaで、レーザーパルス幅(Tla)に対応した所定時間だけ出射される。
ステップST5において、制御装置4は、調整部170により、設定された次発レーザーエネルギー(レーザー光強度(パワー)小(Ia)×レーザー光パルス幅大(Tlb))に対応する位置に光ファイバー出射端(レーザー光照射部21)を調整部170により移動して固定する処理を行う。詳細には、レーザー光照射部21をノズル165から距離Lbの位置に設定する。
ステップST6において、制御装置4は、前射出噴流量及びファイバー移動に伴う容積変化量を算出し、送液装置1(送液ポンプ)により、液体室160(膨張室)に適量の液体を送り、液体室160を液体で満たす処理を行う。
ステップST7において、制御装置4は、設定されたレーザーエネルギーに応じて、レーザー装置2によりレーザー光を照射する処理を行う。
ステップST8において、液体噴流がノズル165より出射される。詳細には、液体噴流初速度がVaで、レーザーパルス幅(Tlb)に対応した所定時間だけ出射される。
以下、ステップST5〜ST8の動作を、図6に示したように、設定されたレーザー光強度(パワー)とレーザー光パルス幅、詳細には、レーザー光強度Iが大(Ib)且つレーザー光パルス幅Tlが小(Tla)の場合、レーザー光強度Iが大(Ib)且つレーザー光パルス幅Tlが大(Tlb)の場合について、設定された周波数で繰り返す。
上述した実施形態の噴流生成装置は吸引装置を有していたが、この形態に限られるものではなく、吸引装置を備えていなくともよい。
例えば、図7に示した本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100bは、吸引装置を備えていない。噴流生成装置100bにおいて、止血用の光ファイバー29は、液体室160としての金属細管の外周側に設けられている。止血用の光ファイバー29の一方の端部である光出射端部29aは、ノズル165の外側に配置され、他端部はレーザー装置2に接続されている。
例えば、図7に示した本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100bは、吸引装置を備えていない。噴流生成装置100bにおいて、止血用の光ファイバー29は、液体室160としての金属細管の外周側に設けられている。止血用の光ファイバー29の一方の端部である光出射端部29aは、ノズル165の外側に配置され、他端部はレーザー装置2に接続されている。
吸引装置を備えない場合であっても、噴流生成装置100bは、図7に示したように、止血用の光ファイバー29を液体室160の外周に配置することで簡単な構成で、止血用の光ファイバー29から止血用のパルスレーザー光を照射対象へ照射することができる。
また、図1、図7に示した噴流生成装置では、止血用の光ファイバー29が、液体室160としての金属細管の外周側に設けられていたが、この形態に限られるものではない。
例えば、図8に示した本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100cでは、止血用の光ファイバー29が、液体室160としての金属細管内に配置されている。詳細には、止血用の光ファイバー29は、一方の端部である光出射端部29aは、ノズル165の外側に配置され、液体室160を通り、他端部がレーザー装置2に接続されている。
図8に示した簡単な構成の噴流生成装置100cは、止血用の光ファイバー29が液体室160内に配置されており、止血用のパルスレーザー光を光出射端部29aから照射対象へ照射することができる。
例えば、図8に示した本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100cでは、止血用の光ファイバー29が、液体室160としての金属細管内に配置されている。詳細には、止血用の光ファイバー29は、一方の端部である光出射端部29aは、ノズル165の外側に配置され、液体室160を通り、他端部がレーザー装置2に接続されている。
図8に示した簡単な構成の噴流生成装置100cは、止血用の光ファイバー29が液体室160内に配置されており、止血用のパルスレーザー光を光出射端部29aから照射対象へ照射することができる。
また、図1に示した実施形態の噴流生成装置において、レーザー装置2は、図3に示したように、1つのレーザー発振器2aと、レーザー発振器2aからのパルスレーザー光を噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へ出力する光学素子群23を有していたが、この形態に限られるものではない。
例えば、図9に示した本発明の一実施形態に係る噴流生成装置のレーザー装置2Dは、2つのレーザー発振器を有する。詳細には、レーザー装置2Dは、噴流生成用のパルスレーザー光を噴流生成用の光ファイバー22へ出力するレーザー発振器2bと、止血用のパルスレーザー光を止血用の光ファイバー29へ出力するレーザー発振器2cを有する。
例えば、図9に示した本発明の一実施形態に係る噴流生成装置のレーザー装置2Dは、2つのレーザー発振器を有する。詳細には、レーザー装置2Dは、噴流生成用のパルスレーザー光を噴流生成用の光ファイバー22へ出力するレーザー発振器2bと、止血用のパルスレーザー光を止血用の光ファイバー29へ出力するレーザー発振器2cを有する。
制御装置4は、レーザー発振器2b及びレーザー発振器2cに対して、レーザー発振器2b又はレーザー発振器2cからパルスレーザー光を噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へ供給する供給タイミングを制御する。
すなわち、図9に示した実施形態のレーザー装置2Dでは、偏光面を規定する電気光学素子などを用いることなく、簡単な構造で、噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へパルスレーザー光を出力することができる。
すなわち、図9に示した実施形態のレーザー装置2Dでは、偏光面を規定する電気光学素子などを用いることなく、簡単な構造で、噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へパルスレーザー光を出力することができる。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る噴流生成装置は、筒状の液体室160と、液体室160の端部の開口からその液体室160内の液体を外部に噴射するノズル165と、液体室160内に配置された第1の光ファイバー(噴流生成用の光ファイバー22)と、第1の光ファイバーを介して液体室160内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部21と、液体室160内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路140と、光出射端部29aがノズル165の外側に配置された第2の光ファイバー(止血用の光ファイバー29)と、噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源としてのレーザー装置2又はレーザー発振器2aと、第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへレーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御装置4(制御部)とを有する。
このため、光ファイバー22が液体室160内に挿入され、レーザー発振器から光ファイバーを介して出射されたレーザー光により、液体室160内に充填された、光エネルギーの吸収性を有する水などの液体を急激に加熱して高速の液体噴流(液体ジェット)をノズル165から噴射することができ、必要に応じて止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光を出力して、短時間に簡単に止血可能な噴流生成装置を提供することができる。
また、上述したように、噴流生成装置は、少量の液体噴流を高速にノズルから噴射するので、患部が水浸しになりにくく、緊急に止血作業を行う場合であっても、止血モードに切り替えて短時間に止血することができる。
このため、光ファイバー22が液体室160内に挿入され、レーザー発振器から光ファイバーを介して出射されたレーザー光により、液体室160内に充填された、光エネルギーの吸収性を有する水などの液体を急激に加熱して高速の液体噴流(液体ジェット)をノズル165から噴射することができ、必要に応じて止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光を出力して、短時間に簡単に止血可能な噴流生成装置を提供することができる。
また、上述したように、噴流生成装置は、少量の液体噴流を高速にノズルから噴射するので、患部が水浸しになりにくく、緊急に止血作業を行う場合であっても、止血モードに切り替えて短時間に止血することができる。
また、本発明の実施形態に係る噴流生成装置の噴流生成方法は、制御装置4(制御部)により、レーザー光源から第1の光ファイバー又は第2の光ファイバーへパルスレーザーを出射するパルスレーザー光のタイミングを制御するステップ(ST3)と、噴流生成モードで、レーザー光源から第1の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、ノズル165から噴流が噴射されるステップ(ST4)と、止血モードで、レーザー光源から第2の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、第2の光ファイバーの光出射端部29aからレーザー光が出射されるステップ(ST6)と、を有する。
このため、簡単に、噴流生成モードでは、高速の液体噴流をノズル165から噴射することができ、止血モードでは、止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光を出力して、短時間に簡単に止血することができる噴流生成装置の噴流生成方法を提供することができる。
このため、簡単に、噴流生成モードでは、高速の液体噴流をノズル165から噴射することができ、止血モードでは、止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光を出力して、短時間に簡単に止血することができる噴流生成装置の噴流生成方法を提供することができる。
また、図1に示した本発明の実施形態に係る噴流生成装置100において、第2の光ファイバー(止血用の光ファイバー29)は、筒状の液体室160の外周側に同軸に設けられる筒状の吸引管190とその液体室160と間に配置されている。
比較例として吸引管190の外周側に止血用の光ファイバーを設けた場合と比較して、図1に示した本発明の実施形態に係る噴流生成装置100では、簡単な構成で、止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光を出力することができる。
比較例として吸引管190の外周側に止血用の光ファイバーを設けた場合と比較して、図1に示した本発明の実施形態に係る噴流生成装置100では、簡単な構成で、止血用の光ファイバー29の光出射端部29aから止血用のパルスレーザー光を出力することができる。
また、筒状の液体室160内に止血用の光ファイバーを設けた場合では、小型の噴流生成装置を提供することができる。
また、図1に示した本発明の一実施形態に係る噴流生成装置100は、図3に示したように、レーザー発振器2a(レーザー光源)から出力されたパルスレーザー光を、制御部の制御によりs偏光又はp偏光に変換する電気光学素子231と、電気光学素子231により変換されたパルスレーザー光の偏光状態に応じて、第1の光ファイバー(噴流生成用の光ファイバー22)又は第2の光ファイバー(止血用の光ファイバー29)にパルスレーザー光を出力する光学素子(光学素子232、光学素子233)と、を有する。
すなわち、レーザー発振器2a、電気光学素子231、光学素子232、光学素子233により、簡単な構成で、噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へパルスレーザー光を出射することができる。
すなわち、レーザー発振器2a、電気光学素子231、光学素子232、光学素子233により、簡単な構成で、噴流生成用の光ファイバー22又は止血用の光ファイバー29へパルスレーザー光を出射することができる。
また、本発明の実施形態に係る噴流生成装置は、図2に示したように、術野の狭い内視鏡などにも適用することができる。例えば、内視鏡を用いた術中に、患部から出血した場合であっても、患部から噴流生成装置を抜き取ることなく、止血用の光ファイバー29から止血用のパルスレーザー光を止血対象に照射して、短時間に止血することができる。
また、本発明に係る噴流生成装置を手術支援ロボットなどの医療用装置に適用してもよい。この手術支援ロボットは、噴流生成装置を備えたアームや内視鏡カメラなどを有し、術者の操作装置による遠隔操作で、所定の手術を行うように構成されている。
上述した実施形態では、第2の光ファイバーからレーザー光を直接、照射対象に照射して止血を行う例を説明したが、この形態に限られるものではない。第2の光ファイバーは、その光ファイバーから出射されるレーザー光により照射対象に、切開作用、止血作用、凝固作用、蒸散作用のいずれか又は2つ以上の組み合わせを生じさせるものであってもよい。
つまり、本発明に係る噴流生成装置は、ジェットメスに、上記のような作用を生じさせるレーザー手術装置の機能を付加したものであってもよい。このレーザー手術装置の医療用レーザー装置で使用されるレーザー発振器としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
1.炭酸ガスレーザー(波長10.6μm、発振モード(パルス、CW))
2.Nd:YAGレーザー(波長1.06μm、発振モード(CW))
3.Ho:YAGレーザー(波長2.1μm、発振モード(パルス))
4.半導体レーザー(波長0.808(0.8〜1.0)μm、発振モード(CW))
5.KTPレーザー(波長0.532μm、QCW)
尚、上記レーザー発振器、又は上記以外のレーザー発振器を本発明に係る噴流生成装置に用いてもよい。
つまり、本発明に係る噴流生成装置は、ジェットメスに、上記のような作用を生じさせるレーザー手術装置の機能を付加したものであってもよい。このレーザー手術装置の医療用レーザー装置で使用されるレーザー発振器としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
1.炭酸ガスレーザー(波長10.6μm、発振モード(パルス、CW))
2.Nd:YAGレーザー(波長1.06μm、発振モード(CW))
3.Ho:YAGレーザー(波長2.1μm、発振モード(パルス))
4.半導体レーザー(波長0.808(0.8〜1.0)μm、発振モード(CW))
5.KTPレーザー(波長0.532μm、QCW)
尚、上記レーザー発振器、又は上記以外のレーザー発振器を本発明に係る噴流生成装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
1…送液装置
2、2D…レーザー装置
2a、2b、2c…レーザー発振器(レーザー光源)
3…吸引装置
4…制御装置(制御部、調整手段)
21…レーザー光照射部
22…噴流生成用の光ファイバー
29…止血用の光ファイバー
29a…光出射端部
45…設定部
100、100b、100c…噴流生成装置
140…液体供給路
160…液体室(膨張室、金属細管)
165…ノズル
170…調整部(ファイバー駆動装置:調整手段)
190…吸引管
231…電気光学素子
232…光学素子
233…光学素子
2、2D…レーザー装置
2a、2b、2c…レーザー発振器(レーザー光源)
3…吸引装置
4…制御装置(制御部、調整手段)
21…レーザー光照射部
22…噴流生成用の光ファイバー
29…止血用の光ファイバー
29a…光出射端部
45…設定部
100、100b、100c…噴流生成装置
140…液体供給路
160…液体室(膨張室、金属細管)
165…ノズル
170…調整部(ファイバー駆動装置:調整手段)
190…吸引管
231…電気光学素子
232…光学素子
233…光学素子
Claims (4)
- 液体噴流を生成する噴流生成装置であって、
筒状の液体室と、
前記液体室の端部の開口から該液体室内の液体を外部に噴射するノズルと、
前記液体室内に配置された第1の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバーを介して前記液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部と、
前記液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路と、
光出射端部が前記ノズルの外側に配置された第2の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源と、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ前記レーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部と、を有することを特徴とする
噴流生成装置。 - 前記第2の光ファイバーは、前記筒状の液体室内、又は前記筒状の液体室の外周側に同軸に設けられる筒状の吸引管と該液体室と間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の噴流生成装置。
- 前記レーザー光源から出力されたパルスレーザー光を、前記制御部の制御によりs偏光又はp偏光に変換する電気光学素子と、
前記電気光学素子により変換されたパルスレーザー光の偏光状態に応じて、前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーにパルスレーザー光を出力する光学素子と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の噴流生成装置。 - 液体噴流を生成する噴流生成装置の噴流生成方法であって、
前記噴流生成装置は、
筒状の液体室と、
前記液体室の端部の開口から該液体室内の液体を外部に噴射するノズルと、
前記液体室内に配置された第1の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバーを介して前記液体室内にパルスレーザー光を照射するレーザー光照射部と、
前記液体室内に、噴流生成用のパルスレーザー光により気化される液体を供給する液体供給路と、
光出射端部が前記ノズルの外側に配置された第2の光ファイバーと、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ出射するパルスレーザー光を発生するレーザー光源と、
前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへ前記レーザー光源からのパルスレーザー光を供給する供給タイミングを制御する制御部と、を有し、
前記制御部により、前記レーザー光源から前記第1の光ファイバー又は前記第2の光ファイバーへパルスレーザーを出射するパルスレーザー光のタイミングを制御するステップと、
前記レーザー光源から前記第1の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、前記ノズルから噴流が噴射されるステップと、
前記レーザー光源から前記第2の光ファイバーにレーザー光が出射された場合に、前記第2の光ファイバーの光出射端部からレーザー光が出射されるステップと、を有することを特徴とする
噴流生成装置の噴流生成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016009681A JP2017127516A (ja) | 2016-01-21 | 2016-01-21 | 噴流生成装置、及び噴流生成装置の噴流生成方法 |
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ID=59395930
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JP (1) | JP2017127516A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU182494U1 (ru) * | 2017-12-27 | 2018-08-21 | Федеральное государственное автономное научное учреждение "Центральный научно-исследовательский и опытно-конструкторский институт робототехники и технической кибернетики" (ЦНИИ РТК) | Устройство полуавтоматического манипулирования оптическим световодом для лазерной проктологии |
-
2016
- 2016-01-21 JP JP2016009681A patent/JP2017127516A/ja active Pending
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