JP2017126151A - 視線検出装置および視線検出方法 - Google Patents

視線検出装置および視線検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】短い時間で、運転者が実際に認識している正面を正確に推定することのできる視線検出装置を提供する。
【解決手段】車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出部20と、視線方向検出部20による検出結果を、基準方向に対する角度の分布として集計する集計部21と、車両の走行状態を検出する走行状態検出部22と、走行状態検出部22による検出結果に基づいて、車両が所定の走行状態であるか否かを判別する判別部23と、所定の走行状態であるときに検出された視線方向について集計部21が集計した結果に基づいて、運転者の正面方向を推定する推定部24とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の運転者の視線方向を検出可能な視線検出装置及び視線検出方法に関する。
車両の運転者の視線方向の検出結果に基づいて、脇見などを判別して警告を行ったり、視線方向の動きなどにより所定の制御を行わせる装置の開発が進められつつある。ここで、車両に乗車した運転者の眼球の特性の違いによって、運転者が正面であると認識する方向は個人差があることから、上記警告や制御の基準となる方向と運転者の正面方向にずれが生ずる場合がある。
これに対して、運転開始前に、運転者に複数のマーカーポイントを見るように指示して上記個人差を較正する手法が提案されているが、このような較正動作を運転開始のたびにとらせるのは、運転者にとって煩雑であり実用に向かない。
そこで、特許文献1に記載の視線推定装置においては、運転中の視線方向の推定結果の時系列変化として度数分布を作成し、この度数分布に基づいて、運転者が正面と認識していると仮定される基準正面を推定し、この推定結果(推定した基準正面)を用いて視線方向の推定結果を補正している。
特開2008−210239号公報
しかしながら、特許文献1に記載の視線推定装置では、運転状況にかかわらずに視線方向の推定を逐次行っているため、運転者が正面と認識している方向を正しく推定できないおそれがある。すなわち、運転状況としては、平地を直進している状況、坂道を走行している状況、旋回している状況、停止している状況などがあり、例えば、坂道走行では運転者の視線が坂道の奥に向き、旋回走行では視線が旋回先に向くなど、視線が正面方向に向かいにくい状況がある。特許文献1に記載の視線推定装置では、このようないろいろな状況下における視線方向の推定結果が混在した度数分布に基づいて基準正面が推定されるため、運転者が実際に認識している正面とは異なる方向が正面方向であると推定されるおそれがある。これに対して、より多くの運転状況について視線方向の推定を実行して基準正面の推定の精度を上げようとすると、推定結果を算出するまでの時間が長くなってしまうという問題がある。
そこで本発明は、短い時間で、運転者が実際に認識している正面を正確に推定することのできる視線検出装置を提供することを目的としている。また、本発明のさらなる目的は、運転者に対して、運転開始のたびに、較正のための煩雑な動作を強いることのない視線検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の視線検出装置は、車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出部と、視線方向検出部による検出結果を、基準方向に対する角度の分布として集計する集計部と、車両の走行状態を検出する走行状態検出部と、走行状態検出部による検出結果に基づいて、車両が所定の走行状態であるか否かを判別する判別部と、所定の走行状態であるときの視線方向について集計部が集計した結果に基づいて、運転者の正面方向を推定する推定部とを備えることを特徴としている。
これにより、運転者が正面またはその付近を見ているような車両の走行状態において正面方向を推定することが可能となるため、推定の精度と信頼性が高まるとともに、推定結果を算出するまでの時間を短く抑えることができる。また、車両の運転中に自動的に推定処理を行うため、運転開始時に煩雑な較正動作を運転者に強いることがない。
本発明の視線検出装置において、視線方向検出部は、車両が所定の走行状態であるときにのみ視線方向を検出することが好ましい。
これにより、集計部による集計処理および推定部による推定処理の演算の負担を減らすことができ、応答性を向上させることができる。
本発明の視線検出装置において、集計部は、車両が所定の走行状態であるときに検出された視線方向について、基準方向に対する角度の分布の集計を行うことが好ましい。
これにより、推定部による推定処理の演算の負担を減らすことができる。また、視線方向の検出は従来の検出装置をそのまま利用することができる。
本発明の視線検出装置において、前記走行状態検出部は、車両の走行速度を検出する速度センサと、車両のピッチ角とヨー角の少なくとも一方を検出する角度センサとを有することが好ましい。さらに、判別部は、速度センサが検出した速度が所定範囲内であり、かつ、角度センサが検出した角度が所定の範囲内にあるとき、車両が所定の走行状態であると判別することが好ましい。
これにより、所定の走行状態として、車両が所定範囲の速度で所定の姿勢で走行していることを検出することができ、これに基づいて、運転者の正面方向を正確かつ迅速に推定することが可能となる。
本発明の視線検出装置において、走行状態検出部は、車両の走行速度を検出する速度センサと、車両の操舵角を検出する操舵角センサとを有することが好ましい。さらに、速度センサが検出した速度が所定範囲内であり、かつ、操舵角センサが検出した操舵角が所定の範囲内にあるとき、車両が所定の走行状態であると判別することが好ましい。
これにより、所定の走行状態として、車両が所定範囲の速度で所定の操舵角範囲内で走行していることを検出することができ、これに基づいて、運転者の正面方向を正確かつ迅速に推定することが可能となる。
本発明の視線検出装置において、運転者を識別する識別部と、識別部によって識別された運転者について、少なくとも推定部による推定結果を運転機会ごとに記憶する記憶部とを備えることが好ましい。
これにより、運転者ごとに正面方向の推定処理を行うことができるため、個人差に対応した、より正確な推定を行うことができる。
また、本発明の視線検出方法は、車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出工程と、車両の走行状態を検出する走行状態検出工程と、視線方向の検出結果を、基準方向に対する角度の分布として集計する集計工程と、走行状態の検出結果に基づいて、車両が所定の走行状態であるか否かを判別する判別工程と、所定の走行状態であるときに検出された視線方向について集計した結果に基づいて、運転者の正面方向を推定する推定工程とを備えることを特徴としている。
これにより、運転者が正面またはその付近を見ているような車両の走行状態において正面方向を推定することが可能となるため、推定の精度と信頼性が高まるとともに、推定結果を算出するまでの時間を短く抑えることができる。また、車両の運転中に自動的に推定処理を行うため、運転開始時に煩雑な較正動作を運転者に強いることがない。
本発明によると、短い時間で、運転者が実際に認識している正面を正確に推定することができ、また、運転者に対して、運転開始のたびに、較正のための煩雑な動作を強いることがない。
本発明の実施形態に係る視線検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における視線方向検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における視線検出の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る視線検出装置および視線検出方法について図面を参照しつつ詳しく説明する。
まず、図1を参照して視線検出装置の全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係る視線検出装置10の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、視線検出装置10は、視線方向検出部20と、集計部としての角度分布集計部21と、走行状態検出部22と、判別部23と、推定部としての正面方向推定部24と、制御部25と、記憶部26とを備える。さらに、走行状態検出部22は、速度センサ22aと、角度センサ22bと、操舵角センサ22cとを備える。
視線検出装置10においては、視線方向検出部20によって車両の運転者の視線方向が一定時間、例えば0.1秒ごとに検出され、検出された視線方向は、角度分布集計部21において、予め定めた基準方向に対する角度分布として集計される。ここで、基準方向は、例えば、平地に置かれた車両の前後方向であり、後述の2つのカメラ32、34(図2)は光軸が基準方向に対して一定の姿勢で配置される。角度分布集計部21が集計する角度分布は、例えば0.5度間隔の角度を横軸として、縦軸に測定した視線方向の検出頻度をとって集計する。視線方向検出部20と角度分布集計部21は制御部25によって動作が制御され、視線方向検出部20による検出結果は制御部25へ出力され、制御部25はこのデータを角度分布集計部21へ送出する。また、視線方向検出部20においては、検出した左右の眼の視線方向をそのまま出力してもよいが、左右の眼の視線方向を示す角度の差が所定値以上、例えば1度以上である場合は、両者の中間の角度を注視点の方向として算出し、この角度を視線方向として制御部25へ出力するようにしてもよい。
なお、視線方向検出部20の構成については後述する。
また、視線検出装置10においては、走行状態検出部22によって車両の走行状態が検出され、この検出結果に基づいて、判別部23において、車両が所定の走行状態であるか否かが判別される。視線検出装置10においては、判別部23による判別結果に基づいて、車両が所定の走行状態であるときにのみ、上述の視線方向検出部20による視線の検出が実行される。
判別部23は、「車両の走行状態」として、車両が走行しているか否か、ステアリングの操舵角、車両の姿勢などを検出する。判別部23は制御部25によって動作が制御され、走行状態検出部22による検出結果は制御部25へ出力され、制御部25はこのデータを判別部23へ送出する。
車両が走行しているか否かの検出は、速度センサ22aが検出する速度に基づいて走行状態検出部22で行われる。
ステアリングの操舵角は、操舵角センサ22cによって検出される。操舵角センサ22cはステアリングの回転角度を検出するセンサである。
車両の姿勢の検出は、角度センサ22bの検出結果に基づいて走行状態検出部22で行われる。角度センサ22bは、車両のヨー角とピッチ角を検出するセンサである。ヨー角は、例えばジャイロセンサで検出され、鉛直方向を軸とした左右方向の角度であり、これを検出することによって、車両が旋回して左右に向きを変えたときの旋回角度を検出することができる。ピッチ角は、例えばステアリングに設けたセンサで検出され、鉛直方向に垂直な面内において、車両の幅方向に沿った軸に対する上下方向の角度であり、これを検出することによって、車両が坂道を走行しているときの上下方向の傾斜角度を検出することができる。
また、GPS(全地球測位システム)から取得した情報や車両に設置した前方監視カメラ、前照灯の照射方向を制御するための角度センサの検出結果等によって、車両の走行状態を検出することもできる。
判別部23において判別される「所定の走行状態」は、例えば以下の条件(1)〜(4)を満足する状態である。この状態は、運転者が正面と認識する方向に視線を向けて車両が走行していると想定される。
(1)車両の走行速度が所定範囲、例えば時速30km以上である。
(2)車両のヨー角が所定範囲、例えば基準方向に対して左右にそれぞれ5度以内である。
(3)車両のピッチ角が所定範囲、例えば基準方向に対して上下にそれぞれ10度以内である。
(4)車両のステアリングの操舵角が所定範囲、例えば、時計回りおよび反時計回りにそれぞれ5度以内である。
正面方向推定部24は、判別部23によって所定の走行状態である判別された状態での視線方向について角度分布集計部21が集計した結果に基づいて、運転者の正面方向を推定する。より具体的には、角度分布集計部21によって集計された角度分布において、最も頻度の高い角度に対応する方向が運転者の正面方向であるものと推定する。この推定は、運転者の両眼の視線方向に基づいて行っていることから、推定された正面方向は、運転者の両眼の視線方向の消失点に対応する。
正面方向推定部24は制御部25によって動作が制御され、正面方向推定部24による推定結果は制御部25へ出力され、制御部25はこのデータを記憶部26へ保存させる。記憶部26には、正面方向推定部24による推定結果のほかに、視線方向検出部20による検出結果、角度分布集計部21による集計結果、走行状態検出部22による検出結果、および、判別部23による判別結果も保存される。これらのデー
タは、運転者を識別するデータにひもづけて保存される。
運転者の識別は、識別部としての制御部25における識別処理に基づいて行われ、例えば、車両に装備された入力装置を用いて運転者を識別するための入力操作を行うことにより行う。運転者の識別は、視線方向検出部20によって抽出した明瞳孔画像などのデータや、視線方向検出部20によって撮影した顔画像に基づいて、制御部25が自動的に個人を行うようにしてもよい。
視線方向検出部20、角度分布集計部21、走行状態検出部22、判別部23、および、正面方向推定部24から出力されるデータは、運転機会ごとに記憶部26に保存され、角度分布集計部21による集計結果、および、正面方向推定部24による推定結果は、すべてのデータ、または、直近のデータに基づいて随時更新される。
ここで、図2を参照して視線方向検出部について説明する。図2は、本実施形態における視線方向検出部20の構成を示すブロック図である。
視線方向検出部20は、図2に示すように、2つの受像装置30a、30bと、演算制御部40とを備え、車両の車室内の、例えばインストルメントパネルやウインドシールドの上部などに、運転者の顔に向けるように設置される。
2つの受像装置30a、30bは、それぞれが備えるカメラ32、34の光軸が所定距離だけ離間するように配置されている。カメラ32、34は、撮像素子として、例えばCMOS(相補型金属酸化膜半導体)を有している。この撮像素子は運転者の眼を含む顔の画像を取得し、水平方向および垂直方向に配列された複数の画素で光が検出される。
図2に示すように、受像装置30aは、第1光源31と第1カメラ32とを備え、第1光源31は複数個のLED(発光ダイオード)光源からなる。これらのLED光源は、第1カメラ32のレンズの外側において、レンズを囲むように配置されている。また、受像装置30bは、第2光源33と第2カメラ34とを備え、第2光源33は、複数個のLED光源からなる。これらのLED光源は、第2カメラ34のレンズの外側において、レンズを囲むように配置されている。これらのカメラ32、34においては、2つの光源31、33から出射される検知光の波長に合わせたバンドパスフィルタを配置していることが好ましい。これにより、瞳孔画像抽出部45における瞳孔画像の抽出や、視線方向算出部50における視線方向の算出を精度良く行うことができる。
第1光源31のLED光源、および、第2光源33のLED光源は、800nm以上1000nm以下の赤外光(近赤外光)を出射し、この検知光を運転者の眼に与えることができるように配置されている。特に、850nmは、人の眼の眼球内での光吸収率が低い波長であり、この光は眼球の奥の網膜で反射されやすい。
第1カメラ32と第1光源31のLED光源の光軸間距離は、視線方向検出部20と運転者としての運転者との距離を考慮して、第1カメラ32と第2カメラ34の光軸間距離に対して十分に短くしている。そのため、第1光源31は第1カメラ32に対して互いの光軸が略同軸であるとみなすことができる。同様に、第2カメラ34と第2光源33のLED光源の光軸間距離は、第1カメラ32と第2カメラ34の光軸間距離に対して十分に短くしているため、第2光源33は第2カメラ34に対して互いの光軸が略同軸であるとみなすことができる。
これに対して、第1カメラ32と第2カメラ34の光軸間距離を十分に長くとっているため、第1光源31および第1カメラ32の各光軸と、第2光源33および第2カメラ34の各光軸とは、同軸ではない。以下の説明においては、上記配置を、2つの部材が略同軸である等と表現し、2つの部材が非同軸である等と表現することがある。
演算制御部40は、コンピュータのCPUやメモリで構成されており、図2に示す各ブロックによる処理は、予めインストールされたソフトウエアを実行することで行われる。
演算制御部40には、光源制御部41、43と、画像取得部42、44と、瞳孔画像抽出部45と、瞳孔中心算出部48と、角膜反射光中心検出部49と、視線方向算出部50とが設けられている。
光源制御部41および光源制御部43は、制御部25からの指示信号にしたがって、第1光源31と第2光源33の点灯・非点灯をそれぞれ制御する。カメラ32、34で取得された画像は、フレームごとに画像取得部42、44にそれぞれ取得される。
画像取得部42、44で取得された画像は、フレームごとに瞳孔画像抽出部45に読み込まれる。瞳孔画像抽出部45は、明瞳孔画像検出部46と暗瞳孔画像検出部47とを備えている。明瞳孔画像検出部46では、以下の明瞳孔撮影条件(a)のいずれかを満たす、光源とカメラの組み合わせのときの眼の画像が検出され、暗瞳孔画像検出部47では、以下の暗瞳孔撮影条件(b)のいずれかを満たす、光源とカメラの組み合わせのときの眼の画像が検出される。
(a)明瞳孔撮影条件
(a−1)第1光源31の点灯期間に、これと略同軸の第1カメラ32で画像を取得
(a−2)第2光源33の点灯期間に、これと略同軸の第2カメラ34で画像を取得
(b)暗瞳孔撮影条件
(b−1)第1光源31の点灯期間に、これと非同軸の第2カメラ34で画像を取得
(b−2)第2光源33の点灯期間に、これと非同軸の第1カメラ32で画像を取得
<明瞳孔画像と暗瞳孔画像>
第1光源31の波長850nmは、運転者の眼の網膜に至る眼球内での吸収率が低いため、この波長の光は網膜で反射されやすい。受像装置30aに設けられた第1光源31が点灯したときに、第1光源31と略同軸の第1カメラ32で取得される画像では、網膜で反射された赤外光が瞳孔を通じて検出され、瞳孔が明るく見える。この画像が明瞳孔画像として明瞳孔画像検出部46で抽出される。これは、受像装置30bに設けられた第2光源33が点灯したときに、これと略同軸の第2カメラ34で取得される画像についても同様である。
これに対して、受像装置30aに設けられた第1光源31を点灯したときに、受像装置30bに設けられた第1光源31と非同軸の第2カメラ34で画像を取得する場合には、網膜で反射された赤外光が第2カメラ34にほとんど入射しないため、瞳孔が暗く見える。したがって、この画像は暗瞳孔画像として、暗瞳孔画像検出部47で抽出される。これは、受像装置30bの第2光源33が点灯したときに、受像装置30aに設けられた非同軸の第1カメラ32で取得される画像についても同様である。
瞳孔画像抽出部45では、明瞳孔画像検出部46で検出された明瞳孔画像から暗瞳孔画像検出部47で検出された暗瞳孔画像がマイナスされて、瞳孔の形状が明るくなった瞳孔画像信号が生成される。この瞳孔画像信号は、瞳孔中心算出部48に与えられる。瞳孔中心算出部48では、瞳孔画像信号が画像処理されて二値化され、瞳孔の形状と面積に対応する部分のエリア画像を算出される。さらに、このエリア画像を含む楕円が抽出され、楕円の長軸と短軸との交点が瞳孔の中心位置として算出される。あるいは、瞳孔画像の輝度分布により瞳孔の中心位置が算出されてもよい。
また、暗瞳孔画像検出部47で検出された暗瞳孔画像信号は、角膜反射光中心検出部49に与えられる。暗瞳孔画像信号は、角膜の反射点から反射された反射光による輝度信号が含まれている。角膜の反射点からの反射光はプルキニエ像を結像するものであり、第1カメラ32の撮像素子では、きわめて小さい面積のスポット画像として取得される。角膜反射光中心検出部49では、このスポット画像が画像処理されて、角膜の反射点からの反射光の中心が求められる。
瞳孔中心算出部48で算出された瞳孔中心算出値と角膜反射光中心検出部49で算出された角膜反射光中心算出値は、視線方向算出部50に与えられる。視線方向算出部50では、瞳孔中心算出値と角膜反射光中心算出値とから視線の向きが検出される。
視線方向算出部50では、瞳孔の中心と、角膜からの反射点の中心との直線距離αが算出される。また瞳孔の中心を原点とするX−Y座標が設定され、瞳孔の中心と反射点の中心とを結ぶ線とX軸との傾き角度βが算出される。さらに、前記直線距離αと前記傾き角度βとから、視線方向が算出される。算出された視線方向のデータは、視線方向検出部20による検出結果として制御部25へ出力される。
<撮像動作>
以上の構成の照明撮像装置および視線方向検出部20においては、所定の周期ごとに、第1光源31と第2光源33を交互に発光させる。第1光源31が点灯している期間に、第1カメラ32と第2カメラ34で同時に撮像が行われる。このとき第1カメラ32で明瞳孔画像が取得され、第2カメラ34で暗瞳孔画像が取得される。第2光源33が点灯している期間も、第1カメラ32と第2カメラ34で同時に撮像が行われる。このときは、第1カメラ32で暗瞳孔画像が取得され、第2カメラ34で明瞳孔画像が取得される。
このときの撮像動作を第1カメラ32に着目すると、第1光源31と第2光源33の発光が交互に切換えられているときに、第1カメラ32で撮像を継続していることになり、第2カメラ34に着目すると、第1光源31と第2光源33の発光が交互に切換えられているときに、第2カメラ34が撮像を継続していることになる。
次に、図3を参照して視線検出方法について説明する。図3は、本実施形態における視線検出の流れを示すフローチャートである。
車両が始動され、運転席に運転者が着席すると、運転者の識別処理が開始される。この処理としては、例えば、予め記憶部26に保存された運転者リストをインストルメントパネルの表示部に表示し、運転者に自分の名前を選択させる。この識別処理によって運転者が特定されると、制御部25は、過去に行った正面方向の推定結果24を記憶部26から読み出し、仮の正面方向として設定する。
つづいて、走行が開始されると走行状態検出部22が走行状態の検出を開始し、検出結果が制御部25を経て判別部23へ送出される(図3のステップS1、走行状態検出工程)。判別部23においては、走行状態検出部22による検出結果に基づいて、車両が所定の走行状態であるか否かを判別する(ステップS2、判別工程)。
判別部23による判別において、車両が所定の走行状態でなかったとき(ステップS2でNO)は、走行状態検出部22による走行状態の検出(ステップS1)を再び行う。
これに対して判別部23による判別において、車両が所定の走行状態であったとき(ステップS2でYES)は、制御部25は、視線方向検出部20に対して視線方向の検出を指示し、視線方向検出部20は一定時間ごとに視線方向の検出を行う(ステップS3、視線方向検出工程)。視線方向検出部20による検出結果は制御部25を経て角度分布集計部21へ送出され、視線方向の角度分布データとして集計される(ステップS4、集計工程)。
走行状態検出部22は、視線方向検出部20による視線検出の開始後も走行状態の検出を続けており、その検出の結果、所定の走行状態が継続されているとき(ステップS5でYES)は、制御部25は視線方向検出部20による視線方向の検出を継続させる。一方、車両が所定の走行状態ではなくなったとき(ステップS5でNO)は、制御部25は角度分布集計部21による集計を終了するか否かを判断する(ステップS6)。
角度分布集計部21による集計の終了は、例えば、視線方向検出部20による視線方向の検出回数によって行う。この場合は、例えば、検出回数が50回に達したところで集計を終了する。
集計の条件に達していない場合(ステップS6でNO)は、走行状態の検出(ステップS1)にもどり、所定の走行状態となったときに視線方向の検出(ステップS3)以下の処理を行う。
一方、集計の条件に達していた場合(ステップS6でYES)、制御部25は、角度分布集計部21による集計結果に基づいて正面方向推定部24に対して正面方向の推定処理を実行させる(ステップS7)。正面方向推定部24による推定処理が終了すると制御部25は視線検出を終了する。
以下に変形例について説明する。
上記実施形態においては、所定の走行状態であると判別したときにのみ運転者の視線方向を検出し、この検出データに基づいて角度分布の集計を行い、運転者の正面方向を推定していた。これに対して、車両の走行状態にかかわらずに視線方向検出部20による視線方向の検出を実行し、角度分布集計部21において所定の走行状態であるときの視線方向のみについて集計を行うようにしてもよい。また、視線方向検出部20による検出および角度分布集計部21による集計は車両の走行状態にかかわらずに実行し、正面方向推定部24において、所定の走行状態であるときの集計結果のみについて運転者の正面方向を推定するようにしてもよい。
上述の実施形態では、瞳孔中心と角膜反射光中心に基づいて視線方向の検出を行ったが、視線方向の検出はこれに限定されず、例えば、運転者の顔画像に基づいて、または、顔画像と顔画像中の眼の画像に基づいて検出してもよい。
上述の実施形態の走行状態検出部22では、速度センサ22a、角度センサ22b、および操舵角センサ22cを用いて検出を行っていたが、所定の走行状態の検出は、これらのうちの1つ、または2つのセンサによる検出結果によって行ってもよい。さらに、鉛直方向に垂直な面内において、車両の前後方向に沿った軸に対するロール角を検出するセンサを加えると車両の姿勢がより精度良く検出できるため好ましい。
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、次の効果を奏する。
(1)運転者が正面またはその付近を見ているような車両の走行状態において正面方向を推定することが可能となるため、正面方向推定部24による推定の精度と信頼性が高まるとともに、推定結果を算出するまでの時間を短く抑えることができる。
(2)車両の運転中に自動的に推定処理を行うため、運転開始時に煩雑な較正動作を運転者に強いることがない。
(3)上記実施形態のように車両が所定の走行状態であるときにのみ視線方向を検出すると、角度分布集計部21による集計処理および正面方向推定部24による推定処理の演算の負担を減らすことができる。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係る視線検出装置は、各運転者に対応した正面方向を正確かつ迅速に推定でき、これにより、各種警告や制御を、運転者の個人差に影響されずに適切に実行することができる。
10 視線検出装置
20 視線方向検出部
21 角度分布集計部(集計部)
22 走行状態検出部
22a 速度センサ
22b 角度センサ
22c 操舵角センサ
23 判別部
24 正面方向推定部
25 制御部
26 記憶部
30a、30b 受像装置
31 第1光源
32 第1カメラ
33 第2光源
34 第2カメラ
40 演算制御部
41、43 光源制御部
42、44 画像取得部
45 瞳孔画像抽出部
46 明瞳孔画像検出部
47 暗瞳孔画像抽出部
48 瞳孔中心算出部
49 角膜反射光中心検出部
50 視線方向算出部

Claims (9)

  1. 車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出部と、
    前記視線方向検出部による検出結果を、基準方向に対する角度の分布として集計する集計部と、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出部と、
    前記走行状態検出部による検出結果に基づいて、前記車両が所定の走行状態であるか否かを判別する判別部と、
    前記所定の走行状態であるときの前記視線方向について前記集計部が集計した結果に基づいて、前記運転者の正面方向を推定する推定部とを備えることを特徴とする視線検出装置。
  2. 前記視線方向検出部は、前記車両が前記所定の走行状態であるときにのみ前記視線方向を検出することを特徴とする請求項1に記載の視線検出装置。
  3. 前記集計部は、前記車両が所定の走行状態であるときに検出された前記視線方向について、前記基準方向に対する角度の分布の集計を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の視線検出装置。
  4. 前記走行状態検出部は、前記車両の走行速度を検出する速度センサと、前記車両のピッチ角とヨー角の少なくとも一方を検出する角度センサとを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の視線検出装置。
  5. 前記判別部は、前記速度センサが検出した速度が所定範囲内であり、かつ、前記角度センサが検出した角度が所定の範囲内にあるとき、前記車両が前記所定の走行状態であると判別することを特徴とする請求項4に記載の視線検出装置。
  6. 前記走状態検出部は、前記車両の走行速度を検出する速度センサと、前記車両の操舵角を検出する操舵角センサとを有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の視線検出装置。
  7. 前記判別部は、前記速度センサが検出した速度が所定範囲内であり、かつ、前記操舵角センサが検出した操舵角が所定の範囲内にあるとき、前記車両が前記所定の走行状態であると判別することを特徴とする請求項6に記載の視線検出装置。
  8. 前記運転者を識別する識別部と、前記識別部によって識別された運転者について、少なくとも前記推定部による推定結果を運転機会ごとに記憶する記憶部とを備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の視線検出装置。
  9. 車両の運転者の視線方向を検出する視線方向検出工程と、
    前記車両の走行状態を検出する走行状態検出工程と、
    前記視線方向の検出結果を、基準方向に対する角度の分布として集計する集計工程と、
    前記走行状態の検出結果に基づいて、前記車両が所定の走行状態であるか否かを判別する判別工程と、
    前記所定の走行状態であるときに検出された前記視線方向について集計した結果に基づいて、前記運転者の正面方向を推定する推定工程とを備えることを特徴とする視線検出方法。
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