JP2017126313A - プラント設計支援装置、プラント設計支援方法およびプラント設計支援プログラム - Google Patents

プラント設計支援装置、プラント設計支援方法およびプラント設計支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】コスト面で最適なプラントを容易に設計することができるプラント設計支援装置、プラント設計支援方法およびプラント設計支援プログラムを提供すること。【解決手段】プラント設計支援装置1は、熱機器リストと熱機器システムリストとが格納されたデータベース30と、熱機器リストまたは熱機器システムリストを参照し、ユーザの入力条件に合致する熱機器または熱機器システムを抽出する抽出部41と、熱機器リストを参照し、抽出部41によって抽出された熱機器システムにおいて、ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定する選定部42と、抽出部41によって抽出された熱機器、または抽出部41によって抽出され、かつ選定部42によって熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する設計部43と、設計部43によって設計されたプラント候補のコストを試算する試算部44と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、ユーザのプラント設計を支援するプラント設計支援装置、プラント設計支援方法およびプラント設計支援プログラムに関する。
従来、ユーザがプラント設計を行う際に支援を行うシステムが提案されている。例えば特許文献1では、プラント設計に用いる熱機器データが格納されたデータベースを備え、ユーザが表示手段のメニュー上でデータベースから熱機器を選択し、選択した熱機器間を接続することにより、プラント設計を行えるようにしたプラント設計支援システムが提案されている。
特開平6−314310号公報
しかしながら、特許文献1で提案された方法は、プラント設計の際にユーザが手動で熱機器を選択して配置する必要があったため、プラント設計に不慣れなユーザにとっては利用しにくく、また、設計したプラントがコスト面で最適かどうかを確認することができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コスト面で最適なプラントを容易に設計することができるプラント設計支援装置、プラント設計支援方法およびプラント設計支援プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプラント設計支援装置は、プラントを構成する複数の熱機器ごとのコストを少なくとも含む情報が記述された熱機器リストと、前記熱機器リスト内の熱機器を組み合わせた複数の熱機器システムが記述された熱機器システムリストと、が格納されたデータベースと、前記熱機器リストまたは前記熱機器システムリストを参照し、ユーザの入力条件に合致する熱機器または熱機器システムを抽出する抽出部と、前記熱機器リストを参照し、前記抽出部によって抽出された熱機器システムにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定する選定部と、前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記抽出部によって抽出され、かつ前記選定部によって熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する設計部と、前記熱機器リストを参照し、前記設計部によって設計されたプラント候補のコストを試算する試算部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るプラント設計支援装置は、上記発明において、既存のプラントに新たな熱機器または熱機器システムを追加する場合、前記設計部は、前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記抽出部によって抽出され、かつ前記選定部によって熱機器が選定された熱機器システムを、前記既存のプラントにおける熱機器システムに接続することにより前記プラントを設計することを特徴とする。
また、本発明に係るプラント設計支援装置は、上記発明において、前記設計部は、前記既存のプラントにおける熱機器システムが熱機器用ヘッダを備えている場合、前記プラントを設計する際に、前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記選定部によって選定された熱機器を、前記熱機器用ヘッダに接続することを特徴とする。
また、本発明に係るプラント設計支援装置は、上記発明において、前記設計部は、前記既存のプラントにおける熱機器システムが熱機器用ヘッダを複数備えている場合、前記プラントを設計する際に、前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記選定部によって選定された熱機器を、最も熱量の大きい前記熱機器用ヘッダに接続することを特徴とする。
また、本発明に係るプラント設計支援装置は、上記発明において、既存のプラントにおける熱機器を別の熱機器に変更する場合、前記抽出部は、前記熱機器リストを参照し、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を抽出し、前記設計部は、前記抽出部によって抽出された熱機器と、前記既存のプラントにおける熱機器とを変更することにより前記プラントを設計することを特徴とする。
また、本発明に係るプラント設計支援装置は、上記発明において、新規のプラントを設計する場合、前記抽出部は、前記熱機器システムリストを参照し、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器システムを抽出し、抽出した熱機器システムを前記新規のプラントとして設計することを特徴とする。
また、本発明に係るプラント設計支援装置は、上記発明において、前記抽出部は、前記熱機器リストおよび前記熱機器システムリストに、前記ユーザの入力条件の全てに合致する熱機器および熱機器システムが存在しない場合、前記熱機器リストを参照し、各々が前記ユーザの入力条件の一部に合致する複数の熱機器を組み合わせることにより、全体として前記ユーザの入力条件の全てに合致する熱機器の組み合わせを抽出し、前記選定部は、前記熱機器リストを参照し、前記抽出部によって抽出された熱機器の組み合わせにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定し、前記設計部は、前記抽出部によって抽出された熱機器の組み合わせに基づいて、前記プラント候補を設計することを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプラント設計支援方法は、プラントを構成する複数の熱機器ごとのコストを少なくとも含む情報が記述された熱機器リストと、前記熱機器リスト内の熱機器を組み合わせた複数の熱機器システムが記述された熱機器システムリストと、が格納されたデータベースを備えるプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法であって、前記熱機器リストまたは前記熱機器システムリストを参照し、ユーザの入力条件に合致する熱機器または熱機器システムを抽出する抽出ステップと、前記熱機器リストを参照し、前記抽出ステップで抽出された熱機器システムにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定する選定ステップと、前記抽出ステップで抽出された熱機器、または前記抽出ステップで抽出され、かつ前記選定ステップで熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する設計ステップと、前記熱機器リストを参照し、前記設計ステップで設計されたプラント候補のコストを試算する試算ステップと、を含むことを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るプラント設計支援プログラムは、プラントを構成する複数の熱機器ごとのコストを少なくとも含む情報が記述された熱機器リストと、前記熱機器リスト内の熱機器を組み合わせた複数の熱機器システムが記述された熱機器システムリストと、が格納されたデータベースを備えるプラント設計支援装置に、前記熱機器リストまたは前記熱機器システムリストを参照し、ユーザの入力条件に合致する熱機器または熱機器システムを抽出する抽出ステップと、前記熱機器リストを参照し、前記抽出ステップで抽出された熱機器システムにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定する選定ステップと、前記抽出ステップで抽出された熱機器、または前記抽出ステップで抽出され、かつ前記選定ステップで熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する設計ステップと、前記熱機器リストを参照し、前記設計ステップで設計されたプラント候補のコストを試算する試算ステップと、を実行させる。
本発明によれば、データベースに格納された熱機器リストおよび熱機器システムを利用してプラント設計を行うため、コスト面で最適なプラントを容易に設計することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置の構成を示す概略図である。 図2は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置における熱機器システムリストに記述された熱機器システムの一例を示す図である。 図3は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置における熱機器システムリストに記述された熱機器システムの一例を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置における熱機器システムリストに記述された熱機器システムの一例を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置における熱機器システムリストに記述された熱機器の一例を示す図である。 図6は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法の手順を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、プラントの設計条件を入力する際に表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの改良候補を提示する際に表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。 図9は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの改良候補のコストを提示する際に表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。 図10は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、新規プラントの設計条件を入力する際に表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。 図11は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、新規プラントの設計候補を提示する際に表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。 図12は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの熱機器システムの一例を示す図である。 図13は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの熱機器システムに新たな熱機器を追加した場合の一例を示す図である。 図14は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの熱機器システムの一例を示す図である。 図15は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの熱機器システムに新たな熱機器を追加した場合の一例を示す図である。 図16は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの熱機器システムの一例を示す図である。 図17は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法において、既存プラントの熱機器システムの熱機器を別の熱機器に変更した場合の一例を示す図である。 図18は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法の変形例の手順を示すフローチャートである。 図19は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法の変形例において、プラントの設計条件を入力する際に表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。 図20は、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法の変形例において、既存プラントの改良候補を提示する際に表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
以下、本発明に係るプラント設計支援装置、プラント設計支援方法およびプラント設計支援プログラムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものも含まれる。
[プラント設計支援装置の構成]
以下、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置の構成について、図1〜図5を参照しながら説明する。プラント設計支援装置1は、ユーザがプラントを設計する際に支援を行うものであり、図1に示すように、入力装置10と、表示装置20と、データベース30と、情報処理装置40と、を備えている。
データベース30は、情報処理装置40が扱うデータを記憶するものであり、熱機器リストと、熱機器システムリストとが格納されている。熱機器リストには、プラントの熱機器システムを構成する複数の熱機器と、熱機器ごとのコストを少なくとも含む情報が記述されており、例えば以下の表1のように構成されている。
Figure 2017126313
表1に示すように、熱機器リストには、プラント設計に必要な各種の熱機器の名称、熱機器ごとの型式名、入力エネルギー、出力エネルギー、出力エネルギー量、メーカーおよびイニシャルコスト(導入コスト)が記述されている。なお、説明の便宜上、表1では、実際の熱機器リストに記述された熱機器の一部のみを抜粋して例示している。また、表1におけるガスエンジンは、厳密にはガスエンジン単体ではなく、例えばガスエンジンと排ガス用のボイラ等からなるガスエンジンコージェネシステムのことを示している(以下の説明においても同様)。
熱機器システムリストには、熱機器リスト内の熱機器を組み合わせた複数の熱機器システムに関する情報が記述されており、例えば図2〜図4のように構成されている。なお説明の便宜上、実際の熱機器システムリストの一部のみを抜粋して図2〜図4として示している。
例えば図2は、ガスエンジン、排ガス温水ボイラおよび熱交換器の3つの熱機器からなる熱機器システムを示している。同図に示すように、熱機器システムリストには、熱機器の名称、熱機器の接続関係、熱機器に入力される入力エネルギー、熱機器から出力される出力エネルギーに関する情報が記述されている。
なお、図2において、入力エネルギーは外側から各熱機器に向かう矢印の近傍に、出力エネルギーは各熱機器から外側に向かう矢印の近傍に示している。また、熱機器システムリストには、同図に示すように熱機器の名称、接続関係、入力エネルギーおよび出力エネルギーに関する情報のみが記述されており、例えば同図におけるガスエンジンが、上記表1の熱機器リストに記述されたNo.8〜No.12のどのガスエンジンであるかに関する情報までは記述されていない。
図3は、ガスエンジン、排ガス温水ボイラ、熱交換器および吸収式冷温水機の4つの熱機器からなる熱機器システムを示している。また、図4は、ガスエンジン、排ガス蒸気ボイラ、熱交換器および吸収式冷温水機の4つの熱機器からなる熱機器システムを示している。
ここで、熱機器システムリストには、典型的には、図2〜図4に示すような複数の熱機器から構成された熱機器システムに関する情報が記述されているが、例えば図5に示すように、単独の熱機器に関する情報が記述されていても構わない。この場合、熱機器システムリストには、例えば同図に示すように、熱機器の名称、入力エネルギーおよび出力エネルギーに関する情報のみが記述される。
なお、データベース30には、上記の熱機器リストおよび熱機器システムリストの他にも、例えばプラント設計支援装置1によって以前設計された既存プラントの熱機器システムに関する情報についても格納されている。
情報処理装置40は、例えばパーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用の装置によって構成され、図1に示すように、抽出部41と、選定部42と、設計部43と、試算部44と、を備えている。情報処理装置40は、図示しないCPU等の演算装置が図示しないROM等の記憶装置に記憶されているプラント設計支援プログラムを実行することにより、抽出部41、選定部42、設計部43および試算部44として機能する。ここで、情報処理装置40の各部による具体的な処理内容については後記する。
[プラント設計支援方法]
以下、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置1が行うプラント設計支援方法の手順について、図6〜図17を参照しながら説明する。ここで、プラント設計支援装置1の情報処理装置40は、プラント設計支援方法に係る処理を実行する際に、表示装置20を介して、ユーザに対して各種情報を提示する。すなわち、以下で参照する図のうち、図7〜図11は、プラント設計支援方法に係る処理が行われている最中に表示装置20に表示される表示画面の一例を例示したものである。
また、プラント設計支援装置1が行うプラント設計の態様としては、大きく分けて既存のプラント(以下、既存プラントという)を改良する場合と、新規のプラント(以下、新規プラントという)を設計する場合との2パターン存在するが、以下ではまずエネルギーコスト削減を目的として既存プラントを改良する場合の手順について説明する。
(既存プラントの改良:新しく出力エネルギーを追加)
以下では、プラント設計支援装置1による既存プラントの改良に関する実施例として、新しく出力エネルギーを追加し、電力を発電した上で、併せて排出される熱を再利用してエネルギーコストを削減する例について説明する。
まず図6に示すように、プラントの設計条件が入力される(ステップS1、入力ステップ)。すなわち本ステップでは、プラント設計支援装置1の入力装置10が、ユーザによる設計条件の入力を受け付ける。
図7は、プラントの設計条件の入力画面の一例である。同図に示すように、ユーザによって、「モデル入力」欄51を介して既存プラントの熱機器システムの構成が入力され、これにより同欄の下側に既存プラントの熱機器システムの構成が表示される。なお、既存プラントの熱機器システムの構成は、データベース30に格納されており、例えばユーザは、同図の「モデル入力」欄51の参照ボタンを押してデータベース30から既存プラントの熱機器システムの構成を読み込む。
また、本ステップでは、ユーザによって、既存プラントをどのように変更するかに関する変更条件が入力される。図7では、ユーザによって、「変更条件入力」欄52を介して、既存プラントの変更方法として「新しく出力エネルギーを追加」が、設計変更後のプラントから新たに出力する新出力エネルギーとして「電力(2000kW)、蒸気、冷水」が、設計変更に際して追加される熱機器に入力される入力エネルギーとして「都市ガス」が、設計変更に際して新たに導入される導入熱機器として「ガスエンジン」が選択された例を示している。
なお、図7の「変更条件入力」欄52に含まれる項目のうち、例えば変更方法、新出力エネルギーおよび入力エネルギーは必須選択項目であり、導入熱機器およびメーカーは任意選択項目である。同図に示すように、ユーザによって任意選択項目が選択された場合、後段の抽出ステップ(図6のステップS2参照)において、選択された項目を満たす熱機器が必ず抽出されることになる。
ここで、図7に示した表示画面の最上部において、「共通項目入力」とは、例えばデータベース30に格納された熱機器リストに新たな熱機器の情報を追加する場合に選択するタブであり、その隣の「既存工場試算」とは、既存プラントの改良を行う場合に選択するタブである。また、その隣の「新規工場試算」とは、新規プラントの設計を行う場合(図10参照)に選択するタブであり、「モデル作成」とは、例えばデータベース30に格納された熱機器システムリストに新たな熱機器システムの情報を追加する場合に選択するタブである。
続いて、情報処理装置40の抽出部41は、データベース30に格納されている熱機器システムリスト(例えば図2〜図4参照)を参照し、ステップS1でユーザによって入力されたプラントの設計条件(ユーザの入力条件)に合致する熱機器システムを抽出する(ステップS2、抽出ステップ)。
例えば前記した図7に示すようなプラントの設計条件が入力されている場合、抽出部41は、熱機器システムリスト(例えば図2〜図4参照)を参照し、新出力エネルギーが「電力、蒸気、冷水」であり、入力エネルギーが「都市ガス」であり、かつ導入熱機器として「ガスエンジン」を含む熱機器システムを検索する。そして、抽出部41は、例えば図4のような熱機器システムを抽出する。なお、抽出部41は、熱機器システムリスト内に、入力されたプラントの設計条件に合致する熱機器システムが複数含まれている場合は、候補としてそれらを全て抽出する。
続いて、情報処理装置40の選定部42は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、抽出部41によって抽出された熱機器システムにおいて、ステップS1でユーザによって入力されたプラントの設計条件に合致する最適な熱機器を選定する(ステップS3、選定ステップ)。
例えば前記した図7に示すようなプラントの設計条件が入力されている場合、選定部42は、熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、出力エネルギー量が2000kW以上であるガスエンジンを選定する。すなわち選定部42は、例えば表1におけるNo.12のガスエンジンを選定する。なお、選定部42は、熱機器リスト内に、入力されたプラントの設計条件に合致するガスエンジンが複数含まれている場合は、候補としてそれらを全て抽出する。
また、選定部42は、熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、排ガス蒸気ボイラ、熱交換器および吸収式冷温水機を選定する。すなわち選定部42は、例えば表1におけるNo.2の排ガス蒸気ボイラ、No.5の熱交換器、No.6の吸収式冷温水機を選定する。なお、選定部42は、熱機器リスト内に、入力されたプラントの設計条件に合致する排ガス蒸気ボイラ、熱交換器および吸収式冷温水機がそれぞれ複数含まれている場合は、候補としてそれらを全て抽出する。
続いて、情報処理装置40の設計部43は、抽出部41によって抽出され、かつ選定部42によって熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する(ステップS4、設計ステップ)。すなわち、設計部43は、ステップS3によって各熱機器が選定された熱機器システムを、既存プラントにおける熱機器システムに接続することにより、既存プラントの熱機器システムの改良候補を設計する。そして、設計部43は、表示装置20を介して設計結果をユーザに提示する。
図8は、既存プラントの熱機器システムの改良候補の表示画面の一例である。同図に示すように、「既存工場」欄53には、図7の「モデル入力」欄51の下側と同様に、既存プラントの熱機器システムの構成が表示される。また、「改良候補」欄54には、設計部43によって設計された既存プラントの熱機器システムの改良候補が表示される。なお、設計部43は、ステップS2で複数の熱機器システムが候補として抽出されている場合は、プラント候補を複数設計し、表示画面(図8参照)を介してそれぞれの設計結果をユーザに提示する。
ここで、設計部43は、図8に示すように、既存プラントの熱機器システムの構成に対して、抽出部41が熱機器システムリストから抽出した熱機器システム(図4参照)を接続することにより、プラント候補を設計する。同図において、破線で示した部分が新たに追加した熱機器システムである。
設計部43は、具体的には図8に示すように、追加した「ガスエンジン」と既存の「燃料供給」とを、追加した「排ガス蒸気ボイラ」と「蒸気ヘッダ」とを、追加した「吸収式冷温水機」と「冷水ヘッダ」とを、それぞれ接続する。なお、排ガス蒸気ボイラには、排ガスの他に温水も入力されるが(表1参照)、同図では図示を省略している。
ここで、設計部43は、図8に示すように、既存プラントにおける熱機器システムが熱機器用ヘッダを備えている場合、プラント候補を設計する際に、選定部42によって選定された熱機器を熱機器用ヘッダに接続する。従って、同図では「排ガス蒸気ボイラ」と「蒸気ヘッダ」とを接続している。
また、設計部43は、図8とは異なり、例えば既存プラントにおける熱機器システムが熱機器用ヘッダを複数備えている場合、プラント候補を設計する際に、選定部42によって選定された熱機器を、最も熱量の大きい熱機器用ヘッダに接続する。
また、設計部43は、図8とは異なり、例えば既存プラントにおける熱機器システムが熱機器用ヘッダを備えていない場合、プラント候補を設計する際に、選定部42によって選定された熱機器を、当該熱機器と接続可能なその他の負荷設備に接続する。なおその際、熱機器と接続可能なその他の負荷設備が複数存在する場合は、最も熱量の大きい負荷設備に熱機器を接続する。
また、設計部43は、例えば既存プラントにおける熱機器システムが、熱機器用ヘッダや、選定部42によって選定された熱機器と接続可能な負荷設備等を全く備えていない場合、熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、当該熱機器と接続可能な負荷設備をプラント候補に係る熱機器システムに新たに追加する。そして、追加した負荷設備に熱機器を接続する。
ここで、図8に示すように、表示装置20を介して、既存プラントの熱機器システムの改良候補がユーザに提示された際に、例えば画面最下部の「修正」ボタンを押すことにより、改良候補に係る熱機器システムの構成をユーザが手動で修正できるように構成してもよい。
続いて、情報処理装置40の試算部44は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、設計部43によって設計されたプラント候補のコストを試算する(ステップS5、試算ステップ)。すなわち、試算部44は、ステップS4で設計されたプラント候補について、イニシャルコスト、ランニングコスト(運用コスト)、ランニングコスト削減による投資回収年数等を試算する。そして、試算部44は、表示装置20を介して試算結果をユーザに提示する。
図9は、既存プラントの改良候補のコストの表示画面の一例である。同図に示すように、「改良候補試算結果」欄55には、イニシャルコスト合計、年間ランニングコスト改善額、投資回収年数が表示される。また、「イニシャルコスト詳細」欄56には、既存プラントに追加される各熱機器のイニシャルコストが表示される。そして、「ランニングコスト詳細」欄57には、既存プラント(工場)の1年間のランニングコストと、既存プラントの改良候補の1年間のランニングコストとが表示される。なお、試算部44は、ランニングコストについては、例えば図示しない別のデータベースに格納されているランニングコストのデータに基づいて試算する。なお、同図に示すように、コストの試算結果はCSVファイルで外部に出力することも可能である。
ここで、試算部44は、ステップS4で複数のプラント候補が設計されている場合は、それぞれのプラント候補についてのコストを試算しても構わない。この場合、例えば図8で複数のプラント候補が表示されている表示画面において、ユーザが、試算を希望するプラント候補について、同図の「試算対象」のチェックボックスをチェックする。これを受けて、試算部44はチェックされたプラント候補のコストを試算し、表示画面(図9参照)を介して試算結果をユーザに提示する。
また、試算部44は、ステップS4で複数のプラント候補が設計されている場合は、それぞれのプラント候補についてのコストを試算し、表示画面(図9参照)を介して、複数の試算結果を上から順番にユーザに提示してもよい。あるいは、複数の試算結果の中でイニシャルコスト合計が最も低いもの、複数の試算結果の中で年間ランニングコスト改善額が最も高いもの、または複数の試算結果の中で投資回収年数が最も短いもの、のいずれかのみをユーザに提示してもよい。
本実施形態に係るプラント設計支援装置1は、以上のように、データベース30に格納された熱機器リストおよび熱機器システムリストを利用してプラント設計を行うため、コスト面で最適なプラントを容易に設計することができる。
(新規プラントの設計)
以下では、本実施形態に係るプラント設計支援装置1が、既存プラントを利用するのではなく、新規プラントを新たに設計する場合の手順について説明する。まず、プラントの設計条件が入力される(入力ステップ)。すなわち本ステップでは、プラント設計支援装置1の入力装置10が、ユーザによる設計条件の入力を受け付ける。
図10は、プラントの設計条件の入力画面の一例である。同図では、ユーザによって、「条件入力」欄58を介して、必須供給エネルギーとして「都市ガス」が、導入熱機器として「排熱回収HP(ヒートポンプ)」が、メーカーとして「A社」が選択された例を示している。ここで、同図の「条件入力」欄58において、必須供給エネルギーとは、新規プラントの熱機器システムに供給されるエネルギー(入力エネルギー)のことを示している。また、同図の「条件入力」欄58に含まれる項目のうち、例えば「必須供給エネルギー」および「出力エネルギー」は必須選択項目であり、「導入熱機器」および「メーカー」は任意選択項目である。同図に示すように、ユーザによって任意選択項目が選択された場合、後段の抽出ステップにおいて、選択された項目を満たす熱機器が必ず抽出されることになる。
続いて、情報処理装置40の抽出部41は、データベース30に格納されている熱機器システムリストを参照し、入力ステップでユーザによって入力されたプラントの設計条件(ユーザの入力条件)に合致する熱機器システムを抽出し、当該熱機器システムを新規プラント候補として設計する(抽出設計ステップ)。
例えば前記した図10に示すような新規プラントの設計条件が入力されている場合、抽出部41は、熱機器システムリスト(例えば図2〜図4参照)を参照し、入力エネルギーが「都市ガス」であり、かつ熱機器として「排熱回収HP」を含む熱機器システムを抽出し、これを新規プラント候補として設計する。そして、抽出部41は、図11に示すように、表示装置20を介して設計結果をユーザに提示する。なお、抽出部41は、熱機器システムリスト内に、入力されたプラントの設計条件に合致する熱機器システムが複数含まれている場合は、候補としてそれらを全て抽出し、例えば同図の「新規工場候補1」欄59、「新規工場候補2」欄60等にそれぞれの候補を提示する。
ここで、図11に示すように、表示装置20を介して、プラント候補がユーザに提示された際に、例えば画面中央の「修正」ボタンを押すことにより、プラント候補に係る熱機器システムの構成をユーザが手動で修正できるように構成してもよい。
続いて、情報処理装置40の試算部44は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、抽出部41によって抽出および設計されたプラント候補のコストを試算する(試算ステップ)。すなわち、試算部44は、抽出部41によって抽出および設計されたプラント候補について、例えばイニシャルコスト、ランニングコスト等を試算する。そして、試算部44は、表示装置20を介して試算結果をユーザに提示する(図示省略)。
(既存プラントの改良:排熱エネルギー利用)
以下では、プラント設計支援装置1による既存プラントの改良に関する実施例として、既存プラントの熱機器システムで発生した排熱エネルギー(余剰エネルギー)を再利用して、別の熱機器を新たに追加することによりエネルギーコストを削減する例について説明する。
例えば図12に示す既存プラントの熱機器システムにおいて、熱交換器が出力する温水(同図の一点鎖線の円を参照)が排熱エネルギーである場合を考える。この場合、プラントの設計条件の入力画面(図7参照)において、例えばユーザによって、「変更条件入力」欄52を介して、既存プラントの変更方法として「排熱エネルギー利用」が、入力エネルギーとして「温水」が、新出力エネルギーとして「蒸気」が選択され、その情報が入力装置10を介して情報処理装置40に入力される(入力ステップ)。
これを受けて、情報処理装置40の抽出部41は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、入力エネルギーが温水で出力エネルギーが蒸気である熱機器を抽出する(抽出ステップ)。この場合、抽出部41は、例えば熱機器リストから「排熱回収HP」を抽出する。そして、情報処理装置40の設計部43は、図13に破線で示すように、抽出された「排熱回収HP」の入力側に既存の「温排水」を、出力側に「蒸気ヘッダ」をそれぞれ接続することにより、プラント候補を設計する(設計ステップ)。
続いて、情報処理装置40の試算部44は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、設計部43によって設計されたプラント候補のコスト(イニシャルコスト、ランニングコスト等)を試算し、表示装置20を介して試算結果をユーザに提示する(試算ステップ)。
(既存プラントの改良:入力エネルギーの種類変更)
以下では、プラント設計支援装置1による既存プラントの改良に関する実施例として、単価の安いエネルギーを利用してエネルギーコストを削減する例について説明する。
例えば図14に示す既存プラントの熱機器システム(図13と同じ熱機器システム)において、エネルギーコストを削減する入力エネルギーとして、チップボイラに入力される木質(同図の一点鎖線の円を参照)を選択した場合を考える。この場合、プラントの設計条件の入力画面(図7参照)において、例えばユーザによって、「変更条件入力」欄52を介して、既存プラントの変更方法として「入力エネルギーの種類変更」が、入力エネルギーとして木質よりも単価の安い「灯油」が選択され、その情報が入力装置10を介して情報処理装置40に入力される(入力ステップ)。なお、本実施例において、図7の「変更条件入力」欄52における新出力エネルギーは必須選択項目ではなく、任意選択項目である。
これを受けて、情報処理装置40の抽出部41は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、入力エネルギーが灯油である熱機器を抽出する(抽出ステップ)。この場合、抽出部41は、例えば熱機器リストから「蒸気ボイラ」を抽出する。そして、情報処理装置40の設計部43は、図15に破線で示すように、抽出された「蒸気ボイラ」の出力側に既存の「蒸気ヘッダ」を接続することにより、プラント候補を設計する(設計ステップ)。
続いて、情報処理装置40の試算部44は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、設計部43によって設計されたプラント候補のコスト(イニシャルコスト、ランニングコスト等)を試算し、表示装置20を介して試算結果をユーザに提示する(試算ステップ)。なお、図15では、エネルギーコストの削減元であるチップボイラがそのまま蒸気ヘッダに接続されているが、これはチップボイラの撤去にコストがかかるため、設備としてはそのまま残すという意味である。従って、チップボイラは実際には稼働しない(以降の図16および図17でも同様)。
(既存プラントの改良:既にある熱機器をリニューアル)
以下では、プラント設計支援装置1による既存プラントの改良に関する実施例として、既にある熱機器をリニューアルし、効率の良い熱機器に入れ替えることによりエネルギーコストを削減する例について説明する。なお、ここでのリニューアルとは、入力エネルギーと出力エネルギーを変更することなく、既存の熱機器を効率の良い新たな熱機器に更新することを示している。従って、例えば既存の熱機器に接続されていた配管等は、新たな熱機器においてもそのまま継続して利用される。
例えば図16に示す既存プラントの熱機器システム(図15と同じ熱機器システム)において、リニューアルする対象熱機器として蒸気ボイラ(同図の一点鎖線の円を参照)を選択した場合を考える。この場合、プラントの設計条件の入力画面(図7参照)において、例えばユーザによって、「変更条件入力」欄52を介して、既存プラントの変更方法として「既にある熱機器をリニューアル」が、導入熱機器として「蒸気ボイラ」が選択され、その情報が入力装置10を介して情報処理装置40に入力される(入力ステップ)。なお、本実施例において、図7の「変更条件入力」欄52における入力エネルギーおよび新出力エネルギーはいずれも選択されない。
これを受けて、情報処理装置40の抽出部41は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、熱機器を抽出する(抽出ステップ)。この場合、抽出部41は、例えば熱機器リストから入力エネルギーが「都市ガス」で出力エネルギーが「蒸気」である「蒸気ボイラ」を抽出する。そして、情報処理装置40の設計部43は、図16に破線で示すように、抽出された新たな「蒸気ボイラ」と既存の「蒸気ボイラ」とを変更し、新たな「蒸気ボイラ」の出力側に既存の「蒸気ヘッダ」を接続することにより、プラント候補を設計する(設計ステップ)。
続いて、情報処理装置40の試算部44は、データベース30に格納されている熱機器リスト(例えば表1参照)を参照し、設計部43によって設計されたプラント候補のコスト(イニシャルコスト、ランニングコスト等)を試算し、表示装置20を介して試算結果をユーザに提示する(試算ステップ)。なお、図16および図17では、リニューアルの前後で同じ蒸気ボイラ(入力エネルギー:都市ガス、出力エネルギー:蒸気)が配置されているように見えるが、実際には、既存の蒸気ボイラは熱機器リスト(例えば表1参照)にある最新の蒸気ボイラに更新されている。
[プラント設計支援方法の変形例]
以下、本発明の実施形態に係るプラント設計支援装置1が行うプラント設計支援方法の変形例について、図18〜図20を参照しながら説明する。
ここで、前記したプラント設計支援装置1によるプラント設計では、熱機器システムリスト(例えば図2〜図4参照)や熱機器リスト(表1参照)の中に、ユーザの入力条件に合致する熱機器システムおよび熱機器が必ず含まれていることが前提となっていた。しかしながら、ユーザによる入力条件は様々であり、熱機器システムリストや熱機器リストの中に、入力条件の全てに合致する熱機器システムおよび熱機器が必ずしも含まれているとは限らない。以下で説明するプラント設計支援方法の変形例では、上記リストの中に入力条件の全てに合致する熱機器および熱機器システムが存在しない場合においても、熱機器を自動的に組み合わせることにより、入力条件に合致する結果をユーザに提示する。
(既存プラントの改良:入力エネルギーの種類変更)
以下では、入力エネルギーの種類を変更することにより、既存プラントを改良する例について説明する。なお、以下で説明するプラント設計支援方法では、前記した表1で示した熱機器リストの代わりに、以下の表2に示す熱機器リストを用いる。
Figure 2017126313
まず図19に示すように、ユーザによって、「モデル入力」欄51を介して既存プラントの熱機器システムの構成が入力され、これにより同欄の下側に既存プラントの熱機器システムの構成が表示される。
続いて図19に示すように、ユーザによって、プラントの設計条件(ユーザの入力条件)が入力される(図18のステップS1、入力ステップ)。同図では、ユーザによって、「変更条件入力」欄52を介して、既存プラントの変更方法として「入力エネルギーの種類変更」が、既存プラントの熱機器システムにおける現状入力エネルギーとして「電力」が、変更後の代替入力エネルギーとして「A重油」が、出力エネルギーとして「冷水(100kW)」が選択された例を示している。
続いて、情報処理装置40の抽出部41は、データベース30に格納されている熱機器システムリスト(例えば図2〜図4参照)および熱機器リスト(表2参照)を参照し、ステップS1でユーザによって入力されたプラントの設計条件に合致する熱機器システムまたは熱機器を抽出する(図18のステップS2、抽出ステップ)。しかしながら、図2〜図4および表2に示すように、熱機器システムリストおよび熱機器リストには、入力エネルギー(代替入力エネルギー)が「A重油」で、出力エネルギーが「冷水(100kW)」である熱機器システムおよび熱機器は存在しない。従って、本ステップでは熱機器システムまたは熱機器は抽出されず、次のステップS6に進む。
続いて、情報処理装置40の抽出部41は、熱機器リスト(表2参照)を参照し、プラントの設計条件(図19参照)に合致する熱機器を自動的に組み合わせ、その結果を抽出する(図18のステップS6、組み合わせ抽出ステップ)。
抽出部41は、具体的には、表2に示す熱機器リストを参照し、プラントの設計条件の一部に合致する熱機器を検索する。この場合、抽出部41は、例えば設計条件のうちの「代替入力エネルギー」に着目し、熱機器リスト内で「A重油」を入力エネルギーとする熱機器を検索する。そして、抽出部41は、No.1の蒸気ボイラと、No.2の温水ボイラとを抽出する。
次に、抽出部41は、表2に示す熱機器リストを参照し、プラントの設計条件(図19参照)の一部に合致するとともに、既に抽出した熱機器(No.1の蒸気ボイラおよびNo.2の温水ボイラ)のいずれかと接続可能な熱機器を検索する。この場合、抽出部41は、例えば設計条件のうちの「出力エネルギー」に着目し、熱機器リスト内で「冷水」を出力エネルギーとし、かつ既に抽出した熱機器(No.1の蒸気ボイラおよびNo.2の温水ボイラ)の出力エネルギーである蒸気または温水を入力エネルギーとする熱機器を検索する。そして、抽出部41は、No.5,6の吸収式冷凍機を抽出する。
最後に、抽出部41は、プラントの設計条件(図19参照)の一部をそれぞれ満たす熱機器を組み合わせた結果を抽出する。この場合、抽出部41は、No.1の蒸気ボイラとNo.5の吸収式冷凍機との組み合わせ、No.1の蒸気ボイラとNo.6の吸収式冷凍機との組み合わせからなる2つの組み合わせ結果を抽出する。以上のように、抽出部41は、各々がプラントの設計条件の一部に合致する複数の熱機器を自動的に組み合わせることにより、全体としてプラントの設計条件の全てに合致する熱機器の組み合わせを抽出する。なお、先に抽出したNo.2の温水ボイラについては、表2に示す熱機器リスト内に接続可能な熱機器が存在しないため、組み合わせ結果としては抽出されない。
続いて、情報処理装置40の選定部42は、データベース30に格納されている熱機器リスト(表2参照)を参照し、抽出部41によって抽出された熱機器の組み合わせのうち、ステップS1でユーザによって入力されたプラントの設計条件に合致する最適な熱機器を含む組み合わせを選定する(図18のステップS3、選定ステップ)。
例えば前記した図19に示すように、プラントの設計条件における出力エネルギーが「冷水(100kW)」である場合、選定部42は、熱機器リスト(表2参照)を参照し、抽出部41によって抽出された2つの熱機器の組み合わせのうち、出力エネルギー量が100kWであるNo.6の吸収式冷凍機と、No1の蒸気ボイラとからなる組み合わせを選定する。
なお、熱機器の組み合わせを選定する際に、複数台の同じ熱機器で構成することをプラントの設計条件に含めることもでき、このような設計条件を含む場合、選定部42は、1台のNo.1の蒸気ボイラと、2台のNo.5の吸収式冷凍機とからなる組み合わせを選定する。
続いて、情報処理装置40の設計部43は、抽出部41によって抽出され、かつ選定部42によって熱機器が選定された熱機器の組み合わせに基づいて、プラント候補を設計する(図18のステップS4、設計ステップ)。すなわち、設計部43は、ステップS3によって選定された熱機器の組み合わせを、既存プラントにおける熱機器システムに接続することにより、既存プラントの熱機器システムの改良候補を設計する。そして、設計部43は、表示装置20を介して設計結果をユーザに提示する。
図20は、既存プラントの熱機器システムの改良候補の表示画面の一例である。同図に示すように、「既存工場」欄53には、図19の「モデル入力」欄51の下側と同様に、既存プラントの熱機器システムの構成が表示される。また、「改良候補」欄54には、設計部43によって設計された既存プラントの熱機器システムの改良候補が表示される。
ここで、設計部43は、図20に示すように、既存プラントの熱機器システムの構成に対して、選定部42によって選定された熱機器の組み合わせを接続することにより、プラント候補を設計する。同図において、破線で示した部分が新たに追加した熱機器システムである。設計部43は、具体的には同図に示すように、追加した「吸収式冷凍機」と既存の「冷水ヘッダ」を接続する。
続いて、情報処理装置40の試算部44は、データベース30に格納されている熱機器リスト(表2参照)を参照し、設計部43によって設計されたプラント候補のコストを試算する(図18のステップS5、試算ステップ)。なお、既存プラントの改良候補のコストの表示画面の構成は前記した図9と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上のようなプラント設計支援方法の変形例によれば、予め登録された熱機器リストおよび熱機器システムリストに、ユーザの入力条件の全てに合致する熱機器および熱機器システムが存在しない場合であっても、入力条件に合致するような既存プラントの改良候補を自動的に設計することが可能となる。
以上、本発明に係るプラント設計支援装置、プラント設計支援方法およびプラント設計支援プログラムについて、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1 プラント設計支援装置
10 入力装置
20 表示装置
30 データベース
40 情報処理装置
41 抽出部
42 選定部
43 設計部
44 試算部

Claims (9)

  1. プラントを構成する複数の熱機器ごとのコストを少なくとも含む情報が記述された熱機器リストと、前記熱機器リスト内の熱機器を組み合わせた複数の熱機器システムが記述された熱機器システムリストと、が格納されたデータベースと、
    前記熱機器リストまたは前記熱機器システムリストを参照し、ユーザの入力条件に合致する熱機器または熱機器システムを抽出する抽出部と、
    前記熱機器リストを参照し、前記抽出部によって抽出された熱機器システムにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定する選定部と、
    前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記抽出部によって抽出され、かつ前記選定部によって熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する設計部と、
    前記熱機器リストを参照し、前記設計部によって設計されたプラント候補のコストを試算する試算部と、
    を備えることを特徴とするプラント設計支援装置。
  2. 既存のプラントに新たな熱機器または熱機器システムを追加する場合、
    前記設計部は、前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記抽出部によって抽出され、かつ前記選定部によって熱機器が選定された熱機器システムを、前記既存のプラントにおける熱機器システムに接続することにより前記プラントを設計することを特徴とする請求項1に記載のプラント設計支援装置。
  3. 前記設計部は、前記既存のプラントにおける熱機器システムが熱機器用ヘッダを備えている場合、前記プラントを設計する際に、前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記選定部によって選定された熱機器を、前記熱機器用ヘッダに接続することを特徴とする請求項2に記載のプラント設計支援装置。
  4. 前記設計部は、前記既存のプラントにおける熱機器システムが熱機器用ヘッダを複数備えている場合、前記プラントを設計する際に、前記抽出部によって抽出された熱機器、または前記選定部によって選定された熱機器を、最も熱量の大きい前記熱機器用ヘッダに接続することを特徴とする請求項2に記載のプラント設計支援装置。
  5. 既存のプラントにおける熱機器を別の熱機器に変更する場合、
    前記抽出部は、前記熱機器リストを参照し、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を抽出し、
    前記設計部は、前記抽出部によって抽出された熱機器と、前記既存のプラントにおける熱機器とを変更することにより前記プラントを設計することを特徴とする請求項1に記載のプラント設計支援装置。
  6. 新規のプラントを設計する場合、
    前記抽出部は、前記熱機器システムリストを参照し、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器システムを抽出し、抽出した熱機器システムを前記新規のプラントとして設計することを特徴とする請求項1に記載のプラント設計支援装置。
  7. 前記抽出部は、前記熱機器リストおよび前記熱機器システムリストに、前記ユーザの入力条件の全てに合致する熱機器および熱機器システムが存在しない場合、前記熱機器リストを参照し、各々が前記ユーザの入力条件の一部に合致する複数の熱機器を組み合わせることにより、全体として前記ユーザの入力条件の全てに合致する熱機器の組み合わせを抽出し、
    前記選定部は、前記熱機器リストを参照し、前記抽出部によって抽出された熱機器の組み合わせにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定し、
    前記設計部は、前記抽出部によって抽出された熱機器の組み合わせに基づいて、前記プラント候補を設計することを特徴とする請求項1に記載のプラント設計支援装置。
  8. プラントを構成する複数の熱機器ごとのコストを少なくとも含む情報が記述された熱機器リストと、前記熱機器リスト内の熱機器を組み合わせた複数の熱機器システムが記述された熱機器システムリストと、が格納されたデータベースを備えるプラント設計支援装置が行うプラント設計支援方法であって、
    前記熱機器リストまたは前記熱機器システムリストを参照し、ユーザの入力条件に合致する熱機器または熱機器システムを抽出する抽出ステップと、
    前記熱機器リストを参照し、前記抽出ステップで抽出された熱機器システムにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定する選定ステップと、
    前記抽出ステップで抽出された熱機器、または前記抽出ステップで抽出され、かつ前記選定ステップで熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する設計ステップと、
    前記熱機器リストを参照し、前記設計ステップで設計されたプラント候補のコストを試算する試算ステップと、
    を含むことを特徴とするプラント設計支援方法。
  9. プラントを構成する複数の熱機器ごとのコストを少なくとも含む情報が記述された熱機器リストと、前記熱機器リスト内の熱機器を組み合わせた複数の熱機器システムが記述された熱機器システムリストと、が格納されたデータベースを備えるプラント設計支援装置に、
    前記熱機器リストまたは前記熱機器システムリストを参照し、ユーザの入力条件に合致する熱機器または熱機器システムを抽出する抽出ステップと、
    前記熱機器リストを参照し、前記抽出ステップで抽出された熱機器システムにおいて、前記ユーザの入力条件に合致する熱機器を選定する選定ステップと、
    前記抽出ステップで抽出された熱機器、または前記抽出ステップで抽出され、かつ前記選定ステップで熱機器が選定された熱機器システムに基づいて、プラント候補を設計する設計ステップと、
    前記熱機器リストを参照し、前記設計ステップで設計されたプラント候補のコストを試算する試算ステップと、
    を実行させるためのプラント設計支援プログラム。
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