JP2017122660A - 気泡率計測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な方法によりオイル中に含まれる気泡率を計測する。
【解決手段】所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイル9に所定光度のシート状レーザを照射し、シート状レーザの法線方向から撮像手段3を用いて発光強度を計測し、計測値を基準発光強度として記憶するステップ、基準発光強度と同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザを照射し、シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて予め定めた所定範囲の発光強度を計測するステップ、基準発光強度と計測した発光強度を比較し、溶け込んだ気体の比率を演算し、オイルに含まれる気泡率を計測するようにしたステップからなる。
【選択図】図1
【解決手段】所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイル9に所定光度のシート状レーザを照射し、シート状レーザの法線方向から撮像手段3を用いて発光強度を計測し、計測値を基準発光強度として記憶するステップ、基準発光強度と同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザを照射し、シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて予め定めた所定範囲の発光強度を計測するステップ、基準発光強度と計測した発光強度を比較し、溶け込んだ気体の比率を演算し、オイルに含まれる気泡率を計測するようにしたステップからなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、気泡率の計測方法に関し、特に、自動車等の内燃機関に使用する潤滑油等のオイル中に含まれる気泡率を計測する方法等に関する。
液中の気泡を計測する方法として、コンダクタンス法、キャパシタンス法、ワイヤメッシュ法、レーザ光遮断式、レーザ光散乱式、プローブ法(電気抵抗検出法、光電検出法)、画像解析法(例えば非特許文献1)、共振式重量測定法、ラジオグラフィー法などがある。
一方、油圧駆動装置の設計時においては、オイルの体積弾性係数を考慮する必要がある。しかし、オイルに気泡が混入した場合、体積弾性係数が変化するので、このことも考慮して設計を行う必要がある。そこで、オイルへの気泡混入時の体積弾性係数の算出方法が提案されている。また、油圧式機器の油路内を流れるオイルの気泡率は、過度に上昇すると当該機器の異常挙動に繋がるため気泡率が適切な範囲内にあるかの確認が望まれ、気泡率測定用容器と油路を切り替えるバルブを備えた気泡率測定器が提案されている(例えば、特許文献1)。
「エンジン潤滑油中の気泡挙動計測」自動車技術会学術講演会前刷集147−08号1−4ページ(発行年2008年10月22日)
特開2007−64820号公報
しかし、上述した気泡計測方法は装置が複雑で高価なものが多い。また、非特許文献1に記載される画像解析による気泡計測手法では、オイルに混入する気泡そのものを画像から判断し、気泡率を計測するものである。そのため、オイルに溶け込んでいる気体の混入量を加味した気泡率計算を行うことはできない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、オイルに溶け込んだ気体の混入量も加味したオイル中に含まれる気泡率を計測する方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、
所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルに所定光度のシート状レーザ光を照射し、該シート状レーザ光の法線方向から撮像手段を用いて計測対象オイルの発光強度を計測し、該計測値を基準発光強度として記憶するステップ
基準発光強を得たときと同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザ光を照射し、該シート状レーザ光の法線方向から撮像手段を用いて予め定めた所定領域の発光強度を計測するステップ
基準発光強度と計測した発光強度を比較し、溶け込んだ気体の比率を演算し、オイルに含まれる気泡率を計測するようにしたステップからなるオイルの気泡率測定方法である。
所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルに所定光度のシート状レーザ光を照射し、該シート状レーザ光の法線方向から撮像手段を用いて計測対象オイルの発光強度を計測し、該計測値を基準発光強度として記憶するステップ
基準発光強を得たときと同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザ光を照射し、該シート状レーザ光の法線方向から撮像手段を用いて予め定めた所定領域の発光強度を計測するステップ
基準発光強度と計測した発光強度を比較し、溶け込んだ気体の比率を演算し、オイルに含まれる気泡率を計測するようにしたステップからなるオイルの気泡率測定方法である。
本発明のオイルの気泡率測定方法は、計測対象オイルに溶け込んだ蛍光剤が照射されるレーザ光によって発光する発光強度によって正確な気泡率を計測する。
この場合において、さらに、撮像手段によって、予め定めた所定領域における混入した気泡の面積を計測するステップと、所定領域における気泡の面積の割合を演算するステップを備えることができる。
蛍光剤が溶け込んでいない気泡部分は、発光強度が0となり、気泡部分の面積を正確に測定できる。
本発明によれば、簡易な方法でオイル中に含まれる気泡率を計測することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1に、本発明の実施形態1を示す。本実施形態は本発明のオイルの気泡率測定方法に使用する気泡率測定装置1に関し、計測対象オイルを貯留する容器10(例えば、内燃機関等のオイルパン)、レーザ発振器2から発振されるレーザを照射するレーザ照射器2A及びレーザ照射器2Aから照射されたシート状レーザ光を吸収するレーザダンパ2B、レーザ照射器2Aから照射されるシート状レーザ光に対して法線方向からレーザ光の発光強度を計測することができる撮像手段3(例えば、CCDカメラ)、並びに撮像手段3によって計測した発光強度の値を記憶する記憶手段4、計測した発光強度の値と予め記憶手段4に記憶された基準となる基準発光強度の値とを比較する演算手段5とから構成されている。レーザダンパ2Bは、設置する場所によっては省略することができる。また、本実施形態においては、撮像手段3を容器10の底面から撮像するように構成し、容器10の底面対応箇所に外部からの観測用の可視化窓、本実施形態においては撮像手段3によってオイルの状態を撮像するための観測窓10aを構成するようにしているが、これに限られるものではない。
図1に、本発明の実施形態1を示す。本実施形態は本発明のオイルの気泡率測定方法に使用する気泡率測定装置1に関し、計測対象オイルを貯留する容器10(例えば、内燃機関等のオイルパン)、レーザ発振器2から発振されるレーザを照射するレーザ照射器2A及びレーザ照射器2Aから照射されたシート状レーザ光を吸収するレーザダンパ2B、レーザ照射器2Aから照射されるシート状レーザ光に対して法線方向からレーザ光の発光強度を計測することができる撮像手段3(例えば、CCDカメラ)、並びに撮像手段3によって計測した発光強度の値を記憶する記憶手段4、計測した発光強度の値と予め記憶手段4に記憶された基準となる基準発光強度の値とを比較する演算手段5とから構成されている。レーザダンパ2Bは、設置する場所によっては省略することができる。また、本実施形態においては、撮像手段3を容器10の底面から撮像するように構成し、容器10の底面対応箇所に外部からの観測用の可視化窓、本実施形態においては撮像手段3によってオイルの状態を撮像するための観測窓10aを構成するようにしているが、これに限られるものではない。
この容器10には、レーザ照射器2Aの照射口及びレーザダンパ2Bの受信口を取り付ける取付孔が対向して形成されている。取付孔10bにはレーザ照射器2A及びレーザダンパ2Bの照射口及び受口部が容器10内部のオイルの漏れを防止するシール材を介して取り付けられている。
レーザ発振器2及びレーザ照射器2Aは特に限定するものではなく、オイル中に混入させる蛍光剤を発光させるために、蛍光剤が励起し発光する周波数であって、十分に発光することができる程度の出力をもち、レーザをシート状に照射することができるものであれば良い。また、撮像手段3によって蛍光剤の発光確認する必要から可視光を照射することができるものでなくてはならない。
オイルに含有させる蛍光剤の種類等は、特に限定するものではなく、計測対象の所定オイルに所定含有量を含む場合、同一出力で照射されるレーザによって同一の発光強度を奏するものであれば良い。
撮像手段3は、シート状レーザの所定範囲を撮像する。そして、撮像データを記憶手段4に転送し、記憶手段4のメモリ部に記憶する。このメモリ部には、後述する、キャリブレーションデータが基準データとして保存され、撮像データと基準データを比較(濃淡の判定)し演算する演算手段5によって、オイルに混入する気泡率を判定する。
記憶手段4及び演算手段5は、それぞれ別の装置とすることもできるが、一般的な汎用コンピュータを用い、CCDカメラ等からなる撮像手段3の計測値を所定の接続インターフェイス(USBインターフェイスやIEEEインターフェイス等)を用いて記憶手段4に入力するように構成しても良い。
<気泡率測定方法>
本発明にかかるオイルの気泡率測定方法は、所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルに所定光度のシート状レーザを照射し、該シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて発光強度を計測し、計測値を基準発光強度として記憶するステップ、基準発光強度と同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザを照射し、該シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて予め定めた所定範囲の発光強度を計測するステップ、基準発光強度と計測した発光強度を比較し、溶け込んだ気体の比率を演算し、オイルに含まれる気泡率を計測するようにしたステップから構成され、さらに、撮像手段によって、予め定めた所定範囲における混入した気泡の面積を計測するステップ、所定範囲に対する気泡の面積の割合を演算するステップから構成されている。以下、具体的に、本発明にかかるオイルの気泡率測定方法を説明する。
本発明にかかるオイルの気泡率測定方法は、所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルに所定光度のシート状レーザを照射し、該シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて発光強度を計測し、計測値を基準発光強度として記憶するステップ、基準発光強度と同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザを照射し、該シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて予め定めた所定範囲の発光強度を計測するステップ、基準発光強度と計測した発光強度を比較し、溶け込んだ気体の比率を演算し、オイルに含まれる気泡率を計測するようにしたステップから構成され、さらに、撮像手段によって、予め定めた所定範囲における混入した気泡の面積を計測するステップ、所定範囲に対する気泡の面積の割合を演算するステップから構成されている。以下、具体的に、本発明にかかるオイルの気泡率測定方法を説明する。
まず、所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイル9を容器10に充填する。この際、内燃機関において計測するときは、エンジンを停止し、気泡が混入していない状態とする。そして、所定光度のシート状レーザ光を照射し、シート状レーザ光の法線方向から撮像手段3を用いて計測対象オイルの発光強度を計測する。このとき、気泡混入がなく、最大高度となるため、計測した値を基準最大発光強度として記憶する。オイル状態とオイルイメージは、図2の純粋オイルの欄となる。また、容器10にオイルを充填することなく、空気のみの状態でも計測を行う。この場合、蛍光剤がなく、一切発光しないため最低光度となりこの計測値を基準最低発光強度とする。オイル状態とオイルイメージは、図2の純粋空気の欄となる。以下、基準最大発光強度及び基準最低発光強度を単に基準発光強度とよぶことがある。
次に、実際の計測対象オイルの計測である。基準発光強を得たときと同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザ光を照射し、シート状レーザ光の法線方向から撮像手段3を用いて予め定めた所定領域の発光強度を計測する。このとき照射するレーザの周波数は、蛍光剤が励起発光する周波数に一致させるようにする。
蛍光剤による発光強度の変化は、使用する蛍光剤によって異なり、図3に示すように変化する。気泡混入によって発光強度の変化が計測しやすい所定範囲(図例X1〜X2の比例関係に変化する範囲)のX2より若干低い濃度となるように調整して混入させることが好ましい。
計測対象のオイル状態として、次の3つの場合が考えられる。以下、それぞれの計算のアルゴリズムを説明する。
(1)空気が溶け込んだオイルの場合
この場合、純粋オイルと比べオイルの状態は若干薄くなり、カメライメージは蛍光剤が少なくなることで若干暗くなる(図2空気溶け込みオイル欄参照)。撮像手段3によって所定範囲(横Xドット、縦Yドット、合計XY(面積Sとする。以下、同じ))の発光強度を計測し、記憶手段4の基準発光強度と比較し、基準最大発光強度を1、基準最低発光強度0としたとき、計測値の値が幾らとなるかを演算手段5によって演算する。例えば、混入した空気量が20%の場合、蛍光剤が含有されているオイルが全体の80%となり、基準最大発光強度を1、基準最低発光強度0としたとき計測値は0.8(演算手段5では平均値Avとして演算する)となる。この場合のボイド率VFは、演算手段5によって
VF=1−(S×Av)÷S=(1−Av)・・・式1
で、計算され、ボイド率20%の結果を得ることとなる。
この場合、純粋オイルと比べオイルの状態は若干薄くなり、カメライメージは蛍光剤が少なくなることで若干暗くなる(図2空気溶け込みオイル欄参照)。撮像手段3によって所定範囲(横Xドット、縦Yドット、合計XY(面積Sとする。以下、同じ))の発光強度を計測し、記憶手段4の基準発光強度と比較し、基準最大発光強度を1、基準最低発光強度0としたとき、計測値の値が幾らとなるかを演算手段5によって演算する。例えば、混入した空気量が20%の場合、蛍光剤が含有されているオイルが全体の80%となり、基準最大発光強度を1、基準最低発光強度0としたとき計測値は0.8(演算手段5では平均値Avとして演算する)となる。この場合のボイド率VFは、演算手段5によって
VF=1−(S×Av)÷S=(1−Av)・・・式1
で、計算され、ボイド率20%の結果を得ることとなる。
(2)空気が気泡として混入したオイルの場合
この場合、純粋オイルの部分と気泡の部分に分かれ、カメライメージとしては、純粋オイル部分の発光強度1の部分と、気泡部分の発光強度0の部分とに分かれる(図2気泡混入オイル欄参照)。撮像手段3によって所定範囲(横Xドット、縦Yドット、合計XY)の発光強度を計測(空気の溶け込みがなく気泡のみであれば記憶手段4の基準発光強度と比較すると計測値は1か0となる)することで、発光強度が1の部分の面積と0の部分の面積がわかる。例えば、気泡の割合が0.1%の場合、撮像手段3によって撮像する面積Sのうち、0.9Sの範囲の発光強度が1となり、0.1Sの範囲の発光強度が0となる。そして、演算手段5では、各画素の値が0の面積の総和(気泡面積の総和)をSAとしたとき、ボイド率VFは
VF=SA÷S・・・式2
で、計算され、ボイド率10%の結果を得ることとなる。
この場合、純粋オイルの部分と気泡の部分に分かれ、カメライメージとしては、純粋オイル部分の発光強度1の部分と、気泡部分の発光強度0の部分とに分かれる(図2気泡混入オイル欄参照)。撮像手段3によって所定範囲(横Xドット、縦Yドット、合計XY)の発光強度を計測(空気の溶け込みがなく気泡のみであれば記憶手段4の基準発光強度と比較すると計測値は1か0となる)することで、発光強度が1の部分の面積と0の部分の面積がわかる。例えば、気泡の割合が0.1%の場合、撮像手段3によって撮像する面積Sのうち、0.9Sの範囲の発光強度が1となり、0.1Sの範囲の発光強度が0となる。そして、演算手段5では、各画素の値が0の面積の総和(気泡面積の総和)をSAとしたとき、ボイド率VFは
VF=SA÷S・・・式2
で、計算され、ボイド率10%の結果を得ることとなる。
(3)空気が溶け込んだオイルに更に空気が気泡として混入したオイルの場合
この場合、空気が溶け込んだオイルの部分と気泡の部分に分かれ、カメライメージとしては、空気が溶け込んだオイル部分は純粋オイルの場合と比べて若干薄い発光強度Avの部分と、気泡部分の発光強度0の部分とに分かれる(図2空気溶け込みオイル+気泡混入オイル欄参照)。撮像手段3によって所定範囲(横Xドット、縦Yドット、合計XY)の発光強度を計測(空気の溶け込みがあるため、記憶手段4の基準発光強度と比較すると計測値は気泡部分の0か空気が溶け込み純粋オイルの場合より若干発光強度の低いAvとなる)することで、発光強度がAvの部分の面積(S−SA)と0の部分の面積SAがわかる。気泡部分以外の発光強度は(1)の場合と同様、演算手段5において平均値Avとして演算される。そして、演算手段5では、各画素の値が0の面積の総和(気泡面積の総和)をSA、空気の溶け込み部分の発光強度Av、発光強度Avの面積(S−SA)としたとき、ボイド率VFは
VF=1−(S−SA)×Av÷S・・・式3
で、計算される。この式は、(1)空気が溶け込んだオイルの場合はSA=0であり式1と同一、(2)空気が気泡として混入したオイルの場合は、Av=1であり式2と同一であり、演算手段5では式3による演算を行うことで全てに対応することができる。
この場合、空気が溶け込んだオイルの部分と気泡の部分に分かれ、カメライメージとしては、空気が溶け込んだオイル部分は純粋オイルの場合と比べて若干薄い発光強度Avの部分と、気泡部分の発光強度0の部分とに分かれる(図2空気溶け込みオイル+気泡混入オイル欄参照)。撮像手段3によって所定範囲(横Xドット、縦Yドット、合計XY)の発光強度を計測(空気の溶け込みがあるため、記憶手段4の基準発光強度と比較すると計測値は気泡部分の0か空気が溶け込み純粋オイルの場合より若干発光強度の低いAvとなる)することで、発光強度がAvの部分の面積(S−SA)と0の部分の面積SAがわかる。気泡部分以外の発光強度は(1)の場合と同様、演算手段5において平均値Avとして演算される。そして、演算手段5では、各画素の値が0の面積の総和(気泡面積の総和)をSA、空気の溶け込み部分の発光強度Av、発光強度Avの面積(S−SA)としたとき、ボイド率VFは
VF=1−(S−SA)×Av÷S・・・式3
で、計算される。この式は、(1)空気が溶け込んだオイルの場合はSA=0であり式1と同一、(2)空気が気泡として混入したオイルの場合は、Av=1であり式2と同一であり、演算手段5では式3による演算を行うことで全てに対応することができる。
以上説明したように、本発明にかかるオイルの気泡率測定方法では、蛍光剤を計測対象オイルに含有させることで、発光しない気泡部分のみならず、空気が溶け込むことによって変化する発光強度を計測し、空気が溶け込みとともに、気泡が混入したオイルの気泡率を簡単に計測することができる。
以上説明したように、本発明によると、気泡のみが混入したオイル、空気の溶け込みのみのオイル、及びその両方のオイルの気泡率(ボイド率)を簡易かつ精度良く測定することができる。ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等、内燃機関のオイルパンに取り付けて、オイルの気泡率の測定に広く使用することができる。
1 気泡率測定装置
2 レーザ発振器
2A レーザ照射器
2B レーザダンパ
3 撮像手段
4 記憶手段
5 演算手段
9 オイル
10 容器(オイルパン)
2 レーザ発振器
2A レーザ照射器
2B レーザダンパ
3 撮像手段
4 記憶手段
5 演算手段
9 オイル
10 容器(オイルパン)
Claims (2)
- 所定濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルに所定光度のシート状レーザを照射し、該シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて発光強度を計測し、計測値を基準発光強度として記憶するステップ
基準発光強度と同一濃度の蛍光剤を含有した計測対象オイルであって、気体が溶け込んだ計測対象オイル及び/又は気泡が混入した計測対象オイルに、所定光度のシート状レーザを照射し、該シート状レーザの法線方向から撮像手段を用いて予め定めた所定範囲の発光強度を計測するステップ
基準発光強度と計測した発光強度を比較し、溶け込んだ気体の比率を演算し、オイルに含まれる気泡率を計測するようにしたステップからなるオイルの気泡率測定方法。 - さらに、撮像手段によって、予め定めた所定範囲における混入した気泡の面積を計測するステップ(発光強度が0のところ=請求項1と同じ)
前記所定範囲に対する気泡の面積の割合を演算するステップを備えた請求項1に記載のオイルの気泡率測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002092A JP2017122660A (ja) | 2016-01-07 | 2016-01-07 | 気泡率計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002092A JP2017122660A (ja) | 2016-01-07 | 2016-01-07 | 気泡率計測方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2016002092A Pending JP2017122660A (ja) | 2016-01-07 | 2016-01-07 | 気泡率計測方法 |
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