JP2017123922A - 電気掃除装置 - Google Patents

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大下 悟
Satoru Oshita
悟 大下
田中 正俊
Masatoshi Tanaka
正俊 田中
幸雄 町田
Yukio Machida
幸雄 町田
市川 洋光
Hiromitsu Ichikawa
洋光 市川
佐藤 毅
Takeshi Sato
毅 佐藤
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Abstract

【課題】電気掃除機が捕集した塵埃をステーションユニットに移動して蓄積することで電気掃除機内の塵埃を空にする機能と、電気掃除機以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具を用いて局所的な掃除を迅速に行った後に、掃き集めた塵埃をステーションユニットで蓄積する機能とを切り換えた後、風路の切換機構が不意に切り替わったり、両方の風路が閉じてしまう、いわゆる全閉状態に陥ったりすることのない、信頼性の高い電気掃除装置を提案する。【解決手段】電気掃除装置1は、第一切換弁75aが塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断し、第二切換弁75bが吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可しているとき、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断している第一切換弁75aと協働して第二切換弁75bが閉じてしまうことを規制し、予め定める第二切換弁75bの弁開度を確保する風路閉塞規制部108と、を備えている。【選択図】 図14

Description

本発明に係る実施形態は、電気掃除装置に関する。
モップや、ほうきや、フロア用掃除具のような掃除具で掻き集められた塵埃を吸引して蓄積する電気掃除装置が知られている。
特開2012−245318号公報
キャニスターなどの非自律型の掃除機や、留守の期間などに自律的に掃除を行うロボットクリーナは、居室全体などある程度広い範囲を掃除する用途において高い利便性を提供できる一方で、例えば子供が食べこぼした菓子の屑を掃除するような用途の場合、つまり居室の一部を即座に掃除するような用途では勢い、利便性が低下してしまう。
子供が食べこぼした菓子の屑を掃除するような用途では、電気掃除機以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具で塵埃を掃き集める手段の方が、迅速に対応できる。
しかしながら、電気掃除機以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具で塵埃を掃き集める手段の方が、迅速に対応できる場合であっても、掃き集めた後の塵埃の処分には、ちりとりを必要とするような別途の手間が掛かってしまうという側面もある。
そこで、本発明は、居室内に据え置かれるステーションユニットを活用することで、電気掃除機による掃除と、電気掃除機以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具を用いて局所的な掃除を迅速に行った後に、掃き集めた塵埃を容易に処分可能な電気掃除装置を提案する。
また、本発明は、電気掃除機が捕集した塵埃をステーションユニットに移動して蓄積することで電気掃除機内の塵埃を空にする機能と、電気掃除機以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具を用いて局所的な掃除を迅速に行った後に、掃き集めた塵埃をステーションユニットで蓄積する機能とを切り換えた後、風路の切換機構が不意に切り替わったり、両方の風路が閉じてしまう、いわゆる全閉状態に陥ってしまったりすることのない、信頼性の高い電気掃除装置を提案する。
前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る電気掃除装置は、被掃除面の塵埃を捕集する電気掃除ユニットと、前記電気掃除ユニットを装着可能なステーションユニットと、を備え、前記ステーションユニットは、前記電気掃除ユニットが前記ステーションユニットに装着された状態で前記電気掃除ユニットに接続され、前記電気掃除ユニットが捕集した塵埃を吸い込む第一吸込風路と、前記電気掃除ユニットが捕集する塵埃とは異なる他の塵埃を吸い込む第二吸込風路と、前記第一吸込風路および前記第二吸込風路に流体的に接続され、前記第一吸込風路および前記第二吸込風路から流れ込む塵埃を蓄積する集塵容器と、前記集塵容器を介して前記第一吸込風路および前記第二吸込風路に負圧を作用させる電動送風機と、前記第一吸込風路と前記集塵容器との流通を許可または遮断可能な第一切換弁と、前記第二吸込風路と前記集塵容器との流通を許可または遮断可能な第二切換弁と、前記第一切換弁が前記第一吸込風路と前記集塵容器との流通を遮断し、前記第二切換弁が前記第二吸込風路と前記集塵容器との流通を許可しているとき、前記第一吸込風路と前記集塵容器との流通を遮断している前記第一切換弁と協働して前記第二切換弁が閉じてしまうことを規制し、予め定める前記第二切換弁の弁開度を確保する風路閉塞規制部と、を備えている。
本発明の実施形態に係る電気掃除装置の外観を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る電気掃除装置の自律型掃除ユニットの底面を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る電気掃除装置のステーションユニットを示す斜視図。 本発明の実施形態に係る電気掃除装置のステーションユニットを示す横断面図。 本発明の実施形態に係るステーションユニットの風路切換機構の斜視図。 本発明の実施形態に係るステーションユニットの風路切換機構の斜視図。 本発明の実施形態に係るステーションユニットの風路切換機構の斜視図。 本実施形態に係るステーションユニットの押圧部の断面図。 本実施形態に係る流通経路切換機構と切換弁との動作状態を示す図。 本実施形態に係る流通経路切換機構と切換弁との動作状態を示す図。 本実施形態に係る流通経路切換機構と切換弁との動作状態を示す図。 本実施形態に係る流通経路切換機構と切換弁との動作状態を示す図。 本実施形態に係る流通経路切換機構と切換弁との動作状態を示す図。 本実施形態に係る電気掃除装置の風路閉塞規制部を示す図。 本実施形態に係る電気掃除装置の風路閉塞規制部を示す図。 本実施形態に係る電気掃除装置のステーションユニットの他の例を示す図。
本発明に係る電気掃除装置の実施形態について図1から図16を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当する構成には同一の符号を付している。
図1は、本発明の実施形態に係る一つの例として電気掃除装置の外観を示す斜視図である。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、自律して被掃除面を移動して被掃除面の塵埃を捕集する自律型電気掃除ユニット2と、自律型電気掃除ユニット2の充電電極3を有するステーションユニット5と、を備えている。電気掃除装置1は、自律型電気掃除ユニット2を居室内の被掃除面の全域に渡って自律で移動させて塵埃を捕集し、この後、自律型電気掃除ユニット2をステーションユニット5へ帰巣させて自律型電気掃除ユニット2が捕集した塵埃をステーションユニット5側へ移送して、収集する。
また、電気掃除装置1は、自律型電気掃除ユニット2以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具などの掃除具で集められる塵埃、またはモップや、ほうきや、フロア用掃除具などの掃除具自体に付着する塵埃をステーションユニット5で直接的に吸い取ることもできる。
なお、自律型電気掃除ユニット2がステーションユニット5の充電電極3に電気的に接続される位置とは、ステーションユニット5へ帰巣する自律型電気掃除ユニット2の帰巣位置である。自律型電気掃除ユニット2は、充電が必要な場合や、居室の掃除を終えた場合には、この帰巣位置へ帰巣する。なお、自律型電気掃除ユニット2がステーションユニット5の充電電極3に電気的に接続される位置は、自律移動する自律型電気掃除ユニット2と任意の場所に設置可能なステーションユニット5との間の相対的な位置関係で決定される。
また、図1中の矢印Aは自律型電気掃除ユニット2の前進方向、矢印Bは自律型電気掃除ユニット2の後退方向である。自律型電気掃除ユニット2の幅方向は、矢印Aおよび矢印Bに直交する方向である。
自律型電気掃除ユニット2は、前進してステーションユニット5から離脱し、居室内を自律で走行する一方で、ステーションユニット5へ帰巣する際には後退してステーションユニット5に連結する。
先ず、自律型電気掃除ユニット2は、いわゆるロボットクリーナであり、被掃除面を自律移動して塵埃を捕集する。自律型電気掃除ユニット2は、中空形状の第一本体ケース11と、第一本体ケース11の後部に着脱自在に設けられる第一集塵容器12と、第一本体ケース11内に収容されて第一集塵容器12に接続される第一電動送風機13と、被掃除面の自律型電気掃除ユニット2を移動させる移動部15と、移動部15を駆動させる駆動部16と、駆動部16を制御して被掃除面の第一本体ケース11を自律的に移動させるロボット制御部17と、電源としての二次電池18と、を備えている。
ステーションユニット5は、被掃除面の任意の箇所に設置される。つまり、自律型電気掃除ユニット2の被掃除面は、ステーションユニット5の設置面でもある。ステーションユニット5は、充電電極3に電気的に接続される位置(帰巣位置)へ向かう自律型電気掃除ユニット2が乗り上がる台座19と、台座19に一体化される塵埃回収部21と、自律型電気掃除ユニット2が充電電極3に電気的に接続される位置関係(帰巣位置)において、自律型電気掃除ユニット2の第一集塵容器12に気密に連結される塵埃移送管22と、塵埃移送管22内から突出するレバー23と、商用交流電源から電力を導く電源コード25と、を備えている。
塵埃回収部21は、自律型電気掃除ユニット2が捕集する塵埃とは異なる他の塵埃を吸い込む第二吸込口26を有する第二本体ケース27と、塵埃移送管22を通じて第一集塵容器12から廃棄される塵埃を蓄積する第二集塵容器28と、第二本体ケース27内に収容されて第二集塵容器28に接続される第二電動送風機29と、を備えている。
第二集塵容器28は、塵埃移送管22の他に、第二吸込口26にも接続されている。ステーションユニット5は、第二電動送風機29が発生させる吸込負圧を、第二集塵容器28を介して第二吸込口26に作用させることによって、モップや、ほうきや、フロア用掃除具などの掃除具で集められる塵埃、またはモップや、ほうきや、フロア用掃除具などの掃除具自体に付着する塵埃をステーションユニット5で直接的に吸い取る。
次に、本発明の実施形態に係る自律型電気掃除ユニット2について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置の自律型掃除ユニットの底面を示す斜視図である。
図2に示すように、本発明の実施形態に係る電気掃除装置1の自律型電気掃除ユニット2は、第一本体ケース11の底面11aに設けられるセンターブラシ31と、センターブラシ31を駆動させるセンターブラシ用駆動部32と、第一本体ケース11の底面11aに設けられる左右一対のサイドブラシ33と、サイドブラシ33のそれぞれを駆動させる左右一対のサイドブラシ用駆動部35と、を備えている。
第一本体ケース11は、例えば合成樹脂製であり、被掃除面を容易に旋回できる。底面11aの後半部の幅方向中央部には、横長の第一吸込口36が設けられている。
第一吸込口36は、第一本体ケース11の幅寸法、つまり直径寸法の3分の2程度の幅寸法を有している。第一吸込口36は、第一集塵容器12を経て第一電動送風機13に流体的に接続されている。
また、第一本体ケース11は、底面11aに塵埃容器口37を有している。塵埃容器口37は、第一吸込口36よりも後方であって第一集塵容器12の下部を覆う部分に配置されている。塵埃容器口37は、角丸矩形状に開口されて、第一本体ケース11に装着された第一集塵容器12を部分的に露出させている。
第一集塵容器12は、第一電動送風機13が発生させる吸込負圧によって第一吸込口36から吸い込まれる塵埃を蓄積する。空気から塵埃を濾過して捕集するフィルタや、遠心分離(サイクロン分離)や直進分離などの慣性分離によって空気から塵埃を分離して蓄積する分離装置などが第一集塵容器12に適用される。第一集塵容器12は、第一吸込口36よりも後方であって第一本体ケース11の後部に配置されている。第一集塵容器12は、第一本体ケース11に着脱自在に設けられて自律型電気掃除ユニット2が捕集する塵埃を蓄積する容器本体38と、第一本体ケース11に取り付けられた状態において塵埃容器口37から露出する連結部39と、連結部39に設けられて容器本体38内の塵埃を廃棄する廃棄口41と、廃棄口41を開閉する廃棄蓋42と、を備えている。
移動部15は、第一本体ケース11の底面11aに配置される左右一対の駆動輪45と、第一本体ケース11の底面11aに配置される旋回輪46と、を備えている。
一対の駆動輪45は、第一本体ケース11の底面11aから突出し、自律型電気掃除ユニット2を被掃除面に置いた状態で被掃除面に接地する。また、一対の駆動輪45は、第一本体ケース11の前後方向において略中央部に配置され、かつ第一吸込口36の前方を避けて第一本体ケース11の左右それぞれの側部に寄せて配置されている。一対の駆動輪45の回動軸は、第一本体ケース11の幅方向に沿って延びる直線上に配置されている。自律型電気掃除ユニット2は、左右それぞれの駆動輪45を互いに同一方向に回転させることによって前進または後退し、左右それぞれの駆動輪45を互いに反対方向に回転させることによって右回りまたは左回りに旋回する。
旋回輪46は、旋回自在な従動輪である。第一本体ケース11の幅方向の略中央部、かつ、前部に配置されている。
駆動部16は、一対の駆動輪45のそれぞれに接続される一対の電動機である。駆動部16は、左右の駆動輪45をそれぞれ独立に駆動させる。
ロボット制御部17は、マイクロプロセッサ(図示省略)、およびマイクロプロセッサが実行する各種演算プログラム、パラメータなどを記憶する記憶装置(図示省略)を備えている。ロボット制御部17は、第一電動送風機13、センターブラシ用駆動部32、駆動部16、およびサイドブラシ用駆動部35に電気的に接続されている。
二次電池18は、第一電動送風機13、センターブラシ用駆動部32、駆動部16、サイドブラシ用駆動部35、およびロボット制御部17に電力を供給する。二次電池18は、例えば旋回輪46と第一吸込口36との間に配置されている。二次電池18は、第一本体ケース11の底面11aに配置される一対の充電端子47に電気的に接続されている。二次電池18は、ステーションユニット5の充電電極3に充電端子47が接続されることによって充電される。
センターブラシ31は、第一吸込口36に設けられている。センターブラシ31は、第一本体ケース11の幅方向に延びる回転中心線回りに回転可能な軸状のブラシである。センターブラシ31は、例えば長尺な軸部(図示省略)と、軸部の径方向に延び、かつ軸部の長手方向へ螺旋状に並ぶ複数条のブラシ(図示省略)と、を備えている。センターブラシ31は、第一吸込口36から第一本体ケース11の底面11aよりも下方に突出し、自律型電気掃除ユニット2を被掃除面に置いた状態でブラシを被掃除面に接触させる。
センターブラシ用駆動部32は、第一本体ケース11内に収容されている。
一対のサイドブラシ33は補助的な清掃体であり、センターブラシ31の前方を避け、第一本体ケース11の底面11aの前部の左右それぞれの側部に配置されている。一対のサイドブラシ33は、センターブラシ31が届かない壁際の被掃除面の塵埃を掻き集めて第一吸込口36へ導く。それぞれのサイドブラシ33は、被掃除面の垂線に対してやや前傾する回転中心を有するブラシ基部48と、ブラシ基部48の径方向に向けて放射状に突出する例えば3つの線状清掃体49と、を備えている。
左右それぞれのブラシ基部48は、第一吸込口36および左右の駆動輪45よりも前方、かつ旋回輪46よりも後方であって、第一吸込口36よりも左右それぞれの側方に寄せて配置されている。また、それぞれのブラシ基部48の回転中心線は、被掃除面の垂線に対してやや前傾されている。このため、線状清掃体49は、被掃除面に対して前傾した面に沿って旋回する。ブラシ基部48よりも前側を旋回する線状清掃体49は先端側ほど被掃除面に対して押し付けられ、ブラシ基部48よりも後ろ側を旋回する線状清掃体49は先端側ほど被掃除面から離れることになる。
複数の線状清掃体49は、ブラシ基部48から放射状に、例えば三方向へ等間隔に配置されている。なお、サイドブラシ33は、ブラシ基部48ごとに4つ以上の線状清掃体49を備えていてもよい。それぞれの線状清掃体49は、先端側に清掃部材としての複数のブラシ毛を備えている。さらに、ブラシ毛は、第一本体ケース11の外周縁よりも外側へ拡がる軌跡を描いて旋回する。
それぞれのサイドブラシ用駆動部35は、下方に突出してサイドブラシ33のブラシ基部48に接続される回転軸(図示省略)を備えている。それぞれのサイドブラシ用駆動部35は、被掃除面の塵埃を第一吸込口36へと掻き集めるようにサイドブラシ33を回転させる。
次に、本発明の実施形態に係るステーションユニット5について詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置のステーションユニットを示す斜視図である。
図4は、本発明の実施形態に係る電気掃除装置のステーションユニットを示す横断面図である。
図3および図4に示すように、本実施形態に係るステーションユニット5の台座19は、ステーションユニット5の前側へ張り出して矩形状に拡がっている。台座19は、塵埃回収部21の底部に連接する高床部51と、高床部51から張り出す低床部52と、を備えている。低床部52および高床部51は、ステーションユニット5の幅方向へ帯状に延びている。高床部51には、充電電極3および塵埃移送管22の入口が配置されている。
自律型電気掃除ユニット2は、一対の駆動輪45を低床部52に乗り上げ、第一集塵容器12を高床部51の上方に配置する姿勢で帰巣位置へ到達する。
台座19は、自律型電気掃除ユニット2が充電電極3に電気的に接続される位置(帰巣位置)へ向かう際に一対の駆動輪45のそれぞれの接地面積を減じる凹凸状の走行面53を備えている。走行面53は、台座19の一部に設けられる複数の線状凹凸、格子状凹凸、または複数の半球状凹凸である。
塵埃回収部21は、自律型電気掃除ユニット2が捕集する塵埃とは異なる他の塵埃を吸い込む第二吸込口26を有する第二本体ケース27と、塵埃移送管22を通じて第一集塵容器12から廃棄される塵埃を蓄積する第二集塵容器28と、第二本体ケース27内に収容されて第二集塵容器28に接続される第二電動送風機29と、商用交流電源から第二電動送風機29および充電電極3へ電力を導く電源コード25と、を備えている。
第二本体ケース27は、ステーションユニット5の後部に配置されて台座19よりも上方へ延び、居室の被掃除面に置くことができる適宜の形状の箱体であって、設置面に対して高さを有する壁面27aを含んでいる。壁面27aは、第二本体ケース27の右側面に相当する。第二本体ケース27は、自律型電気掃除ユニット2が帰巣しても干渉しない適宜の形状を有している。
第二本体ケース27は、奥行き方向(自律型電気掃除ユニット2が帰巣する際に進行する方向)に短く、幅方向に長い。第二本体ケース27の幅方向における一方の半部、具体的には右側半部には、第二集塵容器28が配置され、他方の半部、具体的には左側半部には、第二電動送風機29が収容されている。
第二本体ケース27の正面壁は、自律型電気掃除ユニット2の後端部に対応する円弧状の凹没部56を備えている。塵埃移送管22の入口は、台座19の高床部51から凹没部56に渡っている。凹没部56には、自律型電気掃除ユニット2が充電電極3に電気的に接続される位置(帰巣位置)へ到達したか否かを検知する帰巣確認検知部57が設けられている。
帰巣確認検知部57は、可視光や赤外線を利用して自律型電気掃除ユニット2との相対距離を検知する所謂、対物センサである。帰巣確認検知部57は、塵埃回収部21の正面方向において自律型電気掃除ユニット2との相対距離を検知する第一センサ部58と、第二本体ケース27の高さ方向において自律型電気掃除ユニット2との相対距離を検知する第二センサ部59と、を備えている。
第二吸込口26は、自律型電気掃除ユニット2以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具で集められる塵埃、またはモップや、ほうきや、フロア用掃除具自体に付着する塵埃を吸い込む用途に適用される。第二吸込口26は、設置面に対して高さを有する壁面27aとしての第二本体ケース27の右壁面の下部に設けられている。第二吸込口26は、設置面に沿う適宜の幅と、被掃除面の法線方向の適宜の高さを有している。
一対の充電電極3は、塵埃移送管22の入口を挟んで配置されている。また、それぞれの充電電極3は、凹没部56の左右の縁の正面に配置されている。
第二本体ケース27内には、塵埃移送管22の他に、第二吸込口26と第二集塵容器28とを流体的に接続する吸込風路61と、第二集塵容器28と第二電動送風機29とを流体的に接続する下流風路管62とが設けられている。
塵埃移送管22は、自律型電気掃除ユニット2がステーションユニット5に帰巣した状態で自律型電気掃除ユニット2に接続され、自律型電気掃除ユニット2が捕集した塵埃を吸い込む第一吸込風路である。他方、吸込風路61は、自律型電気掃除ユニット2が捕集する塵埃とは異なる他の塵埃を吸い込む第二吸込風路である。
塵埃移送管22および吸込風路61は、いずれも第二集塵容器28の吸込側(空気の流れの上流側)に接続されている。つまり、第二電動送風機29が発生させる負圧は、第二集塵容器28を介して塵埃移送管22および吸込風路61のいずれにも作用する。そこで、ステーションユニット5は、自律型電気掃除ユニット2から塵埃を移送する際に塵埃移送管22と第二集塵容器28との流体的な接続を確立する一方で、吸込風路61と第二集塵容器28との流体的な接続を遮断し、また、第二吸込口26に負圧を作用させる際に塵埃移送管22と第二集塵容器28との流体的な接続を遮断する一方で、吸込風路61と第二集塵容器28との流体的な接続を確立する風路切換機構63を備えている。
なお、塵埃移送管22および吸込風路61は、双方の風路に接続される合流管64を経て第二集塵容器28に流体的に接続されている。合流管64は、風路切換機構63と第二集塵容器28との間を中継している。
塵埃移送管22は、自律型電気掃除ユニット2と第二集塵容器28とを着脱自在に連結する。塵埃移送管22は、自律型電気掃除ユニット2が充電電極3に電気的に接続される位置(帰巣位置)関係において、自律型電気掃除ユニット2の第一集塵容器12の連結部39に接して廃棄口41に気密に連結される。
塵埃移送管22の入口に配置されるレバー23は、塵埃回収部21の正面方向、かつ上向きに延びるフック65を備えている。
吸込風路61は、第二本体ケース27内に設けられている。吸込風路61は、第二吸込口26に接続される吸込室66と、風路切換機構63を介して吸込室66と第二集塵容器28とを流体的に接続する立上風路管67と、を備えている。
吸込室66は、第二集塵容器28の下方に配置され、第二集塵容器28の真下を横断して延びている。吸込室66は、第二吸込口26に接続される流入側端部66aと、立上風路管67に接続される流出側端部66bと、を有している。吸込室66は、立上風路管67を介して第二吸込口26と第二集塵容器28とを流体的に接続している。
吸込室66の風路の奥行き(風路の長さ)、つまり流出側端部66bと流入側端部66aとの距離は、第二集塵容器28の直径Dよりも長い。
立上風路管67は、吸込室66の流出側端部66bに接続され、第二集塵容器28に沿って上方へ立ち上がっている。立上風路管67は、吸込室66の流出側端部66bに接続される下端部67aと、風路切換機構63に接続される上端部67bと、を備えている。
第二集塵容器28は、塵埃回収部21の左側に着脱自在に装着されて露出している。第二集塵容器28は、塵埃移送管22および吸込風路61に流体的に接続され、塵埃移送管22および吸込風路61から流れ込む塵埃を分離し、蓄積する。第二集塵容器28は、風路切換機構63、立上風路管67、および吸込室66を順次に介して第二吸込口26に流体的に接続されている。第二集塵容器28は、吸込室66の上方に配置されている。
第二集塵容器28は、塵埃移送管22または第二吸込口26から流れ込む塵埃を空気から遠心分離する遠心分離部68を備えている。遠心分離部68は多段型であり、塵埃移送管22または第二吸込口26から流れ込む塵埃を空気から遠心分離する第一遠心分離部68aと、第一遠心分離部68aを通過する塵埃を空気から遠心分離する第二遠心分離部68bと、を備えている。
第一遠心分離部68aは、第二集塵容器28に導かれる空気から粗い塵埃を遠心分離する。第二遠心分離部68bは、第一遠心分離部68aを通過する空気から細かい塵埃を遠心分離する。なお、粗い塵埃とは、もっぱら糸くずや綿埃などの繊維状の塵埃や砂粒のような質量の大きい塵埃であり、細かい塵埃とは、粒子状または粉末状で質量の小さい塵埃である。
第二電動送風機29は、下流風路管62および第二集塵容器28を介して塵埃移送管22および第二吸込口26に吸い込み負圧を作用させる。第二電動送風機29が生じさせる吸込負圧は、風路切換機構63によって塵埃移送管22または第二吸込口26に作用する。
次に、本発明の実施形態に係るステーションユニット5の風路切換機構63について詳細に説明する。
図5から図7は、本発明の実施形態に係るステーションユニットの風路切換機構の斜視図である。
なお、図5は、第二本体ケース27を取り除き、ステーションユニット5内の風路切換機構63を示している。図6は、図5からさらに流通経路切換機構73のスライダ71を取り外して示している。図7は、図6からさらに塵埃移送管22、立上風路管67、および合流管64を取り外して示している。
図4に加え、図5から図7に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1の風路切換機構63は、塵埃移送管22(つまり第一吸込風路)と第二集塵容器28との流通および吸込風路61(つまり第二吸込風路)と第二集塵容器28との流通のいずれか一方を許可し、他方を遮断するよう第二集塵容器28に接続される風路を切り換え可能な切換弁72と、切換弁72を1つの入力操作(入力動作)によって切換可能な流通経路切換機構73と、を備えている。
切換弁72は複数あり、具体的には、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を許可または遮断可能な第一切換弁75aと、吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可または遮断可能な第二切換弁75bと、を含んでいる。
また、切換弁72は、それぞれ別個の弁体と弁軸と、を備えている。具体的には、切換弁72は、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を許可または遮断可能な第一弁体76a、および第一弁体76aを支える第一弁軸77aを有する第一切換弁75aと、吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可または遮断可能な第二弁体76b、および第二弁体76bを支える第二弁軸77bを有する第二切換弁75bと、をそれぞれ別個に備えている。つまり、第一切換弁75aおよび第二切換弁75bは、それぞれ別個の弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)と弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)とを備えている。
弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)はいずれも四角形の板状体である。弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)は、合流管64に設けられる弁座(第一弁座78a、第二弁座78b)に接してそれぞれの風路と合流管64との流通、ひいてはそれぞれの風路と第二集塵容器28との流通を遮断する座面を有している。
弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)は、弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)のいずれかの辺に配置されている。したがって、切換弁72は、弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)を扉のように弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)のまわりに回転させて風路を閉じたり開いたりする。
第一弁軸77aおよび第二弁軸77bは、塵埃移送管22と吸込風路61とを隔てる壁を挟んで併設されている。
切換弁72の弁体は、それぞれの風路内に配置されている。つまり、第一切換弁75aの第一弁体76aは、塵埃移送管22内に配置され、第二切換弁75bの第二弁体76bは、吸込風路61内に配置されている。
切換弁72は、弁体の自重によって開く。つまり、第一切換弁75aは、流通経路切換機構73から第一弁体76aを閉じるための力が作用しなくなると、第一弁体76aの自重によって開き、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を許可する状態になる。他方、第二切換弁75bも、流通経路切換機構73から第二弁体76bを閉じるための力が作用しなくなると、第二弁体76bの自重によって開き、吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可する状態になる。
切換弁72の弁体は、弁軸を中心に風路の上流へ向かって倒れるように開く。具体的には、第一弁体76aは、第一弁軸77aを中心に塵埃移送管22の上流へ向かって倒れるように開き、第二弁体76bは、第二弁軸77bを中心に吸込風路61の上流へ向かって倒れるように開く。なお、図4および図7は、第一切換弁75aが閉じて塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断している状態、かつ第二切換弁75bが開いて吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可している状態を示している。
第一弁体76aと第一弁軸77aとは別部材であり、第二弁体76bと第二弁軸77bとは別部材である。第一弁軸77aは、第一弁体76aを塵埃移送管22内に配置した状態で塵埃移送管22を横切るように挿し通されて第一弁体76aを支える状態になる。第二弁軸77bは、第二弁体76bを吸込風路61内に配置した状態で吸込風路61を横切るように挿し通されて第二弁体76bを支える状態になる。
ところで、切換弁72は、弁体が風路内に納められ、かつ弁体が弁軸を中心に風路の上流へ向かって倒れるように開くため、弁体は風路を流れる空気によって流され、意図せず強制的に閉じられてしまう懸念がある。
そこで、ステーションユニット5は、塵埃移送管22内に設けられ、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を許可している状態で第一切換弁75aが納まる第一凹部79aと、吸込風路61内に設けられ、吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可している状態で第二切換弁75bが納まる第二凹部79bと、を備えている。第一凹部79aおよび第二凹部79bは、風路の中で吹き溜まりのような場所になり、風路を流れる空気の主流から弁体を離し、主流によって弁体が閉じてしまうことを防ぐ。
また、切換弁72の弁体は、座面の外側領域であって弁軸の近傍に表裏を貫く貫通孔を有している。具体的には、第一弁体76aは、座面の外側領域であって第一弁軸77aの近傍に表裏を貫く第一貫通孔81aを有し、第二弁体76bは、座面の外側領域であって第二弁軸77bの近傍に表裏を貫く第二貫通孔81bを有している。
第一貫通孔81aは、第一弁軸77aに沿って開口する細長いスリットである。および第二貫通孔81bは、第二弁軸77bに沿って開口する細長いスリットである。
切換弁72は、弁体が風路内に納められ、かつ弁体が弁軸を中心に風路の上流へ向かって倒れるように開くため、風路を流れる空気に含まれる塵埃が弁体と風路の壁面との間に入り込んでしまう懸念がある。
そこで、切換弁72の弁体は、弁体と風路の壁面との間に入り込む塵埃を第一貫通孔81aおよび第二貫通孔81bから排出し、塵埃が挟み込まれたまま残留してしまうことを防いでいる。また、切換弁72の弁体は、貫通孔から風路を流れる空気を抜くことで、空気流による閉方向への負荷を軽減できる。
また、切換弁72は、弁軸に対して偏心して設けられる偏心軸を備えている。つまり、第一切換弁75aは、第一弁軸77aに対して偏心して設けられる第一偏心軸82aを備え、第二切換弁75bは、第二弁軸77bに対して偏心して設けられる第二偏心軸82bを備えている。
偏心軸は、風路の外側に配置されている。つまり、第一偏心軸82aは塵埃移送管22の外側に配置され、第二偏心軸82bは吸込風路61の外側に配置されている。第一偏心軸82aは、塵埃移送管22の外側に配置される第一弁軸77aの一方の端部に設けられ、第二偏心軸82bは、吸込風路61の外側に配置される第二弁軸77bの一方の端部に設けられている。なお、第一弁軸77aおよび第二弁軸77bは、偏心軸のない他方の端部側から風路に挿し通され、弁体を支えている。
偏心軸は、切換弁72を閉じる力を伝えるものであり、流通経路切換機構73(図5)によって弁軸の中心まわりを旋回(あるいは公転)することで弁体を駆動させる。つまり、第一偏心軸82aは、流通経路切換機構73によって第一弁軸77aの中心まわりを旋回(あるいは公転)して第一弁体76aを閉じる。また、第二偏心軸82bは、流通経路切換機構73によって第二弁軸77bの中心まわりを旋回(あるいは公転)して第二弁体76bを閉じる。
さらに、切換弁72は、弁体が風路と第二集塵容器28との流通を遮断している状態で、弁体を弁座に押し付ける力を生じる弾性の押圧部(第一押圧部83a、第二押圧部83b)を備えている。具体的には、第一切換弁75aは、第一弁体76aが塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断している状態で、第一弁体76a、第二弁体76bを第一弁座78aに押し付ける力を生じる弾性の第一押圧部83aを備えている。第二切換弁75bは、第二弁体76bが吸込風路61と第二集塵容器28との流通を遮断している状態で、第二弁体76bを第二弁座78bに押し付ける力を生じる弾性の第二押圧部83bを備えている。
流通経路切換機構73は、1つの入力操作によって第一切換弁75aおよび第二切換弁75bのうちいずれか一方を開き、他方を閉じて塵埃移送管22および吸込風路61のいずれか一方を第二集塵容器28に流通させ、他方を遮断するよう風路を切り換える。
ここで、流通経路切換機構73によって切換弁72を切り換えるための1つの入力操作とは、例えば、押しボタン85を押し下げる操作あるいは動作や、押しボタン85に代わるつまみ(図示省略)を引き上げる操作あるいは動作や、つまみ(図示省略)を一方向へ回す操作あるいは動作や、レバーを一方向へ倒す操作あるいは動作を含み、押しボタン85、つまみ、またはレバーのような入力部を一方向へ移動させる操作あるいは動作である。
また、流通経路切換機構73は、往復運動によって切換弁72の開閉の駆動力を生じさせるスライダ71と、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断し吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可する状態へ切換弁72を動作させるようスライダ71に力を作用させる動力部86と、スライダ71に連動する操作用の押しボタン85と、を備えている。
さらに、流通経路切換機構73は、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を許可し吸込風路61と第二集塵容器28との流通を遮断する状態で切換弁72を保持し、スライダ71の移動を一時的に規制するクラッチ機構部87を備えている。
スライダ71は箱状であって、塵埃移送管22および吸込風路61の正面側に配置され、切換弁72の弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)の一方の端部に覆い被さっている。
スライダ71には、切換弁72の偏心軸(第一偏心軸82a、第二偏心軸82b)を配置するガイド孔(第一ガイド孔88a、第二ガイド孔88b)が設けられている。スライダ71に設けられるガイド孔(第一ガイド孔88a、第二ガイド孔88b)、および切換弁72の弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)に対して偏心して切換弁72に設けられ、かつガイド孔に配置される偏心軸(第一偏心軸82a、第二偏心軸82b)は、スコッチヨーク機構部89である。
スコッチヨーク機構部89は、スライダ71の往復移動をガイド孔(第一ガイド孔88a、第二ガイド孔88b)に配置される偏心軸(第一偏心軸82a、第二偏心軸82b)に伝え、切換弁72を閉じる力に変換する。なお、流通経路切換機構73は、スライダ71の往復運動を偏心軸(第一偏心軸82a、第二偏心軸82b)に伝え、切換弁72(第一切換弁75a、第二切換弁75b)の開閉運動に変換する機構としてスコッチヨーク機構部89の他に複数のギアを組み合わせる機構、クランク機構、カム機構などの機械的な構造を適用できる。
また、スライダ71には、移動方向を規定する一対のスリット91を有している。これらスリット91は、風路側に設けられるリブ92に差し込まれてスライダ71の円滑な往復移動を支えている。
スライダ71は、長穴93に配置されるボス95に締め付けられるビス(図示省略)によって往復動自在に支えられている。ボス95は、それぞれの風路の外壁面に設けられている。スライダ71は、切換弁72の弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)の一方の端部に覆い被せた後にビスを締め付けることで、容易に組み立てることができる。
動力部86は、例えば一対のコイルばね96である。動力部86は、第一切換弁75aを閉じ塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断し、第二切換弁75bを開き吸込風路61と第二集塵容器28との流通を許可する状態へ切換弁72を動作させるようスライダ71へばね力を作用させている。動力部86は、第一切換弁75aを開き第二切換弁75bを閉じる方向へスライダ71が移動すると圧縮されてエネルギーを蓄える。一対のコイルばね96は、スライダ71のそれぞれの側部に配置され、スライダ71のスリット91がリブ92に引っ掛かることのないようスライダ71の駆動力を往復移動方向にバランスさせている。
スライダ71には、コイルばね96の一方の端部を保持する円筒状のホルダ97が設けられている。コイルばね96の他方の端部は、風路側に保持されている。具体的には、コイルばね96の他方の端部は、ホルダ97に配置されるスリット91内のリブ92によって支えられている。
第二本体ケース27の頂部には、押しボタン85を露出させるボタン孔27bが設けられている。
押しボタン85は、円筒形であって、手指で押さえ付ける操作面としての天面と、筒状の側面を有している。押しボタン85は、押し込まれている状態よりも上がっている状態の方が第二本体ケース27からの突出量が大きい。
また、押しボタン85は、上がっている状態で第二本体ケース27外に露出して視認可能な印部99を備えている。印部99は、押しボタン85の側面に設けられている。
なお、切換弁72は、押しボタン85が押し込まれている状態では塵埃移送管22の流通が許可され、吸込風路61の流通が遮断される状態になり、押しボタン85が上がっている状態では塵埃移送管22の流通が遮断され、吸込風路61の流通が許可される状態になる。
クラッチ機構部87は、円筒形状の押しボタン85に内装されている。具体的な説明と図示は省略するが、クラッチ機構部87は、例えばノック式ボールペンのように、筒内の溝と、溝に噛み合う押しボタン85と、押しボタン85とともに溝に噛み合う状態、および筒内の溝から抜け出て溝の端部に引っ掛かる状態のいずれかによって円筒内の軸方向における位置を変化させる可動子と、を備えている。クラッチ機構部87は、押しボタン85を押し下すと、ボールペンがペン先を突出させた状態で軸芯を保持するように、塵埃移送管22の流通が許可され、吸込風路61の流通が遮断される状態でスライダ71を可動子で保持する。
なお、クラッチ機構部87は、可動子を溝内へ押し返すための力を動力部86のコイルばね96から得ている。つまり、コイルばね96は、クラッチ機構部87の一部を兼ねている。
また、流通経路切換機構73は、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通が遮断され、吸込風路61と第二集塵容器28との流通が許可されると、第二電動送風機29を駆動させる切換検知部101を備えている。
切換検知部101は、例えばマイクロスイッチを含み、第二電動送風機29の制御回路(図示省略)に電気的に接続されている。切換検知部101は、スライダ71の移動位置に基づいて塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通が遮断され、吸込風路61と第二集塵容器28との流通が許可されていることを検知し、第二電動送風機29を駆動させる。切換検知部101は、スライダ71の移動位置によって電路を閉じたり開いたりして塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通が遮断され、吸込風路61と第二集塵容器28との流通が許可されていることを検知する。したがって、電気掃除装置1は、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通が遮断され、吸込風路61と第二集塵容器28との流通が許可される状態になると、切換検知部101の検知結果に基づいて制御回路で第二電動送風機29を運転し、第二吸込口26から塵埃を吸い込む。なお、ステーションユニット5に自律型電気掃除ユニット2が帰巣した際に、自律型電気掃除ユニット2からステーションユニット5へ塵埃を移送するための第二電動送風機29の運転制御は、別の検知部(例えば帰巣確認検知部57)の検知結果に基づき制御回路で実行される。
次いで、切換弁72の押圧部(第一押圧部83a、第二押圧部83b)について詳細に説明する。
図8は、本実施形態に係るステーションユニットの押圧部の断面図である。
なお、図8は、第一切換弁75aを開き、第二切換弁75bを閉じた状態で示し、かつ押圧部(第一押圧部83a、第二押圧部83b)を中立状態で示している。
図8に示すように、本実施形態に係るステーションユニット5の第一押圧部83aは、第一弁体76aおよび第一偏心軸82aのいずれか一方に固定され、一部の切り欠かれた円弧形状の第一外輪102aと、第一弁体76aおよび第一偏心軸82aのいずれか他方に固定され、第一外輪102a内に配置され、第一外輪102a同様に一部の切り欠かれた円弧形状の第一内輪103aと、第一内輪103aの内側に配置され、第一外輪102aおよび第一内輪103aのそれぞれの切り欠き端に接する一対のアーム105aを有し、第一外輪102aおよび第一内輪103aの位相差で捻られてエネルギーを蓄える第一捻りばね106aと、を備えている。
また、第二押圧部83bは、第二弁体76bおよび第二偏心軸82bのいずれか一方に固定され、一部の切り欠かれた円弧形状の第二外輪102bと、第二弁体76bおよび第二偏心軸82bのいずれか他方に固定され、第二外輪102b内に配置され、第二外輪102b同様に一部の切り欠かれた円弧形状の第二内輪103bと、第二内輪103bの内側に配置され、第二外輪102bおよび第二内輪103bのそれぞれの切り欠き端に接する一対のアーム105bを有し、第二外輪102bおよび第二内輪103bの位相差で捻られてエネルギーを蓄える第二捻りばね106bと、を備えている。
押圧部(第一押圧部83a、第二押圧部83b)は、偏心軸とともに風路の外側に配置されている。つまり、第一押圧部83aは塵埃移送管22の外側に配置され、第二押圧部83bは吸込風路61の外側に配置されている。第一押圧部83aは、塵埃移送管22の外側に配置される第一弁軸77aの一方の端部に第一偏心軸82aとともに設けられ、第二押圧部83bは、吸込風路61の外側に配置される第二弁軸77bの一方の端部に第二偏心軸82bとともに設けられている。
第一内輪103aは、第一外輪102a内に緩く嵌め込まれ、回転自在に指示されている。第一内輪103aおよび第一外輪102aの中心は第一切換弁75aの第一弁軸77aの中心に実質的に一致している。したがって、第一偏心軸82aは、第一弁軸77aの中心まわりを移動し、第一弁体76aとの間になす角(第一弁軸77aの中心まわりになす角)を変化させることができる。
第二内輪103bも、第二外輪102b内に緩く嵌め込まれ、回転自在に指示されている。第二内輪103bおよび第二外輪102bの中心も第二切換弁75bの第二弁軸77bの中心に実質的に一致している。したがって、第二偏心軸82bも、第二弁軸77bの中心まわりを移動、第二弁体76bとの間になす角(第二弁軸77bの中心まわりになす角)を変化させることができる。
第一内輪103aおよび第一外輪102aの切り欠きは、実質的に同じ中心角の範囲で切り欠かれ、かつ第一弁体76aに対する第一偏心軸82aの中立位置において同位相に重なり合う。第二内輪103bおよび第二外輪102bの切り欠きも、実質的に同じ中心角の範囲で切り欠かれ、かつ第二弁体76bに対する第二偏心軸82bの中立位置において同位相に重なり合う。
第一捻りばね106aは、第一弁体76aに対する第一偏心軸82aの中立位置において、第一内輪103aおよび第一外輪102aの切り欠きの両方の開放端にそれぞれのアーム105bを当てている。つまり、第一捻りばね106aは、第一内輪103aおよび第一外輪102aの双方の切り欠きの位相が一致する中立位置へばね力を発する。第一捻りばね106aは、第一偏心軸82aが第一弁軸77aの中心まわりを移動し、第一内輪103aおよび第一外輪102aの双方の切り欠きの位相が不一致になると、切り欠きの位相が一致する中立位置へ両輪を押し戻すばね力を発する。
第一捻りばね106aは、第一弁体76aが第一弁座78aに接していない状態(フリー状態)では第一偏心軸82aが流通経路切換機構73によって第一弁軸77aまわりに旋回(あるいは公転)しても第一内輪103aおよび第一外輪102aの双方の切り欠きの位相が一致する中立位置を保ち、または位相差を微小に抑制して第一弁体76aの閉鎖を阻害しない程度のばね力を発することができるよう設定される。
第二捻りばね106bも、第二弁体76bに対する第二偏心軸82bの中立位置において、第二内輪103bおよび第二外輪102bの切り欠きの両方の開放端にそれぞれのアーム105bを当てている。つまり、第二捻りばね106bも、第二内輪103bおよび第二外輪102bの双方の切り欠きの位相が一致する中立位置へばね力を発する。第二捻りばね106bは、第二偏心軸82bが第二弁軸77bの中心まわりを移動し、第二内輪103bおよび第二外輪102bの双方の切り欠きの位相が不一致になると、切り欠きの位相が一致する中立位置へ両輪を押し戻すばね力を発する。
第二捻りばね106bも、第二弁体76bが第二弁座78bに接していない状態(フリー状態)では第二偏心軸82bが流通経路切換機構73によって第二弁軸77bまわりに旋回(あるいは公転)しても第二内輪103bおよび第二外輪102bの双方の切り欠きの位相が一致する中立位置を保ち、または位相差を微小に抑制して第二弁体76bの閉鎖を阻害しない程度のばね力を発することができるよう設定される。
第一押圧部83aが第一弁体76aを第一弁座78aに押し付ける力は、第二押圧部83bが第二弁体76bを第二弁座78bに押し付ける力よりも大きい。つまり、第一捻りばね106aが発生させるばね力は、第二捻りばね106bが発生させるばね力よりも大きい。
図9から図13は、本実施形態に係る流通経路切換機構と切換弁との動作状態を示す図である。
なお、図9から図13には、スライダ71の移動量を分かりやすく表現するために第一弁軸77aと第二弁軸77bとの中心を貫く基準線を一点鎖線で示す。
また、図9はスライダ71の中立位置を示し、図10は第一弁体76aが第一弁座78aに接する状態におけるスライダ71の移動位置を示し、図11は第一押圧部83aによって第一弁体76aが第一弁座78aに押し付けられている状態におけるスライダ71の移動位置を示し、図12は第二弁体76bが第二弁座78bに接する状態におけるスライダ71の移動位置を示し、図13は第二押圧部83bによって第二弁体76bが第二弁座78bに押し付けられている状態におけるスライダ71の移動位置を示している。
第一切換弁75aが全閉、第二切換弁75bが全開の状態から第一切換弁75aが全開、第二切換弁75bが全閉の状態に変化する場合には、図11、図10、図9、図12、図13の順に状態が変化する。逆に、第一切換弁75aが全開、第二切換弁75bが全閉の状態から第一切換弁75aが全閉、第二切換弁75bが全開の状態に変化する場合には、図13、図12、図9、図10、図11の順に状態が変化する。
図9から図13に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1は、流通経路切換機構73のスライダ71が往復移動することで切換弁72の開閉状態を変化させる。
ここで、説明を簡単にするために。第一切換弁75aおよび第二切換弁75bが中立位置(図9)から第一切換弁75aが全閉、第二切換弁75bが全開の状態(図11)になり、次いで第一切換弁75aが全開、第二切換弁75bが全閉の状態(図13)になる様子を説明する。
中立位置(図9)のスライダ71から第一偏心軸82aに第一切換弁75aを閉じる力が作用すると、第一弁軸77aの中心まわりに旋回(公転)する第一偏心軸82aに追従して、第一弁体76aは第一弁軸77aの中心まわりに揺動して第一弁座78aへ近づく。なお、スライダ71を移動させる力、すなわち第一切換弁75aを閉じる力は、動力部86のコイルばね96に蓄えられたエネルギーに基づいている。スライダ71の移動にともなって、押しボタン85は押し上がる。
やがて、第一弁体76aは第一弁座78aに接し、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断する(図10)。さらにスライダ71が移動し、流通経路切換機構73から第一偏心軸82aに第一切換弁75aを閉じる力が作用すると、第一偏心軸82aは第一弁軸77aの中心まわりを旋回(公転)する一方で、第一弁体76aは第一弁座78aに接したまま移動を妨げられる(図11)。このとき、第一偏心軸82aと第一弁体76aとの位相差は、そのまま第一内輪103aおよび第一外輪102aの双方の切り欠きの位相差を生じ、第一捻りばね106aを絞る。この第一捻りばね106aを絞る力が、第一弁体76aを第一弁座78aに押し付ける力に変換される。
この過程(図9から図11)において、第二切換弁75bは第二弁体76bの自重で第二弁軸77bまわりに開く。
次いで、押しボタン85が押され、スライダ71から第二偏心軸82bに第二切換弁75bを開く力が作用すると、第二弁軸77bの中心まわりに旋回(公転)する第二偏心軸82bに追従して、第二弁体76bは第二弁軸77bの中心まわりに揺動して第二弁座78bへ近づく(図9)。なお、第二切換弁75bを閉じる力は、押しボタン85を押し下げる操作力である。押しボタン85を押し下げることで動力部86のコイルばね96はエネルギーを蓄える。
やがて、第二弁体76bは第二弁座78bに接し、吸込風路61と第二集塵容器28との流通を遮断する(図12)。さらにスライダ71が移動し、流通経路切換機構73から第二偏心軸82bに第二切換弁75bを閉じる力が作用すると、第二偏心軸82bは第二弁軸77bの中心まわりを旋回(公転)する一方で、第二弁体76bは第二弁座78bに接したまま移動を妨げられる(図13)。このとき、第二偏心軸82bと第二弁体76bとの位相差は、そのまま第二内輪103bおよび第二外輪102bの双方の切り欠きの位相差を生じ、第二捻りばね106bを絞る。この第二捻りばね106bを絞る力が、第二弁体76bを第二弁座78bに押し付ける力に変換される。
この過程(図11、図10、図9、図12、図13)において、第一切換弁75aは第一弁体76aの自重で第一弁軸77aまわりに開く。
ここで、本実施形態に係るステーションユニット5は、ユーザーが不意に押しボタン85を触ったり、押ボタンをクラッチ機構部87の機械的な遊びの範囲で短期間に上下動させたりすると、開いている第二切換弁75bの第二弁体76bが閉じる方向へ移動してしまうことがある。仮に第二弁体76bが第二凹部79bから外れ、吸込風路61の主流に晒されてしまうと、吸込風路61に作用する負圧によって第二弁体76bが閉じてしまう虞がある。このとき、第一弁体76aは吸い込み負圧によって第一弁座78aに強く押し付けられているため、仮に第二弁体76bが閉じてしまうと第二電動送風機29の吸込側が閉塞してしまうことになり、好ましくない。
そこで、ステーションユニット5は、第一切換弁75aが閉じ塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通が遮断され、第二切換弁75bが開き吸込風路61と第二集塵容器28との流通が許可されているとき、塵埃移送管22と第二集塵容器28との流通を遮断している第一切換弁75aと協働して第二切換弁75bが閉じてしまうことを規制し、予め定める第二切換弁75bの弁開度を確保する風路閉塞規制部108を備えている。
図14および図15は、本実施形態に係る電気掃除装置の風路閉塞規制部を示す図である。
図14および図15に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1の風路閉塞規制部108は、第一切換弁75aに設けられる第一凸部109と、第二切換弁75bに設けられ第一凸部109に引っ掛かることで第二切換弁75bが全閉してしまうことを規制する第二凸部111と、を備えている。
風路閉塞規制部108は、風路の外側に配置されている。つまり、第一凸部109は塵埃移送管22の外側に配置され、第二凸部111は吸込風路61の外側に配置されている。第一凸部109は、塵埃移送管22の外側に配置される第一弁軸77aの一方の端部に設けられ、第二凸部111は、吸込風路61の外側に配置される第二弁軸77bの一方の端部に設けられている。
第一凸部109は、塵埃移送管22の外部に配置される第一弁軸77aの端部に設けられ、第一弁体76aに一体化されている。第一凸部109は、第一弁体76aの開閉に追従して第一弁軸77aの周方向に移動する。
第二凸部111も、吸込風路61の外部に配置される第二弁軸77bの端部に設けられ、第二弁体76bに一体化されている。第二凸部111は、第二弁体76bの開閉に追従して第二弁軸77bの周方向に移動する。
第一凸部109は山形であり、第二凸部111は第二切換弁75bの第二弁軸77bの径方向に延び、第一凸部109に接して第二切換弁75bが全閉してしまうことを規制する平面を有している。
なお、第一凸部109は、第二凸部111の平面を受ける傾斜面を有していれば、第二凸部111の平面に接することのない山の裏側の傾斜面を備えていなくてもよい。つまり、第一凸部109の山形には、第二凸部111の平面を受ける傾斜面を有する限り、台形や、平行四辺形を含む任意の形状が含まれる。
図14は、第一切換弁75aが全閉している状態、かつ第二切換弁75bが全開している状態を示している。このとき、風路閉塞規制部108の第二凸部111は第一凸部109に接していない。図15のように、第一切換弁75aが全閉している状態で第二切換弁75bが閉じようとすると、第二凸部111の平面が第一凸部109の傾斜面に接し、第二切換弁75bの動きが規制される。これにより、第二切換弁75bの全閉が阻止される。第二切換弁75bの弁開度は、それぞれの弁軸に対する第一凸部109および第二凸部111の配置関係で予め規定される。風路閉塞規制部108が規制する第二切換弁75bの弁開度は、第二弁体76bが第二凹部79bからはみ出し、吸込風路61の主流に晒されることのない範囲に設定されていることが好ましい。
なお、意図的に押しボタン85を操作して第一切換弁75aを開き、第二切換弁75bを閉じようとすれば、第一切換弁75aの第一偏心軸82aを介して第一弁体76aを第一弁座78aに押さえ付ける力が消失し、仮に風路閉塞規制部108の第二凸部111が第一凸部109に接して弁解度を規制されている状態であっても、第一凸部109の斜面が第二切換弁75bを押し返して第二凸部111を乗り越え、意図する操作のとおり第一切換弁75aは開き、第二切換弁75bは閉じる。
次に、電気掃除装置1のステーションユニット5の他の例について説明する。
図16は、本実施形態に係る電気掃除装置のステーションユニットの他の例を示す図である。
図16に示すように、本実施形態に係る電気掃除装置1のステーションユニット5Aは、風路を切り換える一体の弁体を有する切換弁72Aを備えている。
切換弁72Aは、塵埃移送管22の流通を許可または遮断可能な第一弁体76Aaと吸込風路61の流通を許可または遮断可能な第二弁体76Abとを一体に有し、第一弁体76Aaおよび第二弁体76Abを一括して支える弁軸121を備えている。
弁体(第一弁体76Aa、第二弁体76Ab)はいずれも四角形の板状体である。弁体(第一弁体76Aa、第二弁体76Ab)は、合流管64に設けられる弁座(第一弁座78a、第二弁座78b)に接してそれぞれの風路と合流管64との流通を遮断する座面を有している。
弁軸121は、第一弁体76Aaと第二弁体76Abとの境界部、あるいは連結部に配置されている。したがって、切換弁72Aは、弁体(第一弁体76Aa、第二弁体76Ab)を扉のように弁軸121のまわりに回転させて風路を閉じたり開いたりする。
弁軸121は、塵埃移送管22と吸込風路61とを隔てる壁の延長線上に配置されている。
切換弁72Aは、風路の外側に配置されて、弁体が風路と第二集塵容器28との流通を遮断している状態で、弁体を弁座に押し付ける力を生じる弾性の押圧部(図示省略)と、弁軸121に対して偏心して設けられる偏心軸(図示省略)と、を備えている。押圧部および偏心軸は、風路の外側に配置されている。
このように構成される本実施形態に係る電気掃除装置1は、塵埃移送管22(第一吸込風路)と第二集塵容器28との流通および吸込風路61(第二吸込風路)と第二集塵容器28との流通のいずれか一方を許可し、他方を遮断するよう第二集塵容器28に接続される風路を切り換え可能な切換弁72を備えることによって、自律型電気掃除ユニット2が捕集した塵埃をステーションユニット5で蓄積する機能と、自律型電気掃除ユニット2以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具を用いて局所的な掃除を迅速に行った後に、掃き集めた塵埃をステーションユニット5で蓄積する機能と、を容易に切り換えることができる。
また、本実施形態に係る電気掃除装置1は、それぞれ別個の切換弁72(第一切換弁75a、第二切換弁75b)を備えることによって、それぞれの風路を個別に分断し、風路間で空気が漏れることを簡易な構造で確実に防ぐことができる。特に、弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)周囲の空気の漏れを確実に防ぐことができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除装置1は、それぞれ別個の切換弁72(第一切換弁75a、第二切換弁75b)を備えることによって、それぞれの弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)と弁座(第一弁座78a、第二弁座78b)との寸法関係を個別に管理できるため、座面における空気漏れを確実に抑えることができる。
また、本実施形態に係る電気掃除装置1は、風路閉塞規制部108を備えることによって、切換弁72が両方の風路(塵埃移送管22、吸込風路61)の閉塞を避け、ひいては第二電動送風機29に過回転などの過大な負荷を生じることを防ぐことができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除装置1は、第一切換弁75aに設けられる第一凸部109と、第二切換弁75bに設けられ第一凸部109に引っ掛かることで第二切換弁75bが全閉してしまうことを規制する第二凸部111と、を備えることによって、簡易な構造で確実に両方の風路(塵埃移送管22、吸込風路61)が閉塞してしまうことを避けることができる。
さらにまた、本実施形態に係る電気掃除装置1は、吸込風路61(第二吸込風路)と第二集塵容器28との流通を許可している状態で第二弁体76bが納まる第二凹部79bを備えることによって、第二弁体76bを第二弁座78bに対して上流側に配置することができる。電気掃除装置1は、第二弁体76bを第二弁座78bに対して上流側に配置することによって、吸込負圧によって弁体を弁座に押さえ付け、ひいては切換弁72の漏洩のリスクを低減できる。
また、本実施形態に係る電気掃除装置1は、切換弁72が風路(塵埃移送管22、吸込風路61)と第二集塵容器28との流通を遮断している状態で、弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)を弁座(第一弁座78a、第二弁座78b)に押し付ける力を生じる弾性の押圧部(第一押圧部83a、第二押圧部83b)を備えることによって、風路を確実に遮断できる。また、押圧部は、流通経路切換機構73から切換弁72に働く力を弁体へ直接的に伝えず、緩衝する機能も担っており、弁体(第一弁体76a、第二弁体76b)と弁軸(第一弁軸77a、第二弁軸77b)や偏心軸(第一偏心軸82a、第二偏心軸82b)との間に生じる負荷を和らげる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除装置1は、第一押圧部83aが第一弁体76aを第一弁座78aに押し付ける力を第二押圧部83bが第二弁体76bを第二弁座78bに押し付ける力よりも大きく設定しておくことで、第二弁体76bが不意に閉じようとした場合に流通経路切換機構73を介して第一弁体76a側に働く力をより大きな力で支え、第二弁体76bの閉鎖を阻止することができる。
さらに、本実施形態に係る電気掃除装置1は、第一押圧部83aが第一弁体76aを第一弁座78aに押し付ける力を第二押圧部83bが第二弁体76bを第二弁座78bに押し付ける力よりも大きく設定しておくことで、風路閉塞規制部108の第二凸部111が第一凸部109に引っ掛かっている状態(図15)を容易に解除することができる。第一切換弁75aが閉鎖状態であり、かつ風路閉塞規制部108の第二凸部111が第一凸部109に引っ掛かっている状態(図15)から押しボタン85が操作されてスライダ71が移動すると、スライダ71が第一切換弁75aを第一弁座78aに押し付ける力がなくなり、第一押圧部83aが第一弁体76aを第一弁座78aに押し付ける力は開放される。この開放される力は、第一押圧部83aが第一弁体76aを第一弁座78aに押し付ける力を第二押圧部83bが第二弁体76bを第二弁座78bに押し付ける力よりも大きく設定しておくことで、第二押圧部83bのばね力に勝ることになり、第二凸部111を第一凸部109で押し戻して相互の引っ掛かりを解除する。
さらにまた、本実施形態に係る電気掃除装置1は、山形の第一凸部109と、第一凸部109に接して第二切換弁75bが全閉してしまうことを規制する平面を有する第二凸部111を備えることで、閉鎖しようとする第二切換弁75bを確実に制止し、かつ第二切換弁75bを静止した状態から意図的な操作で第一切換弁75aを開き、第二切換弁75bを閉じる状態へ確実に状態変化させることができる。
また、本実施形態に係る電気掃除装置1は、弾性の押圧部(第一押圧部83a、第二押圧部83b)を備えることによって、第一切換弁75aおよび第二切換弁75bのいずれが閉鎖状態であっても、押圧部の変位の範囲でスライダ71を移動させることが可能であり、この押圧部の変位の範囲におけるスライダ71の移動をマイクロスイッチなどの検知器で検知することで第二電動送風機29の運転と停止とを切り換えることが容易になる。
したがって、本実施形態に係る電気掃除装置1によれば、居室内に据え置かれるステーションユニット5を活用することで、自律型電気掃除ユニット2による自律的な掃除と、自律型電気掃除ユニット2以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具を用いて局所的な掃除を迅速に行った後に、掃き集めた塵埃を容易に処分できる。
また、本実施形態に係る電気掃除装置1によれば、自律型電気掃除ユニット2が捕集した塵埃をステーションユニット5に移動して蓄積することで電気掃除機内の塵埃を空にする機能と、自律型電気掃除ユニット2以外の手段、例えばモップや、ほうきや、フロア用掃除具を用いて局所的な掃除を迅速に行った後に、掃き集めた塵埃をステーションユニット5で蓄積する機能とを切り換えた後、風路の切換機構が不意に切り替わったり、両方の風路が閉じてしまう、いわゆる全閉状態に陥ってしまったりすることを避け、信頼性を高められる。
なお、本実施形態に係る電気掃除装置1は、自律型電気掃除ユニット2に代えて非自律型電気掃除ユニット(図示省略)、例えばキャニスター型、アップライト型、スティック型、あるいはハンディ型など、使用者が直接的に使用して塵埃を捕集する電気掃除ユニットとステーションユニット5とを組み合わせたものであっても良い。非自律型電気掃除ユニットは、電池などの内蔵電源で作動するコードレス型であっても良いし、商用交流電源から電力を導く電源コードを備えるものであっても良い。この場合、塵埃移送管22は、非自律型掃除ユニットと第二集塵容器28とを着脱自在に連結する中継風路として機能する。つまり、電気掃除装置1は、自律型および非自律型の電気掃除ユニットをステーションユニット5に装着すると、電気掃除ユニットの第一集塵容器12が塵埃移送管22に連結され、第一集塵容器12に捕集された塵埃をステーションユニット5の第二集塵容器28に移送することができる状態になる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…電気掃除装置、2…自律型電気掃除ユニット、3…充電電極、5、5A…ステーションユニット、11…第一本体ケース、11a…底面、12…第一集塵容器、13…第一電動送風機、15…移動部、16…駆動部、17…ロボット制御部、18…二次電池、19…台座、21…塵埃回収部、22…塵埃移送管、23…レバー、25…電源コード、26…第二吸込口、27…第二本体ケース、27a…壁面、27b…ボタン孔、28…第二集塵容器、29…第二電動送風機、31…センターブラシ、32…センターブラシ用駆動部、33…サイドブラシ、35…サイドブラシ用駆動部、36…第一吸込口、37…塵埃容器口、38…容器本体、39…連結部、41…廃棄口、42…廃棄蓋、45…駆動輪、46…旋回輪、47…充電端子、48…ブラシ基部、49…線状清掃体、51…高床部、52…低床部、53…走行面、56…凹没部、57…帰巣確認検知部、58…第一センサ部、59…第二センサ部、61…吸込風路、62…下流風路管、63…風路切換機構、64…合流管、65…フック、66…吸込室、66a…流入側端部、66b…流出側端部、67…立上風路管、67a…下端部、67b…上端部、68…遠心分離部、68a…第一遠心分離部、68b…第二遠心分離部、71…スライダ、72、72A…切換弁、73…流通経路切換機構、75a…第一切換弁、75b…第二切換弁、76a、76Aa…第一弁体、76b、76Ab…第二弁体、77a…第一弁軸、77b…第二弁軸、78a…第一弁座、78b…第二弁座、79a…第一凹部、79b…第二凹部、81a…第一貫通孔、81b…第二貫通孔、82a…第一偏心軸、82b…第二偏心軸、83a…第一押圧部、83b…第二押圧部、85…押しボタン、86…動力部、87…クラッチ機構部、88a…第一ガイド孔、88b…第二ガイド孔、89…スコッチヨーク機構部、91…スリット、92…リブ、93…長穴、95…ボス、96…コイルばね、97…ホルダ、99…印部、101…切換検知部、102a…第一外輪、102b…第二外輪、103a…第一内輪、103b…第二内輪、105a…アーム、105b…アーム、106a…第一捻りばね、106b…第二捻りばね、108…風路閉塞規制部、109…第一凸部、111…第二凸部、121…弁軸。

Claims (5)

  1. 被掃除面の塵埃を捕集する電気掃除ユニットと、
    前記電気掃除ユニットを装着可能なステーションユニットと、を備え、
    前記ステーションユニットは、
    前記電気掃除ユニットが前記ステーションユニットに装着された状態で前記電気掃除ユニットに接続され、前記電気掃除ユニットが捕集した塵埃を吸い込む第一吸込風路と、
    前記電気掃除ユニットが捕集する塵埃とは異なる他の塵埃を吸い込む第二吸込風路と、
    前記第一吸込風路および前記第二吸込風路に流体的に接続され、前記第一吸込風路および前記第二吸込風路から流れ込む塵埃を蓄積する集塵容器と、
    前記集塵容器を介して前記第一吸込風路および前記第二吸込風路に負圧を作用させる電動送風機と、
    前記第一吸込風路と前記集塵容器との流通を許可または遮断可能な第一切換弁と、
    前記第二吸込風路と前記集塵容器との流通を許可または遮断可能な第二切換弁と、
    前記第一切換弁が前記第一吸込風路と前記集塵容器との流通を遮断し、前記第二切換弁が前記第二吸込風路と前記集塵容器との流通を許可しているとき、前記第一吸込風路と前記集塵容器との流通を遮断している前記第一切換弁と協働して前記第二切換弁が閉じてしまうことを規制し、予め定める前記第二切換弁の弁開度を確保する風路閉塞規制部と、を備える電気掃除装置。
  2. 前記風路閉塞規制部は、前記第一切換弁に設けられる第一凸部と、前記第一凸部に引っ掛かることで前記第二切換弁が全閉してしまうことを規制する第二凸部と、を備える請求項1に記載の電気掃除装置。
  3. 前記第二吸込風路内に設けられ、前記第二吸込風路と前記集塵容器との流通を許可している状態で前記第二切換弁の弁体が納まる凹部を備える請求項1または2に記載の電気掃除装置。
  4. 前記第一切換弁は、前記第一吸込風路と前記集塵容器との流通を許可または遮断可能な第一弁体、前記第一弁体を支える第一弁軸、前記第一弁軸に対して偏心して設けられる第一偏心軸、および前記第一弁体が前記第一吸込風路の流通を遮断している状態で前記第一弁体を第一弁座に押し付ける力を生じる弾性の第一押圧部を有し、
    前記第二切換弁は、前記第二吸込風路と前記集塵容器との流通を許可または遮断可能な第二弁体、前記第二弁体を支える第二弁軸、前記第二弁軸に対して偏心して設けられる第二偏心軸、および前記第二弁体が前記第二吸込風路の流通を遮断している状態で前記第二弁体を第二弁座に押し付ける力を生じる弾性の第二押圧部を有し、
    前記第一押圧部が前記第一弁体を第一弁座に押し付ける力は、前記第二押圧部が前記第二弁体を第二弁座に押し付ける力よりも大きい請求項1から3のいずれか1項に記載の電気掃除装置。
  5. 前記第一凸部は山形で、前記第二凸部は前記第二切換弁の弁軸の径方向に延び、前記第一凸部に接して前記第二切換弁が全閉してしまうことを規制する平面を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の電気掃除装置。
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